JP2015121045A - ボイラの支持構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】作用する地震力を大幅に低減できるとともに、地震時に一体となって振動することが可能なボイラの支持構造体を提供する。
【解決手段】ボイラ本体3と、基礎1に柱脚11bを介して立設される複数の柱11aと、隣接する柱11aを繋ぐ複数の梁11cと、備え、ボイラ本体3を吊下げて支持する支持鉄骨11と、複数の柱11aの各々を支持する免震装置5と、を備える。各々の免震装置5は、複数の柱脚11bに生じる水平反力に応じて、免震特性が設定されるボイラ支持構造体10。免震装置5は、基礎1と柱脚11bの間に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラを吊下げて支持する構造体に関し、特に免震装置を備えるボイラの支持構造体に関する。
発電用石炭焚きボイラ、重油焚きボイラといった大型ボイラは、通常、脱硝装置、エアヒータをはじめとする附帯機器とともに支持鉄骨に支持されている。
ボイラの支持構造体に関し、特許文献1は、免震を目的として、ボイラ本体の重心より上部の部分においては、ボイラ本体と支持鉄骨間を剛性の小さい部材により連結し、ボイラ本体の重心より下部の部分においては、ボイラ本体と支持鉄骨間の連結を剛性の大きい部材により連結することを提案している。この提案は、下部の剛性の高い支持構造体により、地震時のボイラ本体と支持鉄骨における過度な相対変位を抑制しつつ、上部の剛性の小さい支持構造体により、地震により発生するボイラ支持鉄骨の揺れをボイラ本体へ伝達しない構造とする。そうすることで、特許文献1は、ボイラ支持鉄骨の全体に作用する地震力を低減している。
特開平2−15060号公報
ところが、特許文献1の提案は、ボイラ本体の下部に対する地震力の低減が期待できないため、ボイラの支持構造体の全体としての地震力の低減効果が小さいという課題がある。
そこで本発明は、作用する地震力を大幅に低減できるとともに、地震時に一体となって振動することが可能なボイラの支持構造体を提供することを目的とする。
本発明のボイラの支持構造体は、ボイラ本体と、基礎に柱脚を介して立設される複数の柱と、隣接する柱を繋ぐ複数の梁と、備え、ボイラ本体を吊下げて支持する支持鉄骨と、単数又は複数の柱を支持する免震装置と、を備え、各々の免震装置は、複数の柱に生じる水平反力の大きさに応じて、免震特性が設定されることを特徴とする。
本発明によると、各々の柱を免震装置で支持しているので、作用する地震力を大幅に低減できるとともに、地震時に支持構造体が一体となって振動することが可能となり、免震化の効果が高い。
ここで、本発明における免震特性としては、剛性又は耐力を掲げることができる。つまり、本発明は、柱に生じる水平反力が大きいところには剛性又は耐力の大きい免震装置を配置し、柱に生じる水平反力の小さいところには剛性又は耐力の小さい免震装置を配置する。
本発明の支持構造体において、免震装置を設ける位置が、第1形態、第2形態及び第3形態に区分される。
第1形態は、免震装置が基礎と柱の柱脚の間に設けられる。
第1形態によると、免震装置よりも上方に位置するボイラ本体及び支持構造体の全体を免震化することが可能となり、支持鉄骨に作用する地震力を大幅に低減することが可能となる。しかも、地震時に支持構造体が一体となって振動することが可能となり、免震化の効果を向上するのに寄与する。
次に、第2形態は、免震装置を支持鉄骨の高さ方向の中間領域に設ける。
ボイラ本体を支持する支持構造体は、トップヘビーな構造物であり、上層ほどサポート荷重が大きい傾向にあるため、中間免震装置を設けることで上層のみを免震化する第2形態によっても地震力の低減効果を十分に得ることができる。
また、免震装置を柱脚よりも高い位置に設けることにより、地震時に生ずる慣性力による免震装置の転倒モーメントMのアーム長hを短くできる。これにより、免震装置に生じる引張力が低減され、大型ボイラのような地震時の転倒モーメントMの大きいボイラ支持構造体に対して、免震装置の適用を可能とする。
次に、第3形態は、免震装置を支持鉄骨の頂部に設ける。
支持鉄骨は頂部でボイラ本体を吊り下げて支持するが、頂部に免震装置を設置することにより、地震時に支持鉄骨へ作用するボイラ本体の慣性力を低減することが可能となる。特に、ボイラ支持構造体が、サポートを設けない場合には、ボイラ本体の慣性力が全て免震装置より上部を介して支持鉄骨に伝わることになる。したがって、第3形態において頂部を免震化することにより、支持鉄骨へ伝達されるボイラ本体の慣性力を低減できるので、支持鉄骨へ作用する地震荷重を低減することができる。
また、第3形態は第2形態よりも免震装置の位置がさらに高くなり、アーム長hが短くなるので、地震時に免震装置に生じる転倒モーメントMがより低減される。これにより、転倒モーメントMが非常に大きくなる支持鉄骨への免震装置の適用を可能にする。
第1形態〜第3形態において、柱脚の水平剛性を確保する剛性部材が、支持鉄骨の水平方向の特定の部位又は全域に設置されることが好ましい。
第1形態においては、剛性部材を設けることにより、免震装置よりも上方に位置する支持鉄骨の水平剛性を確保することが可能となり、免震装置よりも上層のボイラ支持構造体が全体として一体となって振動する振動モードを得やすくなる。これにより、免震化の効果をより高めることができる。
ここで、剛性部材としては、柱脚同士を連結するつなぎ梁、水平ブレース、及び、柱脚の間に敷設されるスラブを用いることができる。
剛性部材は、特定の部位を選択して設置することができるが、この場合、剛性部材を設けない箇所は、機器の設置、物資の運搬、人の出入りを行なうスペースとして使用することができるので、プラント運用に悪影響を与えることなく、免震化されたボイラ支持構造体を得ることができる。
一方、剛性部材を支持鉄骨の水平方向の全域に設置すると、水平剛性をより高いレベルで確保することができるので、ボイラ支持構造体を全体としてより一体的に振動させる振動モードが得やすくなる。
また、この剛性部材は、第1形態に限らず、第2形態及び第3形態にも適用することができる。
第2形態及び第3形態において、ボイラ本体と支持鉄骨の間に、ボイラ本体と支持鉄骨の相対変位を抑制する変位抑制部材を設置することができる。
この相対変位を抑制することにより、ボイラ本体の周辺機器に影響が及ぶのを避けることができる。
また変位抑制部材を設置して、ボイラ本体の固有周期を短周期化することにより、ボイラ本体と免震化されている支持構造体の全体としての固有振動数が近接するのを回避して、支持構造体における免震化の効果を十分に引き出すことができる。
第2形態及び第3形態において、本発明のボイラの支持構造体は、ボイラ本体と支持鉄骨の間に、エネルギー吸収機構を設置することができる。
このボイラ支持構造体は、エネルギー吸収機構を設置することにより減衰機能が付与されるので、ボイラ本体と支持鉄骨の間の過度な相対変位を抑制するとともに、地震時に支持鉄骨へ作用するボイラ本体の水平方向の慣性力をさらに低減できる。
第1形態及び第2形態において、免震装置に付随して、免震装置に生じる引張力を負担する引抜き防止機構を設置することが好ましい。
地震時に免震装置に生じる引張力を引抜き防止機構が担うことにより、免震装置に生じる引張力が低減される。これにより、大型ボイラのような地震時の転倒モーメントの大きい構造に対する免震装置の適用を可能とする。
第1形態及び第2形態において、免震装置に付随して、エネルギー吸収機構を設置することが好ましい。
エネルギー吸収機構を設けてボイラ支持構造体に減衰を付与することにより、支持鉄骨に作用する地震力をさらに低減することが可能となるとともに、地震時に免震装置に過度な変位が生ずるのを抑制する。
本発明によれば、作用する地震力を大幅に低減できるとともに、地震時に一体となって振動することが可能なボイラの支持構造体を提供することができる。
第1実施形態におけるボイラの支持構造体を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図1の支持構造体のA−A断面を示し、(a)は免震装置が未調整の場合を、(b)は免震装置を調整した場合を示す。 第2実施形態におけるボイラの支持構造体を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 第2実施形態における他のボイラの支持構造体を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 第2実施形態における他のボイラの支持構造体を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 第2実施形態における他のボイラの支持構造体を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 第3実施形態におけるボイラの支持構造体を示す側面図である。 第4実施形態におけるボイラの支持構造体を示す側面図である。 第4実施形態における他のボイラの支持構造体を示す側面図である。 第4実施形態における他のボイラの支持構造体を示す側面図である。 第1実施形態及び第2実施形態に適用される引抜き防止機構を示す図である。 第1実施形態〜第3実施形態に適用されるエネルギー吸収機構を示す図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態におけるボイラ支持構造体10は、図1(a)に示すように、基礎1の上に設けられるものであり、支持鉄骨11と、支持鉄骨11を支持する複数の免震装置5と、を主たる要素として構成され、ボイラ本体3を支持するものである。
支持鉄骨11は、鉛直方向に延びる複数本の柱11aと、水平方向に延びる複数本の梁11cと、複数本の鉛直ブレース12と、を組み合わせて構成されている。ボイラ支持構造体10は、支持鉄骨11を構成する柱11aの末端部分である柱脚11bを介して基礎1に立設されている。
ボイラ支持構造体10は、運転中の熱膨張を拘束しないようにするために、最上層の梁11cに固定される複数本の吊下げバー17を介して、ボイラ本体3を支持鉄骨11の頂部から吊り下げている。ボイラ支持構造体10は、ボイラ本体3を水平方向への変位を規制するために、ボイラ本体3と支持鉄骨11の最外周に位置する柱11aとの間に水平方向に架け渡されるサポート18を介在させている。
ボイラ支持構造体10は、図1(a)及び図1(b)に示すように、各々の柱脚11bの基部と基礎1の間に免震装置5を設置している。
本実施形態は、各々の免震装置5の免震特性が、支持鉄骨11に地震力が作用して柱脚11bに発生する水平反力(以下、単に柱脚反力)の大きさに応じて設定されており、全ての免震装置5が同調して挙動するよう設定されている。つまり、図1(b)に示すように、柱脚反力Yが大きい箇所には剛性Yの高い免震装置5を設置し、柱脚反力Yが小さい箇所には剛性Yの低い免震装置5を設置する。図1(b)は、図中のY軸方向の柱脚反力Yと免震装置5の剛性Yの対応を示しており、各々の柱脚11bは、図中の矢印で示すように、一方の側から他方の側に向けて柱脚反力Yが大きくなり、それに対応して免震装置5の剛性Yが大きくなるように設定されている。なお、柱脚11bの集合を行列と捉えて、図1(b)に示すように、(1,1)…の符号を付けたとすると、(1,1)に対応する柱脚11bの柱脚反力Yが最も大きく、(1,2)、(1,3)…の順に、また、(2,1)、(3,1)…の順に、柱脚反力Yは小さくなる。
免震装置5の剛性を、以上のように相違させる理由を説明する。
ボイラの支持鉄骨11は柱脚11bの位置によって柱脚反力が大きく異なるという特徴を有している。これは、ボイラ本体3を含めたボイラ支持構造体10が、水平方向の荷重に異方性を有しているからである。そのために、各柱脚11bに同じ剛性の免震装置5を設置した場合、各免震装置5の変位が異なるものとなってしまい、免震化後の安定した振動モードを得ることができない。つまり、柱脚11bに図1(b)に示した柱脚反力の大小が生ずるとすると、柱脚反力が大きい箇所は免震装置5の変形が大きく、柱脚反力が小さい箇所は免震装置5の変形が小さいために、例えば図2(a)に示すように、ねじれ振動モードが発生する可能性がある。
そこで、図1(b)に示したように、各柱脚11bを支持する免震装置5の剛性Yを柱脚反力Yの大きさに応じて調整すると、各柱脚11bにおける免震装置5の変位量を一致させることが可能となる。これにより、図2(b)に示すように、地震時にボイラ支持構造体10が一体となって振動することが可能となり、免震化の効果が高まる。
なお、図2(a),(b)において、入力される地震波の方向は、Weが付された矢印が示す通りである。
ボイラ支持構造体10によっては、柱脚反力の傾向が図1(b)に示す傾向と異なることもある。その場合でも、その傾向に対応するように、柱脚反力が大きい箇所は免震装置5の剛性を高く、柱脚反力の小さい箇所は免震装置5の剛性を小さくすることにより、各柱脚11bにおける免震装置5の変位量を一致させることができる。
例えば、図1及び図2に示した例では、Y方向に生じる柱脚反力に着目してY方向の免震装置の剛性を調整する説明をしたが、仮にX方向の柱脚反力が異なる場合には、Y方向のときと同様に、X方向の免震装置5の剛性を調整し、X方向の免震装置5の変位量が各柱脚11bで一致するようにすればよい。
以上説明したように、第1実施形態によると、免震装置5よりも上方に位置するボイラ本体3及びボイラ支持構造体10の全体を免震化することが可能となり、支持鉄骨11に作用する地震力を大幅に低減することが可能となる。
しかも、地震時にボイラ支持構造体10が一体となって振動することが可能となるので、免震化の効果が高い。
ここで、免震装置5の免震特性としては、剛性Yの他に、耐力Yも指標として用いることができる。つまり、柱脚反力Yが大きい箇所には、免震装置5に負荷される荷重(支持鉄骨11の自重による荷重や地震時の荷重など)が大きくなる傾向にあるため、耐力Yの大きい免震装置5を設置する。免震装置5に作用する荷重が小さい箇所には耐力Yが小さい免震装置5を適用することになるので、必要以上に耐力の大きい高価な免震装置を使用する必要がなく、コストを低減することが可能である。ただし、通常、免震装置5の剛性Yが高いほど耐力Yが大きい傾向にあるため、図1(b)に示すように、剛性Yの大きさで免震装置5の配置を調整すれば、自然と柱脚反力Yの大きい箇所に耐力Yの大きい免震装置5が配置されることになる。
[第2実施形態]
第2実施形態にかかるボイラ支持構造体20は、ボイラ支持構造体10の水平剛性を向上する。つまり、図3(a),(b)に示すように、ボイラ支持構造体20は、免震装置5に支持される柱脚11bをつなぎ梁11cによって連結し、支持鉄骨11の水平剛性を向上する。つなぎ梁11cだけでは水平剛性が不足する場合には、水平ブレース14を設けることもできる。
また、つなぎ梁11cに代えて、図4(a),(b)に示すように、柱脚11bの間にRC(鉄筋コンクリート)製のスラブ15を設置することもできる。
以上のように、支持鉄骨11の水平剛性をつなぎ梁11c又はスラブ15により確保することにより、免震装置5よりも上方にある支持鉄骨11の水平剛性を確保することが可能となり、免震装置5よりも上層のボイラ支持構造体20全体が一体となって振動する振動モードを得やすくなる。これにより、免震化の効果をより高めることができる。
図3の例では、隣接する柱脚11bの全てをつなぎ梁11cで連結し、また、図4の例では、隣接する柱脚11bの全てにスラブ15を設置したが、水平剛性の低い箇所にのみ限定してつなぎ梁11c又はスラブ15を配置することができる。例えば、図5及び図6に示すように、鉛直ブレース12が設置されているために水平剛性が既に高い箇所には、つなぎ梁11cまたはスラブ15を配置しないという選択肢がある。また、柱11a(柱脚11b)が単体として十分な水平剛性を有する場合には、その柱11a同士をつなぐつなぎ梁11c又はスラブ15を設けないという選択肢もある。免震化に必要な水平剛性を確保していることは、固有値解析、動的解析などによって確認することができるので、これらの解析結果に基づいて、つなぎ梁11cまたはスラブ15を配置する最適な位置を特定することができる。
以上説明したように、水平剛性の低い箇所にのみつなぎ梁11cまたはスラブ15を配置することにすれば、つなぎ梁11cまたはスラブ15による物量が低減し、コストを低減することが可能となる。また、つなぎ梁11cまたはスラブ15を設けない箇所は、機器の設置、物資の運搬、人の出入りを行なうスペースとして使用することができるので、プラント運用に悪影響を与えることなく、免震化されたボイラ支持構造体20を提供することが可能である。図6には、スラブ15を設けない箇所に免震化を必要としない機器19を設ける例を示している。この機器19は、基礎1の上に直接設置されているので、免震化による相対変位の影響を回避することができる。この機器19としては、例えば、微粉炭機、ファンなどが適用される。
[第3実施形態]
第3実施形態にかかるボイラ支持構造体30は、免震装置5を、柱脚反力が大きい箇所には剛性の高いものを設置し、柱脚反力が小さい箇所には剛性の低いものを設置することを前提にして、基礎1と柱脚11bの間とは異なり、支持鉄骨11の高さ方向の中間領域に設けることができる。このとき、柱脚11bの基部は基礎1に直接定着される。中間領域に免震装置5を配置する例を図7に示す。なお、図7には、第1実施形態と同じ要素に図1と同じ符号を付している。
免震装置5を設ける位置は、各々のサポート18に生じる荷重バランスを考慮した上で決定するのがよい。すなわち、支持鉄骨11の上層に設けられるサポート18に生じる荷重Lsが大きい傾向にあることを考慮し、図7に示すように、荷重Lsが小さい下部層よりも上方に免震装置5を設ける。そうすると、荷重Lsが大きいサポート18よりも上層を選択的に免震化することができる。
免震装置5を設けた位置よりも上方の水平剛性が不足する場合には、図7に示すように、つなぎ梁11cにより隣接する柱11aを連結してもよい。また、つなぎ梁11cの代わりにスラブ15を設けてもよい。また、中間免震装置よりも下方の水平剛性が不足する場合は、同様につなぎ梁11cまたはスラブ15を設けてもよい。さらに、つなぎ梁11cの代用として、鉛直ブレース12を設置してもよい。さらにまた、免震装置5を設ける位置よりも下方にサポート18を設けることは、ボイラ本体3と支持鉄骨11の相対変位を抑制できるので好ましい。また、このサポート18に加えて又は代えて、免震装置5を設ける位置よりも下方に、後述するエネルギー吸収機構16を設けることもできる。
ボイラ本体3を支持するボイラ支持構造体30は、トップヘビーな構造物であり、上層ほど荷重Lsが大きい傾向にあるため、中間免震装置を設けることで上層のみを免震化する本実施形態によっても地震力の低減効果を十分に得ることができる。
また、免震装置を柱脚11bの基部よりも高い位置に設けることにより、地震時に生ずる慣性力による免震装置の転倒モーメントMのアーム長hが、図7に付記するように、低減される。これにより、免震装置5に生じる引張力が低減され、大型ボイラのような地震時の転倒モーメントMの大きいボイラ支持構造体30に対しても、免震装置5を適用することが可能となる。
第2実施形態で述べた水平剛性を向上する手立ては、第3実施形態に適用することができる。つまり、免震装置5を配置した位置(免震層)よりも上方または下方に位置する支持鉄骨11の水平剛性が不足する場合は、免震層の上方及び下方の一方又は双方の特定の域または全域に剛性部材を配置しても良い。これにより、免震装置5よりも上方,下方に位置する支持鉄骨11の水平剛性を確保することが可能となり、免震装置5よりも上方、下方のボイラ支持構造体30それぞれが一体となって振動する振動モードを得やすくなる。これにより、免震化の効果をより高めることができる。剛性部材としては、柱同士を連結するつなぎ梁、水平ブレースを用いることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態にかかるボイラ支持構造体40は、図8に示すように、免震装置5を、第3実施形態よりもさらに上層の、支持鉄骨11の頂部に設置する。なお、図8には、第1実施形態と同じ要素に図1と同じ符号を付している。ボイラ支持構造体40は、ボイラ本体3と支持鉄骨11との間の水平方向の荷重伝達を担うサポート18を備えていない。
支持鉄骨11が頂部のみでボイラ本体3を吊り下げて支持する構造においては、ボイラ支持構造体40のように頂部に免震装置5を設置することにより、地震時に支持鉄骨11へ作用するボイラ本体3の慣性力を低減することが可能となる。ここで、ボイラ支持構造体40は、サポート18を設けていないために、ボイラ本体3の慣性力が全て免震装置より上部を介して支持鉄骨11に伝わる構造となっている。したがって、ボイラ支持構造体40のように、頂部を免震化することにより支持鉄骨11へ伝達されるボイラ本体3の慣性力が低減される。これにより、支持鉄骨11へ作用する地震荷重を低減することができる。
また、ボイラ支持構造体40は、第3実施形態よりも、免震装置の位置がさらに高くなるため、図8に付記されるように、アーム長hが小さくなるために、地震時に免震装置5に生じる転倒モーメントMがより低減される。これにより、転倒モーメントMが非常に大きくなる支持鉄骨11に対して、免震装置5を適用することが可能となる。
図8に示したボイラ支持構造体40は、サポート18を設けていないが、図9に示すように、ボイラ本体3と支持鉄骨11の間にサポート18を適所に設けることができる。
ボイラ支持構造体40にサポート18を設けることにより、以下の効果を奏することができる。
第3実施形態では、サポート18を設けていないので、地震時にボイラ本体3と支持鉄骨11(ただし、免震装置5よりも下部の支持鉄骨11)の間に大きな相対変位が生じ得る。そこで、この相対変位により、配管などのボイラ本体3の周辺機器へ影響が及ぶのを避けるために、図9に示すように、ボイラ本体3と支持鉄骨11の間にサポート18を設けて水平剛性を確保し、ボイラ本体3と支持鉄骨11の相対変位を抑制する。
また、図8に示したボイラ支持構造体40は、ボイラ本体3が振動する固有振動数と免震化後のボイラ支持構造体40全体の固有振動数が近接し、そのままでは免震化の効果が十分に得られないこともある。そこで、図9に示すように、サポート18を設置することにより、ボイラ本体3の固有周期を短周期化する。これにより、ボイラ本体3と免震化されているボイラ支持構造体40の全体としての固有振動数が近接するのを回避して、ボイラ支持構造体40における免震化の効果を十分に引き出すことができる。
第2実施形態で述べた水平剛性を向上する手立ては、第4実施形態にも適用することができる。つまり、免震装置5を配置した位置(免震層)よりも上方または下方に位置する支持鉄骨11の水平剛性が不足する場合は、免震層の上方及び下方の一方又は双方の特定の域または全域に剛性部材を配置しても良い。これにより、免震装置5よりも上方,下方に位置する支持鉄骨11の水平剛性を確保することが可能となり、免震装置5よりも上方、下方のボイラ支持構造体30それぞれが一体となって振動する振動モードを得やすくなる。これにより、免震化の効果をより高めることができる。剛性部材としては、柱同士を連結するつなぎ梁、水平ブレースを用いることができる。
第4実施形態は、サポート18の代替として、図10に示すように、エネルギー吸収機構16を設けることができる。エネルギー吸収機構16は、複数設けられているサポート18の全て(図10(a))を代替することができるし、一部(図10(b))を代替することもできる。なお、エネルギー吸収機構16は、地震時のエネルギーの吸収を図る機能を備えていればよく、例えばオイルダンパ、鋼材ダンパ、鉛ダンパなどを用いることができる。
図10に示すように、エネルギー吸収機構16を設置することにより減衰機能を付与し、ボイラ本体3と支持鉄骨11の間の過度な相対変位を抑制するとともに、サポート18を設けるのと比べて、地震時に支持鉄骨11へ作用するボイラ本体3の水平方向の慣性力をさらに低減することが可能となる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、実施形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは、他の構成に適宜変更することが可能である。
第1実施形態において、免震装置5を基礎1と柱脚11bの間に設けることで生まれるスペースに、図11に示すように、地震時の引張力を担う引抜き防止機構7を設けることができる。この引抜き防止機構7は、免震装置5に引張力が生じた際に、免震装置5に代わって引張力を負担する機能を有している。
引抜き防止機構7は、図11に示すように、基礎1と柱脚11bとの間(図11(a))、免震装置5の上フランジ5Uと下フランジ5Lとの間(図11(b))、基礎1と免震装置5の下フランジ5Lとの間(図11(c))、柱脚11bと免震装置5の上フランジ5Uとの間(図11(d))、基礎1とつなぎ梁11cの間(図11(d))など、その機能を発揮しうる任意の部材を連結して設けられる。
地震時に免震装置に生じる引張力を引抜き防止機構7が担うことにより、免震装置5自体に生じる引張力が低減される。これにより、大型ボイラのような地震時の転倒モーメントの大きい構造に対し、免震装置5を適用することが可能となる。
引抜き防止機構7は、第2実施形態にも適用することができる。この場合、引抜き防止機構7は、免震装置5を挟み上下に隣接する梁11cの間、免震装置5の下フランジ5Lと免震装置5の下側に位置する梁11cの間など、任意の位置に設けることができる。
また、第1実施形態〜第3実施形態において、免震装置5を設けることで生まれるスペースに、図12に示すように、エネルギー吸収機構9を設けることができる。このエネルギー吸収機構9は、前述したエネルギー吸収機構16と同様に、オイルダンパなどから構成することができる。
エネルギー吸収機構9は、図12に示すように、基礎1とつなぎ梁11cとの間(図12(a))、支持鉄骨11の梁11cとつなぎ梁11cとの間(図12(b))、基礎1とスラブ15との間(図12(c))など、その機能を発揮しうる任意の部材を連結して設けられる。
エネルギー吸収機構9を設けてボイラ支持構造体10〜30に減衰を付与することにより、支持鉄骨11に作用する地震力をさらに低減することが可能となる。また、地震時における過度な免震装置の変位を抑制することも可能となる。
また、本発明において、用いる免震装置5は、その特性が、柱脚11bの柱脚反力に応じて、全ての免震装置5が同調して挙動するよう設定できるのであれば、その免震の方式は問われない。通常、免震装置は、アイソレータとダンパの二つの機能を備えており、この二つの機能を備えている、すべり併用複合免震方式、鉛プラグ入り積層ゴム支承方式、高減衰積層ゴム支承方式などの種々の免震装置を用いることができる。
さらに、以上の実施形態で示した支持鉄骨11の具体的な構成はあくまで一例であり、柱11a、梁11c、鉛直ブレース12及びつなぎ梁11cの数、その組み合わせは任意である。
また、以上説明した実施形態では、一本の柱11aを一つの免震装置5で支持する例を示したが、隣接する柱11aの間隔が狭い場合には、複数本、例えば二本の柱11aを一つの免震装置5で支持することができる。
1 基礎
3 ボイラ本体
5 免震装置
5L 下フランジ
5U 上フランジ
7 引抜防止機構
9 エネルギー吸収機構
10,20,30,40 ボイラ支持構造体
11 支持鉄骨
11a 柱
11b 柱脚
11c 梁
12 鉛直ブレース
14 水平ブレース
15 スラブ
16 エネルギー吸収機構
17 吊下げバー
18 サポート
19 機器
発電用石炭焚きボイラ、重油焚きボイラといった大型ボイラは、通常、脱硝装置、エアヒータをはじめとする附帯機器とともに支持鉄骨に支持されている。
ボイラの支持構造体に関し、特許文献1は、免震を目的として、ボイラ本体の重心より上部の部分においては、ボイラ本体と支持鉄骨間を剛性の小さい部材により連結し、ボイラ本体の重心より下部の部分においては、ボイラ本体と支持鉄骨間を剛性の大きい部材により連結することを提案している。この提案は、下部の剛性の高い支持構造体により、地震時のボイラ本体と支持鉄骨における過度な相対変位を抑制しつつ、上部の剛性の小さい支持構造体により、地震により発生するボイラ支持鉄骨の揺れをボイラ本体へ伝達しない構造とする。そうすることで、特許文献1は、ボイラ支持鉄骨の全体に作用する地震力を低減している。
本発明のボイラの支持構造体は、ボイラ本体と、基礎に柱脚を介して立設される複数の柱と、隣接する柱を繋ぐ複数の梁と、備え、ボイラ本体を吊下げて支持する支持鉄骨と、数の柱のうちの少なくとも一つを支持する免震装置と、を備え、各々の免震装置は、複数の柱に生じる水平反力の大きさに応じて、免震特性が設定されることを特徴とする。
本発明によると、各々の柱を免震装置で支持しているので、作用する地震力を大幅に低減できるとともに、地震時に支持構造体が一体となって振動することが可能となり、免震化の効果が高い。
ここで、本発明における免震特性としては、剛性又は耐力を掲げることができる。つまり、本発明は、柱に生じる水平反力が大きいところには剛性又は耐力の大きい免震装置を配置し、柱に生じる水平反力の小さいところには剛性又は耐力の小さい免震装置を配置する。
第2形態及び第3形態において、ボイラ本体と支持鉄骨の間に、ボイラ本体と支持鉄骨の相対変位を抑制する変位抑制部材(サポート)を設置することができる。
この相対変位を抑制することにより、ボイラ本体の周辺機器に影響が及ぶのを避けることができる。
また変位抑制部材を設置して、ボイラ本体の固有周期を短周期化することにより、ボイラ本体と免震化されている支持構造体の全体としての固有振動数が近接するのを回避して、支持構造体における免震化の効果を十分に引き出すことができる。
ボイラ支持構造体10は、運転中の熱膨張を拘束しないようにするために、最上層の梁11cに固定される複数本の吊下げバー17を介して、ボイラ本体3を支持鉄骨11の頂部から吊り下げている。ボイラ支持構造体10は、ボイラ本体3における水平方向への変位を規制するために、ボイラ本体3と支持鉄骨11の最外周に位置する柱11aとの間に水平方向に架け渡されるサポート18を介在させている。
支持鉄骨11が頂部のみでボイラ本体3を吊り下げて支持する構造においては、ボイラ支持構造体40のように頂部に免震装置5を設置することにより、地震時に支持鉄骨11へ作用するボイラ本体3の慣性力を低減することが可能となる。ここで、ボイラ支持構造体40は、サポート18を設けていないために、ボイラ本体3の慣性力が全て免震装置を介して支持鉄骨11に伝わる構造となっている。したがって、ボイラ支持構造体40のように、頂部を免震化することにより支持鉄骨11へ伝達されるボイラ本体3の慣性力が低減される。これにより、支持鉄骨11へ作用する地震荷重を低減することができる。
また、ボイラ支持構造体40は、第3実施形態よりも、免震装置の位置がさらに高くなるため、図8に付記されるように、アーム長hが小さくなるために、地震時に免震装置5に生じる転倒モーメントMがより低減される。これにより、転倒モーメントMが非常に大きくなる支持鉄骨11に対して、免震装置5を適用することが可能となる。
第1実施形態において、免震装置5を基礎1と柱脚11bの間に設けることで生まれるスペースに、図11に示すように、地震時の引張力を担う引抜き防止機構7を設けることができる。この引抜き防止機構7は、免震装置5に引張力が生じた際に、免震装置5に代わって引張力を負担する機能を有している。
引抜き防止機構7は、図11に示すように、基礎1と柱脚11bとの間(図11(a))、免震装置5の上フランジ5Uと下フランジ5Lとの間(図11(b))、基礎1と免震装置5の下フランジ5Lとの間(図11(c))、柱脚11bと免震装置5の上フランジ5Uとの間(図11(d))、基礎1とつなぎ梁11cの間(図11(e))など、その機能を発揮しうる任意の部材を連結して設けられる。
地震時に免震装置に生じる引張力を引抜き防止機構7が担うことにより、免震装置5自体に生じる引張力が低減される。これにより、大型ボイラのような地震時の転倒モーメントの大きい構造に対し、免震装置5を適用することが可能となる。
引抜き防止機構7は、第2実施形態にも適用することができる。この場合、引抜き防止機構7は、免震装置5を挟み上下に隣接する梁11cの間、免震装置5の下フランジ5Lと免震装置5の下側に位置する梁11cの間など、任意の位置に設けることができる。
1 基礎
3 ボイラ本体
5 免震装置
5L 下フランジ
5U 上フランジ
7 引抜防止機構
9 エネルギー吸収機構
10,20,30,40 ボイラ支持構造体
11 支持鉄骨
11a 柱
11b 柱脚
11c 梁
12 鉛直ブレース
14 水平ブレース
15 スラブ
16 エネルギー吸収機構
17 吊下げバー
18 サポート
19 機器

Claims (9)

  1. ボイラ本体と、
    基礎に柱脚を介して立設される複数の柱と、隣接する前記柱を繋ぐ複数の梁と、備え、前記ボイラ本体を吊下げて支持する支持鉄骨と、
    単数又は複数の前記柱を支持する免震装置と、を備え、
    各々の前記免震装置は、
    複数の前記柱に生じる水平反力の大きさに応じて、免震特性が設定されることを特徴とする、
    ボイラの支持構造体。
  2. 前記免震装置は、
    前記基礎と前記柱脚の間に設けられる、
    請求項1に記載のボイラの支持構造体。
  3. 前記免震装置は、
    前記支持鉄骨の高さ方向の中間領域に設けられる、
    請求項1に記載のボイラの支持構造体。
  4. 前記免震装置は、
    前記支持鉄骨の頂部に設けられる、
    請求項1に記載のボイラの支持構造体。
  5. 前記柱脚の水平剛性を確保する剛性部材が、前記支持鉄骨の水平方向の特定の部位又は全域に設置される、
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のボイラの支持構造体。
  6. 前記ボイラ本体と前記支持鉄骨の間に、
    前記ボイラ本体と前記支持鉄骨の相対変位を抑制するサポートが設置される、
    請求項3又は請求項4に記載のボイラの支持構造体。
  7. 前記ボイラ本体と前記支持鉄骨の間に、
    エネルギー吸収機構が設置される、
    請求項3,請求項4及び請求項6のいずれか一項に記載のボイラの支持構造体。
  8. 前記免震装置に付随して、前記免震装置に生じる引張力を負担する引抜き防止機構が設置される、
    請求項2又は請求項3に記載のボイラの支持構造体。
  9. 前記免震装置に付随して、エネルギー吸収機構が設置される、
    請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のボイラの支持構造体。
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