JP2015090475A - 画像形成装置及び濃度むら補正方法 - Google Patents

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伸五 鈴木
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悟士 金子
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宏一 工藤
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秀二 平井
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淳 山根
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Abstract

【課題】補正対象の回転体の濃度むら成分を高精度に抽出できて濃度むらの補正を高精度に行うことができ、高画質化に寄与できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】濃度むら補正の必要があると判断された場合、濃度ムラ検出用パターンを作成して濃度むらを検出する。検出した濃度むらデータは感光体(回転体1)の回転位置検出信号を基準にして抽出して記憶する。感光体に対して現像ローラ(回転体2)の位相をずらし、上記と同様の方法により濃度むらデータを抽出して記憶する。この工程を濃度むら検出回数が所定の回数になるまで繰り返し行う。現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらデータをもとに補正テーブルを作成し、これに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを除去した出力画像を形成する。
【選択図】図24

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置及び濃度むら補正方法に関する。
トナーを用いて画像を形成する、いわゆる電子写真方式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置では、帯電装置によって像担持体を一様に帯電させ、形成すべき画像に対応して入力した画像データに基づいて露光装置によって像担持体に静電潜像を形成し、現像装置によって静電潜像にトナーを付着させて画像(可視像)を形成している。
電子写真方式の画像形成装置は、近年、印刷業界にも普及し始めており、高速出力かつ高画質化への要求が急速に高まっている。
このような要求に対応するため、高速出力対応の画像形成装置には様々な技術が搭載されている。
高画質化に関する要求項目の中では、頁内濃度均一性、すなわち用紙等の記録媒体の1枚に形成される画像の濃度均一性への要望が強く、ユーザーが画像形成装置を選定する際の一つの判断基準になっている。
そのため、頁内の濃度むらを極力抑制することが重要である。
濃度むらは、様々な要因によって発生することが知られている。
例えば、像担持体を一様に帯電したときに帯電の不均一性による帯電むら、露光装置の露光むら、感光体等の像担持体の回転振れや感度むら、現像ローラ等の現像剤担持体の回転振れや抵抗むら、トナーの帯電むら、転写ローラの転写むら等が挙げられる。
この中でも周期的に繰り返し発生する濃度むらは目立ち易く、特に像担持体及び現像剤担持体の回転振れや、像担持体の感度むらに起因する濃度むらは頁長さより周期が短いため、頁内に濃淡の濃度むらが周期的に繰り返し発生し、視認が容易であることから、クレーム対象となる場合が多い。
したがって、像担持体及び現像剤坦持体の回転振れや感度むらに起因する濃度むらを低減することが特に重要である。
像担持体の回転振れに起因する濃度むらに関して説明すると、電子写真方式を用いた画像形成装置では、現像剤担持体と像担持体との間の電位差によって発生する電界を利用して像担持体上にトナーを付着させて画像を形成する。
このため、像担持体の回転振れによって、現像剤担持体と像担持体との間隔である現像ギャップが変動すると、現像電界が変動して濃度変動が生じ、周期的な濃度むらが生じる。
なお、像担持体の回転振れに関して、回転振れ変化を小さくするため像担持体の製造に高精度な製法を用いるとコストアップとなるため、これは極力避けることが望ましい。
像担持体の感度むらに起因する濃度むらに関しては、例えば次の通りである。
すなわち、露光に対する像担持体の感度に、環境変動、経時劣化等の要因によってばらつきが発生する場合、一定の露光量で露光しても、像担持体の露光後の電位である明電位に差が出るため、現像電界が変動し、濃度変動が生じて濃度むらが生じる。
なお、像担持体の感度むらに関して、感度変化を小さくするため像担持体の製造に高精度な製法を用いるとコストアップとなるため、これは極力避けることが望ましい。
例えば、特許文献1に記載されているように、画像に周期的に発生する縞状の濃度むらを包括的に減少させることを目的とした技術が知られている。
この技術は、電子写真方式又は静電記録方式の画像形成装置に関するものであり、画像形成装置が、画像濃度の周期的な濃度変動データを予め格納する第1の変動データ格納手段と、かかる濃度変動データに基づいて画像形成条件を制御する第1の制御手段とを有している。
第1の変動データ格納手段が、少なくとも現像剤担持体の1周期に対応する濃度変動データを格納し、第1の制御手段が、帯電電圧、露光光量、現像電圧及び転写電圧の何れかを制御して、像担持体の回転周期に合わせて制御手段で濃度補正を行う補正方法となっている。
特許文献2には、現像剤担持体の回転周期に着目して濃度むらを低減する技術が記載されている。
この技術では、現像剤担持体の回転周期で生じる画像濃度むらを、現像バイアスを現像剤担持体の回転周期に応じて変化させることにより低減するものとなっている。
具体的には、像担持体上に形成したパターン画像から濃度むらを検出し、検出した濃度むら情報と現像剤担持体の回転の位相整合を行い、現像バイアスを制御するものである。
今までの像担持体の回転振れ等に起因する濃度むらの補正技術では、像担持体回転周期の濃度むらを補正するために少なくとも像担持体1周分の濃度むらプロファイルを測定している。
そして、像担持体の回転方向の基準とする位置(以下、「ホームポジション」と記載。現像剤担持体についても同様。)を基点にした平均濃度むらプロファイルを作成している。
平均濃度むらプロファイルに基づいて、濃度むらを打ち消すように、像担持体1周分の逆位相の補正テーブルを作成し、ホームポジション(HP)を基準に作成した補正テーブルを適用して現像バイアス等の作像プロセス条件を変化させている。
すなわち、この補正テーブルは、補正テーブル作成時における、像担持体のホームポジションを基準にした、像担持体及び現像剤担持体に起因する濃度むらだけでなく、全ての要因で発生する濃度むらを含むものから作成されたものである。
補正テーブルを作成したときと、実際にプリントするときで、像担持体に対する現像剤担持体の位相関係が変わらなければ問題はない。
しかし、一般に、像担持体と現像剤担持体は非同期であるため、像担持体の周回毎や、プリントジョブ終了後に再度、プリントジョブを実行するときに、像担持体に対する現像剤担持体の位相関係が変わる。
位相関係が変わると、濃度むらプロファイルが変わり、濃度むらの補正効果が得られないだけでなく、却って新たな濃度むらを作ってしまうという問題があった。
回転周期を整数倍に制御しても、同期を取らないとプリントジョブ毎に位相関係が変わる。
例えば、像担持体と現像剤担持体の回転周期を整数倍にして回転周期成分の位相関係が常に相対的に同じになるように制御し、濃度むらプロファイルが繰り返し同じになるように制御しても、プリントジョブ毎に像担持体と現像剤担持体の停止する位置が異なる。
用紙の種類に応じたプリント速度の異なるモードがあったり、現像能力を調整するために像担持体と現像剤担持体の回転速度を可変したりすると、常に同じ位相関係にすることは難しい。
出力した画像から濃度むらのプロフィルを測定して補正テーブルを作成するとき、出力される画像には、像担持体の回転周期の濃度むら及び現像剤担持体の回転周期の濃度むらのみでなく、中間転写ベルトの回転方向のむら、像担持体から中間転写ベルトへの一次転写時の濃度むら、転写ベルトから記録用紙への二次転写時の濃度むら等の様々な濃度むらの影響を受ける。
また、中間転写ベルト上に形成したトナー像から濃度むらプロフィルを測定して補正テーブルを作成するとき、トナー像には、像担持体の回転周期の濃度むら及び現像剤担持体の回転周期の濃度むらのみでなく、中間転写ベルトの回転方向のむら、像担持体から中間転写ベルトへの一次転写時の濃度むらの影響を受ける。
さらに、像担持体及び現像剤担持体といった回転体以外の濃度むらが混在し、像担持体又は現像剤担持体のホームポジションを基準にして濃度むらを抽出して補正テーブルを作成すると、この濃度むらは、回転毎に異なる。
このため、周回毎に補正テーブルとの差分が生じることになり、正確な補正をかけることができなかった。
したがって、単に濃度むらを測定して像担持体又は現像剤担持体の回転周期で切り出して補正テーブルを作成し、該補正テーブルに基づいて補正しただけでは周回毎に異なる濃度むらを完全に取り除くことができず、十分な補正効果が得られないという問題があった。
そこで、像担持体の回転振れ等に起因する濃度むらの補正技術として、像担持体の回転周期の濃度むらを補正するために像担持体数周分の濃度むらプロファイルを測定して補正する方法がある。
像担持体の回転周波数で周波数分析を行い、回転周波数に起因する濃度むら成分(濃度変動成分)を抽出して、その変動成分の逆位相の補正テーブルを作成し、作成した補正テーブルを適用して作像プロセス条件を変化させる制御方法である。
すなわち、この補正テーブルは、補正テーブル作成時における、像担持体のホームポジションを基準にした、像担持体の回転周波数に起因する濃度むらを含むものから作成されたものである。
また、同様の方法により、現像剤担持体の回転周波数に起因する濃度むら成分を抽出して補正することができる。
しかしながら、像担持体と現像剤担持体の濃度むら成分のある周波数が重複する場合、像担持体の成分のみを抽出することはできない。
例えば、像担持体のm次成分(mは正の整数)と、現像剤担持体のn次成分(nは正の整数)の周波数がほぼ一致する場合、像担持体のm次成分の濃度むらを抽出したとき、現像剤担持体のn次成分の濃度むらも切り分けできずに混在して抽出されてしまう。
したがって、像担持体のm次成分は、本来の像担持体のm次成分に現像剤担持体のn次成分が加算されたものとなる。
具体例で示すと、像担持体の回転周期が、400[ms]、現像剤担持体の回転周期が100[ms]であるとき、像担持体の1次成分の周波数は、2.5[Hz]、4次成分の周波数は10[Hz]、現像剤担持体の1次成分の周波数は10[Hz]である。
像担持体の回転周波数に起因する濃度むらを抽出するために、回転周波数で周波数分析すると、像担持体の4次成分と現像剤担持体の1次成分の周波数は共に10[Hz]で重複するため、混在して抽出される。
像担持体の4次成分と現像剤担持体の1次成分の周波数は同一であるが、像担持体と現像剤担持体は非同期である。
このため、像担持体のホームポジションを基準にして像担持体の回転周期に起因する濃度むらを補正する補正テーブルを作成すると、像担持体の位相は変わらないが、現像剤担持体の位相は補正テーブル作成時とプリント時で異なる。
したがって、この抽出した変動成分の逆位相の補正テーブルを作成し、作成した補正テーブルを適用して作像プロセス条件を変化させて制御した場合、像担持体のm次成分の補正量が実際の濃度変動に対して大きくなる。
このため、像担持体の回転周期をT[s]とすると、T/m[s]周期で、新たな濃度むらを作ってしまうという問題があった。
本発明は、このような現状に鑑みて創案されたもので、補正対象の回転体の濃度むら成分を高精度に抽出できて濃度むらの補正を高精度に行うことができ、高画質化に寄与できる画像形成装置の提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、回転体である像担持体と、前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、画像情報に基づいて前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、回転体である現像剤担持体を備え、前記静電潜像をトナー像として可視像化する現像手段と、前記回転体の回転方向における濃度むら検出用パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、前記像担持体と前記現像剤担持体のうち少なくとも一方が補正対象とされ、補正対象とした回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、前記像担持体と前記現像剤担持体のうち、補正対象の回転体とは別の方の回転体の位相をずらす位相変更手段と、濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記位相変更手段により位相をずらす毎に行って複数回実施する制御手段と、複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出する手段と、前記平均濃度むらから補正対象の回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する手段と、前記抽出した回転周期に起因する濃度むら成分に基づいて前記補正対象の回転体の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する手段と、を有し、前記補正テーブルに基づいて濃度制御を実施することを特徴とする。
また、本発明は、回転体である像担持体と、前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、
画像情報に基づいて前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、回転体である現像剤担持体を備え、前記静電潜像をトナー像として可視像化する現像手段と、前記回転体の回転方向における濃度むら検出用パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、前記像担持体と前記現像剤担持体のうち少なくとも一方が補正対象とされ、補正対象とした回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、を備えた画像形成装置における濃度むら補正方法において、濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記像担持体と前記現像剤担持体のうち、補正対象の回転体とは別の方の回転体の位相をずらしながら、位相をずらす毎に行って複数回実施し、複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出し、前記平均濃度むらから補正対象とした回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出し、前記抽出した濃度むら成分に基づいて該濃度むらを補正するための補正テーブルを作成し、前記補正テーブルに基づいて濃度制御を実施することを特徴とする。
本発明によれば、濃度むらを補正する回転体の周期成分と、補正対象でないもう一方の回転体の周期成分の周波数が重なるとき、もう一方の回転体の位相をずらして取得した平均濃度むらプロファイルを周波数分析して、補正対象でない周期成分を抽出させずに補正対象の周期成分のみを抽出して作成した濃度むら補正テーブルを用いて補正制御している。
これにより、濃度むらを補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減でき、濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概要構成図である。 画像形成装置の他例を示す概要構成図である。 画像形成装置の他例を示す概要構成図である。 トナー像検出センサの設置構成を示す部分斜視図である。 濃度ムラ検出用パターンの形成例を示す平面図で、(a)は直列配置の図、(b)は並列配置の図である。 回転位置検出信号と、トナー付着量検出信号と、これらをもとに作成される補正テーブルとの関係を示す特性図である。 濃度むら検出用パターン作成手段と制御部との関係を示すブロック図である。 トナー像検出センサで検出した濃度むら情報と、フォトインタラプタで検出した感光体ドラムの回転位置との関係を示す特性図である。 現像ローラの回転位置を検出する現像回転位置検出装置の斜視図である。 フォトインタラプタの出力と現像ローラの周期との関係を示す特性図である。 パターン画像の画像濃度の測定結果とフォトインタラプタの出力信号とを時間軸上で同期した状態で重ね合わせた特性図である。 現像ローラの回転毎にトナー付着量を切り出した波形を示す図である。 感光体ドラムの回転振れによる現像電界の変化を示す図である。 従来の感光体ドラムの回転振れによる濃度むらを補正する濃度むら補正方法1の制御動作を示すフローチャートである。 従来の濃度むら補正方法1を実施する制御ブロック図である。 従来の濃度むら補正方法1における濃度むらを示す特性図で、(a)は全体の濃度むらを示す図、(b)は感光体周期で周波数分析した回転周期成分の合成波で表した図、(c)は現像ローラ周期で周波数分析した回転周期成分の合成波で表した図である。 従来の濃度むら補正方法1における濃度むらを示す特性図で、(a)は全体の濃度むらを感光体のホームポジションを基準に周回毎に10周分を切り出した濃度むら測定データに基づく図、(b)は感光体回転周期成分の合成波を感光体のホームポジションを基準に周回毎に10周分を切り出した濃度むらデータに基づく図、(c)は現像ローラ回転周期成分の合成波を感光体のホームポジションを基準に10箇所を切り出した濃度むらデータに基づく図である。 従来の濃度むら補正方法2における電圧制御手段の構成を示すブロック図である。 濃度むら補正方法2の制御動作を示すフローチャートである。 従来の濃度むら補正方法2における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成を示すブロック図である。 従来の濃度むら補正方法2の説明における濃度むらを示す特性図で、(a)は全体の濃度むらを示す図、(b)は感光体周期の回転周期に起因する濃度むらを示す図、(c)は現像ローラ周期の回転周期に起因する濃度むらを示す図である。 従来の濃度むら補正方法2の説明における濃度むらを示す特性図で、(a)は感光体周期の回転周期に起因する濃度むらを回転周期成分の合成波で表した図、(b)は現像ローラ周期の回転周期に起因する濃度むらを回転周期成分の合成波で表した図である。 従来の濃度むら補正方法2の説明における濃度むらを示す特性図で、(a)は感光体の回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図、(b)は現像ローラの回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図である。 本発明の実施例1における濃度むら補正方法の制御動作を示すフローチャートである。 実施例1における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成を示すブロック図である。 実施例1における濃度むらを示す特性図で、(a)は全体の濃度むらを示す図、(b)は感光体周期の回転周期に起因する濃度むらを示す図、(c)は現像ローラ周期の回転周期に起因する濃度むらを示す図である。 実施例1における濃度むらを示す特性図で、(a)は感光体周期の回転周期に起因する濃度むらを回転周期成分の合成波で表した図、(b)は現像ローラ周期の回転周期に起因する濃度むらを回転周期成分の合成波で表した図である。 実施例1における濃度むらを示す特性図で、(a)は感光体の回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図、(b)は(a)の周波数を感光体回転周期の次数に置き換えた図である。 実施例1における濃度むらを示す特性図で、(a)は感光体の回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図、(b)は現像ローラの回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図である。 感光体に対して現像ローラの位相をずらす方法について説明する図である。 位相をずらす方法4について説明するブロック図である。 位相を90°毎ずらしたときの現像ローラ周期の濃度むらを示す図で、(a)は現像ローラ周期の濃度むらを示す図、(b)は現像ローラ1次成分を示す図、(c)は現像ローラ2次成分を示す図である。 現像ローラの位相を90°毎ずらして取得した濃度むらを示す特性図で、(a)は全ての濃度むらのプロファイルを示す図、(b)は平均濃度むらのプロファイルを示す図である。 現像ローラの位相の変化と感光体位置の検出タイミングとの関係を示す図である。 濃度むらを示す特性図で、(a)は濃度むらのプロファイルのうち感光体ホームポジションを基準に切り出した感光体周期の濃度むらを示す図、(b)は濃度むらのプロファイルのうち感光体ホームポジションを基準に切り出した現像ローラ周期の濃度むらを示す図である。 濃度むらを示す特性図で、(a)は現像ローラ周期の濃度むらを打ち消した後の平均濃度むらを示す図、(b)は打ち消し後の平均濃度むらプロファイルを現像ローラの回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図、(c)は打ち消し後の平均濃度むらプロファイルを感光体の回転周期で周波数分析して濃度変動成分を抽出した図である。 現像ローラの位相をランダムに変化させた場合の現像ローラ周期の濃度むらを示す特性図で、(a)は各位相での濃度むらを示す図、(b)は平均濃度むらプロファイルを示す図である。 実施例2における濃度むらを示す特性図で、(a)は現像ローラの位相をずらして求めた平均濃度むらプロファイルを感光体の回転周期で周波数分析して濃度むら成分を抽出した図、(b)は平均濃度むらプロファイルを現像ローラの回転周期で周波数分析して濃度むら成分を抽出した図である。 濃度むらを示す特性図で、(a)は現像ローラの位相をずらした10回の平均濃度むらを示す図、(b)、(c)は平均濃度むらを現像ローラ周期で周波数分解した図である。 感光体周期と現像ローラ周期の2つの補正テーブルを適用して濃度むら補正を行う方法について説明する図で、感光体と現像ローラとを独立のタイミングでバイアス更新する図である。 感光体周期と現像ローラ周期の2つの補正テーブルを適用して濃度むら補正を行う方法について説明する図で、感光体と現像ローラとを感光体に同期させてタイミングでバイアス更新する図である。 実施例5における濃度むら補正方法の制御動作を示すフローチャートである。 実施例7における補正テーブルの再作成について説明する図で、(a)は温度と位相差との関係を示す図、(b)、(c)は現像バイアスを印加する高圧電源の温度特性を示す図である。 実施例7における濃度むら補正方法の制御動作を示すフローチャートである。 濃度ムラ検出用パターンを画像間で形成するタイミングを示す図である。 実施例11における濃度むら補正方法の制御動作を示すフローチャートである。 現像バイアスと帯電バイアスの両方を補正する制御を説明する図で、(a)は感光体回転周期の濃度むらを示す図、(b)は回転周期の濃度むらを補正するために現像と帯電のバイアスを変調した状態を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図を参照して説明する。
まず、本発明を実施するための画像形成装置の構成例を3例説明する。
図1は、本発明を実施可能な電子写真式の画像形成装置として、4連タンデム型中間転写方式のフルカラー機の構成例を示している。
本発明は、後述の4連タンデム型直接転写方式のフルカラー機や、1ドラム型中間転写方式のフルカラー機等の他の画像形成装置においても実施可能である。また、本発明は、1ドラム型直接転写方式等のモノクロ機においても実施可能である。
図1に示すように、画像形成装置100は、像担持体で且つ中間転写体としての中間転写ベルト1と、中間転写ベルト1の水平な展張面に沿って並設された、像担持体で且つ潜像担持体でもある回転体としての感光体ドラム(以下、単に「感光体」ともいう)2Y、2M、2C、2Kとを有している。
符号に付記したY、M、C、Kはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色を示している。
イエローの作像ステーションを代表して説明する。
感光体ドラム2Yの周りには、その回転方向に順に、帯電手段としての帯電チャージャ3Y、感光体ドラム2Yの回転位置(位相)を検出する回転位置検出手段としてのフォトインタラプタ18Y、感光体ドラム2Yに静電潜像を形成する露光手段としての光書込ユニット4Y、感光体ドラム2Yの表面電位を検出する電位検出手段としての表面電位センサ19Y、静電潜像を可視像化する現像手段としての現像ユニット5Y、一次転写手段としての一次転写ローラ6Y、図示しないブレード及びブラシ等を備えた像担持体クリーニング手段としての感光体クリーニングユニット7Y、除電手段としてのクエンチングランプであるQL8Yが配置されている。
中間転写ベルト1にトナー像を形成するトナー像形成手段は、感光体ドラム2Y、帯電チャージャ3Y、光書込ユニット4Y、現像ユニット5Y、一次転写ローラ6Y等を用いて構成されている。
他の色の作像ステーションにおいても同様である。
中間転写ベルト1は、複数の支持部材としてのローラ11、12、13で回転可能に支持されており、ローラ12に対向する部位には、図示しないブレード及びブラシ等を備えたベルトクリーニングユニット15が設けられている。
中間転写ベルト1、ローラ11、12、13、ベルトクリーニングユニット15は、中間転写ユニット33を構成している。
ローラ13に対向する部位には、二次転写手段としての二次転写ローラ16が設けられている。
光書込ユニット4Y、4M、4C、4Kを備えた光書込ユニット4の上方には、画像読み取り手段としてのスキャナ部9、自動原稿供給手段としてのADF10等が設けられている。
装置本体99の下部には、複数の給紙部としての給紙トレイ17が設けられている。
各給紙トレイ17に収容された記録媒体としての記録紙20は、ピックアップローラ21、給紙ローラ対22で給紙され、搬送ローラ対23で搬送される。
その後、記録紙20は、レジストローラ対24により所定のタイミングで中間転写ベルト1と二次転写ローラ16とが互いに対向した二次転写部位であるニップ部N2へ送られる。
ニップ部N2の用紙搬送方向下流側には、定着手段としての定着ユニット25が設けられている。
図1において、符号26は排紙トレイを、符号27は両面プリント時のスイッチバックローラ対を、符号37は図示しないCPU並びに不揮発性メモリ及び揮発性メモリを搭載した制御手段としての制御部を示している。
現像ユニット5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kとある一定の距離である現像ギャップをとって対向配置された、現像剤担持体としての回転体である現像ローラ5Ya、5Ma、5Ca、5Kaを有している。
現像ローラ5Ya、5Ma、5Ca、5Kaは、現像ユニット5Y、5M、5C、5K内の、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する。
現像ローラ5Ya、5Ma、5Ca、5Kaは、担持した2成分現像剤中のトナーを感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向する現像ニップで感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに付着させ、感光体ドラム2Y、2M、2C、2K上に画像を形成する。
フォトインタラプタ18Y、18M、18C、18Kは、例えば特許文献2の図4に開示される構成を採用可能である。
本実施形態においては、感光体ドラム2の回転位置を検出する手段として、フォトインタラプタ18を用いて検出しているが、かかる手段は、ロータリエンコーダなど、回転位置を検出するものであればこの構成に限らない。
これらのことは、後述するように現像ローラ5Ya、5Ma、5Ca、5Kaの回転位置(位相)を検出する回転位置検出手段についても同様である。
表面電位センサ19は、光書込ユニット4により書き込まれた感光体ドラム2上の静電潜像の電位を検出する。
すなわち、現像ユニット5によってトナーを付着されて現像される前の感光体ドラム2の表面電位を検出する。
検出された表面電位は、帯電チャージャ3の帯電バイアス、光書込ユニット4のレーザーパワーなどのプロセス条件にフィードバックされ、画像濃度の安定性を保つのに用いられる。
光書込ユニット4は、画像情報に基づいて、図示しないレーザー制御部によって4つの図示しない半導体レーザーを駆動し、帯電チャージャ3により暗中にて一様に帯電された感光体ドラム2のそれぞれを照射する4つの書込光を出射する。
光書込ユニット4は、この書込光により、各感光体ドラム2のそれぞれを暗中にて走査して、各感光体ドラム2の表面にY、M、C、K用の静電潜像を書き込む。
本実施形態では光書込ユニット4として、図示しない半導体レーザーから出射したレーザー光を図示しないポリゴンミラーによって偏向せしめながら、図示しない反射ミラーで反射させたり光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。
光書込ユニット4は、かかる構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
画像形成装置100の画像形成動作を一通り説明する。
プリント開始命令が入力されると、感光体ドラム2の周辺、中間転写ベルト1の周辺、給紙搬送経路等にある各ローラが既定のタイミングで回転し始め、給紙トレイ17から記録紙の給紙が開始される。
一方、各感光体ドラム2は帯電チャージャ3によってその表面を一様な電位に帯電され、光書込ユニット4から照射される書込み光によってその表面を画像データに従って露光される。
露光された後の電位パターンを静電潜像と呼ぶが、この静電潜像を担持した感光体ドラム2の表面に、現像ユニット5からトナーを供給されることにより、感光体ドラム2に担持されている静電潜像が特定色に現像される。
図1の構成においては感光体ドラム2が四色分あるので、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(色順はシステムによって異なる)のトナー像が各感光体ドラム2上に現像されることになる。
各感光体ドラム2上に現像されたトナー像は、感光体ドラム2と中間転写ベルト1との接点である1次転写部としてのニップ部N1において、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向して設置された一次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kに印加される一次転写バイアス及び押圧力によって、中間転写ベルト1上に転写される。
この一次転写動作をタイミングを合わせながら4色分繰り返すことにより、中間転写ベルト1上にフルカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト1上に形成されたフルカラートナー像は、ニップ部N2において、レジストローラ対24によってタイミングを合わせて搬送されてくる記録紙20に転写される。
このとき、二次転写ローラ16に印加される二次転写バイアス及び押圧力によって二次転写が行われる。
フルカラートナー像が転写された記録紙20は、定着ユニット25を通過することにより、その記録紙20の表面に担持されているトナー像が加熱定着される。
片面プリントならばそのまま直線搬送されて排紙トレイ26へ搬送され、両面プリントならば搬送方向を下向きに変えられ用紙反転部へ搬送されていく。
用紙反転部へ到達した記録紙20は、ここでスイッチバックローラ対27により搬送方向を逆転されて紙の後端から用紙反転部を出て行く。これをスイッチバック動作と呼び、この動作によって記録紙20の表裏が反転される。
表裏反転された記録紙20は定着ユニット25の方には戻らず、再給紙搬送経路を通過して本来の給紙経路に合流する。
この後は表面プリントの時と同じ様にトナー像を転写されて、定着ユニット25を通過して排紙される。これが両面プリント動作である。
各部の動作を最後まで説明すると、ニップ部N1を通過した感光体ドラム2はその表面に一次転写残トナーを担持しており、これを感光体クリーニングユニット7Y、7M、7C、7Kにより除去される。
その後、QL8Y、8M、8C、8Kによってその表面を一様に除電されて次の画像のための帯電に備える。
ニップ部N2を通過した中間転写ベルト1に関しても、その表面に二次転写残トナーを担持しているが、こちらもベルトクリーニングユニット15によってこれを除去され、次のトナー像の転写に備える。
この様な動作の繰り返しで、片面プリント若しくは両面プリントが行われる。
画像形成装置100は、中間転写ベルト1の外周面に形成されたトナー像の濃度を検出する濃度検出手段として、光学センサなどで構成された光学センサユニットであるトナー像検出センサ30を備えている。
中間転写ベルト1の外周面に形成されるトナー像には、濃度むら検出用パターン(以下、「トナーパターン」、「パターン画像」ともいう)が含まれる。
トナー像検出センサ30は、換言すればトナー付着量検出センサとして機能する。
図1に示した構成例では、中間転写ベルト1の、ローラ11に巻き付いている部分に対向する位置である二次転写前の位置P1に、トナー像検出センサ30が配置されている。
トナー像検出センサ30は、同図に示すように、N2の下流側の位置である二次転写後の位置P2に配置しても良い。
トナー像検出センサ30を位置P2のようなニップ部N2の下流側に配置する場合には、同図に示すように、中間転写ベルト1の内方に中間転写ベルト1の振れ止めのためのローラ14を設け、このローラ14に対向するようにトナー像検出センサ30を設けることが好ましい。
トナー像検出センサ30の上述した二種類の配置位置のうち、二次転写前の位置P1は、二次転写工程前の中間転写ベルト1上のトナーパターンを検出する位置であり、マシンレイアウトの制約がなければ、この構成が採用されることが多い。
補正制御用のトナーパターンのトナー像を形成してすぐに検出するため、待ち時間も少なく、また、トナーパターンのトナー像にニップ部N2をすり抜けさせる必要がないため、そのための工夫が不要だからである。
しかしながら、4色目(図1の例ではブラック)の作像ステーション直後がニップ部N2のような二次転写位置になっている機種も多く、その場合、上述の位置P1にセンサを設置するのはスペース的に困難である。
そのような場合は、二次転写後の位置である位置P2にトナー像検出センサ30を設置し、中間転写ベルト1上に形成したトナーパターンのトナー像を、ニップ部N2をスルーさせた後、そのトナー像の濃度をトナー像検出センサ30で検出することになる。
ニップ部N2をスルーさせる方式としては、二次転写ローラ16の中間転写ベルト1からの離間、二次転写ローラ16への逆バイアスの印加等が考えられるが、ここでは特に限定しない。
図2は、本発明を実施可能な画像形成装置の他の構成例を示す概略構成図である。なお、図2において、図1に示した画像形成装置100と同様な部材や装置については同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
図2に示す画像形成装置100'は、1ドラム型中間転写方式のフルカラー機であり、ドラム状の像担持体である感光体ドラム2と、これに対向する現像手段としてのリボルバ現像ユニット51とを備えている。
リボルバ現像ユニット51は、回転軸を中心にして回転する保持体によって現像手段としての4つの現像器51Y、51M、51C、51Kを保持している。
現像器51Y、51M、51C、51Kは、感光体ドラム2上の静電潜像をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーによって現像するものである。
リボルバ現像ユニット51は、保持体を回転させることで、現像器51Y、51M、51C、51Kのうち、任意の色の現像器を感光体ドラム2に対向する現像位置に移動させて、感光体ドラム2上の静電潜像を任意の色に現像する。
フルカラー画像を形成する場合には、例えば無端状の中間転写ベルト1を約4周させる過程で感光体ドラム2にY、M、C、K用の静電潜像を順次形成しながら、それらをY、M、C、K用の現像器51Y、51M、51C、51Kによって順次現像していく。
感光体ドラム2上で得られたY、M、C、Kトナー像をニップ部N1において中間転写ベルト1に順次重ね合わせて転写していく。
中間転写ベルト1の支持部材であるローラ13と二次転写ユニット28の二次転写ローラ16とが対向しているニップ部N2は、中間転写ベルト1と二次転写ユニット28の転写搬送ベルト28aとが所定のニップ幅で接触した二次転写ニップであるニップ部となっている。
このニップ部N2を上述した中間転写ベルト1上の4色重ね合わせトナー像が通過するとき、その通過にタイミングを合わせて二次転写ユニット28の転写搬送ベルト28aで搬送されてきた記録紙20に対して、中間転写ベルト1上の4色重ね合わせトナー像が一括して二次転写される。
記録紙20の両面に画像を形成する場合は、定着ユニット25を通過した記録紙20が両面ユニット17'に搬送され、両面ユニット17'で表裏反転された記録紙20が再度、ニップ部N2に搬送され、その記録紙20の裏面に中間転写ベルト1上の4色重ね合わせトナー像が一括して二次転写される。
図2に示した構成の画像形成装置100'では、中間転写ベルト1の、ローラ11に巻き付いている部分に対向する位置である二次転写前の位置P3に、トナー像検出センサ30が配置されている。
図3は、本発明を実施可能な画像形成装置の更に他の構成例を示す概略構成図である。なお、図3において、図1の画像形成装置100と同様な部材や装置については同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
図3に示す画像形成装置100"は、4連タンデム型直接転写方式のフルカラー機であり、4組の作像ステーションの下方に、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに形成されたトナー像を記録紙20に転写する転写ユニット29を備えている。
転写ユニット29は、複数の支持部材としてのローラ11a〜11dで回転可能に支持された無端状の転写搬送ベルト29aを有している。
転写搬送ベルト29aは駆動ローラ11aと従動ローラ11b〜11dとに掛け回され、所定のタイミングで図中反時計回り方向に回転駆動しながら、記録紙20を担持して各作像ステーションの転写位置Nを通過するように搬送する。
転写搬送ベルト29aの内側には、各転写位置Nにおいて転写電荷を付与して各感光体ドラム2上のトナー像を記録紙20に転写するための転写ローラ6Y、6M、6C、6Kが設けられている。
図3に示す画像形成装置100"において、例えば4色重ね合わせのフルカラーモードが図示しない操作部で選択されたときは、各色の作像ステーションの感光体ドラム2それぞれに各色のトナー像を形成する画像形成工程が記録紙20の搬送に同期させて実行される。
一方、給紙トレイ17から給送された記録紙20は、レジストローラ対24により所定のタイミングで送り出されて転写搬送ベルト29aに担持され、各作像ステーションの転写位置Nを通過するように搬送される。
各色のトナー像が転写され4色重ね合わせのカラー画像が形成された記録紙20は、定着ユニット25でトナー像が定着された後、排紙トレイ26上に排出される。
図3に示した構成の画像形成装置100"では、転写ユニット29の記録紙搬送方向の最下流側で転写搬送ベルト29aのローラ11aに巻き付いている部分に対向する位置である定着前の位置P4に、トナー像検出センサ30が配置されている。
なお、図1〜図3のそれぞれに示した画像形成装置100、100'、100"の構成例において、各感光体ドラム2のそれぞれの表面に対向するようにトナー像検出センサ30を設置してもよい。
この場合のトナー像検出センサ30の設置位置は、現像ユニット5又はリボルバ現像ユニット51による現像位置から中間転写ベルト1又は転写搬送ベルト28a、29aへの転写位置であるニップ部N1又は転写位置Nに至るまでの間となる。
[画像濃度むらの補正制御]
次に、上記構成の画像形成装置100、100'、100"におけるトナーパターンの濃度の検出結果に基づく画像濃度むらの補正制御について説明する。
この補正制御は、形成する画像の高画質化を図るため、いわゆるパターン画像を形成し、形成されたパターン画像の画像濃度を用いて、ユーザーの指定によって形成する画像の濃度を調整するものである。
なお、以下の説明では、画像形成装置100で実施した場合について説明するが、画像形成装置100'、100"についても同様に実施される。
図4は、トナー像検出センサ30の設置状況の一例を示す部分斜視図である。
図4は、画像形成装置100における二次転写前の位置P1にトナー像検出センサ30を設置した例を示している。
トナー像検出センサ30は、センサ基板32に濃度検出手段としての光学センサであるセンサヘッド31を4つ搭載した4ヘッドタイプである。
そのため、図4の例では、記録紙20の搬送方向と直交する主走査対応方向、言い換えると感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの軸方向にそれぞれのセンサヘッド31を設置している。
この構成であれば主走査対応方向における4箇所のトナー付着量を同時に測定可能であって、各センサヘッド31を各色専用に用いることが可能である。
なお、トナー像検出センサ30におけるセンサヘッドの数は4個に限定されるものではなく、例えば、1〜3個のセンサヘッドを構成であってもよいし、5個以上のセンサヘッドを構成であってもよい。
各センサヘッド31は、検出対象物である中間転写ベルト1のベルト表面との間に、検出距離として5mm程度の距離を設けて対向するように配設されている。
本実施形態では、トナー像検出センサ30を中間転写ベルト1近傍に設け、中間転写ベルト1上のトナー付着量に基づいて作像条件を決定するとともに、中間転写ベルト1上のトナー付着位置に基づいて作像タイミングを決定する。
しかしながら、トナー像検出センサ30は感光体ドラム2に対向するように配設されていても構わないし、中間転写ベルト1から画像を転写された記録紙20に対向するように、例えば図2に示した転写搬送ベルト28aに対向する位置に配設されていても良い。
トナー像検出センサ30を感光体ドラム2に対向するように配設する場合には、感光体ドラム2の回転方向において、現像位置の下流側かつ転写位置の上流側の位置で感光体ドラム2に対向するようにする。
トナー像検出センサ30からの出力は、制御部37において付着量変換アルゴリズムによってトナー付着量に変換され、トナー付着量が認識され、制御部37に備えられた不揮発性メモリ又は揮発性メモリに画像濃度として記憶される。
この点、制御部37は画像濃度記憶手段として機能する。画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、かかる画像濃度を時系列データとして記憶する。
付着量変換アルゴリズムについては従来技術と同様であるため省略する。
制御部37に備えられた不揮発性メモリ又は揮発性メモリには、その他、表面電位センサ19、フォトインタラプタ18等の各センサの出力や補正用データ、制御結果などに関する様々な情報が記憶されている。
制御部37は、表面電位センサ19によって検出された表面電位を記憶する点において、表面電位記憶手段として機能する。
また、制御部37は、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置を記憶する点において、回転位置記憶手段として機能する。
濃度むら検出用パターンは、図5に示すように、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色について、画像濃度が高濃度となるシャドウ部、本実施形態ではベタ画像となるように形成する。
パターン画像は、高濃度であるほど、画像濃度の変動を検出しやすいためであり、また、高濃度のパターン画像としてベタ画像が典型的であるためである。
パターン画像は、本形態ではベタ画像であるが、画像濃度の変動が検出されるのであれば、これよりも濃度の低い画像であっても良い。各色のパターン画像は同一形状である。
濃度むら検出用パターンは、同図の左右方向に対応した副走査方向、すなわち感光体ドラム2の回転方向に沿った方向に長い帯パターンとなるように形成される。
副走査方向におけるパターン画像の長さは、感光体ドラム2の少なくとも回転方向1周長分とされ、本実施形態では3周長分としている。
濃度むら検出用パターンは、画像形成装置100における画像の濃度の調整が、各感光体ドラム2と現像ローラ5Ya、5Ma、5Ca、5Kaとの間隔である現像ギャップの変動に基づく画像濃度のむらを抑制するように行われるようにするためである。
この点についてより詳しく説明する。
かかる現像ギャップの変動の要因の1つとして、感光体ドラム2の回転振れが挙げられ、この回転振れの要因として、例えば感光体ドラム2の回転中心位置の偏心が挙げられる。
よって、現像ギャップの変動に基づく画像濃度のむらには、感光体ドラム2の回転周期に応じて発生する成分である回転変動成分が含まれている。
この成分を検出するには、副走査方向におけるパターン画像の長さとして、感光体ドラム2の少なくとも1周長分の長さを要する。
図5(a)においては、各色のベタ帯パターンを、同図の上下方向に対応した主走査方向、すなわち副走査方向に直交する方向において、互いに同位置に形成している。
この位置は、主走査方向におけるトナー像検出センサ30の検出領域、具体的にはセンサヘッド31の配設位置に一致する。
なお、この位置は、図5(a)においては、主走査方向における中央部となっているが、これに限らず、主走査方向における端部であっても良い。
図5(b)においては、各色のベタ帯パターンを、主走査方向において、互いに異なる位置に形成している。
この位置はそれぞれ、主走査方向におけるトナー像検出センサ30の検出領域、具体的にはセンサヘッド31の配設位置に一致する。
図5(a)に示したように濃度むら検出用パターンを形成すると、各パターンの画像濃度を検出するセンサヘッド31の数が1つで済むという利点がある。
図5(b)に示したように濃度むら検出用パターンを形成すると、各色のパターンを副走査方向において重複するように形成することで、画像濃度の検出を完了するまでの時間が短くて済むという利点がある。
なお、トナー像検出センサ30は、すでに述べたように、各感光体ドラム2のそれぞれに対して設け、感光体ドラム2上に形成された画像の濃度を検出するようにしても良い。
このようにすれば、中間転写ベルト1の走行変動による影響が回避される。
トナー像検出センサ30は、すでに述べたように、中間転写ベルト1から画像を転写された記録紙20に対向するように設け、記録紙20上に形成された画像の濃度を検出するようにしても良く、このようにすれば、記録紙20の走行変動による影響が回避される。
濃度むら検出用パターンは、画像濃度のむらに含まれる上述した成分を検出するために形成される。
画像濃度のむらに含まれる上述した成分を検出するため、濃度むら検出用パターンを形成するときの画像形成条件は一定に維持される。
具体的には画像を形成するための要素、すなわち例えば帯電チャージャ3における帯電条件、光書込ユニット4における露光条件、言い換えると書き込み条件、現像ユニット5における現像条件、一次転写ローラ6における転写条件等の要素は、一定に維持される。
ここでの帯電条件としては帯電バイアスが挙げられ、書き込み条件としては書込光の強度が挙げられ、現像条件としては現像バイアスが挙げられ、転写条件としては転写バイアスが挙げられる。
帯電チャージャ3、光書込ユニット4、現像ユニット5、一次転写ローラ6等は、パターンを作成するにあたって、現像、帯電、露光等の一連の電子写真式の画像形成装置の作像プロセスを担う濃度むら検出用パターン作成手段としてのパターン作成手段(図7参照)として機能する。
現像ギャップの変動、感光体ドラム2の感度むらなどがなければ、画像形成条件を一定に維持してベタ画像を形成すると、その画像濃度は均一となる。
しかし、画像形成条件を一定に維持してベタ画像を形成しても、上述のように、実際には、現像ギャップの変動、感光体ドラム2の感度むらなどによって、画像濃度は変動する。
この画像濃度の変動は、トナー像検出センサ30によって、副走査方向に長い帯状パターンであるベタ画像(濃度むら検出用パターン)の画像濃度を検出することによって検出される。
具体的には、トナー像検出センサ30の検出信号は、制御部37に時系列データとして入力され、制御部37において、トナー付着量が時系列で認識され、画像濃度記憶手段としての機能により、時系列の画像濃度として記憶される。
画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、フォトインタラプタ18からの信号に基づき、かかる画像濃度を、感光体ドラム2の位相と関連付ける。
そして、感光体ドラム2の回転周期で処理を行うことで、感光体ドラム2の位相と関連付けられた画像濃度を取得し、これを記憶する。
図6に、フォトインタラプタ18によって検出される回転位置検出信号、トナー像検出センサ30によるトナー付着量検出信号、これらの信号をもとに作成される画像形成条件である補正テーブル(制御テーブル)の関係の例を示す。
図6は、感光体ドラム2の2周分の信号を示している。
なお、第1の画像形成条件と第2の画像形成条件とを重畳したものは、図6において、決定した画像形成条件として示されている。
また、パターン画像の濃度むらは、図6において、トナー付着量検出信号として示されている。
図6に示されているように、トナー付着量検出信号は回転位置検出信号の周期と同じ周期で変動している。
これに合わせて、第1の画像形成条件決定手段として機能する制御部37による第1の画像形成条件の算出、決定と、第2の画像形成条件決定手段として機能する制御部37による第2の画像形成条件の算出、決定と、第1の画像形成条件に応じた現像ユニット5の動作と、第2の画像形成条件に応じた帯電チャージャ3の動作とは、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置に同期させて行われる。
図6からわかるように、第1の画像形成条件と第2の画像形成条件とを重畳した画像形成条件は、濃度むらをキャンセル、言い換えると相殺する波形となる時系列データとして作成される。
そのため、画像形成条件である補正テーブルはトナー付着量検出信号と逆位相になるように決定されている。
ここで、第1の画像形成条件として用いられ得る画像濃度制御パラメータである現像バイアスや露光パワー、第2の画像形成条件として用いられる画像濃度制御パラメータである帯電バイアスは、符号がマイナスである場合や、その絶対値が大きくなると付着量が減る場合がある。
このため、逆位相と表現するのが適切でない場合があるが、トナー付着量検出信号が示す付着量変動を打ち消す方向の補正テーブルを作る、つまり逆位相の付着量変動を作り出す補正テーブルを作るという意味で、ここでは逆位相と表現している。
この補正テーブルを決定する際のゲイン、すなわちトナー付着量検出信号の変動量[V]に対して補正テーブルの変動量を何[V]にするかについて(後述の各調整ゲインに相当)は、原理的には理論値から求められるが、実機搭載に際しては、理論値をもとに実機検証して、最終的には実験データから決定することになる可能性が高いと想定される。
このようにして決められたゲインで決定された補正テーブルが、回転位置検出信号との間に、例えば図6に示すタイミング関係を持っている。
図6に示されている例では、補正テーブルの先頭は回転位置検出信号発生時点とされている。
ここで、この補正テーブルが現像バイアス補正テーブルであるとすると、現像ニップからトナー像検出センサ30間の距離、すなわちトナー像の移動距離を考慮して補正テーブル適用のタイミングを決める必要がある。
かかる距離が、感光体周長のちょうど整数倍である場合、回転位置検出信号のタイミングに合わせて、補正テーブルを先頭から適用すれば良い。
かかる距離が感光体周長の整数倍からずれている場合は、ずれの距離分だけタイミングをずらして補正テーブルを適用すれば良い。
同様に、露光パワーの補正テーブルであれば露光位置からトナー像検出センサ30間距離を考慮して補正テーブルを適用することになる。
同様に、帯電バイアスの補正テーブルであれば帯電位置からトナー像検出センサ30間距離を考慮して補正テーブルを適用することになる。
実際には、高圧電源の出力応答性の遅延や、部品精度ばらつき、組み付け精度ばらつき等によるレイアウト距離の誤差による位相ずれが生じるため、これらの位相ずれ分を調整して補正テーブルを適用することにより、補正精度を向上させることができる。
濃度むら検出用パターンの形成は、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置に基づいて行われる。
図6に示されている例では、副走査方向におけるパターン画像の先頭位置が回転位置検出信号の立ち上がりタイミングと同期するように、パターン画像の形成が行われるようになっている。
このタイミングでの濃度むら検出用パターンの形成を可能とするため、図7に示すように、制御部37に、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置に関する検出信号が入力される。
この検出信号は、制御部37を介して、パターン形成手段に送信され、パターン形成手段は、入力された検出信号に基づいてパターン画像を形成する。
また、図7に示されているように、制御部37に、トナー像検出センサ30によって検出されたパターン画像の濃度に関する検出信号が入力される。
これらの検出信号の入力により、トナー像検出センサ30で検出した濃度むら情報と、フォトインタラプタ18で検出した感光体ドラム2の回転位置との関係は、例えば図8に示すようにして得られる。
なお、制御部37のCPUにおいては、トナー像検出センサ30によって取得したパターン画像の演算、具体的には、フォトインタラプタ18の信号に基づいた、上述の処理等が実施される。
図8に示されているように、本実施形態では、図6に示した各タイミングの関係が得られるように、パターン画像の先頭部分にフォトインタラプタ18の信号が来るように、パターン形成手段のパターン書き込み位置を決めている。
具体的には、トナー像検出センサ30とフォトインタラプタ18との位相関係をあらかじめ求めておき、トナー像検出センサ30で検出した場合に濃度むら検出用パターンの先頭部分が来るように、パターン作成部の露光開始位置を変更している。
本実施例では、パターン先頭に合わせて、光書込ユニット4による露光開始位置を決める構成としている。
しかしながら、パターン先頭部分は付着量が不安定であるため、先頭から、トナー付着量が安定する程度に短い所定距離にフォトインタラプタ18の検出信号が来るように、光書込ユニット4による露光開始位置を決めても構わない。
このような、濃度むら検出パターン画像の、副走査方向に沿った方向における先端位置の決定にあたっては、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置と、光書込ユニット4によって書き込まれた感光体ドラム2上の静電潜像形成位置、すなわち露光位置である書込位置からトナー像検出センサ30の検出位置までのレイアウト距離と、このレイアウト距離におけるプロセス線速とに関するデータが必要である。
これらのデータは、制御部37に備えられた不揮発性メモリ又は揮発性メモリに記憶されており、これらのデータに応じて、パターン画像の、副走査方向に沿った方向における先端位置が決定される。
ここで、かかるレイアウト距離は、光書込ユニット4によって書き込まれた感光体ドラム2上の書込位置と、トナー像検出センサ30によるパターン画像の検出位置との間の区間の、副走査方向に沿った方向における距離を意味する。
また、かかるレイアウト距離におけるプロセス線速は、かかる区間に含まれる回転体である感光体ドラム2の、副走査方向に沿った方向における移動速度である。
パターン画像の、副走査方向に沿った方向における後端位置も、上述のように決定される先端位置と同様にして決定しても良い。
また、かかる先端位置が任意に決定される場合であっても、かかる後端位置を上述のデータに応じて決定しても良い。
このような、かかる先端位置及び/又は後端位置の、上述のデータに応じた決定は、フォトインタラプタ18による感光体ドラム2の回転位置の検出からの経過時間に基づいて行っても良い。
この場合にも、かかる先端位置及び/又は後端位置の決定は、実質的に上述のデータに応じて行われることとなる。
この場合、パターン画像の書き出しは任意に行い、露光終了位置を感光体ドラム2の周長の整数倍となるように決定しても良い。
かかる経過時間は、例えば制御部37のCPUによって計測することが可能である。この計測を行うとき、制御部37は、かかる経過時間を計測する経過時間計測手段として機能する。
このようにして、図6に示した各タイミングの関係が得られ、濃度むら検出用パターンの形成が、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置に同期させて行われることとなる。
そのため、レイアウト距離が各色で互いに異なることから、濃度むら検出用パターンの形成位置が各色の作像ステーションごとに副走査方向で異なるように調整されることとなり得る。
よって、図5(b)に示したように、副走査方向における各色のパターン画像の形成位置は、互いに異なり得る。
このようなタイミング制御によって、パターン画像の副走査方向における長さを、感光体周長の整数倍か、これに加えて、例えばトナー濃度が安定する程度の若干の余裕を見込んだ長さに精度よく設定することが可能となる。
このため、感光体回転周期に対応した第1の画像形成条件、第2の画像形成条件を決定するのに必要且つ十分な長さとすることが可能となる。
これにより、パターン画像の副走査方向における長さに、例えば感光体周長に一致するほどの大きな余裕を持たせることが不要となって、トナーイールドや制御時間が低減される。
以上の説明においては、現像ギャップを形成する回転体である感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとのうち、感光体ドラム2の回転変動成分である回転振れによって、現像ギャップの変動が生じる場合を想定している。
しかし、現像ギャップの変動は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転変動成分である回転振れによっても生じる。
そのため、トナー像検出センサ30によって濃度が検出されるパターン画像を形成する回転体を、感光体ドラム2とともに、あるいはこれに代えて現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとし、フォトインタラプタ18のような回転位置検出手段を用いて現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて、濃度むらの検出、第1の画像形成条件、第2の画像形成条件の決定を行うようにしてもよい。
[回転位置検出手段]
図9に、現像剤担持体である現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出する回転位置検出手段としてのフォトインタラプタ71を備えた現像回転位置検出装置70を示す。
現像回転位置検出装置70は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaのそれぞれに対して別個に設けられているが、互いに同構成であって、同図に示す構成となっている。
また、図9に示されているように、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaはそれぞれ、その回転中心軸をなす軸76が、カップリング77を介して駆動モータ78の出力軸である軸79に接続されており、駆動モータ78の駆動によって回転駆動されるようになっている。
回転位置検出装置70は、フォトインタラプタ71の他に、軸79と一体に設けられ軸79の回転に伴って回転移動する遮光部材72を有している。
遮光部材72は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転に従い、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaが所定の回転位置を占めたときにフォトインタラプタ71によって検出される。
これにより、フォトインタラプタ71は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出するようになっている。
上述のフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kも同様にして感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置を検出するようになっている。
図9に示した例では、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの駆動に関し、駆動モータ直結のダイレクトドライブ方式を用いているが、駆動モータ78からの動力伝達の間に減速機構が入っていても良い。
但し、減速機構を採用する場合、遮光部材72は現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaと同じ回転数になるよう、軸76上に設置しておくことが望ましい。
このことは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置を検出する場合についても同様である。
図10は、フォトインタラプタ71の出力例を示している。現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaと同期して回転する遮光部材72がフォトインタラプタ71を通過するときに出力がほぼ0Vまで低下していることが分かる。
このエッジを利用して、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出する。
このような現像回転位置検出装置70により検出した回転位置信号に基づいて、上述したデータ処理や、各種補正と同様の処理、補正、制御を実施する。
例えば、トナー像検出センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度の処理は、フォトインタラプタ71からの信号に基づいて行われる。
すなわち、画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、フォトインタラプタ71からの信号に基づき、かかる画像濃度を、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの位相と関連付ける。
現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期で処理を行うことで、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの位相と関連付けられた画像濃度を取得し、これを記憶する。
これを測定データに沿って説明すると次のとおりである。
図11に、トナー像検出センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度の測定結果と、フォトインタラプタ71の出力信号とを、同図に示されたグラフの横軸にとった時間軸上に、同期した状態で重ね合わせて示す。
同図に示されたグラフの縦軸はトナー付着量[mg/cm×1000]である。
パターン画像は、図5に示して説明した通りであり、これをトナー像検出センサ30で検出し、トナー付着量に変換している。
付着量変換アルゴリズムについては、すでに述べた通り、従来技術と同様である。
図11中において、山型の線は画像濃度に対応したトナー付着量を示し、矩形型の線が、フォトインタラプタ71の出力を示している。
図11に示されたトナー付着量より、パターン画像には現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期に対応した周期的なむらが発生していることがわかる。
この周期的なむらには、他の周期的変動成分、例えば感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転振れによる濃度むら等のノイズが含まれている。
そこで、トナー像検出センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度を、フォトインタラプタ71の出力信号で切り出し、処理を施して、この結果を画像濃度、言い換えるとトナー付着量に関する補正データとして、画像濃度記憶手段としての制御部37により、時系列の画像濃度として記憶する。
図12に、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転毎にトナー付着量を切り出した波形を示す。
1回転毎にみると、トナー像検出センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度を示すN1〜N10で示される細線の波形が、他の周期変動成分を含んで暴れているが、同図に太線で示した平均処理結果で示されている通り、平均処理を行うことで、本来の現像ローラ周期成分が抽出される。
すでに述べた、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期での処理も、このようにして行っている。
よって、ここでは、感光体周期濃度むらデータ、現像ローラ周期濃度むらデータは、処理を行ったデータで論じている。
なお、図12に示されている例では、N1〜N10まで、10周分のデータを取得して単純平均処理を施しているが、現像ローラ周期の成分が抽出されれば、他の平均処理を施してもよい。
このようにして、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置とを検出する構成では、パターン画像の濃度むらから、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに起因する濃度むら成分と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaに起因する濃度むら成分とが独立して抽出される。
これらの成分は、パターン画像の濃度むらとして重畳されて検出されるが、上述のように独立して抽出可能である。
そして、これらがキャンセルされるように、各成分に対する補正量が重畳されて、第1の画像形成条件、第2の画像形成条件を決定可能である。
この場合のパターン画像の長さ、形成位置等は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの周長と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの周長とのうち、長い方の周長、回転位置、レイアウト距離、プロセス線速に基づいて設定される。
通常は、前者の方が長いため、上述の説明と同様に設定される。
一方、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置とのうちの後者の回転位置を検出する構成では、パターン画像の濃度むらから、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaに起因する濃度むら成分が抽出される。
これらの濃度むらがキャンセルされるように、第1の画像形成条件、第2の画像形成条件が決定され、これらに基づいて画像形成が行われることとなる。
この場合のパターン画像の長さ、形成位置等は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの周長、回転位置、レイアウト距離、プロセス線速に基づいて設定される。
ここでのレイアウト距離は、現像ニップと、トナー像検出センサ30によるパターン画像の検出位置との間の区間の、副走査方向に沿った方向における距離を意味する。
パターン画像の形成は、フォトインタラプタ18によって検出された感光体ドラム2の回転位置と、フォトインタラプタ71によって検出された現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置との何れかに基づいてパターン作像タイミングを取って行われる。
したがって、パターン画像の形成タイミングを計るという点においては、各感光体ドラム2の回転位置と、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置との何れかが取得されればよく、そのためには、フォトインタラプタ18と、フォトインタラプタ71との何れかが設けられれば良い。
すなわち、トナー像検出センサ30によって濃度が検出されるパターン画像の形成に関与する補正対象としての回転体を、感光体ドラム2Y、2M、2C、2K又は現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとする。
制御部37は、不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリに、上記のように、検出された回転位置に基づいて、パターン画像を形成する画像形成方法である画像濃度制御方法を実行するための画像濃度制御プログラムとしての画像形成プログラムを記憶している。
この点、制御部37ないし不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリは、画像形成プログラム記憶手段として機能している。
かかる画像形成プログラムは、制御部37に備えられた不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリのみならず、半導体媒体(例えば、RAM、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、ハードディスク、磁気テープ、フレキシブルディスク等)その他の記憶媒体に 記憶可能である。
かかるメモリ、他の記憶媒体は、かかる画像形成プログラムを記憶した場合に、かかる画像形成プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記録媒体を構成する。
ここで、現像ギャップの変動と現像電界との関係について説明する。
図13は、感光体ドラムの回転振れによる現像電界の説明図である。同図は、感光体ドラムが偏心等により、現像ローラとのギャップが最大d1となる位置1と、現像ローラとのギャップが最小d2となる位置2の間で振れる場合を図示したものである。
このとき、現像ローラに印加する現像バイアスが電位Vで一定であるとすると、位置1のとき現像電界E1は最小となって画像濃度は薄くなり、反対に、位置2のとき現像電界E2は最大となって画像濃度は濃くなる。
感光体ドラムは一定周期で回転しているため、感光体ドラムの回転周期で濃度の薄いところと濃いところが繰り返し発生する。
そこで、現像ギャップが変動しても、現像電界が一定になるように現像バイアスを濃度むらプロファイルに応じて変調制御して、画像濃度が一定になるように制御する。
本実施形態における濃度むら補正方法を具体的に説明する前に、2つの従来の濃度むら補正方法1及び補正方法2について説明する。
[従来の濃度むら補正方法1:平均濃度むらから補正テーブル作成する方法]
図14は、従来の感光体の回転振れによる濃度むら補正方法1を説明する制御フロー図である。図14において、YはYesを、NはNoを示す(以下同じ)。
まず、濃度むら補正の必要があるか判断する。これは、感光体交換や、何らかの理由で感光体検出位置がずれたりした場合や、ユーザーモードによって選択できるようになっている。
濃度むら補正の必要があると判断された場合、帯状のパターン(トナーパターン)を作成し、濃度むらを検出(検知)する。
この場合の検出手段は、濃度センサでも良いし、検出対象は紙上の濃度でも構わない(以下の実施例等において同じ)。
検出した濃度むらデータは感光体検出位置を基準にして感光体周期で平均処理され、この濃度むらを除去するように位相と振幅が調整され、現像バイアスにフィードバックされる。
フィードバックされる現像バイアスは、感光体検出位置を基準にして周期的に印加される。
以上のように、感光体周期で現像バイアスを補正することで感光体の回転振れによる濃度偏差を低減することができる。
図15は、従来の濃度むら補正方法1を実施する制御ブロック図である。
図15(a)に示すように、濃度むらデータ記憶手段には、特定の画像形成条件下における基準となる濃度むらデータが記憶されている。
濃度むらデータは、予め画像形成装置100により形成された画像を、濃度センサで検出したデータである。具体的には、感光体5周分を含むトナーパターンを濃度センサで読み取ったデータが保存されている。
なお、上記濃度むらデータ記憶手段の濃度むらデータとして、出力された紙上の濃度を光学的に測定する構成であっても構わない。
CPUは、上記記憶手段の濃度むらデータを現像バイアス用に対応させて補正データに変換する。補正データは、感光体回転位置検出信号に同期して、D/A変換器によりアナログ信号に変換され、現像バイアス高圧電源により、現像ローラに補正バイアスが印加され、出力画像の制御を行う。
図15(b)に示すように、現像バイアス高圧電源をPWM制御する方式の場合、補正データは、感光体回転位置検出信号に同期して、CPUによりPWM制御される。
現像バイアスを制御する高圧電源により、現像ローラに補正バイアスが印加され、出力画像の制御を行う。
図16、図17を用いて、従来の濃度むら補正方法1について具体的に説明する。
図16(a)は、画像形成装置100の構成を用いて濃度むらを測定した結果である。この濃度むらから感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除くための補正テーブルを作成し、補正制御を行う。
この濃度むらは主に感光体及び現像ローラの振れによる、図16(b)に示す感光体周期の濃度むらと、図16(c)に示す現像ローラ周期の濃度むらが原因で発生している。
ここで、図16(b)の感光体周期の濃度むらは、後述する方法により、感光体周期で周波数分析した回転周期成分の合成波で抽出することができる。
同様にして、図16(c)の現像ローラ周期の濃度むらは、現像ローラ周期で周波数分析した回転周期成分の合成波で抽出することができる。
図17(a)は、図16(a)に示す測定した濃度むらを感光体のホームポジションを基準に周回毎に10周分を切り出した濃度むら測定データである。感光体の周回毎で濃度むらプロファイルが異なることがわかる。
図17(b)は、図16(b)に示す感光体回転周期成分の合成波を感光体のホームポジションを基準に周回毎に10周分を切り出した濃度むらデータである。
同様に、図17(c)は、図16(c)に示す現像ローラ回転周期成分の合成波を感光体のホームポジションを基準に10箇所を切り出した濃度むらデータである。
ここで、感光体のホームポジション基準で切り出しているため、感光体周期成分の合成波は、感光体の周回毎にほぼ同一波形であるが、感光体と現像ローラは非同期であるため、現像ローラ周期成分の合成波は、感光体の周回毎に位相が異なる波形である。
図17(a)に示す測定した濃度むらプロファイルが感光体の周回毎に異なる。
したがって、感光体周期の濃度むらを補正するために、感光体のホームポジションを基準に周回毎に感光体周期で測定した濃度むらデータを切り出して平均化処理を行い、補正テーブルを作成すると、感光体の周回毎に実際の濃度むらと補正テーブルの位相とが異なる。
感光体周期の濃度むら成分に対しては、適正な補正を行うことができる。
しかしながら、現像ローラ周期の濃度むら成分に対しては、あるタイミングでは補正テーブルと一致して適正な補正を行うことができるが、別のタイミングでは補正テーブルと位相が異なり、最悪、補正テーブルと逆位相となり濃度むらを悪化させてしまう。
感光体周期の濃度むら補正を行う場合、特に、感光体周期の濃度むらに対して現像ローラ周期の濃度むらが大きいとき、この影響を大きく受ける。
[従来の濃度むら補正方法2:周波数分析から補正テーブル作成(感光体と現像ローラの周波数成分が重複しない例)]
次に、従来の濃度むら補正方法2について説明する。
図18に従来の濃度むら補正方法2における電圧制御手段を、図19に濃度むら補正方法の制御フロー図を示す。
また、図20に、従来の濃度むら補正方法2における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成図を示す。
図19に示すように、まず、濃度むら補正の必要があるか判断する。濃度むら補正の必要があると判断された場合、帯状のパターンを作成し、濃度むらを検出する。
予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスと帯電バイアスを印加して帯状のパターンを作成し、感光体周期の濃度むらを検出する。
検出した濃度むらデータは感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして感光体回転周期で抽出される。
次に、抽出した感光体回転周期の濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。例えば、感光体回転周期で抽出した濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理をする。
そして、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を求めて、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分のみを抽出する。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk次成分(k≦n)の濃度むら合成波形から補正テーブルを作成する。
ここで、kは濃度むら成分の大きさから補正を行う必要があると判断する範囲で補正テーブルを作成するように決定すればよい。
作成した回転周期に起因する感光体1周分の補正テーブルは、メモリに記憶される。
図20は、従来の補正方法2における濃度むら補正手段及び電圧制御手段を示す構成図である。
濃度むら補正手段は、大きく分けて感光体の回転方向の濃度むらを検出する手段と、回転周期に起因する周期成分の濃度むらを抽出する手段とからなる。
感光体の回転方向の濃度むらを検出する手段は、感光体の基準となる回転位置を検出する手段、感光体の回転方向の濃度むらを検出する濃度むら検出手段、検出した濃度むらを記憶する濃度むら記憶手段で構成される。
回転周期に起因する周期成分の濃度むらを抽出する手段は、記憶した濃度むらから感光体回転周波数のn倍成分(nは正の整数)の濃度むらを抽出する手段、抽出した濃度むらを記憶する濃度むら記憶手段で構成される。
補正テーブルを作成する手段は、感光体回転周波数のn倍成分(nは1〜n)の濃度むらを抽出する手段から、1からk倍成分(k≦n)の濃度むらを補正する補正テーブル作成手段、作成した補正テーブルを記憶する手段で構成される。
現像バイアス出力を制御する手段は、記憶した補正テーブルデータを基に出力する電圧を制御するためのPWM制御信号を生成する手段、現像バイアスを出力する高圧電源で構成される。
具体的には、CPU、現像バイアス高圧電源、記憶手段であるメモリから構成されており、濃度センサ検出信号及び感光体回転位置検出信号のデータから濃度むら補正用信号を生成し、感光体回転位置検出信号に基づいて、現像ローラに印加する現像バイアスを制御する。
電圧制御手段を制御するCPUは、現像バイアス出力(PWM制御信号出力)、濃度センサ検出信号入力(A/D変換)、感光体回転位置検出信号入力、補正テーブル演算処理、記憶手段であるメモリへのリード/ライト、補正回数カウント、タイマによる時間計測、温湿度センサ検出信号入力(A/D変換)等の制御を実行している。
濃度むらデータ及び濃度むら補正用データは、濃度むらデータ記憶手段及び補正テーブル記憶手段に逐次保存される。
作成した感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを除去した出力画像を形成する。
次に、図21、図22、図23を用いて、従来の濃度むら補正方法2について説明する。
図21に示す例では、感光体回転周期が360[ms]、現像ローラ回転周期が100[ms]である。
図21(a)は、画像形成装置100の構成を用いて濃度むらを測定した結果である。
この濃度むらから感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除くための補正テーブルを作成し、補正制御を行う。
この濃度むらは主に感光体及び現像ローラの振れによる、図21(b)に示す感光体周期の濃度むらと、図21(c)に示す現像ローラ周期の濃度むらとが原因で発生している。
ここで、図21(b)の感光体周期の濃度むらは、図21(a)に示す濃度むらを感光体周期で周波数分析した図22(a)に示す回転周期成分の合成波で表すことができる。
同様にして、図21(c)の現像ローラ周期の濃度むらは、図21(a)に示す濃度むらを現像ローラ周期で周波数分析した図22(b)に示す回転周期成分の合成波で表すことができる。
図21(a)に示す濃度むらを感光体周期で周波数分析すると、図23(a)に示す周波数に対する濃度むら成分が抽出される。
感光体周期は、360[ms]であるため、感光体1次成分の周波数は2.8[Hz]、感光体2次成分の周波数は5.6[Hz]となる。
したがって、K1は感光体1次成分の濃度むら成分、K2は感光体2次の濃度むら成分である。
同様に、図21(a)に示す濃度むらを現像ローラ周期で周波数分析すると、図23(b)に示す周波数に対する濃度むら成分が抽出される。
現像ローラ周期は、100[ms]であるため、現像ローラ1次成分の周波数は10[Hz]、現像ローラ2次成分の周波数は20[Hz]となる。
したがって、G1は現像ローラ1次成分の濃度むら成分、G2は現像ローラ2次の濃度むら成分である。
よって、濃度むらを補正する必要がある範囲において、感光体と現像ローラの回転周波数は重複しないため、それぞれの周波数成分を切り分けて抽出することができる。
上記のように、図21(a)に示す濃度むら成分を、横軸を次数に変えて、感光体成分と現像ローラ成分にそれぞれ分けると、図23(a)と図23(b)のようになり、感光体回転周期の濃度むら成分を現像ローラ回転周期成分と切り分けて抽出することができる。
[従来の濃度むら補正方法2’:周波数分析から補正テーブル作成(ある周波数成分が重複する例)]
次に、図26、図27、図28を用いて、感光体周期成分と現像ローラ周期成分の周波数が同一となる成分があるときにおける、従来の濃度むら補正方法2’について説明する。
図26に示す例では、感光体回転周期が現像ローラ回転周期のちょうど4倍となる回転周期で回転駆動している場合であり、感光体回転周期が400[ms]、現像ローラ回転周期が100[ms]である。
電圧制御手段及び濃度むら補正方法の制御フロー図と、濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成図は、図18〜図19に示す従来の濃度むら補正方法2と同一であるため説明は省略する。
図26(a)は、上記条件のもとで画像形成装置100の構成を用いて濃度むらを測定した結果を示している。
この濃度むらから感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除くための補正テーブルを作成し、補正制御を行う。
この濃度むらは主に感光体及び現像ローラの振れによる、図26(b)に示す感光体周期の濃度むらと、図26(c)に示す現像ローラ周期の濃度むらとが原因で発生している。
図26(b)に示す感光体周期の濃度むらは、感光体周期で周波数分析した図27(a)に示す回転周期成分の合成波で表すことができる。
同様にして、図26(c)に示す現像ローラ周期の濃度むらは、現像ローラ周期で周波数分析した図27(b)に示す回転周期成分の合成波で表すことができる。
図26(b)に示す濃度むらを感光体周期で周波数分析すると、図29(a)に示すように周波数に対する濃度むら成分が抽出される。
同様に、図26(c)に示す濃度むらを現像ローラ周期で周波数分析すると、図29(b)に示すように周波数に対する濃度むら成分が抽出される。
しかし、図26(a)に示す全体の濃度むらを感光体周期で周波数分析すると、図28(a)に示す周波数成分に分けられる。
感光体周期は、400[ms]であるため、感光体1次成分の周波数は2.5[Hz](図のK1)、感光体2次成分の周波数は5[Hz](図のK2)、感光体4次成分の周波数は10[Hz](図のK4)となる。
同様に、現像ローラ周期は、100[ms]であるため、感光体1次成分の周波数は10[Hz](図のG1)、感光体2次成分の周波数は20[Hz](図のG2)となる。
したがって、感光体4次成分と現像ローラ1次成分はともに10[Hz]で同一周波数となり、感光体4次成分と現像ローラ1次成分は切り分けができず、感光体4次成分と現像ローラ1次成分の合成値として抽出されてしまう(図のK4+G1)。
ここで、図28(b)に、図28(a)の横軸を周波数に取ったものを、感光体回転周期の次数に置き換えたものを示す。
図29(a)は実際の感光体の周期成分の濃度むらを示したもの、図29(b)は実際の現像ローラの周期成分の濃度むらを示したものである。
よって、図28(a)の周波数分析した濃度むら成分の合成成分の逆位相で濃度むらを打ち消すように補正テーブルを作成すると、感光体4次成分が過補正となり、感光体の1/4周期で新たな濃度むらを作ってしまう。
詳細に説明すると、感光体4次成分の補正量は、感光体の回転基準位置を基準に適正に補正される。
感光体4次成分に重畳された現像ローラ1次成分の補正量は、感光体の回転基準位置を基準に補正されるため、感光体と非同期である現像ローラは、作像毎に位相が異なる。
すなわち、補正テーブル作成時と作像時で位相が異なるため、濃度むらの周期及び補正量は一致するが位相が異なることになる。
したがって、ある周回においては補正テーブルと実際の濃度むらの位相が一致して適正に補正されるが、別の周回においては、最悪の場合、逆位相となり濃度むらが2倍となる。
また、感光体周期の濃度むら補正を行う場合、特に、感光体周期の濃度むらに対して現像ローラ周期の濃度むらが大きいとき、この影響を大きく受ける。
ここで、感光体4次成分の濃度むらが補正する必要のない小さいレベルである場合、前述した影響を回避するために、周波数成分が同一とならない範囲の感光体1次から3次の周期成分の合成波の逆位相で感光体周期の濃度むら補正テーブルを作成すればよい。
ただし、感光体4次成分の濃度むらがある場合、感光体1次から3次の周期成分の合成波の逆位相で感光体周期の濃度むら補正テーブルを作成すると、感光体4次成分の濃度むら、すなわち、感光体の1/4周期の濃度むらが残る。
[実施例1](周波数成分が重複することについての従来の補正方法2’の対策例)
従来の補正方法2’に示す通り、濃度むらを補正する感光体周期の周波数成分と、現像ローラ周期の周波数成分が同一周波数となる周期成分がある場合、同一周波数となる感光体周期の周波数成分を切り分けて抽出できない。
切り分けずに抽出した周期成分をもとに補正テーブルを作成して濃度むら補正を行うと、新たな濃度むらを作ってしまう。
図26(a)に示す条件においては、濃度むらを補正する感光体周期の4次成分と、現像ローラ周期の1次成分が同一周波数となり、感光体周期の4次成分を切り分けて抽出できない。
そこで、濃度むらプロファイルを測定するときに、感光体に対して現像ローラの位相を所定量ずらして、複数回数の濃度むらプロファイルを測定し、同一周波数となる現像ローラ周期の濃度むらを打ち消す、又は、低減させた後に、感光体周期で周波数分析を行い、感光体周期の濃度むら成分を抽出する。
図24は、本実施例1における濃度むら補正方法を示す制御フロー図である。
まず、濃度むら補正の必要があるか判断する。これは、感光体交換や、何らかの理由で感光体検出位置がずれた場合や、ユーザーモードによって選択できるようになっている。
濃度むら補正の必要があると判断された場合、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスと帯電バイアスを印加して濃度むらを測定するための帯状のパターン(トナーパターン)を作成し、トナー像検出センサ30で濃度むらを検出する。
濃度ムラ検出用パターンは、補正対象の回転体の少なくとも回転方向1周分とする。
検出した濃度むらデータは感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
次に、感光体に対して現像ローラの位相をずらし、上記と同様の方法により濃度むらデータを抽出して、メモリに記憶する。
感光体は、補正対象としての回転体(回転体1)であり、現像ローラは、補正対象の回転体とは別の方の回転体(回転体2)である。
この工程を濃度むら検出回数が所定の回数になるまで繰り返して複数回実施する。「所定の回数」は、同一周波数となる現像ローラ周期の濃度むらを打ち消すに十分な回数で、予め実験により求めることができる。複数回の実施は制御手段としての制御部37によって行われる。
濃度むら検出回数が所定回数に達した場合、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にしてメモリに記憶した濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
制御部37は、平均濃度むらを算出する手段として機能する。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらデータを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準(基点)にして算出した平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
制御部37は、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する手段として機能する。
例えば、抽出した平均濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理を行い、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を算出して、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分のみを抽出する方法がある。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk倍成分の濃度むら合成波形の逆位相から感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する。制御部37は、補正テーブルを作成する手段として機能する。
作成した回転周期に起因する感光体1周分の補正テーブルは、メモリに記憶される。
最後に、予め調整動作により作像条件を決定したときの帯電バイアスと、作成した感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを除去した出力画像を形成する。
図25に、本実施例1における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成図を示す。
濃度むら補正手段は、大きく分けて感光体の回転方向の濃度むらを検出する手段と、感光体に対して現像ローラの位相をずらす手段と、回転周期に起因する周期成分の濃度むらを抽出する手段とからなる。
感光体の回転方向の濃度むらを検出する手段は、感光体の基準となる回転位置を検出する手段、感光体の回転方向の濃度むらを検出する濃度むら検出手段、検出した濃度むらを記憶する濃度むら記憶手段で構成される。
回転周期に起因する周期成分の濃度むらを抽出する手段は、感光体に対して現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらから感光体回転基準位置を基準に切り出し、感光体周期の平均濃度むらを抽出する手段、平均濃度むらから感光体回転周波数のn倍成分(nは正の整数)の濃度むらを抽出する手段、抽出した濃度むらを記憶する濃度むら記憶手段で構成される。
現像バイアス出力を制御する手段は、記憶した補正テーブルデータをもとに出力する電圧を制御するためのPWM制御信号を生成する手段、現像バイアスを出力する高圧電源で構成される。
具体的には、CPU、現像バイアス高圧電源、記憶手段であるメモリから構成されており、濃度センサ検出信号及び感光体回転位置検出信号のデータから濃度むら補正用信号を生成し、感光体回転位置検出信号に基づいて、現像ローラに印加する現像バイアスを制御する。
電圧制御手段を制御するCPUは、現像バイアス出力(PWM制御信号出力)、濃度センサ検出信号入力(A/D変換)、感光体回転位置検出信号入力、補正テーブル演算処理、記憶手段であるメモリへのリード/ライト、補正回数カウント、タイマによる時間計測、温湿度センサ検出信号入力(A/D変換)等の制御を実行している。
濃度むらデータ及び濃度むら補正テーブルデータは、濃度むらデータ記憶手段及び補正テーブル記憶手段に逐次保存される。
予め調整動作により作像条件を決定したときの帯電バイアスと、作成した感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除いた出力画像を形成する。
次に、図1に示す画像形成装置100において、図26から図39を用いて、感光体周期成分と現像ローラ周期成分の周波数が同一となる成分があるとき、従来の濃度むら補正方法2’の課題を解決する本実施例1の濃度むら補正方法について具体例を示して説明する。
従来の濃度むら補正方法2’のときと同様に、図26に示す例では、感光体回転周期が現像ローラ回転周期のちょうど4倍となる回転周期で回転駆動している場合であり、感光体回転周期が400[ms]、現像ローラ回転周期が100[ms]である。
このとき、補正対象である感光体4次成分と、補正対象でない現像ローラ1次成分の周波数はともに10[Hz]となり、周波数分析すると混在した成分が抽出される。
図26(a)は、この条件のもとで濃度むらを測定した結果である。また、図26から図28に示す濃度むら成分及び濃度むらプロファイルを周波数分析した結果は、従来の濃度むら補正方法2’のときと同様であるため、説明は省略する。
従来の濃度むら補正方法2’で説明した通り、図28(a)の周波数分析した濃度むら成分の合成成分の逆位相で濃度むらを打ち消すように補正テーブルを作成すると、感光体4次成分の補正量は常に位相が一致する。
しかしながら、現像ローラ1次成分の位相は作像毎に異なるため、位相がずれる現像ローラ1次成分の補正量分だけ感光体4次成分が過補正となり、感光体の1/4周期で新たな濃度むらを作ってしまう。
この濃度むらから感光体回転周期に起因する濃度むらのみを取り除くための補正テーブルを作成し、補正制御を行う。
本実施例1においては、濃度むらプロファイルを測定するときに、感光体に対して現像ローラの位相をずらして、複数回数の濃度むらプロファイルを測定し、同一周波数となる現像ローラ周期の濃度むらを打ち消す、又は、低減させた後に、感光体周期で周波数分析を行い、感光体周期の濃度むら成分を抽出する。
まず、濃度むらを測定するための帯状のパターンを作成し、1回目の濃度むらを検出する。
次に、感光体に対して現像ローラの位相をずらして、上記と同様の方法により、2回目の濃度むらを検出する。予め設定した所定の回数になるまで位相をずらして濃度むらを検出する工程を繰り返し行う。
図30に基づいて、感光体に対して現像ローラの位相をずらす方法について説明する。
図30に示す例では、感光体と現像ローラの回転周期比は、4対1の関係で回転駆動している。したがって、それぞれ状態Aの回転速度で回転駆動しているとき、それぞれのホームポジション検出がAのタイミングであれば、常にその検出タイミング関係は変わらない。
しかし、一度、作像動作を終了して再度作像動作を開始したときや、回転速度を変更して再度戻したとき等は、それぞれのホームポジション検出タイミング関係は変わり、例えばCのタイミングのようになる。
感光体及び現像ローラにそれぞれ回転振れがあり、それぞれの回転周期の濃度むらが混在して発生しているとき、このように位相関係が変わると、感光体のホームポジションを基準に抽出した濃度むらプロファイルも変わる。
ここで、感光体に対して現像ローラの位相をずらして、同一周波数となる現像ローラ周期の濃度むらを打ち消すために、現像ローラの位相をずらす例を示して説明する。
図30のタイミングBにおいて、作像を一度停止して、感光体及び現像ローラともに回転駆動を停止し、再度、作像を開始させて位相をずらす方法1がある。このとき、感光体と現像ローラは非同期であるため、作像停止毎にランダムに位相関係が変わる。
また、現像ローラの回転駆動のみを一時的に停止し、再度、回転駆動を開始させて位相をずらす方法2がある。このこときも、感光体と現像ローラは非同期であるため、現像ローラ停止毎にランダムに位相関係が変わる。
次に、図30のタイミングBにおいて、現像ローラの回転速度を一時的に減速して再度加速させ、元の回転速度に戻して位相をずらす方法3がある。
それぞれ状態Aの回転速度で回転駆動しているとき、それぞれのホームポジション検出がAのタイミングであったとすると、状態Bにおいて、現像ローラを一時的に減速して再度加速させると、位相関係が変わり、例えば、ホームポジションの検出がCのタイミングのようになる。
状態Aにおける感光体ホームポジション検出直前のタイミングで検出される現像ローラホームポジションの検出タイミングから感光体ホームポジションの検出タイミングまでの時間をt1、そのときの現像ローラの位相をθ1とする。
状態Cにおける感光体ホームポジション検出直前のタイミングで検出される現像ローラホームポジションの検出タイミングから感光体ホームポジションの検出タイミングまでの時間をt2、そのときの現像ローラの位相をθ2とする。
このようにして計測すると、現像ローラの回転速度と時間t1及びt2の関係から、位相θ1及びθ2が算出できる。すなわち、位相差Δθ=θ2−θ1として算出できる。
ここで、状態Bにおける減速及び加速とこの位相差Δθの関係を予め実測しておき、状態Aから状態Cに移行するために、状態Bにおいて位相をずらす調整テーブルとして記憶しておき適用すると、状態Aに対して状態Cは位相差θで現像ローラを回転駆動させることができる。
次に、図31に現像ローラを駆動するモータとして位置情報から回転駆動の位置決め制御ができるサーボモータを用いた位相をずらす方法4について説明する。
まず、目標とする位相情報及び作像時の所定の回転速度を制御回路へ転送する。そして、現像ローラを駆動するモータを回転駆動させて、現在のモータの回転位置情報をエンコーダにより取得して制御回路へフィードバックする。
得られた回転位置情報と目標とする位置情報から、図30に示す現像ローラホームポジション検出タイミングを基準にしたときの感光体ホームポジション検出タイミングの位相θ2を制御回路により算出して、作像時の所定の回転速度で駆動させたときに目標とする位相になるまでモータを制御する。
そして、濃度むらプロファイルを取得する毎に、現像ローラの目標とする位相情報を転送して、感光体に対する現像ローラの位相関係を変更する。
その他の位相をずらす方法としては、入力パルス数に応じてモータの回転角度が所定量変化するステッピングモータを用いて、感光体と現像ローラが所定の位相関係になるように制御する方法5がある。
ここで、感光体と現像ローラの位相関係をずらすことができれば特に説明した形態に限定されるものではない。
また、周波数分析で周波数が重複する周期成分を切り分けることができればよく、この位相制御は特に厳密な精度が要求されるものではない。
上記各位相をずらす制御は、位相変更手段としての制御部37によって実行される。
次に、感光体に対して現像ローラの位相をずらした濃度むらプロファイルを取得し、感光体周期の周期成分と同一周波数となる現像ローラ周期の周波数成分を打ち消す、又は、低減する方法について説明する。
ここで、図26(a)の濃度むらプロファイルにおいて、感光体4次成分と現像ローラ1次成分は同一周波数となるため、図26(a)を周波数分析しても、これらの成分が切り分けられず、図27(a)及び図27(b)の周波数成分は得られない。
以下においては、これらの成分が切り分けられたとして、理論上の周期成分に基づいて説明する。
図26の例では、感光体回転周期と現像ローラ回転周期は4:1の整数倍の関係にあるため、感光体が1周する間に現像ローラが4周し、それぞれの設定した回転速度で駆動を継続している間は、位相関係は変わらない。
そこで、1回目の濃度むらを検出した後、前述した感光体に対して現像ローラの位相をずらす機構により、現像ローラの位相を1回目の濃度むら検出時に対して90[deg]ずらして回転駆動する。
そして、1回目と同様にして2回目の濃度むらを検出し、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出する。感光体周期に起因する濃度むらは、図26(b)のように1回目と同一であるが、現像ローラ周期に起因する濃度むらは、図26(c)に対して位相が90[deg]ずれる。
2回目と同様にして、3回目は現像ローラの位相を1回目の濃度むら検出時に対して180[deg]ずらして回転駆動し、4回目は270[deg]ずらして回転駆動して、それぞれ濃度むらを検出し、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出する。
感光体周期に起因する濃度むらは、図26(b)のように1回目と同一であるが、現像ローラ周期に起因する濃度むらは、図26(c)に対して位相が、それぞれ180[deg]、270[deg]ずれる。
図32(a)は、位相を90[deg]毎ずらしたときの現像ローラ周期の濃度むらを示している。ここで、この現像ローラ周期の濃度むらを現像ローラ1次及び2次の周期成分に分けると、それぞれ図32(b)及び図32(c)のようになる。
したがって、図32(b)の1次成分の合成波、すなわち、平均濃度むらは打ち消し合いゼロとなる。図32(c)の2次成分の合成波、すなわち、平均濃度むらも打ち消し合いゼロとなる。
ここで、感光体の周期成分と、現像ローラの周期成分の周波数が同一となる、現像ローラの周期成分が打ち消し合えばよい。
図32(a)に示すように現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらプロファイルをそれぞれ感光体の回転位置検出信号を基準に切り出すと、図33(a)のようになり、毎回、位相が異なる濃度むらプロファイルとなる。
これは、濃度むらプロファイルを感光体の回転基準位置検出信号を基準に切り出して、感光体周期の濃度むら成分を抽出するため、感光体周期に起因する濃度むらは、図35(a)に示すように、毎回、ほぼ同一プロファイルとなる。
しかし、現像ローラ周期に起因する濃度むらは、図35(b)に示すように、毎回、位相をずらしているため、濃度むらプロファイルの位相が異なる。
したがって、全体の濃度むらプロファイルは、図33(a)のようになる。
次に、濃度むら検出回数が所定の回数に達した場合(本実施例1では4回)、図33(a)に示す現像ローラの位相をずらして取得し、メモリに記憶した濃度むらプロファイルから、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
算出した平均濃度むらプロファイルを図33(b)に示す。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして算出した図36(a)[(図33(b)]に示す平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
例えば、抽出した平均濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理を行い、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を算出して、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
現像ローラの位相をずらして求めた平均濃度むらプロファイルを現像ローラの回転周期で周波数分析して濃度むら成分を抽出した結果を図36(b)に示す。
ここで参考として、現像ローラの位相をずらして求めた平均濃度むらプロファイルを感光体の回転周期で周波数分析して濃度むら成分を抽出した結果を図36(c)に示す。
図36(b)から現像ローラの位相をずらした平均濃度むらプロファイルでは、感光体4次成分と周波数が重複する現像ローラ4次成分はわずかに抽出されるレベルになっており、周期成分が打ち消されていることがわかる。
現像ローラの位相をずらした平均濃度むらプロファイルを感光体周期で周波数分析した結果は、図28(a)及び(b)に示すように感光体4次成分に現像ローラ1次成分が重畳されて抽出されることなく、図36(c)に示すように、感光体4次成分のみが正確に抽出することができる。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk倍成分の濃度むら合成波形の逆位相から感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する。
この場合の例では、図36(c)の感光体周期の濃度むら成分の抽出結果から、4次成分以下では所定量の濃度むら成分が抽出され、また、7次成分以上の濃度むら成分はほとんど検出されていない。
このため、kは4から6の間で決定して補正テーブルを作成する。4から6がkの適切な範囲である。
作成した感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除いた出力画像を形成する。
上記のように、本発明では、濃度むらを補正する回転体(像担持体又は現像剤担持体)の周期成分と、補正対象でないもう一方の回転体の周期成分の周波数が重なるとき、もう一方の回転体の位相をずらして取得した平均濃度むらプロファイルを周波数分析して、補正対象でない周期成分を抽出させずに補正対象の周期成分のみを抽出して作成した濃度むら補正テーブルを用いて補正制御しているの。
このため、濃度むらを補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
[実施例2](位相をランダムにずらす濃度むら補正方法)
従来の補正方法2’に示す通り、濃度むらを補正する感光体周期の周波数成分と、現像ローラ周期の周波数成分が同一周波数となる周期成分がある場合、同一周波数となる感光体周期の周波数成分を切り分けて抽出できない。
切り分けずに抽出した周期成分をもとに補正テーブルを作成して濃度むら補正を行うと、新たな濃度むらを作ってしまう。
そこで、濃度むらプロファイルを測定するときに、感光体に対して現像ローラの位相をランダムにずらして、複数回数の濃度むらプロファイルを測定し、同一周波数となる現像ローラ周期の濃度むらを低減させた後に、感光体周期で周波数分析を行い、感光体周期の濃度むら成分を抽出する。
実施例1と同様に、図24に示す制御フロー図を用いて、本実施例2における濃度むら補正方法を説明する。
まず、濃度むら補正の必要があるか判断する。これは、感光体交換や、何らかの理由で感光体検出位置がずれた場合や、ユーザーモードによって選択できるようになっている。
濃度むら補正の必要があると判断された場合、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスと帯電バイアスを印加して濃度むらを測定するための帯状のパターンを作成し、濃度むらを検出する。
検出した濃度むらデータは感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
濃度むら検出回数が所定の回数に達していないとき、感光体と現像ローラの位相関係を変えるために、感光体及び現像ローラを一度停止させ、再度、回転駆動させる。
感光体と現像ローラは非同期であるため、駆動停止の前と後では、位相関係がランダムに変わる。そして、この工程を濃度むら検出回数が所定の回数になるまで繰り返し行う。
濃度むら検出回数が所定の回数に達した場合、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にしてメモリに記憶した濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして算出した平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk倍成分の濃度むら合成波形の逆位相から感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する。作成した回転周期に起因する感光体1周分の補正テーブルは、メモリに記憶される。
作成した感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除いた出力画像を形成する。
本実施例2における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成は実施例1と同様である。
図1に示す画像形成装置100において、感光体周期成分と現像ローラ周期成分の周波数が同一となる成分があるとき、従来の濃度むら補正方法2’の課題を解決する本実施例2の濃度むら補正方法について、実施例1と同様に、図24の濃度むら補正方法を示す制御フロー図と、図26から図38を用いて説明する。
まず、濃度むら補正の必要があるか判断する。これは、感光体交換や、何らかの理由で感光体検出位置がずれた場合や、ユーザーモードによって選択できるようになっている。
濃度むら補正の必要があると判断された場合、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスと帯電バイアスを印加して濃度むらを測定するための帯状のパターンを作成し、濃度むらを検出する。
検出した濃度むらデータは感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
位相をずらして濃度むらを検出する回数が予め設定した所定の回数に達していないとき、感光体に対して現像ローラの位相をずらして、上記と同様の方法により濃度むらデータを抽出して、メモリに記憶する。この工程を濃度むら検出回数が所定の回数になるまで繰り返し行う。
ここで、感光体に対して現像ローラの位相をずらす方法について説明する。
本実施例2では、感光体及び現像ローラを一度停止させ、そして、1回目のときと同様に、感光体及び現像ローラを再駆動させる。
このとき、感光体と現像ローラは非同期であるため、毎回、ランダムに位相関係が異なる。この様にして、感光体と現像ローラの位相を毎回、ランダムにずらす。位相をずらした後、濃度ムラ検出用パターンを作成する。
位相をずらす方法は、上述した方法に限定されるものではなく、一時的に回転速度を変更する等、感光体と現像ローラの位相関係を変えることができれば方法は問わない。
次に、感光体に対して現像ローラの位相をずらした濃度むらデータを取得し、感光体周期の周期成分と同一周波数となる現像ローラ周期の周波数成分を低減する方法について説明する。
図26の例では、感光体回転周期と現像ローラ回転周期は4:1の整数倍の関係にあるため、感光体が1周する間に現像ローラが4周し、それぞれの設定した回転速度で駆動を継続している間は、位相関係は変わらない。
そこで、感光体と現像ローラの回転駆動を一度停止させ、再度、回転駆動させる。駆動停止前と後では、感光体と現像ローラの位相関係が変わる。
図37に示す例では、現像ローラの位相を1回目の濃度むら検出時に対して30[deg]ずれて回転駆動する。
そして、1回目と同様にして2回目の濃度むらを検出する。2回目に検出した濃度むらデータを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
感光体周期に起因する濃度むらは、図26(b)のように1回目と同一であるが、現像ローラ周期に起因する濃度むらは、図37(a)に示すように位相が30[deg]ずれる。
2回目と同様にして、3回目は現像ローラの位相が1回目の濃度むら検出時に対して125[deg]ずれて回転駆動し、4回目は70[deg]ずれて回転駆動する。
それぞれ濃度むらを検出し、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
感光体周期に起因する濃度むらは、図26(b)のように1回目と同一であるが、現像ローラ周期に起因する濃度むらは、図37(a)に示す様に位相が、それぞれ125[deg]、70[deg]ずれる。
次に、濃度むら検出回数が所定の回数に達した場合(図37の例では4回)、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にしてメモリに記憶した濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
図37(a)の現像ローラ周期の平均濃度むらプロファイルを図37(b)に示す。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして算出した平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
例えば、抽出した平均濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理を行い、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を算出して、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
現像ローラの位相をずらして求めた平均濃度むらプロファイルを感光体の回転周期で周波数分析して濃度むら成分を抽出した結果を図38(a)に示す。
参考として、現像ローラの位相をずらして求めた平均濃度むらプロファイルを現像ローラの回転周期で周波数分析して濃度むら成分を抽出した結果を図38(b)に示す。
図38(a)及び図38(b)ともに現像ローラ周期の濃度むら成分が残っていることがわかる。したがって、図37(a)に示す現像ローラの位相をランダムに4回ずらした例の様に、位相のずれ方によっては、現像ローラ周期の1次成分は低減できていないことがわかる。
特にこの実行回数が少ない場合、位相関係が偏り濃度むら成分が低減できないことがある。
そこで、同様の方法により、位相をずらして濃度むら検出パターンを作成する回数を増やし、現像ローラの位相を10回ランダムにずらして制御した。
位相は、1回目を0[deg]とすると、2回目から10回目は、233、151、280、192、356、101、293、140、292[deg]であった。
次に、濃度むら検出回数が所定の回数に達した場合(本実施例2では10回)、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にしてメモリに記憶した濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
図39(a)に現像ローラの位相を10回ずらしたときの現像ローラ周期成分の平均濃度むらを示す。この平均濃度むらを現像ローラ周期で周波数分析すると、図39(b)及び図39(c)のようになる。
現像ローラの1次成分はわずかに残っているが低減することができる。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして算出した平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
例えば、抽出した平均濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理を行い、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を算出して、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk倍成分の濃度むら合成波形の逆位相から感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する。
作成した感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルに基づいて変調制御した現像バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを除去した出力画像を形成する。
[実施例3](実施例1の濃度むら補正制御を現像ローラ周期の濃度むら補正に適用)
実施例1又は実施例2においては、濃度むらを補正する感光体周期の周波数成分と、現像ローラ周期の周波数成分が同一周波数となる周期成分がある場合、濃度むらプロファイルを測定するときに、感光体に対して現像ローラの位相をずらして、複数回数の濃度むらプロファイルを測定する。
同一周波数となる現像ローラ周期の濃度むらを打ち消す、又は、低減させた後に、感光体周期で周波数分析を行い、感光体周期の濃度むら成分を抽出する。
そして、感光体周期の周波数成分を切り分けて抽出し、抽出した周期成分をもとに補正テーブルを作成して濃度むら補正を行う。
本実施例3では、実施例1における感光体と現像ローラを入れ替え、すなわち、補正対象を現像ローラとし、同様の方法により現像ローラ周期で処理を行い、現像ローラ周期の濃度むらを補正制御する。
従来の補正方法2’に示す通り、濃度むらを補正する感光体周期の周波数成分と、現像ローラ周期の周波数成分が同一周波数となる周期成分がある場合、同一周波数となる現像ローラ周期の周波数成分を切り分けて抽出できない。
切り分けせずに抽出した周期成分をもとに補正テーブルを作成して濃度むら補正を行うと、新たな濃度むらを作ってしまう。
図26(a)に示す条件においては、濃度むらを補正する現像ローラ周期の1次成分と、感光体周期の4次成分が同一周波数となり、現像ローラ周期の1次成分を切り分けて抽出できない。
そこで、濃度むらプロファイルを測定するときに、現像ローラに対して感光体の位相を所定量ずらして、複数回数の濃度むらプロファイルを測定し、同一周波数となる感光体周期の濃度むらを打ち消す、又は、低減させた後に、現像ローラ周期で周波数分析を行い、現像ローラ周期の濃度むら成分を抽出する。
図24は、本実施例3における濃度むら補正方法を示す制御フロー図である。また、図25は、本実施例3における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成図を示す。
いずれも実施例1と同様の構成であり、実施例1のとき、回転体1が感光体、回転体2が現像ローラに対して、本実施例3では、回転体1が現像ローラ、回転体2が感光体であり、感光体と現像ローラを入れ替えたのみで制御フロー及び制御構成は同じであるため、説明は省略する。
実施例1と同様に、感光体周期成分と現像ローラ周期成分の周波数が同一となる成分があるとき、従来の濃度むら補正方法2’の課題を解決する本実施例3の現像ローラ周期の濃度むら補正方法について説明する。
従来の濃度むら補正方法2’のときと同様に、図26に示す例では、感光体回転周期が現像ローラ回転周期のちょうど4倍となる回転周期で回転駆動している場合であり、感光体回転周期が400[ms]、現像ローラ回転周期が100[ms]である。
このとき、補正対象である現像ローラ1次成分と、補正対象でない感光体4次成分の周波数はともに10[Hz]となり、周波数分析すると混在した成分が抽出される。
図26(a)は、この条件のもとで濃度むらを測定した結果である。また、図26から図29に示す濃度むら成分及び濃度むらプロファイルを周波数分析した結果は、従来の濃度むら補正方法2’のときと同様であるため、説明は省略する。
従来の濃度むら補正方法2’で説明した通り、図28(a)の周波数分析した濃度むら成分の合成成分の逆位相で濃度むらを打ち消すように補正テーブルを作成すると、現像ローラ1次成分の補正量は常に位相が一致する。
しかしながら、感光体4次成分の位相は作像毎に異なるため、位相がずれる感光体4次成分の補正量分だけ現像ローラ1次成分が過補正となる。
この濃度むらから現像ローラ回転周期に起因する濃度むらのみを取り除くための補正テーブルを作成し、補正制御を行う。
本実施例3においては、濃度むらプロファイルを測定するときに、現像ローラに対して感光体の位相をずらして、複数回数の濃度むらプロファイルを測定する。
同一周波数となる感光体周期の濃度むらを打ち消す、又は、低減させた後に、現像ローラ周期で周波数分析を行い、現像ローラ周期の濃度むら成分を抽出する。
まず、濃度むらを測定するための帯状のパターンを作成し、1回目の濃度むらを検出する。次に、現像ローラに対して感光体の位相をずらして、上記と同様の方法により、2回目の濃度むらを検出する。
予め設定した所定の回数になるまで位相をずらして濃度むらを検出する工程を繰り返し行う。
以下、実施例1に対して実施例3では、感光体と現像ローラを入れ替えた同様の制御であるため、説明は省略する。
[実施例4](実施例1の濃度むら補正制御を感光体周期と現像ローラ周期の両方の濃度むら補正に適用)
濃度むらを補正する感光体周期の周波数成分と、現像ローラ周期の周波数成分が同一周波数となる周期成分がある場合、実施例1から3において、本発明の濃度むら補正方法を感光体周期の濃度むら補正又は現像ローラ周期の濃度むら補正に適用した例を説明した。
画像には2つの回転体の回転周期に起因する濃度むらが混在しており、一方の回転体の濃度むらを取り除いても、もう一方の回転体の濃度むらが残る。
特にもう一方の回転振れが大きいとき、視認し易い周期的な濃度むらが残ることになる。
そこで、この濃度むら補正方法を感光体周期と現像ローラ周期の両方の濃度むら補正に適用して、2つの回転体に起因して発生する周期的な濃度むらを低減させてさらに高精細な画像を形成する方法について説明する。
まず、実施例1又は2と同様の方法により、感光体周期の濃度むら補正テーブルを作成する。
次に、実施例3又は、実施例2を現像ローラに適用した同様の方法により、現像ローラ周期の濃度むら補正テーブルを作成する。補正テーブルの作成方法は前述の実施例と同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、図40及び図41を用いて、作成した感光体周期と現像ローラ周期の2つの補正テーブルを適用して濃度むら補正を行う方法について説明する。
感光体と現像ローラは非同期であるため、感光体及び現像ローラのホームポジションを基準にしたタイミングで、それぞれの補正テーブルをもとに、独立したタイミングでそれぞれの現像バイアス補正分を更新する。
感光体周期の濃度むら補正テーブルには、感光体ホームポジションtp0のタイミングを基準にして、現像バイアス更新タイミングtp0、tp1、tp2、・・・・・の補正データが格納されている。
同様に、現像ローラ周期の濃度むら補正テーブルには、現像ローラホームポジションtd0のタイミングを基準にして、現像バイアス更新タイミングtd0、td1、td2、・・・・・の補正データが格納されている。
現像バイアスの補正電圧は、
Vh[補正]=Vo[オフセット]+Vp[感光体補正分]+Vd[現像ローラ補正分]
で表される。
図40において、感光体周期の濃度むら補正は、tp0のタイミングで、VpはVp0に更新され、所定の更新タイミング間隔をおいて、Vp1、Vp2、・・・・・と更新される。
同様に、現像ローラ周期の濃度むら補正は、td0のタイミングで、VdはVd0に更新され、所定の更新タイミング間隔をおいて、Vd1、Vd2、・・・・・と更新される。
具体的に説明すると、感光体ホームポジションが検出されるタイミングtp0では、感光体補正分のVpのみを更新してVh=Vo+Vp0+Vd(k−1)、直後の現像ローラ更新タイミングtdkでは、現像ローラ補正分のVdのみを更新してVh=Vo+Vp0+Vdk、その直後の感光体更新タイミングtp1では、感光体補正分のVpのみを更新してVh=Vo+Vp1+Vdkと、それぞれの回転体の更新タイミングで対応する補正テーブルの補正データを適用して補正する現像バイアスを更新する。
上述した図40に示す補正タイミングでバイアス更新を行うと、感光体周期と現像ローラ周期は非同期であるため、両方の更新タイミングが交互に頻繁に入るため処理に負担がかかる。
そこで、図41に示すように、処理の負担の低減及び制御を簡素化するために、どちらか一方の回転体の更新タイミングに同期させて、もう一方の回転体の補正テーブルはその直前のタイミングのデータを適用する方法がある。
図41において、感光体周期の濃度むら補正は、tp0のタイミングで、VpはVp0に更新され、所定の更新タイミング間隔をおいて、Vp1、Vp2、・・・・・と更新される。
また、現像ローラ周期の濃度むら補正は、td0、td1、・・・・・のタイミングでは更新せず、感光体周期の濃度むら補正のタイミングtp0、tp1、tp2、・・・・・と同一タイミングで更新される。
具体的に説明すると、感光体ホームポジションが検出されるタイミングtp0では、感光体補正分のVpと現像ローラ補正分Vdを更新する。
このとき、感光体補正分はVp0、現像ローラ補正分は直前のタイミングのVd(k−1)に更新してVh=Vo+Vp0+Vd(k−1)となる。
同様に、tp0のタイミングでは、感光体補正分はVp1、現像ローラ補正分は直前のタイミングのVdkに更新してVh=Vo+Vp1+Vdkとなる。
このようにして、どちらか一方の回転体のバイアス更新タイミングでそれぞれ対応する補正テーブルの補正データを適用して2つの回転体の補正分のバイアスを同時に更新する。
本実施例によれば、2つの回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
[実施例5](回転体の回転速度が変更されたときの補正制御方法)
次に、図42を用いて本実施例5における濃度むら補正方法について説明する。なお、本実施例においては、感光体回転周期の濃度むらを補正する場合について説明する。
まず、補正対象である感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルを作成するときの周期成分の次数を設定する。
実験において予め濃度むらのレベルを把握しておき、補正が必要であると判断される周期成分の次数を決定しておく。
例えば、1次からk次成分は濃度むらがあり補正が必要であるが、(k+1)次以上の成分は濃度むらが小さく補正が必要ないと判断したとき、感光体周期の濃度むら補正テーブルは、1次からk次成分の合成波の逆位相から作成する。
次に、作像条件である感光体又は現像ローラのいずれかの回転速度が変更されたとき、感光体周期の濃度むらを補正する補正テーブルの最大次数であるk次成分の周波数fmaxを算出する。すなわち、最高次数成分の周波数を算出する。
ここで、回転速度が変更される場合として、プリントする用紙の種類が変更されたとき、例えば、普通紙から厚紙に変更されると、普通紙に対して厚紙のときはプリント速度を遅くすることがある。
また、一般に、電子写真方式の画像形成装置では、回転速度や現像能力を調整するために、感光体及び現像ローラの回転速度を調整する機能が搭載されている。
感光体における周波数fmax以下となるすべての周期成分の周波数を算出する。同様に、現像ローラにおける周波数fmax以下となるすべての周期成分の周波数を算出する。
次に、感光体周期成分の周波数と、現像ローラ周期成分の周波数で重複する成分があるか判断する。
周波数が重複する成分があるとき、補正対象でない現像ローラの位相をずらして補正テーブルを作成する前述した本発明の実施例1から4に記載の濃度むら補正方法を適用して感光体周期の濃度むら補正を行う。
周波数が重複する成分がないとき、前述した従来の濃度むら補正方法2を適用して感光体周期の濃度むら補正を行う。
本実施例では、感光体と現像ローラのいずれか一方の回転速度が変更されたとき、補正テーブルを作成する前に、それぞれの回転体の回転速度から、補正テーブルを作成する周期成分の周波数が重複するかどうか判断している。
このため、周期成分の周波数が重複しないときは、従来の補正テーブル作成方法である濃度ムラ検出用パターンを1回形成して周期成分を抽出して作成した濃度むら補正テーブルを用いることにより、簡易な方法で濃度むらを補正することができる。
[実施例6](現像ユニット等が交換等されたとき、補正テーブルを再作成する例)
本制御方式は、着荷時に回転振れ成分を算出しておけば、感光体の状態がその脱着又は交換時などにおいて変化しない限り、制御効果を保ち続けるものである。
すなわち、かかる着脱時等に濃度むら等による画像濃度への影響を除去する補正テーブルを生成すれば、かかる脱着時等以外は補正テーブルを作成する必要がない。
しかし、現像手段を含む現像ユニットの交換及び脱着時以外にも、感光体交換及び経時変化、濃度センサ交換、何らかの理由で感光体検出位置がずれたりした場合等により、濃度むらプロファイル及び位相が変化することがある。この様な場合、補正テーブルを再度作成する必要がある。
そこでまず、補正テーブルを再度作成する必要があるか否かを判断するための条件を予め記憶する。
現像手段を含む現像ユニットを交換及び脱着した場合、予め補正テーブルを再度作成する必要があると判断される条件になったとき、補正テーブルを再度作成して、補正テーブルに基づいて濃度むら補正制御を行う。
図1に示す感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを交換したときについて説明する。
元々、補正テーブルが作成されていない像担持体初期セット時には、まず一連の補正制御を行う補正テーブルを作成する必要がある。
図1に示す感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを交換すると、今まで使っていた感光体に対して、新しい感光体では、真円度及び偏心等の違いがあるため、図13に示す現像ギャップ変動の挙動が変化し、その結果、感光体回転周期で発生する周期的な濃度むらプロファイルも変化する。
したがって、交換前の補正テーブルを適用して濃度むら補正を行うことができず、新しい感光体に応じた補正テーブルを再作成する必要がある。
このようなとき、交換された色の感光体ドラム2の濃度むら補正テーブルを再作成して更新する。
また、現像ユニット5Y、5M、5C、5Kを交換したときも同様である。
次に、図1に示す現像ユニット5Y、5M、5C、5Kを脱着したときについて説明する。
メンテナンスの為に、単に現像ユニット5を脱着した場合においても、現像ユニット5脱着に伴う現像ユニット5の取り付け状況変化、例えば現像ローラ5a軸と回転軸とのずれ方の変化が生じる可能性がある。
また、現像ローラ5aの振れ特性の位置と現像ローラ5aのホームポジションセンサとの位置関係がずれてしまうため、補正テーブルを再作成する必要がある。
まず、濃度むら補正テーブルの基準位置となる、図1に示す現像ユニット5Y、5M、5C、5Kの現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置検出方法及び脱着により位相関係がずれる理由について説明する。
図9に示されているように、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaはそれぞれ、その回転中心軸をなす軸76が、カップリング77を介して駆動モータ78の出力軸である軸79に接続されており、駆動モータ78の駆動によって回転駆動されるようになっている。
回転位置検出装置70は、フォトインタラプタ71の他に、軸79と一体に設けられ軸79の回転に伴って回転移動する遮光部材72を有している。
遮光部材72は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転に従い、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaが所定の回転位置を占めたときにフォトインタラプタ71によって検出される。
これにより、フォトインタラプタ71は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出するようになっている。
ここで、一般的に回転位置検出装置70はカップリング77より本体側に設置されている。この理由として、現像ユニット5は交換部品であるため、回転位置検出装置70はコストを抑えるため及び脱着が容易に行えるように交換されない本体側に設置されている。
現像ユニット5は、カップリング77の位置で本体と切り離され取り外すことができる。再度、現像ユニット5を取り付けると、脱着の前後で、現像ローラ軸76の回転方向の位置と、フォトインタラプタ71によって検出される遮光部材72の検出位置関係が変化する。
ここで、図1に示す現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置が変化すると、現像ギャップの変化に起因する濃度むらの発生パターンが変化することから、これを制御するための補正テーブルであるプロファイル、ここでは現像条件を変化させる必要が生じるためである。
すなわち画像形成条件の決定、言い換えると補正テーブルの作成及び更新を、現像ユニット5がセットされた直後である初期セット時、交換時、脱着時等に行うのは、現像ユニット5をメカ的に取り外した場合に、現像ローラ周期での画像濃度むらの発生状況が変化する可能性が高いからである。
また、設置されている現像ローラホームポジションセンサ、ここではフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kとの位置関係がずれてしまうという理由もある。
したがって、脱着前の補正テーブルを適用して濃度むら補正を行うことができないため、現像ユニット5がセットされた直後には画像形成条件の決定、言い換えると補正テーブルを再作成する必要がある。
このようなとき、脱着された色の現像ユニット5の濃度むら補正テーブルを再作成して更新する。
また、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを脱着したときも同様である。
本実施例では、感光体および現像ユニットを交換または脱着した毎に、位相を合わせて、且つ、使用する感光体および現像ユニットの真円度および偏心等の影響による濃度むら特性に合わせた補正テーブルを再作成して補正制御している。
このため、補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
[実施例7](温度変動が検出されたとき、補正テーブルを再作成する例)
図1に示す画像形成装置100を用いて、本制御方式により画像を出力しているときに、周期の温度環境、又は、機内の温度環境が変化することにより、高圧電源の出力電圧の位相が変化することがある。
この様な場合、補正テーブルを再度作成する必要がある。
そこでまず、補正テーブルを再度作成する必要があるか否かを判断するための温度条件を予め記憶する。
温度変化が所定値を超えて、予め補正テーブルを再度作成する必要があると判断される条件になったとき、補正テーブルを再度作成して、更新した補正テーブルに基づいて濃度むら補正制御を行う。
図43は、画像形成装置100で用いる、現像ローラ5aに現像バイアスを印加する高圧電源の温度特性である。
低温10℃、常温20℃、高温30℃の3環境下で、ロットの異なる10台の高圧電源の出力電圧を50(V)変化させたときの、入力波形に対する出力波形の位相差を測定した結果で、位相差が最大のものと、最小のものの2台の測定結果が示されている。
この結果から、使用環境温度で位相がずれること、ロット間で位相ばらつきがあることがわかる。さらに、最悪の条件として、周囲の環境温度が上昇し、連続印刷を行った場合、機内温度も上昇する。
このような条件下では、図43に示す位相差以上の位相ずれが起こる。
上述した理由により、補正テーブル作成時に対して、使用環境変動により位相ずれが許容値を超えると、適切な濃度むら補正が行えなくなり、新たな濃度むらを作ってしまうことがある。
そこで、補正テーブル作成時の温度に対して、使用時の温度変化が所定値を超えたとき、補正テーブルを再度作成して、更新した補正テーブルに基づいて濃度むら補正制御を行う。
ただし、高圧電源の温度と位相ずれの特性、個体ばらつき等が明らかであり、位相ずれ許容範囲内に調整制御が可能な場合、補正テーブルの再作成を行わずに、補正テーブル作成時の温度、及び、温度と位相ずれ特性を記憶し、検出した温度に基づいて位相調整制御を行ってもよい。
本実施例では、使用環境が変動することによって濃度むらプロファイルおよび位相が変わるときに補正テーブルを再作成して補正制御している。
このため、常時、補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
[実施例8](印刷枚数が所定の枚数に達したとき、補正テーブルを再作成する例)
本制御方式は、着荷時に回転振れ成分を算出し、濃度むら等による画像濃度への影響を除去する補正テーブルを生成しておけば、感光体の状態がその脱着・交換時などにおいて変化しない限り、制御効果を保ち続け、かかる脱着時等以外は補正テーブルを作成する必要がない。
しかし、現像手段を含む現像ユニットを交換及び脱着時以外にも、感光体交換及び経時変化による感度むらプロファイルの変化、濃度センサ交換による取り付け角度変化、何らかの理由で感光体検出位置がずれたりした場合、使用環境変動、高圧電源の応答性の経時変化等により、濃度むらプロファイル及び位相が変化することがある。
この様な場合、補正テーブルを再度作成する必要がある。
そこで、補正テーブルを再度作成する必要があるか否かを判断するため、すなわち、経時変化を予測判断するために印刷枚数を予め記憶しておき、条件に該当する場合は補正テーブルを再作成して、補正テーブルに基づいて濃度むら補正制御を行う。
例えば、予め実験により、補正テーブルと実際に発生する感光体及び現像ローラ周期の濃度むらプロファイルが、補正テーブル作成時と所定量以上の位相ずれが生じる印刷枚数を把握しておく。
実際の連続印刷時に所定枚数に達すると作像を一時停止し、補正テーブルを再作成する。
印刷枚数のカウンタをリセットした後、補正テーブルを更新し、作成した補正テーブルに基づいて濃度むら補正制御を行う。この補正制御を所定枚数毎に繰り返す。
本実施例では、印刷枚数から判断して所定の経過時間で濃度むらプロファイルおよび位相が変わる可能性を予測し、補正テーブルを再作成して補正制御している。
このため、常時、補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
[実施例9](濃度ムラ検出用パターンの作成を画像間で行う例)
前述した実施例に示す濃度むら補正では、画像形成前に図5に示す濃度ムラ検出用パターンを形成して、検出した濃度むらプロファイルから補正テーブルを作成していた。
しかし、補正テーブルを再作成して更新するときに、作像を一度停止してこの工程を行う必要があるため、待ち時間が発生する。
本実施例では、濃度むらプロファイルの測定を画像間に濃度むらを測定する短いパターンを形成し、感光体ホームポジションとの位置関係を把握して継ぎ合わせて濃度むらプロファイルを算出して、補正テーブルを作成する。
このようにすることにより、待ち時間を増やすことなく補正制御の精度を上げることができる。
さらに、所定の間隔で、濃度むらプロファイルを検出することで、待ち時間を増やすことなく補正テーブルが変化していないか確認できることや、中間転写ベルト上のトナーのクリーニング負荷を分散することができるといったメリットも得られる。
図44に、濃度むら検出パターンを画像間のタイミングで行う方法の制御フロー図を示す。また、図45に、画像間に形成する濃度むら検出用パターンの説明図及びタイミング図を示す。
次に、図44に示す制御フロー図にしたがって、濃度むら検出用パターンを画像間のタイミングで行う方法を説明する。
まず、濃度むら検出用パターンを画像間で形成する開始基準タイミングを待つ。このタイミングが来ると、次に、1回目の濃度むら検出用パターンを形成するタイミングを待つ。
このタイミングが来ると、図45(a)に示す画像間に、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスと帯電バイアスを印加して帯状のパターンを作成する。
そして、図45(b)に示すように、帯状パターンの先端部と後端部を除いた検出パターン有効領域の濃度むらを検出して記憶する。
このとき、感光体回転方向の回転位置検出信号と、帯状パターンの画像位置関係がわかるように、回転位置検出信号から検出パターン有効領域の先端部までの時間を記憶する。
この濃度むら検出工程は、帯状パターンをつなぎ合わせて、少なくとも感光体1周分の濃度むらプロファイルが得られる所定の回数まで繰り返す。
所定の回数に達すると、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして、検出した濃度むらデータをつなぎ合わせて、感光体回転周期で抽出する。
次に、抽出した感光体回転周期の濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
例えば、感光体回転周期で抽出した濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理をして、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を求めて、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分のみを抽出する。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk次成分(k≦n)の濃度むら合成波形から感光体回転周期で発生する濃度むらを打ち消すように補正テーブルを作成する。
ここで、kは濃度むら成分の大きさから補正を行う必要があると判断する範囲で補正テーブルを作成するように決定すればよい。
作成した回転周期に起因する感光体1周分の補正テーブルは、メモリに記憶し、補正テーブルを更新する。
本実施例では、像担持体と現像剤担持体の位相関係が異なる状態のプリントジョブ時に、それぞれ作像の画像間に濃度むら検出用パターンを分散して形成し、濃度むらプロファイルを取得して補正制御をしている。これにより、以下の利点を有している。
(1)待ち時間を増やすことなく、濃度むらデータを蓄積して補正テーブルを更新し、補正制御の精度を上げることができる。
(2)所定の時間毎に濃度むらプロファイルを検出することで、待ち時間を増やすことなく補正テーブルが変化していないか確認できる。
(3)中間転写ベルト上に形成する濃度むら検出用トナー像のクリーニング負荷を分散することができる。
[実施例10](濃度むら補正の振幅(ゲイン)を調整する例)
次に、本実施例10における電圧制御手段及び濃度むら補正方法を示す。
上述した実施例の方法により、感光体回転周期で抽出した濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理をして、感光体回転周波数のn次成分の振幅と位相を求めて、感光体回転周期のn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
図21に示す感光体1周分の濃度むらデータ(図21(a))を解析して、感光体回転周波数のn次成分(n=1〜6)の正弦波に分解したグラフの一例を図22(a)に示す。
算出したn次成分の振幅と位相から感光体周期に起因する濃度むら成分のみを抽出した合成波形を求め、濃度むらプロファイルとする。
図21(b)に、図22(a)の感光体回転周波数のn次成分(n=1〜6)の正弦波に分解したデータから、合成した波形すなわち補正テーブル波形を求めたグラフの一例を示す。
次に、感光体回転周期で抽出した濃度むらデータから、印加する現像バイアスを求めた演算式は式(1)で表される。
Vb=Vbofs+{A1・sin(θ+φ1)+A2・sin(2θ+φ2)+・・・+An・sin(n・θ+φn)} 式(1)
Vb:印加する現像バイアス
Vbofs:調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアス(オフセット)
An:n次成分の振幅
φn:n次成分の位相
θ:感光体回転角度(回転方向の位置)
感光体回転周波数のn次成分の正弦波に分解した振幅Anは、高圧電源等の周波数特性により、各次数で減衰特性が異なるため、その分を補正して制御する必要がある。
そこで、式(2)に示す振幅制御ゲインGnを乗算した振幅制御を行う。すなわち、補正テーブルの数値に振幅補正係数を乗算して、濃度制御の出力を補正する。
Vb=Vbofs+{G1・A1・sin(θ+φ1)+G2・A2・sin(2θ+φ2)+・・・+Gn・An・sin(n・θ+φn)} 式(2)
Gn:n次成分の振幅制御ゲイン
更に、補正成分全体の振幅を補正するために、式(3)に示す現像バイアスゲインGbを乗算した振幅制御を行う。
Vb=Vbofs+Gb・{G1・A1・sin(θ+φ1)+G2・A2・sin(2θ+φ2)+・・・+Gn・An・sin(n・θ+φn)} 式(3)
Gb:現像バイアスゲイン
ここで、測定誤差及び解析誤差等の影響により、実際に濃度補正を適用した結果が、補正が強いときや、補正が弱いときは、実験結果等の実測値に基づいて、現像バイアスゲインを乗算して補正量を調整する。
式(3)に示すように、感光体回転周波数のn次成分の正弦波に分解した振幅及び制御補正分全体にゲインを乗算して補正テーブルを算出することにより、最適な補正条件により現像バイアスを変調制御して濃度むらを補正することができる。
また、後述する帯電バイアスの制御においても同様の制御を適用することができる。
本実施例では、各次数の濃度むら周期成分の補正量を最適な条件に調整しているので、補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
[実施例11](濃度むら補正において現像バイアスと帯電バイアスの両方を補正制御する例)
図46は、本実施例11における電圧制御手段及び濃度むら補正方法を示す制御フロー図である。
まず、濃度むら補正の必要があるか否かを判断する。これは、感光体交換や、何らかの理由で感光体検出位置がずれた場合や、ユーザーモードによって選択できるようになっている。
濃度むら補正の必要があると判断された場合、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスと帯電バイアスを印加して濃度むらを測定するための第1の帯状のパターンを作成し、濃度むらを検出する。
検出した第1の濃度むらデータは感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
次に、感光体に対して現像ローラの位相をずらし、上記と同様の方法により濃度むらデータを抽出して、メモリに記憶する。この工程を濃度むら検出回数が所定の回数になるまで繰り返し行う。
濃度むら検出回数が所定の回数に達した場合、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にしてメモリに記憶した濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらデータを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして算出した平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
例えば、抽出した平均濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理を行い、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を算出して、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分のみを抽出する方法がある。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk倍成分の濃度むら合成波形の逆位相から感光体周期の濃度むらを補正する第1の補正テーブル(補正テーブル1)を作成する。
作成した回転周期に起因する感光体1周分の第1の補正テーブルは、メモリに記憶される。
次に、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスに第1の補正テーブルを適用して変調した現像バイアスと、予め調整動作により作像条件を決定したときの帯電バイアスを印加して濃度むらを測定するための第2の帯状のパターンを作成し、濃度むらを検出する。
前記変調した現像バイアスは、制御部37が図25に示す第1の濃度制御手段としての現像バイアス高圧電源を制御することにより得られる。
検出した第2の濃度むらデータは感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして抽出し、メモリに記憶する。
次に、感光体に対して現像ローラの位相をずらし、上記と同様の方法により濃度むらデータを抽出して、メモリに記憶する。この工程を濃度むら検出回数が所定の回数になるまで繰り返し行う。
濃度むら検出回数が所定の回数に達した場合、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にしてメモリに記憶した濃度むらデータの平均濃度むらを算出する。
次に、現像ローラの位相をずらして取得した濃度むらデータを、感光体回転方向の回転位置検出信号を基準にして算出した平均濃度むらから、感光体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する。
例えば、抽出した平均濃度むらデータをFFT(高速フーリエ変換)あるいは直交検波等の処理を行い、感光体回転周波数の1からn次成分の振幅と位相を算出して、感光体回転周期の1からn次成分の合成波形から、感光体周期に起因する濃度むら成分のみを抽出する方法がある。
次に、抽出した感光体回転周期の1からn次成分の濃度むらから、1からk倍成分の濃度むら合成波形の逆位相から感光体周期の濃度むらを補正する第2の補正テーブル(補正テーブル2)を作成する。
作成した回転周期に起因する感光体1周分の第2の補正テーブルは、メモリに記憶される。
最後に、予め調整動作により作像条件を決定したときの現像バイアスに第1の補正テーブルを適用して変調した現像バイアスと、予め調整動作により作像条件を決定したときの帯電バイアスに第2の補正テーブルを適用して変調した帯電バイアスを印加して、感光体回転周期に起因する濃度むらを除去した出力画像を形成する。
前記変調した帯電バイアスは、制御部37が図1等に示す第2の濃度制御手段としての帯電チャージャ3を制御することにより得られる。
本実施例11における濃度むら補正手段及び電圧制御手段の構成は、図25に示すものと基本的に同一であり、CPUから帯電バイアス高圧電源をPWM制御して帯電ローラに帯電バイアスを印加する構成が追加されるのみであるため省略する。
ここで、感光体回転周期に起因する濃度むらを取り除くために、前述した補正テーブルを適用して、現像バイアスと帯電バイアスを補正制御した例を図47に示す。
図47(a)は、感光体回転周期で発生している濃度むらである。図47(b)は、この濃度むらを補正するために、本実施例11の補正方法により作成した補正テーブルを適用して、現像バイアスと帯電バイアスを感光体回転周期で変調したものである。
(第2の補正テーブルを用いて帯電バイアスを制御する理由)
ここで、第2の画像形成条件として、帯電条件、具体的には帯電バイアスを用いたときについて図1を用いて詳細に説明する。
なお、帯電バイアスでなくても、画像の濃度を調整可能であれば、これを帯電条件としても良い。
また、帯電条件によって制御される地肌ポテンシャルが支配的な画像濃度領域が中間調やハイライト部であること、及び、これに加えて、現像条件等によって制御される画像濃度領域は高濃度領域であってパターン画像が高濃度で形成されるが、これよりも低濃度の領域についても濃度むらを制御する必要があること、という理由により、第2の画像形成条件は、パターン画像よりも低濃度の画像の濃度むらを補正するように決定される。
なお、画像濃度に応じた感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度変化による感度むらについての補正を考慮しなければ、第1の画像形成条件によって濃度むらを補正する補正対象の画像濃度と、第2の画像形成条件によって濃度むらを補正する補正対象の画像濃度との関係は、前者の方が低濃度であっても良い。
上述のように、本実施例では、第2の画像形成条件として、帯電条件、具体的には帯電バイアスを用いる。
このように本実施例においては、帯電条件を、すでに述べた制御方式による制御対象である第2の要素とし、これを用いて画像の濃度を調整可能な第2の画像形成手段を帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kとする。
かかる制御を行うにあたり、制御部37は、表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kによって検出された、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分の表面電位の電位分布と、トナー像検出センサ30によって検出された、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分のパターン画像の濃度むらとに基づいて、画像の濃度を調整するために、帯電条件についての具体的な第2の画像形成条件を決定する第2の画像形成条件決定手段として機能する。
第2の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置が変化し得たときに、トナー像検出センサ30によってパターン画像の濃度むらを検出し、そのパターン画像を形成するときに表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kによって検出した表面電位の電位分布と、かかる濃度むらとに基づいて、かかる濃度むらのうち、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転変動成分に起因する画像濃度のむらを抽出し、この抽出したむらを抑制するように、第2の画像形成条件を決定する。
第2の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、かかるパターン画像を形成するために露光された上述の領域について、かかる電位分布を取得し、これを用いた計算により、第2の条件を決定する。かかる電位分布と、かかる濃度むらとに関するデータは、第1の画像形成条件決定手段として機能する制御部37が第1の画像形成条件を決定するのに用いるデータと共用されている。
このとき、第2の画像形成条件は、第2の画像形成条件決定手段として機能する制御部37により、すでに述べたように、第1の画像形成条件によって補正される濃度よりも、低濃度の画像のむらを抑制するように決定される。
そのため、高濃度の画像の濃度むらについては第1の画像形成条件を用いた第1の制御によってこれを制御し、これよりも低濃度の中間調やハイライト部の画像の濃度むらについては第2の画像形成条件を用いた第2の制御を用いてこれを制御することとなる。
このように、第2の画像形成条件は、現像ポテンシャルを変化させる第1の画像形成条件とともに用いられるものである。
そうすると、第1の画像形成条件によって地肌ポテンシャルが変化することとなり、第2の画像形成条件も変化させることを要することとなる。
第1の画像形成条件は、高濃度の画像に対して支配的であるが、第2の画像形成条件にも影響を与える。
第1の画像形成条件と第2の画像形成条件とは、互いに影響を与え得る。
濃度むらは、より高濃度の画像において認識され易いため、第1の画像形成条件と第2の画像形成条件とでは、第1の画像形成条件を先に決定し、第2の画像形成条件を、第1の画像形成条件による影響に配慮した上で、この影響をキャンセルするように決定することが望ましい。
第1の制御による中間調やハイライト部の画像への影響は、第1の制御による中間調やハイライト部の画像の濃度むらへの影響を示すパラメータがわかっていれば、理論上簡単に推測することが可能であり、かかるパラメータは、すでに述べた事項から明らかなように、第1の画像形成条件、ここでは現像バイアスである。
このパラメータによる、中間調やハイライト部の画像への影響量、及びこれに対応して調整すべき第2の画像形成条件の調整量も、実測に基づいたゲイン調整を用いた計算によって求めることが可能である。
このように、第2の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、上述した濃度むらに加え、第1の画像形成条件による画像濃度への影響にも基づいて、画像の濃度、より具体的は第1の画像形成条件によって補正される濃度よりも低濃度の画像濃度を調整するために、第2の画像形成条件を決定する。
すなわち、第2の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、上述した濃度むらと、第1の画像形成条件による画像濃度への影響とに基づいて、パターン画像よりも低濃度の画像の濃度を調整するために、第1の画像形成条件による、パターン画像よりも低濃度の画像への影響をキャンセルするように、第2の画像形成条件を決定する。
帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kは、画像形成にあたり、このようにして決定された第2の画像形成条件に応じて動作する。この動作は、制御部37によって制御される。
この点、制御部37は、第2の制御手段として機能する。
したがって、第1の画像形成条件及び第2の画像形成条件の決定後の画像形成は、第1、第2の制御手段として機能する制御部37が、上述のように決定された第1の画像形成条件に応じて現像ユニット5Y、5M、5C、5Kを動作させるとともに、第2の画像形成条件に応じて帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを動作させることによって行われる。
本実施例では、高濃度部の濃度むらを補正するために、現像ローラに印加する現像バイアスまたは画像データに応じた書き込み光量を補正制御し、その結果、過補正されるハーフトーン部の濃度むらとのバランスを取った補正をするために、像担持体の表面電位を所定の電位に帯電する帯電バイアスの両方を補正制御している。
このため、高濃度からハーフトーン濃度までの広い濃度領域において、補正する回転体の回転周期に起因する周期的に発生する濃度むらを低減した濃度変動の少ない高画質な画像を出力することができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本発明を適用する画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機であってフルカラーの画像形成を行うことが可能なカラーデジタル複合機、その他、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタの単体、あるいは複写機とプリンタとの複合機等他の組み合わせの複合機であっても良い。
近年では、市場からの要求に伴い、カラー複写機やカラープリンタなど、カラー画像を形成可能な画像形成装置が多くなってきているが、本発明を適用する画像形成装置は、モノカラー画像のみを形成可能なものであっても良い。
かかる画像形成装置は、一般にコピー等に用いられる普通紙のみならず、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをも記録シートであるシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行うことが可能であることが望ましい。
かかる画像形成装置は、記録媒体としての転写紙の片面に画像形成可能な画像形成装置であっても良い。
このような画像形成装置に用いる現像剤は、2成分現像剤に限らず、1成分現像剤であっても良い。
2Y、2M、2C、2K 回転体で像担持体としての感光体ドラム
3 帯電手段としての帯電チャージャ
4 露光手段としての光書込ユニット
5 現像手段としての現像ユニット
5Ya、5Ma、5Ca、5Ka 回転体で現像剤担持体としての現像ローラ
18、71 回転位置検出手段としてのフォトインタラプタ
30 濃度検出手段としてのトナー像検出センサ
37 位相変更手段としての制御部
特開平9−62042号公報 特開2000−98675号公報

Claims (10)

  1. 回転体である像担持体と、
    前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、
    画像情報に基づいて前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    回転体である現像剤担持体を備え、前記静電潜像をトナー像として可視像化する現像手段と、
    前記回転体の回転方向における濃度むら検出用パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記像担持体と前記現像剤担持体のうち少なくとも一方が補正対象とされ、補正対象とした回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記像担持体と前記現像剤担持体のうち、補正対象の回転体とは別の方の回転体の位相をずらす位相変更手段と、
    濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記位相変更手段により位相をずらす毎に行って複数回実施する制御手段と、
    複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出する手段と、
    前記平均濃度むらから補正対象の回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する手段と、
    前記抽出した回転周期に起因する濃度むら成分に基づいて前記補正対象の回転体の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する手段と、
    を有し、
    前記補正テーブルに基づいて濃度制御を実施することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    補正対象の回転体とは別の方の回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    補正対象の回転体とは別の方の回転体の位相をずらす位相変更手段と、
    をさらに備え、
    前記補正テーブルを補正テーブル1とし、
    前記像担持体と前記現像剤担持体とについて補正対象を入れ替え、補正テーブル1と同様に補正テーブル2を作成し、
    補正テーブル1と補正テーブル2とに基づいて濃度制御を実施することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記像担持体と前記現像剤担持体を含む前記現像手段のうち、少なくとも一方が交換されあるいは抜き挿しされた場合、
    前記補正テーブルを再作成して更新することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    装置の使用環境の温度を検出する温度検出手段を有し、
    温度が予め設定した値より変動したとき、前記補正テーブルを再作成して更新することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    印刷枚数が予め設定した所定値を超えたとき、前記補正テーブルを再作成して更新することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記濃度むら検出用パターンを画像間で作成することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
    前記補正テーブルの数値に振幅補正係数を乗算して、濃度制御の出力を補正することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記補正テーブルを第1の補正テーブルとし、これに基づいて第1の濃度制御手段を制御し、
    濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記位相変更手段により位相をずらす毎に行って複数回実施し、
    複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出し、
    前記平均濃度むらから補正対象の回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出し、
    前記抽出した濃度むら成分に基づいて該濃度むらを補正するための第2の補正テーブルを作成し、
    第1の補正テーブルに基づいて第1の濃度制御手段を制御し、第2の補正テーブルに基づいて第2の濃度制御手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  9. 回転体である像担持体と、
    前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、
    画像情報に基づいて前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    回転体である現像剤担持体を備え、前記静電潜像をトナー像として可視像化する現像手段と、
    前記回転体の回転方向における濃度むら検出用パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記像担持体と前記現像剤担持体のうち少なくとも一方が補正対象とされ、補正対象とした回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記像担持体と前記現像剤担持体のうち、補正対象の回転体とは別の方の回転体の位相をずらす位相変更手段と、
    濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記位相変更手段により位相をずらす毎に行って複数回実施する制御手段と、
    複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出する手段と、
    前記平均濃度むらから補正対象の回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出する手段と、
    前記抽出した回転周期に起因する濃度むら成分に基づいて前記補正対象の回転体の濃度むらを補正する補正テーブルを作成する手段と、
    を有し、
    前記像担持体と前記現像剤担持体のうち少なくとも一方の回転速度が変更されたとき、
    補正対象の回転体の補正テーブルを作成するための予め設定された最高次数成分の周波数を算出し、
    前記像担持体及び前記現像剤担持体の、前記周波数以下となる全ての周期成分の周波数を算出し、
    それぞれの回転体の周期成分の周波数が重複するときは、
    前記濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記位相変更手段により位相をずらす毎に行って複数回実施し、
    複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出し、
    前記平均濃度むらから補正対象とした回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出し、前記抽出した濃度むら成分に基づいて該濃度むらを補正するための補正テーブルを作成し、
    前記補正テーブルに基づいて濃度制御を実施し、
    周波数が重複しないときは、
    前記濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出し、取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出し、
    前記抽出した濃度むら成分に基づいて該濃度むらを補正するための補正テーブルを作成し、前記補正テーブルに基づいて濃度制御を実施することを特徴とする画像形成装置。
  10. 回転体である像担持体と、
    前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、
    画像情報に基づいて前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    回転体である現像剤担持体を備え、前記静電潜像をトナー像として可視像化する現像手段と、
    前記回転体の回転方向における濃度むら検出用パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記像担持体と前記現像剤担持体のうち少なくとも一方が補正対象とされ、補正対象とした回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    を備えた画像形成装置における濃度むら補正方法において、
    濃度むら検出用パターンを作成して濃度むらを検出する動作を、前記像担持体と前記現像剤担持体のうち、補正対象の回転体とは別の方の回転体の位相をずらしながら、位相をずらす毎に行って複数回実施し、
    複数回の濃度むら検出で取得された濃度むらデータから、補正対象の回転体の回転方向の基準位置を基点にして平均濃度むらを算出し、
    前記平均濃度むらから補正対象とした回転体の回転周期に起因する濃度むら成分を抽出し、
    前記抽出した濃度むら成分に基づいて該濃度むらを補正するための補正テーブルを作成し、
    前記補正テーブルに基づいて濃度制御を実施することを特徴とする濃度むら補正方法。
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