JP2005150290A - 露光装置およびデバイスの製造方法 - Google Patents

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    • G03F7/70341Details of immersion lithography aspects, e.g. exposure media or control of immersion liquid supply

Abstract

【課題】 ローカルフィル方式の液浸法を用いる露光装置において、気泡の露光領域への進入の防止を可能とする露光装置を提供する。
【解決手段】 マスク3のパターンを基板5に投影する投影光学系3と、前記基板を保持して移動させるステージ13と、前記投影光学系の最終面と前記基板の間に液膜4を形成する液膜形成手段(10,11)とを有する露光装置において、前記液膜に発生する気泡の寿命をτとし、前記基板の移動速度をVとし、前記基板の移動方向に沿った前記液膜の境界から露光領域までの距離をLとしたとき、L/V>τとなることを特徴とする構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液浸法を用いた露光装置に関し、例えばICやLSI等の半導体デバイス、CCD等の撮像デバイス、液晶パネル等の表示デバイス、光導波路等の通信デバイス、磁気ヘッド等のデバイスを製造する際に、感光剤が塗布された基板にマスク(レチクル)のパターンを転写して高集積度のデバイスを得るリソグラフィー工程に好適なものである。
従来より、半導体デバイスや液晶パネル等を製造する際に、マスクのパターンを感光剤が塗布された基板上に露光転写する露光装置が使用されている。デバイスの集積度の向上に伴いパターンの一層の微細化が要求されるため、微細なパターンを解像するための露光装置の改良がなされてきた。
露光装置の投影光学系において、解像できるパターンの大きさを表す解像度Rは、(1)式の如きレーリーの式で表される。
R=k1(λ/NA)・・・(1)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の像側の開口数、k1は基板の露光後の現像プロセス等によって決まる定数であり、通常0.5程度の値を持つ。
(1)式からわかるように、露光装置の光学系の解像力は、露光波長が短いほど、また投影光学系の像側の開口数(NA)が大きいほど高くなる。
このため、露光光源については、波長365nmの水銀ランプi線に続いて、波長248nmのKrFエキシマレーザ、波長193nmのArFエキシマレーザが開発され、更に最近では、波長157nmのF2レーザの開発が行なわれている。しかし、露光光の短波長化により、光学系のレンズに用いる材料に関して透過率、一様性、耐久性等の要求を満たすことが難しくなり、装置の高価格化の要因となっている。
また投影光学系の開口数に関しては、NAが0.85の露光装置が商品化され、NAが0.9を超える投影光学系も検討されている。このような高NAの露光装置では、大面積にわたって収差の少ない良好な結像特性を得ることが困難なため、マスクと基板とを同期して走査させながら露光をおこなうスキャン露光方式が採用されている。
しかし、従来の設計においては、投影光学系と基板との間に屈折率が約1の気体の層が介在することのため、原理的にNAを1以上にすることが不可能であった。
一方、等価的に露光波長を短くして解像力を向上させる手段として液浸法が提案されている。これは投影光学系の最終面と基板との間の、従来では気体で満たされていた空間を、液体で満たしつつ投影露光を行う方法である。
液浸法の利点は、用いる液体の屈折率をnとすると、等価的な露光波長が光源の波長の1/nになることである。このことは、ウエハに結像する光線の最大入射角が液浸法と従来法で等しいと仮定した場合に、同一波長の光源を用いても、解像度が従来法の1/nに向上することを意味する。
例えば、光源の波長が193nmで液体が水の場合、屈折率が約1.44であるので、液浸法を用いることで従来法に比べて解像度を1/1.44にすることができる。
液浸法を用いる露光装置において、投影光学系の最終面と基板の間を液体で満たす方法には、大別して二つの方法が考案されている。
一つは、投影光学系の最終面と共に基板の全体を液槽の中に浸す方法であり(例えば、特許文献1参照。)、もう一方は、投影光学系と基板に挟まれた空間だけに液体を流して液膜を形成するローカルフィル方式である(例えば、特許文献2及び3参照。)。
特開平06−124873号公報 特開昭63−49893号公報 国際公開第99/49504
上記二つの方法において、投影光学系の最終面と共に基板の全体を液槽に浸す方法は装置が大型になるという問題がある。一方、投影光学系と基板に挟まれた空間だけに液体を供給して液膜を形成するローカルフィル方式では、気泡による光の散乱の影響が問題となる。ローカルフィル方式においては、元々の液体中に気泡が存在しなくても、基板の移動に伴って雰囲気の巻き込みにより気泡が発生するからである。一般に、半導体や液晶パネル等のデバイスの製造工程においては、一度に露光できる領域の面積が基板の面積と比較してはるかに小さい。そのため、基板を高速度で移動させながら露光を行うことが必要となる。ローカルフィル方式では、基板の所定の部分が液膜の端部の気液界面を越えて移動するときに、基板表面のパターンの凹凸に雰囲気が閉じ込められて気泡が発生することが避けられない。この場合の気泡の大きさは1ミクロンのオーダーであるため、粘性力によって運動が制限され、取り除くことが困難である。従来のローカルフィル方式の露光装置においては、特許文献3の実施形態において開示されているように、液膜の範囲は、露光領域よりも少し大きくしてはいるものの、その範囲をできる限り小さくしている。従って、基板が液膜の端部の気液界面を越えて移動するときに発生した気泡が直ちに露光領域へ進入する。露光領域に進入した気泡は露光光を散乱する。そのため、転写されるパターンの線幅が許容できる範囲を超えて変動し、極端な場合には設計意図と異なる絶縁やショートが発生するという問題があった。
そこで、本発明の例示的な目的は、気泡の露光領域への進入を防止可能なローカルフィル方式の液浸法を用いる露光装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、マスクのパターンを基板に投影する投影光学系と、前記基板を保持して移動させるステージと、前記投影光学系の最終面と前記基板の間に液膜を形成する液膜形成手段とを有する露光装置において、前記液膜に発生する気泡の寿命をτとし、前記基板の移動速度をVとし、前記基板の移動方向に沿った前記液膜の境界から露光領域までの距離をLとしたとき、L/V>τとなることを特徴とする。
また、本発明の別の一側面としての露光装置は、マスクのパターンを基板に投影する投影光学系と、前記基板を保持して移動させるステージと、前記投影光学系の最終面と前記基板の間に液膜を形成する液膜形成手段とを有し、前記マスクと前記基板とを前記投影光学系に対して同期移動させて前記基板の露光を行う露光装置において、前記基板の走査方向に沿った前記液膜の境界から露光領域までの距離は10mm以上100mm以下であり、前記基板の走査方向と直交する移動方向に沿った前記液膜の境界から前記露光領域までの距離は5mm以上80mm以下であることを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付の図面を参照して説明される好ましい実施例等によって明らかにされるであろう。
従来よりも、性能の良い露光装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施例1の露光装置の要部概略図である。本実施例は本発明を走査型の露光装置に適用した場合を示している。
同図において、1は照明系であり、光源からの光でレチクル(マスク)2を照明する。光源としてはArFエキシマレーザ(波長193nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、F2レーザを用いればよく、照明系1は公知の光学系等(不図示)から構成されている。3は屈折型またはカタジオプトリック系等の投影光学系であり、照明系1によって照明されたレチクル2の回路パターンを第2物体としてのウエハ5(基板)に投影している。15は測距用レーザ干渉計であり、参照ミラー14を介してレチクルステージ12やウエハステージ13の水平面内の二次元的な位置を計測している。この計測値に基づいてステージ制御装置17がレチクル2やウエハ5の位置決めや同期制御を行う。またウエハステージ13はウエハの上下方向の位置や回転角、傾きを調節する機能を持ち、露光時にウエハ5の表面を投影光学系3の像面と合致させる。
本実施例では、投影光学系の最終面とウエハの間に液膜を形成するローカルフィル方式の液浸法を用いて等価的な露光波長を短くし、露光における解像度を向上させる。そのため、投影光学系3の最終面の周囲に液膜形成手段としての液体供給口10と液体回収口11とを配置し、投影光学系3の最終面とウエハ5の間に液体を供給して液膜4を形成している。液体供給口10と液体回収口11は、例えば、横方向に長い長方形状とする。このようにすることで液膜へ均一に液体を供給し、また液膜から効率よく液体を回収することができる。あるいは、液体供給口10や液体回収口11を、投影光学系3の周囲を取り囲む形状とすれば良い。またあるいは、複数のノズルによって液体供給口10や液体回収口11を形成しても良い。投影光学系3の最終面とウエハ5の間隔は、液膜4が安定に形成できる程度に小さいことが望ましく、例えば、0.5mmとすれば良い。液体供給装置6は、投影光学系3の最終面とウエハ5の間へ供給する液体の量を制御する。液体供給装置6は脱気装置18をその一部として有する。脱気装置は、例えば公知の膜モジュール(不図示)と真空ポンプ(不図示)で構成することができる。液体供給装置6と液体供給口10は供給管8で結ばれている。液体回収装置7は投影光学系3の最終面とウエハ5の間から回収する液体の量を制御する。液体回収装置7と液体回収口11は回収管9で結ばれている。液浸制御装置16は液体供給装置6および液体回収装置7へ制御信号を送ると同時に、ステージ制御装置17との間でデータの送受信を行う。これにより、液浸制御装置16はウエハの移動方向や速度に応じて液体の供給量と回収量を調節して、液膜を所定の範囲に保つことができる。
液膜を形成する液体は、例えば水とすれば良い。水は、すでに半導体の製造工程において大量に用いられており、ウエハや感光剤との相性が良いという利点がある。また、液膜を形成する液体として、水に微量の添加物を加えた、いわゆる機能水を用いても良い。機能水は添加物の種類と濃度を変化させることにより、例えば、酸性度を制御して感光剤の化学反応プロセスを最適化でき、また酸化還元電位をコントロールして洗浄力を持たせられる利点がある。さらにまた、液膜を形成する液体として、紫外線の透過率に優れたフッ素系の不活性液体、例えばFomblin(米国Ausimont社の商品)を用いても良い。
図2は図1の装置の液膜部を拡大して示しており、同図によりその原理を説明する。図2において、投影光学系3の最終面とウエハ5の間が液膜4で満たされており、ウエハ5が左側へ平均速度Vで移動している。また、4aは露光領域(投影領域)、すなわち露光光で照射されている部分であり、液膜4は露光領域4aを覆って形成されている。ウエハが気液界面Bを超えて液膜4の領域へ移動するときに、表面の凹凸に雰囲気が閉じ込められて気泡19が発生し、ウエハと共に露光領域4aに向かって移動する。本発明のキーポイントは、脱気を施した液体を液膜部に用いて、気泡の内部の気体を液体に溶解させることによって、気泡が露光領域に達する前に消滅させることである。すなわち、本実施例において、ウエハの所定の部分が気液界面Bから露光領域と非露光領域の境界Aへ移動するまでの時間L/Vが気泡の寿命τより長くなる、すなわち
L/V> τ・・・(2)
となるように液膜の領域を制御することで気泡19の露光領域4aへの進入を防止している。
なお、ウエハの全面を露光するためには、一般に、ウエハの移動方向や速度を変化させて露光を繰り返す必要がある。その場合にも、Lをウエハの移動方向に沿った距離、Vをウエハの所定の部分が気液界面から露光領域へ達するまでの平均速度と解釈することにより、式(2)が有効である。
ここで、液体が水であるとし、水中における気泡の寿命について説明する。簡単のため、気泡は球形であるとし、気泡の内部に一種類の気体のみが存在する場合を考える。脱気が十分に施された水を仮定すると、気泡から離れた場所において溶存している気体の濃度Cは飽和濃度Cに比べて小さい。そのため、気泡の表面から水の内部へと気体の分子が拡散するので、時間とともに気泡が収縮して最終的に消滅する。このとき、気泡が消滅するまでの時間、すなわち気泡の寿命は近似的に次式で表される(なお、詳しくは、Epstein and M.S.Plesset,“On the stability of gas bubbles in liquid−gas solutions”,Journal of Chemical Physics,Volume 18(1950)pp.1505〜1509に記載されている。)。
Figure 2005150290
ここで、ρは気泡内部の気体の密度、dは初期における気泡の直径、Dは拡散係数である。1気圧,298Kにおいて、気体の密度は、窒素、酸素のそれぞれについて1150g/m、1310g/mである。気体の水に対する拡散係数Dは、例えばIncropera and Dewitt,Fundamentals of heat and mass transfer,5thedition,John Wiley&Sons(2002)p.927に記載されており、窒素、酸素のそれぞれについて0.26x10−8/s、0.24x10−8/sである。気体の水に対する飽和濃度Cは、例えばE.Wilhelm,R.Battino,R.J.Wilcock,“Low−pressure solubility of gases in liquid water,”Chemical Reviews Volume77(1977)pp.219〜262に記載されている気体の水に対する溶解度から計算することができ、一気圧,298Kにおいて窒素、酸素のそれぞれについて18ppm、42ppmである。
雰囲気が空気であるとすると、体積比で78%を占める窒素により気泡の寿命がほぼ決まる。図3は、水中における窒素の気泡の寿命τを気泡の直径dの関数として式(3)により計算した結果である。ここで、1気圧,室温(298K)の条件を仮定した。また、溶存気体が完全に除去された理想的な水を仮定し、C=0とした。ウエハの移動に伴って表面のパターンの凹凸に雰囲気が閉じ込められて発生する気泡の大きさは、最大で1μm程度である。図3から、気泡の直径が1μm程度であるとすると、気泡の寿命が約3msであることがわかる。ただし、ウエハ表面の気泡の場合、ウエハと接している部分で気体分子の拡散が遅くなる。また、溶存気体が完全に除去されていないとやはり気体分子の拡散が遅くなる。これらの理由により、実際の気泡では、直径が1μm程度に対して寿命が約10ms程度になることがあり得る。従って、気泡の露光領域への進入を効果的に防止するには、L/Vが少なくとも10ms以上となるように液膜の範囲をウエハの移動速度に合わせて制御するのが良い。
以下では、前節の議論に基づき、マスクと基板とを投影光学系に対して同期移動して露光を行う走査型の露光装置の場合について、最適なLの値について説明する。走査型の露光装置の場合、ウエハのあるチップ領域を一定の速度で走査(スキャン)露光した後、ウエハはその走査方向とほぼ直交する方向へ移動(ステップ)され、また、次の別のチップ領域が同様に走査露光されるという動作が繰り返される。スキャンとステップではウエハの移動速度が異なるため、望ましいLの値も異なる。図4に、液膜の断面と露光領域を示す。スキャン時のウエハの移動方向をx、ステップ時のウエハの移動方向をyとして、それぞれの方向に対する液膜の境界から露光領域までの距離をL、Lとする。ウエハの移動速度は主として露光装置のスループットによって決められる。スキャン方向については、ウエハの移動速度として、V=1m/s程度が望ましい。気泡の寿命をτ=10msと仮定すると、式(2)より、Lを10mm以上とするのが良い。また、液膜の領域を精密に制御することは難しいことを考慮し、2倍の安全率を見込んでLを20mm以上とすれば尚良い。ステップ方向については、加減速を考慮して平均移動速度を見積もると、スキャン方向の移動速度の半分程度、すなわちV=0.5m/s程度と考えてよい。従って、式(2)より、Lを5mm以上とするのが良く、2倍の安全率を見込んで10mm以上とすれば尚良い。一方、Lを大きくすると、装置が大型化し、かつ液膜の制御が難しくなるという問題がある。また、一回のスキャンやステップの移動距離は、ウエハ上に転写されるマスクの像の大きさでほぼ決まり、スキャン方向に50mm程度、ステップ方向に30mm程度である。これらの移動距離に比べてLやLの値を大幅に大きくしても気泡の防止の効果はあまり変わらない。以上の理由により、Lを10mm以上100mm以下とし、Lを5mm以上80mm以下とするのが良い。また、Lを20mm以上70mm以下とし、Lを10mm以上50mm以下とすれば尚良い。
次に、溶存気体の濃度の影響について説明する。式(3)からわかるように、気泡の寿命は、気体の飽和濃度Cと実際に溶存する気体の濃度Cとの差に反比例する。気泡の露光領域への進入を防止するためには、気泡の寿命は短いほど良い。従って、水中に溶存する気体の濃度を飽和濃度に比べて十分に小さくすることが望ましい。図5に、規格化した気泡の寿命τ/τを、規格化した溶存気体の濃度C/Cの関数として式(3)により計算した結果を示す。ここで、τは、C=0の場合の気泡の寿命である。規格化した濃度C/Cが0.2以下の場合、気泡の寿命は脱気が完全な場合に近くなる。一方、C/Cが0.5以上になると、気泡の寿命が急激に増大する。このことから、水中に溶存する気体の濃度は、飽和濃度の50%以下であることが望ましく、20%以下であれば尚良いことがわかる。
雰囲気が空気である場合、大気分圧で約78%を占める窒素の濃度と、大気分圧で約21%を占める酸素の濃度が重要である。窒素の分圧を0.78気圧、酸素の分圧を0.21気圧とすると、水に対する窒素および酸素の飽和濃度は、室温(298K)において、それぞれ約14ppm、9ppmである。従って、水中に溶存する窒素および酸素の濃度をそれぞれ7ppm以下、4.5ppm以下とすることが望ましい。窒素および酸素の濃度をそれぞれ2.8ppm以下、1.8ppm以下とすれば尚良い。
以上の説明から明らかなように、本発明による露光装置においては、液膜を形成する液体に脱気が施されていることが重要である。ただし、露光装置に液体を供給するために、露光装置外部の装置に脱気の機能が備えられている場合には、露光装置内部の脱気装置を省略することができる。例えば、半導体の製造工程で用いられる純水装置は、脱気の機能を備えている場合が多く、窒素や酸素の濃度を大気中の飽和濃度の1/1000以下まで除去できるものもある。
図6は本実施例の変形例の要部概略図である。本変形例は、図1の実施例1の露光装置と比べて脱気装置18を有しない点が異なっており、その他の構成は同じである。
以上の実施例によれば、例えば、基板の移動に伴って基板の表面に発生する微小な気泡が露光領域に進入することを防止することができる。
なお、基板表面以外の部分、例えば液体供給口10の先端部において気泡が発生し、その気泡が基板に引き込まれて露光領域に向かって移動する可能性もある。この場合にも、以上の実施例によれば、液体供給口10の先端部と液膜4の気液界面Bとは略同じ位置にあり、その気泡の露光領域への進入を防止することができる。
以上、本実施例によれば、ローカルフィル方式の液浸法を用いる露光装置において、気泡の露光領域への進入の防止を可能とすることができる。
次に上記説明した露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。
図7はデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造方法のフローを示す。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路の設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路のパターンを持つマスクを製作する。ステップ3(ウエハ工程)では、リソグラフィーにより回路パターンをウエハ上に形成する。ステップ4(組み立て工程)では、個々の回路パターンをウエハから切り離して配線とパッケージング等の作業によりデバイス化する。
図8は前記ウエハ工程の詳細を示す。ステップ11(成膜)ではウエハ上に熱酸化、化学気相成長、物理気相成長などの方法により種々の膜を形成する。ステップ12(レジスト塗布)ではウエハ上にレジストおよび反射防止コートを塗布する。ステップ13(露光)では前記説明した露光装置によってマスクのパターンをウエハ上に投影露光する。ステップ14(現像)ではウエハを現像する。ステップ15(エッチング)ではウエハのエッチングを行う。ステップ16(イオン注入)ではウエハにイオン注入を行う。ステップ17(レジスト剥離)ではウエハからレジストを除去する。これらのステップの繰り返しにより、ウエハ上に多重の回路パターンを形成する。
本実施例のデバイスの製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイスを容易に製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
実施例1の露光装置の要部概略図である。 図1の装置の液膜部の図である。 気泡の寿命τと気泡の直径dの関係を示す図である。 液膜の形成範囲と露光領域の関係を示す図である。 規格化した気泡の寿命と規格化した溶存気体の濃度の関係を示す図である。 実施例1の変形例の露光装置の要部概略図である。 実施例2のデバイスの製造方法のフローを示す図である。 図7のウエハ工程の詳細を示す図である。
符号の説明
1 照明系
2 レチクル(マスク)
3 投影光学系
4 液膜
4a 露光領域
5 ウエハ(基板)
6 液体供給装置
7 液体回収装置
8 供給管
9 回収管
10 液体供給口
11 液体回収口
12 レチクルステージ
13 ウエハステージ
14 ミラー
15 測距用レーザ干渉計
16 液浸制御装置
17 ステージ制御装置
18 脱気装置
19 気泡

Claims (8)

  1. マスクのパターンを基板に投影する投影光学系と、前記基板を保持して移動させるステージと、前記投影光学系の最終面と前記基板の間に液膜を形成する液膜形成手段とを有する露光装置において、
    前記液膜に発生する気泡の寿命をτとし、前記基板の移動速度をVとし、前記基板の移動方向に沿った前記液膜の境界から露光領域までの距離をLとしたとき、L/V>τとなることを特徴とする露光装置。
  2. マスクのパターンを基板に投影する投影光学系と、前記基板を保持して移動させるステージと、前記投影光学系の最終面と前記基板の間に液膜を形成する液膜形成手段とを有し、前記マスクと前記基板とを前記投影光学系に対して同期移動させて前記基板の露光を行う露光装置において、
    前記基板の走査方向に沿った前記液膜の境界から露光領域までの距離は10mm以上100mm以下であり、前記基板の走査方向と直交する移動方向に沿った前記液膜の境界から前記露光領域までの距離は5mm以上80mm以下であることを特徴とする露光装置。
  3. 前記基板の走査方向に沿った前記液膜の境界から前記露光領域までの距離は20mm以上70mm以下であり、前記基板の走査方向と直交する移動方向に沿った前記液膜の境界から前記露光領域までの距離は10mm以上50mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記液膜を形成する液体に溶存する窒素の平均濃度が7ppm以下であり、且つ該該液体に溶存する酸素の濃度が4.5ppm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の露光装置。
  5. 前記液膜を形成する液体に溶存する窒素の平均濃度が2.8ppm以下であり、且つ該液体に溶存する酸素の濃度が1.8ppm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記液膜形成手段は、前記投影光学系の最終面と前記基板の間に液体を供給する液体供給口と、前記投影光学系の最終面と前記基板の間から液体を回収する液体回収口とを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 前記液膜は、脱気処理がなされた液体によって形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の露光装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板を露光する段階と、該露光した基板を現像する段階とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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