JP2016027623A - インプリント材の供給パターンの作成方法、インプリント方法及び装置、並びに物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】型を用いて成形されるインプリント材の供給パターンの作成方法は、前記型のパターン部を洗浄することで生じる前記パターン部の形状変化に関する情報を、異なる洗浄方法ごとに取得する工程S905・S906と、前記洗浄方法に対応する前記形状変化に関する情報に基づいて、洗浄回数に対応する供給パターンを作成する工程S908とを有する。
【選択図】図19
Description
た。
(インプリント装置の説明)
図1は、本実施形態におけるインプリント装置100の構成を示す図である。インプリント装置100は、半導体デバイスなどの製造プロセスで使用されるリソグラフィ装置であって、基板(ウエハ)の上にモールドのパターンを転写する。転写は、ウエハ上に供給されたインプリント材を、型を用いて成形し、成形されたインプリント材を硬化させることで行われる。インプリント装置100は、本実施形態では、インプリント材である樹脂の硬化法として、紫外線の照射によって樹脂を硬化させる光硬化法を採用するが、これに限定されるものではなく、例えば熱硬化性樹脂を用いた熱硬化法を採用することもできる。
図2は、インプリントによりパターン形成を繰り返す時の処理フローを示す図である。まず、モールド101を用意し、インプリント装置100に搭載する。同一の設計データを持つモールドは複数個用意されることがあり、個別に凹凸パターンの詳細形状のばらつきがある。さらには洗浄等により凹凸パターン形状が変化する。
さらに、制御部130は、排出されたウエハ104の欠陥検査を実施するかどうかの判断を行う(S112)。欠陥検査を実施する場合はS113へ進む。欠陥検査をしない場合は、次のウエハのインプリントをするためS102へ戻る。欠陥検査の実施判断は、例えばインプリント回数、全ショット領域にパターンを形成したウエハの枚数、インプリント処理の経過時間等の条件に基づいて行う。
図5〜図10を用いて、制御部130がインプリント処理に先行して作成しておく、インプリント回数に応じた複数の塗布パターンの作成方法を説明する。まず、未使用のモールドに対応する塗布パターンを作成する。図5は、当該塗布パターン作成の処理のフローチャートである。制御部130は、モールド101の設計値情報から各領域に必要な塗布量を算出した塗布量分布情報を取得する(S200)。塗布量分布は、例えば、モールドの各領域の凹凸パターンの位置、深さ等に基づいて算出される。ここでは、塗布量分布を濃淡の多値情報で示した画像データに変換し塗布量分布情報として用いる。図6は、取得された塗布量分布情報を模式的に示す図である。図6において、301a〜301cはパターン密度から算出された濃淡情報を示している。301aはパターンの凹凸密度の高い領域を、301bはパターンの凹凸密度が中程度の領域を、301cはパターンの凹凸密度の低い領域を示している。
続いて、インプリント回数に応じた塗布パターンを作成するために必要となる、モールド101のパターンの凹凸形状の劣化等の経時変化情報の取得方法を説明する。図8は経時変化の取得処理のフローチャートである。まず、使用するモールド101をインプリント装置100に搭載する(S300)。次に、制御部130は、図5に示す処理フローにより作成した塗布パターンをディスペンサー110に設定する(S301)。次に、制御部130は、モールド101の経時変化を確認するインプリント回数(確認終了回数)を設定する(S302)。ここでは例えば1000回(=1枚当たりのショット領域数とウエハ枚数の公倍数)とする。その後、ウエハ104をステージ105に搭載し固定する(S303)。S304〜S311の処理は、前述のS103〜S111の処理と同様であるため、説明を省略する。
続いて、取得した経時変化情報に基づいて、インプリント回数に応じた塗布パターンを作成する処理について説明する。図10は、経時変化情報に基づいた塗布パターンを複数作成する処理のフローチャートである。制御部130は、前述のS200と同様に、モールド101の塗布量分布情報を取得する(S400)。次に、制御部130は、作成する塗布パターンの総数を設定する(S401)。次に、制御部130は、作成する塗布パターンのインプリント回数を設定する(S402)。制御部130は、用意した経時変化情報(例えば、S300〜S315の繰り返しにより作成したもの)から設定されたインプリント回数の経時変化情報の補正情報を取得する(S403)。
次に、第2実施形態として、欠陥情報として樹脂パターンの膜厚分布の測定結果である欠陥情報に基づいて塗布パターンを更新する実施形態について説明する。格納部131が、インプリント処理に関する、図13のフローチャートに示すプログラムを記憶している他は、第2実施形態で使用するインプリント装置は第1実施形態と同様である。塗布パターンの作成方法についても、第1実施形態と同一の手法を用いる。
図13は、インプリントによりパターン形成を繰り返す時の処理フローである。S500〜S512は第1実施形態のS100〜S112と同様にインプリントを実施する。第1実施形態と同様の手法であるので説明を省略する。
次に、経時変化を実験的に取得するための取得方法の別の例を説明する。図15は経時変化の取得方法の別な一例を示すフローである。S600〜S612までは第1実施形態のS300〜S312と同様の手法によりインプリントを実施する。第1実施形態と同様の手法であるので説明を省略する。
次に、第3実施形態として、経時変化情報のみで塗布パターンを作成しインプリントを繰り返す方法を説明する。格納部131が、インプリント処理に関する、図17のフローチャートに示すプログラムを記憶している他は、本実施形態で使用するインプリント装置、経時変化情報の取得方法、塗布パターンの作成方法については第1実施形態とする。
図17は、第3実施形態でインプリントによりパターン形成を繰り返す時の処理フローを示す。S700〜S711までは第1実施形態のS100〜S111と同様にインプリントを実施する。第1実施形態と同様の手法であるので説明を省略する。
第4実施形態として、インプリント回数に対応する塗布パターンを選択し、かつ欠陥検査の結果に基づいて格納部131内の塗布パターンの更新を実施しながら、インプリント処理を繰り返す方法を説明する。第4実施形態で使用するインプリント装置、経時変化情報の取得方法、塗布パターンの作成方法については、格納部131が、インプリント処理に関する、図18のフローチャートに示すプログラムを記憶している他は、第1実施形態と同一とする。
図18は、第4実施形態でインプリント処理を繰り返す場合の処理フローを示す。S800〜S811は第1実施形態のS100〜S111と同様にインプリントを実施する。第1実施形態と同様の手法であるので説明を省略する。
第5実施形態は、格納部131に予め格納されている複数の塗布パターンから、洗浄回数と洗浄方法に応じた塗布パターンを選択してパターンを形成するインプリント方法に関する。格納部131が、洗浄回数と洗浄方法に応じた塗布パターン、図19のフローチャートに示す塗布パターンの作成方法に関するプログラム、図21のフローチャートに示すインプリント処理に関するプログラムを記憶している。本実施形態で使用するインプリント装置は、その他の点では第1実施形態と同じである。
格納部131に格納するための、洗浄回数と洗浄方法に応じた複数の塗布パターンの作成方法について説明する。なお、洗浄回数の数え方は、一度パターン形成が中断され、モールドがモールドヘッドから外されてから、モールドが洗浄されて再びモールドチャックに搭載されるまでを、1回とみなす。1回の洗浄方法には、様々な条件の洗浄工程を組み合わせたものでよい。
つづいて、洗浄回数と洗浄方法に基づいて作成した塗布パターンを用いた、インプリント方法について、図21に示すフローチャートを用いて説明する。当該フローチャートに関するプログラムを、制御部130が実行する。格納部131には、前述の作成方法で作成された複数の塗布パターンが格納されている。さらに、それぞれの塗布パターンは、洗浄回数に対応付けられている。
第6実施形態は、第5実施形態のようにモールドのパターン部101aの形状変化に関する情報を、モールドの形状を直接計測して取得するのではなく、モールドを用いて形成した樹脂パターンの形状を計測して取得する。計測方法は、前述の欠陥検査と同様の手法である。本実施形態で使用するインプリント装置は、第5実施形態と同じである。
・初期状態のモールドを用いて形成した樹脂パターンの形状を計測する工程。
・方法1で洗浄したモールドを用いて形成した樹脂パターンの形状を計測する工程。
・方法2で洗浄したモールドを用いて形成した樹脂パターンの形状を計測する工程。
洗浄条件に応じたモールドの形状変化を求める工程(S904、S905)の代わりに、洗浄条件に応じた樹脂パターンの形状変化を求める工程を実行する。洗浄回数とモールドの総形状変化の関係を求める工程(S907)の代わりに、洗浄回数と樹脂パターンの形状変化の関係を求める工程を実行する。制御部130は、各洗浄後に必要な樹脂塗布量分布を決定する。さらに、洗浄回数と樹脂パターンの形状変化の関係を求めた結果に基づいて、各回の洗浄後に必要となる塗布パターンをそれぞれ作成する。
第7実施形態は、モールドに対して、どのタイミングでどのように洗浄が行われるのか、という情報が記録されていない場合実施形態である。ユーザーが洗浄条件を決定した時点で、あるいは実際に洗浄を終えた時点で、ユーザーが洗浄条件をインプリント装置に入力し、制御部130が、当該入力された洗浄条件に基づいて最適な塗布パターンを作成する。格納部131は、塗布パターンの作成方法に関する、図23のフローチャートに示すプログラムを記憶している。本実施形態で使用するインプリント装置は、その他の点では第5実施形態と同じである。
まず、制御部130は、工程1〜工程6のそれぞれの方法で洗浄する前後でモールドのパターン部101aの形状を計測して、それぞれの工程による形状変化a〜fを取得する(S950)。ここで、形状変化a〜fは、ユーザーからの洗浄条件および計測結果の入力に基づいて制御部130が形状変化を求めたものであっても、ユーザーが求めた形状変化の入力を受けて取得したものでも構わない。
同じ凹凸パターンの形成された2つのモールドを順次使用する場合は、モールドの凹凸形状の個体差を考慮する必要がある。
第8実施形態では、それぞれのモールドの初期状態の凹凸形状の差の情報を制御部130が取得し、格納部131に格納しておく。これにより、2つのモールドの個体差情報と、一方のモールドのインプリント回数に対応するように作成された塗布パターンに基づいて、他方のモールドのインプリント回数に対応するように塗布パターンを容易に作成することができる。モールドごとの形状変化を計測する手間を省略することができる。
同じ洗浄方法(あるいは洗浄工程)であっても、当該洗浄方法を実行するタイミングに応じて形状変化が異なる場合がある。例えば、1回目の洗浄を方法1で洗浄した場合には形状変化がx[nm]であっても、4回目の洗浄を方法1で洗浄した場合には形状変化がx[nm]とならない場合がある。このような場合は、洗浄方法(あるいは洗浄工程)ごとに、回数と形状変化の関係を求めておくことにより、未充填欠陥などのパターン欠陥を、より低減させながら、樹脂パターンを形成することができる。
制御部130は、必要な機能が備わっているのであれば1つの制御基板上にまとめられていても、複数の制御基板の集合体であっても構わない。また、塗布パターンを作成する機能を有する制御部(作成部)は、インプリント装置外に設けられていても構わない。洗浄装置と有線または無線により情報交換が可能であり、ユーザーからの情報入力やモールドからの情報取得によらずに、洗浄条件を取得できるようにしてもよい。
前述の各実施形態は、光硬化性樹脂ではなく、熱硬化性樹脂を用いてパターンを形成するインプリント装置にも適用可能である。
本発明の実施形態に係る物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。該製造方法は、インプリント装置を用いて基板上にパターンを形成する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンが形成された基板を加工する他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、樹脂剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (10)
- 型を用いて成形されるインプリント材の供給パターンの作成方法であって、
前記型のパターン部を洗浄することで生じる前記パターン部の形状変化に関する情報を、異なる洗浄方法ごとに取得する工程と、
前記洗浄方法に対応する前記形状変化に関する情報に基づいて、洗浄回数に対応する供給パターンを作成する工程と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記供給パターンを作成する工程は、
前記型を所定回数洗浄するまでに実行される洗浄方法の組み合わせに基づいて前記型の総形状変化に関する情報を取得し、該総形状変化に関する情報に基づいて前記所定回数に対応する供給パターンを作成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 洗浄のタイミングに対応する前記洗浄方法ごとの形状変化を積算することにより、前記総形状変化に関する情報を求めることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 1つの前記洗浄方法は、洗浄条件の異なる複数の洗浄工程を含み、
前記方法は、前記洗浄方法ごとの前記形状変化に関する情報を取得する工程の前に、前記洗浄工程ごとの前記形状変化に関する情報を取得する工程をさらに有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。 - 前記洗浄方法ごとの前記形状変化に関する情報を取得する工程は、
1つの洗浄方法に含まれる、それぞれの洗浄工程の組み合わせに基づいて、前記洗浄方法ごとの前記形状変化に関する情報を取得する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。 - 型を用いて成形されるインプリント材の供給パターンの作成方法であって、
インプリント処理の回数が所定回数を超えたときに生じる前記型の欠陥に関する情報を取得する工程と、
前記取得した欠陥に関する情報を用いて、前記所定回数を超えた後に実施されるインプリント処理に対応する供給パターンを作成する工程と、
を有することを特徴とする方法。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法により作成された供給パターンを用いて、基板上にインプリント材を供給する工程と、
型と、前記工程により供給されたインプリント材とを用いて前記基板上にパターンを形成する工程と、
を有することを特徴とするインプリント方法。 - モールドを用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
前記インプリント材の供給パターンに基づいて前記基板上に前記インプリント材を供給する供給部と、
前記インプリント処理を実行する処理部とを有し、
前記供給パターンは、前記モールドの洗浄方法に応じて異なる、前記モールドのパターン部を洗浄することで生じる前記パターン部の形状変化に関する情報と洗浄回数とに対応していることを特徴とするインプリント装置。 - 請求項8に記載のインプリント装置を用いてインプリント材のパターンを基板上に形成するステップと、
前記ステップでパターンが形成された前記基板を加工するステップと、
を有することを特徴とする物品の製造方法。 - コンピュータに、
型のパターン部を洗浄することで生じる前記パターン部の形状変化に関する情報を、異なる洗浄方法ごとに取得する工程と、
前記洗浄方法に対応する前記形状変化に関する情報に基づいて、洗浄回数に対応する供給パターンを作成する工程と、
を実行させるためのプログラム。
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