JP2016075935A - リソグラフィ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】泡混入の可能性を少なくとも低減できる液浸リソグラフィ装置を提供する。【解決手段】投影システムPSの最終要素と基板Wおよび/またはテーブルWTとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度が摂氏20度および全圧1atmにおいて5x10−3mol/kgよりも大きいガスを供給するガス供給デバイスを有する。【選択図】図1

Description

本発明はリソグラフィ装置およびリソグラフィ装置を使用してデバイスを製造する方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板の目標部分、通常は基板の目標部分に転写する機械である。リソグラフィ装置は例えば集積回路(IC)の製造に用いられる。この場合、例えばマスクまたはレチクルとも称されるパターニングデバイスが、集積回路の各層に対応した回路パターンを形成するために使用される。このパターンが基板(例えばシリコンウェーハ)の(例えばダイの一部、あるいは1つまたは複数のダイからなる)目標部分に転写される。パターン転写は典型的には基板に形成された放射感応性材料(レジスト)層への結像による。一般に一枚の基板にはネットワーク状に隣接する一群の目標部分が含まれ、これらは連続的に露光される。公知のリソグラフィ装置にはいわゆるステッパとスキャナとがある。ステッパにおいては、目標部分にパターン全体が一度に露光されるようにして各目標部分は照射を受ける。スキャナにおいては、所与の方向(スキャン方向)に放射ビームによりパターンを走査するとともに基板をスキャン方向に平行または逆平行に走査するようにして各目標部分は照射を受ける。パターニングデバイスから基板へのパターン転写は、基板にパターンをインプリントすることによっても可能である。
リソグラフィ投影装置において基板を液体に浸すことが提案されている。この液体は比較的高い屈折率をもつ液体であり、例えば水である。投影システムの最終要素と基板との間の空間が液体で満たされる。液体はある実施の形態では蒸留水であるが、その他の液体も使用可能である。本発明の一実施形態は液体に言及して説明しているが、その他の流体、特に濡れ性流体、非圧縮性流体、及び/又は屈折率が空気より高い、望ましくは屈折率が水より高い流体が適切なこともある。気体を除く流体が特に望ましい。その真意は、露光放射は液体中で波長が短くなるので、より小さい形状の結像が可能となるということである(液体の効果は、システムの有効開口数(NA)を大きくし、焦点深度も大きくすることと見なすこともできる。)。別の液浸液も提案されている。固体粒子(例えば石英)で懸濁している水や、ナノ粒子(例えば最大寸法10nm以下)で懸濁している液体である。懸濁粒子はその液体の屈折率と同程度の屈折率を有していてもよいし、そうでなくてもよい。その他に適切な液体は炭化水素を含む。例えば芳香族、フッ化炭化水素、および/または水溶液がある。
基板を、又は基板と基板テーブルとを液体の浴槽に浸すこと(例えば米国特許第4,509,852号参照)は、走査露光中に加速すべき大きい塊の液体があることでもある。これには、追加のモータ又はさらに強力なモータが必要であり、液体中の乱流が望ましくない予測不能な効果を引き起こすことがある。
液浸装置では液浸流体は流体ハンドリングシステム、デバイス構造または装置によって取り扱われる。ある実施の形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体を供給してもよく、したがって流体供給システムであってもよい。ある実施の形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体を少なくとも部分的に閉じ込めてもよく、流体閉じ込めシステムであってもよい。ある実施の形態では、流体ハンドリングシステムは液浸流体に障壁(バリア)をもたらしてもよく、バリア部材であってもよい。バリア部材は流体閉じ込め構造であってもよい。ある実施の形態では、流体ハンドリングシステムは、ガスの流れを生成または使用してもよい。この流れは例えば液浸流体の流れ及び/または位置の制御に役立つ。気体流れが液浸流体を閉じ込めるシールを形成してもよく、流体ハンドリング構造がシール部材と呼ばれてもよい。シール部材は流体閉じ込め構造であってもよい。ある実施の形態では、液浸液は液浸流体として使用されてもよい。その場合、流体ハンドリングシステムは液体ハンドリングシステムである。上記説明に関して、本段落で流体について定義した特徴への言及は、液体について定義される特徴を含むものと理解されたい。
液浸液が流体ハンドリングシステムによって投影システム下の表面の局所的な領域に閉じ込められる場合、メニスカスがその流体ハンドリングシステムと表面との間に形成される。そのメニスカスが表面上の液滴と衝突すると、液浸液に泡が含まれる結果となりうる。流体ハンドリングシステムからの漏れを含む種々の理由によって表面上に液滴が存在しうる。液浸液内の泡によって結像誤差が生じうる。例えば基板への転写中に泡が投影ビームに干渉することによってそのような結像誤差が生じうる。
例えば、泡混入の可能性を少なくとも低減できるリソグラフィ装置を提供することが望ましい。
ある態様によると、投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度が摂氏20度および全圧1atmにおいて5x10−3mol/kgよりも大きいガスを供給するガス供給デバイスと、を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。
ある態様によると、投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、空間に隣接する領域に、液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きいガスを供給するガス供給デバイスと、を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。
ある態様によると、投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度と液浸液における拡散率との積が摂氏20度および全圧1atmにおいて空気のそれよりも大きいガスを供給するガス供給デバイスと、を備える液浸リソグラフィ装置が提供される。
ある態様によると、投影システムの最終要素と基板との間の局所的な空間に閉じ込められた液浸液を通してパターン付与された放射ビームを投影することと、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度が摂氏20度および全圧1atmにおいて5x10−3mol/kgよりも大きいガスを提供することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
ある態様によると、投影システムの最終要素と基板との間の局所的な空間に閉じ込められた液浸液を通してパターン付与された放射ビームを投影することと、空間に隣接する領域に、液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きいガスを提供することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
ある態様によると、投影システムの最終要素と基板との間の局所的な空間に閉じ込められた液浸液を通してパターン付与された放射ビームを投影することと、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度と液浸液における拡散率との積が摂氏20度および全圧1atmにおいて空気のそれよりも大きいガスを提供することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
ある態様によると、液浸リソグラフィ装置のための流体ハンドリングシステムであって、流体ハンドリングシステムは投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込め、流体ハンドリングシステムは、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度が摂氏20度および全圧1atmにおいて5x10−3mol/kgよりも大きいガスを供給するガス供給デバイスを備える、流体ハンドリングシステムが提供される。
ある態様によると、液浸リソグラフィ装置のための流体ハンドリングシステムであって、流体ハンドリングシステムは投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込め、流体ハンドリングシステムは、空間に隣接する領域に、液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きいガスを供給するガス供給デバイスを備える、流体ハンドリングシステムが提供される。
ある態様によると、液浸リソグラフィ装置のための流体ハンドリングシステムであって、流体ハンドリングシステムは投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込め、流体ハンドリングシステムは、空間に隣接する領域に、液浸液への溶解度と液浸液における拡散率との積が摂氏20度および全圧1atmにおいて空気のそれよりも大きいガスを供給するガス供給デバイスを備える、流体ハンドリングシステムが提供される。
本発明の実施の形態が以下に説明されるがこれらは例示に過ぎない。この説明に用いられる参照符号は各図面において対応する部分を指し示す。各図面において同様の符号は同様の部分を示す。
本発明の実施の形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す図である。
リソグラフィ投影装置で使用される液体供給システムを示す図である。 リソグラフィ投影装置で使用される液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置で使用される別の液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置で使用される別の液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置で使用される別の液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置で使用される液体供給システムを平面的に示す図である。
スキャン速さに対する許されうる泡のサイズを示すグラフである。
図1は、本発明の実施の形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す図である。この装置は、
放射ビームB(例えばUV放射またはDUV放射)を調整するよう構成されている照明システム(イルミネータ)ILと、
パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するよう構成され、いくつかのパラメタに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするよう構成されている第1の位置決め装置PMに接続されている支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
基板(例えばレジストでコーティングされた基板)Wを保持するよう構成され、いくつかのパラメタに従って例えば基板Wの表面などのテーブルの表面を正確に位置決めするよう構成されている第2の位置決め装置PWに接続されている支持テーブル(例えばひとつまたは複数のセンサを支持するセンサテーブルまたは基板テーブル)WTと、
パターニングデバイスMAにより放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つまたは複数のダイからなる)目標部分Cに投影するよう構成されている投影システム(例えば屈折投影レンズ)PSと、を備える。
照明系ILは、放射の方向や形状の調整またはその他の制御用に、各種の光学素子例えば屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子または他の各種光学部品を含んでもよく、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造は、パターニングデバイスMAの向きやリソグラフィ装置の構成、あるいはパターニングデバイスMAが真空環境下で保持されるか否かなどの他の条件に応じた方式でパターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、機械的固定、真空固定、またはパターニングデバイスMAを保持するその他の固定用技術を用いてもよい。支持構造MTは例えばフレームまたはテーブルであってよく、必要に応じて固定されていてもよいし移動可能であってもよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAを例えば投影システムPSに対して所望の位置に位置決めできるようにしてもよい。本明細書では「レチクル」または「マスク」という用語を用いた場合には、より一般的な用語である「パターニングデバイス」に同義であるとみなされるものとする。
本明細書では「パターニングデバイス」という用語は、例えば基板の目標部分にパターンを形成すべく放射ビームの断面にパターンを付与するために使用され得るいかなるデバイスをも指し示すよう広く解釈されるべきである。放射ビームに与えられるパターンは、基板の目標部分に所望されるパターンと厳密に対応していなくてもよい。このような場合には例えば、放射ビームのパターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャを含む場合がある。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、目標部分に形成される集積回路などのデバイスの特定の機能層に対応する。
パターニングデバイスMAは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、例えばマスクやプログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネルなどがある。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスクやレベンソン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク、更に各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例としては、小型のミラーがマトリックス状に配列され、各ミラーが入射してくる放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜されるというものがある。これらの傾斜ミラーにより、マトリックス状ミラーで反射された放射ビームにパターンが付与されることになる。
本明細書では「投影システム」という用語は、使用される露光光あるいは液浸や真空の利用などの他の要因に関して適切とされるいかなる投影システムをも包含するよう広く解釈されるべきである。投影システムには例えば屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。以下では「投影レンズ」という用語は、より一般的な用語である「投影システム」と同義に用いられ得る。
ここに図示されるのは、(例えば透過型マスクを用いる)透過型のリソグラフィ装置である。これに代えて、(例えば上述のようなプログラマブルミラーアレイまたは反射型マスクを用いる)反射型のリソグラフィ装置を用いることもできる。
リソグラフィ装置は2つ以上(2つの場合にはデュアルステージと呼ばれる)のテーブル、例えば2つ以上の基板テーブルまたはひとつの基板テーブルおよびひとつのセンサテーブル(及び/または2つ以上のパターニングデバイステーブル)を備えるタイプのものであってもよい。このような多重ステージ型の装置においては追加されたテーブルは並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルで露光が行われている間に他の1以上のテーブルで準備工程を実行するようにしてもよい。
図1に示されるようにイルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば光源SOがエキシマレーザである場合には、光源SOとリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、光源SOはリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOからイルミネータILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用のミラー及び/またはビームエキスパンダを含んで構成される。あるいは光源SOが例えば水銀ランプである場合には、光源SOはリソグラフィ装置に一体に構成されていてもよい。光源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射系または放射システムと総称される。
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般には、イルミネータILの瞳面における強度分布の少なくとも半径方向外径及び/または内径の大きさ(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータILはビーム断面における所望の均一性及び強度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられる。光源SOと同様に、イルミネータILはリソグラフィ装置の一部を形成するとみなされてもよいしみなされなくてもよい。例えば、イルミネータILはリソグラフィ装置と一体であってもよく、またはリソグラフィ装置と別体であってもよい。後者の場合、リソグラフィ装置はイルミネータILがそれに取り付け可能なように構成されてもよい。オプションで、イルミネータILは取り外し可能であって別途提供されてもよい(例えば、リソグラフィ装置の製造者または他のサプライヤーによって)。
放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、当該パターニングデバイスMAによりパターンが付与される。パターニングデバイスMAを通過した放射ビームBは投影システムPSに進入する。投影システムPSはビームを基板Wの目標部分Cに投影する。第2の位置決め装置PWと位置センサIF(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTを正確に移動させることができる。基板テーブルWTは例えば放射ビームBの経路に異なる目標部分Cを順次位置決めするように移動される。同様に、第1の位置決め装置PMと他の位置センサ(図1には明示せず)とにより放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。この位置決めは例えばマスクライブラリからのマスクの機械的交換後や露光走査中に行われる。一般に支持構造MTの移動は、第1の位置決め装置PMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により実現される。同様に基板テーブルWTの移動は、第2の位置決め装置PWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールにより実現される。ステッパでは(スキャナとは異なり)、支持構造MTはショートストロークのアクチュエータにのみ接続されているか、あるいは固定されていてもよい。パターニングデバイスMAと基板Wとは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いてアライメントされてもよい。図においては基板アライメントマークが専用の目標部分を占拠しているが、アライメントマークは目標部分C間のスペースに配置されてもよい(これはスクライブライン・アライメントマークとして公知である)。同様に、パターニングデバイスMAに複数のダイがある場合にはパターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
図示の装置は例えば次のうちの少なくとも1つのモードで使用され得る。
1.ステップモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンの全体が1回の照射(すなわち単一静的露光)で目標部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態とされる。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズが単一静的露光で転写される目標部分Cのサイズを制限することになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間(すなわち単一動的露光の間)、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期して走査される。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが単一動的露光での目標部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分Cの(走査方向の)長さを決定する。
3.別のモードにおいては、支持構造MTがプログラム可能パターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、基板テーブルWTが移動または走査される。このモードではパルス放射源が通常用いられ、プログラム可能パターニングデバイスは、基板テーブルWTの毎回の移動後、または走査中の連続放射パルス間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のプログラマブルミラーアレイ等のプログラム可能パターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
上記で記載したモードを組み合わせて動作させてもよいし、各モードに変更を加えて動作させてもよいし、さらに全く別のモードでリソグラフィ装置を使用してもよい。
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、本明細書で説明されるリソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としてはマイクロスケールや場合によってはナノスケールのフィーチャを有する部材の製造があり、例えば集積光学システム、磁区メモリ用ガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造がある。
投影システムPSの最終要素と基板との間に液体を提供する構成は三種類に分類することができる。浴槽型、いわゆる局所液浸システム、及び全域濡れ液浸システムである。浴槽型では基板Wの実質的に全体が液槽に浸される。基板テーブルWTの一部も液層に浸されてもよい。
局所液浸システムは、基板の局所区域にのみ液体を供給する液体供給システムを使用する。液体で満たされる空間は基板上面よりも小さく、液体で満たされた領域は基板Wがその領域の下を移動しているとき投影システムPSに対し実質的に静止状態にある。図2乃至図7はそのようなシステムに使用可能である供給装置をそれぞれ示す。局所区域に液体を封止するシール機能が存在する。そのための構成の一例がPCT特許出願第WO99/49504号に開示されている。
全域濡れ構成においては液体は閉じ込められない。基板上面全体と基板テーブルの全体または一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは浅い。液体はフィルム状であってもよく、基板上の薄い液体フィルムであってもよい。液浸液は、投影システム及びそれに面する対向表面の領域に供給される。対向表面は基板表面及び/または基板テーブル表面であってもよい。図2乃至図5の液体供給装置はいずれもこのシステムに使用可能である。しかし、シール機能はなくすか、動作させないか、通常ほどは効果的でないようにして、局所区域のみに液体を封じないようにする。
図2及び図3に図示されているように、液体が少なくとも1つの入口によって基板上に、好ましくは最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給され、投影システムの下を通過した後に少なくとも1つの出口によって除去される。つまり、基板が−X方向に要素の下を走査されるにつれて、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて除去される。図2は、液体が入口を介して供給され、低圧源に接続された出口によって要素の他方側で除去される構成を概略的に示したものである。図2では液体が最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に示され、ここでは各側に4組の入口と出口が、最終要素の周囲に規則的なパターンで設けられる。なお液体の流れ方向を図2及び図3に矢印で示す。
局所液体供給システムをもつ液浸リソグラフィの解決法が、図4に示されている。液体は、投影システムPLの両側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に配置された複数の別個の出口によって除去される。入口は、投影ビームを通す穴を中心に有するプレートに設けることができる。液体は、投影システムPSの一方側にある1つの溝入口によって供給され、投影システムPSの他方側にある複数の別個の出口によって除去され、これによって投影システムPSと基板Wとの間に液体の薄膜の流れが生じる。どちらの組合せの入口と出口を使用するかの選択は、基板Wの移動方向によって決まる(他方の組合せの入口及び出口は作動させない)。なお液体の流れ方向を図4に矢印で示す。
提案されている別の構成は液体閉じ込め構造を液体供給システムに設けることである。液体閉じ込め構造は、投影システムの最終要素と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。これを図5に示す。
図5は、液体閉じ込め構造12を有する局所液体供給システムまたは流体ハンドリングシステムを模式的に示す図である。液体閉じ込め構造12は、投影システムの最終要素と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。なお後述の説明で基板W表面への言及は、そうではないことを明示していない限り、基板テーブル表面をも意味するものとする。液体閉じ込め構造12は、投影システムに対してXY面で実質的に静止しているが、Z方向(光軸の方向)では多少の相対運動があってよい。一実施例においては、液体閉じ込め構造12と基板Wの表面との間にシールを形成する。このシールは、ガスシール(ガスシールをもつシステムが欧州特許出願公開公報EP−A−1420298号に開示されている)や液体シール等の非接触シールであってもよい。
液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素と基板Wとの間の空間11の少なくとも一部に液体を収容する。基板Wに対する非接触シール16が投影システムPSの像フィールドの周囲に形成され、投影システムPSの最終要素と基板Wとの間の空間に液体が閉じ込められてもよい。この空間11の少なくとも一部が液体閉じ込め構造12により形成される。液体閉じ込め構造12は投影システムPSの最終要素の下方に配置され、当該最終要素を囲む。液体が、投影システムPS下方かつ液体閉じ込め構造12内部の空間に、液体入口13によってもたらされる。液体出口13によって液体が除去されてもよい。液体閉じ込め構造12は、投影システム最終要素の少し上まで延在してもよい。液位が最終要素の上まで上昇することで、液体のバッファが提供される。一実施例においては液体閉じ込め構造12は、上端において内周が投影システムまたはその最終要素の形状によく一致し、下端において内周が像フィールドの形状によく一致していてもよい。上端が円形で下端が矩形であってもよいが、これに限られない。
液体は、バリア部材12の底部と基板Wの表面との間に使用時に形成されるガスシール16によって空間11に保持されてもよい。ガスシールはガスによって形成される。ガスシールの気体は、圧力下で入口15を介してバリア部材12と基板Wとの隙間に提供され、出口14から抜き取られる。気体入口15への過剰圧力、出口14の真空レベル、及び隙間の幾何学的形状は、液体を閉じ込める内側への高速の気体流16が存在するように構成される。バリア部材12と基板Wとの間の液体に気体から作用する力が空間11に液体を保持する。入口及び出口は空間11を取り巻く環状溝であってもよい。環状溝は連続していてもよいし不連続であってもよい。気体流れ16は空間11に液体を保持する効果がある。このようなシステムが、本明細書にその全体が援用される米国特許出願公開公報US2004−0207824号に開示されている。ある実施の形態では液体閉じ込め構造12がガスシールを有しない。
図6は、液体供給システムの一部である液体閉じ込め構造12を示す。液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素の外周に沿って(例えば円形に)延在する。
部分的に空間11を画定する表面の複数の開口20が空間11に液体を供給する。液体は、対応するチャンバ24、26を通過し、側壁28、22の開口29、20をそれぞれ通過してから空間11に流入する。
液体閉じ込め構造12の底部と対向表面、例えば基板Wまたは基板テーブルWTまたはそれらの両方、との間にシールが形成される。図6ではシールデバイスは非接触シールを提供し、いくつかの部材から構成されている。投影システムPSの光軸から半径方向外側に、空間11へと延在する流れ制御プレート51が設けられる(オプション)。制御プレート51は開口55を有してもよく、その開口55を通じて液体が流れうる。制御プレート51がZ方向に(例えば、投影システムPSの光軸と平行に)動かされる場合、開口55は有益でありうる。基板Wなどの対向表面に対向する(例えば反対側にある)液体閉じ込め構造12の底面において流れ制御プレート51の半径方向外側には開口180が設けられていてもよい。開口180は対向表面に向かう向きに液体を供給することができる。
これは、基板Wと基板テーブルWTとの隙間を液体で満たすことにより液浸液中での気泡形成を抑制するという点で結像中に有効である。
開口180の半径方向外側には、液体閉じ込め構造12と対向表面との間から液体を抽出するための抽出アセンブリ70が設けられていてもよい。抽出アセンブリ70は単相流を抽出する手段として動作してもよいし、二相流を抽出する手段として動作してもよい。
抽出アセンブリ70の半径方向外側には、凹部80が設けられていてもよい。凹部80は入口82を通じて大気に接続される。凹部80は出口84を通じて低圧源に接続されていてもよい。凹部80の半径方向外側には、ガスナイフ90が設けられていてもよい。抽出アセンブリ、凹部、及びガスナイフの構成については、本明細書にその全体が援用される米国特許出願公開公報US2006/0158627号に詳細に開示されている。
抽出アセンブリ70は、本明細書にその全体が援用される米国特許出願公開公報US2006/0038968号に開示されているような液体除去装置または抽出部またはインレットを備える。一実施例においては、液体除去装置70は、液体から気体を分離して液体の単相抽出を可能とする多孔質材料110で覆われている入口を備える。区画120の負圧は、多孔質材料110の孔に形成されるメニスカスが液体除去装置70の区画120に周囲の気体を引き込まないよう選択される。しかし、多孔質表面110が液体に接触しているときには流れを制限するメニスカスは無く、液体除去装置70の区画120に自由に液体が流れることができる。
多孔質材料110は多数の小孔を有する。各孔の寸法例えば幅または直径は5マイクロメートル乃至50マイクロメートルの範囲にある。多孔質材料110は、液体が除去されるべき表面例えば対向表面から50マイクロメートル乃至300マイクロメートルの範囲の高さに保持されてもよい。一実施例においては、多孔質材料110は少なくとも若干の親液体性であってもよい。つまり、液浸液例えば水に対する多孔質材料110の動的接触角は90度未満であってもよく、望ましくは85度未満または望ましくは80度未満であってもよい。
図6に特に図示していないが、液体供給システムは液位変動を処理するための構成を有する。これにより、投影システムPSと液体閉じ込め構造12との間で上昇した液体が処理され逃げない。この液体処理の1つの手法は、疎液性(例えば疎水性)コーティングを形成することである。そのコーティングが液体閉じ込め構造12の上面で開口または投影システムPSの最終光学素子の周囲を取り巻く帯状に形成されていてもよい。コーティングは投影システムPSの光軸の半径方向外側に設けられていてもよい。疎液性(例えば疎水性)コーティングは空間11に液浸液を保持するのに役立つ。
他の局所領域構成は、気体吸引の原理を利用する流体ハンドリングシステムである。このいわゆる気体吸引原理は例えば米国特許出願公開公報US2008−0212046号、US2009−0279060号、およびUS2009−0279062号に記載されている。このシステムにおいては、抽出孔が望ましくはコーナを有する形状に配列されている。そのコーナがステップ方向や走査方向などの所望の動作方向に合わせられていてもよい。これにより、所望の方向の所与の速さにおいて流体ハンドリング構造表面の2つの開口間のメニスカスに生じる力を、それら2つの出口が所望の方向に垂直に配列された場合に比べて、小さくすることができる。しかしながら、本発明の実施の形態は平面視において任意の形状を有する流体ハンドリングシステムに適用されうる。また、本発明の実施の形態は任意の形状に構成された抽出開口のような部材を有する流体ハンドリングシステムに適用されうる。非限定的なリストにあるそのような形状は、円などの楕円または矩形(例えば、正方形)などの直線で囲まれた形状または菱形などの平行四辺形または4以上の点の星などの4つ以上のコーナを有するコーナ形状を含む。
本発明の実施の形態が関連しているUS2008/0212046のシステムの変形例では、開口はコーナを有する幾何的な形状にしたがって配置され、その幾何学的な形状は走査方向およびステッピング方向の両方において整列するコーナのなかに鋭角のコーナ(約60度から90度までの範囲、望ましくは75度から90度までの範囲、最も望ましくは75度から85度までの範囲)の存在を許容するものである。この幾何学的な形状によれば、整列した個々のコーナの方向における速さを増やすことができる。これは、走査方向における不安定なメニスカスに起因する液滴の生成、例えば臨界速さを超えたときの液滴の生成が抑制されることによるものである。走査方向およびステッピング方向の両方においてコーナが整列される場合、これらの方向において速さを大きくすることができる。走査方向およびステッピング方向における動作の速さは実質的に等しくされることが望ましい。
図7は、本発明の実施の形態が関係してもよく、かつ、気体吸引原理を体現している、流体ハンドリングシステムまたは抽出器を有する液体閉じ込め構造12のメニスカス釘付け特徴部分を模式的に示す平面図である。示されているメニスカス釘付けデバイスの特徴は、たとえば図5のメニスカス釘付け構造14、15、16または図6に示される少なくとも抽出器アセンブリ70と置き換えることができる。図7のメニスカス釘付けデバイスは抽出器の形をとる。メニスカス釘付けデバイスは、複数の離散開口50を備えている。これらの開口50の各々は、図には円形の開口として示されているが、必ずしも円形である必要はない。実際、これらの開口50のうちの1つまたは複数は、円形、楕円形、直線で囲まれた形状(例えば、正方形または矩形)、三角形、等々から選択される1つまたは複数の開口であってもよい。また、1つまたは複数の開口は細長いものであってもよい。個々の開口は、平面図で、0.2mm以上の、望ましくは0.5mmまたは1mm以上の長さ寸法(つまり1つの開口から隣接する開口への方向の寸法)を有しており、ある実施の形態では0.1mmから10mmまでの範囲から選択され、ある実施の形態では0.25mmから2mmまでの範囲から選択される。ある実施の形態では、個々の開口の幅は、0.1mmから2mmまでの範囲から選択される。ある実施の形態では、個々の開口の幅は、0.2mmから1mmまでの範囲から選択される。ある実施の形態では、この長さ寸法は、0.2mmから0.5mmまでの範囲、望ましくは0.2mmから0.3mmまでの範囲にある。
図7のメニスカス釘付けデバイスの開口50の各々を、個別の低圧力源に接続することができる。別法または追加として、これらの開口50の各々または複数を、それ自体が低圧力に保持される共通のチャンバまたはマニホルド(環状であってもよい)に接続することも可能である。この方法によれば、これらの開口50の各々または複数における一様な低圧を実現できる。これらの開口50を真空源に接続することができ、および/または流体ハンドリングシステム(あるいは閉じ込め構造)を取り囲んでいる大気の圧力を高くして所望の圧力差を生成することも可能である。
図7の実施の形態の場合、開口は流体抽出開口である。各開口は、流体ハンドリングシステムへのガス、液体、またはガスと液体の2相流体の通路における入口である。各入口は空間11からの出口と見なされうる。
開口50は、流体ハンドリング構造12の表面に形成される。その表面は、使用中、基板Wおよび/または基板テーブルWTと対向する。ある実施の形態では、これらの開口は、流体ハンドリング構造12の平らな表面に存在している。ある実施の形態では、基板部材の底面にリッジが存在しうる。開口の少なくともひとつはリッジの中に存在してもよい。針またはチューブによってこれらの開口50が画定されてもよい。これらの針のうちのいくつか、たとえば隣接する針のボディは、一体に結合することができる。これらの針を一体に結合して単一のボディを形成することができる。この単一のボディはコーナ形状を形成してもよい。
開口50は、たとえばチューブすなわち細長い通路の末端である。これらの開口は、使用中、それらが対向表面、例えば基板Wに向けられるよう、望ましくはそれらが対向表面に対向するよう配置されることが望ましい。これらの開口50のリム(つまり表面からの出口)は、対向表面の一部の上面と実質的に平行であってもよい。これらの開口50が接続される通路の長手軸は対向表面の頂部、例えば基板Wの上面に対して実質的に(直角から+/−45度以内、望ましくは35度以内、25度以内、さらには15度以内で)直角であってもよい。
個々の開口50は、液体およびガスの混合物を抽出するように設計されている。液体は空間11から抽出され、一方、ガスは開口50の液体とは別の側にある大気から抽出される。これにより、矢印100によって示されているガス流が生成され、このガス流は、図7に示されているように、これらの開口50間のメニスカス320を実質的に所定の位置に固定するために有効である。このガス流は、運動量阻止による、ガス流誘導圧力勾配による、および/または液体に対するガス(例えば空気)のドラッグ(ずり(shear))による、液体閉じ込めの維持に貢献する。
開口50は、流体ハンドリング構造が液体を供給する空間を取り囲んでいる。これらの開口50は、流体ハンドリング構造の下側の表面に分散されていてもよい。これらの開口は、空間の周りに間隔を隔てて実質的に連続していてもよい(ただし、隣接する開口50間の間隔は変化してもよい)。ある実施の形態では、液体はコーナを有する形状の周り全体から抽出され、また、液体がコーナを有する形状に衝突するポイントで実質的に抽出される。これが達成されるのは、空間(コーナを有する形状)の周り全体にこれらの開口50が形成されることによるものである。この方法によれば、液体を空間11に閉じ込めることができる。メニスカスは、動作中、開口50によって固定されうる。
図7から分かるように、開口50は、平面図で、コーナを有する形状(つまりコーナ52を備えた形状)が形成されるように配置されている。図7の場合、これは、縁部すなわち辺54が湾曲した菱形、望ましくは正方形の形をしている。縁部54は、湾曲している場合負の半径を有している。縁部54は、コーナ52から離れた領域においてコーナを有する形状の中心に向かって湾曲していてもよい。本発明の実施の形態は、例えば菱形や正方形や矩形などの直線で囲まれた形状または円形または三角形または星形または楕円形などの説明される形状を含むがそれに限定されない任意の形状に適用可能である。
コーナを有する形状は、投影システムPS下での基板Wの主進行方向に沿った主軸111、121を有する。これは、臨界走査速さ以下において最大走査速さが開口50が円形に配置された場合より大きいことを確かなものとするのに役に立つ。これは、2つの開口50間のメニスカスに対する力が係数cosθで低減されることによるものである。ここでθは、これらの2つの開口50を結んでいる線の、基板Wが移動する方向に対する角度である。
コーナを有する形状を使用することにより、ステップ方向の運動および走査方向の運動の最大速さを実質的に同じ速さにすることができる。これは、形状のコーナ52の各々と走査方向およびステッピング方向111、121を整列させることによって達成されうる。一方の方向、たとえば走査方向の運動をステップ方向の運動より速くすることが好ましい場合、ひし形形状を使用することができる。このような構造の場合、ひし形の主軸を走査方向に整列させることができる。ひし形形状の場合、コーナの各々を鋭角にすることができるが、たとえばステッピング方向におけるひし形の2つの隣接する辺の間の角度は、鈍角、すなわち90度より大きい角度であってもよい(たとえば約90度から120度までの範囲から選択され、ある実施の形態では90度と105度の範囲から選択され、ある実施の形態では85度と105度の範囲から選択される)。
開口50の形状の主軸を基板の主移動方向(通常は走査方向)に整列させ、かつ、第2の軸を基板のもう一方の主移動方向(通常はステップ方向)に整列させることによって、スループットを最適化することができる。θが90度以外の任意の構造は、少なくとも1つの運動方向には有利であることは理解されよう。したがって、主軸と主移動方向の正確なアライメントは重要ではない。
負の半径を有する縁部を提供する利点は、コーナをより鋭くすることができることである。走査方向に整列したコーナ52およびステップ方向に整列したコーナ52の両方に対して、75から85度までの範囲から選択される角度、さらにはそれより小さい角度を達成することができる。この特徴が無かったならば、両方の方向に整列したコーナ52に同じ角度を持たせるためには、これらのコーナは90度の角度を有するほかない。90度未満が望ましい場合、90度未満のコーナを有する一の方向を選択する必要があり、その結果、もう一方のコーナが90度より大きい角度を有することになる。
半径方向内側向きの開口50のメニスカス釘付け特徴部分は、場合によっては存在していなくてもよい。メニスカスは、開口50間で、開口50に流入するガスによって誘導されるドラッグ力を使用して固定される。ガスドラッグ速度は、約15m/s、望ましくは20m/sより大きい速度で十分である。基板から液体が蒸発する量を少なくすることができ、それにより液体のはねかけ、ならびに熱膨張/収縮効果の両方を抑制することができる。
ある実施の形態では、メニスカスを固定するために、それぞれ直径が1mmで、かつ、3.9mmだけ分離された、少なくとも36の離散的な開口50が有効であろう。ある実施の形態では112個の開口50が存在している。これらの開口50は、辺の長さが0.5mm、0.3mm、0.2mmまたは0.1mmの正方形であってもよい。このようなシステムの総ガス流量は100l/minのオーダーである。ある実施の形態では、総ガス流量は、70l/minから130l/minまでの範囲から選択される。
流体ハンドリング構造の底部の他の幾何形状も可能である。たとえば、米国特許出願公開公報US2004−0207824号または2009年5月26日に出願された米国特許出願US61/181158号に開示されている任意の構造を本発明の実施の形態に使用することができる。
図7から分かるように、空間11に対して開口50の外側にひとつ以上のスリット61が設けられてもよい。スリット61は、開口50を結ぶ線に対して実質的に平行であってもよい。ある実施の形態では、スリット61は形状の辺54に沿って提供される一連の離散アパーチャであってもよい。使用中、スリット61は高圧力に接続され、開口50によって形成されるメニスカス釘付けデバイスを取り囲むガスナイフ60を形成する。
本発明のある実施の形態によるガスナイフ60は、基板Wや基板テーブルWTなどの対向表面に残された任意の液体膜の厚さを低減するよう機能する。ガスナイフ60は、液体膜が破壊されて滴になるのではなくむしろ液体が開口50に向かって押しやられて抽出されることをより確かなものとするのに役に立つ。ある実施の形態では、ガスナイフ60は膜の形成を防止するよう働く。これを達成するためには、ガスナイフの中心線と複数のメニスカス釘付け開口50の中心線との間の距離が、約1.5mmから4mmまでの範囲、より望ましくは約2mmから3mmまでの範囲にあることが望ましい。ガスナイフ60のスリット61と隣接開口50との間の距離が上述の範囲に入るように、ガスナイフ60が沿って配置される線はおおまかには開口50の線にしたがう。ガスナイフ60が沿って配置される線は、開口50の線と平行であることが望ましい。ガスナイフ60のスリット61と隣接開口50との間に一定の間隔を維持することが望ましい。ある実施の形態では、これは、ガスナイフの個々の中心線の長さに沿ってであることが望ましい。ある実施の形態では、この一定の分離は、液体ハンドリングデバイスの1つ以上のコーナの領域内におけるものであってもよい。
図2−7を参照して上述されたような局所領域流体ハンドリングシステムは、空間11への泡の混入で苦しむことがある。見られるように、メニスカス320は流体ハンドリングシステム12と流体ハンドリングシステム12の下の表面との間に張られる。このメニスカス320は空間11の縁を規定する。メニスカス320と液滴、例えば空間11から脱出した液滴、とが表面上で衝突すると、空間11に気泡が混入されうる。気泡が結像誤差を導きうる点で、空間11への泡の混入は有害である。少なくとも以下の3つの状況のうちのひとつにおいて、通常、表面上に液滴が残される。(a)液体ハンドリングデバイスが基板Wの縁の上に位置し、かつ液体ハンドリングデバイスと基板Wとの間に相対的な移動があるとき、(b)液体閉じ込め構造に対向する対向表面の高さが段階的に変化するところの上に液体ハンドリングデバイスが位置し、かつ液体ハンドリングデバイスと対向表面との間に相対的な移動があるとき、および/または(c)液体ハンドリングデバイスと対向表面との間の相対的な速さが大きすぎることによるとき、例えば対向表面の臨界走査速さを超えるなどしてメニスカスが不安定になるとき。図5および6に示されるメニスカス400であって液体閉じ込め構造12と投影システムPSとの間に張るメニスカス400において泡が混入されうる。この場合、液体ハンドリングシステム12の半径方向内向きに対向する表面上の液体入口(図5の入口13および図6の入口20)から供給された液体が投影システムPSと液体ハンドリングデバイス12との間からガスを引き入れることによって、気泡が生成されうる。
泡混入の課題に対処する方法ではこれまで、液体閉じ込め構造12の閉じ込め特性を改良することに傾注してきた。例えば、液体のこぼれを避けるために、液体閉じ込め構造12と対向表面との間の相対的な速さが低減された。
非常に小さな気泡は、空間11の露光領域328(図7に図示)に到達する前に液浸液に溶解しうる。本発明の実施の形態は、溶解の速さはトラップされたガスのタイプおよび液浸液の性質に依存するという事実を使用する。
二酸化炭素(CO)の泡は典型的には空気の泡よりも速く溶解する。COの泡は窒素の55倍の溶解度および窒素の0.86倍の拡散率を有しており、典型的には、同じサイズの窒素の泡が溶解するのに要する時間の37分の1の短い時間で溶解する。
実験が行われた。そこでは、超純水が煮沸によってガス抜きされた。そして水は冷却され、−950mbarの真空が適用された。その水の中に置かれた基板の縁に、周囲の空気の泡およびCOの泡が配置された。泡は0.5から1mmの間のサイズを有していた。30秒後、COの泡のサイズは0.1mmから0.3mmの間まで減少し、1分後にはCOの泡は0.1mmもなかった。この間、空気の泡のサイズは有意には変化しなかった。
泡の直径の時間による変化の解析的な式は、
である。ここで、Rは一般気体定数、Tは温度、Diffは拡散率、Solは溶解度、tは時間、Dbubは泡の直径、Shはシャーウッド数(kd/Diff、kは物質移動係数、dは特徴次元)、Phydは水圧、σは表面張力である。
この式は、1mmより小さな直径を有するCOの泡は1分、2分の時間スケールで溶解するであろうことを示す。対照的に、窒素の泡は時間(hour)の時間スケールで溶解するであろう。これは上述の実験と合致する。
別の解析モデルは、溶解時間τを泡直径、拡散率、溶解度、一般気体定数、および温度と関連付ける。
1mmの直径を有するCOの泡は1番目の解析モデルでは110秒で溶解すると予測されるが、2番目の式では約70秒で溶解するであろうことが示される。
したがって、実験結果は上述の2つの解析モデルとおおよそ一致する。より速い溶解は、より高い溶解度および/またはより高い物質移動係数によって達成される。所与の流れの条件および配置形状において、一次近似では、シャーウッド数は対象のガスまたは液体によらない。これは、物質移動係数および拡散率は実質的に比例関係にあることを示す。したがって、1番目の式の分子にある拡散率および2番目の式の分母にある拡散率はいずれも相殺(cancel out)されるが、物質移動係数は拡散率に比例するので、拡散率が高いほど溶解も速くなる。したがって、適切なガスはより高い溶解度および/またはより高い拡散率を有してもよい。適切なガスは、液浸液への溶解度と液浸液における拡散率との積であって空気のそれよりも大きな積を有してもよい。
解析モデルによって得られる結果を使用して、特定のガスの泡が液体にどれほど速く溶解すると期待されるかを決定することができる。メニスカス320で混入された泡は対向表面に対して静止し、基板上に配置されうる。泡は露光領域328に向けて空間を通過して移動しうる。結像欠陥を生じさせないために、混入された泡は投影ビームBによって露光されるべき露光領域328に達する前に溶解することが望ましい。所与の流体ハンドリングシステムにおいて、メニスカス320の予測位置と露光領域328との間の距離は既知である。泡の移動距離は、基板Wが投影システムPSの下を、泡が液体に混入された位置から泡が露光領域内に入る位置まで移動する際の基板Wの移動距離と等しくてもよい。したがって、より速く走査される場合はより遅く走査される場合よりも泡は速く溶解する必要がある。泡がメニスカス320から露光領域328に到達するまでにかかる時間はより遅く走査される場合よりもより速く走査される場合のほうが短いからである。図8は、特定の配置形状の流体ハンドリングシステムについての計算を示す。この計算は、メニスカス320の予測位置と露光領域328との間の距離を約30mmとした上で種々の走査の速さについて行われた。二酸化炭素(正方形)の泡および窒素(菱形)の泡の許容できる最大サイズ(y軸上)が走査の速さ(x軸上)に対してプロットされている。これに見られる通り、CO泡の許容できる最大泡直径は、窒素の許容できる最大泡直径よりも(約8倍)大きい。
ガスの泡が高い拡散率、高い溶解度、または液浸液への溶解度と液浸液における拡散率との大きな積を有するガスの泡である場合、上述の2つの解析モデルによるとその泡は液浸液により速く溶解する。したがって、本発明の実施の形態を使用すると結像欠陥の数を低減でき、それによってスループットを高め(例えば基板Wの液体ハンドリングシステム12に対する速さを大きくす)ることができ、また欠陥性を低減できる。
したがって、本発明の実施の形態は、空間11に隣接する領域に(例えば、ボリューム(volume)に、またはエリア(area)に向けて)ガスを供給するガス供給デバイスを提供する。特に、対向表面と液体ハンドリングデバイス12との間に張るメニスカス320に隣接するおよび/または液体ハンドリングデバイス12と投影システムPSとの間に張るメニスカス400に隣接する領域に存在するようにガスが提供される。
適切なガスは、例えば摂氏20度および全圧1atmにおいて1x10−3よりも大きい液浸液(例えば、水)への溶解度(全圧1atm(ガスおよび液浸液の分圧の和)における液浸液の単位質量当たりのガスの質量)を有するガスである。空間に隣接する領域を満たすのに必要なのはガスの重量よりむしろガスの所定体積であるから、ガスの重量よりむしろガスの体積が重要でありうる。したがって、溶解度は液体kg当たりのガスmolsで(すなわち、mol/kgで)表現されると好適である。その場合、溶解度は5x10−3mol/kgより大きくあるべきであり、10x10−3mol/kg、15x10−3mol/kg、20x10−3 mol/kgまたは25x10−3mol/kgより大きいことが望ましい。
適切なガスは、例えば摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きい拡散率を有するガスである。この値は、空気の値である2.3x10−5cm−1と比較される。拡散率は、8x10−5、1x10−4、または5x10−4cm−1よりも大きいことが望ましい。大抵のガスは1−2x10−5cm−1の間の拡散率を有する。酸素および窒素の両方は2.3x10−5cm−1の拡散率を有し、二酸化炭素は1.6x10−5cm−1である。ヘリウムは3.8x10−5cm−1の拡散率(および1.6x10−6kg/kgまたは4x10−4mol/kgの溶解度)を有する。水素は5.8x10−5cm−1の拡散率(および1.6x10−6kg/kgまたは8x10−4mol/kgの溶解度)を有する。
摂氏20度および全圧1atmにおいて1x10−3kg/kgまたは3x10−3mol/kgより大きな溶解度および/または摂氏20度および圧力1atmにおいて3x10−5cm−1より大きな液浸液における拡散率を有するガスが特に望ましい。ある実施の形態では、ガスは空気よりも大きな拡散率と溶解度との積を有するガスである。例えば、拡散率と溶解度との積は1x10−9cm−1(溶解度について質量比を使用した場合)または2x10−8molcm−1kg−1(溶解度についてmol/kgを使用した場合)よりも大きくなければならない。溶解度と拡散率との積は5x10−9、1x10−8または3x8−8cm−1(溶解度について質量比を使用した場合)あるいは4x10−8、10x10−8、20x10−8、40x10−8または50x10−8cm−1molkg−1(溶解度についてmol/kgを使用した場合)より大きいことが望ましい。例示的なガスは二酸化炭素である。
ある実施の形態では、溶解度と拡散率との積が(摂氏20度および全圧1atmにおいて)空気のそれよりも大きなガスが使用される。溶解度はkg/kgでまたはmol/kgで測定されてもよい。このような性質を有するガスは空気よりも速く液浸液に溶解する。したがって、メニスカス320、400において混入された泡が露光時に露光領域に依然として存在するようなリスク無しにより大きな走査の速さを使用することができる。
例示的なガスは二酸化炭素である。二酸化炭素は、容易に入手可能であり、液浸システムにおいて他の用途で使用されうるので望ましい。二酸化炭素は、摂氏20度および全圧1atmにおいて水への溶解度として1.69x10−3kg/kgまたは37x10−3mol/kgを有する。他の適切なガスは、塩素(7.0x10−3kg/kgまたは98x10−3mol/kg)、硫化水素(3.85x10−3kg/kgまたは113x10−3mol/kg)、塩化水素(0.721kg/kgまたは19753x10−3mol/kg)、アンモニア(0.531kg/kgまたは31235x10−3mol/kg)または二酸化硫黄(0.113kg/kgまたは1765x10−3mol/kg)である。これらのガスのいくつかは、ひとつ以上の不利な点を有しうる。例えば、これらのガスのいくつかは液浸リソグラフィ装置の部材と反応しうる。および/またはこれらのガスのいくつかは毒性を有し、したがって二酸化炭素よりも取り扱いがより困難であり望ましくない可能性がある。液浸液に容易に溶解する任意の反応しないガスは好適である。
本発明の実施の形態で使用されるこれらのガスは、摂氏20度および全圧1atmにおいて水への溶解度としてそれぞれ4.34x10−5kg/kgまたは1.36x10−3 mol/kgおよび1.90x10−5kg/kgまたは0.68x10−3mol/kgを有する酸素および窒素とは対照的である。したがって、酸素、窒素、またはそれら2つのガスが主成分となっている空気のいずれも空間11の露光領域325に到達する前に溶解しにくい。
ガス供給デバイスは、摂氏20度および全圧1atmにおいて液浸液への溶解度が1x10−3kg/kgまたは5x10−3mol/kgよりも大きいガスを他のガスを除いて供給する。したがって、そのガス供給デバイスから出てくる任意のガスは1x10−3kg/kgまたは5x10−3mol/kgよりも大きい溶解度を有しうる。したがって、そのようなガス供給デバイスは(二酸化炭素を含む)空気を供給するガス供給デバイスと識別可能である。空気は、1x10−3kg/kgまたは5x10−3mol/kgよりも低い溶解度を有する酸素なり窒素なりを含むからである。
本明細書で説明される本発明の実施の形態は、液浸液のメニスカス320、400の周りにCO雰囲気を形成してもよい。その結果、液浸液へガスがどのように混入されても液浸液のなかに溶解されうる。空間に液浸液を供給するに先だって(例えば液浸液の抵抗率を変えるために)液浸液にCOを溶解させることは、COを溶質として提供することであり、ガスとして提供することではない。COの溶質を提供することは、本発明の実施の形態と同じようには作用しないであろう。COは液浸液の中に供給されるからである。メニスカス領域にCOをガス雰囲気の代わりに液浸液内の溶質として提供する場合、COは空間内の液体に既に溶解している。COは混入された泡のガスには存在せず、したがって液浸液内におけるCOの存在は混入された泡のサイズの低減を促進しないであろう。そのような構成は、本発明の実施の形態の作用の仕方とは正反対であると見なされうる。
ある実施の形態では、液浸液は空間11に供給される前にガス抜きされる。ある実施の形態では、ガス抜きの後空間11に供給される前の液浸液には、ガスが最小限溶解されているか望ましくは全く溶解されていない。特に、ガス抜きされた液浸液と空間11に供給される液浸液との間に液浸液に故意にガスを溶解させる部材は存在しない。従来、液浸液を空間11へ提供する前に液浸液に二酸化炭素を溶解させ、それによって例えば液浸液と接触するひとつ以上の部材の腐食を防止するのを助けるように液浸液の酸性度または電気伝導率を変えることが提案されている。しかしながら、二酸化炭素は腐食を防止するのに十分なだけ加えられる必要があり、それは本発明の実施の形態の混入泡に対する効果が見られなくなる二酸化炭素の濃度以下である。本発明のある実施の形態では、液浸液に溶解される二酸化炭素の濃度が高いのは望ましくない。液浸液に故意に所定の濃度を超えてガスを溶解させると、液浸液へのそのガスの溶解度が低下しうるからである。したがって、溶液中にガスが(少なくとも所定のしきい値を超えて)存在すると、結像欠陥の発生可能性を避けないまでも低減するのを助けるのに十分速く混入泡のガスが溶解する可能性が低減されうる。
ある実施の形態では、液体メニスカス320、400においてガス雰囲気が生成される。これは、液浸リソグラフィ装置の露光領域をガスで包み込むことを含む。露光領域は、投影システムPSの端部を囲む全領域である。ある実施の形態では、装置の内側全体にガスが供給される。ある実施の形態では、メニスカス320、400への局所的なガス供給が提供される。例えば、メニスカス320、400にガスを提供するために、バリア部材12に別個の開口200、201が設けられてもよい。ある実施の形態では、ガスはガスナイフを通じて提供されてもよく、これは後述される。ある実施の形態では、ガスは例えばパージングガス(purging gas)としてバリア部材の領域に供給されてもよい。
典型的にはガス供給デバイスは、ガスのソースと、導管を通じてガスのソースと接続される開口と、を備える。ある実施の形態では、図7で説明されたものであってガスナイフ60を有さないもののような流体ハンドリングシステムにおいてガスが提供される。高い溶解度のガスのガス雰囲気600は流体ハンドリングデバイス12全体を囲む。液体閉じ込め構造12は、例えばパージングガスとして流体ハンドリングシステムの領域に供給されたガス雰囲気600のなかにあり、例えばガス雲のなかに包まれているようなものである。液体閉じ込め構造12とは別個の(例えば、それに隣接する)ガス開口500を通じてガスが提供されうる。開口500は導管510の端にあってもよい。導管510は、ガス開口500とガスのソース520との間に延びる。ガス開口500は液体閉じ込め構造12の周囲周辺のひとつ以上の開口であってもよい。開口は液体閉じ込め構造12を囲んでもよい。他の実施の形態、特に図2から4の実施の形態において、同じまたは同様のシステムが使用されてもよい。
ある実施の形態では、高い溶解度のガスのための開口は流体ハンドリングシステム12のなかに形成されてもよい。ガス開口200、201はガスのソース520と接続されてもよい。例えば、ガス開口は図6に示されるような液体閉じ込め構造12の表面に形成されたインテグラル開口200であってもよい。インテグラル開口200は投影システムPSの光軸に対してメニスカスよりも半径方向外側にあり、抽出器70よりも半径方向外側にあってもよい。液浸液への高い溶解度を有するガスは、インテグラル開口(または出口)200から出てきてメニスカス320に隣接しうる。インテグラル開口200から出てきたガスは、液滴とメニスカス320との衝突の際に気泡として空間11のなかの液浸液に混入されうる。ガスは液浸液に容易に吸収されるので、気泡は好適に空間11の光路に到達する前に液浸液に吸収されるであろう。図6に示されるようなインテグラル開口200は、任意のタイプの流体ハンドリングシステム12の例えば抽出器に隣接する位置に設けられうる。液体閉じ込め構造12と投影システムPSとの間に張るメニスカス400に隣接してガスを提供するさらなる開口201が図6に示される。このさらなる開口201は、メニスカス400の予測位置の半径方向外側にある。
図5、6および7に示されるガスナイフなどの既存のガス供給特徴部分を、本明細書で説明された液浸液への高い溶解度を有するガスを供給するガス供給デバイスの中で使用することができる。図5の開口15から供給されるガスは、摂氏20度および全圧1atmにおいて1x10−3kg/kgまたは5x10−3mol/kgよりも大きな液浸液への溶解度を有するガスから構成されてもよい。図6のガスナイフ90および図7のガスナイフ60において使用されるガスは、摂氏20度および全圧1atmにおいて1x10−3kg/kgまたは5x10−3mol/kgよりも大きな液浸液への溶解度を有するガスから構成されてもよい。それぞれの場合において、開口15、90、60はガスのソース520と接続されうる。したがって、流体ハンドリングシステム12の既存のデザインを利用することができる。流体ハンドリングシステム12の既存のデザインが利用される場合、システム12のサイズは最小化されないまでも少なくとも維持されうる。
液体/ガス分離ラインの環境から(例えば、メニスカス320、400で)環境ガス(例えば、空気)が多く排斥されるように、ガスが供給される。ガスはメニスカス320、400においてまたはメニスカス320、400よりも半径方向外側で供給されてもよい。ある実施の形態では、ガスはパージングガスとして供給され、メニスカスを周囲の環境ガスから保護する。ある実施の形態では、ガスは液体をリザーバまたは液浸空間に閉じ込めるように供給される。ガスは液体ハンドリングシステムと対向表面(例えば、基板テーブルおよび/または基板)との間にシールを形成するように供給されてもよい。供給されたガスは液浸液のメニスカスと例えば空気である周囲雰囲気との間にバリアを形成してもよい。
メニスカス320、400が曝される雰囲気は主に供給されたガスである。したがって、泡形成が無くてもガスはメニスカス320、400において液浸液に溶解する。時間が経過すると、供給されたガスの濃度は増大しうる。結果として、メニスカスにおける液体は供給されたガスによって最も影響を受ける。供給されたガスの濃度が増大すると、屈折率などの液浸液の光学的性質に影響が現れうる。しかしながら、メニスカスにおいて空間11から液体を連続的に抽出することによって、メニスカスよりも半径方向内側の液体が増大したガス濃度によって実質的に影響を受けることを防ぐことができる。
しかしながら、例えば液滴との衝突の際にメニスカスにおいて形成される任意の泡は、少なくとも大部分は供給されたガスである気泡を含む可能性が高い。泡は供給されたガスを含むので、その泡は出口14、開口50または抽出器70などの抽出領域を超えたところで液浸液へ容易に溶解する。泡は露光領域325すなわち空間11を通じた投影ビームの経路に達する前に好適に溶解するのであるから、泡のガスのほとんどは泡が露光領域325に達する前に液浸液へ溶解する。泡の経路における液体のほとんどはメニスカス付近で抽出されるので、供給されたガスが溶解した液体はそれが空間の液浸液の光学的性質に重大な影響を与える前に抽出される可能性が高い。
ガス状のCOを使用することで、メニスカス320が液滴に衝突することに伴う課題が軽減されるか、軽減されないまでも低減されうる。典型的には、直径300マイクロメートルの液滴は直径30マイクロメートル(つまり、10分の1のサイズ)の泡を生成しうる。そのような二酸化炭素の泡は、通常露光領域に到達する前に液浸液へ溶解しうる(そのようなサイズの液滴はひとつ以上の他の課題を生じうることを注意しておく)。したがって、液滴によって生じる課題はより重要でなくなる。液浸システムは空間から脱出した液浸液との相互作用についてより寛容となるであろう。
ガス供給デバイスから未溶解のガスを回収し、その未溶解のガスをガス供給デバイスのガスソース520に再利用のために戻すためにリサイクリングデバイス650が使用されてもよい。図7を参照して説明されたような気体吸引原理を応用する流体ハンドリングシステムは、図6を参照して説明されたような単相抽出器を使用する液体供給デバイスと比較してガス供給デバイスから多くのガスを使用する可能性が高いことは注意されるべきである。したがって、リサイクリングデバイス650は気体吸引原理を応用する流体ハンドリングシステムとしての使用において特に有利でありうる。
理解されるように、上述の特徴のいずれかは他のいずれかとともに使用可能であり、明確に記述された組合せのみが本願の範囲に含まれるわけではない。例えば、本発明の実施の形態は、図2から図4の実施の形態にも適用されうる。
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、リソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積光学システム、磁区メモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどがある。当業者であればこれらの他の適用に際して、本明細書における「ウエーハ」あるいは「ダイ」という用語がそれぞれ「基板」あるいは「目標部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされると理解することができるであろう。基板は露光前または露光後においてトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本明細書における基板という用語は既に処理されている多数の処理層を含む基板をも意味する。
本明細書において「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外(UV)放射(例えば約365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射を示す。「レンズ」という用語は文脈が許す限り、屈折光学素子及び反射光学素子を含むあらゆる光学素子またはそれらの組合せを示してもよい。
本発明の特定の実施の形態が上述されたが、説明したもの以外の態様で本発明が実施されてもよい。例えば、本発明の実施形態は、上述の方法を記述する機械で読み取り可能な命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形式をとってもよいし、そのコンピュータプログラムを記録したデータ記録媒体(例えば半導体メモリ、磁気ディスク、または光ディスク)であってもよい。機械で読み取り可能な命令は2以上のコンピュータプログラムにより実現されてもよい。それら2以上のコンピュータプログラムは1つまたは複数の異なるメモリ及び/またはデータ記録媒体に記録されていてもよい。
本明細書に記載の任意のコントローラは、リソグラフィ装置の少なくとも1つの構成要素内部に設けられた1つまたは複数のコンピュータプロセッサによって1つまたは複数のコンピュータプログラムが読み取られたときに動作可能であってもよい。コントローラは信号を受信し処理し送信するのに適切ないかなる構成であってもよい。1つまたは複数のプロセッサは少なくとも1つのコントローラに通信可能に構成されていてもよい。例えば、複数のコントローラの各々が上述の方法のための機械読み取り可能命令を含むコンピュータプログラムを実行するための1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。各コントローラはコンピュータプログラムを記録する記録媒体及び/またはそのような媒体を受けるハードウェアを含んでもよい。コントローラは1つまたは複数のコンピュータプログラムの機械読み取り可能命令に従って動作してもよい。
本発明の1つまたは複数の実施の形態はいかなる液浸リソグラフィ装置に適用されてもよい。上述の形式のものを含むがこれらに限られない。液浸液が浴槽形式で提供されてもよいし、基板の局所領域のみに提供されてもよいし、非閉じ込め型であってもよい。非閉じ込め型においては、液浸液が基板及び/または基板テーブルの表面から外部に流れ出ることで、基板テーブル及び/または基板の覆われていない実質的に全ての表面が濡れ状態であってもよい。非閉じ込め液浸システムにおいては、液体供給システムは液浸液を閉じ込めなくてもよいし、液浸液の一部が閉じ込められるが完全には閉じ込めないようにしてもよい。
本明細書に述べた液体供給システムは広く解釈されるべきである。ある実施形態においては投影システムと基板及び/または基板テーブルとの間の空間に液体を提供する機構または構造体の組合せであってもよい。1つまたは複数の構造体、及び1つまたは複数の流体開口の組合せを含んでもよい。流体開口は、1つまたは複数の液体開口、1つまたは複数の気体開口、1つまたは複数の二相流のための開口を含む。開口のそれぞれは、液浸空間への入口(または流体ハンドリング構造からの出口)または液浸空間からの出口(または流体ハンドリング構造への入口)であってもよい。一実施例においては、液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの一部であってもよい。あるいは液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの表面を完全に含んでもよいし、液浸空間が基板及び/または基板テーブルを包含してもよい。液体供給システムは、液体の位置、量、性質、形状、流速、またはその他の性状を制御するための1つまたは複数の要素をさらに含んでもよいが、それは必須ではない。
上述の説明は例示であり限定することを意図していない。よって、当業者であれば請求項の範囲から逸脱することなく本発明の変形例を実施することが可能であろう。

Claims (7)

  1. 投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込める流体ハンドリングシステムと、
    前記空間に隣接する領域に、前記液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きいガスを供給するガス供給デバイスと、を備える、液浸リソグラフィ装置。
  2. 前記ガス供給デバイスは、前記液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて8x10−5cm−1よりも大きいガスのソースを含む、請求項1に記載の液浸リソグラフィ装置。
  3. 前記ガスのソースは二酸化炭素のソースである、請求項1または2に記載の液浸リソグラフィ装置。
  4. 前記ガス供給デバイスは、前記液浸リソグラフィ装置の露光領域をガスで満たすよう前記ガスを供給する、請求項1から3のいずれかに記載の液浸リソグラフィ装置。
  5. 前記流体ハンドリングシステムは液体閉じ込め構造体を含む、請求項1から4のいずれかに記載の液浸リソグラフィ装置。
  6. 投影システムの最終要素と基板との間の局所的な空間に閉じ込められた液浸液を通してパターン付与された放射ビームを投影することと、
    前記空間に隣接する領域に、前記液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きいガスを提供することと、を含むデバイス製造方法。
  7. 液浸リソグラフィ装置のための流体ハンドリングシステムであって、前記流体ハンドリングシステムは投影システムの最終要素と基板および/またはテーブルとの間の局所的な空間に液浸液を閉じ込め、前記流体ハンドリングシステムは、前記空間に隣接する領域に、前記液浸液における拡散率が摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm−1よりも大きいガスを供給するガス供給デバイスを備える、流体ハンドリングシステム。
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