JP6021267B2 - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
支持体は、対向する第1の主面と第2の主面とを有する。支持体は、第1の主面と第2の主面との距離、即ち厚さが80μm以下であるシート状の形状を有する。支持体の厚さは80μm以下、好ましくは40μm以下、さらに好ましくは25μm以下である。なお、支持体の厚さは1μm以上であることが好ましい。支持体は、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、環状オレフィンポリマー(COP)、環状オレフィンコポリマー(COC)等の樹脂で構成される。支持体は、樹脂以外の組成物を含んでも良い。
無機層形成用の塗布液は、シラノールとシラノールを脱水縮合させる水溶性の硬化剤とを含んでいる。例えば、無機層形成用の塗布液は、有機ケイ素化合物とテトラアルコキシシランとを酸性の水溶液に溶解させてアルコキシシラン水溶液を調製し、この調製されたアルコキシシラン水溶液に水溶性の硬化剤を添加することで調製される。
ここで、R1はアミノ基と直接結合している炭素を除く、炭素数が1以上15以下の有機基、R2はメチル又はエチル基、R3は炭素数が1以上3以下のアルキル基、nは0又は1である。
有機層形成用の塗布液は活性線硬化樹脂を含んでいる。活性線硬化樹脂とは、紫外線、電磁波、粒子線等の活性線を照射することにより架橋反応、重合反応を経て硬化する樹脂をいう。活性線硬化樹脂として、例えば、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基を有する樹脂が使用される。中でも、光(紫外線)、電子線、放射線重合性のものが好ましく、光重合性官能基が好ましい。光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸ジエステル類;2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;等を挙げることができる。
アニオン性基は塩の状態であってもよい。アニオン性基と塩を形成するカチオンは、アルカリ金属イオンであることが好ましい。また、アニオン性基のプロトンは解離していてもよい。
厚さの異なる複数のPETフィルムを支持体として準備した。
以下の配合で、無機層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を塗布液サンプルAとする。
・テトラメトキシシラン 5.0質量部
(KBM−04、信越化学工業(株)製)
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 3.2質量部
(KBM−403、信越化学工業(株)製)
・2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 1.8質量部
(KBM−303、信越化学工業(株)製)
・酢酸水溶液(酢酸濃度=0.05%、pH=5.2) 10.0質量部
・硬化剤 0.8質量部
(ホウ酸、和光純薬工業(株)製)
・コロイダルシリカ 60.0質量部
(スノーテックスO、平均粒子径10nm〜20nm、固形分濃度20%、
pH=2.6、日産化学工業(株)製)
・界面活性剤 0.2質量部
(ナローアクティHN−100、三洋化成工業(株)製)
・界面活性剤 0.2質量部
(サンデットBL、固形分濃度43%、三洋化成工業(株)製)
塗布液サンプルAは、以下の方法で調製した。上記のように、この塗布液サンプルAでは、一般式(1)で表す有機ケイ素化合物62として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランとの2種類を用いた。まず、酸性水64としての酢酸水溶液を激しく攪拌しながら、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを、この酢酸水溶液中に3分間かけて滴下した。次に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを酢酸水溶液中に強く攪拌しながら3分間かけて添加した。次に、テトラアルコキシシラン61としてのテトラメトキシシランを、酢酸水溶液中に強く攪拌しながら5分かけて添加し、その後2時間攪拌を続けた。次に、このアルコキシシラン水溶液63にコロイダルシリカと、硬化剤65と、界面活性剤とを順次添加し、塗布液を調製した。
以下の配合で、有機層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を塗布液サンプルBとする。
・KBM−503(信越化学工業(株)製) 4部
・PET−30(日本化薬(株)製) 25部
・イルガキュア127(BASF(株)製) 1部
・メチルエチルケトン 70部
これらを混合し、塗布液を調製した。
塗布液サンプルA、塗布液サンプルB、及び支持体とから表1に示す積層フィルムを得た。表1において、第1層は支持体の上に形成される層を意味し、第2層は第1層の上に形成される層を意味する。
硬度は、鉛筆硬度で評価した。鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4の方法に準じて行った。
A:カットの縁が完全に滑らかで,どの格子の目にもはがれがない。
B:カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に15%を上回ることはない。
C:塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に15%以上である。
表1に示すように、本実施形態で製造された積層フィルムは、80μmの厚さの支持体、及び25μmの厚さの支持体において、硬度、カール、脆性の点で改善された。
Claims (6)
- 80μm以下の厚さを有するポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、環状オレフィンポリマー、又は環状オレフィンコポリマーで構成される支持体を搬送する工程と、
前記支持体の上に、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物との加水分解で生じるシラノールと前記シラノールを脱水縮合させる水溶性の硬化剤と、を含む無機層形成用の塗布液を塗布して、無機層形成用の層を形成する工程と、
前記無機層形成用の層を乾燥させて無機層を形成する工程と、
前記支持体の前記無機層の上に、活性線硬化樹脂を含む有機層形成用の塗布液を塗布して、有機層形成用の層を形成する工程と、
前記有機層形成用の層に活性線を照射して有機層を形成する工程と、
を有する積層フィルムの製造方法。
R 1 R 2 n Si(OR 3 ) 3−n ・・・(1)
(ここで、R 1 はアミノ基と直接結合している炭素を除く、炭素数が1以上15以下の有機基、R 2 はメチル又はエチル基、R 3 は炭素数が1以上3以下のアルキル基、nは0又は1である。) - 前記有機層形成用の塗布液はシランカップリング剤を含む請求項1に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記支持体は、前記無機層と対向する面に改質表面を有する請求項1又は2に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記支持体は、前記無機層と対向する面に接着層を有する請求項1から3の何れか1項に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記無機層の厚さが前記有機層の厚さより小さい請求項1から4の何れか1項に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記無機層の厚さが0.5μm以上である請求項1から5の何れか1項に記載の積層フィルムの製造方法。
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