JPH11335408A - オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法

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JPH11335408A
JPH11335408A JP14294598A JP14294598A JPH11335408A JP H11335408 A JPH11335408 A JP H11335408A JP 14294598 A JP14294598 A JP 14294598A JP 14294598 A JP14294598 A JP 14294598A JP H11335408 A JPH11335408 A JP H11335408A
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JP
Japan
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dichloride
compound
catalyst
cyclopentadienyl
modified clay
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Pending
Application number
JP14294598A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyata
寛 宮田
Akihiro Yano
明広 矢野
Morihiko Sato
守彦 佐藤
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種プロセスに適応可能なオレフィン重合用
触媒を提供し、オレフィン重合体を高い生産性で製造す
る。 【解決手段】 遷移金属化合物(a)、特定のアミン化
合物で変性した粘土化合物(b)、有機アルミニウム化
合物(c)からなるオレフィン重合用触媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遷移金属化合物、
変性粘土化合物および有機アルミニウム化合物からなる
オレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重
合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィンの重合によりポリオレフィン
を製造する方法として、遷移金属化合物および有機金属
化合物の組み合わせからなる触媒系を用いることは、す
でに知られている。また、カミンスキーらは、メタロセ
ンとメチルアルミノキサンを用いた触媒が、プロピレン
を含むオレフィン重合体を製造する際に、高い活性を示
すことを特開昭58−19309号公報などに記載して
いる。
【0003】しかしながら、ここで開示されている触媒
系は重合活性には優れるが、触媒系が反応系に可溶性で
あるために、溶液重合系を採用することが多く、製造プ
ロセスが限定されるばかりか、工業的に有用な物性を示
すポリマーを製造するためには、比較的高価なメチルア
ルミノキサンを大量に用いる必要がある。このため、こ
れら触媒系を用いた場合、コスト的な問題やポリマー中
に大量のアルミニウムが残存する問題等があった。
【0004】一方、前述の可溶性触媒系をシリカなどの
無機酸化物担体に担持させた触媒系が、特開昭60−3
5006号公報などに開示されている。しかしながら、
これらに記載された方法に従ってオレフィンを重合して
もメチルアルミノキサンあたりの重合活性は充分でなか
った。
【0005】これらを改善する方法として、例えば特開
平4−8704号公報、特開平4−11604号公報、
特開平4−213305号公報には、少量のメチルアル
ミノキサンで予備重合せしめた触媒系を用いて気相重合
を行うと優れた重合活性で粒子性状が良好な重合体が得
られることが開示されている。しかしながら、メチルア
ルミノキサンの使用量は少ないものの重合活性はいまだ
に満足すべきものとはいえず、触媒系の高活性化が望ま
れていた。
【0006】また、特開平1−503788号公報に
は、遷移金属化合物およびアルミノキサンを触媒に用い
た高圧高温法によるエチレン/α−オレフィン共重合体
の製造方法が記載されている。しかし、これらの触媒を
産業上大規模に使用することに関しては、前記のように
メチルアルミノキサンを再現性ある形態で合成すること
が困難である点と、メチルアルミノキサンは高価である
にも関わらず、充分な活性を得るためには遷移金属化合
物に対するメチルアルミノキサンの使用比率を著しく高
くしなければならない点が問題点として挙げられる。
【0007】最近、メチルアルミノキサンなどの有機ア
ルミニウムオキシ化合物を用いない新しい助触媒が検討
されてきており、例えば特表平1−501950号公
報、特表平1−502036号公報には、特殊なホウ素
化合物が有効な助触媒になることが開示されている。し
かし、これらのホウ素化合物は非常に複雑な化合物であ
り、コストの問題を解消するには至っていない。
【0008】また、特開平5−301917号公報、特
開平7−309907号公報などには、安価な粘土、も
しくは無機塩類で処理した粘土などを用いた触媒系が開
示されている。しかしながら、これらの触媒系でのオレ
フィン重合活性は充分とはいえなかった。
【0009】さらに、特開平7−224106号公報で
は、粘土鉱物の表面負電荷を積極的に助触媒として利用
することを目的として、粘土と有機カチオンとを反応さ
せてなる層間カチオン変性粘土を用いることで高活性な
触媒系を得ている。しかしながら、固体触媒を溶液重合
に応用するにあたっては、灰分の問題から固体触媒当た
りの活性の向上が望まれていた。また、反応基に触媒を
フィードする際に固体触媒成分が沈降、堆積してしま
い、この問題解決のためには、固体触媒成分を微紛化す
る等の操作を必要とし、触媒コストの面でも問題があっ
た。このような観点から、さらに高性能な触媒系の開発
が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を鑑
みて、安価で重合活性に優れ、各種プロセスで使用可能
なオレフィン重合用触媒を提供することを目的とするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を行った結果、粘土鉱物を特定
の構造を有するアミン化合物のプロトン酸塩を用いて変
性した変性粘土化合物、遷移金属化合物および有機アル
ミニウム化合物からなる触媒を用いることによって、高
活性にポリオレフィンを製造できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は、遷移金属化合物
(a)、変性粘土化合物(b)、有機アルミニウム化合
物(c)からなる触媒成分において、変性粘土化合物
(b)が下記(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩と
の反応生成物であることを特徴とするオレフィン重合用
触媒、およびこの触媒を用いたオレフィン重合体の製造
方法に関する。
【0013】(b−1)粘土鉱物 (b−2)下記一般式(1)で表されるアミン化合物
【0014】
【化2】
【0015】[式中、R1は水素原子あるいは炭素数1
〜20のアルキル基、アルケニル基もしくはアラルキル
基の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていて
もよいが、少なくとも2つのR1は炭素数が12以上の
炭化水素基である。] 以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】遷移金属化合物(a)としては、下記一般
式(2)または(3)
【0017】
【化3】
【0018】[式中、M1はチタン原子、ジルコニウム
原子またはハフニウム原子であり、Xは各々独立して水
素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、
または炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル
基もしくはアルキルアリール基であり、R2,R3は各々
独立して下記一般式(4)、(5)、(6)または
(7)
【0019】
【化4】
【0020】(式中、R7は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリー
ル基である。)で表される配位子であり、該配位子はM
1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R4,R5は各々
独立して下記一般式(8)、(9)、(10)または
(11)
【0021】
【化5】
【0022】(式中、R8は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリー
ル基である。)で表される配位子であり、該配位子はM
1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R6は下記一般式
(12)または(13)
【0023】
【化6】
【0024】(式中、R9は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリー
ル基であり、M2は珪素原子、ゲルマニウム原子または
錫原子である。)で表され、R4およびR5を架橋するよ
うに作用しており、mは1〜5の整数であり、mが2以
上の場合はR6は各々同じでも異なっていてもよい。]
で表される周期表4族の遷移金属化合物、または、下記
一般式(14)、(15)、(16)または(17)
【0025】
【化7】
【0026】[式中、M3は各々独立してチタン原子、
ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Zは各
々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の
アルキル基、または炭素数6〜20のアリール基、アリ
ールアルキル基もしくはアルキルアリール基であり、L
はルイス塩基であり、pは0〜3であり、JR10 q-1
JR10 q-2はヘテロ原子配位子であり、Jは配位数が3
である周期表15族の元素または配位数が2である周期
表16族の元素であり、R10は各々独立して水素原子、
ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基もしくはア
ルコキシ基、または炭素数6〜20のアリール基、アリ
ールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキ
シ基、アルキルアリール基もしくはアルキルアリールオ
キシ基であり、qは元素Jの配位数であり、R11は下記
一般式(18)、(19)、(20)または(21)
【0027】
【化8】
【0028】(式中、R14は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリー
ル基である。)で表される配位子であり、R13は下記一
般式(22)、(23)、(24)または(25)
【0029】
【化9】
【0030】(式中、R15は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリー
ル基である。)で表される配位子であり、R12は下記一
般式(26)または(27)
【0031】
【化10】
【0032】(式中、R16は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリー
ル基であり、M4は珪素原子、ゲルマニウム原子または
錫原子である。)で表され、R13およびJR10 q-2を架
橋するように作用しており、rは1〜5の整数であり、
rが2以上の場合はR12は各々同じでも異なっていても
よい。]で表される周期表4族の遷移金属化合物である
ことが好適である。
【0033】前記一般式(2)または(3)で表される
化合物としては、例えば、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(メ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジ
クロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(ペンタ
メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライ
ド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(インデニ
ル)チタニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ビス(インデニル)ハフニウム
ジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メ
チレンビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メ
チレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(ブチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メ
チレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレ
ンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジクロライド、エチレンビス(インデニル)チタニウ
ムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ハフニ
ウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデ
ニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(テトラ
ヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ンビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロラ
イド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)チ
タニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1
−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビ
ス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−
フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリ
デン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7
−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライ
ド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7
−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,
7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,
7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジ
クロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル
−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジ
クロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオ
レニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フル
オレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブ
チル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ
−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−
2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペ
ンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イルビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチル
シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブチ
ルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ
メチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−トリ
メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチル
シランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジク
ロライド、ジメチルシランジイルビス(インデニル)チ
タニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2
−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)
チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シク
ロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジク
ロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニ
ル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウム
ジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジ
エニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)
チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシラン
ジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−
9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメ
チル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7
−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−
トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロラ
イド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビ
ス (4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビ
ス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(インデニル)
ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタ
ジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフ
ニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペ
ンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレ
ニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−メチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエ
チルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチ
ルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビ
ス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシ
ランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)チタニ
ウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラ
ヒドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジエチル
シランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フル
オレニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル
−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジエチ
ルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシ
ランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブ
チル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジエチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル
−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチ
ルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペ
ンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル
−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジ
エニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)
ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシラ
ンジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、
ジエチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビ
ス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシ
ランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル
−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチ
ルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−
t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメ
チルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、
ジフェニルシランジイルビス (2,4−ジメチルシク
ロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニ
ルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニ
ル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(2−メチル−1−インデニル)チタニウムジクロ
ライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロイ
ンデニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシラン
ジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チ
タニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シク
ロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9
−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニル
シランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシ
ランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t
−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス
(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロイン
デニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシラン
ジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シ
クロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル
−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフ
ェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシク
ロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニ
ルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウム
ジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロイ
ンデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシラン
ジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハ
フニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シク
ロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド等のジクロル
体および上記4族遷移金属化合物のジメチル体、ジエチ
ル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体等を例
示することができる。
【0034】前記一般式(14)、(15)、(16)
または(17)で表される化合物としては、例えば、ペ
ンタメチルシクロペンタジエニル−ジ−t−ブチルホス
フィノチタニウムジクロライド、ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル−ジ−t−ブチルアミドチタニウムジクロ
ライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル−n−ブト
キシドチタニウムジクロライド、ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル−ジ−t−ブチルホスフィノジルコニウム
ジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル−ジ
−t−ブチルアミドジルコニウムジクロライド、ペンタ
メチルシクロペンタジエニル−n−ブトキシドジルコニ
ウムジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル
−ジ−t−ブチルホスフィノハフニウムジクロライド、
ペンタメチルシクロペンタジエニル−ジ−t−ブチルア
ミドハフニウムジクロライド、ペンタメチルシクロペン
タジエニル−n−ブトキシドハフニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−t−ブチルアミドチタニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイル−t−ブチル−シクロペンタジエニル−
t−ブチルアミドチタニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルトリメチルシリルシクロペンタジエニル−t
−ブチルアミドチタニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルテトラメチルシクロペンタジエニルフェニルア
ミドチタニウムジクロライド、メチルフェニルシランジ
イルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルア
ミドチタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルテ
トラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチルフェ
ニルアミドチタニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−メトキシ
フェニルアミドチタニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイル−t−ブチルシクロペンタジエニル−2,5−
ジ−t−ブチル−フェニルアミドチタニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルインデニル−t−ブチルアミ
ドチタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルテト
ラメチルシクロペンタジエニルシクロヘキシルアミドチ
タニウムジクロライド、ジメチルシランジイルフルオレ
ニルシクロヘキシルアミドチタニウムジクロライド、ジ
メチルシランジイルテトラメチルシクロペンタジエニル
シクロドデシルアミドチタニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイルテトラメチルシクロペンタジエニル−t
−ブチルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイル−t−ブチル−シクロペンタジエニル−t−
ブチルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルトリメチルシリレンシクロペンタジエニル−t
−ブチルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルテトラメチルシクロペンタジエニルフェニル
アミドジルコニウムジクロライド、メチルフェニルシラ
ンジイルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチ
ルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチ
ルフェニルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチル
シランジイルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−
メトキシフェニルアミドジルコニウムジクロライド、ジ
メチルシランジイル−t−ブチルシクロペンタジエニル
−2,5−ジ−t−ブチル−フェニルアミドジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルインデニル−t
−ブチルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルテトラメチルシクロペンタジエニルシクロヘ
キシルアミドジルコニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルフルオレニルシクロヘキシルアミドジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルテトラメチルシ
クロペンタジエニルシクロドデシルアミドジルコニウム
ジクロライド、ジメチルシランジイルテトラメチルシク
ロペンタジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイル−t−ブチル−シクロペ
ンタジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルトリメチルシリルシクロペン
タジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルテトラメチルシクロペンタジ
エニルフェニルアミドハフニウムジクロライド、メチル
フェニルシランジイルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−t−ブチルアミドハフニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイルテトラメチルシクロペンタジエニル−p
−n−ブチルフェニルアミドハフニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−p−メトキシフェニルアミドハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイル−t−ブチルシクロペンタジ
エニル−2,5−ジ−t−ブチル−フェニルアミドハフ
ニウムジクロライド、ジメチルシランジイルインデニル
−t−ブチルアミドハフニウムジクロライド、ジメチル
シランジイルテトラメチルシクロペンタジエニルシクロ
ヘキシルアミドハフニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルフルオレニルシクロヘキシルアミドハフニウム
ジクロライド、ジメチルシランジイルテトラメチルシク
ロペンタジエニルシクロドデシルアミドハフニウムジク
ロライド等のジクロル体および上記4族遷移金属化合物
のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル
体、ジベンジル体等を例示することができる。
【0035】本発明で用いられる変性粘土化合物(b)
は、下記(b−1)と(b−2)のプロトン酸塩との反
応生成物である。
【0036】(b−1)粘土鉱物、(b−2)下記一般
式(1)で表されるアミン化合物
【0037】
【化11】
【0038】[式中、R1は水素原子または炭素数1〜
20のアルキル基、アルケニル基もしくはアラルキル基
の炭化水素基を示し、それぞれ同じでも異なっていても
よいが、少なくとも2つのR1は炭素数が12以上の炭
化水素基である。] 粘土鉱物は、一般にはケイ素のイオンに酸素イオンが配
位してできる四面体と、アルミニウム、マグネシウムま
たは鉄等のイオンに酸素または水酸化物のイオンが配位
してできる八面体とから構成される無機高分子化合物で
あり、多くの粘土鉱物の骨格構造は電気的に中性ではな
く、表面に正または負の電荷を帯びている。この負電荷
を補償するために層間にカチオンを有するが、この層間
カチオンは他のカチオンとイオン交換が可能である。こ
のため、層間カチオンの量はカチオン交換容量(CE
C)と呼ばれ、粘土100gあたりのミリ当量数(me
q)によって表される。CECは粘土によって異なる
が、粘土ハンドブック第二版(日本粘土学会編、技報堂
出版株式会社発行)によれば、カオリナイト:3〜15
meq/100g、ハロイサイト:5〜40meq/1
00g、モンモリロナイト:80〜150meq/10
0g、イライト:10〜40meq/100g、バーミ
キュライト:100〜150meq/100g、縁泥
石:10〜40meq/100g、セピオライト・アタ
パルジャイト:20〜30meq/100gである。
【0039】本発明において用いられる粘土鉱物(b−
1)としては、粘土鉱物の表面が負電荷を帯びており、
カチオン交換能を有する粘土鉱物である。具体的には、
カオリナイト、ディッカイト、ハロイサイト等のカオリ
ン鉱物;モンモリロナイト、ヘクトライト、バイデライ
ト、サポナイト、テニオライト、ソーコナイト等のスメ
クタイト族;白雲母、パラゴナイト、イライト等の雲母
族;バーミキュライト族;マーガライト、クリントナイ
ト等の脆雲母族;ドンバサイト、クッケアイト、クリノ
クロア等の縁泥石族;セピオライト・パリゴルスカイト
などが例示されるが、これらに限定されるものではな
い。これらの粘土鉱物は天然に存在するが、人工合成に
より不純物の少ないものを得ることもできる。本発明に
おいては、ここに示した天然の粘土鉱物および人工合成
により得られる粘土鉱物が使用可能である。
【0040】また、本発明のオレフィン重合用触媒の構
成成分である変性粘土化合物(b)は、粘土鉱物(b−
1)を下記一般式(1)で表されるアミン化合物(b−
2)のプロトン酸塩で変性したものである。
【0041】
【化12】
【0042】式中、R1は水素原子あるいはメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチ
ル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラ
デシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル
などの炭素数1〜20のアルキル基;ビニル、プロペニ
ル、オレイル、シクロヘキセニルなどの炭素数2〜20
のアルケニル基;ベンジル、フェニルエチルなどの炭素
数7〜20のアラルキル基の炭化水素基を示し、それぞ
れ同じでも異なっていてもよいが、少なくとも2つのR
1はドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデ
シル、オレイル等の炭素数が12〜20の炭化水素基で
ある。
【0043】一般式(1)で表されるアミン化合物とし
て、具体的にはジドデシルアミン、ジトリデシルアミ
ン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジ
ヘキサデシルアミン、ジへプタデシルアミン、ジオクタ
デシルアミン、ジオレイルアミン、ジシクロドデシルア
ミン等の脂肪族2級アミン;N,N−ジドデシルメチル
アミン、N,N−ジトリデシルメチルアミン、N,N−
ジテトラデシルメチルアミン、N,N−ジペンタデシル
メチルアミン、N,N−ジヘキサデシルメチルアミン、
N,N−ジへプタデシルメチルアミン、N,N−ジオク
タデシルメチルアミン、N,N−ジオレイルメチルアミ
ン、N,N−ジシクロドデシルメチルアミン、トリドデ
シルアミン、トリトリデシルアミン、トリテトラデシル
アミン、トリペンタデシルアミン、トリヘキサデシルア
ミン、トリへプタデシルアミン、トリオクタデシルアミ
ン、トリオレイルアミン、トリシクロドデシルアミン等
の脂肪族3級アミンなどが例示されるが、これらに限定
されるものではない。
【0044】上記アミン化合物(b−2)はプロトン酸
と反応させたアミンのプロトン酸塩として粘土鉱物(b
−1)と反応させられるが、プロトン酸塩にする際に用
いられるプロトン酸の例として塩化水素、フッ化水素、
臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸、酢酸、硫酸等が例示
されるが、これらに限定されるものではない。
【0045】粘土鉱物(b−1)と反応せしめるアミン
化合物(b−2)のプロトン酸塩は、予めアミン化合物
(b−2)とプロトン酸とを反応させて単離したものを
用いてもよいし、粘土鉱物(b−1)と反応させる際の
反応溶媒中で生成させてもよい。単離して用いられるア
ミン化合物(b−2)のプロトン酸塩として具体的に
は、ジドデシルアミン塩酸塩、ジトリデシルアミン塩酸
塩、ジテトラデシルアミン塩酸塩、ジペンタデシルアミ
ン塩酸塩、ジヘキサデシルアミン塩酸塩、ジへプタデシ
ルアミン塩酸塩、ジオクタデシルアミン塩酸塩、ジオレ
イルアミン塩酸塩、ジシクロドデシルアミン塩酸塩、
N,N−ジドデシルメチルアミン塩酸塩、N,N−ジト
リデシルメチルアミン塩酸塩、N,N−ジテトラデシル
メチルアミン塩酸塩、N,N−ジペンタデシルメチルア
ミン塩酸塩、N,N−ジヘキサデシルメチルアミン塩酸
塩、N,N−ジへプタデシルメチルアミン塩酸塩、N,
N−ジオクタデシルメチルアミン塩酸塩、N,N−ジオ
レイルメチルアミン塩酸塩、N,N−ジシクロドデシル
メチルアミン塩酸塩、トリドデシルアミン塩酸塩、トリ
トリデシルアミン塩酸塩、トリテトラデシルアミン塩酸
塩、トリペンタデシルアミン塩酸塩、トリヘキサデシル
アミン塩酸塩、トリへプタデシルアミン塩酸塩、トリオ
クタデシルアミン塩酸塩、トリオレイルアミン塩酸塩等
のアミンの塩酸塩、もしくはこの塩酸塩が他のフッ化水
素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、
酢酸塩または硫酸塩等のプロトン酸塩になっているもの
が例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0046】なお、本発明のオレフィン重合用触媒は、
上述した粘土鉱物(b−1)を特定の構造のアミン化合
物(b−2)のプロトン酸塩で変性した変性粘土化合物
(b)を構成成分とする。ここでの変性とは、粘土鉱物
(b−1)中に存在する金属イオンの交換性カチオン
が、アミン化合物(b−2)のプロトンのアンモニウム
カチオン成分と交換されることであり、変性粘土化合物
とは、その結果得られる粘土−有機イオン複合体のこと
を意味する。この変性の際の(b−1)と(b−2)の
プロトン酸塩との反応条件は特に制限はなく、また(b
−1)と(b−2)のプロトン酸塩の反応量比について
も特に制限はないが、(b−1)中に存在するカチオン
に対して0.5当量以上の(b−2)のプロトン酸塩と
反応させることが好ましく、触媒の高活性化のためにさ
らに好ましくは当量以上である。上述した粘土鉱物(b
−1)は、1種類を単独で使用しても、複数種類を混合
して使用してもよく、アミン化合物(b−2)のプロト
ン酸塩も1種類を単独で使用しても、複数種類を混合し
て使用してもよい。また、この時用いる反応溶媒として
は、水もしくは極性を有する有機溶媒、具体的にはメチ
ルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、ア
セトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン等が例示
され、これらの溶媒は単独もしくは混合溶媒として用い
ることができる。これらのうち特に、水、アルコールも
しくは水/アルコール混合溶媒が好ましく用いられる。
【0047】また、本発明で用いられる有機アルミニウ
ム化合物(c)は、次の一般式(28)で表される。
【0048】
【化13】
【0049】[式中、R17は各々独立して水素原子、ハ
ロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基また
はアリール基であり、かつR17の少なくとも1つはアル
キル基である。] これらの具体的な例としてはトリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリ(ノルマルプロピル)ア
ルミニウム、トリ(イソプロピル)アルミニウム、トリ
(ノルマルブチル)アルミニウム、トリ(イソブチル)
アルミニウム、トリ(t−ブチル)アルミニウム、トリ
アミルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジ
イソブチルアルミニウムハイドライド等の水素化ジアル
キルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミ
ニウムクロライド、ジ(t−ブチル)アルミニウムクロ
ライド、ジアミルアルミニウムクロライド等のジアルキ
ルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムジクロラ
イド、エチルアルミニウムジクロライド、イソブチルア
ルミニウムジクロライド、t−ブチルアルミニウムジク
ロライド、アミルアルミニウムジクロライド等のアルキ
ルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウムエト
キサイド等のジアルキルアルミニウムアルコキシドが例
示されるが、これらに限定されるものではない。このう
ち、好ましくはトリアルキルアルミニウムである。
【0050】また、触媒系において遷移金属化合物
(a)に対する変性粘土化合物(b)の量は、遷移金属
化合物(a)が反応するのに充分な量の変性粘土化合物
(b)の量であれば特に制限はないが、遷移金属化合物
(a)に対する変性粘土化合物(b)中のカチオン量は
1〜10000倍モルが好ましい。1倍モル未満だと充
分な活性が得られず、10000倍モルを越えると触媒
成分当たりの活性が低くなり、ポリマー中の灰分除去の
必要性が生じる。さらに、有機アルミニウム化合物
(c)の量は特に限定されないが、好ましくは遷移金属
化合物(a)の100000倍モル以下であり、これを
越える量であると脱灰の工程を考慮する必要が生じる。
触媒の安定化および触媒毒の排除といった観点から、有
機アルミニウム化合物(c)を1〜10000倍モルの
範囲で使用することが好ましい。
【0051】なお、本発明による遷移金属化合物(a)
を触媒成分として用いる際、2種類以上の遷移金属化合
物を用いて重合を行うことも可能である。
【0052】上記に示した遷移金属化合物(a)、変性
粘土化合物(b)および有機アルミニウム化合物(c)
の3成分を接触させてオレフィン重合用触媒とするが、
この際の触媒構成成分の添加方法あるいは添加順序は特
に限定されないが、添加順序は以下のように示される。
【0053】(1)遷移金属化合物(a)と変性粘土化
合物(b)を接触させた後に、有機アルミニウム化合物
(c)を加える。
【0054】(2)変性粘土化合物(b)と有機アルミ
ニウム化合物(c)を接触させた後に、遷移金属化合物
(a)を加える。
【0055】(3)変性粘土化合物(b)と有機アルミ
ニウム化合物(c)を接触させた後に、遷移金属化合物
(a)と有機アルミニウム化合物(c)との接触混合物
を加える。(4)3成分同時に接触させる。
【0056】このうち特に、粘土鉱物中の不純物等の影
響を低減するために、変性粘土化合物(b)と有機アル
ミニウム化合物(c)の一部または全部とを予め接触さ
せておく(2)または(3)の方法が、再現性向上の観
点から好ましい。
【0057】また、上記3成分の接触は、不活性ガス雰
囲気下、各成分に関して不活性な溶媒中で行われる。具
体的にはブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ノナン、デカン、テトラデカン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物あるいは
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合
物を例示することができる。上記の有機溶媒の他に、ク
ロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン等のハロゲン含有化合物を使用することも可能
である。これらは2種以上混合して用いてもよい。これ
らのうち、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ト
ルエン、キシレンが好ましいが、最終生成物の臭気の問
題、環境衛生上の問題から、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、デカン等の脂肪族炭化水素溶媒を使用することが
好ましい。なお、接触の際の温度は−50℃から溶媒の
沸点の範囲で行うことができる。好ましくは室温以上で
ある。
【0058】本発明における変性粘土化合物は上記脂肪
族炭化水素溶媒中でも膨潤性を示すため、触媒スラリー
として反応器にフィードする際にも、触媒がフィードラ
イン中で沈降、堆積することなく、各種プロセスに用い
ることができる。すなわち、スラリー重合、気相重合、
高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれにも使用でき
る。重合時、溶媒を用いるときは、一般に用いられてい
る有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン、塩化メチレン等が挙げ
られ、また、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、
1−オクテンなどの重合時に供されるオレフィンそれ自
身を溶媒として用いることもできる。
【0059】本発明において重合に供されるオレフィン
としては、炭素数2〜20のα−オレフィン、ジエン化
合物、環状オレフィン等が挙げられ、これらの1種を用
いた単独重合、さらに2種以上を用いた共重合を行うこ
とができる。
【0060】上記炭素数2〜20のα−オレフィンとし
ては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセ
ン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセ
ン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタ
デセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイ
コセン、スチレン等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0061】また、上記ジエン化合物としては、1,4
−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、3−メチル−
1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−エチル
−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,5−ヘキサ
ジエン、3,3−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、5
−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−エチル−1,4
−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、
6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5−エチル−1,
5−ヘプタジエン、1,6−オクタジエン、4−メチル
−1,4−オクタジエン、5−メチル−1,4−オクタ
ジエン、4−エチル−1,4−オクタジエン、5−エチ
ル−1,4−オクタジエン、5−メチル−1,5−オク
タジエン、6−メチル−1,5−オクタジエン、5−エ
チル−1,5−オクタジエン、6−エチル−1,5−オ
クタジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−
メチル−1,6−オクタジエン、6−エチル−1,6−
オクタジエン、6−プロピル−1,6−オクタジエン、
6−ブチル−1,6−オクタジエン、4−メチル−1,
4−ノナジエン、5−メチル−1,4−ノナジエン、4
−エチル−1,4−ノナジエン、5−エチル−1,4−
ノナジエン、5−メチル−1,5−ノナジエン、6−メ
チル−1,5−ノナジエン、5−エチル−1,5−ノナ
ジエン、6−エチル−1,5−ノナジエン、6−メチル
−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエ
ン、6−エチル−1,6−ノナジエン、7−エチル−
1,6−ノナジエン、7−メチル−1,7−ノナジエ
ン、8−メチル−1,7−ノナジエン、7−エチル−
1,7−ノナジエン、1,9−デカジエン、5−メチル
−1,4−デカジエン、5−エチル−1,4−デカジエ
ン、5−メチル−1,5−デカジエン、6−メチル−
1,5−デカジエン、5−エチル−1,5−デカジエ
ン、6−エチル−1,5−デカジエン、6−メチル−
1,6−デカジエン、6−エチル−1,6−デカジエ
ン、7−メチル−1,6−デカジエン、7−エチル−
1,6−デカジエン、7−メチル−1,7−デカジエ
ン、8−メチル−1,7−デカジエン、7−エチル−
1,7−デカジエン、8−エチル−1,7−デカジエ
ン、8−メチル−1,8−デカジエン、9−メチル−
1,8−デカジエン、8−エチル−1,8−デカジエ
ン、6−メチル−1,6−ウンデカジエン、9−メチル
−1,8−ウンデカジエン等の脂肪族非共役ポリエン;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン;ジシクロペン
タジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イ
ソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル
−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、2,3−ジ
イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン
−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン等の脂環族
ポリエンを挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0062】また、上記環状オレフィンとしては、シク
ロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘ
プテン、シクロオクテン等の単環状オレフィン;3−メ
チルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン等の置
換単環状オレフィン;ノルボルネン、1,2−ジヒドロ
ジシクロペンタジエン、1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン等の多環状オレフィン;1−メチルノルボルネ
ン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネ
ン、5−プロピルノルボルネン、5−フェニルノルボル
ネン、5−ベンジルノルボルネン、7−メチルノルボル
ネン、5,6−ジメチルノルボルネン、2−メチル−
1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等の置換単環状
オレフィン等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0063】本発明の方法を用いてオレフィン重合体を
製造する上で、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマ
ー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合
温度は−100〜300℃、重合時間は10秒〜20時
間、重合圧力は常圧〜3500kg/cm2Gの範囲で
行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて
分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ
式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可
能であり、重合条件を変えて2段以上に分けて行うこと
も可能である。また、重合終了後に得られるオレフィン
重合体は、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収
され、乾燥してオレフィン重合体を得ることができる。
【0064】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0065】なお、重合操作、反応および溶媒精製は、
すべて不活性ガス雰囲気下で行った。また、反応に用い
た溶媒等は、すべて予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸
素を行ったものを用いた。さらに、反応に用いた化合物
は、公知の方法により合成、同定したものを用いた。
【0066】実施例1 [変性粘土化合物の調製]300mlフラスコ中、N,
N−ジオレイルメチルアミン(12.7g,24mmo
l)をエタノール140mlに懸濁させた後、塩酸(1
2N)2.0mlを加え、室温で0.5時間攪拌した。
さらに水60mlを加え、70℃に昇温し均一溶液とし
た後、高純度モンモリロナイト(商品名クニピア、クニ
ミネ工業社製、イオン交換容量:115.0meq/1
00g)20gを添加し、70℃で3時間攪拌した。こ
れをろ過後、エタノールで洗浄し、室温で減圧乾燥して
変性粘土化合物を得た。この変性粘土化合物のアミン変
性量は0.68mmol/gであった。
【0067】[触媒調製]100mlシュレンクに、上
記で得られた変性粘土化合物0.2gをヘプタン16.
8mlに懸濁させた後、トリエチルアルミニウム(0.
62mol/l、ヘプタン溶媒)3.2mlを加え1時
間攪拌した。別途、50mlシュレンクに、ジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)
ジルコニウムジクロライド 11.1mg(20.0μ
mol)、ヘプタン13.5ml、トリエチルアルミニ
ウム(0.62mol/l、ヘプタン溶媒)6.5ml
を加えた溶液を調製し、この溶液を上記変性粘土化合物
の懸濁液に加え、12時間攪拌することにより触媒懸濁
液を得た。この触媒懸濁液中で、変性粘土化合物は膨潤
性を示した。
【0068】[重合]1リットルのオートクレーブを窒
素置換した後、C9〜C13飽和炭化水素溶媒(IPソ
ルベント1620(出光石油化学社製))600mlお
よび1−ヘキセン 20mlを加え、エチレンによりオ
ートクレーブの内圧を21kgf/cm2に調節し、オ
ートクレーブの温度を170℃にした。次に、上記の方
法で合成した触媒懸濁液1.0ml(変性粘土触媒:5
mg相当)を含むデカン溶液12mlをオートクレーブ
に加え、10分間重合を行った。重合反応終了後、未反
応のエチレンを除去し、反応溶液にエタノールを投入
し、55.2gのポリマーを得た。活性は11.0kg
/g変性粘土であった。
【0069】実施例2 実施例1で用いたN,N−ジオレイルメチルアミンの代
わりにN,N−ジオクタデシルメチルアミン(12.8
g,24mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の
操作で変性粘土化合物を合成した。この変性粘土化合物
のアミン変性量は0.62mmol/gであった。
【0070】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示した。実施例1に従い
重合を行った結果、53.2gのポリマーを得た。活性
は10.6kg/g変性粘土であった。
【0071】実施例3 実施例1で用いたN,N−ジオレイルメチルアミンの代
わりにN,N−ジドデシルアミン(8.5g,24mm
ol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作で変性粘
土化合物を合成した。この変性粘土化合物のアミン変性
量は0.75mmol/gであった。
【0072】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示した。実施例1に従い
重合を行った結果、51.7gのポリマーを得た。活性
は10.3kg/g変性粘土であった。
【0073】実施例4 実施例1で用いたN,N−ジオレイルメチルアミンの代
わりにトリドデシルアミン(12.5g,24mmo
l)を用いた以外は、実施例1と同様の操作で変性粘土
化合物を合成した。この変性粘土化合物のアミン変性量
は0.60mmol/gであった。
【0074】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示した。実施例1に従い
重合を行った結果、54.5gのポリマーを得た。活性
は10.9kg/g変性粘土であった。
【0075】実施例5 300mlフラスコ中、N,N−ジオレイルメチルアミ
ン(8.0g,15mmol)をエタノール140ml
に懸濁させた後、塩酸(12N)1.3mlを加え、室
温で0.5時間攪拌した。さらに水60mlを加え、7
0℃に昇温し均一溶液とした後、合成雲母(商品名ME
−100、コープケミカル社製、イオン交換容量:7
0.0meq/100g)20gを添加し、70℃で3
時間攪拌した。これをろ過後、エタノールで洗浄し、室
温で減圧乾燥して変性粘土化合物を得た。この変性粘土
化合物のアミン変性量は0.56mmol/gであっ
た。
【0076】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示した。実施例1に従い
重合を行った結果、58.0gのポリマーを得た。活性
は11.6kg/g変性粘土であった。
【0077】比較例1 300mlフラスコ中、N,N−ジメチルオクタデシル
アミン(7.1g,24mmol)をエタノール/水=
1/1(容積比)混合溶液200mlに懸濁させた後、
塩酸(12N)2.0mlを加え、室温で0.5時間攪
拌した。得られた均一溶液に、高純度モンモリロナイト
(商品名クニピア、クニミネ工業社製、イオン交換容
量:115.0meq/100g)20gを添加し、室
温で12時間攪拌した。これをろ過後、エタノールで洗
浄し、室温で減圧乾燥して変性粘土化合物を得た。この
変性粘土化合物のアミン変性量は0.79mmol/g
であった。
【0078】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示さなかった。実施例1
に従い重合を行った結果、25.2gのポリマーを得
た。活性は5.0kg/g変性粘土であった。
【0079】比較例2 比較例1で用いたN,N−ジメチルオクタデシルアミン
の代わりにN,N−ジメチルドデシルアミン(8.5
g,24mmol)を用いた以外は、比較例1と同様の
操作で変性粘土化合物を合成した。この変性粘土化合物
のアミン変性量は0.75mmol/gであった。
【0080】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示さなかった。実施例1
に従い重合を行った結果、20.0gのポリマーを得
た。活性は4.0kg/g変性粘土であった。
【0081】比較例3 比較例1で用いたN,N−ジメチルオクタデシルアミン
の代わりにN,N−ジデシルメチルアミン(7.5g,
24mmol)を用いた以外は、比較例1と同様の操作
で変性粘土化合物を合成した。この変性粘土化合物のア
ミン変性量は0.76mmol/gであった。
【0082】この変性粘土化合物を用い、実施例1と同
様の操作で触媒懸濁液を調製した。この触媒懸濁液中
で、変性粘土化合物は膨潤性を示さなかった。実施例1
に従い重合を行った結果、22.2gのポリマーを得
た。活性は4.4kg/g変性粘土であった。
【0083】実施例6 [触媒調製]攪拌器を備えた20l反応器に、ヘプタン
13.2l、20wt%トリエチルアルミニウム/ヘプ
タン溶液1.8l、実施例1の10倍スケールで調製し
た変性粘土化合物190g、さらに、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド 4.2g(7.5mmol)を投
入し、室温で攪拌、混合することにより、触媒の調製を
行った。この触媒懸濁液中で、変性粘土化合物は膨潤性
を示した。
【0084】[高温高圧重合]エチレン、1−ヘキセン
および飽和炭化水素溶媒を連続的に供給し、製品を連続
的に排出できる設備を備えた反応器に、上記方法で調製
した触媒を0.3l毎時の量で供給し、同時にエチレン
と1−ヘキセンを、その比が25/75モル%となるよ
うに連続的に供給し、重合温度150℃、重合圧力90
0kgf/cm2、滞留時間1分の条件下で共重合を行
った。
【0085】生成したエチレン/1−ヘキセン共重合体
を含む重合液を反応器から連続的に排出させながら、該
重合体に水を1ml毎時の量で供給した。エチレン/1
−ヘキセン共重合体および水を含む重合液から未反応の
エチレン、1−ヘキセンおよび溶媒を蒸発分離して、エ
チレン/1−ヘキセン共重合体を16kg毎時の量で得
た。
【0086】比較例4 比較例1の10倍スケールで調製した変性粘土化合物1
90gを用い、実施例6の条件に従い触媒を調製した。
なお、本触媒懸濁液中で、変性粘土化合物は膨潤性を示
さなかった。
【0087】この触媒懸濁液を用い、実施例6と同条件
で重合を行った。重合開始直後より、触媒フィードポン
プの昇圧不良が起こり始め、1時間後にはフィードポン
プが作動不良となったため、重合を停止した。触媒フィ
ードポンプ、フィードラインの開放点検を行ったとこ
ろ、器壁の至る所に触媒粉末凝集物が存在し、重合の続
行が不可能であったことを確認した。
【0088】以上に例示した実施例の結果を表1にまと
めた。その結果、遷移金属化合物(a)、有機アルミニ
ウム化合物(c)および特定の構造を有するアミン化合
物のプロトン酸塩で変性した変性粘土化合物(b)から
なるオレフィン重合用触媒は、活性に優れ、オレフィン
重合体を高い生産性で製造することが可能であることが
判る。また、従来の変性粘土化合物を用いた触媒を実プ
ロセスに使用する際には、触媒フィードラインでの沈
降、堆積の問題から、変性粘土化合物を粉砕、微粉化す
る必要があったが、本発明の触媒は、脂肪族炭化水素溶
媒中でも膨潤性を示し、触媒フィードがスムーズに行
え、各種プロセスに適応可能である。さらに、変性粘土
化合物調製時に特別な粉砕工程を必要としないため、経
済的にも優れた触媒といえる。
【0089】
【表1】
【0090】
【発明の効果】本発明に記載の触媒は、オレフィンの重
合に対し、高い活性を示す。また、本触媒は飽和炭化水
素溶媒中で膨潤性を示すため、触媒スラリーを反応器に
フィードする際、触媒がフィードライン中で沈降、堆積
してしまう等の問題を解消し、各種プロセスに適応可能
な触媒である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遷移金属化合物(a)、変性粘土化合物
    (b)、有機アルミニウム化合物(c)からなる触媒成
    分において、変性粘土化合物(b)が下記(b−1)と
    (b−2)のプロトン酸塩との反応生成物であることを
    特徴とするオレフィン重合用触媒。 (b−1)粘土鉱物、(b−2)下記一般式(1)で表
    されるアミン化合物 【化1】 [式中、R1は水素原子あるいは炭素数1〜20のアル
    キル基、アルケニル基もしくはアラルキル基の炭化水素
    基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよいが、少
    なくとも2つのR1は炭素数が12以上の炭化水素基で
    ある。]
  2. 【請求項2】請求項1に記載のオレフィン重合用触媒の
    存在下で、オレフィンを重合または共重合させることを
    特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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