JP2015503907A - 真核細胞のための全長抗体提示システムおよびその使用 - Google Patents
真核細胞のための全長抗体提示システムおよびその使用 Download PDFInfo
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Abstract
Description
組換え抗体を単離するための公知の方法は、ファージディスプレイ (Hogenboom, Methods Mol. Biol. 178 (2002) 1-37(非特許文献1))、リボソーム/mRNAディスプレイ (Lipovsek and Plueckthun, J. Immunol. Method 290 (2004) 51-67(非特許文献2))、および微生物細胞ディスプレイ (Boder and Wittrup, Nat. Biotechnol. 15 (1997) 553-557(非特許文献3)) である。
‐プロモーター
‐全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
‐EV71-IRES、
‐全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
‐スプライシング可能なイントロン、および
‐膜貫通ドメインまたはGPIアンカー
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクターである。
‐プロモーター
‐第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
‐EV71-IRES、
‐第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
‐膜貫通ドメインまたはGPIアンカー
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクターである。
(a) B細胞の集団から、1つまたは複数の抗原と特異的に結合する抗体を分泌するB細胞の亜集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団を任意で選択する段階、
(b) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが、1つまたは複数の抗原と特異的に結合する1つまたは複数の抗体の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 該B細胞の亜集団からDNA分子のプールを増幅すること、または関心対象の1つもしくは2つの抗原に特異的に結合する単一の抗体をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化によりDNA分子のライブラリーを作製することを含む、多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすること;
(c) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を真核細胞の集団に形質導入する段階;
(d) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(e) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の1つもしくは複数の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。
(a) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが二重特異性抗体の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 単一の二重特異性抗体をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化により多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 全長二重特異性抗体を膜結合型として発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすること;
(b) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を真核細胞の集団に形質導入する段階;
(c) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(d) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。
(1) B細胞の亜集団から、重鎖可変領域 (HCVR) をコードするDNA分子の第1プールを増幅すること;および
(2) 該B細胞の亜集団から、軽鎖可変領域 (LCVR) をコードするDNA分子の第2プールを増幅すること;
(3) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を同時に可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、LCVRをコードする該多数のDNA分子とHCVRをコードする該多数のDNA分子の組み合わせをクローニングすること。
(1) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団から、HCVRをコードするDNA分子およびLCVRをコードするDNA分子を増幅すること、ならびに
(2) 少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、該HCVRをコードするDNA分子および/または該LCVRをコードするDNA分子をランダム化することであって、それによってHCVRをコードする多数のDNA分子およびLCVRをコードする多数のDNA分子を作製する、こと;
(3) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を同時に可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、LCVRをコードする該ランダム化された多数のDNA分子とHCVRをコードする該多数のDNA分子の組み合わせをクローニングすること。
(i) 以下を含む、抗体をコードする多数のDNA分子を作製すること:
(1) B細胞の亜集団からmRNAを単離すること;
(2) 該mRNAをcDNAに転写すること;
(3) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅すること;および
(4) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅すること;
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を同時に可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該DNA分子の第1プールおよび該DNA分子の第2プールという1対のDNA分子をクローニングすること。
(i) 以下を含む、1つまたは2つの抗原に特異的に結合する抗体をコードする多数のDNA分子を作製すること:
(1) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からmRNAを単離すること;
(2) 該mRNAをcDNAに転写すること;
(3) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅すること;および
(4) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅すること;
(5) 該第1 DNA分子および/または該第2 DNA分子をランダム化することであって、それによってDNA分子の第1プールおよびDNA分子の第2プールを作製する、こと、
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を同時に可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該DNA分子の第1プールおよび該DNA分子の第2プールという1対のDNA分子DNA分子をクローニングすること。
(a) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが二重特異性抗体の重鎖の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 単一の二重特異性抗体の重鎖をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化により多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 二重特異性抗体の2つの重鎖を発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすることであって、この場合、EV71-IRESの下流の核酸は、C末端膜貫通ドメインを伴う抗体重鎖をコードする;
(b) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を、抗体重鎖のいずれかと抗原結合部位を形成し得る抗体軽鎖を発現する真核細胞の集団に形質導入する段階;
(c) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(d) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、それにより該細胞の集団の各細胞が、レンチウイルス核酸によってコードされ、かつ1つもしくは複数の抗原または同じ抗原上の1つもしくは複数のエピトープに特異的に結合する膜結合型全長抗体を提示する、段階、および
(b) 該真核細胞の集団から、該提示された膜結合型全長抗体の特性に従って細胞を選択する段階、
この場合、該レンチウイルスのウイルス粒子の集団の各レンチウイルスのウイルス粒子は、該膜結合型抗体を発現させるためのEV71-IRESを含むバイシストロニック発現カセットを含む。
‐プロモーター
‐全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
‐EV71-IRES、
‐全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
‐スプライシング可能なイントロン、および
‐膜貫通ドメインまたはGPIアンカー
を含む。
‐プロモーター
‐全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
‐EV71-IRES、
‐全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
‐膜結合型抗体および分泌型抗体の同時産生のための選択的スプライシング可能なイントロン、および
‐膜貫通ドメインまたはGPIアンカー
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクターである。
‐プロモーター
‐第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
‐EV71-IRES、および
‐5'から3'方向に第2全長抗体重鎖および膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする第2核酸
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクターである。
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、この場合、該レンチウイルスのウイルス粒子の各々はバイシストロニック発現カセットを含み、該カセットは、EV71-IRESの上流のホール遺伝子座またはノブ遺伝子座における第1重鎖可変ドメインコード核酸、およびEV71-IRESの下流の各他方の遺伝子座における第2重鎖可変ドメインコード核酸を含み、該第1重鎖可変ドメインは第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインは第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原は同じであってもまたは異なってもよく、該真核細胞は共通の軽鎖を発現し、該重鎖の一方または両方はそれらのC末端において膜貫通ドメインをさらに含む、段階、ならびに
(b) 該真核細胞の集団から、提示された膜結合型全長二重特異性抗体の特性に従って細胞を選択する段階。
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、この場合、該レンチウイルスのウイルス粒子の各々は、分泌型二重特異性抗体をコードするバイシストロニック発現カセットを含み、該カセットは、EV71-IRESの上流のホール遺伝子座またはノブ遺伝子座における第1重鎖可変ドメインコード核酸、およびEV71-IRESの下流の各他方の遺伝子座における第2重鎖可変ドメインコード核酸を含み、該第1重鎖可変ドメインは第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインは第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原は同じであってもまたは異なってもよく、該真核細胞は共通の軽鎖を発現する、段階、ならびに
(b) 該真核細胞の集団から、分泌された全長二重特異性抗体の特性に従って細胞を選択する段階。
‐トランスジェニック動物を関心対象の抗原で免疫化する段階であって、この場合、該実験動物のB細胞は同じ軽鎖を発現する、段階
を含む。
‐FACSによるバルク選別により、免疫化実験動物のB細胞を選択する段階
を含む。
‐シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階
を含む。
‐EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCRを行う段階であって、膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターにクローニングし、該ベクターの制限切断および再連結により該第1重鎖の膜貫通ドメインを除去する段階
を含む。
抗体の合成およびプロセシング(折りたたみ、ジスルフィド結合形成、グリコシル化等)に通常関与するすべての細胞成分が生理的な形態および濃度で利用可能であることを確実にする、それらの天然環境、すなわち哺乳動物細胞の分泌経路における全長抗体の発現を用いる選択法を、本明細書において報告する。
当業者に公知であるように、組換えDNA技術の使用により、核酸および/またはポリペプチドの多数の誘導体の生成が可能になる。このような誘導体は、例えば、置換、変更、交換、欠失、または挿入によって、1つの個々の位置またはいくつかの位置において改変され得る。改変または誘導化は、例えば、部位特異的突然変異誘発の手段によって実施され得る。このような改変は、当業者によって容易に実施され得る(例えば、Sambrook, J., et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York, USA (1999) を参照のこと)。組換え技術の使用により、当業者は、異種核酸を用いて様々な宿主細胞を形質転換することが可能になる。異なる細胞の転写および翻訳、すなわち発現の機構は同じエレメントを使用するが、異なる種に属する細胞は、とりわけ、異なるいわゆるコドン使用頻度を有し得る。それによって、(アミノ酸配列に関して)同一のポリペプチドが異なる核酸によってコードされる場合がある。また、遺伝暗号の縮重のために、異なる核酸が同じポリペプチドをコードする場合もある。
「親和性成熟」抗体とは、1つまたは複数の変更を1つまたは複数の超可変領域 (HVR) 内に有する抗体であって、そのような変更を有さない親抗体と比較して、そのような変更により抗原に対する抗体の親和性が向上している抗体を指す。
本明細書で提供される方法は、組換えモノクローナル抗体を生成するためのものである。抗体は、これらに限定されないが、単一特異性抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、一価抗体、および多価抗体(例えば、二価抗体)などの様々な構造のものであってよい。
ある種の態様では、抗体がグリコシル化される程度を変更するために、すなわち増加または減少させるために、本明細書で提供される方法が用いられる。
所望の特異性を有する抗体を発現する細胞を選択する方法、およびそのような抗体を生成する方法を、本明細書において報告する。
このような抗原は、組換えによって、または当技術分野で公知の任意の他の手段によって、単離または調製することができる。癌または腫瘍には、胆道癌;脳癌;乳癌;子宮頸癌;絨毛癌;結腸癌;子宮内膜癌;食道癌;胃癌;上皮内新生物;リンパ腫;肝臓癌;肺癌(例えば、小細胞および非小細胞);メラノーマ;神経芽細胞腫;口腔癌;卵巣癌;膵臓癌;前立腺癌;直腸癌;肉腫;皮膚癌;精巣癌;甲状腺癌;および腎臓癌、ならびに他の癌腫および肉腫が含まれるが、これらに限定されない。
全長抗体をコードする核酸を提供する段階
1つの態様において、核酸は、関心対象の抗原と特異的に結合するというそれらの能力についてB細胞を選択することにより、単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択することによって得られる。
本明細書において報告され、本明細書において報告される方法で用いられるレンチウイルス発現ベクターは、全長抗体を可溶型および膜結合型で発現させるためのバイシストロニック発現カセットを含むベクターである。可溶型と膜結合型の抗体を同時に提供することにより、抗体を発現する細胞を表面提示抗体に基づいて選択することができ、分泌抗体を用いて例えば結合特異性について抗体を試験することができる。
(i) 1つの態様において、レンチウイルス発現ライブラリーの多様性は、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生するB細胞のプールから得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸を用いることによって生じる。
(ii) 1つの態様において、レンチウイルス発現ライブラリーの多様性は、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られる、HCVRコード核酸およびLCVRコード核酸のプールより選択されるHCVRコード核酸とLCVRコード核酸の対を用いることにより生じる。
1つの態様において、単一B細胞はB細胞のクローン集団である。
1つの態様において、少なくとも1つのコドンはHCVRまたはLCVRのCDR中にある。1つの態様において、CDRはCDR3である。1つの態様において、CDRはHCDR3である。
(iii) 1つの態様において、レンチウイルス発現ライブラリーの多様性は、異なるHCVRコード核酸と単一のLCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、この場合、該異なるHCVRコード核酸は、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られる。
1つの態様において、単一B細胞はB細胞のクローン集団である。
1つの態様において、少なくとも1つのコドンはHCVRのCDR中にある。1つの態様において、CDRはCDR3である。
(iv) 1つの態様において、レンチウイルス発現ライブラリーの多様性は、異なるLCVRコード核酸と単一のHCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、この場合、該異なるLCVRコード核酸は、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られる。
1つの態様において、単一B細胞はB細胞のクローン集団である。
1つの態様において、少なくとも1つのコドンはLCVRのCDR中にある。1つの態様において、CDRはCDR3である。
(a):
(i) B細胞の亜集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅する段階;および
(v) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(b):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第1プールを作製する段階、
(vi) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第2プールを作製する段階、および
(vii) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(c):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第2 DNA分子の対を提供する段階;または
(d):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第1 DNA分子の対を提供する段階。
(a) RNA中に含まれるポリアデニル化mRNAを一本鎖cDNAに選択的に転写すること;および
(b) 該一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを増幅すること。
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;および
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞または単一B細胞を選択すること。
(a) 担体を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で被覆すること;
(b) 単離されたB細胞の集団を該担体と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基を介して該B細胞を該担体に結合させることを可能にする、こと;
(c) 結合していないB細胞を除去することであって、この場合特に該担体はビーズを含むかまたはさらに特にはビーズからなり、この場合なおさらに特には該ビーズが常磁性ビーズである、こと;ならびに
(d) 該常磁性ビーズからB細胞の亜集団または単一B細胞を回収すること。
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、こと;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているB細胞を分離すること。
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞の集団または単一B細胞を選択すること;ならびに
(c) 少なくとも1つの付加的なパラメータについてB細胞を選択することであって、この場合特に、この少なくとも1つの付加的なパラメータについての選択が以下のものである、こと:
(i) B細胞特異的マーカー、特にCD19もしくはB220の存在、およびB細胞の生存より選択されるパラメータについての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が第1蛍光色素で標識されており、特に該蛍光色素がAlexa 647 nm、Alexa 488、またはAlexa 546 nmである、こと;
(b) 単離されたB細胞の集団の細胞を抗IgM抗体および/または抗IgD抗体と接触させることであって、該抗IgM抗体および/または該抗IgD抗体が第2蛍光色素および/または第3蛍光色素で標識されており、該第2蛍光色素および/または該第3蛍光色素が、該第1蛍光色素によって放出される蛍光の波長とは異なる波長で蛍光を放出する、こと;ならびに
(c) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているが該抗IgM抗体には結合していない、および/または該抗IgD抗体には結合していないB細胞の集団または単一B細胞を分離すること。
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で染色する段階であって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、段階;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階。
(i) 細胞の生存についての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の存在下で、個々の細胞の少なくとも1つ、特に正確に1つを培養する段階;
(b) 関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するという、該真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の能力を確認する段階。
(a) 本明細書において報告される方法に従って、抗体を発現する細胞を単離する段階;
(b) 該単離された細胞からRNAを得る段階;
(c) 該RNAから該抗体をコードするcDNAを合成する段階;
(d) 該cDNAを発現ベクターにクローニングする段階;
(e) 細胞において該抗体を発現させる段階;および
(f) 該抗体を精製する段階。
i) プライマーとしての、SEQ ID NO: 1〜4のオリゴヌクレオチドのうちの1つおよびSEQ ID NO: 5のオリゴヌクレオチド、または
ii) プライマーとしての、SEQ ID NO: 6〜10のオリゴヌクレオチドのうちの1つおよびSEQ ID NO: 11のオリゴヌクレオチド。
(a) 本明細書において報告される方法に従って、抗体を発現する細胞を単離する段階;
(b) 該細胞からRNAを得る段階;
(c) 該RNAからcDNAを合成する段階;
(d) 該cDNAから、該細胞によって発現される該抗体の可変領域 (VR) をコードするDNAを増幅する段階;
(e) 該DNAを含む発現構築物を作製する段階であって、該発現構築物が、該細胞によって発現される該抗体の少なくとも1つのVRをコードする、段階;
(f) 細胞において該発現構築物を発現させる段階。
(a) 上記の方法に従って、抗体を発現する細胞を単離する段階;
(b) 該細胞からRNAを得る段階;
(c) 該RNAからcDNAを合成する段階;
(d) 該cDNAから、該細胞によって発現される該抗体のHCVRをコードする第1 DNAを増幅する段階;
(e) 該第1 DNAを含む第1発現構築物を作製する段階であって、該第1発現構築物が、重鎖定常領域 (HCCR) および該HCVRを含む重鎖免疫グロブリンをコードする、段階;
(f) 該cDNAから、該細胞によって発現される該抗体のLCVRをコードする第2 DNAを増幅する段階;
(g) 該第2 DNAを含む第2発現構築物を作製する段階であって、該第2発現構築物が、軽鎖定常領域 (LCCR) および該LCVRを含む軽鎖免疫グロブリンをコードする、段階;
(h) 細胞において該第1発現構築物および該第2発現構築物を発現させる段階。
‐HEK293細胞内/上での全長抗体の発現および提示が可能になる;
‐限られた資源を必要とする効率的な過程が可能になる;
‐すべての抗体変種が1本のチューブ内で得られるために、経済的な1本のチューブの過程が可能になる;
‐抗体成熟が可能になる;および
‐例えばヒトドナーからの、または合成DNAオリゴマーを用いるPCRといった特定の様式の作製に依存しない、安価なライブラリーの作製が可能になる。
‐1.000種の軽鎖および1.000種の重鎖の提示(結果として106種の異なる抗体が生じる);
‐単一の鎖をシャッフリングして、他方を一定に保つこと(結果として106種の可能な変種が生じる);
‐単一CDRの成熟(106種の変種により、4〜5アミノ酸位置のランダム化が可能になる(位置当たり19種のアミノ酸長変種、Cys以外のすべてのアミノ酸:4アミノ酸位置がランダム化される場合、130.000種の変種))
が可能になる。
‐ランダム化CDR、例えばランダム化CDR3(ヒトCDR3の長さ、終止コドンなし、システインなし、N-グリコシル化部位なし、不安定なモチーフなしを反映する配列設計);および/または
‐設計されたCDR、例えば、設計もしくは既存の配列に基づいた「合理的な」配列変種;および/または
‐ドナーのCDRもしくは可変ドメイン(ヒトドナー、免疫化動物由来)
の点で多様であってよい。
全長抗体ライブラリーの提示のための方法:
抗体の、ランダム化されたCDR3をコードする核酸配列を含むDNAライブラリーなどの、多様性生成モジュールを、本明細書において報告されるレンチウイルスディスプレイベクターに導入する。
二重特異性抗体とは一般的に、同じ抗原上の2つの異なる非重複エピトープ、または異なる抗原上の2つのエピトープに特異的に結合する抗体分子である。
‐Crossmab形式:第1エピトープまたは抗原に特異的に結合する第1結合部位、および第2エピトープまたは抗原に特異的に結合する第2結合部位を含む全長IgG抗体であり、個々の鎖は以下の通りである:
‐軽鎖1(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン)
‐軽鎖2(可変軽鎖ドメイン+重鎖CH1ドメイン)
‐重鎖1(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ホール変異を有するCH3)
‐重鎖2(可変重鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン+ヒンジ+CH2+ノブ変異を有するCH3);
‐片腕一本鎖形式:第1エピトープまたは抗原に特異的に結合する第1結合部位、および第2エピトープまたは抗原に特異的に結合する第2結合部位を含む抗体であり、個々の鎖は以下の通りである:
‐軽鎖(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン)
‐組み合わせ軽鎖/重鎖(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン+G4Sリンカー+可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ノブ変異を有するCH3)
‐重鎖(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ホール変異を有するCH3)
;
‐両腕一本鎖形式:第1エピトープまたは抗原に特異的に結合する第1結合部位、および第2エピトープまたは抗原に特異的に結合する第2結合部位を含む抗体であり、個々の鎖は以下の通りである:
‐組み合わせ軽鎖/重鎖1(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン+G4Sリンカー+可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ホール変異を有するCH3)
‐組み合わせ軽鎖/重鎖2(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン+G4Sリンカー+可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ノブ変異を有するCH3);
‐共通軽鎖二重特異性形式:第1エピトープまたは抗原に特異的に結合する第1結合部位、および第2エピトープまたは抗原に特異的に結合する第2結合部位を含む抗体であり、個々の鎖は以下の通りである:
‐軽鎖(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン)
‐重鎖1(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ホール変異を有するCH3)
‐重鎖2(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ノブ変異を有するCH3)。
‐四価scFv形式:第1エピトープまたは抗原に特異的に結合する第1結合部位、および第2エピトープまたは抗原に特異的に結合する第2結合部位 (scFv) を含む二重特異性四価抗体であり、個々の鎖は以下の通りである:
‐軽鎖(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン)
‐組み合わせ重鎖‐scFv(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+CH3+G4Sリンカー+scFv)。
‐四価scFab形式:第1エピトープまたは抗原に特異的に結合する第1結合部位、および第2エピトープまたは抗原に特異的に結合する第2結合部位 (scFv) を含む二重特異性四価抗体であり、個々の鎖は以下の通りである:
‐軽鎖(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン)
‐組み合わせ重鎖‐scFab(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+CH3+G4Sリンカー+scFab)。
‐Crossmab形式:
[5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[軽鎖1または2]‐[IRES]‐[重鎖1または2]‐[WPRE+3'-LTR];
‐片腕一本鎖形式:
1) [5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[軽鎖]‐[IRES]‐[重鎖]‐[WPRE+3'-LTR]、および/または
2) [5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[組み合わせ軽鎖/重鎖]‐[WPRE+3'-LTR];
‐両腕一本鎖形式:
[5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[組み合わせ軽鎖/重鎖1または2]‐[WPRE+3'-LTR];
‐共通軽鎖二重特異性形式:
1) [5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[重鎖1]‐[IRES]‐[重鎖2]‐[WPRE+3'-LTR]、および/または
2) [hCMVプロモーター]‐[軽鎖]‐[bGHポリA];
‐四価scFv形式:
1) [5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[重鎖]‐[IRES]‐[軽鎖]‐[WPRE+3'-LTR];
‐四価scFab形式:
1) [5'-LTR+パッケージングエレメント+RRE]‐[hCMVプロモーター]‐[重鎖]‐[IRES]‐[軽鎖]‐[WPRE+3'-LTR]。
‐哺乳動物細胞に、各抗体部分をコードする両方のウイルス粒子を低MOI(感染効率)で感染させるか、または
‐哺乳動物細胞に、第1抗体半分をコードするウイルス粒子を低MOIで感染させ、その後この細胞に第2抗体のウイルス粒子を感染させるか、または
‐共通の軽鎖を安定して発現する哺乳動物細胞に、2つの重鎖をコードするウイルス粒子を感染させる。
‐トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化、
‐抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)、
‐重鎖コード核酸のPCR増幅:1つは、SEQ ID NO: 6〜SEQ ID NO: 10のプライマーのうちの1つもしくは複数またはすべておよびSEQ ID NO: 11のプライマーを用いる、ノブ鎖のためであり、1つは、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 4のプライマーのうちの1つもしくは複数またはすべておよびSEQ ID NO: 5のプライマーを用いる、ホール鎖のためである、シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応法;連結:第1重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインをもたないホール遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESへ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を、膜貫通ドメインを有するノブ遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの下流へ、
‐ウイルス生成、共通軽鎖を安定して発現する哺乳動物細胞の感染、哺乳動物細胞の表面上に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別、
‐例えばSEQ ID NO: 29およびSEQ ID NO: 30のプライマーを用いた、EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の(TMドメインを有さない)可変ドメインコード核酸のPCR、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング、
‐ウイルス生成、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、細胞からの単一細胞選別、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング、および二重特異性抗体の選択。
‐トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化、
‐抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)、
‐重鎖コード核酸のPCR増幅(シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応法:連結:第1重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するホール遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの上流へ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するノブ遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの下流へ、
‐ウイルス生成、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、哺乳動物細胞膜に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別、
‐EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCR、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング;該ベクターの制限切断および再連結による、該第1重鎖の膜貫通ドメインの除去、
‐ウイルス生成、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、細胞からの単一細胞選別、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング、二重特異性抗体の選択。
‐トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化、
‐抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)、
‐重鎖コード核酸のPCR増幅:シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応法;連結:第1重鎖可変ドメインコード核酸を、第1シャトルベクター中の、膜貫通ドメインを有するかまたは有さないホール遺伝子座へ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を、第2シャトルベクター中の、膜貫通ドメインを有するかまたは有さないノブ遺伝子座へ、ただし少なくとも一方は膜貫通ドメインを有する、
‐ウイルス生成(1つは該第1シャトルベクターに関し、および1つは該第2シャトルベクターに関する)、該第1ウイルスおよび該第2ウイルスによる、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の連続的な感染、哺乳動物細胞の表面上に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別、
‐重鎖可変ドメインコード核酸のPCR、および第3シャトルベクター中の、膜貫通ドメインおよびEV71-IRESを含まないバイシストロニック発現単位へのクローニング、
‐ウイルス生成、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、細胞からの単一細胞選別、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング、および二重特異性抗体の選択。
‐第1実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギを、関心対象の第1抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化するが、この場合、該実験動物のB細胞は同じ軽鎖を発現する、
‐第2実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギを、関心対象の第2抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化するが、この場合、該実験動物のB細胞は同じ軽鎖を発現する、
ただし、該第1抗原と該第2抗原は異なる、
‐1つの態様ではFACSによるバルク選別により、該第1免疫化実験動物および該第2免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、
‐シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
‐第1重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではIRESがEV71-IRESであるIRESの上流の、膜貫通ドメインを有するホール遺伝子座またはノブ遺伝子座への連結、および第2重鎖可変ドメインコード核酸の、同じシャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、IRESの下流の、膜貫通ドメインを有する各他方の遺伝子座への連結、すなわち、IRESの上流の重鎖がホール遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はノブ遺伝子座を有し、およびIRESの上流の重鎖がノブ遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はホール遺伝子座を有し、この場合、該第1重鎖可変ドメインは該第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインは該第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原は異なる、
‐ウイルス生成、
‐該ウイルスによる、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、
‐二重標識された形質導入細胞のFACSによる、細胞の表面上に二重特異性抗体を提示する細胞の選択、
‐EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCR、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング;該ベクターの制限切断および再連結による、該第1重鎖の膜貫通ドメインの除去、
‐ウイルス生成、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、細胞からの単一細胞選別、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング、および二重特異性抗体の選択。
‐実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギを、関心対象の抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化するが、この場合、該実験動物のB細胞は同じ軽鎖を発現する、
‐1つの態様ではFACSによるバルク選別により、該免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、
‐シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
‐重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではIRESがEV71-IRESであるIRESの下流の、膜貫通ドメインを有する重鎖遺伝子座への連結、この場合、該シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターは、IRESの上流に共通軽鎖コード核酸を含む、
‐ウイルス生成、
‐該ウイルスによる、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、
‐抗原特異的に標識された形質導入細胞のFACSによる、1つの態様ではFACSによるバルク選別による、細胞の表面上に抗体を提示する細胞の選択、
‐シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、選択された各細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
‐第1重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではIRESがEV71-IRESであるIRESの上流の、膜貫通ドメインをもたないホール遺伝子座またはノブ遺伝子座への連結、および第2重鎖可変ドメインコード核酸の、同じシャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、IRESの下流の、膜貫通ドメインをもたない各他方の遺伝子座への連結、すなわち、IRESの上流の重鎖がホール遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はノブ遺伝子座を有し、およびIRESの上流の重鎖がノブ遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はホール遺伝子座を有し、この場合、該第1重鎖可変ドメインは第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインは第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原は同じであってもまたは異なってもよい、
‐ウイルス生成、
‐該ウイルスによる、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染、
‐二重特異性抗体を分泌する細胞の選択。
‐軽鎖(可変軽鎖ドメイン+軽鎖κ定常ドメイン)、
‐第1重鎖(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ホール変異を有するCH3)、
‐第2重鎖(可変重鎖ドメイン+CH1+ヒンジ+CH2+ノブ変異を有するCH3)。
5'-LTRから3'-LTRまでが約9 kbよりも大きなベクターは、レンチウイルスのウイルス粒子中にパッケージングされ得ないために、基本的なレンチウイルス発現ベクターでは、抗体コード核酸のために限られた容量しか利用することができない。5'-LTRからCMVプロモーターまで (2.7 kb)、およびWPREエレメントから3'-LTRまで (1.5 kb) の領域で、4.2 kbのサイズを占める(実施例1)。ウイルス生成の有効性を減少させることなく、最大で4.8 kbを組み込むことができる。
i) 膜結合型抗体のみ:
ii) 膜結合型および分泌型抗体 (1):
iii) 膜結合型および分泌型抗体 (2):
iv) IRESを含まない膜結合型および分泌型抗体 (2):
1つの態様において、bGHポリAシグナル配列はSEQ ID NO: 32の配列を有する。
1つの態様において、hCMVプロモーターはSEQ ID NO: 33の配列を有する。
1つの態様において、イントロン6+M1/M2融合物はSEQ ID NO: 34の配列を有する。
v) 膜結合型の2つの重鎖 (KiH):
vi) 1つが膜結合型である2つの重鎖 (KiH):
vii) 膜結合型scFv形式:
viii) 膜結合型scFab形式:
1つの態様において、M1/M2融合物はSEQ ID NO: 35の配列を有する。
‐IRESを含まないpx5068:100%抗体発現(参照)
‐Gtx-IRES(合成):3%
‐EV71-IRES:80%
‐ELF4G-IRES:5%
‐EMCV-IRES:11%
1.
以下の段階を含む、二重特異性抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、該レンチウイルスのウイルス粒子の各々がバイシストロニック発現カセットを含み、該カセットが、EV71-IRESの上流のホール (hole) 遺伝子座またはノブ (knob) 遺伝子座における第1重鎖可変ドメインコード核酸、およびEV71-IRESの下流の各他方の遺伝子座における第2重鎖可変ドメインコード核酸を含み、該第1重鎖可変ドメインが第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が同じであってもまたは異なってもよく、該真核細胞が共通の軽鎖を発現し、該重鎖の一方または両方がそれらのC末端において膜貫通ドメインをさらに含む、段階、ならびに
(b) 該真核細胞の集団から、提示された膜結合型全長二重特異性抗体の特性に従って細胞を選択する段階。
2.
EV71-IRESの下流の重鎖のみが、そのC末端において膜貫通ドメインを含むことを特徴とする、項1記載の方法。
3.
以下の段階を含む、二重特異性抗体を分泌する細胞を選択する方法:
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、該レンチウイルスのウイルス粒子の各々が、分泌型二重特異性抗体をコードするバイシストロニック発現カセットを含み、該カセットが、EV71-IRESの上流のホール遺伝子座またはノブ遺伝子座における第1重鎖可変ドメインコード核酸、およびEV71-IRESの下流の各他方の遺伝子座における第2重鎖可変ドメインコード核酸を含み、該第1重鎖可変ドメインが第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が同じであってもまたは異なってもよく、該真核細胞が共通の軽鎖を発現する、段階ならびに
(b) 該真核細胞の集団から、分泌された全長二重特異性抗体の特性に従って細胞を選択する段階。
4.
真核細胞の集団の各細胞が、単一の全長二重特異性抗体を提示するかまたは分泌することを特徴とする、項1〜3のいずれかに記載の方法。
5.
第1段階として、以下の段階のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする、項1〜4のいずれかに記載の方法:
・トランスジェニック動物を関心対象の抗原で免疫化する段階であって、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現する、段階、および/または
・FACSによるバルク選別により、該免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、および/または
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階。
6.
以下の段階を含むことを特徴とする、項1〜2および4〜5のいずれかに記載の方法:
・EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCRを行う段階であって、膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターにクローニングし、任意で、該ベクターの制限切断および再連結により、存在するのであれば該第1重鎖の膜貫通ドメインを除去する、段階。
7.
バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・任意で、膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、項1〜2および4〜6のいずれかに記載の方法。
8.
バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸
を含むことを特徴とする、項3〜6のいずれかに記載の方法。
9.
抗体が二価二重特異性抗体であることを特徴とする、項1〜8のいずれかに記載の方法。
10.
抗体が2つの異なる抗原または同じ抗原上の2つのエピトープに特異的に結合することを特徴とする、項1〜9のいずれかに記載の方法。
11.
第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、項1〜10のいずれかに記載の方法。
12.
第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、項1〜11のいずれかに記載の方法。
13.
全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、項1〜12のいずれかに記載の方法。
14.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項1〜13のいずれかに記載の方法。
15.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項1〜13のいずれかに記載の方法。
16.
免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、項1〜15のいずれかに記載の方法。
17.
膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、項1〜16のいずれかに記載の方法。
18.
膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、項1〜17のいずれかに記載の方法。
19.
膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、項1〜18のいずれかに記載の方法。
20.
抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、項1〜19のいずれかに記載の方法。
21.
以下の段階を含む、抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、該細胞の集団の各細胞が膜結合型全長抗体を提示し、該抗体の少なくとも2つの鎖がバイシストロニック発現カセットによりコードされ、かつ該抗体が1つもしくは複数の抗原または同じ抗原上の1つもしくは複数のエピトープに特異的に結合する、段階、および
(b) 該真核細胞の集団から、該提示された膜結合型全長抗体の特性に従って細胞を選択する段階、
ここで、該レンチウイルスのウイルス粒子の集団の、各レンチウイルスのウイルス粒子は、該膜結合型抗体を発現させるためのEV71-IRESを含むバイシストロニック発現カセットを含む。
22.
レンチウイルスのウイルス粒子の集団の、レンチウイルスのウイルス粒子の各バイシストロニック発現カセットが、1つもしくは複数の抗原または同じ抗原上の1つもしくは複数のエピトープに特異的に結合する、親抗体の異なる変種をコードすることを特徴とする、項21記載の方法。
23.
バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、項21〜22のいずれかに記載の方法。
24.
バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・任意で、膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、項21〜22のいずれかに記載の方法。
25.
バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・そのC末端においてscFvと結合している全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、項21〜22のいずれかに記載の方法。
26.
バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・そのC末端においてscFabと結合している全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、項21〜22のいずれかに記載の方法。
27.
真核細胞の集団の各細胞が、膜結合型全長抗体を提示し、かつ全長抗体を分泌することを特徴とする、項21〜26のいずれかに記載の方法。
28.
真核細胞の集団の各細胞が、単一の全長抗体を提示し、かつ分泌することを特徴とする、項21〜26のいずれかに記載の方法。
29.
抗体が抗原に特異的に結合することを特徴とする、項21〜28のいずれかに記載の方法。
30.
抗体が二価単一特異性抗体であることを特徴とする、項21〜23のいずれかに記載の方法。
31.
抗体が二価二重特異性抗体であることを特徴とする、項21〜22および24のいずれかに記載の方法。
32.
抗体が四価二重特異性抗体であることを特徴とする、項21〜22および25〜26のいずれかに記載の方法。
33.
抗体が2つの異なる抗原または同じ抗原上の2つのエピトープに特異的に結合することを特徴とする、項21〜28および31〜32のいずれかに記載の方法。
34.
第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、項31〜33のいずれかに記載の方法。
35.
第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、項31〜34のいずれかに記載の方法。
36.
全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、項21〜35のいずれかに記載の方法。
37.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項21〜36のいずれかに記載の方法。
38.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項21〜36のいずれかに記載の方法。
39.
免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、項21〜38のいずれかに記載の方法。
40.
膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、項21〜39のいずれかに記載の方法。
41.
膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、項21〜40のいずれかに記載の方法。
42.
膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、項21〜41のいずれかに記載の方法。
43.
抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、項21〜42のいずれかに記載の方法。
44.
5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むバイシストロニック発現カセット。
45.
5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むバイシストロニック発現カセット。
46.
第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、項44〜45のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
47.
第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、項44〜46のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
48.
全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、項44〜47のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
49.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項44〜48のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
50.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項44〜49のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
51.
免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、項44〜50のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
52.
膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、項44〜51のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
53.
膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、項44〜52のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
54.
膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、項44〜53のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
55.
抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、項44〜54のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット。
56.
項44〜55のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセットを含む真核細胞。
57.
バイシストロニック発現カセットが細胞中に形質導入されていることを特徴とする、項56記載の真核細胞。
58.
哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項56〜57のいずれかに記載の真核細胞。
59.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項58記載の真核細胞。
60.
5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクター。
61.
5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクター。
62.
全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、項60〜61のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
63.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項60〜62のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
64.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項60〜63のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
65.
免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、項60〜64のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
66.
膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、項60〜65のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
67.
膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、項60〜66のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
68.
膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、項60〜67のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
69.
抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、項60〜68のいずれかに記載のレンチウイルスベクター。
70.
項60〜69のいずれかに記載のレンチウイルスベクターを含む真核細胞。
71.
レンチウイルスベクターが細胞中に形質導入されていることを特徴とする、項70記載の真核細胞。
72.
哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項70〜71のいずれかに記載の真核細胞。
73.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項72記載の真核細胞。
74.
全長抗体の提示もしくは分泌またはその両方のための真核細胞の集団を作製するための、項60〜69のいずれかに記載のレンチウイルスベクターの使用。
75.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項74記載の使用。
76.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項75記載の使用。
77.
それぞれが項60〜69のいずれかに記載の発現ベクターを含む2つ以上のレンチウイルス粒子を含むレンチウイルスベクターライブラリーであって、各ベクターによってコードされる抗体の少なくとも1アミノ酸が互いに異なる、レンチウイルスベクターライブラリー。
78.
1,000〜1,000,000個の異なる発現ベクターを含むことを特徴とする、項77記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
79.
ベクターライブラリーのベクターによってコードされる抗体が、抗体のCDRのうちの1つにおける少なくとも1アミノ酸残基が異なることを特徴とする、項77〜78のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
80.
CDRが重鎖CDR3であることを特徴とする、項79記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
81.
発現ベクターライブラリーが、親発現ベクターの1つまたは複数のCDR中の1つまたは複数のアミノ酸残基のランダム化によって得られることを特徴とする、項77〜80のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
82.
レンチウイルス発現ベクターライブラリーが、2つの異なる半抗体をコードする核酸の組み合わせによって得られることを特徴とする、項77〜81のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
83.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生するB細胞のプールから得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸を用いることによって生じることを特徴とする、項77〜82のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
84.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られる、HCVRコード核酸およびLCVRコード核酸のプールより選択されるHCVRコード核酸とLCVRコード核酸の対を用いることにより生じることを特徴とする、項77〜82のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
85.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるHCVRコード核酸と単一のLCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるHCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、項77〜82のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
86.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるLCVRコード核酸と単一のHCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるLCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、項77〜82のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
87.
単一B細胞がB細胞のクローン集団であることを特徴とする、項77〜86のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
88.
レンチウイルス発現ライブラリーの多様性の生成が以下の段階を含むことを特徴とする、項77〜87のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー:
(a):
(i) B細胞の亜集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅する段階;および
(v) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(b):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第1プールを作製する段階、
(vi) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第2プールを作製する段階、および
(vii) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(c):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第2 DNA分子の対を提供する段階;または
(d):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第1 DNA分子の対を提供する段階。
89.
免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、項77〜88のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
90.
膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、項77〜89のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
91.
膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、項77〜90のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
92.
膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、項77〜91のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
93.
それぞれが、項44〜55のいずれかに記載のバイシストロニック発現カセット、または項60〜69のいずれかに記載のレンチウイルスベクターを含む2つ以上の真核細胞を含む真核細胞ライブラリーであって、各細胞によって発現される抗体の少なくとも1アミノ酸が互いに異なる、真核細胞ライブラリー。
94.
項77〜92のいずれかに記載のレンチウイルスベクターライブラリーを含む真核細胞ライブラリー。
95.
真核細胞ライブラリーの各真核細胞が単一抗体を発現することを特徴とする、項94記載の真核細胞ライブラリー。
96.
真核細胞ライブラリーの各真核細胞が単一抗体を提示することを特徴とする、項94〜95のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
97.
コード核酸が免疫化動物のB細胞の集団に由来する抗体のライブラリーを発現する真核細胞の集団であることを特徴とする、項94〜96のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
98.
B細胞が、関心対象の1つまたは複数の抗原に対するそれらの特異性について事前選択されることを特徴とする、項97記載の真核細胞ライブラリー。
99.
各細胞が第1抗原に特異的に結合する全長抗体をコードする第1発現カセットと第2抗原に特異的に結合する全長抗体をコードする第2発現カセットとを含む、真核細胞の集団であることを特徴とする、項94〜98のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
100.
各細胞が第1抗原に結合する第1全長抗体軽鎖および第1全長抗体重鎖をコードする第1発現カセットと第2抗原に特異的に結合する第2全長抗体軽鎖および第2全長抗体重鎖をコードする第2発現カセットとを含む、真核細胞の集団であることを特徴とする、項94〜99のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
101.
各細胞が第1抗原に特異的に結合する第1全長抗体重鎖および第2抗原に特異的に結合する第2全長抗体重鎖をコードする発現カセットを含む、共通の軽鎖を発現する真核細胞の集団であることを特徴とする、項94〜100のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
102.
第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、項94〜102のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
103.
第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、項94〜101のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
104.
全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、項94〜103のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
105.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項94〜104のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
106.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項94〜105のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
107.
単離されたB細胞の集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団が、(a) 血液;(b) 二次リンパ器官、特に脾臓またはリンパ節;(c) 骨髄;および (d) 記憶B細胞を含む組織より選択される供給源に由来することを特徴とする、項94〜106のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
108.
単離されたB細胞の集団が、末梢血単核細胞 (PBMC) を含むか、または特にはこれからなることを特徴とする、項107記載の真核細胞ライブラリー。
109.
動物が哺乳類、特にラット、マウス、ウサギ、またはヒトであることを特徴とする、項94〜108のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
110.
動物がトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギまたはヒトであることを特徴とする、項109記載の真核細胞ライブラリー。
111.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項94〜110のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;および
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞または単一B細胞を選択すること。
112.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項94〜111のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 担体を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で被覆すること;
(b) 単離されたB細胞の集団を該担体と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基を介して該B細胞を該担体に結合させることを可能にする、こと;
(c) 結合していないB細胞を除去することであって、特に該担体がビーズを含むかまたはさらに特にはビーズからなり、なおさらに特には該ビーズが常磁性ビーズである、こと;ならびに
(d) 該常磁性ビーズからB細胞の亜集団または単一B細胞を回収すること。
113.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、FACS選別によって行われることを特徴とする、項94〜112のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
114.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項94〜113のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、こと;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているB細胞を分離すること。
115.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項94〜114のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞の集団または単一B細胞を選択すること;ならびに
(c) 少なくとも1つの付加的なパラメータについてB細胞を選択することであって、特に、この少なくとも1つの付加的なパラメータについての選択が以下のものである、こと:
(i) B細胞特異的マーカー、特にCD19もしくはB220の存在、およびB細胞の生存より選択されるパラメータについての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。
116.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択する段階が、クラススイッチしたB細胞、特にIgMおよび/またはIgD陰性B細胞、最も特にはIgMおよびIgD陰性B細胞を選択することをさらに含むことを特徴とする、項94〜115のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
117.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項94〜116のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が第1蛍光色素で標識されており、特に該蛍光色素がAlexa 647 nm、Alexa 488、またはAlexa 546 nmである、こと;
(b) 単離されたB細胞の集団の細胞を抗IgM抗体および/または抗IgD抗体と接触させることであって、該抗IgM抗体および/または該抗IgD抗体が第2蛍光色素および/または第3蛍光色素で標識されており、該第2蛍光色素および/または該第3蛍光色素が、該第1蛍光色素によって放出される蛍光の波長とは異なる波長で蛍光を放出する、こと;ならびに
(c) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているが該抗IgM抗体には結合していない、および/または該抗IgD抗体には結合していないB細胞の集団または単一B細胞を分離すること。
118.
ライブラリーがウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーであり、ライブラリーを真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団に導入することが、真核細胞、特に哺乳動物細胞にウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーを感染させることによって行われ、さらに特には、感染が、最大限で10、特に最大限で1、より特には最大限で0.2、および最も特には最大限で0.1の感染効率で行われることを特徴とする、項94〜117のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
119.
感染効率が約0.1であることを特徴とする、項118記載の真核細胞ライブラリー。
120.
細胞の単離がFACS選別によって行われることを特徴とし、1つの態様において細胞の単離が以下の段階を含む、項94〜119のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で染色する段階であって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、段階;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階。
121.
FACS選別によって、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階が、少なくとも1つの付加的なパラメータを用いて細胞をさらに選択する段階を含むことを特徴とする、項94〜120のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
122.
方法が以下の段階をさらに含むことを特徴とする、項94〜122のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の存在下で、個々の細胞の少なくとも1つ、特に正確に1つを培養する段階;
(b) 関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するという、該真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の能力を確認する段階。
123.
真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または、特におよび真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、(a) BHK 21細胞、特にATCC CCL-10;(b) Neuro-2a細胞;(c) HEK-293T細胞、特にATCC CRL-11268;(d) CHO-K1細胞、特にATCC CRL-62;および (e) HEK293細胞より選択される細胞を含むか、または特にはそれらの細胞からなることを特徴とする、項94〜122のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
124.
真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、CHO-K1細胞を含むか、または特にはCHO-K1細胞からなり、さらに特には発現ライブラリーがレンチウイルス発現ライブラリーであることを特徴とする、項94〜123のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
125.
以下の段階を含む、関心対象の抗原に特異的に結合する抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) B細胞の集団から、1つまたは複数の抗原と特異的に結合する抗体を分泌するB細胞の亜集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団を任意で選択する段階、
(b) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが、1つまたは複数の抗原と特異的に結合する1つまたは複数の抗体の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 該B細胞の亜集団からDNA分子のプールを増幅すること、または関心対象の1つもしくは2つの抗原に特異的に結合する単一の抗体をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化によりDNA分子のライブラリーを作製することを含む、多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすること;
(c) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を真核細胞の集団に形質導入する段階;
(d) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(e) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の1つもしくは複数の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。
126.
以下の段階を含む、(関心対象の2つの抗原に特異的に結合する)二重特異性抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが二重特異性抗体の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 単一の二重特異性抗体をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化により多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 全長二重特異性抗体を膜結合型として発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすること;
(b) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を真核細胞の集団に形質導入する段階;
(c) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(d) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。
127.
抗体をコードする多数のDNA分子を作製する段階を含み、該多数のDNA分子を作製する段階が以下を含むことを特徴とする、項125〜126のいずれかに記載の方法:
(1) B細胞の亜集団から、重鎖可変領域 (HCVR) をコードするDNA分子の第1プールを増幅すること;および
(2) 該B細胞の亜集団から、軽鎖可変領域 (LCVR) をコードするDNA分子の第2プールを増幅すること;
(3) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、LCVRをコードする該多数のDNA分子とHCVRをコードする該多数のDNA分子の組み合わせをクローニングすること。
128.
関心対象の1つまたは2つの抗原に特異的に結合する抗体をコードする多数のDNA分子を作製する段階を含み、該多数のDNA分子を作製する段階が以下を含むことを特徴とする、項125〜127のいずれかに記載の方法:
(1) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団から、HCVRをコードするDNA分子およびLCVRをコードするDNA分子を増幅すること、ならびに
(2) 少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、該HCVRをコードするDNA分子および/または該LCVRをコードするDNA分子をランダム化することであって、それによってHCVRをコードする多数のDNA分子およびLCVRをコードする多数のDNA分子を作製する、こと;
(3) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、LCVRをコードする該ランダム化された多数のDNA分子とHCVRをコードする該多数のDNA分子の組み合わせをクローニングすること。
129.
レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階を含み、該作製する段階が以下を含むことを特徴とする、項125〜128のいずれかに記載の方法:
(i) 以下を含む、抗体をコードする多数のDNA分子を作製すること:
(1) B細胞の亜集団からmRNAを単離すること;
(2) 該mRNAをcDNAに転写すること;
(3) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅すること;および
(4) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅すること;
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該DNA分子の第1プールおよび該DNA分子の第2プールという1対のDNA分子をクローニングすること。
130.
レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階を含み、該作製する段階が以下を含むことを特徴とする、項135〜129のいずれかに記載の方法:
(i) 以下を含む、1つまたは2つの抗原に特異的に結合する抗体をコードする多数のDNA分子を作製すること:
(1) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からmRNAを単離すること;
(2) 該mRNAをcDNAに転写すること;
(3) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅すること;および
(4) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅すること;
(5) 該第1 DNA分子および/または該第2 DNA分子をランダム化することであって、それによってDNA分子の第1プールおよびDNA分子の第2プールを作製する、こと、
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該DNA分子の第1プールおよび該DNA分子の第2プールという1対のDNA分子をクローニングすること。
131.
真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、項125〜130のいずれかに記載の方法。
132.
哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、項131記載の方法。
133.
動物が、ヒツジ、ヘラジカ、シカ、ロバ、ミュールジカ、ミンク、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、イヌ、ネコ、ラット、ハムスター、モルモット、およびマウスからなる群より選択されることを特徴とし、1つの態様において、動物が、マウス、ラット、または霊長類である、項125〜132のいずれかに記載の方法。
134.
動物が非ヒト霊長類またはヒトであることを特徴とする、項125〜133のいずれかに記載の方法。
135.
動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座を有するトランスジェニック動物であることを特徴とする、項125〜134のいずれかに記載の方法。
136.
関心対象の抗原と特異的に結合するというそれらの能力についてB細胞を選択することにより、単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択することによって核酸が得られることを特徴とする、項125〜135のいずれかに記載の方法。
137.
関心対象の1つまたは2つの抗原と特異的に結合するというその能力についてB細胞を選択することにより、単離されたB細胞の集団から単一B細胞を選択することによって核酸が得られることを特徴とする、項125〜136のいずれかに記載の方法。
138.
単一B細胞がクローンB細胞集団であることを特徴とする、項125〜137のいずれかに記載の方法。
139.
単一B細胞またはクローンB細胞集団の単離されたmRNAから可変ドメインコード核酸を増幅し、増幅されたmRNAをcDNAに転写することによって核酸が得られることを特徴とする、項125〜138のいずれかに記載の方法。
140.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生するB細胞のプールから得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸を用いることによって生じることを特徴とする、項125〜139のいずれかに記載の方法。
141.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られるHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸のプールより選択されるHCVRコード核酸とLCVRコード核酸の対を用いることにより生じることを特徴とする、項125〜140のいずれかに記載の方法。
142.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるHCVRコード核酸と単一のLCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるHCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、項125〜140のいずれかに記載の方法。
143.
レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるLCVRコード核酸と単一のHCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるLCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、項125〜142のいずれかに記載の方法。
144.
単一B細胞がB細胞のクローン集団であることを特徴とする、項125〜143のいずれかに記載の方法。
145.
レンチウイルス発現ライブラリーの多様性の生成が以下の段階を含むことを特徴とする、項125〜144のいずれかに記載の方法:
(a):
(i) B細胞の亜集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅する段階;および
(v) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(b):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第1プールを作製する段階、
(vi) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第2プールを作製する段階、および
(vii) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(c):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第2 DNA分子の対を提供する段階;または
(d):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第1 DNA分子の対を提供する段階。
146.
抗原特異的抗体の可変性が、異なる軽鎖可変領域と重鎖可変領域をランダムに組み合わせることによって増加することを特徴とする、項125〜145のいずれかに記載の方法。
147.
単離されたB細胞の集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団が、(a) 血液;(b) 二次リンパ器官、特に脾臓またはリンパ節;(c) 骨髄;および (d) 記憶B細胞を含む組織より選択される供給源に由来することを特徴とする、項125〜146のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
148.
単離されたB細胞の集団が、末梢血単核細胞 (PBMC) を含むか、または特にはこれからなることを特徴とする、項147記載の真核細胞ライブラリー。
149.
動物が哺乳類、特にラット、マウス、ウサギ、またはヒトであることを特徴とする、項125〜148のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
150.
動物がトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギまたはヒトであることを特徴とする、項149記載の真核細胞ライブラリー。
151.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項125〜150のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;および
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞または単一B細胞を選択すること。
152.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項125〜151のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 担体を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で被覆すること;
(b) 単離されたB細胞の集団を該担体と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基を介して該B細胞を該担体に結合させることを可能にする、こと;
(c) 結合していないB細胞を除去することであって、特に該担体がビーズを含むかまたはさらに特にはビーズからなり、なおさらに特には該ビーズが常磁性ビーズである、こと;ならびに
(d) 該常磁性ビーズからB細胞の亜集団または単一B細胞を回収すること。
153.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、FACS選別によって行われることを特徴とする、項125〜152のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
154.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項125〜153のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、こと;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているB細胞を分離すること。
155.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項125〜154のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞の集団または単一B細胞を選択すること;ならびに
(c) 少なくとも1つの付加的なパラメータについてB細胞を選択することであって、特に、この少なくとも1つの付加的なパラメータについての選択が以下のものである、こと:
(i) B細胞特異的マーカー、特にCD19もしくはB220の存在、およびB細胞の生存より選択されるパラメータについての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。
156.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択する段階が、クラススイッチしたB細胞、特にIgMおよび/またはIgD陰性B細胞、最も特にはIgMおよびIgD陰性B細胞を選択することをさらに含むことを特徴とする、項125〜155のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
157.
単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、項125〜156のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が第1蛍光色素で標識されており、特に該蛍光色素がAlexa 647 nm、Alexa 488、またはAlexa 546 nmである、こと;
(b) 単離されたB細胞の集団の細胞を抗IgM抗体および/または抗IgD抗体と接触させることであって、該抗IgM抗体および/または該抗IgD抗体が第2蛍光色素および/または第3蛍光色素で標識されており、該第2蛍光色素および/または該第3蛍光色素が、該第1蛍光色素によって放出される蛍光の波長とは異なる波長で蛍光を放出する、こと;ならびに
(c) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているが該抗IgM抗体には結合していない、および/または該抗IgD抗体には結合していないB細胞の集団または単一B細胞を分離すること。
158.
ライブラリーがウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーであり、ライブラリーを真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団に導入することが、真核細胞、特に哺乳動物細胞にウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーを感染させることによって行われ、さらに特には、感染が、最大限で10、特に最大限で1、より特には最大限で0.2、および最も特には最大限で0.1の感染効率で行われることを特徴とする、項125〜157のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
159.
感染効率が約0.1であることを特徴とする、項158記載の真核細胞ライブラリー。
160.
細胞の単離がFACS選別によって行われることを特徴とし、1つの態様において細胞の単離が以下の段階を含む、項125〜159のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で染色する段階であって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、段階;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階。
161.
FACS選別によって、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階が、少なくとも1つの付加的なパラメータを用いて細胞をさらに選択することを含むことを特徴とする、項125〜160のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
162.
少なくとも1つの付加的なパラメータが以下より選択されることを特徴とする、項161記載の真核細胞ライブラリー:
(i) 細胞の生存についての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。
163.
方法が以下の段階をさらに含むことを特徴とする、項125〜162のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の存在下で、個々の細胞の少なくとも1つ、特に正確に1つを培養する段階;
(b) 関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するという、該真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の能力を確認する段階。
164.
真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または、特におよび真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、(a) BHK 21細胞、特にATCC CCL-10;(b) Neuro-2a細胞;(c) HEK-293T細胞、特にATCC CRL-11268;(d) CHO-K1細胞、特にATCC CRL-62;および (e) HEK293細胞より選択される細胞を含むか、または特にはそれらからなることを特徴とする、項125〜163のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
165.
真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、CHO-K1細胞を含むか、または特にはCHO-K1細胞からなり、さらに特には発現ライブラリーがレンチウイルス発現ライブラリーであることを特徴とする、項125〜164のいずれかに記載の真核細胞ライブラリー。
166.
以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長抗体を提示させ、細胞を選択し、それによって抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化段階、
・抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)段階、
・重鎖コード核酸のPCR増幅段階:1つは、SEQ ID NO: 6〜SEQ ID NO: 10のプライマーのうちの1つもしくは複数またはすべておよびSEQ ID NO: 11のプライマーを用いる、ノブ鎖のためであり、1つは、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 4のプライマーのうちの1つもしくは複数またはすべておよびSEQ ID NO: 5のプライマーを用いる、ホール鎖のためである、シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応である、段階
連結段階:第1重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインをもたないホール遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESへ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するノブ遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの下流へ、連結する段階
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を安定して発現する哺乳動物細胞の感染段階、哺乳動物細胞の表面上に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)段階、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別段階、
・例えばSEQ ID NO: 29およびSEQ ID NO: 30のプライマーを用いた、EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の(TMドメインを有さない)可変ドメインコード核酸のPCR段階、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、および二重特異性抗体の選択段階。
167.
以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長抗体を提示させ、細胞を選択し、それによって抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化段階、
・抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)段階、
・重鎖コード核酸のPCR増幅段階:シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応である、段階
連結段階:第1重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するホール遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの上流へ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するノブ遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの下流へ、連結する段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、哺乳動物細胞膜に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)段階、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別段階、
・EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCR段階、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング段階、該ベクターの制限切断および再連結による、該第1重鎖の膜貫通ドメインの除去段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、二重特異性抗体の選択段階。
168.
以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長抗体を提示させ、細胞を選択し、それによって抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化段階、
・抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)段階、
・重鎖コード核酸のPCR増幅段階:シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応である、段階
連結段階:第1重鎖可変ドメインコード核酸を、第1シャトルベクター中の、膜貫通ドメインを有するかまたは有さないホール遺伝子座へ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を、第2シャトルベクター中の、膜貫通ドメインを有するかまたは有さないノブ遺伝子座へ、連結する段階であって、ただし少なくとも一方は膜貫通ドメインを有する、段階
・ウイルス生成(1つは該第1シャトルベクターに関し、および1つは該第2シャトルベクターに関する)段階、該第1ウイルスおよび該第2ウイルスによる、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の連続的な感染段階、哺乳動物細胞の表面上に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)段階、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別段階、
・重鎖可変ドメインコード核酸のPCR段階、および第3シャトルベクター中の、膜貫通ドメインおよびEV71-IRESを含まないバイシストロニック発現単位へのクローニング段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、および二重特異性抗体の選択段階。
169.
以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長二重特異性抗体を提示させ、そのような真核細胞を選択し、それによってまた二重特異性抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・第1実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギが、関心対象の第1抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化され、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現する段階、
・第2実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギが、関心対象の第2抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化され、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現し、ただし、該第1抗原と該第2抗原が異なる段階、
・1つの態様ではFACSによるバルク選別により、該第1免疫化実験動物および該第2免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
・第1重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではEV71-IRESであるIRESの上流の、膜貫通ドメインを有するホール遺伝子座またはノブ遺伝子座への連結段階、および第2重鎖可変ドメインコード核酸の、同じシャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、IRESの下流の、膜貫通ドメインを有する各他方の遺伝子座への連結段階であって、すなわち、IRESの上流の重鎖がホール遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はノブ遺伝子座を有し、およびIRESの上流の重鎖がノブ遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はホール遺伝子座を有し、該第1重鎖可変ドメインが該第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが該第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が異なる、段階
・ウイルス生成段階
・該ウイルスを用いた、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、
・二重標識された形質導入細胞のFACSによる、細胞の表面上に二重特異性抗体を提示する細胞の選択段階、
・EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCR段階、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング段階、該ベクターの制限切断および再連結による、該第1重鎖の膜貫通ドメインの除去段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、および二重特異性抗体の選択段階。
170.
以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長二重特異性抗体を提示させ、そのような真核細胞を選択し、それによってまた二重特異性抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギが、関心対象の抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化され、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現する段階、
・1つの態様ではFACSによるバルク選別により、該免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
・重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではEV71-IRESであるIRESの下流の、膜貫通ドメインを有する重鎖遺伝子座への連結段階であって、該シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターが、IRESの上流に共通軽鎖コード核酸を含む、段階
・ウイルス生成段階、
・該ウイルスを用いた、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、
・抗原特異的に標識された形質導入細胞のFACSによる、1つの態様ではFACSによるバルク選別による、細胞の表面上に抗体を提示する細胞の選択段階、
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、選択された各細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
・第1重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではEV71-IRESであるIRESの上流の、膜貫通ドメインをもたないホール遺伝子座またはノブ遺伝子座への連結段階、および第2重鎖可変ドメインコード核酸の、同じシャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、IRESの下流の、膜貫通ドメインをもたない各他方の遺伝子座への連結段階であって、すなわち、IRESの上流の重鎖がホール遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はノブ遺伝子座を有し、およびIRESの上流の重鎖がノブ遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はホール遺伝子座を有し、該第1重鎖可変ドメインが第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が同じであってもまたは異なってもよい、段階
・ウイルス生成段階、
・該ウイルスを用いた、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、
・二重特異性抗体を分泌する細胞の選択段階。
171.
抗体の生成のための、項1〜170のいずれかに記載の方法を用いて選択された細胞の使用。
SEQ ID NO: 01〜30 PCRプライマー
SEQ ID NO: 31 EV71-IRES
SEQ ID NO: 32 bGHポリAシグナル配列
SEQ ID NO: 33 ヒトCMVプロモーター
SEQ ID NO: 34 イントロン6+M1/M2配列
SEQ ID NO: 35 M1/M2配列
SEQ ID NO: 36〜39 PCRプライマー。
ベクターpLVX M#2およびpLVX MS#5の構築
シャトルベクター:MCS、PPGKプロモーター、およびピューロマイシン耐性遺伝子の除去。軽鎖‐EV71-IRES‐重鎖‐膜貫通ドメインを伴う選択的スプライシングエレメントのプラスミドへの挿入。
感染性ウイルスの生成
3.75*105個のLenti-X(商標)293T細胞を6ウェルプレートの各ウェルに播種し、一晩インキュベートした。翌日、各ウェルについて、20μlのLipofectamine(商標)2000トランスフェクション試薬 (Invitrogen cat.no.: P/N 52887)を用いて、2.5μgのpLVX M#2またはpLVX MS#5および12.75μlのLenti-X HTXパッケージングミックス (Clontech 631248) を細胞に同時トランスフェクトした。インキュベーションの24時間後に培地を交換した。トランスフェクションの48時間後に、ウイルス含有上清を回収した。
HEK293細胞の一過性トランスフェクション
1*105個のLenti-X(商標)293T細胞を24ウェルに播種し、一晩インキュベートした。翌日、各ウェルにおいて、0.9μgのpLVX M#2またはpLVX MS#5および2.7μlのLipofectamine(商標)2000トランスフェクション試薬 (Invitrogen cat.no.: P/N 52887) を細胞にトランスフェクトした。トランスフェクションの24時間後に、ヤギ抗ヒトIgG (H+L)‐Alexa 488複合物(Invitrogen cat.no. A11013)を用いて染色を行い、FACS解析を行った。
HEK293細胞のウイルス形質導入
ウイルス感染/形質導入
1.5*104個のHEK293A細胞を48ウェルプレートのウェルに播種し、一晩インキュベートした。翌日、完全培地を除去し、細胞に、8μg/mlポリブレンの存在下で、300μlの希釈していないウイルス含有上清を感染させた。インキュベーションの24時間後に培地を交換した。トランスフェクションの96時間後に、ヤギ抗ヒトIgG (H+L)‐Alexa 488複合物(Invitrogen cat.no. A11013)を用いて細胞の染色を行い、FACS解析を行った。
TU / ml = F*c*D/V
式中
F=陽性細胞の頻度
C=形質導入時のウェル中の細胞の総数(例えば、200,000個細胞)
V=1ml中の接種材料の容量 (0.3 ml)
D=レンチウイルス希釈
TU=形質導入単位
ウイルスを形質導入されたHEK293細胞株の安定性
ウイルス生成およびウイルス感染/形質導入は、先の実施例2および4に記載されている通りに行った。
膜結合型抗体を提示する細胞と野生型細胞の混合物の選別
24ウェルマイクロタイタープレートにおいて、HEK293A野生型細胞を、ベクターpLVX M#2により安定に形質導入されたHEK293A細胞(28日目)と混合し、250μlの10μg/ml Alexa 488結合抗原で染色し、その後FACS解析して、Alexa 488陽性細胞を選別した。
選別された細胞(膜結合型IgG陽性)の培養上清中へのIgG分泌
選別された細胞を、6ウェルマイクロタイタープレートまたはT75フラスコ中で増殖させた。80%コンフルエンスの時点で、細胞を分けた。95%コンフルエンスの状態の細胞からの上清を、IgG ELISAに使用した。結果を以下の表および図9に示す。
膜結合型抗体と分泌型抗体の相関関係
ウイルス生成
3.75*105個のLenti-X(商標)293T細胞を6ウェルプレートの各ウェルに播種し、一晩インキュベートした。翌日、各ウェルについて、20μlのLipofectamine(商標)2000トランスフェクション試薬 (Invitrogen cat.no.: P/N 52887)を用いて、2.5μgのpLVX MS#5および12.75μlのLenti-X HTXパッケージングミックス (Clontech 631248) を細胞に同時トランスフェクトした。インキュベーションの24時間後に培地を交換した。トランスフェクションの48時間後に、ウイルス含有上清を回収した。
24ウェルプレートのウェルに播種した3*104個のHek293A細胞を一晩インキュベートした。翌日、完全培地を除去し、細胞に、8μg/mlポリブレンの存在下で、600μlの希釈していないまたは1:25希釈のウイルス含有上清を感染させた。インキュベーションの24時間後に培地を交換した。トランスフェクションの96時間後に、ヤギ抗ヒトIgG (H+L)抗体‐Alexa 488複合物(Invitrogen cat.no. A11013)を用いて細胞の染色を行い、FACS解析を行い、個々の細胞を96ウェルプレートのウェル中に振り分けた。
‐高い選別ゲートによる、pLVX MS#5非希釈ウイルス感染細胞
‐低い選別ゲートによる、pLVX MS#5非希釈ウイルス感染細胞
‐低い選別ゲートによる、pLVX MS#5 1:25希釈ウイルス感染細胞。
異なる抗体のプラスミドを有する2つのウイルスの存在下での感染
pLVX mAb1-MおよびpLVX mAb2-Mプールの混合物の存在下で、細胞に形質導入した。細胞は、異なるPCR算出MOI値(1000、100、および40)で形質導入した。形質導入後、単一選別細胞クローン (IgG+) を、mAb1抗原‐Alexa 488複合物およびmAb2抗原‐Cy5複合物とのインキュベーションにより染色した。
異なる全長IgGレンチウイルスベクターによる細胞の感染
以下のレンチウイルス発現ベクターを用いて、実施例2において報告されている通りにウイルスを生成した:
‐IRESを含まないpLVX MS、膜結合型全長抗体および分泌型全長抗体の発現のための、2つのhCMVプロモーターを含む分離された発現カセット
‐IRESを含むpLVX MS、膜結合型全長抗体および分泌型全長抗体の発現のための、1つのhCMVプロモーターを有する1つのバイシストロニック発現カセット
‐IRESを含むpLVX M、膜結合型全長抗体の発現のための、1つのhCMVプロモーターを有する1つのバイシストロニック発現カセット
B細胞からの核酸の増幅
抗原特異的B細胞から全RNAを単離する。鋳型スイッチプロトコール (Zhu, et al., BioTechniques 30 (2001) 892-897)を、プライマーとしてしてのCDSオリゴヌクレオチド
、およびスイッチ鋳型としてのSMART IIオリゴヌクレオチド
と共に用いて、PowerScript(商標)逆転写酵素 (Clontech) で一本鎖cDNAを生成する。200μlの全量中でAdvantage2ポリメラーゼミックス (Clontech) およびアンカープライマー
を用いて、14サイクルのPCRによりcDNAをバルク増幅する。QIAquick PCR精製キット (Qiagen) を用いて、二本鎖cDNAを精製する。
蛍光活性化細胞選別による、特異的結合抗体を提示する細胞の濃縮
サブコンフルエントな (80%) HEK細胞に、0.2の感染効率 (MOI)で全長抗体ライブラリーまたは陰性対照としての空ウイルスベクターを感染させる。5時間後、細胞解離緩衝液 (Sigma)で細胞を剥がし、洗浄し、染色する。細胞の半分を、Alexa 647 nm標識抗原 (4μg/ml) で30分間染色する。残りの細胞を、Alexa 546 nm標識抗原 (4μg/ml)およびウサギ由来の抗レンチウイルス血清(1:6000に希釈)で30分間染色し、その後Cy5標識ロバ抗ウサギIgG (1μg/ml) (Jackson ImmunoResearch Laboratories) で20分間標識する。次に全細胞を洗浄し、濾過し、死細胞を排除するためにヨウ化プロピジウム (PI) で染色する。それぞれAlexa 647 nm陽性、PI陰性細胞、およびAlexa 546 nm陽性、レンチウイルス陽性、PI陰性細胞について、単一細胞選別をFACS Vantage SEフローサイトメーター (Beckton Dickinson) で行う。
二重特異性抗体の細胞表面発現に及ぼす膜アンカーの影響
1*105個のHEK293A細胞を24ウェルプレートのウェルに播種し、一晩インキュベートした。翌日、0.5μgの共通軽鎖ベクター、および2つの異なる重鎖の発現させる0.5μgのV1.1〜V1.5シャトルベクターを細胞に同時トランスフェクトした。重鎖Bは共通軽鎖と組み合わさって抗原に結合するのに対して、重鎖Nは共通軽鎖と組み合わさって抗原に結合することはない。
V.1.1:M-B(ノブ)-IRES-M-B(ホール)(両方の結合剤重鎖上に膜アンカーが存在)
V.1.2:M-B(ノブ)-IRES-M-N(ホール)(両方の重鎖、結合剤および非結合剤上に膜アンカーが存在)
V.1.3:M-N(ノブ)-IRES-B(ホール)(非結合剤上にのみ膜アンカーが存在)
V.1.4:B(ノブ)-IRES-M-N(ホール)(非結合剤上にのみ膜アンカーが存在)
V.1.5:M-N(ノブ)-IRES-M-N(ホール)(非結合剤のみ、両方の重鎖上に膜アンカーが存在)
V.1.6:B(ホール)-IRES-M-N(ノブ)(非結合剤上に膜アンカーが存在、ノブとホールを交換)
両方の重鎖が、ノブ・イントゥ・ホール (knob-into-hole)技術によりヘテロ二量体を形成する場合、非結合抗体部分 (N) 上の膜貫通アンカーは、細胞表面上に結合抗体部分Bを提示するのに十分であり(V1.4 図17)、このことから、単一の膜貫通アンカーが、細胞表面上に、2つの異なる重鎖および共通軽鎖からなる完全なIgGを提示するのに十分であることが示される。
Claims (171)
- 以下の段階を含む、二重特異性抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、該レンチウイルスのウイルス粒子の各々がバイシストロニック発現カセットを含み、該カセットが、EV71-IRESの上流のホール (hole) 遺伝子座またはノブ (knob) 遺伝子座における第1重鎖可変ドメインコード核酸、およびEV71-IRESの下流の各他方の遺伝子座における第2重鎖可変ドメインコード核酸を含み、該第1重鎖可変ドメインが第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が同じであってもまたは異なってもよく、該真核細胞が共通の軽鎖を発現し、該重鎖の一方または両方がそれらのC末端において膜貫通ドメインをさらに含む、段階、ならびに
(b) 該真核細胞の集団から、提示された膜結合型全長二重特異性抗体の特性に従って細胞を選択する段階。 - EV71-IRESの下流の重鎖のみが、そのC末端において膜貫通ドメインを含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 以下の段階を含む、二重特異性抗体を分泌する細胞を選択する方法:
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、該レンチウイルスのウイルス粒子の各々が、分泌型二重特異性抗体をコードするバイシストロニック発現カセットを含み、該カセットが、EV71-IRESの上流のホール遺伝子座またはノブ遺伝子座における第1重鎖可変ドメインコード核酸、およびEV71-IRESの下流の各他方の遺伝子座における第2重鎖可変ドメインコード核酸を含み、該第1重鎖可変ドメインが第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が同じであってもまたは異なってもよく、該真核細胞が共通の軽鎖を発現する、段階ならびに
(b) 該真核細胞の集団から、分泌された全長二重特異性抗体の特性に従って細胞を選択する段階。 - 真核細胞の集団の各細胞が、単一の全長二重特異性抗体を提示するかまたは分泌することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
- 第1段階として、以下の段階のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法:
・トランスジェニック動物を関心対象の抗原で免疫化する段階であって、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現する、段階、および/または
・FACSによるバルク選別により、該免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、および/または
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階。 - 以下の段階を含むことを特徴とする、請求項1〜2および4〜5のいずれか一項記載の方法:
・EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCRを行う段階であって、膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターにクローニングし、任意で、該ベクターの制限切断および再連結により、存在するのであれば該第1重鎖の膜貫通ドメインを除去する、段階。 - バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・任意で、膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、請求項1〜2および4〜6のいずれか一項記載の方法。 - バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸
を含むことを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項記載の方法。 - 抗体が二価二重特異性抗体であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
- 抗体が2つの異なる抗原または同じ抗原上の2つのエピトープに特異的に結合することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
- 第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
- 第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
- 全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
- 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
- 免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項記載の方法。
- 膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。
- 膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項記載の方法。
- 膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項記載の方法。
- 抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項記載の方法。
- 以下の段階を含む、抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) レンチウイルスのウイルス粒子の集団を形質導入することにより、真核細胞の集団を作製する段階であって、該細胞の集団の各細胞が膜結合型全長抗体を提示し、該抗体の少なくとも2つの鎖がバイシストロニック発現カセットによりコードされ、かつ該抗体が1つもしくは複数の抗原または同じ抗原上の1つもしくは複数のエピトープに特異的に結合する、段階、および
(b) 該真核細胞の集団から、該提示された膜結合型全長抗体の特性に従って細胞を選択する段階、
ここで、該レンチウイルスのウイルス粒子の集団の、各レンチウイルスのウイルス粒子は、該膜結合型抗体を発現させるためのEV71-IRESを含むバイシストロニック発現カセットを含む。 - レンチウイルスのウイルス粒子の集団の、レンチウイルスのウイルス粒子の各バイシストロニック発現カセットが、1つもしくは複数の抗原または同じ抗原上の1つもしくは複数のエピトープに特異的に結合する、親抗体の異なる変種をコードすることを特徴とする、請求項21記載の方法。
- バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、請求項21〜22のいずれか一項記載の方法。 - バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・任意で、膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、請求項21〜22のいずれか一項記載の方法。 - バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・そのC末端においてscFvと結合している全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、請求項21〜22のいずれか一項記載の方法。 - バイシストロニック発現カセットが、5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・そのC末端においてscFabと結合している全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むことを特徴とする、請求項21〜22のいずれか一項記載の方法。 - 真核細胞の集団の各細胞が、膜結合型全長抗体を提示し、かつ全長抗体を分泌することを特徴とする、請求項21〜26のいずれか一項記載の方法。
- 真核細胞の集団の各細胞が、単一の全長抗体を提示し、かつ分泌することを特徴とする、請求項21〜26のいずれか一項記載の方法。
- 抗体が抗原に特異的に結合することを特徴とする、請求項21〜28のいずれか一項記載の方法。
- 抗体が二価単一特異性抗体であることを特徴とする、請求項21〜23のいずれか一項記載の方法。
- 抗体が二価二重特異性抗体であることを特徴とする、請求項21〜22および24のいずれか一項記載の方法。
- 抗体が四価二重特異性抗体であることを特徴とする、請求項21〜22および25〜26のいずれか一項記載の方法。
- 抗体が2つの異なる抗原または同じ抗原上の2つのエピトープに特異的に結合することを特徴とする、請求項21〜28および31〜32のいずれか一項記載の方法。
- 第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、請求項31〜33のいずれか一項記載の方法。
- 第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、請求項31〜34のいずれか一項記載の方法。
- 全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、請求項21〜35のいずれか一項記載の方法。
- 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項21〜36のいずれか一項記載の方法。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項21〜36のいずれか一項記載の方法。
- 免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、請求項21〜38のいずれか一項記載の方法。
- 膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、請求項21〜39のいずれか一項記載の方法。
- 膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、請求項21〜40のいずれか一項記載の方法。
- 膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、請求項21〜41のいずれか一項記載の方法。
- 抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、請求項21〜42のいずれか一項記載の方法。
- 5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むバイシストロニック発現カセット。 - 5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含むバイシストロニック発現カセット。 - 第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、請求項44〜45のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、請求項44〜46のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、請求項44〜47のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項44〜48のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項44〜49のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、請求項44〜50のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、請求項44〜51のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、請求項44〜52のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、請求項44〜53のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、請求項44〜54のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット。
- 請求項44〜55のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセットを含む真核細胞。
- バイシストロニック発現カセットが細胞中に形質導入されていることを特徴とする、請求項56記載の真核細胞。
- 哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項56〜57のいずれか一項記載の真核細胞。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項58記載の真核細胞。
- 5'から3'方向に、
・プロモーター
・全長抗体軽鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・全長抗体重鎖をコードする第2核酸、
・スプライシング可能なイントロン、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクター。 - 5'から3'方向に、
・プロモーター
・第1全長抗体重鎖をコードする第1核酸、
・EV71-IRES、
・第2全長抗体重鎖をコードする第2核酸、および
・膜貫通ドメインまたはGPIアンカーをコードする核酸
を含む、バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルスベクター。 - 全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、請求項60〜61のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項60〜62のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項60〜63のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、請求項60〜64のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、請求項60〜65のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、請求項60〜66のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、請求項60〜67のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 抗体がヒト化抗体またはヒト抗体、特にヒト抗体であることを特徴とする、請求項60〜68のいずれか一項記載のレンチウイルスベクター。
- 請求項60〜69のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターを含む真核細胞。
- レンチウイルスベクターが細胞中に形質導入されていることを特徴とする、請求項70記載の真核細胞。
- 哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項70〜71のいずれか一項記載の真核細胞。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項72記載の真核細胞。
- 全長抗体の提示もしくは分泌またはその両方のための真核細胞の集団を作製するための、請求項60〜69のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターの使用。
- 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項74記載の使用。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項75記載の使用。
- それぞれが請求項60〜69のいずれか一項記載の発現ベクターを含む2つ以上のレンチウイルス粒子を含むレンチウイルスベクターライブラリーであって、各ベクターによってコードされる抗体の少なくとも1アミノ酸が互いに異なる、レンチウイルスベクターライブラリー。
- 1,000〜1,000,000個の異なる発現ベクターを含むことを特徴とする、請求項77記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- ベクターライブラリーのベクターによってコードされる抗体が、抗体のCDRのうちの1つにおける少なくとも1アミノ酸残基が異なることを特徴とする、請求項77〜78のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- CDRが重鎖CDR3であることを特徴とする、請求項79記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- 発現ベクターライブラリーが、親発現ベクターの1つまたは複数のCDR中の1つまたは複数のアミノ酸残基のランダム化によって得られることを特徴とする、請求項77〜80のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- レンチウイルス発現ベクターライブラリーが、2つの異なる半抗体をコードする核酸の組み合わせによって得られることを特徴とする、請求項77〜81のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生するB細胞のプールから得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸を用いることによって生じることを特徴とする、請求項77〜82のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られる、HCVRコード核酸およびLCVRコード核酸のプールより選択されるHCVRコード核酸とLCVRコード核酸の対を用いることにより生じることを特徴とする、請求項77〜82のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるHCVRコード核酸と単一のLCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるHCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、請求項77〜82のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるLCVRコード核酸と単一のHCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるLCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、請求項77〜82のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- 単一B細胞がB細胞のクローン集団であることを特徴とする、請求項77〜86のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- レンチウイルス発現ライブラリーの多様性の生成が以下の段階を含むことを特徴とする、請求項77〜87のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー:
(a):
(i) B細胞の亜集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅する段階;および
(v) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(b):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第1プールを作製する段階、
(vi) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第2プールを作製する段階、および
(vii) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(c):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第2 DNA分子の対を提供する段階;または
(d):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第1 DNA分子の対を提供する段階。 - 免疫グロブリン重鎖をコードする核酸が、ゲノムとして組織化された免疫グロブリン重鎖遺伝子のすべてのエクソンおよび1つ以外のすべてのイントロンを含むことを特徴とする、請求項77〜88のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- 膜貫通ドメインが膜貫通ドメインの断片またはGPIアンカーのシグナルペプチドであることを特徴とする、該膜貫通ドメインの断片が単一エクソンによってコードされる、請求項77〜89のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- 膜貫通ドメインが、ゲノムでは介在しているイントロンが含まれない単一エクソンのM1-M2‐エクソン融合物によってコードされる免疫グロブリン膜貫通ドメインであることを特徴とする、請求項77〜90のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- 膜貫通ドメインがcDNAによってコードされることを特徴とする、請求項77〜91のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリー。
- それぞれが、請求項44〜55のいずれか一項記載のバイシストロニック発現カセット、または請求項60〜69のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターを含む2つ以上の真核細胞を含む真核細胞ライブラリーであって、各細胞によって発現される抗体の少なくとも1アミノ酸が互いに異なる、真核細胞ライブラリー。
- 請求項77〜92のいずれか一項記載のレンチウイルスベクターライブラリーを含む真核細胞ライブラリー。
- 真核細胞ライブラリーの各真核細胞が単一抗体を発現することを特徴とする、請求項94記載の真核細胞ライブラリー。
- 真核細胞ライブラリーの各真核細胞が単一抗体を提示することを特徴とする、請求項94〜95のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- コード核酸が免疫化動物のB細胞の集団に由来する抗体のライブラリーを発現する真核細胞の集団であることを特徴とする、請求項94〜96のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- B細胞が、関心対象の1つまたは複数の抗原に対するそれらの特異性について事前選択されることを特徴とする、請求項97記載の真核細胞ライブラリー。
- 各細胞が第1抗原に特異的に結合する全長抗体をコードする第1発現カセットと第2抗原に特異的に結合する全長抗体をコードする第2発現カセットとを含む、真核細胞の集団であることを特徴とする、請求項94〜98のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 各細胞が第1抗原に結合する第1全長抗体軽鎖および第1全長抗体重鎖をコードする第1発現カセットと第2抗原に特異的に結合する第2全長抗体軽鎖および第2全長抗体重鎖をコードする第2発現カセットとを含む、真核細胞の集団であることを特徴とする、請求項94〜99のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 各細胞が第1抗原に特異的に結合する第1全長抗体重鎖および第2抗原に特異的に結合する第2全長抗体重鎖をコードする発現カセットを含む、共通の軽鎖を発現する真核細胞の集団であることを特徴とする、請求項94〜100のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 第1全長抗体重鎖がホール変異を含み、かつ第2抗体重鎖がノブ変異を含むことを特徴とする、請求項94〜102のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 第1全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第1全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むか、または第2全長抗体軽鎖が定常ドメインとしてCH1ドメインを含み、かつ第2全長抗体重鎖が第1定常ドメインとしてCLドメインを含むことを特徴とする、請求項94〜101のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 全長抗体が、ヒト起源の、特にヒトIgG1、IgG2、またはIgG4クラスの定常領域を含むことを特徴とする、請求項94〜103のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項94〜104のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項94〜105のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団が、(a) 血液;(b) 二次リンパ器官、特に脾臓またはリンパ節;(c) 骨髄;および (d) 記憶B細胞を含む組織より選択される供給源に由来することを特徴とする、請求項94〜106のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団が、末梢血単核細胞 (PBMC) を含むか、または特にはこれからなることを特徴とする、請求項107記載の真核細胞ライブラリー。
- 動物が哺乳類、特にラット、マウス、ウサギ、またはヒトであることを特徴とする、請求項94〜108のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 動物がトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギまたはヒトであることを特徴とする、請求項109記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項94〜110のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;および
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞または単一B細胞を選択すること。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項94〜111のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 担体を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で被覆すること;
(b) 単離されたB細胞の集団を該担体と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基を介して該B細胞を該担体に結合させることを可能にする、こと;
(c) 結合していないB細胞を除去することであって、特に該担体がビーズを含むかまたはさらに特にはビーズからなり、なおさらに特には該ビーズが常磁性ビーズである、こと;ならびに
(d) 該常磁性ビーズからB細胞の亜集団または単一B細胞を回収すること。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、FACS選別によって行われることを特徴とする、請求項94〜112のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項94〜113のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、こと;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているB細胞を分離すること。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項94〜114のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞の集団または単一B細胞を選択すること;ならびに
(c) 少なくとも1つの付加的なパラメータについてB細胞を選択することであって、特に、この少なくとも1つの付加的なパラメータについての選択が以下のものである、こと:
(i) B細胞特異的マーカー、特にCD19もしくはB220の存在、およびB細胞の生存より選択されるパラメータについての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択する段階が、クラススイッチしたB細胞、特にIgMおよび/またはIgD陰性B細胞、最も特にはIgMおよびIgD陰性B細胞を選択することをさらに含むことを特徴とする、請求項94〜115のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項94〜116のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が第1蛍光色素で標識されており、特に該蛍光色素がAlexa 647 nm、Alexa 488、またはAlexa 546 nmである、こと;
(b) 単離されたB細胞の集団の細胞を抗IgM抗体および/または抗IgD抗体と接触させることであって、該抗IgM抗体および/または該抗IgD抗体が第2蛍光色素および/または第3蛍光色素で標識されており、該第2蛍光色素および/または該第3蛍光色素が、該第1蛍光色素によって放出される蛍光の波長とは異なる波長で蛍光を放出する、こと;ならびに
(c) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているが該抗IgM抗体には結合していない、および/または該抗IgD抗体には結合していないB細胞の集団または単一B細胞を分離すること。 - ライブラリーがウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーであり、ライブラリーを真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団に導入することが、真核細胞、特に哺乳動物細胞にウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーを感染させることによって行われ、さらに特には、感染が、最大限で10、特に最大限で1、より特には最大限で0.2、および最も特には最大限で0.1の感染効率で行われることを特徴とする、請求項94〜117のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 感染効率が約0.1であることを特徴とする、請求項118記載の真核細胞ライブラリー。
- 細胞の単離がFACS選別によって行われることを特徴とし、1つの態様において細胞の単離が以下の段階を含む、請求項94〜119のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で染色する段階であって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、段階;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階。 - FACS選別によって、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階が、少なくとも1つの付加的なパラメータを用いて細胞をさらに選択する段階を含むことを特徴とする、請求項94〜120のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 方法が以下の段階をさらに含むことを特徴とする、請求項94〜122のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の存在下で、個々の細胞の少なくとも1つ、特に正確に1つを培養する段階;
(b) 関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するという、該真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の能力を確認する段階。 - 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または、特におよび真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、(a) BHK 21細胞、特にATCC CCL-10;(b) Neuro-2a細胞;(c) HEK-293T細胞、特にATCC CRL-11268;(d) CHO-K1細胞、特にATCC CRL-62;および (e) HEK293細胞より選択される細胞を含むか、または特にはそれらの細胞からなることを特徴とする、請求項94〜122のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、CHO-K1細胞を含むか、または特にはCHO-K1細胞からなり、さらに特には発現ライブラリーがレンチウイルス発現ライブラリーであることを特徴とする、請求項94〜123のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 以下の段階を含む、関心対象の抗原に特異的に結合する抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) B細胞の集団から、1つまたは複数の抗原と特異的に結合する抗体を分泌するB細胞の亜集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団を任意で選択する段階、
(b) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが、1つまたは複数の抗原と特異的に結合する1つまたは複数の抗体の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 該B細胞の亜集団からDNA分子のプールを増幅すること、または関心対象の1つもしくは2つの抗原に特異的に結合する単一の抗体をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化によりDNA分子のライブラリーを作製することを含む、多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすること;
(c) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を真核細胞の集団に形質導入する段階;
(d) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(e) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の1つもしくは複数の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。 - 以下の段階を含む、(関心対象の2つの抗原に特異的に結合する)二重特異性抗体を発現する細胞を選択する方法:
(a) 以下によって、レンチウイルス発現ライブラリーの各メンバーが二重特異性抗体の変種をコードする、レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階:
(i) 単一の二重特異性抗体をコードするDNAから、コード核酸配列のランダム化により多数のDNA分子を作製すること、および
(ii) 全長二重特異性抗体を膜結合型として発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該多数のDNA分子をクローニングすること;
(b) それぞれが該レンチウイルス発現ライブラリーのメンバーを含むレンチウイルスのウイルス粒子の集団を真核細胞の集団に形質導入する段階;
(c) 該レンチウイルス発現ライブラリーによってコードされる抗体を、該真核哺乳動物細胞の表面上に提示させる段階;ならびに
(d) 該真核細胞の集団から細胞を単離する段階であって、該細胞が、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する、その表面上に提示された該抗体の能力について選択される、段階。 - 抗体をコードする多数のDNA分子を作製する段階を含み、該多数のDNA分子を作製する段階が以下を含むことを特徴とする、請求項125〜126のいずれか一項記載の方法:
(1) B細胞の亜集団から、重鎖可変領域 (HCVR) をコードするDNA分子の第1プールを増幅すること;および
(2) 該B細胞の亜集団から、軽鎖可変領域 (LCVR) をコードするDNA分子の第2プールを増幅すること;
(3) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、LCVRをコードする該多数のDNA分子とHCVRをコードする該多数のDNA分子の組み合わせをクローニングすること。 - 関心対象の1つまたは2つの抗原に特異的に結合する抗体をコードする多数のDNA分子を作製する段階を含み、該多数のDNA分子を作製する段階が以下を含むことを特徴とする、請求項125〜127のいずれか一項記載の方法:
(1) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団から、HCVRをコードするDNA分子およびLCVRをコードするDNA分子を増幅すること、ならびに
(2) 少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、該HCVRをコードするDNA分子および/または該LCVRをコードするDNA分子をランダム化することであって、それによってHCVRをコードする多数のDNA分子およびLCVRをコードする多数のDNA分子を作製する、こと;
(3) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、LCVRをコードする該ランダム化された多数のDNA分子とHCVRをコードする該多数のDNA分子の組み合わせをクローニングすること。 - レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階を含み、該作製する段階が以下を含むことを特徴とする、請求項125〜128のいずれか一項記載の方法:
(i) 以下を含む、抗体をコードする多数のDNA分子を作製すること:
(1) B細胞の亜集団からmRNAを単離すること;
(2) 該mRNAをcDNAに転写すること;
(3) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅すること;および
(4) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅すること;
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該DNA分子の第1プールおよび該DNA分子の第2プールという1対のDNA分子をクローニングすること。 - レンチウイルス発現ライブラリーを作製する段階を含み、該作製する段階が以下を含むことを特徴とする、請求項135〜129のいずれか一項記載の方法:
(i) 以下を含む、1つまたは2つの抗原に特異的に結合する抗体をコードする多数のDNA分子を作製すること:
(1) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からmRNAを単離すること;
(2) 該mRNAをcDNAに転写すること;
(3) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅すること;および
(4) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅すること;
(5) 該第1 DNA分子および/または該第2 DNA分子をランダム化することであって、それによってDNA分子の第1プールおよびDNA分子の第2プールを作製する、こと、
(ii) 全長抗体軽鎖および全長抗体重鎖を可溶型および膜結合型で発現させるためのEV71-IRES連結バイシストロニック発現カセットを含むレンチウイルス発現ベクターに、該DNA分子の第1プールおよび該DNA分子の第2プールという1対のDNA分子をクローニングすること。 - 真核細胞が哺乳動物細胞または酵母細胞であることを特徴とする、請求項125〜130のいずれか一項記載の方法。
- 哺乳動物細胞がCHO細胞またはHEK細胞であることを特徴とする、請求項131記載の方法。
- 動物が、ヒツジ、ヘラジカ、シカ、ロバ、ミュールジカ、ミンク、ウマ、ウシ、ブタ、ヤギ、イヌ、ネコ、ラット、ハムスター、モルモット、およびマウスからなる群より選択されることを特徴とし、1つの態様において、動物が、マウス、ラット、または霊長類である、請求項125〜132のいずれか一項記載の方法。
- 動物が非ヒト霊長類またはヒトであることを特徴とする、請求項125〜133のいずれか一項記載の方法。
- 動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座を有するトランスジェニック動物であることを特徴とする、請求項125〜134のいずれか一項記載の方法。
- 関心対象の抗原と特異的に結合するというそれらの能力についてB細胞を選択することにより、単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択することによって核酸が得られることを特徴とする、請求項125〜135のいずれか一項記載の方法。
- 関心対象の1つまたは2つの抗原と特異的に結合するというその能力についてB細胞を選択することにより、単離されたB細胞の集団から単一B細胞を選択することによって核酸が得られることを特徴とする、請求項125〜136のいずれか一項記載の方法。
- 単一B細胞がクローンB細胞集団であることを特徴とする、請求項125〜137のいずれか一項記載の方法。
- 単一B細胞またはクローンB細胞集団の単離されたmRNAから可変ドメインコード核酸を増幅し、増幅されたmRNAをcDNAに転写することによって核酸が得られることを特徴とする、請求項125〜138のいずれか一項記載の方法。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生するB細胞のプールから得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸を用いることによって生じることを特徴とする、請求項125〜139のいずれか一項記載の方法。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られるHCVRコード核酸およびLCVRコード核酸のプールより選択されるHCVRコード核酸とLCVRコード核酸の対を用いることにより生じることを特徴とする、請求項125〜140のいずれか一項記載の方法。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるHCVRコード核酸と単一のLCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるHCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたHCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、請求項125〜140のいずれか一項記載の方法。
- レンチウイルスベクターライブラリーの多様性が、異なるLCVRコード核酸と単一のHCVRコード核酸の対を用いることによって生じ、該異なるLCVRコード核酸が、1つの抗原もしくは2つの異なる抗原に特異的に結合するか、または同じ抗原の2つの異なる非重複エピトープに特異的に結合する抗体を産生する単一B細胞から得られたLCVRコード核酸の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより得られることを特徴とする、請求項125〜142のいずれか一項記載の方法。
- 単一B細胞がB細胞のクローン集団であることを特徴とする、請求項125〜143のいずれか一項記載の方法。
- レンチウイルス発現ライブラリーの多様性の生成が以下の段階を含むことを特徴とする、請求項125〜144のいずれか一項記載の方法:
(a):
(i) B細胞の亜集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第1プールを増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAからDNA分子の第2プールを増幅する段階;および
(v) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(b):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第1プールを作製する段階、
(vi) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子の第2プールを作製する段階、および
(vii) 該DNA分子の第1プールの1つのメンバーと該DNA分子の第2プールの1つのメンバーの対を提供する段階;または
(c):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第1 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第2 DNA分子の対を提供する段階;または
(d):
(i) 単一B細胞またはB細胞のクローン集団からRNAを単離する段階、
(ii) 該RNAをcDNAに転写する段階;
(iii) HCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第1混合物を用いて、該cDNAから第1 DNA分子を増幅する段階;
(iv) LCVRコード領域を増幅し得る少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの第2混合物を用いて、該cDNAから第2 DNA分子を増幅する段階;
(v) 該第2 DNA分子の少なくとも1つのコドンをランダム化することにより、DNA分子のプールを作製する段階、および
(vi) 該DNA分子のプールの1つのメンバーと該第1 DNA分子の対を提供する段階。 - 抗原特異的抗体の可変性が、異なる軽鎖可変領域と重鎖可変領域をランダムに組み合わせることによって増加することを特徴とする、請求項125〜145のいずれか一項記載の方法。
- 単離されたB細胞の集団または単一B細胞またはB細胞のクローン集団が、(a) 血液;(b) 二次リンパ器官、特に脾臓またはリンパ節;(c) 骨髄;および (d) 記憶B細胞を含む組織より選択される供給源に由来することを特徴とする、請求項125〜146のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団が、末梢血単核細胞 (PBMC) を含むか、または特にはこれからなることを特徴とする、請求項147記載の真核細胞ライブラリー。
- 動物が哺乳類、特にラット、マウス、ウサギ、またはヒトであることを特徴とする、請求項125〜148のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 動物がトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギまたはヒトであることを特徴とする、請求項149記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項125〜150のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;および
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞または単一B細胞を選択すること。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項125〜151のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 担体を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で被覆すること;
(b) 単離されたB細胞の集団を該担体と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基を介して該B細胞を該担体に結合させることを可能にする、こと;
(c) 結合していないB細胞を除去することであって、特に該担体がビーズを含むかまたはさらに特にはビーズからなり、なおさらに特には該ビーズが常磁性ビーズである、こと;ならびに
(d) 該常磁性ビーズからB細胞の亜集団または単一B細胞を回収すること。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、FACS選別によって行われることを特徴とする、請求項125〜152のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項125〜153のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、こと;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているB細胞を分離すること。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項125〜154のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させること;
(b) 該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するB細胞の集団または単一B細胞を選択すること;ならびに
(c) 少なくとも1つの付加的なパラメータについてB細胞を選択することであって、特に、この少なくとも1つの付加的なパラメータについての選択が以下のものである、こと:
(i) B細胞特異的マーカー、特にCD19もしくはB220の存在、およびB細胞の生存より選択されるパラメータについての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。 - 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団を選択する段階が、クラススイッチしたB細胞、特にIgMおよび/またはIgD陰性B細胞、最も特にはIgMおよびIgD陰性B細胞を選択することをさらに含むことを特徴とする、請求項125〜155のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 単離されたB細胞の集団からB細胞の亜集団または単一B細胞を選択する段階が、以下を含むことを特徴とする、請求項125〜156のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 単離されたB細胞の集団を関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と接触させることであって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が第1蛍光色素で標識されており、特に該蛍光色素がAlexa 647 nm、Alexa 488、またはAlexa 546 nmである、こと;
(b) 単離されたB細胞の集団の細胞を抗IgM抗体および/または抗IgD抗体と接触させることであって、該抗IgM抗体および/または該抗IgD抗体が第2蛍光色素および/または第3蛍光色素で標識されており、該第2蛍光色素および/または該第3蛍光色素が、該第1蛍光色素によって放出される蛍光の波長とは異なる波長で蛍光を放出する、こと;ならびに
(c) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基に結合しているが該抗IgM抗体には結合していない、および/または該抗IgD抗体には結合していないB細胞の集団または単一B細胞を分離すること。 - ライブラリーがウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーであり、ライブラリーを真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団に導入することが、真核細胞、特に哺乳動物細胞にウイルスライブラリー、特にレンチウイルスライブラリーを感染させることによって行われ、さらに特には、感染が、最大限で10、特に最大限で1、より特には最大限で0.2、および最も特には最大限で0.1の感染効率で行われることを特徴とする、請求項125〜157のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 感染効率が約0.1であることを特徴とする、請求項158記載の真核細胞ライブラリー。
- 細胞の単離がFACS選別によって行われることを特徴とし、1つの態様において細胞の単離が以下の段階を含む、請求項125〜159のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団を、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基で染色する段階であって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基が蛍光色素で標識されている、段階;および
(b) FACS選別によって、該関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階。 - FACS選別によって、関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合する個々の細胞を分離する段階が、少なくとも1つの付加的なパラメータを用いて細胞をさらに選択することを含むことを特徴とする、請求項125〜160のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 少なくとも1つの付加的なパラメータが以下より選択されることを特徴とする、請求項161記載の真核細胞ライブラリー:
(i) 細胞の生存についての陽性選択;ならびに/または
(ii) IgM抗体の存在、IgD抗体の存在、細胞死マーカーの存在、およびアポトーシスマーカーの存在より選択されるパラメータについての陰性選択。 - 方法が以下の段階をさらに含むことを特徴とする、請求項125〜162のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー:
(a) 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の存在下で、個々の細胞の少なくとも1つ、特に正確に1つを培養する段階;
(b) 関心対象の抗原またはその断片もしくは抗原決定基と特異的に結合するという、該真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団の能力を確認する段階。 - 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または、特におよび真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、(a) BHK 21細胞、特にATCC CCL-10;(b) Neuro-2a細胞;(c) HEK-293T細胞、特にATCC CRL-11268;(d) CHO-K1細胞、特にATCC CRL-62;および (e) HEK293細胞より選択される細胞を含むか、または特にはそれらからなることを特徴とする、請求項125〜163のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 真核細胞、特に哺乳動物細胞の第1集団、および/または真核細胞、特に哺乳動物細胞の第2集団が、CHO-K1細胞を含むか、または特にはCHO-K1細胞からなり、さらに特には発現ライブラリーがレンチウイルス発現ライブラリーであることを特徴とする、請求項125〜164のいずれか一項記載の真核細胞ライブラリー。
- 以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長抗体を提示させ、細胞を選択し、それによって抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化段階、
・抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)段階、
・重鎖コード核酸のPCR増幅段階:1つは、SEQ ID NO: 6〜SEQ ID NO: 10のプライマーのうちの1つもしくは複数またはすべておよびSEQ ID NO: 11のプライマーを用いる、ノブ鎖のためであり、1つは、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 4のプライマーのうちの1つもしくは複数またはすべておよびSEQ ID NO: 5のプライマーを用いる、ホール鎖のためである、シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応である、段階
連結段階:第1重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインをもたないホール遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESへ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するノブ遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの下流へ、連結する段階
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を安定して発現する哺乳動物細胞の感染段階、哺乳動物細胞の表面上に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)段階、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別段階、
・例えばSEQ ID NO: 29およびSEQ ID NO: 30のプライマーを用いた、EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の(TMドメインを有さない)可変ドメインコード核酸のPCR段階、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、および二重特異性抗体の選択段階。 - 以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長抗体を提示させ、細胞を選択し、それによって抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化段階、
・抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)段階、
・重鎖コード核酸のPCR増幅段階:シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応である、段階
連結段階:第1重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するホール遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの上流へ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を膜貫通ドメインを有するノブ遺伝子座へ、すなわちEV71-IRESの下流へ、連結する段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、哺乳動物細胞膜に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)段階、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別段階、
・EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCR段階、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング段階、該ベクターの制限切断および再連結による、該第1重鎖の膜貫通ドメインの除去段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、二重特異性抗体の選択段階。 - 以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長抗体を提示させ、細胞を選択し、それによって抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・トランスジェニックウサギなどの実験動物の免疫化段階、
・抗原特異的B細胞の選択(FACSによる、バルク選別)段階、
・重鎖コード核酸のPCR増幅段階:シャトルベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個のポリメラーゼ連鎖反応である、段階
連結段階:第1重鎖可変ドメインコード核酸を、第1シャトルベクター中の、膜貫通ドメインを有するかまたは有さないホール遺伝子座へ、および第2重鎖可変ドメインコード核酸を、第2シャトルベクター中の、膜貫通ドメインを有するかまたは有さないノブ遺伝子座へ、連結する段階であって、ただし少なくとも一方は膜貫通ドメインを有する、段階
・ウイルス生成(1つは該第1シャトルベクターに関し、および1つは該第2シャトルベクターに関する)段階、該第1ウイルスおよび該第2ウイルスによる、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の連続的な感染段階、哺乳動物細胞の表面上に提示された二重特異性抗体の選択(解離速度スクリーニングによる)段階、FACSを用いたヒット(哺乳動物細胞クローン)のバルク選別段階、
・重鎖可変ドメインコード核酸のPCR段階、および第3シャトルベクター中の、膜貫通ドメインおよびEV71-IRESを含まないバイシストロニック発現単位へのクローニング段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、および二重特異性抗体の選択段階。 - 以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長二重特異性抗体を提示させ、そのような真核細胞を選択し、それによってまた二重特異性抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・第1実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギが、関心対象の第1抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化され、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現する段階、
・第2実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギが、関心対象の第2抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化され、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現し、ただし、該第1抗原と該第2抗原が異なる段階、
・1つの態様ではFACSによるバルク選別により、該第1免疫化実験動物および該第2免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
・第1重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではEV71-IRESであるIRESの上流の、膜貫通ドメインを有するホール遺伝子座またはノブ遺伝子座への連結段階、および第2重鎖可変ドメインコード核酸の、同じシャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、IRESの下流の、膜貫通ドメインを有する各他方の遺伝子座への連結段階であって、すなわち、IRESの上流の重鎖がホール遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はノブ遺伝子座を有し、およびIRESの上流の重鎖がノブ遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はホール遺伝子座を有し、該第1重鎖可変ドメインが該第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが該第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が異なる、段階
・ウイルス生成段階
・該ウイルスを用いた、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、
・二重標識された形質導入細胞のFACSによる、細胞の表面上に二重特異性抗体を提示する細胞の選択段階、
・EV71-IRESを含む、完全な第1重鎖コード核酸および第2重鎖の可変ドメインをコードする核酸 (2.2 kbp) のPCR段階、ならびに膜貫通ドメインをもたない第2シャトルベクターへのクローニング段階、該ベクターの制限切断および再連結による、該第1重鎖の膜貫通ドメインの除去段階、
・ウイルス生成段階、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、細胞からの単一細胞選別段階、上清中での二重特異性抗体のスクリーニング段階、および二重特異性抗体の選択段階。 - 以下の段階を含む、真核細胞の表面上に共通軽鎖を含む全長二重特異性抗体を提示させ、そのような真核細胞を選択し、それによってまた二重特異性抗体を選択するためのワークフロー/方法:
・実験動物、1つの態様ではトランスジェニックマウスまたはトランスジェニックウサギが、関心対象の抗原、1つの態様では細胞外受容体ドメインで免疫化され、該実験動物のB細胞が同じ軽鎖を発現する段階、
・1つの態様ではFACSによるバルク選別により、該免疫化実験動物のB細胞を選択する段階、
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、各B細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
・重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではEV71-IRESであるIRESの下流の、膜貫通ドメインを有する重鎖遺伝子座への連結段階であって、該シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターが、IRESの上流に共通軽鎖コード核酸を含む、段階
・ウイルス生成段階、
・該ウイルスを用いた、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、
・抗原特異的に標識された形質導入細胞のFACSによる、1つの態様ではFACSによるバルク選別による、細胞の表面上に抗体を提示する細胞の選択段階、
・シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターへの指向的クローニングを可能にするための特有の制限部位を導入する2つの別個の/連続的なポリメラーゼ連鎖反応法による個々のPCR増幅により、選択された各細胞の重鎖コード核酸を得る段階、
・第1重鎖可変ドメインコード核酸の、シャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、1つの態様ではEV71-IRESであるIRESの上流の、膜貫通ドメインをもたないホール遺伝子座またはノブ遺伝子座への連結段階、および第2重鎖可変ドメインコード核酸の、同じシャトルベクター/レンチウイルス発現ベクターにおける、IRESの下流の、膜貫通ドメインをもたない各他方の遺伝子座への連結段階であって、すなわち、IRESの上流の重鎖がホール遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はノブ遺伝子座を有し、およびIRESの上流の重鎖がノブ遺伝子座を有する場合には、IRESの下流の重鎖はホール遺伝子座を有し、該第1重鎖可変ドメインが第1抗原に結合し、かつ該第2可変ドメインが第2抗原に結合し、該第1抗原と該第2抗原が同じであってもまたは異なってもよい、段階
・ウイルス生成段階、
・該ウイルスを用いた、共通軽鎖を発現する哺乳動物細胞の感染段階、
・二重特異性抗体を分泌する細胞の選択段階。 - 抗体の生成のための、請求項1〜170のいずれか一項記載の方法を用いて選択された細胞の使用。
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