JP2015223707A - マニホールドの射出成形装置及びその射出成形方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1(中子を用いた樹脂成形方法)では、吸気が通る孔は複雑に入り組んで、孔の壁面は円弧を成しているので、孔を成形するのに中子に相当する置き駒を射出成形金型内に配置し、射出成形後にこの置き駒を製品から外している。
また、特許文献2(合成樹脂中空成形品の成形方法)では、成型品と中子を融点が異なる樹脂で作り、この温度差で中子を取り出す方法を採用している。
そして、特許文献3(曲管成形用の金型装置)では、曲管を成形するのに内部の中子を直線部と円弧部とに分離し、直線部の中子は成形後に直線方向に移動させる直線駆動手段によって引き抜き、円弧部はある一点を中心に揺動駆動手段で揺動させて円弧部を引き抜く方法を採用している。
そこで、特許文献4では、生産性の高い曲孔を備えた成形品の射出成形方法として、曲孔を備えた成形品の射出成形方法において、射出成形金型に形成され前記曲孔を形成するためのキャビティに前記金型に揺動自在に設けた揺動中子を挿入し、前記射出成形金型と前記揺動中子との間の前記キャビティ内に溶融した樹脂を射出し、前記射出した後に、前記金型を開く運動により前記揺動中子を前記キャビィティから前記揺動運動で抜き、前記曲孔を備えた成形品を形成する方法を提案している。
ここで、揺動中子は揺動軸を中心に回動するものであるから、特許文献4の図1(b)に示す吸気管の円弧部は、図示のように円弧以外の形状は成型できない。また、吸気管の円弧部は揺動軸を中心に回動する揺動中子が描く円弧となる。一方、揺動中子は揺動軸を中心に回動するとき、連結軸に連結されたリンクが直線運動するから、吸気管の円弧部から揺動軸を中心に回動する揺動中子を抜く際には、揺動中子は等速運動をしておらず、かつ、連結軸に連結されたリンク等が軸支されているから軸の遊びによって精度を上げることができない。そして、固定型板と可動型板の間の中央部のコアにはガイドも必要であり、金型が複雑になる。
ここで、上記固定型と可動型は、マニホールドを射出成形する射出成形に直接関与しない金型を意味する。
また、上記固定型と可動型との間に配設したコアは、マニホールドを成形する吸気キャビティが形成される部分で、前記コアには特定の曲率を有するマニホールドの吸気キャビティを形成する部位であり、直接、射出成形に関与する金型である。
そして、上記吸気キャビティ部の特定の曲率に沿って、前記回動中子はピニオンギアが、直線運動するラックギアと噛み合い前記回動中子を前記吸気キャビティから出し入れする。
なお、ここで吸気部とは、吸気管を形成するキャビティが形成した樹脂部分であり、また、吸気キャビティとは射出成形する空間を意味する。
ここで、上記固定型と可動型は、マニホールドを射出成形する射出成形に直接関与しない金型を意味する。
また、上記固定型と可動型との間に配設したコアは、マニホールドを成形する吸気部が形成される部分で、前記コアには特定の曲率を有するマニホールドの吸気キャビティを形成される部位であり、直接、射出成形に関与する金型である。
そして、上記吸気キャビティの特定の曲率に沿って、前記回動中子はピニオンギアが、直線運動するラックギアと噛み合い、前記回動中子を前記吸気キャビティ側から出し入れする。
したがって、前記回動中子はその周囲にピニオンギアを形成し、直線運動するラックギアと噛み合っているから、前記回動中子はその周囲にピニオンギアが形成されており、その周方向の回動はピニオンギアが形成されている周方向となるので、前記回動中子は等速度運動を行い、かつ、従来のように前記吸気キャビティと前記回動中子との間の軸が緩み、前記吸気キャビティと前記回動中子との間にガタツキが発生すると所望の均一な肉厚が得られなくなるが、本願発明では、ラックアンドピニオンによって回転奇跡が決定され、かつ、歯の噛み合いによって回転するものであるから、成形精度が高くなり、金型の寿命が長くなる。また、前記回動中子を冷却する冷却機構を設置しても、常に前記回動中子の軌道が同じであるから、冷却機構の設置が可能となる。
したがって、前記回動中子はその周囲にピニオンギアを形成し、直線運動するラックギアと噛み合っているから、前記回動中子は等速度運動を行い、かつ、従来のように前記吸気キャビティと前記回動中子との間の軸が緩み、前記吸気キャビティと前記回動中子との間にガタツキが発生すると所望の均一な肉厚が得られなくなるが、本願発明では、ラックアンドピニオンによって回転奇跡が決定され、かつ、歯の噛み合いによって回転するものであるから、成形精度が高くなり、金型の寿命が長くなる。また、前記回動中子を冷却する冷却機構を設置しても、常に前記回動中子の軌道が同じであるから、冷却機構の設置が可能となる。
図1において、内燃機関のインテークマニホールド、エキゾーストマニホールド等のマニホールド50は、内燃機関として所定数のシリンダ(図1は3気筒)の吸気管51,52,53を一括したもので、吸気の際の圧力損失が少なく、かつ、各シリンダ間の吸気に干渉がなく、各シリンダ間の吸気が同じ条件になるように略均一に設計されたものである。そのため、そのマニホールド50に形成された吸気管51,52,53の曲率は気筒によって様々であるが、本発明の実施の形態では、断面を面取りした四角形としたものである。
詳しくは、回動中子10は支点11を回動シャフトで軸を形成してもよいし、回動中子10の回動溝を形成することによって回動自在とすることができる。しかし、支点11で軸支させた方が回動中子10はスムーズな動きとなる。特に、後述するノズル部31等の冷却機構30を回動中子10の負荷として捉えた場合には、支点11を軸支させた方が他に余計な力が加わらない。
したがって、ラックギア21が直線運動するとそれに伴ってピニオンギア12が支点11を中心に回転する。この回転により、回動中子10が吸気部52bに相当するキャビティを形成する。ラックギア21の直線運動の方向によって回動中子10の進退方向が決定される。
図2に示すように、射出成形金型1の固定型2と可動型3及びコア6の外面型4と内面型5が開いた状態で、固定型2と可動型3の間隔を狭め、型締め及び型開きできる範囲に両者を設定する。このとき、移動ロッド42は往復動部材20の嵌合孔23に挿通状態とする。通常の型の開閉を行う使用状態では、移動ロッド42は往復動部材20の嵌合孔23に挿通状態とするものである。
この冷却機構30は回動中子10の回動によって、冷却水用高圧ホース33の長さ及びロッド部32は、ロッド部32との接続位置が変化するが、冷却水用高圧ホース33の可撓性によって特定の位置にストレスが及ばないし、その可撓性を与える外力は回動中子10の回動が支点11を中心に30度程度往復回動自在としており、回動中子10とコア6の外面型4と内面型5との間にガタツキがないから、回動中子10の回動にガタツキがなく、繰り返し運動ができる。
したがって、従来技術のように、吸気キャビティと回動中子との間の軸が緩み、吸気キャビティと回動中子10との間にガタツキが発生したり、所望の均一な肉厚が得られなくなるという事態が回避できる。本発明の実施の形態では、ラックアンドピニオンによって回転軌跡が決定され、かつ、歯の噛み合いによって回転するものであるから、マニホールドの成形精度が高くなり、金型の寿命が長くなる。また、回動中子10を冷却する冷却機構30を設置しても、常に回動中子10の軌道が同じであるから、冷却機構30の設置が可能となる。
特に、本実施の形態においては、マニホールド50の吸気管52を特定の曲率の円弧を描く形態として設計することを前提とするものであり、それによって成形時に誤差が生じ難くなることにより、マニホールド50の特性を良くすることができる。
2 固定型
3 可動型
4 外面型
5 内面型
6 コア
10 回動中子
12 ピニオンギア
20 往復動部材
21 ラックギア
50 マニホールド
52b 吸気部
51,52,53 吸気管
Claims (2)
- 固定型と可動型と、前記固定型と前記可動型との間に配設したコアと、前記コアに形成された特定の曲率を有するマニホールドの吸気キャビティと、前記吸気キャビティの特定の曲率に沿って回動する回動中子とを具備し、
前記回動中子にはピニオンギアが形成されていて、直線運動するラックギアと噛み合って前記回動中子を前記吸気キャビティから出し入れすることを特徴とするマニホールドの射出成形装置。 - 固定型と可動型と、前記固定型と前記可動型との間に配設したコアと、前記コアに形成された特定の曲率を有するマニホールドの吸気キャビティと、前記吸気キャビティの特定の曲率に沿って回動する回動中子とを具備し、
前記回動中子にはピニオンギアが形成されていて、直線運動するラックギアと噛み合って前記回動中子を前記吸気キャビティから出し入れすることを特徴とするマニホールドの射出成形方法。
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