JP2015093909A - エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015093909A
JP2015093909A JP2013233386A JP2013233386A JP2015093909A JP 2015093909 A JP2015093909 A JP 2015093909A JP 2013233386 A JP2013233386 A JP 2013233386A JP 2013233386 A JP2013233386 A JP 2013233386A JP 2015093909 A JP2015093909 A JP 2015093909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
carbon
atom
substituent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013233386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6295614B2 (ja
Inventor
池田 隆治
Takaharu Ikeda
隆治 池田
阿部 成彦
Shigehiko Abe
成彦 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2013233386A priority Critical patent/JP6295614B2/ja
Publication of JP2015093909A publication Critical patent/JP2015093909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6295614B2 publication Critical patent/JP6295614B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 粒子形状、粒径が安定し、高い嵩密度を有する超高分子量エチレン系重合体をファウリングの発生を抑制しながら、高活性で効率良く製造することに適したエチレン系重合体製造触媒及び超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法を提供する。【解決手段】 特定の構造を有する遷移金属化合物(A)、特定の構造を有する脂肪族塩で変性された粒径が0.01μm以上10μm以下である有機変性粘土(B)及び有機アルミニウム化合物(C)、さらに必要に応じて非イオン性の界面活性剤(D)からなるエチレン系重合体製造触媒、及び該触媒を用いるエチレン系重合体の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の構造を有する遷移金属化合物、特定の構造を有する脂肪族塩で変性され特定の粒径を有する有機変性粘土、有機アルミニウム化合物よりなるエチレン系重合体製造触媒及びそれを用いたエチレン系重合体の製造方法に関するものであり、さらに詳細には、粒子形状、粒径が安定し、高い嵩密度を有する超高分子量エチレン系重合体をファウリングの発生を抑制しながら、高活性で効率良く製造することに適したエチレン系重合体製造触媒及び超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法に関するものである。
従来、超高分子量エチレン系重合体は、その粘度平均分子量(Mv)が100万〜700万に達するため、通常のエチレン系重合体にはない耐衝撃性、自己潤滑性、耐薬品性、寸法安定性、軽量性、食品安定性等に優れるという効果を有することから、エンジニアリングプラスチックに匹敵する物性を有するものとして、射出成形、押出成形、圧縮成形等の各種成形法によって成形され、ライニング材、食品工業のライン部品、機械部品、スポーツ用品等の用途に用いられている。
しかし、通常のチーグラー触媒によって製造された超高分子量エチレン系重合体は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(分子量分布)が5より大きく、超高分子量成分と低分子量成分が混在した分子量分布の非常に大きいものであった。そして、超高分子量成分は成形体とする際の成形加工性を低下させるという悪影響を有していた。また、その一方で低分子量成分は、耐摩耗性等の機械物性を低下させたり、繊維にした場合に分子鎖末端数が増え、結晶化を阻害することにより、繊維の強度を下げる要因となったり、超高分子量エチレン系重合体の特性を低下させる要因となっていた。
これらを解決する手段として、メタロセン系触媒を用いることにより分子量分布が、3.0以下である超高分子量エチレン系(共)重合体が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
しかし、メタロセン系触媒を用いたエチレン系重合体、特に超高分子量エチレン系重合体の製造においては、ファウリングが発生しやすく、その対策としてシリカ担体にメタロセンを担持させた触媒系が提案されているが、触媒活性が低下するという課題を有するものであった。そこで、例えばフェノキシイミン配位子を有する有機遷移金属錯体と平均粒子径が0.01〜50000μmの範囲にある固体状アルミノキサンからなる、超高分子量エチレン系重合体用の触媒が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
特開平09−291112号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2013−049783号公報(例えば特許請求の範囲参照。)
しかし、特許文献2に提案の超高分子量エチレン系重合体用の触媒は、非常に発火性の強い固体状のアルミノキサンを使用するため、その取り扱いが困難であるという課題を有しているうえ、触媒としての活性も満足のいくものではなかった。
そこで、本発明は、取り扱いが比較的容易なアルキルアルミニウムを用いると共に、粒子形状、粒径が安定し、高い嵩密度を有する超高分子量エチレン系重合体をファウリングの発生を抑制しながら、高活性で効率良く製造することに適したエチレン系重合体製造触媒及び超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する遷移金属化合物、特定の構造を有する脂肪族塩で変性し特定の平均粒径を有する有機変性粘土及び有機アルミニウム化合物からなる新規のエチレン系重合体製造触媒により、粒子形状、粒径が安定し、高い嵩密度を有する超高分子量エチレン系重合体をファウリングの発生を抑制しながら、高活性で効率良く製造することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物(A)、
Figure 2015093909
[式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、R1は下記一般式(2)で示されるシクロペンタジエニル基であり、
Figure 2015093909
(式中、R4は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基である。)
は下記一般式(3)で示されるアミノ基を少なくとも1つ有するフルオレニル基であり、
Figure 2015093909
(式中、RおよびRは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基、炭素数7〜30アリールアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したもの置換基であり、Rおよび/またはRのいずれかのうち少なくとも1つが炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基又は炭素数7〜30のアリールアルキルアミノ基である。)
は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で示されるRとRの架橋単位であり、
Figure 2015093909
Figure 2015093909
(式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
nは1〜5の整数である。]
下記一般式(6)で表される脂肪族塩にて変性した平均粒子径が0.01μm以上10μm以下である有機変性粘土(B)、
Figure 2015093909
(式中、R〜R10は各々独立して炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、上記炭素数1〜30のアルキル基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、上記炭素数1〜30のアルキル基の一部を炭素数1〜30のアルキルアミノ基に置換した置換基、上記炭素数1〜30のアルキル基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、かつR〜R10のうち少なくとも1つが炭素数10以上のアルキル基であり、Mは周期表第15族の原子であり、[A]はアニオンである。)、
有機アルミニウム化合物(C)からなることを特徴とするエチレン系重合体製造触媒および該触媒を用いることを特徴とするエチレン系重合体の製造方法に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のエチレン系重合体製造触媒は、上記一般式(1)で示される遷移金属化合物(A)、上記一般式(6)で表される脂肪族塩にて変性した平均粒子径が0.01μm以上10μm以下である有機変性粘土(B)及び有機アルミニウム化合物(C)、さらに必要に応じて非イオン性界面活性剤(D)よりなる重合触媒であり、該エチレン系重合体製造触媒は、メタロセン系触媒と称される範疇に属するものである。
本発明のエチレン系重合体製造触媒を構成する遷移金属化合物(A)は、上記一般式(1)で示される遷移金属化合物であり、Rであるシクロペンタジエニル基とRであるアミノ基を少なくとも1つ有するフルオレニル基でMをサンドイッチする構造をとると共に、RによりRとRとを架橋した構造を有するものである。
ここで、Mは、チタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、これら特定の金属原子であることにより分子量の非常に高いエチレン系重合体を効率よく製造することが可能となり、特に超高分子量エチレン系重合体を生産効率よく製造することが可能なエチレン系重合体製造触媒となることからジルコニウム原子またはハフニウム原子であることが好ましい。
Xは、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、これら特定の置換基であることにより分子量の非常に高いエチレン系重合体を製造することが可能となる。そして、Xの具体的例示として、例えば水素原子;塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基やそれらの異性体置換基などの炭素数1〜30のアルキル基;フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニレニル基などの炭素数6〜30のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基などの炭素数7〜30のアリールアルキル基;またはメチルフェニル基、エチルフェニル基、メチルナフチル基などの炭素数7〜30のアルキルアリール基;トリメチルシリル基などのアルキルシリル基などが挙げられる。
は、上記一般式(2)で示されるシクロペンタジエニル基であり、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、これら特定の置換基であることにより分子量の非常に高いエチレン系重合体を製造することが可能となる。そして、Rの具体的例示としては、上記したXの例示と同様のものを挙げることができ、Rの具体的例示としては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−ブチル−シクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、ジエチルシクロペンタジエニル基、メトキシシクロペンタジエニル基、ジメチルアミノ−シクロペンタジエニル基、トリメチルシリル−シクロペンタジエニル基などが挙げられる。
は、上記一般式(3)で示されるアミノ基を少なくとも1つ有するフルオレニル基であり、RおよびRは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基、炭素数7〜30のアリールアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、Rおよび/またはRのいずれかのうち少なくとも1つは、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基又は炭素数7〜30のアリールアルキルアミノ基であり、特に炭素数1〜20のジアルキルアミノ基、炭素数6〜30のジアリールアミノ基又は炭素数7〜30のジアリールアルキルアミノ基であることが好ましい。これら特定の置換基であることにより分子量の非常に高いエチレン系重合体を製造することが可能となる。そして、RおよびRの具体的例示としては、上記したXの例示と同様のもの、更にはジフェニルアミノ基、ジベンジルアミノ基等を挙げることができ、Rの具体的例示としては、2−ジメチルアミノフルオレニル基、2−ジエチルアミノフルオレニル基、2−ジイソプロピルアミノフルオレニル基、2−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオレニル基、2−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオレニル基、2−ジベンジルアミノフルオレニル基、3−ジメチルアミノフルオレニル基、3−ジエチルアミノフルオレニル基、3−ジイソプロピルアミノフルオレニル基、3−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオレニル基、3−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオレニル基、3−ジベンジルアミノフルオレニル基、2−ジメチルアミノフルオレニル基、2−ジエチルアミノフルオレニル基、2−ジイソプロピルアミノフルオレニル基、2−(ジ−n−プロピルアミノ)フルオレニル基、2−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオレニル基、2−ジベンジルアミノフルオレニル基、2,7−ビス(ジメチルアミノ)−フルオレニル基、2,7−ビス(ジエチルアミノ)−フルオレニル基、2、7−ビス(ジイソプロピルアミノ)−フルオレニル基、2,7−ビス(ジ−n−プロピルアミノ)−フルオレニル基、2,7−ビス(ジ−n−ブチルアミノ)−フルオレニル基、2,7−ビス(ジベンジルアミノ)−フルオレニル基、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−フルオレニル基、3,6−ビス(ジエチルアミノ)−フルオレニル基、3,6−ビス(ジイソプロピルアミノ)−フルオレニル基、3,6−ビス(ジ−n−プロピルアミノ)−フルオレニル基、3、6−ビス(ジ−n−ブチルアミノ)−フルオレニル基、3,6−ビス(ジベンジルアミノ)−フルオレニル基、2,5−ビス(ジメチルアミノ)−フルオレニル基、2,5−ビス(ジエチルアミノ)−フルオレニル基、2,5−ビス(ジイソプロピルアミノ)−フルオレニル基、2,5−ビス(ジ−n−プロピルアミノ)−フルオレニル基、2,5−ビス(ジ−n−ブチルアミノ)−フルオレニル基、2,5−ビス(ジベンジルアミノ)−フルオレニル基などが挙げられる。ここで、RおよびRのいずれもが、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基又は炭素数7〜30のアリールアルキルアミノ基でない場合、得られる触媒をエチレン系重合体の製造に用いても分子量の非常に高いエチレン系重合体を効率的に製造することができない。
は、該Rと該Rの架橋単位であり、上記一般式(4)又は上記一般式(5)で表される架橋単位であり、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、これら特定の置換基であることにより分子量の高いエチレン系重合体を製造することが可能となる。そして、Rの具体的例示として、上記したXの例示と同様のものを挙げることができる。また、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。
そして、nは1〜5の整数である。
該遷移金属化合物(A)は、シクロペンタジエニル基(または置換シクロペンタジエニル基)とアミノ基を少なくとも1つ有するフルオレニル基を組み合わせた構造の配位子を有する遷移金属化合物であり、その具体例として、例えばジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3−(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3−(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3−(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドなどのジルコニウム化合物、ジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に変えた化合物や上記遷移金属化合物のジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えた化合物などを例示することができ、その中でも、超高分子量エチレン系重合体を生産効率よく製造することが可能なエチレン系重合体製造触媒となることからジルコニウム系またはハフニウム系化合物であることが好ましい。
本発明のエチレン系重合体製造触媒を構成する有機変性粘土(B)は、上記一般式(6)で表される脂肪族塩にて変性された有機変性粘土である。
ここで、R〜R10は、各々独立して炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、上記炭素数1〜30のアルキル基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、上記炭素数1〜30のアルキル基の一部を炭素数1〜30のアルキルアミノ基に置換した置換基、上記炭素数1〜30のアルキル基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、かつ、R〜R10のうち少なくとも1つが炭素数10以上のアルキル基である。R〜R10のいずれもが、炭素数10未満のアルキル基又はアルキル基以外の置換基である場合、得られる触媒は、分子量の高いエチレン系重合体を効率的に製造することが困難となる。
そして、R〜R10の具体的例示としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリール基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ベヘニル基等の炭素数1〜30のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜30のアルキルアルコキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等の炭素数1〜30のアルキルアミノ基;トリメチルシリル基、トリtert−ブチルシリル基、ジtert−ブチルメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等炭素数1〜30のアルキルシリル基;メトキシメチレン基、エトキシメチレン基等の炭素数1〜30のアルキル基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基;ジメチルアミノメチレン基、ジエチルアミノメチレン基等の炭素数1〜30のアルキル基の一部を炭素数1〜30のアルキルアミノ基に置換した置換基;トリメチルシリルメチレン基、tert−ブチルジメチルシリルメチレン基等の炭素数1〜30のアルキル基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基、等を挙げることができる。
該R〜R10のうち少なくとも1つの置換基は、炭素数10以上のアルキル基であり、例えばデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ベヘニル基等を例示することができる。
該Mは、周期律表第15族の原子であり、周期律表第15族以外の原子である場合、得られる触媒は、分子量の高いエチレン系重合体を効率的に製造することが困難となる。そして、該Mとしては、例えば窒素原子、リン原子等を挙げることができる。
該[A]はアニオンであり、アニオンの範疇に属するものであれば如何なるものでもよく、例えばフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、コハク酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオンまたはヘキサフルオロリン酸イオン等を挙げることがきる。
そして、該脂肪族塩の具体例としては、例えばN,N−ジメチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミンフッ化水素酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミンフッ化水素酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミンフッ化水素酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミンフッ化水素酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミン臭化水素酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン臭化水素酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン臭化水素酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミン臭化水素酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミンヨウ化水素酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミンヨウ化水素酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミンヨウ化水素酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミンヨウ化水素酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミン硫酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン硫酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン硫酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミン硫酸塩等の脂肪族アミン塩;P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィンフッ化水素酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィンフッ化水素酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィンフッ化水素酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン臭化水素酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン臭化水素酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン臭化水素酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィンヨウ化水素酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィンヨウ化水素酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィンヨウ化水素酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン硫酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン硫酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン硫酸塩等の脂肪族ホスフォニウム塩;等を挙げることができる。
また、該有機変性粘土(B)を構成する粘土化合物としては、粘土化合物の範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、一般的にシリカ四面体が二次元上に連続した四面体シートと、アルミナ八面体やマグネシア八面体等が二次元上に連続した八面体シートが1:1又は2:1で組合わさって構成されるシリケート層と呼ばれる層が何枚にも重なって形成され、一部のシリカ四面体のSiがAl、アルミナ八面体のAlがMg、マグネシア八面体のMgがLi等に同型置換されることにより層内部の正電荷が不足し、層全体として負電荷を帯びており、この負電荷を補償するために層間にはNaやCa2+等の陽イオンが存在しているものとして知られているものである。そして、該粘土化合物としては天然品、または合成品としてのカオリナイト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、脆雲母、縁泥石等が存在し、これらを用いることが可能であり、その中でも入手のしやすさと有機変性の容易さからスメクタイトが好ましく、特にスメクタイトのなかでもヘクトライトまたはモンモリロナイトがさらに好ましい。
該有機変性粘土(B)は、該粘土化合物の層間に該脂肪族塩を導入し、イオン複合体を形成することにより得る事が可能である。該有機変性粘土(B)を調製する際には、粘土化合物の濃度0.1〜30重量%、処理温度0〜150℃の条件を選択して処理を行うことが好ましい。また、該脂肪族塩は固体として調製して溶媒に溶解させて使用しても良いし、溶媒中での化学反応により該脂肪族塩の溶液を調製してそのまま使用しても良い。該粘土化合物と該脂肪族塩の反応量比については、粘土化合物の交換可能なカチオンに対して当量以上の脂肪族塩を用いることが好ましい。処理溶媒としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;エチルアルコール、メチルアルコール等のアルコール類;エチルエーテル、n−ブチルエーテル等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;アセトン;1,4−ジオキサン;テトラヒドロフラン;水、等を用いることができる。そして、好ましくは、アルコール類または水を単独もしくは溶媒の一成分として用いることである。
本発明のエチレン系重合体製造触媒を構成する有機変性粘土(B)は、平均粒子径が0.01μm以上10μm以下のものである。ここで平均粒子径とは、例えばレーザー回折・散乱法にて求めた原理上の体積分布におけるメジアン径として求めることができる。ここで、平均粒子径が10μmを越える有機変性粘土である場合、重合反応時における触媒の重合活性が低く生産効率に劣るものとなる。一方、平均粒子径が0.01μm未満の有機変性粘土である場合、その取り扱い性に劣るものとなる。そして、平均粒子径を調節する方法に制限はなく、大きな粒子を粉砕して適切な粒径にしても、小さな粒子を造粒して適切な平均粒子径にしても良く、あるいは粉砕と造粒を組み合わせても良い。また、平均粒子径の調節は有機変性前の粘土に行っても、変性後の有機変性粘土に行っても良く、中でも、変性前に行うと変性時に凝集して粒径が大きくなる可能性があるため、変性後に行うことが好ましい。
有機変性粘土(B)の粒子径制御を行う際の粉砕や造粒の方法に制限はなく、粉砕としては、例えばインパクトミル、回転ミル、カスケードミル、カッターミル、ケージミル、衝撃式粉砕機、コニカルミル、コロイドミル、コンパウンドミル、ジェットミル、振動ミル、スタンプミル、チューブミル、ディスクミル、タワーミル、媒体攪拌ミル、ハンマーミル、ピンミル、フレットミル、ペブルミル、ボールミル、摩砕機、遊星ミル、リングボールミル、リングロールミル、ロッドミル、ローラーミル、ロールクラッシャー等の機器による粉砕を挙げることができ、造粒としては、例えば転動造粒、流動層造粒、攪拌造粒、圧縮造粒、押出造粒、破砕造粒、溶融造粒、噴霧造粒等の方法を挙げることができる粒子径が小さいことから粉砕による制御が好ましく、特に粒子径が1μm以下の場合、再凝集を防ぐ観点から分散媒を用いた湿式粉砕が好ましい。
湿式粉砕に用いる分散媒には、粉砕後のスラリーをそのまま触媒調製に用いることができるよう、炭化水素系の溶媒が好ましく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを溶媒として用いることもできる。
該有機アルミニウム化合物(C)は、有機アルミニウム化合物と称される範疇に属するものであれば如何なるものも用いることができ、その中でも、特に超高分子量エチレン系重合体を生産効率よく製造することが可能なエチレン系重合体製造触媒となることから、下記一般式(7)で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。ここで、有機アルミニウム化合物以外の化合物、例えばホウ素系化合物、メチルアルモキサン系化合物を用いた場合、触媒により得られるエチレン系重合体は、分子量が低いものとなったり、成形加工性に劣るなどの課題を有するものとなる。
Figure 2015093909
(式中、R11は炭素数1〜20の炭化水素基であり、R12は各々独立して炭素数1〜20の炭化水素基、水素原子または塩素原子である。)
該有機アルミニウム化合物としては、特に遷移金属化合物(A)を容易にアルキル化することが可能となることから、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
本発明のエチレン系重合体製造触媒を構成する該遷移金属化合物(A)(以下(A)成分ということもある。)、該有機変性粘土(B)(以下、(B)成分ということもある。)及び該有機アルミニウム化合物(C)(以下、(C)成分ということもある。)の使用割合に関して、(A)成分、(B)成分及び(C)成分ともに、エチレン系重合体製造触媒であるメタロセン系触媒としての使用が可能であれば如何なる制限を受けるものでなく、その中でも、特に超高分子量エチレン系重合体を生産効率よく製造することが可能なエチレン系重合体製造触媒となることから、(A)成分と(C)成分の金属原子当たりのモル比は((A)成分):((C)成分)=100:1〜1:100000の範囲にあることが好ましく、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましい。また、(A)成分と(B)成分の重量比が((A)成分):((B)成分)=10:1〜1:10000にあることが好ましく、特に3:1〜1:1000の範囲であることが好ましい。
また、本発明のエチレン系重合体製造触媒は、特に粒子形状の安定したエチレン系重合体を効率よく製造することが可能となることから非イオン性界面活性剤(D)をさらに用いたものであることが好ましく、該非イオン性界面活性剤(D)としては、ポリオキシアルキレンオキサイドを挙げることができ、例えばポリオキシアルキレンデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシアルキレントリデシルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、フェノキシエタノール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル等を挙げることができる。その中でも、特に重合時のファウリングを抑制する効果に優れ、優れたパウダーモルフォロジーを有する粒子を効率的に製造することが可能となることから、下記一般式(8)で表されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合体であることが好ましい。
H(OCHCH(OC(OCHCHOH (8)
ここで上記一般式(8)における平均重合度を示すa、b、cはそれぞれ1〜300の整数であり、好ましくはaとcはそれぞれ1〜60の整数であり、bは2〜100の整数であり、全分子量としては100〜20000であることが好ましい。
そして、該非イオン性界面活性剤(D)(以下、(D)成分ということもある)の使用割合に関しては、特に超高分子量エチレン系重合体を生産効率よく製造することが可能なエチレン系重合体製造触媒となることから、重合時のファウリングの抑制効果と重合活性に優れることから(B)成分と(D)成分の重量比が((B)成分):((D)成分)=1:0.0001〜1:100の範囲であることが好ましく、特に((B)成分):((D)成分)=。1:0.01〜20の範囲であることが好ましい。
本発明のエチレン系重合体製造触媒の調製方法に関しては、該(A)成分、該(B)成分及び該(C)成分、必要に応じて該(D)成分を含むエチレン系重合体製造触媒を調製することが可能であれば如何なる方法を用いてもよい。例えば各(A)、(B)及び(C)、必要に応じて(D)成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。
本発明のエチレン系重合体製造触媒により得られるエチレン系重合体としては、エチレンの単独重合のみならず他のオレフィンとの共重合であってもよく、これら重合により得られるエチレン系重合体は、単独重合体のみならず共重合体も含む意味で用いられる。
本発明のエチレン系重合体製造触媒を用いエチレンの単独重合又は共重合を行いエチレン系重合体を製造する際の製造方法としては、気相重合法、スラリー重合法等の方法を挙げることができ、その中でも、特に粒子形状の整ったエチレン系重合体を効率よく安定的に製造することが可能となることからスラリー重合法であることが好ましい。また、スラリー重合法に用いる溶媒としては、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを溶媒として用いることもできる。
また、エチレン系重合体を共重合体とする際にエチレンとの共重合に用いる他のオレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン;スチレン、スチレン誘導体;ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の共役および非共役ジエン;シクロブテン等の環状オレフィン;等が挙げられる。さらに、エチレンとプロピレンとスチレン、エチレンと1−ヘキセンとスチレン、エチレンとプロピレンとエチリデンノルボルネンのように、3種以上の成分を用いた共重合体とすることもできる。
そして、エチレン系重合体を製造する際の重合温度、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件については任意に選択可能であり、その中でも、重合温度30〜90℃、重合圧力常圧〜100MPaの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるエチレン系重合体は、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
そして、エチレン系重合体を製造する際の重合時間にも特に制限はなく、そのなかでも得られるエチレン系重合体が、嵩密度と粒径がその後の加工に適するものとなることから、2時間以上24時間以内であることが好ましく、より好ましくは3時間以上8時間以内である。
本発明のエチレン系重合体製造触媒は特に超高分子量のエチレン系重合体を製造するのに適したものであり、特に重合触媒活性が高いことから、粒子形状の安定したメジアン径50μm以上500μm以下を有する超高分子量エチレン系重合体を効率よく製造することが可能となる。
本発明のエチレン系重合体製造触媒は、特定の構造を有する遷移金属化合物(A)、特定の構造を有する脂肪族塩で変性された平均粒子径が0.01μm以上10μm以下である有機変性粘土(B)及び有機アルミニウム化合物(C)、必要に応じて非イオン性界面活性剤(D)を含むメタロセン系触媒からなることにより、重合触媒活性が高く、粒子形状の安定した超高分子量エチレン系重合体を効率よく提供することが可能となる。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。なお、断りのない限り、用いた試薬等は市販品、あるいは既知の方法に従って合成したものを用いた。
有機変性粘土の粉砕には分散媒を用いない乾式粉砕としてジェットミル(セイシン企業社製、(商品名)CO−JET SYSTEM α MARK III)または分散媒を用いた湿式粉砕としてビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、(商品名)ダイノーミル MULTI LAB型)を用いた。粉砕後の粒子径はマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、(商品名)MT3000)を用いてエタノールを分散剤として測定した。
エチレン系重合体製造触媒の調製、エチレン系重合体の製造および溶媒精製は全て不活性ガス雰囲気下で行った。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(20wt%)は東ソーファインケム(株)製を用いた。
さらに、実施例におけるエチレン系重合体の諸物性は、以下に示す方法により測定した。
〜Mw、MnおよびMw/Mnの測定〜
GPC装置(東ソー(株)製、(商品名)HLC−8121GPC/HT)およびカラム(東ソー(株)製、(商品名)TSKgel GMHhr−H(20)HT)を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、Mw、Mnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
〜固有粘度の測定〜
ウベローデ型粘度計を用い、ODCB(オルトジクロルベンゼン)を溶媒として、135℃において、超高分子量ポリエチレン濃度0.005wt%〜0.01wt%で測定した。
〜粘度換算分子量〜
固有粘度([η](dl/g))と粘度換算分子量(Mv)の下記関係式に基づき算出した。
[η]=5.05×10−4×(Mv)0.693
〜融点の測定〜
DSC(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、(商品名)DSC6220)を用い、α−アルミナをリファレンスとし、サンプルを220℃で融解させた後、−20℃まで冷却させ、10℃/minの昇温速度で再度昇温させながら測定した。
〜エチレン系重合体のメジアン径及び標準偏差〜
エチレン系重合体のメジアン径は、JIS Z 8801で規格されたふるい目の開きが100μm、850μm、710μm、500μm、355μm、250μm、180μm、150μm、106μmおよび75μmの篩と受け皿を準備し、受け皿の上に開き目の小さい順に篩を重ね、最上段の篩に100gの粒子を投入後、震盪機((株)田中化学機械社製、(商品名)ロータップフルイ震盪機 RD−2)にセットし、震盪数2900rpm、打数156打/分にて10分間浸透して分級した後、各篩に残った粒子の重量を測定して作成した積分曲線において、50%の重量になる粒子径を計算することにより得た。また、標準偏差は各篩に残った粒子の重量の百分率から計算して求めた。
〜嵩密度〜
JIS K−6721:1997に従い測定した。
実施例1
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン;C2245(CHN(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRD)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより139gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を4.3μmとした。
(2)エチレン系重合体製造用触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.715g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を得た(固形分濃度14.47%)。
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、(商品名)エパン710)を4.0mg、1−ブテンを19.0g、(2)で得られたエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を0.588g(固形分85.1mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、スラリー重合を行った。240分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着は見られなかった。スラリーを濾別後、乾燥することで326.4gのエチレン系重合体を得た(活性:3840g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の嵩密度は252kg/m、メジアン径は160μm,標準偏差は0.198、融点は120.4℃であり、また固有粘度は14.5dl/gであり、粘度概算分子量は270万であった。
比較例1
(1)有機変性粘土の調製
ジェットミル粉砕後の平均粒子径を20.3μmにした以外は、実施例1の(1)と同様に行った。
(2)重合触媒懸濁液の調製
有機変性粘土を(1)で得られたものにした以外は、実施例1の(2)と同様に行い、固形分濃度12.21%の重合触媒の懸濁液を得た。
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、(商品名)エパン710)を3.9mg、1−ブテンを19.0g、(2)で得られた重合触媒の懸濁液を1.035g(固形分126.4mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。240分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着は見られなかった。スラリーを濾別後、乾燥することで96.0gのエチレン系重合体を得た(活性:760g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の嵩密度は420kg/m、メジアン径は171μm,標準偏差は0.227、融点は120.9℃であり、また固有粘度は14.6dl/gであり、粘度換算分子量は270万であった。
実施例2
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン;(C1836CHN(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンM2O)64.0g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRD)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより140gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土100gをヘキサン400ml(264g)に分散させ、0.2mmのジルコニアビーズを詰めたビーズミルに5回通すことでメジアン径が0.15μmとなるように粉砕した。
(2)エチレン系重合体製造触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土のヘキサンスラリー90.9g(有機変性粘土25.0g相当)とヘキサンを8ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(メチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてエチレン系重合体製造用触媒の懸濁液を得た(固形分濃度14.02%)
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、(商品名)エパン710)を4.1mg、(2)で得られたエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を84.9mg(固形分11.9mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。120分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着は見られなかった。スラリーを濾別後、乾燥することで175.1gのエチレン単独重合体を得た(活性:14740g/g触媒)。得られたエチレン単独重合体の嵩密度は349kg/m、メジアン径は122μm,標準偏差は0.147、であり、また固有粘度は15.8dl/gであり、粘度換算分子量は310万であった。
実施例3
(1)有機変性粘土の調製
実施例1の(1)と同様にして実施した。
(2)エチレン系重合体製造用触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土の25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(メチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を得た(固形分濃度13.11%)
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、(2)で得られたエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を82.4mg(固形分10.8mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。120分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着は見られなかった。スラリーを濾別後、乾燥することで138.4gのエチレン単独重合体を得た(活性:12790g/g触媒)。得られたエチレン単独重合体の嵩密度は273kg/m、メジアン径は198μm,標準偏差は0.188であり、また固有粘度は14.9dl/gであり、粘度換算分子量は280万であった。
実施例4
(1)有機変性粘土の調製
実施例1の(1)と同様に実施した。
(2)エチレン系重合体製造触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.715g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を得た(固形分濃度12.58%)。
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、(商品名)エパン410)を15.8mg及び(2)で得られたエチレン系重合体製造触媒の懸濁液を0.199g(固形分25.0mg相当)加え、50℃に昇温後、分圧が0.83MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。240分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着は見られなかった。スラリーを濾別後、乾燥することで203.7gのエチレン系重合体を得た(活性:8150g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の嵩密度は318kg/m、メジアン径は110μm,標準偏差は0.157、融点は135.6℃であり、また固有粘度は36.0dl/gであり、粘度換算分子量は1007万であった。
比較例2
(1)有機変性粘土の調製
比較例1の(1)と同様にして実施した。
(2)重合触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土の25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(メチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて重合触媒の懸濁液を得た(固形分濃度13.23%)
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、(商品名)エパン710)を4.0mg、(2)で得られた重合触媒の懸濁液を0.751g(固形分99.4mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。120分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着は見られなかった。スラリーを濾別後、乾燥することで178.7gのエチレン単独重合体を得た(活性:1800g/g触媒)。得られたエチレン単独重合体の嵩密度は243kg/m、メジアン径は181μm,標準偏差は0.181、であり、また固有粘度は15.6dl/gであり、粘度換算分子量は300万であった。
比較例3
有機変性粘土の調製
ジェットミル粉砕で有機変性粘土のメジアン径を13μmとした以外は、実施例1の(1)と同様にして実施した。
(2)重合触媒懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土20.0gとヘキサンを65ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルアミノ−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.572g、及び20%トリイソブチルアルミニウム85mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、150mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを150ml加えて重合触媒の懸濁液を得た(固形分濃度14.47%)。
(3)エチレン系重合体の製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、1−ヘキセンを70.9ml、20%トリイソブチルアルミニウムを1.1ml、(2)で得られた重合触媒の懸濁液を1.491g(固形分215.7mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が1.27MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、スラリー重合を行った。240分経過後に脱圧し、オートクレーブを解放したところ、オートクレーブの内壁やシャフトへのポリマー付着が多数見られた。スラリーを濾別後、乾燥することで192.6gのエチレン単独重合体を得た(活性:890g/g触媒)。得られたエチレン単独重合体の嵩密度は212kg/m、メジアン径は1000μm以上であり、また固有粘度は11.9dl/gであり、粘度換算分子量は204万であった。
本発明のエチレン系重合体製造触媒は、重合触媒活性が高く、粒子形状の安定した超高分子量エチレン系重合体を効率よく提供することが可能となり、その産業的価値は極めて高いものである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される遷移金属化合物(A)、
    Figure 2015093909
    [式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、R1は下記一般式(2)で示されるシクロペンタジエニル基であり、
    Figure 2015093909
    (式中、R4は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基である。)
    は下記一般式(3)で示されるアミノ基を少なくとも1つ有するフルオレニル基であり、
    Figure 2015093909
    (式中、RおよびRは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基、炭素数7〜30アリールアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換したもの置換基であり、Rおよび/またはRのいずれかのうち少なくとも1つが炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数6〜30のアリールアミノ基又は炭素数7〜30アリールアルキルアミノ基である。)
    は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で示されるRとRの架橋単位であり、
    Figure 2015093909
    Figure 2015093909
    (式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20の炭化水素基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部を炭素数1〜20のアルキルアミノ基に置換した置換基、炭素数1〜20の炭化水素基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
    nは1〜5の整数である。]
    下記一般式(6)で表される脂肪族塩にて変性した平均粒子径が0.01μm以上10μm以下である有機変性粘土(B)、
    Figure 2015093909
    (式中、R〜R10は各々独立して炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルキルアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキルアミノ基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、上記炭素数1〜30のアルキル基の炭素と炭素の結合間に酸素を導入した置換基、上記炭素数1〜30のアルキル基の一部を炭素数1〜30のアルキルアミノ基に置換した置換基、上記炭素数1〜30のアルキル基の一部の炭素をケイ素に置換した置換基であり、かつR〜R10のうち少なくとも1つが炭素数10以上のアルキル基であり、Mは周期表第15族の原子であり、[A]はアニオンである。)、
    有機アルミニウム化合物(C)よりなることを特徴とするエチレン系重合体製造触媒。
  2. 有機アルミニウム化合物(C)が、下記一般式(7)で表される有機アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合体製造触媒。
    Figure 2015093909
    (式中、R11は炭素数1〜20の炭化水素基であり、R12は各々独立して炭素数1〜20の炭化水素基、水素原子または塩素原子である。)
  3. さらに非イオン性界面活性剤(D)を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン系重合体製造触媒。
  4. 非イオン性の界面活性剤(D)が、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体であることを特徴とする請求項3に記載のエチレン系重合体製造触媒。
  5. エチレン系重合体製造触媒を用いエチレンの単独重合又は共重合を行なう、スラリー法プロセスにおいて、請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン系重合体製造触媒を適用することを特徴とする超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法。
JP2013233386A 2013-11-11 2013-11-11 エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法 Active JP6295614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013233386A JP6295614B2 (ja) 2013-11-11 2013-11-11 エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013233386A JP6295614B2 (ja) 2013-11-11 2013-11-11 エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015093909A true JP2015093909A (ja) 2015-05-18
JP6295614B2 JP6295614B2 (ja) 2018-03-20

Family

ID=53196549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013233386A Active JP6295614B2 (ja) 2013-11-11 2013-11-11 エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6295614B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017141349A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 東ソー株式会社 超高分子量エチレン系重合体パウダーの製造方法
JP2017141350A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 東ソー株式会社 超高分子量エチレン系重合体パウダーの製造法
JP2018145402A (ja) * 2017-03-07 2018-09-20 東ソー株式会社 超高分子量ポリエチレン粒子製造用触媒及び超高分子量ポリエチレン粒子

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09291112A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Tosoh Corp 超高分子量エチレン系重合体、その粉末及びそれらの製造方法
JPH10324708A (ja) * 1997-05-27 1998-12-08 Tosoh Corp オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2003128719A (ja) * 2001-10-30 2003-05-08 Tosoh Corp オレフィン系重合体の製造方法
JP2003201309A (ja) * 2001-12-28 2003-07-18 Tosoh Corp オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2004091634A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Tosoh Corp オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2013049783A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Mitsui Chemicals Inc オレフィン重合用触媒、エチレン系重合体の製造方法ならびに該エチレン系重合体から得られる延伸成形体。

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09291112A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Tosoh Corp 超高分子量エチレン系重合体、その粉末及びそれらの製造方法
JPH10324708A (ja) * 1997-05-27 1998-12-08 Tosoh Corp オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2003128719A (ja) * 2001-10-30 2003-05-08 Tosoh Corp オレフィン系重合体の製造方法
JP2003201309A (ja) * 2001-12-28 2003-07-18 Tosoh Corp オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2004091634A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Tosoh Corp オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2013049783A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Mitsui Chemicals Inc オレフィン重合用触媒、エチレン系重合体の製造方法ならびに該エチレン系重合体から得られる延伸成形体。

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017141349A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 東ソー株式会社 超高分子量エチレン系重合体パウダーの製造方法
JP2017141350A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 東ソー株式会社 超高分子量エチレン系重合体パウダーの製造法
JP2018145402A (ja) * 2017-03-07 2018-09-20 東ソー株式会社 超高分子量ポリエチレン粒子製造用触媒及び超高分子量ポリエチレン粒子

Also Published As

Publication number Publication date
JP6295614B2 (ja) 2018-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7678866B2 (en) Polyethylene composition and process for producing same
JP5387325B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法
EP3031831B1 (en) Supported hybrid catalyst and method for preparing olefin-based polymer using same
KR20020081207A (ko) 촉매 시스템 및 그의 중합 방법에서의 용도
JP2013510221A (ja) 混合メタロセン触媒組成物およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法
JP6318559B2 (ja) 超高分子量ポリエチレン微粒子及びその製造方法
JP6205943B2 (ja) エチレン系重合体製造用触媒系及びそれを用いてなるエチレン系重合体の製造方法
JP6295614B2 (ja) エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法
JP6205920B2 (ja) ポリエチレン系重合体製造用触媒及びそれを用いてなるポリエチレン系重合体の製造方法
JP2005248013A (ja) 粒子状ポリエチレンおよびその製造方法
JP6260128B2 (ja) エチレン系重合体製造用触媒及びそれを用いてなるエチレン系重合体の製造方法
JP6578687B2 (ja) 超高分子量ポリエチレン製造用触媒及びそれを用いてなる超高分子量ポリエチレンの製造方法
JP2019167430A (ja) 超高分子量ポリエチレン系共重合体製造用触媒、及びそれを用いてなる超高分子量ポリエチレン系共重合体の製造方法
JP6179230B2 (ja) エチレン系重合体製造触媒及びそれを用いてなるエチレン系重合体の製造方法
JP6589310B2 (ja) 超高分子量ポリエチレン系重合体製造用触媒及びそれを用いてなる超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法
JP5504816B2 (ja) エチレン系重合体製造用触媒及びエチレン系重合体の製造方法
JP3947839B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2017141349A (ja) 超高分子量エチレン系重合体パウダーの製造方法
JP6800409B2 (ja) 超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法
JP2016172792A (ja) エチレン系重合体の製造方法
JP5949216B2 (ja) エチレン系重合体
JP6699210B2 (ja) 超高分子量エチレン系重合体パウダーの製造法
JP2003128719A (ja) オレフィン系重合体の製造方法
JP7295494B2 (ja) ポリエチレン製造用触媒及びポリエチレンの製造方法
JP6962211B2 (ja) 超高分子量ポリエチレン粒子製造用触媒及び超高分子量ポリエチレン粒子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180205

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6295614

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151