JP2015209447A - 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シートおよびタッチパネル用積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
[1](A)(メタ)アクリル系共重合体と、(B)架橋剤とを含有する粘着剤組成物であり、前記共重合体(A)が、全モノマー成分100質量%に対して、(a1)アルキル基の炭素数が10以上のアルキルメタクリレート20〜39質量%と、(a2)アルキル基の炭素数が8以上のアルキルアクリレート30〜60質量%と、(a3)水酸基含有モノマー1〜20質量%と、(a4)窒素原子含有モノマー0〜5質量%とを含むモノマー成分を共重合させて得られる共重合体であることを特徴とする粘着剤組成物。
[2]前記共重合体(A)を形成するモノマー成分において、アルキルメタクリレート(a1)およびアルキルアクリレート(a2)が有する前記アルキル基が、いずれも直鎖状アルキル基であるか、またはいずれも分岐状アルキル基である前記[1]記載の粘着剤組成物。
[3]前記共重合体(A)を形成するモノマー成分において、水酸基含有モノマー(a3)が、水酸基含有(メタ)アクリレートである前記[1]または[2]記載の粘着剤組成物。
[4]前記共重合体(A)を形成する全モノマー成分100質量%に対して、酸基含有モノマー(a6)の使用量が、0.1質量%以下である前記[1]〜[3]のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
[5]前記共重合体(A)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定される重量平均分子量(Mw)が、ポリスチレン換算で、30000〜500000である前記[1]〜[4]のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
[6](C)シランカップリング剤をさらに含有する前記[1]〜[5]のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
[7]前記粘着剤組成物より形成される粘着剤のゲル分率が、10〜60質量%である前記[1]〜[6]のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
[8]前記[1]〜[7]のいずれか1項記載の粘着剤組成物より形成された粘着剤層。
[9]前記[8]記載の粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
[10]支持体と、前記[8]記載の粘着剤層と、金属または金属酸化物からなる導電性薄膜が基材表面に形成された導電性薄膜付き基材とが、この順に積層されてなることを特徴とするタッチパネル用積層体。
〔粘着剤組成物〕
本発明の粘着剤組成物は、以下に説明する(メタ)アクリル系共重合体(A)と架橋剤(B)とを含有する粘着剤組成物である。また、前記組成物は、シランカップリング剤(C)および有機溶媒(D)から選択される少なくとも1種を更に含有してもよい。
(メタ)アクリル系共重合体(A)は、全モノマー成分100質量%に対して、
(a1)アルキル基の炭素数が10以上のアルキルメタクリレート20〜39質量%と、
(a2)アルキル基の炭素数が8以上のアルキルアクリレート30〜60質量%と、
(a3)水酸基含有モノマー1〜20質量%と、
(a4)窒素原子含有モノマー0〜5質量%と
を含むモノマー成分を共重合させて得られる共重合体である。
本明細書において、アクリルおよびメタクリルを総称して「(メタ)アクリル」とも記載する。また、重合体に含まれる、あるモノマーaに由来する構成単位を「モノマーa単位」とも記載する。また、前記(a1)〜(a4)をそれぞれ「モノマー(a1)」〜「モノマー(a4)」とも記載する。
《アルキルメタクリレート(a1)》
アルキルメタクリレート(a1)は、アルキル基の炭素数が10以上のアルキルメタクリレートである。具体的には、CH2=C(CH3)−COOR1が好ましい。式中、R1は炭素数10以上の直鎖状または分岐状のアルキル基である。ここで前記アルキル基の炭素数は、好ましくは10〜20、より好ましくは10〜18である。
アルキルアクリレート(a2)は、アルキル基の炭素数が8以上のアルキルアクリレートである。具体的には、CH2=CH−COOR2が好ましい。式中、R2は炭素数8以上の直鎖状または分岐状のアルキル基である。ここで前記アルキル基の炭素数は、好ましくは8〜18、より好ましくは8〜12である。
水酸基含有モノマー(a3)としては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロシキブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでのヒドロキシアルキル基の炭素数は、通常2〜8、好ましくは2〜6である。
窒素原子含有モノマー(a4)としては、例えば、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、窒素系複素環含有モノマー、シアノ基含有モノマーが挙げられる。水酸基および窒素原子をいずれも含むモノマーは、モノマー(a4)に分類する。
窒素原子含有モノマー(a4)の使用量は、モノマー成分100質量%中、0〜5質量%であり、好ましくは0.5〜4質量%、より好ましくは1〜3質量%である。窒素原子含有モノマー(a4)の使用量が5質量%を上回ると、粘着剤層の湿熱白化耐性が低下する等の問題が発生しうる。窒素原子含有モノマー(a4)の使用量が前記下限値以上であると、共重合体(A)と架橋剤(B)との架橋反応性が向上し、凝集力の高い粘着剤層が得られる傾向にある。
(メタ)アクリル系共重合体(A)を形成するモノマー成分として、アルキル基の炭素数が1〜9のアルキルメタクリレート(a5-1)(CH2=C(CH3)−COOR8;R8は炭素数1〜9のアルキル基である)や、アルキル基の炭素数が1〜7のアルキルアクリレート(a5-2)(CH2=CH−COOR9;R9は炭素数1〜7のアルキル基である)を使用することも可能である。
その他のモノマー(a5)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本明細書において酸基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、リン酸基、硫酸基が挙げられる。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸5−カルボキシペンチル、コハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸が挙げられる。酸無水物基含有モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸が挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、側鎖にリン酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーが挙げられ、硫酸基含有モノマーとしては、側鎖に硫酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。
(メタ)アクリル系共重合体(A)の製造条件は特に限定されないが、例えば、溶液重合法により製造することができる。具体的には、反応容器内に重合溶媒およびモノマー成分を仕込み、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で重合開始剤を添加し、反応開始温度を通常40〜100℃、好ましくは50〜80℃に設定し、通常50〜90℃、好ましくは70〜90℃の温度に反応系を維持して、4〜20時間反応させる。
(メタ)アクリル系共重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン換算値で、通常30000〜500000であり、好ましくは50000〜400000、より好ましくは200000〜390000である。Mwが前記範囲にあり、かつ上記モノマー単位を有する共重合体(A)を用いることで、粘着力のバランスを取りやすく、塗工に適した粘度の粘着剤組成物とすることができ、また段差追従性に優れた粘着剤層が得られる傾向にある。
Foxの式:1/Tg=(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+…+(Wm/Tgm)
W1+W2+…+Wm=1
式中、Tgは(メタ)アクリル系共重合体(A)のガラス転移温度であり、Tg1,Tg2,…,Tgmは各モノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度であり、W1,W2,…,Wmは各モノマー由来の構成単位の前記共重合体(A)における重量分率である。
架橋剤(B)は、(メタ)アクリル系共重合体(A)と架橋反応を起こすことができる成分であれば特に限定されない。例えば、イソシアネート化合物(B1)、金属キレート化合物(B2)、エポキシ化合物(B3)が挙げられる。
架橋剤(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
イソシアネート化合物(B1)としては、1分子中のイソシアネート基数が2以上のイソシアネート化合物が通常用いられる。イソシアネート化合物(B1)により(メタ)アクリル系共重合体(A)を架橋することで、架橋体(ネットワークポリマー)を形成することができる。
イソシアネート化合物(B1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
金属キレート化合物(B2)としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属に、アルコキシド、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物が挙げられる。これらの中でも、特にアルミキレート化合物(綜研化学社製M−12AT等)が好ましい。具体的には、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネートが挙げられる。
金属キレート化合物(B2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
エポキシ化合物(B3)としては、1分子中のエポキシ基数が2以上のエポキシ化合物が通常用いられる。例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、N,N,N’ ,N’−テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m−N,N−ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N−ジグリシジルアニリンが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、さらにシランカップリング剤(C)を含有することが好ましい。シランカップリング剤(C)は、粘着剤層の耐久性を向上させる点、粘着剤層をガラス板等の被着体に対して強固に接着させ、高湿熱環境下で剥がれを防止する点に寄与する。
本発明の粘着剤組成物は、その塗布性を調製するため、有機溶媒(D)を含有することが好ましい。有機溶媒(D)としては、(メタ)アクリル系共重合体(A)の欄で説明した重合溶媒が挙げられる。例えば、上記共重合で得られた、共重合体および重合溶媒を含む溶液と、架橋剤とを混合して、粘着剤組成物を調製することができる。本発明の粘着剤組成物において、有機溶媒の含有量は、通常20〜90質量%、好ましくは30〜70質量%である。
本発明の粘着剤組成物は、上記成分のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、光安定剤、金属腐蝕防止剤、粘着付与剤、可塑剤、帯電防止剤、架橋促進剤およびリワーク剤から選択される1種または2種以上を含有してもよい。
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系共重合体(A)と架橋剤(B)と、必要に応じて他の成分とを、従来公知の方法により混合することで調製することができる。例えば、(メタ)アクリル系共重合体(A)を合成する際に得られた、当該共重合体および重合溶媒を含む溶液に、架橋剤(B)と必要に応じて他の成分とを配合することが挙げられる。
本発明の粘着剤層は、上述の粘着剤組成物より形成される。
本発明の粘着剤組成物より形成された粘着剤層は、凝集力、接着力、再剥離性の観点から、ゲル分率が、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは15〜50質量%、さらに好ましくは20〜40質量%である。
例えば、上記粘着剤層は、高温・高湿熱環境下におかれた場合においても、被着体との界面での発泡や、粘着剤層の断裂、被着体のウキ・ハガレ等の不具合が生じにくい。
本発明の粘着剤層は、例えば、上述の粘着剤組成物中の架橋反応を進めることにより、具体的には(メタ)アクリル系共重合体(A)を架橋剤(B)で架橋することにより得られる。
本発明の粘着シートは、上記粘着剤組成物より形成された粘着剤層を有する。粘着シートとしては、例えば、上記粘着剤層のみを有する両面粘着シート、基材と、基材の両面に形成された上記粘着剤層とを有する両面粘着シート、基材と、基材の一方の面に形成された上記粘着剤層を有する片面粘着シート、およびそれら粘着シートの粘着剤層の基材と接していない面に剥離処理されたカバーフィルムが貼付された粘着シートが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物、粘着剤層または粘着シートは、液晶表示装置、電子ペーパー等の画像表示装置の製造用途や、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式等を有するタッチパネル等の入力装置の製造用途に好適に用いることができる。特に、静電容量方式のタッチパネルの製造用途に好適に用いられる。
(メタ)アクリル系共重合体について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、下記条件で標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を求めた。
・測定装置:HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
・GPCカラム構成:以下の5連カラム(すべて東ソー(株)製)
(1)TSK−GEL HXL−H(ガードカラム)
(2)TSK−GEL G7000HXL
(3)TSK−GEL GMHXL
(4)TSK−GEL GMHXL
(5)TSK−GEL G2500HXL
・サンプル濃度:1.0mg/cm3(テトラヒドロフランで希釈)
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1.0cm3/min
・カラム温度:40℃
撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素道入管を備えた反応装置に、イソデシルメタクリレート(IDMA)35部、イソステアリルアクリレート(ISTA)60部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)4部、アクリルアミド(AM)1部、および酢酸エチル溶媒70部を仕込み、窒素ガスを導入しながら80℃に昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3部を加え、窒素雰囲気下、80℃で8時間重合反応を行った。反応終了後、酢酸エチルにて希釈し、固形分濃度50質量%のポリマー溶液を調製した。得られた(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)は35万であり、分子量分布(Mw/Mn)は12であった。
表1A,表1Bに記載したモノマー成分を用いたこと以外は実施例1と同様にして、(メタ)アクリル系共重合体溶液を得た。次いで、表1A,表1Bのように各成分を変更したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物、および厚さ50μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。表1A,表1Bにおいて、架橋剤およびシランカップリング剤の量は、(メタ)アクリル系共重合体100部に対する量である。なお、実施例12および22では、(メタ)アクリル系共重合体の調製時に、酢酸エチル溶媒の仕込み量を70部から60部に変更した。
アルキルメタクリレート(a1)
・IDMA:イソデシルメタクリレート(C10分岐状アルキル)
・LMA:ラウリルメタクリレート(C12直鎖状アルキル)
・NSTMA:n−ステアリルメタクリレート(C18直鎖状アルキル)
アルキルアクリレート(a2)
・ISTA:イソステアリルアクリレート(C18分岐状アルキル)
・2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート(C8分岐状アルキル)
・IOAA:イソオクチルアクリレート(C8分岐状アルキル)
・LA:ラウリルアクリレート(C12直鎖状アルキル)
・NOAA:n−オクチルアクリレート(C8直鎖状アルキル)
水酸基含有モノマー(a3)
・2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
・2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
窒素原子含有モノマー(a4)
・AM:アクリルアミド
・DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート
その他のモノマー(a5)
・nBA:n−ブチルアクリレート
架橋剤
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系イソシアネート化合物
・デュラネート「24A−100」(旭化成ケミカルズ(株)製)
・デュラネート「TPA−100」(旭化成ケミカルズ(株)製)
トリレンジイソシアネート(TDI)系イソシアネート化合物
・「コロネートL」(日本ポリウレタン(株)製)
金属キレート化合物
・アルミキレート系架橋剤「M−12AT」(綜研化学(株)製)
シランカップリング剤
・「KBM−403」(信越シリコーン(株)製)
・「KBM−603」(信越シリコーン(株)製)
〔耐久性試験:発泡・ウキ、湿熱白化性(ヘイズ)〕
実施例等で得られた粘着シートの片側の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、粘着剤層全面を厚さ100μmのPETフィルムに貼り合わせ、50mm×50mmのサイズに裁断した。次いで、もう一方の剥離処理されたPETフィルムを剥がして露出した粘着剤層をガラス板に貼り合わせて、50℃/5atmのオートクレーブで20分間処理した後、23℃/50%RH雰囲気下に1時間静置して、試験片を作成した。
・AA:発泡やウキが確認されなかった。
・BB:ウキは確認されないが、ごく微細な発泡が確認された。
・CC:明らかな発泡またはウキが確認された。
実施例等で得られた粘着シートを2つ用意し、各々から剥離処理されたPETフィルムを剥がし、次いで粘着剤層同士を貼り合わせ、厚さ100μmの粘着シートを作製した後、厚さ100μmの銅箔に、前記粘着剤層を転写し、この粘着剤層上に、さらに厚さ100μmの銅箔を貼り付け、測定サンプルとした。東洋テクニカ製LCRメーター6440Bを用いて銅箔へ接続して、23℃/50%RH雰囲気下で比誘電率(100Hz)を算出した。
実施例等で得られた粘着シートから、粘着剤約0.1gをサンプリング瓶に採取し、酢酸エチル30mLを加えて4時間振盪した後、このサンプル瓶の内容物を200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の残留物を100℃で2時間乾燥して乾燥重量を測定し、次式によりゲル分率を求めた。また、前述の23℃/50%RH環境下で7日間エージング後、さらに23℃/50%RH環境下で30日間静置した粘着シートから採取した粘着剤についても、前記と同様にして、ゲル分率を求めた。
・ゲル分率(%)=(乾燥後重量/粘着剤採取重量)×100(%)
実施例等で得られた粘着シートの片側の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、粘着剤層全面を厚さ100μmのPETフィルムに貼り合わせ、25mm×150mmに裁断して、試験片を作成した。続いてもう一方の剥離処理されたPETフィルムを剥がして露出した粘着剤層をガラス板に張り合わせて、重さ2kgのローラーで3往復圧着させた。圧着後23℃/50%RH雰囲気下で2時間放置した後、試験片の短辺を引き剥がし速度300mm/minで180°方向に引っ張り、剥離を開始する力を180°剥離力(粘着力)とした。また、前述の23℃/50%RH環境下で7日間エージング後、さらに23℃/50%RH環境下で30日間静置した粘着シートについても、前記と同様にして、粘着力を求めた。
実施例等で得られた粘着シートの片側の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、粘着剤層全面を厚さ100μmのPETフィルムに貼り合わせ、50mm×50mmに裁断して、試験片を作成した。次いで、15mm×15mmに裁断した厚さ15μmまたは25μmのPETフィルムをガラス板上に置き、試験片のもう一方の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、ガラス板上のPETフィルム(15mm×15mm)の全面を粘着剤層が覆うように、試験片(50mm×50mm)を貼り付け、50℃/5atmのオートクレーブで20分間処理した後、常温下に1時間静置して、段差部分の外観を目視によって観察した。
「×」:15μm、25μm段差のいずれでも段差部分に明らかな気泡が確認された。
「15μm」:25μm段差では気泡が確認されたが、15μmでは確認されなかった。
「25μm」:15μm、25μm段差のいずれでも気泡が確認されなかった。
以上の評価結果を表2A,表2Bに示す。
Claims (10)
- (A)(メタ)アクリル系共重合体と、
(B)架橋剤と
を含有する粘着剤組成物であり、
前記共重合体(A)が、全モノマー成分100質量%に対して、
(a1)アルキル基の炭素数が10以上のアルキルメタクリレート20〜39質量%と、
(a2)アルキル基の炭素数が8以上のアルキルアクリレート30〜60質量%と、
(a3)水酸基含有モノマー1〜20質量%と、
(a4)窒素原子含有モノマー0〜5質量%と
を含むモノマー成分を共重合させて得られる共重合体である
ことを特徴とする粘着剤組成物。 - 前記共重合体(A)を形成するモノマー成分において、アルキルメタクリレート(a1)およびアルキルアクリレート(a2)が有する前記アルキル基が、いずれも直鎖状アルキル基であるか、またはいずれも分岐状アルキル基である請求項1記載の粘着剤組成物。
- 前記共重合体(A)を形成するモノマー成分において、水酸基含有モノマー(a3)が、水酸基含有(メタ)アクリレートである請求項1または2記載の粘着剤組成物。
- 前記共重合体(A)を形成する全モノマー成分100質量%に対して、酸基含有モノマー(a6)の使用量が、0.1質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
- 前記共重合体(A)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定される重量平均分子量(Mw)が、ポリスチレン換算で、30000〜500000である請求項1〜4のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
- (C)シランカップリング剤
をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の粘着剤組成物。 - 前記粘着剤組成物より形成される粘着剤のゲル分率が、10〜60質量%である請求項1〜6のいずれか1項記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載の粘着剤組成物より形成された粘着剤層。
- 請求項8記載の粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
- 支持体と、請求項8記載の粘着剤層と、金属または金属酸化物からなる導電性薄膜が基材表面に形成された導電性薄膜付き基材とが、この順に積層されてなることを特徴とするタッチパネル用積層体。
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