JP2016021048A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、上述した構成の画像形成装置でモノクロ画像とフルカラー画像とが混在したジョブを実施する場合に、全てフルカラーモードで印刷を行えば、モード切り替えを行う必要がないため、印刷不良が発生することはない。しかしながら、モノクロ画像であるにもかかわらず、フルカラーモードで画像形成を継続すると、本来であれば画像形成に使用されないはずのブラック以外の消耗品の寿命が進み、ユーザにとって好ましい状況とならない。そのため、上述した低コスト化された反転機構を持つ画像形成装置において、印刷不良を発生させることなく、モノクロモードとフルカラーモードとが混在したジョブ実施中に、適切なタイミングでモード切り替えを実施することが課題となる。
図1(a)では、実施例1の画像形成装置の例として、レーザプリンタの全体構成について説明する。図1(a)に示す画像形成装置は、4つの画像形成ステーション4a、4b、4c、4dを備えており、図中、左側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを有する画像形成ステーションである。また、図中の符号の末尾のa、b、c、dは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を意味する。各画像形成ステーション4a〜4dの構成は同じであり、以下の説明では、特に必要がない限り、a〜dの符号は付さないこととする。図1(a)に示す画像形成装置は、記録材に対してフルカラー画像又はモノクロ画像を形成することができる。ここで、記録材とは例えば、記録紙、OHPシート、布等が含まれる。以下、本実施例では記録紙に画像を形成する場合について説明する。
画像形成部は、走査光学部5、感光ドラム8、帯電器9、現像ローラ7、クリーニング装置10から構成される。像担持体である感光ドラム8は、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成され、不図示の駆動源の駆動力によって矢印の方向(反時計回り方向)に回転するように配設されている。感光ドラム8の周囲には、帯電器9、走査光学部5、現像ローラ7、一次転写ローラ15、クリーニング装置10が配設されている。帯電器9は、感光ドラム8表面を一様に帯電する。走査光学部5は、画像信号に基づいて生成された光を光路6に導き、感光ドラム8を露光する。現像ローラ7は、感光ドラム8表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像として顕像化する。一次転写ローラ15は、感光ドラム8上(感光ドラム上)のトナー像を中間転写体である中間転写ベルト11に転写する。クリーニング装置10は、中間転写ベルト11に転写されず、感光ドラム8表面に残留したトナーを除去する。現像ローラ7は、不図示の駆動源により駆動され、不図示の現像位置切り替えソレノイドによって、感光ドラム8と接触又は離間可能に構成されている。クリーニング装置10は、上述した感光ドラム8に残留したトナー、又は中間転写ベルト11上に形成されたトナーを記録紙に転写した後に、中間転写ベルト11上に残留したトナー像を回収し、クリーナ容器に蓄える。
給紙部1は、給紙カセット1cに収納された記録紙を送り出す第1の供給部である給紙ローラ対1a、1bを有している。収納部としての給紙カセット1cは画像が形成される記録紙を収納する。給紙部1から送り出された記録紙はレジストセンサ17を経由し、二次転写部に到達する。画像形成装置本体に対して着脱可能な給紙オプション装置である給紙部2は、給紙部1と同様に、給紙カセット2cに収納された記録紙を送り出す給紙ローラ対2a、2bを有している。収納部としての給紙カセット2cは画像が形成される記録紙を収納する。給紙部1の下部に接続される給紙部2から給紙ローラ対2a、2bにより送り出された記録紙は、給紙部1の搬送路の一部と、レジストセンサ17を経由して二次転写部に到達する。
定着部12は、記録紙を加熱する定着ローラ12aと、記録紙を定着ローラ12aに圧接させるための加圧ローラ12bとを備え、駆動源であるモータ25によって矢印方向に回転するように配設されている。定着ローラ12aと加圧ローラ12bは中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ16a、16bが内蔵されている。トナー像が転写された記録紙は、定着ローラ12aと加圧ローラ12bにより搬送されると共に、熱及び圧力を記録紙に加えることにより、溶融したトナー像が記録紙の表面に定着される。排紙ローラ対13a、13b、及び排紙ローラ対18a、18bは、トナー像が定着した後の記録紙を排紙部14に排出する。
反転部は、定着部12よりトナー像が定着された記録紙の搬送方向を反転させる。反転部は、記録紙の搬送経路を変更するフラッパ19と、排紙ローラ対13a、13bによって搬送されてきた記録紙を引き入れる方向、又は反転経路28の方向に搬送するように構成された反転ローラ20a、20bを備えている。フラッパ19と反転ローラ20a、20bは、定着部12と同じ駆動源であるモータ25によって駆動されるように配設されている。フラッパ19、反転ローラ20a、20bと駆動部であるモータ25の間にはソレノイド27が設けられており、ソレノイド27によってフラッパ19の位置と反転ローラ20a、20bの回転方向が切り換えられる。ソレノイド27は、フラッパ19を図1の実線で示した位置と点線で示した位置に切り換えることができる。また、フラッパ19の位置と反転ローラ20a、20bの回転方向とは、連動するように構成されている。フラッパ19の位置が、図1の点線で示す位置にある場合には、反転ローラ20a、20bは反転部に記録紙を引き入れる方向に回転する。一方、フラッパ19の位置が、図1の実線で示す位置にある場合には、反転ローラ20a、20bは、記録紙を反転経路28に搬送する方向に回転する。
第2の供給部である再給紙部は、反転経路(符号)に搬送された記録紙の搬送の一時停止、及び搬送を一時停止した記録紙の再搬送を行う。再給紙部は、再給紙待機センサ23が記録紙を検出すると、駆動源であるモータ26の駆動力供給を制御するクラッチを停止させて、各搬送ローラ対の駆動を停止する。その後、給紙部1の搬送路の一部を経由してレジストセンサ17及び二次転写部に記録紙が到達するように、レジストセンサ17が記録紙を検出するまでクラッチを動作させて、各搬送ローラ対を駆動する。反転経路は、搬送ローラ対21a、21bと、搬送ローラ対22a、22bと、搬送ローラ対24a、24bと、各搬送ローラ対への駆動力伝達を制御する不図示のクラッチと、再給紙待機センサ23とを備えている。各搬送ローラ対21a/21b、22a/22b、24a/24bは、モータ26と、モータ26の駆動力供給を制御するクラッチと、によって駆動される。また、給紙部1の給紙ローラ対1a、1b、及び給紙部2の給紙ローラ対2a、2bも、搬送ローラ対と同様に、モータ26と、モータ26の駆動力供給を制御するクラッチと、によって駆動される。
次に、本実施例における画像形成部でのモード切り替え動作について説明する。モード切り替えとは、複数色の画像形成が可能なフルカラーモードから単色の画像形成が可能なモノクロモード、又はモノクロモードからフルカラーモードといった、画像形成部のモードを異なるモードへ遷移させることである。図1(b)は、各モードにおける現像ローラ7a〜7d、一次転写ローラ15a〜15dの位置と、各モード間の遷移を示す図である。本実施例のモードには、離間モード(図中、(A))、第2のモードであるモノクロモード(図中、(B))、第1のモードであるフルカラーモード(図中、(C))の3つのモードがある。離間モードでは、全ての現像ローラ7a〜7dは感光ドラム8a〜8dと当接しない位置にあり、一次転写ローラ15a〜15cは中間転写ベルト11とは当接しない位置に、一次転写ローラ15dは中間転写ベルト11と当接する位置にある。モノクロモードでは、第1の画像形成部である画像形成ステーション4a〜4cの現像ローラ7a〜7cは感光ドラム8a〜8cと当接しない位置に、第2の画像形成部である画像形成ステーション4dの現像ローラ7dは感光ドラム8dと当接する位置にある。また、一次転写ローラ15a〜15cは中間転写ベルト11と当接しない位置に、一次転写ローラ15dは中間転写ベルト11と当接する位置にある。フルカラーモードでは、現像ローラ7a〜7dは感光ドラム8a〜8dと当接する位置にあり、一次転写ローラ15a〜15dは中間転写ベルト11と当接する位置にある。
次に、画像形成装置のシステム構成について説明する。図2(a)は、画像形成装置のシステム構成全体を説明するためのブロック図である。図2(a)において、画像形成装置は、コントローラ部201及びエンジン制御部203を備えている。コントローラ部201は、外部装置であるホストコンピュータ200、及びエンジン制御部203と相互に通信が可能となっている。エンジン制御部203は、ビデオインタフェース部204、CPU205、画像処理GA(ゲートアレイ)206、画像制御部207、定着制御部209、給紙制御部208、反転制御部210、再給紙制御部211、判断部212から構成されている。ビデオインタフェース部204は、エンジン制御部203−コントローラ部201間の信号の中継を行う。画像制御部207は前述した画像形成部の制御を行い、定着制御部209は前述した定着部12の制御を行い、給紙制御部208は前述した給紙部の制御を行う。反転制御部210は、前述した反転部の制御を行い、再給紙制御部211は、前述した再給紙部の制御を行う。また、判断部212は、後述する印刷予約命令の内容からモード遷移の可否を判断する。CPU205は、コントローラ部201とのコマンド等のデータの送受信を行う。なお、CPU205は、記憶手段であるROM213、RAM214を有している。ROM213には、CPU205が実行する制御プログラムやデータが格納されており、RAM214は、CPU205が実行する制御プログラムが一時的に情報を保存するために使用されるメモリである。また、画像制御部207や給紙制御部208等も、不図示のCPU、ROM、RAMを備えており、CPU205と同様に、ROMには、制御プログラムやデータが格納されており、RAMは、制御プログラムが一時的に情報を保存するために使用される。
次に、コントローラ部201とエンジン制御部203との情報の送受信と、その内容について説明する。図2(b)は、エンジン制御部203のビデオインタフェース部204とコントローラ部201の不図示のビデオインタフェース部間のインタフェース信号を示す図である。図2(b)において、シリアルコマンド送信信号線103は、コントローラ部201からエンジン制御部203へ命令を送信する信号線である。シリアルコマンドステータス送信信号線104は、コントローラ部201から送信されたコマンドに応えてエンジン制御部203からコントローラ部201ヘシリアル通信でステータスデータを送信する信号線である。
次に、上述した構成の画像形成装置について、両面2枚交互印刷で、フルカラーモードとモノクロモードの指示が混在した印刷予約命令が、コントローラ部201からエンジン制御部203に送信された場合の動作について説明する。
・1枚/1面/フルカラーモード(予約1)
・2枚/1面/フルカラーモード(予約2)
・1枚/2面/モノクロモード(予約3)
・3枚/1面/フルカラーモード(予約4)
・2枚/2面/フルカラーモード(予約5)
・3枚/2面/フルカラーモード(予約6)
なお、印刷予約内容において、スラッシュ(/)で区切られた3つの指定項目のうち、第1番目の指定項目は、印刷する記録紙が何枚目の記録紙であるかを指示する記録紙の順番を示し、1枚の場合には1枚目の記録紙を意味する。第2番目の指定項目は、記録紙のどちらの面に画像形成するかを示し、1面の場合には表面、2面の場合には裏面への画像形成指示であることを意味する。第3番目の指定項目は、コントローラ部201より送信される画像の種類を示し、フルカラーモードの場合は複数色を使用した画像、モノクロモードの場合はブラックのみ使用した画像であることを意味する。また、括弧内の数字は印刷予約命令の実行順番を示す。
次に、上述した印刷予約命令を受信した後に、エンジン制御部203が印刷開始命令を受信したときの動作について、図3の下部に示すタイミングチャートを用いて説明する。
図4は、上述した印刷予約の画像形成部での画像形成順(記録紙の順番、印刷面)と、画像形成間の間隔とを示した模式図であり、横軸は時間を示す。本実施例の画像形成装置において両面2枚交互印刷を実施する場合、画像形成間隔を十分に広げることができるのは、図中に示す間隔Aと間隔Bのうち、間隔Aだけである。すなわち、1面目を印刷する記録紙は給紙カセットから給送されるため、1面目を印刷する前の間隔Aは、その間隔を十分に広げることができる。更に、最後に印刷を行う前の間隔A(図4の3枚目の記録紙の2面目を印刷する前の間隔A)においても、後続の記録紙がないため、画像形成間隔を広げることができる。従って、画像形成部のモード遷移が必要となる場合は、図中の間隔Aにおいてモード遷移を行えばよい。言い換えれば、図中の間隔Bにおいて画像形成部でのモード遷移が生じないように、1面目の指定モードと後続の2面目の指定モードとから、1面目のモードと2面目のモードが同一となるように画像形成モードを選択すればよい。印刷予約命令の内容から遷移動作の可否を判断する判断部212の判断結果に基づき、上述した印刷予約の場合には、予約3の画像形成開始直前に画像形成部のモード遷移を行わないよう、画像形成部はフルカラーモードのまま予約3の画像形成を実施する。
図5は、前述した図3と同様の印刷予約命令の内容がコントローラ部201からエンジン制御部203に送信され、判断部212の判断結果を用いたエンジン制御部203の動作を説明する図である。なお、コントローラ部201からエンジン制御部203に送信される印刷予約命令の内容については、図3と同一であるため説明を省略する。また、印刷開始命令(図中、印刷開始で表示)を受信して(T2001)から予約1に対するエンジン制御部203の動作(T2101〜T2104)についても図3と同一であるため、説明を省略する。以下では、予約2以降に対するエンジン制御部203の動作について、図3と異なる点を説明する。
図5において判断部212の判断結果を用いるタイミングについて説明したように、判断部212は、画像形成の直前までにモード遷移可否の判断を行い、その判断結果に基づいて画像形成部はモード遷移するか否かを決定する。その判断フローについて以下で説明する。図6は、判断部212が、画像形成部におけるモード遷移が可能かどうかを判断する判断フローを示したフローチャートである。なお、判断部212の処理は、実際にはCPU205により実行されるものとする。
図7(a)は、本実施例の各モードにおける現像ローラ7a〜7d、一次転写ローラ15a〜15dの位置と、各モード間の遷移を示す図である。図7(a)において、(A)は離間モード、(B)はモノクロモード、(C)はフルカラーモードを示す。各モードについては、実施例1と同一であるため説明を省略し、ここではモード間の遷移についてのみ説明する。モード間の遷移は、不図示のモード切り替えソレノイドを駆動することで行われ、モード切り替えソレノイドを1回駆動するごとに、図7(a)の矢印1、矢印2、矢印3、矢印1の順に、モード遷移が循環するように構成されている。従って、フルカラーモードからモノクロモードへのモード遷移と、モノクロモードからフルカラーモードへのモード遷移とを比較すると、離間モードを経由する分だけ、モノクロモードからフルカラーモードへの遷移は時間を要する構成となっている。
次に、上述した構成の画像形成装置について、両面2枚交互印刷で、フルカラーモードとモノクロモードの指示が混在したジョブ実行が、コントローラ部201からエンジン制御部203に送信された場合の動作について説明する。
・1枚/1面/フルカラーモード(予約1)
・2枚/1面/フルカラーモード(予約2)
・1枚/2面/モノクロモード(予約3)
・3枚/1面/モノクロモード(予約4)
・2枚/2面/フルカラーモード(予約5)
・3枚/2面/フルカラーモード(予約6)
なお、印刷予約内容において、スラッシュ(/)で区切られた3つの指定項目は実施例1と同様であり、説明を省略する。また、括弧内の数字は印刷予約命令の実行順番を示す。
図7(b)は、本実施例におけるモード切り替え時間の閾値について説明する図である。図7(b)は、先行する予約2(2枚目の記録紙の1面目にフルカラーモードで画像形成)の後にモノクロモードへモード遷移を行い、後続の予約3(1枚目の記録紙の2面目にモノクロモードで画像形成)を実施した場合のタイミングチャートである。図中、画像形成部の「遷移」はフルカラーモードからモノクロモードへの遷移(図7(a)の矢印2)を示す。図中Cは、先行する予約2の画像形成開始から、予約2に対応する記録紙の反転開始までの時間を模式的に示したものである。また、図中Dは、予約2の画像形成開始から、画像形成部のモード切り替え(遷移)の実施、後続の予約3に対応する記録紙の再給紙開始までの時間を模式的に示したものである。なお、予約2に対応する記録紙とは、2枚目の記録紙を指し、予約3に対応する記録紙とは、再給紙部に待機中の1枚目の記録紙を指す。図中の時間Cと比較して、図中の時間Dが時間軸上で短い、すなわち時間Dに関する処理が時間Cに関する処理よりも先に実施される(完了する)関係であれば、モード切り替えを実施したとしても、反転部で記録紙の搬送を一時待機させる状況は発生しない。そのための時間Cと時間Dの関係を式に示すと、以下の(式1)のようになる。
時間C>時間D (式1)
ここで、時間Cは、図7(b)より、予約2の2枚目の記録紙に対する次の動作時間から構成されている。
時間C=(2枚目の記録紙に対する画像形成開始〜二次転写開始までの時間)
+(2枚目の記録紙に対する二次転写開始〜反転部引き込み開始までの時間)
+(2枚目の記録紙の引き込みに要する時間)
なお、(2枚目の記録紙の引き込みに要する時間)は、図7(b)の反転部における2枚目の記録紙の引き込み動作に要する時間を指しており、(記録紙搬送方向長さ/記録紙搬送速度)により算出することができる。
時間D=(2枚目の記録紙に対する画像形成開始〜画像形成終了までの時間)
+(画像形成部の遷移動作時間)
+(1枚目の記録紙に対する画像形成開始〜二次転写開始までの時間)
−(再給紙部の再給紙時間)
なお、(再給紙部の再給紙時間)とは、図7(b)の再給紙部における「1枚目再給紙」に要する時間、すなわち、再給紙部が待機中の1枚目の記録紙の搬送を開始してから、記録紙の搬送方向の先端が二次転写部に到達するまでの時間を指す。
(2枚目の記録紙に対する二次転写開始〜反転部引き込み開始までの時間)+(再給紙部の再給紙時間)−(2枚目の記録紙に対する画像形成開始〜ブラックの一次転写開始までの時間)>(画像形成部の遷移動作時間) (式2)
(式2)において、左辺と右辺が等しくなる画像形成部の遷移動作時間が閾値と定義できることから、閾値は以下のようになる。
閾値=(2枚目の記録紙に対する二次転写開始〜反転部引き込み開始までの時間)+(再給紙部の再給紙時間)−(2枚目の記録紙に対する画像形成開始〜ブラックの一次転写開始までの時間) (式3)
図9は、図8と同様の印刷予約内容がコントローラ部201からエンジン制御部203に送信され、判断部212によるモード遷移に要する時間が閾値以上であるか否かの判断結果を用いた場合のエンジン制御部203の動作を説明する図である。なお、図9において、横軸は時間を示し、図中のT4001〜T4003、T4101〜T4104、T4201〜T4204、T4301、T4401〜T4404、T4501〜T4502は動作のタイミングを示す。図9は図8と同様であるため、以下では、図8のタイミングチャートと異なる点について説明する。
図10は、実施例1の図6で説明した判断部212の判断フローに、モード遷移に要する時間が閾値以上であるか否かの判断を加えたフローチャートである。図10において、S2001〜S2004、S2007〜S2009は、それぞれ図6のS1001〜S1004、S1006〜S1008と同様の処理であるため、ここでの説明を省略する。
図11(a)は、本実施例におけるフルカラーモード、モノクロモードでの画像形成開始から二次転写開始までの画像形成部の動作を示した図である。エンジン制御部203がフルカラーモードでコントローラ部201に/TOP信号を送信すると、画像形成は、中間転写ベルト11の回転方向の最上流に位置するイエローの画像形成部から開始され、所定時間後に二次転写部での転写が実行される。一方、エンジン制御部203がモノクロモードでコントローラ部201に/TOP信号を送信すると、画像形成は、中間転写ベルト11の回転方向の最下流に位置するブラックの画像形成部から開始され、所定時間後に二次転写部での転写が実行される。実施例1では、モノクロモードの場合でも、画像形成が開始されるタイミングは、複数の画像形成部のうち、中間転写ベルト11の回転方向の最上流に位置するイエローの画像形成部を基準としていた。そのため、トナー像が形成されていないにもかかわらず、感光ドラム8上に形成されたトナー像の中間転写ベルト11への転写は中間転写ベルト11の回転方向の最上流に位置するイエローの画像形成部から開始される。一方、本実施例では、モノクロモードの場合には、画像形成は、中間転写ベルト11の回転方向の最下流に位置するブラックの画像形成部から開始されるので、トナー像の中間転写ベルト11への転写もブラックの画像形成部から開始される。そのため、トナー像が形成されていないイエロー、マゼンタ、シアンの画像形成部における中間転写ベルト11にトナー像を転写するための時間を削減できるので、生産性を向上させることができる。なお、画像形成部がフルカラーモードの場合でも、印刷予約命令では単色画像のモノクロモードが指定されていると、画像形成は、中間転写ベルト11の回転方向(移動方向)の最下流に位置するブラックの画像形成部から開始される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成部では中間転写ベルト11への転写が行われないため、実施例1と比べ、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成部の消耗品の寿命が過度に進むことを回避することができる。また、フルカラーモードにおけるブラック画像形成開始から二次転写部での転写開始までの時間と、モノクロモードにおけるブラック画像形成開始から二次転写部での転写開始までの時間は、同じである。
次に、上述した構成の画像形成装置について、両面2枚交互印刷で、フルカラーモードとモノクロモードの指示が混在した印刷予約命令が、コントローラ部201からエンジン制御部203に送信された場合の動作について説明する。
・1枚/1面/フルカラーモード(予約1)
・2枚/1面/フルカラーモード(予約2)
・1枚/2面/モノクロモード(予約3)
・3枚/1面/モノクロモード(予約4)
・2枚/2面/フルカラーモード(予約5)
・3枚/2面/フルカラーモード(予約6)
なお、印刷予約内容において、スラッシュ(/)で区切られた3つの指定項目は実施例1と同様であり、説明を省略する。また、括弧内の数字は印刷予約命令の実行順番を示す。
図11(b)は、本実施例におけるモード切り替え時間の閾値について説明する図である。図11(b)は、先行する予約2(2枚目の記録紙の1面目にフルカラーモードで画像形成)の後にモノクロモードへモード遷移を行い、後続の予約3(1枚目の記録紙の2面目にモノクロモードで画像形成)を実施した場合のタイミングチャートである。図中、画像形成部の「遷移」は、フルカラーモードから離間モード(図1(b)の矢印2)、離間モードからモノクロモードへの遷移(図1(b)の矢印1)を示す。図中Eは、先行する予約2の画像形成開始から、予約2に対応する記録紙の反転開始までの時間を模式的に示したものである。また、図中Fは、予約2の画像形成開始から、画像形成部のモード切り替え(遷移)の実施、後続の予約3に対応する記録紙の再給紙開始までの時間を模式的に示したものである。なお、予約2に対応する記録紙とは、2枚目の記録紙を指し、予約3に対応する記録紙とは、再給紙部に待機中の1枚目の記録紙を指す。図中の時間Eと比較して、図中の時間Fが時間軸上で短い、すなわち時間Fに関する処理が時間Eに関する処理よりも先に実施される(完了する)関係であれば、モード切り替えを実施したとしても、反転部で記録紙の搬送を一時待機させる状況は発生しない。そのための時間Eと時間Fの関係を式に示すと、以下の(式4)のようになる。
時間E>時間F (式4)
ここで、時間Eは、図11(b)より、予約2の2枚目の記録紙に対する次の動作時間から構成されている。
時間E=
(2枚目の記録紙に対するイエロー位置画像形成開始〜二次転写開始までの時間)
+(2枚目の記録紙に対する二次転写開始〜反転部引き込み開始までの時間)
+(2枚目の記録紙の引き込みに要する時間)
なお、(2枚目の記録紙の引き込みに要する時間)は、図11(b)の反転部における2枚目の記録紙の引き込み動作に要する時間を指しており、(記録紙搬送方向長さ/記録紙搬送速度)により算出することができる。
時間F=
(2枚目の記録紙に対するイエロー位置画像形成開始〜画像形成終了までの時間)
+(画像形成部の遷移動作時間)
+(1枚目の記録紙に対するブラック位置画像形成開始〜二次転写開始までの時間)
−(再給紙部の再給紙時間)
なお、(再給紙部の再給紙時間)とは、図11(b)の再給紙部における「1枚目再給紙」に要する時間、すなわち、再給紙部が待機中の1枚目の記録紙の搬送を開始してから、記録紙の搬送方向の先端が二次転写部に到達するまでの時間を指す。
(2枚目の記録紙に対する二次転写開始〜反転部引き込み開始までの時間)+(再給紙部の再給紙時間)−(1枚目の記録紙に対するブラック位置画像形成開始〜ブラック一次転写開始までの時間)>(画像形成部の遷移動作時間) (式5)
(式5)において、左辺と右辺が等しくなる画像形成部の遷移動作時間が閾値と定義できることから、閾値は以下のようになる。
閾値=(2枚目の記録紙に対する二次転写開始〜反転部引き込み開始までの時間)+(再給紙部の再給紙時間)−(1枚目の記録紙に対するブラック位置画像形成開始〜ブラック一次転写開始までの時間) (式6)
なお、(式6)の(ブラック位置画像形成開始〜ブラック一次転写開始までの時間)は、例えば(イエロー位置画像形成開始〜イエロー一次転写開始までの時間)でもよい。
図13は、図12と同様の印刷予約内容がコントローラ部201からエンジン制御部203に送信され、判断部212によるモード遷移に要する時間が閾値以上であるか否かの判断結果を用いた場合のエンジン制御部203の動作を説明する図である。なお、図13において、横軸は時間を示し、図中のT6001〜T6003、T6101〜T6104、T6201〜T6204、T6301〜T6302、T6401〜T6404、T6501〜T6502は動作のタイミングを示す。図9は図8と同様であるため、以下では、図12のタイミングチャートと異なる点について説明する。
また、上記の実施例においては、複数色の画像を形成するモードと単色の画像を形成するモードの間で切り換えを行う場合について説明した。しかし、これに限定されない。一方のモードは必ずしも単色の画像を形成するモードでなくてもよい。複数の画像形成モードにおいて、一方の画像形成モードで形成される画像が他方の画像形成モードであっても形成できる関係性にあればよい。すなわち、一方の画像形成モードで使用される画像形成部が他方の画像形成モードであっても使用される関係性にあればよい。また、2つのモード間の切り換え制御でなくてもよく、3つ以上のモード間の切り換え制御であってもよい。
また、上記の実施例においては、感光ドラム8から中間転写ベルト11に画像を一次転写して、中間転写ベルト11に形成された画像を記録材に二次転写する構成について説明した。しかし、これに限定されない。例えば、複数の感光ドラム8から順番に記録材に対して画像を転写していき、複数色の画像を形成するような構成であってもよい。
また、上記の実施例においては、定着部と反転部を駆動するモータが同一である構成について説明した。しかし、これに限定されない。例えば、定着部と反転部それぞれを駆動するモータが別個に設けられていてもよい。そして、それぞれのモータが画像形成中に停止することなく、継続して回転する構成に対して本発明を適用することができる。
4a、4b、4c、4d 画像形成ステーション
12 定着部
25 モータ
205 CPU
Claims (19)
- 像担持体に画像を形成する複数の画像形成部と、
前記像担持体に形成された画像を記録材に転写する転写部と、
前記転写部によって画像が転写された記録材に対して、前記転写された画像を定着する定着部と、
記録材を収納する収納部と、
前記収納部に収納された記録材を前記転写部に供給する第1の供給部と、
前記定着部によって画像が定着された記録材を反転させ、前記転写部へとつながる搬送路へ前記記録材を搬送する反転部と、
前記反転部によって前記搬送路に搬送された記録材を前記転写部に供給する第2の供給部と、を有する画像形成装置において、
前記反転部を駆動する駆動部と、
前記複数の画像形成部のうちの第1の画像形成部と前記第1の画像形成部とは異なる第2の画像形成部を用いて画像を形成する第1のモードと、前記第1の画像形成部を用いず、前記第2の画像形成部を用いて画像を形成する第2のモードに画像形成のモードを切り換えることが可能な制御部と、を有し、
前記第1の供給部によって供給される第1の記録材に画像を形成した後、前記第2の供給部によって供給される、前記第1の記録材とは異なる第2の記録材に画像を形成する場合、前記駆動部は継続して前記反転部を駆動し、前記制御部は、前記第1の記録材に対する画像形成のモードと前記第2の記録材に対する画像形成のモードが異なる場合、前記第1のモードで、前記第1の記録材と前記第2の記録材に対して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記第1の記録材に対する画像形成のモードと前記第2の記録材に対する画像形成のモードが前記第1のモードであった場合、前記第1のモードで、前記第1の記録材と前記第2の記録材に対して画像を形成し、前記第1の記録材に対する画像形成のモードと前記第2の記録材に対する画像形成のモードが前記第2のモードであった場合、前記第2のモードで、前記第1の記録材と前記第2の記録材に対して画像を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成部は感光ドラムに画像を形成し、前記感光ドラムに形成された画像を中間転写体に一次転写し、前記転写部は前記中間転写体に一次転写された画像を記録材に二次転写することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記第1のモードは、カラー画像を形成するフルカラーモードであり、前記第2のモードは、モノクロ画像を形成するモノクロモードであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記第1の記録材に対する画像形成のモードが前記フルカラーモードであり、前記第2の記録材に対する画像形成のモードが前記モノクロモードであった場合、前記フルカラーモードで、前記第1の記録材にカラー画像を形成し、前記第2の記録材にモノクロ画像を形成し、前記第1の記録材に対する画像形成のモードが前記モノクロモードであり、前記第2の記録材に対する画像形成のモードが前記フルカラーモードであった場合、前記フルカラーモードで、前記第1の記録材にモノクロ画像を形成し、前記第2の記録材にカラー画像を形成することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記第1の記録材に対する画像形成のモードと前記第2の記録材に対する画像形成のモードが前記フルカラーモードであった場合、前記フルカラーモードで、前記第1の記録材と前記第2の記録材にカラー画像を形成し、前記第1の記録材に対する画像形成のモードと前記第2の記録材に対する画像形成のモードが前記モノクロモードであった場合、前記モノクロモードで、前記第1の記録材と前記2の記録材にモノクロ画像を形成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記感光ドラム上に画像を形成しない離間モードを有し、
前記制御部は、画像形成のモードを前記フルカラーモードから前記モノクロモードに切り換える場合、又は前記モノクロモードから前記フルカラーモードに切り換える場合には、前記離間モードを経由して画像形成のモードを切り替えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、画像形成のモードを前記フルカラーモードから前記モノクロモードに切り換える場合、前記中間転写体への画像の一次転写が完了したタイミングで画像形成のモードを前記フルカラーモードから前記離間モードに切り換えて、記録材への画像の二次転写が完了したタイミングで前記離間モードから前記モノクロモードに切り換えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、画像形成のモードを前記モノクロモードから前記フルカラーモードに切り換える場合、前記中間転写体への画像の一次転写が完了したタイミングで画像形成のモードを前記モノクロモードから前記離間モードに切り換えて、記録材への画像の二次転写が完了したタイミングで前記離間モードから前記フルカラーモードに切り換えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記中間転写体への一次転写は、前記複数の画像形成部のうち、前記中間転写体の移動方向の最上流に位置する前記画像形成部から開始されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記第2の画像形成部は、前記複数の画像形成部のうち、前記中間転写体の移動方向の最下流に位置し、
画像形成する画像がモノクロ画像の場合には、前記中間転写体への一次転写は、前記第2の画像形成部から開始されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、画像形成のモードを前記第1の記録材に対する前記フルカラーモードから前記第2の記録材に対する前記モノクロモードへの切り替えに要する時間が所定の時間以上であれば、前記第1の記録材に対する画像形成を行う前に、前記画像形成のモードを前記フルカラーモードに切り換えることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
- 前記所定の時間は、前記転写部に到達した前記第1の記録材が前記転写部から前記反転部に到達するまでの時間と、前記第2の供給部により前記第2の記録材が搬送を開始してから前記転写部に到達するまでの時間と、前記第2の画像形成部が前記第2の記録材に対する画像形成を開始してから前記中間転写体に一次転写するまでの時間と、に基づいて決定されることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
- 前記感光ドラム上に画像を形成しない離間モードを有し、
前記制御部は、画像形成のモードを前記モノクロモードから前記フルカラーモードに切り換える場合には前記離間モードを経由し、画像形成のモードを前記フルカラーモードから前記モノクロモードに切り換える場合には前記離間モードを経由せずに切り替えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、画像形成のモードを前記モノクロモードから前記フルカラーモードに切り換える場合、前記中間転写体への画像の一次転写が完了したタイミングで画像形成のモードを前記モノクロモードから前記離間モードに切り換えて、記録材への画像の二次転写が完了したタイミングで前記離間モードから前記フルカラーモードに切り換えることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
- 前記中間転写体への一次転写は、前記複数の画像形成部のうち、前記中間転写体の移動方向の最上流に位置する前記画像形成部から開始されることを特徴とする請求項14又は15に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、画像形成のモードを前記第1の記録材に対する前記フルカラーモードから前記第2の記録材に対する前記モノクロモードへの切り替えに要する時間が所定の時間以上であれば、前記第1の記録材に対する画像形成を行う前に、前記画像形成のモードを前記フルカラーモードに切り換えることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
- 前記所定の時間は、前記転写部に到達した前記第1の記録材が前記転写部から前記反転部に到達するまでの時間と、前記第2の供給部により前記第2の記録材が搬送を開始してから前記転写部に到達するまでの時間と、前記複数の前記画像形成部が前記第2の記録材に対する画像形成を開始してから、前記中間転写体の移動方向の最下流に位置する前記画像形成部が前記中間転写体に一次転写するまでの時間と、に基づいて決定されることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
- 前記駆動部は前記定着部と前記反転部を駆動することを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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