JP6082327B2 - オーバーコート層を含む積層体及びオーバーコート層形成用水性組成物 - Google Patents
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Description
ここで、ITOの屈折率は約2.00程度であり、支持基板として主に用いられるポリエステルフィルムの屈折率1.6程度と比べると大きい。このため、ITOの電極細線が有るところと無いところとでは、外光による反射強度が異なるため、ITOのパターンが見えてしまい、表示品位を著しく劣化させることになる。この現象をITO骨見えという。
なお、特許文献2には、支持体と透明導電層の間ではなく、透明導電層の上にオーバーコート層を設けた透明導電性フィルムが開示されている。しかし、このようなオーバーコート層は、骨見えを抑制するためではなく導電性を向上させるために設けられているものである。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2]オーバーコート層の屈折率が1.8以上であることを特徴とする[1]に記載の積層体。
[3]オーバーコート層のヘイズ値が0.5%以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の積層体。
[4]透明導電層は、パターン状に形成された透明導電層であり、オーバーコート層は、パターン状に形成された透明導電層の面全体を覆うように形成されることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の積層体。
[5]アルコキシシランが4官能アルコキシシラン及び3官能アルコキシシランを含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の積層体。
[6]無機微粒子は、ジルコニア又はチタニアであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の積層体。
[7]無機微粒子の含有率は、水性組成物中の全固形分に対して、30〜75体積%であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の積層体。
[8]オーバーコート層は、さらに硬化促進剤を含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の積層体。
[9]硬化促進剤は、アルミニウムキレート錯体、チタンキレート錯体及びジルコニウムキレート錯体のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする[8]に記載の積層体。
[10]硬化促進剤は、アルミニウムキレート錯体であることを特徴とする[8]又は[9]に記載の積層体。
[11]支持体と透明導電層の間に、さらに、ハードコート層及び屈折率調整層の少なくとも1層を有することを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載の積層体。
[12]前記積層体は、さらに、易接着層、ハードコート層及び屈折率調整層を有し、支持体の上に、易接着層、ハードコート層、屈折率調整層、透明導電層、及び前記オーバーコート層をこの順に有することを特徴とする[1]〜[11]のいずれかに記載の積層体。
[13]支持体がポリエステルフィルムであることを特徴とする[1]〜[12]のいずれかに記載の積層体。
[14][1]〜[13]のいずれかに記載の積層体を有する透明導電フィルム。
[15][14]に記載の透明導電フィルムを有するタッチパネル。
[16]支持体上に形成された透明導電層の一方の面上であって、支持体とは反対側にオーバーコート層を形成する工程を含み、オーバーコート層を形成する工程は、アルコキシシランと、屈折率が2.0以上の無機微粒子を混合した水性組成物を前記透明導電層上に塗布し、乾燥させる工程を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
[17][1]〜[13]のいずれかに記載の積層体に含まれるオーバーコート層を形成するために用いられる水性組成物であって、アルコキシシランと、屈折率が2.0以上の無機微粒子を混合した水性組成物。
[18]さらに、硬化促進剤を有することを特徴とする[17][に記載の水性組成物。
本発明は、支持体と、支持体の一方の面側に形成される透明導電層と、透明導電層を介して支持体とは反対側に形成されるオーバーコート層とを有する積層体に関する。ここで、オーバーコート層は、アルコキシシランの縮合物と、屈折率が2.0以上の無機微粒子を含む。なお、オーバーコート層は、アルコキシシランと、屈折率が2.0以上の無機微粒子を混合した水性組成物から形成されるものである。
上記のような構成を有する積層体は、透明導電フィルムとして用いられる。透明導電フィルムとして用いる場合は、上記の積層体を構成する層構成に加えて他の機能性層を有していてもよい。
オーバーコート層は、上述した水性組成物を透明導電層上に塗布して乾燥することにより、形成される。オーバーコート層の厚みは、水性組成物の塗布量を調整することにより制御することができる。得られるオーバーコート層の硬度の観点からは、厚みは、0.3〜12μmの範囲で一定あることがより好ましく、0.5〜10μmの範囲で一定あることがより好ましい。オーバーコート層の厚みを上記範囲内とすることにより、十分な硬度を有するオーバーコート層を形成することができ、かつ、カール等の変形が生じることを抑制することができる。
本発明では、オーバーコート層の屈折率は、1.8以上であることが好ましく、1.85以上であることがより好ましく、1.9以上であることがさらに好ましく、1.95以上であることがよりさらに好ましい。このように、透明導電層の上に高屈折率のオーバーコート層を設けることにより、より効果的に、透明導電層の骨見えを抑制することができる。
本発明に用いるオーバーコート層には、アルコキシシランが、水性組成物全質量に対して、40〜70質量%含まれることが好ましい。アルコキシシランの含有率は、40質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。また、アルコキシシランの含有率は、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。アルコキシシランの含有率を上記範囲内とすることにより、水性組成物の経時安定性を高めることができ、かつ、オーバーコート層を形成した際の硬度を高めることができる。さらに、オーバーコート層の膜厚を自在に調整することが可能となり、所望の厚みを有するオーバーコート層を容易に形成することができる。
RSi(OR1)3 …(1)
ここで、Rはアミノ基を含まない炭素数が1〜15の有機基、R1はメチル、エチル基等炭素数4以下のアルキル基である。
熱硬化性樹脂は熱を加えることにより硬化する樹脂である。熱硬化性樹脂としてはメラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のプレポリマーの架橋反応を利用するものがある。熱硬化性樹脂としては、カルボキシル(−COOH)基および/またはヒドロキシル(−OH)基を含有するポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアミド樹脂、フルオロ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂およびアルキド樹脂等を挙げることができる。
本発明に用いるオーバーコート層は、さらに硬化促進剤を含むことが好ましい。本発明で用いる硬化促進剤は、水性組成物中で、シラノールの脱水縮合を促してシロキサン結合の形成を促進させる働きをする。硬化促進剤は、水溶性の無機酸、有機酸、有機酸塩、無機酸塩、金属アルコキシド、金属錯体を用いることができる。金属錯体としては、Al、Mg、Mn、Ti、Cu、Co、Zn、Hf及びZrよりなる硬化促進剤(金属錯体)が好ましく、中でも、Al、Ti及びZrよりなる硬化促進剤のうち少なくとも1種を含むことが好ましく、Alよりなる硬化促進剤を用いることが特に好ましい。
本発明では、硬化促進剤を上記下限値以上含むことにより、オーバーコート層のヘイズ値を抑えることができ、かつ、耐久性に優れたオーバーコート層を得ることができる。また、上記上限値以下とすることにより、水性水溶液中の分散性を良好とし、かつ、製造コストを抑えることができる。
本発明の水性組成物は、無機微粒子を含む。水性組成物中の全固形分に対して無機微粒子が占める割合は、30体積%以上であることが好ましく、40体積%以上であることがより好ましく、50体積%以上であることがより好ましい。また、無機微粒子が占める割合は、75体積%以下であることが好ましく、70体積%以下であることがより好ましく、65体積%以下であることがさらに好ましい。
なお、無機微粒子は2種以上を併用してもよく、その場合は使用した全種類の合計量が上記範囲内となる。無機微粒子が占める割合を上記範囲内とすることにより、水性組成物中における無機微粒子の分散性を高めることができる。さらに、高硬度であって、耐傷性および耐衝撃性に優れたオーバーコート層を形成することができる。
ここで、無機微粒子の平均粒子径は、分散した粒子を透過型電子顕微鏡により観察し、得られた写真から求めてもよい。粒子の投影面積を求め、そこから円相当径を求め平均粒子径(平均一次粒子径)とする。本明細書における平均粒子径は、300個以上の粒子について投影面積を測定して、円相当径を求めて算出することができる。
本発明の水性組成物には、オーバーコート層の平滑性を向上させて塗膜表面の摩擦を軽減する目的で界面活性剤を添加しても良い。また、顔料や染料、その他微粒子等を分散させることによってオーバーコート層を着色しても良い。さらに、耐候性を向上させる目的で紫外線吸収剤や酸化防止剤等を添加しても良い。
本発明の水性組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
界面活性剤の添加量は、水性組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
本発明の積層体は、支持体と透明導電層の間に、ハードコート層及び屈折率調整層の少なくとも1層を有することが好ましい。さらに、積層体は、易接着層、ハードコート層及び屈折率調整層を有することが好ましく、支持体の上に、易接着層、ハードコート層、屈折率調整層、透明導電層、及びオーバーコート層をこの順に有することが好ましい。本発明では、支持体の上に、易接着層、ハードコート層、屈折率調整層、透明導電層、及びオーバーコート層を順に積層することにより、骨見えを抑制することに加えて、干渉ムラの発生も抑制することが可能となる。
これらの粒子は、粒子単体で用いてもよく、コロイダルシリカのように、水等の分散媒に分散したコロイドとして用いてもよい。市販品としては、例えばスノーテックスXL(日産化学工業(株)製)、シーホスターKE−P250(日本触媒(株)製)などが挙げられる。また、マット剤は2種類以上含んでいてもよい。
ハードコート層は、その上に透明電極層を積層することでタッチパネルとすることができる。透明電極層には、一般的にITO(インジウム・錫酸化物)が用いられており、その電極パターンはITO導電膜をパターニングすることにより作成される。ハードコート層と透明電極層は接するように積層されても良く、ハードコート層と透明電極の間に光学調整層等の調整層を積層しても良い。光学調整層は、各層間の屈折率の差を調整するために設けられる。
透明電極層の製造方法としては、膜厚の制御が可能であればいかなる成膜方法でもよく、例えば特開2012−206307号公報に記載の方法を用いることができる。
本発明のタッチパネルは、上述した積層体又は透明導電フィルムを有する。タッチパネルは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイ、電子ペーパー等の表示装置等に組み込むことで、入力デバイスとして利用することができる。本発明のタッチパネルを利用することで、骨見えと干渉ムラの発生が抑制され、かつ、良好な色味のタッチパネルとすることができる。
また、タッチパネルを組み込むことができる液晶ディスプレイの構成については、特開2002−48913号公報等の記載も参酌できる。
本発明の積層体の製造方法は、支持体上に形成された透明導電層の一方の面上であって、支持体とは反対側にオーバーコート層を形成する工程を含む。オーバーコート層を形成する工程は、アルコキシシランと、屈折率が2.0以上の無機微粒子を混合した水性組成物を前記透明導電層上に塗布し、乾燥させる工程を含む。
オーバーコート層を形成するために用いられる水性組成物が硬化促進剤を含有する場合、無機微粒子と硬化促進剤は、まず別々のアルコキシシランを有する水性組成物中に混合され、その後、無機微粒子と硬化促進剤が各々混合された2種類の水性組成物が混合されることが好ましい。すなわち、本発明のオーバーコート層を形成するために用いられる水性組成物の製造方法は、アルコキシシランと無機微粒子を含む第1の水性組成物を得る工程と、アルコキシシランと硬化促進剤を含む第2の水性組成物を得る工程を含み、これらの第1の水性組成物と第2の水性組成物を混合する工程を含む。本発明の水性組成物の製造方法においては、無機微粒子と硬化促進剤は、まず別々の水性組成物中に混合され、その後、無機微粒子と硬化促進剤が各々混合された2種類の水性組成物が混合される。
塗布工程の後には、塗布液を乾燥させる工程が設けられる。乾燥工程では、加熱乾燥を行うことが好ましい。加熱乾燥では、塗布膜の温度が120℃以上となるように加熱処理を行うことが好ましく、塗布膜の温度は140℃以上であることがより好ましく、160℃以上であることがさらに好ましい。また、塗布膜の温度は、300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましく、260℃以下であることがさらに好ましい。加熱処理温度を上記範囲内とすることにより、塗布膜を十分に硬化することができ、かつ、オーバーコート層に変形が起こることを防ぐことができる。なお、加熱時間は、10秒〜1時間であればよく、10秒〜5分であることが好ましい。本発明では、加熱工程では、120℃〜300℃の程度の加熱温度で加熱すれば十分であり、加熱時間も10秒〜1時間程度と短時間である。このため、製造効率を高めることができ、製造にかかるコストを抑制することができる。
硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、およびこれらの混合物、ならびにそれらの水溶液が用いられる。
(易接着層用水溶液の調液)
以下の配合で易接着層用水溶液の調液を行った。
酸化錫微粒子分散液(平均粒径60nm) 固形分として16質量部
ポリウレタン(三井化学(株)製、タケラックWS−5100) 2.8質量部
架橋剤(日清紡ケミカル(株)製、カルボジライトV−02−L2の10%希釈液)
4.2質量部
界面活性剤A(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
0.2質量部
界面活性剤B(三洋化成工業(株)、ナロアクティーCL−95の10%希釈液、ノニオン性) 0.2質量部
水 76.6質量部
100質量部の1%酢酸に3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−403)48質量部を添加して十分に加水分解した後、テトラエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−04)15質量部を添加した。アルミニウムキレート錯体(川研ファインケミカル製、アルミキレートD)を11質量部添加し、ここに無機微粒子(日産化学工業(株)製、スノーテックスO33)を35質量部添加した。界面活性剤A(三洋化成工業(株)製、サンデットBL)の10%希釈液と界面活性剤B(三洋化成工業(株)、ナロアクティーCL−95)の10%希釈液を0.2質量部ずつ添加し、マット剤(日本触媒(株)製、シーホスターKE−P250)0.04質量部を添加し、固形分濃度が15%になるように水を添加してハードコート用水性組成物とした。
ガラス又はPETベースにコロナ処理を施し、上記の易接着層用水溶液をワイヤーバー用いて膜厚が7nmとなるように塗布し150℃にて2分間乾燥させた。再度コロナ処理を施し、上記ハードコート用水性組成物をワイヤーバーを用いて膜厚が1μmとなるように塗布し150℃にて2分間乾燥した。
上記のハードコート層の上に、透明導電膜としてITO膜を厚みが50nmとなるようにスパッタリング法で積層し、エッチング処理により透明導電膜をストライプ状にパターン加工した。
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−403)を21重量部と、1%酢酸(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)26重量部とを混合し十分加水分解した後、テトラエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−04)を9重量部上記加水分解液に添加し十分加水分解させた。加水分解液を2等分し片方に無機微粒子(堺化学工業株式会社、チタニア分散液SRD−W 15重量%水分散液)を480重量部加えた。もう片方にアルミキレートD(川研ファインケミカル製)を10重量部添加した。これらを混合し固形分濃度が15%になるように水を添加しオーバーコート用水性組成物とした。
得られたオーバーコート用水性組成物を、パターン加工されたITO膜上にワイヤーバーを用いて膜厚1μmとなるように塗布し、150℃にて2分間乾燥した。なお、実施例1で製造した積層体の構成は、図1(a)に示す通りである。
実施例1と同様に易接着層、ハードコート層、ITO膜を形成し、表1のように調液したオーバーコート用水性組成物を実施例1と同様に塗布しオーバーコート層を作成した。比較例1はハードコート用水性組成物を用いてオーバーコート層を作成した。
<屈折率>
屈折率の測定用にシリコンウエハー上に各オーバーコート用水性組成物を2μm程度の膜厚になるまで重ね塗りした後、SAIRON TECHNOLOGY社製プリズムカプラーSPA−4000を用いて屈折率を測定した。
黒い板の上にサンプルを置き、目視により透明導電膜のパターン部が視認できるかどうか以下の基準で評価した。基材フィルムの一方の面のみに透明導電膜が積層されているサンプルの場合、透明導電膜が上になるように置いて評価をした。
A:パターン部が視認できない。
B:パターン部が僅かに視認できる。
C:パターン部が明確に視認できる。
さらに、図1(b)に示すように、ハードコート層とITO層の間に屈折率調整層を形成し、得られた積層体について評価を行った。
実施例および比較例で得られたオーバーコート用水性組成物をそれぞれガラス基板に塗布したサンプル及びガラス基板のヘイズ値を日本電色工業(株)製のヘイズ測定機NDH5000を用いて測定し、塗布後のサンプルから塗布していないガラス基板のヘイズ値を引いた値を、そのオーバーコート用水性組成物から形成されたオーバーコート層のヘイズ値とした。
実施例で得られたオーバーコート層のヘイズ値は、いずれも0.5%以下であった。
3 易接着層
5 ハードコート層
6 屈折率調整層
7 透明導電層
10 オーバーコート層
20 積層体
Claims (19)
- 支持体と、前記支持体の一方の面側に形成される透明導電層と、前記透明導電層を介して前記支持体とは反対側に形成されるオーバーコート層とを有する積層体であって、
前記オーバーコート層は、アルコキシシランの縮合物と、屈折率が2.0以上の無機微粒子を含み、
前記オーバーコート層の屈折率が1.8以上であることを特徴とする積層体。 - 前記オーバーコート層のヘイズ値が0.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- 前記透明導電層は、パターン状に形成された透明導電層であり、
前記オーバーコート層は、前記パターン状に形成された透明導電層の面全体を覆うように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。 - 前記アルコキシシランが4官能アルコキシシラン及び3官能アルコキシシランを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記無機微粒子は、ジルコニア又はチタニアであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記無機微粒子の含有率は、前記オーバーコート層に対して、30〜75体積%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記オーバーコート層は、さらに硬化促進剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記硬化促進剤は、アルミニウムキレート錯体、チタンキレート錯体及びジルコニウムキレート錯体のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項7に記載の積層体。
- 前記硬化促進剤は、アルミニウムキレート錯体であることを特徴とする請求項7又は8に記載の積層体。
- 前記硬化促進剤の含有量は、前記アルコキシシランの質量に対して30質量%以上である請求項7〜9のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記支持体と前記透明導電層の間に、さらに、ハードコート層及び屈折率調整層の少なくとも1層を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記積層体は、さらに、易接着層、ハードコート層及び屈折率調整層を有し、
前記支持体の上に、前記易接着層、前記ハードコート層、前記屈折率調整層、前記透明導電層、及び前記オーバーコート層をこの順に有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の積層体。 - 前記支持体がポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の積層体を有する透明導電フィルム。
- 請求項14に記載の透明導電フィルムを有するタッチパネル。
- 支持体上に形成された透明導電層の一方の面上であって、支持体とは反対側にオーバーコート層を形成する工程を含み、
前記オーバーコート層の屈折率が1.8以上であり、
前記オーバーコート層を形成する工程は、アルコキシシランと、屈折率が2.0以上の無機微粒子を混合した水性組成物を前記透明導電層上に塗布し、乾燥させる工程を含むことを特徴とする積層体の製造方法。 - 請求項1〜13のいずれか1項に記載の積層体に含まれるオーバーコート層を形成するために用いられる水性組成物であって、アルコキシシランと、屈折率が2.0以上の無機微粒子を混合した水性組成物。
- さらに、硬化促進剤を有することを特徴とする請求項17に記載の水性組成物。
- 前記硬化促進剤の含有量は、前記アルコキシシランの質量に対して30質量%以上である請求項18に記載の水性組成物。
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