JP5023522B2 - 有機遷移金属化合物、それを用いたオレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

有機遷移金属化合物、それを用いたオレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、オレフィン重合用触媒として有用な有機遷移金属錯体、およびオレフィンの重合方法に関するものである。
シクロペンタジエニル誘導体を配位子として有する周期表第4族の有機遷移金属化合物(メタロセン)とアルミノキサンを組み合わせて用いた、いわゆるメタロセン触媒は、ポリオレフィンの製造に有用であることが知られている(特許文献1参照)。
メタロセン触媒は、有機遷移金属化合物の構造を変化させることで、重合性能を調節できることが可能であるため、これまでに種々の構造を有する有機遷移金属化合物に関する検討が行われている(非特許文献1)。ただし、これまでにオレフィン重合触媒としての性能検討が行われている有機遷移金属化合物は、当業者が日常使用する置換基を組み合わせた有機遷移金属化合物について検討が行われているのが大半であり、極端に大きな置換基を有する遷移金属化合物や、極端に長い原子鎖を有する錯体をオレフィン重合触媒の構成成分として用いた検討例はこれまでに開示されていない。特に、長鎖のアルキル基が結合した有機遷移金属化合物を実際に合成し、オレフィン重合触媒の構成成分として用いた検討はこれまでに行われていない。また、オレフィン重合触媒の助触媒成分に関して、アルミノキサン以外の成分を助触媒として使用する種々の検討が行われている(非特許文献2、特許文献2)。
近年、メタロセン触媒から得られるポリオレフィンの加工性を改良する手法として、長鎖分岐を有するポリオレフィンを利用する検討が行われている。長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造する方法として、これまでに種々の方法が開示されており、例えば特定のメタロセン触媒から得られる末端ビニル基を有するポリオレフィンと、エチレンなどのオレフィンを共重合させて、長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造する方法が知られている(特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
オレフィンと共重合して長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造するための末端ビニル基を有するポリオレフィンは、第1に、オレフィンとの共重合において末端ビニル基を有するポリオレフィンが効率よく取り込まれるようにするために、ビニル末端を数多く有していることが必要である。第2に適度な分子量を有していることが必要である。これは、末端ビニル基を有するポリオレフィンの分子量が小さすぎると長鎖分岐を有するポリオレフィン特有の溶融流動性、溶融張力などの成形加工性が発現されず、逆に分子量が長すぎると、オレフィンとの共重合において末端ビニル基を有するポリオレフィンが取り込まれなくなるためである。
長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造するために利用可能な、末端にビニル基を有し、適切な分子量を有するポリオレフィンを効率良く製造するための、触媒系の開発が求められている。
特開昭58−19309号公報 特開平7−224106号公報 米国特許第5,272,236号明細書 特表平8−502303号公報 特開2004−346304号公報 Chem.Rev.,100,1205(2000). J.Am.Chem.Soc.,111,2728(1989).
本発明は、長鎖分岐を有するポリオレフィンの構成成分と成り得る、末端ビニル基を有するポリオレフィンを効率よく製造できる触媒を提供すること、並びに、それを用いるポリオレフィンの製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、遷移金属錯体およびオレフィン重合用触媒について鋭意研究を続けてきた結果、特定の構造を有する(a)有機遷移金属化合物、(b)活性化助触媒、および、必要に応じて(c)有機アルミニウム化合物からなる触媒を、オレフィン重合用触媒の構成成分として用いることで上記課題を解決するに至った。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、架橋基に長鎖のアルキル基を有する(a)有機遷移金属化合物を用いることを特徴とする。
まず、(a)有機遷移金属化合物について説明する。(a)有機遷移金属化合物は、下記一般式(1)で表され、
Figure 0005023522
式(1)中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子または、ハフニウム原子である。Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基、炭素数1〜20の酸素原子含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素原子含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素原子含有炭化水素基であり、具体的にはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基等の炭素数1〜20の炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基等の炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基等の炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基等の炭素数1〜20の酸素原子含有炭化水素基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ジメチルアミノフェニル基等の炭素数1〜20の窒素原子含有炭化水素基、トリメチルシリルメチル基、トリエチルシリルメチル基、3−トリメチルシリルプロピル基、3−トリエチルシリルプロピル基、8−トリメチルシリルオクチル基、8−トリエチルシリルオクチル基、4−トリメチルシリルフェニル基、4−トリエチルシリルフェニル基、(4−トリメチルシリルフェニル)メチル基、2−(4−トリメチルシリルフェニル)エチル基等の炭素数1〜20のケイ素原子含有炭化水素基を例示することができる。Cp,Cpは一般式(2)、(3)または(4)で表されるMに配位する配位子である。
Figure 0005023522
一般式(2)、(3)または(4)中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基、炭素数1〜20の酸素原子含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素原子含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素原子含有炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基等の炭素数1〜20の炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基等の炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基等の炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基等の炭素数1〜20の酸素原子含有炭化水素基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ジメチルアミノフェニル基等の炭素数1〜20の窒素原子含有炭化水素基、トリメチルシリルメチル基、トリエチルシリルメチル基、3−トリメチルシリルプロピル基、3−トリエチルシリルプロピル基、8−トリメチルシリルオクチル基、8−トリエチルシリルオクチル基、4−トリメチルシリルフェニル基、4−トリエチルシリルフェニル基、(4−トリメチルシリルフェニル)メチル基、2−(4−トリメチルシリルフェニル)エチル基等の炭素数1〜20のケイ素原子含有炭化水素基を例示することができる。
Cp,Cpの具体例として、シクロペンタジエニル基やメチルシクロペンタジエニル基、2,4‐ジメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、テトラフェニルシクロペンタジエニル基、テトラヒドロインデニル基、オクタヒドロフルオレニル基、トリメチルシリルシクロペンタジエニル基等の置換シクロペンタジエニル基、インデニル基や2−メチルインデニル基等の置換インデニル基、フルオレニル基や2,7−ジメチルフルオレニル基、2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル基等の置換フルオレニル基を挙げることができる。
Qは炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子または、錫原子で表され、CpとCpを架橋するように作用する。
また、Rは炭素数1〜40の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、n−ヘンイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、n−ペンタコシル基、n−ヘキサコシル基、n−ヘプタコシル基、n−オクタコシル基、n−ノナコシル基、n−トリアコンチル基、n−ヘントリアコンチル基、n−ドトリアコンチル基、n−トリトリアコンチル基、n−テトラトリアコンチル基、n−ペンタトリアコンチル基、n−テトラコンチル基等の炭素数1〜40の炭化水素基を例示することができる。Rは炭素数21〜40の炭化水素基であり、具体的には、n−ヘンイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、n−ペンタコシル基、n−ヘキサコシル基、n−ヘプタコシル基、n−オクタコシル基、n−ノナコシル基、n−トリアコンチル基、n−ヘントリアコンチル基、n−ドトリアコンチル基、n−トリトリアコンチル基、n−テトラトリアコンチル基、n−ペンタトリアコンチル基、n−テトラコンチル基等の炭素数21〜40の炭化水素基を例示することができ、好ましくは、長鎖の脂肪族炭化水素基であることが望ましい。
本発明の一般式(1)で示される(a)有機遷移金属化合物は、例えば下記の経路により合成することができる。
Figure 0005023522
ただし、(a)遷移金属化合物の合成方法は、上記に限定されるものではなく、公知の方法で製造することができる。
(a)遷移金属化合物としては、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(トリコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(テトラコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(ペンタイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘキサコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘプタコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(オクタコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(トリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘントリアコンチル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ドトリアコンチル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(トリトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(テトラトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(ペンタトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘキサトリアコンチル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘプタトリアコンチル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(オクタトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(ノナトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチル)(テトラコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(エチル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ビニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n‐プロピル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(イソプロピル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n‐ブチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(イソブチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(3‐ブテニル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n‐ペンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(4‐ペンテニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n−ヘキシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロヘキシル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(5‐ヘキセニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(フェニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n−ヘプチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(6−ヘプテニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n−オクチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(7−オクテニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n−ノニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(8−ノネニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(n−デシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(9−デセニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ナフチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ウンデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ドデシル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(トリデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(テトラデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ペンタデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘキサデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘプタデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(オクタデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ノナデシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(イコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジヘンイコシルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ドコシル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(トリコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(テトラコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ペンタコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘキサコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘプタコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(オクタコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ノナコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(トリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘントリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ドトリアコンチル)(ヘンイコシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(トリトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(テトラトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ペンタトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘキサトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ヘプタトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(オクタトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(ノナトリアコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(テトラコンチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(2,4‐ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(テトラフェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(2,7−ジメチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(トリエチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(フェニルジメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイルビス(ジフェニルメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4‐ジメチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(テトラフェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(トリエチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(フェニルジメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ヘンイコシル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(ジフェニルメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド等のジクロロ体および、上記遷移金属化合物の金属に結合しているクロロ原子を炭化水素基、アルコキシ基等に変えた有機遷移金属化合物を例示することができる。また、上記遷移金属化合物と同等の構造を有し、中心金属がチタン原子に置き換わったチタニウム化合物、ハフニウム原子に置き換わったハフニウム化合物を例示することができる。ただし、本発明の(a)有機遷移金属化合物は、上記の例示化合物に限定されるものではなく、請求項記載の要件を満たす全ての化合物を包含するものである。
本発明のオレフィン重合用触媒の構成成分の一つである(b)活性化助触媒とは、本発明の触媒系の主触媒である(a)有機遷移金属化合物または有機遷移金属化合物と(c)有機アルミニウム化合物との反応混合物と作用もしくは反応することによりオレフィン重合可能な活性種を形成することができる化合物を示している。さらに、これらの化合物は、該有機遷移金属化合物の重合活性種を形成した後、生成した活性種に対して弱く配位または相互作用するものの、該活性種とは反応しない化合物である。
(b)活性化助触媒として、有機化合物で処理された変性粘土鉱物、有機アルミニウムオキシ化合物又は有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物が挙げられる。
上記に提示した(b)活性化助触媒のうち、有機化合物で処理された変性粘土鉱物について説明する。用いられる粘土鉱物は、微結晶状のケイ酸塩を主成分とする微粒子である。粘土鉱物の大部分は、その構造上の特色として層状構造を成しており、層の中に種々の大きさの負電荷を有することが挙げられる。この点で、シリカやアルミナのような三次元構造を持つ金属酸化物と大きく異なる。これらの粘土鉱物は、一般に層電荷の大きさで、パイロフィライト、カオリナイト、ディッカイトおよびタルク群(化学式当たりの負電荷がおよそ0)、スメクタイト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.25〜0.6)、バーミキュライト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.6〜0.9)、雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ1)、脆雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ2)に分類されている。ここで示した各群には、それぞれ種々の粘土鉱物が含まれるが、スメクタイト群に属する粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。また、これらの粘土鉱物は天然に存在するが、人工合成により不純物の少ないものを得ることができる。本発明においては、ここに示した天然の粘土鉱物および人工合成により得られる粘土鉱物のすべてが使用可能であり、また、上記に例示がないものでも粘土鉱物の定義に属するものはすべて用いることができる。さらに、上記粘土鉱物は複数混合して用いることもできる。
本発明の成分(b)活性化助触媒における有機化合物処理された変性粘土鉱物は、粘土鉱物層間に有機イオンを導入し、イオン複合体を形成する。有機化合物処理で用いられる有機化合物としては、下記一般式(5)で表される化合物を挙げることができる。
[R y−1H][A] (5)
一般式(5)中、[R y−1H]はカチオンであり、Hはプロトンであり、Mは周期表の第15族または第16族から選ばれる元素であり、Rは炭素数1〜30の炭化水素基であり、Rは各々独立して水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基であり、yは、Mが第15族元素の時y=3であり、Mが第16族元素の時y=2であり、[A]はアニオンであり、例えばフッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオン、コハク酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオンまたはヘキサフルオロリン酸イオンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、aおよびbは電荷が釣り合うように選ばれた整数である。
式(5)中のMは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはリン原子を例示することができる。RおよびRの炭素数1〜30の炭化水素基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、シクロヘプチル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2−(1−シクロヘキセニル)エチル基、n−ノニル基、n−デシル基、イソデシル基、ゲラニル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、シクロドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、n−ヘンエイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、オレイル基、ベヘニル基、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−イソプロピル−6−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−フルオレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、2,3−ジヒドロインデン−5−イル基、2−ビフェニル基、4−ビフェニル基、p−トリメチルシリルフェニル基を例示することができる。また、RとRは互いに結合していても良い。
式(5)で表される化合物のうち、Mが窒素原子であるものとしては、メチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、n−プロピルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、n−ブチルアミン塩酸塩、イソブチルアミン塩酸塩、tert−ブチルアミン塩酸塩、n−ペンチルアミン塩酸塩、イソペンチルアミン塩酸塩、2−メチルブチルアミン塩酸塩、ネオペンチルアミン塩酸塩、tert−ペンチルアミン塩酸塩、n−ヘキシルアミン塩酸塩、イソヘキシルアミン塩酸塩、n−ヘプチルアミン塩酸塩、n−オクチルアミン塩酸塩、n−ノニルアミン塩酸塩、n−デシルアミン塩酸塩、n−ウンデシルアミン塩酸塩、n−ドデシルアミン塩酸塩、n−テトラデシルアミン塩酸塩、n−ヘキサデシルアミン塩酸塩、n−オクタデシルアミン塩酸塩、アリルアミン塩酸塩、シクロペンチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、ジアリルアミン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩、トリ−n−ブチルアミン塩酸塩、トリアリルアミン塩酸塩、ヘキシルアミン塩酸塩、2−アミノヘプタン塩酸塩、3−アミノヘプタン塩酸塩、n−ヘプチルアミン塩酸塩、1,5−ジメチルヘキシルアミン塩酸塩、1−メチルヘプチルアミン塩酸塩、n−オクチルアミン塩酸塩、tert−オクチルアミン塩酸塩、ノニルアミン塩酸塩、デシルアミン塩酸塩、ウンデシルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、トリデシルアミン塩酸塩、テトラデシルアミン塩酸塩、ペンタデシルアミン塩酸塩、ヘキサデシルアミン塩酸塩、ヘプタデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、ノナデシルアミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、シクロヘプチルアミン塩酸塩、2−メチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、3−メチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、4−メチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、2,3−ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、シクロドデシルアミン塩酸塩、2−(1−シクロヘキセニル)エチルアミン塩酸塩、ゲラニルアミン塩酸塩、N−メチルヘキシルアミン塩酸塩、ジヘキシルアミン塩酸塩、ビス(2−エチルヘキシル)アミン塩酸塩、ジオクチルアミン塩酸塩、ジデシルアミン塩酸塩、N−メチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、N−エチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、N−イソプロピルシクロヘキシルアミン塩酸塩、N−tert−ブチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、N−アリルシクロヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルオクチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルウンデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルドデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−テトラデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−ヘキサデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−エイコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−ドコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルオレイルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルベヘニルアミン塩酸塩、トリヘキシルアミン塩酸塩、トリイソオクチルアミン塩酸塩、トリオクチルアミン塩酸塩、トリイソデシルアミン塩酸塩、トリドデシルアミン塩酸塩、N−メチル−N−オクタデシル−1−オクタデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルシクロヘキシルメチルアミン塩酸塩、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、ピロリジン塩酸塩、ピペリジン塩酸塩、2,5−ジメチルピロリジン塩酸塩、2−メチルピペリジン塩酸塩、3−メチルピペリジン塩酸塩、4−メチルピペリジン塩酸塩、2,6−ジメチルピペリジン塩酸塩、3,3−ジメチルピペリジン塩酸塩、3,5−ジメチルピペリジン塩酸塩、2−エチルピペリジン塩酸塩、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン塩酸塩、1−メチルピロリジン塩酸塩、1−メチルピペリジン塩酸塩、1−エチルピペリジン塩酸塩、1−ブチルピロリジン塩酸塩、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン塩酸塩等の脂肪族アミンの塩酸塩、アニリン塩酸塩、N−メチルアニリン塩酸塩、N−エチルアニリン塩酸塩、N−アリルアニリン塩酸塩、o−トルイジン塩酸塩、m−トルイジン塩酸塩、p−トルイジン塩酸塩、N,N−ジメチルアニリン塩酸塩、N−メチル−o−トルイジン塩酸塩、N−メチル−m−トルイジン塩酸塩、N−メチル−p−トルイジン塩酸塩、N−エチル−o−トルイジン塩酸塩、N−エチル−m−トルイジン塩酸塩、N−エチル−p−トルイジン塩酸塩、N−アリル−o−トルイジン塩酸塩、N−アリル−m−トルイジン塩酸塩、N−アリル−p−トルイジン塩酸塩、N−プロピル−o−トルイジン塩酸塩、N−プロピル−m−トルイジン塩酸塩、N−プロピル−p−トルイジン塩酸塩、2,3−ジメチルアニリン塩酸塩、2,4−ジメチルアニリン塩酸塩、2,5−ジメチルアニリン塩酸塩、2,6−ジメチルアニリン塩酸塩、3,4−ジメチルアニリン塩酸塩、3,5−ジメチルアニリン塩酸塩、2−エチルアニリン塩酸塩、3−エチルアニリン塩酸塩、4−エチルアニリン塩酸塩、N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、2−イソプロピルアニリン塩酸塩、4−イソプロピルアニリン塩酸塩、2−tert−ブチルアニリン塩酸塩、4−n−ブチルアニリン塩酸塩、4−sec−ブチルアニリン塩酸塩、4−tert−ブチルアニリン塩酸塩、2,6−ジエチルアニリン塩酸塩、2−イソプロピル−6−メチルアニリン塩酸塩、2−クロロアニリン塩酸塩、3−クロロアニリン塩酸塩、4−クロロアニリン塩酸塩、2−ブロモアニリン塩酸塩、3−ブロモアニリン塩酸塩、4−ブロモアニリン塩酸塩、o−アニシジン塩酸塩、m−アニシジン塩酸塩、p−アニシジン塩酸塩、o−フェネチジン塩酸塩、m−フェネチジン塩酸塩、p−フェネチジン塩酸塩、1−アミノナフタレン塩酸塩、2−アミノナフタレン塩酸塩、1−アミノフルオレン塩酸塩、2−アミノフルオレン塩酸塩、3−アミノフルオレン塩酸塩、4−アミノフルオレン塩酸塩、5−アミノインダン塩酸塩、2−アミノビフェニル塩酸塩、4−アミノビフェニル塩酸塩、N,2,3−トリメチルアニリン塩酸塩、N,2,4−トリメチルアニリン塩酸塩、N,2,5−トリメチルアニリン塩酸塩、N,2,6−トリメチルアニリン塩酸塩、N,3,4−トリメチルアニリン塩酸塩、N,3,5−トリメチルアニリン塩酸塩、N−メチル−2−エチルアニリン塩酸塩、N−メチル−3−エチルアニリン塩酸塩、N−メチル−4−エチルアニリン塩酸塩、N−メチル−6−エチル−o−トルイジン塩酸塩、N−メチル−2−イソプロピルアニリン塩酸塩、N−メチル−4−イソプロピルアニリン塩酸塩、N−メチル−2−tert−ブチルアニリン塩酸塩、N−メチル−4−n−ブチルアニリン塩酸塩、N−メチル−4−sec−ブチルアニリン塩酸塩、N−メチル−4−tert−ブチルアニリン塩酸塩、N−メチル−2,6−ジエチルアニリン塩酸塩、N−メチル−2−イソプロピル−6−メチルアニリン塩酸塩、N−メチル−p−アニシジン塩酸塩、N−エチル−2,3−アニシジン塩酸塩、N,N−ジメチル−o−トルイジン塩酸塩、N,N−ジメチル−m−トルイジン塩酸塩、N,N−ジメチル−p−トルイジン塩酸塩、N,N,2,3−テトラメチルアニリン塩酸塩、N,N,2,4−テトラメチルアニリン塩酸塩、N,N,2,5−テトラメチルアニリン塩酸塩、N,N,2,6−テトラメチルアニリン塩酸塩、N,N,3,4−テトラメチルアニリン塩酸塩、N,N,3,5−テトラメチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−エチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−3−エチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−エチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−6−エチル−o−トルイジン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−イソプロピルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−イソプロピルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−tert−ブチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−n−ブチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−sec−ブチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−tert−ブチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−2,6−ジエチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−イソプロピル−6−メチルアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−クロロアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−3−クロロアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−クロロアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−ブロモアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−3−ブロモアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−ブロモアニリン塩酸塩、N,N−ジメチル−o−アニシジン塩酸塩、N,N−ジメチル−m−アニシジン塩酸塩、N,N−ジメチル−p−アニシジン塩酸塩、N,N−ジメチル−o−フェネチジン塩酸塩、N,N−ジメチル−m−フェネチジン塩酸塩、N,N−ジメチル−p−フェネチジン塩酸塩、N,N−ジメチル−1−アミノナフタレン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−アミノナフタレン塩酸塩、N,N−ジメチル−1−アミノフルオレン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−アミノフルオレン塩酸塩、N,N−ジメチル−3−アミノフルオレン塩酸塩、N,N−ジメチル−4−アミノフルオレン塩酸塩、N,N−ジメチル−5−アミノインダン塩酸塩、N,N−ジメチル−2−アミノビフェニル塩酸塩、N,N−ジメチル−4−アミノビフェニル塩酸塩、N,N−ジメチル−p−トリメチルシリルアニリン塩酸塩等の芳香族アミンの塩酸塩および上記化合物の塩酸塩をフッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩または硫酸塩に置き換えた化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
式(5)で表される化合物のうち、Mが酸素原子であるものとしては、メチルエーテル塩酸塩、エチルエーテル塩酸塩、n−ブチルエーテル塩酸塩、テトラヒドロフラン塩酸塩、フェニルエーテル塩酸塩等の化合物および上記化合物の塩酸塩をフッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩または硫酸塩に置き換えた化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
式(5)で表される化合物のうち、Mが硫黄原子であるものとしては、フッ化ジエチルスルホニウム、塩化ジエチルスルホニウム、臭化ジエチルスルホニウム、ヨウ化ジエチルスルホニウム、フッ化ジメチルスルホニウム、塩化ジメチルスルホニウム、臭化ジメチルスルホニウム、ヨウ化ジメチルスルホニウムを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
式(5)で表される化合物のうち、Mがリン原子であるものとしては、トリフェニルホスフィン塩酸塩、トリ(o−トリル)ホスフィン塩酸塩、トリ(p−トリル)ホスフィン塩酸塩、トリメシチルホスフィン塩酸塩等の化合物および上記化合物の塩酸塩をフッ化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩または硫酸塩に置き換えた化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
有機化合物処理においては、粘土鉱物の濃度は0.1〜30重量%、処理温度は0〜150℃の条件を選択して処理を行うことが好ましい。また、有機化合物は固体として調製して溶媒に溶解させて使用しても良いし、溶媒中での化学反応により有機化合物の溶液を調製してそのまま使用しても良い。粘土鉱物と有機化合物の反応量比については、粘土鉱物の交換可能なカチオンに対して当量以上の有機化合物を用いることが好ましい。処理溶媒としては、ペンタン、ヘキサンもしくはヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素類、エチルアルコールもしくはメチルアルコール等のアルコール類、エチルエーテルもしくはn−ブチルエーテル等のエーテル類、塩化メチレンもしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランまたは水等を用いることができるが、好ましくは、アルコール類または水を単独もしくは溶媒の一成分として用いることである。
(b)活性化助触媒のうち、有機アルミニウムオキシ化合物について説明する。
有機アルミニウムオキシ化合物は、アルミニウムと酸素の結合を有する化合物であり、一般式(6)または(7)で表される。これらは、1種でもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
Figure 0005023522
これら一般式において、Rは各々同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rの具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、フェニル基、トリル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。また、qは2〜50の整数である。
有機アルミニウムオキシ化合物の具体例として、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミノキサンなどが例示できる。
有機アルミニウムオキシ化合物は、無機酸化物を組み合わせて使用することが可能である。無機酸化物としては、例えばシリカ、アルミナ、マグネシア等の典型元素の無機酸化物;チタニア、ジルコニア等の遷移金属元素の無機酸化物およびシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア等の混合物が例示できる。これらの無機酸化物には通常不純物としてNaO、KCO、BaSO等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩類が含まれている。上記の微粒子状の無機酸化物はこれらの不純物を含んだ状態で使用しても良いが、予めこれらの不純物を除去する操作を施した無機酸化物を使用するのが好ましい。有機アルミニウムオキシ化合物と無機酸化物の組み合わせた例として、例えば、メチルアルミノキサン/シリカを挙げることができる。
(b)活性化助触媒のうち、一般式(8)ないし(11)で表される有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物について説明する。
[HL][B(Ar)] (8)
[CL ][B(Ar)] (9)
[D][B(Ar)] (10)
B(Ar) (11)
(ここで、Hはプロトンであり、Bはホウ素原子またはアルミニウム原子である。Lはルイス塩基、Lはルイス塩基またはシクロペンタジエニル基である。Cはリチウム、鉄または銀から選ばれる金属の陽イオンであり、Dはカルボニウムカチオンまたはトロピニウムカチオンである。Arは炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。mは0〜2の整数である。)
有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物とは、該有機遷移金属化合物と作用もしくは反応することにより有機遷移金属化合物をカチオンに変換させることで、イオン性の錯体を形成することが可能な化合物のことを示している。さらに、これら化合物は該有機遷移金属化合物をカチオン性の化合物にした後、生成したカチオン種に対して弱く配位または相互作用するものの、該有機遷移金属カチオンとは反応しない対アニオンを提供する化合物である。
一般式(8)で表されるプロトン酸の具体例として、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(9)で表されるイオン化イオン性化合物としては、具体的にはリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(ペンタフルオレフェニル)アルミネート等の銀塩等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(10)で表されるルイス酸としては、具体的にはトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トロピニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トロピニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(11)で表されるルイス酸性化合物の具体的な例として、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフェニルフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(パーフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、(a)有機遷移金属化合物、(b)活性化助触媒に加え、必要に応じて(c)有機アルミニウム化合物を添加することができる。この(c)有機アルミニウム化合物は下記一般式(12)
(RAl (12)
(Rは各々同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アミド基、アルコキシド基または炭化水素基を示し、そのうち少なくとも1つは炭化水素基である。)
で表される化合物を挙げることができる。
成分(c)のRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ネオヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、4−メチル−2−ペンチル、3,3−ジメチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、フェニル基、シクロヘキシル基を例示することができる。
成分(c)としては、トリメチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムヒドリド、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−tert−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリイソヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリイソオクチルアルミニウム等のアルミニウム化合物を例示することができる。
成分(a)と成分(b)のうち有機化合物で処理された変性粘土鉱物を用いた際の各成分の使用量は、成分(b)1gあたり成分(a)が0.0001mmol〜100mmol、好ましくは0.001mmol〜10mmolである。また、成分(c)を用いる場合の成分(c)の使用量は、成分(b)1gあたり成分(c)が0.001mmol〜10000mmol、好ましくは0.01mmol〜1000mmolである。また、成分(a)と成分(c)のモル比は、(a成分):(c成分)=10:1〜1:10000の範囲であり、好ましくは1:1〜1:1000の範囲である。
成分(a)と成分(b)のうち有機アルミニウムオキシ化合物を用いた際の(a)と(b)の比は特に制限はないが、好ましくは(a)と(b)の金属原子当たりのモル比が(a成分):(b成分)=100:1〜1:1000000の範囲であり、特に好ましくは1:1〜1:100000の範囲である。
成分(a)と成分(b)のうち有機遷移金属化合物とイオン対を生成することが可能な化合物を用いた場合、触媒調製の際の(a)と(b)の比も特に制限はなく、モル比は(a成分):(b成分)=10:1〜1:1000、特に好ましくは3:1〜1:100の範囲である。また、成分(c)を用いる場合(a)と(c)の比は特に制限はないが、好ましくは(a)と(c)の金属原子当たりのモル比が(a成分):(c成分)=100:1〜1:100000の範囲であり、特に好ましくは1:1〜1:10000の範囲である。
上記したオレフィン重合用触媒を担体に担持させてなる固体触媒として用いて重合を行ってもよい。担持に使用する担体には、特に制限がないが、無機酸化物であることが好ましい。無機酸化物の具体的な例としては、マグネシア、カルシア等のアルカリ土金属の酸化物、アルミナ、シリカ等の典型元素の酸化物、酸化セリウム、酸化サマリウム等のランタニド系稀土類元素の酸化物、酸化アクチニウム、酸化トリウム等のアクチニド系稀土類の酸化物、チタニア、ジルコニア、酸化銅、酸化銀等の遷移金属元素の酸化物、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア等の複合酸化物が例示できるが、これらに限定されるものではない。
本発明のポリオレフィンの製造方法は、上記触媒を用いてオレフィンを重合することである。
本発明における重合は、通常の重合方法、すなわちスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれにも使用できる。
本発明による有機遷移金属化合物を触媒成分として用いる際、2種類以上の遷移金属化合物を用いて重合を行うことも可能である。
重合溶媒としては、一般に用いられる有機溶剤であればいずれでも良く、具体的には、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の炭素数3〜20の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素等を用いることができ、またはオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。また、重合溶媒を用いない気相重合も可能である。
本発明において重合に供されるポリオレフィンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の共役ジエン、シクロブテン等の環状オレフィン等が挙げられ、さらにエチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エチレンと1−ヘキセンなどのように、2種類以上の成分を混合して重合することも可能である。
本発明の方法を用いてポリオレフィンを製造する上で、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100℃〜300℃、重合時間は10秒〜20時間、重合圧力は常圧〜300MPaの範囲で行うことが好ましい。また重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能である。重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリオレフィンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離し、乾燥してポリオレフィンを得ることができる。
本発明で製造するポリオレフィンは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)が1000以上50000以下、好ましくは5000以上30000以下であり、重量平均分子量(Mw)とMnの比(Mw/Mn)は2以上5以下であり、好ましくは2以上4以下であり、さらに好ましくは2以上3.5以下であることを特徴とする。
本発明で得られるポリオレフィンは、オレフィンとの共重合を行うことで、長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造することが可能である。
長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造するのに適したポリオレフィンの分子量は、小さすぎると長鎖分岐を有するポリオレフィンに特有の溶融流動性、溶融張力などの成形加工性が発現されず、逆に分子量が大きすぎると、オレフィンとの共重合においてポリオレフィンが取り込まれなくなるため、適切な分子量が必要である。本発明で得られるポリオレフィンは、長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造するために使用するポリオレフィンとして適した分子量を有している。
また、本発明で製造するポリオレフィンは、一般式(13)
Y=X×(Mn/14000) (13)
(ただし、XはFT−IRで測定された末端ビニル基を有するポリオレフィンの主鎖メチレン炭素1000個あたりのビニル末端数、Mnは数平均分子量。)
で表されるYが0.35以上1以下であることを特徴とする。Yは、ポリオレフィンに存在するビニル末端の割合を表しており、Y値が大きいほど、ポリオレフィン中にビニル末端の数が多いことを示している。本発明で得られるポリオレフィンは、Y値が大きく、長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造するために使用するポリオレフィンとして適したY値を示している。なお、オレフィン重合体のビニル末端数は、H−NMR、13C−NMRまたはFT−IR等で求められることは、当該技術者には広く知られており、例えば、FT−IRでは、ビニル末端(CH=CH)は908cm−1の吸収により、その存在および量が確認できる。
本発明で得られるポリオレフィンは、ポリオレフィンの分子量や、ビニル末端数が、長鎖分岐を有するポリオレフィンを製造するのに適している。
本発明の特定の触媒系を用いたポリオレフィンの製造方法によれば、長鎖分岐を有するポリオレフィンの製造に有益な末端ビニル数の多いポリオレフィンを効率良く製造することが可能である。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
反応はすべて不活性ガス雰囲気下で行い、反応に用いた溶媒は、すべて予め公知の方法により精製、乾燥または脱酸素を行った。有機遷移金属化合物の同定には、H−NMR(日本電子社製 GPX−400型 NMR測定装置)および、EI−MS(日本電子社製 JMS−700型)を用いて行った。得られたオレフィン重合体の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、ユニバーサルキャリブレーション法により、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
ビニル末端などのポリマーの末端構造は、FT−IR(PERKIN ELMER社製SPECTRUM ONE)によって測定した。
実施例1
[「(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエン)」の合成]
窒素気流下、−78℃に冷却したシクロペンタジエン(3.45g,52.2mmol)のTHF(150ml)溶液に、n−BuLiのヘキサン溶液(1.58mol/57.4mmol)をゆっくり滴下した。室温まで自然昇温し、終夜撹拌した後、再度−78℃まで冷却し、(ドコシル)(メチル)ジクロロシラン(5.53g,13.1mmol)のTHF溶液(30ml)をゆっくり加えた。この反応液を室温まで自然昇温し、終夜撹拌した後、希塩酸でクエンチした。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去を行った。得られた残渣をヘキサンに溶解させ、濾過カラムを行い、白色の固体(4.65g,9.6mmol)を得た。
H−NMR(重クロロホルム、δ(ppm)):0.01(s、3H)、0.89(t、3H)、1.26(s、42H)、3.03(s、2H)、6.63(m、8H).
[遷移金属化合物「(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド」の合成]
窒素気流下、−78℃に冷却した(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエン)(4.65g,9.6mmol)のTHF(200ml)溶液に、n−BuLiのヘキサン溶液(1.58mol/l,21mmol)をゆっくり滴下した。室温まで自然昇温し、終夜撹拌した後、再度−33℃まで冷却し、四塩化ジルコニウム(2.24g,9.6mmol)のTHF‐トルエン懸濁液(THF(30ml)‐トルエン(10ml))を加えた。この懸濁液を室温まで自然昇温し、終夜撹拌した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を塩化メチレンで抽出し、セライトを用いて不溶物を濾過後、得られた溶液を減圧下で濃縮したところ淡黄色の固体が析出してきた。この淡黄色の固体を濾取し、ヘキサンで洗浄したところ、乳白色の固体(1.82g,2.8mmol)を得た。
H−NMR(重クロロホルム、δ(ppm)):0.72(s、3H)、0.88(t、3H)、1.27(s、42H)、5.98(pseudotriplet、4H)、6.96(pseudotriplet、4H).
マススペクトル(EI‐MS、m/z):642(M・).
実施例2
[成分(b)(変性粘土鉱物)の調製]
水350mlにエタノール150mlと37%濃塩酸8.3mlを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン29.8g(0.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト100gを加えた。この懸濁液を60℃で3時間撹拌し、上澄み液を除去した後、60℃の水1lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。
[触媒調製]
上記[成分(b)(変性粘土鉱物)の調製]で得た変性ヘクトライト2.1gに、ヘキサン5.2mlを添加し、60℃で1時間攪拌することによって、成分(b)のヘキサン懸濁液を調製した。一方、実施例1で得た(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド59.9mg(93mmol)に、n−ヘキサン2.6mlとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(20wt%)12.4mlを添加し、室温で30分間攪拌することによって、成分(a)と成分(c)の接触生成物を得た。前記成分(b)のヘキサン懸濁液全量に、上記成分(a)と成分(c)の接触生成物5.1mlを添加し、60℃で3時間攪拌して、成分(a)と成分(b)と成分(c)の接触生成物を得た。得られた接触生成物をトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(1wt%)20mlで2回洗浄し、さらにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(5wt%)を添加し全量20mlの触媒スラリーを調製した。この触媒スラリー1mlをヘキサン7mlで希釈し、触媒スラリー(0.5μmolZr/ml)を得た。
[ポリエチレンの製造]
2lのオートクレーブに、ヘキサンを1200mlとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.34mol/l)1.0mlを導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。次に、上記[触媒調製]で調製した触媒スラリー2.0ml(Zr:1μmolに相当する)を添加し、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、エチレン分圧が1.2MPaに保たれるように、エチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始90分後に、オートクレーブの内圧を0MPaまで脱圧した後、オートクレーブの内容物をろ過し、得られたポリエチレンを12時間乾燥した。結果として、39.9gのポリエチレンを得た。得られたポリマーのMFRは86.2g/10分であった。また、GPCより求めた重量平均分子量(M)は3.4×10であり、分子量分布(M/M)は2.6であった。また、FT−IR測定により得られたビニル末端数は0.42個/1000Cであり、ビニル末端数から求められるYは0.39であった。
実施例3
[ポリエチレンの製造]
2lのオートクレーブにトルエンを500ml加え、これにメチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)をアルミニウム原子換算で20mmolおよび実施例1で得た(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドを3.22mg(5μmol)加えた。その後、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、エチレン分圧が1.2MPaに保たれるように、エチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。90分間エチレンの重合を行い、35.2gのポリエチレンを得た。得られたポリマーのMFRは85g/10分であった。
実施例4
[ポリエチレンの製造]
2lのオートクレーブにトルエンを500ml加え、次にトリイソブチルアルミニウム 0.25mmolを加え、10分間攪拌した。この溶液に、実施例1で得た(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド0.64mg(1μmol)のトルエン溶液(10ml)を加え、この混合物を20分間攪拌した。これに公知の方法で合成したトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素5.12mg(10μmol)を10mlのトルエン溶液にして挿入した。その後、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、エチレン分圧が1.2MPaに保たれるように、エチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。90分間エチレンの重合を行い、32.8gのポリエチレンを得た。得られたポリマーのMFRは83.3g/10分であった。
比較例1
[触媒調製]
(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの代わりにジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド27.9mg(80μmol)を用いたこと以外、実施例2と同様に触媒を調製した。
[ポリエチレンの製造]
触媒スラリーとして、上記[触媒調製]で調製した触媒スラリー2ml(Zr:1μmolに相当する)を用いたこと以外、実施例2と同様に重合した。結果として、170.0gのポリエチレンを得た。得られたポリマーのMFRは78.0g/10分であった。また、GPCより求めた重量平均分子量(M)は4.2×10であり、分子量分布(M/M)は3.2であった。また、FT−IR測定により得られたビニル末端数は0.33個/1000Cであり、ビニル末端数から求められるYは0.30であった。
比較例2
[触媒調製]
(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの代わりにジ(n−ヘキシル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド41.1mg(84μmol)を用いたこと以外、実施例2と同様に触媒を調製した。
[ポリエチレンの製造]
触媒スラリーとして、上記[触媒調製]で調製した触媒スラリー2ml(Zr:1μmolに相当する)を用いたこと以外、実施例2と同様に重合した。結果として、59.0gのポリエチレンを得た。得られたポリマーのMFRは49.8g/10分であった。また、GPCより求めた重量平均分子量(M)は4.3×10であり、分子量分布(M/M)は3.0であった。また、FT−IR測定により得られたビニル末端数は0.34個/1000Cであり、ビニル末端数から求められるYは0.34であった。
比較例3
[触媒調製]
(ドコシル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの代わりにメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド26.8mg(80μmol)を用いたこと以外、実施例2と同様に触媒を調製した。
[ポリエチレンの製造]
触媒スラリーとして、上記[触媒調製]で調製した触媒スラリー2ml(Zr:1μmolに相当する)を用いたこと以外、実施例2と同様に重合した。結果として、191.4gのポリエチレンを得た。得られたポリマーのMFRは65.2g/10分であった。また、GPCより求めた重量平均分子量(M)は3.6×10であり、分子量分布(M/M)は2.8であった。また、FT−IR測定により得られたビニル末端数は0.26個/1000Cであり、ビニル末端数から求められるYは0.24であった。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0005023522
    [式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子または、ハフニウム原子であり、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基、炭素数1〜20の酸素原子含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素原子含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素原子含有炭化水素基であり、Cp,Cpは各々独立して一般式(2)、(3)または(4)
    Figure 0005023522
    (式中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基、炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基、炭素数1〜20の酸素原子含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素原子含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素原子含有炭化水素基である。)
    で表されるMに配位する配位子であり、Rは炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは炭素数21〜40の炭化水素基であり、Qは炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子または錫原子で表され、CpとCpを架橋するように作用している。]
    で表される(a)有機遷移金属化合物。
  2. 請求項1に記載の(a)有機遷移金属化合物及び(b)活性化助触媒からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  3. 請求項1に記載の(a)有機遷移金属化合物、(b)活性化助触媒及び(c)有機アルミニウム化合物からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  4. 成分(b)活性化助触媒が下記一般式(5)
    [R y−1H][A] (5)
    (式中、[R y−1H]はカチオンであり、Hはプロトンであり、Mは周期表の第15族または第16族から選ばれる元素であり、Rは炭素数1〜30の炭化水素基であり、Rは各々独立して水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基であり、yは、Mが第15族元素の時y=3であり、Mが第16族元素の時y=2であり、[A]はアニオンであり、aおよびbは電荷が釣り合うように選ばれた整数である。)
    で表される有機化合物で処理された、変性粘土鉱物であることを特徴とする請求項2又は3に記載のオレフィン重合用触媒。
  5. 成分(b)活性化助触媒が下記一般式(6)または(7)
    Figure 0005023522
    (但し、Rは互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基であり、qは2〜50の整数である。)
    で表される有機アルミニウムオキシ化合物であることを特徴とする請求項2又は3に記載のオレフィン重合用触媒。
  6. 成分(b)活性化助触媒が下記一般式(8)ないし(11)
    [HL][B(Ar)] (8)
    [CL ][B(Ar)] (9)
    [D][B(Ar)] (10)
    B(Ar) (11)
    (式中、Hはプロトンであり、Bはホウ素原子またはアルミニウム原子である。Lはルイス塩基、Lはルイス塩基またはシクロペンタジエニル基である。Cはリチウム、鉄または銀から選ばれる金属の陽イオンであり、Dはカルボニウムカチオンまたはトロピニウムカチオンである。Arは炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。mは0〜2の整数である。)で表される、有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物であることを特徴とする請求項2又は3に記載のオレフィン重合用触媒。
  7. 請求項2ないし6に記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィン重合を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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