JP7361831B2 - 情報処理装置、成形装置、成形方法及び物品の製造方法 - Google Patents

情報処理装置、成形装置、成形方法及び物品の製造方法 Download PDF

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本発明は、情報処理装置、成形装置、成形方法及び物品の製造方法に関する。
基板上に微細なパターンを形成するための技術として、原版のパターンを、投影光学系を介して基板に転写する露光装置が知られている。また、基板上に微細なパターンを形成するための別の技術として、インプリント技術を用いたインプリント装置の実用化も進んでいる。
インプリント技術には、インプリント材(組成物)の硬化法の1つとして光硬化法がある(特許文献1参照)。光硬化法とは、基板上に配置(供給)されたインプリント材と型とを接触させた状態で紫外線などの光を照射してインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を引き離すことでインプリント材のパターンを基板上に形成する方法である。
特開2019-80047号公報
インプリント装置では、型と基板とをインプリント材を介して接触させる。型と基板上のインプリント材とを接触させる接触処理において、型又は基板に異物が付着していると、かかる異物が微小なものであっても、基板上に形成されるパターンに不良が発生する。更に、異物の種類や大きさによっては、型のパターンが破損する場合もある。また、基板の厚さが不均一である場合には、型と基板とがインプリント材を介して接触する面内において力が均一にかからずに、型と基板との間のインプリント材が不均一となり、基板上に形成されるパターンが不良となる可能性がある。
一方、基板上の硬化したインプリント材から型を引き離す離型処理においても、基板の厚さが不均一である場合には、型と基板とがインプリント材を介して接触する面内において力が均一にかからずに、基板上に形成されたパターンが剥がれてしまうことがある。
このように、接触処理や離型処理を含むインプリント処理おいて異常が発生すると、基板上に形成されるパターンの不良や型のパターンの破損につながる可能性がある。従って、型と基板上のインプリント材との接触状態を確認することが必要となる。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、型を用いて基板上の組成物を成形する成形処理において、型と基板上の組成物との接触状態を確認するのに有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての成形装置は、型を用いて基板上の組成物を成形する成形処理を行う成形装置と接続された情報処理装置であって、前記成形装置は、前記型を介して前記基板に光を照射し、前記型からの反射光及び前記基板からの反射光を検出して画像を撮像する撮像部を有し、前記情報処理装置は、前記撮像部で撮像された画像に基づいて、前記型と前記基板上の組成物との接触状態を示す情報を出力する処理を行う処理部を有し、前記成形処理は、前記型と前記基板上の組成物とが接触する部分が徐々に広がるように前記型と前記組成物とを接触させる接触処理と、前記部分が徐々に小さくなるように前記組成物から前記型を引き離す離型処理と、を含み、前記処理部は、前記接触処理及び前記離型処理の少なくとも一方の処理が行われている間に前記撮像部で時系列的に撮像された複数の画像のそれぞれについて、前記部分を含む輪郭形状を表す複数の点を求め、前記複数の画像のそれぞれについて、当該画像から求めた前記複数の点を統計処理して得られる統計値を、前記接触状態を示す情報として出力することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、型を用いて基板上の組成物を成形する成形処理において、型と基板上の組成物との接触状態を確認するのに有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としてのインプリント装置の構成を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の動作(インプリント処理)を説明するためのフローチャートである。 図1に示すインプリント装置の撮像部で観察される干渉縞を説明するための図である。 型のパターン面とインプリント材との接触領域の周囲に干渉縞が観察される現象を説明するための図である。 型とインプリント材との接触状態の一例を説明するための図である。 型とインプリント材との接触状態の一例を説明するための図である。 インプリント処理における異常を検出する異常検出処理を説明するための図である。 接触処理における異常を検出する異常検出処理を説明するための図である。 接触処理における異常を検出する異常検出処理を説明するための図である。 離型処理における異常を検出する異常検出処理を説明するための図である。 インプリント処理における異常を検出する異常検出処理を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置に備えられている表示装置を介して提供される画像の一例を示す図である。 物品の製造方法を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置を平坦化装置として用いる場合を説明する図である。 比較例としての正常な接触処理を説明するための図である。 型とインプリント材との接触状態を評価可能な情報の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の一側面としてのインプリント装置IMPの構成を説明するための図である。インプリント装置IMPは、物品としての半導体素子、液晶表示素子、磁気記憶媒体などのデバイスの製造工程であるリソグラフィ工程に採用され、基板にパターンを形成するリソグラフィ装置である。インプリント装置IMPは、型を用いて基板上の組成物であるインプリント材を成形する成形装置として機能する。本実施形態では、インプリント装置IMPは、基板上に配置(供給)された未硬化のインプリント材と型とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型のパターンが転写された硬化物のパターンを形成する。
インプリント材としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する材料(硬化性組成物)が使用される。硬化用のエネルギーとしては、電磁波や熱などが用いられる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、具体的には、赤外線、可視光線、紫外線などを含む。
硬化性組成物は、光の照射、或いは、加熱により硬化する組成物である。光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて、非重合性化合物又は溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、液体噴射ヘッドによって、液滴状、或いは、複数の液滴が繋がって形成された島状又は膜状で基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
基板には、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂などが用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。具体的には、基板は、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどを含む。
本明細書及び添付図面では、基板の表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系で方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに平行な方向をX方向、Y方向及びZ方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転及びZ軸周りの回転のそれぞれをθX、θY及びθZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御又は駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な軸の周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御又は駆動を意味する。また、位置は、X軸、Y軸、Z軸の座標に基づいて特定される情報であり、姿勢は、θX軸、θY軸、θZ軸の値で特定される情報である。位置決めは、位置及び/又は姿勢を制御することを意味する。位置合わせは、基板及び型の少なくとも一方の位置及び/又は姿勢の制御を含む。
インプリント装置IMPは、基板Sを保持する基板保持部102と、基板保持部102を駆動することで基板Sを駆動する基板駆動機構105と、基板保持部102を支持するベース104と、基板保持部102の位置を計測する位置計測部103とを有する。基板駆動機構105は、例えば、リニアモータなどのモータを含む。また、インプリント装置IMPは、位置合わせ(アライメント)において、基板駆動機構105が基板S(基板保持部102)を駆動するために要する基板駆動力(アライメント負荷)を検出するセンサ151を有する。
インプリント装置IMPは、型(モールド)Mを保持する型保持部121と、型保持部121を駆動することで型Mを駆動する型駆動機構122と、型駆動機構122を支持する支持構造体130とを有する。型駆動機構122は、例えば、ボイスコイルモータなどのモータを含む。また、インプリント装置IMPは、離型力(分離負荷)及び/又は押圧力を検出するセンサ152を有する。離型力は、基板Sの上のインプリント材IMの硬化物と型Mとを引き離すために要する力である。押圧力は、基板Sの上のインプリント材IMに型Mを接触させるために型Mが押圧される力である。
基板駆動機構105及び型駆動機構122は、基板Sと型Mとの相対位置及び相対姿勢を調整する駆動機構を構成する。かかる駆動機構による基板Sと型Mとの相対位置の調整は、基板Sの上のインプリント材IMに対する型Mの接触、及び、基板Sの上の硬化したインプリント材IM(硬化物のパターン)からの型Mの引き離しのための駆動を含む。基板駆動機構105は、基板Sを複数の軸、例えば、X軸、Y軸、θZ軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸について駆動するように構成される。型駆動機構122は、型Mを複数の軸、例えば、Z軸、θX軸、θY軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸について駆動するように構成される。
インプリント装置IMPは、型Mを搬送する型搬送機構140と、型クリーナ150とを有する。型搬送機構140は、例えば、型Mを型保持部121に搬送したり、型Mを型保持部121からストッカ(不図示)や型クリーナ150などに搬送したりする。型クリーナ150は、型Mを紫外線や薬液などを用いてクリーニングする。
型保持部121は、型Mの裏面(基板Sに転写すべきパターンが形成されたパターン面MPとは反対側の面)の側に圧力制御空間CSを形成する窓部材125を含む。インプリント装置IMPは、圧力制御空間CSの圧力(以下、「キャビティ圧」と称する)を制御することによって、図1(b)に模式的に示すように、型Mのパターン面MPを基板Sに向かって凸形状に変形させる変形機構123を有する。
また、インプリント装置IMPは、アライメント計測部106と、広角アライメント計測部109と、硬化部107と、撮像部112と、光学部材111とを有する。アライメント計測部106は、型Mに設けられたアライメントマークと基板Sに設けられたアライメントマークとを照明して、それらの像を撮像することでマーク間の相対位置を計測する。アライメント計測部106は、型Mや基板Sに設けられたアライメントマークの位置に応じて、駆動機構(不図示)を介して位置決めされる。広角アライメント計測部109は、アライメント計測部106よりも広い視野を有し、基板Sに設けられたアライメントマークを照明し、その像を撮像することで基板Sの位置を計測する。広角アライメント計測部109を用いて基板Sの位置を計測することで、アライメント計測部106の視野内に基板Sに設けられたアライメントマークを位置させることが可能となる。
硬化部107は、インプリント材IMを硬化させるためのエネルギー、例えば、紫外光などの光を、光学部材111を介して、基板Sの上のインプリント材IMに照射し、インプリント材IMを硬化させる。
撮像部112は、光学部材111及び窓部材125を介して、型M、基板Sの上のインプリント材IM及び基板Sを撮像する。撮像部112は、本実施形態では、型Mを介して基板Sに光を照射し、型Mからの反射光と基板Sからの反射光とを検出して画像を取得する。撮像部112で取得される画像(動画も含む)を、以下では、「スプレッド画像」と称する。
インプリント装置IMPは、基板Sの上にインプリント材IMを配置するディスペンサ108を有する。ディスペンサ108は、例えば、基板上でのインプリント材IMの(液滴の)配置を示すドロップレシピに従って、基板Sに対してインプリント材IM(の液滴)を吐出する。
インプリント装置IMPは、インプリント装置IMPの各部を統括的に制御してインプリント処理を行う制御部110を有する。制御部110は、基板駆動機構105、型駆動機構122、変形機構123、型搬送機構140、型クリーナ150、アライメント計測部106、広角アライメント計測部109、硬化部107、撮像部112、ディスペンサ108などを制御する。制御部110は、情報処理装置を含む処理部113を含み、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用コンピュータ、又は、これらの全部又は一部の組み合わせによって構成される。
以下、図2を参照して、インプリント装置IMPの動作、即ち、インプリント装置IMPが行うインプリント処理について説明する。インプリント処理は、上述したように、制御部110がインプリント装置IMPの各部を統括的に制御することで行われる。
本実施形態では、インプリント処理において、具体的には、接触処理及び離型処理の少なくとも一方の処理の間に、インプリント処理(接触処理や離型処理)における異常を検出する処理(異常検出処理)を実行する。そして、異常検出処理において、インプリント処理における異常を検出したら、例えば、かかるインプリント処理を停止することで、基板Sの上に形成されるパターンの不良や型Mのパターンの破損の発生を抑制(防止)する。
S101では、インプリント装置IMPに基板Sを搬入する。具体的には、基板搬送機構(不図示)によって、基板Sを、搬送元、例えば、前処理装置との中継部から搬送先である基板保持部102に搬送する。この際、異物検出器(不図示)を用いて、インプリント装置IMPに搬入する基板Sに対して異物検出(検査)を行ってもよい。また、基板保持部102に搬送された基板Sに設けられたアライメントマークを広角アライメント計測部109で検出して、基板保持部102における基板Sの位置を計測する。広角アライメント計測部109で計測された基板Sの位置に基づいて、基板保持部102に保持される基板Sを位置決めする。
S102乃至S106では、基板Sの複数のショット領域(パターンを形成すべき区画領域)のうち、インプリント処理の対象となるショット領域(対象ショット領域)に対して、基板上にパターンを形成するための各処理が実行される。
S102では、基板Sの対象ショット領域の上にインプリント材IMを配置(供給)する配置処理を実行する。具体的には、基板保持部102に保持された基板Sをディスペンサ108の下に位置させる。そして、基板駆動機構105によって基板Sを駆動しながら、ディスペンサ108から基板Sに対してインプリント材IM(の液滴)を吐出することで、基板Sの対象ショット領域の上にインプリント材IMを配置する。
S103では、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMと型M(パターン面MP)とを接触させる接触処理(押圧処理)を実行する。例えば、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMに型Mのパターン面MPが接触するように、型駆動機構122及び基板駆動機構105の少なくとも一方によって、型Mと基板Sとを相対的に駆動する。本実施形態では、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMに型Mのパターン面MPが接触するように、型駆動機構122によって型Mを駆動する。この際、変形機構123によって型Mのパターン面MPを基板Sに向かって凸形状に変形させて、型Mと基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMとが接触する部分が徐々に広がるように、型Mとインプリント材IMとを接触させる。
また、接触処理において、撮像部112による型M、インプリント材IM及び基板Sの撮像を連続的に実行して、複数のスプレッド画像を取得する。この際、撮像部112では、後述するように、型Mからの反射光と基板Sからの反射光とによって形成される干渉縞(干渉パターン)が観察される。かかる干渉縞は、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMに型Mのパターン面MPが接触していくに従って変化する。このような干渉縞を含むスプレッド画像を用いて、接触工程では、インプリント処理における異常、即ち、接触工程における異常を検出する異常検出処理も並列して実行する。異常検出処理については、後で詳細に説明する。なお、異常検出処理において、接触処理における異常を検出した場合、型駆動機構122及び基板駆動機構105の少なくとも一方による型Mと基板Sとの相対的な駆動を停止して、接触処理(インプリント処理)を停止する。そして、ユーザの指示に従って、例えば、インプリント装置IMPから基板Sを搬出する。
S104では、基板Sの対象ショット領域と型Mのパターン面MPとの位置合わせ(アライメント)を実行する。アライメントは、基板Sの対象ショット領域のアライメントマークと型Mのアライメントマークとの相対位置をアライメント計測部106で計測しながら、かかる相対位置を目標相対位置の許容範囲に収める。アライメントでは、型駆動機構122及び基板駆動機構105の少なくとも一方によって、型Mと基板Sとが相対的に駆動される。基板Sの対象ショット領域のアライメントマークと型Mのアライメントマークとの目標相対位置は、例えば、重ね合わせ検査装置の過去の検査結果から求められた補正値によって決定する。
S105では、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMと型Mのパターン面MPとを接触させた状態で、インプリント材IMを硬化させる硬化処理を実行する。具体的には、硬化部107から、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMを硬化させるためのエネルギーを、基板Sと型Mのパターン領域MPとの間のインプリント材IMに照射する。これにより、基板Sと型Mのパターン領域MPとの間のインプリント材IMが硬化して、インプリント材IMの硬化物が形成される。
S106では、基板Sの対象ショット領域の上の硬化したインプリント材IMから型M(パターン面MP)を引き離す離型処理を実行する。例えば、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMと型Mのパターン面MPとが分離されるように、型駆動機構122及び基板駆動機構105の少なくとも一方によって、型Mと基板Sとを相対的に駆動する。本実施形態では、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMと型Mのパターン面MPとが分離するように、型駆動機構122によって型Mを駆動する。この際、変形機構123によって型Mのパターン面MPを基板Sに向かって凸形状に変形させて、型Mと基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMとが接触する部分が徐々に小さくなるように、インプリント材IMから型Mを引き離す。
また、離型処理においても、接触処理と同様に、撮像部112による型M、インプリント材IM及び基板Sの撮像を連続的に実行して、複数のスプレッド画像を取得する。この際、撮像部112では、後述するように、型Mからの反射光と基板Sからの反射光とによって形成される干渉縞(干渉パターン)が観察される。かかる干渉縞は、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMから型Mのパターン面MPが引き離されていくに従って変化する。このような干渉縞を含むスプレッド画像を用いて、離型工程では、インプリント処理における異常、即ち、離型工程における異常を検出する異常検出処理も並列して実行する。なお、異常検出処理において、離型処理における異常を検出した場合、型駆動機構122及び基板駆動機構105の少なくとも一方による型Mと基板Sとの相対的な駆動を停止して、離型処理(インプリント処理)を停止する。そして、ユーザの指示に従って、例えば、基板Sの対象ショット領域の上のインプリント材IMから型Mのパターン面MPを低速で引き離した後、インプリント装置IMPから基板Sを搬出する。
S107では、基板Sの全てのショット領域に対して、パターンを形成したかどうか、即ち、基板上にパターンを形成するための各処理(S102乃至S106)を実行したかどうかを判定する。基板Sの全てのショット領域に対して、基板上にパターンを形成するための各処理を実行した場合には、S108に移行する。一方、基板Sの全てのショット領域に対して、基板上にパターンを形成するための各処理を実行していない場合には、S102に移行する。そして、基板Sの未処理の(パターンが形成されていない)ショット領域を対象ショット領域として選択して、基板上にパターンを形成するための各処理(S102乃至S106)を実行する。
S108では、インプリント装置IMPから基板Sを搬出する。具体的には、基板搬送機構(不図示)によって、基板Sを、搬送元である基板保持部102から搬送先、例えば、後処理装置との中継部に搬送する。
なお、図2に示すインプリント処理は、インプリント装置IMPが複数の基板で構成されるロット単位で処理する場合には、ロットを構成する複数の基板のそれぞれに対して実行される。
次に、接触処理や離型処理において、撮像部112で観察される干渉縞について説明する。図3(a)乃至図3(h)は、型Mのパターン面MPを基板Sに向かって凸形状に変形させた状態、即ち、型Mを湾曲させた状態でインプリント材IMに接触させる接触工程において、撮像部112で観察される干渉縞を説明するための図である。ここでは、型Mのパターン面MPと基板Sとの間に異物などが存在していない(挟まれていない)場合について説明する。
図3(a)、図3(c)及び図3(e)は、それぞれ、型Mのパターン面MPをインプリント材IMに接触させた状態において、撮像部112で観察される干渉縞、即ち、かかる干渉縞を含むスプレッド画像を示す。また、図3(b)、図3(d)及び図3(f)は、それぞれ、図3(a)、図3(c)及び図3(e)に示すスプレッド画像を撮像部112が取得したときの型Mのパターン面MP及び基板Sの断面を示す。
図3(a)は、型Mを湾曲させた状態でインプリント材IMに接触させる接触処理の初期に取得されるスプレッド画像を示している。接触処理の初期では、図3(b)に示すように、凸形状を有するパターン面MPの頂点がインプリント材IMと接触している。従って、撮像部112で取得されるスプレット画像では、型Mのパターン領域MPとインプリント材IMとが接触した部分(中央の黒塗りの接触領域)の周囲に、光の干渉による干渉縞が観察される。
図3(c)及び図3(e)は、型Mのパターン面MPとインプリント材IMを接触させた後、型Mの湾曲を徐々に平面に戻す接触処理の中期に取得されるスプレッド画像を示している。接触処理の中期では、図3(d)及び図3(f)に示すように、型Mの湾曲を平面に戻すことで、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの接触領域(の面積)が徐々に広がる。従って、撮像部112で取得されるスプレット画像では、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの接触領域がパターン面MPの中心から周辺(外周)に向けて均等(同心円状)に広がっていくことが観察される。また、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの接触領域の周囲に観察される干渉縞も広がっていく。
干渉縞は、型Mからの反射光、詳細には、パターン面MPの表面で反射する光と、基板Sからの反射光、詳細には、基板Sの表面で反射する光との干渉によって形成される。接触処理の後期では、基板Sのショット領域の全面において、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとが接触するため、干渉縞は観察されなくなる。これは、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの間には屈折率の差が殆どないため、パターン面MPとインプリント材IMとが接触すると、パターン面MPで光が反射せず、干渉縞が形成されなくなるからである。例えば、接触処理の終了直前において、撮像部112では、図3(g)に示すスプレッド画像が取得される。また、基板Sの外周に接するショット領域(一部が欠けているショット領域)に対して、撮像部112では、図3(h)に示すスプレッド画像が取得される。
このような干渉縞(図3(a)、図3(c)、図3(e)、図3(g)、図3(h)に示すスプレッド画像)は、離型処理の際にも同様に観察される。但し、離型処理では、接触処理とは逆の順番で干渉縞が観察される。
図4を参照して、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの接触領域の周囲に光の干渉による干渉縞が観察される現象について説明する。型Mを基板Sに対して湾曲させてインプリント材IMに接触させると、撮像部112から型M及び基板Sに照射される光は、基板Sの表面で反射するとともに、型Mのパターン面MP(基板Sに対向する面)でも反射する。従って、図4に示すように、型Mと基板Sとの間の光路差(2d)に起因して、型Mからの反射光と基板Sからの反射光とが干渉して、干渉縞が形成される。
一方、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとが接触する部分には、パターン面MPと基板Sとの間にインプリント材IMが存在している。上述したように、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの間には屈折率の差が殆どないため、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとが接触する部分では、パターン面MPで光が反射しなくなる。従って、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとが接触する部分(接触領域)には、干渉縞が形成されず、その周囲に、数本の明暗を同心円状に繰り返すニュートンリングに近い明暗リングパターン、所謂、干渉縞(複数の明暗の縞)が形成される。本実施形態では、かかる干渉縞を用いて、型Mと基板Sの上のインプリント材IMとの接触状態を観察する。
図5(a)乃至図5(d)を参照して、接触処理における、型Mのパターン面MPと基板Sの上のインプリント材IMとの接触状態の一例について説明する。図5(a)及び図5(c)は、型Mを湾曲させた状態でインプリント材IMに接触させる接触処理において、撮像部112で取得されるスプレッド画像を示している。図5(b)及び図5(d)は、それぞれ、図5(a)及び図5(c)に示すスプレッド画像を撮像部112が取得したときの型Mのパターン面MP及び基板Sの断面を示している。図5(a)乃至図5(d)には、図3(a)乃至図3(h)に示すような型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの正常な接触状態とは異なる接触状態の例を示す。具体的には、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとが接触した際に観察される接触領域、及び、その周囲に形成される干渉縞の一部が円形から乖離した形状となる例を示す。
図5(a)及び図5(b)は、それぞれ、型Mと基板Sとの間に気泡や異物(パーティクル)などが存在すると考えられる場合のスプレッド画像及び断面である。型Mと基板Sとの間の間隔d(図4)は、型Mの変形量(傾斜)によって連続的に変化する。従って、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの接触領域、及び、その周囲の干渉縞は、図3(a)、図3(c)、図3(e)、図3(g)に示すように、ショット領域の中心から周辺に向かって同心円状に広がる。一方、型Mと基板Sとの間に気泡や異物などが存在する場合には、気泡や異物などがインプリント材IMの広がりを妨げるため、図5(a)に示すように、干渉縞が同心円状とならなくなる。
図5(c)及び図5(d)は、それぞれ、型Mのパターン面MPとインプリント材IMとの接触領域が各方向に広がる速度が異なっていると考えられる場合のスプレッド画像及び断面である。型Mのパターン面MPとインプリント材IMとが接触する空間に存在する気体は、接触領域が広がるにつれて外部に抜けるが、基板Sの厚さが均一でない場合には、気体の抜け方が各方向で異なることがある。このような場合、図5(c)に示すようなスプレッド画像が取得される。なお、図5(a)及び図5(c)に示すような干渉縞は、離型処理の際にも同様に観察される。
図6(a)乃至図6(d)を参照して、離型処理における、型Mのパターン面MPと基板Sの上のインプリント材IMとの接触状態の一例について説明する。図6(a)及び図6(c)は、型Mを湾曲させた状態で基板Sの上のインプリント材IMから引き離す離型処理において、撮像部112で取得されるスプレッド画像を示している。図6(b)及び図6(d)は、それぞれ、図6(a)及び図6(c)に示すスプレッド画像を撮像部112が取得したときの型Mのパターン面MP及び基板Sの断面を示している。
図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、離型処理が正常に実行された場合のスプレット画像及び断面である。基板保持部102においては、基板Sを保持する際の吸着圧力を、基板Sを保持する保持面の各領域で変化させることが可能である。例えば、離型処理において、基板保持部102による基板Sの吸着圧力を部分的に弱めることで、図6(b)に示すように、基板S及びインプリント材IMを型M(のパターン面MP)に向かって凸形状に変形させる(撓ませる)。これにより、基板Sの上のインプリント材IMが型Mから受ける力(引力)を弱めて、基板Sの上のインプリント材IMから型Mを正しく引き離すことが可能となる。離型処理が正常に実行される場合、基板保持部102(基板Sに対する吸着圧力)は、型Mのパターン面MPよりも外側に対応する基板Sの領域を吸着し、パターン面MPの内側に対応する基板Sの領域を吸着しないように制御される。従って、図6(a)に示すスプレッド画像においても、干渉縞が同心円状に観察される。
図6(c)及び図6(d)は、それぞれ、離型処理が正常に実行されなかった場合(離型処理に異常が発生した場合)のスプレット画像及び断面である。基板保持部102において、基板Sに対する吸着圧力が正しく制御されていないと、図6(d)に示すように、基板S及びインプリント材IMが型Mに向かって凸形状に変形する箇所が型Mのパターン領域MPの中心からずれる。このような状態では、基板Sの上のインプリント材IMが型Mから受ける力を弱められないため、基板Sの上のインプリント材IMが型Mから離れず、結果的に、基板Sの上にインプリント材IMによるパターンを形成することができなくなる。図6(d)に示すスプレッド画像においても、型Mのパターン面MPの中心からずれた位置に、同心円状の干渉縞が観察される。
そこで、本実施形態では、上述したように、接触処理及び離型処理の少なくとも一方の処理の間において、干渉縞を含むスプレッド画像を用いて、インプリント処理における異常を検出する異常検出処理を実行する。異常検出処理は、インプリント処理と同様に、制御部110(処理部113)がインプリント装置IMPの各部を統括的に制御することで行われる。
異常検出処理では、まず、接触処理や離型処理の各処理を実行する間に撮像部112で取得されたスプレッド画像から、型Mと基板Sの上のインプリント材IMとが接触する部分を含む輪郭形状を抽出して、かかる輪郭形状を表す複数の点(点群)を求める。なお、撮像部112は、接触処理や離型処理の各処理が行われている間に複数のスプレッド画像を時系列的に取得し、制御部110は、複数のスプレッド画像のそれぞれについて、型Mとインプリント材IMとが接触する部分を含む輪郭形状を表す点群を求める。そして、かかる輪郭形状を表す点群に基づいて、インプリント処理における異常、即ち、接触処理における異常、或いは、離型処理における異常を検出する。例えば、複数のスプレッド画像のそれぞれについて、各スプレッド画像から求めた点群を統計処理し、かかる統計処理で得られる統計値を用いることで、図5(a)、図5(c)、図6(c)に示すような状態を異常として検出することができる。異常検出処理に用いる統計値は、例えば、最大値、最小値、平均値、中間値(メディアン値)及び標準偏差のうちの少なくとも1つを含む。
図7(a)及び図7(b)を参照して、スプレッド画像から型Mとインプリント材IMとが接触する部分を含む輪郭形状を表す点群を求める手法の一例、及び、かかる輪郭形状を表す点群を統計処理して得られる統計値の一例について説明する。
図7(a)は、スプレッド画像から型Mとインプリント材IMとが接触する部分の輪郭形状、即ち、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状を表す点群Pを示している。点群Pは、接触領域の輪郭形状を抽出することで得られる複数の点からなる集合であり、各点は、座標情報(位置情報)を有している。点群Pは、例えば、スプレッド画像に対して輪郭追跡処理を実行することで求めることが可能である。輪郭追跡処理とは、連結領域の境界線を追跡する画像処理である。
輪郭追跡処理では、境界画素(中心画素)を中心とする周囲の8個の画素(近傍画素)について、境界画素が有する輝度値と同一の輝度値を有する画素を探索し、かかる画素を次の境界画素とする。このような処理を繰り返すことによって、境界画素の集合を抽出することができる。本実施形態では、輪郭追跡処理によって得られた境界画素の集合を点群Pとする。
なお、スプレッド画像に対して、輪郭追跡処理を実行する前に、コントラスト調整やノイズ除去などの画像処理を実行してもよい。このような画像処理が実行されたスプレッド画像に対して輪郭追跡処理を実行することで、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状をより高精度に抽出することができる。例えば、輪郭追跡処理の対象であるスプレッド画像(入力画像)と、接触処理や離型処理の開始前又は終了後のスプレッド画像との差分をとることで、スプレッド画像に含まれる固定パターンノイズを除去することができる。更に、メディアンフィルタやミーンフィルタを用いることで、スプレッド画像からランダムノイズを除去することもできる。固定パターンノイズやランダムノイズが除去されたスプレッド画像に対して二値化処理を実行し、二値化画像に対して輪郭追跡処理を実行することで、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状を高精度に抽出することができる。
また、型Mとインプリント材IMとが接触する接触領域を起点として、ショット領域の周辺に向かって、複数の干渉縞が発生する。かかる複数の干渉縞から、用途に応じて、点群Pを求める境界線を選択する(切り替える)ことができる。例えば、型Mとインプリント材IMとの接触領域の状態を把握したい場合には、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状の代わりに、複数の干渉縞のうち最も内側の干渉縞(即ち、接触領域に最も近い縞)の輪郭形状を表す点群Pを求めてもよい。
次に、型Mとインプリント材IMとの接触領域(の輪郭形状)の中心点Oの座標を求める。中心点Oの座標は、点群Pに含まれる各点の座標情報から求めることができる。図7(b)は、図7(a)に示す点群Pのうち、最も小さいX座標の値を有する点P1、最も大きいX座標の値を有する点P2、最も小さいY座標の値を有する点P3、及び、最も大きいY座標の値を有する点P4を示している。各点の座標をP1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3)、P4(x4,y4)とする。この場合、中心点Oの座標(Ox,Oy)は、Ox=(x1+x2)/2、Oy=(y3+y4)/2、或いは、Ox=(x3+x4)/2、Oy=(y1+y2)/2で求めることができる。
なお、中心点Oの座標は、時系列的に連続する複数のスプレッド画像において、型Mとインプリント材IMとの接触領域(又は干渉縞)が最初に抽出(検出)されたときに求めればよい。従って、時系列的に連続する複数のスプレット画像では、最初に抽出した型Mとインプリント材IMとの接触領域の中心点Oの座標を用いる。
次に、中心点Oから点群Pに含まれる各点までの距離(中心点Oと点群Pを構成する各点との間の距離)を、それぞれ、半径R1、R2、・・・、Rnとして求め、これらの集合を半径リストR={R1、R2、・・・、Rn}とする。そして、半径リストRを標本とした半径の統計値を求め、かかる統計値に基づいてインプリント処理における異常を検出する。
本実施形態では、統計値を求める際に、中心点Oを基準点としているが、これに限定されるものではなく、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状内の点を基準点としてもよい。
図8(a)乃至図8(g)を参照して、接触処理と並行して実行される異常検出処理において、型Mと基板Sとの間に異物(又は気泡)が存在している状態(図5(a))を異常(接触処理における異常)として検出する手法について説明する。接触処理を開始してから異常を検出するまでの経過時間を時間t1、t2、t3とし、型Mとインプリント材IMとの接触領域(干渉縞)は、経過時間に応じて広がり、時間t3で異物に到達するものとする。
図8(a)、図8(b)、図8(c)は、それぞれ、時間t1、t2、t3における型Mとインプリント材IMとの接触領域(の観察像)C1、C2、C3と、それらの中心点O1とを示している。図8(d)、図8(e)、図8(f)は、縦軸を個数[count]、横軸を半径[r]とし、それぞれ、時間t1、t2、t3における半径リストRのヒストグラムを示している。
時間t1、t2では、図8(d)、図8(e)に示すように、半径リストRの平均値r_aveと最小値r_minとは、近い値になる。一方、時間t3では、図8(f)に示すように、半径リストRの平均値r_aveと最小値r_minとは、離れた値となる。ここで、異常検出処理の実行時における半径リストRの平均値r_aveと最小値r_minとの差分をDとする。また、接触処理が正常に実行されたときに得られる半径リストRの平均値r_aveと最小値r_minとの基準差分をDthとする。そして、差分Dと基準差分Dthとを比較し、その大小関係に応じて、接触処理における異常を検出する。図8(g)は、縦軸を差分値D、横軸を時間Tとし、差分値Dが基準差分値Dthを超えて異常と検出されるまでの差分値Dの時系列的な変化を示している。このように、差分値Dの時系列的な変化を監視し、差分値Dが基準差分値Dthを超えたら、接触処理において異常が発生したこと(異常が発生した時間)を検出する。なお、差分値D、基準差分値Dthを求める際に、平均値の代わりに、中間値(メディアン値)を用いてもよい。
図9(a)乃至図9(g)を参照して、接触処理と並行して実行される異常検出処理において、型Mとインプリント材IMとの接触領域が各方向に広がる速度が異なっている状態(図5(c))を異常(接触処理における異常)として検出する手法について説明する。接触処理を開始してから異常を検出するまでの経過時間を時間t4、t5、t6とし、型Mとインプリント材IMとの接触領域(干渉縞)は、経過時間に応じて広がり、接触領域が広がるにつれて、各方向に広がる速度のばらつきも大きくなるものとする。
図9(a)、図9(b)、図9(c)は、それぞれ、時間t4、t5、t6における型Mとインプリント材IMとの接触領域(の観察像)C4、C5、C6と、それらの中心点O2とを示している。図9(d)、図9(e)、図9(f)は、縦軸を個数[count]、横軸を半径[r]とし、それぞれ、時間t4、t5、t6における半径リストRのヒストグラムを示している。
時間t4では、図9(d)に示すように、半径リストRの半径rのばらつきが小さい。一方、時間t5、t6では、図9(e)、図9(f)に示すように、半径リストRの半径rのばらつきが徐々に大きくなっている。ここで、異常検出処理の実行時における半径リストRの半径rのばらつきを表す標準偏差をSDとする。また、接触処理が正常に実行されたときに得られる半径リストRの半径rのばらつきを表す基準標準偏差をSDthとする。そして、標準偏差SDと基準標準偏差SDthとを比較し、その大小関係に応じて、接触処理における異常を検出する。図9(g)は、縦軸を標準偏差SD、横軸を時間Tとし、標準偏差SDが基準標準偏差SDthを超えて異常と検出されるまでの標準偏差SDの時系列的な変化を示している。このように、標準偏差SDの時系列的な変化を監視し、標準偏差SDが基準標準偏差SDthを超えたら、接触処理において異常が発生したこと(異常が発生した時間)を検出する。
図10(a)乃至図10(g)を参照して、離型処理と並行して実行される異常検出処理を説明する。具体的には、異常検出処理において、型Mとインプリント材IMとの接触領域が各方向に小さくなる速度が異なっている状態(図6(c))を異常(離型処理における異常)として検出する手法について説明する。離型処理を開始してから異常を検出するまでの経過時間を時間t7、t8、t9とし、型Mとインプリント材IMとの接触領域(干渉縞)は、経過時間に応じて小さくなり、接触領域が小さくなるにつれて、各方向の小さくなる速度のばらつきも大きくなるものとする。
図10(a)、図10(b)、図10(c)は、それぞれ、時間t7、t8、t9における型Mとインプリント材IMとの接触領域(の観察像)C7、C8、C9と、それらの中心点O3とを示している。図10(d)、図10(e)、図10(f)は、縦軸を個数[count]、横軸を半径[r]とし、それぞれ、時間t7、t8、t9における半径リストRのヒストグラムを示している。
時間t7では、図10(d)に示すように、半径リストRの半径rのばらつきが小さい。一方、時間t8、t9では、図10(e)、図10(f)に示すように、半径リストRの半径rのばらつきが徐々に大きくなっている。ここで、異常検出処理の実行時における半径リストRの半径rのばらつきを表す標準偏差をSDAとする。また、離型処理が正常に実行されたときに得られる半径リストRの半径rのばらつきを表す基準標準偏差をSDAthとする。そして、標準偏差SDAと基準標準偏差SDAthとを比較し、その大小関係に応じて、離型処理における異常を検出する。図10(g)は、縦軸を標準偏差SDA、横軸を時間Tとし、標準偏差SDAが基準標準偏差SDAthを超えて異常と検出されるまでの標準偏差SDAの時系列的な変化を示している。このように、標準偏差SDAの時系列的な変化を監視し、標準偏差SDAが基準標準偏差SDAthを超えたら、接触処理において異常が発生したこと(異常が発生した時間)を検出する。
このように、本実施形態では、インプリント処理が正常に行われている間に取得されるスプレッド画像から得られる基準ヒストグラムと、インプリント処理が実際に行われている間に取得されるスプレッド画像から得られるヒストグラムとを比較する。そして、基準ヒストグラムとヒストグラムとの差分が閾値を超えた場合に、インプリント処理において異常が発生したことを検出する。
ここで、比較例として、インプリント処理が正常に行われた際に取得される型Mとインプリント材IMとの接触領域の観察像を図15(a)、図15(b)及び図15(c)に示す。図15(a)、図15(b)及び図15(c)は、それぞれ、時間t10、t11、t12における型Mとインプリント材IMとの接触領域(の観察像)C10、C11、C12と、それらの中心点O4とを示している。図15(d)、図15(e)、図15(f)は、縦軸を個数[count]、横軸を半径[r]とし、それぞれ、時間t10、t11、t12における半径リストRのヒストグラムを示している。図15(g)は、縦軸を差分値D、横軸を時間Tとし、差分値Dの時系列的な変化を示している。図15(h)は、縦軸を標準偏差SD、横軸を時間Tとし、標準偏差SDの時系列的な変化を示している。
なお、接触処理の終了直前、又は、離型処理の開始直後では、型Mとインプリント材IMとの接触領域(干渉縞)の一部がショット領域の端部、即ち、型M(のパターン面MP)の端部に到達するため、図3(g)に示すようなスプレッド画像が取得される。このような場合、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状を表す点群Pをそのまま用いて異常検出処理を実行すると、インプリント処理における異常を正しく検出することができない可能性がある。このような場合には、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状を表す点群P(複数の点)のうち、型Mの端部に対応する位置に到達して変動しない点を、統計値を得るための統計処理から除外すればよい。
図11(a)及び図11(b)を参照して、型Mとインプリント材IMとの接触領域(干渉縞)の一部が型Mの端部に到達した場合でも、インプリント処理における異常を正しく検出するための異常検出処理について具体的に説明する。図11(a)は、図3(g)に示すスプレッド画像から抽出された型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状を表す点群PP1を示している。図11(a)を参照するに、点群PP1は、型M(のパターン面MP)の端部(に対応する位置)に到達した点も含んでいるため、点群PP1を標本とした統計値を用いて異常検出処理を実行することは好ましくない。そこで、点群PP1のうち、型Mの端部に到達した点を除外して、図11(b)に示すような新たな点群PP2を求める。そして、点群PP2を標本とした統計値を用いることで、型Mの端部に到達していない点のみに注目して、異常検出処理を実行することができるため、インプリント処理における異常を正しく検出することができる。
なお、型Mとインプリント材IMとの接触領域の輪郭形状を表す点群から、型Mの端部に到達した点を除外するためには、型M(のパターン面MP)の端部(ショット領域の端部)に関する座標情報(位置情報)が必要となる。型Mの端部に関する座標情報は、設計情報などから予め取得すればよい。また、スプレッド画像からエッジ部分を抽出し、かかるエッジ部分の座標情報を型Mの端部に関する座標情報としてもよい。スプレッド画像からエッジ部分を抽出する際には、接触処理や離型処理の開始前又は終了後に取得されるスプレッド画像を用いることで、エッジ部分(型Mの端部)のみを抽出することができる。
また、図3(h)に示すように、型Mとインプリント材IMとの接触領域(干渉縞)の一部が基板Sの外周に到達している場合にも、型Mとインプリント材IMとの接触領域の一部が型Mの端部に到達している場合と同様に、異物検出処理を実行するとよい。具体的には、型Mとインプリント材IMとの接触領域を表す点群のうち、基板Sの外周に到達した点を除外して異物検出処理を実行することで、インプリント処理における異常を正しく検出することが可能となる。
次に、異常検出処理を実行して、インプリント処理における異常が検出された場合のインプリント装置IMPの動作について説明する。インプリント装置IMPは、インプリント処理における異常が検出されると、基本的に、インプリント処理を停止する。そして、インプリント処理を停止したら、制御部110は、インプリント装置IMPに備えられている表示装置(モニタ)を介して、インプリント処理において異常が発生したことを示す画像(異常情報)、及び、次の処理を選択するための画像を提供する。具体的には、制御部110は、図12(a)に示すように、スプレッド画像に異常が検出された箇所を重畳した画像(異常情報)や異常が検出されたときの統計値を示す画像を提供する。なお、制御部110は、異常が検出されたスプレッド画像を含む複数のスプレッド画像(時系列的に連続しているスプレッド画像)を動画として表示してもよい。また、制御部110は、次の処理を選択するための画像として、図12(b)に示すように、「基板の搬出」、「次のショット領域からインプリント処理の再開」、「現在のショット領域からインプリント処理の再開」のいずれかを選択する画像を提供する。
このように、本実施形態では、スプレッド画像から、型Mと基板上のインプリント材IMとが接触する部分を含む輪郭形状を表す複数の点を求め、かかる複数の点に基づいてインプリント処理における異常を検出している。これにより、インプリント処理における異常を検出するのに有利なインプリント装置IMPを提供することができるため、インプリント装置IMPでは、基板上に形成されるパターンの不良や型のパターンの破損を抑制することができる。従って、インプリント装置IMPは、半導体素子などのデバイスの製造の生産性の点で有利である。
なお、本実施形態では、インプリント装置IMPの制御部110(情報処理装置を含む処理部113)において、接触処理(S103)とともに、異常を検出する異常検出処理も行う場合を例に説明した。但し、インプリント装置IMPに接続された外部のサーバなどの情報処理装置を処理部113として機能させることで、異常検出処理を行ってもよい。この場合、外部のサーバは、インプリント装置IMPから、撮像部112で得られたスプレット画像を取得し、かかるスプレット画像に基づいて、異常検出処理を行う。この際、異常検出処理の結果は、インプリント装置IMPが備える表示装置以外の表示装置(モニタ)に表示してもよい。
また、本実施形態では、インプリント処理における異常を検出するまでの処理を制御部110で行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、インプリント装置IMPから、型Mと基板上のインプリント材IM(組成物)との接触状態を示す情報を出力し、かかる情報に基づいて、ユーザ(人)がインプリント処理における異常を検出(判定)してもよい。具体的には、図12(a)に示すようなスプレット画像や異常が検出されたときの統計値を示す画像を表示装置に表示したり、異常が検出された箇所の座標データを出力したりすることで、ユーザに異常を検出させることが可能となる。この際、図12(a)に示すように、スプレット画像と統計値(差分値Dや標準偏差SD)を同時に表示させたり、互いに異なる統計値(差分値Dと標準偏差SD)を重畳して表示させたりしてもよい。更に、図16(a)に示すように、統計処理で求められた差分値D(実線)に、図15(g)に示すようなインプリント処理が正常に行われた際に得られる差分値D(点線)に重畳して表示してもよい。また、図16(b)に示すように、統計処理で求められた標準偏差SD(実線)に、図15(h)に示すようなインプリント処理が正常に行われた際に得られる標準偏差SD(点線)に重畳して表示してもよい。このような画像を表示装置に表示させることで、ユーザは、インプリント処理における異常を直感的に検出(判定)することができる。なお、このような型Mとインプリント材IMとの接触状態を評価可能な情報は、接触処理(S103)を含むインプリント処理を行っている間において、リアルタイムで出力してもよいし、インプリント処理が終了したタイミングで出力してもよい。
インプリント装置IMPを用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは、各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型などである。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMなどの揮発性又は不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAなどの半導体素子などが挙げられる。型としては、インプリント用のモールドなどが挙げられる。
硬化物のパターンは、上述の物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入などが行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図13(a)に示すように、絶縁体などの被加工材が表面に形成されたシリコンウエハなどの基板を用意し、続いて、インクジェット法などにより、被加工材の表面にインプリント材を付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材が基板上に付与された様子を示している。
図13(b)に示すように、インプリント用の型を、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材に向け、対向させる。図13(c)に示すように、インプリント材が付与された基板と型とを接触させ、圧力を加える。インプリント材は、型と被加工材との隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型を介して照射すると、インプリント材は硬化する。
図13(d)に示すように、インプリント材を硬化させた後、型と基板を引き離すと、基板上にインプリント材の硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材に型の凹凸のパターンが転写されたことになる。
図13(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材の表面のうち、硬化物がない、或いは、薄く残存した部分が除去され、溝となる。図13(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材の表面に溝が形成された物品を得ることができる。ここでは、硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子などに含まれる層間絶縁用の膜、即ち、物品の構成部材として利用してもよい。
なお、本実施形態では、型Mとして、凹凸パターンが形成された回路パターン転写用の型について説明したが、型Mは、凹凸パターンが形成されていない平面部を有する型(平面テンプレート)であってもよい。平面テンプレートは、平面部によって基板上の組成物を平坦化するように成形する平坦化処理(成形処理)を行う平坦化装置(成形装置)に用いられる。平坦化処理は、基板上に供給された硬化性の組成物に平面テンプレートの平面部を接触させた状態で、光の照射によって、或いは、加熱によって硬化性の組成物を硬化させる工程を含む。このように、本実施形態は、平面テンプレートを用いて基板上の組成物を成形する成形装置に適用することができる。
基板上の下地パターンは、前工程で形成されたパターンに起因する凹凸プロファイルを有し、特に、近年のメモリ素子の多層構造化に伴い、基板(プロセスウエハ)は、100nm前後の段差を有することもある。基板全体の緩やかなうねりに起因する段差は、フォトリソグラフィ工程で用いられている露光装置(スキャナー)のフォーカス追従機能によって補正可能である。但し、露光装置の露光スリット面積内に収まるピッチの細かい凹凸は、そのまま露光装置の焦点深度(DOF:Depth Of Focus)を消費してしまう。基板の下地パターンを平坦化する従来技術として、SOC(Spin On Carbon)やCMP(Chemical Mechanical Polishing)などの平坦化層を形成する技術が用いられている。しかしながら、従来技術では、図14(a)に示すように、孤立パターン領域Aと繰り返しDense(ライン&スペースパターンの密集)パターン領域Bとの境界部分において、40%~70%の凹凸抑制率しか得られず、十分な平坦化性能が得られない。また、今後、多層化による下地パターンの凹凸差は更に増加する傾向にある。
この問題に対する解決策として、米国特許第9415418号には、平坦化層となるレジストのインクジェットディスペンサによる塗布と平面テンプレートによる押印で連続膜を形成する技術が提案されている。また、米国特許第8394282号には、基板側のトポグラフィ計測結果をインクジェットディスペンサによって塗布指示する位置ごとの濃淡情報に反映する技術が提案されている。インプリント装置IMPは、特に、予め塗布された未硬化のレジストに対して、型1の代わりに平面テンプレートを押し当てて基板面内の局所平面化を行う平坦加工(平坦化)装置として適用することができる。
図14(a)は、平坦加工を行う前の基板を示している。孤立パターン領域Aは、パターン凸部分の面積が少ない。繰り返しDenseパターン領域Bにおいて、パターン凸部分の占める面積と、パターン凹部分の占める面積とは、1:1である。孤立パターン領域Aと繰り返しDenseパターン領域Bの平均の高さは、パターン凸部分の占める割合で異なった値となる。
図14(b)は、基板に対して平坦化層を形成するレジストを塗布した状態を示している。図14(b)には、米国特許第9415418号に提案された技術に基づいてインクジェットディスペンサによってレジストを塗布した状態を示しているが、レジストの塗布には、スピンコーターを用いてもよい。換言すれば、予め塗布された未硬化のレジストに対して平面テンプレートを押し付けて平坦化する工程を含んでいれば、インプリント装置IMPが適用可能である。
図14(c)に示すように、平面テンプレートは、紫外線を透過するガラス又は石英で構成され、光源からの紫外線の照射によってレジストが硬化する。平面テンプレートは、基板全体のなだらかな凹凸に対しては基板表面のプロファイルに倣う。そして、レジストが硬化した後、図14(d)に示すように、レジストから平面テンプレートを引き離す。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
IMP:インプリント装置 M:型 S:基板 110:制御部 112:撮像部 113:処理部

Claims (17)

  1. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形処理を行う成形装置と接続された情報処理装置であって、
    前記成形装置は、前記型を介して前記基板に光を照射し、前記型からの反射光及び前記基板からの反射光を検出して画像を撮像する撮像部を有し、
    前記情報処理装置は、前記撮像部で撮像された画像に基づいて、前記型と前記基板上の組成物との接触状態を示す情報を出力する処理を行う処理部を有し、
    前記成形処理は、前記型と前記基板上の組成物とが接触する部分が徐々に広がるように前記型と前記組成物とを接触させる接触処理と、前記部分が徐々に小さくなるように前記組成物から前記型を引き離す離型処理と、を含み、
    前記処理部は、
    前記接触処理及び前記離型処理の少なくとも一方の処理が行われている間に前記撮像部で時系列的に撮像された複数の画像のそれぞれについて、前記部分を含む輪郭形状を表す複数の点を求め、
    前記複数の画像のそれぞれについて、当該画像から求めた前記複数の点を統計処理して得られる統計値を、前記接触状態を示す情報として出力することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記接触状態を示す情報は、前記時系列的に撮像された前記複数の画像に基づく、時系列的な変化が示されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記処理部は、前記接触状態を示す情報を用いて、前記成形処理における異常を検出することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  4. 前記処理部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記輪郭形状内の基準点と前記複数の点のそれぞれとの間の距離を求め、当該距離を統計処理して得られる、当該距離に関するヒストグラムに基づいて、前記成形処理における異常を検出することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  5. 前記処理部は、前記ヒストグラムにおける前記距離の平均値と最小値との差分に基づいて、前記成形処理における異常を検出することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記処理部は、前記ヒストグラムにおける前記距離のばらつきを表す標準偏差に基づいて、前記成形処理における異常を検出することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記処理部は、前記少なくとも一方の処理が正常に行われている間に前記撮像部で撮像される画像から得られる、前記距離に関する基準ヒストグラムと、前記ヒストグラムとを比較することで、前記成形処理における異常を検出することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 前記処理部は、前記基準ヒストグラムと前記ヒストグラムとの差分が閾値を超えた場合に、前記成形処理において異常が発生したことを検出することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  9. 前記統計値は、最大値、最小値、平均値、中間値及び標準偏差のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  10. 前記処理部は、前記複数の点のうち、前記型の端部に対応する位置に到達して変動しない点を、前記統計処理から除外することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  11. 前記輪郭形状は、前記部分の輪郭の形状、又は、前記部分の周囲に形成される複数の明暗の縞のうち最も前記部分に近い縞の輪郭の形状を含むことを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記処理部は、前記成形処理における異常を検出した場合に、前記成形処理を停止することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  13. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形処理を行う成形装置であって、
    前記型を介して前記基板に光を照射し、前記型からの反射光及び前記基板からの反射光を検出して画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像に基づいて、前記型と前記基板上の組成物との接触状態を示す情報を出力する処理を行う処理部と、を有し、
    前記成形処理は、前記型と前記基板上の組成物とが接触する部分が徐々に広がるように前記型と前記組成物とを接触させる接触処理と、前記部分が徐々に小さくなるように前記組成物から前記型を引き離す離型処理と、を含み、
    前記処理部は、
    前記接触処理及び前記離型処理の少なくとも一方の処理が行われている間に前記撮像部で時系列的に撮像された複数の画像のそれぞれについて、前記部分を含む輪郭形状を表す複数の点を求め、
    前記複数の画像のそれぞれについて、当該画像から求めた前記複数の点を統計処理して得られる統計値を、前記接触状態を示す情報として出力することを特徴とする成形装置。
  14. 前記型は、パターンを含み、
    前記成形装置は、前記型の前記パターンを前記基板上の前記組成物の液滴に接触させることにより前記基板上の前記組成物の膜にパターンを形成することを特徴とする請求項13に記載の成形装置。
  15. 前記型は、平面部を含み、
    前記成形装置は、前記型の前記平面部を前記基板上の前記組成物の液滴に接触させることにより前記基板上の前記組成物の膜を平坦にすることを特徴とする請求項13に記載の成形装置。
  16. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形処理を行う成形方法であって、
    前記型を介して前記基板に光を照射し、前記型からの反射光及び前記基板からの反射光を検出した画像を取得する第1工程と、
    前記第1工程で取得された画像に基づいて、前記型と前記基板上の組成物との接触状態を示す情報を出力する処理を行う第2工程と、を有し、
    前記成形処理は、前記型と前記基板上の組成物とが接触する部分が徐々に広がるように前記型と前記組成物とを接触させる接触処理と、前記部分が徐々に小さくなるように前記組成物から前記型を引き離す離型処理と、を含み、
    前記第1工程では、前記接触処理及び前記離型処理の少なくとも一方の処理が行われている間に時系列的に撮像された複数の画像を取得し、
    前記第2工程では、
    前記複数の画像のそれぞれについて、前記部分を含む輪郭形状を表す複数の点を求め、
    前記複数の画像のそれぞれについて、当該画像から求めた前記複数の点を統計処理して得られる統計値を、前記接触状態を示す情報として出力することを特徴とする成形方法。
  17. 請求項13乃至15のうちいずれか1項に記載の成形装置を用いて基板上の組成物を成形する工程と、
    前記工程で前記組成物が成形された前記基板を処理する工程と、
    処理された前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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