JPH11114661A - ダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置 - Google Patents

ダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置

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JPH11114661A
JPH11114661A JP27448297A JP27448297A JPH11114661A JP H11114661 A JPH11114661 A JP H11114661A JP 27448297 A JP27448297 A JP 27448297A JP 27448297 A JP27448297 A JP 27448297A JP H11114661 A JPH11114661 A JP H11114661A
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cavity
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molten metal
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状部及びその中空部に交差する小孔を有す
る鋳造品を容易に製造する。 【解決手段】 固定型12と可動型13とからなる金型
14の型締め状態で、それらの間にキャビティ27が構
成される。可動型13に、鋳造品の筒状部の中空部に対
応した抜き勾配が零の円柱状の中子45を設ける。中子
45の途中部に、抜き勾配を有しない小孔形成用の中子
ピン46が貫通する嵌合孔45aを設ける。可動型13
の摺動凹部25a内に、中子ピン46を支持する摺動体
47を上下動可能に設け、固定型12に、ガイド孔47
aに挿入されて摺動体47を上下移動させるガイドピン
50を設ける。金型14の型開き状態で中子ピン46が
没入位置に位置され、型締め状態で中子ピン46が突出
位置に移動される。キャビティ27内の金属溶湯が半凝
固状態となった時点で、金型14の型開きを行い、中子
ピン46を抜出した上でて鋳造品を脱出させることによ
り、中子45及び中子ピン46の抜き勾配が零でもスム
ーズに鋳造品を離型させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部を有する筒
状部を備えると共に、その筒状部に、前記中空部の軸線
と交差する方向に貫通する小孔を形成してなる鋳造品を
製造するに好適するダイカスト鋳造方法及びダイカスト
鋳造装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ダイカスト鋳造により
製造される製品として、例えば図10及び図11に示す
ような、変速歯車装置(トランスミッション)に用いら
れる切換作動体1がある。この切換作動体1は、ほぼ円
弧板状をなす主部2と、この主部2に直交する方向(図
10で左右方向)に延びる円筒状をなす筒状部3とを一
体的に備えている。また、前記主部2には円形孔4が形
成され、さらに、前記筒状部3にはねじ挿通用の小孔5
が上下方向に貫通するように形成されている。尚、図1
0に示すように、前記筒状部3は、シャフトaに嵌挿さ
れた状態で前記小孔5を通してねじ等により固定され、
また、前記円形孔4がガイドシャフトbに摺動可能に挿
通されるようになっている。
【0003】一般に、ダイカスト鋳造においては、金型
のキャビティ内にアルミ等の金属溶湯を射出充填し、溶
湯の凝固後に型開きを行って製品を取出すことが行われ
る。この場合、上記のような筒状部3を有する鋳造品に
あっては、キャビティ内に、筒状部3の中空部3aに対
応した中子を設けることが行われるが、金属溶湯の凝固
時の収縮に起因する締付け力の発生により鋳造品が中子
から抜けなくなることを防止するため、前記中子に所定
の抜き勾配を設けるようにしていた。
【0004】また、前記小孔5に関しては、これを鋳造
時に中子ピンにより形成しようとすれば、その中子ピン
が前記中子と交差することから、中子にその中子ピンが
挿通される嵌合孔を形成しなければならなくなる。とこ
ろが、中子にそのような嵌合孔を形成する構成では、中
子の強度がその分低下して鋳造品の凝固時の収縮に起因
する応力が嵌合孔近傍に集中して折れてしまうといった
虞があり、結局そのような構成は採用されるに至らなか
った。
【0005】このような事情により、上記した切換作動
体1を製造するにあたっては、筒状部3の中空部3aに
対応した中子に抜き勾配を施した金型を用いて鋳造を行
い、その後、その鋳造品に対して、筒状部3の内周面に
切削加工を施して正規の寸法の筒状部3とすると共に、
筒状部3に対して孔明け加工を施して小孔5を形成する
ようにしていた。
【0006】しかしながら、そのように鋳造品に対して
行われる、筒状部3の内周に所定の寸法精度を出すため
の精密な切削加工や、小孔5を形成するための孔明け加
工は非常に手間がかかるものであり、そのため製造が極
めて面倒となってコスト高を招くことになる。従って、
ダイカスト鋳造の工程において、正規の寸法の筒状部3
を形成することができ、しかも小孔5についての形成を
も可能とすることが要望されるのである。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、筒状部及びそれと交差する小孔を有す
る鋳造品を製造するにあたって、鋳造において正規の寸
法の筒状部を形成することを可能とすると共に小孔につ
いての形成をも可能として鋳造後の面倒な機械加工を不
要とし、ひいては製造コストの大幅な低減を図ることが
できるダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置を提
供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来のダイカスト鋳造に
おいて、鋳造品に中空部を形成するための中子に抜き勾
配を設ける理由は、金属溶湯の凝固時の収縮に起因する
締付け力の発生により鋳造品が中子から抜けなくなるこ
とを防止するためであった。これに対し、本発明者は、
金属溶湯の凝固収縮前の半凝固状態、より具体的には鋳
造品の表面部においては凝固状態であるが内部について
は未だ融体である時点で、鋳造品を中子から脱出させる
ようにすれば、収縮に起因する締付け力の発生がほとん
どなく、中子の抜き勾配を零としても脱出が可能である
ことを確認したのである。
【0009】また、金属溶湯の半凝固状態で鋳造品を脱
出させることにより、その際に中子に作用する応力が零
あるいは未だ極めて小さいので、中子がさほどの強度の
高いものでなくとも済み、その中子に、小孔形成用の中
子ピンが挿通される嵌合孔を形成しても、折れ等の不具
合を生じないことを併せて確認したのである。
【0010】本発明のダイカスト鋳造方法は、中空部を
有する筒状部を備えると共に、その筒状部に中空部の軸
線と交差する方向に貫通する小孔を形成してなる鋳造品
を製造するための方法にあって、キャビティを形成する
金型に、抜き勾配を有しない小孔形成用の中子ピンを、
キャビティ内に突出する突出位置と該キャビティ内から
退避する没入位置との間で小孔の軸線方向に移動可能に
設けると共に、キャビティ内に鋳造品の抜き方向に突出
し且つ抜き勾配を有しない中空部形成用の中子を、突出
位置の中子ピンが挿通される嵌合孔を有した形態に設
け、金型の型締め時に中子ピンを突出位置に移動させる
と共に、その状態でキャビティ内に金属溶湯を射出充填
し、その金属溶湯の凝固収縮前に、中子ピンを没入位置
に移動させた上で、半凝固状態の鋳造品を中子から脱出
させるところに特徴を有する(請求項1の発明)。
【0011】これによれば、金型の型締め状態では、金
型のキャビティ内に、筒状部の中空部形成用の中子が配
置されると共に、小孔形成用の中子ピンが突出位置に移
動されて中子の嵌合孔に挿通された状態で、小孔を形成
すべき位置に配置される。その状態で金属溶湯がキャビ
ティ内に射出充填されることにより、鋳造品には、筒状
部の中空部と、その中空部に交差する方向に貫通する小
孔とが形成されることになる。そして、その後鋳造品を
取出すにあたっては、金属溶湯の凝固収縮前の半凝固状
態にて、中子ピンが没入位置に移動されてキャビティか
ら退避し、その上で中子から抜出されるようになる。
【0012】このとき、上述のように、金属溶湯の半凝
固状態での脱出によって、中子及び中子ピンの抜き勾配
を零としても取出しが可能となるから、鋳造品の筒状部
の内面及び小孔の内周面に対する寸法を出すための精密
な切削加工が不要となる。しかも、中子に小孔形成用の
中子ピンが挿通される嵌合孔の形成が可能となったこと
によって、鋳造時における小孔の形成が可能となり、後
の孔明け加工も不要となる。従って、取出された鋳造品
に対して何ら後加工をせずにあるいは僅かな仕上げ加工
を施すだけで、製品とすることが可能となる。
【0013】また、一般に、ダイカスト鋳造において
は、金属溶湯がいわば滝のような激流状態でキャビティ
内に射出される事情があるが、このとき、前記キャビテ
ィ内への金属溶湯の射出を、その金属溶湯が中子及び中
子ピンに向けて直接的に当たらない状態でキャビティの
内壁に当たって分散する位置から行うようにすれば、よ
り効果的となる(請求項2のダイカスト鋳造方法)。こ
れによれば、溶湯が直接的に当たることによる中子及び
中子ピンの過大な温度上昇を防ぐことができ、中子及び
中子ピンの焼付き,溶着等を未然に防止することができ
る。
【0014】そして、本発明のダイカスト鋳造装置は、
中空部を有する筒状部を備えると共に、その筒状部に中
空部の軸線と交差する方向に貫通する小孔を形成してな
る鋳造品を製造するための装置にあって、キャビティを
形成する金型と、この金型の型締め,型開きを行う型駆
動機構と、キャビティ内に湯口から金属溶湯を射出する
射出機構と、金型にキャビティ内に突出する突出位置と
該キャビティ内から退避する没入位置との間で小孔の軸
線方向に移動可能に設けられ、抜き勾配を有しない小孔
形成用の中子ピンと、金型にキャビティ内に鋳造品の抜
き方向に突出し且つ抜き勾配を有しない状態に設けら
れ、突出位置の中子ピンが挿通される嵌合孔を有する中
空部形成用の中子と、中子ピンを金型の型締め時に突出
位置に移動させると共にキャビティ内での金属溶湯の凝
固収縮前に没入位置に移動させる移動機構と、凝固収縮
前の半凝固状態の鋳造品を中子から脱出させる脱出機構
とを具備するところに特徴を有する(請求項3の発
明)。
【0015】これによれば、型駆動機構により金型の型
締めが行われ、この状態では、金型のキャビティ内に、
筒状部の中空部形成用の中子が配置されると共に、小孔
形成用の中子ピンが移動機構により突出位置に移動され
て中子の嵌合孔に挿通された状態で、小孔を形成すべき
位置に配置される。その状態で、射出機構により金属溶
湯が湯道を通してキャビティ内に射出充填されることに
より、鋳造品には、筒状部の中空部と、その中空部に交
差する方向に貫通する小孔とが形成されることになる。
そして、その後鋳造品を取出すにあたっては、金属溶湯
の凝固収縮前の半凝固状態にて、中子ピンが移動機構に
より没入位置に移動されてキャビティから退避し、その
上で脱出機構により中子から脱出されるようになる。
【0016】このとき、やはり金属溶湯の半凝固状態で
の脱出によって、中子及び中子ピンの抜き勾配を零とし
ても取出しが可能となるから、鋳造品の筒状部の内面及
び小孔の内周面に対する寸法を出すための精密な切削加
工が不要となる。しかも、鋳造時における小孔の形成が
可能となり、後の孔明け加工も不要となる。従って、取
出された鋳造品に対して何ら後加工をせずにあるいは僅
かな仕上げ加工を施すだけで、製品とすることが可能と
なる。
【0017】この場合、前記キャビティを、湯口から射
出される金属溶湯が中子を外れて該キャビティの内壁に
当たる位置に設けられていることにより、該キャビティ
内に射出された金属溶湯が中子及び中子ピンに直接的に
当たらない状態でキャビティの内壁に当たって分散する
ように構成することができ(請求項4の発明)、これに
より、中子及び中子ピンの過大な温度上昇を防ぐことが
でき、中子及び中子ピンの焼付き,溶着等を未然に防止
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(1)第1の実施例 以下、本発明を、変速歯車装置(トランスミッション)
に用いられる切換作動体の鋳造に適用した第1の実施例
について、図1ないし図14を参照しながら説明する。
【0019】まず、図10及び図11は、本実施例にお
いて鋳造される鋳造品たる切換作動体1の構成を示して
いる。この切換作動体1は、例えばアルミニウム合金か
ら構成され、ほぼ円弧板状をなす主部2と、この主部2
の両側に直交する方向(図10で左右方向)に延びる直
管円筒状をなす筒状部3とを一体的に備えている。従っ
て、筒状部3は、両端が開口し軸線が左右方向に延びる
中空部3aを有している。また、前記主部2には円形孔
4が形成されている。
【0020】さらに、前記筒状部3の図10で左側部位
には、ねじ挿通用の小孔5が、前記の中空部3a軸線と
交差する方向、この場合上下方向に直交して貫通するよ
うに形成されている。尚、図10に示すように、前記筒
状部3は、シャフトaに嵌挿された状態で前記小孔5を
通してねじ等により固定され、また、前記円形孔4がガ
イドシャフトbに摺動可能に挿通されるようになってい
る。
【0021】次に、上記切換作動体1を鋳造するための
ダイカスト鋳造装置6の構成について、以下述べる。図
3は、本実施例に係るダイカスト鋳造装置6の全体の外
観を概略的に示しており、このダイカスト鋳造装置6
は、大きく分けて、鋳造を行う金型装置7と、この金型
装置7に対して金属溶湯を射出充填するための射出機構
8とを備えて構成されている。
【0022】このうち金型装置7は、ベース9上に、図
で右端部に位置して固定盤10を設けると共に、その左
側に対向して可動盤11を接離方向(左右方向)に移動
可能に設けて構成されている。そして、詳しくは後述す
るが、前記固定盤10に設けられた固定型12と、前記
可動盤11に設けられた可動型13とから金型14が構
成される。また、前記可動盤11(可動型13)は、シ
リンダ15やトグルリンク機構16等からなる型駆動機
構17により移動され、もって型締め,型開きが行われ
るようになっている。尚、この金型装置7には、前記金
型14に離型剤を噴霧塗布するための図示しないスプレ
ー装置も設けられている。
【0023】一方、前記射出機構8は、図4に示すよう
に、前記固定型12の下端部の鋳込口18に先端が接続
され、右方に延びる射出スリーブ19と、この射出スリ
ーブ19内を摺動しながら前進,後退するプランジャ2
0と、このプランジャ20を可変速で往復動させる図示
しない駆動装置を備えている。そして、図3に示すよう
に、金属(アルミニウム合金)の溶湯をほぼ一定温度
(例えば730℃)に保持する溶湯保持炉21を備える
と共に、その溶湯保持炉21内の金属溶湯を、前記射出
スリーブ19の給湯口19a(図4参照)から所定量ず
つ内部に注ぎ込む自動給湯装置22を備えている。
【0024】ここで、前記金型14部分の構成につい
て、図1,図2並びに図5〜図9も参照して詳述する。
図5は、金型14の型締め状態における、前後方向のほ
ぼ中心線(図6のA−A線)に沿う縦断面を示してい
る。前記固定型12は、図6にも示すように、矩形ブロ
ック状をなす基体23の中央の矩形状の凹所内に、所定
の強度及び熱応力等を有する材料から構成された型材2
4を嵌合固定して構成されている。一方、前記可動型1
3も、図7にも示すように、矩形ブロック状をなす基体
25の中央の矩形状の凹所内に、同様の型材26を嵌合
固定して構成されている。
【0025】金型14の型締め状態においては、前記型
材24と型材26との間に、鋳造品(切換作動体1)の
外形に対応したキャビティ27が形成されると共に、そ
のキャビティ27内に溶湯を導くための湯道28が上下
方向に延びて形成されるようになっている。また、前記
湯道28の先端部(上端部)には湯口28aが形成され
る。この場合、キャビティ27は、切換作動体1をその
主部2の板厚方向中心線(図10に示す中心線L)で左
右に分割したパーティング面とするように設けられる。
これらキャビティ27及び湯道28の詳細については後
述する。
【0026】そして、前記固定型12の基体23には、
前記型材24の下部に位置して左右方向に貫通する円形
の貫通孔が形成され、この貫通孔にほぼ円筒状の鋳込口
ブッシュ29が嵌込まれている。この鋳込口ブッシュ2
9の右端部が、図4にも示すような鋳込口18とされて
いる。この鋳込口ブッシュ29の内周壁は、図で右半部
が直管状をなし、左半部が左方にいくにつれて次第に径
大となるテーパ状に構成されている。
【0027】一方、前記可動型13の基体25には、前
記型材24の下部に位置して分流子30が設けられてい
る。この分流子30は、テーパ筒状をなし先端側がパー
ティング面から右方に突出するように設けられている。
金型14の型締め状態においては、分流子30の先端部
が、鋳込口ブッシュ29のほぼ半部まで挿入され、もっ
て鋳込口ブッシュ29の上部側の内周壁との間に、前記
湯道28に繋がる細い溶湯案内溝31が形成されるよう
になっている。
【0028】これにて、金型14の型締め状態におい
て、前記射出機構8の射出スリーブ19内に金属溶湯が
供給され、プランジャ20が左方へ向けて前進されるこ
とにより、射出スリーブ19内の溶湯が鋳込口18から
鋳込口ブッシュ29の右半部の径大な中空部に押出さ
れ、さらに、溶湯案内溝31及び湯道28を順に通っ
て、湯口28aからキャビティ27内に射出されるよう
になっているのである。尚、その際、プランジャ20の
先端部は、分流子30の先端部に僅かな隙間を存して近
付く位置まで前進されるようになっており、鋳込成形時
には、プランジャ20の先端部と分流子30の先端部と
の間において、金属溶湯が硬化したビスケットeが形成
されるようになっている。
【0029】さらに、前記固定型12には、図6に示す
ように、基体23の四隅部に位置してその表面部から左
方に突出する4本のガイドポスト32が設けられてい
る。また、固定型12には、基体23及び型材24の双
方を前後方向に貫通するように、型材24の温度調整用
の流体が循環する循環路33が上下に位置して設けられ
ている。詳しく図示はしないが、固定型12には、鋳造
品を押出すための複数の押出ピン及びそれら押出ピンを
駆動する機構等からなる押出装置34(図5に一部のみ
図示)が設けられている。尚、基体23には、2か所に
位置して吸引口35が表面に開口するように形成されて
いる。
【0030】一方、前記可動型13の基体23には、図
7に示すように、前記各ガイドポスト32に嵌挿されて
摺動する4個のガイド孔36が形成されており、可動型
13は、ガイドポスト32に案内されることによって固
定型12に対して平行を保って接離されるようになって
いる。また、この可動型13にも、型材24の温度調整
用の流体が循環する上下2本の循環路37が設けられて
おり、さらに、前記分流子30の内部にも、冷却水循環
路38(図5参照)が設けられている。
【0031】尚、図示はしないが、前記循環路33、循
環路37並びに冷却水循環路38は、パイプ等を介して
温度調整装置に接続され、適切な温度の流体が循環され
るようになっている。この温度調整装置により、両型材
24,26の温度が調整されてキャビティ27内に充填
された金属溶湯の凝固,収縮が遅れるようになっている
と共に、分流子30部分の温度が調整されて前記ビスケ
ットe部分が、製品と同等の時期あるいはやや遅れて半
凝固状態とされるようになっている。
【0032】そして、図5に一部のみ示すように、この
可動型13にも、鋳造品を押出すための複数の押出ピン
39a及びそれら押出ピン39aを駆動する機構等から
なる押出装置39が設けられている。後述するように、
この押出装置39により、半凝固状態となった鋳造品が
中子から脱出されるようになっており、以てこの押出装
置39が脱出機構として機能するのである。この場合、
押出ピン39aは、前記湯道28や溶湯案内溝31等で
硬化した(半凝固状態となった)金属(いわゆるランナ
残り)についてもそれを押出すように設けられている。
【0033】さて、前記キャビティ27及び湯道28部
分について詳述する。まず、前記固定型12の型材24
の表面部には、図6に示すように、鋳造品(切換作動体
1)の右半部に対応したほぼ円弧状のチェイス40が凹
設されている。また、このチェイス40には、切換作動
体1の円形孔4を形成するための円形の凸部40aが形
成されていると共に、図1にも示すように、筒状部3の
右半部の外形に対応した円形穴40bが形成されてい
る。そして、図8にも示すように、この型材24の表面
部には、前記湯口28aの半部を構成するためのランド
41がそのチェイス40の下縁部の中央部に沿って円弧
状に形成されている。
【0034】これに対し、前記可動型13の型材26の
表面部には、図7に示すように、鋳造品(切換作動体
1)の左半部に対応し、前記チェイス40との間でキャ
ビティ27を構成するほぼ円弧状のチェイス42が凹設
されている。また、この型材26には、下端が前記溶湯
案内溝31から連続して上方に延び、上端が前記チェイ
ス42に連なる湯口28aとされた湯道28が形成され
ている。この湯道28は、その上端部が上方に扇状に拡
開(噴射角度θ)する形態をなすと共に、図5,図8に
示すように、上部部分には、湯口28aに向かって浅底
となる斜面状のフィード28bが形成されている。
【0035】また、図7に示すように、この可動型13
の表面部には、チェイス42の両端のガス抜き口43a
から夫々キャビティ27内の空気(あるいはガス)を排
出するための2本のガス抜き路43が形成されている。
これらガス抜き路43は、型材26から基体25にかけ
て延び、図9にも示すように、金型14の型締め状態
で、その基端部が夫々前記固定型12の吸引口35に接
続されるようになっている。前記吸引口35の基端側
は、図示しない減圧装置に接続されている。
【0036】これにて、金型14の型締め状態で、減圧
装置が駆動されることにより、キャビティ27内の空気
(ガス)が、ガス抜き口43aからガス抜き路43を通
りさらに吸引口35を通して外部に排出されるようにな
っている。またこのとき、ガス抜き路43の途中部(ガ
ス抜き口43の近傍)には、キャビティ27内からオー
バーフローした金属溶湯を逃がすための湯溜り44が形
成されている。
【0037】そして、前記チェイス42には、図1,図
2にも示すように、前記筒状部3の左半部の外形に対応
した円形穴42aが形成されていると共に、その円形穴
42aの底部から鋳造品の抜き方向である右方(固定型
12側)に突出して前記筒状部3の中空部3a全体を形
成するための円柱状の中子45が設けられている。この
中子45は、抜き勾配を有しない均一な外径を有して構
成されており、その外周面が鏡面仕上げされて、鋳造品
の筒状部3の中空部3aにその表面状態が転写されるよ
うになっている。また、本実施例では、図1に示すよう
に、金型14の型締め状態では、この中子45の先端部
が前記固定型12のチェイス40の円形穴40bの底部
に当接するようになっている。
【0038】このとき、図1及び図2に示すように、こ
の中子45の途中部には、小孔5の軸線方向に延びて、
後述する小孔5形成用の中子ピン46が貫通する嵌合孔
45aが形成されている。尚、この中子45の外径寸法
と前記筒状部3の中空部3aの内径寸法との関係は、図
13に示す通りとされている。また、本実施例では、図
7に示すように、中子45が、前記湯道28のキャビテ
ィ27内に延びる仮想線から外れた位置、つまり湯口2
8aからの溶湯の噴射角度θから外れて位置されるよう
に、キャビティ27が形成されているのである。
【0039】さらに、可動型13には、小孔5形成用の
中子ピン46が次のようにして設けられている。即ち、
図1,図2及び図7に示すように、可動型13の基体2
5部分には、型材26の中央やや左寄り部位から上方に
延びる摺動凹部25aが形成されており、その摺動凹部
25a内に摺動体47が上下に摺動自在に設けられてい
る。中子ピン46は、抜き勾配を有しない均一外径の長
尺な丸棒状をなし、摺動体47に下向きに突出するよう
に設けられている。この中子ピン46の表面も鏡面仕上
げされている。尚、この中子ピン46の外径寸法と前記
筒状部3に形成される小孔5の内径寸法との関係は、図
13に示す通りとされている。また、図示はしていない
が、中子45の長さ寸法は、60mmとされている。
【0040】このとき、前記型材26には、前記中子4
5の嵌合孔45aの延長線上を上方に延びて貫通孔26
aが形成されており、前記中子ピン46の先端部はその
貫通孔26aに挿通されている。このとき、図12に示
すように、前記中子ピン46の先端部はいわゆる面取り
された形態とされている。また、図1及び図2に示すよ
うに、型材26のチェイス42の円形穴42aの内周壁
の下部側には、嵌合孔45aの延長線上、下方に位置し
て前記中子ピン46の先端が嵌合する嵌入穴42bが形
成されている。図12に示すように、この嵌入穴42b
は、その開口部分がテーパ状に拡開する形態に設けられ
ている。
【0041】これにて、中子ピン46は、摺動体47が
摺動凹部25aの下端部に位置する状態で、図1に示す
ように、貫通孔26aを通してキャビティ27内に突出
し、嵌合孔45aを貫通して先端が嵌入穴42bに嵌入
した突出位置に位置されるようになっている。これに対
し、摺動体47が摺動凹部25aの上部に移動されるこ
とにより、図2に示すように、中子ピン46がキャビテ
ィ27内から退避し、その先端が貫通孔26aの途中部
位に位置する没入位置に移動されるようになっている。
【0042】そして、図1及び図7に示すように、前記
摺動体47の上部には、上方に延びるバー48が設けら
れ、このバー48が可動型13の上端にばね49により
上方に付勢された状態で支持されている。これと共に、
図2にも示すように、摺動体47には、前記固定型12
(右方)に向けて下降傾斜するガイド孔47aが貫通形
成されており、これに対し、前記固定型12には、前記
ガイド孔47aに対応して左方に向けて上昇傾斜するガ
イドピン50が、可動型13側に突出して設けられてい
る。
【0043】このガイドピン50は、図2に示すよう
に、金型14の型開き状態では、摺動体47のガイド孔
47aから離間し、もって中子ピン46が没入位置に位
置されている。一方、可動型13が固定型12に対して
接触する方向に移動されると、ガイドピン50が相対的
にガイド孔47aに挿入されていき、このときそれらが
傾斜していることよって摺動体47がばね39の力に抗
して下方に移動していく。そして、図1に示すように、
金型14の型締め状態では、中子ピン46が突出位置に
位置されるようになっている。従って、ガイド孔47a
やガイドピン50等から、中子ピン46を突出位置と没
入位置との間を移動させる移動機構が構成されているの
である。
【0044】次に、上記構成のダイカスト鋳造装置6を
用いて切換作動体1を鋳造する鋳造方法について、図1
4及び図15も参照して述べる。図14は、本実施例に
おける鋳造条件を示しており、また、図15は、本実施
例における1サイクルの鋳造の工程と各装置の動作との
関係を示している。図15に示すように、切換作動体1
の鋳造は以下の6工程を経て行われる。
【0045】即ち、まず第1工程では、金型14の型開
き状態で、スプレー装置が作動されて金型14の中子4
5や中子ピン46を含むキャビティ27や湯道28部分
等に離型剤が噴霧塗布される。中子ピン46について
は、型材26からの露出部分に離型剤が塗布されること
になる。このときには、可動型13が固定型12から離
間しているので、図2に示すように、中子ピン46につ
いては没入位置に位置している。尚、この第1工程から
第6工程まで、温度調整装置は継続して動作され、金型
14は所定の温度に制御されるようになっている。
【0046】次の第2工程では、型駆動機構17により
金型14の型締めが行われる。この型締めにより、図5
に示すように、可動型13が固定型12に接合されてそ
れらの間にキャビティ27,湯道28及び溶湯案内溝3
1等が形成されるようになる。このとき、図1に示すよ
うに、可動型13側に設けられた中子45の先端が、固
定型12の円形穴40内に侵入してその底面に衝接し
て、キャビティ27には筒状部3に対応した空間が形成
される。そして、これと共に、ガイド孔47aとガイド
ピン50との作用により、中子ピン46が下方に移動
し、貫通孔26aを通してキャビティ27内に突出し、
嵌合孔45aを貫通して先端が嵌入穴42bの嵌入した
突出位置に移動され、小孔5に対応した位置に中子ピン
46が位置されるようになる。
【0047】引続き第3工程にて、金型14の型締め状
態において、減圧装置が作動されてキャビティ27内の
空気(ガス)が吸引されて負圧状態となると共に、射出
機構8により所定量の金属溶湯が射出スリーブ19から
鋳込口18を通して金型14内に射出充填される。これ
にて、金属溶湯が、溶湯案内溝31,湯道28を順に通
って湯口28aからキャビティ27内に射出充填される
ようになる。このとき、キャビティ27内は負圧状態と
されているので、充填される金属溶湯の湯回りが良好と
なる。また、金属溶湯は若干余分に充填されるが、その
余剰分を湯溜り44に逃がすことができる。
【0048】また、このとき、金属溶湯はいわば滝のよ
うな激流状態でキャビティ27内に射出される事情があ
るが、ここでは、図7に示すように、中子45(及び中
子ピン46)が湯道28のキャビティ27内に延びる仮
想線から外れて位置されているので、湯口28aからキ
ャビティ27内に射出された金属溶湯が、中子45及び
中子ピン46に直接的に当たることはなく、キャビティ
27の内壁に当接して分散した上で充填されるようにな
る。これにより、中子45及び中子ピン46の過大な温
度上昇を防ぐことができる。尚、射出機構8のプランジ
ャ20は、鋳込口ブッシュ29内を図5に二点鎖線で示
す位置まで前進するのであるが、少なくとも溶湯が半凝
固状態となるまではその位置に保持されるようになる。
【0049】キャビティ27内への金属溶湯の充填が完
了すると、キャビティ27内の金属溶湯の温度が下がり
始めるのであるが、次の第4工程は、金型14の型締め
状態を保ったまま、金属溶湯が半凝固状態となるのを待
つ工程となる。この金属溶湯の半凝固状態とは、より具
体的には、キャビティ27内の溶湯がその表面部におい
ては凝固状態であるが内部については未だ融体である状
態(ゲル状態)であり、凝固収縮が始まる前の状態をい
う。また、ここでいう融体とは、その固さを感覚的に表
現すると、餅のような状態、あるいはプリンや豆腐のよ
うな状態をいう。本実施例では、温度調整装置により、
この半凝固状態が比較的長く続くようにしている。
【0050】キャビティ27内の金属溶湯が半凝固状態
となると、次の第5工程では、型駆動機構17による金
型14の型開きが行われると共に、固定型12側の押出
装置34が駆動されるようになる。これにより、半凝固
状態の鋳造品が、可動型13と一体的に固定型12から
離型されるようになると共に、可動型13の移動によっ
て中子ピン46がキャビティ27から抜け出して没入位
置に移動するようになる。このとき、中子ピン46の抜
出しは、溶湯金属の収縮に起因する中子ピン46に対す
る締付け力の発生がない或いはほとんどない状態で行う
ことができ、中子ピン46の抜き勾配が零でもスムーズ
に抜出すことができ、また、細長い中子ピン46に大き
な応力が作用することもなく、折れ等の不具合を生じな
いのである。
【0051】引続き、第6工程では、金属溶湯(鋳造
品)が半凝固状態の時点で、可動型13の押出装置39
が駆動され、鋳造品(切換作動体1)が中子45から脱
出される。このときも、溶湯金属の収縮に起因する中子
45に対する締付け力の発生がほとんどない状態で鋳造
品の中子45からの脱出を行うことができ、中子45の
抜き勾配が零でもスムーズに鋳造品を離型させることが
できる。尚、このとき、湯道28及び溶湯案内溝31に
て凝固したランナや、前記ビスケットeについても可動
型13から取外され、鋳造品(切換作動体1)と分離さ
れる。
【0052】上記のようにして鋳造された切換作動体1
は、中空部3aを有した筒状部3を一体に備えると共
に、その筒状部3に小孔5が予め形成されたものとな
る。このとき、中子45及び中子ピン46に、抜き勾配
を設ける必要がなくなったので、筒状部3の中空部3a
の内周面及び小孔5の内周面に対する寸法精度も高いも
のとなり、その後の寸法を出すための精密な切削加工等
を不要とすることができるのである。
【0053】このように本実施例によれば、中空部3a
を有した筒状部3及びそれと交差する小孔5を有する鋳
造品(切換作動体1)を製造するにあたって、金型14
のキャビティ27内に、抜き勾配を有しない中空部3a
形成用の中子45を配置すると共に、金型14の型締め
状態で、抜き勾配を有しない小孔5形成用の中子ピン4
5を中子45の嵌合孔45aに挿通された状態で配置さ
せるようにし、金属溶湯の凝固収縮前の半凝固状態に
て、中子ピン46を鋳造品から抜出すと共に、鋳造品を
中子45から脱出させるようにした。
【0054】これにより、図13に示されているような
金型寸法の中子45及び中子ピン46を使用して鋳造し
た結果、製品寸法の中空部3a及び小孔5を有する鋳造
品を鋳造することができた。即ち、鋳造において正規の
寸法の筒状部3を形成することを可能とすると共に小孔
5についての形成をも可能とし、鋳造品の筒状部3の内
面及び小孔5の内周面に対する寸法を出すための精密な
切削加工が不要となり、しかも、鋳造後の面倒な孔明け
等の機械加工を不要とすることができるようになったの
である。従って、取出された鋳造品(切換作動体1)に
対して何ら後加工をせずにあるいは僅かな仕上げ加工を
施すだけで済み、製造コストの大幅な低減を図ることが
できるものである。
【0055】また、特に本実施例では、金型14にキャ
ビティ27を形成するに際し、中子45及び中子ピン4
6が、湯口28aからの溶湯の噴射角度θから外れて位
置されるように構成したので、溶湯が直接的に噴射され
ることによる中子45及び中子ピン46の過大な温度上
昇を防ぐことができ、それらの焼付き,溶着等を未然に
防止することができるという利点も得ることができるも
のである。
【0056】図16は、本発明の他の実施例を示してい
る。この実施例は上記第1の実施例のいわば変形例とい
うべきものであり、上記第1の実施例と同一部分は、同
一符号を付して詳しい説明を省略し、以下異なる点につ
いてのみ説明する。尚、図16では中子ピン46(及び
摺動体47)の図示を省略している。
【0057】この実施例が上記第1の実施例と異なる点
は、可動型13に設けられる中子51の構成、及び、固
定型12側のチェイス40に設けられた円形穴52の構
成にある。即ち、上記第1の実施例では、金型14の型
締め状態で、中子45の先端面が、チェイス40に設け
られた円形穴40bの底面に衝接する構成であった。こ
れに対し、この実施例では、中子51は、第1の実施例
の中子45よりも長尺に構成されると共に、その先端部
が球面状とされている。一方、チェイス40に設けられ
た筒状部3の外形に対応する円形穴52の底部には、前
記中子51の先端部が挿入される挿入孔52aが形成さ
れている。
【0058】この場合、金型14の型締め状態で、中子
51の先端部は、挿入孔52aの内周面との間に極く僅
かな隙間(例えば全周に渡って0.05mm程度)を存し
て挿入されるようになっている。中子51のストレート
部の挿入孔52aへの挿入量は、2mm以上確保すること
が望ましい。これにより、金属溶湯が隙間に侵入するこ
とがほとんどなく、バリ等の発生をほとんどなく済ませ
ることができる。
【0059】かかる構成によれば、金型14の型締め時
に、中子51の熱膨張によりその長さが変化し、中子5
1の先端部が固定型12に衝接することに起因する傷や
変形の発生を未然に防止することができ、ひいては中子
51の寿命の延長を図ることができる。また、これと併
せて、挿入孔52aによる放熱効果を高めることがで
き、中子51の先端の熱のこもり現象を防止する効果も
期待できる。
【0060】(2)第2の実施例 次に、本発明を多翼ファン(シロッコファン)の羽根車
の鋳造に適用した第2の実施例について、図17ないし
図21を参照しながら説明する。図17及び図18は、
本実施例に係る鋳造品たる羽根車61の構成を示してい
る。この羽根車61は、円板部62と、この円板部62
の内面(図17で右面)の外周部分から軸方向(図17
で右方)に長く延びる薄板状をなす多数枚の羽根63
と、これら羽根63の先端外周を繋ぐリング部64とを
備え、全体が例えばアルミニウム合金製の一体物とされ
ている。尚、前記羽根63の長さ寸法は、本実施例にお
いては十分に長いもの例えば100mm以上とされてい
る。
【0061】前記円板部62の中心部分には、円筒状の
筒状部たるボス部65が外面側に凸となるように設けら
れており、ボス部65の中空部65aは軸方向に貫通し
て設けられている。そして、このボス部65には、上下
方向に貫通する小孔66が形成されている。図17に示
すように、羽根車61は、ボス部65に回転軸cが嵌挿
された状態で、小孔66を挿通されるピンd等により該
回転軸cに取付けられるようになっている。尚、図17
に想像線で示すように、羽根車61に別の同様な羽根車
61´を突合わせて連結することにより、より長尺な羽
根車を構成することも可能である。この場合、端部に
は、羽根63のない円板部62が取付けられ、長い羽根
車とされる。
【0062】図19は、上記羽根車61を鋳造するため
の本実施例に係るダイカスト鋳造装置の金型67部分の
構成を示している。この金型67は、固定型68とこの
固定型68に対して接離する可動型69とを備え、図1
9に示すように、型締め状態で、それらの間に前記羽根
車61の外形に対応したキャビティ70及び湯道71等
が形成されるようになっている。
【0063】より具体的には、前記固定型68は、図2
0にも示すように、基体72に型材73を嵌込んで構成
され、前記可動型69は、図21にも示すように、やは
り基体74に型材75を嵌込んで構成されている。固定
型68の基体72の下部には鋳込口ブッシュ76が設け
られている一方、前記可動型69の基体74には分流子
77が設けられ、金型67の型締め状態において、鋳込
口ブッシュ76の上部側の内周壁との間に、前記湯道7
1に繋がる細い溶湯案内溝78が形成されるようになっ
ている。
【0064】また、固定型68の基体72の四隅部には
4本のガイドポスト79(図20参照)が設けられ、可
動型69の基体74の四隅部には4個のガイド孔80
(図21参照)が設けられている。さらに、後述するよ
うに、固定型68には、鋳造品を押出すための押出ピン
81aを備えた押出装置81(一部のみ図示)が設けら
れ、可動型69にも、鋳造品を押出すための押出ピン8
2aを備えた脱出機構たる押出装置82(一部のみ図
示)が設けられている。尚、図示は省略するが、固定型
68及び可動型69には、温度調整装置からの温度調整
用の流体が循環される循環路や、減圧装置に接続される
ガス抜き路、その途中部の湯溜り等も設けられている。
【0065】さて、前記可動型69の型材75には、図
21にも示すように、前記キャビティ70を構成するた
めに、羽根車61の羽根63の外周に対応した径大な円
形穴83が形成されていると共に、その円形穴83の底
部に、更に凹となり前記ボス部65の外形に対応した径
小な円形穴部84が形成されている。また、前記円形穴
83の開口端部には、前記リング部64に対応したリン
グ状凹部85が形成されている。
【0066】そして、この可動型69には、前記円形穴
部84の底部から図19で右方に突出し、前記ボス部6
5の中空部65aを形成するための円柱状の中子86が
設けられている。この中子86は、抜き勾配を有しない
均一な外径を有して構成され、その表面が鏡面仕上げさ
れ、さらにその途中部には、小孔66の軸線方向(上下
方向)に延びて、小孔66形成用の中子ピン87が貫通
する嵌合孔86aが形成されている。
【0067】前記小孔66形成用の中子ピン87は、抜
き勾配を有しない均一外径の長尺な丸棒状をなし、型材
75に上下に貫通形成された貫通孔75a内に上下に摺
動自在に挿通されており、その上端部が、可動型69の
基体74に形成された摺動凹部74a内を上下に摺動す
る摺動体88に取付けられている。そして、この摺動体
88の上端部は図示しない油圧シリンダに連結され、も
って移動機構が構成されている。また、前記円形穴部8
4の内周壁の下部側には、前記中子ピン87の先端が嵌
合する嵌入穴84aが形成されている。
【0068】これにて、中子ピン87は、摺動体88が
摺動凹部74aの下端部に位置する状態で、図19に示
すように、貫通孔75aを通してキャビティ70内に突
出し、中子86の嵌合孔86aを貫通して先端が嵌入穴
84aに嵌入した突出位置に位置されるようになってい
る。これに対し、油圧シリンダの駆動により、摺動体8
8が上方に移動されることにより、中子ピン87がキャ
ビティ70内から退避した没入位置に移動されるように
なっている。
【0069】また、図21に示すように、可動型69の
型材75には、前記キャビティ70(円形穴83)を囲
むようにして細幅リング状の湯道71が凹設されてい
る。この湯道75の下端部が前記溶湯案内溝78に接続
されている。そして、このリング状の湯道71の内周と
前記リング状凹部85とを繋ぐようにして、複数本の湯
口71aが設けられている。この湯口71aは、キャビ
ティ70のうちの羽根63形成部分の外周端縁部に対応
して設けられている。尚、図21に示すように、前記押
出装置82の押出ピン82aは、キャビティ70のうち
の円板部62の各羽根63形成部分の内周端部に対応し
た位置及び個数で設けられている。
【0070】一方、前記固定型68の型材73には、図
19及び図20に示すように、前記羽根車61の羽根6
3の外周に対応し前記円形穴83にほぼ密に嵌合する円
柱状凸部89が設けられている。この円柱状凸部89の
外周部分には、前記各羽根63に対応し、抜き方向(図
19で左右方向)に真直ぐに延びる切込み溝89aが、
外周面及び先端面で開口するように形成されている。こ
の型材73には、前記リング部64に対応したリング状
凹部90が形成されている。
【0071】そして、円柱状凸部89の先端面は、金型
67の型締め状態で、前記円形穴83の底面部との間
に、前記羽根車61の円板部62に対応した空間を形成
するのであるが、その中央部には、前記中子86の先端
部が嵌合する嵌合凹部89bが形成されている。尚、図
20に示すように、押出装置81の押出ピン81aは、
前記リング状凹部90内の、各切込み溝89aの外周端
部に対応した位置及び個数で設けられている。また、前
記円形穴83、円柱状凸部89、切込み溝89a等につ
いても抜き勾配が零とされている。
【0072】これにて、図19に示すように、金型67
が型締めされると共に、中子ピン87が突出位置に位置
されることにより、固定型68と可動型69との間に
は、羽根車61の形状に対応したキャビティ70が形成
されるのである。そして、これと共に、前記射出機構か
らの金属溶湯をキャビティ70へ射出充填するための湯
道71が形成され、この湯道71の湯口71aから射出
された金属溶湯は、リング状凹部85及びリング状凹部
90から形成されるリング部64に対応した空間から各
切込み溝89aを通り、円板部62に対応した空間及び
ボス部65に対応した空間にまで流れていくようになる
のである。
【0073】以上のように構成された本実施例のダイカ
スト鋳造装置においても、上記第1の実施例と同様に、
以下の6工程を経て羽根車61の鋳造が行われる。即
ち、まず第1工程にて、金型67の型開き状態で、スプ
レー装置による離型剤の噴霧塗布が行われ、第2工程に
て、型駆動機構による金型67の型締めが行われると共
に、移動機構(油圧シリンダ)が駆動されて中子ピン8
7が突出位置に移動される。この型締めにより、図19
に示すように、固定型68と可動型69との間にキャビ
ティ70,湯道71及び溶湯案内溝78等が形成される
ようになる。
【0074】続く第3工程では、金型67の型締め状態
において、減圧装置が作動されてキャビティ70内の空
気(ガス)が吸引されて負圧状態となると共に、射出機
構により所定量の金属溶湯が、溶湯案内溝78,湯道7
1を順に通って湯口71aからキャビティ70内に射出
充填されるようになる。キャビティ70内への金属溶湯
の充填が完了すると、キャビティ70内の金属溶湯の温
度が下がり始めるのであるが、次の第4工程では、金型
67の型締め状態を保ったまま、金属溶湯が半凝固状態
(表面部においては凝固状態であるが内部については未
だ融体である状態)となるのを待つ。
【0075】そして、キャビティ70内の金属溶湯が半
凝固状態となると、次の第5工程では、型駆動機構によ
る金型67の型開きが行われると共に、固定型68側の
押出装置81が駆動されてリング部64部分を左方に押
出すようになる。これにより、半凝固状態の鋳造品が、
可動型69と一体的に固定型68から離型されるように
なる。また、これと併せて、移動機構によって、中子ピ
ン87がキャビティ70から抜け出して没入位置に移動
される。
【0076】このとき、中子ピン87の抜出しは、溶湯
金属の収縮に起因する中子ピン87に対する締付け力の
発生がない或いはほとんどない状態で行うことができ、
中子ピン87の抜き勾配が零でもスムーズに抜出すこと
ができ、また、細長い中子ピン87に大きな応力が作用
することもなく、折れ等の不具合も生じないのである。
また、同様に、薄板状をなす多数枚の羽根63について
も、折れ等を生じることなく固定型68からスムーズに
抜出されるようになる。尚、この型開きは、湯道71及
び溶湯案内溝78部分のランナや鋳込ブッシュ76内の
ビスケットe部分についても同様に半凝固状態となるタ
イミングにて行われる。
【0077】引続き、第6工程では、金属溶湯(鋳造
品)が半凝固状態の時点で、可動型69の押出装置82
が駆動され、鋳造品(羽根車61)が中子86から脱出
される。このときも、溶湯金属の収縮に起因する中子8
6に対する締付け力の発生がほとんどない状態で鋳造品
の押出しを行うことができ、中子86の抜き勾配が零で
もスムーズに鋳造品を離型させることができる。このと
き、ランナやビスケットeについても可動型69から取
外され、鋳造品(羽根車61)と分離される。これに
て、円板部62に多数枚の羽根63及びリング部64を
有すると共に、中空部65aを有したボス部65に予め
小孔66が形成された羽根車61を得ることができるも
のである。
【0078】このような第2の実施例によっても、上記
第1の実施例と同様に、中空部65aを有したボス部6
5及びそれと交差する小孔66を有する鋳造品(羽根車
61)を製造するにあたって、金型67のキャビティ7
0内に、抜き勾配を有しない中空部65a形成用の中子
86を配置すると共に、金型67の型締め状態で、抜き
勾配を有しない小孔66形成用の中子ピン87を中子8
6の嵌合孔86aに挿通された状態で配置させるように
し、金属溶湯の半凝固状態にて、中子ピン87を鋳造品
から抜出すと共に、鋳造品を中子86から抜出すように
した。
【0079】これにより、鋳造において正規の寸法のボ
ス部65を形成することを可能とすると共に小孔66に
ついての形成をも可能とし、鋳造品のボス部65の内面
及び小孔66の内周面に対する寸法を出すための精密な
切削加工が不要となり、しかも、鋳造後の面倒な孔明け
等の機械加工を不要とすることができるようになった。
従って、取出された鋳造品(羽根車61)に対して何ら
後加工をせずにあるいは僅かな仕上げ加工を施すだけで
済み、製造コストの大幅な低減を図ることができるもの
である。
【0080】ところで、この種の羽根車は、円板部と薄
板状の羽根とを夫々別体に形成しておき、円板部に多数
枚の羽根を取付けることにより製造されることが一般的
である。ところが、本実施例では、円板部62と薄板状
の多数枚の羽根63とをダイカスト鋳造により一体に形
成することが可能となった。これにより、この種の羽根
車61の製造の大幅な簡単化を図ることができ、極めて
有用性の高いものとなる。
【0081】尚、この第2の実施例のように、中子ピン
87を独立した移動機構により移動させる構成において
は、中子ピン87を金型67の型締め,型開きのタイミ
ングに拘束されることなく移動させることが可能である
ので、例えば中子ピン87を予め突出位置に移動させて
おいた上で離型剤塗布の工程(第1工程)を行えば、中
子ピン87の先端部分にも同時に離型剤を塗布すること
ができる。
【0082】その他、本発明は上記し且つ図面に示した
実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範
囲内で、種々の拡張,変更が可能である。即ち、上記各
実施例では、可動型の温度制御により、ビスケットe部
分を、鋳造品とほぼ同一の時期あるいはやや遅れて半凝
固状態となるようにしたが、ビスケット部分の厚み(供
給する金属溶湯の量)を調整することにより、ビスケッ
トe部分が半凝固状態となる時期を調整することもでき
る。
【0083】また、上記各実施例では、中子45,86
の表面を鏡面仕上げして、鋳造品にその表面状態を転写
するようにしたが、例えば中子を軸線方向に若干量の移
動が可能なように設けると共に、その中子に軸線方向の
微振動を付与する装置(例えば超音波振動付与装置)を
設け、中子ピンが没入位置に退避した(中子から抜出
た)状態で、中子を微振動させることにより、筒状部の
中空部の内周面を鏡面仕上げする構成とすることもでき
る。
【0084】そして、鋳造品の金型からの取出しを自動
で行うための製品取出装置を設けるようにしても良い。
また、筒状部の中空部や小孔については、断面円形のも
のに限らず、多角形や楕円形などであっても良く、中空
部の軸線と小孔の軸線とが直交する場合以外にも、傾斜
して交差するものであっても良い。さらには、切換作動
体1や羽根車61以外の各種の鋳造品の鋳造に関しても
本発明を適用することが可能である。
【0085】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
のダイカスト鋳造方法及びダイカスト鋳造装置によれ
ば、筒状部及びそれと交差する小孔を有する鋳造品を製
造するにあたって、鋳造において正規の寸法の筒状部を
形成することを可能とすると共に小孔についての形成を
も可能として鋳造後の面倒な機械加工を不要とし、ひい
ては製造コストの大幅な低減を図ることができるという
優れた実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、金型の型
締め状態における縦断正面図(図7のB−B線に沿う断
面図)
【図2】型開き状態における可動型の縦断正面図(図7
のB−B線に沿う断面図)
【図3】ダイカスト鋳造装置の全体の概略的正面図
【図4】射出機構部分の縦断正面図
【図5】型締め状態における金型の縦断正面図(図6の
A−A線に沿う断面図)
【図6】固定型の左側面図
【図7】可動型の右側面図
【図8】湯口部分の拡大縦断正面図
【図9】図7のC−C線に沿う吸引口部分の拡大縦断面
【図10】切換作動体の正面図
【図11】図10のD−D線に沿う切換作動体の縦断側
面図
【図12】嵌入穴部分の拡大図
【図13】各部の寸法関係を示す図
【図14】鋳造条件を示す図
【図15】工程と各機構の動作の関係を示す図
【図16】他の実施例を示すもので、中子部分の拡大縦
断面図
【図17】本発明の第2の実施例を示すもので、羽根車
の正面図
【図18】羽根車の右側面図
【図19】型締め状態の金型の縦断正面図
【図20】固定型の左側面図
【図21】可動型の右側面図
【符号の説明】
図面中、1は切換作動体(鋳造品)、3は筒状部、3
a,65aは中空部、5,66は小孔、6はダイカスト
鋳造装置、8は射出機構、12,68は固定型、13,
69は可動型、14,67は金型、17は型駆動機構、
27,70はキャビティ、28,71は湯道、28a,
71aは湯口、39,82は押出装置(脱出機構)、4
5,51,86は中子、45a.86aは嵌合孔、4
6,87は中子ピン、61は羽根車(鋳造品)、65は
ボス部(筒状部)を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する筒状部を備えると共に、
    その筒状部に、前記中空部の軸線と交差する方向に貫通
    する小孔を形成してなる鋳造品を製造するための方法で
    あって、 キャビティを形成する金型に、抜き勾配を有しない前記
    小孔形成用の中子ピンを、前記キャビティ内に突出する
    突出位置と該キャビティ内から退避する没入位置との間
    で該小孔の軸線方向に移動可能に設けると共に、 前記キャビティ内に鋳造品の抜き方向に突出し且つ抜き
    勾配を有しない前記中空部形成用の中子を、前記突出位
    置の中子ピンが挿通される嵌合孔を有した形態に設け、 前記金型の型締め時に前記中子ピンを突出位置に移動さ
    せると共に、 その状態で前記キャビティ内に金属溶湯を射出充填し、 前記金属溶湯の凝固収縮前に、前記中子ピンを没入位置
    に移動させた上で、半凝固状態の鋳造品を、前記中子か
    ら脱出させることを特徴とするダイカスト鋳造方法。
  2. 【請求項2】 前記キャビティ内への金属溶湯の射出
    を、その金属溶湯が前記中子及び中子ピンに向けて直接
    的に当たらない状態で該キャビティの内壁に当たって分
    散する位置から行うようにしたことを特徴とする請求項
    1記載のダイカスト鋳造方法。
  3. 【請求項3】 中空部を有する筒状部を備えると共に、
    その筒状部に、前記中空部の軸線と交差する方向に貫通
    する小孔を形成してなる鋳造品を製造するための装置で
    あって、 キャビティを形成する金型と、 この金型の型締め,型開きを行う型駆動機構と、 前記キャビティ内に湯口から金属溶湯を射出する射出機
    構と、 前記金型に前記キャビティ内に突出する突出位置と該キ
    ャビティ内から退避する没入位置との間で前記小孔の軸
    線方向に移動可能に設けられ、抜き勾配を有しない前記
    小孔形成用の中子ピンと、 前記金型に前記キャビティ内に鋳造品の抜き方向に突出
    し且つ抜き勾配を有しない状態に設けられ、前記突出位
    置の中子ピンが挿通される嵌合孔を有する前記中空部形
    成用の中子と、 前記中子ピンを、前記金型の型締め時に突出位置に移動
    させると共に前記キャビティ内での金属溶湯の凝固収縮
    前に没入位置に移動させる移動機構と、 前記凝固収縮前の半凝固状態の鋳造品を前記中子から脱
    出させる脱出機構とを具備することを特徴とするダイカ
    スト鋳造装置。
  4. 【請求項4】 前記キャビティは、前記湯口から射出さ
    れる金属溶湯が前記中子を外れて該キャビティの内壁に
    当たる位置に設けられていることにより、該キャビティ
    内に射出された金属溶湯が中子及び中子ピンに直接的に
    当たらない状態で該キャビティの内壁に当たって分散す
    るように構成されていることを特徴とする請求項3記載
    のダイカスト鋳造装置。
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