JP2015527465A - ヘミセルロースを除去する方法 - Google Patents
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Abstract
選択的に、その中のヘミセルロースを抽出するために、抽出剤によりセルロース系材料を抽出処理して、セルロース系材料よりも少ないヘミセルロースを含むセルロース製品を形成するために、抽出されたヘミセルロースを分離することを含む、セルロース系材料を処理するための方法。抽出剤は、アミンオキシド及び非溶媒を含む。セルロース製品は、セルロース系繊維形態を保持する。
Description
関連出願の相互参照:
本出願は2012年8月20日に出願された米国仮出願61/684,973の優先権を主張する2013年3月14日出願された米国出願13/827,837の優先権を主張するものであり、これらの出願の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は2012年8月20日に出願された米国仮出願61/684,973の優先権を主張する2013年3月14日出願された米国出願13/827,837の優先権を主張するものであり、これらの出願の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、一般にセルロース含有材料からのヘミセルロースの除去に関する。特に、本発明は、セルロース含有材料からヘミセルロースを抽出するめの方法に関する。
セルロースは、典型的には、木材パルプや綿から得られ、さらに、特にセルロースエーテル、セルロースエステルおよびセルロースニトレートを含む他の誘導体を生成するために修飾されてもよい。セルロース誘導体は、種々の商業的な用途を有する。例えば、酢酸セルロースは、セルロースの酢酸エステルであり、以下を含む様々な製品に使用される:
繊維製品(例えば、ライニング、ブラウス、ドレス、結婚式やパーティーの服装、家庭用服飾品、カーテン生地、張り布やスリップカバー)、工業的用途(例えば、タバコ及びタバコ製品用の他のフィルタ、サインペン用のインク容器、敷板木材)、高吸収性製品(例えば、おむつ、生理用ナプキン、および外科用製品)、熱可塑性製品(例えば、フィルム用途、プラスチック機器、テープ)、化粧品および医薬品(拡張カプセル/錠剤の離型剤およびカプセル化剤)、薬剤(低刺激性外科用製品)など。
繊維製品(例えば、ライニング、ブラウス、ドレス、結婚式やパーティーの服装、家庭用服飾品、カーテン生地、張り布やスリップカバー)、工業的用途(例えば、タバコ及びタバコ製品用の他のフィルタ、サインペン用のインク容器、敷板木材)、高吸収性製品(例えば、おむつ、生理用ナプキン、および外科用製品)、熱可塑性製品(例えば、フィルム用途、プラスチック機器、テープ)、化粧品および医薬品(拡張カプセル/錠剤の離型剤およびカプセル化剤)、薬剤(低刺激性外科用製品)など。
高純度のα-セルロースは、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体を製造するために出発原料として必要とされる。アセテートグレードパルプは市販のパルププロセスで製造される特殊な原料であるが、そのようなパルプのコストは高い。コマーシャルペーパーグレードパルプは、90%未満のαセルロースを含有しており、セルロース誘導体を製造するための潜在的な粗セルロース源である。しかし、ペーパーグレードパルプはまたヘミセルロースなどの多量の不純物が含まれており、そのためアセテートフレークまたはトウを製造するなどの、ある特定の工業用途にはむかない。
Zhou等は、樺パルプを処理して、アセテートグレードパルプを得るために、ジメチルジオキシラン(DMDO)、パルプ漂白剤の使用について検討している。しかし、DMDOはその不安定性のために市販されていない。
したがって、ジメチルジオキシラン(DMDO)は高αセルロースパルプを大量に生産するための理想的な溶媒ではない。Zhou等、「樺から得るアセテートグレードパルプ」、「バイオリソース」(“Acetate-grade pulp from birch,” BioResources)(2010)、5(3)、1779−1778。
したがって、ジメチルジオキシラン(DMDO)は高αセルロースパルプを大量に生産するための理想的な溶媒ではない。Zhou等、「樺から得るアセテートグレードパルプ」、「バイオリソース」(“Acetate-grade pulp from birch,” BioResources)(2010)、5(3)、1779−1778。
バイオ燃料を形成するためのバイオマスの処理に関して研究が行われている。具体的には、様々なイオン性液体は、セルロース系材料を溶解するために使用できることが知られている。S. Zhu等は、グリーンケミカル・レビュー、2006、8、325-327ページに、イオン性液体中でセルロースを溶解させ、水、エタノール、またはアセトンなどの適切な析出物を添加することによって、それを回収する可能性について記述している。
他の研究者は、グルコースを経由してバイオ燃料を作る目的で、セルロース系材料を分解するためにイオン性液体を使用している。例えば、米国特許出願2010/0112646は、セルロース含有の出発原料が提供され、イオン性液体および酵素を含む液体処理媒体で処理されたセルロース系材料からグルコースを製造する方法を開示している。同様に、米国特許出願 2010/0081798は、材料を最初にイオン性液体で処理した後、酵素加水分解を経たリグノセルロース含有材料からグルコースを製造する方法を開示している。米国特許出願 2010/0081798は、イオン性液体でリグノセルロース含有材料を処理し、それを酵素加水分解および発酵させることにより、グルコースを得ることを開示している。しかし、セルロース含有材料をグルコースに転換するために、これらの文献に開示された方法は、セルロース分子の破壊をもたらし、セルロース分子がセルロース誘導体を作るための出発原料として使用されるために適さないものとする。
米国特許7,828,936は、セルロース系原料が、双極性非プロトン性結晶間膨潤剤とイオン性液体の混合物と、混合されるセルロースの溶解方法を記載している。この方法は、セルロースの完全な溶解及びセルロースの繊維形態の破壊をもたらす。セルロースは非溶媒を用いて再生することができるが、再生セルロースの結晶性は、元のセルロースサンプルと異なっていることがある。
したがって、繊維形態及びセルロース構造の他の特性を破壊することなく、より低いグレードの出発原料から高純度のαセルロースを製造する方法に対する需要が存在する。特に、他のセルロース誘導体に変換することができる高純度のα-セルロースを回収するために、セルロース系材料からヘミセルロースを除去するための低コストの方法に対する需要が存在する。
第一の実施形態において、本発明は、セルロース系材料を処理するための方法に関する。この方法は、選択的にヘミセルロースを溶解するために、抽出剤によりセルロース系材料を抽出する工程を含む。好ましくは、抽出剤は、アミンオキシドおよびヘミセルロースを溶解するが、α-セルロースには非溶媒として機能する非溶媒を含む。この方法はさらに、セルロース製品を形成するために、セルロース系材料から溶解ヘミセルロースを分離する工程を含み、セルロース製品はセルロース系材料よりもヘミセルロースの含有量が少ない。好ましくは、抽出剤は、選択的に、セルロース系材料中のヘミセルロースの少なくとも20%を抽出する。好ましくは、セルロース系材料中のヘミセルロースの15%未満が抽出される。好ましくは、セルロース製品はセルロース系繊維形態を保持する。アミンオキシドは、N-メチルモルホリンN-オキシド、ピリジンN-オキシド、およびR1R2R3N-Oからなる群から選択することができ、R1、R2およびR3は、1〜12の鎖長を有するアルキルである。非溶媒は、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、アルコール、N-メチルピロリドン、およびそれらの混合物、より好ましくは、水、DMSO、またはそれらの組み合わせからなる群から選択することができる。抽出剤は、少なくとも50重量%のアミンオキシドと少なくとも20重量%の非溶媒を含んでもよい。抽出剤は、少なくとも50重量%のn-メチルモルホリン-N-オキシドと少なくとも20重量%の水を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、抽出剤は、少なくとも0.8重量%のN-メチルモルホリンN-オキシド、少なくとも0.01重量%の水及び少なくとも50重量%のジメチルスルホキシドを含むことができる。この方法はさらに、セルロース製品を酵素、好ましくはヘミセルラーゼで処理することを含んでもよい。抽出工程は、30℃から150℃までの温度で行うことができる。セルロース製品は、277 nmで2.0未満の吸光度を有することができる。抽出は、バッチ、並流、または向流抽出を含むことができる。抽出は、撹拌タンク、ハイドロパルパー(hydrapulper)、スクリュ‐コンベヤーまたはスクリュ‐抽出器(screw extractor)の使用を含んでいてもよい。
第2の実施形態では、本発明は、高純度のαセルロースグレードパルプを製造するための方法に関する。この方法は、セルロース系繊維形態、および固有粘度及び明るさ等の他の好適な特性を保持する中間木材パルプを形成するために、アミンオキシド及び非溶媒を含む抽出剤により木材パルプを処理することによって、木材パルプからヘミセルロースを抽出する工程を含む。この方法はさらに、減少したヘミセルロースを含む木材パルプを形成するために、そこに含まれるヘミセルロースを加水分解する酵素により中間木材パルプを処理することを含む。この方法は、高純度のαセルロースグレードパルプを形成するために、減少したヘミセルロースを含むパルプを洗浄溶液で洗浄する工程をさらに含む。一実施形態では、洗浄溶液は、DMSO、N-メチルピロリドン、DMF、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルカーボネート、アセトンおよび/または水からなる群から選択される。除去には、バッチ、並流又は向流抽出による方法を含むことができる。いくつかの実施形態では、除去するためには、攪拌タンク、ハイドロパルパー、スクリューコンベアやスクリュー抽出器の使用を含む。固相及び液相はフィルターまたは遠心分離によって分離することができる。高純度αセルロースグレードパルプは277 nmで1.5未満の吸光度を有することができる。少なくともヘミセルロースの50%を木材パルプから除去することができる。いくつかの実施形態において、抽出工程は、追加のヘミセルロースを除去するために繰り返すことができる。
第3の実施形態において、本発明は、アミンオキシド及び水の混合物を用いてセルロース系材料からヘミセルロースを除去することによって精製された高純度αセルロースグレードパルプ製品に関し、高純度αセルロースグレードパルプ製品は5%未満のヘミセルロースを含む。混合物は、さらにジメチルスルホキシドを含むことができる。アミンオキシドは、N-メチルモルホリン-N-酸化物であってもよい。精製された木材パルプ製品は、セルロースの形態を維持することができる。除去には、バッチ、並流又は向流抽出による方法を含むことができる。いくつかの実施形態では、除去するために、攪拌タンク、ハイドロパルパー、スクリューコンベアやスクリュー抽出器の使用を含む。
固相及び液相はフィルターまたは遠心分離によって分離することができる。
固相及び液相はフィルターまたは遠心分離によって分離することができる。
第4の実施形態において、本発明は、ヘミセルロースが減少したセルロース製品を形成するために、セルロース系材料中のヘミセルロースを選択的に減少させるための溶媒系に関する。好ましくは、溶媒系は50から80重量%のアミンオキシド及び20から50重量%の水を含む。一実施形態では、溶媒系は、さらにDMSO、DMF、またはそれらの混合物を含む。
第5の実施形態では、本発明は、ヘミセルロースが減少したセルロース製品を形成するために、セルロース系材料中のヘミセルロースを選択的に減少させるための溶媒系に関する。好ましくは、溶媒は、0.8から40重量%のアミンオキシド、0.01から12.5重量%の水及び少なくとも50重量%のDMSOを含む。
本発明は、以下の、添付の非限定的な図面を参照してより良く理解される。
図1は、前処理された広葉樹ペーパーグレードパルプの構造及び形態を示している。
図2は、前処理された針葉樹ペーパーグレードパルプの構造及び形態を示している。
図3は、本発明の方法を用いて得られた、ヘミセルロースが減少したセルロース製品の構造及び形態を示している。
図4は、本発明の方法を用いて得られた、ヘミセルロースが減少した、セルロース製品の構造及び形態を示している。
図5は、アミンオキシドで処理され、非溶媒を用いて再構成した広葉樹ペーパーグレードパルプの構造及び形態を示している。
図6は、アミンオキシドで処理され、非溶媒を用いて再構成した針葉樹ペーパーグレードパルプの構造及び形態を示している。
最初に:
本発明は、セルロース系材料から、ヘミセルロースなどの不純物を除去するのに適した方法に関する。一般的に言えば、用語「セルロース系材料」にはセルロースおよびヘミセルロース、ならびに他の不純物を含む。本発明のプロセスは、一般に、抽出剤を用いてセルロース系材料からヘミセルロース(分解したセルロースおよび他の不純物を含む)を選択的に抽出する工程を含む。好ましくは、抽出剤は、アミンオキシド及び非溶媒を含む。抽出されたヘミセルロースはその後セルロース製品から分離される。その結果、セルロース製品は、出発セルロース系材料よりもヘミセルロースをより少なく、例えば、セルロース系材料よりも、少なくとも10%少ない、少なくとも20%少ない、または少なくとも30%少ないヘミセルロースを有する。
本発明は、セルロース系材料から、ヘミセルロースなどの不純物を除去するのに適した方法に関する。一般的に言えば、用語「セルロース系材料」にはセルロースおよびヘミセルロース、ならびに他の不純物を含む。本発明のプロセスは、一般に、抽出剤を用いてセルロース系材料からヘミセルロース(分解したセルロースおよび他の不純物を含む)を選択的に抽出する工程を含む。好ましくは、抽出剤は、アミンオキシド及び非溶媒を含む。抽出されたヘミセルロースはその後セルロース製品から分離される。その結果、セルロース製品は、出発セルロース系材料よりもヘミセルロースをより少なく、例えば、セルロース系材料よりも、少なくとも10%少ない、少なくとも20%少ない、または少なくとも30%少ないヘミセルロースを有する。
一実施形態では、セルロース系材料は抽出剤による一以上の抽出に供することができる。抽出剤は、セルロース系材料を溶解するのに適したアミンオキシドを含む。N-メチルモルホリン-N-オキシド(NMMO)のようなアミンオキシドは、一般的にセルロース繊維を製造するために、リヨセル(Lyocell)プロセスにおいてα-セルロースを溶解するために使用できることが知られている。セルロースの溶解の結果として、セルロース系材料の繊維形態が破壊される。破壊されると、セルロースの元の繊維形態が消え、再生できない。現在では、NMMOの様なアミンオキシドと非溶媒の適切な割合の混合物を使用することによって、α-セルロースを溶解することなく、ヘミセルロースを選択的に溶解させることができることが発見された。その結果、セルロース系材料の繊維形態は、セルロース製品中に保持される。理論に縛られることなく述べると、ヘミセルロースはその中で可溶性であるが、α-セルロースは、アミンオキシド/非溶媒抽出剤中では一般に不溶性である。本明細書で使用する「非溶媒」という用語は、α-セルロースが容易にアミンオキシドと非溶媒の混合物中で溶解しないという点まで、α-セルロースのアミンオキシド中での溶解度を減少させることができる液体を意味する。したがって、アミンオキシドと組み合わせされた非溶媒は、選択的に、ヘミセルロースを溶解するが、セルロースを実質的に変化させない。さらに、有利なことには、固有粘度及び明るさのような、セルロース系材料の他の特性は保持することができる。したがって、好ましい実施形態において、得られるセルロース製品は、ヘミセルロースの量が減少しているが、セルロース系材料の繊維形態、固有粘度及び明るさを保持する。一実施形態では、セルロース系材料中のセルロースの15%未満が抽出され、HPLCベースの炭水化物分析によって決定されるように、例えば、、10%未満、または5%未満が抽出される。一実施形態では、セルロース系材料は、抽出剤で繰り返し抽出されてもよい。
一実施形態では、低減したヘミセルロース製品を形成するために、セルロース系材料を、ヘミセルロースを加水分解する酵素で処理してもよい。現在では、抽出剤および酵素の両方によりセルロース系材料を処理することによって、実質的に、ヘミセルロースを含まないセルロース製品を回収することができることが発見された。例えば、セルロース製品は、5%未満のヘミセルロース、3%未満のヘミセルロース、または2%未満のヘミセルロースを含むことがある。驚くべきことに、セルロース系材料の抽出剤と酵素による処理の順序は、セルロース系材料から除去されるヘミセルロースの量に影響を与える。好ましい実施形態では、セルロース系材料は、酵素処理に先立って抽出剤で処理されるのが良い(逆の順序の工程も可能である)。一実施形態では、セルロース系材料は、酵素処理後に抽出剤で再度処理することができ、必要に応じて、さらに、他の酵素処理工程に付しても良い。所望のα-セルロース純度を得るために、必要に応じて、抽出剤及び酵素による処理工程をさらに繰り返してもよい。
一実施形態では、非溶媒は、有機溶媒または水性溶媒(水)であってもよい。一実施形態において、非溶媒は、水、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸、およびそれらの混合物から選択されても良い。
いくつかの態様において、1種以上の溶媒が、セルロース製品からアミンオキシドを洗浄し及び除去するために使用することができる。例えば、DMSO、DMF、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジメチルカーボネートまたはそれらの混合物の一以上を、セルロース系材料の洗浄剤として使用することができる。
他の実施形態で、最終セルロース製品を製造するために乾燥する前に、アセトンおよび/または水をリンス剤として使用して、ヘミセルロースが減少した製品から他の溶媒を除去することができる。
ヘミセルロースを除去するプロセス
ヘミセルロースを除去するプロセス
本発明は、植物と植物由来の材料を含む天然セルロース含有材料の処理に広く適用可能である。本明細書において、用語「セルロース含有材料」は、これらに限定されないが、植物由来のバイオマス、トウモロコシ茎葉、サトウキビバガスおよびサトウキビ残渣、米、麦ワラ、農業草、木材チップ、他の形態の木材、竹、及び他のすべての、近接または最終的に植物由来の材料を含む。
一般的に、セルロース系材料は、リグニンが除去されたリグニン含有材料から誘導することができる。セルロース系材料では、ヘミセルロースは、水素結合によってセルロースに連結されている。全体的に、セルロース系材料は、水素結合を介してヘミセルロースに囲まれている直線状の繊維形態を有している。セルロースとヘミセルロース間のこれらの結合は、セルロース系材料の繊維形態を維持しながら、選択的にヘミセルロースを溶解するために抽出剤によりセルロース系材料を処理することによって弱まることがある。
セルロース系材料は、ペレット、シートまたはチップとして提供することができる。セルロース系材料の典型的な供給源には、これらに限定されないが、稲わら、硬質木材、広葉樹パルプ、軟質木材、針葉樹パルプ、ハーブ、再生紙、古紙、木材チップ、パルプ及び紙廃棄物、廃材、間伐材、トウモロコシの茎、もみ殻、麦わら、サトウキビの茎、バガス、農産物の残留製品、農業廃棄物、家畜の排泄物、またはそれらの混合物を含む。本発明の一実施形態では、セルロース系材料は、これに限定されないが、ロール、シートまたはベールのような形態で提供される、ペーパーグレードパルプである。好ましくは、ペーパーグレードパルプは、少なくとも70重量%のα-セルロースを含む。例えば、少なくとも80重量%のα-セルロース、または少なくとも85重量%のαセルロースを含む。ペーパーグレードパルプは、典型的には少なくとも5重量%のヘミセルロース、少なくとも10重量%のヘミセルロース、または少なくとも15重量%のヘミセルロースを含有する。代替的実施形態では、セルロース系材料は、ビスコースグレードパルプ、レーヨングレードパルプ、半漂白パルプ、未漂白パルプ、漂白パルプ、クラフトパルプ、吸水性パルプ、溶解、または綿毛状パルプのような異なるαセルロース含有パルプを含むことができる。これらのセルロース系材料は、より高純度のαセルロース製品を製造するために本発明の方法を用いて処理することができる。
セルロースは、直鎖状のポリマーであり、D-グルコース単位に由来し、D-グルコース単位はβ-1,4-グリコシド結合を介して縮合する。この結合モチーフは、デンプン、グリコーゲン、および他の炭水化物に存在するα-1,4-グリコシド結合のそれとは対照的である。デンプンとは異なり、セルロースにはコイリングまたは分岐がなく、セルロースはグルコース残基のエカトリアル配座(equatorial confirmation)によって支援されている、拡張されたむしろ硬い棒状の配座(confirmation)を採用している。1つの鎖状のグルコースの多様なヒドロキシル基が、同じまたは隣接する鎖の酸素原子と水素結合を形成して、鎖を並べてしっかりと保持して、高い引張強度を有するミクロフィブリルを形成し、それが重なってセルロース繊維のマクロ構造を形成する。本発明の一実施形態では、セルロース製品は、ヘミセルロース抽出後に繊維構造を保持する。
本明細書中で使用される用語「ヘミセルロース」は、本発明の抽出システムを用いてセルロース系材料から容易に抽出可能であるヘミセルロース、分解されたセルロース、および他の不純物などの材料を指す。ヘミセルロースは植物細胞壁に存在する、例えば、多糖などの様ないくつかのヘテロポリマーのいずれかが含まれ、そしてキシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、キシログルカンのいずれか1つを含むことができる。これらの多糖は、多くの異なる糖モノマーを含み、キシロース、マンノース、ガラクトース、ラムノース、およびアラビノースなどの転化糖に加水分解することができる。キシロースは、通常、広葉樹の中の主要な糖として存在し、マンノースは針葉樹に存在する主要な糖である。
本発明のプロセスは、針葉樹及び広葉樹由来であるペーパーグレード木材パルプの使用に有効であることが示されているという点で特に有益である。本発明の方法は、針葉樹種から製造されたペーパーグレードパルプをアップグレードするための潜在的な技術を提供するが、針葉樹種は一般に、より豊富に存在し、ほとんどの広葉樹の種よりも成長が早い。
針葉樹は、一般的に球果類(マツ目の針葉を持つ木)の木材に関連して使用される一般的な用語である。軟材生産の木はマツ、トウヒ、ヒマラヤスギ、モミ、カラマツ、ダグラスファー、ツガ、ヒノキ、レッドウッドとイチイを含む。逆に、用語の、硬材は、典型的には、広葉樹または被子植物樹木の木材に関連して使用される。用語「軟材」と「硬材」は、必ずしも木材の実際の硬さを意味するものではない。一方、平均的に、硬材は、軟材よりも高密度及び高硬度のものであるが、両グループにおいて実際の木材の硬度にかなりのばらつきがあり、いくつかの針葉樹は、実際には広葉樹の木材よりも硬い木を生成することがある。針葉樹から広葉樹を分ける一つの特徴は、広葉樹の木々には、針葉樹の木には存在しない、細孔、または道管の存在である。顕微鏡レベルでは、針葉樹は、2種類の細胞、縦木材繊維(または仮導管)および横向細胞を含む。針葉樹では、樹木内の水の輸送は広葉樹の細孔に対して仮導管を介して行われる。
抽出剤
抽出剤
セルロース系材料を溶解するための抽出剤は、セルロース系材料中のヘミセルロースの少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、またはヘミセルロースの少なくとも90%を溶解することのできる任意の抽出剤であり得る。抽出剤は、セルロースを過剰に分解させてはならない。例えば、一実施形態では、抽出剤は、セルロース系材料中の15%未満のαセルロースを、例えば、10%未満、または5%未満を溶解する。
本発明の抽出剤は、2つ以上の構成要素を含む。本発明の抽出剤は、少なくともアミンオキシド及び非溶媒を含む。一実施形態において、抽出剤は、さらに第二の非溶媒を含む。アミンオキシドは、セルロース系材料に浸透することが可能であることが好ましい。上述したように、アミンオキシドは、α-セルロースおよびヘミセルロースの両方を溶解することができる。非溶媒は、α-セルロースが容易にアミンオキシドと非溶媒の混合物に溶解しない点まで、アミンオキシド中のα-セルロースの溶解度を低下させる。好ましくは、α-セルロースは非溶媒に不溶であるのがよい。本発明の抽出剤は、従って、セルロース系材料中のヘミセルロースを選択的に溶解する性質を有する。
理論に束縛されることなく、抽出剤は、セルロース系材料に浸透し、セルロース系材料からヘミセルロースを溶解しそして抽出しつつ、非溶媒と抽出剤におけるα-セルロースの不溶性は、セルロース繊維形態を維持する。抽出に使用される特定の非溶媒に応じて、抽出剤中のアミンオキシドと非溶媒の重量%は広範囲に変化し得る。
一実施形態では、抽出剤は、少なくとも0.8重量%のアミンオキシド、例えば、少なくとも2重量%または少なくとも4重量%を含む。上限に関しては、抽出剤は、例えば、最大95重量%のアミンオキシド、例えば、最大90重量%、または最大85重量%含む。範囲に関しては、抽出剤は、0.8重量%から95重量%のアミンオキシド、例えば、2重量%から90重量%、または4重量%から80重量%含んでよい。抽出剤は、少なくとも0.1重量%の非溶媒、例えば、少なくとも0.3重量%、または少なくとも0.6重量%含んでもよい。上限に関しては、抽出剤は、最大99.9重量%、最大98重量%、または最大97重量%含んでいてもよい。範囲に関しては、抽出剤は、0.1重量%から99.9重量%の非溶媒、例えば、0.3重量%から98重量%、または0.6重量%から97重量%含んでもよい。
一実施形態では、抽出剤は、非溶媒としての水及びアミンオキシドを含む。抽出剤は、少なくとも50重量%のアミンオキシド、例えば、少なくとも65重量%、または少なくとも80重量%を含む。上限に関しては、抽出剤は、最大95重量%のアミンオキシド、例えば、最大90重量%、または最大85重量%含むことができる。範囲に関しては、抽出剤は、50重量%から95重量%のアミンオキシド、例えば、65重量%から90重量%、または70重量%から85重量%を含んでよい。抽出剤は、少なくとも5重量%の水、例えば、少なくとも10重量%、または少なくとも15重量%を含むことができる。上限に関しては、抽出剤は、最大50重量%の水、最大40重量%、又は最大25重量%含んでもよい。範囲に関しては、抽出剤は5重量%から50重量%の水、例えば、10重量%から40重量%、または15重量%から25重量%を含んでよい。他の実施形態では、水は他の水性非溶媒で置き換えることができる。
一実施形態では、抽出剤は有機非溶媒およびアミンオキシドを含む。抽出剤は、少なくとも0.1重量%のアミンオキシド、例えば、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%含む。上限に関しては、抽出剤は、最大10重量%のアミンオキシド、例えば、最大8重量%、または最大7重量%含むことができる。範囲に関しては、抽出剤は、0.1重量%から10重量%のアミンオキシド、例えば、1重量%から8重量%、または2重量%から7重量%含んでもよい。
抽出剤は少なくとも90重量%の有機非溶媒、例えば、少なくとも93重量%、少なくとも95重量%含んでもよい。上限に関しては、抽出剤は、最大99.9重量%有機非溶媒、最大98重量%、または最大97重量%含んでいてもよい。範囲に関しては、抽出剤は90重量%から99.9重量%の有機非溶媒、例えば、93重量%から98重量%、または95重量%から97重量%含んでよい。一実施形態では、有機非溶媒はDMSOである。
抽出剤は少なくとも90重量%の有機非溶媒、例えば、少なくとも93重量%、少なくとも95重量%含んでもよい。上限に関しては、抽出剤は、最大99.9重量%有機非溶媒、最大98重量%、または最大97重量%含んでいてもよい。範囲に関しては、抽出剤は90重量%から99.9重量%の有機非溶媒、例えば、93重量%から98重量%、または95重量%から97重量%含んでよい。一実施形態では、有機非溶媒はDMSOである。
一実施形態では、抽出剤は、アミンオキシド、第一の非溶媒および第二の非溶媒を含む。一実施形態において、抽出剤は、アミンオキシド、水性非溶媒(水)および有機非溶媒を含む。一実施形態では、第一の非溶媒は水性非溶媒であり、第二の非溶媒は有機非溶媒である。
一実施形態では、抽出剤は0.01重量%から12.5重量%の第一の非溶媒、例えば、0.33重量から10重量%、または0.65重量%から6重量%含む。
下限に関しては、抽出剤は、少なくとも0.01重量%の第一の非溶媒、例えば、少なくとも0.33重量%、あるいは少なくとも0.65重量%含んでいてもよい。。上限に関しては、抽出剤は、最大12.5重量%の第一の非溶媒、例えば、最大10重量%、または最大で6重量%含んでいてもよい。一実施形態において、抽出剤は、50重量%から99.9重量%の第二の非溶媒、例えば、62.5重量%から98重量%含む、または75重量%から97重量%含む。下限に関しては、抽出剤は、少なくとも50重量%の第二の非溶媒、例えば、少なくとも62.5重量%、または少なくとも75重量%を含むことができる。上限に関しては、抽出剤は、最大99.9重量%の第二の非溶媒、例えば、最大98重量%、または最大97重量%を含むことができる。一実施形態において、抽出剤は、0.8重量%から40重量%アミンオキシド、例えば、2重量%から30重量%、または4重量%から20重量%含む。下限に関しては、抽出剤は、少なくとも0.8重量%のアミンオキシド、例えば、少なくとも2重量%、または少なくとも4重量%含むことができる。上限に関しては、抽出剤は、最大40重量%のアミンオキサイド、例えば、最大30重量%、又は最大20重量%含むことができる。アミンオキシドおよび第一の非溶媒の量を変化させることにより、セルロース系材料からヘミセルロースの最大量を抽出するためにより多くの第二の非溶媒を使用され得ることが見出された。一実施形態では、水は、第一の非溶媒である。一実施形態では、DMSOは第二の非溶媒である。理論に束縛されるものではないが、第二の非溶媒を有利に使用することにより抽出剤の粘度の低下を低減させることにより、セルロース系材料から抽出されるヘミセルロースの量が増大すると考えられる。
アミンオキシド
下限に関しては、抽出剤は、少なくとも0.01重量%の第一の非溶媒、例えば、少なくとも0.33重量%、あるいは少なくとも0.65重量%含んでいてもよい。。上限に関しては、抽出剤は、最大12.5重量%の第一の非溶媒、例えば、最大10重量%、または最大で6重量%含んでいてもよい。一実施形態において、抽出剤は、50重量%から99.9重量%の第二の非溶媒、例えば、62.5重量%から98重量%含む、または75重量%から97重量%含む。下限に関しては、抽出剤は、少なくとも50重量%の第二の非溶媒、例えば、少なくとも62.5重量%、または少なくとも75重量%を含むことができる。上限に関しては、抽出剤は、最大99.9重量%の第二の非溶媒、例えば、最大98重量%、または最大97重量%を含むことができる。一実施形態において、抽出剤は、0.8重量%から40重量%アミンオキシド、例えば、2重量%から30重量%、または4重量%から20重量%含む。下限に関しては、抽出剤は、少なくとも0.8重量%のアミンオキシド、例えば、少なくとも2重量%、または少なくとも4重量%含むことができる。上限に関しては、抽出剤は、最大40重量%のアミンオキサイド、例えば、最大30重量%、又は最大20重量%含むことができる。アミンオキシドおよび第一の非溶媒の量を変化させることにより、セルロース系材料からヘミセルロースの最大量を抽出するためにより多くの第二の非溶媒を使用され得ることが見出された。一実施形態では、水は、第一の非溶媒である。一実施形態では、DMSOは第二の非溶媒である。理論に束縛されるものではないが、第二の非溶媒を有利に使用することにより抽出剤の粘度の低下を低減させることにより、セルロース系材料から抽出されるヘミセルロースの量が増大すると考えられる。
アミンオキシド
アミンオキシドは、官能基R3N+-O-を含む化合物であり、前記官能基は3つの追加の水素および/または炭化水素側鎖を有するNO結合を表す。好ましくは、本発明に用いられるアミンオキシドは第三級アミン(三級アミンN-オキシド)を含む。一実施形態において、水中で安定するアミンオキシドを使用することができる。
いくつかの実施形態では、アミンオキシドは、R1R2R3N+-O - の構造を持つ非環式アミンオキシド化合物であってもよい。ここで、R1、R2及びR3は、1から18の鎖長を有する同一または異なるアルキルまたはアリール鎖であり、例えば、トリメチルアミン-N-オキシド、トリエチルアミン-N-オキシド、トリプロピルアミンN-オキシド、トリブチルアミンN-オキシド、メチルジエチルアミンN-オキシド、ジメチルエチルアミンN-オキシド、メチルジプロピルアミンN-オキシド、トリベンジルアミンN-オキシド、ベンジルジメチルアミンN-オキシド、ベンジルジエチルアミンN-オキシド、ベンジルメチルアミンN-オキシドである。いくつかの実施形態では、アミンオキシドは、例えばピリジン、ピロール、ピペリジン、ピロリジン、および他のN-複素環式化合物などの構造を有する環状アミンオキシド化合物であってもよく、前記N-複素環式化合物には、例えば、N-メチルモルホリンN-オキシド(NMMO)、ピリジンN-オキシド、2-、3-、または4-ピコリンN-オキシド、N-メチルピペリジン-N-オキシド、N-エチルピペリジンN-オキシド、N-プロピルピペリジンN-オキシド、N-イソプロピルピペリジンN-オキシド、 N-ブチルピペリジン N-オキシド、N-ヘキシルピペリジン N-オキシド、 N-メチルピロリジン-N-オキシド、N-エチルピロリジン-N-オキシド、N-プロピルピロリジン N-オキシド、N-イソプロピルピロリジン N-オキシド、 N - ブチルピロリジン-N-オキシド、N-ヘキシルピロリジンN-オキシドがある。いくつかの実施形態において、アミンオキシドは、上記の非環式および/または環式アミンオキシドの二種以上の組み合わせであってもよい。
セルロースは、その強力かつ高度に構造化された分子間の水素結合ネットワークによりほとんどの溶媒に不溶である。理論に束縛されることは本意ではないが、NMMOは、ほとんどの溶媒においてセルロースを不溶に保持する水素結合ネットワークを破壊することができる。したがって、NMMOは単独で使用して、セルロースの繊維形態を破壊することができる。現在では、NMMOのようなアミンオキシドを非溶媒と適切な比率で使用することによって、セルロース系材料中のαセルロース成分は有益に保持され、繊維形態が保持され得ることが見出された。純粋なNMMOは酸素が分離する傾向にあるためNMMOは、典型的には、50〜70容積%の水溶液、例えば、60容積%の水溶液として保存される。例えば、米国特許番号4,748,241を参照されたい。同発明は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。市販のNMMO製品において更なる汚染物質、例えば、N-メチルモルホリン、過酸化物、及び酸化合物は、保存安定性を低下させる傾向がある。言い換えれば、NMMOのさらなる適用においてはすべての安定性に関わる問題に対処する必要がある。例えば、没食子酸プロピルのような開発された安定剤を添加してもよい。
非溶媒
非溶媒
上述したように、本発明の文脈において、非溶媒は、容易にα-セルロースを溶解する能力を持っていない溶媒が挙げられる。例示的な実施形態において、非溶媒は以下よりなる群から選択される:水;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、の様なアルコール;およびエタンジオール及びプロパンジオールの様なジオール及びポリオール;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンの様なアミノアルコール類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンまたはキシレン等の芳香族系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンの様なハロゲン化溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、リグロイン、石油エーテル、シクロヘキサン、デカリンの様な脂肪族溶媒;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの様なエーテル;アセトン、メチルエチルケトンの様なケトン;酢酸エチル、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、プロピレンカーボネートの様なエステル;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリルの様なアミドおよびこれらの混合物。
一実施形態では、上述のように、第二の非溶媒は第一の非溶媒及びアミンオキシドと組み合わせて使用することができる。一実施形態では、第二の非溶媒は抽出剤の粘度を低下させる。一実施形態では、第二の非溶媒は25℃で2.0m Pa・s未満の粘度を有する。一実施形態では、第二の非溶媒は、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン、プロピレンカーボネート、アセトニトリルおよびこれらの混合物からなる群から選択される。抽出剤中に低粘度の第二の非溶媒を用いることにより、セルロース系材料中のヘミセルロースを抽出するために必要なアミンオキシドの量がより少なくて良いと考えられる。
洗浄剤
洗浄剤
一実施形態では、セルロース製品は、ヘミセルロースが抽出剤中に抽出された後に洗浄剤を使用して洗浄される。洗浄工程の主な目的は、セルロース製品からセルロース製品に含まれる緩く結合したヘミセルロースを除去するだけでなく残留抽出剤を除去することである。洗浄剤は、好ましくは、セルロース製品を浄化する非溶媒を含むだけでなく、洗浄工程のシーケンスから出てくるいくつかの低レベルの抽出剤を含むことがある。必要に応じて用いられる洗浄剤は、アルコール、ケトン、ニトリル、エーテル、エステル、カルボン酸、ハロゲン化炭化水素化合物、アミン、複素環式化合物、水、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、洗浄剤は以下よりなる群から選択される:メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルイソブチルケトン、プロピオニトリル、ブチロニトリル、クロロアセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸、ギ酸、水、エチレングリコール、グリセリン、ホルムアミド、N、N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリジノン、N、N-ジメチルアセトアミド、DMSO、水とアルコールの混合物、およびそれらの組み合わせ。一実施形態では、洗浄剤は、DMSO、DMF、N-メチルピロリドン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトン、水、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
酵素
酵素
上述のように、一実施形態では、セルロース系材料は、セルロース系材料に含まれる残留ヘミセルロースを分解するために、抽出工程の前に、抽出工程の後に、又は抽出工程の前及び抽出工程の後に、酵素、好ましくはヘミセルラーゼで処理される。ヘミセルラーゼは、単純な糖、最終的には、単糖類(例えば、グルコース、他のヘキソース、ペントース)を形成するヘミセルロースを加水分解する一以上の酵素を含む。好適なヘミセルラーゼは、キシログルカナーゼ、β-キシロシダーゼ、エンドキシラナーゼ、α-L-アラビノフラノシダーゼ、α-グルクロニダーゼ、及びアセチルキシランエステラーゼの一以上を含む。好ましくは、酵素は、大きな多糖類分子の迅速な加水分解を容易にするためにエンド-酵素(すなわち、より小さなポリ-及びオリゴ糖を形成するための、内部の多糖結合を加水分解する酵素)およびエキソ酵素(すなわち、末端および/または末端に近い多糖結合を加水分解する酵素)の両方の組合せを含むのがよい。好適な市販のヘミセルラーゼは、SHEARZYME(Novozymes A/S, Bagsvaerd,デンマークから入手可能)、PULPZYME(Novozymes A/S, Bagsvaerd、デンマークから入手可能)、FRIMASE B210(Puratos, Groot-Bijgaarden,、ベルギーから入手可能)、FRIMASE B218(Puratos, Groot-Bijgaarden、ベルギーから入手可能)、GRINDAMYL(Danisco, Copenhagen、デンマークから入手可能)、ECOPULP TX200A(AB Enzymes, Darmstadt、ドイツから入手可能)、MULTIFECTキシラナーゼ(Genencor/Danisco, Palo Alto、米国から入手可能)、PENTOPAN Mono BG(Novozymes, Bagsvaerd、デンマークから入手可能)、及びPENTOPAN500 BG(Novozymes, Bagsvaerd、デンマークから入手可能)。
酵素は、一般的に特に限定されることのない量で使用することができる。例えば、ヘミセルラーゼは、約0.001mg/グラムから約500mg/g(例えば、約0.05mg/gから約200mg/g、約0.1mg/gから約100mg/g、約0.2 mg/gから約50mg/g又は約0.3mg/gから約40mg/g)の範囲の量で使用することができる。濃度の単位は、セルロース系材料1g当たりの酵素mgである。
プロセス工程
プロセス工程
本発明のプロセスにおいては、セルロース系材料は、アミンオキシド及び非溶媒を含む抽出剤で処理される。ヘミセルロースは抽出剤中に溶解し、得られた抽出されたヘミセルロースは、好ましくは抽出濾液中においてセルロース系材料から分離される。抽出工程の後に、セルロース系材料は必要に応じて洗浄剤で洗浄される。抽出されたセルロース系材料、すなわち、セルロース製品は、さらなる使用のために回収される。他の実施形態において、抽出剤は回収され、リサイクルされてもよい。他の実施形態では、プロセスはさらに、酵素によるヘミセルロースの消化、消化されたヘミセルロースの抽出及び分離、及びヘミセルロースの量が減少したセルロース製品の回収を含んでもよい。
一つの好適な処理は、選択的にヘミセルロースを溶解するためにセルロース系材料を抽出剤により抽出した後、固体のセルロース製品から液体相において溶解したヘミセルロースを分離することを含む。固体セルロース製品は、セルロース系繊維形態を保持する。
抽出工程においては、固体/液体の質量比は抽出装置とそれに用いられる設定(set-up)に大きく依存し、0.5/100から1/6の範囲であってもよい。
バッチ プロセスでは、濾過を容易にするために1.25/100の固体/液体の質量比を使用することができる。向流抽出プロセスでは、1/10〜1/6の固体/液体の質量比を用いることができる。
バッチ プロセスでは、濾過を容易にするために1.25/100の固体/液体の質量比を使用することができる。向流抽出プロセスでは、1/10〜1/6の固体/液体の質量比を用いることができる。
一実施形態では、固体のセルロース製品は、洗浄剤を用いて洗浄することができ、洗浄剤は、例えば、ヘミセルロースを溶解し及び/又は残留抽出剤を除去する性質を持つ洗浄剤であってもよい。したがって、セルロース製品中に残っているヘミセルロースおよび/または残留抽出剤は、洗浄工程の間必要に応じて溶解し、及び除去することができる。
一実施形態では、セルロース製品は、抽出を繰り返し行ってもよい。例えば、セルロース製品は、さらに、残留している任意のヘミセルロースを抽出するために、最初の抽出工程の後に、同じまたは異なる抽出剤で処理することができる。一実施形態では、セルロース製品は、洗浄工程の後に、同一または異なる抽出剤で二度目の処理をすることができる。いくつかの実施形態では、セルロース製品は、第三又は第四の抽出工程に付すことができる。
一実施形態では、セルロース系材料は酵素処理をしてもよい。例えば、セルロース系材料は、抽出工程前、抽出工程後、または抽出工程の前及び抽出工程の後に、酵素で処理してもよい。現在、セルロース系材料を最初に抽出剤で処理した場合、より多くヘミセルロースがセルロース系材料から除去されることが見出された。理論に束縛されることは意図しないが、セルロース系材料をまず抽出剤により処理することにより、酵素は、より容易にセルロース系材料に浸透することができ、ヘミセルロースの加水分解を促進する。対照的に、セルロース材料を最初に酵素で処理し続いて抽出剤で処理した場合は、セルロース材料から除去されるヘミセルロースはより少ない。
一実施形態では、抽出剤および酵素で処理した後、セルロース製品は、さらに追加のヘミセルロースを除去するために、再び抽出剤で処理することができる。
洗浄
洗浄
一実施形態では、セルロース系材料は、ヘミセルロースおよび/または任意の酵素を洗浄し、除去するために、洗浄剤を使用して洗浄してもよい。セルロース系材料は、最初の抽出工程の後に、又は複数の抽出工程が使用される場合は、抽出工程の間、または最終の抽出工程後に洗浄することができる。
一実施形態では、セルロース系材料は、抽出処理及び酵素処理の間に洗浄することができる。一実施形態では、洗浄剤は、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、水、及びこれらの混合物よりなる群から選択することができる。
一実施形態では、セルロース系材料は、抽出処理及び酵素処理の間に洗浄することができる。一実施形態では、洗浄剤は、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、水、及びこれらの混合物よりなる群から選択することができる。
セルロース系材料の処理は、高温で行われ、圧力は好ましくは大気圧、またはわずかに大気圧を超えることができる。好ましくは、接触は、30°Cから150°C、例えば、50℃から130℃、70℃から120℃の温度で行われる。上限に関しては、セルロース系材料の処理は、150℃未満、例えば、130℃未満、または120℃未満の温度で行うことができる。下限に関しては、セルロース系材料の処理は、30°Cより高い温度、例えば、50℃より高い、または70°Cより高い温度で行うことができる。圧力は、100kPaから150 kPa、好ましくは100 kPaから120 kPa、100 kPaから110 kPaの範囲である。
各抽出工程では、セルロース系材料は抽出剤に5分から180分、例えば、40分から150分、または60分から90分まで接触させることができる。下限に関しては、セルロース系材料の処理においては、少なくとも5分間、例えば、少なくとも10分間または少なくとも20分間接触させることができる。上限に関しては、セルロース系材料の処理においては、最大で180分間、例えば、最大で150分間、最大で120分、または最大で60分接触させもよい。さらなる実施形態では、セルロース系材料は、5分から1000分、例えば、40分から500分、60分から200分の範囲で抽出剤と接触させることができる。上限については、セルロース系材料は、最大1000分、例えば、最大500分、最大200分または最大120分抽出剤に接触させても良い。
抽出プロセスは、バッチ、半バッチ、または材料が互いに対して並流または向流のいずれかで流れている連続プロセスで行ってもよい。連続プロセスでは、セルロース系材料は、一以上の抽出容器中の抽出剤と接触する。一実施形態において、抽出剤は、セルロース系材料に接触する前に所望の温度に加熱することができる。一実施形態では、一又は複数の抽出容器は、任意の適切な手段によって所望の温度に加熱してもよい。
向流抽出
向流抽出
必要な抽出剤の量は、プロセスの経済に大きな影響を与える。向流抽出は合理的な抽出剤の使用要件を維持しながら、より高い抽出効率を達成することができる。パルプから可溶物を向流抽出により抽出することは、種々の市販の装置により達成することができ、これらに限定されないが、攪拌タンクまたは邪魔板付き又はなしのカラム、ハイドロパルパー、スクリュー抽出器がある。二軸スクリュー抽出器は、一般的に、一軸スクリュー抽出器よりも効率的である。抽出後に固相と液相の分離をするのに適した市販の装置は、フィルタ、遠心分離機等を含む。
抽出時の良好な液体/固体接触を保つことは、またパルプの排水特性に依存する。パルプの粒子サイズは連続向流抽出において重要であり得る。なぜなら、非常に微細な粒子は固まる傾向があり、液体をチャンネル化し、または完全に液体の流れをブロックするためである。抽出剤の温度は、また、パルプから可溶物の抽出に影響を及ぼしうる。
すすぎ及び乾燥
すすぎ及び乾燥
セルロース製品は抽出剤、酵素、熔解されたヘミセルロース、または残留洗浄剤を除去するために、リンス剤を使用してすすいでもよい。すすぎは第2の洗浄工程と呼ぶことができる。一実施形態では、リンス剤は以下の群から選択することができる。水、アルコール、ポリオール、アミノアルコール、芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、脂肪族溶媒、エーテル類、ケトン類、エステル類、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリルおよびそれらの混合物。特に、アセトンは、セルロース製品から水または他の化学物質の痕跡を除去するために、最後のリンス剤で使用することができる。セルロース製品は、90重量%より多い非溶媒を含む第1のリンス剤で1回以上リンスすることができ、その後必要に応じて、90重量%より多い水を含む第2のリンス剤でリンスすることができる。他の実施形態では、セルロース製品は、第一の抽出流でリンスされ、続いて、90%より多い非溶媒含む第2のリンス剤でリンスすることができ、さらに必要に応じて90%より多い水を含む洗浄液でリンスすることができる。
セルロース製品
セルロース製品
本発明によれば、高純度のα-セルロース製品を製造することができる。好ましい実施形態では、セルロース製品は、高純度のα-セルロース製品、例えば、ヘミセルロースが5重量%未満の高純度溶解グレードパルプを含む。 α-セルロース製品の純度は、ある特定の波長での低い吸光度の値によって示すことができる。一実施形態では、例えば、セルロース製品は、277 nmで2.0未満の吸光度、例えば、277 nmで1.6未満、または277 nmで1.2未満の吸光度を有する。ペーパーグレードパルプは、対照的に、その吸光度は一般的に277 nmで4.7より大きい。
セルロース製品の繊維形態を保持することに加えて、高純度のα-セルロースグレードパルプ製品は、また固有粘度や明るさなどの他の特性を保持する。高純度α-セルロースグレードパルプ製品は、さらに、セルロースエーテル、セルロースエステル、硝酸セルロース等のセルロース誘導体、セルロースの他の誘導体、又はビスコース、リヨセル、レーヨン等の再生セルロース繊維を製造するために処理することができる。好ましくは高純度α-セルロースグレードパルプは、酢酸セルロースを製造するために使用され得る。
実施例
実施例
UV/Visを用いたヘミセルロース含有量の決定
実施例1
サンプル中のヘミセルロース含有量を迅速に決定するためのUV/Vis解析法を用いた新規な方法が開発された。 α-セルロースはグルコースを含んでいたが、ヘミセルロースは、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、およびキシログルカンを含んでいた。
UVVis分析法は、前加水分解条件の下でキシランが分解されて2-フルフラールを形成し、グルコースが分解されて5-ヒドロキシメチル-2-フルフラールを形成するという事実に基づいていた。単糖類の分解速度が異なるため、フルフラール化合物の形成の速度の差は、UV/Vis方法の基本的な基礎として使用することができる。
UVVis分析法は、前加水分解条件の下でキシランが分解されて2-フルフラールを形成し、グルコースが分解されて5-ヒドロキシメチル-2-フルフラールを形成するという事実に基づいていた。単糖類の分解速度が異なるため、フルフラール化合物の形成の速度の差は、UV/Vis方法の基本的な基礎として使用することができる。
UVVisスペクトル法は、サンプルを30℃で60±2分間硫酸(72重量%)で前加水分解する最初のステップを含む。サンプル中のキシランの濃度によって、10mlまたは5mlの脱イオン水が前加水分解溶液に添加された。次いで、溶液をSHIMADZU UV/Vis分光計UV-2600により270 nm−280 nmで測定した。最終的な結果を、脱イオン(DI)水希釈の希釈率により調整した。
N-メチルモルホリンN-オキシド(NMMO)/H2O抽出バイナリシステ
ムによる抽出
ムによる抽出
実施例2
0.5gのペーパーグレードパルプサンプルを秤量し、キャップがテフロンで裏打ちされた75mlのガラスバイアルに入れた。予め計算された量のNMMOとH2O(合計)が、所定の抽出剤の重量比(NMMO/ H2O)にしたがってガラスバイアルに加えられ、パルプサンプルと十分に混合された。サンプルは、このように、固体/液体の質量比(S / L)が1.25:100を含有するものであった。パルプと抽出液を含むガラスバイアルはNAPCORオートクレーブ(モデル800-DSEオートクレーブ)中に入れ、オートクレーブを1時間120℃に設定した。オートクレーブ処理後、ガラスバイアルを室温まで放冷した。
ガラスバイアル中の内容物を5ミクロン綾織オランダ金網フィルターパッドのブフナー(Buchner)漏斗に移し、1分経過後に一液滴が漏斗から出て來なくなるまで真空下で濾過した。パルプはパッド上に紙の薄いシートを形成した。
20ミリリットルの新しいDMSO溶媒をフィルターパッドに加え、そして1分経過後に一液滴が漏斗から出て來なくなるまで真空下で濾過した。パルプは白色で他の色を含まないものであることを確認のため、パッドの色がチェックされた。追加の20mlの新しいDMSOがサンプルを洗浄するために添加され、サンプルは真空下に置かれた。パルプが白色で他の色を含まないものであるようになるまでプロセスを繰り返した。
DMSOの洗浄に続いて、フィルターパッドからパルプシートは、40〜100mlの水によって分散され、再度濾過された。この水洗浄は一般的に4回行った。 20mlのアセトンをフィルターパッド上のパルプシートに添加し、次いで乾燥させるために真空を適用した。パルプシートは、化学フード内で一晩乾燥させた。
いくつかの実験では、抽出されたパルプサンプルは、さらにそれらの純度を向上させるために再び抽出プロセスに付した。いくつかの実験では、DMSO溶媒に代えて、抽出剤組成物(NMMO/H2O)がサンプルを抽出するために1度以上使用された。抽出組成物を洗い流すために水が使用された。
実施例3
上記のNMMO/H2Oバイナリ抽出処理を用いた、ペーパーパルプ製品におけるヘミセルロースの量についての結果を表1に示す。市販の広葉樹アセテートグレードパルプの吸光度がベンチマークとして使用された。広葉樹ペーパーグレードパルプ出発原料の吸光度も測定し、比較として使用した。
表1
表1
表1に示すように、NMMO/H2Oバイナリ抽出システムでの40重量%より多い、または15重量%未満の水の使用は、広葉樹ペーパーグレードパルプからヘミセルロースを除去する場合に最小の効果しか奏さないと思われる。驚くべきことに、NMMO/H2Oバイナリ抽出システムでは約20重量%の水の使用により、ペーパーグレードパルプの繊維形態を損なうことなく、最大量のヘミセルロースを除去した。得られた精製パルプ製品は、望ましい、低い(1.575)吸光度レベルを有していた。
実施例4
表2は、針葉樹でNMMO/H2Oバイナリ抽出システムを使用して、ペーパーグレードパルプを処理した結果のヘミセルロース量を示す。針葉樹ペーパーグレードパルプ出発原料の吸光度も測定し、比較として使用した。
表2
表2
表2に示すように、NMMO/H2Oバイナリ抽出システム内において、55重量%未満のNMMOの使用は針葉樹ペーパーグレードパルプからヘミセルロースを除去するのに効果がないように思われた。より多くのNMMOが使用されると、吸光度が減少したが、これは、より多くのヘミセルロースが針葉樹ペーパーグレードパルプから除去されたことを示唆している。驚くべきことに、NMMO/H2Oバイナリ抽出システムで75重量%のNMMOの使用により、70重量%NMMO/30重量%H2Oおよび80重量%NMMO/20重量%H2Oよりも低い吸光度を持つ精製されたペーパーグレードパルプ製品をもたらした。この結果は、アミンオキシド(NMMO)と水の適切な混合物を使用することにより、最大量のミセルロースを針葉樹ペーパーグレードパルプから除去することができることを示唆している。
実施例5
ペーパーグレードパルプの繊維形態は、走査型電子顕微鏡(SEM)で調査された。図1は、出発原料の広葉樹ペーパーグレードパルプのSEM顕微鏡写真を示し、図2は、出発原料の針葉樹ペーパーグレードパルプのSEM顕微鏡写真を示す。広葉樹パルプ及び針葉樹パルプの繊維形態は、これらのSEM顕微鏡写真に観察される。出発原料ペーパーグレードパルプは、本発明の方法で処理された。図3及び図4は、それぞれ処理後の広葉樹ペーパーグレードパルプと針葉樹ペーパーグレードパルプのSEM顕微鏡写真を示す。図3及び図4に示すように、いくつかの小さな孔は、繊維構造からヘミセルロースを選択的に除去したことによるものであることが観察されたが、広葉樹及び針葉樹の両方の木質繊維形態は無傷のままであった。この多孔質繊維の形態は、化学試薬に追加の物理的なアクセス経路を提供するため、アセチル化、エーテル化、またはニトロ化等の下流のセルロース誘導体化に有利である。図5及び図6は、それぞれ、アミン酸化物を用いて処理し、非溶媒を用いて再生された広葉樹ペーパーグレードパルプと針葉樹ペーパーグレードパルプのSEM顕微鏡写真を示す。両図に示すように、セルロース系構造の繊維形態が破壊されている。これらの図は、本発明の溶媒系を使用して高純度α-セルロースを得つつ、その繊維形態を保持することの利点を実証している。
実施例6
ペーパーグレードパルプに加えて、またビスコースパルプを用いて実験を行った。表3は、2つの異なったビスコースパルプについて、および75重量%NMMO/25重量%H2Oのバイナリ抽出システムを使用して処理した結果を比較する。サンプル中のヘミセルロースの量は、実施例1の手順を使用して測定され、表3に示す。
表3
表3
表3は、出発原料としてペーパーグレードパルプを使用することに加えて、本発明はまた、ビスコースパルプのような他の出発原料を使用することができることを示している。異なる二つの製造業者による市販のビスコースパルプが、NMMO/H2Oバイナリ抽出システムを使用して処理された。このデータは、ビスコースパルプを75重量%NMMO/25重量%H2Oのバイナリ抽出システムにより処理することによって、処理されたパルプ製品は、市販のアセテートグレードパルプと類似したヘミセルロースのレベルを有していたことを示す。したがって、本発明は、ペーパーグレードパルプに加えて、ビスコースグレードパルプ、毛羽グレードパルプ、またはアセテートグレードパルプのような、非常に高純度の用途のための他のパルプ出発原料に適用可能である。
NMMO/H2O/DMSOターシャリー(tertiary)抽出システムによる抽出
実施例6
0.5gのペーパーグレードパルプサンプルを秤量し、キャップがテフロンで裏打ちされた75mlのガラスバイアルに入れた。NMMO/H2O(75/25重量%/重量%)及びDMSOを、所定の抽出剤の重量比にしたがいガラスバイアルに添加し、パルプサンプルとよく混合した。その結果、固体/液体の質量比が1.25:100(S/L)の混合物を得た。パルプと抽出液のガラスバイアルをNAPCORオートクレーブ(モデル800-DSEオートクレーブ)中に入れ、オートクレーブを1時間120℃に設定した。オートクレーブで処理後ガラスバイアルを室温まで放冷した。
ガラスバイアルの内容物を5ミクロン綾織オランダ金網フィルターパッドのブフナー漏斗に移し、1分経過後に一液滴が漏斗から出て來なくなるまで真空下で濾過した。パルプはパッド上に紙の薄いシートを形成した。
20ミリリットルの新しいDMSO溶媒をフィルターパッドに加え、続いて、1分経過後一液滴が漏斗から出て來なくなるまで真空下で濾過した。パルプは白色で他の色を含まないものであることを確認のため、パッドの色がチェックされた。追加の20mlの新しいDMSOがサンプルを洗浄するために添加され、サンプルは真空下に置かれた。パルプが色を含まないものとなるまでプロセスを繰り返した。
DMSOの洗浄に続いて、フィルターパッドからのパルプシートが、40〜100mlの水に分散され、再度濾過された。この水洗浄は一般的に4回行った。 20mlのアセトンをフィルターパッド上のパルプシートに添加し、次いで乾燥させるために真空を適用した。パルプシートは化学フード内で一晩乾燥させた。
いくつかの実験では、抽出されたパルプサンプルは、さらにそれらの純度を向上させるために再び抽出プロセスに付した。いくつかの実験では、DMSOに代えて、抽出剤組成物(NMMO/H2O)がサンプルを抽出するために1度以上使用された。抽出物組成物を洗い流すために水が使用された。
実施例7
上記のNMMO/H2O /DMSOターシャリー抽出システムを用いたパーパーパルプ製品におけるヘミセルロースの量についての結果を表4に示す。市販のアセテートグレードパルプ及び出発原料のペーパーグレードパルプの吸光度が参考として提供される。サンプル中のヘミセルロースの量が実施例1の手続きを用いて測定され、これを表4に示す。
表4
表4
表4に使用される抽出剤組成物は、75重量%NMMO/25重量%H2Oと、異なる重量%のDMSOと組み合わせたものである。この例は、抽出システムにおけるDMSOの効果を示す。表4に示すように、0重量%のDMSOを用いた場合、サンプルの吸光度は4.891から1.314に低下した。これは、75重量%NMMO/25重量%H2Oの使用が、広葉樹ペーパーグレードパルプからヘミセルロースを有利に抽出することを示唆している。DMSOが抽出システムで使用される場合、より多くのヘミセルロースが広葉樹ペーパーグレードパルプから除去されると思われる。具体的には50から87.5重量%のDMSOの使用により、吸光度を1.095に減少させた。驚くべきことに、62.5重量%のDMSOを75重量%NMMO/25重量%H2Oと組み合わせて使用した場合、吸光度はわずかに増加した。
さらに興味深いことに、97.5重量%のDMSOの使用は、87.5重量%のDMSOを使用するよりもヘミセルロースの除去は少ないように見えた。この結果は、広葉樹ペーパーグレードパルプからヘミセルロースを最大量を除去するためには、アミンオキシド(NMMO)、水、及びDMSOを適切に混合する必要があることを示唆している。
さらに興味深いことに、97.5重量%のDMSOの使用は、87.5重量%のDMSOを使用するよりもヘミセルロースの除去は少ないように見えた。この結果は、広葉樹ペーパーグレードパルプからヘミセルロースを最大量を除去するためには、アミンオキシド(NMMO)、水、及びDMSOを適切に混合する必要があることを示唆している。
実施例 8
表5は、90〜99重量%のDMSOで希釈したNMMO一水和物(1モルのNMMOと1モルの水)によると、実施例6の手順を用いた広葉樹ペーパーグレードパルプの処理の結果を示している。広葉樹ペーパーグレードパルプ出発原料の吸光度も測定し、比較として使用した。
表5
表5
表5において使用される抽出剤組成物は、異なる重量百分率のDMSOと組み合わせたNMMO一水和物である。この例は、抽出システムにおけるDMSOの効果を示す。表5に示すように、 100重量%のDMSOを用いることにより、サンプルの吸光度は4.826から4.674に若干変った。これは、DMSO単独では、ヘミセルロースを除去するのに効果的な溶媒ではないことを示唆している。 1重量%のNMMO一水和物/99重量%のDMSOで、吸光度は3.53に低下した。 NMMO一水和物の含有量が8重量%と10重量%に増加すると、吸光度はそれぞれ1.06と1.15に減少した。これは、DMSO中に8〜10重量%のNMMO一水和物を使用することにより、最大量のヘミセルロースが、広葉樹ペーパーグレードパルプから抽出することができることを示唆している。
実施例9
表6は、90〜99重量%DMSOで希釈されたNMMO一水和物を、実施例6の手順を使用して針葉樹ペーパーグレードパルプを処理した結果を示している。針葉樹ペーパーグレードパルプ出発原料の吸光度も測定し、比較として使用した。
表6
表6
表6は、異なる濃度のDMSOに希釈した1モルのNMMOと1モルの水を示している。表示のように、1重量%NMMO一水和物/99重量%DMSOの使用により、吸光度は、277 nmにおいて有利に2.66から1.97に減少した。対照的に、DMSO中において8重量%NMMO一水和物を用いた場合、吸光度は0.84に低減し、これは市販の針葉樹アセテートの吸光度よりも低い。DMSO中のNMMO及び水の濃度を変更することによって、最大量のヘミセルロースが針葉樹ペーパーグレードパルプから除去することができることを示唆している。
酵素処理
実施例10
特に断りのない限り、加水分解は、40℃で4時間、pH4.8、及び0.5g又は60 mg/mLの濃度のパルプに対して12.5μL容量のPulpzymeR酵素液中で行い、900 rpmで混合した。糖は標準的なDNSアッセイで検出され、パルプの純度は、上記のUV/Vis試験法でモニターした。
実施例11
広葉樹ペーパーグレードパルプのサンプルは、Pulpzymeを用いた酵素処理及びNMMO/H2O[25重量%NMMO/75重量%H2O]処理された。サンプル中のヘミセルロースの量は、標準としてAstracel ECFを使用して100%正規化された。
表7
表7
表7に示すように、酵素の使用だけで、ペーパーグレードパルプからいくつかのヘミセルロースを除去した。吸光度は4.86から4.34に減少した。対照的に、本発明による抽出システムを用いて、吸光度は4.86から1.68に大きく減少した。抽出システムによりペーパーグレードパルプを処理した後に酵素で処理することにより、追加のヘミセルロースが除去され、吸光度はさらに1.68から1.46に減少した。ペーパーグレードパルプが、初期抽出システム及び酵素処理の後に、再び抽出システムで処理されてもよい。この繰り返しの処理により、吸光度は1.46から1.34に減少した。
実施例12
多段抽出が、向流抽出をシミュレートして実施された。すべての抽出操作は、95℃±2℃に加熱した温浴中で1時間行った。 8.0%NMMO/H2O/ DMSO溶液を抽出剤として用いた。1時間の抽出後に、反応混合物を室温に冷却し、抽出溶媒(濾液)とパルプを分離するためにサーモサイエンティフィック(Thermo Scientific)のMR23i遠心分離機で遠心分離した。パルプ及び抽出溶媒の両方は、その後、代表的な最終パルプおよび抽出溶媒を得るためにリサイクルされた。
特に、第一の抽出は、第二の抽出に使用される濾液を得るためだけに行われた。従って、第一の抽出からの0.4gのパルプA及び16gの新しい溶媒に続いて、この反応混合物を遠心分離し濾液1Aを得た。上述のように、第一の抽出は濾液1Aを得るためだけに行われたため、第一の抽出の他の製品、「パルプA’」は廃棄された。第二の抽出からの0.4gのパルプB(パルプAと同じバッチから得た)及び第一の抽出物からの16gの濾液1Aに続いて、反応混合物を遠心分離し、第三の抽出に使用されるパルプB’を得た。第二の抽出の他の製品である濾液2Bは、プロセスが定常状態に達する前に、向流抽出から出る濾液を表すものとして廃棄された。第三の抽出の0.4gのパルプB’(第二の抽出から)及び16gの新しい溶媒に続いて、反応混合物は遠心分離されて、パルプB’’を得たが、これは最終パルプを表す。
16gの量の第三の抽出の他の製品である濾液3Bは、その後第四の抽出の0.4gのパルプC(パルプAとBと同じバッチから得た)で使用され、反応混合物は遠心分離され濾液4Cを得たが、これは最終抽出剤を表す。第四の抽出の他の製品であるパルプC’は、プロセスが定常状態に達する前に、向流抽出から出るパルプを表すものとして廃棄された。
パルプと比較の為の直接抽出(すなわち、95℃±2℃に加熱された温浴中で1時間単一抽出し、続いて室温まで放冷し、そして濾液とパルプを分離するためにサーモサイエンティフィック(Thermo Scientific)のMR23i遠心分離機で遠心分離した)のUV-Visによる純度の結果を以下の表8に纏める。
表8
表8
表8の結果に基づいて、8.0重量%NMMO/H2O/DMSOから精製されたパルプの、UV-Visによる吸光度は、その多段抽出と直接抽出の比較において減少しており(すなわち、S/L=2.5:100について1.48から1.16)、これは向流抽出が抽出効率を増大させることを示している。理論に縛られるものではないが、抽出効率はヘミセルロースに対する抽出溶媒和力に依存することがあり、したがって、抽出剤がヘミセルロースに高い溶媒和力を有する場合、向流抽出は、パルプ中のヘミセルロースを低減させるために、その抽出パワーをフルに活用でき、このようにして抽出効率を向上させる。
本発明を詳細に説明してきたが本発明の精神および範囲内の変更は、当業者には容易に明らかであろう。これは、本発明の態様及び上記および/または添付の特許請求の範囲に記載の様々な実施形態及び様々な特徴の一部を組み合わせた全部または一部のいずれかが交換可能であることを理解すべきである。当業者によって理解されるように、様々な実施形態に関する上記説明では、別の実施形態を参照するこれらの実施形態は、適切に、他の実施形態と組み合わせることができる。さらに、当業者は、前述の説明はほんの一例であり、本発明を限定するものではないことを理解するであろう。
Claims (15)
- セルロース系材料を処理する方法であって、
選択的にヘミセルロースを抽出するために、抽出剤によりセルロース系材料を抽出処理することを含み、前記抽出剤はアミンオキシド及び非溶媒を含み、
セルロース系材料よりもヘミセルロースの含有量が少ないセルロース製品を形成するために、セルロース系材料から抽出されたヘミセルロースを分離することを含む、前記方法。 - 前記抽出剤はセルロース系材料中のヘミセルロースの少なくとも20%を選択的に抽出する、請求項1に記載の方法。
- セルロース系材料中の15%未満のセルロースが抽出される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記セルロース製品がセルロース系繊維形態を保持する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記アミンオキシドは、N-メチルモルホリンN-オキシド、ピリジンN-オキシド、及びR1R2R3N-Oよりなる群から選択され、R1、R2およびR3は、1〜12の炭素の鎖長を有するアルキル又はアリールである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
- 非溶媒が、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アルコール、N-メチルピロリドン、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抽出剤が少なくとも50重量%のアミンオキシドと少なくとも20重量%の非溶媒を含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抽出剤が少なくとも50重量%のN-メチルモルホリン N-オキシドと少なくとも20重量%の水を含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抽出剤は、少なくとも0.8重量%のN-メチルモルホリン N-オキシド、少なくとも0.01重量%の水及び少なくとも50重量%のジメチルスルホキシドを含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
- さらに前記セルロース製品を酵素、好ましくはヘミセルラーゼにより処理することを含む、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抽出工程が、30℃から150℃の温度で、5から180分行われる、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
- さらに、前記セルロース製品を、アルコール、ケトン、ニトリル、エーテル、エステル、カルボン酸、ハロゲン化物、炭化水素化合物、アミン、複素環式化合物、水、及びそれらの組み合わせ、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルカーボネート、アセトン、及び/又は水の少なくとも一つにより洗浄することを含む、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抽出する方法には、バッチ、並流又は向流抽出を含む、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抽出することには、攪拌タンク、ハイドロパルパー、スクリューコンベア又はスクリュー抽出器の使用を含む、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法により製造されるセルロース製品。
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