JP2010005952A - 複合成形品の成形方法および成形用の型装置 - Google Patents

複合成形品の成形方法および成形用の型装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010005952A
JP2010005952A JP2008168911A JP2008168911A JP2010005952A JP 2010005952 A JP2010005952 A JP 2010005952A JP 2008168911 A JP2008168911 A JP 2008168911A JP 2008168911 A JP2008168911 A JP 2008168911A JP 2010005952 A JP2010005952 A JP 2010005952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
movable
fixed
platen
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008168911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4829274B2 (ja
Inventor
Yuji Ueda
祐治 植田
Shozo Nishida
正三 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP2008168911A priority Critical patent/JP4829274B2/ja
Publication of JP2010005952A publication Critical patent/JP2010005952A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4829274B2 publication Critical patent/JP4829274B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】標準的な射出成形機を利用して安価に複合成形品を成形することができる型装置を提供する。
【解決手段】固定盤(2)と、この固定盤(2)に対して型開閉される可動盤(10)と、該可動盤(10)側に設けられているエジェクタ装置(30、31)とからなる標準的な射出成形機を利用する。可動盤(10)には正逆方向に回転駆動される回転盤(20)を設ける。このとき、回転盤(20)を可動盤側取付板(11)の中心部に形成されている筒状ガイド部材(12)により案内させる。固定盤(2)にはスプル孔等が形成されている取付板(3)を介して第1、2の固定側金型(4、7)を取り付け、回転盤(20)には第1、2の固定側金型(4、7)と対をなす第1、2の可動側金型(21、22)を設ける。回転する第1、2の可動側金型(21、22)には、固定的な筒状ガイド部材(12)から冷却水を給排する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固定盤と、この固定盤に対して型開閉される可動盤とからなる型装置を使用して、さらに具体的には可動盤には可動盤側取付板を介して正逆方向に揺動的に回転駆動される回転盤が取り付けられている型装置を使用して複合成形品を成形する成形方法および成形用の型装置に関するものである。
射出成形機は、文献名を挙げるまでもなく周知で、概略的には、型装置と射出装置とから構成されている。型装置は固定盤、この固定盤に取り付けられている固定側金型、固定盤と対をなす可動盤、この可動盤に取り付けられている可動側金型等から構成されている。射出装置は加熱シリンダ、この加熱シリンダ内に設けられているスクリュ、このスクリュを駆動する駆動装置等から構成されている。このような型装置には、金型の開閉方向すなわち可動盤の開閉が横方向あるいは水平方向に行われるようになっている横型の型装置と、縦方向あるいは上下方向に行われるようになっている縦型の型装置とが知られている。一方、射出装置も加熱シリンダが水平方向に配置されている横型の射出装置と、縦方向に配置されている縦型の射出装置とが知られている。このような型装置と射出装置とからなる射出成形機は、有効に実施されている。
上記のような型装置あるいは射出装置は、一長一短があるが、横型の型装置と横型の射出装置とからなる、標準的な射出成形機の例が図6に模式的に示されている。横型の型装置50は、ベッドBに固定されている固定盤51、この固定盤51に取り付けられている固定側金型52、固定盤51と対をなす可動盤55、この可動盤55に取り付けられている可動側金型56、可動盤55と型締めハウジング63との間に設けられているトグル機構60等から構成されている。固定側金型52にはスプル53が設けられ、可動側金型56には成形品の形を整える凹部あるいはキャビティ57が形成されている。横型の射出装置70は、水平方向に配置されている加熱シリンダ71、この加熱シリンダ71内に軸方向と回転方向とに駆動可能に設けられているスクリュ、このスクリュを駆動する油圧あるいは電動モータからなる駆動装置72等から構成されている。この横型の射出装置70はベッドB上に軸方向に移動可能に設けられている。したがって、横型の射出装置70のスクリュを回転駆動して成形材料を混練・溶融して加熱シリンダ71の前方の蓄積室に計量することができる。次いで、サーボモータ62等によりトグル機構60を駆動して可動側金型56を固定側金型52に対して型締めし、スクリュを軸方向に駆動して計量された溶融状態の成形材料を金型のキャビティに射出し、冷却固化を待って可動盤55を開くと、成形品が得られる。
ところで、上記のような標準的な射出成形機あるいは射出成形方法を応用した、例えば、硬質材と軟質材のような異種材料または異色材料からなる成形品を成形する射出成形方法も提案されている。その1つにコアバック法が知られている。コアバック法は、1次成形と2次成形とからなり、1次成形時には、キャビティの一部を移動コアで封鎖しておき、空いているキャビティに溶融樹脂を射出充填して1次半成形品を成形し、2次成形時には移動コアを退避させ、退避させた空間に溶融樹脂を射出して、1次半成形品と一体化した成形品を得る方法で、これにより異種材料あるいは異色材料からなる成形品を得ることができる。同じ原理により、複数回射出して多層成形品を得ることもできる。
特開平9−277305号公報 特開平8−108449号公報
特許文献1により、上記のような異種材料からなる複合成形品の成形用金型が提案されている。この金型は、図7の(ア)に示されているように固定側金型80とスライド金型90とからなり、固定側金型80には、その略中央部に1次成形用の中央凹部81とその両隣に2次成形用の第1、2の凹部82、83とが設けられている。スライド金型90には、1次成形用の第1、2の凹部91、92が設けられている。したがって、図示されている第1の位置でスライド金型90を型締めし、それぞれの射出装置101、102から所定の樹脂材料を射出すると、固定側金型80の中央凹部81とスライド金型90の第2の凹部92とにより構成されるキャビティにより、図7の(イ)に示されている1次成形品j1が成形される。同時に固定側金型80の第1の凹部82とスライド金型90の第1の凹部91とにより、1次成形品j1の上に2次成形品j2が一体的に成形される。これにより1、2次成形品j1、j2が積層された形の複合成形品jを得ることができる。スライド金型90を図7の(ア)において左方の第2の位置へスライドして、同様にして複合成形品jを得る。
特許文献1に記載のスライド金型90は直線方向にスライドされるようになっているが、スライド金型が固定側金型に対して回転方向にスライドする、いわゆる回転型のスライド金型も、例えば特許文献2により提案されている。直線方向にスライドされるスライド金型においては、可動側金型と固定側金型とが整合する整合位置によっては、固定側金型と横方向に相対的にずれるので、スライドの大きさによっては型締のときに偏圧が生じる。しかしながら、回転型のスライド金型は、軸周りに回転させて固定側金型と整合するようになっているので、いずれの整合位置においても固定側金型との間に横方向のずれは生じない。従って、型締のときに偏圧が生じることはない。
コアバック法によると、標準的な射出成形機を使用して比較的安価に異種材料あるいは異色材料からなる成形品を得ることができるという利点は得られる。しかしながら、1次成形時にはキャビティの一部を移動コアで封鎖しておき、空いているキャビティに溶融樹脂を射出充填して1次半成形品を成形し、2次成形時には移動コアを退避させ、退避させた空間に溶融樹脂を射出するようになっているので、複雑な成形品は成形し難いという欠点がある。また、コアを移動させなければならないので、成形サイクルが長くなるという欠点もある。さらには、多品種、少量の多色成形品、多材質成形品等の複合成形品の需要が最近高まっているが、これらの需要を必ずしも満たすこはできない。複雑な成形品は成形し難いからである。少量で多品種の成形品を得るためには、低コストの型装置が望まれるが、専用機あるいは特殊な射出成形機になってしまい、高価になっているのが実情である。
一方、特許文献1に記載のスライド金型を使用する成形方法によると、1次成形は金型の中央に設けられている中央凹部で実施するようになっているので、大きな射出圧も金型には均一に作用し、金型の耐久性を損なうことがないという利点が得られ、また金型に偏圧が作用し難いので、小さな型締力でも成形できる利点も得られる。しかしながら、コアバック法と同様に、少量、多品種の複合成形品の射出成形機としては改良の余地が認められる。また、前記したように、スライドの大きさによっては型締時に偏圧が作用することもあるので、成形不良が生じる可能性もある。また、金型が大型化するという問題もある。すなわち、1個の固定側金型と1個のスライド金型とからなる一対の金型で、多色材料からなる成形品を得る場合、金型には複数個のキャビティを設ける必要があり、比較的小さい成形品を成形する場合でもスライド金型自体が大型化して重量も大きくなってしまう。
一方、回転型のスライド金型を使用する場合、型締時に偏圧が生じることはないが、従来の回転型のスライド金型は専用機であり、金型をスライドさせない、いわゆる標準的な射出成形はできない。また、金型には、温度を調整する冷却水、加熱水等の温度調整用液体を給排する必要があり、さらには移動コアのような被駆動部分が設けられている金型の場合には作動用流体を供給する必要もある。従って、金型には、このような流体を供給する所定のホースが接続されるが、回転型のスライド金型においては、金型を回転させてもホースが追従するように所定の長さのホースを設ける必要がある。金型の回転位置によってはホースにたるみが生じ、他の装置に絡まってしまうこともある。また、型締時にたるんだホースが金型間に挟まれるとホースは破損し、金型が破損することもあり得る。格別にロータリジャケットを設けて、温調用液体を給排することもできるが、ロータリジャケットは摩耗して水漏れ等の事故を起こすことが多い。
したがって、本発明は可動側金型の位置に関係なく均一な型締力が得られ、また金型温度を調節できるにも拘わらず金型が徒に大型化することもなく、安価に複合成形品を成形することができる複合成形品の成形方法およびこの方法の実施に使用される型装置を提供することを目的とし、また他の発明は標準的な射出成形も実施できる型装置を提供することも目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、標準的な型装置の可動盤に回転盤が適用される。この回転盤にキャビティを構成するを凹部あるいはコアを備えた金型が取り付けられるように構成される。すなわち。回転盤には直接的に凹部あるいはコアは形成されない。したがって、回転盤は、回転駆動されないときは可動盤の一部と見なすことができ、標準的な成形ができることになる。また、本発明は上記目的を達成するために、回転盤は回転しない部材すなわち回転盤取付板の筒状ガイド部材により回転方向と軸方向に案内されるが、金型の温調用液体、移動コアの駆動用作動流体等の流体はこの筒状ガイド部材から金型に給排されるように構成される。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、可動盤を固定盤に対して型締めして、前記固定盤に取り付けられている第1の固定側金型と前記可動盤に型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動可能に設けられている回転盤に取り付けられている一方の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記固定盤に取り付けられている第2の固定側金型と前記可動盤に取り付けられている他方の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形とを、実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記可動側金型に温度調節用の液体を給排し、前記可動盤を開いて2次成形された2層からなる複合成形品を取り出し、前記回転盤を一方向に180°回転駆動してして型締めして、前記第1の固定側金型と前記他方の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型と前記一方の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形とを実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記可動側金型に温度調節用の液体を給排し、前記可動盤を開いて2次成形された2層からなる複合成形品を取り出し、前記回転盤を逆方向に180°回転駆動して型締めし、以下同様にして前記1、2次成形を実質的に同時に実施して、型開毎に1個の2層からなる複合成形品を得るように構成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の成形方法において、前記固定盤には中心線から等距離の位置に円周方向に所定の間隔をおいて1、2次成形用の2n個の固定側金型が取り付けられ、前記回転盤には成形位置において前記2n個の固定側金型と整合する2n個の可動側金型が取り付けられている型装置を使用して、前記1、2次成形を実質的に同時に実施して、型開毎にn個の2層からなる複合成形品を得るように構成される。
請求項3に記載の発明は、可動盤を固定盤に対して型締めして、前記固定盤に取り付けられている第1の固定側金型と前記可動盤に型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動可能に設けられている回転盤に取り付けられている第1の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記固定盤に取り付けられている第2の固定側金型と前記回転盤に取り付けられている第2の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形と、前記固定盤に取り付けられている第3の固定側金型と前記回転盤に取り付けられている第3の可動側金型に残っている第1、2の部分とにより構成されるキャビティに第3の樹脂を射出充填する3次成形とを実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記第1〜3の可動側金型に温度調節用の液体を給排し、前記可動盤を開いて3次成形された3層からなる複合成形品を取り出し、前記回転盤を一方向に120°回転駆動して型締めして、前記第1の固定側金型と前記第3の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型と前記第1の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形と、前記第3の固定側金型と前記第2の可動側金型に残っている第1、2の部分とにより構成されるキャビティに第3の樹脂を射出充填する3次成形とを実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記第1〜3の可動側金型に温度調節用の液体を給排し、前記可動盤を開いて3次成形された3層からなる複合成形品を取り出し、前記回転盤を一方向にさらに120°または逆方向に240°回転駆動して型締めし、前記第1の固定側金型と前記第2の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型と前記第3の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形と、前記第3の固定側金型と前記第1の可動側金型に残っている第1、2の部分とにより構成されるキャビティに第3の樹脂を射出充填する3次成形とを実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記第1〜3の可動側金型に温度調節用の液体を給排し、以下同様にして前記1〜3次成形を実質的に同時に実施して、型開毎に1個の3層からなる複合成形品を得るように構成される。請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の成形方法において、前記固定盤には中心線から等距離の位置に円周方向に所定の間隔をおいて1〜3次成形用の3n個の固定側金型が取り付けられ、前記回転盤には成形位置において前記3n個の固定側金型と整合する3n個の可動側金型が取り付けられている型装置を使用して、前記1〜3次成形を実質的に同時に実施して、型開毎にn個の3層からなる複合成形品を得るように構成される。
請求項5に記載の発明は、固定盤と、該固定盤に対して型開閉される可動盤とからなり、前記可動盤側に成形品突き出し用のエジェクタ装置が設けられ、前記可動盤には可動盤側取付板を介して型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動される回転盤が取り付けられている型装置であって、前記可動盤取付板には中心部に前記固定盤の方へ突き出た筒状ガイド部材が設けられ、前記回転盤は前記筒状ガイド部材に貫通されて回転方向と軸方向とに案内されるようになっていると共に、前記筒状ガイド部材には金型温度を調整する温調用流体、コア金型を駆動する作動流体等の流体用の流路が設けられ、前記固定盤には、中心線から等距離の位置に円周方向に所定の角度をおいて複数個の固定側金型が取り付けられ、前記回転盤には、成形動作時に前記固定側金型と対をなす複数個の可動側金型が取り付けられ、前記可動側金型には可撓性ホースを介して前記流路から流体が給排されるように構成される。請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の型装置において、前記可動盤が開かれると、前記回転盤は前記可動盤側取付板から所定の間隔だけ離間するように、そして請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の型装置において、前記可動盤に設けられているエジェクタ装置の少なくとも1本のエジェクタピンは、前記可動盤側取付板の筒状ガイド部材からパーティング面側に突き出るように構成される。
以上のように、本発明によると、可動盤を固定盤に対して型締めして、前記固定盤に取り付けられている第1の固定側金型と前記可動盤に型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動可能に設けられている回転盤に取り付けられている一方の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記固定盤に取り付けられている第2の固定側金型と前記回転盤に取り付けられている他方の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形とを、実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記可動側金型に温度調節用の液体を給排し、前記可動盤を開いて2次成形された2層からなる複合成形品を取り出し、前記回転盤を一方向に180°回転駆動して型締めして、前記第1の固定側金型と前記他方の可動側金型とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型と前記一方の可動側金型に残っている第1の部分とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形とを実質的に同時に実施し、このとき、前記可動盤側から前記回転盤の中心部の非回転部分を介して前記可動側金型に温度調節用の液体を給排し、前記可動盤を開いて2次成形された2層からなる複合成形品を取り出し、前記回転盤を逆方向に180°回転駆動して型締めし、以下同様にして成形するので、すなわち回転盤を型締力の中心点を中心として正逆方向に180°回転駆動して成形するので、いずれの整合位置においても型締力が金型に均一に作用し、偏圧は生じない。したがって、成形不良は発生しない。また、可動側金型は回転盤とは別体になっているので、可動側金型の重量あるいは回転盤の重量が大きくなることもない。さらには、可動側金型には可動盤側から回転盤の中心部の非回転部分を介して温度調節用の液体を給排するので、温調用のロータリジャケット等の温調装置を格別に設ける必要はない。したがって、型装置が大型化することもない。また、可動側金型は回転盤に取り付けられるようになっているので、換言すると、可動側金型を取り外すと、回転盤は従来の可動盤の一部と見なすことができ、可動盤を単に開閉して成形する標準的な成形もできる。
また、固定盤には中心線から等距離の位置に円周方向に所定の間隔をおいて1、2次成形用の2n個の固定側金型が取り付けられ、回転盤には成形位置において前記2n個の固定側金型と整合する2n個の可動側金型が取り付けられている型装置を使用して、前記1、2次成形を実質的に同時に実施する他の発明によると、上記のような効果に加えて型開毎にn個の2層からなる複合成形品が得られる。
さらには、上記のような1〜3次成形を実質的に同時に実施する発明によると、上記のような効果と共に、型開毎に1個の3層からなる複合成形品を得ることができ、固定盤には中心線から等距離の位置に円周方向に所定の間隔をおいて1〜3次成形用の3n個の固定側金型が取り付けられ、回転盤には成形位置において前記3n個の固定側金型と整合する3n個の可動側金型が取り付けられている型装置を使用し、1〜3次成形を実質的に同時に実施する発明によると、型開毎にn個の3層からなる複合成形品を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る射出成形機を示す図であるが、同図に示されているように、本実施の形態に係わる複合材料用射出成形機は、図1の(ア)において左方に示されている型装置1と、右方においてその一部が示されている射出装置40とから構成されている。型装置1は、射出ベッドBに固定的に設けられている固定盤2と、この固定盤2に対して型開き方向と型閉じ方向とに駆動可能に設けられている可動盤10と、固定盤2と可動盤10とを結合している4本のタイバー、図1には示されていない型締装置例えばトグル機構とから構成されている。射出装置40は、本実施の形態では従来周知のように構成されている第1、2の射出ユニット41、42からなる。上記のような型装置1と射出装置40とにより、標準的な射出成形機が構成されている。
上記のような基本的あるいは標準的な型装置1の固定盤2のパーティング面P側には、固定盤側取付板3を介して、第1、2の固定側金型4、7がそれぞれ取り付けられるようになっている。横中心線CLよりも上方に位置する第1の固定側金型4にはコア5が形成されている。一方、横中心線CLよりも等距離の下方に位置する第2の固定側金型7には凹部8が形成されている。コア5の頂部と凹部8の底部には、図1の(ア)には正確には示されていないが、第1、2のゲート孔6、9がそれぞれ開口している。このように構成されている第1の固定側金型4は1次成形位置で、第2の固定側金型7は、円周方向に180°離れた2次成形位置でそれぞれ示されている。
射出装置40を構成している第1の射出ユニット41は、従来周知のように、加熱シリンダ43、加熱シリンダ43の前方に設けられている射出ノズル44、加熱シリンダ43の後方に配置されている駆動装置等から構成されている。加熱シリンダ43内に設けられているスクリュは、例えば電動モータからなる駆動装置により、可塑化方向と射出方向とに駆動されるようになっている。同様に、第2の射出ユニット42も、加熱シリンダ45、射出ノズル46、駆動装置等から構成され、加熱シリンダ45内に設けられているスクリュは、同様に可塑化方向と射出方向とに駆動されるようになっている。第1、2の射出ユニット41、42に対応した位置の、固定盤2には第1、2のスプル孔47、48が形成されている。これらのスプル孔47、48は、固定側取付板3に形成されているスプル孔、ランナ溝等を介して前述したゲート孔6、9にそれぞれ連通している。
可動盤10のパーティング面P側には、この可動盤10と略同じ大きさの可動盤側取付板11が固定的に取り付けられている。可動盤側取付板11は、型締力の中心部にパーティング面P側に突き出た円筒状を呈する筒状ガイド部材12を有する。この筒状ガイド部材12により、回転盤20が回転方向に案内されるようになっている。回転盤20は、筒状ガイド部材12の高さと略同じ高さ、あるいは厚さで中心部には透孔が明けられ、この透孔に筒状ガイド部材12が軸方向に所定の遊びを持った状態で通されている。したがって、回転盤20を回転駆動するときは、回転盤20を、後述するように可動盤取付板11から所定間隔dだけ離すことができる。可動盤取付板11の上部にはサーボモータ13が設けられている。このサーボモータ13の出力軸に取り付けられているピニオン14は、回転盤20の外周部に取り付けられている、あるいは外周部に一体的に形成されているラック15と噛み合っている。このサーボモータ13により、回転盤20は可動盤側取付板11に対して揺動的に正逆方向に回転駆動される。図示の実施の形態では一方向に180°、他の方向に180°回転駆動される。
本実施の形態によると、可動盤側取付板11には、図1の(ウ)に示されているように、パーティング面P側に突き出るようにバネ16により付勢された複数個のボール17が所定箇所に複数個設けられている。ボール17、17…はバネ16により付勢されているので、可動盤10を固定盤2に対して型締めすると、回転盤20は可動盤側取付板11に密接するが、可動盤10を開くと、バネ16の復元力によりボール17、17…が突き出て、回転盤20と可動盤側取付板11との間に微少な隙間dができる。例えば0.1mm以上の隙間dが生じる。これにより、静止している可動盤側取付板11に対して回転盤20を非接触的に回転駆動することができる。回転盤20は、ボール17、17、…とは接するが、回転盤20を回転駆動するときは、ボール17、17、…も回転するので、転がり摩擦となり、摩擦係数は小さく、可動盤側取付板11と回転盤20の接触面の摩耗を防ぐことができる。
このように構成されている回転盤20のパーティング面P側に第1、2の可動側金型21、22が取り付けられている。これらの第1、2の可動側金型21、22は、作用の項で説明するように、第1の固定側金型4と、第2の固定側金型7とにそれぞれ対応して、円周方向に180°離間して回転盤20に取り付けられている。本実施の形態では、第1、2の可動側金型21、22には、同じ大きさの第1、2の凹部23、24がそれぞれ形成されている。
上記した標準的な射出成形機の可動盤10側には、エジェクタプレート30と、このエジェクタプレート30に取り付けられている中心エジェクタピン31と、サイドエジェクタピン32、32’とからなる成形品突き出し用のエジェクタ装置が設けられている。中心エジェクタピン31は、エジェクタプレート30の中心部に位置し、可動側取付板11の筒状ガイド部材12を貫通して、パーティング面Pから突き出るようになっている。これにより、後に説明するように、回転盤20を取り付けた状態で標準的な別の金型を取り付けて標準的な成形ができることになる。一方、サイドエジェクタピン32、32’は、中心エジェクタピン31から半径方向に等距離の位置に設けられている。
回転盤20には、第1、2のノックピン34、36が軸方向に駆動可能に設けられている。これらの第1、2のノックピン34、36の頭部35、36は回転盤20の空洞部内に位置しているが、先端部は第1、2の可動側金型21、22の凹部23、24内に突き出るようになっている。これらの第1、2のノックピン34、36と、前記サイドエジェクタピン32、32’は、可動盤側取付板11と回転盤20との間では機械的に途切れている。したがって、サイドエジェクタピン32、32’あるいは第1、2のノックピン34、36に干渉されることなく、回転盤20を回転駆動することができる。しかしながら、回転盤20が所定位置に位置するときは、すなわち図1の(ア)に示されている位置では、軸方向に整合するようになっている。したがって、整合位置でサイドエジェクタピン32、32’を駆動すると、その先端部が第1、2のノックピン34、36の頭部35、37に当接し、これらのピン34、36は軸方向に駆動される。これにより、成形品は突き出される。
第1、2のノックピン34、36が突き出されるときは、中心エジェクタピン31も突き出るが、中心エジェクタピン31が突き出る位置には金型はないので、問題はない。また、標準的な射出成形機には複数本のエジェクタピンが設けられているので、図1の(ア)には2本のサイドエジェクタピン32、32’が示されているが、後述する成形例の説明から明らかなように、本実施の形態では図1の(ア)において下方に示されているサイドエジェクタピン32のみが駆動されるようになっている。
可動盤10と可動盤側取付板11の筒状ガイド部12とにわたって、冷却水あるいは加熱水が流れる温調液流路18が形成されている。この温調液流路18の一方は、外部において可撓性ホースHにより冷却源あるいは加熱源に接続され、他方は同様に可撓性ホースh、hにより第1、2の可動側側金型21、22に接続されている。これにより、第1、2の可動側金型21、22を冷却することも、あるいは加熱することもできる。あるいは、可動コアが設けられるときは、コアの駆動用のアクチュエータに供給する作動流体の流路を、可動盤10と可動盤側取付板11の筒状ガイド部12とにわたって形成することもできる。
次に、上記の射出成形機によって、図2の(ウ)に示されているような第1の部分J1と第2の部分J2とからなる複合成形品Jを成形する例について説明する。図1の(ア)に示されている成形位置で可動盤10を固定盤2に対して型締めする。そうすると、第1の固定側金型4のコア5と第1の可動側金型21の凹部23とにより第1の部分J1を成形するためのキャビティJ1Kが構成される。このキャビティJ1Kは、図1、2の(ア)において上方に位置しているが、この位置が1次成形位置である。同様に第2の固定側金型7の凹部8と第2の可動側金型22の凹部24とにより複合成形品Jを成形するキャビティJKが構成される。このキャビティJKは、図1、2の(ア)において下方の2次成形位置に位置している。このようなキャビティJ1K、JKが構成された状態が図2の(ア)に示されている。今は、成形サイクルの始まりで1次成形のみが行われるので、第1の射出ユニット41から第1のスプル孔47、ゲート孔6等を介して第1の樹脂を射出する。この1次成形により、第1の部分J1が成形される。第1の部分J1が成形されている途中の段階が、図2の(ア)に示されている。
可撓性ホースhから冷却水等を供給して、第1の部分J1の冷却固化を待って、可動盤10を開く。回転盤20はボール17、17、…に押されて可動盤側取付板11から所定の隙間dだけ離れる。この成形位置では、可動盤10を開いても、前述したようにエジェクタプレート30は作動しない。サーボモータ13を起動し、回転盤20を180°所定方向に回転駆動する。そうすると、回転盤20に取り付けられている第1の可動側金型21は、第1の部分J1を保持した状態で、2次成形位置へ駆動される。第2の可動側金型22は、空の状態で1次成形位置へ駆動される。第1の部分J1が残っている第1の可動側金型21が下方の2次成形位置へ駆動され、空の第2の可動側金型22が上方の1次成形位置へ駆動された状態が、図3の(ア)の模式的な平面図に示されている。
可動盤10を固定盤2に対して型締めする。そうすると、第1の固定側金型4のコア5と第2の可動側金型22の凹部24とにより第1の部分J1を成形するためのキャビティJ1Kが構成される。同時に第2の固定側金型7の凹部8と、第1の可動側金型21の凹部23に残っている第1の部分J1とにより第2の部分J2を成形するためのキャビティJ2Kが構成される。今度は、第1の射出ユニット41から第1の樹脂を、第2の射出ユニット42から第2の樹脂を実質的に同時に射出する。この1、2次成形を実質的に同時に行うことにより、第1の部分J1と、第1の部分J1に第2の部分J2が一体的に成形された複合成形品Jが略同時に成形される。このようにキャビティJ1K、J2Kが構成され、そして充填している途中の段階が図2の(イ)に示され、模式的には図3の(イ)の平面図に示されている。
可撓性ホースh、hから冷却水等を供給して、第1の部分J1と複合成形品Jの冷却固化を待って、可動盤10を開く。今度は2次成形が行われた後の型開であるので、エジェクタプレート30が作動して第2のサイドエジェクタピン32により第2のノックピン36が突き出て複合成形品Jは突き出される。複合成形品Jが突き出され、第1の可動側金型21が空になった状態が、図3の(ウ)に示されている。回転盤20は、ボール17、17、…に押されて可動盤側取付板11から所定の隙間dだけ離れ、回転できる状態になっている。サーボモータ13により回転盤20を、今度は逆方向に180°回転駆動する。これにより、第1の可動側金型21は、空になって1次成形位置へ駆動され、第1の部分J1が残っている第2の可動側金型22は2次成形位置へ駆動される。この駆動された状態が図3の(エ)に示されている。この状態は、第1、2の可動側金型21、22が入れ替わっただけで、図3の(ア)に示されている状態に戻っている。型締めする。そうすると、第1の可動側金型21で1次成形が、第2の可動側金型22で2次成形ができる状態になる。1、2次成形を同時に実施する。これにより、第1の可動側金型21で第1の部分J1が、第2の可動側金型22で複合成形品Jが成形される。このようにして成形された状態が図3の(オ)に示されている。以下、同様にして成形する。
本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な形で実施できる。例えば、上記実施の形態では、第1、2の固定側金型4、7に対して第1、2の可動側金型21、22がそれぞれ設けられているので、すなわち対になる金型が2組適用されているので、1成形サイクル当たり1個の複合成形品Jが得られるが、図4に模式的に示されているように、回転盤20に2個の第1の可動側金型21、21’と、2個の第2の可動側金型22、22’とを設けると、2個宛の複合成形品を同時に成形することができる。このとき、前記2個の第1の可動側金型21、21’と、2個の第2の可動側金型22、22’とに対応して、固定盤取付板3に4個の固定側金型を取り付けることは当然である。上記のように対になる金型の数を増やして複数個の複合成形品を同時に成形するように実施することもできる。このとき、同様にして色の異なる射出材料を射出して2色あるいは複数色からなる複合成形品を成形できることは明らかである。
また、前記実施の形態では、異なる2種類の対になる固定側金型が適用されているので、第1、2の部分J1、J2からなる複合成形品Jが得られるが、3種類の対になる金型を適用すると、第1〜3の部分からなる複合成形品が得られる。このときの第1〜3の可動側金型の配置例が図5に模式的に示されている。すなわち、回転盤20に、第1〜3の可動側金型23a〜23cが円周方向に120°の間隔をおいて取り付けられている。図5の(ア)において、第3の可動側金型23cが示されている位置が1次成形位置、第1の可動側金型23aが示されている位置が2次成形位置、そして第2の可動側金型23bが示されている位置が3次成形位置である。
以下、第1〜3の可動側金型23a〜23cの動きを主として成形例を簡単に説明する。図5の(ア)は、1、2および3次成形が実質的に同時にできる状態になっている第1〜3の可動側金型23a〜23cの位置を示している。すなわち、第3の可動側金型23cは空になって第1の樹脂を射出ができる状態になっている。第1の可動側金型23aには第1の部分J1が残って、この上に第2の樹脂を射出できるよう状態になっている。そして、第2の可動側金型23bには第1、2の部分J1、J2が残って、その上に第3の樹脂を射出できる状態になっている。1〜3次成形を略同時に実施する。そうすると、図5の(イ)に示されているように、第3の可動側金型23cでは第1の部分J1が、第1の可動側金型23aでは第1の部分J1の上に第2の部分J2が、そして第2の可動側金型23bでは第1〜3部分からなる複合成形品Jが成形される。
冷却固化を待って、可動盤10を開くと、第2の可動側金型23bにより成形された複合成形品Jが突き出される。突き出され、第2の可動側金型23bが空になった状態が図5の(ウ)に示されている。回転盤20を反時計針方向に120°駆動して型締めする。この状態が図5の(エ)に示されている。そうすると、第2の可動側金型23bは空になって第1の樹脂を射出できる状態に、第3の可動側金型23cには第1の部分J1が残って、この上に第2の樹脂を射出できるような状態に、そして第1の可動側金型23aは第1、2の部分J1、J2が残って、その上に第3の樹脂を射出できるような状態になる。1〜3次成形を略同時に実施する。この射出が終わって第2の可動側金型23bに第1の部分J1が、第3の可動側金型23cに第1、2の部分J1、J2が、そして第3の可動側金型23aに第1〜3の部分からなる複合成形品Jがそれぞれ得られた状態が図5の(オ)に示されている。
可動盤10を開く。そうすると、前述したように複合成形品Jが突き出される。複合成形品Jが突き出された後の状態が、図5の(カ)に示されている。さらに回転盤20を反時計針方向に120°回転駆動する。あるいは、時計針方向に240°回転駆動する。回転盤20を、このように回転駆動しても360°は超えていない。したがって、回転継手等の格別な装置を使用することなく、可撓性ホースhを回転盤20の回転に追従させることができる。回転盤20を上記のように回転駆動すると、図5の(キ)に示されているように、空の第1の可動側金型23aは、1次成形位置へ、第1の部分J1が残っている第2の可動側金型23bは2次成形位置へ、そして第1、2の部分J1、J2が残っている第3の可動側金型23cは3次成形位置へくる。型締めする。そうすると、1〜3次成形を実質的に同時に行うことができるようになる。1〜3次成形を実施して、第1の可動側金型23aで第1の部分J1が、第2の可動側金型23bで第1、2の部分J1、J2が、そして第3の可動側金型23cで第1〜3部分からなる複合成形品Jが成形された状態が、図5の(ク)に示されている。可動盤20を開くと、図5の(ケ)に示されているように、第3の可動側金型23cで成形された第1〜3部分からなる複合成形品Jが突き出される。以下同様にして成形する。このようにして第1〜3部分からなる複合成形品を成形するとき、第1〜3の可動側金型23a〜23cを2個宛設けて、2個宛成形できることは明らかである。同様にして複数個宛成形できることも明らかである。
また、回転盤20を固定して、すなわち回転盤20を可動盤10の一部と見なして回転盤20に一般的な可動側金型を取り付けると、従来周知の射出成形機と同様にして成形できることは明らかである。縦型の標準的な射出成形機に、可動盤側取付板に可動側側金型を取り付けて上記実施の形態のように、成形できることも明らかである。さらには、本実施の形態に係る型装置は縦型の射出成形機にも取り付けられることも明らかである。
本発明の実施の形態を示す図で、その(ア)は型装置と射出装置の一部を示す断面図、その(イ)は(ア)において矢視イーイ方向に見た模式的な側面図、その(ウ)は可動盤側取付板と回転盤との間の詳細を示す断面図である。 本発明の実施の形態の作用を説明するための型装置の断面図で、その(ア)は1次成形をしている状態を、その(イ)は1、2次成形を同時に実施している状態をそれぞれ示す断面図、その(ウ)は本実施の形態により得られる複合成形品を示す断面図である。 本発明の実施の形態の作用を説明するための図で、その(ア)〜(オ)は、回転盤に取り付けられている第1、2の可動側金型がそれぞれの成形位置に位置している状態を模式的に示す平面図である。 本発明の可動側金型の他の実施の形態を模式的に示す平面図である。 本発明の可動側金型のさらに他の実施の形態を示す図、その(ア)〜(ケ)はそれぞれ異なる成形位置に位置している状態を模式的に示す平面図である。 従来の標準的な射出成形機を一部断面にして示す正面図である。 従来例を示す図で、その(ア)は側金型を型開状態で示す断面図、その(イ)はその複合成形品を示す断面図である。
符号の説明
1 型装置 2 固定盤
4 第1の固定側金型 5 コア
7 第2の固定側金型 8 凹部
10 可動盤 12 筒状ガイド部材
13 サーボモータ 17 ボール
21 第1の可動側金型 22 第2の可動側金型
30 エジェクタプレート 31 中心エジェクタピン
32 サイドエジェクタピン 36 第2のノックピン
40 射出装置

Claims (7)

  1. 可動盤(10)を固定盤(2)に対して型締めして、前記固定盤(2)に取り付けられている第1の固定側金型(4)と前記可動盤(10)に型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動可能に設けられている回転盤(20)に取り付けられている一方の可動側金型(21)とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記固定盤(2)に取り付けられている第2の固定側金型(7)と前記回転盤(20)に取り付けられている他方の可動側金型(22)に残っている第1の部分(J1)とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形とを、実質的に同時に実施し、
    このとき、前記可動盤(10)側から前記回転盤(20)の中心部の非回転部分(12)を介して前記可動側金型(21、22)に温度調節用の液体を給排し、
    前記可動盤(10)を開いて2次成形された2層からなる複合成形品(J)を取り出し、前記回転盤(20)を一方向に180°回転駆動してして型締めして、前記第1の固定側金型(4)と前記他方の可動側金型(22)とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型(7)と前記一方の可動側金型(21)に残っている第1の部分(J1)とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形とを実質的に同時に実施し、
    このとき、前記可動盤(10)側から前記回転盤(20)の中心部の非回転部分(12)を介して前記可動側金型(21、22)に温度調節用の液体を給排し、
    前記可動盤(10)を開いて2次成形された2層からなる複合成形品(J)を取り出し、前記回転盤(20)を逆方向に180°回転駆動して型締めし、以下同様にして前記1、2次成形を実質的に同時に実施して、型開毎に1個の2層からなる複合成形品(J)を得る複合成形品の成形方法。
  2. 請求項1に記載の成形方法において、前記固定盤(2)には中心線から等距離の位置に円周方向に所定の間隔をおいて1、2次成形用の2n個の固定側金型(4、7、…)が取り付けられ、前記回転盤(20)には成形位置において前記2n個の固定側金型(4、7、…)と整合する2n個の可動側金型(21、22、…)が取り付けられている型装置を使用して、前記1、2次成形を実質的に同時に実施して、型開毎にn個の2層からなる複合成形品(J)を得る複合成形品の成形方法。
  3. 可動盤(10)を固定盤(2)に対して型締めして、前記固定盤(2)に取り付けられている第1の固定側金型と前記可動盤(10)に型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動可能に設けられている回転盤(20)に取り付けられている第1の可動側金型(23a)とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記固定盤(2)に取り付けられている第2の固定側金型と前記回転盤(20)に取り付けられている第2の可動側金型(23b)に残っている第1の部分(J1)とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形と、前記固定盤(2)に取り付けられている第3の固定側金型と前記回転盤(20)に取り付けられている第3の可動側金型(23c)に残っている第1、2の部分(J1、J2)とにより構成されるキャビティに第3の樹脂を射出充填する3次成形とを実質的に同時に実施し、
    このとき、前記可動盤(10)側から前記回転盤(20)の中心部の非回転部分(12)を介して前記第1〜3の可動側金型(23a〜23c)に温度調節用の液体を給排し、
    前記可動盤(10)を開いて3次成形された3層からなる複合成形品(J)を取り出し、前記回転盤(20)を一方向に120°回転駆動して型締めして、前記第1の固定側金型と前記第3の可動側金型(23c)とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型と前記第1の可動側金型(23a)に残っている第1の部分(J1)とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形と、前記第3の固定側金型と前記第2の可動側金型(23b)に残っている第1、2の部分(J1、J2)とにより構成されるキャビティに第3の樹脂を射出充填する3次成形とを実質的に同時に実施し、
    このとき、前記可動盤(10)側から前記回転盤(20)の中心部の非回転部分(12)を介して前記第1〜3の可動側金型(23a〜23c)に温度調節用の液体を給排し、
    前記可動盤(10)を開いて3次成形された3層からなる複合成形品(J)を取り出し、前記回転盤(20)を一方向にさらに120°または逆方向に240°回転駆動して型締めし、前記第1の固定側金型と前記第2の可動側金型(23b)とにより構成されるキャビティに第1の樹脂を射出充填する1次成形と、前記第2の固定側金型と前記第3の可動側金型(23c)に残っている第1の部分(J1)とにより構成されるキャビティに第2の樹脂を射出充填する2次成形と、前記第3の固定側金型と前記第1の可動側金型(23a)に残っている第1、2の部分(J1、J2)とにより構成されるキャビティに第3の樹脂を射出充填する3次成形とを実質的に同時に実施し、
    このとき、前記可動盤(10)側から前記回転盤(20)の中心部の非回転部分(12)を介して前記第1〜3の可動側金型(23a〜23c)に温度調節用の液体を給排し、
    以下同様にして前記1〜3次成形を実質的に同時に実施して、型開毎に1個の3層からなる複合成形品(J)を得る複合成形品の成形方法。
  4. 請求項3に記載の成形方法において、前記固定盤(2)には中心線から等距離の位置に円周方向に所定の間隔をおいて1〜3次成形用の3n個の固定側金型(4、7、…)が取り付けられ、前記回転盤(20)には成形位置において前記3n個の固定側金型(4、7、…)と整合する3n個の可動側金型(21、22、…)が取り付けられている型装置を使用して、前記1〜3次成形を実質的に同時に実施して、型開毎にn個の3層からなる複合成形品(J)を得る複合成形品の成形方法。
  5. 固定盤(2)と、該固定盤(2)に対して型開閉される可動盤(10)とからなり、前記可動盤(10)側に成形品突き出し用のエジェクタ装置(30、31)が設けられ、前記可動盤(10)には可動盤側取付板(11)を介して型締力の中心点を中心として正逆方向に回転駆動される回転盤(20)が取り付けられている型装置であって、
    前記可動盤取付板(11)には中心部に前記固定盤(2)の方へ突き出た筒状ガイド部材(12)が設けられ、前記回転盤(20)は前記筒状ガイド部材(12)に貫通されて回転方向と軸方向とに案内されるようになっていると共に、
    前記筒状ガイド部材(12)には金型温度を調整する温調用流体、コア金型を駆動する作動流体等の流体用の流路(18)が設けられ、
    前記固定盤(2)には、中心線から等距離の位置に円周方向に所定の角度をおいて複数個の固定側金型(4、7、…)が取り付けられ、
    前記回転盤(20)には、成形動作時に前記固定側金型(4、7、…)と対をなす複数個の可動側金型(21、21’、22、22’、23a〜23c)が取り付けられ、
    前記可動側金型(21、21’、22、22’、23a〜23c)には可撓性ホース(h、h…)を介して前記流路(18)から流体が給排されるようになっている、複合成形品成形用の型装置。
  6. 請求項5に記載の型装置において、前記可動盤(10)が開かれると、前記回転盤(20)は前記可動盤側取付板(11)から所定の間隔だけ離間するようになっている複合成形品成形用の型装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の型装置において、前記可動盤(10)に設けられているエジェクタ装置の少なくとも1本のエジェクタピン(31)は、前記可動盤側取付板(11)の筒状ガイド部材(12)からパーティング面側に突き出るようになっている複合成形品成形用の型装置。
JP2008168911A 2008-06-27 2008-06-27 複合成形品の成形方法および成形用の型装置 Active JP4829274B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008168911A JP4829274B2 (ja) 2008-06-27 2008-06-27 複合成形品の成形方法および成形用の型装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008168911A JP4829274B2 (ja) 2008-06-27 2008-06-27 複合成形品の成形方法および成形用の型装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010005952A true JP2010005952A (ja) 2010-01-14
JP4829274B2 JP4829274B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=41586982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008168911A Active JP4829274B2 (ja) 2008-06-27 2008-06-27 複合成形品の成形方法および成形用の型装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4829274B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101907673B1 (ko) * 2017-08-30 2018-10-12 주식회사 엠이더블유 이중 사출성형기용 형체결부
CN113478725A (zh) * 2017-04-26 2021-10-08 佳能株式会社 生产组装产品的方法和组装装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07285146A (ja) * 1994-04-18 1995-10-31 Niigata Eng Co Ltd ロータリ式射出成形機
JPH09183139A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Nissha Printing Co Ltd 2色成形同時絵付け品の製造方法
JPH09207165A (ja) * 1996-01-31 1997-08-12 Nissha Printing Co Ltd 2色成形同時2段階絵付け品の製造方法
JP2004050780A (ja) * 2002-07-24 2004-02-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd 金型反転式成形機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07285146A (ja) * 1994-04-18 1995-10-31 Niigata Eng Co Ltd ロータリ式射出成形機
JPH09183139A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Nissha Printing Co Ltd 2色成形同時絵付け品の製造方法
JPH09207165A (ja) * 1996-01-31 1997-08-12 Nissha Printing Co Ltd 2色成形同時2段階絵付け品の製造方法
JP2004050780A (ja) * 2002-07-24 2004-02-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd 金型反転式成形機

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113478725A (zh) * 2017-04-26 2021-10-08 佳能株式会社 生产组装产品的方法和组装装置
CN113478725B (zh) * 2017-04-26 2023-06-13 佳能株式会社 生产组装产品的方法和组装装置
KR101907673B1 (ko) * 2017-08-30 2018-10-12 주식회사 엠이더블유 이중 사출성형기용 형체결부

Also Published As

Publication number Publication date
JP4829274B2 (ja) 2011-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5115987B2 (ja) 多色成形品の成形方法および多色成形用金型
JP5033091B2 (ja) 多色成形用金型
KR101835704B1 (ko) 복합 성형품 성형용의 사출 성형기
US8215941B2 (en) Interchangeable support system for multi-component injection molds
JP2007118214A (ja) 積層射出成形機および積層射出成形方法
JP2003334838A (ja) 金型交換による成形品の射出及び加飾成形方法
JP2013132812A (ja) 多材成形品の射出成形機およびその成形方法
JP4829274B2 (ja) 複合成形品の成形方法および成形用の型装置
JP5394728B2 (ja) 多色成形品の成形方法と多色成形用金型
US8747094B2 (en) Multilayer molding apparatus and injection molding method
KR100966877B1 (ko) 핫 러너 시스템 및 이를 이용한 사출 성형 방법
JP5151649B2 (ja) 積層品の成形装置及び成形方法
JP2011031534A (ja) 積層成形装置及び積層成形方法
JP5188542B2 (ja) 射出成形機および射出成形方法
JP3562714B2 (ja) 複数個の中空物品の同時射出成形方法及び金型装置
JP3341552B2 (ja) 多色射出成形装置
JP4220799B2 (ja) 複数材成形機及び複数材成形方法
JP6657280B2 (ja) 中空成形品の成形方法および成形装置
KR102155653B1 (ko) 금형용 사출 장치 장착 플레이트 및 금형
JP3166567B2 (ja) 多種材成形用ブロック
JP2585102B2 (ja) 射出成形における多色成形方法
JP4312450B2 (ja) 金型反転式成形機
JP2000301570A (ja) 射出成形機
JP4672898B2 (ja) 樹脂成形品の成形システム
JP6878217B2 (ja) 射出成形金型

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110915

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4829274

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250