JP2004091634A - オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オレフィン重合に対し高い活性を示し、また、スラリー重合においては、重合中に発生するファウリングを著しく低減できる触媒を得る。
【解決手段】遷移金属化合物(a)、変性粘土化合物(b)、有機アルミニウム化合物(c)からなるオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンを重合または共重合させ、オレフィン重合体を製造する。なお、変性粘土化合物(b)は下記(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩との反応生成物である。
(b−1)層状粘土化合物、(b−2)下記一般式(1)で表されるアミン化合物
N      (1)
[式中、Rは水素原子または炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基もしくはアラルキル基の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも1つのRは炭素数が21以上の炭化水素基である。]
【選択図】  選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遷移金属化合物、変性粘土化合物および有機アルミニウム化合物からなるオレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィンの重合によりポリオレフィンを製造する方法として、遷移金属化合物および有機金属化合物の組み合わせからなる触媒系を用いることは、すでに知られている。また、カミンスキーらは、メタロセンとメチルアルミノキサンを用いた触媒が、プロピレンを含むオレフィン重合体を製造する際に、高い活性を示すことを特開昭58−19309号公報などに記載している。
【0003】
しかしながら、ここで開示されている触媒系は重合活性には優れるが、触媒系が反応系に可溶性であるために、溶液重合系を採用することが多く、製造プロセスが限定されるばかりか、工業的に有用な物性を示すポリマーを製造するためには、比較的高価なメチルアルミノキサンを大量に用いる必要がある。このため、これら触媒系を用いた場合、コスト的な問題やポリマー中に大量のアルミニウムが残存する問題等があった。
【0004】
一方、前述の可溶性触媒系をシリカなどの無機酸化物担体に担持させた触媒系が、特開昭60−35006号公報などにより開示されている。しかしながら、これらに記載された方法に従ってオレフィンを重合してもメチルアルミノキサンあたりの重合活性は充分でなかった。
【0005】
これらを改善する方法として、例えば、特開平4−8704号公報、特開平4−11604号公報、特開平4−213305号公報には、少量のメチルアルミノキサンで予備重合せしめた触媒系を用いて気相重合を行うと優れた重合活性で粒子性状が良好な重合体が得られることが開示されている。しかしながら、メチルアルミノキサンの使用量は少ないものの重合活性はいまだに満足すべきものとはいえず、触媒系の高活性化が望まれていた。
【0006】
また、特開平1−503788号公報には、遷移金属化合物およびアルミノキサンを触媒に用いた高圧高温法によるエチレン/α−オレフィン共重合体の製造方法が記載されている。しかし、これらの触媒を産業上大規模に使用することに関しては、メチルアルミノキサンを再現性ある形態で合成することが困難である点と、メチルアルミノキサンは高価であるにも関わらず、充分な活性を得るためには遷移金属化合物に対するメチルアルミノキサンの使用比率を著しく高くしなければならない点が問題点として挙げられる。
【0007】
さらに、メチルアルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物を用いない新しい助触媒が検討されてきており、例えば、特表平1−501950号公報、特表平1−502036号公報には、特殊なホウ素化合物が有効な助触媒になることが開示されている。しかし、これらのホウ素化合物は非常に複雑な化合物であり、コストの問題を解消するには至っていない。
【0008】
また、特開平5−301917号公報、特開平7−309907号公報などには、安価な粘土、もしくは無機塩類で処理した粘土などを用いた触媒系が開示されている。しかしながら、これらの触媒系でのオレフィン重合活性は充分とはいえなかった。
【0009】
また、特開平7−224106号公報では、層状粘土化合物の負電荷を積極的に助触媒として利用することを目的として、粘土化合物と有機カチオンとを反応させてなる有機変性粘土化合物を用いることで高活性な触媒系を得ている。さらに、特開平10−231313号公報では層状粘土化合物と特定のアミン化合物のプロトン酸塩を反応させてなる有機変性粘土化合物を用いた触媒系が開示されている。しかしながら、実生産を考慮した場合、灰分あるいはプロセス適用性の観点から、さらに高活性で、かつスラリー重合においてはファウリングの少ない触媒系の開発が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を鑑みて、安価で重合活性および重合挙動の優れたオレフィン重合用触媒を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、層状粘土化合物を特定の構造を有するアミン化合物のプロトン酸塩を用いて変性した変性粘土化合物、遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いることによって、高活性にポリオレフィンを製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明は、遷移金属化合物(a)、変性粘土化合物(b)、有機アルミニウム化合物(c)からなる触媒において、変性粘土化合物(b)が下記(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩との反応生成物であることを特徴とするオレフィン重合用触媒、およびこの触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
(b−1)層状粘土化合物、(b−2)下記一般式(1)で表されるアミン化合物
N      (1)
[式中、Rは水素原子または炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基もしくはアラルキル基の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも1つのRは炭素数が21以上の炭化水素基である。]
以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明に用いられる遷移金属化合物は、少なくとも1つの共役5員環配位子を有する周期表第4族の遷移金属化合物である。好ましく用いられる遷移金属化合物としては、下記一般式(2)または(3)
【0014】
【化1】
Figure 2004091634
【化2】
Figure 2004091634
[式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Yは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリール基であり、R,Rは各々独立して下記一般式(4)、(5)、(6)または(7)
【0015】
【化3】
Figure 2004091634
(式中、Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリール基である。)
で表される配位子であり、該配位子はMと一緒にサンドイッチ構造を形成し、R,Rは各々独立して下記一般式(8)、(9)、(10)または(11)
【0016】
【化4】
Figure 2004091634
(式中、Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリール基である。)
で表される配位子であり、該配位子はMと一緒にサンドイッチ構造を形成し、Rは下記一般式(12)または(13)
【0017】
【化5】
Figure 2004091634
(式中、Rは各々独立して水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリール基であり、Mは珪素原子、ゲルマニウム原子または錫原子である。)
で表され、RおよびRを架橋するように作用しており、mは1〜5の整数である。]
で表される周期表第4族の遷移金属化合物である。
【0018】
前記一般式(2)または(3)で表される化合物としては、例えば、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−メチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−メチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−メチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−エチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−エチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−エチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル)(フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド等のジクロル体および上記第4族遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体等を例示することができる。
【0019】
本発明で用いられる変性粘土化合物(b)は、下記(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩との反応生成物である。
(b−1)層状粘土化合物、(b−2)下記一般式(1)で表されるアミン化合物
N      (1)
[式中、Rは水素原子または炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基もしくはアラルキル基の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも1つのRは炭素数が21以上の炭化水素基である。]
本発明で用いられる層状粘土化合物は、微結晶状のケイ酸塩を主成分とする微粒子である。層状粘土化合物は、構造上の特色として層状構造を成しており、多くのものが層の中に種々の大きさの負電荷を有する。層状粘土化合物の多くは、イオン交換が可能な交換性イオンを有しており、電解質溶液と接触させると、吸着しているイオンが脱着され、代わって溶液中のイオンが吸着される。単位質量粘土化合物あたりの交換性陽イオンの量は、陽イオン交換容量(CEC)と呼ばれ、イオンのモル数に価数を乗じた等量(eq)で示される。
【0020】
粘土化合物を前述の負電荷の大きさで分類すると、化学式あたりの負電荷が0であるパイロフィライト,カオリナイト,ディッカイトおよびタルク群、その負電荷が0.25〜0.6であるスメクタイト群、0.6〜0.9であるバーミキュライト群、およそ1である雲母群、およそ2である脆雲母群に分けることができる。ここで示した各群には、それぞれ種々の化合物が含まれるが、スメクタイトに属する粘土化合物としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。、これらの粘土化合物は天然に存在するが、人工合成により不純物の少ないものを得ることができる。本発明においては、ここに示した天然の粘土化合物および人工合成により得られる粘土化合物のすべてが使用可能であり、また、上記に例示がないものでも粘土化合物の定義に属するものはすべて用いることができるが、本発明で好適に用いられる層状粘土化合物は層の中に負電荷を有する層状粘土化合物であり、具体的にはヘクトライト、モンモリロナイト、または雲母族である。
【0021】
また、本発明のオレフィン重合用触媒の構成成分である変性粘土化合物(b)は、層状粘土化合物(b−1)を下記一般式(1)で表されるアミン化合物(b−2)のプロトン酸塩で変性したものである。
【0022】
N      (1)
[式中、Rは水素原子または炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基もしくはアラルキル基の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも1つのRは炭素数が21以上の炭化水素基である。]
式中、Rは水素原子またはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシルなどのアルキル基;ビニル、プロペニル、オレイル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基;エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどのアルキニル基;ベンジル、フェニルエチルなどのアラルキル基等の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも1つのRはヘンエイコシル(C21)、ドコシル(C22)、トリコシル(C23)、テトラコシル(C24)、ヘキサコシル(C26)、オクタコシル(C28)等の炭素数が21〜30の炭化水素基である。
【0023】
一般式(1)で表されるアミン化合物として、ヘンエイコシルアミン、ドコシルアミン、トリコシルアミン、テトラコシルアミン、ヘキサコシルアミン、オクタコシルアミン等の1級アミン、N−メチルヘンエイコシルアミン、N−メチルドコシルアミン、N−エチルドコシルアミン、N−メチルテトラコシルアミン、N−エチルテトラコシルアミン、N−メチルヘキサコシルアミン、N−エチルヘキサコシルアミン、N−ブチルドコシルアミン、N−ヘキシルドコシルアミン、ジドコシルアミン等の2級アミン、N,N−ジメチルヘンエイコシルアミン、N,N−ジメチルドコシルアミン、N,N−ジエチルドコシルアミン、N,N−ジメチルテトラコシルアミン、N,N−ジメチルヘキサコシルアミン、N,N−ジメチルオクタコシルアミン、N−メチルジドコシルアミン、N−メチルジテトラコシルアミン等の3級アミンが例示できる。
【0024】
層状粘土化合物(b−1)と反応せしめるアミン化合物(b−2)のプロトン酸塩は、予めアミン化合物(b−2)とプロトン酸塩とを反応させて単離したものを用いてもよいし、層状粘土化合物(b−1)と反応させる際の反応溶媒中で生成させてもよい。単離して用いられるアミン化合物(b−2)のプロトン酸塩として、具体的にはヘンエイコシルアミン塩酸塩、ドコシルアミン塩酸塩、トリコシルアミン塩酸塩、テトラコシルアミン塩酸塩、ヘキサコシルアミン塩酸塩、オクタコシルアミン塩酸塩等の1級アミンの塩酸塩、N−メチルヘンエイコシルアミン塩酸塩、N−メチルドコシルアミン塩酸塩、N−エチルドコシルアミン塩酸塩、N−メチルテトラコシルアミン塩酸塩、N−エチルテトラコシルアミン塩酸塩、N−メチルヘキサコシルアミン塩酸塩、N−エチルヘキサコシルアミン塩酸塩、N−ブチルドコシルアミン塩酸塩、N−ヘキシルドコシルアミン塩酸塩、ジドコシルアミン塩酸塩等の2級アミンの塩酸塩、N,N−ジメチルヘンエイコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルドコシルアミン塩酸塩、N,N−ジエチルドコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルテトラコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルヘキサコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルオクタコシルアミン塩酸塩、N−メチルジドコシルアミン塩酸塩、N−メチルジテトラコシルアミン塩酸塩等の3級アミンの塩酸塩、もしくはこの塩酸塩が他のフッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、酢酸塩または硫酸塩等のプロトン酸塩になっているものが例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
なお、本発明のオレフィン重合用触媒は、上述した層状粘土化合物(b−1)を特定構造のアミン化合物(b−2)のプロトン酸塩で変性した変性粘土化合物(b)を構成成分とする。ここでの変性とは、層状粘土化合物(b−1)中に存在するナトリウム、リチウム等のイオン交換性カチオンが、アミン化合物(b−2)のプロトン酸塩と交換されることであり、変性粘土化合物とは、その結果得られる層状粘土化合物−有機イオン複合体のことを意味する。この変性の際の(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩との反応条件は特に制限はなく、また(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩の反応量比についても特に制限はないが、(b−1)中に存在するイオン交換性金属カチオンに対して0.5当量以上の(b−2)のプロトン酸塩と反応させることが好ましく、触媒の高活性化のためにさらに好ましくは当量以上である。上述した層状粘土化合物(b−1)は、1種類を単独で使用しても、複数種類を混合して使用してもよく、アミン化合物(b−2)のプロトン酸塩も1種類を単独で使用しても、複数種類を混合して使用してもよい。また、この時用いる反応溶媒としては、水もしくは極性を有する有機溶媒、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン等が例示され、これらの溶媒は単独もしくは混合溶媒として用いることができる。このうち特に、アルコールまたは水/アルコール混合溶媒が好ましく用いられる。
【0026】
変性粘土化合物は、助触媒としての性能を最適化するため、粒度分布を調整してもよい。粒度分布の調整は、変性前または変性後いずれも実施することができる。平均粒径として好ましくは0.1〜1000μm、さらに好ましくは1〜20μmである。粉砕装置としては、機械式粉砕機としてハンマーミル、ボールミル、振動ミル、ロールミル、気流式粉砕機としてジェットミルを例示できる。
【0027】
また、本発明で用いられる有機アルミニウム化合物(c)は、次の一般式(14)で表される。
【0028】
AlR10       (14)
[式中、R10は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であり、かつR10の少なくとも1つはアルキル基である。]
これらの具体的な例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ(t−ブチル)アルミニウム、トリアミルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジイソブチルアルミニウムハイドライド等の水素化ジアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジ(t−ブチル)アルミニウムクロライド、ジアミルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、t−ブチルアルミニウムジクロライド、アミルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウムエトキサイド等のジアルキルアルミニウムアルコキシドが例示されるが、これらに限定されるものではない。このうち、好ましくはトリアルキルアルミニウムである。
【0029】
本発明においては、遷移金属化合物(a)、変性粘土化合物(b)および有機アルミニウム化合物(c)の3成分を接触させてオレフィン重合用触媒とするが、この際の触媒構成成分の添加方法あるいは添加順序は特に限定されないが、例えば、添加順序は以下のように示される。
▲1▼遷移金属化合物(a)と変性粘土化合物(b)を接触させた後に、有機アルミニウム化合物(c)を加える。
▲2▼変性粘土化合物(b)と有機アルミニウム化合物(c)を接触させた後に、遷移金属化合物(a)を加える。
▲3▼変性粘土化合物(b)と有機アルミニウム化合物(c)を接触させた後に、遷移金属化合物(a)と有機アルミニウム化合物(c)の接触混合物を加える。
▲4▼3成分同時に接触させる。
【0030】
また、上記3成分の接触は不活性ガス雰囲気下、各成分に関して不活性な溶媒中で行われる。具体的にはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物を例示することができる。上記の有機溶媒のほかに、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン含有化合物を使用することも可能である。接触の際の温度は、−50℃から溶媒の沸点の範囲で行うことができる。好ましくは室温以上である。
【0031】
また、触媒系において遷移金属化合物(a)に対する変性粘土化合物(b)の量は、遷移金属化合物(a)が反応するのに充分な量の変性粘土化合物(b)の量であれば特に制限はないが、遷移金属化合物(a)に対する変性粘土化合物(b)中のカチオン量は1〜10000倍モルが好ましい。1倍モル未満だと充分な活性が得られず、10000倍モルを越えると触媒成分当たりの活性が低くなりポリマー中の灰分を除去する必要が生じる。さらに、有機アルミニウム化合物(c)の量は特に限定されないが、好ましくは遷移金属化合物(a)の100000倍モル以下であり、これを越える量であると脱灰の工程を考慮する必要が生じる。触媒の安定化および触媒毒の排除を考えあわせると有機アルミニウム化合物(c)を1〜10000倍モルの範囲で使用することが好ましい。
【0032】
なお、本発明の遷移金属化合物(a)を触媒成分として用いる際、2種類以上の遷移金属化合物を用いて重合を行うことも可能である。
【0033】
本発明におけるオレフィン重合用触媒は、通常のオレフィンの重合方法、すなわちスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれにも使用できる。重合時、溶媒を用いるときは、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、塩化メチレン等が挙げられ、また、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどの重合時に供されるオレフィンそれ自身を溶媒として用いることもできる。
【0034】
本発明において重合に供されるオレフィンとしては炭素数2〜20のα−オレフィン、ジエン化合物、環状オレフィン等が挙げられ、これらの1種を用いた単独重合、さらには2種以上を用いた共重合を行うことができる。
【0035】
上記炭素数2〜20のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、スチレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
また、上記ジエン化合物としては、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,5−ヘキサジエン、3,3−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−エチル−1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5−エチル−1,5−ヘプタジエン、1,6−オクタジエン、4−メチル−1,4−オクタジエン、5−メチル−1,4−オクタジエン、4−エチル−1,4−オクタジエン、5−エチル−1,4−オクタジエン、5−メチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,5−オクタジエン、5−エチル−1,5−オクタジエン、6−エチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オクタジエン、4−メチル−1,4−ノナジエン、5−メチル−1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナジエン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエン、1,9−デカジエン,5−メチル−1,4−デカジエン、5−エチル−1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカジエン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル−1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエン、6−メチル−1,6−デカジエン、6−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−1,8−デカジエン、6−メチル−1,6−ウンデカジエン、9−メチル−1,8−ウンデカジエン等の脂肪族非共役ポリエン;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン;ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン等の脂環族ポリエンを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
また、上記環状オレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の単環状オレフィン;3−メチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン等の置換単環状オレフィン;ノルボルネン、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等の多環状オレフィン;1−メチルノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、7−メチルノルボルネン、5,6−ジメチルノルボルネン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等の置換多環状オレフィン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
本発明の方法を用いてポリオレフィンを製造する上で、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100〜300℃、重合時間は10秒〜20時間、重合圧力は常圧〜3500kg/cmの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリオレフィンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥してポリオレフィンを得ることができる。
【0039】
【実施例】
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0040】
なお、重合操作、反応および溶媒精製は、すべて不活性ガス雰囲気下で行った。また、反応に用いた溶媒等は、すべて予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。さらに、反応に用いた化合物は、公知の方法により合成、同定したものを用いた。
【0041】
実施例1
[有機変性粘土化合物の調製]
500mL広口ビーカー中で、脱イオン水150mL、エタノール150mLの混合溶媒にN,N−ジメチルドコシルアミン(ライオン・アクゾ(株)から購入、商品名アーミンDM22D)10.6gと37%塩酸2.5mLを攪拌しながら加え、N,N−ジメチルドコシルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液に、合成ヘクトライト(ラポナイトRD;日本シリカ工業(株)より購入)30gを加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。
【0042】
反応終了後、反応スラリーを吸引ろ過し、ヌッチエに残ったケークを300mLの水で洗浄した。
【0043】
ケークを電気オーブン中80℃で12時間乾燥させたところ、36.0gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.8%であった。次に、この有機変性粘土化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径を6.5μmに調整した。
【0044】
[担持触媒の調製]
300mLのフラスコに、実施例1の[有機変性粘土化合物の調製]に従って合成した有機変性粘土化合物20g、ヘキサン90mLおよびトリイソブチルアルミニウムのヘキサン20wt%溶液110mL(80mmol)を加え、1時間攪拌した。次に、ジフェニルメチレン(3−イソプロピルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド 0.48g(0.8mmol)を加え、6時間撹拌した。攪拌を停止させ30分静置した後、上澄液を除去し、ヘキサンで再希釈し200mLとした。
【0045】
[重合]
2Lのステンレス製オートクレーブを窒素置換した後、ヘキサン1Lを加え、次に、実施例1の[担持触媒の調製]で合成した固体触媒のスラリー0.1mL(固体触媒10mgに相当)、トリイソブチルアルミニウム0.5mmolを加えた。これに、エチレンを12kg/cmの圧力に保ちながら導入し、80℃の重合温度で1.5時間重合した。
【0046】
その結果、得られたエチレン重合体は420gであり、触媒1g・1時間あたりの収量は28000gであった。ポリマーの嵩密度、平均粒径はそれぞれ0.32g/cm、190μmであった。重合後、オートクレーブ内部を確認したところ、リアクター壁および攪拌翼にポリマーは付着していなかった。
【0047】
比較例1
[有機変性粘土化合物の調製]
N,N−ジメチルドコシルアミン 10.6gの代わりにN,N−ジメチルオクタデシルアミン 8.9gを使用した以外は実施例1の[有機変性粘土化合物の調製]に従って有機変性粘土化合物を調製した。その結果、33.5gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.9%であった。次に、この有機変性粘土化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径を6.5μmに調整した。
【0048】
[担持触媒の調製]
比較例1の[有機変性粘土化合物の調製]で得られた有機変性粘土化合物を用いる以外は実施例1の[担持触媒の調製]に従って担持触媒を調製した。
【0049】
[重合]
比較例1の[担持触媒の調製]で得られた担持触媒を用いる以外は実施例1の[重合]に従って重合を行った。
【0050】
重合の結果、240gのポリマーが得られたが、塊状であった。ポリマーの嵩密度は0.18g/cmであった。重合後、オートクレーブ内部を確認したところ、リアクター壁および攪拌翼にポリマーが付着していた。
【0051】
比較例2
[有機変性粘土化合物の調製]
N,N−ジメチルドコシルアミン 10.6gの代わりにn−オクチルアミン3.9gを使用した以外は実施例1の[有機変性粘土化合物の調製]に従って有機変性粘土化合物を調製した。その結果、30.7gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.9%であった。次に、この有機変性粘土化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径を6.5μmに調整した。
【0052】
[担持触媒の調製]
比較例2の[有機変性粘土化合物の調製]で得られた有機変性粘土化合物を用いる以外は実施例1の[担持触媒の調製]に従って担持触媒を調製した。
【0053】
[重合]
比較例2の[担持触媒の調製]で得られた担持触媒を用いる以外は実施例1の[重合]に従って重合を行った。
【0054】
重合の結果、52gのポリマーが得られたが、塊状であった。ポリマーの嵩密度は0.17g/cmであった。重合後、オートクレーブ内部を確認したところ、リアクター壁および攪拌翼にポリマーが付着していた。
【0055】
実施例2
[担持触媒の調製]
ジフェニルメチレン(3−イソプロピルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド 0.48gの代わりにジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド 0.54gを用いる以外は実施例1の[担持触媒の調製]に従って担持触媒を調製した。
【0056】
[重合]
実施例2の[担持触媒の調製]で得られた担持触媒を用いる以外は実施例1の[重合]に従って重合を行った。
【0057】
その結果、得られたエチレン重合体は440gであり、触媒1g・1時間あたりの収量は29300gであった。ポリマーの嵩密度、平均粒径はそれぞれ0.33g/cm、185μmであった。重合後、オートクレーブ内部を確認したところ、リアクター壁および攪拌翼にポリマーは付着していなかった。
【0058】
実施例3
[担持触媒の調製]
ジフェニルメチレン(3−イソプロピルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド 0.48gの代わりにジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド 0.45gを用いる以外は実施例1の[担持触媒の調製]に従って担持触媒を調製した。
【0059】
[重合]
実施例3の[担持触媒の調製]で得られた担持触媒を用いる以外は実施例1の[重合]に従って重合を行った。
【0060】
その結果、得られたエチレン重合体は220gであり、触媒1g・1時間あたりの収量は14600gであった。ポリマーの嵩密度、平均粒径はそれぞれ0.31g/cm、180μmであった。重合後、オートクレーブ内部を確認したところ、リアクター壁および攪拌翼にポリマーは付着していなかった。
【0061】
実施例4
[有機変性粘土化合物の調製]
500mL広口ビーカー中で、脱イオン水150mL、エタノール150mLの混合溶媒にN,N−ジメチルドコシルアミン(ライオン・アクゾ(株)から購入、商品名アーミンDM22D)10.6gと37%塩酸2.5mLを攪拌しながら加え、N,N−ジメチルドコシルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液に、高純度モンモリロナイト(クニピアF;クニミネ工業(株)より購入)30gを加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。
【0062】
反応終了後、反応スラリーを吸引ろ過し、ヌッチエに残ったケークを300mLの水で洗浄した。
【0063】
ケークを電気オーブン中80℃で12時間乾燥させたところ、35.5gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は1.0%であった。次に、この有機変性粘土化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径を5.5μmに調整した。
【0064】
[担持触媒の調製]
3Lのフラスコに、実施例4の[有機変性粘土化合物の調製]に従って合成した有機変性粘土化合物30g、ヘプタン1630mLおよびトリエチルアルミニウムのヘキサン20wt%溶液370mL(0.45mol)を加え、1時間攪拌した。次に、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド 0.67g(1mmol)を加え、さらに6時間撹拌した。
【0065】
[重合]
1Lのオートクレーブを窒素置換した後、C9〜C13飽和炭化水素溶媒(IPソルベント1620(出光石油化学社製))600mLと1−ヘキセン 20mLを加え、エチレンによりオートクレーブの内圧を21kgf/cmに調節し、オートクレーブの温度を170℃にした。次に、実施例4の[担持触媒の調製]に従って調製した触媒スラリー1.0mL(触媒固形分15mg相当)をオートクレーブに圧入し、10分間重合を行った。
【0066】
重合反応終了後、未反応のエチレンを除去し、反応溶液にエタノールを投入し、72gのポリマーを得た。触媒1gあたりのエチレン共重合体の収量は4800gであった。
【0067】
比較例3
[有機変性粘土化合物の調製]
N,N−ジメチルドコシルアミン 10.6gの代わりにN,N−ジメチルヘキサデシルアミン 8.1gを使用した以外は実施例1の[有機変性粘土化合物の調製]に従って有機変性粘土化合物を調製した。その結果、32.0gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.9%であった。次に、この有機変性粘土化合物をジェットミルで粉砕し、平均粒径を5.5μmに調整した。
【0068】
[担持触媒の調製]
比較例3の[有機変性粘土化合物の調製]で得られた有機変性粘土化合物を用いる以外は、実施例4の[担持触媒の調製]に従って担持触媒を調製した。
【0069】
[重合]
比較例3の[担持触媒の調製]で得られた担持触媒を用いる以外は、実施例4の[重合]に従って、重合評価を行った。
【0070】
重合反応終了後、未反応のエチレンを除去し、反応溶液にエタノールを投入し、33.5gのポリマーを得た。触媒1gあたりのエチレン共重合体の収量は2230gであり、実施例4と比較すると著しく低い活性であった。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に記載の触媒は、オレフィン重合に対し高い活性を示す。また、スラリー重合においては、重合中に発生するファウリングを著しく低減できる。

Claims (2)

  1. 遷移金属化合物(a)、変性粘土化合物(b)、有機アルミニウム化合物(c)からなる触媒において、変性粘土化合物(b)が下記(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩との反応生成物であることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
    (b−1)層状粘土化合物、(b−2)下記一般式(1)で表されるアミン化合物
    N      (1)
    [式中、Rは水素原子または炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基もしくはアラルキル基の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも1つのRは炭素数が21以上の炭化水素基である。]
  2. 請求項1に記載のオレフィン重合用触媒の存在下で、オレフィンを重合または共重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010525134A (ja) * 2007-06-22 2010-07-22 トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ オレフィンの重合方法
JP2015093909A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 東ソー株式会社 エチレン系重合体製造触媒及びエチレン系重合体の製造方法
JP2015093929A (ja) * 2013-11-12 2015-05-18 東ソー株式会社 超高分子量ポリエチレンパウダー

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