JP5899486B2 - インモールド加飾成形方法およびインモールド加飾成形装置 - Google Patents

インモールド加飾成形方法およびインモールド加飾成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、加飾された成形品を得るためのインモールド加飾成形に関する。
従来より、図柄付き射出成形品の生産のために、インモールド加飾成形が利用されている。インモールド加飾成形方法は、金型(成形型)の内部に形成された成形空間(キャビティ)に加飾シートの図柄を配置するステップと、その成形空間に溶融した樹脂を射出するステップと、成形空間から成形品(製品)を取り出すステップを含む。このインモールド加飾成形によれば、樹脂を射出成形するプロセスにおいて、加飾シートが保持していた図柄が、成形品の表面に転写される。よって、加飾された成形品が得られる。一般的なインモールド加飾成形は、下記の手順で行われている。
まず、ロール状の加飾シートが用意される。加飾シートは、基体シートと、その基体シート上の転写層を含み、転写層に、図柄が印刷された加飾層が含まれる。転写層は、加飾層に積層される機能性層を含んでもよい。機能性層は、加飾層に隣接していてもよいし、加飾層と機能性層との間に他の層が配置されていてもよい。
次に、型開きされた成形型の可動型と固定型との間に、長尺の加飾シートが送られて、成形型の成形空間に対応する位置に、加飾シートの図柄が配置される。
次に、クランプ部材が移動して、そのクランプ部材によって可動型のパーティング面に加飾シートが拘束され、その後、可動型のキャビティ面に加飾シートが吸引される。
次に、可動型が移動して、可動型が固定型に密着する(型閉め)。その後、可動型と固定型との間に形成された成形空間に、溶融した樹脂が所定量、射出される。
次に、成形空間に射出された樹脂が冷却される。これにより、樹脂が固化して、成形品となる。その後、可動型が移動して、可動型が固定型から離れる(型開き)。このとき、転写層が基体シートから剥離して、成形品の表面に転写される。これにより、転写層に含まれる加飾層または加飾層と機能性層が、成形品の表面に転写される。
最後に、型開きしている成形型から、成形品が取り出される。その成形品の表面は、加飾層に印刷された図柄によって加飾されている。
以上の一般的なインモールド加飾成形の手順を実現するための従来の成形装置が、例えば、特許文献1に開示されている。図6(a)、図6(b)は、特許文献1に記載された従来の成形装置を示している。具体的には、図6(a)は、特許文献1に記載された従来の成形装置の概略断面図である。図6(a)に示す従来の成形装置は、樹脂材料を射出成形するための成形型として、一対の成形同時加飾用金型60を備えている。一対の成形同時加飾用金型60は、A金型61とB金型62からなる。図6(b)は、A金型61のパート面(パーティング面)63の概略平面図である。
図6(a)、図6(b)に記載された従来の成形装置は、クランプ部材64とシート送り装置70とを備えている。シート送り装置70は、シートロール71と巻き取りロール72を含み、一対の成形同時加飾用金型60が型開きしている間に、シートロール71から巻き取りロール72へ加飾シート73を送って、A金型61とB金型62との間に、加飾シート73に保持されている図柄73aを配置する。クランプ部材64は、図柄73aが位置決めされると、加飾シート73をA金型61のパート面63に押しつける。
また、この従来の成形装置は、クランプ部材64により加飾シート73がA金型61のパート面63に拘束されると、A金型61のキャビティ面65に加飾シート73を吸引するように構成されている。金型61とB金型62は、A金型61のキャビティ面65に加飾シート73が吸引されると、型閉めされる。これにより、一対の成形同時加飾用金型60内に加飾シート73が封入される。
また、この従来の成形装置は、一対の成形同時加飾用金型60が型閉めされると、封入された加飾シート73上に、B金型62に形成されている射出口66から、溶融している樹脂を射出するように構成されている。これにより、射出された樹脂が、型閉めされた一対の成形同時加飾用金型60に形成された成形空間に充填される。
また、この従来の成形装置は、溶融している樹脂が成形空間に充填されると、その樹脂を冷却するように構成されている。これにより、樹脂が固化して、射出成形体(成形品)となる。A金型61とB金型62は、樹脂が固化すると、型開きされる。このとき、加飾シート73から転写層が剥離して、射出成形体の表面に転写される。
また、この従来の成形装置は、A金型61とB金型62を型開きした後に、一対の成形同時加飾用金型60から、加飾された射出成形体を取り出すように構成されている。上述したように、転写層は、図柄73aが印刷された加飾層を含むので、取り出された射出成形体の表面には、図柄73aが転写されている。また、射出成形体の表面に転写によって形成される層(転写層)は、図柄が印刷された加飾層に、例えば紫外線防止機能等の機能を射出成形体の表面に付与可能な機能性層などが積層された多層構造であってもよい。
インモールド加飾成形では、加飾された成形体の外観が良好な外観となるように、加飾シートの図柄が、高い位置決め精度で成形体(成形品)の表面に転写される必要がある。したがって、加飾シートの図柄と金型のキャビティ面との位置合わせが重要となる。そこで、従来より、加飾シートに予め印刷された位置決め用のマークをカメラまたはセンサで検出することにより、加飾シートの図柄の位置決めが行われている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2011−025531号公報 特開平10−034704号公報
上記した加飾シートの図柄の従来の位置決めによれば、加飾シートに予め印刷された位置決め用のマークをカメラまたはセンサで検出することにより、クランプ部材が加飾シートに接触する前に、加飾シートの図柄と金型のキャビティ面とを位置合わせすることが可能である。しかしながら、上記した加飾シートの図柄の従来の位置決めでは、クランプ部材が金型のパーティング面に加飾シートを固定する際に、加飾シートの図柄の所望の位置からの位置ズレが発生する。
加飾シートの図柄の位置ズレは、クランプ部材が加飾シートに接触する前に、加飾シートが金型のキャビティ面から離れていること、及び、その加飾シートに対して、その加飾シートの送り方向に張力が作用していることに起因する。つまり、通常、クランプ部材が加飾シートに接触する前に、加飾シートの図柄が位置決めされるときには、加飾シートが撓まないように、金型を挟んで配置される各種のロール(例えば、図6(a)に示す成形装置では、シートロール71、巻き取りロール72、ガイドロール74、75)により、長尺の加飾シートに対して、その加飾シートの送り方向に張力が作用しており、また、これら各種のロールの中心軸の位置は、クランプ部材が加飾シートに接触する前に、金型のパーティング面と加飾シートが接触しないように調整されている。このため、クランプ部材が加飾シートを固定する際に、各種のロールによって加飾シートに作用している張力と、クランプ部材の移動によって加飾シートに作用する張力とのバランスで、加飾シートの図柄の位置が、クランプ部材が加飾シートに接触する前の初期の位置から、変化する。
加えて、成形装置を構成する各部材の寸法誤差と調整誤差により、クランプ部材が加飾シートに最初に接触する位置がばらつくことも、加飾シートの図柄の位置ズレの要因となる。つまり、通常、クランプ部材が加飾シートに接触する前は、金型のパーティング面に対して加飾シートが平行または略平行となるように、金型を挟んで配置される各種のロールの中心軸の位置が調整されている。しかし、クランプ部材が加飾シートに接触する前に、金型のパーティング面に対して加飾シートが平行または略平行となるように調整されていても、成形装置を構成する各部材の寸法誤差と調整誤差により、実際は、クランプ部材が加飾シートに最初に接触する位置にバラツキが生じる。このため、クランプ部材の移動によって加飾シートに張力が作用する過程にバラツキが生じる。この結果、各種のロールによって加飾シートに作用している張力と、クランプ部材の移動によって加飾シートに作用する張力とのバランスが考慮されて、クランプ部材が加飾シートに接触する前に加飾シートの図柄が位置決めされたとしても、クランプ部材が加飾シートを固定する際に、加飾シートの図柄の所望の位置からの位置ズレが発生する。
以上のように、上記した加飾シートの図柄の従来の位置決めだけでは、クランプ部材が金型のパーティング面に加飾シートを拘束する際に、加飾シートの図柄の所望の位置からの位置ズレが発生して、成形体の表面における図柄の位置の精度が低下するおそれがある。特に、成形品の表面に転写される図柄に、ロゴのような高い位置決め精度が求められる図柄が含まれる場合、そのロゴのような図柄の位置ズレは、成形品の外観不良の大きな要因となる。
そこで、本発明は、成形品の表面における図柄の位置の精度を向上させて、成形品の外観品位を向上させることが可能なインモールド加飾成形方法を提供することを目的の一つとする。また、本発明は、成形品の表面における図柄の位置の精度を向上させて、成形品の外観品位を向上させることが可能なインモールド加飾成形装置を提供することを目的の一つとする。
本発明のインモールド加飾成形方法の一側面は、金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するインモールド加飾成形方法において、長尺の前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置する工程と、クランプ部材を、型開きしている前記金型のパーティング面に向けて移動させて、前記クランプ部材によって、張力が作用している前記加飾シートを、前記パーティング面に押しつける工程と、前記金型を型閉めして、前記金型の内部に前記成形空間を形成する工程と、前記成形空間に、溶融している前記樹脂を射出する工程と、溶融している前記樹脂を冷却して、前記樹脂を固化させる工程と、前記金型を型開きして、固化した前記樹脂からなり、かつ前記加飾シートの図柄が転写された前記成形品を得る工程と、を具備し、前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、前記クランプ部材が移動する際に、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、長尺の前記加飾シートが、前記金型を挟んで対向配置された一対のロールに架け渡されており、その一対のロールの各中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して傾き、かつ、その平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向に直交する方向において、前記一対のロールの各中心軸の傾きに応じた角度で、傾くとともに、前記加飾シートの送り方向においても、前記一対のロールの各中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いていることである。
また、本発明のインモールド加飾成形方法の他の側面は、金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するインモールド加飾成形方法において、長尺の前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置する工程と、クランプ部材を、型開きしている前記金型のパーティング面に向けて移動させて、前記クランプ部材によって、張力が作用している前記加飾シートを、前記パーティング面に押しつける工程と、前記金型を型閉めして、前記金型の内部に前記成形空間を形成する工程と、前記成形空間に、溶融している前記樹脂を射出する工程と、溶融している前記樹脂を冷却して、前記樹脂を固化させる工程と、前記金型を型開きして、固化した前記樹脂からなり、かつ前記加飾シートの図柄が転写された前記成形品を得る工程と、を具備し、前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、前記クランプ部材が移動する際に、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、長尺の前記加飾シートが、前記金型を挟んで対向配置された一対のロールに架け渡されており、その一対のロールの各中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して傾き、かつ、その平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、
前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向に直交する方向において、前記一対のロールの各中心軸の傾きに応じた角度で、傾くとともに、前記加飾シートの送り方向においても、前記一対のロールの各中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いていることである。
また、本発明のインモールド加飾成形装置の一側面は、金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するように構成されたインモールド加飾成形装置において、型開き可能で、型開きしたときに表出するパーティング面を有し、型閉めしたときに前記成形空間を形成する前記金型と、型開きしている前記金型へ長尺の前記加飾シートを送るシート送り部と、型開きしている前記金型から、前記シート送り部によって送られた前記加飾シートを収納し、かつ、前記シート送り部と共に、前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置するシート収納部と、型開きしている前記金型のパーティング面へ向けて移動して、前記加飾シートを前記パーティング面に押しつけるクランプ部材と、を備え、前記クランプ部材が移動する前に、前記シート送り部と前記シート収納部により、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、前記クランプ部材が移動することにより、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、前記シート送り部と前記シート収納部がそれぞれ、前記金型を挟んで対向配置されたロールを有し、その各ロールに長尺の前記加飾シートが架け渡されており、その各ロールの中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向において、前記各ロールの中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いていることである。
また、本発明のインモールド加飾成形装置の他の側面は、金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するように構成されたインモールド加飾成形装置において、型開き可能で、型開きしたときに表出するパーティング面を有し、型閉めしたときに前記成形空間を形成する前記金型と、型開きしている前記金型へ長尺の前記加飾シートを送るシート送り部と、型開きしている前記金型から、前記シート送り部によって送られた前記加飾シートを収納し、かつ、前記シート送り部と共に、前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置するシート収納部と、型開きしている前記金型のパーティング面へ向けて移動して、前記加飾シートを前記パーティング面に押しつけるクランプ部材と、を備え、前記クランプ部材が移動する前に、前記シート送り部と前記シート収納部により、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、前記クランプ部材が移動することにより、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、前記シート送り部と前記シート収納部がそれぞれ、前記金型を挟んで対向配置されたロールを有し、その各ロールに長尺の前記加飾シートが架け渡されており、その各ロールの中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して傾き、かつ、その平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向に直交する方向において、前記各ロールの中心軸の傾きに応じた角度で、傾くとともに、前記加飾シートの送り方向においても、前記各ロールの中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いていることである。
本発明によれば、加飾シートの面の傾きに応じて、まず、クランプ部材の少なくとも1箇所が加飾シートに接触し、それ以降に、クランプ部材の他の箇所が加飾シートに接触する。よって、加飾シートの面の傾きに応じて、加飾シートがクランプ部材に最初に接触する位置が規定される。そして、加飾シートがクランプ部材に最初に接触する位置で発生する摩擦力の作用により、クランプ部材が加飾シートをパーティング面に押しつける過程で、成形品の表面に転写される図柄のうち、加飾シートがクランプ部材に最初に接触する位置に比較的近い範囲内の部分において、加飾シートの送り方向の張力に起因するその部分の位置ズレが発生し難くなる。したがって、加飾シートがクランプ部材に最初に接触する位置に比較的近い範囲内に、加飾シートの所定部分が配置されることにより、その加飾シートの所定部分が、クランプ部材が加飾シートをパーティング面に押しつける過程で、所望の位置からズレ難くなる。そこで、加飾シートの図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分(例えば、ロゴが印刷されている部分)が、加飾シートがクランプ部材に最初に接触する位置に比較的近い範囲内に配置されるように、加飾シートの面の傾きが調整されて加飾シートがクランプ部材に最初に接触する位置が規定されることにより、加飾シートの図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の位置ズレが、クランプ部材が加飾シートをパーティング面に押しつける過程で、起こり難くなる。つまり、加飾シートの図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の位置決め精度が向上する。この結果、加飾シートの図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の再現性が向上する。
したがって本発明によれば、クランプ部材が加飾シートに接触する前に、加飾シートが金型のパーティング面から離れており、かつ、加飾シートに対し、加飾シートの送り方向に張力が作用していても、成形品の表面における図柄の位置の精度の向上を図り、成形品の外観品位の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置が備える一対の成形同時加飾用金型のうちのA金型の構造の概略と加飾シートの概略を示す図 本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置の構造の概略を示す側断面図 本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置の構造の概略を、図3に示す矢印Bの方向から見た矢視図 本発明の実施の形態2におけるインモールド加飾成形装置が備える一対の成形同時加飾用金型のうちのA金型の構造の概略と加飾シートの概略を示す図 特許文献1に記載された従来の成形装置を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。但し、同じ構成要素には同じ符号を付して、説明を省略する。また、図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。また図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は図面作成の都合上から、実際とは異なる。なお、以下の実施の形態で示す各構成要素の形状や、数、配置、構成等は一例であって特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置が備える一対の成形同時加飾用金型のうちのA金型の構造の概略と加飾シートの概略を示す平面図であり、図1(b)は、そのA金型に対する加飾シートの配置を示す側面図であり、図1(c)は、そのA金型に対する加飾シートの配置を示す正面図である。図2(a)〜図2(c)は、本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置の動作を説明するための断面図であり、図1(a)に示すA−A線に沿って切断したA金型と加飾シートの断面の概略を示している。図3は、本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置の構造の概略を示す側断面図である。
この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、図3に示すように、金型として、一対の成形同時加飾用金型1を備えている。一対の成形同時加飾用金型1は、A金型2とB金型3からなる。一対の成形同時加飾用金型1(A金型2とB金型3)は、型開き可能で、型開きしたときに表出するパーティング面(A金型2のパーティング面4とB金型3のパーティング面5)を有し、型閉めしたときに成形空間(図示せず)を形成する。A金型2は凹形状のキャビティ面6を有し、B金型3は、凹形状のキャビティ面6と共に成形空間を形成する凸形状のキャビティ面7を有する。この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、型閉めされた一対の成形同時加飾用金型1の内部に形成された成形空間に、長尺の加飾シート8の所定部分を配置し、その後、その成形空間に溶融した樹脂(図示せず)を供給して、その樹脂を射出成形することにより、成形品(図示せず)の表面に加飾シート8が保持する図柄を転写するように構成されている。
また、この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、図3に示すように、シート送り部として、加飾シート送り装置9を備える。加飾シート送り装置9は、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1へ長尺の加飾シート8を送る。
また、この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、図3に示すように、シート収納部として、加飾シート巻き取り装置10を備える。加飾シート巻き取り装置10は、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1から、加飾シート送り装置9によって送られた加飾シート8を収納する。また、加飾シート巻き取り装置10は、加飾シート送り装置9と共に、加飾シート8に対し、加飾シート8の送り方向に張力を作用させながら、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1内において、成形空間に対応する範囲内に加飾シート8の所定部分を配置する。
さらに、この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、図3に示すように、クランプ部材11を備える。クランプ部材11は、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面へ向けて移動して、加飾シート8をパーティング面に押しつける。具体的には、クランプ部材11は、凹形状のキャビティ面6が形成されているA金型2のパーティング面4へ向けて移動して、加飾シート8をパーティング面4に押しつける。B金型3には、一対の成形同時加飾用金型1が型閉めされたときにクランプ部材11がB金型3に干渉しないように、クランプ部材11に対応する凹部12が形成されている。
また、この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、図3に示すように、凸形状のキャビティ面7が形成されたB金型3に、成形空間に樹脂を射出するための射出口13が形成されている。一対の成形同時加飾用金型1が型閉めされると、溶融している樹脂が、射出口13から、成形空間に封入された加飾シート8上に射出され、その射出された樹脂が成形空間に充填される。
また、この実施の形態1において、加飾シート8の面は、クランプ部材11が移動する前に、加飾シート送り装置9と加飾シート巻き取り装置10により、A金型2のパーティング面4に対して傾いている。この実施の形態1では、加飾シート8の面は、図1(b)および図1(c)に示すように、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の送り方向に傾くとともに、加飾シート8の送り方向に直交する方向にも傾いている。
なお、加飾シート8の面は、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の送り方向と、加飾シート8の送り方向に直交する方向に傾斜しているので、例えば図1(b)に示すようにA金型2と加飾シート8を側面から見たときには、実際は、傾いている加飾シート8の面が視認される。しかし、図1(b)は、理解し易くするために、加飾シート8の面を省略して、加飾シート8を図示している。これは、他の図においても、同様である。
この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置では、A金型2のパーティング面4に対して加飾シート8の面が傾いているので、図2(a)〜図2(c)に示すように、クランプ部材11が移動したときに、加飾シート8の面の傾きに応じて、まず、クランプ部材11の少なくとも1箇所が加飾シート8に接触し、それ以降に、クランプ部材11の他の箇所が加飾シート6に接触する。
また、この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置は、以下のように動作して、樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に加飾シート8の図柄を転写する。
まず、インモールド加飾成形装置は、長尺の加飾シート8に対し、加飾シート8の送り方向に張力を作用させながら、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1内において、成形空間(図示せず)に対応する範囲内に加飾シート8の所定部分を配置する。このとき、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面(A金型2のパーティング面4)に対して、加飾シート8の面が傾いている。
次にインモールド加飾成形装置は、クランプ部材11を、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面(A金型2のパーティング面4)に向けて移動させて、クランプ部材11によって、張力が作用している加飾シート8を、パーティング面4に押しつける。このとき、加飾シート8の面の傾きに応じて、まず、クランプ部材11の少なくとも1箇所が加飾シート8に接触し、それ以降に、クランプ部材11の他の箇所が加飾シート8に接触する。
クランプ部材11によってA金型2のパーティング面4に加飾シート8が固定された後、インモールド加飾成形装置は、一対の成形同時加飾用金型1を型閉めして、一対の成形同時加飾用金型1の内部に成形空間(図示せず)を形成する。これにより、一対の成形同時加飾用金型1の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シート8の所定部分が配置される。
次にインモールド加飾成形装置は、成形空間に、溶融している樹脂(図示せず)を射出し、その後、その樹脂を冷却して、固化させる。
なお、クランプ部材11によってA金型2のパーティング面4に加飾シート8が固定された後、一対の成形同時加飾用金型1が型閉めされる前に、A金型2の凹形状のキャビティ面6に加飾シート8が真空吸着されるのが好適である。溶融している樹脂が成形空間に射出される前に、凹形状のキャビティ面6に加飾シート8が吸着されることにより、樹脂の射出圧による加飾シート8の破れの発生が減少するためである。
図示しない成形空間内の樹脂が固化すると、インモールド加飾成形装置は、一対の成形同時加飾用金型1を型開きする。これにより、固化した樹脂からなり、かつ加飾シート8の図柄が転写された成形品(図示せず)が取得される。なお、この型開きと同時に、加飾された成形品が、一対の成形同時加飾用金型1から取り出されてもよい。
この実施の形態1によれば、加飾シート8の面の傾きに応じて、まず、クランプ部材11の少なくとも1箇所が加飾シート8に接触し、それ以降に、クランプ部材11の他の箇所が加飾シート8に接触する。よって、加飾シート8の面の傾きに応じて、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置が規定される。そして、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置で発生する摩擦力の作用により、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程で、成形品の表面に転写される図柄のうち、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に比較的近い範囲内の部分において、加飾シート8の送り方向の張力に起因するその部分の位置ズレが発生し難くなる。したがって、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に比較的近い範囲内に、加飾シート8の所定部分が配置されることにより、その加飾シート8の所定部分が、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程で、所望の位置からズレ難くなる。そこで、加飾シート8の図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分(例えば、図1(a)に示すように、加飾シート8の図柄8aに含まれるロゴ部8b)が、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に比較的近い範囲内に配置されるように、加飾シート8の面の傾きが調整されてクランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置が規定されることにより、クランプ部材11が加飾シート8をパーティング面4に押しつける過程で、加飾シート8の図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の位置ズレが起こり難くなる。逆に言えば、加飾シート8の図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分に比較的近い位置で、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触するように、加飾シート8の面の傾きが調整されることにより、加飾シート8の図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の位置ズレが起こり難くなる。このため、加飾シート8の図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の位置決め精度が向上する。この結果、加飾シート8の図柄に含まれる高い位置決め精度が要求される部分の再現性が向上する。
したがって、この実施の形態1によれば、クランプ部材11が加飾シート8に接触する前に、加飾シート8がA金型2のパーティング面4から離れており、かつ、加飾シート8に対し、加飾シート8の送り方向に張力が作用していても、成形品の表面における図柄の位置の精度の向上を図り、成形品の外観品位の向上を図ることが可能となる。
例えば、ロゴが印刷されているロゴ部8b(上記した加飾シート8の所定部分)に対して、図1(a)に示すように基準箇所8cが設定され、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置にその基準箇所8cが比較的近くなるように、加飾シート8の面が傾いていれば、逆に言えば、ロゴ部8bの基準箇所8cに比較的近い位置で、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触するように、加飾シート8の面が傾いていれば、図2(a)〜図2(c)に示すように、基準箇所8cは、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程で、クランプ部材11が移動する前にA金型2に対して基準箇所8cが位置決めされた位置(基準箇所8cの初期の位置)21から、ズレ難くなる。したがって、ロゴ部8bの基準箇所8cの位置ズレが発生し難くなるので、クランプ部材11が加飾シート8をパーティング面4に押しつける過程で、ロゴ部8bの位置ズレも起こり難い。
この実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置および加飾シートは、以下で説明するように任意に構成されてもよい。
この実施の形態1では、図1(a)に示すように、平面視したときの形状が矩形枠形状の1つのクランプ部材11がA金型2に備えられている。このクランプ部材11は、加飾シート8に保持されている図柄8aの周囲をパーティング面4に押さえつけるように配置される。なお、無論、クランプ部材11の形状や配置などは、これに限定されるものではなく、クランプ部材11は、加飾シート8をA金型2のパーティング面4に固定可能な構成であればよい。またインモールド加飾成形装置は、加飾シート8をA金型2のパーティング面4に固定する複数のクランプ部材を備えてもよい。
A金型2には、さらに、図1(a)に示すように、クランプ部材11をA金型2のパーティング面4に対して近づけたり遠ざけたりするための4つのロッド14が備えられている。ロッド14が下がることにより、クランプ部材11が加飾シート8を押し下げ、加飾シート8がパーティング面4に固定される。この実施の形態1では、ロッド14は、クランプ部材11の各コーナーの近傍において、クランプ部材11に連結されている。なお、無論、ロッド14の配置位置や数などは、これに限定されるものではい。また、クランプ部材11を移動させる部材は、ロッド14に限定されるものではない。クランプ部材11を移動させる部材は、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1へ送られる加飾シート8の移動を妨げない位置で、クランプ部材11をA金型2のパーティング面4に対して近づけたり遠ざけたりすることが可能な構成であればよい。
加飾シート8には、成形品に転写される図柄8aが予め印刷されており、その図柄8aは、高い位置決め精度が要求されるロゴ部8bを含む。加飾シート8は、基体シート(図示せず)と、その基体シート上の転写層(図示せず)を含み、転写層に、図柄8aが印刷された加飾層(図示せず)が含まれる構成であってもよい。加飾シート8の転写層は、一対の成形同時加飾用金型1が型開きしたときに、加飾シート8から剥離して、成形品の表面に転写される。また、転写層は、加飾層に積層される機能性層を含んでもよい。機能性層は、加飾層に隣接していてもよいし、加飾層と機能性層との間に他の層が配置されていてもよい。転写層が機能性層を含む場合、成形品の表面に転写によって形成される層(転写層)は、図柄が印刷された加飾層に、例えば紫外線防止機能等の機能を射出成形体の表面に付与可能な機能性層などが積層された多層構造となる。
加飾シート8には、図1(a)に示すように、加飾シート8の送り方向において、加飾シート8の位置決めを行うためのアライメントマーク15が印刷されていてもよい。アライメントマーク15は、加飾シート8に保持される各図柄8aごとに印刷されるのが好適である。さらに、加飾シート8には、図1(a)に示すように、加飾シート8の送り方向を補正するためのアライメントライン16が印刷されていてもよい。なお、一般的に、加飾シート8の送り方向は、平面視したときに、A金型2の凹形状のキャビティ面6の中心線と平行となるように、設定される。アライメントライン16は、加飾シート8の送り方向に沿って連続して印刷されてもよいし、加飾シート8の送り方向に沿って、部分的に印刷されてもよい。アライメントライン16が部分的に印刷される場合、アライメントライン16は、加飾シート8に保持される各図柄8aごとに印刷されるのが好適である。加飾シート8にアライメントマーク15とアライメントライン16が印刷されている場合、アライメントマーク15とアライメントライン16をモニタリングするためのカメラ(例えば、CCDカメラ等)またはセンサ(例えば、CCDセンサ等)がインモールド加飾成形装置に備えられる。アライメントマーク15とアライメントライン16をモニタリングすることにより、クランプ部材11で固定される前の加飾シート8の図柄8aの位置を所定の位置に位置決めすることが容易となる。なお、アライメントマーク15とアライメントライン16のいずれか一方のみが加飾シート8に印刷されてもよい。
図柄8aに含まれるロゴ部8bは、A金型2に対して高い精度で位置決め可能なことが求められる。そのため、ロゴ部8bに対する基準箇所8cが、A金型2に対して高い精度で位置決めされることが求められる。一方、上述したように、この実施の形態1によれば、ロゴ部8bの基準箇所8cが、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に比較的近くなるように、パーティング面4に対して加飾シート8の面が傾いている場合、図2(a)〜図2(c)に示すように、その基準箇所8cは、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程で、クランプ部材11が移動する前にA金型2に対して基準箇所8cが位置決めされた初期の位置21から、ズレ難くなる。つまり、ロゴ部8bの基準箇所8cが、A金型2に対して高い精度で位置決めされる。
この実施の形態1では、図1(a)に示すように、ロゴ部8bは、図柄8aの領域内において、加飾シート8の送り方向に対して後端側(図1(a)において左側)に印刷されている。したがって、クランプ部材11において、加飾シート8の送り方向に対して後端側(図1(a)において左側)の部分が、加飾シート8に最初に接触するように、パーティング面4に対する加飾シート8の面の傾きが調整されると、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程で、ロゴ部8bの位置ズレが起こり難くなり、ロゴ部8bがA金型2に対して高い精度で位置決めされる。
クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置は、クランプ部材11において、加飾シート8の送り方向に対して後端側(図1(a)において左側)の部分の全部であってもよいし、その後端側の部分の一部であってもよい。この実施の形態1では、クランプ部材11において、加飾シート8の送り方向に対して後端側の一方のコーナー部が、加飾シート8に最初に接触するように、加飾シート8が、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の送り方向および加飾シート8の送り方向と直交する方向の両方向において斜めになって、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1へ送られる。
また、この実施の形態1では、図1(a)に示すように、アライメントマーク15が、加飾シート8の送り方向に直交する方向における加飾シート8の一方の端側(図1(a)の下側)で、かつ、加飾シート8の送り方向に対して図柄8aの上流側に印刷されている。そして、加飾シート8は、図1(b)に示すように、加飾シート8の送り方向の上流側(図1(b)の左側)が、加飾シート8の送り方向の下流側(図1(b)の右側)よりもクランプ部材11に近くなるように斜めになり、かつ、図1(c)に示すように、アライメントマーク15が印刷されている側(図1(c)の下側)が、その反対側(図1(c)の上側)よりも、クランプ部材11に近くなるように斜めになる。このため、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置をクランプ部材基準位置17と定義すると、図1(a)に示すように、この実施の形態1では、アライメントマーク15に比較的近い位置で、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する。このように、ロゴ部8bの基準箇所8cに比較的近い位置に設定されるクランプ部材基準位置17が、アライメントマーク15に比較的近い場合、アライメントマーク15を基準に図柄8aが位置決めされるので、クランプ部材基準位置17に比較的近い位置に、確実に、ロゴ部8bの基準箇所8cが配置される。
また、この実施の形態1によれば、上述したように、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置で発生する摩擦力の作用により、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程で、ロゴ部8bの位置ズレが発生し難くなる。したがって、加飾シート8に接触するクランプ部材11の面の中で、少なくとも加飾シート8に最初に接触する箇所が、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程でクランプ部材11に対して加飾シート8が滑らない程度の摩擦抵抗を持つのが好適である。より好適には、クランプ部材11は、加飾シート8に接触するクランプ部材11の面の中で、加飾シート8の送り方向の上流側の部分(例えば、図1(a)において、クランプ部材11の左端の部分)と、加飾シート8の送り方向の下流側の部分(例えば、図1(a)において、クランプ部材11の右端の部分)のうち、クランプ部材11が移動する前に加飾シート8により近い部分が、クランプ部材11に対して加飾シート8が滑らない程度の摩擦抵抗を持つように、構成される。
または、クランプ部材11は、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置で加飾シート8が滑らないように、加飾シート8に対向するクランプ部材11の面から突出する滑り防止部材を備えてもよい。クランプ部材11が滑り防止部材を備える場合、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触した位置で、滑り防止部材により、加飾シート8がクランプ部材11に対して固定される。滑り防止部材には、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押しつける過程でクランプ部材11に対して加飾シート8が滑らない程度の摩擦抵抗を持つ部材が使用される。例えば、滑り防止部材としてゴム部材が使用されてもよい。この実施の形態1では、図1(a)に示すように、環状の滑り防止部材18が使用される。環状の滑り防止部材18には、例えばOリングが使用される。滑り防止部材は、少なくとも、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に、設ける必要がある。より好適には、滑り防止部材は、加飾シート8に接触するクランプ部材11の面の中で、加飾シート8の送り方向の上流側の部分(例えば、図1(a)において、クランプ部材11の左端の部分)と、加飾シート8の送り方向の下流側の部分(例えば、図1(a)において、クランプ部材11の右端の部分)のうち、クランプ部材11が移動する前に加飾シート8により近い部分に、設ける。
以上のように、この実施の形態1では、加飾シート8が、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の送り方向および加飾シート8の送り方向と直交する方向の両方向において斜めになるように、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1へ送られる。このため、加飾シート8は、図1(a)に示すクランプ部材基準位置17からクランプ部材11に接触し始め、加飾シート8がクランプ部材11によって押し下げられるにしたがって、クランプ部材基準位置17を起点に、加飾シート8がA金型2に固定されることになる。
続いて、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2のパーティング面4に押さえつける過程について、図2(a)〜図2(c)を参照して説明する。
図2(a)は、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1へ加飾シート8が送られて、A金型2に対して加飾シート8が位置決めされた状態を示す。この実施の形態1では、加飾シート8の送り方向の下流側(図2(a)における下側)よりも、加飾シート8の送り方向の上流側(図2(a)における上側)において、加飾シート8の面がA金型2のパーティング面4から離れるように、加飾シート8が傾斜している。このとき、加飾シート8に対して、加飾シート8のたわみ防止のために、図2(a)に矢印で示すように、加飾シート8の送り方向の両側(上流側と下流側)に張力が作用している。
図2(b)は、クランプ部材11が加飾シート8に接触し始めた状態を示している。この実施の形態1では、加飾シート8の送り方向に対するクランプ部材11の後端側(図2(a)において上側)の部分が、加飾シート8に最初に接触する。このとき、この実施の形態1では、クランプ部材11に環状の滑り防止部材18が備えられているため、加飾シート8において、クランプ部材11の後端側に接触した部分が、滑り防止部材18により、クランプ部材11に対して拘束される。一方、加飾シート8の送り方向に対するクランプ部材11の前端側(図2(a)において下側)の部分は、加飾シート8に接触していない。このため、加飾シート8に対して、加飾シート8の送り方向の両側に作用していた張力のうち、加飾シート8の送り方向の下流側(クランプ部材11が加飾シート8に接触していない側)へ加飾シート8を引っ張る張力のみが残る。したがって、滑り防止部材18によって加飾シート8が拘束されている位置から、加飾シート8の送り方向の下流側では、加飾シート8は、加飾シート8の送り方向の下流側へのみ引っ張られる。
図2(c)は、加飾シート8がクランプ部材11によってパーティング面4に固定された状態を示している。図2(b)から図2(c)の過程において、加飾シート8の送り方向に対するクランプ部材11の前端側(図2(c)において下側)の部分が、加飾シート8に最後に接触する。このため、加飾シート8の送り方向の下流側に残った張力による引っ張りで、加飾シート8の図柄が、加飾シート8の送り方向の下流側へ伸びて、パーティング面4に固定される。このとき、加飾シート8は、クランプ部材11の移動の初期に、加飾シート8の送り方向に対するクランプ部材11の後端側(図2(b)において上側)の部分で、拘束される。そして、図1(a)に示すように、図柄8aの領域内において、加飾シート8の送り方向に対して後端側(図1(a)において左側)にロゴ部8bが印刷されているので、図2(a)〜図2(c)に示すように、ロゴ部の基準箇所8cの初期の位置21からのズレ量は、図柄の領域内において、加飾シート8の送り方向の下流側の箇所22が初期の位置23からズレる量よりも、小さくなる。ここで、下流側の箇所22は、図柄の中で、A金型2に対して位置決め精度が特に求められない部位である。
以上のように、この実施の形態1によれば、加飾シート8の図柄の基準個所がクランプ部材11に比較的近くなるように、A金型2のパーティング面4に対して加飾シート8の面が傾くことにより、加飾シート8の図柄の基準個所が、加飾シート8がクランプ部材11によって固定される前に位置決めされた位置からズレ難くなり、加飾シート8の図柄を高い位置決め精度で成形品に転写することが可能となる。
特に、高い位置決め精度が求められるロゴのような図柄は、加飾シート8から成形品の表面に転写される全図柄の位置決めの基準となる部分であり、この実施の形態1によれば、そのロゴのような図柄に対する基準個所8cが、成形品の表面において再現性良く、高い精度で位置合わせされる。よって、この実施の形態1によれば、成形品の表面における図柄の位置決め精度が向上し、成形品の外観品位が向上する。
また、この実施の形態1によれば、図柄の中で、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に近い部位ほど、初期の位置からズレ難くなる。よって、高い位置決め精度が求められるロゴのような図柄に対する基準個所が、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置に近くなるように、A金型2のパーティング面4に対して加飾シート8が傾斜するのが好適である。
続いて、加飾シート送り装置9と加飾シート巻き取り装置10の構成例を、図3、図4を参照して説明する。
図3に示すように、加飾シート送り装置9と加飾シート巻き取り装置10によって、加飾シート8が、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1のA金型2とB金型3の間に送られる。この実施の形態1では、加飾シート送り装置9はシートロール31を備え、加飾シート巻き取り装置10は巻き取りロール32を備える。シートロール31に加飾シート8がロール状に巻回されており、シートロール31から送り出された加飾シート8が、巻き取りロール32にロール状に巻回される。巻き取りロール32には、図柄が成形品に転写された後に、型開きしている一対の成形同時加飾用金型1から送り出された加飾シートが巻回される。したがって、巻き取りロール32に巻回される加飾シートは、図柄を保持していない。
シートロール31と巻き取りロール32は平行に配置されており、それぞれ、図示しないモータによって回転駆動される。また、図示しないモータによってそれぞれ駆動されたシートロール31と巻き取りロール32が、それぞれトルクを発生させて、加飾シート8に対して、加飾シート8の送り方向の両側に張力を作用させる。これにより、加飾シート8のたわみが防止される。ここで、シートロール31と巻き取りロール32により加飾シート8に作用する張力は、0.1kN以上、1kN以下程度の弱い力であることが望ましい。張力による加飾シート8の伸びの量(変形量)が小さくなり、図柄の位置決め精度が高くなるためである。
また、図3に示すように、加飾シート送り装置9と加飾シート巻き取り装置10には、それぞれ、一対の成形同時加飾用金型1を挟んで平行に対向配置されて、長尺の加飾シート8が架け渡されたガイドロール33、34が備えられている。この場合、加飾シート8の送り方向において、加飾シート8の面が一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面に対して傾斜するように、図3に示すように、その各ガイドロール33、34の中心軸が、型開きされた一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面(A金型2のパーティング面4)と同一の平面からの距離が互いに異なる位置に、配置されてもよいし、または、型開きされた一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面(A金型2のパーティング面4)と同一の平面に対して、その各ガイドロール33、34の中心軸が、互いに異なる方向に配置されてもよい。これにより、クランプ部材11が移動する前に、A金型2のパーティング面4に対し、加飾シート8の面が、加飾シート8の送り方向において、各ガイドロール33、34の中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾く。
また、図1(c)に示すように、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の送り方向に直交する方向に加飾シート8の面が傾くように、各ガイドロール33、34の中心軸が、型開きされた一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面(A金型のパーティング面4)と同一の平面に対して傾いてもよい。これにより、クランプ部材11が移動する前に、A金型2のパーティング面4に対し、加飾シート8の面が、加飾シート8の送り方向に直交する方向において、各ガイドロール33、34の中心軸の傾きに応じた角度で、傾く。
図4は、本発明の実施の形態1におけるインモールド加飾成形装置の構造の概略を、図3に示す矢印Bの方向から見た矢視図であり、加飾シート送り装置9のシートロール31とガイドロール33が、一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面に対して傾いている様子を示している。なお、図4では、加飾シート8に印刷されている図柄、アライメントマークおよびアライメントラインは省略されている。
図1(c)に示すように、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の送り方向に直交する方向に加飾シート8の面が傾くように、加飾シート送り装置9が備えるシートロール31とガイドロール33の各中心軸41、42が、型開きされた一対の成形同時加飾用金型1のパーティング面(A金型2のパーティング面)と同一の平面43に対して傾いている。
図示していないが、加飾シート巻き取り装置10が備える巻き取りロール32とガイドロール34の各中心軸も、加飾シート送り装置9が備えるシートロール31とガイドロール33の各中心軸と同様に、傾けばよい。
なお、加飾シート送り装置9のガイドロール33と加飾シート巻き取り装置10のガイドロール34のみが、A金型のパーティング面4と同一の平面に対して斜めになっていてもよい。
以上、この実施の形態1では、図1(b)および図1(c)に示すように、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の面が、加飾シート8の送り方向と、加飾シート8の送り方向に直交する方向の両方向において、傾く場合について説明した。但し、加飾シート8の送り方向と、加飾シート8の送り方向に直交する方向の両方向において、加飾シート8の面が必ず傾く必要はなく、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の面が傾く方向は、クランプ部材11の中のどの箇所に最初に加飾シート8を接触させるかによって決まる。つまり、加飾シート8の面が傾く方向は、高い位置決め精度が求められるロゴのような図柄に対する基準個所が、全図柄の中のどの位置に設定されるかによって決まる。よって、例えば、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の面が、加飾シート8の送り方向においてのみ傾いても構わないし、あるいは、A金型2のパーティング面4に対して、加飾シート8の面が、加飾シート8の送り方向に直交する方向においてのみ傾いても構わない。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について、前述した実施の形態1と異なる点のみを説明する。図5(a)は、本発明の実施の形態2におけるインモールド加飾成形装置が備える一対の成形同時加飾用金型のうちのA金型の構造の概略と加飾シートの概略を示す平面図であり、図5(b)は、そのA金型に対する加飾シートの配置を示す側断面図である。なお、前述した実施の形態1において説明した部材に対応する部材には、その実施の形態1と同じ符号を付けている。
この実施の形態2は、一対の成形同時加飾用金型1の各パーティング面が傾斜面を含み、その傾斜面にキャビティ面が形成されている点が、前述した実施の形態1と異なる。図5(b)は、A金型2のプラテン面51に対して斜めになっている傾斜面(パーティング面の一部)52を示している。
このように傾斜面(パーティング面の一部)にキャビティ面が形成されている場合、A金型2の傾斜面52に、加飾シート8がクランプ部材11により拘束される。この場合であっても、前述した実施の形態1と同様に、加飾シート8の図柄の基準個所がクランプ部材11に比較的近くなるように、A金型2の傾斜面に対して加飾シート8の面が傾くことにより、加飾シート8の図柄の基準個所が、加飾シート8がクランプ部材11によって固定される前に位置決めされた位置からズレ難くなり、加飾シート8の図柄を高い位置決め精度で成形品に転写することが可能となる。
例えば、図5(a)に示すように、図柄8aの領域において、ロゴ部8bが、加飾シート8の送り方向に直交する方向の一方の端側(図5(a)の左側)に印刷されている場合、図5(b)に示すように、加飾シート8において、ロゴ部8bが印刷されている側(図5(b)の左側)が、その反対側(図5(b)の右側)よりもクランプ部材11に近くなるように、加飾シート8の面が傾斜することにより、ロゴ部8bに対する基準箇所8cが、実施の形態1と同様に、クランプ部材11が加飾シート8に最初に接触する位置から比較的近くなる。これにより、実施の形態1と同様に、基準箇所8cは、クランプ部材11が加飾シート8をA金型2の傾斜面52に押しつける過程で、クランプ部材11が移動する前にA金型2に対して基準箇所8cが位置決めされた位置から、ズレ難くなる。つまり、ロゴ部8bの基準箇所8cが、A金型2に対して高い精度で位置決めされる。
本発明のインモールド加飾成形方法およびインモールド加飾成形装置は、成形品の表面における図柄の位置の精度を向上させて、成形品の外観品位を向上させることが可能となり、図柄付き射出成形品の製造などの各種用途に適用可能である。
1 一対の成形同時加飾用金型
2 A金型
3 B金型
4 A金型のパーティング面
5 B金型のパーティング面
6 A金型のキャビティ面
7 B金型のキャビティ面
8 加飾シート
8a 図柄
8b ロゴ部
8c ロゴ部の基準箇所
9 加飾シート送り装置
10 加飾シート巻き取り装置
11 クランプ部材
12 凹部
13 射出口
14 ロッド
15 アライメントマーク
16 アライメントライン
17 クランプ部材基準位置
18 滑り防止部材
21 ロゴ部の基準箇所の初期の位置
22 図柄の中で位置決め精度が特に求められない部位
23 図柄の中で位置決め精度が特に求められない部位の初期の位置
31 シートロール
32 巻き取りロール
33 ガイドロール
34 ガイドロール
41 シートロールの中心軸
42 加飾シート送り装置のガイドロールの中心軸
43 A金型のパーティング面と同一の平面
51 プラテン面
52 傾斜面
60 一対の成形同時加飾用金型
61 A金型
62 B金型
63 A金型のパート面
64 クランプ部材
65 キャビティ面
66 射出口
70 シート送り装置
71 シートロール
72 巻き取りロール
73 加飾シート
73a 図柄
74 ガイドロール
75 ガイドロール

Claims (10)

  1. 金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するインモールド加飾成形方法において、
    長尺の前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置する工程と、
    クランプ部材を、型開きしている前記金型のパーティング面に向けて移動させて、前記クランプ部材によって、張力が作用している前記加飾シートを、前記パーティング面に押しつける工程と、
    前記金型を型閉めして、前記金型の内部に前記成形空間を形成する工程と、
    前記成形空間に、溶融している前記樹脂を射出する工程と、
    溶融している前記樹脂を冷却して、前記樹脂を固化させる工程と、
    前記金型を型開きして、固化した前記樹脂からなり、かつ前記加飾シートの図柄が転写された前記成形品を得る工程と、
    を具備し、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、
    前記クランプ部材が移動する際に、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、
    長尺の前記加飾シートが、前記金型を挟んで対向配置された一対のロールに架け渡されており、その一対のロールの各中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向において、前記一対のロールの各中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いている
    ことを特徴とするインモールド加飾成形方法。
  2. 金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するインモールド加飾成形方法において、
    長尺の前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置する工程と、
    クランプ部材を、型開きしている前記金型のパーティング面に向けて移動させて、前記クランプ部材によって、張力が作用している前記加飾シートを、前記パーティング面に押しつける工程と、
    前記金型を型閉めして、前記金型の内部に前記成形空間を形成する工程と、
    前記成形空間に、溶融している前記樹脂を射出する工程と、
    溶融している前記樹脂を冷却して、前記樹脂を固化させる工程と、
    前記金型を型開きして、固化した前記樹脂からなり、かつ前記加飾シートの図柄が転写された前記成形品を得る工程と、
    を具備し、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、
    前記クランプ部材が移動する際に、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、
    長尺の前記加飾シートが、前記金型を挟んで対向配置された一対のロールに架け渡されており、その一対のロールの各中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して傾き、かつ、その平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向に直交する方向において、前記一対のロールの各中心軸の傾きに応じた角度で、傾くとともに、前記加飾シートの送り方向においても、前記一対のロールの各中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いている
    ことを特徴とするインモールド加飾成形方法。
  3. 前記クランプ部材が、前記加飾シートに対向する面から突出する滑り防止部材を備えており、
    前記クランプ部材が移動する際に、前記クランプ部材が前記加飾シートに最初に接触した位置で、前記滑り防止部材により、前記加飾シートが前記クランプ部材に対して固定される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインモールド加飾成形方法。
  4. 前記滑り防止部材がOリングであることを特徴とする請求項記載のインモールド加飾成形方法。
  5. 前記クランプ部材が最後に前記加飾シートに接触する位置よりも、前記クランプ部材が最初に前記加飾シートに接触する位置に近い位置に、前記加飾シートの所定部分に対する基準箇所が位置するように、前記加飾シートが前記パーティング面に対して傾いていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のインモールド加飾成形方法。
  6. 金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するように構成されたインモールド加飾成形装置において、
    型開き可能で、型開きしたときに表出するパーティング面を有し、型閉めしたときに前記成形空間を形成する前記金型と、
    型開きしている前記金型へ長尺の前記加飾シートを送るシート送り部と、
    型開きしている前記金型から、前記シート送り部によって送られた前記加飾シートを収納し、かつ、前記シート送り部と共に、前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置するシート収納部と、
    型開きしている前記金型のパーティング面へ向けて移動して、前記加飾シートを前記パーティング面に押しつけるクランプ部材と、
    を備え、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記シート送り部と前記シート収納部により、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、
    前記クランプ部材が移動することにより、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、
    前記シート送り部と前記シート収納部がそれぞれ、前記金型を挟んで対向配置されたロールを有し、その各ロールに長尺の前記加飾シートが架け渡されており、その各ロールの中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、 前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向において、前記各ロールの中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いている
    ことを特徴とするインモールド加飾成形装置。
  7. 金型の内部に形成された成形空間に長尺の加飾シートの所定部分を配置し、その後、前記成形空間に溶融した樹脂を射出して、前記樹脂を射出成形することにより、成形品の表面に前記加飾シートの図柄を転写するように構成されたインモールド加飾成形装置において、
    型開き可能で、型開きしたときに表出するパーティング面を有し、型閉めしたときに前記成形空間を形成する前記金型と、
    型開きしている前記金型へ長尺の前記加飾シートを送るシート送り部と、
    型開きしている前記金型から、前記シート送り部によって送られた前記加飾シートを収納し、かつ、前記シート送り部と共に、前記加飾シートに対し、前記加飾シートの送り方向に張力を作用させながら、型開きしている前記金型内において、前記成形空間に対応する範囲内に前記加飾シートの所定部分を配置するシート収納部と、
    型開きしている前記金型のパーティング面へ向けて移動して、前記加飾シートを前記パーティング面に押しつけるクランプ部材と、
    を備え、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記シート送り部と前記シート収納部により、前記パーティング面に対して、前記加飾シートの面が傾いており、
    前記クランプ部材が移動することにより、前記加飾シートの面の傾きに応じて、まず、前記クランプ部材の少なくとも1箇所が前記加飾シートに接触し、それ以降に、前記クランプ部材の他の箇所が前記加飾シートに接触し、
    前記シート送り部と前記シート収納部がそれぞれ、前記金型を挟んで対向配置されたロールを有し、その各ロールに長尺の前記加飾シートが架け渡されており、その各ロールの中心軸が、型開きされた前記金型のパーティング面と同一の平面に対して傾き、かつ、その平面に対して互いに異なる方向に配置されるか、または、その平面からの距離が互いに異なる位置に配置されており、
    前記クランプ部材が移動する前に、前記パーティング面に対し、前記加飾シートの面が、前記加飾シートの送り方向に直交する方向において、前記各ロールの中心軸の傾きに応じた角度で、傾くとともに、前記加飾シートの送り方向においても、前記各ロールの中心軸が配置された位置に応じた角度で、傾いている
    ことを特徴とするインモールド加飾成形装置。
  8. 前記クランプ部材が、前記加飾シートに対向する面から突出する滑り防止部材を備えており、
    前記クランプ部材が移動することにより前記クランプ部材が前記加飾シートに最初に接触した位置で、前記滑り防止部材により、前記加飾シートが前記クランプ部材に対して固定される
    ことを特徴とする請求項6または7に記載のインモールド加飾成形装置。
  9. 前記滑り防止部材がOリングであることを特徴とする請求項記載のインモールド加飾成形装置。
  10. 前記クランプ部材が最後に前記加飾シートに接触する位置よりも、前記クランプ部材が最初に前記加飾シートに接触する位置に近い位置に、前記加飾シートの所定部分に対する基準箇所が位置するように、前記加飾シートが前記パーティング面に対して傾いていることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載のインモールド加飾成形装置。
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