JP2015191994A - 半導体製造装置及び半導体の製造方法 - Google Patents

半導体製造装置及び半導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェーハをダイシングテープに貼り付ける際に、ウェーハの形状やサイズ等の加工条件による影響を受けることなくウェーハとダイシングテープとの間に入り込む気泡を無くし、リングフレームのダイシングテープ上にウェーハを密着させて精度良くマウントすることができる半導体製造装置及び半導体の製造方法を提供する。【解決手段】ダイシングテープDT越しにバルーン181を配置し、そのバルーン181にエアを徐々に導入してバルーン181をウェーハWに向けて徐々に押し付け、ダイシングテープDTとウェーハWとを貼り合わせてウェーハWをリングフレーム171にマウントするようにした。【選択図】図12

Description

本発明は半導体製造装置及び半導体の製造方法に関するものであり、特に、ダイシングテープが貼られたリングフレーム(「ウェーハフレーム」とも言う)上にウェーハを簡単にマウントすることができるようにした半導体製造装置及び半導体の製造方法に関するものである。
従来、一般に、半導体装置や電子部品等が形成された半導体ウェーハ(単に「ウェーハ」という)の裏面をグラインディングし、その後、ダイシングしてIC等のチップに分割するのに、ウェーハの外径に対応した大きさの、ダイシングテープが貼られたリングフレーム、及び、チャックテーブルを有するダイシング装置を必要としていた(例えば、特許文献1参照)。すなわち、例えば外径300mmのウェーハをダイシングする場合は、内径が350mmのリングフレーム、及び、300mm用のチャックテーブルを設けたダイシング装置が用いられている。
また、ウェーハの径は、生産性の向上を目指して年々大口径化が進み、今日では、最大外径が300mmから450mmと大きくなっている。この傾向は今後も続き、更に大口径になることが予想される。それに伴い、ウェーハをマウントとするためのウェーハマウンタや、チップをパッケージ基板へボンディングするダイボンダー等や、個片化時に使用するダイシングテープ、リングフレーム、それを収納するためのキャリアについても、大口径化に対応した準備をする必要がある。このため、コストと時間が大変かかることが予想される。
そこで、従来、大口径ウェーハを、ダイシングテープが貼られたリングフレームにマウントした後、そのリングフレームと共に大口径用のダイサーにセットし、その大口径ウェーハを4つ以上に小さく分割し、その小さく分割されたウェーハを小径用のダイサーでダイシングしてIC等のチップに分割するようにした、ダイシングシステムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に開示される技術は、大口径ウェーハを4つ以上に小さく分割し、小径用のダイサーで分割処理できるようにしている。しかしながら、このような方法では、大口径ウェーハを4つ以上に分割する大口径ダイサーを少なくとも1台は必要とする。このため、大口径のウェーハを分割処理するには、大口径化に対応したダイサーを準備する必要がある。
また、ウェーハをダイサーにセットする際、ダイシングテープが貼られたリングフレームにウェーハをマウントした後、そのウェーハをリングフレームと共にダイサー(ダイシングソー)にセットし、ダイシングをしてIC等のチップに分割するようにしている。このウェーハとダイシングテープの貼り付けでは、ウェーハをダイシングテープに貼り付ける際、ウェーハとダイシングテープとの間に空気が入り込んで気泡(空気溜まり)ができ易い。そこで、ウェーハとダイシングテープを貼り付けるとき、ウェーハとダイシングテープとの間に入り込む気泡をなくすようにするウェーハ接着装置も提案されおり、例えば特許文献3で知ることができる。
特許文献3で知られるウェーハ接着装置は、接着剤を塗布したウェーハをマウント板に載置し、そのウェーハを、中に加圧流体が導入されて中央が下方に突出する有弾性の中空のパッドで押圧するようにしたものであり、ウェーハの全面にパッドが接触した際、パッド内の加圧流体を流出させ、代わりに背面に案内板を当接させてウェーハを押圧するようにしたものである。このウェーハ接着装置では、パッドを押し付ける際、ウェーハとマウント板間の空気はウェーハの周辺部から徐々に排出されて、気泡がなくる。
特開2007−27562号公報。 特開平9−148275号公報。 特許第3947989号公報。
特許文献2に開示される技術は、大口径ウェーハを4つ以上に小さく分割し、小径用のダイサーで分割処理できるようにしている。しかしながら、このような方法では、大口径ウェーハを4つ以上に分割する大口径ダイサーを少なくとも1台は必要とする。このため、大口径のウェーハを分割処理するには、大口径化に対応したダイサーを準備する必要があり、コストと時間がかかる問題があった。
また、ウェーハをダイサーにセットする際、ダイシングテープが貼られたリングフレームにウェーハをマウントした後、そのウェーハをリングフレームと共にダイサー(ダイシングソー)にセットし、ダイシングしてIC等のチップに分割するようにしている。
したがって、特許文献2に開示される技術の場合も、ウェーハをダイシングテープに貼り付ける際、ウェーハとダイシングテープとの間に空気が入り込んで気泡ができ易く、ダイシング時に品質への影響が懸念される。この場合、特許文献3で知られるウェーハ接着方法を使用して気泡をなくすことも考えられる。しかしながら、特許文献3で知られるウェーハ接着方法では、ウェーハが円板に近い形状である場合は、ウェーハのほぼ中央に中空のパッドを配置して押し付けると、ウェーハとマウント板間の空気を外側に排出することができる。しかしながら、大口径ウェーハを複数個に分割して小片化した場合では、ウェーハのサイズや形が様々に異なる。そのため、ウェーハ中心も円板のウェーハとは異なり、正確には定まらないので、ウェーハの中心を意識してアライメントの必要が生じる。これにより、円形でないようなウェーハには対応できない場合があるという問題点があった。
そこで、ウェーハをダイシングテープに貼り付ける際に、ウェーハの形状やサイズ等の加工条件による影響を受けることなくウェーハとダイシングテープとの間に入り込む気泡を無くし、ダイシングテープ上にウェーハを密着させて精度良くマウントすることができる半導体製造装置及び半導体の製造方法を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、表面側にバックグラインディングテープを貼り付けてなるウェーハを、ダイシングテープが貼られたリングフレーム上にマウントする半導体製造装置において、エアの導入により徐々に膨らみ、その膨らみにより前記ダイシングテープを前記ウェーハに徐々に押し付け、該ダイシングテープと前記ウェーハを貼り合わせてマウントするバルーン、を備える半導体製造装置を提供する。
この構成によれば、エアの導入によりバルーンを膨らませて、そのバルーンをダイシングテープ越しにウェーハに向けて押し付ける。すると、バルーンの押し付けにより、ダイシングテープがウェーハの該裏面に貼り付けられ、そのウェーハをリングフレームにマウントすることができる。ここでは、エアを導入しながらバルーンを徐々に膨らませ、バルーンは膨らみ具合に合わせてダイシングテープを介してウェーハに接触する。したがって、接触した位置からウェーハとダイシングテープとの間の空気が排出されながら徐々にダイシングテープとウェーハとが密着され、間に空気溜まりができることなくリングフレーム上にウェーハがマウントされる。このような構成では、ダイシングテープはウェーハの中心から貼り付ける必要はない。そして、ウェーハの形状が円板形でなく、例えば扇形等、その形状やサイズ等が異なっていたとしても柔軟に対応できる。因みに、前述した特許文献3で知られるように中央が突出したパッドを押し付けるようにした構造では、ウェーハの中心を意識してアライメントの必要があり、ウェーハの形状が円板形以外になったときには対応できない。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の装置において、前記ダイシングテープを挟んで上側に前記ウェーハを配置し、下側に前記バルーンを配置してなる、半導体製造装置を提供する。
この構成によれば、バルーンはエアを抜くと縮んで、ダイシングテープから自動的に離れるので、押圧力の解除操作が簡単になり、装置の簡略化が図れる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の装置において、前記ウェーハは、略円板状をした1個のウェーハから複数個に分割して小片化されている、半導体製造装置を提供する。
この構成によれば、ウェーハの径が大口径化しても、大口径化に対応したダイサー等を使用しなくてもダイシングをすることができる。
請求項4記載の発明は、ダイシングテープが貼られたリングフレーム上にウェーハをマウントする半導体の製造方法において、エアが導入されて徐々に膨らまされるバルーンを、前記ウェーハに対して前記ダイシングテープ越しに配置し、前記バルーンの膨らみに伴わせて前記ダイシングテープを前記ウェーハに向けて押し付け、該ダイシングテープと前記ウェーハとを貼り合わせてマウントする、半導体の製造方法を提供する。
この方法によれば、エアを導入してバルーンを徐々に膨らましながら、そのバルーンをダイシングテープ越しにウェーハの裏面略中心(中央)に向けて押し付ける。すると、バルーンの押し付けにより、ダイシングテープがウェーハの該裏面に貼り付けられ、そのウェーハをリングフレームにマウントすることができる。そして、貼り付けの際には、接触した位置からウェーハとダイシングテープとの間の空気が排出されながら徐々にダイシングテープとウェーハとが密着され、間に空気溜まりができることなくリングフレーム上にウェーハがマウントされる。したがって、このような方法では、ダイシングテープはウェーハの中心から貼り付ける必要はない。そして、ウェーハの形状が円板形でなく、例えば扇形等、その形状やサイズ等が異なっていたとしても柔軟に対応できる。
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の方法において、前記ダイシングテープを挟んで上側に前記ウェーハを配置し、前記バルーンを前記ダイシングテープの下側から膨らませて前記ダイシングテープを前記ウェーハに押し付けるようにしてなる、半導体製造方法を提供する。
この方法によれば、この構成によれば、バルーンのエアを抜くと縮んで、ダイシングテープから自動的に離れるので、押圧力の解除操作が簡単になる。
本発明は、ウェーハをダイシングテープに貼り付ける際、エアを導入しながら徐々にバルーンを膨らませることによって、ウェーハとダイシングテープとの間に入り込む気泡を無くして、ウェーハとダイシングテープとを密着状態に貼り合わせてリングフレーム上にウェーハを簡単にマウントすることができる。さらに、ウェーハの径が大口径化しても、また形状が円板形でなく、例えば扇形等、その形状やサイズ等が異なっていたとしても柔軟に対応できる。さらに、バックグラインディングテープに熱圧着テープを接着させて、バックグラインディングテープと熱圧着テープの少なくとも一部を一体化した後、熱圧着テープを剥がすようにした場合では、その圧着テープを剥がす動作と同時にバックグラインディングテープもウェーハから剥がすことができるので、作業性の向上が期待できる。
本発明の実施形態における半導体製造装置の概略構成ブロック図。 本発明の実施形態における半導体製造方法の実施手順を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のバックグラインディング装置とウェーハ搬送手段の概略構成を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のアライメント部の概略構成を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のレーザユニットによるテープ分断ラインの加工を説明する図で、(a)はその側面図、(b)はその平面図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のレーザユニットによるウェーハカット用分割ラインの加工を説明する図で、(a)はその側面図、(b)はその平面図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のセパレートテーブルの構成を説明する図で、(a)はその側面図、(b)はその平面図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のセパレートテーブルを用いたウェーハを分割する仕方を説明する図で、(a)は分割前の側面図、(b)は分割時の側面図、(c)はウェーハをX軸に沿って半分に分割する場合の説明図、(d)はウェーハをY軸に沿って4分の1に分割する場合の説明図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のセパレートテーブルの構成を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のセパレートテーブルの構成を説明する図で、(a)はセパレートテーブルが上側を向いている状態を示す図、(b)はセパレートテーブルが下側を向いている状態を示す図、(c)は分割セパレートテーブルの動きを説明する。 本発明の実施形態における半導体製造装置のウェーハマウント手段において、リングフレームが配置される状態を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のウェーハマウント手段においてダイシングテープをバルーンでウェーハに向けて押し付ける構造を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のバックグラインディングテープ剥離部の構成及び動作を説明する図。 本発明の実施形態における半導体製造装置のフレームキャリアにリングフレームが収納される状態を説明する図。 本発明の実施形態における小片化されたウェーハがリングフレームにマウントされた状態を説明する図で、(a)〜(d)はそれぞれ異なる小片化されたウェーハがマウントされている状態を示している図、(e)は小片化される前のウェーハを示している。
本発明はウェーハをダイシングテープに貼り付ける際、ウェーハとダイシングテープとの間に入り込む気泡を無くし、リングフレームのダイシングテープ上に密着させて精度良くマウントすることができる半導体の製造方法を提供するという目的を達成するために、ダイシングテープが貼られたリングフレーム上にウェーハをマウントする半導体の製造方法において、膨らまされたバルーンを、前記ダイシングテープ越しに前記ウェーハに向けて押し付け、該ダイシングテープと前記ウェーハとを貼り合わせてマウントする、ようにしたことにより実現した。
また、本発明はウェーハをダイシングテープに貼り付ける際に、ウェーハの形状やサイズ等の加工条件による影響を受けることなくウェーハとダイシングテープとの間に入り込む気泡を無くし、リングフレームのダイシングテープ上に密着させて精度良くマウントすることができる半導体製造装置を提供するという目的を達成するために、表面側にバックグラインディングテープを貼り付けてなるウェーハを、ダイシングテープが貼られたリングフレーム上にマウントする半導体製造装置において、エアの導入により徐々に膨らみ、その膨らみにより前記ダイシングテープを前記ウェーハに徐々に押し付け、該ダイシングテープと前記ウェーハを貼り合わせてマウントするバルーン、を備えるようにして実現した。
以下、本発明の実施の一形態を添付図面に示す好適な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図15は本発明に係る半導体製造装置の一実施形態を示すもので、図1はその半導体製造装置の概略構成ブロック図、図2は製造工程図、図3〜図15は製造工程における各処理部の構成及び処理方法を説明するための説明図である。
図1に示すように、半導体製造装置10は、制御部11と、バックグラインディング装置12と、アライメント部13と、レーザ照射部14と、ウェーハ分割部15と、ウェーハ裏返し保持手段16と、リングフレーム配置手段17と、ウェーハマウント手段18と、バックグラインディングテープ剥離部19と、ウェーハ搬送手段21と、フレームキャリア22を備えている。
前記制御部11は、半導体製造装置10の中心的処理機能を担う、例えばコンピュータであって、各種の処理を行う。また、制御部11には、各種の処理プログラムが格納されたメモリ111が設けられている。
ウェーハ搬送手段21は、図3〜図11に示すように、ウェーハWの裏面を、真空引きして吸着保持し、そのウェーハWを各処理部へ順に搬送するための搬送チャック211を備えている。その搬送チャック211は、その吸着面全体に多数の吸引用の孔が設けられており、その多数の孔でウェーハWの裏面全体を真空吸着保持することにより、ウェーハWの反りを矯正し、平坦度を5μm以下にして保持する機能を有している。また、ウェーハWは、表面(主面)に樹脂テープ等でなる伸長可能(伸び縮み可能)なバックグラインディングテープGTが貼り付けられて、その主面が保護されている。
前記バックグラインディング装置12は、図3に示すようにウェーハWを保持する真空チャックテーブル121を有している。そのバックグラインディング装置12では、該バックグラインディング装置12でのウェーハWの主面側を下に向けて真空チャックテーブル121上に載置し、該真空チャックテーブル121でウェーハWを保持した状態で、裏面側を研削して薄化することができるようになっている。
前記アライメント部13は、図4に示すようにアライメントユニット(例えば、アライメントカメラ)131を有している。そのアライメント部13は、前記バックグラインディング装置12でのグラインディングを終え、その記バックグラインディング装置12から前記搬送チャック211でチャックされて、主面を下側に向けて取り出されたウェーハWのアライメントを、前記アライメントユニット131によりバックグラインディングテープGT越しに行う。そのアライメントユニット131は、ウェーハWと略平行にX−X方向とY−Y方向に移動可能である。また、アライメントとしては、例えばウェーハWの中心位置、シータ方向、スクライブライン、カット位置等であり、そのアライメントは一般的な方法を用い、例えば外形認識からの中心位置アライメント、二点を認識してのスクライブライン・カット位置アライメントを行う。
前記レーザ照射部14は、図5及び図6に示すように、レーザ照射手段としてのレーザユニット141を有する。レーザユニット141は、ウェーハWの主面に対して下側に配置された照射口からレーザをウェーハWの主面に向けて照射可能に形成されている。すなわち、前記搬送チャック211により主面を下側に向けて取り出されて、そのまま主面を下側に向けてセットされるウェーハWの主面に対しレーザを照射可能に形成されている。したがって、ここではウェーハWの反転動作等を入れずに、効率良くプロセスを回すことができ、またレーザユニット141におけるレーザの照射口の清掃作業等を行う場合にも作業者に無理な体勢を強いることなく、作業者が自然な体勢で容易に実施することができるようにしている。また、例えばブロー等を設けて清掃回数を減らす対策等も容易に導入することができるようになっている。そして、ここでのレーザ照射では、まず、図5に示すように、ウェーハWの主面に貼り付けられているバックグラインディングテープGTに向けて、波長が266nm程の短波長のレーザを照射し、ウェーハWの主面上にテープ分断ラインL1X、L1Yを形成する。続いて、図6に示すように、そのテープ分断ラインL1X、L1Yに沿って同じく波長が266nm程の短波長のレーザをウェーハWの主面に照射し、ウェーハWの内部に深さが5〜50μm程度の改質層がV溝状に形成されるウェーハカット用分割ラインL2X、L2Yを設けるようにして、2段階で加工処理する。
このように、先にバックグラインディングテープGTに向けて波長が266nm程の短波長のレーザを照射した場合では、バックグラインディングテープGTへの熱の影響が少なく、また同時にウェーハWが溶融しないようにして、バックグラインディングテープGTだけを分断することができる。また、バックグラインディングテープGTの分断後は、テープ分断ラインL1X、L1Y内に隙間ができ、バックグラインディングテープGTのテープ分断ラインL1X、L1Yと各々対応しているウェーハWの主面では、ウェーハWの主面からバックグラインディングテープGTがほぼ取り除かれて、ウェーハWの主面が露出された状態にある。したがって、テープ分断ラインL1X、L1Yに沿ってレーザを照射すると、バックグラインディングテープGTの影響を受けること無く、ウェーハWの主面にはほぼ同じ強さのレーザがウェーハW内に照射され、ウェーハWの内部に脆弱性が略一様の改質層が、例えば表層から5〜50μm程度の深さにわたってウェーハカット用分割ラインL2X、L2Yとして形成されることになる。これにより、ウェーハWの正確な割断が可能になる。
更に詳述すると、そのレーザユニット141は、ウェーハWと略平行にX-X方向とY-Y方向に移動可能である。そして、本実施例では、図5(b)に示すように、前記バックグラインディングテープGTに対して前記ウェーハWを略4等分するようにレーザをX-X方向とY-Y方向に十字状に照射し、該バックグラインディングテープGTにテープ分断ラインL1Xと、該テープ分断ラインL1Xと直角に交差するテープ分断ラインL1Yを各々設けて、バックグラインディングテープGTを4つに分断することができるようになっている。また、図6(b)に示すように、バックグラインディングテープGTの分断により形成されたテープ分断ラインL1X、L1Yにそれぞれ沿って、レーザをX-X方向とY-Y方向に十字状に照射すると、ウェーハWの内部にウェーハカット用分割ラインL2Xと、該ウェーハWカット用分割ラインL2Xと直角に交差するウェーハWカット用分割ラインL2Yを各々設けることができる。
なお、本実施例において、ウェーハWをカットする工程に、ブレードによるカットではなく、レーザを使用したカットを行う理由は、次の(1)〜(3)等による。
(1)レーザは加工単位が微小のため、バックグラインディングテープGTとウェーハWをそれぞれ効率良く加工することが可能である。これに対して、ブレードはバックグラインディングテープGTとウェーハWを同時に切断するため、品質への影響が懸念される。
(2)レーザはドライプロセスが可能なため、加工環境の制約を受けにくい。これに対してブレードは水が必要なため、水を使用する環境(機能)を整える必要がある。
(3)ブレードは加工対象に合わせてブレードの選定が必要で手間がかかるが、レーザは出力等をパラメータで可変できるため、手間が省ける。
前記ウェーハ分割部15は、図7〜図10に示すように、前記ウェーハWの4等分された部分にそれぞれ対応する、4つの分割セパレートテーブル部151a、151b、151c、151dを設けてなるセパレートテーブル151を有している。その分割セパレートテーブル部151a〜151dは、それぞれが単独で、ウェーハWを真空吸着するのを可能にする「吸着機構152」と、隣接する他の分割セパレートテーブル部に対して片側を下または上側に例えば5〜10mm程度移動させて隣接する分割セパレートテーブル部同士で山形若しくは谷形に折り曲げて傾かせるのを可能にする「傾き動作機構153」と、隣接する他の分割セパレートテーブル部に対してそれぞれ、図10の(c)に示すようにX、Y軸方向(左右、前後方向)に5〜10mm程度の移動を可能にする「X/Y軸動作機構154」と、隣接する他の分割セパレートテーブルに対してZ軸方向(上下方向)に5〜10mm程度移動可能な「Z軸動作機構155」と、を持っている。なお、前記傾き動作機構153とX/Y軸動作機構154とZ軸動作機構155の、各可動は、例えばボールネジによる往復送り動作、又はエアシリンダによる往復送り動作を使用する。また、図10(c)は、各分割セパレートテーブル部151a〜151dでX、Y方向にそれぞれ往復移動できる状態を示している。
さらに、各分割セパレートテーブル部151a、151b、151c、151dは、図10において、軸156aがZ軸方向(上下方向)に位置固定で、軸156b、156cがZ軸方向に移動可能になっている。そして、軸156b、156cがZ軸方向に単独で移動すると、各分割セパレートテーブル部151a〜151dをそれぞれ傾動又は上下方向に移動させて、前記山形若しくは谷形に折り曲げて傾かせることができる。
前記セパレートテーブル151の構成についてさらに詳述すると、前記セパレートテーブル151には、図8の(c)、(d)に示すように、前記レーザユニット141により前記ウェーハカット用分割ラインL2X、L2Yが形成されたウェーハWを、その中心を該セパレートテーブル151の中心に合わせるとともに、前記折り曲げライン151X、151Yにそれぞれ、ウェーハカット用分割ラインL2X、L2Yを合わせて配置し、かつ、吸着機構152で真空吸着すると、そのウェーハWをセパレートテーブル151上に保持できるようになっている。
また、ウェーハWをセパレートテーブル151上にセットした状態で、前記傾き動作機構153を駆動させて、図8の(b)に示すように、分割セパレートテーブル部151c、151dの片側(又は両側)を、隣接している分割セパレートテーブル部151a、151bに対してZ軸方向(上又は下方向)に例えば5〜10mm程度傾けて山形に折り曲げると、ウェーハWが図8の(c)に示すウェーハカット用分割ライン151Xに沿って割断されて、2つのウェーハ半体WA、WBに分割することができる。更に、同じく固定セット状態で前記傾き動作機構153を駆動させて、同じく図8の(b)に示すように、分割セパレートテーブル部151a、151dの片側(又は両側)を、隣接している分割セパレートテーブル部151b、151cに対してZ軸方向(上又は下方向)に例えば5〜10mm程度傾けて折り曲げると、ウェーハWを図8の(d)に示すウェーハカット用分割ライン151Yに沿って割断されて、4つの小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdに分割することができるようになっている。
前記ウェーハ裏返し保持手段16は、図10に示すように前記ウェーハ分割部15内に設けられており、前記小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdを保持してなるセパレートテーブル151を180°裏返し可能な回転軸161と、回転軸161を駆動可能なモータ162(図1参照)を有している。
そして、ウェーハ裏返し保持手段16は、図9及び図10に示すように、セパレートテーブル151を小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdと共に図10の(a)の状態から180°裏返し、図9及び図10の(b)の状態となるように制御する。すなわち、図9及び図10の(b)に示す状態は、バックグラインディングテープGTが貼り付けられている主面が上側、裏面が下側をそれぞれ向いた状態にして、それぞれウェーハWa、Wb、Wc、Wdをセパレートテーブル151に保持している。
前記リングフレーム配置手段17は、図11に示すように、ウェーハWを保持するための粘着テープであるダイシングテープDTが貼り付けられた枠状のリングフレーム(「ウェーハフレーム」とも言う)171を有する。該リングフレーム171の内径は、前記小片化される前のウェーハWの外径よりも小さく、かつ、前記小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの外径よりも大きく設定されている。そして、前記小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdを、リングフレーム171に貼られたダイシングテープDT上に貼り付けてセット可能になっている。より具体的には、ここでのリングフレーム171は、例えばウェーハWの外径300mm用で、内径が350mmのリングフレームであり、小片化される前のウェーハWの外径は450mmである。したがって、外径300mm用のリングフレーム171は、外径450mmのウェーハWをそのままでは使用することができない。しかし、外径450mmのウェーハWは既に4つに小片化されているので、450mmのウェーハWの場合でも外径300mm用のリングフレーム171を使用することができる。
そして、前記リングフレーム配置手段17は、図11に示すように、ダイシングテープDTが貼り付けられたリングフレーム171を前記小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの下へ、そのリングフレーム171の中心と選択されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの中心を略一致させて、順番に移動することができるようになっている。
前記ウェーハマウント手段18は、図12に示すように、前記リングフレーム171の前記ダイシングテープDTの下側に膨らんだ状態(又は後から膨らまされて)で配置されるバルーン181を有する。該バルーン181は、シリコンゴム等で屈曲自在な袋として形成されており、その中にエアを入れて丸く膨らまされる。そして、そのバルーン181は、前記リングフレーム配置手段17におけるリングフレーム171と共に小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdのいずれか1つの下へ順に移動された後、エアが導入されて徐々に膨らまされ、その膨らみに伴ってダイシングテープDTを徐々に押し上げ、その対応している小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの下面(裏面)にそれぞれ、該ダイシングテープDT越しに押し付けられるようになっている。また、ダイシングテープDTを介した押し付けにより、ダイシングテープDT上に小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの一つを該ダイシングテープDTの粘着力で貼り付け、リングフレーム171上に小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの一つをマウントすることができるようになっている。なお、ダイシングテープDTを小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdのいずれか1つに押し付けるとき、より確実に貼り付けるためにウェーハW側からも圧力がかけられる。
ここで、エアが導入されて徐々に膨らませたバルーン181を小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdの下面(裏面)に、ダイシングテープDTを介して徐々に押し付けた場合では、膨らまされたバルーン181のダイシングテープDTへの接触は、ダイシングテープDTの中心(中央)の位置から外側に向かって徐々に拡がるようにして接触して行く。したがって、小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)の下面(裏面)に接触するダイシングテープDTも、小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)の中心位置(中央)から外側に向かって徐々に拡がるように接触して行く。これにより、ダイシングテープDTと小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)との間にある空気は、接触に伴って外側に押し出される。そして、小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)はダイシングテープDTとの間に空気が介在しない状態で密に接触され、リングフレーム171上に確実に粘着保持された状態でマウントされる。また、このようにして小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)をマウントしたリングフレーム171は、ウェーハ搬送手段21により前記バックグラインディングテープ剥離部19に搬送されるようになっている。一方、ダイシングテープDTを徐々に押し上げて小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)と該ダイシングテープDTとの貼り付けを終えたバルーン118は、その内部に導入されているエアを抜くと、瞬時に下側に縮んでダイシングテープDTから離れるようになっている。
前記バックグラインディングテープ剥離部19は、図13に示すように、小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)のマウントが済んで、ウェーハ搬送手段21で搬送されて来たリングフレーム171を、真空吸着保持して位置決めする吸着ステージ191と、その吸着ステージ191に吸着保持されているリングフレーム171上の小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)の主面に貼り付けられているバックグラインディングテープGT上に剥離テープRTを貼り付け、そのバックグラインディングテープGTを該剥離テープRTと共に持ち上げて剥がすバックグラインディングテープ剥離手段192とが設けられている。そして、このようにしてバックグラインディングテープGTが剥がされたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)をマウントしたリングフレーム171は、ウェーハ搬送手段21により前記フレームキャリア22へ搬送され、該フレームキャリア22内に収納保管されるようになっている。
前記フレームキャリア22は、ウェーハ搬送手段21により搬送されて来る、バックグラインディングテープGTが剥がされたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wdのいずれか一つ)をマウントしているリングフレーム171を、各々収納して保管する複数段の棚221を有している。
図2は、上述した半導体製造装置10における処理手順の一例を示す工程図である。その図2に示す工程図に従って半導体製造装置10における処理手順の一例を、次に図1,図3〜図14と共に説明する。
図2に示す工程図は、バックグラインディング装置12でグラインディングを終えた外径が450mmのウェーハWをバックグラインディング装置12から取り出し、そのウェーハWの外径よりも小さい内径350mmのリングフレーム171にマウントするまでの工程を示している。また、その工程は処理順に大きく分けると、アライメント工程(A)、アブレーション加工工程(B)、ウェーハカットライン形成工程(C)、ウェーハ分割工程(D)、ウェーハ裏返し工程(E)、ウェーハマウント工程(F)、バックグラインディングテープ剥離工程(G)の順になる。なお、本例では外径450mmのウェーハWを、そのウェーハWの外径よりも小さい内径350mmのリングフレーム171にマウントして処理する場合について説明するが、その寸法はこれに限定されるものではなく、大きな外径を有したウェーハWを小さな内径を有したリングフレーム171にマウントしてダイシングを可能にする場合に適用できるものである。
そして、先ず、アライメント工程(A)では、図3に示すようにバックグラインディング装置12内で、主面(表面)側にバックグラインディングテープGTを貼り付けた状態で、裏面側の研削を終えて薄化されたウェーハWを、ウェーハ搬送手段21の搬送チャック211で裏面全体を真空吸着保持し、バックグラインディング装置12内より取り出す。ここでのウェーハWは、バックグラインディングテープGTが貼り付けられた主面側を下に向けて取り出される。また、その際、搬送チャック211でウェーハWの裏面全体が真空吸着されることにより、そのウェーハWの反りが矯正されて平坦化される。さらに、搬送チャック211に保持されて平坦化されているウェーハWの主面に対し、図4に示すように下側からアライメントユニット(アライメントカメラ)131を向け、バックグラインディングテープGT越しにウェーハWのアライメントを行う。
なお、このアライメント工程(A)でのアライメントは、バックグラインディングテープGTの視認性が悪く、バックグラインディングテープGT越しのアライメントが不可能のような場合は、グラインディングを終えたウェーハWを搬送チャック211で吸着する前に、例えば赤外線カメラを使用して研削面(研磨面)を撮像してアライメントを実施し、そのデータをメモリ111に記憶しておく。そして、位置合わせ後に、そのウェーハWを搬送チャック211で吸着して次工程に搬送し、別途使用時にアライメントデータを読み出す手段に変更することも可能である。
前記アブレーション加工工程(B)では、図5に示すように、ウェーハWの下側から搬送チャック211に吸着されていない面、すなわちバックグラインディングテープGTが貼られている主面側に向けて、波長が266nmのレーザをウェーハWの下側に配置されているレーザユニット141の上側を向いた図示しない照射口から照射し、そのレーザが照射されたバックグラインディングテープGTの部分だけを溶融させて切断するアブレーション加工を行う。このアブレーシヨン加工は、アライメント工程(A)でアライメントした位置を基準にして、ウェーハWを四等分するようにバックグラインディングテープGTに対してレーザをX-X方向とY-Y方向に十字状に照射し、図5の(b)に示すように、該バックグラインディングテープGTにテープ分断ラインL1Xと、該テープ分断ラインL1Xと直角に交差するテープ分断ラインL1Yを設ける。また、テープ分断ラインL1X、L1Yが設けられた部分は、テープ分断ラインL1X、L1Yの形成によって隙間が作られる。
前記ウェーハカットライン形成工程(C)では、図6に示すように、前記アブレーション加工工程(B)の場合と同様に、ウェーハWの下側に配置されているレーザユニット141の上側を向いた図示しない照射口より、すなわちウェーハWの下側から該ウェーハWの主面側に向けてそれぞれ、波長が266nmのレーザをそれぞれテープ分断ラインL1Xとテープ分断ラインL1Yに沿って十字状に照射し、ウェーハWの主面側内部に、深さがそれぞれ5〜50μm程度のV字溝状をした改質層でなる、ウェーハカット用分割ラインL2Xと該ウェーハWカット用分割ラインL2Xと直角に交差するウェーハWカット用分割ラインL2Yを、図6の(b)に示すように十字状に設ける。
また、前記アブレーション加工工程(B)とウェーハカットライン形成工程(C)での加工をそれぞれ終えたウェーハWは、図7の(a)に示すように搬送チャック211で保持されたまま、前記ウェーハ分割工程(D)に搬送され、ウェーハ分割部15のセパレートテーブル151上に搬送される。そして、ウェーハ分割工程(D)に搬送されたウェーハWは、図8(a)に示すように、主面側(バックグラインディングテープGT側)を下側に向けて、すなわちバックグラインディングテープが貼り付けられていない裏面側を上側にしてウェーハWの中心をウェーハ分割部15の中心に合わせるとともに、図8の(c)、(d)に示すように、折り曲げライン151X、151Yにそれぞれウェーハカット用分割ラインL2X、L2Yを合わせてセパレートテーブル151上に配置される。
前記ウェーハ分割工程(D)では、セパレートテーブル151上に配置されたウェーハWを吸着機構152の真空吸着により保持する。次いで、傾き動作機構153を駆動させて、図8の(b)、(c)に示すように、分割セパレートテーブル部151a、151bの片側を、隣接している分割セパレートテーブル部151c、151dに対してZ軸方向(上方向)に例えば5〜10mm程度傾けて山形に折り曲げる。この折り曲げで、ウェーハWはウェーハカット用分割ライン151Xに沿って割断され、2つのウェーハ半体WA、WBに分割される。更に、同じく固定セット状態で前記傾き動作機構153を駆動させて、図8の(b)、(d)に示すように、分割セパレートテーブル部151a、151dの片側を、隣接している分割セパレートテーブル部151b、151cに対して、Z軸方向(上方向)に例えば5〜10mm程度傾けて折り曲げる。この折り曲げで、ウェーハWはウェーハカット用分割ライン151Yに沿って更に割断され、4つの小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdに分割される。
前記ウェーハ分割工程(D)でのウェーハ分割が終了すると、ウェーハ裏返し工程(E)に移行する。前記ウェーハ分割工程(D)では、モータ162を駆動させて回転軸161を180°回転させる。この回転軸161の回転により、前記小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdを真空吸着保持しているセパレートテーブル151は、回転軸161と共に180°回転し、図9、図10の(b)に示すように180°裏返しされる。また、そのセパレートテーブル151の裏返しにより、セパレートテーブル151に吸着保持されている4つの小片化されたウェーハWa、Wb、Wc、Wdは、それぞれ主面側(バックグラインディングテープGT側)を上側、裏面側を下側に向けて保持される。その後、ウェーハマウント工程(F)に移行する。
前記ウェーハマウント工程(F)では、図11に示すように、ウェーハ裏返し工程(E)で裏返しされてセパレートテーブル151で保持されている、小片化された4つのウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)のいずれか1つのウェーハの下側に、ダイシングテープDTが張られたリングフレーム171が移動される。なお、ここでのリングフレーム171は内径3500mmのものであるが、既に4分割されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)の最大外径よりも大きい。また、以下の説明では、簡略化するために選択されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)は、ウェーハWdとして説明する。そして、リングフレーム171の中心を、選択されたウェーハWdの中心と略一致させる。
また、ほぼ同時に、図12に示すように、リングフレーム171の下側にバルーン181が配置され、そのバルーン181内にエアが導入されて該バルーン181が徐々に膨らまされる。バルーン181が膨らむのに連動してバルーン181がダイシングテープDTを徐々に押し上げ、該ダイシングテープDT越しに、その選択されたウェーハWdの下面(裏面)にバルーン181が徐々に押し付けられる。そして、ダイシングテープDTを介したバルーン181の押し付けにより、選択されたウェーハWdの裏面が該ダイシングテープDT上に、該ダイシングテープdTの粘着力により貼り付けられ、そのウェーハWdが主面を上側にしてリングフレーム171にマウントされる。また、マウントが済むと、バルーン118は、その内部に導入されているエアが抜かれ、瞬時に下側に縮んでダイシングテープDTから離れる。さらに、リングフレーム171にマウントされたウェーハWdと対応している、分割セパレートテーブル部151aによるウェーハWdへの真空吸着が解かれる。そして、その選択されたウェーハWdは、ウェーハ搬送手段21の搬送によりリングフレーム171と共にバックグラインディングテープ剥離工程(G)に搬送される。
バックグラインディングテープ剥離工程(G)では、ウェーハWdをマウントして前記ウェーハマウント工程(F)から搬送されて来たリングフレーム171を吸着ステージ上に配置する。そして、図13に示すように吸着ステージ191でダイシングテープDTの下面を真空吸着して保持する。その後、リングフレーム171の主面に貼り付けられているバックグラインディングテープGT上に剥離テープRTが、バックグラインディングテープ剥離手段192によって貼り付けられる。また、その後、バックグラインディングテープGTが剥離テープRTと共に持ち上げられてウェーハWdから剥がされる。バックグラインディングテープGTが剥がされたら、リングフレーム171は吸着ステージ191による吸着保持が解かれ、さらにウェーハ搬送手段21によって前記フレームキャリア22に搬送される。そして、フレームキャリア22では、図14に示すように棚221に収納されて保管される。これにより、一連の処理動作が終了する。次いで、残りの小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc)が同様にして処理され、フレームキャリア22に収納されて保管される。
図15は、このようにして各小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)が、リングフレーム171上にマウントされた状態を示している。すなわち、図15の(a)は小片化されたウェーハWaがリングフレーム171上にマウントされた状態、(b)は小片化されたウェーハWbがリングフレーム171上にマウントされた状態、(c)は小片化されたウェーハWcがリングフレーム171上にマウントされた状態、小片化されたウェーハWdがリングフレーム171上にマウントされた状態を各々示し、(e)は小片化される前のウェーハWを示している。
以上説明したように、上記実施例の構成によれば、バルーン181を膨らませて、このバルーン181をダイシングテープDT越しに小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)の裏面略中心(中央)に向けて押し付けると、バルーン181の押し付けにより、ダイシングテープDTが小片化されたウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)の裏面に密着して貼り付けられ、間に気泡が作られること無く簡単にウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)をリングフレーム171に精度良くマウントすることができる。また、このマウント方法では、ダイシングテープDTはウェーハ(Wa、Wb、Wc、Wd)の中心から貼り付ける必要はないので、ウェーハの形状が円板形でなく、例えば扇形等、その形状やサイズ等が異なっていたとしても柔軟に対応することができる。
さらに、上記実施例では、外径が400mmのウェーハWを4等分して300mm用のリングフレーム171にマウントする場合について説明したが、400mmのウェーハWを略中心から放射状に3等分する等して、外径が300mmよりも小さく小片化されたウェーハに分割してもよいものである。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。例えば、上記実施例では、分割して小片化されたウェーハをリングフレームにマウントする場合について説明したが、小片化してないウェーハをリングフレームにマウントする場合にも適用されるものである。
10 半導体製造装置
11 制御部
111 メモリ
12 バックグラインディング装置
121 真空チャックテーブル
13 アライメント部
131 アライメントユニット
14 レーザ照射部
141 レーザユニット(レーザ照射手段)
15 ウェーハ分割部
151 セパレートテーブル
151a〜151d 分割セパレートテーブル部
151X 折り曲げライン
151Y 折り曲げライン
152 吸着機構
153 傾き動作機構
154 X/Y軸動作機構
155 Z軸動作機構
16 ウェーハ裏返し保持手段
161 回転軸
162 モータ
17 リングフレーム配置手段
171 リングフレーム
18 ウェーハマウント手段
181 バルーン
19 バックグラインディングテープ剥離部
191 吸着ステージ
192 バックグラインディングテープ剥離手段
21 ウェーハ搬送手段
211 搬送チャック
22 フレームキャリア
221 棚
DT ダイシングテープ
GT バックグラインディングテープ
RT 剥離テープ
W ウェーハ
WA、WB ウェーハ半体
Wa、Wb、Wc、Wd 小片化されたウェーハ
151X、151Y 折り曲げライン
L2X、L2Y ウェーハカット用分割ライン
L1X、L1Y テープ分断ライン

Claims (5)

  1. 表面側にバックグラインディングテープを貼り付けてなるウェーハを、ダイシングテープが貼られたリングフレーム上にマウントする半導体製造装置において、
    エアの導入により徐々に膨らみ、その膨らみにより前記ダイシングテープを前記ウェーハに徐々に押し付け、該ダイシングテープと前記ウェーハを貼り合わせてマウントするバルーン、
    を備えることを特徴とする半導体製造装置。
  2. 前記ダイシングテープを挟んで上側に前記ウェーハを配置し、下側に前記バルーンを配置してなる、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 前記ウェーハは、略円板状をした1個のウェーハから複数個に分割して小片化されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体製造装置。
  4. ダイシングテープが貼られたリングフレーム上にウェーハをマウントする半導体の製造方法において、
    エアが導入されて徐々に膨らまされるバルーンを、前記ウェーハに対して前記ダイシングテープ越しに配置し、前記バルーンの膨らみに伴わせて前記ダイシングテープを前記ウェーハに向けて押し付け、該ダイシングテープと前記ウェーハとを貼り合わせてマウントする、
    ことを特徴とする半導体の製造方法。
  5. 前記ダイシングテープを挟んで上側に前記ウェーハを配置し、前記バルーンを前記ダイシングテープの下側から膨らませて前記ダイシングテープを前記ウェーハに押し付けるようにしてなる、ことを特徴とする請求項4に記載の半導体製造方法。
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