JP2015093424A - 断熱積層体および当該断熱積層体形成用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、優れた遠赤外線反射性能および耐擦傷性を備えた断熱積層体および当該断熱積層体形成層組成物を提供することにある。【解決手段】 断熱層の少なくとも一方の面に、シリケート系樹脂を含むハードコート層が形成されていることを特徴とする断熱積層体を提供する。【選択図】 なし
Description
本発明は、ハードコート層の遠赤外線吸収を抑制することにより、優れた遠赤外線反射性能および耐擦傷性を備えた断熱積層体および当該断熱積層体形成層組成物に関する。
赤外線は、赤色光よりも波長が長く、ミリ波長の電波よりも波長の短い電磁波を指し、近赤外線(約300−2,500nm)、中赤外線(約2,500−4,000nm)、遠赤外線(約4,000−300,000nm)に区分される。特に、波長が長い遠赤外線は暖房機器より発生し、冬場の室温を快適に維持するために利用されるが、一部が窓ガラスを透過し室外に放出されるため、暖房効率を下げる要因となっていた。
従来より、赤外線を反射する性質を有する薄膜を窓ガラス表面に設けることで冬場の暖房効率を改善する試みがなされてきた。
このような赤外線を反射する薄膜としては、金、銀等の金属からなる薄膜が知られているが、これら金属薄膜は、傷がつきやすく、また、腐食しやすい問題があった。そこで、金属薄膜に保護層を設けることにより耐擦傷性などを付与し、赤外線反射性能の低下を防ぐことが行われている。特許文献1には、赤外線反射層の保護層をポリシクロオレフィン層から形成することにより、耐擦傷性を付与し、放射率を低く抑制することが可能な赤外線反射基板が記載されている。
しかしながら、保護層の材料としてオレフィン系樹脂を用いた場合、オレフィン系樹脂は官能基を有しない、あるいは、官能基が少ないことから、ハードコート層は赤外線を吸収しにくく、断熱積層体の赤外線反射を妨げにくい点で優れるが、耐擦傷性に劣る。このため、オレフィン系樹脂よりも硬い材料を用いる必要があるが、このような材料は、官能基が多いため、赤外線を吸収しやすく、断熱層の赤外線反射を妨げる。従来、遠赤外線を吸収しにくく、優れた遠赤外線反射性能を有すると共に、優れた耐擦傷性を備えた断熱積層体は実現されていなかった。
本発明は、優れた遠赤外線反射性能および耐擦傷性を備えた断熱積層体および当該断熱積層体形成層組成物を提供することを目的とする。
本発明の第一は、断熱層の少なくとも一方の面に、シリケート系樹脂を含むハードコート層が形成されていることを特徴とする断熱積層体に関する。
前記シリケート系樹脂が、シリコンアルコキシド基を有する化合物(A)と、シリコンアルコキシド基と、アクリル基、エポキシ基、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、チオール基、アミノ基およびイソシアネート基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基とを有する化合物(B)との組合せであることが好ましい。
前記化合物(A)と前記化合物(B)の配合比が質量比で95:5〜50:50であることが好ましい。
前記化合物(B)1分子当たりのアルコキシド基の数を前記化合物(B)の重量平均分子量で除した値が、前記化合物(A)1分子当たりのアルコキシド基の数を前記化合物(A)の重量平均分子量で除した値の90%以下であることが好ましい。
前記ハードコート層の厚みが0.1〜3μmであることが好ましい。
基材上に、前記断熱層、前記ハードコート層の順で各層が積層されていることが好ましい。
粘着剤層がさらに積層されていることが好ましい。
前記断熱層が金属スパッタリング層を含むことが好ましい。
前記ハードコート層が0.05S/cm以上の導電率を示す導電性高分子をさらに含むことが好ましい。
前記0.05S/cm以上の導電率を示す導電性高分子が、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との複合体であることが好ましい。
本発明の第二は、前記断熱積層体におけるハードコート層を形成するための組成物に関する。
本発明によれば、以上の構成により、ハードコート層の遠赤外線吸収が抑制され、断熱層の遠赤外線反射を阻害せず、優れた遠赤外線反射性能および耐擦傷性を備えた断熱積層体および当該断熱積層体形成層組成物を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態の一例を具体的に説明する。
[断熱層]
本発明に係る断熱積層体の断熱層は、可視光透過性が良好で、かつ、遠赤外線を反射して、断熱性を示すものである。上記断熱層の、JIS A 5759に基づく可視光線透過率は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上である。
本発明に係る断熱積層体の断熱層は、可視光透過性が良好で、かつ、遠赤外線を反射して、断熱性を示すものである。上記断熱層の、JIS A 5759に基づく可視光線透過率は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上である。
前記断熱層は、単一の層で断熱性を発揮するものでも良いが、少なくとも1組の高屈折率層および低屈折率層が積み重ねられたものを断熱層として用いても良い。断熱層として少なくとも1組の高屈折率層および低屈折率層が積み重ねられたものを使用する場合、基材自体が低屈折率層や高屈折率層としての機能をもつこともある。以下、断熱層として少なくとも1組の高屈折率層および低屈折率層が積み重ねられたものを使用する場合について詳述する。
赤外線反射性は、高屈折率層から低屈折率層に向かって赤外線が入射されるときに高屈折率層と低屈折率層の界面で得られ易い。
高屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率よりも高くなるように調整される。
ここで、屈折率は、波長550nmの屈折率として測定できる。
前記高屈折率層は、通常、金属酸化物からなり、金属酸化物は、インジウム錫酸化物,TiO2,ZrO2,SnO2,In2O3等が用いられる。
前記低屈折率層は、通常、金属からなり、金属は、例えば、金、銀、銅又はそれらの合金等が用いられる。
前記低屈折率層または前記高屈折率層の厚みは、反射させようとする赤外線の波長により選択されるが、高屈折率層の厚みは、好ましくは0.1nm〜1000nmの範囲で、低屈折率層の厚みは、可視光線透過率と遠赤外線反射率が共に高くなるように、好ましくは1nm〜100nmの範囲で、調整することができる。
層数が増すにしたがって遠赤外線反射性は向上するが、逆に可視光線透過性は低下するため、使用用途に合わせて、適当な層数を選択するのがよく、前記断熱層の厚みは、可視光透過性を良好に保ち、遠赤外線を反射する観点から、1nm〜5000nmであることが好ましく、1nm〜1000nmであることがより好ましい。
前記の低屈折率層及び高屈折率層の成形方法としては、例えば、スパッタ法や真空蒸着法、プラズマCVD法等が挙げられる。
本発明に係る断熱積層体の断熱層は、材料の密度を高くできることから、スパッタ法に形成されたスパッタリング層を含むことが好ましい。特に、前記低屈折率層は、金属スパッタリング層であることが好ましい。
[ハードコート層]
本発明に係る断熱積層体のハードコート層は、断熱層の少なくとも一方の面に形成され、断熱層の擦傷や腐食による遠赤外線反射性能の低下を抑制する。
本発明に係る断熱積層体のハードコート層は、断熱層の少なくとも一方の面に形成され、断熱層の擦傷や腐食による遠赤外線反射性能の低下を抑制する。
本発明に係る断熱積層体に係るハードコート層を成形する材料は、シリケート系樹脂を用いることが好ましい。本発明において、シリケート系樹脂とは、少なくとも1つのシリコンアルコキシド基(‐Si‐OR)を有する化合物であれば特に限定されるものではない。シリケート系樹脂を用いることにより、断熱層の遠赤外線反射性能を阻害せず、優れた遠赤外線反射性能および耐擦傷性も備えることができるためである。
本発明に係る断熱積層体の熱貫流率からハードコート層を形成する前の当該断熱層の熱貫流率を差し引いた値は、1.5W/m2・K未満であることが好ましい。
当該差し引いた値が小さい程、ハードコート層が断熱層の遠赤外線反射性能を阻害しないことを示す。
ここで、熱貫流率は、ガラス内外の温度差が1℃の時に、1時間あたりガラス1m2を通過する熱量をワットで表したものであり、熱貫流率の値が小さいほど遠赤外線反射性能が優れることを示す指標となる。
前記シリケート系樹脂は、シリコンアルコキシドアクリル系樹脂、シリコンアルコキシドエポキシ系樹脂、シリコンアルコキシドビニル系樹脂、シリコンアルコキシドメタクリル系樹脂、シリコンアルコキシドチオール系樹脂、シリコンアルコキシドアミノ系樹脂、シリコンアルコキシドイソシアネート系樹脂、シリコンアルコキシドアルキル系樹脂、およびシリコンアルコキシド基以外の官能基を有しないシリコンアルコキシド系樹脂などのシリコンアルコキシド系樹脂を挙げることができる。
より具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルシリケートオリゴマー、エチルシリケートオリゴマー、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
前記シリケート系樹脂は、シリコンアルコキシド基を有する化合物(A)と、
シリコンアルコキシド基と、アクリル基、エポキシ基、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、チオール基、アミノ基およびイソシアネート基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基とを有する化合物(B)との組合せであることが好ましい。
シリコンアルコキシド基と、アクリル基、エポキシ基、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、チオール基、アミノ基およびイソシアネート基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基とを有する化合物(B)との組合せであることが好ましい。
また、前記化合物(A)および化合物(B)の配合比は、特に限定されないが、質量比で化合物(A):化合物(B)=95:5〜50:50の範囲であることがより好ましい。
そして、前記化合物(B)1分子当たりのアルコキシド基の数を前記化合物(B)の重量平均分子量で除した値が、前記化合物(A)1分子当たりのアルコキシド基の数を前記化合物(A)の重量平均分子量で除した値の90%以下であることがさらに好ましい。成膜後、ハードコート層にクラックが生じにくく、断熱層の性能を低下させにくいためである。
さらに、前記化合物(A)と前記化合物(B)とを組み合わせて使用する場合、前記化合物(A)1分子当たりのアルコキシド基の数は4つ以上で、かつ、前記化合物(B)1分子当たりのアルコキシド基の数は3つ以下であることが好ましい。
また、前記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。
化合物(A)は、下記式(1)で示されるものが好ましい。
式(1)中、
nは、0〜1000、好ましくは、0〜500、さらに好ましくは、0〜100の整数である。
nは、0〜1000、好ましくは、0〜500、さらに好ましくは、0〜100の整数である。
nが0の場合は、R1、R2、R3、およびR5のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、
nが1の場合は、R1〜6のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、
nが2以上の場合は、R1〜6のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、複数存在するR4は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、複数存在するR6も、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
nが1の場合は、R1〜6のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、
nが2以上の場合は、R1〜6のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、複数存在するR4は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、複数存在するR6も、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
nが0、1、または2以上のいずれの場合も、R1〜6のうちアルコキシド基以外は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、メチレン基、ビニル基、アリル基等の炭化水素基、複素環基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、アシル基、オキシ基、チオキシ基、ホスフィノ基、ハロゲノ基、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、ニトロ基、及びシアノ基からなる群より選択されるものであり、炭素鎖上の水素及び環上の水素は、それぞれ独立して、置換されていてもよい。
R1〜6について、炭素鎖上の水素や、環上の水素と置換し得る置換基としては、例えば、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等のC1−20アルキル基等)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3−10シクロアルキル基等)、シクロアルケニル基(シクロペンテル基、シクロヘキセル基等のC3−10シクロアルケニル基等)、複素環基(酸素原子、窒素原子、硫黄原子といったヘテロ原子を含むC2−10複素環基等)、アリール基[フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(トリル基)、ジメチルフェニル基(キシリル基)等)等のC6−10アリール基等]、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基等のC6−10アリール−C1−4アルキル基等)、メチレン基、ビニル基、アリル基等の不飽和炭化水素基、アルコキシド基(メトキシ基等のC1−4アルコキシド基等)、ヒドロキシル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基(ヒドロキシ(ポリ)C2−4アルキレンオキシ基等)、アシル基(アセチル基等のC1−6アシル基等)、オキシ基、チオキシ基、ホスフィノ基、ハロゲノ基(フルオロ基、クロロ基等)、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。なお、炭素鎖上の水素や環上の水素は、その一部が置換されていてもよいし、全てが置換されていてもよい。
化合物(B)は、下記式(2)で示されるものが好ましい。
式(2)中、
Xは、単結合、炭素数1〜20、好ましくは、2〜15、さらに好ましくは、3〜10の2価の鎖状炭化水素基(ここで、炭素鎖は直鎖でも分岐鎖でもよく、炭素原子の一部はヘテロ原子で置換されていてもよく、炭素鎖上の水素の一部又は全てが置換されていてもよい)、又は、炭素数3〜20、好ましくは、4〜15、さらに好ましくは、5〜10の2価の環状炭化水素基(ここで、環は単環、縮環又はスピロ環でもよく、若しくは、縮環とスピロ環との両方を持つものでもよく、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよく、環上の水素の一部又は全てが置換されていてもよい)であり、
Yは、アクリル基、エポキシ基、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、チオール基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群より選択され、
R7〜9のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、
その残りは、それぞれ独立して、水素、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、メチレン基、ビニル基、アリル基等の炭化水素基、複素環基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、アシル基、オキシ基、チオキシ基、ホスフィノ基、ハロゲノ基、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、ニトロ基、及びシアノ基からなる群より選択されるものであり、炭素鎖上の水素及び環上の水素は、それぞれ独立して、置換されていてもよい。
Xは、単結合、炭素数1〜20、好ましくは、2〜15、さらに好ましくは、3〜10の2価の鎖状炭化水素基(ここで、炭素鎖は直鎖でも分岐鎖でもよく、炭素原子の一部はヘテロ原子で置換されていてもよく、炭素鎖上の水素の一部又は全てが置換されていてもよい)、又は、炭素数3〜20、好ましくは、4〜15、さらに好ましくは、5〜10の2価の環状炭化水素基(ここで、環は単環、縮環又はスピロ環でもよく、若しくは、縮環とスピロ環との両方を持つものでもよく、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよく、環上の水素の一部又は全てが置換されていてもよい)であり、
Yは、アクリル基、エポキシ基、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、チオール基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群より選択され、
R7〜9のうち少なくとも1つは炭素数1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは、1〜5のアルコキシド基であり、
その残りは、それぞれ独立して、水素、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、メチレン基、ビニル基、アリル基等の炭化水素基、複素環基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、アシル基、オキシ基、チオキシ基、ホスフィノ基、ハロゲノ基、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、ニトロ基、及びシアノ基からなる群より選択されるものであり、炭素鎖上の水素及び環上の水素は、それぞれ独立して、置換されていてもよい。
炭素鎖上の水素や、環上の水素と置換し得る置換基としては、例えば、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等のC1−20アルキル基等)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3−10シクロアルキル基等)、シクロアルケニル基(シクロペンテル基、シクロヘキセル基等のC3−10シクロアルケニル基等)、複素環基(酸素原子、窒素原子、硫黄原子といったヘテロ原子を含むC2−10複素環基等)、アリール基[フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(トリル基)、ジメチルフェニル基(キシリル基)等)等のC6−10アリール基等]、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基等のC6−10アリール−C1−4アルキル基等)、メチレン基、ビニル基、アリル基等の不飽和炭化水素基、アルコキシド基(メトキシ基等のC1−4アルコキシド基等)、ヒドロキシル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基(ヒドロキシ(ポリ)C2−4アルキレンオキシ基等)、アシル基(アセチル基等のC1−6アシル基等)、オキシ基、チオキシ基、ホスフィノ基、ハロゲノ基(フルオロ基、クロロ基等)、アミノ基、イミノ基、N−オキシド基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。なお、炭素鎖上の水素や環上の水素は、その一部が置換されていてもよいし、全てが置換されていてもよい。
前記ハードコート層の乾燥膜厚は、目的に応じて適宜選択することができるが、一般には、0.1nm〜5μmである。より高い遠赤外線反射性能および耐擦傷性が得られるため、好ましくは、0.1μm〜3μmである。より好ましくは0.1μm〜2μm、さらに好ましくは0.1μm〜1μmである。ハードコート層の厚みが0.1μm未満であると、耐擦傷性が低下する傾向がある。一方、ハードコート層の厚みが3μm以上であると、遠赤外線吸収性能が大きくなり、断熱積層体とした際の遠赤外線反射性能が低下する傾向がある。
なお、前記ハードコート層の乾燥膜厚は、触針式表面形状測定装置Dektak6M(株式会社アルバック製)を用いて測定した。
本発明に係る断熱積層体に係るハードコート層は、本発明の効果を阻害しない範囲で、触媒、レベリング剤、導電性高分子等を添加することができ、シリケート系樹脂、触媒、レベリング剤等を溶媒と共に混合および撹拌して調整した組成物を、断熱層の少なくとも一方の面に塗布した後、乾燥させることで、形成することができる。
前記組成物の塗布法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができる。例えば、スピンコート法、グラビアコート法、バーコート法、ディップコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スプレーコート法等が挙げられる。また、スクリーン印刷、スプレー印刷、インクジェットプリンチング、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷等の印刷法も適用できる。
前記組成物からなる塗膜の乾燥には、通常の通風乾燥機、熱風乾燥機、赤外線乾燥機などの乾燥機などが用いられる。これらのうち加熱手段を有する乾燥機(熱風乾燥機、赤外線乾燥機など)を用いると、乾燥および加熱を同時に行うことが可能である。加熱手段としては、上記乾燥機の他、加熱機能を具備する加熱・加圧ロール、プレス機などが用いられ得る。
塗膜の乾燥条件は特に限定されないが、例えば、25℃〜200℃で10秒〜2時間程度であり、好ましくは、80℃〜150℃で1〜30分程度である。
(触媒)
化合物(A)および化合物(B)の加水分解および重縮合反応を促進させるためにハードコート層に触媒を添加することができる。
化合物(A)および化合物(B)の加水分解および重縮合反応を促進させるためにハードコート層に触媒を添加することができる。
このような触媒としては、酸、あるいは塩基性化合物が含まれ、そのまま用いるか、又は、水またはアルコールなどの溶媒に溶解させた状態のもの(以下、これらを包括してそれぞれ酸性触媒、塩基性触媒とも称する)を使用することができる。
酸、あるいは塩基性化合物を溶媒に溶解させる際の濃度については特に限定はなく、用いる酸、或いは塩基性化合物の特性、触媒の所望の含有量などに応じて適宜選択すればよい。ここで、触媒を構成する酸或いは塩基性化合物の濃度が高い場合は、加水分解、重縮合速度が速くなる傾向がある。
触媒の添加量は、シリケート系樹脂100質量部に対して0.1質量部〜10質量部であることが好ましい。
酸性触媒あるいは塩基性触媒の種類は特に限定されず、具体的には、酸性触媒としては、塩酸などのハロゲン化水素、硝酸、硫酸、亜硫酸、硫化水素、過塩素酸、過酸化水素、炭酸、蟻酸や酢酸などのカルボン酸、そのRCOOHで示される構造式のRを他元素または置換基によって置換した置換カルボン酸、ベンゼンスルホン酸などのスルホン酸などが挙げられ、塩基性触媒としては、アンモニア水などのアンモニア性塩基、エチルアミンやアニリンなどのアミン類などが挙げられる。
(レベリング剤)
ハードコート層にレベリング剤を添加することができる。レベリング剤の添加により、ハードコート層と断熱層の密着性を高め、かつ均質な薄膜を形成できる。
ハードコート層にレベリング剤を添加することができる。レベリング剤の添加により、ハードコート層と断熱層の密着性を高め、かつ均質な薄膜を形成できる。
このようなレベリング剤としては、一般的なレベリング剤を使用できるが、例えば、シロキサン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤などが挙げられる。具体的に、シロキサン系レベリング剤としては、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル基を有するポリエーテル変性シロキサン、アクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、また、フッ素系レベリング剤としては、パーフルオロブタンスルホン酸塩、パーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル型アミン中和物、含フッ素基・親油性基含有オリゴマー、含フッ素基・親水性基含有オリゴマー、含フッ素基・親水性基・親油性基含有オリゴマー、含フッ素基・親水性基・親油性基・カルボキシル基含有オリゴマー、含フッ素基・親水性基・親油性基・UV反応性基含有オリゴマーなどが挙げられる。
これらの1種または2種以上を使用することができ、その中でもシロキサン系レベリング剤がシリケート系樹脂との相溶性が良いため好ましい。
レベリング剤の添加量は、シリケート系樹脂100質量部に対して0.1質量部〜10質量部であることが好ましく、0.5質量部〜5質量部であることがより好ましい。
(導電性高分子)
本発明に係る断熱積層体の遠赤外線反射性能を高めるため、ハードコート層に導電性高分子を添加することができる。
本発明に係る断熱積層体の遠赤外線反射性能を高めるため、ハードコート層に導電性高分子を添加することができる。
このような導電性高分子としては、特に限定されないが、導電性高分子の導電率は、0.05S/cm以上であることが好ましく、0.15S/cm以上であることがより好ましく、0.25S/cm以上であることがさらに好ましい。
0.05S/cm以上であれば、遠赤外線反射性能を十分に発揮することができるためである。
0.05S/cm以上の導電率を示す導電性高分子は、π共役系導電性ポリマーについて、例えば、重合条件や分子量を適宜選択することで容易に作製することができる。例えば、分子量を増大させることで上記のように高い導電性を示す導電性高分子を得ることができる。導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、これらの誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、ポリチオフェンとドーパントとの複合体からなるポリチオフェン系導電性ポリマーが好適に用いられる。特に、導電性高分子がポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との複合体からなる場合、製造時の重合系が示すpHを最適化することで、高い導電性を示す導電性高分子を得ることができるため好ましい。高い導電性を示す導電性高分子は市販されており、本発明では市販品を使用してもよい。
なお、本発明の導電性高分子の導電率は、基材上に当該導電性高分子からなる導電層を形成した後、その導電層が示す膜厚と表面抵抗率を測定して、下記式に基づき算出される。
導電率(S/cm)=1/{表面抵抗率(Ω/□)×膜厚(cm)}
[基材]
本発明に係る断熱積層体の断熱層およびハードコート層は、基材の上に設けることができる。
導電率(S/cm)=1/{表面抵抗率(Ω/□)×膜厚(cm)}
[基材]
本発明に係る断熱積層体の断熱層およびハードコート層は、基材の上に設けることができる。
本発明に係る断熱積層体は、基材上に、断熱層、ハードコート層の順で各層が積層されていることが好ましい。断熱層を基材とハードコート層で挟持する構成とすることにより、断熱層の耐擦傷性をより優れたものとすると共に、断熱層の遠赤外線反射性能を阻害しないハードコート層側から入射した遠赤外線を断熱層で反射させることができる。
このような基材は、透明な基材であってもよく、不透明な基材であってもよい。基材を構成する材料としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー共重合体、シクロオレフィン系樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオキシエチレン、変性ポリフェニレン、ポリフェニレンスルフィド等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン9、半芳香族ポリアミド6T6、半芳香族ポリアミド6T66、半芳香族ポリアミド9T等のポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、アクリルニトリルスチレン、アクリルニトリルブタジエンスチレン、塩化ビニル樹脂等の有機材料;ガラス等の無機材料を挙げることができる。
[粘着剤層]
本発明に係る断熱積層体には、粘着剤層をさらに設けることができる。粘着剤層は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤を用いて形成することができる。
本発明に係る断熱積層体には、粘着剤層をさらに設けることができる。粘着剤層は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤を用いて形成することができる。
前記粘着剤層は、基材に接して積層されていることが好ましい。断熱層またはハードコート層のそれぞれの機能を阻害することなく、遠赤外線を反射させようとする部分への設置が容易になるためである。
前記粘着剤層の膜厚は、当該分野にて通常使用される膜厚とすれば良く、例えば、0.1〜100μmであることが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましい。
本発明の断熱積層体は、透明性が必要な用途が多いことから、粘着剤も透明でそれ自体高い耐候性を有していることが望ましい。このような粘着剤としては、ウレタン架橋性またはエポキシ架橋性の高分子量のアクリル系の粘着剤が適している。また、帯電防止などの性能を持つ粘着剤を使用しても良い。
基材表面に直接粘着剤入りの塗布液を塗工することもできるが、粘着剤を予め離型フィルム上に塗工及び乾燥させたフィルムを作製し、当該フィルムの粘着剤面と、本発明の断熱積層体の基材表面とをラミネートすることにより積層してもよい。
[断熱積層体]
本発明に係る断熱積層体は、優れた遠赤外線反射性能を有し、5.3W/m2・K未満の熱貫流率、好ましくは4.7W/m2・K未満の熱貫流率、より好ましくは4.0W/m2・K未満の熱貫流率を示すことができ、保護層の材料としてオレフィン系樹脂を用いた場合に比べ、優れた耐擦傷性を備える。
本発明に係る断熱積層体は、優れた遠赤外線反射性能を有し、5.3W/m2・K未満の熱貫流率、好ましくは4.7W/m2・K未満の熱貫流率、より好ましくは4.0W/m2・K未満の熱貫流率を示すことができ、保護層の材料としてオレフィン系樹脂を用いた場合に比べ、優れた耐擦傷性を備える。
また、本発明に係る断熱積層体は、薄く形成することができるため、透明基材表面に積層することで、50%以上の可視光透過率を示すことができ、好ましくは60%以上の可視光透過率を示すことができる。
本発明の断熱積層体は種々の用途に使用され得るものであり、窓ガラス(単層ガラスまたは複層ガラス)の他、建築物または乗り物の壁、ビニルハウス、食品包装材、あるいは冷蔵庫または冷凍庫の壁の表面などに貼付して使用することができる。本発明の断熱積層体は極めて透明性が高いものであるため、窓ガラスに適用した場合、窓ガラスの透明性を阻害することなく、優れた遠赤外線反射性能を発揮することができる。その結果、高い透明性を享受しながら、室内の熱を外部に逃さない効果(断熱性)を期待することができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下、「部」又は「%」は特記ない限り、それぞれ「質量部」又は「質量%」を意味する。
<導電性高分子の導電率の測定>
導電性高分子の導電率は以下の手順で測定した。各導電性ポリマー含有水分散体を、基材上に、ワイヤーバーNo.8(ウエット膜厚18μm)を用いてバーコート法により塗布し、130℃で15分乾燥させることにより、基材上に薄膜を形成した。形成した薄膜について、触針式膜厚測定器で膜厚を測定した。その後、薄膜の表面抵抗率を三菱化学(株)製ロレスタ−GP(MCP−T600)で測定した。測定した膜厚と表面抵抗率の値を下記式に代入して導電性ポリマーの導電率を求めた。
導電率(S/cm)=1/{表面抵抗率(Ω/□)×膜厚(cm)}
(実施例1)
ハードコート層を構成する樹脂として、100質量部のテトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)および20質量部の2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)、触媒として、3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)、レベリング剤として、1質量部のBYK-307(ビッグケミー社製:固形分100%)、ならびに溶媒として、4000質量部のエタノールを混合して30分間撹拌した。得られた組成物を400メッシュのSUS製の篩でろ過することで、コーティング剤を調製した。
導電性高分子の導電率は以下の手順で測定した。各導電性ポリマー含有水分散体を、基材上に、ワイヤーバーNo.8(ウエット膜厚18μm)を用いてバーコート法により塗布し、130℃で15分乾燥させることにより、基材上に薄膜を形成した。形成した薄膜について、触針式膜厚測定器で膜厚を測定した。その後、薄膜の表面抵抗率を三菱化学(株)製ロレスタ−GP(MCP−T600)で測定した。測定した膜厚と表面抵抗率の値を下記式に代入して導電性ポリマーの導電率を求めた。
導電率(S/cm)=1/{表面抵抗率(Ω/□)×膜厚(cm)}
(実施例1)
ハードコート層を構成する樹脂として、100質量部のテトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)および20質量部の2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)、触媒として、3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)、レベリング剤として、1質量部のBYK-307(ビッグケミー社製:固形分100%)、ならびに溶媒として、4000質量部のエタノールを混合して30分間撹拌した。得られた組成物を400メッシュのSUS製の篩でろ過することで、コーティング剤を調製した。
得られたコーティング剤を、常法に従いPETフィルム上に銀スパッタ膜を積層したフィルム(可視光線透過率=69.0%、熱貫流率=3.8W/m2・K、耐擦傷性=×)上に、ワイヤーバーNo.34(ウエット膜厚39μm)を用いてバーコート法により塗布し、130℃で2分間乾燥させることにより、断熱積層体を得た。
得られた断熱積層体について、以下の方法に基づき各種評価を行い、その結果は、表2に示した。
(1)乾燥膜厚
断熱積層体の乾燥膜厚は、触針式表面形状測定装置Dektak6M(株式会社アルバック製)を用いて測定した。ここで、膜厚はハードコート層のみの膜厚を指す。
断熱積層体の乾燥膜厚は、触針式表面形状測定装置Dektak6M(株式会社アルバック製)を用いて測定した。ここで、膜厚はハードコート層のみの膜厚を指す。
(2)可視光線透過率
断熱積層体の可視光透過率は、JIS A5759に従い、分光光度計V−670(日本分光株式会社製)を用いて測定した。
断熱積層体の可視光透過率は、JIS A5759に従い、分光光度計V−670(日本分光株式会社製)を用いて測定した。
(3)熱貫流率
断熱積層体の熱貫流率は、JIS A5759に従い、FT−IR Frontier(パーキンエルマー社製)を用いて測定した。断熱積層体の熱貫流率からハードコート層を形成する前の当該断熱層の熱貫流率を差し引いた値が1.5W/m2・K以上であれば×、1.5W/m2・K未満であれば〇とした。
断熱積層体の熱貫流率は、JIS A5759に従い、FT−IR Frontier(パーキンエルマー社製)を用いて測定した。断熱積層体の熱貫流率からハードコート層を形成する前の当該断熱層の熱貫流率を差し引いた値が1.5W/m2・K以上であれば×、1.5W/m2・K未満であれば〇とした。
(4)耐擦傷性
断熱積層体のハードコート層の耐擦傷性は、学振形染色摩擦堅ろう度試験機(株式会社安田精機製作所製)にて、スチールウール#0000を用いて500g荷重で10往復した時に目視で確認し、深い傷があれば×、深い傷がなければ○と判断した。
断熱積層体のハードコート層の耐擦傷性は、学振形染色摩擦堅ろう度試験機(株式会社安田精機製作所製)にて、スチールウール#0000を用いて500g荷重で10往復した時に目視で確認し、深い傷があれば×、深い傷がなければ○と判断した。
(5)クラック
断熱積層体のクラックは、塗布成膜後にクラックがあるかどうかを目視にて確認し、クラックがあれば×、クラックがなければ○と判断した。
断熱積層体のクラックは、塗布成膜後にクラックがあるかどうかを目視にて確認し、クラックがあれば×、クラックがなければ○と判断した。
(実施例2)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM−402、固形分100%、分子量220.3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM−402、固形分100%、分子量220.3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例3)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐403、固形分100%分子量236.3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐403、固形分100%分子量236.3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例4)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製:KBE‐403、固形分100%、分子量278.4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製:KBE‐403、固形分100%、分子量278.4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例5)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM-503、固形分100%、分子量248.4)に、触媒を3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)および5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM-503、固形分100%、分子量248.4)に、触媒を3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)および5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例6)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐803、固形分100%、分子量196.4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐803、固形分100%、分子量196.4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例7)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)をビニルトリエトキシシラン(信越化学工業社製:KBE-1003、固形分100%、分子量190.3)に、触媒を3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)および5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)をビニルトリエトキシシラン(信越化学工業社製:KBE-1003、固形分100%、分子量190.3)に、触媒を3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)および5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例8)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐5103、固形分100%、分子量234.3)に、触媒を3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)および5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐5103、固形分100%、分子量234.3)に、触媒を3質量部の硝酸(和光純薬社製:硝酸分70%)および5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例9)
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製:KBE‐9007、固形分100%、分子量247.4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を3‐イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製:KBE‐9007、固形分100%、分子量247.4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例10)
ハードコート層を構成する樹脂として、テトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)をメチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製:MS−51、固形分100%、重量平均分子量600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、テトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)をメチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製:MS−51、固形分100%、重量平均分子量600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例11)
ハードコート層を構成する樹脂として、テトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)をメチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製:MS−56S、固形分100%、重量平均分子量600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、テトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)をメチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製:MS−56S、固形分100%、重量平均分子量600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例12)
ハードコート層を構成する樹脂として、テトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)をメチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製:MS−58、固形分100%、重量平均分子量600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂として、テトラエトキシシラン(多摩化学工業社製:TEOS、固形分100%、分子量208.4)をメチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製:MS−58、固形分100%、重量平均分子量600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例13)
ハードコート層を構成する樹脂のうち2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を10質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂のうち2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を10質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例14)
ハードコート層を構成する樹脂のうち2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂のうち2‐(3,4‐エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM‐303、固形分100%、分子量246.4)を100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例15)
触媒を用いず、導電性高分子として、10質量部のポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を用いた以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
触媒を用いず、導電性高分子として、10質量部のポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を用いた以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例16)
ワイヤーバーNo.8(ウエット膜厚9μm)を用いてバーコート法により塗布した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ワイヤーバーNo.8(ウエット膜厚9μm)を用いてバーコート法により塗布した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(実施例17)
ワイヤーバーNo.90(ウエット膜厚103μm)を用いてバーコート法により塗布した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ワイヤーバーNo.90(ウエット膜厚103μm)を用いてバーコート法により塗布した以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(比較例1)
ハードコート層を構成する樹脂を100質量部のポリノルボルネン(日本ゼオン社製:ZEONOR、固形分100%)に変更し、触媒を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂を100質量部のポリノルボルネン(日本ゼオン社製:ZEONOR、固形分100%)に変更し、触媒を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
(比較例2)
ハードコート層を構成する樹脂を100質量部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製:DPHA、固形分100%)に、触媒を5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
ハードコート層を構成する樹脂を100質量部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製:DPHA、固形分100%)に、触媒を5質量部の1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製:イルガキュア184)に変更し、130℃で2分間乾燥後、UV照射(ウシオ電機社製:UVH−1500M、光源:メタルハライドランプ)を行った以外は、実施例1と同様にして、断熱積層体を得た。実施例1と同様に、評価結果は表2に示した。
前記組成物の配合は、表1に示す。
表1および2から明らかなように、実施例1〜17では、シリケート系樹脂を含有していない比較例に比べ、高い遠赤外線反射性能および耐擦傷性を備えていることがわかる。
Claims (11)
- 断熱層の少なくとも一方の面に、シリケート系樹脂を含むハードコート層が形成されていることを特徴とする断熱積層体。
- 前記シリケート系樹脂が、
シリコンアルコキシド基を有する化合物(A)と、
シリコンアルコキシド基と、アクリル基、エポキシ基、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、チオール基、アミノ基およびイソシアネート基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基とを有する化合物(B)との組合せである、請求項1に記載の断熱積層体。 - 前記化合物(A)と前記化合物(B)の配合比が質量比で95:5〜50:50である、請求項2記載の断熱積層体。
- 前記化合物(B)1分子当たりのアルコキシド基の数を前記化合物(B)の重量平均分子量で除した値が、前記化合物(A)1分子当たりのアルコキシド基の数を前記化合物(A)の重量平均分子量で除した値の90%以下である、請求項2または3に記載の断熱積層体。
- 前記ハードコート層の厚みが0.1〜3μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の断熱積層体。
- 基材上に、前記断熱層、前記ハードコート層の順で各層が積層されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の断熱積層体。
- 粘着剤層がさらに積層されている、請求項6に記載の断熱積層体。
- 前記断熱層が金属スパッタリング層を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の断熱積層体。
- 前記ハードコート層が0.05S/cm以上の導電率を示す導電性高分子をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の断熱積層体。
- 前記0.05S/cm以上の導電率を示す導電性高分子が、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との複合体である、請求項9に記載の断熱積層体。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の断熱積層体におけるハードコート層を形成するための組成物。
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