JP2015170801A - 支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用途中の収容部をできるだけ出さずに収容部の交換作業を平準化する。
【解決手段】管理コンピュータ60は、リール73に含まれる総部品数に基づいて定められる交換タイミングより短時間に変更し、且つ他のフィーダ72と異なるタイミングとする平準化タイミングをこのフィーダ72の交換指示タイミングに一時的に設定する。そして、設定された交換指示タイミングを出力する。その後、この出力された交換指示タイミングを利用して、フィーダ72の交換指示が実装装置11で作業者に報知される。また、リール73に収容される総部品数と実装処理で使用する使用部品数とに基づいて、使用途中で取り外されてしまうフィーダ72が複数発生しない範囲の平準化タイミングを交換指示タイミングに設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、支援装置に関し、より詳しくは、部品を採取して基板上へ実装する実装装置における、使用中の収容部と次の収容部との交換作業の準備を支援する支援装置に関する。
従来、支援装置としては、電子回路部品装着機を複数台含む電子回路部品装着シムテムにおけるフィーダ交換作業が集中することを回避し得る交換作業計画を作成するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、設定枚数の回路基板に対する装着作業を1作業単位とし、各フィーダ58の実初期部品数Nmを、1作業単位に装着される単位装着部品数nmで割った商より小さい素数をフィーダの数だけ取得する。次に、この装置は、取得した素数群に同じ値の素数が含まれている場合には、それらの1つを残し、他の素数は1段階あるいはそれ以上小さい素数に変更して、2つ以上同じ素数を含まない素数群を取得する。そして、この装置は、その素数群の各素数に対応する作業単位の次の作業単位の開始より前に各素数に対応するフィーダの交換が行われる計画を作成する。
特開2012−99614号公報
しかしながら、上述した特許文献1の支援装置では、例えば、素数変更することにより各フィーダの交換タイミングをずらすものとしているが、ずらした分だけ、使用途中で交換されてしまうフィーダが発生することがあった。使用途中のフィーダが発生すると、例えば、これを使い切るような実装処理を数多く行うか、または、残余のテープをつなぎ合わせるいわゆるスプライシング処理などを作業者が行う必要が出るなど、作業効率が向上しないこともあり得た。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、使用途中の収容部をできるだけ出さずに収容部の交換作業を平準化することができる支援装置を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
即ち、本発明の支援装置は、
異なる種類の部品をそれぞれ収容して供給する複数の収容部を装着した部品供給部と前記部品供給部の各収容部から部品を採取して基板上へ実装する実装処理部とを備えた実装装置での、前記部品供給部に装着された収容部と次に用いる収容部との交換を支援する支援装置であって、
前記収容部に含まれる総部品数に基づいて定められる交換タイミングより短時間で、且つ他の収容部と異なるタイミングである平準化タイミングを該収容部の交換指示タイミングに一時的に設定する設定手段と、
前記設定された交換指示タイミングの情報を出力する出力手段と、
を備えたものである。
この装置では、収容部に含まれる総部品数に基づいて定められる交換タイミングをより短時間で、且つ他の収容部と異なるタイミングである平準化タイミングをこの収容部の交換指示タイミングに一時的に設定する。そして、設定された交換指示タイミングの情報を出力する。その後、この出力された交換指示タイミングの情報を利用して、収容部の交換指示が作業者に報知される。このように、一時的に平準化タイミングを用いるから、他の交換時には交換タイミングを変更せずに、即ち、収容部に収容した部品を使い切りながら実装処理を行うことができる。また、平準化タイミングを用いて一旦交換タイミングを変更することにより、その後の交換タイミングが重なりにくくなる。したがって、使用途中の収容部をできるだけ出さずに収容部の交換作業を平準化することができる。ここで、「収容部」は、例えば、部品を収容したテープを捲回したリールとしてもよいし、部品を載置したトレイとしてもよい。
本発明の支援装置において、前記設定手段は、前記収容部に収容される総部品数と実装処理で使用する使用部品数とに基づいて、使用途中で取り外されてしまう収容部が複数発生しない範囲の前記平準化タイミングを交換指示タイミングに設定するものとしてもよい。こうすれば、交換作業を平準化するに際して、使用途中である収容部の発生をより抑制することができる。このとき、前記設定手段は、前記使用部品数を前記総部品数で除算した残数に基づいて部品が残余した収容部が複数発生しない範囲の交換指示タイミングを設定するものとしてもよい。また、設定手段は、前記残数以下となるタイミングに前記平準化タイミングを設定するものとしてもよい。
本発明の支援装置において、前記設定手段は、前記収容部に含まれる総部品数に基づいて定められる交換タイミングを前記交換指示タイミングに設定すると共に、1つの収容部に対して1回のみ前記平準化タイミングを交換指示タイミングに設定するものとしてもよい。こうすれば、他の収容部との交換タイミングをずらすにあたり、使用途中で取り外す収容部が1回になるため、交換作業を平準化するに際して、使用途中の収容部の発生をより抑制することができる。
本発明の支援装置において、前記設定手段は、実装処理の開始後、最初の1回目の前記収容部の交換指示タイミングに前記平準化タイミングを設定するものとしてもよい。こうすれば、最初に他の収容部との交換タイミングがずれるため、その後、収容部に収容された部品を使い切りながら実装処理を行うことができ、交換作業を平準化するに際して、使用途中の収容部の発生をより抑制することができる。
本発明の支援装置において、前記設定手段は、使用途中の収容部が前記部品供給部に装着されたときには、該使用途中の収容部を使い切ったあとに、前記平準化タイミングを該収容部の交換指示タイミングに設定するものとしてもよい。こうすれば、使用途中の収容部の部品を使い切ることができ、使用途中の収容部の管理などの手間をより省くことができる。このとき、前記設定手段は、実装処理の開始時、又は実装処理の途中で使用途中の収容部が前記部品供給部に装着されたときには、該使用途中の収容部を使い切ったあとに、前記平準化タイミングを該収容部の交換指示タイミングに設定するものとしてもよい。
本発明の支援装置において、前記設定手段は、使用途中の収容部を使い切ることを優先するか、前記平準化タイミングを前記収容部の交換指示タイミングに設定することを優先するかの指定情報に応じて、前記交換指示タイミングを設定するものとしてもよい。例えば、使用途中の収容部を使い切る場合は、他の収容部の交換タイミングと重なる場合がある。ここでは、使用途中の収容部を減少させることと、交換作業の平準化とのいずれを優先させるかを作業者に選択させることができる。
本発明の支援装置において、前記出力手段は、前記平準化タイミングで生じた使用途中の収容部を実装処理の最後に前記部品供給部に装着する旨の情報を出力するものとしてもよい。こうすれば、実装処理での最後以外は収容部に収容された部品を使い切ることができるため、より効率よく交換作業を平準化することができる。特に、最初に平準化タイミングを用いて生じた使用途中の収容部を最後に用いるものとすれば、その間は常に収容部を使い切ることができ、極めて効率よく交換作業を平準化することができる。
本発明の支援装置において、前記出力手段は、前記平準化タイミングを前記交換指示タイミングに設定したのち、新品の収容部を前記部品供給部に装着する旨の情報を出力するものとしてもよい。こうすれば、収容部に収容された部品数に変動が出ないため、収容部の交換タイミングが一定期間ごとになり、より交換作業を平準化しやすい。
組立工場1の全体図。 実装装置11の斜視図。 フィーダ72の説明図。 管理コンピュータ60のブロック図。 平準化処理ルーチンの一例を示すフローチャート。 交換タイミング設定ルーチンの一例を示すフローチャート。 使用途中のリール発生を抑制した交換を行う説明図。 平準化を行わないフィーダ交換の具体例の説明図。 平準化を行わないフィーダの交換タイミング及び作業時間の概念図。 平準化を実行したフィーダ交換の具体例の説明図。 平準化を実行したフィーダの交換タイミング及び作業時間の概念図。 実装処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は生産エリアA1及び準備エリアA2を含む組立工場1の全体図、図2は実装装置11の斜視図、図3はフィーダ72の説明図、図4は管理コンピュータ60のブロック図である。
組立工場1は、図1に示すように、基板に電子部品を実装する生産エリアA1と、生産エリアA1へ電子部品を補給する準備を行う準備エリアA2とを有している。生産エリアA1には、生産ライン10を構成する複数(図1では4つ)の実装装置11a〜11dと、基板の生産を管理する管理コンピュータ60とが設けられている。図1の生産エリアA1は、生産ラインを1列だけ有するものとしたが、複数列有していてもよい。準備エリアA2は、作業者がリール73を空のフィーダ72へ補給(装着)して予備フィーダ76を作製(準備)するエリアであり、準備作業用コンピュータ90が設けられている。本実施形態において、本実施形態では、実装装置11a〜11dを実装装置11と総称し、実装装置11の左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、図2に示した通りとする。また、実装処理とは、部品を基板上に配置、装着、挿入、接合、接着する処理などを含む。
実装装置11は、図2に示すように、基板16を搬送する基板搬送装置18と、XY平面を移動可能なヘッド24と、ヘッド24に取り付けられZ軸へ移動可能な吸着ノズル40と、部品を供給する部品供給装置70と、情報の表示及び入力を行う操作パネル55と、各種制御を実行する実装コントローラ50とを備えている。基板搬送装置18は、左右一対の支持板20,20にそれぞれ取り付けられたコンベアベルト22,22(図2では片方のみ図示)により基板16を左から右へと搬送する。ヘッド24は、X軸スライダ26がガイドレール28,28に沿って左右方向に移動するのに伴って左右方向に移動し、Y軸スライダ30がガイドレール32,32に沿って前後方向に移動するのに伴って前後方向に移動する。吸着ノズル40は、圧力を利用して、ノズル先端に部品を吸着したり、ノズル先端に吸着している部品を離したりするものである。この吸着ノズル40は、ヘッド24に内蔵されたZ軸モータ34とZ軸に沿って延びるボールネジ36によって高さが調整される。部品供給装置70は、左右方向に並んだ複数のスロット71を有しており、各スロット71にはフィーダ72が差し込み可能となっている。フィーダ72には、テープが巻き付けられたリール73が取り付けられている。テープの表面には、部品がテープの長手方向に沿って等間隔に並んだ状態で保持されている。これらの部品は、テープの表面を覆うフィルムによって保護されている。こうしたテープは、図3に示すスプロケット74によって所定ピッチずつ送り出され、フィルムが剥がされて部品が露出した状態で所定位置に配置される。所定位置に配置された部品は、吸着ノズル40によって吸着される。
操作パネル55は、画面を表示する表示部56と、作業者からの入力操作を受け付ける操作部57とを備えている。表示部56は、液晶ディスプレイとして構成されており、実装装置11の作動状態や報知すべき情報を画面表示する。操作部57は、カーソルを上下左右に移動させるカーソルキー、入力をキャンセルするキャンセルキー,選択内容を決定する決定キーなどを備えており、作業者の指示をキー入力できるようになっている。実装コントローラ50は、CPU51を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶するROM52、各種データを記憶するHDD53、作業領域として用いられるRAM54を備えている。実装コントローラ50は、基板搬送装置18、X軸スライダ26、Y軸スライダ30、ヘッド24、操作パネル55及び部品供給装置70と信号のやり取りが可能なように接続されている。この実装コントローラ50は、スロット71にフィーダ72が装着されると記憶素子75が本体側に接続され、各フィーダ72の記憶素子75に記憶された部品種別や総部品数などの情報を取得可能になる。
管理コンピュータ60は、本発明の支援装置の機能を有するものであり、図1、4に示すように、コンピュータ本体62と入力デバイス64とディスプレイ66とを備えている。コンピュータ本体62は、図4に示すように、CPU62aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶するROM62b、各種データを記憶するHDD62c、作業領域として用いられるRAM62d、外部装置と電気信号のやり取りを行うための入出力インタフェース62eなどを備えている。これらはバス62fを介して接続されている。また、コンピュータ本体62には、入出力インタフェース62eを介して、入力デバイス64であるマウスやキーボードが接続されると共に、出力デバイスであるディスプレイ66が接続されている。更に、コンピュータ本体62は、入出力インタフェース62e及び通信デバイス68を介してLANに接続されており、準備作業用コンピュータ90と双方向通信可能となっている。コンピュータ本体62のHDD62cには、実装条件に関する情報などが含まれる生産ジョブデータが記憶されている。生産ジョブデータには、各実装装置11においてどのスロット位置のフィーダ72からどの部品をどういう順番でどの基板種の基板へ実装するか、また、そのように実装した基板を何枚作製するかなどが定められている。
次に、こうして構成された本実施形態の支援装置としての管理コンピュータ60の動作、特に、予備フィーダ76と使用中のフィーダ72とを交換するタイミングを設定する処理について説明する。図5は、管理コンピュータ60のCPU62aにより実行される平準化処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
まず、作業者は、生産処理を開始する前に、実装装置11において、使用途中のリール73が取り付けられたフィーダ72(以下、便宜的に「使用途中のリール」又は「使用途中のフィーダ」とも称する)を生産当初に使用許可するか否かを管理コンピュータ60で設定する。本実施形態の生産ライン10では、基板16の生産処理において、フィーダ72を予備フィーダ76へ交換するタイミングを管理コンピュータ60にて予め定めておき、予備フィーダ76の準備やフィーダ72の交換作業の平準化を図る。この平準化処理では、初回のフィーダ72を、ばらばらのタイミングで使用途中に交換することにより、各フィーダ72の交換タイミングをずらす処理を行う。また、ここでは、初回に生じた使用途中のリール73を最後に使用することにより、できるだけ使用途中のリール73を発生させずに交換作業の平準化を行うことを一例として説明する。使用途中のリール73が最初に部品供給装置70に装着されていると、この平準化処理を行ったとしても、その後のフィーダ72の交換タイミングにずれが生じ、平準化の効果が失われうる。一方、使用途中のリール73は次回使用できるように管理しなければならず、作業者は早くこれを使い切りたい要望がある。ここでは、平準化を行う前に、生産開始時での使用途中のリール73を使用不可として生産計画のずれを抑制するか、使用途中のリール73を使い切ることを重視して使用途中のリール73の管理を抑制するか、のいずれかをここで設定しておくものとする。作業者は、管理コンピュータ60の入力デバイス64を操作し、図示しない設定画面で使用途中のリール73を生産開始時に使用許可するか否かを設定する。
次に、管理コンピュータ60でフィーダ72の交換作業を平準化する生産計画を作成する処理について説明する。平準化処理ルーチンは、HDD62cに記憶され、生産ライン10での実装処理の実行開始前に実行される。このルーチンを開始すると、管理コンピュータ60のCPU62aは、HDD62cから生産ジョブデータを取得し(ステップS100)、新品のリール73に収容された部品数である総部品数などの情報を生産ジョブデータから取得する。次に、CPU62aは、実装装置11の部品供給装置70に装着されたフィーダ72の情報を取得する(ステップS110)。フィーダ72の情報には、リール73に収容されている現在の部品数などが含まれる。次に、CPU62aは、フィーダ72の情報に基づいて、使用途中のフィーダ72が装着されているか否かを判定する(ステップS120)。
使用途中のフィーダ72(リール73)が部品供給装置70の装着されているときには、CPU62aは、使用途中のフィーダ72を使用できない(不許可)設定であるか否かを判定する(ステップS130)。不許可設定であるときには、CPU62aは、エラーメッセージをディスプレイ66に表示し(ステップS140)、このルーチンを終了する。このメッセージを確認した作業者は、使用途中のフィーダ72を新品に取り替える作業を行う。一方、使用途中のフィーダ72を使用できる(許可)設定であるときには、CPU62aは、使用途中のフィーダ72を平準化処理から除外する(ステップS150)。なお、除外されたフィーダ72の交換タイミングは、他の新品フィーダ72の交換タイミングを設定したのちに行う。ステップS150のあと、または、ステップS120で使用中のフィーダ72が部品供給装置70に装着されていないとき、CPU62aは、交換タイミングの設定処理を実行する(ステップS160)。
次に、フィーダ72の交換作業を平準化する交換タイミングの設定について説明する。ここで、フィーダ72の交換作業が平準化されているか否かは、例えば、所定の期間において生産ライン10で発生した部品切れのフィーダ72の数が作業者の準備作業及び交換作業の時間から導かれる対処可能数(許容範囲)を超えるか否かに基づいて判断することができる。この所定の期間は、作業者が作業を行う時間で表すこともできるし、実装装置11でいう生産完了枚数や、実装装置11のユニットの稼働回数などで表すことができる。例えば、実装装置11に基板16が取り込まれてから、次の基板16が取り込まれるまでを所定の期間とすると、「所定時刻間(例えば10:00〜10:10)で発生する部品切れのフィーダ数」とするよりも、「50枚目の基板16の生産で発生する部品切れのフィーダ数」とする方が理解が容易である。このため、ここでは、便宜的に基板16の生産枚数を用いて、「所定期間」を説明するものとする。
図6は、交換タイミング設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンはHDD62cに記憶されている。このルーチンを開始すると、CPU62aは、今回の生産で生産する生産基板枚数Sと、新品リール73の総部品数Aとに基づいて各フィーダの必要リール数C及び部品残数D(剰余数)を算出する(ステップS200)。必要リール数Cは、基板1枚あたりに使用するそのリール73の部品使用数Bと、生産基板枚数Sとを乗算した必要部品数を新品リールの総部品数Aで除算した商により求めることができる。この必要部品数を生産基板数Sで除算した際に、割り切れない場合は、切り上げした値を必要リール数Cとし、このときの剰余が部品残数Dとなる。
次に、CPU62aは、部品切れ間隔Gを算出し(ステップS210)、算出した部品切れ間隔Gが重なるフィーダ72を抽出する(ステップS220)。部品切れ間隔G(基板枚数)は、新品リールの総部品数Aを、基板1枚あたりに使用する部品使用数Bで除算することにより求めることができる。また、この抽出は、例えば、各フィーダ72の部品切れ間隔Gをそれぞれ因数分解し、共通する因数の多さや共通しない因数の大きさの差などに基づいて行うことができる。例えば、部品切れ間隔Gが250枚(2×5×5×5)のフィーダ72と、500枚(2×2×5×5×5)のフィーダ72があるとき、4つの因数が共通し、最小公倍数の500枚目に部品切れが重なることを把握することができる。このように、共通する因数や、あるいは共通しない因数の差の大きさなどに基づいて、各フィーダの部品切れ間隔Gの重なりやすさを把握することができる。
次に、CPU62aは、抽出したフィーダ72の中から平準化を行うフィーダ72を1つ設定し(ステップS230)、各フィーダ72の初回交換作業時のみに用いる平準化基板数Eを任意に設定し、初回交換作業時のみに用いる平準化部品数F(平準化タイミング)を算出する(ステップS240)。平準化部品数Fは、リール73に部品が残っているにもかかわらず、使用中のリール73の残部品数がこの平準化部品数Fに達したときに、交換を指示する部品数であり、平準化タイミングに相当する部品数である。平準化基板枚数Eは、各フィーダ72で異なる値であるものとし、任意の基準数Xに任意数nを乗算して求めるものとしてもよい。この基準数Xは、フィーダ72の部品切れ間隔Gのうちの最小値よりも小さな値にすることが好ましい。また、基準数Xは、素数であることがフィーダ交換作業の重なりを抑制する上では好ましい。任意数nは、フィーダごとに1インクリメントした値(n←n+1)とすることができる。平準化部品数Fは、基板1枚あたりに使用する部品使用数Bと平準化基板枚数Eとを乗算して求めるものとしてもよい。なお、平準化基板数Eや平準化部品数Fは、上述した以外の方法(例えば乱数など)で定めるものとしてもよい。
平準化部品数Fを求めると、CPU62aは、平準化部品数Fが総部品数Aを超えているか否かを判定し(ステップS250)、平準化部品数Fが総部品数Aを超えているときには、平準化部品数Fを総部品数Aで除算した剰余(余り数)を平準化部品数Fに再設定する(ステップS260)。上記設定方法では、任意数nによっては、平準化部品数Fがリール73の総部品数Aを超えてしまう場合がある。ここでは、平準化部品数Fを総部品数Aで除算した剰余とすることにより、平準化部品数Fを総部品数Aよりも小さい値に設定するのである。ステップS260のあと、または、ステップS250で平準化部品数Fが総部品数Aを超えていないときには、CPU62aは、部品残数Dが値「0」であるか否かを判定する(ステップS270)。部品残数Dが値「0」でないときには、平準化部品数Fが部品残数Dを超えるか否かを判定する(ステップS280)。平準化部品数Fが部品残数Dを超えるときには、使用途中のリール73が複数発生しない範囲である部品数を平準化部品数Fに再設定する(ステップS290)。この再設定は、例えば、部品残数D以下で且つ0より大きい範囲のいずれかの値を平準化部品数Fとすればよい。この再設定は、例えば、平準化部品数Fを部品残数Dで除算した剰余(余り数)を平準化部品数Fとしてもよい。このようにすると、使用途中のリール73が複数発生しない範囲の平準化部品数Fを設定することができる。ステップS230〜S290の処理により、総部品数Aに基づいて定められる(例えばリール73の部品を使い切る)交換タイミングより短時間で、且つ他のフィーダ72と異なるタイミングである平準化部品数F(平準化タイミング)をフィーダ72の交換指示タイミングに設定することができる。
ここで、使用途中のリール73が複数発生しない範囲の平準化部品数Fの設定について説明する。図7は、使用途中のリール発生を抑制した交換を行う説明図である。図7では、生産基板枚数Sが5680枚、新品リールの総部品数Aが1000個、基板1枚あたりに使用する部品使用数Bが2個、必要リール数Cが12本、部品残数Dが360個である場合を具体的に説明する。ここで、平準化部品数Fを200個に定めた場合を例1とし、900個に定めた場合を例2とする。例2では、初回のリール73が900個使用した時点で次のリール73に交換されるから、100個の部品を残した使用途中のリール73が、初回に生じる。そして、最終回の12回目のリール交換で必要な部品数は460個であり、初回のリールでは最終回の実装個数に足りない。このため、例2では、最終回のリール交換で新品リールを装着するか、初回のリールを装着して使い切ったあと更に新品リールを装着するかのいずれかになる。前者では部品が100個及び540個残る使用途中のリールが2本発生し、後者では生産終了間際で交換頻度が上昇してしまう。一方、例1では、初回のリール73が200個使用した時点で次のリール73に交換されるから、800個の部品を残した使用途中のリール73が初回に生じる。そして、最終回のリール交換で必要な部品数は160個であり、初回のリールを最終回の実装処理に用いることができる。このように、初回に使用する平準化部品数Fは、部品残数D以下の値に定めるものとすれば、使用途中のリール73が複数発生しない範囲となる。なお、部品残数Dが「0」であるとき、即ち、必要部品数を生産基板数Sで除算した際に割り切れるときは、必ず、初回の残数が最終回の実装数になるから、平準化部品数Fを新品リールの総部品数A以下の値に定めれば、使用途中のリール73は複数発生しない。
さて、ステップS290のあと、または、ステップS280で平準化部品数Fが部品残数Dを超えないとき、または、ステップS270で部品残数Dが値「0」であるとき、CPU62aは、抽出した全フィーダ72の平準化が終了したか否かを判定する(ステップS300)。全フィーダの平準化が終了していないときには、CPU62aは、ステップS230以降の処理を実行する。即ち、次に平準化を行うフィーダ72を設定し、そのフィーダ72に対して平準化部品数Fを設定するのである。一方、ステップS300で、抽出した全フィーダ72の平準化が終了したときには、平準化処理の結果が所定の許容範囲内にあるか否かを判定する(ステップS310)。この判定は、例えば、所定期間において交換を要するフィーダ72の数が所定の許容数以下であるか否かに基づいて行うことができる。所定の許容数は、例えば、所定期間内に作業者がフィーダ72の準備作業及び交換作業を行うことができるフィーダ72の数としてもよい。この所定の許容数は、生産処理に従事する作業者の数に応じて定めるものとしてもよい。平準化処理の結果が許容範囲内にないときには、CPU62aは、ステップS230以降の処理を実行する。即ち、平準化を行うフィーダを設定し、ステップS240で前回と異なる平準化基板数を設定して平準化処理を実行する。このような処理を繰り返していくうちに、ステップS310で、平準化処理の結果が許容範囲内にあるときには、初回の交換のみ平準化部品数Fを交換指示タイミングに設定し、その他の交換は総部品数Aを交換指示タイミングに設定し(ステップS320)、このルーチンを終了する。このように、初回交換のみ平準化部品数Fを用いるから、初回交換時以外はリール73を使い切る設定となり、使用途中のリール73がより発生しにくくなる。なお、ここで設定した交換指示タイミングは、実装処理開始前に、通信デバイス68を介して実装装置11へ出力される。
さて、図5の平準化処理ルーチンの説明に戻る。ステップS160で交換タイミング設定ルーチンを終えると、CPU62aは、使用途中のリール73を有するフィーダ72、即ち、ステップS150で除外されたフィーダ72が部品供給装置70にあるか否かを判定する(ステップS170)。該当するフィーダ72があるときには、CPU62aは、使用途中のフィーダを使い切ったあとの2回目以降の交換指示タイミングを設定する(ステップS180)。この交換タイミングの設定については、例えば、上述した平準化処理を行ったあとのフィーダ72に対して、使用途中のフィーダ72の交換作業が重ならないよう、使用途中のフィーダ72の交換指示タイミングを設定する。CPU62aは、例えば、使用途中のフィーダ72において、2回目以降の交換では新品リールを用いるものとし、部品切れ間隔Gに基づき交換タイミング(例えば、生産枚数)を設定する。そして、2回目以降の交換において、所定期間(例えば、何枚目かの生産枚数)で交換指示タイミングになるフィーダ72の数を求め、このフィーダ72の数が所定の許容範囲内であれば、平準化部品数Fを設定することなく、そのまま新品リールを用いた通常の交換指示タイミングとする。一方、2回目以降の交換において、使用途中のフィーダ72の交換タイミングと一致するフィーダ72の数が所定の許容範囲を超えるときには、CPU62aは、上述と同様に、基準数X及び任意数nを用いて平準化基板枚数Eを設定し、平準化部品数Fを求める。そして、CPU62aは、上述のステップS310と同様に、平準化処理結果が許容範囲内にあるか否かの判定を行い、平準化処理結果が許容範囲内にないときには、平準化基板枚数Eを変更して上記ステップS230〜S310と同様の処理を、平準化処理結果が許容範囲に入るまで行うのである。こうして、ステップS150で一旦除外された使用途中のリール73を有するフィーダ72の交換指示タイミングを設定する。
ステップS180のあと、または、ステップS170で、除外されたフィーダ72が部品供給装置70にないときには、CPU62aは、初回に生じた使用途中のフィーダ72に対するメッセージ表示タイミングを設定し(ステップS190)、このルーチンを終了する。この表示タイミングは、通常、各々のフィーダ72の初回の交換指示タイミングと、最終回の交換指示タイミングとに設定される。表示するメッセージは、例えば、初回の交換時は「発生した使用途中のリール73は最終回の交換に用いて下さい」旨のメッセージとしてもよい。また、最終回の交換時は「初回に生じた使用途中のリール73を装着して下さい」旨のメッセージとしてもよい。使用途中のフィーダ72がすぐに部品供給装置70に装着されてしまうと、平準化処理を行わない状態に戻ってしまうことがある。一方、これらのメッセージを、操作パネル55に表示すると、使用途中のフィーダ72がすぐに部品供給装置70に装着されてしまうことをより抑制することができる。
ここで、上述した平準化処理について、具体例を用いて説明する。図8は、平準化を行わないフィーダ交換の具体例の説明図であり、図8(a)が初期条件、図8(b)がリールの交換回数と生産枚数との関係、図8(c)がリールの交換回数と部品使用数との関係である。図9は、平準化を行わないフィーダの交換タイミング及び作業時間の概念図である。図10は、平準化を実行したフィーダ交換の具体例の説明図であり、図10(a)が初期条件、図10(b)がリールの交換回数と生産枚数との関係、図10(c)がリールの交換回数と部品使用数との関係である。図11は、平準化を実行したフィーダの交換タイミング及び作業時間の概念図である。ここでは、図8に示す条件を有する、部品1〜6のフィーダ72の交換について説明する。各フィーダの部品切れ間隔Gは、それぞれ、500枚、250枚、125枚、250枚、167枚、300枚であるから、新品のリール73を部品供給装置70に装着した状態からは、生産基板数がおおよそ500枚単位で交換作業が重なることになる(図9(b)参照)。一方、本実施形態の管理コンピュータ60では、図10に示すように、基準数Xと任意数nとを用いて、平準化基板数Eを設定し、平準化部品数Fを算出する平準化処理を行う。図10では、基準数Xは41とした。なお、図10(a)に示すように、部品5については、当初の平準化部品数Fが総部品数Aを超えるので、ステップS260で平準化部品数Fを総部品数Aで除算した剰余を平準化部品数Fに再設定する。また、部品6では、部品残数Dが値「0」でなく、当初の平準化部品数Fが部品残数Dを超えるので、ステップS290で平準化部品数Fを部品残数Dで除算した剰余を平準化部品数Fに再設定する。このように、部品1では、基板数41枚、部品数82個を装着した時点(918個残り)で、次のフィーダ72に交換指示する。同様に、部品2では、基板数82枚、部品数164個を装着した時点(336個残り)で、次のフィーダ72に交換指示する。図11(a)に示すように、初回のみ平準化部品数Fを用いて、早い交換を行うが、2回目以降は、通常のリール73を使い切る条件で、リール73の交換を継続する。そして、最終回に、初回で使用途中となったリール73を再装着して実装処理を行う。このように平準化処理を行うと、図11(b)に示すように、予備フィーダ76の準備作業及び交換作業に要する時間をできるだけ許容範囲内にすることができる。
次に、実装装置11の動作、例えば、管理コンピュータ60から取得した交換指示タイミングを用いて実装処理を実行する処理について説明する。図12は、実装コントローラ50のCPU51により実行される実装処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、実装コントローラ50のHDD53に記憶され、作業者による開始指示により実行される。
このルーチンが開始されると、CPU51は、まず、管理コンピュータ60から生産ジョブデータを取得し(ステップS400)、上記設定された交換指示タイミング及びメッセージ表示タイミングを取得する(ステップS410)。次に、CPU51は、基板16の搬送及び固定処理を実行し(ステップS420)、生産ジョブデータの実装順に基づいて、吸着を行う部品を設定し(ステップS430)、部品の吸着処理及び配置処理を行う(ステップS440)。この処理では、CPU51は、部品供給装置70の所定のピックアップ位置に吸着ノズル40を移動させ、部品を吸着する。部品を吸着したのち、CPU51は、生産ジョブデータで指定されている実装位置の座標まで吸着ノズル40を移動させ、部品を基板16上に配置させる。次に、CPU51は、各フィーダ72の残存部品数を更新してRAM54に記憶すると共に、この残存部品数を管理コンピュータ60へ出力する(ステップS450)。
続いて、CPU51は、フィーダ72のいずれかが交換指示タイミングに至ったか否かを判定する(ステップS460)。フィーダ72のいずれかが交換指示タイミングに至ったときには、CPU51は、交換指示タイミングが、初回交換、最終回交換、初回及び最終回以外の交換(通常交換)のうちどのタイミングであるかを判定する(ステップS470)。交換指示タイミングが初回交換であるときには、今回生じた使用途中のリール73を生産の最終回に装着する旨の情報(メッセージ)を作業者に報知し(ステップS480)、更にこのフィーダ72を交換する交換指示の情報(メッセージ)を作業者へ報知する(ステップS490)。作業者への報知は、操作パネル55の表示部56にその内容を含む画面を表示することにより行うものとする。このとき、警告ランプを点灯させたり、ブザーなど音により報知してもよい。これを確認した作業者は、該当するフィーダ72の準備作業及び交換作業を行う。
一方、ステップS470で通常交換の交換指示タイミングであるときには、ステップS490でこのフィーダ72を交換する交換指示の情報を作業者へ報知する。このとき、CPU51は、新品のリール73を有するフィーダ72を部品供給装置70へ装着する旨、作業者に報知してもよい。こうすれば、通常の実装時に、使用途中のフィーダ72が部品供給装置70に装着されてしまうことをより抑制できるから、通常交換の最中に生産計画がずれてしまうのをより抑制することができる。これを確認した作業者は、該当するフィーダ72の準備作業及び交換作業を行う。一方、ステップS470で最終回の交換指示タイミングであるときには、初回に生じた使用途中のリール73を装着する情報(メッセージ)を作業者へ報知し(ステップS500)、ステップS490でこのフィーダ72を交換する交換指示の情報を作業者へ報知する。これを確認した作業者は、初回に生じた使用途中のリール73を有するフィーダ72の準備作業及び交換作業を行う。
ステップS490のあと、または、ステップS460で交換指示タイミングでないときには、CPU51は、現在の基板16の実装処理が完了したか否かを判定し(ステップS510)、現在の基板16の実装処理が完了していないときには、ステップS430以降の処理を実行する。即ち、CPU51は、現在の基板16上に部品を次々に実装する。一方、ステップS510で現在の基板16の実装処理が完了したときには、CPU51は、実装完了した基板16を排出し(ステップS520)、生産完了したか否かを判定する(ステップS530)。生産完了していないときには、CPU51は、ステップS420以降の処理を繰り返し実行する。即ち、CPU51は、新たな基板16を搬送、固定し、交換指示タイミングに至ったときにはその旨のメッセージを表示させつつ、部品を基板16上へ実装する処理を繰り返し行う。一方、ステップS530で生産完了したときには、このルーチンを終了する。このように、初回の交換のみ平準化部品数Fにより各フィーダ72の交換タイミングをずらすことにより、交換作業の平準化を図ることができる。また、初回に生じた使用途中のリール73を最終回に用いることにより、管理に難のある使用途中のリール73の発生をできるだけ抑制することができる(図11参照)。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のフィーダ72(リール73)が本発明の収容部に相当し、部品供給装置70が部品供給部に相当し、X軸スライダ26、Y軸スライダ30及びヘッド24が実装処理部に相当し、CPU62aが設定手段に相当し、通信デバイス68が出力手段に相当する。
以上説明した管理コンピュータ60によれば、新品のリール73に含まれる総部品数Aに基づいて定められる交換タイミングより短時間に変更し、且つ他のフィーダ72と異なるタイミングとする平準化部品数F(平準化タイミング)をこのフィーダ72の交換指示タイミングに初回交換時のみ(一時的に)設定する。そして、設定された交換指示タイミングを実装装置11へ出力する。その後、この出力された交換指示タイミングがフィーダ72の交換指示として作業者に報知される。このように、一時的に平準化タイミングを用いるから、他の交換時には交換タイミングをずらさずに、即ち、リール73に収容した部品を使い切りながら実装処理を行うことができる。また、平準化タイミングを用いて一旦交換タイミングをずらすことにより、その後の交換タイミングが重なりにくくなる。したがって、使用途中のリール73をできるだけ出さずにフィーダ72の交換作業を平準化することができる。また、実装処理の開始後、最初の1回目の交換指示タイミングに平準化タイミングを設定するから、最初に他のフィーダ72との交換タイミングがずれ、その後、リール73に収容された部品を使い切りながら実装処理を行うことができるため、交換作業を平準化するに際して、使用途中のリール73の発生をより抑制することができる。
また、総部品数Aと、実装処理で使用する部品使用数Bとに基づいて、使用途中のリール73が複数発生しない範囲の平準化タイミングを設定するため、交換作業を平準化するに際して、使用途中であるリール73の発生をより抑制することができる。このとき、使用部品数(S×B)を総部品数Aで除算した部品残数D以下となるタイミングに平準化タイミングを設定するため、部品が残余したリール73が複数発生しない範囲の交換指示タイミングをより確実に設定することができる。更に、1つのフィーダ72に対して1回のみ平準化タイミングを交換指示タイミングに設定するため、他のフィーダ72との交換タイミングをずらすにあたり、使用途中で取り外すフィーダ72が1個になるため、交換作業を平準化するに際して、使用途中のリール73の発生をより抑制することができる。更にまた、使用途中のリール73が部品供給装置70に装着されたときには、使用途中のリール73を使い切ったあとに、平準化タイミングをフィーダ72の交換指示タイミングに設定するため、使用途中のリール73の部品を使い切ることができ、使用途中のリール73の管理などの手間をより省くことができる。そして、使用途中のリール73を使い切ることを優先するか、平準化タイミングを優先するかを設定可能であるため、作業者の要求に応えることができる。そしてまた、平準化タイミングで生じた使用途中のリール73を実装処理の最後に部品供給装置70に装着する旨の情報を出力するため、実装処理での最後以外はリール73に収容された部品を使い切ることができ、より効率よく交換作業を平準化することができる。特に、最初に平準化タイミングを用いて生じた使用途中のリール73を最後に用いるため、その間は常にリール73を使い切ることができ、極めて効率よく交換作業を平準化することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、部品残数Dに基づいて、使用途中で取り外されてしまうフィーダ72が複数発生しない範囲の平準化タイミングを設定するものとしたが、この処理を省略してもよい。こうしても、平準化タイミングを一時的に用いることによって、使用途中のリール73をできるだけ出さずにフィーダ72の交換作業を平準化することができる。
上述した実施形態では、1つのフィーダ72に対して1回のみ平準化タイミングを用いるものとしたが、特にこれに限定されず、2回用いてもよい。なお、処理の容易さからは、1回のみとすることが好ましい。また、上述した実施形態では、最初の交換作業に対して平準化タイミングを用いるものとしたが、特にこれに限定されず、2回目や3回目の交換作業に対して平準化タイミングを用いるものとしてもよい。なお、交換作業の平準化の観点からは、できるだけ早期に平準化タイミングを用いる方が好ましい。
上述した実施形態では、生産開始時に使用途中のリール73が装着された場合、このリール73を使い切ったあとに平準化タイミングを適用するものとしたが、特にこれに限定されない。使用途中のリール73の使用を不許可としてもよい。また、使用途中のリール73を使い切ることを優先するか、平準化タイミングを設定することを優先するかを指定することができるとしたが、この指定を省略するものとしてもよい。
上述した実施形態では、平準化タイミングで生じた使用途中のリール73を実装処理の最後に部品供給装置70に装着する旨の情報を出力するものとしたが、特に限定されず、この処理を省略してもよい。
上述した実施形態では、部品切れ間隔Gが重なるフィーダ72を抽出してこれらに対して平準化処理を行うものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、すべてのフィーダ72に対して平準化処理を行うものとしてもよい。
上述した実施形態では、ステップS310で平準化処理結果が許容範囲に入るまで平準化部品数の再設定を行うものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、複数の平準化タイミングの候補を求める処理を、所定時間内繰り返し、その中で最も平準化効果の高い平準化タイミングを採用するものとしてもよい。
上述した実施形態では、交換指示を操作パネル55で報知するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、ディスプレイ66や準備作業用コンピュータ90のディスプレイで交換指示を報知するものとしてもよい。交換を報知する装置は、作業者が認識することができれば特にどの装置であってもよい。
上述した実施形態では、平準化タイミングを基準数X、任意数n、総部品数A、基板1枚の部品使用数B、部品残数Dなどを用いて設定するものとしたが、一時的に用い、通常と異なる平準化タイミングを設定するものとすれば、特に上述した乗算や除算と異なる計算などによりこの平準化タイミングを設定するものとしてもよい。
上述した実施形態では、生産開始前に使用途中のフィーダ72が部品供給装置70に装着されている場合について説明したが、生産処理の途中で、使用途中のフィーダ72が部品供給装置70に装着された場合も、上述と同様の処理により、平準化タイミングを設定するものとしてもよい。
上述した実施形態では、部品を収容するテープを巻き付けたリール73を装着したフィーダ72を「収容部」として説明したが、特にこれに限定されず、例えば、部品を載置するトレイを「収容部」としてもよい。こうしても、収容部の交換作業の平準化を行うことができる。
上述した実施形態では、フィーダ72にリール73をセットすることにより予備フィーダ76を作製したが、実装装置で使用中の部品テープの終端に次の部品テープを繋げるいわゆるスプライシング作業により部品の補給を行うものとしてもよい。この場合、スプライシング作業及び/又はその部品リールを準備する作業が交換作業に相当し、平準化のための交換作業では通常の予備フィーダの作成を行うものとしてもよい。
上述した実施形態では、画面を表示出力することによって作業者に交換作業を報知するものとしたが、特にこれに限定されず、音声を出力することによって作業者に交換作業を報知するものとしてもよいし、印刷物を印刷出力することにより作業者に交換作業を報知するものとしてもよい。
上述した実施形態では、実装処理の実行開始前に平準化処理ルーチンを行うものとして説明したが、特にこれに限定されず、所定期間の経過ごとに平準化処理ルーチンを繰り返し実行するものとしてもよい。こうしても、フィーダ72交換作業を平準化することができる。
上述した実施形態では、管理コンピュータ60が支援装置の機能を有するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、実装装置11の実装コントローラ50が支援装置の機能を有するものとしてもよいし、準備作業用コンピュータ90が支援装置の機能を有するものとしてもよいし、それ以外のコンピュータが支援装置の機能を有するものとしてもよい。また、上述した実施形態では、管理コンピュータ60を支援装置として説明したが、特にこれに限定されず、例えば、支援方法としてもよいし、そのプログラムとしてもよい。
1 組立工場、10 生産ライン、11,11a〜11d 実装装置、16 基板、18 基板搬送装置、20 支持板、22 コンベアベルト、24 ヘッド、26 X軸スライダ、28 ガイドレール、30 Y軸スライダ、32 ガイドレール、34 Z軸モータ、36 ボールネジ、40 吸着ノズル、50 実装コントローラ、51 CPU、52 ROM、53 HDD、54 RAM、55 操作パネル、56 表示部、57 操作部、60 管理コンピュータ(支援装置)、62 コンピュータ本体、62a CPU、62b ROM、62c HDD、62d RAM、62e 入出力インタフェース、62f バス、64 入力デバイス、66 ディスプレイ、68 通信デバイス、70 部品供給装置、71 スロット、72 フィーダ、73 リール、74 スプロケット、75 記憶素子、76 予備フィーダ、90 準備作業用コンピュータ、A1 生産エリア、A2 準備エリア。

Claims (8)

  1. 異なる種類の部品をそれぞれ収容して供給する複数の収容部を装着した部品供給部と前記部品供給部の各収容部から部品を採取して基板上へ実装する実装処理部とを備えた実装装置での、前記部品供給部に装着された収容部と次に用いる収容部との交換を支援する支援装置であって、
    前記収容部に含まれる総部品数に基づいて定められる交換タイミングより短時間で、且つ他の収容部と異なるタイミングである平準化タイミングを該収容部の交換指示タイミングに一時的に設定する設定手段と、
    前記設定された交換指示タイミングの情報を出力する出力手段と、
    を備えた支援装置。
  2. 前記設定手段は、前記収容部に収容される総部品数と実装処理で使用する使用部品数とに基づいて、使用途中で取り外されてしまう収容部が複数発生しない範囲の前記平準化タイミングを交換指示タイミングに設定する、請求項1に記載の支援装置。
  3. 前記設定手段は、前記収容部に含まれる総部品数に基づいて定められる交換タイミングを前記交換指示タイミングに設定すると共に、1つの収容部に対して1回のみ前記平準化タイミングを交換指示タイミングに設定する、請求項1又は2に記載の支援装置。
  4. 前記設定手段は、実装処理の開始後、最初の1回目の前記収容部の交換指示タイミングに前記平準化タイミングを設定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の支援装置。
  5. 前記設定手段は、使用途中の収容部が前記部品供給部に装着されたときには、該使用途中の収容部を使い切ったあとに、前記平準化タイミングを該収容部の交換指示タイミングに設定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の支援装置。
  6. 前記設定手段は、使用途中の収容部を使い切ることを優先するか、前記平準化タイミングを前記収容部の交換指示タイミングに設定することを優先するかの指定情報に応じて、前記交換指示タイミングを設定する、請求項5に記載の支援装置。
  7. 前記出力手段は、前記平準化タイミングで生じた使用途中の収容部を実装処理の最後に前記部品供給部に装着する旨の情報を出力する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の支援装置。
  8. 前記出力手段は、前記平準化タイミングを前記交換指示タイミングに設定したのち、新品の収容部を前記部品供給部に装着する旨の情報を出力する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の支援装置。
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