JP2016057510A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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直人 渡辺
平井 秀二
Hideji Hirai
秀二 平井
悟士 金子
Satoshi Kaneko
悟士 金子
照通 越智
Terumichi Ochi
照通 越智
宗朗 岩田
Muneo Iwata
宗朗 岩田
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Abstract

【課題】ショックジターの発生を抑制して、優れた画像品質を得ることを可能とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置100を、中間転写ベルト1、感光体ドラム2Y、2C、2M、2K、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3K、光書込ユニット4Y、4C、4M、4K、現像ユニット5Y、5C、5M、5K、1次転写ローラ6Y、6C、6M、6K、感光体クリーニングユニット7Y、7C、7M、7K、QL8Y、8C、8M、8K、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18K、表面電位センサ19Y、19C、19M、19K、スキャナ部9、ADF10、給紙トレイ17、2次転写ユニット28、制御部37等から構成する。制御部37は、記憶手段375に記憶されたショックジターの特徴量に基づいて、画像形成条件を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、トナーを用いて画像を形成する、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうちの少なくとも1つの機能を備えた複合機等の画像形成装置及びこのような画像形成装置における画像形成方法に関する。
トナーを用いて画像を形成する、いわゆる電子写真方式の画像形成装置が知られている。このような画像形成装置では、帯電装置によって像担持体としての感光体を一様に帯電させ、形成すべき画像に対応して入力したデータに基づいて露光装置によって像担持体に潜像を形成し、現像装置によって潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成している。このトナー像を、転写手段により記録紙等の記録媒体に転写している。
電子写真方式の画像形成装置は、近年、印刷業界にも普及し始めており、高速出力かつ高画質化への要求が急速に高まっている。高画質化に関する要求項目のなかでは、ページ内濃度均一性すなわち記録紙等の記録媒体の1枚に形成される画像の濃度の均一性への要望が強く、ユーザが画像形成装置を選定する際の判断基準になっている。そのため、ページ内の濃度ムラを極力抑制することが重要である。
この濃度ムラは、様々な要因によって発生することが知られている。例えば、帯電の不均一性による帯電ムラ、露光装置の露光ムラ、感光体等の像担持体の回転ぶれや感度ムラ、現像ローラ等の現像剤担持体の抵抗ムラ、トナーの帯電ムラ、転写ローラの転写ムラなどである。この中でもとくに像担持体の回転ぶれや感度ムラに起因する濃度ムラは周期が短いため、ページ内に周期的に発生するため、好ましくない。
そのため、像担持体の回転ぶれや感度ムラに起因する周期的な濃度ムラを抑制するための技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の従来技術では、画像形成装置が、画像濃度の周期的な濃度変動データを予め格納する第1の変動データ格納手段と、かかる濃度変動データに基づいて画像形成条件を制御する第1の制御手段とを有し、第1の変動データ格納手段が、少なくとも現像剤担持体の1周期に対応する濃度変動データを格納し、第1の制御手段が、帯電電圧、露光光量、現像電圧及び転写電圧の何れかを制御して、像担持体の回転周期に合わせて制御手段で濃度補正を行う補正方法を採用している。
また、濃度ムラには、上述したような周期的な濃度ムラの他に、記録紙が搬送経路内に突入することに起因して生じる、ショックジターと呼ばれる線状の濃度ムラもある。このようなショックジターは、像担持体の回転ぶれ等に起因する周期的な濃度ムラではなく、非周期的な濃度ムラである。ショックジターの発生原因として、例えば、転写ニップに記録紙の先端が突入する際のショックで、露光装置が振動し、この露光装置の振動がショックジターとなって現れることが挙げられる。また、転写ニップや定着ニップに突入又は通過する際の抵抗によって記録紙の搬送スピードが変化することが原因で、ショックジターが発生する場合もある。このような非周期的な濃度ムラも、画質に影響するため、ショックジターを効果的に解消できる技術の開発が求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、ショックジターの発生を抑制して、優れた画像品質を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、像担持体と、像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された像担持体の表面に静電潜像を書込む書込手段と、像担持体の表面の静電潜像に現像剤を付着させて画像を顕像化させる現像手段と、像担持体の表面に顕像化された画像を記録媒体に転写させる転写手段と、記録媒体に転写された画像を定着させる定着手段と、書込手段が静電潜像を書込むための書込開始信号を発生する書込開始信号発生手段と、記憶手段からショックジターの特徴量を取得し、該特徴量に基づき書込開始信号を基準として画像形成条件を変化させる画像形成条件制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ショックジターの発生を抑制して、優れた画像品質を得ることができる。
本発明に係る実施例1の画像形成装置の概略構成図である。 図1の画像形成装置に備えられた画像形成部の概略構成図である。 図1の画像形成装置に備えられた現像装置の概略構成図である。 図1の画像形成装置に備えられた制御部の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施例2の画像形成装置に備えられた画像濃度検出手段の概略構成図であり、(a)はブラックトナー付着量検知センサを示し、(b)はカラートナー付着量検知センサを示す。 図1の画像形成装置での記録紙の搬送経路において、ショックジターの発生位置に対応するブラックの作像ステーションの書込み位置から2次転写位置までの距離を示した概略図である。 図6の場合のショックジターの一例を示した概略図である。 図1の画像形成装置での記録紙の搬送経路において、ショックジターの発生位置に対応するイエローの作像ステーションの書込み位置から2次転写位置までの距離を示した概略図である。 図8の場合のショックジターの一例を示した概略図である。 図1の画像形成装置での記録紙の搬送経路において、ショックジターの発生位置に対応する2次転写位置から定着位置までの距離を示した概略図である。 図10の場合のショックジターの一例を示した概略図である。 図1の画像形成装置での記録紙の搬送経路において、ショックジターの発生位置に対応する2次転写位置からレジストローラ位置までの距離を示した概略図である。 図12の場合のショックジターの一例を示した概略図である。 実施例1において、ショックジターを抑制するための制御部での制御の例を示すフローチャートである。 実施例1において、書込開始信号と露光パワーの制御との関係を示すタイミングチャートである。 実施例1において、書込開始信号と現像バイアスの制御との関係を示すタイミングチャートである。 実施例1において、書込開始信号と帯電バイアスの制御との関係を示すタイミングチャートである。 実施例1において、ショックジターと補正テーブルとの関係を説明するための説明図である。 トナー付着量検知センサの設置状況と、トナー付着量検知センサにより検知される第1又は第2の画像パターンを副走査方向に直列に形成した例を示す概略図である。 トナー付着量検知センサの配置位置と、トナー付着量検知センサにより検知される第1又は第2の画像パターンを主走査方向に並列に形成した例を示す概略図である。 実施例3において、周期的な濃度ムラを抑制するための制御の例の概略を示すフローチャートである。 実施例3において、周期的な濃度ムラを抑制するための制御の他の例の概略を示すフローチャートである。 実施例3において、濃度ムラを抑制するための制御の他の例の概略を示すフローチャートである。 現像ローラに設けられた回転位置検出手段の構成例を示した斜視図である。 図24に示した回転位置検出手段からの信号の例を示したタイミングチャートである。 図24に示した回転位置検出手段からの信号とトナー付着量検知センサによるトナー付着量検知信号との関係を示したタイミングチャートである。 図24に示した回転位置検出手段からの信号に基づいて、トナー付着量検知センサによるトナー付着量検知信号の平均処理を行うことを説明するためのグラフである。
以下、本発明の実施例1に係る画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用可能な画像形成装置の一構成例を示す概略構成図である。なお、図1は、本発明を適用可能な電子写真式の画像形成装置として、4連タンデム型中間転写方式のフルカラー機の構成例を示している。しかし、本発明がこの構成に限定されることはなく、4連タンデム型直接転写方式のフルカラー機や1ドラム型中間転写方式のフルカラー機等の他の画像形成装置にも適用可能である。また、1ドラム型直接転写方式等のモノクロ機にも適用可能である。
実施例1の画像形成装置100は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーを用いて画像形成を行うもので、各色に対応した部材が各々設けられている。以下、本明細書及び図1、図2では、イエロー用の部材の符号の末尾にはYを、シアン用の部材の符号の末尾にはCを、マゼンタ用の部材の符号の末尾にはMを、ブラック用の部材の符号の末尾にはKを付して説明する。
図1に示すように、実施例1の画像形成装置100は、像担持体としての中間転写体である中間転写ベルト1と、中間転写ベルト1の展張面(張架面)に沿って並設された、像担持体(潜像担持体)としての感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kを有している。
次に、図2を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstの各構成を説明する。以下の説明ではイエローの作像ステーションYstを代表として説明する。シアン、マゼンタ、ブラックの各作像ステーションCst、Mst、Kstも同様の構成を有するため、以下の記載におけるイエローの作像ステーションYstを構成する各部材を、それぞれの作像ステーションCst、Mst、Kstの各部材と読み替える(符号の末尾Yを、それぞれC,M,Kと読み替える)ことで、記載及び説明を省略する。
図2に示すように、感光体ドラム2Yの周りにはその回転方向順に、帯電手段(帯電装置)としての帯電チャージャ3Y、感光体ドラム2Yの回転位置(位相)を検出する回転位置検出手段(像担持体回転位置検出手段)としてのフォトインタラプタ18Y、感光体ドラム2Yに露光を行って静電潜像を書き込む書込手段(光書込手段、露光手段)としての光書込ユニット4Y、感光体ドラム2Yの表面電位を検出する電位検出手段としての表面電位センサ19Y、現像手段(現像装置)としての現像ユニット5Y、1次転写手段としての1次転写ローラ6Y、ブレード及びブラシ等を備えた潜像担持体クリーニング手段としての感光体クリーニングユニット7Y、除電手段としてのクエンチングランプ(以下、「QL」と呼ぶ)8Yが配置されている。
現像ユニット5Yは、図3に示すように、一本の現像剤担持体としての現像ローラ51Yと、現像剤撹拌手段としての撹拌スクリュ52Y、供給スクリュ53Y、回収スクリュ54Yからなる三本のスクリュと、現像ローラ51Y上の現像剤の高さを規制するドクタブレード(図示せず)と、これらを内蔵するとともに磁性キャリアと磁性又は非磁性のトナーを含む粉体状の二成分系の現像剤Tを収容した現像容器55Yと、攪拌スクリュ52Y上部において現像容器55Yに形成された開口部(図示せず)より現像容器55Y内にトナーを補給するトナー補給部(図示せず)とを有している。
現像ローラ51Yは感光体ドラム2Yと、ある一定の距離である現像ギャップgをとって対向配置されている。撹拌スクリュ52Y、供給スクリュ53Y、回収スクリュ54Yは現像ローラ51Yに対して平行に設けられている。
撹拌スクリュ52Yは、現像剤Tを撹拌しながら図3の紙面手前方向の端部まで移動し、現像容器55Yに設けられた開口部を通して供給スクリュ53Yへ搬送する。そして、現像剤Tは供給スクリュ53Yにより撹拌搬送されながら現像ローラ51Yへ供給される。
現像ローラ5dへ供給された現像剤Tは、ドクタブレードによって層厚みを規制され、感光体ドラム2Yに対向する現像ニップで感光体ドラム2Yに接触し、潜像部分にトナーを付着させ、現像を行い、感光体ドラム2Y上に画像を形成する。この現像剤T中のトナー濃度が低下すると、トナー補給部からトナーが現像容器55Y内に補給され、撹拌スクリュ52Yによって撹拌される。
なお、本実施形態では一本の現像ローラ51Yが感光体ドラム2Yと同方向に回転する順方向一段現像方式を用いているが、現像ユニット5Yが、この方式に限定されることはなく、現像ローラ51Yが複数配置される多段現像装置でもよい。また、現像剤Tに二成分系現像剤を用いているが、これに限らず一成分形現像剤であってもよい。
本実施例において、中間転写ベルト1にトナー像を形成するトナー像形成手段は、感光体ドラム2Y、帯電チャージャ3Y、光書込ユニット4Y、現像ユニット5Y、1次転写ローラ6Y等を用いて構成されている。他の色の作像ステーションにおいても同様である。
中間転写ベルト1は、図1、図2に示すように、複数の支持部材として、駆動手段(図示せず)によって回転駆動される駆動ローラ11、従動ローラ12、2次転写バックアップローラ13により回転可能に支持されている。これら中間転写ベルト1、駆動ローラ11、従動ローラ12、2次転写バックアップローラ13は、中間転写ユニット33を構成している。各感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kと中間転写ベルト1との接点は、1次転写部としてのニップ部Ni1を構成している。
画像形成装置100は、中間転写ベルト1に担持されているトナー像を、中間転写ベルト1との2次転写位置であるニップ部Ni2において記録紙に転写する2次転写手段としての2次転写ユニット28を有している。2次転写ユニット28は、2次転写バックアップローラ13に対向する部位に設けられた転写手段としての2次転写ローラ16と、搬送ベルト28aとを有している。
光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kを備えた光書込ユニット4の上方には、画像読み取り手段としてのスキャナ部9、自動原稿供給手段としてのADF10等が設けられている。
画像形成装置100の本体99下部には、給紙部としての複数の給紙トレイ17が設けられている。各給紙トレイ17に収容された記録媒体としての記録紙20は、ピックアップローラ21、給紙ローラ22で給紙され、搬送ローラ対23で搬送され、レジストローラ対24により所定のタイミングで中間転写ベルト1と2次転写ローラ16とが互いに対向したニップ部Ni2へ送られる。ニップ部Ni2の用紙搬送方向の下流側には、定着手段としての定着ユニット25が設けられている。
定着ユニット25によりトナー像を定着された記録紙20は、排紙ローラ対27により、本体99の外部に設けられた排紙トレイ26に排出される。
また、画像形成装置100の本体99内には、各部を駆動制御する制御手段としての制御部37を有している。制御部37は、図4に示すように、各種演算や各部の駆動制御を実行するCPU(Central Processing Unit)371、コンピュータプログラム等の固定的データを予め記憶するROM(フラッシュROM)372、各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)373、その他の不揮発メモリや揮発メモリ、ハードディスク(HDD)374等からなる記憶手段375を備えて構成されている。CPU371は、ROM372に予め記憶されている画像形成プログラムに従って、RAM373をワークメモリとして用いて、画像形成装置100全体の動作を制御し、各種機能を実現する。
また、制御部37は、記憶手段375に予め記憶されたショックジターの特徴量に基づいて、画像形成条件を変化させる画像形成条件制御手段として機能する。ショックジターの特徴量とは、例えば、ショックジターの発生位置、幅、強さ、プロファイルなどである。制御部37は、この特徴量に基づいて、現像バイアス、帯電バイアス、露光パワーの少なくとも1つを制御して(つまり、これらを発生させる装置を制御する)、ショックジターを抑制する。制御部37は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等からなる書込開始信号(Fgate)発生部376を備えている。書込開始信号発生部376は、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstでの潜像画像の書込みタイミングを制御する書込開始信号をそれぞれ生成して発信する。また、制御部37は、例えばCPU371中に、書込開始信号の発信から副走査方向(記録紙20の搬送方向)の移動量、すなわち書込み開始からの経過時間を計測する経過時間計測手段としてのカウンタ371aを有している。
また、制御部37に備えられたROM372やRAM373、その他の不揮発性メモリ又は揮発性メモリには、画像形成条件等の他にも、表面電位センサ19Y、19C、19M、19K、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18K等の各センサの出力や補正用データ、制御結果などに関する様々な情報が記憶されている。制御部37は、表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kによって検知された表面電位を記憶する点において、表面電位記憶手段として機能し、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検知された感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置を記憶する点において、回転位置記憶手段として機能する。表面電位記憶手段として機能する制御部37は、表面電位を時系列データとして記憶する。
本実施例では、上述のように制御部37は、ROM372に、上述のような構成の画像形成装置100を用いて画像形成方法を実行するための画像形成プログラムを記憶している。この点、制御部37やROM372は、画像形成プログラム記憶手段として機能している。
このような画像形成プログラムは、制御部37に備えられたROM372のみならず、半導体媒体(例えば、RAM373等の揮発性メモリ、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、ハードディスク、磁気テープ、フレキシブルディスク等)その他の記憶媒体に記憶可能である。このようなメモリ、他の記憶媒体は、画像形成プログラムを記憶した場合に、該画像形成プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記録媒体を構成する。
フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kは、例えば特開2000−98675号公報の図4に開示される構成を採用可能である。すなわち、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kに、これらと連動して回転する一部欠けの入った検出板を直結し、この検出板に臨ませて、透過側の透過型のフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kを配置した構成とする。この構成により、検出板の一回転ごとに、検出板の欠けがフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kで検知されることで、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置(回転周期)が検知される。
本実施例においては、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置を検出する手段として、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kを用いて検出している。しかし、本願がこの構成に限定されることはなく、ロータリエンコーダなど、回転位置を検出する適宜のものを用いることができる。これらのことは、後述するように現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置(位相)を検出する回転位置検出手段についても同様である。
表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kは、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kにより書き込まれた感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上の静電潜像の電位、すなわち現像ユニット5Y、5C、5M、5Kによってトナーを付着され現像される前の感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの表面電位を検出する。
検出された表面電位は、後述するように、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kの現像バイアスの制御に用いられるほか、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kの帯電バイアス、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kのレーザーパワーなどのプロセス条件(画像形成条件)にフィードバックされ、画像濃度の安定性を保つのに用いられる。
光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kは、画像情報に基づいて、レーザー制御部(図示せず)によって4つの半導体レーザー(図示せず)を駆動する。これらの半導体レーザーは、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kにより暗中にて一様に帯電された感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kのそれぞれを照射する4つの書込光を出射する。光書込ユニット4は、この書込光により、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kのそれぞれを暗中にて走査して、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの表面にY、C、M、K用の静電潜像を書き込む。
本実施例では光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kとして、半導体レーザーから出射したレーザー光をポリゴンミラーによって偏向せしめながら、反射ミラーで反射させたり光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている(以上、図示せず)。光書込ユニット4は、このような構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いることもできる。
上述のような構成の実施例1の画像形成装置100での画像形成動作を一通り説明する。プリント開始命令が入力されると、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの周辺、中間転写ベルト1の周辺、給紙搬送経路等にある各ローラが既定のタイミングで回転し始め、給紙トレイ17から記録紙20の給紙が開始される。
一方、各感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kは、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kによってその表面を一様な電位に帯電される。その後、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kから照射される書込光によってその表面を画像データに従って露光される。露光された後の電位パターンを静電潜像と呼ぶが、この静電潜像を担持した感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの表面に、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kからトナーを供給されることにより、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kに担持されている静電潜像が特定色に現像される。
図1の構成の画像形成装置100においては、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kが4色分あるので、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(色順はシステムによって異なる)のトナー像が各感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上に現像されることになる。
感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kと中間転写ベルト1とのニップ部Ni1には、1次転写ローラ6Y、6C、6M、6Kにより印加される1次転写バイアス及び押圧力が付与される。これにより、各感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上に現像されたトナー像が中間転写ベルト1上に転写される。この1次転写動作を、タイミングを合わせながら4色分繰り返すことにより、中間転写ベルト1上にフルカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト1上に形成されたフルカラートナー像は、ニップ部Ni2において、レジストローラ対24によってタイミングを合わせて搬送されてくる記録紙20に転写される。このとき、2次転写ローラ16に印加される2次転写バイアス及び押圧力によって2次転写が行われる。フルカラートナー像が転写された記録紙20は、定着ユニット25を通過することにより、その記録紙20の表面に担持されているトナー像が加熱定着される。
片面プリントの場合、記録紙20はそのまま直線搬送されて排紙トレイ26へ搬送される。なお、画像形成装置100は、スイッチバックローラ対29等からなる用紙反転部を設けて両面プリントが可能な構成としている。両面プリントを行う際には、記録紙20は搬送方向を下向きに変えられ用紙反転部へ搬送されていく。用紙反転部へ到達した記録紙20は、ここでスイッチバックローラ対29により搬送方向を逆転されて紙の後端から用紙反転部を出て行く。これをスイッチバック動作と呼び、この動作によって記録紙20の表裏が反転される。表裏反転された記録紙20は定着ユニット25の方には戻らず、再給紙搬送経路を通過して本来の給紙経路に合流する。この後は表面プリントの時と同じ様にトナー像を転写されて、定着ユニット25を通過して排紙される。これが両面プリント動作である。
また各部の動作を最後まで説明すると、ニップ部Ni1を通過した感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kはその表面に1次転写残トナーを担持している。1次転写残トナーは感光体クリーニングユニット7Y、7C、7M、7Kにより除去される。その後、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kは、QL8Y、8C、8M、8Kによってその表面を一様に除電されて次の画像のための帯電に備える。また、ニップ部Ni2を通過した中間転写ベルト1に関しても、その表面に2次転写残トナーを担持している。2次転写残トナーも、ベルトクリーニングユニットによって除去され、中間転写ベルト1も次のトナー像の転写に備える。この様な動作の繰り返しで、片面プリント若しくは両面プリントが行われる。
以上説明したような画像形成動作の実行中に、記録紙20が搬送経路内に突入することに起因して、ショックジターと呼ばれる線状の濃度ムラを引き起こす。本実施例の中間転写方式の画像形成装置100の場合、このショックジターが発生する代表的な原因として、以下の3つ原因が挙げられる。
(1)2次転写へ記録紙20の先端が突入する際のショック
(2)2次転写を通過する記録紙20の搬送スピードの変化
(3)記録紙20の後端がレジストローラ対を抜ける際の搬送スピードの変化
原因(1)では、画像形成動作中に、中間転写ベルト1と2次転写ローラ16とのニップ部Ni2に、記録紙20の先端が突入する際のショックで、光書込ユニット4が振動する。この光書込ユニット4の振動がショックジターとなって現れる。このショックジターの特徴を、ブラックの作像ステーションKstを例に説明する。図6に太線で示したように、ブラックの作像ステーションKstの位置から2次転写位置までの距離分だけ、図7示すように、記録紙20の先端から記録紙20の搬送方向にずれた位置に画像のショックジターDが発生する。
同様に、他の作像ステーションYst、Cst、Mstでも、各作像ステーションYst、Cst、Mstから2次転写までの距離分に対応した位置に、画像の濃度ムラが発生する。なお、図8に示すように、2次転写位置までの距離が最も長いイエローの作像ステーションYstでは、図9に示すように、ページを跨ってショックジターDを発生することもある。
原因(2)が発生する一例として、図10に示す記録紙20の搬送経路において、記録紙20の先端が定着ユニット25のニップ部Ni3に進入するタイミングで、定着ユニット25の入り口で抵抗を受けることが挙げられる。この抵抗によって2次転写を通過する記録紙20の搬送スピードが変化するため、このタイミングでショックジターDが発生する。したがって、図11に示すように、2次転写のニップ部Ni2の位置から定着ユニット25のニップ部Ni3の位置までの距離分だけ、記録紙20の先端から記録紙20の搬送方向にずれた位置に、画像のショックジターDが発生する。
原因(3)では、図12に示す記録紙20の搬送経路において、記録紙20の後端がレジストローラ対24を抜けるタイミングで、記録紙20の搬送の抵抗が変わり、搬送スピードが少し変化する。このタイミングでショックジターDが発生する。したがって、図13に示すように、レジストローラ対24の位置から2次転写のニップ部Ni2の位置までの距離分だけ、記録紙20の後端から記録紙20の搬送方向とは反対方向にずれた位置に、ショックジターDが発生する。
また、これらのショックジターDは、記録紙20厚さが厚いほど、衝撃が大きくなるため、記録紙20の種類ごと(厚さごと)にショックジターDの強さが異なる。また、感光体ドラム2Y、2C、2M、2K等の移動速度(以下、「線速」という)が速いほど、衝撃が大きくなるため、線速ごとにショックジターDの強さが異なる。記録紙の厚さ及び線速とショックジターDの強さの一例を、下記表1に示す。
本発明に係る実施例1の画像形成装置100は、制御部37が画像条件制御手段として機能し、帯電バイアス、現像バイアス、露光パワーなどの画像形成条件(プロセス条件)を変化(補正)させることで、上述のようなショックジターDと呼ばれる濃度ムラを抑制することを可能とするものである。以下、画像形成装置100によるショックジターDの抑制手順を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、(1)の原因によるショックジターDの抑制手順について説明しているが、(2)、(3)、又はこれら以外の原因によるショックジターの抑制にも適用可能である。
ショックジターDは、上述のような原因により発生することから、記録紙20の先端を基準にその発生位置が機種によってほぼ決まっている。そのため、生産工程で、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの色ごとにテストパターンを連続通紙しておく。ショックジターDによる濃度ムラを生じた記録紙20をスキャナで読み込んで、各色のショックジターDのパターンを取得する。テストパターンとしては、ショックジターDによる濃度ムラを視認し易いことから、ハーフトーン(中間調)の画像を用いることが好ましい。しかし、テストパターンの濃度がハーフトーンに限定されることはなく、ショックジターDを検知可能であれば、高濃度なテストパターン等、適宜の濃度のテストパターンを用いることができる。
読み込んだショックジターDの発生位置、幅、強さ、プロファイル等)をショックジターDの特徴量としてROM372やHDD374等の不揮発な記憶手段375に記憶しておく。機種によってショックジターDの位置等が決まっていることから、一台の画像形成装置100でテストパターンの読み込みをすることで、当該特徴量を同じ機種の画像形成装置100に反映させることができる。
また、前述の表1に示すように、記録紙20の厚さに応じてショックジターDの強さが変わるので、使用予定の記録紙20の種類ごとに調整値を記憶しておくことが好ましい。また、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kのいわゆる感光体線速(以下、単に「線速」という)によってもショックジターDの強さが異なるため、線速ごとに調整値を記憶しておくことが好ましい。
画像形成装置100の搬入先では、電源ボタンのオンのタイミング等で、制御部37が記憶手段375に記憶されたショックジターDの特徴量を読み出す。記録紙20の種類ごとの調整値や感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの線速ごとの調整値が記憶されている場合は、これらの調整値も読み出す。制御部37は、読み出した特徴量及び調整値を、アクセスの容易とアクセス速度向上のためにRAM373に記憶する。
次に、画像形成動作時の制御部37での画像形成条件の制御の概略を、図14のフローチャートに基づいて説明する。画像形成条件は、書込開始信号を基準に作成された制御テーブルとしてRAM373等に記憶されている。制御部37は、この制御テーブルに従って、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kにおける現像条件である現像バイアス、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kにおける帯電条件である帯電バイアス、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kにおける露光条件(書込条件)である露光パワーといった画像形成条件を制御する。本発明では、ショックジターDに対応させてこれらの画像形成条件を変化させるべく、制御テーブルを補正する。
画像形成装置100は、画像形成動作の開始のタイミング、記録紙20の種別の選択等により厚みや線速が決定したタイミングなどにおいて、制御部37は、ショックジターDの特徴量及び調整値をRAM373から読み出す(ステップS11)。次に、この特徴量及び調整値に基づいて、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstで変化させる画像形成条件を算出して、補正テーブルを作成する(ステップS12)。
補正テーブルは、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstの書込開始信号を基準として作成される。ショックジターDの発生位置は予めわかっているので、書込み開始信号を基準として、ショックジターDの発生のタイミングで画像形成条件の補正を開始する。制御部37は、RAM373に記憶されたショックジターDの特徴量、つまりショックジターDの強さ、幅、プロファイルに基づいて、ショックジターDを解消する逆位相の補正テーブルを作成し、RAM373に記憶しておく。
図18に、補正テーブルの概略を示す。図18の上図は、記録紙20に表れたショックジターDを時系列に表したものである。このショックジターDをスキャナで読み込んで得られたショックジターDの特徴量を、図18の下図のグラフに実線で示した。縦軸は画像の濃度を示し、横軸は副走査方向(記録紙20の搬送方向)の距離(移動量)を示す。このグラフに示されるように、特徴量としてショックジターDの副走査方向(記録紙20の搬送方向)での発生位置、幅、プロファイル等がわかる。点線で示したグラフが、このショックジターDを解消する逆位相の補正テーブルである。
また、記録紙20の種類ごとの調整値や感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの線速ごとの調整値が設定されている場合、これらの調整値に基づいて、補正の強度を適宜調整して補正テーブルを作成する。
補正する画像形成条件としては、現像条件である現像バイアスであってもよいし、帯電条件である帯電バイアスであってもよいし、露光条件である露光パワー等であってもよい。または、複数の画像形成条件を組み合わせて補正するものであってもよい。
そして、この補正テーブルの内容を、RAM373の制御テーブルに反映する(ステップS13)。この新たな制御テーブルが、画像形成条件制御手段として機能する制御部37により使用されることで、画像形成の制御に反映される。
画像形成動作の際には、制御部37は補正が反映された制御テーブルの現像バイアスに基づいて、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kを制御する。また、帯電バイアスに基づいて、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを制御する。また、露光パワーに基づいて、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kを制御する。
以下、図15−図17のタイミングチャートを用いて、制御部37が、補正された制御テーブルに従って、露光パワー、現像バイアス、帯電バイアスをそれぞれ制御する手順を具体的に説明する。ここでは、上述した原因(1)の2次転写へ記録紙20の先端が突入することよるショックジターDを抑制するための制御を説明している。
図15は、露光パワーを制御する際のタイミングチャートである。図15中、Fgate_Y、Fgate_C、Fgate_M、Fgate_Kは、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstでの書込開始信号を示す。カウンタY1、Y2、C1、C2、M1、M2、K1は、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstでの副走査方向(記録紙20の搬送方向)の経過時間(移動量)をカウントするためのカウンタ(図4のカウンタ371aに相当)である。露光パワーY、C、M、Kは、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstでの光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kでの露光パワー(書込パワー)を示す。
図15に示すように、制御部37の書込開始信号発生部376は、複数の静電潜像を連続して書き込むために、所定周期で書き込み開始信号Fgate_Y、Fgate_C、Fgate_M、Fgate_Kを生成して発信する。これらの書込開始信号Fgate_Y、Fgate_C、Fgate_M、Fgate_Kは、中間転写ベルト1が移動して次の色の画像と重なるように各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kst間の距離に対応する期間だけタイミングがシフトしている。
光書込ユニット4による静電潜像の書き込みは、2次転写位置から最も遠いイエローの作像ステーションYstから開始される。ここで、記録紙20が2次転写のニップ部Ni2に突入するタイミングは、Fgate_Yを受け取ってイエローの作像ステーションYstによる書込みの開始から2次転写までの期間だけタイミングが後となる。
なお、イエローの作像ステーションYstのように、2次転写位置から遠い作像ステーションは、記録紙20が2次転写に突入するタイミングでは次のページ(次の記録紙20への転写用)の作像を実行している。すなわち、図15に示すように、次のFgate_Yを受け取った後に、2次転写に記録紙20が突入した際の振動の影響を受けるのである。そのため、図8、図9を用いて説明したように、記録紙20のページを跨いでショックジターDが現れる。
これに対応するため、実施例1の画像形成装置100では、イエロー、シアン、マゼンタの作像ステーションYst、Cst、Mstでは、2系統のカウンタY1、Y2、C1、C2、M1、M2を有している。これらのカウンタはFgate_Yが発信されるごとにリセットされるのではなく、2枚分(2画像分)ずつFgate_Y、Fgate_C、Fgate_Mの発信からの副走査方向(記録紙20の搬送方向)の移動量をカウントしている。なお、本実施例では、ブラックの作像ステーションKstでは、2次転写までの距離が最も短いため、カウンタK1のみで1枚分の移動量をカウントしているが、ショックジターDがページを跨いで現れることがあれば、2系統のカウンタを用いてもよい。また、3ページ以上に跨ってショックジターDが現れる場合は、当該色について3系統以上のカウンタを用いてもよく、より確実に制御できる。
制御部37は、図15に示すように、補正された制御テーブルに従って、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstの書込開始信号Fgate_Y、Fgate_C、Fgate_M、Fgate_Kを基準に2次転写に記録紙20が突入するタイミングで露光パワーの補正を実施する。具体的には、上記で補正した制御テーブルに従って、ショックジターDにより濃度が高くなっている位置には、濃度を下げるような露光パワーとし、濃度が低くなっている位置には、濃度を上げるような露光パワーとすることにより行う。これにより、ショックジターDが抑制され、高品質の画像を得ることができる。
図16は、現像バイアスを制御する際のタイミングチャートである。現像バイアスY、C、M、Kは、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstの現像バイアスを示す。制御部37は、制御テーブルに従って、図16に示すタイミングチャートに示すようなタイミングで現像バイアスを制御(補正)する。露光パワーの補正と比較して、現像バイアスの補正では、書込開始信号Fgate_Y、Fgate_C、Fgate_M、Fgate_Kの発信から現像の開始までの期間だけ、補正の開始タイミングが後にシフトしている。現像バイアスの補正は、具体的には、ショックジターDにより濃度が高くなっている位置には、濃度を下げるような現像バイアスを印加し、濃度が低くなっている位置には、濃度を上げるような現像バイアスを印加することにより行う。これにより、ショックジターDが抑制され、高品質の画像を得ることができる。
図17は、帯電バイアスを制御する際のタイミングチャートである。帯電バイアスY、C、M、Kは、各作像ステーションYst、Cst、Mst、Kstの帯電バイアスを示す。制御部37は、制御テーブルに従って、図17に示すタイミングチャートに示すようなタイミングで帯電バイアスを制御(補正)する。帯電は書込みの前に行われる。そのため、露光パワーの補正と比較して、帯電バイアスの補正では、帯電の開始から書込開始信号Fgate_Y、Fgate_C、Fgate_M、Fgate_Kが発信された時点よりも前の帯電バイアスの印加が開始されるまでの期間だけ、補正の開始タイミングが前にシフトしている。帯電バイアスの補正も、ショックジターDにより濃度の高低に対応して、濃度を下げるような帯電バイアス又は濃度を上げるような帯電バイアスを印加することにより行う。これにより、ショックジターDが抑制され、高品質の画像を得ることができる
以上、実施例1の画像形成装置100では、予め記憶手段375記憶されたショックジターDの特徴量に基づいて、制御部37が画像形成条件を変化(補正)させることで、ショックジターDを効果的に抑制することができる。したがって、画像形成装置100の搬入先では、ユーザが何ら調整作業等を行うことなく、高品質な画像を得ることができる。
本発明に係る実施例2の画像形成装置について説明する。実施例2の画像形成装置は、画像濃度検出手段としてのトナー付着量検知センサをさらに備えていること以外は、実施例1との画像形成装置100同様の基本構成を備えている。図1、図2に点線で示す30がトナー付着量検知センサである。このトナー付着量検知センサ30によってトナー画像のトナー付着量を検知することで、ショックジターDを検知し、その特徴量を取得する。
本実施例では、トナー付着量検知センサ30を、ニップ部Ni2の下流側の位置、つまり2次転写後の位置P2に配置している。上記(1)−(3)の3つのショックジターDの発生原因は2次転写なので、位置P2に配置することで、いずれのショックジターDも検知することができる。
なお、トナー付着量検知センサ30で画像の濃度が検知できればよく、その位置はニップ部Ni2の下流側に限定されることはない。図1、図2に示すように、トナー付着量検知センサ30を中間転写ベルト1に対向する位置であって2次転写前の位置P1に配置して、中間転写ベルト1の外周面に形成されたトナー像の濃度を検知するように構成することもできる。
トナー付着量検知センサ30を配置する上述した2つの位置のうち、2次転写前の位置P1は、2次転写工程前の中間転写ベルト1上のトナーパターンを検知する位置であり、マシンレイアウトの制約がなければ、この構成が採用されることが多い。補正制御用のテストパターンのトナー像を形成してすぐに検知するため、待ち時間も少なく、また、テストパターンのトナー像にニップ部Ni2をすり抜けさせる必要がないため、そのための工夫が不要だからである。
しかしながら、4色目(図1の例ではブラック)の作像ステーションKstの直後がニップ部Ni2のような2次転写位置になっている機種も多く、その場合、上述の位置P1にセンサを設置するのはスペース的に困難である。そのような場合は、2次転写後の位置である位置P2にトナー付着量検知センサ30を設置し、中間転写ベルト1上に形成したテストパターンのトナー像を、ニップ部Ni2で記録紙20に転写させた後、記録紙20上の画像の濃度をトナー付着量検知センサ30で検知することになる。ただし、この場合、記録紙20の平滑度によって正反射光の反射状態が変化するため、記録紙ごとにトナー付着量検知センサ30での検知値を校正する等の工夫が必要である。
図5に、トナー付着量検知センサ30の概略構成図を示す。図5(a)は、ブラックのトナー付着量を検出するブラックトナー付着量度検知センサ30Aの構成を示し、図5(b)は、イエロー、シアン、マゼンタのトナー付着量を検出するカラートナー付着量検知センサ30Bの構成を示している。
図5(a)に示すように、ブラックトナー付着量検知センサ30Aは、発光ダイオード(LED)等からなる発光素子30A−1と、正反射光を受光する受光素子30A−2とを有している。発光素子30A−1は記録紙20上に光を照射する。この照射光は記録紙20又はトナー像表面によって反射される。受光素子30A−2は、この反射光のうちの正反射光を受光する。
図5(b)に示すように、カラートナー付着量検知センサ30Bは、発光ダイオード(LED)等からなる発光素子30B−1と、正反射光を受光する正反射光受光素子30B−2と、拡散反射光を受光する拡散反射光受光素子30B−3とを有している。発光素子30B−1は、ブラックトナー付着量検知センサ30Aの場合と同様に、記録紙20上に光を照射する。この照射光は、記録紙20の表面又はトナー像表面によって反射される。
正反射光受光素子30B−2は、この反射光のうちの正反射光を受光し、拡散反射光受光素子30B−3は、反射光のうち拡散反射光を受光する。本実施例では、発光素子30B−1として、発光される光のピーク波長が950nmであるGaAs赤外発光ダイオードを用いており、正反射光受光素子30B−2、拡散反射光受光素子30B−3としては、ピーク受光感度が800nmであるSiフォトトランジスタなどを用いている。しかし、ピーク波長及びピーク受光感度がこれと異なるものでも構わない。
また、ブラックトナー付着量検知センサ30A及びカラートナー付着量検知センサ30Bは、検知対象物である記録紙20の表面との間に、検出距離として5mm程度の距離を設けて対向するように、主査方向に対して並列に配設されている。
以上のような構成のトナー付着量検知センサ30を備えた実施例2の画像形成装置100での画像形成動作について説明する。上記実施例1では、生産工程でショックジターDのテストパターンをスキャナで読み込んで取得したショックジターDの特徴量を、記憶手段375に予め記憶している。これに対して、実施例2では、トナー付着量検知センサ30を用いてトナー付着量を検出し、このトナー付着量に基づいてショックジターDの特徴量を算出し、ROM372、HDD374、RAM373等の記憶手段375に記憶する。制御部37は、この特徴量に基づいて画像形成条件を補正する。
実施例2でも、実施例1と同様に、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの色ごとにハーフトーンのテストパターンを連続通紙する。その際に、ブラックトナー付着量検知センサ30Aでブラックのテストパターンに対応するトナー像のトナー付着量を検知する。カラートナー付着量検知センサ30Bでカラーのテストパターンに対応するトナー像のトナー付着量を検知する。
また、実施例2でも、厚さの異なる記録紙20を用いてテストパターンの作成を行い、種類ごとの調整値や線速ごとの調整値をRAM373に記憶することが好ましい。
トナー付着量検知センサ30からの出力情報は、制御部37において付着量変換アルゴリズムによってトナー付着量に変換されることで、トナー付着量が認識される。制御部37は、検知された時系列のトナー付着量に基づいて、ショックジターDの発生位置、幅、プロファイル等の特徴量を算出し、RAM373に記憶する。トナー付着量の変換アルゴリズムについては従来技術と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、算出した特徴量をROM372やHDD374等にも記憶することで、この特徴量を継続して利用することができる。
制御部37は、上述のようにしてRAM373に記憶された特徴量を読み込んで、特徴量に応じた補正テーブルを作成して制御テーブルに反映する。画像形成動作時には、制御部37は、制御テーブルに従って、画像形成条件を変化させる。これらの動作は、実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
なお、ショックジターDの検知のため、通常の画像形成とは異なるショックジター検知モードを画像形成装置に組み込むことが好ましい。このショックジター検知モードが選択された際にのみショックジターDの検知を実行するようにすることで、記録紙20やトナーの無駄な消費を抑制して、トナーイールドの解消やランニングコストの低減が可能となる。また、ユーザが実際に使用する記録紙20を用いてショックジター検知モードを実行することで、使用する記録紙20により適した補正が可能となり、ショックジターDの抑制効果を向上させることができる。
また、ショックジター検知モードは、サービスマンのみが実行できる構成としてもよい。また、数千枚おきに自動で行うショックジター検知モードを実行する構成としてもよいし、電源ON時に自動的にショックジター検知モードを実行する構成としてもよい。いずれの場合でも、ショックジターDの抑制効果に優れ、ランニングコストの低減が可能な画像形成装置を得ることができる。
以上、実施例2の画像形成装置100においても、ショックジターDの特徴量に基づいて、制御部37が画像形成条件を変化(補正)させることで、ショックジターDを効果的に抑制することができる。また、画像形成装置の実際の搬入前、または搬入後に、必要に応じてショックジターDの検知や補正を行うことができるため、ショックジターDの抑制効果を向上させることができる。また、同じ機種でも、レイアウト誤差等の個体差によって、ショックジターDの発生状態が異なる場合等にも、好適なものとなる。
また、実施例2で、トナー付着量検知センサ30を用いてショックジターDを検知するためのハーフトーンの画像は、記録紙20の全面にほぼ等しい面積で形成してもよい。また、トナー付着量検知センサ30の検知領域に対応する幅で形成してもよく、例えば、下記実施例3で説明する図19又は図20のような副走査方向に長尺な帯状パターンの画像としてもよい。いずれの場合でも、トナー付着量検知センサ30によって、トナー付着量を効率よく検知し、ショックジターDの特徴量を精度よく検知することができる。
本発明に係る実施例3の画像形成装置について説明する。実施例3の画像形成条件制御手段としての制御部37は、非周期的なショックジターDを補正する機能に加えて、周期的な濃度ムラを補正する機能を有するように構成したこと以外は、画像形成装置と同様の基本構成を備えている。また、この周期的な濃度ムラを検知するため、実施例3の画像形成装置は、トナー付着量検知センサ30’をさらに備えている。
ここで、周期的な濃度ムラについて説明する。周期的な濃度ムラは、帯電の不均一性による帯電ムラ、露光装置の露光ムラ、感光体等の像担持体の回転ぶれや感度ムラ、現像ローラ等の現像剤担持体の抵抗ムラ、トナーの帯電ムラ、転写ローラの転写ムラ等によって発生する。この中で特に問題となる像担持体の回転ぶれに起因する濃度ムラに関して説明する。電子写真方式を用いた画像形成装置では、現像剤担持体と像担持体との間の電位差によって発生する電界を利用して像担持体上にトナーを付着させて画像を形成する。そのため、像担持体の回転ぶれによって、これらの間隔である現像ギャップ(図3の現像ギャップg参照)が変動すると、電界が変動して濃度変動が生じ、濃度ムラが生じる。
また、像担持体の感度ムラに起因する濃度ムラに関しては、例えば次のとおりである。すなわち、露光に対する像担持体の感度に、環境変動、経時劣化等の要因によってばらつきが発生する場合、一定の露光量で露光しても、像担持体の露光後の電位である明電位に差が出るため、かかる電界が変動し、濃度変動が生じて、濃度ムラが生じる。
その他、像担持体の感度ムラに起因する濃度ムラに関しては、例えば次のとおりである。すなわち、電界に対するトナー付着量の感度は画像濃度によって変化する。つまり、画像濃度によっても、像担持体の感度が変化する。具体的に、トナー付着量が多いベタ画像部などの高濃度部であるシャドウ部においては、明電位と現像バイアスの電位差、すなわち現像ポテンシャルが支配的となり、逆に、シャドウ部よりもトナー付着量の少ない中間調やハイライト部の画像では、像担持体の非露光部の電位である暗電位と現像バイアスの電位差、すなわち地肌ポテンシャルが支配的となる。そのため、シャドウ部における濃度ムラを補正するように現像バイアス等を制御すると、中間調やハイライト部の画像では制御効果が得られず、また、濃度ムラが増加することとなる。
また、回転ぶれによる濃度ムラは、現像ギャップの変動によって生じることから、像担持体のみならず、現像剤担持体の回転ぶれによっても、濃度ムラが生じる。現像剤担持体の回転ぶれに起因する濃度ムラは周期が短いため、ページ内に周期的に発生し、視認が容易であることから、このような濃度ムラを抑制することが好ましい。
実施例3では、このような周期的な濃度ムラを検知するための画像濃度検知手段として、図1、図2に示すように、2次転写前の位置P1に、トナー付着量検知センサ30’を配置している。このトナー付着量検知センサ30’は、画像濃度を検知できれば、何れのセンサを用いてもよいが、実施例3では、図5に示すトナー付着量検知センサ30と同様の構成のものを用いている。
また、実施例3では、ショックジターDの特徴量を検出するためのトナー付着量検知センサ30を、2次転写のニップ部Ni2の下流側の位置P2に配置している。そのため、周期的な濃度ムラの検知にも、この位置P2に配置したトナー付着量検知センサ30を兼用してもよいし、位置P1に配置したトナー付着量検知センサ30’をショックジターDの特徴量の検出に兼用してもよい。兼用する場合は、部品点数やコストの削減、マシンレイアウトの自由度の向上等が可能となる。
なお、トナー付着量検知センサ30’を、中間転写ベルト1から画像を転写された記録紙20に対向させて位置P2に配置し、記録紙20上に形成された画像パターンの濃度を検知すれば、記録紙20の走行変動による影響が回避される。
また、画像形成装置100では、濃度ムラ抑制用の画像パターンのトナー像は感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上で形成されて下流側の中間転写ベルト1に転写されるため、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kのそれぞれの表面に対向するようにトナー付着量検知センサ30’を配置することもできる。この場合の配置位置は、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kによる現像位置から中間転写ベルト1への転写位置であるニップ部Ni1に至るまでの間となる。このような配置によって、トナー付着量検知センサ30’で感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上に形成された画像の濃度を検知すれば、中間転写ベルト1の走行変動による影響が回避される。
以下、実施例3の画像形成装置における非周期的な濃度ムラであるショックジターDの抑制及び周期的な濃度ムラの補正のための画像形成条件の制御について説明する。ショックジターDの抑制のための画像形成条件の制御については、実施例1、実施例2で説明したとおりであるため、詳細な説明は省略する。
実施例3の画像形成装置では、制御部37がショックジターDの特徴量に基づいて作成された制御テーブルと、周期的な濃度ムラに基づいて作成された制御テーブルとを重畳して、画像形成条件を変化させる。これにより、非周期的な濃度ムラも周期的な濃度ムラも抑制された高品質な画像を形成することができる。
また、制御部37は、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検知された感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置を記憶する点において、回転位置記憶手段として機能する。
以下、周期的な濃度ムラの補正のための画像形成条件の制御について説明する。この制御は、形成する画像の高画質化を図るため、いわゆるパターン画像を形成し、形成されたパターン画像の画像濃度を用いて、ユーザの指定によって形成する画像の濃度を調整するものである。
図19、図20に、トナー付着量検知センサ30’の配置状態と、トナー付着量検知センサ30’で検出する第1及び/又は第2のパターン画像(以下、単に「第1、第2のパターン画像」という)の例を示す。第1の画像パターンは、高濃度の画像の濃度ムラを検知するためのものであり、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色について、画像濃度が高濃度となるシャドウ部、本実施例ではベタ画像となるように形成する。第1のパターン画像は、高濃度であるほど、画像濃度の変動を検出しやすいためであり、また、高濃度のパターン画像としてベタ画像が典型的であるためである。第1のパターン画像は、本実施例ではベタ画像であるが、画像濃度の変動が検出されるのであれば、これよりも濃度の低い画像であってもよい。第2の画像パターンは、ハーフトーン又はハイライトの画像の濃度ムラを検知するためのものであり、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色について、ハーフトーン又はハイライトの画像となるように形成する。第1、第2の画像パターンの各色の画像パターンは同一の形状である。第1、第2の画像パターンの一方のみを用いて濃度ムラを検知して、この濃度ムラの抑制制御を行うようにしてもよいし、双方の画像パターンを用いて、高濃度及びハーフトーン(又はハイライト)の濃度ムラを検知して、これらの濃度ムラの抑制制御を行うようにしてもよい。
第1、第2のパターン画像は、図19の左右方向に対応した副走査方向、すなわち感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転方向に沿った方向に長い帯パターンとなるように形成される。副走査方向における第1、第2のパターン画像の長さは、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの少なくとも1周長分が好ましく、本実施例では3周長分としている。
これは、第1、第2の画像パターンについては、画像形成装置100における画像の濃度の調整が、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kと現像ローラ51Y、51C、51M、51Kとの間隔である現像ギャップg(図3参照)の変動及び感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの感度ムラに基づく画像の濃度ムラを抑制するように行われるようにするためである。
この点についてより詳しく説明する。このような現像ギャップgの変動の要因の1つとして、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転ぶれが挙げられ、この回転ぶれの要因として、例えば感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転中心位置の偏心が挙げられる。よって、現像ギャップgの変動に基づく画像の濃度ムラには、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転周期に応じて発生する成分である回転変動成分が含まれている。そして、この成分を検出するには、副走査方向における第1、第2のパターン画像の長さとして、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの少なくとも1周長分の長さを必要とする。
また、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの感度ムラを検出するために、後述するように、第1、第2のパターン画像形成時の感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの表面電位を検出する必要がある。この理由によっても、副走査方向における第1、第2のパターン画像の長さとして、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの少なくとも1周長分の長さを必要とする。
図19の例では、主走査方向における中央部に1つのトナー付着量検知センサ30’を配置している。そして、各色のベタ又はハーフトーンの帯パターンを、同図の上下方向に対応した主走査方向、すなわち副走査方向に直交する方向において、互いに同位置に直列に形成している。この位置は、主走査方向におけるトナー付着量検知センサ30’の検知領域(配置位置)に一致する。なお、この配置位置は、主走査方向における中央部に限定されることはなく、主走査方向における端部であってもよい。
図20においては、主走査方向に並列に4つのトナー付着量検知センサ30’を配置している。各色のベタ又はハーフトーンの帯パターンを、主走査方向において、互いに異なる位置に並列に形成している。この位置はそれぞれ、主走査方向におけるトナー付着量検知センサ30’の検知領域(配置位置)に一致する。
図19に示したように第1、第2の画像パターンを形成すると、これらの画像濃度を検知するトナー付着量検知センサ30’の数が1つで済むという利点がある。一方、図20に示したように、各色の第1、第2の画像パターンを副走査方向において重複するように形成することで、トナー付着量検知センサ30’での画像濃度の検知を完了するまでの時間が短くて済むという利点がある。いずれの構成によっても、第1、第2の画像パターンの画像濃度を精度よく検知することができる。
上述のような周期的な濃度ムラに対する画像形成条件の制御について、図21−図23のフローチャートに基づいて説明する。以下では、第2の画像パターンを用いた場合の制御について説明するが、第1の画像パターンを用いた場合の制御も、同様にして行うことができる。
図21に示すように、まず、第2の画像パターンを色毎に形成し、トナー付着量検知センサ30’にて画像濃度を検知する(ステップS21)。このとき、表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kによって、トナーの付着のない明部電位も同時に検知する。明部電位に周期的なムラがあると、濃度ムラに影響することがあり、その影響を除去するためである。次に、感光体ドラムの回転周期に対応した濃度ムラの周期的な成分(検知結果)と、明部電位の周期的な成分(検知結果)とに基づいて、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転ぶれによる濃度ムラを算出する。算出された濃度ムラに基づいて、第1の条件である第1の画像形成条件を算出する。すなわち、画像形成条件のうちの現像条件及び/又は露光条件の制御テーブルを作成する(ステップS22)。そして、この制御テーブルの内容を、RAM373の第1の条件の制御テーブルに反映する(ステップS23)。これにより、画像形成条件制御手段(第1の制御手段)として機能する制御部37によって制御テーブルが使用され、画像形成の第1の条件の制御に反映される。
次いで、濃度ムラの周期的な成分と、明部電位の周期的な成分と、第2の条件の制御対象の濃度への第1の条件による影響とに基づいて、第2の条件である第2の画像形成条件を算出する。すなわち、画像形成条件のうちの帯電条件の制御テーブルを作成する(ステップS24)。そして、この制御テーブルの内容を、RAM373の第2の条件の制御テーブルに反映する(ステップS25)。これにより、画像形成条件制御手段(第2の制御手段)として機能する制御部37によって制御テーブルが使用され、画像形成の第2の条件の制御に反映される。
次に、図22のフローチャートを用いて、制御の他の例を説明する。すでに述べたように、第2の画像パターンはハーフトーン(又はハイライト)画像であり、第1の条件は現像ユニット5Y、5C、5M、5Kにおける現像条件である現像バイアス及び/又は光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kにおける露光条件である露光パワーであり、第2の条件は帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kにおける帯電条件である帯電バイアスである。
すなわち、まず、ハーフトーン(又はハイライト)の画像パターンである第2の画像パターン)を色ごとに形成し、検知する(ステップS31)。このとき、トナーの付着のない明部電位も同時に検知する。次に、濃度ムラの周期的な成分と、明部電位の周期的な成分とに基づいて、感光体2Y、2C、2M、2Kの回転ぶれによる濃度ムラを算出する。算出された濃度ムラに基づいて、現像バイアス条件及び/又は露光パワー条件を算出する。すなわち、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kの制御テーブル及び/又は光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kの制御テーブルを作成する(ステップS32)。次いで、第2の画像パターンの濃度ムラの周期的な成分と、明部電位の周期的な成分と、第2の条件の制御対象の濃度への第1の条件による影響とに基づいて、帯電バイアス条件を算出する。すなわち、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kの制御テーブルを作成する(ステップS33)。
最後に、ステップS32で作成した制御テーブルの内容を、RAM373の第1の条件の制御テーブルに反映し、ステップS33で作成した制御テーブルの内容を、RAM373の第2の条件の制御テーブルに反映する(ステップS34)。これにより、画像形成条件制御手段(第1の制御手段)として機能する制御部37によって、制御テーブルが使用され、現像ユニット5Y、5C、5M、5K及び/又は光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kの制御に反映される。また、画像形成条件制御手段(第2の制御手段)として機能する制御部37によって制御テーブルが使用され、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kの制御に反映される。
図21、図22のフローチャートに示した制御フローによれば、第2の画像形成条件が、第1の制御手段として機能する制御部37によって現像ユニット5Y、5C、5M、5K及び/又は光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kが第1の画像形成条件に応じて制御された場合の影響をキャンセルするように決定される。そのため、第1の条件を算出して適用する第1の系統と、第2の条件を算出して適用する第2の系統とは、この順番で、シリアルの関係となる。
このような処理方式とすることにより、第1の制御手段として機能する制御部37による制御が、第2の条件に及ぼす影響を検知して、第2の制御手段として機能する制御部37による制御に反映される。
理論的には、画像形成条件(制御テーブル)を算出する際のゲインが適切に決定されていれば、図23に沿って後述する制御フローのように、第1の系統と第2の系統とをパラレルで行う補正制御を行っても、第1の条件と第2の条件とが適正に設定される。
しかし、実機には個体差があるため、予め決めたゲインが各機で最適になるとは限らず、第1の制御手段として機能する制御部37による制御が第2の条件による制御対象の濃度の画像の濃度ムラを増加させてしまう可能性も考えられる。すなわち、第1の系統と第2の系統とをパラレルで行って決定したパラメータである第1の条件、第2の条件を用い、制御テーブルに従って感光体の回転周期で変動させると、現像ポテンシャルが周期的に変動して地肌ポテンシャルとの比率が変動してしまうため、中間調濃度部には逆に濃度ムラが生じてしまうことになる。
これに対し、図21、図22に示した制御フローであれば、第1の条件を決定してから、第1の条件による影響によって生じる中間調濃度ムラを想定して、これをキャンセルするようにして、中間調濃度制御に有効な、地肌ポテンシャルを変動させる帯電バイアスの制御テーブルを作成する。そのため、第2の画像形成条件(制御テーブル)が、第1の条件に起因して中間調の画像に発生する濃度ムラを軽減するように決められ、中間調濃度部に発生する濃度ムラが軽減される利点がある。ただし、かかる影響をキャンセルするようにゲインを適切に設定すれば、第2の系統に次いで第1の系統を行う制御フローとしてもよい。
図23に、第1の条件を算出して適用する第1の系統と、第2の条件を算出して適用する第2の系統とを、図21、図22に示したようなシリアルで行うのではなく、パラレルに行う制御の例を示す。
図23に示す例では、すでに述べた制御と同様に、画像パターンを色毎に形成して検知するとともに画像パターンの明部電位を検知する(ステップS41)。しかし、濃度ムラの周期的な成分の検知、画像形成条件算出(画像形成条件の制御テーブル作成)、制御手段への反映(作成した制御テーブルが使われる様にセット)を、画像パターン及び明部電位の検知後に、第1の系統、第2の系統で独立に並行して行う並列処理を行う。
具体的には、後述のステップS42を実行しステップS43を実行する処理と、ステップS44を実行しステップS45を実行する処置とを並列して行う。すなわち、ステップS42では、画像パターンについての、濃度ムラの周期的な成分の検知と、明部電位の周期的な成分の検知とに基づき、感光体の回転ぶれによる濃度ムラを算出する。算出された濃度ムラに基づいて、第1の条件である第1の画像形成条件を算出する。すなわち、画像形成条件のうちの現像条件及び/又は露光条件の制御テーブルを作成する。ステップS43では、画像形成条件制御手段(第1の制御手段)として機能する制御部37によって制御テーブルが使用され、第1の条件の制御に反映されるように、制御テーブルの内容をRAM373の第1の条件の制御テーブルに反映する。
ステップS44では、濃度ムラの周期的な成分の検知と、明部電位の周期的な成分の検知と、第2の条件の制御対象の濃度への第1の条件による影響とに基づき、第2の条件である第2の画像形成条件を算出する。すなわち、画像形成条件のうちの帯電条件の制御テーブルを作成する。ステップS45では、画像形成条件制御手段(第2の制御手段)として機能する制御部37によって制御テーブルが使用され、第1の条件の制御に反映されるように、制御テーブルの内容をRAM373の第2の条件の制御テーブルに反映する。なお、濃度ムラの周期的な成分の検知はステップS41で行うようにしてもよい。
以上、図23に示した制御においても、第2の条件の制御対象である画像濃度についての画像パターンを形成することなく、第1の条件を決定するのに用いられるデータを利用した計算によって第2の条件が得られる。そのため、トナーイールドや制御時間が低減される。
また、図23に示した制御においても、上述したように、ゲインが適切であれば、図21、図22に示した制御フローと同程度の制御効果を得ることが可能である。
以上説明した周期的な濃度ムラの抑制のための処理は、複数回繰り返してもよい。すなわち、決定された第1の条件、第2の条件に応じて現像ユニット5Y、5C、5M、5K、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを動作させるなどして画像形成を行い、トナー付着量検知センサ30’によって濃度が検出される画像として第1、第2の画像パターンを形成し、この濃度をトナー付着量検知センサ30によって検出し、改めて第1の条件、第2の条件を決定し、この第1の条件、第2の条件に応じてユーザ指定の画像形成を行うようにしてもよい。
本制御を実機に搭載する場合、過補正を防ぐために制御テーブル作成時のゲインを弱めに設定しておく可能性があるため、一度の補正制御で画像濃度ムラを除去し切れない場合が生じ得る。よって、一連の補正制御を繰り返すことによって濃度ムラを更に軽減することが可能である。繰り返しは1回でも複数回でもよいが、画像パターンを繰り返して描くと、制御時間、トナーイールドの面で不利となってしまう。よって、一度の補正で制御効果が現れるゲイン設定とし、補正制御を複数回繰り返すことなく終了する方が好ましい。
なお、以上のような周期的な濃度ムラの補正は、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの着脱や交換時などにより、これらの状況が変化したときに行うようにするのが好ましい。これらの動作がない限り、制御効果を保ち続けるものである。すなわち、このような着脱時等に感度ムラによる画像濃度への影響を除去する制御テーブルを生成すればよく、着脱時等以外は制御テーブルを作成する必要がない。
次に、実施例3の画像形成装置を用いた異なる制御について説明する。上記説明では、現像ギャップgを形成する回転体である感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kと現像ローラ51Y、51C、51M、51Kとのうち、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転変動成分である回転ぶれによって、現像ギャップgの変動が生じる場合を想定している。しかし、現像ギャップgの変動は、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転変動成分である回転ぶれによっても生じる。
そのため、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置を検出する回転位置検出手段を設け、検出した回転位置に基づいて、トナー付着量検知センサ30’による濃度ムラの検知、第1の条件、第2の条件の決定を行うようにしてもよい。または、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置及び感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置の双方に基づいて、濃度ムラの検知、第1の条件、第2の条件の決定を行うようにしてもよい。
図24に、現像剤担持体である現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置を検出するフォトインタラプタ71を備えた回転位置検出手段70を示す。
回転位置検出手段70は、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kのそれぞれに対して別個に設けられているが、互いに同構成であって、図24に示す構成となっている。また、図24に示すように、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kはそれぞれ、その回転中心軸をなす軸76が、カップリング77を介して駆動モータ78の出力軸である軸79に接続されている。この構成により、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kは、駆動モータ78の駆動によって回転駆動されるようになっている。
回転位置検出手段70は、フォトインタラプタ71の他に、軸79と一体に設けられ軸79の回転に伴って回転移動する遮光部材72を有している。遮光部材72は、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転に従い、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kが所定の回転位置を占めたときにフォトインタラプタ71によって検出される。これにより、フォトインタラプタ71は、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置を検出するようになっている。上述のフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kも同様にして感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置を検出するようになっている。
図24に示した例では、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの駆動に関し、駆動モータ直結のダイレクトドライブ方式を用いているが、駆動モータ78からの動力伝達の間に減速機構が入っていてもよい。ただし、減速機構を採用する場合、遮光部材72は現像ローラ51Y、51C、51M、51Kと同じ回転数になるよう、軸76上に設置しておくことが望ましい。このことは、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置を検出する場合についても同様である。
図25は、フォトインタラプタ71の信号の出力例を示している。現像ローラ51Y、51C、51M、51Kと同期して回転する遮光部材72がフォトインタラプタ71を通過するときに、信号の出力がほぼ0Vまで低下していることが分かる。このエッジを利用して、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置を検出する。
このような回転位置検出手段70により検出した回転位置信号に基づいて、上述したデータ処理や、各種補正と同様の処理、補正、制御を実施する。例えば、トナー付着量検知センサ30によって検出された画像パターンの画像濃度の平均処理は、フォトインタラプタ71からの信号に基づいて行われる。
すなわち、画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、フォトインタラプタ71からの信号に基づき、かかる画像濃度を、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの位相と関連付け、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転周期で平均処理を行うことで、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの位相と関連付けられた画像濃度を取得し、これを記憶する。これを測定データに沿って説明すると次のとおりである。
図26に、トナー付着量検知センサ30’によって検出された画像パターンの画像濃度の測定結果と、フォトインタラプタ71の出力信号とを、図26に示されたグラフの横軸にとった時間軸上に、同期した状態で重ね合わせて示す。図26に示されたグラフの縦軸はトナー付着量[mg/cm2×1000]である。
画像パターンは、図19、図20に示して説明したとおりであり、これをトナー付着量検知センサ30’で検知し、トナー付着量に変換している。付着量変換アルゴリズムについては、すでに述べたとおり、従来技術と同様である。
図26中において山型の線は画像濃度に対応したトナー付着量を示し、矩形型の線が、フォトインタラプタ71の出力信号を示している。図26に示されたトナー付着量より、画像パターンには現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転周期に対応した周期的なムラが発生していることがわかる。
この周期的なムラには、他の周期的変動成分、例えば感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転ぶれによる濃度ムラ等のノイズが含まれている。そこで、トナー付着量検知センサ30’によって検出された画像パターンの画像濃度を、フォトインタラプタ71の出力信号で切出し、平均処理を施して、この結果を画像濃度(トナー付着量)に関する補正データとして、画像濃度記憶手段としての制御部37により、時系列の画像濃度として記憶する。
図27に、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転ごとにトナー付着量を切出した波形を示す。1回転ごとにみると、トナー付着量検知センサ30’によって検出された画像パターンの画像濃度を示すN1〜N10で示される細線の波形が、他の周期変動成分を含んで暴れている。しかし、図27に太線で示した平均処理結果で示されているとおり、平均処理を行うことで、本来の現像ローラの回転周期成分が抽出される。
すでに述べた、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転周期での平均処理も、このようにして行っている。よって、本稿において、感光体周期濃度ムラデータ、現像ローラ周期濃度ムラデータは、平均処理を行ったデータで論じている。
なお、図27に示されている例では、N1〜N10まで、10周分のデータを取得して単純平均処理(相加平均処理)を施しているが、現像ローラ周期の成分が抽出されれば、他の平均処理を施してもよい。
このようにして、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置と現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置とを検出する構成では、画像パターンの濃度ムラから、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kに起因する濃度ムラ成分と現像ローラ51Y、51C、51M、51Kに起因する濃度ムラ成分とが独立して抽出される。
これらの成分は、画像パターンの濃度ムラとして重畳されて検出されるが、上述のように独立して抽出可能である。そして、これらがキャンセルされるように、各成分に対する補正量が重畳されて、第1の条件、第2の条件を決定可能である。
この場合の画像パターンの長さ、形成位置等は、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの周長と現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの周長とのうち、長い方の周長、回転位置、レイアウト距離、プロセス線速に基づいて設定され、通常は、前者の方が長いため、上述の説明と同様に設定される。
一方、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置と現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置とのうちの後者の回転位置を検出する構成では、画像パターンの濃度ムラから、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kに起因する濃度ムラ成分が抽出され、これがキャンセルされるように、第1の条件、第2の条件が決定され、これらに基づいて画像形成が行われることとなる。
この場合の画像パターンの長さ、形成位置等は、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの周長、回転位置、レイアウト距離、プロセス線速に基づいて設定される。ここでのレイアウト距離は、現像ニップと、トナー付着量検知センサ30’による画像パターンの検知位置との間の区間の、副走査方向に沿った方向における距離を意味する。
画像パターンの形成は、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置と、フォトインタラプタ71によって検出された現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置との何れかに基づいて画像パターンの形成タイミングを取って行われる。
したがって、画像パターンの形成タイミングを計るという点においては、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置と、現像ローラ51Y、51C、51M、51Kの回転位置との何れかが取得されればよい。そのためには、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kと、フォトインタラプタ71との何れかが設けられればよい。すなわち、トナー付着量検知センサ30’によって濃度が検出される画像パターンを形成する回転体を、感光体ドラム2Y、2C、2M、2K又は現像ローラ51Y、51C、51M、51Kとする。
以上、実施例3の画像形成装置においても、ショックジターDの特徴量に基づいて、制御部37が画像形成条件を変化(補正)させることで、ショックジターDを効果的に抑制することができる。さらに、感光体ドラムの回転ぶれ等に起因する周期的な濃度ムラをも良好に解消することができ、より高品質な画像が形成可能な画像形成装置を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
例えば、本発明を適用する画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機であってフルカラーの画像形成を行うことが可能なカラーデジタル複合機、その他、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタの単体、あるいは複写機とプリンタとの複合機等他の組み合わせの複合機であってもよい。近年では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラー画像を形成可能な画像形成装置が多くなってきているが、本発明を適用する画像形成装置は、モノカラー画像のみを形成可能なものであってもよい。
このような画像形成装置は、一般にコピー等に用いられる普通紙のみならず、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをも記録シートであるシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行なうことが可能であることが望ましい。このような画像形成装置は、記録媒体としての記録紙である転写紙の片面に画像形成可能な画像形成装置であってもよい。このような画像形成装置に用いる現像剤は、2成分現像剤に限らず、一成分現像剤であってもよい。
また、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
1 中間転写ベルト(中間転写体)
2Y、2C、2M、2K 感光体ドラム(像担持体)
3Y、3C、3M、3K 帯電チャージャ(帯電手段)
4、4Y、4C、4M、4K 光書込ユニット(書込手段)
5Y、5C、5M、5K 現像ユニット(現像手段)
51Y、51C、51M、51K 現像ローラ
6Y、6C、6M、6K 1次転写ローラ(1次転写手段)
16 2次転写ローラ(2次転写手段) 20 記録紙(記録媒体)
24 レジストローラ対(搬送手段) 25 定着ユニット(定着手段)
28 2次転写ユニット(2次転写手段)
30,30’ トナー付着量検知センサ(画像濃度検出手段)
30A ブラックトナー付着量度検知センサ(画像濃度検出手段)
30B カラートナー付着量検知センサ(画像濃度検出手段)
33 中間転写ユニット(1次転写手段)
37 制御部(画像形成条件制御手段)
371a カウンタ(経過時間計測手段) 372 ROM(記憶手段)
373 RAM(記憶手段) 374 HDD(記憶手段)
375 記憶手段 376 書込開始信号発生部(書込開始信号発生手段)
70 回転位置検出手段 100 画像形成装置
特開平9−62042号公報

Claims (11)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を書込む書込手段と、
    前記像担持体の表面の前記静電潜像に現像剤を付着させて画像を顕像化させる現像手段と、
    前記像担持体の表面に顕像化された前記画像を記録媒体に転写させる転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記画像を定着させる定着手段と、
    前記書込手段が前記静電潜像を書込むための書込開始信号を発生する書込開始信号発生手段と、
    記憶手段からショックジターの特徴量を取得し、該特徴量に基づき前記書込開始信号を基準として画像形成条件を変化させる画像形成条件制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体に形成される画像の濃度を検出する画像濃度検出手段を備え、
    前記記憶手段には、前記画像濃度検出手段での検出結果に基づいて算出されたショックジターの特徴量が記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成条件制御手段は、前記記録紙の種類に対応して、前記画像形成条件の変化量を調整するように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成条件制御手段は、前記像担持体の線速に対応して、前記画像形成条件の変化量を調整するように構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成条件制御手段は、前記画像形成条件として、前記現像手段の現像条件、前記帯電手段の帯電条件、及び前記書込手段の前記静電潜像の書込条件を、前記特徴量に基づいて変化させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成条件制御手段は、前記記録紙が前記転写手段に突入するタイミング、前記記録紙が前記定着手段に突入するタイミング、及び前記記録紙が該記録紙を前記転写手段に搬送する搬送手段から抜け出るタイミングの少なくともいずれかのタイミングに基づいて、前記画像形成条件を変化させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写手段は、前記像担持体の表面に顕像化された前記画像を中間転写体に転写する1次転写手段と、前記中間転写体に担持された前記画像を前記記録媒体に転写する2次転写手段と、を有し、
    前記画像濃度検出手段は、前記1次転写手段の下流又は前記2次転写手段の下流に設けられたことを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記書込手段による書込み開始からの経過時間を計測する経過時間計測手段を有し、
    前記画像形成条件制御手段は、前記経過時間計測手段によって計測された前記経過時間に基づいて、前記画像形成条件を変化させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 2以上の前記経過時間計測手段を有し、
    前記画像形成条件制御手段は、各経過時間計測手段を用いて、2以上の前記画像における書込み開始からの経過時間をそれぞれ計測し、各経過時間に基づいて、各画像に対する前記画像形成条件をそれぞれ変化させることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体に形成される所定パターンの画像の濃度を検出する画像濃度検出手段と、
    前記像担持体又は前記現像装置に設けられた現像ローラの回転位置を検出する回転位置検出手段と、を有し、
    前記画像形成条件制御手段は、前記ショックジターの特徴量、前記画像濃度検出手段により検出された前記濃度、及び前記回転位置検出手段により検出された前記回転位置に基づいて、前記画像形成条件を変化させることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の画像形成装置を用いた画像形成方法であって、
    像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を書込む書込手段と、
    前記像担持体の表面の前記静電潜像に現像剤を付着させて画像を顕像化させる現像手段と、
    前記像担持体の表面に顕像化された前記画像を記録媒体に転写させる転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記画像を定着させる定着手段と、
    前記書込手段が前記静電潜像を書込むための書込開始信号を発生する書込開始信号発生手段と、
    記憶手段からショックジターの特徴量を取得し、該特徴量に基づき前記書込開始信号を基準として画像形成条件を変化させる画像形成条件制御手段と、を用い、
    前記画像形成条件制御手段が変化させた前記画像形成条件に基づいて、画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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