JP2001088136A - 円弧状孔を有する管状の成形品及びその製造方法及びその成形金型 - Google Patents

円弧状孔を有する管状の成形品及びその製造方法及びその成形金型

Info

Publication number
JP2001088136A
JP2001088136A JP27151799A JP27151799A JP2001088136A JP 2001088136 A JP2001088136 A JP 2001088136A JP 27151799 A JP27151799 A JP 27151799A JP 27151799 A JP27151799 A JP 27151799A JP 2001088136 A JP2001088136 A JP 2001088136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc
core
mold
molded product
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27151799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3959901B2 (ja
Inventor
Hisanao Kajiura
久尚 梶浦
Tamotsu Minematsu
保 峰松
Yutaka Hirata
豊 平田
Tadao Sakata
忠夫 阪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP27151799A priority Critical patent/JP3959901B2/ja
Publication of JP2001088136A publication Critical patent/JP2001088136A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3959901B2 publication Critical patent/JP3959901B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無理な離型力がかからずに変形や残留応力が
生じることがなくて精度が良い円弧状孔を有する管状の
成形品を得ることができる。 【解決手段】 円弧状孔1を有しその円弧状孔1の金型
のコア2からの離型抵抗が内コーナ部3と外コーナ部4
で略等しくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円弧状孔を有する
管状の成形品及びその製造方法及びその成形金型に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図1(a)(b)や図2(a)(b)等
に示されるような円弧状孔を有する管状の成形品を成形
するに当たっては、従来から円弧状のコアを回転させて
離型するタイプのものと、特開昭51−75759号公
報などに示される円弧状孔を有する管状の成形品を円弧
状に回転させて離型するタイプのものとが知られてい
る。
【0003】前者のコア回転式のものは図29、図30
に示すようなものである。図29は離型前の金型を示
し、図30は離型後の金型を示し、円弧状のコア2は回
転軸12を中心に回転自在となっており、油圧シリンダ
10を駆動することでリンク70を介して円弧状のコア
2が回転軸12を中心に円弧状に回転して離型するよう
になっている。また、図において50は直動コアであっ
て、図示していない固定側のアンギュラピンにより直動
して離型するようになっている。図中Nは円弧状のコア
2と直動コア50との突き合わせ面である。また、8は
可動金型、30は可動側型板を示している。
【0004】また、後者の成形品回転式のものは図31
乃至図33に示すようなものである。図31乃至図33
において、71は固定側取付け板、72は固定側型板、
73は可動側取付け板、30は可動側型板、74はエジ
ェクタプレート、2は円弧状のコア、7は固定金型、8
は可動金型、Pはパーティングライン、90は円弧状の
コア2の突出軸、21はストリッパ、55はストリッパ
21の軸である。そして、図31(a)(b)のような
離型前の状態から、図32のように型開きにより直動コ
ア50を後退させ、次に、図33(a)(b)に示すよ
うに固定金型7に対して可動金型8を型開きし、更に、
円弧状のコア2を突出し、回転軸55を中心にストリッ
パ21を回転して管状の成形品5の一端面を押して円弧
状に回転して円弧状のコア2から管状の成形品5を離型
させるようになっている。
【0005】ここで、円筒形状の成形品5を合成樹脂に
より形成するために合成樹脂を充填した後、コア2にか
かる応力を図34(a)(b)に示すようなモデル化を
して考えてみると以下のような式で表される。
【0006】 (1) 成形樹脂収縮によってコアにかかる応力 p=σra=[E/{B(b,a)+ν}]εθ…………………………………… …1式 ここで E:成形樹脂のヤング率ν :成形樹脂のポアソン比 εθ:収縮率 B(b,a):(b2+a2)/(b2−a2) a:金型コア半径 b:金型キャビティ半径 (2) 離型による引っ張り力 σ=μpS1/S2=4μ(L/D)E/[E/{B(b,a)+ν}]εθ …2式 離型抵抗F=μpS1……………………………………………………………3式 ここで a:コアの半径 D=2a:コアの直径 h:コアの高さ μ:静摩擦係数 S1:コアの側面積 S2:コアの断面積 3式より離型抵抗はコア表面積に比例する。
【0007】したがって、図35(a)に示すコア回転
式のもの、図35(b)に示す管状の成形品回転式のも
ののいずれの場合においても、円弧状孔1を有する管状
の成形品5の弧状をしたコア2からの離型抵抗は外コー
ナ部4が内コーナ部3よりもコア表面積が大きいため、
外コーナ部4における離型抵抗F1が内コーナ部3にお
ける離型抵抗F2よりも大きく内外コーナ部3、4にお
いて離型抵抗が不均衡となり、管状の成形品5に図35
(a)や図35(b)に示すモーメントMが生じて離型
に大きな力を要するという問題があり、このため、無理
な離型力がかかって変形や残留応力が生じて管状の成形
品の精度が良くないという問題があった。
【0008】また、従来、内コーナ部3も外コーナ部4
も中立軸円弧に対して抜き勾配をつけてあるので、図3
6(a)の状態から図36(b)の状態のように離型が
進むにしたがって円弧状のコア2と成形品5の間に隙間
Sができ成形品5のガイドがないので円滑な離型ができ
ないという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、無理な離型力がかからずに変
形や残留応力が生じることがなくて精度が良い円弧状孔
を有する管状の成形品及びその製造方法及びその成形金
型を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る円弧状孔を有する管状の成形品は、円弧
状孔1を有しその円弧状孔1の金型のコア2からの離型
抵抗が内コーナ部3と外コーナ部4で略等しいことを特
徴とするものである。このような構成とすることで、無
理な離型力がかからず変形や残留応力のない精度の良い
成形品が得られるものである。
【0011】また、円弧状孔1を有する管状の成形品5
端面の外コーナ部4側が円弧の法線方向から所定の量傾
斜した形状であることを特徴とするものであってもよ
い。このような構成とすることで、成形品5の端面の外
コーナ部4側を円弧の法線方向から所定の量傾斜すると
いう構成とするだけで、従来の構成の金型構造にて成形
品5を半径方向に離型させる際の分力を発生させること
ができて、外コーナ部4の離型抵抗を低減させることが
でき、外コーナ部4の離型抵抗を内コーナ部3の離型抵
抗に略等しくすることができ、これにより無理な離型力
がかからず変形や残留応力のない精度の良い成形品が得
られるものである。
【0012】また、円弧状孔1を有する管状の成形品5
の内コーナ部3と外コーナ部4との境界の少なくとも一
部にリブ形状部6を設けて成ることを特徴とするもので
あってもよい。このような構成とすることで、内コーナ
部3と外コーナ部4との境界の少なくとも一部にリブ形
状部6を設けるという簡単な構成で、成形品回転方式に
より成形品5を円弧状のコア2より離型する際、該リブ
形状部6がガイドとして機能するため円滑な離型がで
き、これにより無理な離型力がかからず変形や残留応力
のない精度の良い成形品が得られるものである。
【0013】また、本発明の円弧状孔1を有する管状の
成形品5の製造方法は、固定金型7及び可動金型8を備
え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に
形成された円弧状孔1を有する管状の成形品5を、コア
2、成形品5のうち少なくともいずれかひとつを円弧状
に回転させてコア2より離型させる成形において、成形
品5内の内コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗が略等
しくなるようにすることを特徴とするものである。この
ような方法を採用することで、離型の際に離型抵抗の差
によるモーメントがかからず円滑に離型できることにな
る。
【0014】また、樹脂の固化完了から円弧状のコア2
を回転させるまでの所定のタイミングにおいて該円弧状
のコア2を内コーナ部3方向に所定量移動させ、移動さ
せたままの状態で該円弧状のコア2を回転させて管状の
成形品5を離型させることも好ましい。このような方法
を採用することで、成形収縮による変寸量の範囲内で円
弧状のコア2を移動させるという簡単な操作で内外コー
ナ部3、4の離型抵抗を略等しくすることができるもの
である。
【0015】また、円弧状のコア2が型開きと同時に移
動することも好ましい。このように同時動作を行うこと
でサイクルアップが図れるものである。
【0016】また、円弧状のコア2の回転軸を磁気浮上
による非接触構造とし、磁気のバランスを変えることに
より該円弧状のコア2を移動させることも好ましい。こ
のような方法を採用することで、磁気のバランスを変え
るだけで、簡単に任意の量コア2を移動させることがで
きるものである。
【0017】また、円弧状のコア2の回転中心が型締め
時には固定され、型開き時には移動することが好まし
い。このような方法を採用することで、型締め中の樹脂
の注入時にコア2が正確な位置に位置決めされて正確に
樹脂の注入ができ、また、型開き時にはコア2を移動し
て内外コーナ部3、4の離型抵抗を略等しくすることが
できるものである。
【0018】また、射出開始から完了までの所定のタイ
ミングにおいて成形品5の外コーナ部4の肉厚中心部に
ガスを注入して中空にすることが好ましい。このような
方法を採用することで、中実品では成形不可能な薄肉化
が可能となり、収縮量の低減が容易に図れて、外コーナ
部4の離型抵抗を減らすことができるものである。
【0019】また、外コーナ部4のみ離型時に円弧状の
コア2と成形品5の間にエア、オイル等の潤滑性媒体を
流入させることが好ましい。このような方法を採用する
ことで、潤滑性媒体の量や圧力により任意に外コーナ部
4の離型抵抗を調節可能となるものである。
【0020】また、円弧状のコア2または成形品5回転
のためのストリッパ21の回転駆動力を検出し、あらか
じめ設定した回転駆動力となるように制御することが好
ましい。このような方法を採用することで、成形条件の
ばらつきや材料ロットのばらつきなどの外乱に対して簡
単に対応して最適の回転駆動力でコア2またはストリッ
パを回転駆動できるものである。
【0021】また、離型時の円弧状のコア2の延長部分
の内外コーナ部3、4分の円弧の接線方向の歪みを測定
し、双方の歪みが等しくなるように制御することが好ま
しい。このような方法を採用することで、円弧状のコア
2の内外コーナ部3、4にかかる力のバランスを直接計
測して正確な制御ができることになる。
【0022】また、円弧状のコア2の内外円弧を中立軸
円弧に対して同量の抜き勾配を設け、該円弧状のコア2
を中立軸円弧の中心からずらして回転させることが好ま
しい。このような方法を採用することで、内外コーナ部
3、4の肉厚差をつけることなく、外コーナ部4の実際
の抜き勾配を内コーナ部3の抜き勾配よりも大きくとる
ことができ、内外コーナ部3、4の離型抵抗を略等しく
することができるものである。
【0023】また、内コーナ部3と外コーナ部4との双
方から樹脂を射出して充填するものであって、充填完了
時の内外コーナ部3、4の樹脂の温度、圧力を測定し、
内外コーナ部3、4の樹脂の温度、圧力のデータに基づ
いて算出した内コーナ部3と外コーナ部4とから射出し
た樹脂の比容積を求め、この内コーナ部3と外コーナ部
4における樹脂の比容積を設定した比容積にして内外コ
ーナ部3の樹脂の収縮率を離型抵抗が等しくなるように
内外コーナ部3、4の樹脂圧力を独立して制御すること
が好ましい。このような方法を採用することで、成形材
料のpvTデータ(圧力・比容積・温度のデータ)があ
れば圧力をコントロールすることで精度良く収縮率を決
定可能となり、これにより内外コーナ部3、4の離型抵
抗を略等しくすることができるものである。
【0024】また、固定金型7及び可動金型8を備え且
つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成
された円弧状孔1を有する管状の成形品5を円弧状に回
転させてコア2より離型させる成形において、成形品5
の回転をガイドするガイド手段を設けることを特徴とす
るものであってもよい。このような方法を採用すること
で、成形品5の円滑な回転ができて円滑な離型が可能と
なるものである。
【0025】また、成形品5を回転離型させる時に成形
品5を把持し、離型終了時に成形品5の把持を終了する
ことが好ましい。このように成形品5を把持することで
成形品5とコア2に芯ずれが発生しないことになる。
【0026】また、本発明の円弧状孔1を有する管状の
成形品の成形金型は、固定金型7及び可動金型8を備え
且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形
成された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2を
円弧状に回転させてコア2より離型させる成形金型であ
って、スライド自在な回転軸支持ブロック25に円弧状
のコア2の回転軸12を回転自在に取付け、型締め時に
回転軸支持ブロック25が移動しないように保持するた
めのアンギュラブロック9を設け、型開き時にアンギュ
ラブロック9が回転軸支持ブロック25から離れた際に
回転軸支持ブロック25をスライドさせるための押圧手
段26を設けて成ることを特徴とするものである。この
ような構成とすることで、型締め中の樹脂の注入時には
内外の偏肉が発生しないようにアンギュラブロック9に
よる回転軸支持ブロック25の支持により円弧状のコア
2の確実な位置決めができ、型開き動作時には押圧手段
26により回転軸支持ブロック25をスライドさせて、
円弧状のコア2を移動させることができるものである。
【0027】また、固定金型7及び可動金型8を備え且
つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成
された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2を円
弧状に回転させてコア2より離型させる成形品5の成形
金型であって、円弧状のコア2の回転軸12の軸受けに
少なくとも一対のラジアル方向とスラスト方向の磁気浮
上軸受け11を有し、該磁気浮上軸受け11と回転軸1
2との間の間隙を測定、制御するための変位センサを備
えたことを特徴とするものであってもよい。このような
構成とすることで、磁気浮上軸受け11により所望の量
だけ円弧状のコア2を移動させることができるものであ
る。
【0028】また、固定金型7及び可動金型8を備え且
つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成
された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2を円
弧状に回転させてコア2より離型させる成形金型であっ
て、円弧状のコア2の回転軸12を可動側に設けた支持
軸14に対して移動自在に設け、固定側に型締め時に回
転軸12にテーパ嵌合により嵌合して円弧状のコア2の
位置決めをするためのテーパ状位置決め部15を設けて
成ることを特徴とするものであってもよい。このような
構成とすることで、型締め中の樹脂注入時には円弧状の
コア2を成型時の正確な位置に位置決めでき、また、型
開き時には円弧状のコア2を移動してずらすことができ
るものである。
【0029】また、固定金型7及び可動金型8を備え且
つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成
された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2を円
弧状に回転させてコア2より離型させる成形金型であっ
て、円弧状をしたガイドレール16の側面にテーパ形状
部17を設け、円弧状のコア2に円弧状をし且つ内面に
テーパ面18を有するガイド溝19を形成し、ガイドレ
ール16をガイド溝19に深浅自在に嵌め込んで円弧状
のコア2の回転軸12を移動自在として成ることを特徴
とするものであってもよい。このような構成とすること
で、ガイドレール16の移動だけで簡単にコア2の移動
が可能となる。
【0030】また、固定金型7及び可動金型8を備え且
つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成
された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2、成
形品5のうち少なくともいずれかひとつを円弧状に回転
させてコア2より離型させる成形金型であって、円弧状
のコア2及び円弧状のコア2に突き合わされる部品のう
ち少なくともひとつを内コーナ部3、外コーナ部4に分
割し、該分割した外コーナ部4の突き合わせ面にエア、
オイル等の離型性媒体の噴出口20を設けたことを特徴
とするものであってもよい。このような構成とすること
で、確実に外コーナ部4のみ離型性媒体をコア2と成形
品5との間に注入することができるものである。
【0031】また、固定金型7及び可動金型8を備え且
つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成
された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2、成
形品5のうち少なくともいずれかひとつを円弧状に回転
させてコア2より離型させる成形金型であって、外コー
ナ部分と内コーナ部分の表面積が同様となるように円弧
状のコア2の突き合わせ位置を決定したことを特徴とす
るものであってもよい。このような構成とすることで、
金型の構成は従来と同じで突き合わせ位置を変えるだけ
で簡単に内外コーナ部3、4の離型抵抗を略等しくする
ことができるものである。
【0032】また、本発明の円弧状孔1を有する管状の
成形品5の成形金型は、固定金型7及び可動金型8を備
え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に
形成された円弧状孔1を有する管状の成形品5を円弧状
に回転させてコア2より離型させる成形金型であって、
円弧状のコア2に嵌合し、成形品5を回転離型させるス
トリッパ21と成形品5のストリッパ21と対向する側
とは反対側の端面を把持し該ストリッパ21と同軸にて
回転可能な保持アーム22を有し、ストリッパ21は成
形品5が保持アーム22に把持されるまで独立して回転
し且つ把持後は同期して回転可能になるような連動手段
を有し、保持アームには成形品5把持後リリース用ドグ
23に当接するまで成形品5を把持する把持部24を設
けて成ることを特徴とするものであってもよい。このよ
うな構成とすることで、アクチュエータ等の特別な装置
を使用せずに成形品5の把持、解放が可能となり、確実
に成形品5のガイドができるものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0034】円弧状孔1を有した管状の成形品5は図1
や図2に示すようなもので、図1、図2においてLは円
弧状孔1を有した管状の成形品5の中立軸円弧を示して
おり、この中立軸円弧Lの外側が外コーナ部4であり、
中立軸円弧Lの内側が内コーナ部3である。図1,図2
においてOは中立軸円弧Lの中心を示している。そして
本発明の円弧状孔1を有した管状の成形品5は金型のコ
ア2からの離型抵抗が内コーナ部3と外コーナ部4で略
等しくなったものである。なお、本発明においては円弧
状孔1の断面形状は円孔のみに限定されず角孔等も含ま
れるものである。
【0035】図3(a)には金型のコア2からの離型抵
抗が内コーナ部3と外コーナ部4で略等しくした円弧状
孔1を有した管状の成形品5の構造の一実施形態が示し
てある。この成形品5は端面の外コーナ部4側が円弧の
法線A方向から所定量(図3(a)では角度θ)傾斜し
ている。このような構成の成形品5は離型に当たって、
成形品回転式においてストリッパ21を回動して円弧状
孔1を有した管状の成形品5を押すことで回転して離型
するに当たり、図3(b)に示すように、成形品5の外
コーナ部4部分においては、ストリッパ21が回動して
成形品5の一端面に当たって成形品5を押す際の力Fが
成形品5のストリッパ21により押される端面に垂直な
力Fyと水平な力Fxとに別れ、分力Fxはコア2から成
形品5を剥離するような作用をするものである。このよ
うに、円弧状孔1を有する管状の成形品5端面の外コー
ナ部4側が円弧の法線方向から所定の量傾斜した形状と
するという簡単な構成で、外コーナ部4の離型抵抗を低
減させることができ、外コーナ部4の離型抵抗を内コー
ナ部3の離型抵抗に略等しくすることができ、これによ
り無理な離型力がかからず変形や残留応力のない精度の
良い成形品が得られるものである。
【0036】図4には金型のコア2からの離型抵抗が内
コーナ部3と外コーナ部4で略等しくした円弧状孔1を
有した管状の成形品5の構造の他の実施形態が示してあ
る。この成形品5は円弧状孔1の内径部の内コーナ部3
と外コーナ部4との境界の少なくとも一部にリブ形状部
6を設けてある。図4に示す実施形態では円弧状孔1の
内径部の両側における内コーナ部3と外コーナ部4との
境界にそれぞれ弧状をしたリブ形状部6を形成してあ
る。このように成形品5の円弧状孔1の内径部の内コー
ナ部3と外コーナ部4との境界の少なくとも一部にリブ
形状部6を形成した構造とすることで、成形品回転方式
により成形品5を円弧状のコア2より離型する際、該リ
ブ形状部6がガイドとして機能するため円滑な離型がで
き、これにより無理な離型力がかからず変形や残留応力
のない精度の良い成形品5が得られることになる。
【0037】本発明における円弧状孔1を有する管状の
成形品5の成形方法は、固定金型7及び可動金型8を備
え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に
形成された円弧状孔1を有する管状の成形品5を、コア
2、成形品5のうち少なくともいずれかひとつを円弧状
に回転させてコア2より離型させる成形において、成形
品5内の内コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗が略等
しくなるようにするのものであり、これにより離型の際
に離型抵抗の差によるモーメントがかからず円滑に離型
できるのである。
【0038】以下、円弧状孔1を有する管状の成形品5
の成形方法において、内外コーナ部3、4の離型抵抗を
略等しくするための成形方法の一実施形態を説明する。
【0039】ここで、円弧状孔1を有する管状の成形品
5を離型する際、従来の成形では離型時に成形品5は内
外コーナ部3、4共成形収縮εθだけ弾性変形してい
る。図5(b)において、εθ=1−r/Rである。内
外コーナ部の離型抵抗を略等しくするためには、S1OUT
>εθ>S1INであるから2式、3式よりεIN>εθ
εOUTとなる必要がある。ここで、εOUT……成形品5の
外コーナ部4の離型時の歪み、εIN……成形品5の内コ
ーナ部3の離型時の歪み、S1IN……成形品5の内コー
ナ部側面積、S1OUT……成形品5の外コーナ部側面積で
ある。
【0040】そこで、本実施形態における円弧状孔を有
する管状の成形品の製造方法としては、樹脂固化完了か
ら円弧状のコア2を回転させて離型までの所定のタイミ
ングで円弧状のコア2を内コーナ部3方向に所定量移動
させ、移動させたままの状態で該円弧状のコア2を回転
させて管状の成形品5を離型させるものである。つま
り、図5(a)に示すように、樹脂固化完了から離型ま
での所定のタイミングにて円弧状のコア2を円弧中心方
向にΔRだけ移動させるものであり、このようにΔR移
動すると、εIN=1−r/(R+ΔR)、εOUT=1−
r/(R−ΔR)となり、ΔR>0だから上記のεIN
ε>εOUTという関係式を満足し、内外コーナ部3、4
の離型抵抗を略等しくすることが可能となる。
【0041】図6、図7には本発明の一実施形態が示し
てある。成形金型は、固定金型及び可動金型を備え且つ
内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成さ
れた円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2を円弧
状に回転させてコア2より離型させるようになってい
る。図6、図7において、28は固定金型7側に設けた
固定側押さえであり、この固定側押さえ28にアンギュ
ラブロック9が突設してある。アンギュラブロック9の
先端部はアンギュラブロック9の突出方向に対して傾斜
した傾斜嵌め込み部29となっている。また、可動金型
8側に設けた可動側型板30にはスライド溝部31が形
成してあり、このスライド溝部31に回転軸支持ブロッ
ク25がスライド自在に嵌め込んである。スライド溝部
31の一端部にはばね材のような押圧手段26が設けて
あって、押圧手段26により回転軸支持ブロック25が
一方向に押されている。また、スライド溝部31の開口
部の一部は蓋板部32により覆ってあって回転軸支持ブ
ロック25がスライド溝部31から抜けないようになっ
ており、また開口部の他の部分が蓋板部32で塞いでな
く開口している。
【0042】回転軸支持ブロック25にはアンギュラブ
ロック9の先端部に設けた傾斜嵌め込み部29と同じ形
状をした嵌め込み溝部38が設けてあり、この嵌め込み
溝部38はスライド溝部31の開口の蓋板部32で塞い
でいない開口部分に対向している。回転軸支持ブロック
25には軸受け部33が設けてあり、この軸受け部33
に円弧状のコア2を有するピニオンユニット34の回転
軸12が回転自在に嵌め込み支持してある。回転軸12
は蓋板部32の孔35に挿通してあり、この孔35は回
転軸12よりも大径で孔35内で回転軸12が軸方向と
直交する方向にスライドできるようになっている。円弧
状のコア2を有するピニオンユニット34には円弧状の
外周縁部にピニオン歯36が設けてあり、図6に示すよ
うに油圧シリンダ10により駆動するラック37と噛合
している。油圧シリンダ10は回転軸支持ブロック25
に固着又は回転軸支持ブロック25に連動して移動する
ようになっていて、ピニオンユニット34を支持した回
転軸支持ブロック25が移動すると油圧シリンダ10も
移動することでピニオン歯36にラック37の噛合状態
が維持されるものである。
【0043】図7(a)は金型の型締め状態を示し、こ
の型締め状態で樹脂をキャビティ内に射出して充填する
ものである。この型締め状態においては固定金型7側に
設けたアンギュラブロック9の先端部の傾斜した傾斜嵌
め込み部29が傾斜した嵌め込み溝部38に嵌め込んで
ある。このように型締めにより傾斜した傾斜嵌め込み部
29が傾斜した嵌め込み溝部38に嵌め込んであること
で、押圧手段26を構成するばね材のばね力に抗して回
転軸支持ブロック25を図7(a)のように右側に移動
した位置で回転軸支持ブロック25が位置決め保持され
る。したがって、型締め時には円弧状のコア2が定めら
れた所定位置に位置決め保持されることになる。一方、
可動金型8を移動して型開きをすると、アンギュラブロ
ック9の先端部の傾斜した傾斜嵌め込み部29から傾斜
した嵌め込み溝部38が抜けて図7(b)のようにな
る。このように傾斜嵌め込み部29が傾斜した嵌め込み
溝部38から抜けることで、押圧手段26を構成するば
ね材のばね力で回転軸支持ブロック25が図7(b)の
矢印方向にスライドし、円弧状のコア2を有するピニオ
ンユニット34の回転軸12が移動するものである。図
7(b)の状態では傾斜した嵌め込み溝部38の開口と
傾斜嵌め込み部29の先端とが対向しており、したがっ
て、図7(b)の状態で再び型締めする際には傾斜嵌め
込み部29に傾斜した嵌め込み部38がはめ込まれて図
7(a)のように押圧手段26を構成するばね材のばね
力に抗して回転軸支持ブロック25が右方向に移動する
ものである。本実施形態においては、型締め中の樹脂の
注入時には内外の偏肉が発生しないようにアンギュラブ
ロック9による回転軸支持ブロック25の支持により円
弧状のコア2の確実な位置決めができて内外の偏肉のな
い正確な樹脂の注入ができるものであり、また、型開き
動作時には押圧手段26により回転軸支持ブロック25
をスライドさせて、円弧状のコア2を移動させて成形品
5内の内コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗が略等し
くなるようにできるものである。
【0044】次に、本発明の他の実施形態を図8、図9
に基づいて説明する。本実施形態においては、樹脂固化
完了から円弧状のコア2を回転させて離型するまでの所
定のタイミングで円弧状のコア2を内コーナ部3方向に
所定量移動させるに当たり、円弧状のコア2の回転軸1
2を磁気浮上による非接触構造とし、磁気のバランスを
変えることにより該円弧状のコア2を移動させるように
なっている。すなわち、成形金型は、固定金型及び可動
金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する
金型内に形成された円弧状孔1を有する管状の成形品5
をコア2を円弧状に回転させてコア2より離型させる円
弧状孔1を有する管状の成形品5を離型するようになっ
ている。そして、本発明においては、図8に示すよう
に、回転テーブル39の一端部に円弧状のコア2が設け
てあり、回転テーブル39の他端部に回転軸12が設け
てある。そして、この円弧状のコア2を回転させるため
の回転軸12は磁気浮上軸受け11により非接接触構造
で回転自在に軸支してある。磁気浮上軸受け11として
はラジアル方向の磁気浮上軸受け11aとスラスト方向
の磁気浮上軸受け11bとを設けてある。回転軸12に
設けた凸周部12aがスラスト方向の磁気浮上軸受け1
1bの環状溝部41内に配置してあり、磁気浮上軸受け
11bの環状溝部41に設けた電磁石41aの磁力によ
り凸周部12aを環状溝部41内において浮上状態とし
てあることで回転軸12が磁気浮上している。また、ラ
ジアル方向の磁気浮上軸受け11aには図9に示すよう
に、円筒状をした軸受け本体40の孔40aの周囲に複
数の電磁石40bが設けてあり、複数の電磁石40bに
よる磁気のバランスを変えるように制御することで磁気
浮上させている回転軸12をラジアル方向に移動できる
ようにしている。
【0045】ここで、磁気浮上軸受け11aと回転軸1
2との間の間隙を測定、制御するための変位センサ(図
示せず)を設け、該変位センサにより磁気浮上軸受け1
1aと回転軸12との間の間隙を測定し、型締め中の樹
脂の注入時には内外の偏肉が発生しないように磁気浮上
軸受け11aと回転軸12との間の間隙を型締め時の設
定された値となるように制御し、これにより、型締め時
における円弧状のコア2の確実な位置決めができて内外
の偏肉のない正確な樹脂の注入ができるものであり、ま
た、型開き動作時には磁気浮上している回転軸12を所
定量移動させるように制御し、この移動量を上記変位セ
ンサにより正確に検出、制御し、これにより円弧状のコ
ア2を所定量移動させて成形品5内の内コーナ部3と外
コーナ部4の離型抵抗が略等しくなるようにするもので
ある。
【0046】なお、図8において42は回転軸12を回
転駆動するための回転手段であって駆動系(図示せず)
から回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0047】次に、本発明の更に他の実施形態を図10
乃至図12に基づいて説明する。本実施形態において
は、円弧状のコア2の回転中心が型締め時には固定さ
れ、型開き時には内外の引き抜き抵抗の差により自動的
に移動するようにしてある。すなわち成形金型は、固定
金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲したコ
ア2を有する金型内に形成された円弧状孔1を有する管
状の成形品5をコア2を円弧状に回転させてコア2より
離型させる円弧状孔1を有する管状の成形品5を離型す
るようになっている。
【0048】そして、本発明においては、円弧状のコア
2を有するピニオンユニット34には回転軸12が設け
てあり、また、円弧状のコア2を有するピニオンユニッ
ト34には円弧状の外周縁部にピニオン歯36が設けて
あり、図10に示すように油圧シリンダ10により駆動
するラック37と噛合していて円弧状のコア2を有する
ピニオンユニット34を円弧回転することができるよう
になっている。回転軸12には孔44が設けてあり、こ
の孔44に支持軸14を挿入して支持軸14を可動金型
8側に設けた可動側型板30に固定してあり、孔44は
支持軸14よりも大きくて回転軸12が支持軸14に対
して移動自在となっているが、支持軸14の頭部が孔4
4よりも大きいためピニオンユニット34が可動側型板
30から抜けないようになっている。また、可動側型板
30には溝43が設けてあり、回転軸12はこの溝43
に対して移動自在となっている。ピニオンユニット34
には下に行くほど狭くなるテーパ状溝部45が設けてあ
り、テーパ状溝部45の中心が上記孔44の中心と一致
している。固定金型7側に設けた固定側押さえ28には
先端に行くほど細径となるテーパ状位置決め部15が設
けてあり、このテーパ状位置決め部15はテーパ状溝部
45と同じ形状となっている。図11のようにテーパ状
位置決め部15にテーパ状溝部45にテーパ嵌合により
嵌合した状態では、可動側型板30に対して移動自在と
なったコア2を有するピニオンユニット34が移動でき
ず、所定の状態で固定されるものである。この状態が金
型の型締め状態である。この図11の金型の型締め状態
においては回転軸12と溝43の内側面との間に隙間t
が形成され、この隙間tが回転軸12の移動設定量とな
るものである。
【0049】しかして、図12(a)の状態が金型の型
締め状態であり、この状態で樹脂を射出してキャビティ
内に充填するものである。次に、型開きすることで図1
2(b)のように可動側型板30と固定側押さえ28と
が離れて、テーパ状位置決め部15とテーパ状溝部45
との嵌合が解除される。この状態でピニオンユニット3
4を回転すると内外の引き抜き抵抗の差により発生する
不均一力によりピニオンユニット34の回転中心(つま
り回転軸12)が図12(c)の矢印方向にtだけ移動
するのである。これにより、型締め時における円弧状の
コア2の確実な位置決めができて内外の偏肉のない正確
な樹脂の注入ができるものであり、また、型開き動作時
には成形品5内の内コーナ部3と外コーナ部4の離型抵
抗が結果的に略等しくなるようにするものである。図1
2(d)は型締めの途中の状態を示しており、再び型締
めする場合、テーパ状位置決め部15とテーパ状溝部4
5がテーパ嵌合することで、図12(d)の矢印イ方向
に移動して図12(a)の正規の型締めの位置関係とな
るものである。
【0050】次に、本発明の更に他の実施形態を図13
乃至図15に基づいて説明する。本実施形態において
は、射出開始から完了までの所定のタイミングにおいて
成形品5の外コーナ部4の肉厚中心部にガスを注入して
中空にし、外コーナ部4を薄肉化して、収縮量の低減を
図り、これにより外コーナ部4の離型抵抗を減らすよう
にしている。図13(a)は射出口46から樹脂47を
射出している途中であるが、この射出口46は形成しよ
うとする成形品5の外コーナ部4に対応する位置に設け
てあり、射出口46からの樹脂47の射出開始から完了
までの所定のタイミングにおいて、射出口46に接続し
たガス供給部48からガスを供給し、図13(b)のよ
うに成形品5の外コーナ部4部分の内部に中空部49を
形成することで、この部分を薄肉化して、収縮量の低減
を図るようにしている。なお、ガス供給部48は図14
のもののように射出口46に接続したものにのみ限ら
ず、成形品5部分の外コーナ部4に相当する箇所に直接
ガスが供給されるようにしてもよく、あるいは、成形機
のノズル部分にガス供給部48を設けてもよいものであ
る。
【0051】図14には本実施形態の装置が示してあ
る。成形金型は、固定金型及び可動金型を備え且つ内部
に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成された
円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2、成形品5
のうち少なくともいずれかひとつを円弧状に回転させて
コア2より離型させるようになっている。そして、本発
明においては、円弧状のコア2を有するピニオンユニッ
ト34には回転軸12が設けてあり、回転軸12は可動
金型8側に設けた可動側型板30に回転自在に取付けて
ある。また、円弧状のコア2を有するピニオンユニット
34には円弧状の外周縁部にピニオン歯36が設けてあ
り、図14に示すように油圧シリンダ10により駆動す
るラック37と噛合していて円弧状のコア2を有するピ
ニオンユニット34を円弧回転することができるように
なっている。また、図中48はガス供給部、50は直動
コアである。上記ラック37には歪みゲージ51が設け
てあって、歪みゲージ51によりラック駆動力を測定し
て円弧状のコア2の回転駆動力を測定するようにしてあ
る。
【0052】図15には本実施形態のフローチャートが
示してあり、歪みゲージ51によりラック駆動力を測定
して、あらかじめ設定された回転駆動力(実施形態では
あらかじめ設定されたラック駆動力Fがラック駆動力の
初期値F0未満)となるように上記供給するガス圧力を
調整制御するものである。これにより、成形条件のばら
つきや、材料ロットのばらつきなどの外乱に対して迅速
で正確な追従が可能となり、成形品5内の内コーナ部3
と外コーナ部4の離型抵抗を略等しい状態として離型す
ることができるものである。
【0053】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
16、図17に基づいて説明する。本実施形態において
は、外コーナ部4のみ離型時に円弧状のコア2と成形品
5の間にエア、オイル等の潤滑性媒体を流入させ、潤滑
性媒体の量や圧力を調整することで任意に外コーナ部4
の離型抵抗を調節可能とし、これにより成形品5内の内
コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗を略等しい状態と
して離型することができるようにしたものである。すな
わち、成形金型は、固定金型及び可動金型を備え且つ内
部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成され
た円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2、成形品
5のうち少なくともいずれかひとつを円弧状に回転させ
てコア2より離型させるようになっている。そして、本
発明においては、図16に示すように、円弧状のコア2
を有するピニオンユニット34には回転軸12が設けて
あり、回転軸12は可動金型8側に設けた可動側型板3
0に回転自在に取付けてある。また、円弧状のコア2を
有するピニオンユニット34には円弧状の外周縁部にピ
ニオン歯36が設けてあり、図16に示すように油圧シ
リンダ10により駆動するラック37と噛合していて円
弧状のコア2を有するピニオンユニット34を円弧回転
することができるようになっている。また、円弧状のコ
ア2の端面に突き合わせられる直動コア50には成形品
5の端面の外コーナ部4側寄りに潤滑性媒体の噴出口2
0が設けてあり、外コーナ部4のみ離型時に円弧状のコ
ア2と成形品5の間にエア、オイル等の潤滑性媒体を流
入させるようになっている。また、ラック37には歪み
ゲージ51が設けてあって、歪みゲージ51によりラッ
ク駆動力を測定して円弧状のコア2の回転駆動力を測定
するようにしてある。
【0054】図17には本実施形態のフローチャートが
示してあり、歪みゲージ51によりラック駆動力を測定
して、あらかじめ設定された回転駆動力(実施形態では
あらかじめ設定されたラック駆動力Fがラック駆動力の
初期値F0未満)となるように、エア、オイル等の潤滑
性媒体の量や圧力を調整制御するものである。これによ
り、成形条件のばらつきや、材料ロットのばらつきなど
の外乱に対して迅速で正確な追従が可能となり、成形品
5内の内コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗を略等し
い状態として離型することができるものである。
【0055】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
18、図19に基づいて説明する。本実施形態において
は、図18に示すように、離型時の円弧状のコア2の延
長部分(つまり円弧状のコア2のキャビティを構成して
いる部分よりも外側に延長した部分)の内外コーナ部分
にそれぞれ円弧の接線方向の歪みを測定する内側測定用
歪みゲージ53aと外側測定用歪みゲージ53bとを設
け、内側測定用歪みゲージ53aと外側測定用歪みゲー
ジ53bとでそれぞれ測定した双方の歪みが等しくなる
ように、前述の射出開始から完了までの所定のタイミン
グにおいて成形品5の外コーナ部4の肉厚中心部にガス
を注入して中空にするに当たって、ガス圧を調整した
り、あるいは、前述の成形品5の外コーナ部4の肉厚中
心部に外コーナ部4のみ離型時に円弧状のコア2と成形
品5の間にエア、オイル等の潤滑性媒体を流入させる場
合の量や圧力を調整するように制御するものである。こ
のような方法を採用することで、円弧状のコア2の内外
コーナ部3、4にかかる力のバランスを直接計測して正
確な制御ができることになる。
【0056】図19には本実施形態における潤滑性媒体
を流入させる場合のフローチャートが示してあり、内側
測定用歪みゲージ53aと外側測定用歪みゲージ53b
とで求めたコア2の内コーナ部と外コーナ部との歪比を
測定し、双方の歪みが等しくなるように、エア、オイル
等の潤滑性媒体の量や圧力を調整制御するものである。
これにより、円弧状のコア2の内外コーナ部にかかる力
のバランスを直接計測して正確な制御が可能となり、成
形品5内の内コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗を略
等しい状態として離型することができるものである。
【0057】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
20に基づいて説明する。図20(b)に示すように、
円弧状孔1を有する管状の成形品5の離型性を向上する
ため、成形品5の端面と内部でr−R=aとなるような
抜き勾配が設けてあるが、この勾配量は内コーナ部3と
外コーナ部4との偏肉をさけるため同じ量としてある。
ここで、勾配の基準は中立軸円弧Lである。そして、図
20(b)のような勾配設定において、図20(c)の
ように中立軸円弧Lの中心Oを軸芯としてに円弧状のコ
ア2を回転させると、設定通りの勾配量は内外コーナ部
3、4共aとなり、これでは外コーナ部4の表面積が大
きい分、離型抵抗が内コーナ部3よりも大きくなる。そ
こで、本実施形態においては、円弧状のコア2の内外円
弧を中立軸円弧Lに対して同量の抜き勾配を設け、該円
弧状のコア2を中立軸円弧Lの中心からずらして回転さ
せるようにしたことに特徴がある。すなわち、図20
(a)に示すように、円弧状のコア2の回転中心Ooを
を中立軸円弧Lの中心Oから所定量ずらすことで、勾配
量を外コーナ部4でa+Δa、内コーナ部3でa−Δa
とし、外コーナ部4を内コーナ部3より離型しやすく
し、内外コーナ部3、4の離型抵抗を略等しくするので
ある。
【0058】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
21に基づいて説明する。すなわち、図21に示すよう
にキャビティ内に樹脂を射出して成形品5を形成するに
当たり、金型のキャビティの内コーナ部分と外コーナ部
分とに樹脂を供給するよに金型に射出口46が設けてあ
り、更に、金型のキャビティの内コーナ部分と外コーナ
部分とに樹脂の温度と圧力を測定するための内コーナ側
温度・圧力センサ54aと外コーナ側温度・圧力センサ
54bとを設けてある。そして、樹脂の充填完了時の内
コーナ部3側と外コーナ部4側との温度、圧力をそれぞ
れ、内コーナ側温度・圧力センサ54aと外コーナ側温
度・圧力センサ54bとで測定し、この内コーナ側温度
・圧力センサ54aと外コーナ側温度・圧力センサ54
bとで測定した内コーナ部3側の温度と圧力及び外コー
ナ部4側の温度と圧力を制御部に入力してあらかじめ求
めていたpvTデータ(圧力・比容積・温度の関係のデ
ータ)をもとに、上記内コーナ部3側の温度と圧力及び
外コーナ部4側の温度と圧力のデータに基づいて内コー
ナ部3と外コーナ部4とから射出したキャビティ内にお
ける樹脂の比容積を求め、次に、この内コーナ部3と外
コーナ部4における樹脂の比容積をあらかじめ設定した
比容積と比較演算し、あらかじめ内外コーナ部3、4の
樹脂の収縮率を離型抵抗が等しくなるよう設定した比容
積となるように内外コーナ部3、4の樹脂圧力を独立し
て制御するものである。このように成形材料のpvTデ
ータ(圧力・比容積・温度のデータ)があれば圧力をコ
ントロールすることで精度良く内外コーナ部3、4にお
ける収縮率を決定することができ、これにより内外コー
ナ部3、4の離型抵抗を略等しくすることができるもの
である。
【0059】次に、本発明の更に他の実施形態を図2
2、図23に基づいて説明する。本実施形態において
は、成形金型は、固定金型及び可動金型を備え且つ内部
に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に形成された
円弧状孔1を有する管状の成形品5をコア2を円弧状に
回転させてコア2より離型させるようになっている。
【0060】そして、本実施形態においては、円弧状の
コア2を有するピニオンユニット34に回転軸12が設
けてあり、また、円弧状のコア2を有するピニオンユニ
ット34には円弧状の外周縁部にピニオン歯36が設け
てあり、図23に示すように油圧シリンダ10により駆
動するラック37と噛合していて円弧状のコア2を有す
るピニオンユニット34を円弧回転することができるよ
うになっている。回転軸12には孔44が設けてあり、
この孔44に支持軸14を挿入して支持軸14を可動金
型8側に設けた可動側型板30に固定してあり、孔44
は支持軸14よりも大きくて回転軸12が支持軸14に
対して移動自在となっているが、支持軸14の頭部が孔
44よりも大きいためピニオンユニット34が可動側型
板30から抜けないようになっている。また、可動側型
板30には溝43が設けてあり、回転軸12はこの溝4
3に対して移動自在となっている。ピニオンユニット3
4には下に行くほど狭くなるテーパ状溝部45が設けて
あり、テーパ状溝部45の中心が上記孔44の中心と一
致している。固定金型7側に設けた固定側押さえ28に
は先端に行くほど細径となるテーパ状位置決め部15が
設けてあり、このテーパ状位置決め部15はテーパ状溝
部45と同じ形状となっている。図23(a)のように
テーパ状位置決め部15をテーパ状溝部45にテーパ嵌
合により嵌合した状態では、可動側型板30に対して移
動自在となったコア2を有するピニオンユニット34が
移動できず、所定の状態で固定されるものである。この
状態が金型の型締め状態である。この図23(a)の金
型の型締め状態においては回転軸12と溝43の内側面
との間に隙間tが形成され、この隙間tが回転軸12の
移動設定量となるものである。
【0061】また、可動側型板30には上下移動自在と
なった円弧状をしたガイドレール16が突出させてあ
り、この円弧状のガイドレール16の側面にはテーパ形
状部17が設けてある。一方、円弧状のコア2を有する
ピニオンユニット34には円弧状をしたテーパ面18を
有するガイド溝19が形成してあり、このガイド溝19
の断面形状はガイドレール16の断面形状と等しくて内
面にテーパ形状部17と同じ傾斜のテーパ面18が設け
てあり、ガイド溝19にガイドレール16が深浅自在に
嵌め込んである。
【0062】そして、図23(a)のテーパ状位置決め
部15をテーパ状溝部45にテーパ嵌合した状態ではガ
イドレール16が後退してテーパ状溝部45に浅く嵌め
込んである。一方、図23(b)のテーパ状位置決め部
15をテーパ状溝部45から脱離した状態ではガイドレ
ール16が前進してテーパ状溝部45に深く嵌め込ま
れ、図23(b)において左方向にピニオンユニット3
4が移動するものである。このように、ガイドレール1
6の移動だけで簡単にコア2の移動が可能となり、これ
により、型締め時における円弧状のコア2の確実な位置
決めができて内外の偏肉のない正確な樹脂の注入ができ
るものであり、また、型開き動作時には成形品5内の内
コーナ部3と外コーナ部4の離型抵抗が略等しくなるよ
うにするものである。
【0063】次に、本発明の更に他の実施形態を図24
に基づいて説明する。本実施形態においては、前述の図
16、図17に示す実施形態のように、外コーナ部4の
み離型時に円弧状のコア2と成形品5の間にエア、オイ
ル等の潤滑性媒体を流入させ、潤滑性媒体の量や圧力を
調整することで任意に外コーナ部4の離型抵抗を調節可
能とし、これにより成形品5内の内コーナ部3と外コー
ナ部4の離型抵抗を略等しい状態として離型することが
できるようにしたものにおいて、直動コア50を外コー
ナ側の直動コア50aと内コーナ側の直動コア50bと
に分離してあり、両者はそれぞれ独立して移動自在とな
っている。そして、外コーナ側の直動コア50aには潤
滑性媒体の噴出口20が設けてある。図中Nは弧状のコ
ア2と直動コア50との突き合わせ面である。
【0064】しかして、離型に当たっては、外コーナ側
の直動コア50aを先行して後退させてコア2の外コー
ナ側の端面と直動コア50aの先端面との間に隙間Qを
形成し、この隙間Qにエアのような潤滑性媒体を供給
し、外コーナ部4側の離型抵抗を低減し、内外コーナ部
3、4の離型抵抗を略等しくして図24(b)から図2
4(c)のように離型するものである。ここで、直動コ
ア50aを先行して後退させるに当たっては、アクチュ
エータを使用してもアンギュラピンを使用してもいずれ
でもよい。また、エアのような潤滑性媒体を供給した後
はいかなる順にコアを離型してもよいものである。
【0065】次に、本発明の更に他の実施形態を図25
に基づいて説明する。成形金型は固定金型及び可動金型
を備え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型
内に形成された円弧状孔1を有する管状の成形品5をコ
ア2、成形品5のうち少なくともいずれかひとつを円弧
状に回転させてコア2より離型させるようになっている
が、従来にあっては、図25(c)に示すように、円弧
状のコア2は外コーナ部分と内コーナ部分との表面積が
等しくなるように外コーナ部分の先端部の直動コア50
との突き合わせ部を段落ち形状としてあり、一方、直動
コア50の先端部の外コーナ部分側には外コーナ部3の
一部を構成するための突出部50cが突設してある。図
25(a)が型締め状態を示し、図25(b)が離型状
態を示している。このように円弧状のコア2を外コーナ
部分の表面積と内コーナ部分の表面積とが等しいように
することで、円弧状のコア2を回動して離型する際に、
内外コーナ部3、4の離型抵抗を略等しくすることがで
きるものである。
【0066】次に、本発明の更に他の実施形態つき説明
する。本実施形態においては、固定金型び可動金型を備
え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2を有する金型内に
形成された円弧状孔1を有する管状の成形品5を円弧状
に回転させてコア2より離型させるに当たり、成形品5
の回転をガイドするガイド手段を設けて、成形品5の円
滑な回転をして円滑な離型ができるようにすることに特
徴がある。例えば、円弧状のコア2の外コーナ部分と内
コーナ部分との境界に沿ってガイド突部又はガイド溝を
形成し、このガイド突部又はガイド溝をガイド手段とし
て成形品5を回転して円滑な回転をして離型できるよう
にするものである。
【0067】次に、離型時に成形品5をガイドしながら
離型する場合の他の例につき図26乃至図28に基づい
て説明する。本実施形態における成形金型は、固定金型
及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲したコア2
を有する金型内に形成された円弧状孔1を有する管状の
成形品5を円弧状に回転させてコア2より離型させるよ
うになっている。そして、本実施形態においては、成形
品5を回転離型させる時に成形品5とコア2に芯ずれが
発生しないように成形品5を把持し、離型終了時に成形
品5の把持を終了することに特徴がある。
【0068】すなわち、図26乃至図28に示すよう
に、軸55を中心に回転自在なストリッパ21が円弧状
のコア2にスライド自在に嵌合しており、このストリッ
パ21を回転することで図26→図27→図28のよう
に成形品5の端面部をストリッパ21で押して成形品5
を回転離型させるようになっている。保持アーム22は
ストリッパ21と同軸上に回転自在に取付けてある。そ
して、ストリッパ21は成形品5が保持アーム22に把
持されるまで独立して回転し且つ把持後は同期して回転
可能になるような連動手段を有している。保持アーム2
2には一対の把持部24が設けてあり、この把持部24
はばね材58aにより一定の姿勢を保持するようになっ
ている。ストリッパ21に第1ドグ56aと第2ドグ5
6bとを設け、また、保持アーム22に第1ボス57a
と第2ボス57bとを設けてあって連動手段が構成して
あり、また、保持アーム22を離型側に回動した場合に
離型位置で把持部24が当たって把持解除方向に回動す
るためのリリース用ドグ23が保持アーム22の回動軌
跡上に設けてある。
【0069】しかして、成形後において離型するにあた
っては、直動コア(図示せず)が後退後、図26のよう
に、成形品5が付いた円弧状のコア2、ストリッパ2
1、保持アーム22が同期して可動金型8から突き出さ
れる。次に、図27のようにストリッパ21が回転し、
成形品5がストリッパ21により押されて離型を開始す
るが、離型開始後第1ドグ56aが第1ボス57aに当
接するまでは保持アーム22が静止しているので、成形
品5の他端(ストリッパ21と対向する側と反対側の端
面)が保持アーム22の一対の把持部24間に嵌め込ま
れて、一対の把持部24により成形品5ストリッパ21
と対向する側と反対側の端面が把持される。この把持が
完了した時点で第1ドグ56aが第1ボス57aに当接
し、これによりストリッパ21の回転に連動して保持ア
ーム22が回転する。このようにして成形品5が把持部
24に把持された状態で回転しながら離型し、成形品5
を回転離型させる時に成形品5とコア2に芯ずれが発生
しないで離型することができるものである。そして、離
型終了時に図29に示すように把持部24がリリース用
ドグ23位置まで回転すると把持部24がリリース用ド
グ23によりばね58aに抗して回動させられて成形品
5の把持が解除されるものである。ストリッパ21、保
持アーム22の復帰時には、まずストリッパ21が逆方
向に回転し、第2ドグ56bが第2ボス57bに当接す
るまではストリッパ21のみが逆方向に回転し、第2ド
グ56bが第2ボス57bに当接すると保持アーム22
がストリッパ21と同期して逆方向に回転して離型前の
状態に戻るものである。このようにすることで、アクチ
ュエータ等の特別な装置を使用せずに成形品5の把持、
解放が可能となり、確実に成形品5のガイドができるも
のである。
【0070】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発
明にあっては、円弧状孔を有しその円弧状孔の金型のコ
アからの離型抵抗が内コーナ部と外コーナ部で略等しい
ので、無理な離型力がかからず変形や残留応力のない精
度の良い成形品が得られるものである。
【0071】また、請求項2記載の発明にあっては、円
弧状孔を有する管状の成形品端面の外コーナ部側が円弧
の法線方向から所定の量傾斜した形状であるので、成形
品の端面の外コーナ部側を円弧の法線方向から所定の量
傾斜するという構成とするだけで、従来の構成の金型構
造にて成形品を半径方向に離型させる際の分力を発生さ
せることができて、外コーナ部の離型抵抗を低減させる
ことができ、外コーナ部の離型抵抗を内コーナ部の離型
抵抗に略等しくすることができ、これにより無理な離型
力がかからず変形や残留応力のない精度の良い成形品が
得られるものである。
【0072】また、請求項3記載の発明にあっては、円
弧状孔を有する管状の成形品の内コーナ部と外コーナ部
との境界の少なくとも一部にリブ形状部を設けてあるの
で、内コーナ部と外コーナ部との境界の少なくとも一部
にリブ形状部を設けるという簡単な構成で、成形品回転
方式により成形品を円弧状のコアより離型する際、該リ
ブ形状部がガイドとして機能するため円滑な離型がで
き、これにより無理な離型力がかからず変形や残留応力
のない精度の良い成形品が得られるものである。
【0073】また、請求項4記載の発明にあっては、固
定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲した
コアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管状
の成形品を、コア、成形品のうち少なくともいずれかひ
とつを円弧状に回転させてコアより離型させる成形にお
いて、成形品内の内コーナ部と外コーナ部の離型抵抗が
略等しくなるようにするので、離型の際に離型抵抗の差
によるモーメントがかからず円滑に離型でき、このよう
に円滑な離型ができるのでコア又は成形品を回転させる
ための駆動力の軽減が図れるものである。
【0074】また、請求項5記載の発明にあっては、上
記請求項4記載の発明の効果に加えて、樹脂の固化完了
から円弧状のコアを回転させるまでの所定のタイミング
において該円弧状のコアを内コーナ部方向に所定量移動
させ、移動させたままの状態で該円弧状のコアを回転さ
せて管状の成形品を離型させるので、成形収縮による変
寸量の範囲内で円弧状のコアを移動させるという簡単な
操作で内外コーナ部、の離型抵抗を略等しくすることが
できて、離型が容易に且つスムーズにできるものであ
る。
【0075】また、請求項6記載の発明にあっては、上
記請求項5記載の発明の効果に加えて、円弧状のコアが
型開きと同時に移動するので、同時動作を行うことでサ
イクルアップが図れて生産性が向上するものである。
【0076】また、請求項7記載の発明にあっては、上
記請求項5記載の発明の効果に加えて、円弧状のコアの
回転軸を磁気浮上による非接触構造とし、磁気のバラン
スを変えることにより該円弧状のコアを移動させるの
で、磁気のバランスを変えるだけで、簡単に任意の量コ
アを移動させて内外コーナ部の離型抵抗を略同じにでき
て離型が容易に且つスムーズにできるものである。
【0077】また、請求項8記載の発明にあっては、上
記請求項5記載の発明の効果に加えて、円弧状のコアの
回転中心が型締め時には固定され、型開き時には移動す
るので、型締め中の樹脂の注入時にコアが正確な位置に
位置決めされて正確に樹脂の注入ができるとともに、型
開き時にはコアを移動して内外コーナ部の離型抵抗を略
等しくできて、離型が容易に且つスムーズにできるもの
である。
【0078】また、請求項9記載の発明にあっては、上
記請求項4記載の発明の効果に加えて、射出開始から完
了までの所定のタイミングにおいて成形品の外コーナ部
の肉厚中心部にガスを注入して中空にするので、中実品
では成形不可能な薄肉化が可能となり、収縮量の低減が
容易に図れて、外コーナ部の離型抵抗を減らすことがで
き、これにより内外コーナ部の離型抵抗を略等しくでき
て、離型が容易に且つスムーズにできるものである。
【0079】また、請求項10記載の発明にあっては、
上記請求項4記載の発明の効果に加えて、外コーナ部の
み離型時に円弧状のコアと成形品の間にエア、オイル等
の潤滑性媒体を流入させるので、潤滑性媒体の量や圧力
により任意に外コーナ部の離型抵抗を調節可能となり、
簡単な方法で内外コーナ部の離型抵抗を略等しくでき
て、離型が容易に且つスムーズにできるものである。
【0080】また、請求項11記載の発明にあっては、
上記請求項5又は請求項9又は請求項10記載の発明の
効果に加えて、円弧状のコアまたは成形品回転のための
ストリップの回転駆動力を検出し、あらかじめ設定した
回転駆動力となるように制御するので、成形条件のばら
つきや材料ロットのばらつきなどの外乱に対して簡単に
対応して最適の回転駆動力でコアを回転駆動できるもの
である。
【0081】また、請求項12記載の発明にあっては、
上記請求項5又は請求項9又は請求項10記載の発明の
効果に加えて、離型時の円弧状のコアの延長部分の内外
コーナ部分の歪みを測定し、双方の歪みが等しくなるよ
うに制御するので、円弧状のコアの円弧の接線方向の内
外コーナ部にかかる力のバランスを直接計測して内外コ
ーナ部における離型抵抗が略同じになるように正確な制
御ができるものである。
【0082】また、請求項13記載の発明にあっては、
上記請求項4記載の発明の効果に加えて、円弧状のコア
の内外円弧を中立軸円弧に対して同量の抜き勾配を設
け、該円弧状のコアを中立軸円弧の中心からずらして回
転させるので、内外コーナ部の肉厚差をつけることな
く、外コーナ部の実際の抜き勾配を内コーナ部の抜き勾
配よりも大きくとることができ、内外コーナ部の離型抵
抗を略等しくすることができて、簡単な方法で離型が容
易に且つスムーズにできるものである。
【0083】また、請求項14記載の発明にあっては、
上記請求項4記載の発明の効果に加えて、内コーナ部と
外コーナ部との双方から樹脂を射出して充填するもので
あって、充填完了時の内外コーナ部の樹脂の温度、圧力
を測定し、内外コーナ部の樹脂の温度、圧力のデータに
基づいて算出した内コーナ部と外コーナ部とから射出し
た樹脂の比容積を求め、この内コーナ部と外コーナ部に
おける樹脂の比容積を設定した比容積にして内外コーナ
部の樹脂の収縮率を離型抵抗が等しくなるように内外コ
ーナ部の樹脂圧力を独立して制御するので、成形材料の
pvTデータ(圧力・比容積・温度のデータ)があれば
圧力をコントロールすることで精度良く収縮率を決定可
能となり、これにより内外コーナ部の離型抵抗を略等し
くすることができ、簡単な方法で離型が容易に且つスム
ーズにできるものである。
【0084】また、請求項15記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品を円弧状に回転させてコアより離型させる成
形において、成形品の回転をガイドするガイド手段を設
けるので、成形品の円滑な回転ができて円滑な離型が可
能となる成形金型を提供できるものである。
【0085】また、請求項16記載の発明にあっては、
上記請求項15記載の発明の効果に加えて、成形品を回
転離型させる時に成形品を把持し、離型終了時に成形品
の把持を終了するので、成形品を把持することで成形品
とコアに芯ずれが発生することがなく、ストリッパが円
滑に回動して成形品をスムーズに離型できるものであ
る。
【0086】また、請求項17記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品をコアを円弧状に回転させてコアより離型さ
せる成形金型であって、スライド自在な回転軸支持ブロ
ックに円弧状のコアの回転軸を回転自在に取付け、型締
め時に回転軸支持ブロックが移動しないように保持する
ためのアンギュラブロックを設け、型開き時にアンギュ
ラブロックが回転軸支持ブロックから離れた際に回転軸
支持ブロックをスライドさせるための押圧手段を設ける
ので、型締め中の樹脂の注入時には内外の偏肉が発生し
ないようにアンギュラブロックによる回転軸支持ブロッ
クの支持により円弧状のコアの確実な位置決めができ、
型開き動作時には押圧手段により回転軸支持ブロックを
スライドさせて、円弧状のコアを移動させることができ
て、これにより内外コーナ部の離型抵抗を略等しくして
離型できる成形金型を提供できるものである。
【0087】また、請求項18記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品をコアを円弧状に回転させてコアより離型さ
せる成形金型であって、円弧状のコアの回転軸の軸受け
に少なくとも一対のラジアル方向とスラスト方向の磁気
浮上軸受けを有し、該磁気浮上軸受けと軸との間の間隙
を測定、制御するための変位センサを備えているので、
磁気浮上軸受けにより所望の量だけ円弧状のコアを移動
させることができて、これにより内外コーナ部の離型抵
抗を略等しくして離型できる成形金型を提供できるもの
である。
【0088】また、請求項19記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品をコアを円弧状に回転させてコアより離型さ
せる成形金型であって、円弧状のコアの回転軸を可動側
に設けた支持軸に対して移動自在に設け、固定側に型締
め時に回転軸にテーパ嵌合により嵌合して円弧状のコア
の位置決めをするためのテーパ状位置決め部を設けてあ
るので、型締め中の樹脂注入時には円弧状のコアを成型
時の正確な位置に位置決めでき、また、型開き時には円
弧状のコアを移動してずらすことができる成形金型を簡
単に提供することができるものである。
【0089】また、請求項20記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品をコアを円弧状に回転させてコアより離型さ
せる成形金型であって、円弧状をしたガイドレールの側
面にテーパ形状部を設け、円弧状のコアに円弧状をし且
つ内面にテーパ面を有するガイド溝を形成し、ガイドレ
ールをガイド溝に深浅自在に嵌め込んで円弧状のコアの
回転軸を移動自在としてあるので、ガイドレールの移動
だけで簡単にコアの移動が可能となって、内外コーナ部
の離型抵抗を略等しくして離型できる成形金型を提供で
きるものである。
【0090】また、請求項21記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品をコア、成形品のうち少なくともいずれかひ
とつを円弧状に回転させてコアより離型させる成形金型
であって、円弧状のコア及び円弧状のコアに突き合わさ
れる部品のうち少なくともひとつを内コーナ部、外コー
ナ部に分割し、該分割した外コーナ部の突き合わせ面に
エア、オイル等の離型性媒体の噴出口を設けたので、確
実に外コーナ部のみ離型性媒体をコアと成形品との間に
注入することができて、内外コーナ部の離型抵抗を略等
しくして離型できる成形金型を提供できるものである。
【0091】また、請求項22記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品をコア、成形品のうち少なくともいずれかひ
とつを円弧状に回転させてコアより離型させる成形金型
であって、外コーナ部分と内コーナ部分の表面積が同様
となるように円弧状のコアの突き合わせ位置を決定した
ので、金型の構成は従来と同じで突き合わせ位置を変え
るだけで簡単に内外コーナ部の離型抵抗を略等しくする
ことができ、成形品を回転するための駆動力を軽減でき
る成形金型を提供できるものである。
【0092】また、請求項23記載の発明にあっては、
固定金型及び可動金型を備え且つ内部に円弧状に湾曲し
たコアを有する金型内に形成された円弧状孔を有する管
状の成形品を円弧状に回転させてコアより離型させる成
形金型であって、円弧状のコアに嵌合し、成形品を回転
離型させるストリッパと成形品のストリッパと対向する
側とは反対側の端面を把持し該ストリッパと同軸にて回
転可能な保持アームを有し、ストリッパは成形品が保持
アームに把持されるまで独立して回転し且つ把持後は同
期して回転可能になるような連動手段を有し、保持アー
ムには成形品把持後リリース用ドグに当接するまで成形
品を把持する把持部を設けてあるので、アクチュエータ
等の特別な装置を使用せずに成形品の把持、解放が可能
となり、確実に成形品のガイドができて、えんかつな離
型ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は成形品の正面断面図であり、(b)は
側面断面図である。
【図2】(a)は他の成形品の正面断面図であり、
(b)は側面断面図である。
【図3】(a)は本発明の成形品の一実施形態を示す断
面図であり、(b)は同上の離型の際の作用説明図であ
る。
【図4】(a)は本発明の成形品の一実施形態を示す正
面断面図であり、(b)は同上の側面断面図である。
【図5】(a)は本発明の他の実施形態の成形品と円弧
状のコアの寸法関係を示す説明図であり、(b)は従来
の成形品と円弧状のコアの寸法関係を示す説明図であ
る。
【図6】同上の回転軸を移動させる機構を示す一実施形
態の概略平断面図である。
【図7】(a)は同上の型締め・射出状態における回転
軸の位置を示す断面図であり、(b)は型開きと同時に
回転軸が移動した状態を示す断面図である。
【図8】同上の回転軸を移動させる機構を示す他の実施
形態の説明図である。
【図9】同上のラジアル方向の磁気軸受けを示す断面図
である。
【図10】同上の回転軸を移動させる機構を示す一実施
形態の概略平断面図である。
【図11】同上の正面断面図である。
【図12】(a)乃至(d)は同上の型締め→型開き→
円弧状のコアの回転→型閉じの順番を示す説明図であ
る。
【図13】(a)(b)は同上のガスを供給して外コー
ナ部分に中空部を形成する順序を示す説明図である。
【図14】(a)は同上のガスを供給する装置を説明す
るための平断面図であり、(b)は回転軸の断面図であ
る。
【図15】同上の動作を示すフローチャートである。
【図16】(a)は同上の潤滑性媒体を供給する装置を
説明するための平断面図であり、(b)は回転軸の断面
図である。
【図17】同上の動作を示すフローチャートである。
【図18】同上の円弧状のコアに歪みゲージを設けた例
を示す説明図である。
【図19】同上の動作を示すフローチャートである。
【図20】(a)は本発明において抜き勾配を設けたも
のにおいて離型時に円弧状のコアを移動する例を示す説
明図であり、(b)は抜き勾配を説明するための成形品
の断面図であり、(c)は従来における抜き勾配を設け
たものにおいて離型する場合の説明図である。
【図21】本発明の更に他の実施形態の説明図である。
【図22】本発明の回転軸を移動させる機構を示す他の
実施形態の概略平断面図である。
【図23】(a)は同上の型締め・射出状態における回
転軸の位置を示す断面図であり、(b)は型開きと同時
に回転軸が移動した状態を示す断面図である。
【図24】(a)(b)(c)は本発明において潤滑性
媒体を供給する場合における離型順序の説明図である。
【図25】(a)は本発明において円弧状のコアの内コ
ーナ部分と外コーナ部分とにおける表面積を同じにした
場合における型締め状態を示す説明図であり、(b)は
離型状態の説明図であり、(c)は従来例の説明図であ
る。
【図26】本発明の更に他の実施形態における離型開始
時の説明図である。
【図27】同上の離型途中において成形品を把持してい
る状態の説明図である。
【図28】同上の離型後に成形品の把持を解除した状態
の説明図である。
【図29】従来のコア回転方式の離型前の状態の説明図
である。
【図30】従来のコア回転方式の離型後の状態の説明図
である。
【図31】従来の成形品回転方式の離型前の状態を示
し、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図32】従来の成形品回転方式の型開きにおいて直動
コアを後退させた状態の平面図である。
【図33】従来の成形品回転方式の離型状態を示し、
(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図34】(a)は円筒形状の成形品を合成樹脂により
形成するために合成樹脂を充填した後にコアにかかる応
力を求めるためのモデル図であり、(b)はコアを示す
モデル図である。
【図35】(a)は従来のコア回転方式における問題点
の説明図であり、(b)は成形品回転方式の問題点の説
明図である。
【図36】(a)(b)は従来例の問題点を示す離型前
及び離型中の説明図である。
【符号の説明】
1 円弧状孔 2 コア 3 内コーナ部 4 外コーナ部 5 成形品 6 リブ形状部 7 固定金型 8 可動金型 9 アンギュラブロック 11 磁気浮上軸受け 12 回転軸 14 支持軸 15 テーパ状位置決め部 16 ガイドレール 17 テーパ形状部 18 テーパ面 19 ガイド溝 20 噴出口 21 ストリッパ 22 保持アーム 23 リリース用ドグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 45/77 B29C 45/77 45/83 45/83 // B29L 23:00 B29L 23:00 (72)発明者 平田 豊 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 阪田 忠夫 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F202 AG12 AG28 AP02 AP04 AP05 AP11 AR03 AR04 AR12 CA11 CB01 CK13 CK41 CK54 CM11 4F206 AG12 AG28 AP02 AP04 AP05 AP11 AR03 AR04 AR12 JA03 JA07 JL05 JM04 JN11 JN27 JN31 JN41 JQ81 JT06

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧状孔を有しその円弧状孔の金型のコ
    アからの離型抵抗が内コーナ部と外コーナ部で略等しい
    ことを特徴とする円弧状孔を有する管状の成形品。
  2. 【請求項2】 円弧状孔を有する管状の成形品端面の外
    コーナ部側が円弧の法線方向から所定の量傾斜した形状
    であることを特徴とする円弧状孔を有する管状の成形
    品。
  3. 【請求項3】 円弧状孔を有する管状の成形品の内コー
    ナ部と外コーナ部との境界の少なくとも一部にリブ形状
    部を設けて成ることを特徴とする円弧状孔を有する管状
    の成形品。
  4. 【請求項4】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部に
    円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円弧
    状孔を有する管状の成形品を、コア、成形品のうち少な
    くともいずれかひとつを円弧状に回転させてコアより離
    型させる成形において、成形品内の内コーナ部と外コー
    ナ部の離型抵抗が略等しくなるようにすることを特徴と
    する円弧状孔を有する管状の成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 樹脂の固化完了から円弧状のコアを回転
    させるまでの所定のタイミングにおいて該円弧状のコア
    を内コーナ部方向に所定量移動させ、移動させたままの
    状態で該円弧状のコアを回転させて管状の成形品を離型
    させることを特徴とする円弧状孔を有する請求項4記載
    の管状の成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 円弧状のコアが型開きと同時に移動する
    ことを特徴とする請求項5記載の円弧状孔を有する管状
    の成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 円弧状のコアの回転軸を磁気浮上による
    非接触構造とし、磁気のバランスを変えることにより該
    円弧状のコアを移動させることを特徴とする請求項5記
    載の円弧状孔を有する管状の成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 円弧状のコアの回転中心が型締め時には
    固定され、型開き時には移動することを特徴とする請求
    項5記載の円弧状孔を有する管状の成形品の製造方法。
  9. 【請求項9】 射出開始から完了までの所定のタイミン
    グにおいて成形品の外コーナ部の肉厚中心部にガスを注
    入して中空にすることを特徴とする請求項4記載の円弧
    状孔を有する管状の成形品の製造方法。
  10. 【請求項10】 外コーナ部のみ離型時に円弧状のコア
    と成形品の間にエア、オイル等の潤滑性媒体を流入させ
    ることを特徴とする請求項4記載の円弧状孔を有する管
    状の成形品の製造方法。
  11. 【請求項11】 円弧状のコア又は成形品回転のための
    ストリッパの回転駆動力を検出し、あらかじめ設定した
    回転駆動力となるように制御することを特徴とする請求
    項5又は請求項9又は請求項10記載の円弧状孔を有す
    る管状の成形品の製造方法。
  12. 【請求項12】 離型時の円弧状のコアの延長部分の内
    外コーナ部分の円弧の接線方向の歪みを測定し、双方の
    歪みが等しくなるように制御することを特徴とする請求
    項5又は請求項9又は請求項10記載の円弧状孔を有す
    る管状の成形品の製造方法。
  13. 【請求項13】 円弧状のコアの内外円弧を中立軸円弧
    に対して同量の抜き勾配を設け、該円弧状のコアを中立
    軸円弧の中心からずらして回転させることを特徴とする
    請求項4記載の円弧状孔を有する管状の成形品の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 内コーナ部と外コーナ部との双方から
    樹脂を射出して充填するものであって、充填完了時の内
    外コーナ部の樹脂の温度、圧力を測定し、内外コーナ部
    の樹脂の温度、圧力のデータに基づいて算出した内コー
    ナ部と外コーナ部とから射出した樹脂の比容積を求め、
    この内コーナ部と外コーナ部における樹脂の比容積を設
    定した比容積にして内外コーナ部の樹脂の収縮率を離型
    抵抗が等しくなるように内外コーナ部の樹脂圧力を独立
    して制御することを特徴とする請求項4記載の円弧状孔
    を有する管状の成形品の製造方法。
  15. 【請求項15】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品を円弧状に回転させてコア
    より離型させる成形において、成形品の回転をガイドす
    るガイド手段を設けて成ることを特徴とする円弧状孔を
    有する管状の成形品の製造方法。
  16. 【請求項16】 成形品を回転離型させる時に成形品を
    把持し、離型終了時に成形品の把持を終了することを特
    徴とする請求項15記載の円弧状孔を有する管状の成形
    品の製造方法。
  17. 【請求項17】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品をコアを円弧状に回転させ
    てコアより離型させる成形金型であって、スライド自在
    な回転軸支持ブロックに円弧状のコアの回転軸を回転自
    在に取付け、型締め時に回転軸支持ブロックが移動しな
    いように保持するためのアンギュラブロックを設け、型
    開き時にアンギュラブロックが回転軸支持ブロックから
    離れた際に回転軸支持ブロックをスライドさせるための
    押圧手段を設けて成ることを特徴とする円弧状孔を有す
    る管状の成形品の成形金型。
  18. 【請求項18】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品をコアを円弧状に回転させ
    てコアより離型させる成形金型であって、円弧状のコア
    の回転軸の軸受けに少なくとも一対のラジアル方向とス
    ラスト方向の磁気浮上軸受けを有し、該磁気浮上軸受け
    と軸との間の間隙を測定、制御するための変位センサを
    備えたことを特徴とする円弧状孔を有する管状の成形品
    の成形金型。
  19. 【請求項19】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品をコアを円弧状に回転させ
    てコアより離型させる成形金型であって、円弧状のコア
    の回転軸を可動側に設けた支持軸に対して移動自在に設
    け、固定側に型締め時に回転軸にテーパ嵌合により嵌合
    して円弧状のコアの位置決めをするためのテーパ状位置
    決め部を設けて成ることを特徴とする円弧状孔を有する
    管状の成形品の成形金型。
  20. 【請求項20】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品をコアを円弧状に回転させ
    てコアより離型させる成形金型であって、円弧状をした
    ガイドレールの側面にテーパ形状部を設け、円弧状のコ
    アに円弧状をし且つ内面にテーパ面を有するガイド溝を
    形成し、ガイドレールをガイド溝に深浅自在に嵌め込ん
    で円弧状のコアの回転軸を移動自在として成ることを特
    徴とする円弧状孔を有する管状の成形品の成形金型。
  21. 【請求項21】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品をコア、成形品のうち少な
    くともいずれかひとつを円弧状に回転させてコアより離
    型させる成形金型であって、円弧状のコア及び円弧状の
    コアに突き合わされる部品のうち少なくともひとつを内
    コーナ部、外コーナ部に分割し、該分割した外コーナ部
    の突き合わせ面にエア、オイル等の離型性媒体の噴出口
    を設けたことを特徴とする円弧状孔を有する管状の成形
    品の成形金型。
  22. 【請求項22】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品をコア、成形品のうち少な
    くともいずれかひとつを円弧状に回転させてコアより離
    型させる成形金型であって、外コーナ部分と内コーナ部
    分の表面積が同様となるように円弧状のコアの突き合わ
    せ位置を決定したことを特徴とする円弧状孔を有する管
    状の成形品の成形金型。
  23. 【請求項23】 固定金型及び可動金型を備え且つ内部
    に円弧状に湾曲したコアを有する金型内に形成された円
    弧状孔を有する管状の成形品を円弧状に回転させてコア
    より離型させる成形金型であって、円弧状のコアに嵌合
    し、成形品を回転離型させるストリッパと成形品のスト
    リッパと対向する側とは反対側の端面を把持し該ストリ
    ッパと同軸にて回転可能な保持アームを有し、ストリッ
    パは成形品が保持アームに把持されるまで独立して回転
    し且つ把持後は同期して回転可能になるような連動手段
    を有し、保持アームには成形品把持後リリース用ドグに
    当接するまで成形品を把持する把持部を設けて成ること
    を特徴とする円弧状孔を有する管状の成形品の成形金
    型。
JP27151799A 1999-09-27 1999-09-27 円弧状孔を有する管状の成形品 Expired - Fee Related JP3959901B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27151799A JP3959901B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 円弧状孔を有する管状の成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27151799A JP3959901B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 円弧状孔を有する管状の成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001088136A true JP2001088136A (ja) 2001-04-03
JP3959901B2 JP3959901B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=17501181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27151799A Expired - Fee Related JP3959901B2 (ja) 1999-09-27 1999-09-27 円弧状孔を有する管状の成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3959901B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167914A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Hitachi Appliances Inc 洗濯機用風呂水給水ホース
KR100933086B1 (ko) 2009-01-30 2009-12-21 권오석 원호형 회전코어가 포함된 슬라이드 코어 유닛
CN102601939A (zh) * 2011-01-19 2012-07-25 江苏辉达塑模科技有限公司 Pe管件模具斜向顶出脱模机构
CN103465449A (zh) * 2013-09-03 2013-12-25 台州市黄岩炜大塑料机械有限公司 J形存水弯旋转式脱模机构
JP2015223707A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 株式会社岐阜多田精機 マニホールドの射出成形装置及びその射出成形方法
CN108790088A (zh) * 2018-04-10 2018-11-13 中原大学 射出成型设备及射出成型方法
CN109049545A (zh) * 2018-06-12 2018-12-21 浙江伟星新型建材股份有限公司 一种用于u型弯管件注塑成型的模具
CN109262988A (zh) * 2018-09-06 2019-01-25 浙江伟星新型建材股份有限公司 一种用于弯头管件的自动脱模模具
CN113954325A (zh) * 2021-11-23 2022-01-21 广西霖悦科技有限公司 一种生产电力线管的注塑机

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167914A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Hitachi Appliances Inc 洗濯機用風呂水給水ホース
KR100933086B1 (ko) 2009-01-30 2009-12-21 권오석 원호형 회전코어가 포함된 슬라이드 코어 유닛
CN102601939A (zh) * 2011-01-19 2012-07-25 江苏辉达塑模科技有限公司 Pe管件模具斜向顶出脱模机构
CN103465449A (zh) * 2013-09-03 2013-12-25 台州市黄岩炜大塑料机械有限公司 J形存水弯旋转式脱模机构
CN103465449B (zh) * 2013-09-03 2015-11-18 台州市黄岩炜大塑料机械有限公司 J形存水弯旋转式脱模机构
JP2015223707A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 株式会社岐阜多田精機 マニホールドの射出成形装置及びその射出成形方法
CN108790088A (zh) * 2018-04-10 2018-11-13 中原大学 射出成型设备及射出成型方法
JP2019181921A (ja) * 2018-04-10 2019-10-24 中原大學 射出成形装置および射出成形方法
CN109049545A (zh) * 2018-06-12 2018-12-21 浙江伟星新型建材股份有限公司 一种用于u型弯管件注塑成型的模具
CN109049545B (zh) * 2018-06-12 2023-09-01 临海伟星新型建材有限公司 一种用于u型弯管件注塑成型的模具
CN109262988A (zh) * 2018-09-06 2019-01-25 浙江伟星新型建材股份有限公司 一种用于弯头管件的自动脱模模具
CN109262988B (zh) * 2018-09-06 2023-09-01 临海伟星新型建材有限公司 一种用于弯头管件的自动脱模模具
CN113954325A (zh) * 2021-11-23 2022-01-21 广西霖悦科技有限公司 一种生产电力线管的注塑机
CN113954325B (zh) * 2021-11-23 2024-03-12 广西霖悦科技有限公司 一种生产电力线管的注塑机

Also Published As

Publication number Publication date
JP3959901B2 (ja) 2007-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001088136A (ja) 円弧状孔を有する管状の成形品及びその製造方法及びその成形金型
WO2011040150A1 (ja) 金型調芯装置、成形機、及び成形方法
JP5115987B2 (ja) 多色成形品の成形方法および多色成形用金型
JP2016087931A (ja) 型締装置
JP2001260196A (ja) 成形機の型締機構
CN107708890B (zh) 蜡模注射成型用的夹持装置及该夹持装置的控制方法
JP2009131975A (ja) 射出成形機および射出成形機の成形品の取出方法
WO2007034983A1 (ja) 中空成形品を成形する金型装置および中空成形品の成形方法
JP2010149448A (ja) 多色成形品の成形方法と多色成形用金型
JP5899486B2 (ja) インモールド加飾成形方法およびインモールド加飾成形装置
JPH09277315A (ja) 射出成形用金型
JP2000301578A (ja) インサート成形装置およびその使用方法
JP4425436B2 (ja) 射出成形機の金型取付け方法
KR100398676B1 (ko) 인-몰드 성형용 금형 및 그 전사 필름 절단장치
JP2006142600A (ja) 射出成形機及び射出成形方法
JP2002225078A (ja) 異材質樹脂による複合製品の射出成形方法及び金型装置
JPS6221546A (ja) 射出成形同時転写装置
JPH0732427A (ja) 射出成形装置および射出成形方法
US7311506B2 (en) Actuator base nubbin alignment
KR200236979Y1 (ko) 인-몰드 성형용 금형의 전사 필름 절단장치
JP2002192563A (ja) 金型交換方法および金型交換装置
JP2010005952A (ja) 複合成形品の成形方法および成形用の型装置
JP3539162B2 (ja) マグネットロールの製造方法及び製造装置
JPH0730335Y2 (ja) 樹脂成形型装置
JPH09207161A (ja) 射出成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070424

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees