JP2016029148A - インクセット - Google Patents

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Abstract

【課題】耐オゾン性、耐光性及び耐湿性に加えて、耐ブリード性、初期充填性、連続印刷性に優れるインクセットを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを備え、前記イエローインクが、式(Y−1)及び式(Y−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、前記マゼンタインクが、式(M−1)及び式(M−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、前記シアンインクが、式(C−1)及び式(C−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む、インクセット。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクセットに関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、吐出安定性等について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、耐オゾン性、耐光性及び耐湿性が良好な画像を記録媒体上に記録することが可能なインクセットを提供することを目的として、所定の着色剤を含む、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを備えたインクセットが開示されている。
特開2008−81693号公報
インクセットは、カートリッジ、パック、大容量タンク等の様々なインク収容体に充填されて用いられる。このように、インクの使用用途の拡大に伴い、上記のような耐オゾン性、耐光性、耐湿性、及び耐ブリード性に加えて、さらに高信頼性(初期充填性、連続印字安定性)にも優れるインクセットが望まれる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、耐オゾン性、耐光性及び耐湿性に加えて、耐ブリード性、初期充填性、連続印刷性に優れるインクセットを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、所定の色材を含むインクを備えたインクセットであれば上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
少なくとも、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを備え、
前記イエローインクが、下記式(Y−1)及び下記式(Y−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、
前記マゼンタインクが、下記式(M−1)及び下記式(M−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、
前記シアンインクが、下記式(C−1)及び下記式(C−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む、
インクセット。
(式(Y−1)中、R4は置換基を表し、R5は−OR6又は−NHR7を表し、R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、X3は2価の連結基を表し、n0は0又は1であり、Ar3は2価のヘテロ環基を表し、Ar4はアルキル基、アリール基又はトリアジン基を表す。)
(式(Y−2)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基を表し、R3はイオン性親水性基又は環を形成してもよいアルキル基を表し、n4は0〜4であり、n5は2〜5である。)
(式(M−1)中、AM1は、炭素数1もしくは2のアルキレン基、フェニレン基を含有する炭素数1もしくは2のアルキレン基又は下記式(M−1−1)で表される基を表し、XM1は、アミノ基、ヒドロキシ基、塩素原子、又はスルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェノキシ基を表す。)
(式(M−1−1)中、RM1は、水素原子又はアルキル基を表す。)
(上記式(M−2)中、AM2は、5員複素環基を表し、
M21及びBM22は、各々−CRM21=、−CRM22=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が−CRM21=又は−CRM22=を表し、
M23,RM24は、各々独立して、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表わし、RM23,RM24は、更に置換基を有していてもよく、
M2、RM21、RM22は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基又はアリール基又は複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、又はヘテロ環チオ基を表し、GM2、RM21、RM22は、更に置換されていてもよく、
M21とRM23、あるいはRM23とRM24が結合して5〜6員環を形成してもよい。)
式(C−1)中、
2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
1、Z2、Z3、及びZ4は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z1、Z2、Z3、及びZ4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
l、m、n、p、q1、q2、q3及びq4は、各々独立して、1又は2を表す。
1は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
式(C−2):
式(C−2)中、
1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
5、Z6、Z7、及びZ8は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、各々独立して、1又は2を表す。
2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
〔2〕
前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクが、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールと、を含む、
前項〔1〕に記載のインクセット。
〔3〕
前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む、
前項〔1〕又は〔2〕に記載のインクセット。
〔4〕
前記イエローインクに含まれる、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量が、前記マゼンタインク又は前記シアンインクに含まれる主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量よりも多い、
前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔5〕
前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクに含まれる、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量が、0.1〜1質量%である、
前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔6〕
前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクに含まれる、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量が0.1〜0.3質量%である、
前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔7〕
前記マゼンタインクが、前記式(M−1)及び前記式(M−2)で表される色材を含む、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔8〕
前記シアンインクが、前記式(C−1)及び前記式(C−2)で表される色材を含む、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔9〕
前記イエローインクが、前記式(Y−1)及び前記式(Y−2)で表される色材を含む、前項〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔10〕
染料ブラックインク及び顔料ブラックインクの少なくとも一方を、さらに備える、前項〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔11〕
前記染料ブラックインクが、下記式(Bk−1)で表されるアゾ化合物又はその塩、及び下記式(Bw−1)で表される色材からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、前項〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載のインクセット。
(式(Bk−1)中、R1、R2、R5、R6及びR7は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、ホスホ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、炭素数1〜4のアルキル基(ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(アルキル基はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていてもよい)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていてもよい)を、R3及びR4は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基(ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(アルキル基はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていてもよい)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されてもよい)を、nは0又は1をそれぞれ表す。)
(式(Bw−1)中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は、各々独立して、水素原子;ハロゲン原子;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;カルバモイル基;炭素数1〜4のアルキル基;炭素数1〜4のアルコキシ基;置換基として、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基;炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;カルボキシ基で置換された炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;ウレイド基;モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;ジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたモノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;ベンゾイルアミノ基;ベンゼン環が、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたベンゾイルアミノ基;ベンゼンスルホニルアミノ基;又は、ベンゼン環が、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を表し、Xは、2価の架橋基を表す。)
〔12〕
前記染料ブラックインクが、下記式(Bk−3)で表されるアゾ化合物又はその塩、及び下記式(Bk−4)で表される色材からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、前項〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔13〕
前記顔料ブラックインクが、自己分散型顔料を含む、前項〔10〕〜〔12〕に記載のインクセット。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔インクセット〕
本実施形態のインクセットは、少なくとも、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを備え、前記イエローインクが、下記式(Y−1)及び下記式(Y−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、前記マゼンタインクが、下記式(M−1)及び下記式(M−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、前記シアンインクが、下記式(C−1)及び下記式(C−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む。
(式(Y−1)中、R4は置換基を表し、R5は−OR6又は−NHR7を表し、R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、X3は2価の連結基を表し、n0は0又は1であり、Ar3は2価のヘテロ環基を表し、Ar4はアルキル基、アリール基又はトリアジン基を表す。)
(式(Y−2)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基を表し、R3はイオン性親水性基又は環を形成してもよいアルキル基を表し、n4は0〜4であり、n5は2〜5である。)
(式(M−1)中、AM1は、炭素数1もしくは2のアルキレン基、フェニレン基を含有する炭素数1もしくは2のアルキレン基又は下記式(M−1−1)で表される基を表し、XM1は、アミノ基、ヒドロキシ基、塩素原子、又はスルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェノキシ基を表す。)
(式(M−1−1)中、RM1は、水素原子又はアルキル基を表す。)
(上記式(M−2)中、AM2は、5員複素環基を表し、
M21及びBM22は、各々−CRM21=、−CRM22=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が−CRM21=又は−CRM22=を表し、
M23,RM24は、各々独立して、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表わし、RM23,RM24は、更に置換基を有していてもよく、
M2、RM21、RM22は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基又はアリール基又は複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、又はヘテロ環チオ基を表し、GM2、RM21、RM22は、更に置換されていてもよく、
M21とRM23、あるいはRM23とRM24が結合して5〜6員環を形成してもよい。)
式(C−1)中、
2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
1、Z2、Z3、及びZ4は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z1、Z2、Z3、及びZ4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
l、m、n、p、q1、q2、q3及びq4は、各々独立して、1又は2を表す。
1は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
式(C−2):
式(C−2)中、
1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
5、Z6、Z7、及びZ8は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、各々独立して、1又は2を表す。
2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
(置換基群A)
まず、置換基群A、イオン性親水性基について定義する。
置換基群Aとしては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、スルホンアミド基、イオン性親水性基が例として挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
更に詳しくは、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。詳細には、アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、置換若しくは無置換のアラルキル基が挙げられ、置換若しくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。詳細には、アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の置換若しくは無置換の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好まし
くは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
シリルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から20の置換若しくは無置換のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、トリアジニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロ
イルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換若しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール又はヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等が挙げられる。
(イオン性親水性基)
スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。またカルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対カチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、リチウム塩又はリチウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、リチウム塩が最も好ましい。
〔イエローインク〕
イエローインクは、下記式(Y−1)及び下記式(Y−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む。イエローインクは、下記式(Y−1)及び下記式(Y−2)で表される色材を含むことが好ましい。下記式(Y−1)及び下記式(Y−2)で表される色材を含むことにより、着色力、耐光性、及び色相に優れる画像が得られる傾向にある。
〔式(Y−1)で表される色材〕
以下、式(Y−1)で表されるアゾ染料(イエロー染料)について説明する。
(式(Y−1)中、R4は置換基を表し、R5は−OR6又は−NHR7を表し、R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、X3は2価の連結基を表し、n0は0又は1であり、Ar3は2価のヘテロ環基を表し、Ar4はアルキル基、アリール基又はトリアジン基を表す。)
式(Y−1)中、Ar3で表される2価のヘテロ環基としては、5員又は6員環のものが好ましく、それらは更に縮環していてもよい。また、芳香族ヘテロ環であっても非芳香族ヘテロ環であってもよい。Ar3で表される2価のヘテロ環基としては、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。中では芳香族ヘテロ環基が好ましく、その好ましい例を先と同様に例示すると、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾールが挙げられる。チアジアゾールが最も好ましい。それらは置換基を有していても良く、置換基の例としては、前述の置換基群Aと同じである。
式(Y−1)中、R4、R6及びR7で表される置換基は、前記置換基群Aより選択される。
式(Y−1)中、R4はアルキル基、アルコキシ基、アリール基であることが好ましく、炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、ターシャリーブチル基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基であることがより好ましく、ターシャリーブチル基であることが更に好ましい。
式(Y−1)中、R5は置換又は無置換のアミノ基であることが好ましく、R5は無置換のアミノ基であることがより好ましい。
また、式(Y−1)中、Ar4は置換又は無置換のアリール基であることが好ましく、置換又は無置換のフェニル基であることが更に好ましい。
式(Y−1)中、R4、R5、Ar4がさらに置換基を有する場合の置換基としては前記置換基群Aが挙げられ、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、又はアルコキシ基が好ましく、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基が更に好ましい。
式(Y−1)中、X3で表される二価の連結基は、アルキレン基(例、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン)、アルケニレン基(例、エテニレン、プロぺニレン)、アルキニレン基(例、エチニレン、プロピニレン)、アリーレン基(例、フェニレン、ナフチレン)、二価のヘテロ環基(例、6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル基、ピリミジン−2,4−ジイル基、キノキサリン−2,3−ジイル基)、−O−、−CO−、−NRA−(RAは水素原子、アルキル基又はアリール基)、−S−、−SO2−、−SO−又はこれらの組み合わせであることが好ましい。
式(Y−1)中、X3で表されるアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、二価のヘテロ環基、RAで表されるアルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前記置換基と同じである。RAで表されるアルキル基及びアリール基は、置換若しくは無置換の、アルキル基又はアリール基が含まれる。置換若しくは無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜30のアルキル基が好ましく、置換若しくは無置換のアリール基としては、炭素数6から30のアリール基が好ましい。
式(Y−1)中、X3で表される二価の連結基において、更に好ましくは、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のアルケニレン基、炭素数10以下のアルキニレン基、炭素数6以上10以下のアリーレン基、二価のヘテロ環基、−O―、−S−又はこれらの組み合わせであり、アルキレン基、もしくは−S−、又はこれらの組み合わせであることが、更に好ましい。
二価の連結基の総炭素数は0〜50であることが好ましく、0〜30であることがより好ましく、0〜10であることが最も好ましい。
式(Y−1)中、Ar4で表されるアリール基又はアリーレン基は、前述のRAで表されるアリール基又はアリーレン基と同義であり好ましいものも同様である。また、Ar4

で表されるトリアジン基は1価の置換基を有していてもよい(1価の置換基は前述の置換基群Aと同義であり好ましいものも同様である。)。
式(Y−1)で表される色材としては、特に限定されないが、例えば、下記式(Y−1−1)で表される化合物が好ましく、下記式(Y−1−2)で表される化合物がより好ましい。
(式(Y−1−1)中、R4は置換基を表し、R5は−OR6又は−NHR7を表し、R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、X3は2価の連結基を表し、n0は0又は1であり、Ar3は2価のヘテロ環基を表し、A1はイオン性親水性基を表し、n1は0〜2を表す。)
式(Y−1−1)中、R4、R5、Ar3、n0及びX3は、式(Y−1)におけるR4、R5、Ar3、n0及びX3と同義であり好ましいものも同様である。
式(Y−1−1)中、A1で表されるイオン性親水性基は、−SO3M又は−CO2Mが好ましく、−SO3Mがより好ましく、−CO2Kが特に好ましい。Mは、各々独立して、水素原子又は一価のカウンターカチオンを表し、一価のカウンターカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、カリウム塩又はカリウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、カリウム塩が最も好ましい。
式(Y−1−2):
(式(Y−1−2)中、R20はアルキレン基、−S−、又はこれらの組み合わせからなる連結基を表し、R21はイオン性親水性基を表し、R11はアルキル基を表し、R12はアミノ基を表す。)
式(Y−1−2)中、R20は、式(Y−1)のX3で表される二価の連結基におけるアルキレン基と同義であり好ましいものも同様である。
式(Y−1−2)中、R21はカルボキシル基(−CO2M)を表し、Mは各々独立して、水素原子又は一価のカウンターカチオンを表し、一価のカウンターカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、カリウム塩又はカリウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、カリウム塩が最も好ましい。
式(Y−1−2)中、R11で表されるアルキル基及びR12で表されるアミノ基は、それぞれ、前記式(Y−1)のR4、R5におけるアルキル基及びアミノ基と同義であり好ましいものも同様である。
式(Y−1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本実施形態に用いられる化合物は、下記の例に限定されるものではない。なお、具体例中、Etはエチルを、Phはフェニルを、それぞれ意味する。
式(Y−1)で表される化合物は、一般的な合成法で合成することが可能であり、例えば特開2004−083903公報中に記載のジアゾ成分及びカップリング成分を変更、種々組み合わせることで合成することができる。
式(Y−1)で表される色材の含有量は、イエローインクの総量に対して、好ましくは1.0〜7.0質量%であり、より好ましくは2.0〜6.0質量%であり、さらに好ましくは3.0〜5.0質量%である。式(Y−1)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、着色力、耐光性、及び色相に優れる画像が得られる傾向にある。
〔式(Y−2)で表される色材〕
以下、式(Y−2)で表される色材について説明する。
(式(Y−2)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基を表し、R3はイオン性親水性基又は環を形成してもよいアルキル基を表し、n4は0〜4であり、n5は2〜5である。)
式(Y−2)中、R1、及びR2で表される置換基としては、各々独立して、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環式基、−NR89、−NHCOR8、−NHCONR89、−C(O)R8、−C(O)OR8、−C(O)NR89、−PO32、−SR8、−SO28、−SO2NR89、−SOR8、−SO3H、−CF3、−CN、−NO2、ヒドロキシ又はハロゲンが挙げられる。ここにおいて、R8及びR9は、各々独立して、H、置換されていてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、置換されていてもよいアリール基(例えばフェニル基)、置換されていてもよい複素環式基であるか、又はR8及びR9は、それらが結合している窒素原子と一緒に、置換されていてもよい五員環又は六員環(例えば、ピペリジン、ピロリドン、ピリジン、ピペリザイン(piperizine)又はモルホリン)を形成することができる。
式(Y−2)中、R3で表されるイオン性親水性基は、−SO3M又は−CO2Mが好ましく、−SO3Mがより好ましい。Mは、各々独立して、水素原子又は一価のカウンターカチオンを表し、一価のカウンターカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。R3で表されるイオン性親水性基は、スルホ基であることが好ましく、スルホ基のカリウム塩であることが更に好ましい。
式(Y−2)中、R3で表されるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシ又はスルホ基などで置換されていてもよいメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルを挙げることができる。例としては、限定されるものではないが、トリフルオロメチル、ヒドロキシエチル、スルホプロピル及びカルボキシエチルが挙げられる。
式(Y−2)中、R3で表されるアルキル基が互いに結合して環を形成する場合の環としては置換されていてもよいアリール基又は置換されていてもよいヘテロ環基が挙げられ、該アリール基及びヘテロ環としては、前述の置換基群Aにおけるアリール基及びヘテロ環基が挙げられ、互いに結合して形成する環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環が挙げられ、ベンゼン環であることが好ましい。
また、R3で表されるアルキル基が互いに結合して形成した環は、スルホン酸基で置換されていることが好ましい。
式(Y−2)中、R1、及びR2が、置換されていてもよいアルコキシである場合、それは、好ましくは置換されていてもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ、より好ましくは炭素原子数1〜4のアルコキシ、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン又はカルボキシ基で置換されていてもよいメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシである。例としては、限定されるものではないが、カルボキシプロピルオキシ、カルボキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ又はクロロエトキシが挙げられる。
式(Y−2)中、R1、及びR2が、置換されていてもよいアリール基である場合、置換されていてもよいフェニルであることが好ましい。アリール環上の所望による置換基としては、例えば、炭素原子数1〜8のアルキル、炭素原子数1〜8のアルコキシ、−NR89、−NHCOR8、−NHCONR89、−C(O)R8、−C(O)OR8、−C(O)NR89、−PO32、−SR8、−SO28、−SO2NR89、−SOR8、−SO3H、−CF3、−CN、−NO2、ヒドロキシ又はハロゲンが挙げられ、ここにおいて、R8及びR9は先に記載したとおりである。例としては、限定されるものではないが、カルボキシフェニル、スルホフェニル、ニトロフェニル及びクロロフェニルが挙げられる。
式(Y−2)中、R1、及びR2が、置換されていてもよい複素環式基である場合、それは、好ましくは置換されていてもよい脂肪族複素環式基又は置換されていてもよい芳香族複素環式基のいずれか、例えば、置換されていてもよいチオフェン、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール、イミダゾール、ピリジン、ピロリドン、ピペリザイン、モルホリン又はピリミジンである。複素環式環上の所望による置換基としては、例えば、炭素原子数1〜8のアルキル、−NR89、−NHCOR8、−NHCONR89、−C(O)OR8、−C(O)NR89、−SR8、−SO28、−SO2NR89、−SOR8、−SO3H、−CF3、−CN、−NO2、ヒドロキシ又はハロゲンが挙げられ、ここにおいて、R8及びR9は先に記載したとおりである。例としては、限定されるものではないが、カルボキシトリアゾール、クロロピリジル及びシアノチオフェンが挙げられる。
式(Y−2)中、R1、及びR2は、各々独立して、水素原子、ヒドロキシル基、置換されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)、置換されていてもよい炭素原子数1〜4のアルコキシ基(好ましくはメトキシ基又はエトキシ基)、−NR89−SO2NR89又は−NHCONR89であり、ここにおいて、R8及びR9は上記のとおりであるが、より好ましくは、R8はHであり、R9は、H、置換されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)又はアリール基(好ましくはフェニル基)である。
式(Y−2)中、R1、及びR2は、各々独立して、水素原子、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、カルボン酸基、−NR89又はNHCONH2であることが好ましい。
式(Y−2)中、R1は、より好ましくは、ヒドロキシル基、又は−NR89である。好ましくはR8はHであり、R9は、H、置換されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)であり、より好ましくはR8はHであり、R9はヒドロキシル基で置換された炭素原子数1〜4のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)である。
式(Y−2)中、R2は、より好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル又
はカルボン酸であり、更に好ましくは、特に良好な溶解度、耐光堅牢度及び耐オゾン堅牢度を有することからカルボン酸である。
式(Y−2)中、n4は、0〜4であり、1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。
式(Y−2)中、n5は、2〜5であり、2〜4であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2〜3であることが更に好ましい。水性液体媒体中での式(Y−2)の化合物の溶解度が改善されるためである。
式(Y−2)で表される色材としては、特に限定されないが、例えば、下記式(Y−2−1)で表される化合物又は下記式(Y−2−2)で表される化合物が好ましい。
(式(Y−2−1)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基を表し、A2はイオン性親水性基を表し、n4は0〜4であり、n2は2〜4を表す。)
式(Y−2−1)中、A2で表されるイオン性親水性基は、−SO3M又は−CO2Mが好ましく、−SO3Mがより好ましい。Mは、各々独立して、水素原子又は一価のカウンターカチオンを表し、一価のカウンターカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。A2で表されるイオン性親水性基は、スルホ基であることが好ましく、スルホ基のカリウム塩であることが更に好ましい。
式(Y−2−1)中、R1、及びR2は式(Y−2)におけるR1、及びR2と同義であり好ましいものも同様である。
式(Y−2−1)中、n4は0〜4であり、1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。n2は2〜4であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2〜3であることが更に好ましい。水性液体媒体中での式(Y−2−1)の化合物の溶解度が改善されるためである。
(式(Y−2−2)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基を表し、A3はイオン性親水性基を表し、n4は0〜4であり、n3は2〜4を表す。)
式(Y−2−2)中、A3で表されるイオン性親水性基は、−SO3M又は−CO2Mが好ましく、−SO3Mがより好ましい。Mは、各々独立して、水素原子又は一価のカウンターカチオンを表し、一価のカウンターカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。A3で表されるイオン性親水性基は、スルホ基であることが好ましく、スルホ基のカリウム塩であることが更に好ましい。
式(Y−2−2)中、R1、及びR2は式(Y−2)におけるR1、及びR2と同義であり好ましいものも同様である。
式(Y−2−2)中、n4は0〜4であり、1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。
式(Y−2−2)中、n3は2〜4であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2〜3であることが更に好ましい。水性液体媒体中での式(Y−2−2)の化合物の溶解度が改善されるためである。
式(Y−2−2)で表される化合物は、下記式(Y−2−3)で表される化合物であることが更に好ましい。
(式(Y−2−3)中、R8はヒドロキシル基、又は−NR89を表し、R9は、各々独立して、水素原子、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、カルボン酸基、−NR89又はNHCONH2を表し、R8及びR9は、各々独立して、H、置換されていてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、置換されていてもよいアリール基(例えばフェニル基)、置換されていてもよい複素環式基であるか、又はR8及びR9は、それらが結合している窒素原子と一緒に、置換されていてもよい五員環又は六員環を形成することができ、R10は、各々独立して、カルボキシル基又はスルホ基を表す。)
式(Y−2−3)中、R8及びR9が形成する五員環又は六員環としては、例えば、ピペリジン、ピロリドン、ピリジン、ピペリザイン(piperizine)又はモルホリンが挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基の例としては、前記群Aが挙げられる。R8で表されるアミノ基、R9で表されるアルキル基、アルコキシ基、スルホ基、アミノカルボニルアミノ基、及びR10で表されるスルホ基は、前述の群Aにおけるアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、スルホ基、アミノカルボニルアミノ基、スルホ基と同義であり好ましいものも同様である。
式(Y−2−3)中、R10は、スルホ基であることが好ましく、スルホ基のカリウム塩であることが更に好ましい。
式(Y−2)〜(Y−2−3)で表される化合物は対称的又は非対称的であってもよい。次に本実施形態の上記式(Y−2)で表される色材の具体例を下記に示す。
式(Y−2)で表される色材は、一般的な合成法で合成することが可能であり、例えば特表2008−537756号公報中に記載のジアゾ成分及びカップリング成分を変更、種々組み合わせることで合成することができる。
式(Y−2)で表される色材の含有量は、イエローインクの総量に対して、好ましくは1.0〜7.0質量%であり、より好ましくは2.0〜6.0質量%であり、さらに好ましくは3.0〜5.0質量%である。式(Y−2)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、着色力、耐光性、及び色相に優れる画像が得られる傾向にある。
〔マゼンタインク〕
マゼンタインクは、下記式(M−1)及び下記式(M−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む。マゼンタインクは、下記式(M−1)及び下記式(M−2)で表される色材を含むことが好ましい。下記式(M−1)及び下記式(M−2)で表される色材を含むことにより、発色性及び耐湿性に優れる画像が得られる傾向にある。
〔式(M−1)で表される色材〕
以下、式(M−1)で表される色材について詳細に説明する。式(M−1)で表される色材は、塩を形成していてもよい。
(式(M−1)中、AM1は、炭素数1もしくは2のアルキレン基、フェニレン基を含有する炭素数1もしくは2のアルキレン基又は下記式(M−1−1)で表される基を表し、XM1は、アミノ基、ヒドロキシ基、塩素原子、又はスルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェノキシ基を表す。)
(式(M−1−1)中、RM1は、水素原子又はアルキル基を表す。)
上記式(M−1)中、AM1は、炭素数1又は2のアルキレン基が好ましく、炭素数2のアルキレン基であることがより好ましい。
式(M−1)中、XM1は、アミノ基、ヒドロキシ基、塩素原子、又はスルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェノキシ基を表す。これらの中でもスルホ基又はカルボキシ基で置換されたフェノキシ基が好ましく、カルボキシ基で置換されたフェノキシ基がより好ましい。カルボキシ基で置換されたフェノキシ基は、良好な耐湿性の改善効果を備え、2つのカルボキシ基で置換されたフェノキシ基は、より良好な耐湿性を有しており特に好ましい。
式(M−1)中、スルホ基又はカルボキシ基で置換されたフェノキシ基の具体例としては、4−スルホフェノキシ、2,4−ジスルホフェノキシ、4−カルボキシフェノキシ、3,5−ジカルボキシフェノキシであり、より好ましくは、4−カルボキシフェノキシ、3,5−ジカルボキシフェノキシであり、さらに好ましくは3,5−ジカルボキシフェノキシである。
式(M−1)で表される化合物の塩としては、アンモニウム塩又はアルカリ金属塩が挙
げられる。
式(M−1)で表される色材の含有量は、マゼンタインクの総量に対して、好ましくは0.5質量%〜10質量%であり、より好ましくは1.0〜9.0質量%であり、さらに好ましくは3.0〜8.0質量%である。式(M−1)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、発色性及び耐湿性に優れる画像が得られる傾向にある。
〔式(M−2)で表される色材〕
以下、式(M−2)で表される色材について詳細に説明する。式(M−2)で表される色材は、塩を形成していてもよい。
(上記式(M−2)中、AM2は、5員複素環基を表し、
M21及びBM22は、各々−CRM21=、−CRM22=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が−CRM21=又は−CRM22=を表し、
M23,RM24は、各々独立して、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表わし、RM23,RM24は、更に置換基を有していてもよく、
M2、RM21、RM22は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基又はアリール基又は複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、又はヘテロ環チオ基を表し、GM2、RM21、RM22は、更に置換されていてもよく、
M21とRM23、あるいはRM23とRM24が結合して5〜6員環を形成してもよい。)
式(M−2)中、5員複素環基としては、例えば、ピラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環を挙げることができ、各複素環基は更に置換基を有していてもよい。また、複素環のなかでも、ピラゾール環が好ましい。
式(M−2)中、RM21において、水素原子又はアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(M−2)中、RM22において、脂肪族基が好ましく、メチル基、エチル基、分岐していてもよいプロピル基、又は分岐していてもよいブチル基がより好ましい。
式(M−2)中、RM23,RM24は、各々独立して、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表わす。RM23,RM24は、更に置換基を有していてもよい。
式(M−2)中、RM23において、芳香族基が好ましく、具体的には、ベンゼン環基又はナフタレン環基が挙げられる。上記のRM24において、複素環基が好ましく、具体的には、ベンゾチアゾール環基が挙げられる。
式(M−2)中、GM2、RM21、RM22は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基又はアリール基又は複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、又はヘテロ環チオ基を表す。RM23,RM24は、更に置換されていてもよい。また、RM21とRM23、あるいはRM23とRM24が結合して5〜6員環を形成してもよい。
式(M−2)で表される色材の中でも、下記式(M−21)で表される化合物が好ましい。
(式(M−21)中、RM25、RM26、RM27、RM28、RM29は、水素原子、アルキル基、スルホ基又はその塩を表す。式(M−21)において、RM25,RM29は,共にアルキル基であるときは、該アルキル基を構成する炭素数の合計が3以上であって、それらに置換基を有していてもよい。XM2は水素原子、脂肪族基、芳香族基、又は複素環基を表し、YM2及びZM2は各々独立して、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表す。各基は更に置換基を有していてもよい。また、RM25〜RM29にスルホ基が含まれる場合には−SO3Mの形となっている。その場合、Mとしては、アルカリ金属原子が好ましく、より好ましくはLi及びNaの少なくとも1種である。)
式(M−21)中、XM2において、特に芳香族基、脂環式基、複素環基が好ましく、具体例としては、例えばベンゼン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環,ベンゾイミダゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサン環、スルホラン環及びチアン環等が挙げられる。これらの中でも、複素環がより好ましい。
式(M−21)中、YM2及びZM2の好ましい具体例は、染料(M−2)におけるRM23及びRM24の好ましい具体例と同様である。
式(M−21)で表される化合物の中でも、優れた発色性と耐オゾン性を有していることから、下記式(M−22)で表される化合物が特に好ましい。
(式(M−22)中、RM25、RM26、RM27、RM28、RM29、RM210、RM211、RM212、RM213、RM214は、水素原子、アルキル基、スルホ基又はその塩を表し、MM2は、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。また、RM25及びRM29が共にアルキル基である場合には、そのアルキル基を構成する炭素数の合計が3以上であって、それらはさらに置換基を有してもよく、RM210及びRM214が共にアルキル基である場合には、そのアルキル基を構成する炭素数の合計が3以上であって、それらはさらに置換基を有してもよい。)
式(M−2)で表される色材の含有量は、マゼンタインクの総量に対して、好ましくは0.5質量%〜10質量%であり、より好ましくは1.0〜9.0質量%であり、さらに好ましくは3.0〜8.0質量%である。式(M−2)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、発色性及び耐湿性に優れる画像が得られる傾向にある。
また、マゼンタインクにおいて、式(M−1)で表される色材と式(M−2)で表される色材とを併用する場合には、式(M−1)で表される色材と式(M−2)で表される色材との含有比率は、好ましくは1:2〜15:1であり、より好ましくは5:1〜13:1である。両染料をこのような比率で含有させることにより、耐湿性、耐オゾン性を高次元で満足させることができる傾向にある。
マゼンタインクは、色調などの調整のため、耐光性をはじめとする各特性を大きく損ねない範囲で、上記以外のマゼンタ系染料を含有してもよい。
〔シアンインク〕
シアンインクは、下記式(C−1)及び下記式(C−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む。シアンインクは、下記式(C−1)及び下記式(C−2)で表される色材を含むことが好ましい。下記式(C−1)及び下記式(C−2)で表される色材を含むことにより、α−位置換型の式(C−2)で表される色材とβ−位置換型の式(C−2)で表される色材とを用いることにより、分子内ではなく分子間でのα位とβ位の比率調整が可能となり、結果、良好な堅牢性と高い印画濃度を有する画像が得られる傾向にある。
〔式(C−1)で表される色材〕
以下、式(C−1)で表される色材について詳細に説明する。
(式(C−1)中、
2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
1、Z2、Z3、及びZ4は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z1、Z2、Z3、及びZ4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
l、m、n、p、q1、q2、q3及びq4は、各々独立して、1又は2を表す。
1は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基及び無置換のアルキル基が含まれる。アルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、及びハロゲン原子及びイオン性親水性基が含まれる。アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル及び4−スルホブチルが含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基及び無置換のシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基及び無置換のアルケニル基が含まれる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基及び無置換のアラルキル基が含まれる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル基、及び2−フェネチル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアリール基には、置換基を有するアリール基及び無置換のアリール基が含まれる。アリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基及びイオン性親水性基が含まれる。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル及びm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すヘテロ環基には、置換基を有するヘテロ環基及び無置換のヘテロ環基が含まれる。ヘテロ環基としては、5員又は6員環のヘテロ環基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環基の例には、2−ピリジル基、2−チエニル基及び2−フリル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルキルアミノ基には、置換基を有するアルキルアミノ基及び無置換のアルキルアミノ基が含まれる。アルキルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基及びジエチルアミノ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基及び無置換のアルコキシ基が含まれる。置換基を除いたときのアルコキシ基としては、炭素原子数が1〜12のアルコキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキシル基及びイオン性親水性基が含まれる。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基及び3−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基及び無置換のアリールオキシ基が含まれる。アリールオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基及びイオン性親水性基が含まれる。アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基及びo−メトキシフェノキシ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアミド基には、置換基を有するアミド基及び無置換のアミド基が含まれる。アミド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアミド基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アミド基の例には、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ベンズアミド基及び3,5−ジスルホベンズアミド基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基及び無置換のアリールアミノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールアミノ基が好ましい。置換基の例としては、ハロゲン原子及びイオン性親水性基が含まれる。アリールアミノ基の例としては、アニリノ基及び2−クロロアニリノ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基及び無置換のウレイド基が含まれる。ウレイド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のウレイド基が好ましい。置換基の例には、アルキル基及びアリール基が含まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基及び3−フェニルウレイド基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すスルファモイルアミノ基には、置換基を有するスルファモイルアミノ基及び無置換のスルファモイルアミノ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファモイルアミノ基の例には、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルキルチオ基には、置換基を有するアルキルチオ基及び無置換のアルキルチオ基が含まれる。アルキルチオ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキルチオ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルチオ基の例には、メチルチオ基及びエチルチオ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基及び無置換のアリールチオ基が含まれる。アリールチオ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールチオ基が好ましい。置換基の例には、アルキル基、及びイオン性親水性基が含まれる。アリールチオ基の例には、フェニルチオ基及びp−トリルチオ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基及び無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すスルホンアミド基には、置換基を有するスルホンアミド基及び無置換のスルホンアミド基が含まれる。スルホンアミド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のスルホンアミド基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、及び3−カルボキシベンゼンスルホンアミドが含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基及び無置換のカルバモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基及びジメチルカルバモイル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すスルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基及び無置換のスルファモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基、アリ−ル基が含まれる。スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基及びジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基、フェニルスルファモイル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基及び無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。アルコキシカルボニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すヘテロ環オキシ基には、置換基を有するヘテロ環オキシ基及び無置換のヘテロ環オキシ基が含まれる。ヘテロ環オキシ基としては、5員又は6員環のヘテロ環を有するヘテロ環オキシ基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、及びイオン性親水性基が含まれる。ヘテロ環オキシ基の例には、2−テトラヒドロピラニルオキシ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアゾ基には、置換基を有するアゾ基及び無置換のアゾ基が含まれる。アゾ基の例には、p−ニトロフェニルアゾ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアシルオキシ基には、置換基を有するアシルオキシ基及び無置換のアシルオキシ基が含まれる。アシルオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数1〜12のアシルオキシ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルオキシ基の例には、アセトキシ基及びベンゾイルオキシ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すカルバモイルオキシ基には、置換基を有するカルバモイルオキシ基及び無置換のカルバモイルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイルオキシ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すシリルオキシ基には、置換基を有するシリルオキシ基及び無置換のシリルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。シリルオキシ基の例には、トリメチルシリルオキシ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアリールオキシカルボニル基には、置換基を有するアリールオキシカルボニル基及び無置換のアリールオキシカルボニル基が含まれる。アリールオキシカルボニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアリールオキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルアミノ基及び無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すイミド基には、置換基を有するイミド基及び無置換のイミド基が含まれる。イミド基の例には、N−フタルイミド基及びN−スクシンイミド基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すヘテロ環チオ基には、置換基を有するヘテロ環チオ基及び無置換のヘテロ環チオ基が含まれる。ヘテロ環チオ基としては、5員又は6員環のヘテロ環を有することが好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環チオ基の例には、2−ピリジルチオ基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すホスホリル基には、置換基を有するホスホリル基及び無置換のホスホリル基が含まれる。ホスホリル基の例には、フェノキシホスホリル基及びフェニルホスホリル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すアシル基には、置換基を有するアシル基及び無置換のアシル基が含まれる。アシル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアシル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシル基の例には、アセチル基及びベンゾイル基が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15が表すイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、及び4級アンモニウム基等が含まれる。イオン性親水性基としては、カルボキシル基及びスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
式(C−1)中、R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15は、なかでも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z1、Z2、Z3、及びZ4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基及び無置換のアルキル基が含まれる。アルキル基は、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SO2NHR、―SO2NRR’)、スルホニルアミノ基(―NHSO2R)、−SONHR基、−SONRR’基、ハロゲン原子及びイオン性親水性基が含まれる。(なお前記R、R’はアルキル基、フェニル基を表し、さらにこれらは置換基を有してもよい。置換基としては、アルキルアミノ基、ヒドロキシル基、イオン性親水性基などが挙げられる。R、R’は化学結合により環を形成していてもよい。)アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル及び4−スルホブチルが含まれる。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基及び無置換のシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4が表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基及び無置換のアルケニル基が含まれる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が含まれる。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基及び無置換のアラルキル基が含まれる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル基、及び2−フェネチル基が含まれる。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4が表すアリール基には、置換基を有するアリール基及び無置換のアリール基が含まれる。アリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル及びm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニル、m−スルホフェニルが含まれる。置換基の例には、アルキル基(R−)、アルコキシ基(RO―)、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SO2NHR)、スルホニルアミノ基(―NHSO2R)、ハロゲン原子、イオン性親水性基が含まれる(なお前記R、R’はアルキル基、フェニル基を表し、さらにこれらはイオン性親水性基を有してもよい)。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4が表すヘテロ環基は、置換基を有するヘテロ環基及び無置換のヘテロ環基が含まれ、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。ヘテロ環基としては、5員又は6員環のヘテロ環基が好ましい。ヘテロ環基は、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。へテロ環基の例には、ヘテロ環の置換位置を限定せずに挙げると、各々独立して、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、ピロール、ベンゾピロール、インドール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チオフェン、ベンゾチオフェン、フラン、ベンゾフラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノクサリン、トリアジン等が含まれる。置換基の例には、アルキル基(R−)、アリール基(R−)、アルコキシ基(RO―)、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SO2NHR)、スルホニルアミノ基(―NHSO2R)、スルホニル基(−SO2R)、アシルアミノ基(−NHCOR)、ハロゲン原子、イオン性親水性基が含まれる(なお前記R、R’はアルキル基、アリール基を表し、さらにこれらはイオン性親水性基、又はイオン性親水性基を有する置換基を有してもよい)。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、置換のアルキル基、置換のアリール基、置換のヘテロ環基がより好ましく、置換のアルキル基であることがさらに好ましい。
式(C−1)中、Z1、Z2、Z3、及びZ4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、及び4級アンモニウム基等が含まれる。該イオン性親水性基としては、カルボキシル基及びスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
式(C−1)中、l、m、n及びpは、各々独立して、1又は2を表す。すなわち、4≦l+m+n+p≦8を満たす。好ましくは4≦l+m+n+p≦6を満たすことであり、最も好ましくは、それぞれが1(l=m=n=p=1)である場合である。
式(C−1)中、q1、q2、q3及びq4は、各々独立して、1又は2を表す。特にq1=q2=q3=q4=2であることが好ましい。
式(C−1)中、M1は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
式(C−1)中、M1として好ましいものは、水素原子の他に、金属元素として、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。なかでも特に、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。金属酸化物としては、VO、GeO等が好ましく挙げられる。また、金属水酸化物としては、Si(OH)2、Cr(OH)2、Sn(OH)2等が好ましく挙げられる。さらに、金属ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl2、VCl、VCl2、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。
式(C−1)で表される色材の含有量は、シアンインクの総量に対して、好ましくは0.050〜1.0質量%であり、より好ましくは0.10〜0.80質量%であり、さらに好ましくは0.20〜0.60質量%である。式(C−1)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、良好な堅牢性と高い印画濃度を有する画像が得られる傾向にある。
〔式(C−2)で表される色材〕
以下、式(C−2)で表される色材について詳細に説明する。
(式(C−2)中、
1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
5、Z6、Z7、及びZ8は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、各々独立して、1又は2を表す。
2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
式(C−2)中、R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、各々独立して、前記式(C−1)中のR2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15と各々同義である。
式(C−2)中、Z5、Z6、Z7、及びZ8は、各々独立して、前記式(C−1)中のZ1、Z2、Z3、及びZ4と各々同義である。
式(C−2)中、t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、各々独立して、1又は2を表す。
式(C−2)中、M2は、前記式(C−1)中のM1と同義である。
式(C−2)中、R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、各々独立して、前記式(C−1)中のR2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15と各々同義であり、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
式(C−2)中、Z5、Z6、Z7、及びZ8は、各々独立して、前記式(C−1)中のZ1、Z2、Z3、及びZ4と各々同義である。
式(C−2)中、Z5、Z6、Z7、及びZ8は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、置換のアルキル基、置換のアリール基、置換のヘテロ環基がより好ましく、置換のアルキル基であることがさらに好ましい。また、置換のアルキル基が有する置換基の少なくとも一つが、−SONHR基であることがオゾン堅牢性の観点から最も好ましい。
式(C−2)中、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つが置換基として有するイオン性親水性基は、前記式(C−1)中のZ1、Z2、Z3、及びZ4が置換基として有するイオン性親水性基と同義であり、好ましい例も同様である。
式(C−2)中、t、u、v及びwは、各々独立して、1又は2を表す。すなわち、4≦t+u+v+w≦8を満たす。好ましくは4≦t+u+v+w≦6を満たすことであり、最も好ましくは、それぞれが1(t=u=v=w=1)である場合である。
式(C−2)中、q5、q6、q7及びq8は、各々独立して、1又は2を表す。特にq5=q6=q7=q8=2であることが好ましい。
式(C−2)中、M2は、前記式(C−1)中のM1と同義であり、好ましい例も同様である。
式(C−2)で表される色材の含有量は、シアンインクの総量に対して、好ましくは2.5〜7.5質量%であり、より好ましくは3.0〜5.0質量%であり、さらに好ましくは3.5〜4.5質量%である。式(C−2)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、良好な堅牢性と高い印画濃度を有する画像が得られる傾向にある。
式(C−1)及び式(C−2)で表される色材は、例えば白井−小林共著、(株)アイピーシー発行「フタロシアニン−化学と機能−」(P.1〜62)、C.C.Leznoff−A.B.P.Lever共著、VCH発行‘Phthalocyanines−Properties and Applications’(P.1〜54)等に記載、引用もしくはこれらに類似の方法を組み合わせて合成することができる。
以下、式(C−2)で表される色材の合成を例にとって説明する。式(C−2)で表される色材のうちR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が水素、q5、q6、q7及びq8が2である化合物は、例えば下記式(C−2−1)で表されるフタロニトリル誘導体及び/又は下記式(C−2−2)で表されるジイミノイソインドリン誘導体と下記M−(Y)dで表される金属誘導体を反応させることにより合成される。
式(C−2−1)式及び/又は式(C−2−2)中、xは式(C−2)中のt、u、v、wと同義である。ZはZ5、Z6、Z7、及びZ8に対応する置換基を表す。
Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。
M−(Y)dで表される金属誘導体としては、Al、Si、Ti、V、Mn,Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Pt、Pbのハロゲン化物、カルボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物、錯体等が挙げられる。具体例としては塩化銅、臭化銅、沃化銅、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、アセチルアセトンマンガン、塩化マンガン、塩化鉛、酢酸鉛、塩化インジウム、塩化チタン、塩化スズ等が挙げられる。
かくして得られる、前記式(C−2)で表される色材のうちR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が水素、q5、q6、q7及びq8が2で表されるフタロシアニン化合物(例えば:t=u=v=w=1の場合)は、通常、Ra(SO2−Z5)、Rb(SO2−Z6)、Rc(SO2−Z7)、Rd(SO2−Z8)の各置換位置における異性体である下記式(a)−1〜(a)−4で表される化合物の混合物となっている。
すなわち、上記式(C−2−3)−(C−2−6)で表される化合物は、β−位置換型(下記式(C−2)におけるR1〜R16をそれぞれ1位〜16位とした場合、2及び又は3位、6及び又は7位、10及び又は11位、14及び又は15位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)である。
式(C−1)で表される色材は、α−位置換型(1及び又は4位、5及び又は8位、9及び又は12位、13及び又は16位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)にあたる。
また、式(C−2)で表される色材はβ−位置換型(2及び又は3位、6及び又は7位、10及び又は11位、14及び又は15位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)にあたる。本実施形態ではいずれの置換型においても、−SO−Z及び/又は−SO2−Zで表される特定の置換基を有することが、良好な堅牢性のために重要である。
式(C−1)又は式(C−2)で表される色材の具体例を、式(C−2−7)を用いて以下に示すが、本実施形態に用いられるフタロシアニン染料は、下記の例に限定されるものではない。
(式(C−1)で表される色材の例示)
※以下、(R1,R4)(R2,R3)(R5,R8)(R6,R7)(R9,R12)(R10,R11)(R13,R16)(R14,R15)の各組の具体例は、各々独立に順不同である。
(式(C−2)で表される色材の例示)
※以下、(R1,R4)(R2,R3)(R5,R8)(R6,R7)(R9,R12)(R10,R11)(R13,R16)(R14,R15)の各組の具体例は、各々独立に順不同である。
〔ブラックインク〕
インクセットは、染料ブラックインク及び顔料ブラックインクの少なくとも一方を、さらに備えてもよい。
〔染料ブラックインク〕
染料ブラックインクは、下記式(Bk−1)で表されるアゾ化合物又はその塩、下記式(Bw−1)で表される色材、下記式(b−1)で表される色材、下記式(b−3)で表される色材及びからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、下記式(Bk−1)で表されるアゾ化合物又はその塩、及び下記式(Bw−1)で表される色材、からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。
〔式(Bk−1)で表されるアゾ化合物又はその塩〕
以下、式(Bk−1)で表されるアゾ化合物又はその塩について詳細に説明する。
(式(Bk−1)中、R1、R2、R5、R6及びR7は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、ホスホ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、炭素数1〜4のアルキル基(ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(アルキル基はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていてもよい)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていてもよい)を、R3及びR4は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基(ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(アルキル基はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていてもよい)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されてもよい)を、nは0又は1をそれぞれ表す。)
式(Bk−1)中、特に炭素数の記載のないアルキル基、アルコキシ基、アシル基等における炭素数は、本実施形態の効果を達成しうる範囲で特に限定はないが、通常炭素数1〜20程度で有り、好ましくは炭素数1〜10程度であり、更に好ましくはアルキル基、アルコキシ基又は脂肪族のアシル基の場合、炭素数1〜4程度であり、芳香族のアシル基の場合は炭素数7〜11で有り、具体的にはベンゾイル基、ナフトイル基などが挙げられる。
式(Bk−1)中、R1、R2、R5、R6及びR7において、N−アルキルアミノスルホニル基の例としては例えば、N−メチルアミノスルホニル基、N−エチルアミノスルホニル基、N−(n−ブチル)アミノスルホニル基、N,N−ジメチルアミノスルホニル基、N,N−ジ(n−プロピル)アミノスルホニル基等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1、R2、R5、R6及びR7において、ヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基の例としては例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ヒドロキシエチルスルホニル、2−ヒドロキシプロピルスルホニル等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1、R2、R5、R6及びR7において、アシル基の好ましい例としては例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル又はイソブチリル等の炭素数1〜4のアルキルカルボニル、又はベンゾイル、ナフトイル等のC7〜C11の芳香族カルボニル等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1からR7において、ヒドロキシ基若しくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル基の例としては例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、メトキシエチル、2−エトキシエチル、n−プロポキシエチル、イソプロポキシエチル、n−ブトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、n−プロポキシプロピル、イソプロポキシブチル、n−プロポキシブチル等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1からR7において、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ、スルホ基又はカルボキシル基からなる群から選ばれる置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基の例としては例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、n−プロポキシエトキシ、イソプロポキシエトキシ、n−ブトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ、n−プロポキシプロポキシ、イソプロポキシブトキシ、n−プロポキシブトキシ、2−ヒドロキシエトキシエトキシ、カルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシ、3−カルボキシプロポキシ、3−スルホプロポキシ、4−スルホブトキシ等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1からR7において、アシルアミノ基の好ましいアシル基としては例えば前記アシル基の項で挙げた好ましいアシル基が挙げられ、好ましいアシルアミノ基としては例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1からR7において、アルキルスルホニルアミノ基の好ましい例としては例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ等が挙げられる。
式(Bk−1)中、R1からR7において、ハロゲン原子、アルキル基若しくはニトロ基からなる群から選ばれる基で置換されてもよいフェニルスルホニルアミノ基の好ましい例としては例えば、ベンゼンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、クロロベンゼンスルホニルアミノ、ニトロベンゼンスルホニルアミノ等が挙げられる。
式(Bk−1)中、好ましいR1及びR2は、各々独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−メチルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、メチルスルホニル基、ヒドロキシエチルスルホニル基、リン酸基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基、ウレイド基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、3−スルホプロポキシ基、4−スルホブトキシ基、カルボキシメトキシ基、2−カルボキシエトキシ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等であり、さらに好ましくは、水素原子、塩素原子、シアノ基、スルファモイル基、アセチル基、ニトロ基、カルボキシル基又はスルホ基であり、より好ましくは、水素原子、カルボキシル基又はスルホ基である。さらに好ましいR1は、カルボキシル基又はスルホ基であり、スルホ基が特に好ましい。R2は水素原子が特に好ましい。
式(Bk−1)中、置換位置は、R1の置換位置がアゾ基に対しオルト位の場合、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しパラ位であり、R1の置換位置がアゾ基に対しパラ位の場合、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しオルト位であることが好ましい。
式(Bk−1)中、好ましいR3及びR4は、各々独立して、水素原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、3−スルホプロポキシ基、4−スルホブトキシ基、カルボキシメトキシ基、2−カルボキシエトキシ基又はアセチルアミノ基であり、より好ましくは、水素原子、カルボキシル基、スルホ基、メチル基、メトキシ基又は3−スルホプロポキシ基であり、更に好ましくは、水素原子又はスルホ基である。また、R3がスルホ基、R4が水素原子の組み合わせが特に好ましい。
式(Bk−1)中、好ましいR5からR7は、各々独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−メチルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、メチルスルホニル基、ヒドロキシエチルスルホニル基、リン酸基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基、ウレイド基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、3−スルホプロポキシ基、4−スルホブトキシ基、カルボキシメトキシ基、2−カルボキシエトキシ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等であり、さらに好ましくは、水素原子、塩素原子、シアノ基、スルファモイル基、アセチル基、ニトロ基、カルボキシル基又はスルホ基であり、より好ましくは、水素原子、カルボキシル基又はスルホ基である。特に好ましいR5は水素原子、カルボキシル基又はスルホ基、特に好ましいR6はカルボキシル基又はスルホ基、特に好ましいR7は水素原子である。
式(Bk−1)中、R1及びR2として好ましいものは、いずれか一方が水素原子又はスルホ基であり、他方がカルボキシル基、スルホ基又は炭素数1〜4のアルコキシ基の場合であり、より好ましくは、いずれか一方が水素原子で、他方がカルボキシル基又はスルホ基の場合である。nは0又は1何れでもよいが、1がより好ましい。
式(Bk−1)中、R3及びR4として好ましいものは、一方がスルホ基又はスルホ炭素数1〜4のアルコキシ基であり、他方が水素原子、スルホ基又は炭素数1〜4のアルキル基の場合であり、より好ましくは、一方がスルホ基で他方が水素原子の場合である。
また、R5、R6及びR7として好ましいものは、いずれか1つが、スルホ基、カルボキシル基、スルホプロポキシ基、ヒドロキシ基又はヒドロキシ炭素数1〜4のアルキルスルホニル基から選ばれるもの、より好ましくはスルホ基又はカルボキシル基、更に好ましくはスルホ基であり、他のいずれか1つが、水素原子、スルホ基、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基又はアミノスルホニル基であり、より好ましくは水素原子、スルホ基又はカルボキシル基であり、残りの1つが、水素原子、スルホ基、トルエンスルホニルアミノ基又はアセチルアミノ基であり、より好ましくは水素原子である。
これらの好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、好ましいものとより好ましいものの組み合わせは更に好ましく、より好ましい同士の組み合わせは最も好ましい。
式(Bk−1)で示される化合物の塩は、無機又は有機の陽イオンの塩である。そのうち無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩が挙げられ、好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩及びアンモニウム塩であり、又、有機の陽イオンの塩としては例えば下記式(Bk−2)で示される化合物の塩があげられるがこれらに限定されるものではない。
(式(Bk−2)中、Z1、Z2、Z3、Z4は、各々独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、又はヒドロキシアルコキシアルキル基を示す。)
式(Bk−2)中、Z1、Z2、Z3、Z4のアルキル基の例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。ヒドロキシアルキル基の例としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ−炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキシブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒドロキシエトキシブチル基等のヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ−炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。これらのうちヒドロキシエトキシ−炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。特に好ましいものとしては水素原子;メチル基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ−炭素数1〜4のアルキル基;ヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキシブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒドロキシエトキシブチル基等のヒドロキシエトキシ−炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
式(Bk−2)中、Z1、Z2、Z3、Z4の具体例を以下に示す。
式(Bk−1)で示される化合物は、特許第4764829に記載の方法により製造することができる。
式(Bk−1)で示される化合物の好適な例として、特に限定されるものではないが、具体的に下記の構造が挙げられる。
式(Bk−1)で表される色材の含有量は、ブラックインクの総量に対して、好ましくは2.5〜7.5質量%であり、より好ましくは3.0〜5.0質量%であり、さらに好ましくは3.5〜4.5質量%である。式(Bk−1))で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、目視にて優れた黒色を呈する傾向にある。
〔式(Bw−1)で表されるアゾ化合物又はその塩〕
以下、式(Bw−1)で表される色材について詳細に説明する。式(Bw−1)で表される色材は、式(Bk−1)で表される色材の色補正用の染料である。そのため、インク中における式(Bk−1)で表される色材及び式(Bw−1)で表される色材の含有量や、これらの染料の含有比率を調整することによって、インクを用いて形成される画像の色相を容易に無彩色に近づけることができる。つまり、インクを用いて記録される画像の色相は、式(Bk−1)で表される色材及び式(Bw−1)で表される色材の相補的な作用よって、目視にて優れた黒色を呈するものにできる。
本明細書において、優れた黒色とは、画像のa*値が−3以上3以下の範囲内にあり、かつ、b*値が−3以上3以下であることを意味する。前記a*値及びb*値は、L***表色系としてCIE(国際照明委員会)で規定されているものである。
また、式(Bw−1)で表される色材は、式(Bk−1)で表される色材とともにインクに含有されることで、発色性に優れた画像を得ることができる。特に、式(Bk−1)で表される色材及び式(Bw−1)で表される色材を含有するインクを用いて高duty値で画像の記録を行った場合であっても、ブロンズ現象が起こり難い。「ブロンズ現象」とは、高duty値で画像の記録を行った場合に起こりやすい現象であり、本来の色相とは異なる色相を示したり、又は、金属光沢を示すことで、発色性や色相が損なわれる現象である。
なお、「duty値」とは、「duty(%)=実吐出ドット数/(縦解像度×横解像度)×100(式中、「実吐出ドット数」は単位面積当たりの実吐出ドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)」により算出される値である。
また、式(Bw−1)で表される色材は、式(Bk−1)で表される色材と同様に、インク中で分解しにくい性質を備える。そのため、インクは、保存安定性に優れている。また、式(Bw−1)で表される色材は、式(Bk−1)で表される色材と同様に、光の照射を受けたり、大気中のガス(特に、オゾン)に晒されたりしても、分解しにくい性質を備えている。そのため、インクを用いて形成された画像は、耐光性、耐ガス性(特に、耐オゾン性)に優れているので、光や大気の影響による変色や退色を起こしにくい。なお、式(Bk−1)で表される色材及び式(Bw−1)で表される色材は、インク中において相乗的に作用するので、インクの貯蔵安定性をより向上させたり、インクを用いて記録される画像の発色濃度、耐光性、耐オゾン性等をより向上させる。
ブラックインクにおいて、式(Bk−1)で表される色材の含有量[MA(質量%)]と、式(Bw−1)で表される色材の含有量[MB(質量%)]と、の比率(MB/MA)は、0.2以上1以下であることが好ましく、0.4以上1以下であることがより好ましい。式(Bk−1)で表される色材と式(Bw−1)で表される色材との含有量の比率が上記範囲内にあると、良好な黒色を呈する(無彩色に近い)画像を得ることができたり、記録される画像の発色濃度を向上させたり、耐光性及び耐ガス性を向上させたりすることができる。
(上記式(Bw−1)中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は、各々独立して、水素原子;ハロゲン原子;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;カルバモイル基;炭素数1〜4のアルキル基;炭素数1〜4のアルコキシ基;置換基として、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基;炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;カルボキシ基で置換された炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;ウレイド基;モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;ジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたモノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;ベンゾイルアミノ基;ベンゼン環が、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたベンゾイルアミノ基;ベンゼンスルホニルアミノ基;又は、ベンゼン環が、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を表す。)
式(Bw−1)中、Xは、2価の架橋基を表す。
式(Bw−1)中、R21〜R28におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。これらの中では、フッ素原子、塩素原子、及び臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
式(Bw−1)中、R21〜R28における炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖、又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−プチルといった直鎖のもの;イソプロピル、イソプチル、sec−プチル、t−プチルといった分岐鎖のもの;が挙げられる。好ましい具体例としては、メチル、エチルが挙げられ、メチルが特に好ましい。
式(Bw−1)中、R21からR28における炭素数1〜4のアルコキシ基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられる。具体例としてはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシといった直鎖のもの;イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシといった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としてはメトキシ、エトキシが挙げられ、メトキシが特に好ましい。
式(Bw−1)中、R21〜R28における、置換基として、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されないが、同一の炭素原子に2つ以上の酸素原子が置換しないものが好ましい。具体例としては、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ等のヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ基;メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、n−プロポキシエトキシ、イソプロポキシエトキシ、n−ブトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ、n−プロポキシプロポキシ、イソプロポキシブトキシ、n−プロポキシブトキシ等の炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルコキシ基;2−ヒドロキシエトキシエトキシ等のヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルコキシ基;カルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシ、3−カルボキシプロポキシ等のカルボキシ炭素数1〜4のアルコキシ基;2−スルホエトキシ、3−スルホプロポキシ、4−スルホブトキシ等のスルホ炭素数1〜4のアルコキシ基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21〜R28における、炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。具体例としては、アセチルアミノ(メチルカルボニルアミノ)、エチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、ブチルカルボニルアミノ等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルアミノ、t−ブチルカルボニルアミノ等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21〜R28における、カルボキシ基で置換された炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基の具体例としては例えば、2−カルボキシエチルカルボニルアミノ、3−カルボキシプロピルカルボニルアミノ等のカルボキシ炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;等が挙げられる。カルボキシ基の置換数は、通常1又は2、好ましくは1である。
式(Bw−1)中、R21〜R28における、モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基としては、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられる。該炭素数1〜4のアルキルの置換位置は特に制限されないが、「N’」に置換するのが好ましい。本明細書において、「モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基」とは、「炭素数1〜4のアルキルNH−CO−NH−」基又は「H2N−CO−N(炭素数1〜4のアルキル)−」基を意味し、R21〜R28が結合するベンゼン環において、該ベンゼン環に直接結合する窒素原子を「N」、この窒素原子とカルボニル(CO)基を介して結合する窒素原子を「N’」として記載する。したがって、該炭素数1〜4のアルキルの置換位置としては前者が「N’」、後者が「N」である。その具体例としては、N’−エチルウレイド、N’−プロピルウレイド、N’−ブチルウレイド等の直鎖のもの;N’−イソプロピルウレイド、N’−イソブチルウレイド、N’−t−ブチルウレイド等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21〜R28における、ジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられる。該炭素数1〜4のアルキルの置換位置は特に制限されず、前記「モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基」における置換位置に準じて「N」及び「N’」に1つずつ、又は「N’」に2つ置換してもよいが、後者が好ましい。また2つの該炭素数1〜4のアルキルは、同一であっても異なっていてもよいが、同一のものが好ましい。その具体例としては、N’,N’−ジメチルウレイド、N’,N’−ジエチルウレイド、N’,N’−ジプロピルウレイド、N’,N’−ジブチルウレイド等の直鎖のもの;N’,N’−ジイソプロピルウレイド、N’,N’−ジイソブチルウレイド等の分岐のもの;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21からR28における、置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたモノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基としては、前記モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されないが、同一の炭素原子に窒素原子とヒドロキシ基とが置換しないものが好ましい。具体例としては、N’−2−ヒドロキシエチルウレイド、N’−3−ヒドロキシプロピルウレイド等のN’−モノ(ヒドロキシ炭素数1〜4のアルキル)ウレイド基;N’−2−スルホエチルウレイド、N’−3−スルホプロピルウレイド等のN’−モノ(スルホ炭素数1〜4のアルキル)ウレイド基;N’−カルボキシメチルウレイド、N’−2−カルボキシエチルウレイド、N’−3−カルボキシプロピルウレイド、N’−4−カルボキシブチルウレイド等のN’−モノ(カルボキシ炭素数1〜4のアルキル)ウレイド基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21からR28における、置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基としては、前記ジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは2である。置換基の位置は特に制限されないが、同一の炭素原子に窒素原子とヒドロキシ基とが置換しないものが好ましい。また、置換基を複数有するとき、その種類としては同一でも異なっていてもよいが、同一のものが好ましい。具体例としては、N’,N’−ジ(2−ヒドロキシエチル)ウレイド、N’,N’−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ウレイド、N’,N’−ジ(3−ヒドロキシプロピル)ウレイド等のN’,N’−ジ(ヒドロキシ炭素数1〜4のアルキル)ウレイド基;N’,N’−ジ(3−スルホプロピル)ウレイド等のN’,N’−ジ(スルホ炭素数1〜4のアルキル)ウレイド基;N’,N’−ジ(カルボキシメチル)ウレイド等のN’,N’−ジ(カルボキシ炭素数1〜4のアルキル)ウレイド基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21からR28における、ベンゼン環が、置換基として、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられ、塩素原子が特に好ましい。)、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたベンゾイルアミノ基としては、これらの置換基を1ないし3つ、好ましくは1又は2つ有するものが挙げられる。置換基を複数有するとき、その種類としては同一でも異なっていてもよく、同一であるものが好ましい。その具体例としては、2−クロロベンゾイルアミノ、4−クロロベンゾイルアミノ、2,4−ジクロロベンゾイルアミノ等のハロゲン原子置換ベンゾイルアミノ基;2−メチルベンゾイルアミノ、3−メチルベンゾイルアミノ、4−メチルベンゾイルアミノ等の炭素数1〜4のアルキル置換ベンゾイルアミノ基;2−ニトロベンゾイルアミノ、4−ニトロベンゾイルアミノ、3,5−ジニトロベンゾイルアミノ等のニトロ置換ベンゾイルアミノ基;2−スルホベンゾイルアミノ、4−スルホベンゾイルアミノ等のスルホ置換ベンゾイルアミノ基;2−カルボキシベンゾイルアミノ、4−カルボキシベンゾイルアミノ、3,5−ジカルボキシベンゾイルアミノ等のカルボキシ置換ベンゾイルアミノ基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21からR28において、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基でベンゼン環が置換されたフェニルスルホニルアミノ基としては、これらの置換基を1ないし3つ、好ましくは1又は2つ、より好ましくは1つ有するものが挙げられる。置換基を複数有するとき、その種類としては同一でも異なっていてもよい。その具体例としては、2−クロロフェニルスルホニルアミノ、4−クロロフェニルスルホニルアミノ等のハロゲン原子置換フェニルスルホニルアミノ基;2−メチルフェニルスルホニルアミノ、4−メチルフェニルスルホニルアミノ、4−t−ブチルフェニルスルホニルアミノ等の炭素数1〜4のアルキル置換フェニルスルホニルアミノ基;2−ニトロフェニルスルホニルアミノ、3−ニトロフェニルスルホニルアミノ、4−ニトロフェニルスルホニルアミノ等のニトロ置換フェニルスルホニルアミノ基;3−スルホフェニルスルホニルアミノ、4−スルホフェニルスルホニルアミノ等のスルホ置換フェニルスルホニルアミノ基;3−カルボキシフェニルスルホニルアミノ、4−カルボキシフェニルスルホニルアミノ等のカルボキシ置換フェニルスルホニルアミノ基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、R21からR28としては、水素原子;ハロゲン原子;炭素数1〜4のアルキル基;炭素数1〜4のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシ基で置換されたCl−C4アルコキシ基;炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;が好ましい。これらの中でも、水素原子、メチル、エチル、t−ブチル、2−カルボキシエトキシ、3−カルボキシプロポキシ、2−スルホエトキシ、3−スルホプロポキシ、4−スルホブトキシ;がより好ましい。さらに、これらのなかでも、水素原子、メチル、3−スルホプロポキシが特に好ましい。
式(Bw−1)中、R21からR28としては、少なくとも1つがスルホ基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基であるのが好ましい。また、R21からR24が各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はスルホ基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基であり、かつ、R21からR24の少なくとも1つがスルホ基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基であり、R25からR28が、各々独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であるのがより好ましい。また、R21及びR22の少なくとも一方がスルホプロポキシ基であり、R23及びR24の少なくとも一方がスルホプロポキシ基であり、R25からR28が炭素数1〜4のアルキル基であるのがさらに好ましい。
式(Bw−1)中、R21からR28の置換位置は特に制限されないが、これらが置換するそれぞれのベンゼン環において、トリアジン環に結合する窒素原子の置換位置を1位、アゾ基の置換位置を4位として、R21からR24が2位、R25からR28が5位に置換するのが好ましい。
式(Bw−1)中、Xを表す架橋基としては、式(Bw−1)で表される化合物が水に対して溶解性を示す範囲で、2価のものであれば特に制限されない。ここで、水に対する式(Bw−1)で表される化合物の溶解性としては、1リットルの水に対して式(Bw−1)で表される化合物が通常5g以上、好ましくは10g以上、より好ましくは25g以上、さらに好ましくは50g以上、特に好ましくは100g以上、それぞれ溶解するのがよい。その具体例としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の2価の原子(好ましくは2価のヘテロ原子);それぞれC1−C8の、アルキレンジアミノ基、アルキレンジオキシ基もしくはアルキレンジチオ基;N,N’−ヒドラジンジイル基;アミノアルコキシアルキルアミノ基といった、酸素原子に2つのアルキルアミノ基が置換したもの;及び、アミノアルコキシアルコキシアルキルアミノ基等のエーテル結合を1つ以上含むアルキレンオキシド鎖の末端に、アミノ基及びアルキルアミノ基が1つずつ置換したもの;等が挙げられる。Xを表す2価の架橋基は、炭素原子の置換基として、ヒドロキシ基、カルボキシ基及びアルコキシ基よりなる群から選択される基を;また、窒素原子の置換基として、アルキル部分がヒドロキシ基若しくはカルボキシ基で置換されていてもよいアルキル基を;それぞれ有してもよい。
式(Bw−1)中、Xを表す2価の架橋基としては、C1−C8アルキレンジアミノ基;ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキレンジアミノ基;N−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;アルキル部分がヒドロキシ基もしくはカルボキシ基で置換されたN−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;アミノC1−C6アルコキシC1−C6アルキルアミノ基;アミノ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルキルアミノ基;キシリレンジアミノ基;ピペラジン−1,4−ジイル基;炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたピペラジン−1,4−ジイル基;又はフェニレンジアミノ基;よりなる群から選択されるいずれかの基が好ましい。なお、これらの2価の架橋基は、いずれもアミノ基を2つ有する「ジアミノ」基である。したがって、該「ジアミノ」は、ピペラジン−1,4−ジイル等の一部の基を除き、いずれか1つの窒素原子で架橋する(すなわち、N,N−ジイルとなる)場合、又は異なる2つの窒素原子で架橋する(すなわち、N,N’−ジイルとなる)場合、の両者を含む。これらのうち、「N,N’−ジイル」となる後者の場合が特に好ましい。
式(Bw−1)中、Xにおける、C1−C8アルキレンジアミノ基としては、直鎖、又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。炭素数の範囲としては通常C1−C8、好ましくはC2−C8、より好ましくはC2−C6、さらに好ましくはC2−C4が挙げられる。その具体例としては例えば、エチレンジアミノ、1,3−プロピレンジアミノ、1,4−ブチレンジアミノ、1,5−ペンチレンジアミノ、1,6−へキシレンジアミノ、1,7−ヘプチレンジアミノ、1,8−オクチレンジアミノといった直鎖のもの;2−メチル−1,3−プロピレンジアミノ、3−メチル−1,4−ブチレンジアミノ、4−メチル−1,6−ヘキシレンジアミノ等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおける、ヒドロキシ基又はカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキレンジアミノ基としては、前記C1−C8アルキレンジアミノ基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は特に制限されないが、好ましくは1又は2である。また、置換基を複数有するとき、その種類としては同一でも異なっていても良く、同一のものが好ましい。その具体例としては例えば、2−ヒドロキシ−1,3−プロピレンジアミノ、2−ヒドロキシ−1,4−ブチレンジアミノ、3−ヒドロキシ−1,6−へキシレンジアミノ等のヒドロキシ置換C1−C8アルキレンジアミノ基;1−カルボキシエチレンジアミノ、1−カルボキシ−1,3−プロピレンジアミノ、1−カルボキシ−1,4−ブチレンジアミノ、1−カルボキシ−1,5−ペンチレンジアミノ、1,5−ジカルボキシ−1,5−ペンチレンジアミノ等のカルボキシ置換C1−C8アルキレンジアミノ基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおける、N−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基としては、C1−C6アルキレンジアミノ基の一方の窒素原子が、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたものを意味する。本明細書においては、ジアミノ基のうち炭素数1〜4のアルキル基で置換された窒素原子を「N」と表記し、必要に応じて他方の窒素原子を「N’」と表記する。アルキレン部分の炭素原子数の範囲としては通常C1−C6、好ましくはC2−C4、特に好ましくはC2又はC3である。該炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては、N−メチルエチレンジアミノ基、N−エチルエチレンジアミノ基、N−プロピルエチレンジアミノ基、N−プチルエチレンジアミノ基といったN−直鎖炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;N−イソプロピルエチレンジアミノ基、N−イソブチルエチレンジアミノ基、N−sec−ブチルエチレンジアミノ基、N−tert−ブチルエチレンジアミノ基といったN−分岐鎖炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおける、アルキル部分がヒドロキシ基又はカルボキシ基で置換されたN−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基とは、前記N−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基における、N−炭素数1〜4の
アルキル基のアルキル部分の任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。置換基の位置は特に制限されないが、窒素原子とヒドロキシ基とが同一の炭素原子に置換しないものが好ましい。アルキレン部分の炭素原子数の範囲としては、好ましいものも含めて前記N−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基におけるのと同じ範囲が挙げられる。また、アルキル部分の炭素数の範囲としては、通常炭素数1〜4の、好ましくはC2−C4、より好ましくはC2−C3である。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。また、置換基を複数有するとき、その種類としては同一でも異なっていてもよいが、同一のものが好ましい。その具体例としては、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミノ基、N−(3−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミノ基、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミノ基、N−(4−ヒドロキシブチル)エチレンジアミノ基等のN−ヒドロキシ置換炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;N−(カルボキシメチル)エチレンジアミノ基、N−(2−カルボキシエチル)エチレンジアミノ基、N−(3−カルボキシプロピル)エチレンジアミノ基、N−(4−カルボキシブチル)エチレンジアミノ基等のN−カルボキシ置換炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおける、アミノC1−C6アルコキシC1−C6アルキルアミノ基としては、直鎖、又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。なお、アミノC1−C6アルコキシC1−C6アルキルアミノ基のうち、好ましい炭素数の範囲を有するものとしてアミノC2−C4アルコキシC2−C4アルキルアミノ基が挙げられ、特に好ましい炭素数の範囲を有するものとしてアミノC2−C3アルコキシC2−C3アルキルアミノ基が挙げられる。その具体例としては、アミノエトキシエチルアミノ、アミノエトキシプロピルアミノ、アミノプロポキシプロピルアミノ、アミノエトキシペンチルアミノ等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおける、アミノ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルキルアミノ基としては、直鎖、又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。なお、アミノ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルキルアミノ基のうち、好ましい炭素数の範囲を有するものとしてアミノC2−C4アルコキシC2−C4アルコキシC2−C4アルキルアミノ基が挙げられ、特に好ましい炭素数の範囲を有するものとしてアミノC2−C3アルコキシC2−C3アルコキシC2−C3アルキルアミノ基が挙げられる。その具体例としては、アミノエトキシエトキシエチルアミノ、アミノエトキシプロポキシエチルアミノ、アミノエトキシブトキシエチルアミノ等の直鎖のもの;アミノエトキシ(2−メチルエトキシ)エチルアミノ、アミノエトキシ(2−メチルプロポキシ)エチルアミノ等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおけるキシリレンジアミノ基としては、例えば、o−キシリレンジアミノ基、m−キシリレンジアミノ基、p−キシリレンジアミノ基が挙げられ、m−キシリレンジアミノ基又はp−キシリレンジアミノ基が好ましい。
式(Bw−1)中、Xにおける、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたピペラジン−1,4−ジイル基としては、ピペラジン環の環構成原子の任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。また、置換基を複数有するとき、その種類としては同一でも異なっていてもよく、同一のものが好ましい。その具体例としては、2−メチルピペラジン−1,4−ジイル基、2−エチルピペラジン−1,4−ジイル基、2,5−ジメチルピペラジン−1,4−ジイル基、2,6−ジメチルピペラジン−1,4−ジイル基、2,5−ジエチルピペラジン−1,4−ジイル基、2−メチル−5−エチルピペラジン−1,4−ジイル基;等が挙げられる。
式(Bw−1)中、Xにおけるフェニレンジアミノ基としては、o−、m−、及びp−フェニレンジアミノ基が挙げられ、m一又はp−フェニレンジアミノ基が好ましい。
以上のなかでも、Xは、C1−C8アルキレンジアミノ基;カルボキシ基で置換されたC1−C8アルキレンジアミノ基;アルキル部分がヒドロキシで置換されたN−炭素数1〜4のアルキル−C1−C6アルキレンジアミノ基;アミノ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルコキシ炭素数1〜4のアルキルアミノ基;キシリレンジアミノ基;又はピペラジン−1,4−ジイル基;であることが好ましい。これらの中でも、Xは、C1−C8アルキレンジアミノ基;キシリレンジアミノ基;又はピペラジン−1,4−ジイル基;であることがより好ましい。これらのうち、好ましい具体例としては、1,2−エチレンジアミノ:1,3−プロピレンジアミノ;1,4−ブチレンジアミノ;1−カルボキシペンチレン−1,5−ジアミノ;N−2−ヒドロキシエチル−エチレンジアミノ;アミノエトキシエトキシエチルアミノ;m−キシリレンジアミノ;又は、ピペラジン−1,4−ジイル;が挙げられる。
式(Bw−1)中、置換位置が特定されていない4つのスルホ基の置換位置は、特に制限されない。1つのアゾ結合を有するベンゼン環に置換したスルホ基は、該アゾ結合の置換位置を1位として、2、3もしくは4位に置換してもよく、4位に置換することが好ましい。
式(Bw−1)で表される色材は、下記式(Bw−1−1)で表される化合物であることが好ましく、下記式(Bw−1−2)で表される化合物であることがより好ましい。
(上記式(Bw−1−1)中、R21〜R28及びXは、式(Bw−1)におけるものと同じ意味を表す。)
(上記式(Bw−1−2)中、R21〜R28及びXは、式(Bw−1)におけるものと同じ意味を表す。)
式(Bw−1)〜(Bw−1−2)におけるR21からR28、式(Bw−1)におけるR21〜R28の置換位置、ならびに式(Bw−1)及び式(Bw−1−1)における置換位置が特定されていないスルホの置換位置等について、好ましいもの同士を組み合わせた化合物はより好ましく、より好ましいもの同士を組み合わせたものはさらに好ましい。さらに好ましいもの同士、好ましいものとより好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
式(Bw−1)で表される化合物の塩は、無機又は有機の陽イオンの塩であることができる。無機塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられる。これらの中でも好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩である。また、有機の陽イオンの塩としては、例えば、上記式(7)で示される4級アンモニウムイオンが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、式(Bw−1)で表される色材の遊離酸及びそれらの各種の塩は、混合物であってもよい。例えば、式(Bw−1)で表される色材のナトリウム塩と式(Bw−1)で表される色材のアンモニウム塩との混合物、式(Bw−1)で表される色材の遊離酸と式(Bw−1)で表される色材のナトリウム塩との混合物、式(Bw−1)で表される色材のリチウム塩、式(Bw−1)で表される色材のナトリウム塩及び式(Bw−1)で表される色材のアンモニウム塩の混合物等、いずれの組み合わせを用いてもよい。塩の種類によっては溶解性等の物性が異なる場合も有り、必要に応じて適宜塩の種類を選択したり、複数の塩などを含む場合にその比率を変化させたりすることにより、目的に合った物性を有する混合物を得ることができる。
式(Bw−1)で表される色材の好適な具体例として、特に限定されるものではないが、以下に示す構造式で表される化合物などが挙げられる。各表においてスルホ基及びカルボキシ基等の官能基は、便宜上、遊離酸の形で記載するものとする。
式(Bw−1)で表される色材の合成方法は、特に限定されないが、例えば、特開2012−172031号公報に記載された方法を用いることが得きる。
式(Bw−1)で表される色材の含有量は、ブラックインクの総量に対して、好ましくは0.050〜5.0質量%であり、より好ましくは0.10〜3.0質量%であり、さらに好ましくは0.50〜1.0質量%である。式(Bw−1)で表される色材の含有量が上記範囲内であることにより、目視にて優れた黒色を呈する傾向にある。
〔式(b−1)で表される色材(染料(b−1))〕
以下、式(b−1)で表される色材について詳細に説明する。染料(b−1)は、下記一般式(b−1)で表される。染料(b−1)は、光の照射を受けたり、大気中のガス(特に、オゾン)に晒されたりしても、分解しにくい性質を備えている。そのため、染料ブラックインクを用いて形成された画像は、耐光性、耐ガス性に優れ、光や大気の影響による変色や退色を起こしにくい。
また、染料(b−1)は、耐湿性に優れるという性質を備える。そのため、水分等の影響による画像の滲み等が生じにくい。
染料(b−1)の含有量は、染料ブラックインクの全質量に対して、1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。染料(b−1)の含有量が上記範囲内にあると、記録される画像の発色濃度を向上させたり、耐光性および耐ガス性を向上させたりすることができる。
上記式(b−1)中、nは、0または1であり、RB11は、カルボキシ基;C1−C8アルコキシカルボニル基;C1−C4アルキル基;C1−C8アルコキシカルボニル基もしくはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキル基;フェニル基;またはヒドロキシ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェニル基を表す。
また、RB12、RB13およびRB14は、それぞれ独立に、水素原子;塩素原子;ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;カルバモイル基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;ヒドロキシ基、C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたモノもしくはジC1−C4アルキルアミノ基;C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルカルボニルアミノ基;ヒドロキシ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたN’−C1−C4アルキルウレイド基;ベンゼン環が塩素原子、C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェニルアミノ基;ベンゼン環が塩素原子、C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたベンゾイルアミノ基;またはベンゼン環が塩素原子、C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;をそれぞれ表す。
また、基AB1は、下記一般式(b−1−1)で表される置換複素環基である。
上記一般式(b−1−1)中、RB16、RB17およびRB18は、それぞれ独立に、水素原子;塩素原子;カルボキシ基;スルホ基;ニトロ基;ヒドロキシ基;カルバモイル基;スルファモイル基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;ヒドロキシ基、C1−C4アルコキシ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;C1−C4アルキルスルホニル基;ヒドロキシ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルスルホニル基;またはベンゼン環が塩素原子、C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェニルスルホニル基;をそれぞれ表す。
また、基BB1は、フェニル基または置換されたフェニル基もしくはナフチル基または置換されたナフチル基である。なお、基BB1が置換フェニル基の場合は、ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;C1−C4アルキルスルホニル基;ニトロ基;アミノ基;モノもしくはジC1−C4アルキルアミノ基;アセチルアミノ基;およびベンゼン環が塩素原子、C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたベンゾイルアミノ基;よりなる群から選択される置換基を有する。一方、基BB1が置換ナフチル基の場合は、ヒドロキシ基;スルホ基;C1−C4アルコキシ基;およびベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたフェニルスルホニルオキシ基;よりなる群から選択される置換基を有する。
染料(b−1)は、互変異性体を有する化合物である。互変異性体としては、下記一般式(b−1−2)〜(b−1−4)等の化合物が挙げられ、これらの互変異性体も本実施形態に係る染料(b−1)として用いることができる。
上記一般式(b−1−2)〜(b−1−4)におけるn、RB11、RB12、RB13、RB14、基AB1および基BB1は、式(b−1)におけるものと同じ意味を表す。
式(b−1)におけるRB11は、上記の中でも、カルボキシ基;C1−C4アルコキシカルボニル基;無置換C1−C4アルキル基;カルボキシ基置換C1−C4アルキル基;または無置換フェニル基が好ましい。式(b−1)における好ましいRB11の具体例としては、メチル、エチル、tert−ブチル、カルボキシメチル、3−カルボキシプロピル、カルボキシ、フェニルであり、より好ましくはメチル、カルボキシメチル、カルボキシ、フェニルであり、さらに好ましくはメチル、カルボキシである。
一般式(b−1)におけるRB12〜RB14は、上記の中でも、水素原子;スルホ基;カルボキシ基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;またはスルホ基置換N’−C1−C4アルコキシ基が好ましい。一般式(b−1)における好ましいRB12〜RB14の具体例は、水素原子、スルホ、メチル、メトキシ、2−スルホエトキシ、3−スルホプロポキシ、4−スルホブトキシであり、さらに好ましくは、水素原子、スルホ、メチル、メトキシ、3−スルホプロポキシである。
一般式(b−1)における好ましいRB12〜RB14の組み合わせは、RB12が3−スルホプロポキシまたは4−スルホブトキシ、RB13が水素原子、RB14がメチルである。
一般式(b−1−1)におけるRB16〜RB18は、上記の中でも、水素原子;塩素原子;カルボキシ基;スルホ基;ニトロ基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;C1−C4アルキルスルホニル基が好ましい。一般式(b−1−1)における好ましいRB16〜RB18の具体例は、水素原子、塩素原子、カルボキシ、スルホ、ニトロ、メチル、メトキシ、メチルスルホニルであり、さらに好ましくは、水素原子、スルホ、メトキシである。また、RB16〜RB18のうち、少なくとも1つが水素原子であることが好ましく、少なくとも1つが水素原子以外の置換基であることが好ましい。
一般式(b−1−1)における好ましいRB16、RB17、RB18の組み合わせは、水素原子、メトキシおよびスルホ、または一つがスルホで他方二つが水素原子である。一つがスルホで他方二つが水素原子である場合は、スルホの置換位置がベンゾチアゾール環の6位の場合がより好ましい。
一般式(b−1)において、基BB1はフェニル基または置換されたフェニル基であり、基BB1が置換フェニル基の場合は、ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;アミノ基;モノまたはジC1−C4アルキルアミノ基;アセチルアミノ基;ベンゼン環が塩素原子、C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたベンゾイルアミノ基;よりなる群から選択される置換基を有する。
一般式(b−1)における基BB1が置換基を有するフェニル基であり、該置換基がC1−C4アルコキシ基である場合、該アルコキシ基は、好ましいものも含めて、一般式(b−1)のRB12〜RB14が無置換のC1−C4アルコキシ基である場合と同じでよい。
一般式(b−1)における基BB1がモノまたはジC1−C4アルキルアミノ基置換フェニル基である場合、該モノまたはジC1−C4アルキルアミノ基は、好ましいものも含めて一般式(b−1)のRB12〜RB14が無置換のモノまたはジC1−C4アルキルアミノ基である場合と同じでよい。
一般式(b−1)においてnは1の場合が好ましい。
一般式(b−1)における基BB1は、上記の中でも、置換されたフェニル基が好ましく、当該置換基は、ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;C1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基が好ましい。一般式(b−1)における基BB1が置換フェニル基である場合の好ましい置換基の具体例は、ヒドロキシ、スルホ、カルボキシ、メチル、メトキシ、であり、さらに好ましくは、スルホ、カルボキシである。
一般式(b−1)における好ましい基BB1の具体例は、4−スルホフェニル、2,4−ジスルホフェニル、4−カルボキシフェニル、3,5−ジカルボキシフェニル、4−メチルフェニル、5−スルホ−3−カルボキシ−2−ヒドロキシフェニル、4−メトキシフェニルであり、より好ましくは、4−スルホフェニル、4−カルボキシフェニル、3,5−ジカルボキシフェニルである。
一般式(b−1)および(b−1−1)〜(b−1−4)の置換基について記載した好ましいもの同士を組み合わせた化合物は、より好ましく、より好ましいもの同士を組み合わせた化合物は、さらに好ましい。なお、さらに好ましいもの同士を組み合わせた場合等についても同様である。なお、上記の通り、一般式(b−1−2)〜(b−1−4)中のn、RB11〜RB14、基AB1および基BB1は、一般式(b−1)におけるものと同じ意味を示す。
一般式(b−1)で表される化合物の塩は、無機または有機の陽イオンの塩である。無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも好ましい無機塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩およびアンモニウム塩である。
また、本実施形態に係る染料(b−1)の遊離酸、その互変異性体、およびそれらの各種の塩は、混合物であってもよい。例えば、染料(b−1)のナトリウム塩と染料(b−1)のアンモニウム塩との混合物、染料(b−1)の遊離酸と染料(b−1)のナトリウム塩との混合物、第1染料のリチウム塩、染料(b−1)のナトリウム塩および染料(b−1)のアンモニウム塩の混合物など、いずれの組み合わせを用いてもよい。塩の種類によっては溶解性などの物性値が異なる場合があるので、必要に応じて適宜塩の種類を選択したり、複数の塩などを含む場合にその比率を変化させたりすることにより、目的に合った物性を有する混合物を得ることができる。
染料(b−1)の好適な具体例として、特に限定されるものではないが、下記表に示す構造式で表される化合物などが挙げられる。各表においてスルホ基及びカルボキシ基などの官能基は、便宜上、遊離酸の形で記載するものとする。
〔式(b−3)で表される色材(染料(b−3))〕
以下、式(b−3)で表される色材について詳細に説明する。染料ブラックインクが染料(b−3)を含有する場合において、染料(b−1)の含有量[MA(質量%)]と、染料(b−3)の含有量[MC(質量%)]と、の比率(MC/MA)は、0.5以上1.5以下であることが好ましく、0.7以上1.3以下であることがより好ましい。染料(b−1)と染料(b−3)との含有量の比率が上記範囲内にあると、良好な黒色を呈する(無彩色に近い)画像をより一層容易に得ることができたり、記録される画像の色再現性を向上させたり、耐光性を向上させたりすることができる。
上記一般式(b−3)中、RB31は、ハロゲン原子;水素原子;SO3M;またはCOOM;を表す。また、RB32およびRB33は、それぞれ独立に、水素原子;SO3M;またはCOOM;を表す。また、MB3は、それぞれ独立に、LiおよびNaの少なくとも一方を表す。ただし、一般式(b−3)中、RB32およびRB33がいずれも水素原子である場合はない。
一般式(b−3)で表される化合物としては、例えば、下記一般式(b−31)で表される化合物、下記一般式(b−32)で表される化合物、および下記一般式(b−33)で表される化合物が挙げられる。なお、これらの一般式(b−31)〜(b−33)で表される化合物は、1種類のみ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよいが、一般式(b−31)で表される化合物を単独で用いることが好ましい。
一般式(b−31)中、MB3は、それぞれ独立に、LiおよびNaの少なくとも一方を表す。
一般式(b−32)中、MB3は、それぞれ独立に、LiおよびNaの少なくとも一方を表す。
一般式(b−33)中、MB3は、それぞれ独立に、LiおよびNaの少なくとも一方を表す。
〔顔料ブラックインク〕
顔料ブラックインクに使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)が挙げられる。
顔料ブラックインクは、自己分散型顔料を含むことが好ましい。「自己分散型顔料」とは、分散剤なしに水性媒体中に分散又は溶解することが可能な顔料である。ここで「分散剤なしに水性媒体中に分散又は溶解する」とは、顔料を分散させるための分散剤を用いなくても、その表面の親水基により、水性媒体中に安定に存在している状態を言う。そのため、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんど無く、吐出安定性に優れるインクが調製しやすい傾向にある。また、分散剤に起因する大幅な粘度上昇が抑えられるため、顔料をより多く含有することが可能となり印字濃度を十分に高めることが可能になる等、取り扱いが容易となる傾向にある。
上記の親水基としては、特に限定されないが、例えば、−OM、−COOM、−CO−、−SO3M、−SO2M、−SO2NH2、−RSO2M、−PO3HM、−PO32、−SO2NHCOR、−NH3、及び−NR3からなる群から選択される一以上の親水基が挙げられる。
なお、これらの化学式中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、置換基を有していてもよいフェニル基、又は有機アンモニウムを表し、Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基または置換基を有していてもよいナフチル基を表す。また、上記のM及びRは、それぞれ互いに独立して選択される。
自己分散型顔料は、例えば、顔料に物理的処理または化学的処理を施すことで、親水基を顔料の表面に結合(グラフト)させることにより製造される。当該物理的処理としては、例えば真空プラズマ処理等が例示できる。また、当該化学的処理としては、例えば水中で酸化剤により酸化する湿式酸化法や、p−アミノ安息香酸を顔料表面に結合させることによりフェニル基を介してカルボキシル基を結合させる方法等が例示できる。
〔色材以外の成分〕
以下、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、及びブラックインク(全てを指して、単に「インク」ともいう。)に含まれうる色材以外の成分について説明する。
〔主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、及び、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコール〕
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、又は必要に応じて用いられるブラックインクは、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールと、を含むことが好ましい。アセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールと、を含むことにより、色再現性、ブリードが抑制され画質がより向上する傾向にある。
〔主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物〕
主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物(以下、「アセチレングリコールA」ともいう。)は、後述する主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールとともに、アセチレングリコール系界面活性剤(ノニオン系界面活性剤)に含まれるものである。ノニオン系界面活性剤は、被記録媒体上でインクを均一に拡げる作用がある。そのため、ノニオン系界面活性剤を含むインクを用いてインクジェット記録を行った場合、滲みの少ない比較的高精細な画像が得られる。なお、本明細書における「主鎖」とは、IUPAC命名法に基づく主鎖を意味する。
特に、アセチレングリコールAは、主鎖の炭素数が12以上であることにより、インク流路を構成するゴムやプラスチック等の高分子部材及びインクにおける気泡発生の一因となり得る異物に対する濡れ性に優れる。そのため、アセチレングリコールAを用いることにより、インクタンクからヘッドまでの高分子部材の流路面に、発生した気泡が残留することを抑制することができる。また、これにより、初期充填性が優れるとともに、残留した気泡の成長、及び流路面に付着していた気泡の離脱に起因するドット抜けを共に防止できることから、連続印刷安定性が良好となる。さらに、アセチレングリコールAは、アルキレンオキサイド付加物であることによりインク中における溶解性が優れたものとなる。
アセチレングリコールAのHLB(Hydrophile - Lipophile Balance)値は、上記の濡れ性が一層優れたものとなるため、好ましくは8〜15である。なお、ここでHLB値は、グリフィン法で定義されるHLB値とする。
アセチレングリコールAとしては、以下に限定されないが、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
(上記式(1)中、R1、R1'、R2、及びR2'は互いに独立して炭素数1〜5のアルキル基を表し、主鎖の炭素数は12以上であり、−OR3は−OH又は−O(C24O)mHを表し、−OR3'は−OH又は−O(C24O)nHを表す。その際、m及びnは互いに独立して0.5〜25の小数を含む値であり、m+nは1〜40の小数を含む値である(ただし、−OR3及び−OR3'が共に−OHである場合を除く。)。)
アセチレングリコールAの具体例としては、特に限定されないが、例えば、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエトキシル化物及び5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエトキシル化物が挙げられる。上記アセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の中でもアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物及びアセチレングリコールのプロピレンオキサイド付加物が好ましく、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物がより好ましい。
アセチレングリコール中のアルキレンオキサイド単位の付加モル数は、R3及びR3'それぞれにおいて、好ましくは1〜20モルである。また、当該付加モル数の総数(R3及びR3'の合計)は、好ましくは2〜40モルである。アルキレンオキサイドの付加モル数の総数が40モル以下であると、静的及び動的表面張力を小さくすることができ、インクの吸収性能が良好となる。
アセチレングリコールAの市販品としては、以下に限定されないが、例えば、オルフィンEXP4300(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名、
炭素数12、エチレンオキサイド付加物)が挙げられる。
アセチレングリコールAは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、又は必要に応じて用いられるブラックインクに含まれるアセチレングリコールAの含有量は、インクの総量に対して、好ましくは0.050〜1.0質量%であり、より好ましくは0.075質量%〜0.50質量%であり、さらに好ましくは0.10〜0.30質量%である。アセチレングリコールAの含有量が0.050質量%以上であることにより、疎水面への濡れ性が上がり充填性がより向上する傾向にある。また、アセチレングリコールAの含有量が0.30質量%以下であることにより、溶解安定性がより向上する傾向にある。
イエローインクに含まれるアセチレングリコールAの含有量は、マゼンタインク又はシアンインクに含まれるアセチレングリコールAの含有量よりも多いことが好ましい。これにより、カラー間の滲みバランスがより向上する傾向にある。
〔主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコール〕
主鎖の炭素数が10以上のアセチレングリコール(以下、「アセチレングリコールB」ともいう。)は、インク中に発生した気泡を効果的に消泡させることができる。これにより、初期充填性及び連続印刷安定性が優れたものとなる。
アセチレングリコールBのHLB値は、消泡性に優れるため、7以下が好ましく、3〜5がより好ましい。
アセチレングリコールBとしては、特に限定されないが、例えば、下記式(2)で表されるアセチレングリコールが挙げられる。
(上記式(2)中、R1、R1'、R2、及びR2'は互いに独立して炭素数1〜5のアルキル基を表し、主鎖の炭素数は10以上である。なお、当該式(2)中のR1、R1'、R2、及びR2'は、上述した式(1)中のR1、R1'、R2、及びR2'と関係のないものである。)
アセチレングリコールBの具体例としては、以下に限定されないが、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び4,7−ジメチル−5−デシン−4,7−ジオールが好ましく挙げられる。
アセチレングリコールBの市販品としては、以下に限定されないが、例えば、サーフィノール104PG50(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール)、サーフィノールDF110D(2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール)(以上、エアプロダクツ社製商品名)が挙げられる。
アセチレングリコールBは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、又は必要に応じて用いられるブラックインクに含まれるアセチレングリコールBの含有量は、インクの総量に対して、好ましくは0.050〜1.0質量%であり、より好ましくは0.075〜0. 50質量%であり、さらに好ましくは0.10〜0.30質量%である。アセチレングリコールBの含有量が0.050質量%以上であることにより、抑泡性が上がり、充填性がより向上する傾向にある。また、アセチレングリコールBの含有量が0.30質量%以下であることにより、溶解安定性がより向上する傾向にある。
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、又は必要に応じて用いられるブラックインクに含まれるアセチレングリコールA及びアセチレングリコールBの総含有量は、インクの総量に対して、好ましくは0.10〜0.60質量%であり、より好ましくは0.10〜0.50質量%であり、さらに好ましくは0.20〜0.45質量%である。アセチレングリコールA及びアセチレングリコールBの総含有量が前記範囲内にあることにより、インクに対する溶解性が良好となり、これらのアセチレングリコールを配合した際に凝集物が発生するのを効果的に防止できる。
〔ポリオキシアルキレンアルキルエーテル〕
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、又は必要に応じて用いられるブラックインクは、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含んでもよい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含むことにより、アセチレングリコールAとアセチレングリコールBの溶解性、分散性がより向上する傾向にある。また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、アセチレングリコールAとアセチレングリコールBの有する低い動的表面張力に影響を及ぼしにくい。
ところで、インク連続供給システム(CISS)は、疎水性の材料からなるインク流路やインクタンクが使用されることが多いため、インク連続供給システムに用いるインクセットにおいては、各インクが比較的疎水性の界面活性剤を使用することが効果的である。この観点から、アセチレングリコールA及びアセチレングリコールBを併用することが有効であるが、アセチレングリコールA及びアセチレングリコールBの効果を得つつ、さらに、溶解安定性、初期充填性、連続印刷安定性を向上させる観点から、特に、本実施形態のインクセットを、インク連続供給システム(CISS)を備える記録装置に対して用いる場合には、インクがポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含むことが好ましい。
ここで、「インク供給システム」とは、空気導入口を有するインク収容容器(インクタンク)と、インク収容容器内の上記液体を吐出するノズルを有するプリントヘッドと、上記インク収容容器及び上記プリントヘッドを接続し、上記インク収容容器から上記プリントヘッドへ上記液体を供給するインク供給路と、を備えるものをいう。
また、「インク流路」とは、インクジェット記録装置において、インクを流通させるための流路をいう。インク流路としては、例えば、インクを貯留するインク収容容器からインクジェット式記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給路や、インクジェット式記録ヘッド内においてインクをノズル開口部まで流通させるための流路が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのHLB値は、好ましくは11〜16であり、より好ましくは12〜15である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのHLB値が上記範囲内であることにより、初期充填性及び連続印刷安定性がより向上する傾向にある。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、以下に限定されないが、例えば、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。このようなポリオキシアルキレンアルキルエーテルを用いることにより、保存安定性及び連続印刷安定性がより向上する傾向にある。
6O(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)zH・・・(3)
(上記式(3)中、R6は、炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは炭素数5〜15のアルキル基を表し、より好ましくは炭素数10〜15のアルキル基を表す。また、wは1〜20の値であり、x、y、及びzは互いに独立して0又は1〜20の値である。さらに、w、x、y、及びzは、5≦w+x+y+z≦30を満たし、好ましくは5≦w+x+y+z≦25を満たす。)
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、特に限定されないが、具体的には、
1225O(C24O)6(C36O)2(C24O)6(C36O)8H、 C1327O(C24O)6(C36O)2(C24O)6(C36O)8H、
1225O(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)z
(ここで、w+y=15、x+z=4)、
1327O(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)z
(ここで、w+y=15、x+z=4)、
1225O(C24O)8(C36O)2(C24O)6H、
1327O(C24O)8(C36O)2(C24O)6H、
1225O(C24O)12(C36O)2(C24O)12H、
1327O(C24O)12(C36O)2(C24O)12H、
CH3(CH29(CH3)CHO(C24O)7(C36O)4.5H、
CH3(CH211(CH3)CHO(C24O)7(C36O)4.5H、
CH3(CH29(CH3)CHO(C24O)5(C36O)3.5H、
CH3(CH211(CH3)CHO(C24O)5(C36O)3.5H、
1429O(C24O)14(C36O)2H、
1123O(C24O)8H、
1021O(C24O)11H、及び
1225O(C24O)15Hが挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの市販品としては、特に限定されないが、具体的には、
ノイゲンDL−0415(R6O(C24O)W(C36O)x(C24O)y(C36O)zH、「R6」:炭素数12,13のアルキル、w+y=15、x+z=4、HLB値15.0)、
ノイゲンET−116B(R6O(C24O)7(C36O)4.5H、「R6」:炭素数12,14のアルキル、HLB値12.0)、
ノイゲンET−106A(R6O(C24O)5(C36O)3.5H、「R6」:炭素数12,14のアルキル、HLB値10.9)、
ノイゲンDH−0300(R6O(C24O)2H、「R6」:炭素数14のアルキル、HLB値4.0)、
ノイゲンYX−400(R6O(C24O)40H、「R6」:炭素数12のアルキル、HLB値18.1)、
ノイゲンEA−160(C91964O(C24O)16.8H、HLB値15.4)(以上、第一工業製薬社製)、及び
エマルゲン1108(花王社製商品名、R6O(C24O)8H、「R6」:炭素数11のアルキル、HLB値13.4)が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、又は必要に応じて用いられるブラックインクに含まれるポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、インクの総量に対し、好ましくは0.010〜0.50質量%であり、より好ましくは0.050〜0.30質量%であり、さらに好ましくは0.10〜0.30質量%である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量が上記範囲であることにより、保存安定性及び連続印刷安定性がより向上する傾向にある。
また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、アセチレングリコールAの含有量1質量部に対して、好ましくは0.10〜1.0であり、より好ましくは0.30〜0.70である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量が上記範囲内であることにより、アセチレングリコールAが十分に可溶化し、水溶性が良好となる傾向にある。そのため、配合した際に凝集物が発生したりインクの吸収性にバラツキが発生したりすることを抑制できる傾向にある。
さらに、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、アセチレングリコールA及びアセチレングリコールBの総含有量1質量部に対して、好ましくは0.10〜0.5であり、より好ましくは0.10〜0.40である。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量が上記範囲内にあることにより、アセチレングリコールA及びアセチレングリコールBが十分に可溶化して水溶性が良好となる。そのため、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びアセチレングリコールA及びアセチレングリコールBを配合する際に凝集物が発生したり、インクの吸収性にバラツキが発生したりすることを抑制できる傾向にある。
〔上記以外の界面活性剤〕
本実施形態で用いるインクは、界面活性剤を含むことが好ましい。当該界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤のうち少なくともいずれかが好ましい。インクがこれらの界面活性剤を含むことにより、布帛に付着したインクの乾燥性が一層良好となり、かつ、高速印刷が可能となる。
これらの中でも、インクへの溶解度が大きくなりインク中に異物が一層発生し難くなるため、シリコーン系界面活性剤がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、S−144、S−145(旭硝子株式会社製);FC−170C、FC−430、フロラード−FC4430(住友スリーエム株式会社製);FSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300(Dupont社製);FT−250、251(株式会社ネオス製)などが挙げられる。フッ素系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、インクの総質量に対し、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.1〜3質量%である。界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、被記録媒体に付着したインクの濡れ性がより向上する傾向にある。
〔溶剤〕
インクは、溶剤をさらに含んでもよい。溶剤としては、特に限定されないが、例えば、有機溶剤又は水を用いることができる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
有機溶剤の中でも、揮発性の水溶性有機溶剤がより好ましい。有機溶剤としては、特に限定されないが、具体的には、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノール等のアルコール類又はグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機溶剤の含有量は特に制限されず、必要に応じて適宜決定することができる。例えば、被記録媒体へのインクの浸透性を優れたものとする場合には、1,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルからなる群より選択される一種以上を用いることが好ましい。
〔pH調整剤〕
本実施形態で用いるインクは、pH調整剤を含んでもよい。pH調整剤は、インクのpH値の調整を容易にすることができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、無機酸(例えば、硫酸、塩酸、硝酸等)、無機塩基(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリプロパノールアミン)、有機酸(例えば、アジピン酸、クエン酸、コハク酸等)等が挙げられる。pH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
〔その他の成分〕
本実施形態で用いるインクは、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持するため、目詰まり改善のため、又はインクの劣化を防止するため、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[インク用の材料]
下記の実施例及び比較例において使用したインク用の主な材料は、以下の通りである。(表8から表12を参照)
〔色材〕
Y−1 :表8参照
Y−2 :表8参照
Y−3 :Direct Yellow132
Y−4 :Acid Yellow23
M−1 :表9参照
M−2 :表9参照
M−3 :Reactive Red 141
M−4 :Acid Red 249
C−1 :表10参照
C−2 :表10参照
C−3 :Direct Blue199
C−4 :Acid Blue 9
Bk−1 :表11参照
Bw−1 :表11参照
Bk−2 :Direct Black 195
Bk−3 :表12参照
Bk−4 :表12参照
Pig−Bk:CWEー50、材料;カーボンブラック(自己分散型)
〔界面活性剤〕
SAA1:オルフィンEXP4300:主鎖の炭素数12、エチレンオキサイドの付加あり、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールエトキシレート(日信化学工業社)
SAA2:サーフィノールDF110D:主鎖の炭素数12、エチレンオキサイドの付加なし、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール(エアプロダクツ社製商品名)
SAA3:サーフィノール104PG50:主鎖の炭素数10、エチレンオキサイドの付加なし、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(エアプロダクツ社製商品名)
SAA4:オルフィンE1010:主鎖の炭素数10、エチレンオキサイドの付加モル数10、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシレート(日信化学工業社)
SAA5:オルフィンE1004:主鎖の炭素数10、エチレンオキサイド付加モル数4、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシレート (日信化学工業社)
SAA6:オルフィン82W:主鎖の炭素数8、エチレンオキサイドの付加なし、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール(日信化学工業社)
〔ポリオキシアルキレンアルキルエーテル〕
POAAE1:ノイゲンDL−0415(第一工業製薬社製)
POAAE2:ノイゲンET−116B(第一工業製薬社製)
POAAE3:ノイゲンET−106A(第一工業製薬社製)
〔溶剤〕
トリエチレングリコール
トリエチレングリコールモノブチルエーテル
プロピレングリコール
ジプロピレングリコール
グリセリン
〔pH調整剤〕
トリエタノールアミン
[インクの調製]
各材料を下記の表1〜5に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インクを得た。具体的には、各材料を均一に混合し、フィルタで不溶解物を除去することにより、各インクを調製した。なお、下記の表1〜5中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
〔インクセットの製造〕
上記のようにして得られた各インクを表4〜5に示す組み合わせで組み合わせてインクセットとした。
〔耐オゾン性〕
インクジェットプリンタEP−803(セイコーエプソン株式会社製)を使用し、さらに上記インクセットを用いて、写真用紙<光沢>(セイコーエプソン株式会社製)にイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラック(但し、インクセットがブラックインク組成物を含む場合のみブラックを含む。)からなり、それぞれの色のOD値が0.9〜1.1になるように調整されたベタ画像を印刷することによって記録物を作成した。
得られた記録物のOD値(D0)を反射濃度計(商品名:Spectrolino、Gretag社製)を用いて測定した。その後、記録物をオゾンウェザーメーター(商品名:OMS―L、スガ試験機株式会社製)を使用し、温度が23℃、湿度が50%RH、オゾン濃度5ppmの条件下で40時間、60時間、80時間曝露した。曝露後、記録物のOD値(D)を、反射濃度計(商品名:Spectrolino、Gretag社製)を用いて測定し、次式により光学濃度残存率(ROD)を求め、下記判定基準により、耐オゾン性を評価した。
ROD(%)=(D/D0)×100
測定条件:光源フィルタなし、光源:D50、視野角2度
(評価基準)
A : 80時間曝露しても、RODが70%以上である。
B : 60時間曝露しても、RODが70%以上であるが、80時間曝露するとRODが70%未満となる。
C : 40時間曝露しても、RODが70%以上であるが、60時間曝露するとRODが70%未満となる。
D : 40時間曝露するとRODが70%未満となる。
〔色バランス〕
上記「耐オゾン性の評価」によって得られた曝露後の記録物について、各色のRODの最大値と最小値との差(ROD差)を求め、下記判定基準により、色バランスを評価した。
(評価基準)
A : 80時間曝露しても、ROD差が15ポイント未満である。
B : 60時間曝露しても、ROD差が15ポイント未満であるが、80時間曝露するとROD差が15ポイントを超える。
C : 40時間曝露しても、ROD差が15ポイント未満であるが、60時間曝露するとROD差が15ポイントを超える。
D : 40時間曝露するとROD差が15ポイントを超える。
〔耐湿性〕
インクジェットプリンタEP−803(セイコーエプソン株式会社製)を使用し、さらに上記インクセットを用いて、写真用紙<光沢>(セイコーエプソン株式会社製)にイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラック(但し、インクセットがブラックインク組成物を含む場合のみブラックを含む。)の色の文字、及び白抜き文字(各色のベタ画像に、白抜きで文字を形成したもの)を印刷し、24℃、50%RH環境下で24時間乾燥することによって記録物を作成した。
得られた記録物を、40℃、85%RHの環境下に7日間静置した。記録物の文字及び白抜き文字の滲みの程度を目視により観察し、下記判定基準により、耐湿性を評価した。(評価基準)
A : 色材の滲み出しが全く観察されない。
B : 色材の滲み出しが殆ど観察されない。
C : 色材の滲み出しが観察され、文字の輪郭が崩れている。
D : 色材の滲み出しが観察され、文字太りがあり、白抜き文字の全体が色材色に染まっている。
〔色再現性〕
インクジェットプリンタEP−803(セイコーエプソン株式会社製)を使用し、さらに上記インクセットを用いて、写真用紙設定、きれい、Bi−D、色補正なしのモードで、写真用紙<光沢>(セイコーエプソン株式会社製)にルックアップテーブルを印刷することによって記録物を作成した。
記録物を測定して得られたL*値、a*値、b*値から、CIEで規定するL*値、a*値、b*値が全て1であるときのガマット体積を1として、色再現範囲体積(ガマット体積)を算出した。また、同様に、特開2005−105135号公報の実施例2で公開されているインクセット(基準インクセット)を用いて記録物を作成し、ガマット体積を算出した。基準インクセットのガマット体積を100%とした場合の、上記インクセットのガマット体積率を算出し、下記判定基準により、色再現性を評価した。
(評価基準)
A : ガマット体積率が、110%を超える。
B : ガマット体積率が、105%を超えて110%以下。
C : ガマット体積率が、100%を超えて105%以下。
D : ガマット体積率が、100%以下である。
〔溶解安定性〕
イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、及びブラックインク(但し、インクセットがブラックインク組成物を含む場合のみブラックインクを含む。)を調製する際、各成分を混合して、2時間攪拌した。その後、それぞれについて、材料成分が均一に溶解(分散)できているかどうかを目視により観察し、下記判定基準により、溶解安定性を評価した。
(評価基準)
A : 原料成分が均一に溶解(分散)しており、溶け残った浮遊物は観察されない。
B : 室温で1時間以上の攪拌をすることで原料成分が均一に溶解(分散)し、溶
け残った浮遊物は観察されない。
C : 原料成分が溶解(分散)せずに、溶け残りが浮遊物として観察される。
〔初期充填性〕
調製した各インクセットを、インクジェットプリンター(L800〔製品名〕、セイコーエプソン社製)のインクタンクに充填した。L800の定める初期充填シーケンスに従い、ヘッドへの初期充填動作を行った。この後、ヘッドの全ノズルからインクが吐出できるかどうかを確認するため、ノズルチェックを実施した。インクが吐出できないノズルがある場合には、ヘッドのクリーニング(ノズル内のインクの吸引)を行い、その後再度ノズルチェックを実施した。全ノズルからインクが吐出できるまでに要したクリーニングの回数に基づき、以下の評価基準により初期充填性を評価した。評価結果を下記表6〜7に示す。
(評価基準)
A : 初期充填シーケンスのみで全ノズルから吐出する。
B : 全ノズルからインクが吐出できるまでに要したクリーニング回数が1回である。
C : 全ノズルからインクが吐出できるまでに要したクリーニング回数が2回以上である。
〔連続印字安定性〕
上記「初期充填性の評価」によって、ヘッドの全ノズルからインクが吐出できることを確認した後、各インク組成物及びA4サイズの普通紙(P紙〔製品名〕、富士ゼロックス社製)を用いて、70%Dutyの画像を印刷することにより、連続印刷安定性の評価を行った。印刷枚数は、500枚の連続印刷を2回行い、合計で1,000枚とした。その後、ノズルチェックを実施し、ノズル抜けの本数に基づき、以下の評価基準により連続印刷安定性を評価した。評価結果を下記表6〜7に示す。
(評価基準)
A : ノズル抜けが発生した回数が1本以下である。
B : ノズル抜けが発生した回数が2本以下である。
C : ノズル抜けが発生した回数が3本以上である。
〔耐ブリード〕
インクジェットプリンタEP−803(セイコーエプソン株式会社製)を使用し、さらに上記インクセットを用いて、写真用紙設定、きれい、Bi−D、色補正なしのモードで、写真用紙<光沢>(セイコーエプソン株式会社製)にDutyが80%、90%、100%のベタ画像を印刷することによって記録物を作成した。
得られた記録物の記録領域の色の境界の滲みを目視にて観察し、下記評価基準により、耐ブリード性を評価した。
(評価基準)
A : Duty100%でカラー間での滲みが発生しない。
B : Duty90%でカラー間での滲みが発生しない。
C : Duty80%以下でカラー間での滲みが発生しない。
Bk−3:
Bk−4:

Claims (13)

  1. 少なくとも、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを備え、
    前記イエローインクが、下記式(Y−1)及び下記式(Y−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、
    前記マゼンタインクが、下記式(M−1)及び下記式(M−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含み、
    前記シアンインクが、下記式(C−1)及び下記式(C−2)で表される色材からなる群より選ばれる1種以上を含む、
    インクセット。
    (式(Y−1)中、R4は置換基を表し、R5は−OR6又は−NHR7を表し、R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、X3は2価の連結基を表し、n0は0又は1であり、Ar3は2価のヘテロ環基を表し、Ar4はアルキル基、アリール基又はトリアジン基を表す。)
    (式(Y−2)中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基を表し、R3はイオン性親水性基又は環を形成してもよいアルキル基を表し、n4は0〜4であり、n5は2〜5である。)
    (式(M−1)中、AM1は、炭素数1もしくは2のアルキレン基、フェニレン基を含有する炭素数1もしくは2のアルキレン基又は下記式(M−1−1)で表される基を表し、XM1は、アミノ基、ヒドロキシ基、塩素原子、又はスルホ基もしくはカルボキシ基で置換されたフェノキシ基を表す。)
    (式(M−1−1)中、RM1は、水素原子又はアルキル基を表す。)
    (上記式(M−2)中、AM2は、5員複素環基を表し、
    M21及びBM22は、各々−CRM21=、−CRM22=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が−CRM21=又は−CRM22=を表し、
    M23,RM24は、各々独立して、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表わし、RM23,RM24は、更に置換基を有していてもよく、
    M2、RM21、RM22は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基又はアリール基又は複素環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、又はヘテロ環チオ基を表し、GM2、RM21、RM22は、更に置換されていてもよく、
    M21とRM23、あるいはRM23とRM24が結合して5〜6員環を形成してもよい。)
    (式(C−1)中、
    2、R3、R6、R7、R10、R11、R14及びR15は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
    1、Z2、Z3、及びZ4は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z1、Z2、Z3、及びZ4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
    l、m、n、p、q1、q2、q3及びq4は、各々独立して、1又は2を表す。
    1は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
    (式(C−2)中、
    1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
    5、Z6、Z7、及びZ8は、各々独立して、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
    t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、各々独立して、1又は2を表す。
    2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
  2. 前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクが、主鎖の炭素数が
    12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールと、を含む、
    請求項1に記載のインクセット。
  3. 前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む、
    請求項1又は2に記載のインクセット。
  4. 前記イエローインクに含まれる、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量が、前記マゼンタインク又は前記シアンインクに含まれる主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量よりも多い、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクセット。
  5. 前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクに含まれる、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量が、0.050〜1.0質量%である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクセット。
  6. 前記イエローインク、前記マゼンタインク、又は前記シアンインクに含まれる、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量が0.10〜0.30質量%である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクセット。
  7. 前記マゼンタインクが、前記式(M−1)及び前記式(M−2)で表される色材を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクセット。
  8. 前記シアンインクが、前記式(C−1)及び前記式(C−2)で表される色材を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクセット。
  9. 前記イエローインクが、前記式(Y−1)及び前記式(Y−2)で表される色材を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクセット。
  10. 染料ブラックインク及び顔料ブラックインクの少なくとも一方を、さらに備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクセット。
  11. 前記染料ブラックインクが、下記式(Bk−1)で表されるアゾ化合物又はその塩、及び下記式(Bw−1)で表される色材からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクセット。
    (式(Bk−1)中、R1、R2、R5、R6及びR7は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、ホスホ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、炭素数1〜4のアルキル基(ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(アルキル基はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていてもよい)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていてもよい)を、R3及びR4は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基(ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(アルキル基はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていてもよい)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されてもよい)を、nは0又は1をそれぞれ表す。)
    (式(Bw−1)中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は、各々独立して、水素原子;ハロゲン原子;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;カルバモイル基;炭素数1〜4のアルキル基;炭素数1〜4のアルコキシ基;置換基として、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ炭素数1〜4のアルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基;炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;カルボキシ基で置換された炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基;ウレイド基;モノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;ジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたモノ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたジ炭素数1〜4のアルキルウレイド基;ベンゾイルアミノ基;ベンゼン環が、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたベンゾイルアミノ基;ベンゼンスルホニルアミノ基;又は、ベンゼン環が、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を表し、Xは、2価の架橋基を表す。)
  12. 前記染料ブラックインクが、下記式(Bk−3)で表されるアゾ化合物又はその塩、及び下記式(Bk−4)で表される色材からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のインクセット。
  13. 前記顔料ブラックインクが、自己分散型顔料を含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載のインクセット。
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