以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、本発明の好適な具体例であって、種々の好ましい技術を開示しているが、本発明の技術範囲はこれらの態様に限定されるものではない。
先ず、本発明の第1の実施形態による駐車場管理システムとしての駐輪場管理システム1について説明する。図1及び図2は、第1の実施形態による駐輪場管理システム1を示している。図3は、駐輪場管理システム1における精算機4、発券機5及び駐輪装置ユニット15の内部構成を示している。
駐輪場管理システム1は、駐輪場2(駐車場)における自転車3(車両)の駐輪(駐車)を管理するもので、駐輪料金(駐車料金)の精算機4と、駐車券発行機5(発券機)と、カメラ6(第1の撮像部、第2の撮像部)と、駐車場管理装置7と、駐車場管理サーバ8と、店舗側駐車券処理装置9(店舗側駐車券処理部)とを備えている。精算機4は、LAN(Local Area Network)10を介して駐車場管理装置7及び店舗側駐車券処理装置9と接続されている。駐車場管理装置7及び駐車場管理サーバ8は、駐車場管理部として動作する。なお、店舗側駐車券処理装置9は店舗毎に複数あってもよい。
駐輪場2には、複数の駐輪エリア12が設けられ、各駐輪エリア12には複数の駐輪スペース13が設けられている。駐輪場2は、入口及び出口を有する。また、駐輪場2は、複数の駐輪エリア12に対して複数の駐輪装置ユニット15をそれぞれ備える(図2では1つの駐輪装置ユニット15のみを図示する)。各駐輪装置ユニット15は、複数の個別ロック式駐輪装置16(駐輪装置)を備えていて、各駐輪装置16は各駐輪スペース13に配置される。即ち、駐輪場2は、個別ロック式の駐輪場として構成される。
また、各駐輪装置ユニット15は中継装置17を備えていて、中継装置17は埋設配線18を介して精算機4に通信可能に接続される。各駐輪装置ユニット15における複数の駐輪装置16は、RS485等のシリアル通信配線19(図2では図示せず)を介して中継装置17に通信可能に接続される。即ち、各駐輪装置16は、シリアル通信配線19、中継装置17及び埋設配線18を介して精算機4に通信可能に接続されている。
図2に示されるように、各駐輪装置ユニット15における複数の駐輪装置16は、連結部材27によって連結され、各駐輪装置16(駐輪スペース13)には、固有の装置番号(駐輪スペース番号)が表記されている。各駐輪装置16は、駐輪時に自転車3の前輪を載せるレール28や、レール28に載った自転車3の前輪を保持する保持部29等を備えて、駐輪された自転車3の前輪をロックするように構成されている。複数の駐輪装置16は、例えば、連結部材27よりも下方に設けられた低いレール28と、連結部材27よりも上方に設けられた高いレール28とが交互に配列されるように構成される。
また、駐輪装置16の保持部29には、自転車3の前輪をロックするロック機構部30、及び自転車3の前輪が保持部29にロック可能な状態で保持されていることを検知する前輪検知部31が設けられている(図3参照)。そして、前輪検知部31が自転車3の前輪を検知するとロック機構部30が自転車3の前輪を自動的にロックする。駐輪装置16は、ロック機構部30によるロックに応じて、装置番号とロック時の時刻(入庫時刻)等を含む駐車データを中継装置17を介して精算機4へと送信する。即ち、駐輪装置16は、自転車3が駐輪場2に駐車された際の駐車データを精算機4を介して駐車場管理装置7へと送信する駐車データ送信部として動作する。なお、精算機4が中継装置17より装置番号の入力を受け、その時の精算機4の内部時計の現在時刻と合わせて駐車データを生成し、精算機4が駐車データ送信部として動作するように構成してもよい。
中継装置17の内部には、図3に示されるように、精算機4との間で通信を行う通信中継部33と、精算機4から通信中継部33を介して伝えられる制御信号に従って各駐輪装置16の直接的な制御を行うロック装置制御部34とが設けられている。ロック装置制御部34は、駐輪装置16のロック機構部30及び前輪検知部31に配線19を介して接続される。これにより、ロック装置制御部34からの制御信号は、配線19を介して各ロック機構部30に送信され、前輪検知部31からの検知信号は、配線19、ロック装置制御部34および通信中継部33を介して精算機4に送信される。
精算機4は、図1に示されるように、駐輪場2の複数の駐輪エリア12毎に設置されていて、駐輪料金の精算、各駐輪装置16のロック/アンロック制御、駐車場管理装置7との通信等を実現するように構成されている。精算機4は、発券機5と通信可能に接続されている。
精算機4の前面には、図2に示されるように、表示器36、テンキー37及び操作キー群38が上部に設けられている。また、精算機4の前面には、駐車券やその他のカードを挿入するためのカード挿入口39と、利用者が駐輪料金を支払うための紙幣挿入口40及びコイン投入口41とが、表示器36等の下方に設けられている。更に、精算機4の前面には、利用者が駐車場管理装置7と通信するための係員呼出ボタン42、マイク43及びスピーカ44と、利用者がお釣りや領収証等を受け取るための取出口45とが、カード挿入口39等の下方に設けられている。
また、精算機4の内部には、図3に示されるように、CPU(Central Processing Unit)47と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク、フラッシュメモリ等のメモリ48と、CPU47とメモリ48とを接続するバス49とが設けられている。バス49は更にインタフェース50に接続されていて、インタフェース50は、上記の表示器36、テンキー37及び操作キー群38や、係員呼出ボタン42、マイク43及びスピーカ44に接続されている。また、インタフェース50は、カードリーダ/ライタ51(読取部)、紙幣リーダ52、コインセレクタ53、硬貨払出装置54、領収証プリンタ55、機器通信部56及び外部通信部57にも接続されている。
そして、精算機4では、CPU47がメモリ48に記憶されたプログラムに従い、上述した各構成要素を制御する。例えば、CPU47は、駐車データを駐輪装置16から駐車場管理装置7へと送信する駐車データ送信部や、精算処理に係る駐車データに記録された入庫時刻と精算時の出庫時刻とに基づいて駐車料金を算出する料金算出部として動作する。
精算機4において、表示器36は液晶モニタ等から成り、タッチパネル式のテンキー37及び操作キー群38を表示するように構成されてもよい。
操作キー群38は、精算処理に係る様々なキーを有し、例えば、図3に示されるように、精算キー58、領収証キー59、紛失キー60、取消キー61、登録キー62及び戻るキー63を有する。特に、紛失キー60は、利用者が駐車券を紛失した際に操作する券紛失時操作部であって、紛失キー60の操作に応じて、利用者が駐車券を紛失したことを示す券紛失通知が精算機4から駐車場管理装置7へと送信し、また、撮像指示信号を発券機5へと送信する。
カード挿入口39は、駐車券、定期カード、クレジットカードやプリペイドカード等を挿入するためのものであり、カードリーダ/ライタ51に接続されている。カードリーダ/ライタ51は、カード挿入口39を通じて挿入された駐車券から精算処理に係る駐車データを読み取り、また、定期カード、クレジットカードやプリペイドカードからカード情報を読み取る。また、カードリーダ/ライタ51は、駐車券、定期カードやプリペイドカードに対して、カードの使用状況を書き込むこともできる。
紙幣挿入口40及びコイン投入口41、並びに紙幣リーダ52、コインセレクタ53及び硬貨払出装置54は、支払、集計、払出等の精算処理を行うものであり、領収証プリンタ55は、精算処理後の領収書を印刷するものである。
係員呼出ボタン42は、その操作に応じて呼出信号を精算機4から駐車場管理装置7へと送信するためのものである。マイク43及びスピーカ44は、駐車場管理装置7が呼出信号に応答することによって、駐車場管理装置7と音声通信(通話)可能に接続される。
機器通信部56は、精算機4と各駐輪エリア12内に配備される機器とを通信接続するためのもので、例えば、埋設配線18を介して中継装置17の通信中継部33に接続される。外部通信部57は、精算機4と外部機器とを通信接続するためのもので、例えば、LAN10を介して駐車場管理装置7や店舗側駐車券処理装置9に接続される。
発券機5は、利用者の操作に応じて駐車券を発行するもので、図2に示されるように、精算機4と隣接して配置されている。
発券機5の前面には、液晶モニタ等から成る表示器65が上部に設けられている。また、発券機5の前面には、発行ボタン66、駐車券取出口67及び表示切替ボタン68が表示器65の下方に設けられている。更に、発券機5の前面には、番号表示部69及び番号選択ボタン70が発行ボタン66等の下方に設けられている。
また、発券機5の内部には、図3に示されるように、CPU72と、ROM、RAM、ハードディスク、フラッシュメモリ等のメモリ73と、CPU72とメモリ73とを接続するバス74とが設けられている。バス74は更にインタフェース75に接続されていて、インタフェース75は、上記の表示器65、発行ボタン66、表示切替ボタン68、番号表示部69及び番号選択ボタン70に接続されている。また、インタフェース75は、カードライタ76、カードフィーダ77、スピーカ78、機器通信部79及び外部通信部80にも接続されている。そして、CPU72がメモリ73に記憶されたプログラムに従い、上述した各構成要素を制御する。
発券機5において、発行ボタン66は、その操作に応じて、駐輪装置16から精算機4を介して受信した駐車データについての駐車券の発行を指示するためのもので、発行ボタン66が操作されると、駐車券がカードフィーダ77によって図示しない駐車券保管部より送り出されて、カードライタ76で駐車データを書き込んだ後に、駐車券取出口67を通じて発行される。また、発行ボタン66の操作に応じて、撮像指示信号が発券機5からカメラ6へと送信される。
番号表示部69は、発券機5が駐輪装置16から精算機4を介して駐車データを受信したときに、当該駐車データに含まれる駐輪装置16の装置番号を表示する。例えば、図2に示されるように、複数(例えば8個)の番号表示部69が備えられて、その個数分(最大8個)の装置番号を表示することができ、複数の番号表示部69は、駐輪装置16がロックされた時刻(入庫時刻)の早い順番で、左上から順次、装置番号を表示する。なお、番号表示部69は、番号選択ボタン70によって選択された装置番号については、反転表示等により選択表示するとよい。
番号選択ボタン70は、発行される駐車券の装置番号を選択するためのもので、装置番号を表示する番号表示部69と対応付けられている。例えば、図2に示されるように、複数の番号表示部69に対してそれぞれ対応する複数の番号選択ボタン70がそれぞれ隣接して設けられる。番号選択ボタン70は、その操作に応じて、対応する番号表示部69に表示された装置番号が選択されると共に駐車券を発行すべき駐車データが選択され、上記の発行ボタン66の操作時には、番号選択ボタン70で選択された駐車データの駐車券が発行されることになる。
機器通信部79は、発券機5と各駐輪エリア12内に配備される機器とを通信接続するためのもので、例えば、中継装置17の通信中継部33に接続される。外部通信部80は、発券機5と外部機器とを通信接続するためのもので、LAN10に接続されている。
カメラ6は、広角レンズ及びCCD(Charge Coupled Device)等の撮像装置から成り、発券機5の近傍(例えば、上面側)に設けられ、発券機5の前方や精算機4の前方を被写界として撮像するように配置されている。カメラ6は、中継装置17の通信中継部33に接続されると共に、LAN10にも接続されている。カメラ6は、生成した撮像データを、LAN10を介して駐車場管理装置7へと送信することができる。
例えば、カメラ6は、中継装置17を介して発券機5に接続されていて、発券機5から駐車券発行時に撮像指示信号を受信する。カメラ6は、撮像指示信号、即ち駐車券の発行に連動して、発券機5から駐車券を受け取る利用者を撮像して、駐車券発行時の利用者の撮像データ(第1の撮像データ)を生成する。
また、カメラ6は、中継装置17を介して精算機4から駐車券紛失操作時に撮像指示信号を受信する。カメラ6は、撮像指示信号、即ち駐車券の紛失操作に連動して、精算機4の紛失キー60を操作する利用者を撮像して、紛失操作時の利用者の撮像データ(第2の撮像データ)を生成する。
駐車場管理装置7は、駐輪場2における自転車3の駐車データを一括して管理するもので、例えば、管理室に配置されるパーソナルコンピュータ等で構成される。駐車場管理装置7は、図示しないが、精算機4や発券機5と同様に、CPU、メモリ、表示器、機器通信部や外部通信部を備えている。また、駐車場管理装置7は、図示しないが、マイクやスピーカと、マウスやキーボード等の入力装置を備える。駐車場管理装置7は、書込み機25に通信可能に接続され、また、LAN10を介して精算機4等に通信可能に接続されている。そして、駐車場管理装置7は、CPUがメモリに記憶されたプログラムに従い、上述した各構成要素を制御することで駐車データを管理している。
例えば、駐車場管理装置7は、精算機4から受信した駐車データを駐車場管理サーバ8の在車データベース21(在車データ記録部)に記録し、また、カメラ6から受信した撮像データを、駐車場管理サーバ8に記録した駐車データに関連付けて駐車場管理サーバ8の撮像データベース22(撮像データ記録部)に記録する。また、駐車場管理装置7は、駐輪場2における自転車3の入庫時間帯の入力を受け付けて、この入庫時間帯の入力に応じて、入庫時間帯の範囲に含まれる駐車データを駐車場管理サーバ8から取得すると共に、取得した駐車データに関連付けられた撮像データを駐車場管理サーバ8から取得するデータ取得部として動作する。また、駐車場管理装置7は、上記したデータ取得部で取得した撮像データが利用者自身を示すか否かを確認させるために撮像データを表示器へと出力したり、LAN10を介して精算機4へと出力する撮像データ出力部として動作する。また、駐車場管理装置7は、利用者自身を示す撮像データに関連付けられた駐車データを、紛失した駐車券に代えて利用できるように書込み機25へと出力したり、LAN10を介して精算機4へと出力する駐車データ出力部として動作する。
書込み機25は、駐車場管理装置7からの書き込み指示に応じて、新しい駐車券に駐車データを書き込むもので、即ち、駐車券の再発行装置として機能する。
駐車場管理サーバ8は、駐輪場管理システム1において駐車場管理装置7が管理すべきデータを記録するもので、在車データベース(DB)21、撮像データベース(DB)22、店舗利用情報データベース(DB)23及び駐車券無効データベース(DB)24を備える。
在車データベース21は、駐輪場2の各駐輪エリア12の各駐輪スペース13について、在車(駐輪)の有無や、駐輪装置16の装置番号、駐車券番号、ロック時刻(入庫時刻)及び発券時刻等の駐車データを在車データとして記録するデータベースである。また、在車データベース21には、駐車券の再発行回数も記録される。再発行回数は、自転車3を入庫して最初に発券機5から駐車券が発行されるときに0が設定される。その後、再発行回数は、書込み機25や発券機5等による駐車券の再発行の度にカウントアップされて、1回目の再発行では1が、2回目の再発行では2が設定される。
撮像データベース22は、駐車券発行時にカメラ6で撮像された撮像データを、在車データベース21に記録された駐車データと関連付けて(紐付けして)記録するデータベースである。撮像データベース22は、例えば、駐輪装置16の装置番号によって識別することで、撮像データを駐車データと関連付けてよい。
店舗利用情報データベース23は、駐輪場2と提携する店舗における利用者の買い上げ金額等の利用情報(店舗利用情報)を、在車データベース21に記録された駐車データと関連付けて記録するデータベースである。店舗利用情報データベース23が記録する店舗利用情報は、駐車料金の割引や免除の対象となるものが望ましい。
駐車券無効データベース24は、発券機5等で発行された駐車券のうち、無効にされた駐車券の駐車券番号等を駐車券無効情報として記録するデータベースである。駐車券無効データベース24は、例えば、精算機4による精算処理後に回収されなかった駐車券について無効にするために駐車券無効情報を記録する。また、駐車券無効データベース24は、例えば、駐車場管理装置7や発券機5等で駐車券が再発行された場合に、同じ装置番号の駐車券であって再発行前に発行された駐車券について無効にするために駐車券無効情報を記録する。なお、駐車券無効情報は、装置番号や再発行回数を含んでもよい。
店舗側駐車券処理装置9は、駐輪場2と提携する店舗に配置され、当該店舗における利用者の買い上げ金額等の利用情報に応じて、駐車料金の割引や免除を提供するように駐車券を処理するものである。店舗側駐車券処理装置9は、例えば、カードリーダ/ライタを備えて、店舗の利用者の駐車券から駐車データを読み取り、また、利用者による店舗の利用情報を駐車券に記録する。また、店舗側駐車券処理装置9は、LAN10を介して駐車場管理装置7と通信可能に接続していて、上記した駐車データ及び利用情報を駐車場管理装置7に送信する。店舗側駐車券処理装置9は店舗毎に複数ある場合、店舗毎の個別のIDを利用情報に含むのがよい。
次に、駐輪場管理システム1における自転車3の駐輪場2への駐輪時動作について図4を参照しながら説明する。
先ず、利用者は、自転車3を駐輪場2の所定の駐輪エリア12における所定の駐輪スペース13に駐輪する。このとき、利用者は、その駐輪スペース13に配置された駐輪装置16のレール28上に自転車3の前輪を載せると共に保持部29に挿入する。そして、保持部29では、自転車3のロック処理が行われて、前輪検知部31による自転車3の前輪の検知に応じて、ロック機構部30が自転車3の前輪を自動的にロックする(ステップS1:Yes)。
駐輪装置16は、ロック機構部30によるロックに応じて、装置番号とロック時の時刻(入庫時刻)等を含む駐車データを、シリアル配線19、中継装置17及び埋設配線18を介して精算機4へと送信する。また、精算機4は、駐輪装置16から受信した駐車データを発券機5へと送信する(ステップS2)。
このとき、精算機4は、駐車データを、LAN10を介して駐車場管理装置7にも送信する。駐車場管理装置7は、受信した駐車データの装置番号に係る在車データベース21の在車データについて、在車の有無を在車有りに設定すると共に、駐車データの入庫時刻等を記録する(ステップS3)。
精算機4は、駐輪装置16から受信した駐車データを発券機5へと送信する。発券機5は、精算機4から受信した駐車データを一時的にメモリ73に保存すると共に、この駐車データの装置番号を番号表示部69に表示させる(ステップS4)。なお、ステップ4以降の処理は、ステップ3の終了後に限らず、ステップ3より前に開始されてもよく、ステップ3と並行して行われてもよい。
利用者は、駐車券の発行を所望する場合、入庫時刻から所定時間(例えば、10分)以内に発券機5の発券操作を行う(ステップS5:Yes)。この発券操作において、利用者は、自転車3を駐車した駐輪スペース13の装置番号が表示された番号表示部69を確認して、その番号表示部69に対応する番号選択ボタン70を操作(押下)する。これにより、駐車券を発行すべき装置番号(駐車データ)が選択されて、その装置番号の番号表示部69が選択表示される。利用者は、自転車3を駐車した駐輪スペース13の装置番号が番号表示部69で選択表示されていることを確認しつつ、発行ボタン66を操作(押下)する。
発券機5は、上記のような発券操作の発行ボタン66の操作に応じて、装置番号に基づく撮像指示信号をカメラ6へと送信する。カメラ6は、発券機5から撮像指示信号を受信すると、駐車券の発券操作をした利用者を撮像して、装置番号を付加した撮像データを生成する(ステップS6)。
また、カメラ6は、撮像データを、LAN10を介して駐車場管理装置7へと送信する。そして、駐車場管理装置7では、カメラ6から受信した撮像データを撮像データベース22に記録する(ステップS7)。このとき、駐車場管理装置7は、装置番号に基づいて、在車データベース21に記録されている在車データ(駐車データ)と、撮像データベース22に記録する撮像データとを関連付ける(紐付けする)。
また、発券機5は、発行ボタン66の操作に応じて、カードフィーダ77が図示しない駐車券保管部から駐車券をカードライタ76に送り出し、選択されている装置番号の駐車データ及び駐車券番号を書き込んだ駐車券を、カードライタ76によって生成して、駐車券取出口67を通じて発行する(ステップS8)。なお、発券機5は、駐車券の発行時に、選択されている装置番号と駐車券の駐車券番号とを、精算機4を介して駐車場管理装置7へと送信する。駐車場管理装置7は、この装置番号に係る在車データベース21の在車データについて駐車券番号を記録する。
このようにして発券機5で駐車券が発行されると、番号表示部69は、選択されている装置番号の表示を消去する(ステップS9)。
他方、利用者が駐車券の発行を所望しない場合、発券機5の発券操作を行わずに(ステップS5:No)、入庫時刻から所定時間(例えば、10分)経過すると(ステップS10:Yes)、発券機5では、利用者が駐車券の発行をしないと判断する。そして、番号表示部69は、選択されている装置番号の表示を消去して(ステップS9)、駐輪時動作が終了する。
次に、駐輪場管理システム1における通常の精算動作について図5を参照しながら説明する。
先ず、駐輪場2の利用者は、精算機4の精算キー58を操作(押下)する。すると、精算機4では、例えば図6(1)に示すような精算処理の待機画面を表示器36に表示する。この待機画面では、例えば、現在日付と時刻が表示され、その下方に、駐車券の挿入又は装置番号の入力、或いは紛失キー60の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。若しくは、図示しない人感センサ等で精算機4の近傍の利用者を感知した場合に、特に精算キー58の操作を必要とせずに、待機画面を表示するようにしてもよい。
このとき、精算機4は、カード挿入口39に対する駐車券の挿入の有無を判断(検知)して(ステップS11)、駐車券がカード挿入口39に挿入された場合(ステップS11:Yes)、カードリーダ/ライタ51によって駐車券から駐車券番号や入庫時刻等の駐車データを読み取り、この駐車データを表示器36に表示する(ステップS12)。なお、精算機4では、駐車券の挿入時が出庫時刻として設定される。
また、精算機4は、駐車券から読み取った駐車データの駐車券番号に基づいて、駐輪場2と提携する店舗における利用者の利用情報についての問合せを駐車場管理装置7へと送信する(ステップS13)。駐車場管理装置7は、精算機4から利用情報の問合せを受信すると、この問合せの駐車券番号に対応する利用情報を店舗利用情報データベース23から取得して、精算機4へと送信する。このようにして、精算機4は、駐車料金の割引や免除の対象となる利用情報を駐車場管理装置7(店舗利用情報データベース23)から取得する(ステップS14)。その後、精算機4における精算動作は、入庫時刻、出庫時刻及び利用情報に基づく駐車料金計算処理(ステップS18)へと移行する。
他方、精算機4において、駐車券がカード挿入口39に挿入されない場合(ステップS11:No)、精算機4は、テンキー37の押下による装置番号の入力の有無を判断する(ステップS15)。例えば、利用者が精算機4のテンキー37を操作して数値入力すると、これに応じて、精算機4は、図6(2)に示すような装置番号入力画面を表示器36に表示する。例えば、装置番号入力画面では、装置番号の入力についてのガイダンス及び入力された番号の表示に加えて、精算処理を開始するための精算キー58の操作や装置番号の入力をやり直すための戻るキー63の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。なお、精算機4では、精算キー58の操作時が出庫時刻として設定される。
精算機4は、装置番号の入力及び精算キー58の操作がされると(ステップS15:Yes)、この装置番号に基づいて駐輪スペース13(駐車装置16)への入庫時刻についての問合せを駐車場管理装置7へと送信する(ステップS16)。駐車場管理装置7は、精算機4から入庫時刻の問合せを受信すると、この問合せの装置番号に対応する駐車データを在車データベース21から取得して、取得した駐車データを精算機4へと送信する。このようにして、精算機4は、入庫時刻を含む駐車データを駐車場管理装置7(在車データベース21)から取得する(ステップS17)。なお、このとき、精算機4は、上記したような店舗利用情報の取得処理(ステップS13及びステップS14)を行ってもよい。その後、精算機4における精算動作は、入庫時刻及び出庫時刻に基づく駐車料金計算処理(ステップS18)へと移行する。
駐車料金計算処理(ステップS18)では、精算機4が入庫時刻及び出庫時刻に基づいて駐車料金を計算し、必要であれば店舗の利用情報に応じた割引や免除を適用して駐車料金を計算する。そして、精算機4は、計算した駐車料金について、図6(3)に示すような料金表示画面を表示器36に表示する(ステップS19)。例えば、料金表示画面では、駐車料金の他に、装置番号や入庫時刻等の駐車データも表示される。
利用者は、精算機4の表示器36に表示された駐車料金に従って、紙幣挿入口40やコイン投入口41を介した現金の支払や、カード挿入口を介したクレジットカードやプリペイドカードによる支払によって精算処理を行う(ステップS20)。
精算処理が完了すると、精算機4は、図6(4)に示すような精算完了画面を表示器36に表示する。例えば、精算完了画面では、領収証を発行するための領収証キー59の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。
精算機4は、駐車料金の精算処理が完了すると、精算処理をした装置番号に係る駐車装置16に対するアンロック指示信号を中継装置17へと送信する。中継装置17では、精算機4から受信したアンロック指示信号に応じて、ロック装置制御部34がアンロック制御信号を精算した装置番号の駐車装置16へと送信する。
駐車装置16は、中継装置17から受信したアンロック制御信号に応じて、保持部29のロック機構部30が自転車3の前輪のロックを解除する(ステップS21)。
また、駐車装置16では、前輪検知部31が自転車3の前輪を検知することによって、自転車3の出庫の有無を判断(検知)する(ステップS22)。そして、自転車3が出庫された場合(ステップS22:Yes)、駐車装置16は、装置番号に基づく出庫通知を、精算機4を介して駐車場管理装置7へと送信する。駐車場管理装置7は、駐車装置16から受信した出庫通知に応じて、この出庫通知の装置番号に係る在車データベース21の在車データについて、在車の有無を在車無しに設定する(ステップS23)。
なお、精算機4は、駐車券を用いた駐車料金の精算処理が完了したときに、駐車券を回収した場合(未使用駐車券がない場合、ステップS24:No)には、精算動作を終了してよい。他方、精算機4は、駐車券を回収しなかった場合(未使用駐車券がある場合、ステップS24:Yes)には、駐車券無効処理を行い、駐車券番号を含む駐車券無効通知を駐車場管理装置7へと送信する。
駐車場管理装置7は、精算機4から受信した駐車券無効通知に応じて、この駐車券無効通知の駐車券番号を駐車券無効情報として駐車券無効データベース24に記録する(ステップS25)。
次に、駐輪場管理システム1において、紛失した駐車券を駐車場管理装置7側で再発行するまでの動作について図7を参照しながら説明する。
駐輪場2の利用者は、買物等を行った店舗での買物金額等の利用情報を店舗側駐車券処理装置9によって駐車券に書き込んだ後、駐車券を紛失し、且つ自転車を駐輪した駐輪スペース13(駐輪装置16)の場所が分からない場合、管理室を訪れて管理人に駐車券再発行等の対処を依頼する。
管理人は、利用者に自転車3を駐輪スペース13に駐輪した時間帯(駐輪装置16にロックした時間帯)を確認し、入庫時間帯として駐車場管理装置7に入力する(ステップS31)。
このとき、駐車場管理装置7は、データ取得部として動作して、入庫時間帯の入力に応じて、入庫時間帯の範囲に含まれる1つ以上の駐車データを在車データベース21から取得する。更に、駐車場管理装置7は、取得した1つ以上の駐車データにそれぞれ関連付けられた1つ以上の撮像データを撮像データベース22に対して問い合わせて(ステップS32)、入庫時間帯の1つ以上の撮像データを候補撮像データとして取得する(ステップS33)。
また、駐車場管理装置7は、取得した1つ以上の候補撮像データを管理人又は利用者が確認できるように、図8に示すような候補撮像データ確認画面(第1の確認画面)を表示器(図示せず)に表示する(ステップS34)。例えば、候補撮像データ確認画面では、駐車券の紛失が申告された日時、取得した1つ以上の候補撮像データの一覧、1つ以上の候補撮像データのうち確認中の候補撮像データ、確認中の候補撮像データに関連付けられた駐車データ、この駐車データの駐輪エリア、この駐輪エリアにおける入場履歴等が表示される。
ここで、管理人は、駐車場管理装置7の候補撮像データ確認画面に表示された候補撮像データを確認し、利用者と見比べる(照らし合わせる)ことによって利用者自身を示すか否かを判断して、駐車場管理装置7を操作して利用者自身を示す撮像データを選択する(ステップS35)。なお、管理人は、駐車場管理装置7の候補撮像データ確認画面に表示された駐車データ及び撮像データを利用者に確認させてから撮像データを選択してもよい。
駐車場管理装置7は、撮像データの選択操作に応じて、この撮像データに関連付けられた駐車データの装置番号に対応する店舗利用情報を、店舗利用情報データベース23から取得する(ステップS36)。
また、駐車場管理装置7は、撮像データの選択操作に応じて、この撮像データに関連付けられた駐車データの駐車券の再発行を書込み機25に指示して、新しい駐車券に駐車データを書き込んで利用者に対して再発行する(ステップS37)。この再発行駐車券は、紛失した駐車券と同じ駐車券番号及び入庫時刻等の駐車データ、並びに店舗利用情報が書き込まれるが、紛失した駐車券と同じ駐車券番号で、且つ一つカウントアップ(インクリメント)した発行回数が書き込まれる。駐車場管理装置7は、発行回数がカウントアップされた再発行駐車券の駐車データを、紛失した駐車券に係る在車データベース21の在車データに記録する(ステップS38)。
なお、駐車場管理装置7は、紛失した駐車券について駐車券無効処理を行い、その駐車券番号と発行回数を駐車券無効情報として駐車券無効データベース24に記録する(ステップS39)。
その後、利用者は、再発行された駐車券を用いて、精算機4において通常の精算処理を行うことができる。若しくは、再発行された駐車券を用いて、新規の買い物割り引きを受けるべく、店舗に買い物に行った後に通常の精算処理を行ってもよい。
次に、駐輪場管理システム1において、紛失した駐車券を精算機4側で再発行するまでの動作について図9を参照しながら説明する。
駐輪場2の利用者は、買物等を行った店舗での買物金額等の利用情報を店舗側駐車券処理装置9によって駐車券に書き込んだ後、駐車券を紛失し、且つ自転車を駐輪した駐輪スペース13(駐輪装置16)の場所が分からない場合、精算機4の操作キー群38の紛失キー60を操作(押下)する(ステップS41)。
精算機4は、紛失キー60の操作に応じて、利用者が駐車券を紛失したことを示す券紛失通知を駐車場管理装置7へと送信する。
また、精算機4は、紛失キー60の操作に応じて、撮像指示信号を通信中継部33を介してカメラ6(第2の撮像部)へと送信する。カメラ6は、精算機4から撮像指示信号を受信すると、紛失キー60の操作をした利用者を撮像して撮像データを生成する(ステップS42)。またカメラ6は、撮像データを、LAN10を介して駐車場管理装置7へと送信する(ステップS43)。
駐車場管理装置7は、精算機4から券紛失通知を受信すると共に、カメラ6から撮像データを受信する(ステップS44)。そして、駐車場管理装置7は、券紛失通知に応答して(ステップS45)、精算機4のマイク43及びスピーカ44と通話接続し、駐車場管理装置7側の管理人と精算機4側の利用者とが音声通信可能な状態となる。また、駐車場管理装置7は、受信した撮像データを表示器に表示して紛失操作を行う利用者の画像を確認する。
利用者は、自転車3を駐輪スペース13に駐輪した入庫時間帯を、精算機4のマイク43(入庫時間帯入力部)を通じて駐車場管理装置7へと通知する(ステップS46)。
あるいは、利用者は、精算機4のテンキー37や操作キー群38(入庫時間帯入力部)を用いて入庫時間帯を入力し駐車場管理装置7へと通知する。例えば、精算機4は、図12(1)に示すような入庫時間帯入力画面を表示器36に表示し、利用者によるキー入力を待っている。例えば、入庫時間帯入力画面では、入庫時間帯の入力についてのガイダンス及び入力された時間帯の表示に加えて、入力した時間帯を駐車場管理装置7へと送信して紛失操作を進行させるための精算キー58の操作、時間帯の入力をやり直すための戻るキー63の操作、紛失操作を取り消すための取消キー61の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。
駐車場管理装置7は、精算機4から受信した入庫時間帯を入力した後(ステップS47)、データ取得部として動作して、入庫時間帯の入力に応じて、入庫時間帯の範囲に含まれる1つ以上の駐車データを在車データベース21から取得する。更に、駐車場管理装置7は、取得した1つ以上の駐車データにそれぞれ関連付けられた1つ以上の撮像データを撮像データベース22に対して問い合わせて、入庫時間帯における1つ以上の撮像データを候補撮像データとして取得する(ステップS48)。
また、駐車場管理装置7は、カメラ6から受信した紛失操作時の撮像データと、撮像データベース22から取得した1つ以上の候補撮像データとを、管理人が比較して確認できるように、図10に示すような候補撮像データ確認画面(第2の確認画面)を表示器(図示せず)に表示する(ステップS49)。例えば、候補撮像データ確認画面では、駐車券の紛失が申告された日時、取得した1つ以上の候補撮像データの一覧、1つ以上の候補撮像データのうち確認中の候補撮像データ、駐車券の紛失操作時の撮像データ、確認中の候補撮像データに関連付けられた駐車データ、この駐車データの駐輪エリア、この駐輪エリアにおける入場履歴等が表示される。
ここで、管理人は、駐車場管理装置7の表示器に表示された候補撮像データを、紛失操作時の撮像データと見比べることによって利用者自身を示すか否かを判断して、駐車場管理装置7を操作して利用者自身を示す候補撮像データを選択する(ステップS50)。
駐車場管理装置7は、候補撮像データの選択操作に応じて、候補撮像データに関連付けられた駐車データに関して、店舗利用情報を店舗利用情報データベース23から取得する。そして、駐車場管理装置7は、選択された候補撮像データを、駐車データ及び店舗利用情報と共に精算機4へと送信する(ステップS51)。
精算機4は、駐車場管理装置7から候補撮像データを受信すると(ステップS52)、この候補撮像データを表示器36に表示し(ステップS53)、利用者自身を示す撮像データとして正しいか否かを利用者に判断させ、例えば、利用者自身を示す候補撮像データの選択操作をさせる。
精算機4は、候補撮像デ−タの選択操作に応じて、この候補撮像デ−タに関連付けられた駐車デ−タに関して、この駐車データを用いた駐車料金の精算処理と、駐車データの駐車券の再発行とを、利用者に選択操作させるために(精算処理を継続するか否かを判断させるために)、例えば図12(4)に示すような後処理選択画面を表示器36に表示する(ステップS54)。後処理選択画面では、例えば、紛失した駐車券の駐車券番号が表示され、また、駐車エリア、装置番号、入場時刻(入庫時刻)、買い物額合計(利用情報)等の駐車データが表示される。更に、後処理選択画面では、表示されている駐車データで精算処理するための精算キー58の操作、表示されている駐車データで駐車券を再発行するための戻るキー63の操作、紛失操作を取り消すための取消キー61の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。
精算機4は、表示器36が後処理選択画面を表示している間に、利用者が精算キー58の操作により精算処理を選択した場合(ステップS54:Yes)、上記のように取得した駐車デ−タ及び店舗利用情報を用いて、上記のステップS18〜ステップS25と同様にして精算処理を行う。
他方、精算機4は、表示器36が後処理選択画面を表示している間に、利用者が戻るキー63の操作により駐車券の再発行を選択した場合(ステップS54:No)、上記のように取得した駐車デ−タ及び店舗利用情報と共に、駐車券再発行指示信号を発券機5へと送信する。発券機5は、精算機4から受信した駐車券再発行指示信号に応じて、駐車デ−タ及び店舗利用情報を用いて駐車券を再発行する(ステップS55)。また、精算機4は、駐車券再発行指示信号を駐車場管理装置7にも送信して、駐車場管理装置7は、この駐車券再発行指示信号に応じて、上記のステップS39と同様にして駐車券再発行後の処理を行う。
上記した実施形態では、精算機4と発券機5が別体で設けられる構成を説明したが、この構成に限定されず、例えば、他の実施形態では、精算機4と発券機5が一体的に構成されていてもよい。また、上記した実施形態では、カメラ6が発券機5と別体で設けられる構成を説明したが、この構成に限定されず、例えば、他の実施形態では、カメラ6が発券機5と一体的に構成されていてもよい。
また、上記した実施形態では、発券機5の近傍に設けられたカメラ6が、駐車券を受け取る利用者を撮像する第1の撮像部、及び券紛失時操作部を操作する利用者を撮像する第2の撮像部として動作する構成を説明したが、この構成に限定されず、例えば、他の実施形態では、第1の撮像部として動作するカメラ6を発券機5の近傍に設けると共に、第2の撮像部として動作する他のカメラを精算機4の近傍に設けて構成されていてもよい。
本実施形態によれば、上述のように、駐輪場管理システム1(駐車場管理システム)には、駐輪場2(駐車場)に自転車3(車両)を駐車する利用者に対して駐車データを記録した駐車券を発行する発券機5と、利用者の精算操作に従って精算処理を行う精算機4と、が設けられている。また、駐輪場管理システム1は、駐車場管理装置7(駐車場管理部)と、カメラ6(第1の撮像部)とを備え、精算機4(CPU47)が駐車データ送信部として動作している。駐車場管理装置7は、駐輪場2における自転車3の駐車データを一括して管理する。駐車データ送信部は、自転車3が駐輪場2に駐車した際の駐車データを駐車場管理装置7へと送信する。カメラ6は、発券機5の近傍に設けられ、発券機5による駐車券の発行に連動して、駐車券を発行する利用者を撮像して撮像データ(第1の撮像データ)を生成すると共に、撮像データを駐車場管理装置7へと送信する。精算機4は、カードリーダ/ライタ51(読取部)を備え、また、CPU47が料金算出部として動作している。カードリーダ/ライタ51は、駐車券から精算処理に係る駐車データを読み取る。料金算出部は、精算処理に係る駐車データに記録された入庫時刻と精算時の出庫時刻とに基づいて駐車料金を算出する。駐車場管理装置7は、在車データベース21(在車データ記録部)及び撮像データベース22(撮像データ記録部)を有する駐車場管理サーバ8を備え、データ取得部、撮像データ出力部及び駐車データ出力部として動作する。在車データベース21は、駐車データ送信部から受信した駐車データを記録する。撮像データベース22は、カメラ6から受信した撮像データを、在車データベース21に記録された駐車データと関連付けて記録する。データ取得部は、駐輪場2における自転車3の入庫時間帯の入力に応じて、入庫時間帯の範囲に含まれる駐車データを在車データベース21から取得すると共に、取得した駐車データに関連付けられた候補撮像データを撮像データベース22から取得する。撮像データ出力部は、データ取得部で取得した候補撮像データが利用者自身を示すか否かを確認可能とするために候補撮像データを出力する。駐車データ出力部は、利用者自身を示す候補撮像データに関連付けられた駐車データを、紛失した駐車券に代えて利用できるように出力する。
このように、本実施形態に係る駐輪場管理システム1では、入庫時の駐車データに関連付けられて撮像データが駐車場管理サーバ8に記録されているので、利用者が駐車券を紛失した場合でも、利用者自身を示す撮像データを確認することができれば、この撮像データに関連付けられた駐車データを取得することができる。従って、駐車券の紛失により精算処理や出庫処理に生じる渋滞等の支障を軽減することができる。例えば、車両の駐車位置を利用者が失念していても、取得した駐車データに基づいて容易に特定することができるし、駐車券の紛失による高額な懲罰的駐車料金の支払いが生じることもなくなり、利用者に不満の無いサービスを提供することができる。駐車場管理サーバ8には多数の撮像データが記録されるが、駐車場管理装置7では、駐車場管理装置7に入力された入庫時間帯に絞り込んで候補撮像データを出力することができるので、システムの管理人や駐車場の利用者は、少数の候補撮像データの中から利用者自身を示す撮像データを確認することができる。従って、画像データに基づく顔認証処理のような高度な技術を採用する必要がなく、システムの導入に要する費用(コスト)や処理時間を削減することができる。
また、本実施形態の駐輪場管理システム1は、店舗側駐車券処理装置9(店舗側駐車券処理部)を更に備え、駐車場管理サーバ8は、店舗利用情報データベース23(店舗利用情報記録部)を更に備える。店舗側駐車券処理装置9は、駐輪場2と提携する店舗に設けられると共に駐車場管理装置7に通信接続されていて、駐車券から駐車データを読み取り、また、利用者による店舗の利用情報を駐車券に記録すると共に駐車データ及び利用情報を駐車場管理装置7に送信する。店舗利用情報データベース23は、店舗側駐車券処理装置9から受信した利用情報を駐車データと関連付けて記録する。また、精算機4の料金算出部は、精算処理に係る駐車データに関連付けられた利用情報を店舗側駐車券処理装置9から取得し、取得した利用情報に応じた割引を適用して駐車料金を算出する。
これにより、店舗での買い物等の利用情報が記憶された駐車券を紛失した場合でも、上記したように入庫時間帯における撮像データに関連付けられた駐車データを取得すれば、更に、駐車データに関連付けられた利用情報を取得することができる。従って、店舗での買い物等の利用に応じた駐車料金の割引データを再現することができ、店舗からのサービスが喪失されず、利用者に不満の無いサービスを提供することができる。
また、本実施形態の駐輪場管理システム1によれば、駐車場管理装置7の撮像データ出力部は、候補撮像データを確認可能とするための候補撮像データ確認画面(第1の確認画面)を表示することによって、候補撮像データを出力する。駐車場管理装置7の駐車データ出力部は、駐車データの駐車券を再発行することによって、駐車データを出力する書込み機25である。
これにより、利用者が駐車券を紛失した場合に、駐車場管理装置7が備えられた管理室を訪れることにより、駐輪場管理システム1の管理人は、駐車場管理装置7の表示器で候補撮像データ確認画面に表示された候補撮像データと利用者を見比べて利用者自身を示すか否かを確認することができる。また、管理人は、書込み機25を用いて、利用者に対して駐車券を再発行することができる。従って、駐輪場管理システム1は、利用者の撮像データを使用していても、プライバシー保護や個人情報保護に優れている。
また、本実施形態の駐輪場管理システム1によれば、精算機4は、券紛失時操作部として動作する操作キー群38(特に、紛失キー60)と、入庫時間帯入力部として動作するマイク43やテンキー37及び操作キー群38を備え、カメラ6が精算機4の第2の撮像部として動作する。券紛失時操作部は、利用者が駐車券を紛失したことを示す券紛失通知を、利用者による操作に応じて駐車場管理装置へと送信するためのものである。カメラ6は、券紛失時操作部の操作に連動して、券紛失時操作部を操作する利用者を撮像して第2の撮像データを生成すると共に、第2の撮像データを駐車場管理装置7へと送信する。入庫時間帯入力部は、駐輪場2における自転車3の入庫時間帯について、利用者からの音声通信又は利用者による数値入力操作での入力を受け付けると共に、駐車場管理装置7へと送信するためのものである。駐車場管理装置7において、上記したデータ取得部は、券紛失通知部から券紛失通知を受信すると共に、第2の撮像部から第2の撮像データを受信したとき、入庫時間帯入力部から受信した入庫時間帯を入力して、入庫時間帯の範囲に含まれる駐車データ及び候補撮像データを取得する。また、上記した撮像データ出力部は、データ取得部で取得した候補撮像データ及び当該候補撮像データに関連付けられた駐車データを、精算機4へと送信することによって出力する。精算機4は、撮像データ出力部から受信した候補撮像データが利用者自身を示すか否かを当該利用者に確認可能とするための候補撮像データ確認画面(第2の確認画面)を表示する。
これにより、利用者が駐車券を紛失した場合に、駐車場管理装置7が備えられた管理室を訪れなくても、精算機4を用いて駐車場管理装置7と通信接続して駐車券の紛失操作を行うことができる。従って、駐車券を紛失した利用者の負担を軽減することができる。
更に、本実施形態の駐輪場管理システム1によれば、精算機4は、利用者が候補撮像データ確認画面で確認操作をした場合に、その確認操作に応じて、利用者自身を示す候補撮像データに関連付けられた駐車データについて、駐車券再発行及び精算処理の何れかを利用者に選択させるための後処理選択画面を表示器36に表示する。ここで、精算機4は、表示器36の後処理選択画面の案内に応じて利用者が駐車券再発行を選択した際に、利用者自身を示す候補撮像データに関連付けられた駐車データの駐車券の再発行を発券機5に指示する。また、精算機4は、表示器36の後処理選択画面の案内に応じて利用者が精算処理を選択した際に、料金算出部は、利用者自身を示す候補撮像データに関連付けられた駐車データを、精算処理に係る駐車データとして駐車料金を算出する。
これにより、利用者が駐車券を紛失した場合に、駐車場管理装置7が備えられた管理室を訪れなくても、精算機4側で取得した駐車データを用いて、精算処理及び駐車券再発行の何れをすることもできる。従って、駐車券を紛失した利用者の負担を軽減することができる。
次に、本発明の第2の実施形態による駐輪場管理システム1について説明する。第2の実施形態の駐輪場管理システム1の各部の構成は、第1の実施形態と略同様であるが、駐車場管理装置7が撮像データから利用者の顔画像領域を検出すると共に、顔画像領域にモザイク処理等の秘匿処理を施す画像加工部を備える点で異なる。
また、第2の実施形態の駐輪場管理システム1における動作は、第1の実施形態と略同様であるが、紛失した駐車券を精算機4側で再発行するまでの動作が部分的に異なる。以下では、第2の実施形態の駐輪場管理システム1において、紛失した駐車券を精算機4側で再発行するまでの動作について、図11を参照しながら説明する。
この動作において、精算機4の紛失キー操作(ステップS41)から駐車場管理装置7の候補撮像データ取得(ステップS47)までの処理は、第1の実施形態と同様であるので、それらの説明及び図11における図示は省略する。
駐車場管理装置7では、ステップS7で取得した1つ以上の候補撮像データのそれぞれについて、上記した画像加工部が、顔の輪郭を検出することによって利用者の顔画像領域を検出し(ステップS61)、顔画像領域にモザイク処理等の秘匿処理を施す(ステップS62)。また、画像加工部は、秘匿処理した候補撮像データを圧縮処理し、例えば解像度をVGAからQVGAに変換してもよい(ステップS63)。駐車場管理装置7は、このようにして秘匿処理された候補撮像データを精算機4へと送信する。なお、駐車場管理装置7は、1つ以上の候補撮像データを順次、例えば、入庫時刻の順に、1つずつ秘匿処理して精算機4へと送信する(ステップS64)。即ち、駐車場管理装置7では、入庫時間帯分の候補撮像データの秘匿処理が終了するまで(ステップS65:Yes)、上記した秘匿処理及び送信処理が繰り返される。
精算機4は、顔画像領域が秘匿処理された1つ以上の候補撮像データを駐車場管理装置7から受信し(ステップS66)、何れかの候補撮像データを利用者が選択できるように、図12(2)に示すような候補撮像データ選択画面を表示器36に表示する(ステップS67)。例えば、候補撮像データ選択画面では、受信した1つ以上の候補撮像データのうち、1つの画像が表示され、また、同じ入庫時間帯における候補撮像データの数と、表示中の候補撮像データについての入庫順とが画像右上に表示される。更に、候補撮像データ選択画面では、表示されている候補撮像データを選択して決定するための精算キー58の操作、表示されている候補撮像データを順次切り替えるための登録キー62の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。
精算機4は、1つ以上の候補撮像データの顔画像以外の特徴として体型や服装、持ち物(アクセサリー、カバン等)等を候補撮像データ選択画面に表示することにより、何れの候補撮像データが利用者自身を示す撮像データとして正しいかを利用者に判断させ、例えば、利用者自身を示す候補撮像データの選択操作をさせる(ステップS68)。
また、精算機4は、所定の候補撮像データについて精算キー58の操作によって選択決定されると、選択された候補撮像データに関連付けられた駐車データ及び店舗利用情報について、図12(3)に示すような駐車データ表示画面を表示器36に表示する。例えば、駐車データ表示画面では、駐車エリア、装置番号、入場時刻(入庫時刻)、買い物額合計(利用情報)等の駐車データが表示され、また、同じ入庫時間帯における駐車データの数と、表示中の駐車データについての入庫順とが表示される。更に、駐車データ表示画面では、表示されている駐車データを選択して決定するための精算キー58の操作、候補撮像データ選択画面に戻るための戻るキー63の操作、紛失操作を取り消すための取消キー61の操作について利用者へのガイダンスが表示されている。
精算機4において利用者が候補撮像データを選択操作した後の駐車データの処理は、第1の実施形態の(ステップS50〜ステップS56)と同様であるので、それらの説明及び図11における図示は省略する。
第2の実施形態によれば、上述のように、駐輪場管理システム1の駐車場管理装置7は、上記したデータ取得部で取得した候補撮像データに対して秘匿処理を施す画像加工部を更に備え、上記した撮像データ出力部は、画像加工部で秘匿処理された候補撮像データを出力する。
これにより、利用者の撮像データは、秘匿処理されてから出力されることになるため、駐輪場管理システム1は、利用者の撮像データを使用していても、プライバシー保護や個人情報保護に優れている。この場合、利用者の体型や服装、持ち物(アクセサリー、カバン等)等の顔画像以外の特徴を判断することによって、撮像データが利用者自身を示すか否かの確認の精度が維持される。
また、第2の実施形態では、利用者が精算機4で入庫時間帯を入力してから、この入庫時間帯における候補撮像データが精算機4で表示されるまでの一連の処理が、顔認証等の高度な画像処理を伴うことなく、精算機4及び駐車場管理装置7によって自動的に行われる。従って、利用者は、駐車券の紛失操作の開始後、直ぐに、候補撮像データ及び駐車データ、並びに店舗利用情報を取得することができ、精算処理や駐車券再発行を円滑に行うことができる。
なお、利用者が、自身の入庫時刻とは異なる入庫時間帯を入力して他人の候補撮像データを選択して精算処理や駐車券の再発行をして不正に出庫した場合には、駐車券の紛失処理時の撮像データや、在車データベース21に残された駐車データ及びこの駐車データに関連付けられていて撮像データベース22に残された撮像データを用いることにより、不正に出庫した利用者を特定することができる。その点では、第2の撮像データは秘匿処理を施さない状態で、撮像データベース22に駐車券再発行の履歴と共に記録しておくのが望ましい。
次に、本発明の第3の実施形態による駐輪場管理システム1について説明する。第3の実施形態の駐輪場管理システム1の各部の構成は、第1の実施形態と略同様であるが、駐車場管理装置7が撮像データから利用者の顔画像領域を検出すると共に、顔画像領域にモザイク処理等の秘匿処理を施し、また、撮像データに施された秘匿処理を解除する画像加工部を備える点で異なる。
また、第3の実施形態の駐輪場管理システム1における動作は、第1の実施形態と略同様であるが、紛失した駐車券を駐車場管理装置7側で再発行するまでの動作、及び紛失した駐車券を精算機4側で再発行するまでの動作が部分的に異なる。
以下では、第3の実施形態の駐輪場管理システム1において、紛失した駐車券を駐車場管理装置7側で再発行するまでの動作について説明する。
この動作において、入庫時間帯の入力(ステップS31)から候補撮像データの取得(ステップS33)までの処理は、第1の実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。また、ステップS33で取得した1つ以上の候補撮像データについては、秘匿処理(ステップS61、ステップS62及びステップS65)が施されるが、第2の実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。
そして、駐車場管理装置7では、上記のように秘匿処理された1つ以上の候補撮像データを管理人又は利用者が確認できるように、図8と同様の候補撮像データ確認画面(第1の確認画面)を表示器(図示せず)に表示する。なお、この候補撮像データ確認画面では、1つ以上の候補撮像データの一覧及び確認中の候補撮像データは、顔画像領域に秘匿処理が施されている。
ここで、管理人は、駐車場管理装置7の候補撮像データ確認画面における秘匿処理された候補撮像データを確認し、顔画像以外の体型や服装、持ち物等の特徴に基づいて利用者と見比べる(照らし合わせる)ことによって利用者自身を示すか否かを判断して、駐車場管理装置7を操作して利用者自身を示す撮像データを選択する。このとき、管理人は、駐車場管理装置7を操作して、候補撮像データ確認画面における確認中の候補撮像データについて、秘匿処理を画像加工部によって解除し、秘匿処理が解除された候補撮像データと利用者とを見比べてもよい。なお、管理人は、駐車場管理装置7の表示器に駐車データ及び秘匿処理された撮像データを表示して利用者に確認させてから撮像データを選択してもよい。
第3の実施形態によれば、上述のように、駐輪場管理システム1の駐車場管理装置7は、上記したデータ取得部で取得した候補撮像データに対して秘匿処理を施し、また、候補撮像データに施された秘匿処理を解除する画像加工部を更に備え、駐車場管理装置7の上記した撮像データ出力部は、候補撮像データを確認可能とするための候補撮像データ確認画面を当該駐車場管理装置7の表示器に表示する際に、通常、画像加工部で秘匿処理された候補撮像データを表示し、また、秘匿処理の解除操作に応じて、秘匿処理を解除した(秘匿処理を施す前の)候補撮像データを表示することによって、候補撮像データを出力する。
これにより、利用者の撮像データは、通常は、秘匿処理されてから出力されることになるため、駐輪場管理システム1は、利用者の撮像データを使用していても、プライバシー保護や個人情報保護に優れている。この場合、利用者の体型や服装、持ち物等の顔画像以外の特徴を判断することによって、撮像データが利用者自身を示すか否かの確認の精度が維持される。また、駐輪場管理システム1では、駐車場管理装置7では、管理人による解除操作に応じて、秘匿処理を解除した候補撮像データを確認することができる。従って、候補撮像データが利用者自身を示すか否かの確認を正確に行うことができるし、秘匿処理を解除できるものがシステムの管理人に限定されるので、利用者のプライバシーや個人情報は、適切に保護される。なお、秘匿処理を解除できる権限を管理人の中でも厳しく限定し、例えば複数の管理人に対して監督権限のある特定管理人のIDやパスワードの入力に応じて、秘匿処理の解除が成されてもよい。
また、上記した第2の実施形態及び第3の実施形態では、駐車場管理装置7は、駐車券発行時の撮像データの生データを撮像データベース22に記録していて、駐車券の紛失操作時には、画像加工部が撮像データベース22から取得した生データの撮像データに対して秘匿処理を施す構成を説明したが、この構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、駐車場管理装置7は、画像加工部によって秘匿処理された撮像データを撮像データベース22に記録していて、駐車券の紛失操作時には、撮像データベース22から秘匿処理された撮像データを取得するように構成されていてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態による駐輪場管理システム1について説明する。図13及び図14は、第4の実施形態による駐輪場管理システム1を示している。以下では、第4の実施形態の駐輪場管理システム1の各部の構成について、第1の実施形態との相違点を説明する。
第4の実施形態による駐輪場管理システム1は、駐輪場2の入口82及び出口83にそれぞれ入口ゲート装置84及び出口ゲート装置85を備えたゲート式駐輪場として構成される。なお、駐輪場2は、第1の実施形態と同様に、複数の駐輪エリア12が設けられ、各駐輪エリア12に複数の駐輪スペース13が設けられるが、図13では、1つの駐輪エリア12を図示する。
入口82の近傍には、車両センサ86(車輪センサ)、発券機5及びカメラ6(第1の撮像部)が入場車路87に沿って備えられている。出口83の近傍には、出庫判別機88が出場車路89に沿って備えられている。
入口ゲート装置84は、ゲートバー90と通過センサ91とを備えている。入口ゲート装置84は、発券機5と通信可能に接続されている。入口ゲート装置84は、発券機5からの閉扉指示信号や通過センサ91からの通過検知信号に応じて、ゲートバー90を自動的に閉扉し、また、発券機5からの開扉指示信号に応じて、ゲートバー90を自動的に開扉する。
車両センサ86は、入口82に通じる入場車路87を挟んで配置される一組のセンサを有していて、入場車路87から入口ゲート装置84へと進入する自転車3の前輪を検知するように構成されている。また、車両センサ86は、発券機5に通信可能に接続されている。車両センサ86は、自転車3の前輪を検知すると車両検知信号を発券機5へと送信し、自転車3を検知しなくなると車両非検知信号を発券機5へと送信する。なお、車両センサ86は、進入する車両がバイクの場合には、タイヤの厚みの差から自転車3とは区別して、バイク車両検知信号を発券機5へと送信することもできる。
発券機5は、第1の実施形態と略同じ構成を有していて、更に、LAN10を介して駐車場管理装置7に接続されている。発券機5は、車両センサ86からの車両検知信号や車両非検知信号に応じて、閉扉指示信号を入口ゲート装置84へと送信し、また、発行ボタン66の操作に応じて、開扉指示信号を入口ゲート装置84へと送信するのと合わせて、発券機5はカメラ6に対して撮像指示信号を送信するように構成されている。第4の実施形態では、発行ボタン66を操作した時刻が入庫時刻となる。そして、発券機5は、駐車券を発行すると、駐車券番号や駐車エリア、入庫時刻等の駐車データを、LAN10を介して駐車場管理装置7へと送信する。同時に、カメラ6は発券機5から駐車券を発行する利用者を撮像して撮像データ(第1の撮像データ)を生成し、LAN10を介して駐車場管理装置7へと送信する。そして駐車場管理サーバ8の在車データベース21に駐車データを記録し、さらに駐車データに関連付けて撮像データベース22に撮像データを記録する。
出口ゲート装置85は、ゲートバー92を備えている。出口ゲート装置85は、出庫判別機88と通信可能に接続されている。出口ゲート装置85は、出庫判別機88からの閉扉指示信号に応じてゲートバー92を自動的に閉扉し、また、出庫判別機88からの開扉指示信号に応じてゲートバー82を自動的に開扉する。
出庫判別機88は、例えば、出口83に通じる出場車路89から出口ゲート装置85へと進入する自転車3を検知すると閉扉指示信号を出口ゲート装置85へと送信し、また、駐車料金を精算済みであることを判別すると開扉指示信号を出口ゲート装置85へと送信するように構成される。例えば、出庫判別機88は、駐車券から駐車データを読み取る機能を有して、駐車データに基づいて精算済みか否かを判別する。あるいは、出庫判別機88は、精算機4と同様に駐車料金を精算処理する機能を有して、精算されたときに精算済みであると判別する。
また、駐輪場2内には、精算機4及び第2カメラ93(第2の撮像部)が備えられている。精算機4は、第1の実施形態と同様にLAN10を介して駐車場管理装置7及び店舗側駐車券処理装置9に接続され、更に第2カメラ93及び出庫判別機88にも接続されているが、発券機5には接続されていない。精算機4は、操作キー群38の紛失キー60の操作に応じて、撮像指示信号を発券機5ではなく第2カメラ93へと送信する。
第2カメラ93は、カメラ6と同様に構成されるが、精算機4の近傍(例えば、上面側)に設けられ、例えば、精算機4の前方が被写界となるように配置されている。第2カメラ93は、LAN10に接続されていて、生成した撮像データを、LAN10を介して駐車場管理装置7へと送信することができる。
例えば、第2カメラ93は、精算機4から駐車券の紛失操作時に撮像指示信号を受信し、撮像指示信号、即ち駐車券の紛失操作に連動して、精算機4の紛失キー60を操作する利用者を撮像して、紛失操作時の利用者の撮像データ(第2の撮像データ)を生成する。
なお、駐車場管理装置7は、発券機5から受信した駐車データを駐車場管理サーバ8(在車データベース21(在車データ記録部))に記録してあるが、第2カメラ93から受信した第2の撮像データを、駐車場管理サーバ8に記録した駐車データに関連付けて駐車場管理サーバ8(撮像データベース22(撮像データ記録部))に記録する。撮像データベース22は、例えば、駐車券番号によって識別することで、撮像データを駐車データと関連付けてよい。これによって、前述した本発明の第1〜第3の実施形態と同様の、紛失した駐車券の再発行処理や、精算処理を行うことができる。
上記した第4の実施形態では、第2カメラ93が精算機4と別体で設けられる構成を説明したが、この構成に限定されず、例えば、他の実施形態では、第2カメラ93が精算機4と一体的に構成されていてもよい。
上記した第1〜第4の実施形態では、精算機4が駐輪装置16や発券機5からの駐車データを駐車場管理装置7へと送信する駐車データ送信部として動作する構成を説明したが、駐車データ送信部はこの構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、駐輪装置16や発券機5が、精算機4を介することなく駐車データを駐車場管理装置7へと送信するように構成されてもよい
本発明に係る駐車場管理システムにおいて、入庫時刻や出庫時刻の取得タイミングは、上記した実施形態に限定されず、適宜変更可能である。また、駐車券発行時に利用者を撮像するカメラ6の位置や撮像タイミングは、上記した実施形態に限定されず、適宜変更可能である。更に、駐車券の紛失操作に利用者を撮像するカメラ6又は第2カメラ93の位置や撮像タイミングも、上記した実施形態に限定されず、適宜変更可能である。
上述したように、本発明に係る駐車場管理システムであれば、利用者が駐車券を紛失しても、顔認証処理のような高度な技術に頼ることなく、利用者の駐車デ−タをすぐに確認することができる。
また、本発明に係る駐車場管理システムであれば、駐車券を紛失した利用者のプライバシーや個人情報を侵害することなく、利用者の駐車デ−タをすぐに確認することができる。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う駐車場管理システムもまた本発明の技術思想に含まれる。