JP2017201381A - 画像形成装置 - Google Patents

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昌樹 助迫
杉山 敏弘
Toshihiro Sugiyama
敏弘 杉山
政義 中山
Masayoshi Nakayama
政義 中山
拓磨 比嘉
Takuma Higa
拓磨 比嘉
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Tomohide Takenaka
友英 竹中
慶太 曽根
Keita Sone
慶太 曽根
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Yuichi Aizawa
雄一 相澤
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Abstract

【課題】出力画像の全域で周期的な濃度ムラが同じ程度になるように周期的な濃度ムラを全体的に抑制することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体上に形成したパターン画像の濃度の検出結果に基づいて、出力画像の画像形成時に用いられる画像形成条件の少なくとも一つの要素について、出力画像の濃度ムラを抑制するように濃度補正データを決定し、その濃度補正データで補正された要素を含む画像形成条件に基づいて濃度ムラ確認用画像を記録媒体上に出力する。入力手段で入力された調整データに基づいて濃度補正データを微調整し、要素の濃度補正データが微調整された画像形成条件に基づいて出力画像を形成する。【選択図】図38

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、像担持体上に形成した所定のパターン画像のトナー像の濃度ムラを濃度センサで検出し、その検出結果に基づいて、濃度ムラを抑制するように画像形成条件を補正する画像濃度補正制御を行う画像形成装置が知られている。
特許文献1には、かかる画像形成装置であって、回転体(感光体や現像剤担持体)を有する画像形成手段によって中間転写ベルト(像担持体)上のテストパターン画像を形成し、そのテストパターン画像の濃度ムラ(濃度の変化)を検出するものが開示されている。この画像形成装置では、テストパターン画像の濃度ムラの検出結果に基づいて、出力画像の画像形成時に用いる画像形成条件を補正することにより、上記回転体の回転周期に対応して周期的に変化する濃度ムラを打ち消すことができるとされている。
上記回転体の回転周期に対応して周期的に変化する濃度ムラは、その回転体の表面移動方向と直交する幅方向(主走査方向)で互いに異なる場合がある。このような場合に、テストパターン画像の濃度ムラの検出結果に基づいて画像形成条件を補正しても、出力画像の幅方向(主走査方向)における一部に比較的大きな周期的な濃度ムラが残ってしまうおそれがある。
上記課題を解決するために、本発明は、像担持体と、前記像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像形成手段で前記像担持体上に形成したパターン画像の濃度を検出する画像濃度検出手段と、前記画像濃度検出手段で検出された前記パターン画像の濃度の検出結果に基づいて、出力画像の画像形成時に用いられる画像形成条件の少なくとも一つの要素について、出力画像の濃度ムラを抑制するように濃度補正データを決定する濃度補正データ決定手段と、を備えた画像形成装置であって、前記濃度補正データで補正された前記要素を含む画像形成条件に基づいて濃度ムラ確認用画像を前記トナー像形成手段で形成して記録媒体上に出力する濃度ムラ確認用画像出力手段と、前記濃度補正データを微調整するための調整データを入力する入力手段と、前記入力手段で入力された調整データに基づいて前記濃度補正データを微調整する調整手段と、前記調整手段によって前記要素の濃度補正データが微調整された画像形成条件に基づいて出力画像を形成するように前記トナー像形成手段を制御する画像濃度制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、出力画像の全域で周期的な濃度ムラが同じ程度になるように周期的な濃度ムラを全体的に抑制できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一構成例を示す概略構成図。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の他の構成例を示す概略構成図。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の更に他の構成例を示す概略構成図。 図1に示した画像形成装置に備える画像濃度検出手段の設置態様の概略を示した斜視図。 (a)及び(b)はそれぞれ、画像濃度検出手段によって濃度が検出されるパターン画像の構成態様の例を示した概略平面図。 回転位置検出手段によって検出される回転位置検出信号、画像濃度検出手段によるトナー付着量検知信号、これらの信号を元に作成される画像形成条件の関係の例を示す図。 画像濃度検出手段、回転位置検出手段の信号に基づいてパターン画像が作成されることを示す概略制御ブロック図。 画像濃度検出手段の信号と、回転位置検出手段の信号との関係を示すタイミングチャート。 位相補正データを取得して反映するための制御の概略を示したフローチャート。 単に振幅補正データを用いて画像形成を行うと制御の遅れが生じることを説明するための概念図。 (a)及び(b)は、画像濃度検出手段によるトナー付着量検知信号を図1に示した回転位置検出手段によって検出される回転位置検出信号で切り出すことで位相補正データが作成されることを説明するための、かかる信号波形及び前者の信号波形の平均処理を示したグラフ。 位相補正データを振幅補正データに適用するための制御の概略を示したフローチャート。 (a)及び(b)は、画像濃度検出手段によるトナー付着量検知信号を図1示した回転位置検出手段によって検出される回転位置検出信号で切り出すことで振幅補正データが作成されることを説明するための、かかる信号波形及び前者の信号波形の平均処理を示したグラフ。 回転位置検出手段の構成例を示した概略斜視図。 図14に示した回転位置検出手段からの信号の例を示したタイミングチャート。 図14に示した回転位置検出手段からの信号と画像濃度検出手段によるトナー付着量検知信号との関係を示したタイミングチャート。 (a)及び(b)はそれぞれ、画像濃度検出手段によるトナー付着量検知信号を図14に示した回転位置検出手段によって検出される回転位置検出信号で切り出すことで濃度補正データが作成されることを説明するための、かかる信号波形及び前者の信号波形の平均処理を示したグラフ。 画像濃度が高いほど濃度ムラの振幅が大きいことを説明するためのグラフ。 (a)〜(c)はそれぞれ、位相補正データを取得するためのパターン画像をハーフトーンパターンとする方法を説明するための、かかるハーフトーンパターンの一例の一部の拡大図。 (a)及び(b)はそれぞれ、現像ポテンシャルが通常の画像形成条件によって得られる場合よりも小さくなるように画像形成条件を設定するための原理を説明するための概念図。 (a)は本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ユニットの一構成例における軸方向中央部の断面図。(b)は図21(a)のX方向から見た現像ユニットの内部を透視した側面図。(c)は同現像ユニットにおける現像剤の搬送方向を示す説明図。 (a)は本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ユニットの他の構成例における軸方向中央部の断面図。(b)及び(c)はそれぞれ同現像ユニットの軸方向における一端部及び他端部の断面図。(d)は同現像ユニットにおける現像剤の搬送方向を示す説明図。 本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ローラの回転振れの一例を示すグラフ。 現像ローラの軸方向の前側の位置(F)、中央位置(C)及び後側の位置(R)における一回転周期濃度ムラを説明する図。 図24の画像の各位置(F,C,R)における副走査方向の濃度分布を示すグラフ。 比較例に係る画像形成装置における図25の状態から濃度ムラ補正制御を実施した際の画像の各位置の副走査方向の濃度分布を示すグラフ。 図26の状態から濃度ムラ補正の微調整を実施した際の画像の各位置における副走査方向の濃度分布を示すグラフ。 本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ローラの軸方向での回転振れを測定した結果を示すグラフ。 現像ローラの軸方向奥側の回転振れが大きな現像ローラを使用した場合(図28)の、主走査方向に3分割した領域の濃度分布を測定した結果を示すグラフ。 比較例に係る画像形成装置における図29の状態から濃度ムラ補正制御を実施した際の画像の各位置の副走査方向の濃度分布を示すグラフ。 本実施形態の画像形成装置における画像濃度補正制御を行ったときの濃度ムラを示すグラフ。 本実施形態の画像形成装置における濃度ムラ微調モードのメイン入力画面の一例を示す説明図。 同濃度ムラ微調モードの補正対象の色を選択する色選択入力画面の一例を示す説明図。 マゼンタ及びシアンが選択された状態の色選択入力画面の一例を示す説明図。 同濃度ムラ微調モードの振幅調整におけるチェック画像濃度の入力画面の一例を示す説明図。 同振幅調整における微調補正用のチェック画像の一例を示す説明図。 同濃度ムラ微調モードの振幅調整における振幅の補正量の入力画面の一例を示す説明図。 同濃度ムラ微調モードのカスタムモードにおける入力画面の一例を示す説明図。 同濃度ムラ微調モードのカスタムモードにおける振幅微調値及び位相微調値の確認画面の一例を示す説明図。 本実施形態に係る画像形成装置の制御系の要部構成の一例を示すブロック図。
以下、図を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一構成例を示す概略構成図である。図1は、本発明を適用可能な電子写真式の画像形成装置であり、4連タンデム型中間転写方式のフルカラー機の構成例を示している。図1において、画像形成装置100は、像担持体としての中間転写体である中間転写ベルト1を有している。また、画像形成装置100は、中間転写ベルト1の展張面すなわち張架面に沿って並設された、潜像担持体としての回転体である複数の感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを有している。
なお、図中の符号に付記したY、M、C、Kはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色を示している。各色のトナー像形成手段としての作像ステーションは互いに同様な構成を有しているので、以下、イエローのトナー像形成手段としての作像ステーションを代表して説明する。
感光体ドラム2Yの周りには、その回転方向順に次の構成要素が配置されている。すなわち、帯電手段としての帯電装置である帯電チャージャ3Yと、感光体ドラム2Yの回転位置すなわち位相を検出する回転位置検出手段としての像担持体回転位置検出手段であるフォトインタラプタ18Yとが配置されている。感光体ドラム2Yの上方には、その感光体ドラム2Yに露光を行って静電潜像を書き込む光書込手段としての露光手段である光書込ユニット4Yが配置されている。その露光位置の感光体ドラム表面移動方向下流側には、感光体ドラム2Yの表面電位を検出する電位検出手段としての表面電位センサ19Yと、現像手段としての現像装置である現像ユニット5Yと、一次転写手段としての一次転写ローラ6Yとが配置されている。更に、ブレード及びブラシ等を備えた潜像担持体クリーニング手段としての感光体クリーニングユニット7Yと、除電手段としてのクエンチングランプ(QL)8Yとが配置されている。
中間転写ベルト1にトナー像を形成するトナー像形成手段は、感光体ドラム2Y、帯電チャージャ3Y、光書込ユニット4Y、現像ユニット5Y、一次転写ローラ6Y等を用いて構成されている。他の色(M、C、K)の作像ステーションにおいても同様である。
中間転写ベルト1は、複数の支持部材としてのローラ11、12、13で回転可能に支持されており、ローラ12に対向する部位には、ブレード及びブラシ等を備えたベルトクリーニングユニット15が設けられている。これら中間転写ベルト1、ローラ11、12、13及びベルトクリーニングユニット15は中間転写ユニット33を構成している。また、ローラ13に対向する部位には、転写手段としての二次転写ローラ16が設けられている。
各色の光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kを備えた光書込ユニット4(Y、C、M、K)の上方には、画像読み取り手段としてのスキャナ部9、自動原稿供給手段としてのADF10等が設けられている。
装置本体99の下部には、記録媒体供給手段としての複数の給紙部である給紙トレイ17が設けられている。各給紙トレイ17に収容された記録媒体としての記録紙20は、ピックアップローラ21及び給紙ローラ22で給紙され、シート搬送部材としての記録媒体搬送部材である搬送ローラ対23で搬送される。そして、記録紙20は、レジストローラ対24により所定のタイミングで中間転写ベルト1と二次転写ローラ16とが互いに対向した二次転写部位であるニップ部N2へ送られる。ニップ部N2の用紙搬送方向下流側には、定着手段としての定着ユニット25が設けられている。
更に、画像形成装置100は、定着ユニット25で定着された記録紙が排出される排紙トレイ26と、記録紙の搬送方向を反転するためのスイッチバックローラ対27と、制御手段としての制御部37とを備えている。制御部37は、例えば、CPU並びに不揮発性メモリ及び揮発性メモリ等の記憶素子が搭載されている。
現像ユニット5Y、5C、5M、5Kはそれぞれ、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kとある一定の距離である現像ギャップをとって対向配置された、現像剤担持体としての回転体である現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaを有している。現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaは、現像ユニット5Y、5C、5M、5K内のトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持するローラ部材であり、その軸部に所定の現像バイアスを印加することができる。現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaはそれぞれ、担持した2成分現像剤中のトナーを感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kに対向する現像ニップで感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kに選択的に付着させる。これにより、感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上の静電潜像が現像され、トナー像(画像)が形成される。
なお、ここでは1本の現像ローラを用いた1段現像方式の現像装置を用いた説明としているが、本実施形態の画像形成装置100に用いる現像装置は2段現像方式を実施形態としており、1段現像方式と異なる構成となる部分については後述する。
フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kは、例えば特許文献2の図4に開示される構成を採用可能である。本実施形態では、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの回転位置(位相)を検出する回転位置検出手段としてフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kを用いている。但し、回転位置検出手段は、ロータリエンコーダなど、回転位置を検出するものであれば、この構成に限らない。これらのことは、後述するように現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaそれぞれの回転位置すなわち位相を検出する回転位置検出手段についても同様である。また、2段現像方式の現像装置に関しても同様に、回転位置検出手段は、2本ある現像ローラのうちのどちらか一方に設けてもよい。
表面電位センサ19C、19M、19Kは、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kにより書き込まれた感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上の静電潜像の電位を検出する。
すなわち、表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kは、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kによってトナーが付着されて現像される前の感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの表面電位を検出する。検出された表面電位は、現像ユニット5Y、5C、5M、5Kの現像バイアスの制御に用いられるようにすることが可能である。この検出された表面電位は、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kの帯電バイアス、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kのレーザーパワーなどの作像条件(プロセス条件)にフィードバックしてもよい。この表面電位のフィードバックにより画像濃度の安定性を保つことが可能になる。
光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kは、出力画像や制御用のパターン画像の画像情報に基づいて、レーザー制御部によって4つの半導体レーザーを駆動する。これにより、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kは、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kにより暗中にて一様に帯電された感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kのそれぞれを照射する4つの書込光を出射する。光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kは、この書込光により、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kのそれぞれを暗中にて走査して、感光体ドラム2Y、2C、2M、2Kの表面にY、C、M、K用の静電潜像を書き込む。
本実施形態では、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kとして、半導体レーザーから出射したレーザー光によって、次のように光走査を行うものを用いている。すなわち、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kとして、かかるレーザー光をポリゴンミラーによって偏向させながら、反射ミラーで反射させたり光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kは、かかる構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
次に、図1に示す構成の画像形成装置100における画像形成動作を一通り説明する。
画像形成装置100において、プリント開始命令が入力されると、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの周辺、中間転写ベルト1の周辺、給紙搬送経路等にある各ローラが既定のタイミングで回転し始め、給紙トレイ17から記録紙の給紙が開始される。
一方、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kは帯電チャージャ3Y、3M、3C、3Kによってその表面を一様な電位に帯電され、光書込ユニット4Y、4C、4M、4Kから照射される書込み光により、その一様に帯電された表面が画像データに従って露光される。露光された後の電位パターンからなる潜像が静電潜像である。この静電潜像を担持した感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの表面に、現像ユニット5Y、5M、5C、5Kからトナーが供給されることにより、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに担持されている静電潜像が特定色に現像される。
図1の構成においては、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kが四色分あるので、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(色順はシステムによって異なる)のトナー像が各感光体ドラム2Y、2M、2C、2K上に現像されることになる。
各感光体ドラム2Y、2M、2C、2K上に現像されたトナー像は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと中間転写ベルト1との接点である1次転写部としてのニップ部N1において、次のようにして中間転写ベルト1上に転写される。すなわち、かかるトナー像は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向して設置された一次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kに印加される一次転写バイアス及び押圧力によって、中間転写ベルト1上に転写される。この一次転写動作をタイミングを合わせながら四色分繰り返すことにより、中間転写ベルト1上にフルカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト1上に形成されたフルカラートナー像は、ニップ部N2において、レジストローラ対24によってタイミングを合わせて搬送されてくる記録紙20に転写される。このとき、二次転写ローラ16に印加される二次転写バイアス及び押圧力によって二次転写が行われる。フルカラートナー像が転写された記録紙20は、定着ユニット25を通過することにより、その記録紙20の表面に担持されているトナー像が加熱定着される。
ここで、記録紙20の片面に画像を形成する片面(おもて面)プリントの場合は、定着ユニット25を通過した記録紙20はそのまま直線搬送されて排紙トレイ26へ搬送される。一方、記録紙20の表裏の両面に画像を形成する両面プリントの場合は、定着ユニット25を通過した記録紙20は搬送方向を下向きに変えられ用紙反転部へ搬送されていく。用紙反転部へ到達した記録紙20は、スイッチバックローラ対27により搬送方向を逆転されて記録紙の後端から用紙反転部を出て行く。この記録紙の動作をスイッチバック動作と呼び、この動作によって記録紙20の表裏が反転される。表裏反転された記録紙20は定着ユニット25の方には戻らず、再給紙搬送経路を通過して本来の給紙経路に合流する。この後は、片面(おもて面)プリントの時と同じ様に記録紙20の裏面にトナー像が転写され、両面にトナー像が形成された記録紙20は定着ユニット25を通過して排紙される。これが両面プリント動作である。
上記片面プリント動作又は両面プリント動作が行われると、ニップ部N1を通過した感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kはその表面に一次転写残トナーを担持している。この一次転写残トナーが感光体クリーニングユニット7Y、7M、7C、7Kにより除去される。その後、QL8Y、8M、8C、8Kによってその表面を一様に除電されて次の画像のための帯電に備える。また、ニップ部N2を通過した中間転写ベルト1に関しても、その表面に二次転写残トナーを担持しているが、この二次転写残トナーはベルトクリーニングユニット15によって除去され、次のトナー像の転写に備える。この様な動作の繰り返しで、片面プリント若しくは両面プリントが行われる。
上記構成の画像形成装置100は、中間転写ベルト1の外周面に形成されたトナー像の濃度を検出する画像濃度検出手段として、光学センサなどで構成された光学センサユニットである画像濃度センサ30を備えている。画像濃度センサ30は、中間転写ベルト1上のトナーの付着量を検出して画像の濃度ムラを検出するために中間転写ベルト1上の画像であるトナー像の濃度を検出する画像濃度検出手段としての濃度むら検出手段であるトナー付着量検出センサとして機能する。
画像濃度センサ30により、画像濃度ムラの補正制御に用いるために中間転写ベルト1の表面に形成された後述する補正制御用のパターン画像のトナー像の濃度が検出される。
図1に示した構成例では、中間転写ベルト1のローラ11に巻き付いている部分に対向する位置である二次転写前の位置P1に、画像濃度センサ30が配置されている。
なお、画像濃度センサ30は、同図に示すように、ニップ部N2のベルト移動方向下流側の位置である二次転写後の位置P2に配置してもよい。画像濃度センサ30を位置P2のようなニップ部N2の下流側に配置する場合には、次のように構成してもよい。すなわち、同図に示すように、中間転写ベルト1の内方に中間転写ベルト1の振れ止めのためのローラ14を設け、このローラ14に対向するように画像濃度センサ30を設けてもよい。
画像濃度センサ30の上述した二種類の配置位置のうち、二次転写前の位置P1は、二次転写工程前の中間転写ベルト1上のトナー像からなるパターン画像を検出する位置であり、マシンレイアウトの制約がなければ、この構成が採用されることが多い。この構成は、補正制御用のパターン画像のトナー像を形成してすぐに検出するため、待ち時間も少なく、また、パターン画像のトナー像にニップ部N2をすり抜けさせる必要がないため、そのための工夫が不要だからである。
しかしながら、4色目(図1の例ではブラック)の作像ステーション直後がニップ部N2のような二次転写位置になっている機種も多く、その場合、上述の位置P1に画像濃度センサ30を設置するのはスペース的に困難である。このような場合は、二次転写後の位置である位置P2に画像濃度センサ30を設置し、中間転写ベルト1上に形成したパターン画像のトナー像を、ニップ部N2をスルーさせた後、そのトナー像の濃度を画像濃度センサ30で検出することになる。ニップ部N2をスルーさせる方式としては、二次転写ローラ16の中間転写ベルト1からの離間、二次転写ローラ16への逆バイアスの印加等が考えられるが、ここでは特に限定しない。
図2及び図3はそれぞれ、本発明を適用可能な画像形成装置の他の構成例を示す概略構成図である。なお、図2及び図3において図1と共通する部分については同じ符号を付し、これらの構成例の詳細説明は割愛する。
図2に示す画像形成装置100’は、1ドラム型中間転写方式のフルカラー機であり、ドラム状の潜像担持体である感光体ドラム2と、これに対向する現像手段としてのリボルバ現像ユニット51とを備えた構成である。リボルバ現像ユニット51は、そのユニットの回転軸を中心にして各色の現像ユニット51Y、51C、51M、51Kが配置されている。この構成では、中間転写ベルト1上に形成されたトナー像が、搬送ベルトユニット28の転写搬送ベルト28aで搬送されている記録紙20に転写される。この構成の場合、転写搬送ベルト28aで搬送されている記録紙20、又は転写搬送ベルト28aは、補正制御用のパターン画像のトナー像を担持する像担持体としても機能する。
また、図3に示す画像形成装置100”は、4連タンデム型直接転写方式のフルカラー機であり、4組の作像ステーションの下方に、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに形成されたトナー像を記録紙20に転写する転写ユニット29を備えた構成である。この構成では、感光体ドラム2Y、2C、2M、2K上上に形成されたトナー像が、転写ユニット29の回転体としての搬送ベルト29aで搬送されている記録紙20に転写される。この構成の場合、搬送ベルト29aは、補正制御用のパターン画像のトナー像を担持する像担持体としても機能する。
次に、上記構成の画像形成装置100におけるパターン画像の濃度の検出結果に基づく画像濃度ムラの補正制御について説明する。この補正制御は、画像形成装置100で形成する出力画像の高画質化を図るため、補正制御用のパターン画像を形成し、形成されたパターン画像の画像濃度を用いて、ユーザーの指定によって形成する出力画像の濃度を調整するものである。
なお、以下の説明では、図1の画像形成装置100に適用した場合について説明するが、図2及び図3に示す画像形成装置100’、100”についても同様に適用可能である。
本実施形態においては、補正制御用のパターン画像として、大別して2種類のパターン画像が形成される。第1の補正制御用のパターン画像は、画像の濃度を均一化するための濃度補正データを取得することを目的として形成される補正条件算出用のパターン画像である。第2の補正制御用のパターン画像は、濃度補正データを、画像の濃度ムラを打ち消すように適切に適用するための位相補正データ(タイミング補正データ)を取得すること目的として形成される位相ずれ検出用のパターン画像である。
また、本実施形態においては、出力画像の濃度を均一化するために、画像の濃度を調整可能な要素として、第1の要素である現像条件(具体的には、例えば現像バイアス)と、第2の要素である帯電条件(具体的には、例えば帯電バイアス)とを用いる。よって、画像形成装置100は、現像ユニット5Y、5M、5C、5Kを、第1の要素である現像バイアスを用いて画像の濃度の調整可能な第1の画像形成手段として有している。また、画像形成装置100は、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを、第2の要素である帯電バイアスを用いて画像の濃度の調整可能な第2の画像形成手段として有している。
本実施形態では、濃度補正データを現像バイアスと帯電バイアスとについて取得するため、2種類の補正条件算出用のパターン画像が形成される。また、位相ずれ検出用のパターン画像も、濃度補正データを現像バイアスと帯電バイアスとについて取得するため、2種類が形成される。
以下の説明において、位相補正データを現像バイアスについて取得するための位相ずれ検出用のパターン画像を、第1の画像である第1のパターン画像ともいう。また、位相補正データを帯電バイアスについて取得するための位相ずれ検出用のパターン画像を、第2の画像である第2のパターン画像ともいう。更に、濃度補正データを現像バイアスについて取得するための補正条件算出用のパターン画像を、第3の画像である第3のパターン画像ともいう。また、濃度補正データを帯電バイアスについて取得するための補正条件算出用のパターン画像を、第4の画像である第4のパターン画像ともいう。
図4は、画像濃度センサ30の設置状況の一例を示す部分斜視図である。図4は、画像形成装置100における二次転写前の位置P1に画像濃度センサ30を設置した例を示している。画像濃度センサ30は、センサ基板32に4つの濃度検出手段としての光学センサであるセンサヘッド31を搭載した4ヘッドタイプすなわちヘッド4個品の画像濃度センサである。そのため、図4の例は、記録紙20の搬送方向と直交する主走査対応方向すなわち感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの軸方向に平行な幅方向における複数箇所それぞれにセンサヘッド31を設置している。この構成であれば、主走査対応方向(幅方向)における4箇所のトナー付着量を同時に測定可能であって、各センサヘッド31を各色専用に用いることが可能である。
各センサヘッド31は、検出対象物である中間転写ベルト1のベルト表面との間に、検出距離として5mm程度の距離を設けて対向するように配設されている。本実施形態では、画像濃度センサ30を中間転写ベルト1近傍に設け、中間転写ベルト1上のトナー付着量に基づいて作像条件を決定するとともに中間転写ベルト1上のトナー付着位置に基づいて作像タイミングを決定する。
なお、画像濃度センサ30は、中間転写ベルト1に対向させるのではなく、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向するように配設されていても構わない。また、画像濃度センサ30は、中間転写ベルト1から画像を転写された記録紙20に対向するように、例えば図2に示した転写搬送ベルト28aに対向する位置に配設されていてもよい。なお、画像濃度センサ30を感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向するように配設する場合には、例えば次のように配置する。すなわち、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転方向において、現像位置の下流側かつ転写位置の上流側の位置で感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向するように画像濃度センサ30を配置する。
画像濃度センサ30からの出力は、制御部37において所定の付着量変換アルゴリズムによってトナー付着量に変換され、トナー付着量すなわち画像濃度が認識され、制御部37に備えられた不揮発性メモリまたは揮発性メモリに画像濃度として記憶される。この点、制御部37は画像濃度記憶手段として機能する。画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、かかる画像濃度を時系列データとして記憶する。付着量変換アルゴリズムについては従来技術と同様であるため省略する。
制御部37に備えられた不揮発性メモリ又は揮発性メモリなどの記憶手段には、他のデータや情報も記憶されている。例えば、制御部37の記憶手段には、表面電位センサ19Y、19C、19M、19K、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18K等の各センサの出力や補正用データ、制御結果等に関する様々な情報が記憶されている。制御部37は、表面電位センサ19Y、19C、19M、19Kによって検出された表面電位を記憶する点において、表面電位記憶手段として機能する。また、制御部37は、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置を記憶する点において、回転位置記憶手段として機能する。
第1〜第4のパターン画像は、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色について、図5に示すように、中間転写ベルト1の表面移動方向である搬送方向に長い、互いに同一形状の帯パターンとなるように形成される。但し、同図は、第3のパターン画像を示したものとなっている。同図に示されているように、第3のパターン画像のみが、画像濃度が高濃度となるシャドウ部を形成するようにベタ帯パターンによるベタ画像として形成される。
第1、第2、第4のパターン画像はそれぞれ、画像濃度が第3のパターン画像よりも低い中間調部を形成するようにハーフトーンによる帯パターンでハーフトーンパターンとして形成される。
なお、第3のパターン画像は、本実施形態では高濃度のベタ画像であるが、画像濃度の変動が検出されるのであれば、これよりも濃度の低い画像であってもよい。また、第3のパターン画像を構成しているベタ帯パターンとは、画像濃度センサ30の検出感度領域内での高濃度パターンという意味である。本実施形態において、ベタ帯パターンは、カラー色すなわちイエロー、シアン、マゼンタについては画像濃度100%の高濃度パターンとなっているが、黒については、実際には、画像濃度70%程度の高濃度パターンとなっている。第1、第2、第4のパターン画像は、画像濃度40%となっている。また、第3のパターン画像と、第1、第2、第4のパターン画像とでの画像濃度の変化のさせ方は、面積階調方式でもよいし、アナログ方式でもよい。これらの方式については後述する。
第1、第2のパターン画像は、位相補正データを現像バイアス及び帯電バイアスについて順次取得するために形成される。よって、位相補正データを取得する場合、まず第1のパターン画像が形成され、第2のパターン画像は、第1のパターン画像の後、中間転写ベルト1の搬送方向における下流側に形成される。
第3、第4のパターン画像は、濃度補正データを現像バイアス及び帯電バイアスについて順次取得するために形成される。よって、濃度補正データを取得する場合、まず第3のパターン画像が形成され、第4のパターン画像は、第3のパターン画像の後、中間転写ベルト1の搬送方向における下流側に形成される。
すでに述べたことから明らかなように、第1〜第4のパターン画像は、図5の左右方向に対応した副走査方向(ベルト搬送方向)、すなわち感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転方向に沿った方向に長い帯パターンとなるように形成される。副走査方向における第1〜第4のパターン画像の長さは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分とされ、本実施形態では3周長分としている。これは、画像形成装置100における画像の濃度の調整が、次の画像濃度のムラを抑制するように行われるようにするためである。かかる調整が、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとの間隔である現像ギャップの変動及び感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度ムラに基づく画像濃度のムラを抑制するように行われるようにするためである。
この点についてより詳しく説明する。かかる現像ギャップの変動の要因の1つとして、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転振れが挙げられ、この回転振れの要因として、例えば感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転中心位置の偏心が挙げられる。よって、現像ギャップの変動に基づく画像濃度のムラには、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期に応じて発生する成分である回転変動成分が含まれている。そして、この成分を検出するには、副走査方向におけるパターン画像の長さとして、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分の長さを要する。
第3のパターン画像は、後述するように、かかる回転変動成分によって生じる濃度ムラを打ち消すことを目的として、現像バイアスについての濃度補正データを得るために形成される。よって、副走査方向における第3のパターン画像の長さとして、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分の長さを要する。
また、第4のパターン画像は、後述するように、第3のパターン画像によって得られた現像バイアスについての濃度補正データの適用によって生じる濃度ムラを打ち消すことを目的として、帯電バイアスについての濃度補正データを得るために形成される。この理由によっても、副走査方向におけるパターン画像の長さとして、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分の長さを要する。
更に、濃度補正データを得るためには、後述する平均処理を行うことが望ましいことから、本実施形態では、副走査方向における第3、第4のパターン画像の長さを、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの3周長分としている。この長さであれば、かかる平均処理による精度が得られるとともに、第3、第4のパターン画像を形成するために要するトナー量が比較的少量で済むという利点も得られる。
また、第1、第2のパターン画像についても、位相補正データを得るためには、後述する平均処理を行うことが望ましいため、本実施形態では、副走査方向における第1、第2のパターン画像の長さを、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの3周長分としている。この長さであれば、かかる平均処理による精度が得られるとともに、第1、第2のパターン画像を形成するために要するトナー量が比較的少量で済むという利点も得られる。
図5(a)においては、各色のベタ帯パターンを、同図の上下方向に対応した主走査方向(幅方向)、すなわち副走査方向に直交する方向において、互いに同位置に形成している。この位置は、主走査方向における画像濃度センサ30の検出領域、具体的にはセンサヘッド31の配設位置に一致する。なお、この位置は、図5(a)においては、主走査方向における中央部となっているが、これに限らず、主走査方向における端部であってもよい。
図5(b)においては、各色のベタ帯パターンを、主走査方向において、互いに異なる位置に形成している。これらの位置はそれぞれ、主走査方向における画像濃度センサ30の検出領域、具体的にはセンサヘッド31の配設位置に一致する。
図5(a)に示したようにパターン画像を形成すると、パターン画像の画像濃度を検出するセンサヘッド31の数が1つで済むという利点がある。一方、図5(b)に示したようにパターン画像を形成すると、各色のパターン画像を副走査方向において重複するように形成することで、画像濃度の検出を完了するまでの時間が短くて済むという利点がある。
なお、画像濃度センサ30は、すでに述べたように、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kのそれぞれに対して設け、感光体ドラム2Y、2M、2C、2K上に形成された画像の濃度を検出するようにしてもよい。このようにすれば、中間転写ベルト1の走行変動による影響が回避される。また、画像濃度センサ30は、すでに述べたように、中間転写ベルト1から画像を転写された記録紙20に対向するように設け、記録紙20上に形成された画像の濃度を検出するようにしてもよい。このようにすれば、記録紙20の走行変動による影響が回避される。
画像濃度のムラに含まれる上述した回転変動成分を検出するため、第3のパターン画像を形成するときの画像形成条件(作像条件)、具体的には画像を形成するための要素は、一定に維持される。すなわち、例えば帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kにおける帯電条件と、光書込ユニット4Y、4M、4C、4Kにおける露光条件(書き込み条件)とが一定に維持される。また、例えば現像ユニット5Y、5M、5C、5Kにおける現像条件、一次転写ローラ6Y、6C、6M、6Kにおける転写条件等の要素が一定に維持される。ここでの帯電条件としては帯電バイアスが挙げられ、書き込み条件としては書込光の強度が挙げられ、現像条件としては現像バイアスが挙げられ、転写条件としては転写バイアスが挙げられる。
一方、第4のパターン画像を形成するときは、第3のパターン画像を形成して得られた現像条件についての濃度補正データが適用される。そのため、上述した画像形成条件のうち、現像条件は濃度補正データに従って変動し、他の画像形成条件は一定に維持される。
また、第1のパターン画像を形成するときは、現像条件についての位相補正データを得るために、後述するように、現像条件が積極的に変調され、他の画像形成条件は一定に維持される。第2のパターン画像を形成するときは、帯電条件についての位相補正データを得るために、後述するように、帯電条件が積極的に変調され、他の画像形成条件は一定に維持される。
なお、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3K、光書込ユニット4Y、4M、4C、4K、現像ユニット5Y、5M、5C、5K、一次転写ローラ6Y、6C、6M、6K等は、パターン画像を作成するにあたって、次のように機能する。すなわち、これらは、現像、帯電、露光等の一連の電子写真式画像形成装置の作像プロセスを担うパターン画像作成手段としてのパターン形成手段(図7参照)として機能する。
現像ギャップの変動、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度ムラなどがなければ、画像形成条件を一定に維持してベタ画像などの画像を形成すると、その画像濃度は均一となる。しかし、画像形成条件を一定に維持して画像を形成しても、上述のように、実際には、現像ギャップの変動、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度ムラなどによって、画像濃度は変動する。この画像濃度の変動は、画像濃度センサ30によって、副走査方向に長い帯状パターンである第3のパターン画像の画像濃度を検出することによって検出される。
なお、他の第1、第2、第4のパターン画像の画像濃度の変動も、画像濃度センサ30によって検出される。そして、画像濃度センサ30の検出信号は、制御部37に時系列データとして入力され、制御部37において、トナー付着量が時系列で認識され、画像濃度記憶手段としての機能により、時系列の画像濃度として記憶される。
画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kからの信号に基づき、かかる画像濃度を、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの位相と関連付け、次の処理を行い、記憶する。すなわち、画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期で平均処理を行うことで、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの位相と関連付けられた画像濃度を取得し、これを記憶する(後述のf(t)に相当)。
本制御方式は、原則的には、着荷時に回転振れ成分を算出しておけば、感光体ドラムの状態がその着脱・交換時などにおいて変化しない限り、制御効果を保ち続けるものである。すなわち、かかる着脱時等に感度ムラによる画像濃度への影響を除去する制御テーブルを生成すれば、原則的には、かかる着脱時等以外は制御テーブルを作成する必要がない。
上述のように、画像を形成するための要素として、帯電条件、露光条件、現像条件、転写条件が挙げられる。本実施形態においては、すでに述べたように現像条件を第1の要素とし、これを用いて画像の濃度を調整可能な第1の画像形成手段を現像ユニット5Y、5M、5C、5Kとしている。
制御部37は、画像の濃度を調整するために、現像条件についての具体的な濃度補正データすなわち第1の濃度補正データである第3の画像形成条件としての第3の条件を決定する第3の画像形成条件決定手段として機能する。第3の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、画像濃度センサ30によって検出された、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの少なくとも1周長分のパターン画像の濃度ムラに基づいて、第3の条件を決定する。
第3の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置が変化し得たときに、画像濃度センサ30によって第3のパターン画像の濃度ムラを検出する。そして、第3の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、かかる濃度ムラのうち、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの現像ギャップ変動成分を構成する回転変動成分に起因する画像濃度のムラを抽出する。更に、第3の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、この抽出したムラを抑制するように、第3の条件を決定する。
現像条件は、他の要素に比べて、画像の濃度の調整に対する感度が高いため、第1の要素として選択したものである。但し、露光条件も比較的かかる感度が高いため、これを現像条件に代えて、あるいは現像条件とともに、第1の要素としてのパラメータとして選択してもよい。この点、第1の画像形成手段は、現像ユニット5Y、5M、5C、5K及び/又は光書込ユニット4Y、4M、4C、4Kである。
すでに述べたように、第3の条件である現像条件は現像バイアスである。なお、現像バイアスでなくても、画像の濃度を調整可能であれば、これを現像条件としてもよい。露光条件を第3の要素とする場合の第3の条件は露光強度言い換えると露光パワーとすることが可能である。
現像ユニット5Y、5M、5C、5Kは、出力画像の画像形成にあたり、このようにして決定された第3の条件に応じて動作する。この動作は、制御部37によって制御される。この点、制御部37は、画像の濃度を均一化するための第3の条件を用いて第1の画像形成手段としての現像ユニット5Y、5M、5C、5Kを制御する画像濃度制御手段、具体的には第1の画像濃度制御手段としての第3の制御手段として機能する。
ここで、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置が変化し得たときとは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの初期取付時、交換時、着脱時の少なくとも1つである。感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置が変化すると、現像ギャップの変化に起因する濃度ムラの発生パターンが変化することから、これを制御するための制御テーブルであるプロファイル、ここでは現像条件を変化させる必要が生じるためである。
画像形成条件の決定及び制御テーブルの作成・更新を、感光体ドラムがセットされた直後である初期セット時、交換時、脱着時等に行うのは次のような理由による。即ち、感光体ドラムをメカ的に取り外した場合には、感光体ドラム周期での画像濃度ムラの発生状況が変化する可能性が高いからである。また、設置されている感光体ホームポジションセンサ、ここではフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kとの位置関係がずれてしまうという理由もある。
元々、制御テーブルが作成されていない感光体ドラム初期セット時には、まず一連の補正制御を行う制御テーブルを作成する必要がある。感光体ドラム交換時には、今まで使っていた感光体ドラムに対して、新しい感光体ドラムではフレ特性や光感度特性ムラの違いがあるため、新しい感光体ドラムに応じた制御テーブルを再作成する必要がある。また、メンテナンスの為に、単に感光体ドラムを脱着した場合においても、制御テーブルを再作成する必要がある。これは、感光体脱着に伴う感光体の取り付け状況変化、例えば感光体軸と回転軸とのずれ方の変化が生じる可能性があるとともに、感光体のフレ特性及び光感度特性ムラの位置と感光体ドラムホームポジションセンサとの位置関係がずれてしまうためである。このような理由により、感光体ドラムがセットされた直後には画像形成条件の決定、言い換えると制御テーブルの作成・更新を行う必要がある。
但し、すでに述べたように、画像の濃度は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度ムラによっても変動する。感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度ムラは、現像ギャップの変動のみならず、画像形成が一定回数行われたとき、画像形成装置100の使用環境が変化するなどして装置本体99内の環境条件に変動が生じたとき、などによって生ずる。すなわち、例えば、露光に対する感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度に、経時劣化、環境変動等の要因によってばらつきが発生する場合、一定の露光量で露光しても、濃度変動が生じて、濃度ムラが生じる。これは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの露光後の電位である明電位に差が出るため、かかる電界が変動することによるものである。
この点、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置が変化し得たときよりも後のタイミングで第3の条件を更新すれば、かかる感度ムラの変動による濃度ムラをも抑制可能となる。この第3の条件の更新のタイミングは、画像形成が一定回数行われたとき、画像形成装置100の使用環境が変化するなどして装置本体99内の環境条件に変動が生じたとき、などのタイミングである。このための第3のパターン画像の形成、読み取り等は、ユーザー指定の画像形成が行われていないときなどの、かかる適宜のタイミングで行うようにすることが可能である。また、ユーザー指定で形成される画像が感光体周期以上の均一の高濃度画像を含むときにこれを利用して第3の条件を更新するようにしてもよい。これらのことは、次に述べる第4の条件についても同様である。
次に、第4の条件について説明する。
本実施形態においては、帯電条件を、すでに述べたように第2の要素とし、これを用いて画像の濃度を調整可能な第2の画像形成手段を帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kとしている。制御部37は、画像の濃度を調整するために、帯電条件についての具体的な濃度補正データすなわち第2の濃度補正データである第4の画像形成条件としての第4の条件を決定する第4の画像形成条件決定手段として機能する。
第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、画像濃度センサ30によって検出された、第4のパターン画像の濃度ムラに基づいて、第4の条件を決定する。第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、上述のように、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置が変化し得たとき等に、画像濃度センサ30によって第4のパターン画像の濃度ムラを検出する。そして、第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、かかる濃度ムラのうち、特に第3の条件に起因する画像濃度のムラを抽出する。更に、第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、この抽出したムラを抑制するように、第4の条件を決定する。
次に、第3の条件に起因する画像濃度のムラについて説明する。
画像濃度の変動によって、トナー付着量についての感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度を決定する電位差の種類が変化することで、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの感度変化が生ずる。具体的に、トナー付着量が多いベタ画像部などの高濃度部であるシャドウ部においては、明電位と現像バイアスの電位差、すなわち現像ポテンシャルが支配的となる。逆に、シャドウ部よりもトナー付着量の少ない中間調やハイライト部の画像では、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの非露光部の電位である暗電位と現像バイアスの電位差、すなわち地肌ポテンシャルが支配的となる。
現像ポテンシャルが支配的である高濃度の画像のムラについて現像バイアス等の第3の条件を用いてこれを抑制することはすでに述べたとおりである。しかし、第3の条件だけで補正を行った場合、中間調やハイライト部分に濃度ムラが発生する。これは、第3の条件によって生じる地肌ポテンシャルの変動によって、中間調やハイライト部分のトナー付着量が変化するためである。そして、地肌ポテンシャルが支配的である中間調やハイライト部の画像のムラについては、第3の条件と異なる条件を用いてこれを制御する必要がある。この条件が第4の条件である。画像を形成するための要素のうち、地肌ポテンシャルを制御するには、帯電条件が有効である。
そこで、本実施形態では、第4の条件として、帯電条件、具体的には帯電バイアスを用いることとしている。なお、帯電バイアスでなくても、画像の濃度を調整可能であれば、これを帯電条件としてもよい。
第4の条件を取得するために形成する第4のパターン画像を中間調の濃度とした理由は、次のとおりである。すなわち、帯電条件によって制御される地肌ポテンシャルが支配的な画像濃度領域が中間調やハイライト部であることである。また、これに加えて、第3の条件である現像条件等によって制御される画像濃度領域は高濃度領域であり、第3のパターン画像が高濃度で形成されるが、これよりも低濃度の領域についても濃度ムラを制御する必要があることである。
上述のように、本実施形態では、第4の条件として、帯電条件、具体的には帯電バイアスを用いる。このように本実施形態においては、帯電条件を、すでに述べた制御方式による制御対象である第2の要素とし、これを用いて画像の濃度を調整可能な第2の画像形成手段を帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kとする。
第4の条件は、第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37により、すでに述べたように、第3の条件によって補正される濃度よりも、低濃度の画像のムラを抑制するように決定される。そのため、高濃度の画像の濃度ムラについては第3の条件を用いた画像濃度制御である第1の画像濃度制御としての第3の制御によってこれを制御する。そして、これよりも低濃度の中間調やハイライト部の画像の濃度ムラについては第4の条件を用いた画像濃度制御である第2の画像濃度制御としての第4の制御を用いてこれを制御することとなる。このように、第4の条件は、現像ポテンシャルを変化させる第3の条件とともに用いられるものである。そうすると、第3の条件によって地肌ポテンシャルが変化することとなり、第4の条件も変化させることを要することとなる。第3の条件は、高濃度の画像に対して支配的であるが、第4の条件にも影響を与える。第3の条件と第4の条件とは、互いに影響を与え得る。
濃度ムラは、より高濃度の画像において認識され易いため、本実施形態のように、第3の条件と第4の条件とでは、第3の条件を先に決定し、第4の条件を、第3の条件による影響に配慮した上で、この影響をキャンセルするように決定してもよい。よって、すでに述べたように、第4のパターン画像を形成するときは、第3のパターン画像を形成して得られた現像条件については第3の条件を適用して変動させ、他の画像形成条件は一定に維持される。ここにいう「他の画像形成条件」は、現像条件以外の要素である。すなわち例えば帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kにおける帯電条件、光書込ユニット4Y、4M、4C、4Kにおける露光条件言い換えると書き込み条件、一次転写ローラ6Y、6C、6M、6Kにおける転写条件等の要素である。
このように、第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、上述した第4のパターン画像の濃度ムラに基づいて、第3の条件によって補正される濃度よりも低濃度の画像濃度を調整するために、第4の条件を決定する。すなわち、第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、第3のパターン画像の濃度ムラと、第3の条件による画像濃度への影響とに基づいて、第3のパターン画像よりも低濃度の画像の濃度を調整するために、第4の条件を決定する。このとき、第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37は、第3の条件による、第3のパターン画像よりも低濃度の画像への影響をキャンセルするように、第4の条件を決定する。
帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kは、出力画像の画像形成にあたり、このようにして決定された第4の条件に応じて動作する。この動作は、制御部37によって制御される。この点、制御部37は、画像の濃度を均一化するための第4の条件を用いて第2の画像形成手段としての帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを制御する画像濃度制御手段具体的には第2の画像濃度制御手段としての第4の制御手段として機能する。したがって、第3の条件および第4の条件の決定後の画像形成は、次のように行われる。すなわち、かかる画像形成は、第3、第4の制御手段として機能する制御部37が、第3の条件に応じて現像ユニット5Y、5M、5C、5Kを動作させるとともに、第4の条件に応じて帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを動作させることによって行われる。
図6に、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出される回転位置検出信号と、画像濃度センサ30によるトナー付着量検知信号と、これらの信号を元に作成される画像形成条件である制御テーブルとの関係の例を示す。同図は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの2周分の信号を示している。
なお、第3の条件と第4の条件とを重畳したものは、図6において、決定した画像形成条件として示されている。但し、この決定した画像形成条件は、厳密には、第3の条件と第4の条件とを重畳したものに、更に現像バイアス及び帯電バイアスについての位相補正データを適用した状態の条件となっている。この条件を「タイミング適正化条件」といい、この条件を表すデータを「タイミング適正化データ」という。
また、パターン画像の濃度ムラは、同図において、トナー付着量検知信号として示されている。ここにいうパターン画像は、厳密には、第3、第4のパターン画像とは必ずしも一致しない。
図6に示されているように、トナー付着量検知信号は回転位置検出信号の周期と同じ周期で変動している。これに合わせて、以下の制御事項(1)〜(4)は、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に同期させて行われる。
(1)・第3の画像形成条件決定手段として機能する制御部37による第3の条件の算出、決定
(2)・第4の画像形成条件決定手段として機能する制御部37による第4の条件の算出、決定
(3)・第3の条件に応じた現像ユニット5Y、5M、5C、5Kおよび/または光書込ユニット4Y、4M、4C、4Kの動作
(4)・第4の条件に応じた帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kの動作
図6からわかるように、第3の条件と第4の条件とを重畳した画像形成条件は、濃度ムラをキャンセル、言い換えると相殺する波形となる時系列データとして作成される。そのため、画像形成条件である制御テーブルはトナー付着量検知信号と逆位相になるように決定されている。
ここで、第3の条件として用いられ得る画像濃度制御パラメータである現像バイアスや露光パワー、第4の条件として用いられる画像濃度制御パラメータである帯電バイアスは、符号がマイナスである場合や、その絶対値が大きくなると付着量が減る場合がある。そのため、“逆位相”と表現するのが適切でない場合があるが、トナー付着量検知信号が示す付着量変動を打ち消す方向の制御テーブルを作る、つまり逆位相の付着量変動を作り出す制御テーブルを作るという意味で、ここでは“逆位相”と表現している。
上記制御テーブルを決定する際のゲイン、すなわちトナー付着量検知信号の変動量[V]に対して制御テーブルの変動量を何[V]にするか、について(後述の各調整ゲインに相当)は、原理的には理論値から求められる。但し、実機搭載に際しては、理論値を元に実機検証して、最終的には実験データから決定することになる可能性が高いと想定される。このようにして決められたゲインで決定された制御テーブル(例えば後述のVB(t)に相当)が、回転位置検出信号との間に、例えば図6に示すタイミング関係を持っている。同図に示されている例では、制御テーブルの先頭は回転位置検出信号発生時点とされている。
フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に同期させて行われる制御事項は、上記の事項(1)〜(4)の他にも、次の制御事項(5)がある。
(5)・第1〜第4のパターン画像の形成
図6に示されている例では、副走査方向におけるパターン画像の先頭位置が回転位置検出信号の立ち上がりタイミングと同期するように、パターン画像の形成が行われるようになっている。このタイミングでのパターン画像の形成を可能とするため、図7に示すように、制御部37に、感光体回転位置検出信号が入力される。この感光体回転位置検出信号は、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に関する検出信号である。この検出信号は、制御部37を介して、パターン形成手段に送信され、パターン形成手段は、入力された検出信号に基づいてパターン画像を形成する。
また、図7に示されているように、制御部37に、画像濃度センサ30によって検出されたパターン画像の濃度に関する検出信号が入力される。これらの検出信号の入力により、画像濃度センサ30で検出した濃度ムラ情報と、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kで検出した感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置との関係は、例えば図8に示すようにして得られる。
なお、制御部37のCPUにおいては、画像濃度センサ30によって取得したパターン画像の演算、具体的には、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの信号に基づいた、上述の平均処理等が実施される。かかる平均処理により、本実施形態では、第3の条件及び第4の条件は、回転体である感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期に対応した濃度補正データとなっている。第3の条件及び第4の条件は、制御部37に記憶され、制御テーブルを構成する。本実施形態における第3の条件及び第4の条件の算出に関するその他の事項については、後述する。
なお、後述するように、平均処理は、回転体である現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期に対応して行ってもよいため、図7においては、便宜的に、現像ローラ回転位置検出信号を併せて図示している。
第3の条件及び第4の条件は、回転体の回転周期に対応した、画像の濃度を均一化するための、画像の濃度を調整可能な要素についての濃度補正データであれば、以上述べた手法あるいは後述する関数を用いた手法によって取得されるのに限られない。例えば、第3の条件及び第4の条件は、画像形成装置100の出荷時に制御部37の不揮発性メモリ等に制御テーブルとして予め記憶されたものであってもよいし、周知のいわゆるプロセスコントロールによって取得されるものであってもよい。また、第3の条件及び第4の条件は、関数でない形式で与えられていてもよい。
ここで、図6に示した制御テーブルが現像バイアス制御テーブルであるとすると、現像ニップ−画像濃度センサ30間の距離すなわちトナー像の移動距離を考慮して制御テーブル適用のタイミングを決める必要がある。かかる距離が、感光体周長のちょうど整数倍である場合、回転位置検出信号のタイミングに合わせて、制御テーブルを先頭から適用すればよい。かかる距離が感光体ドラムの周長の整数倍からずれている場合は、ずれの距離分だけタイミングをずらして制御テーブルを適用すればよい。これは、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kで検出した感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に基づいて抽出した濃度ムラの波形の位相がずれないようにするためである。
同様に、露光パワーの制御テーブルであれば露光位置−画像濃度センサ30間距離を考慮して制御テーブルを適用することになる。同様に、帯電バイアスの制御テーブルであれば帯電位置−画像濃度センサ30間距離を考慮して制御テーブルを適用することになる。
しかしながら、実際にそれぞれのレイアウト距離ずれ分を考慮して制御テーブルを適用しても、濃度ムラと、この濃度ムラを補正しようとする制御テーブルの実効位置とが十数ms程度ずれてしまい、濃度ムラの制御効果を低下させてしまうことが分かった。これは、第3の条件及び第4の条件をそのまま適用しても、現像バイアスや帯電バイアスを印加するための電源である高圧パワーパックの応答遅れや部品ばらつきなどによるレイアウト誤差などの影響によって生じてしまうものであることも分かった。更に、高周波ほど1ms当たりのずれ量が大きいため、比較的視認しやすい高周波のむらの低減が難しいことも分かった。この解決策としては、画像を見ながら制御テーブルの位相を調整することが考えられるが、画像形成装置の一台一台につき、全色に対して調整が必要となるため、生産効率の低下やダウンタイムを増加させてしまう。更に、レイアウト距離の誤差を低減するため部品精度を向上させる案も考えられるが、コストアップとなるため部品精度だけの対策は非現実的である。
そこで、本実施形態の画像形成装置100においては、電源の出力遅れや部品ばらつきなどによる理論上レイアウト距離以外の位相ずれを、以下の動作モードで測定し、制御テーブル適用に反映させることで、濃度ムラ補正効果が得られるようになっている。
かかる動作モードは、位相ずれ検出用の第1、第2のパターン画像を形成して、濃度補正データである第3、第4の条件を、画像の濃度ムラを打ち消すように適切に適用するための位相補正データを取得するモードすなわちタイミング取得モードである。現像バイアスについての濃度補正データである第3の条件についての位相補正データすなわち第1の位相補正データを、第3の条件の位相ずれを防止するための第1の画像形成条件としての第1の条件とする。帯電バイアスについての濃度補正データである第4の条件についての位相補正データすなわち第2の位相補正データを、第4の条件の位相ずれを防止するための第2の画像形成条件としての第2の条件とする。そのため、第1の条件の取得にあたっては、現像バイアスを変化させながら、具体的には、現像バイアスを回転体周波数すなわち感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期で揺らして第1のパターン画像を形成する。
第1のパターン画像は、第1の要素である現像バイアスの制御作用点から画像濃度センサ30までの遅れ、言い換えると位相ずれを測定するために形成される。第1のパターン画像をハーフトーンパターンとしたのは、純粋な位相ずれを計測するために、第1のパターン画像の濃度を、ギャップ変動の影響等が後述のように小さくなる中間調やハイライト部とするためである。
また、第2の条件の取得にあたっては、帯電バイアスを変化させながら、具体的には、帯電バイアスを回転体周波数すなわち感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期で揺らして第2のパターン画像を形成する。第2のパターン画像は、第2の要素である帯電バイアスの制御作用点から画像濃度センサ30までの遅れ、言い換えると位相ずれを測定するために形成される。第2のパターン画像をハーフトーンパターンとしたのは、純粋な位相ずれを計測するために、第2のパターン画像の濃度を、ギャップ変動の影響等が後述のように小さくなる中間調やハイライト部とするためである。
そして、第1、第2のパターン画像をそれぞれ画像濃度センサ30で計測し、第1、第2の条件を取得する。具体的には、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に基づいて、画像濃度センサ30から入力した波形と計測結果から、次のデータを算出する。すなわち、高圧パワーパックの出力遅れや部品ばらつきなどによる、レイアウト距離以外のずれ、例えば遅れを算出する。このずれの算出には、FFT(高速フーリエ変換)などの周波数解析などを用いる。
図9は、現像バイアス及び帯電バイアスを制御する場合の遅れを測定するために、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Ka及び帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kから画像濃度センサ30までの位相遅れを測定するフローチャートである。
図9に沿って説明すると、まず、位相ずれ検出のための作像条件として現像バイアス、帯電バイアスの何れかをセットする(ステップS91)。このときの各バイアスの変化の量、具体的には振幅の大きさは、第3の条件における現像バイアスの変化量、第4の条件における帯電バイアスの変化の量より十分大きいものとする。
次に、現像バイアスをセットしたときは第1のパターンを形成し、帯電バイアスをセットしたときは第2のパターン画像を形成して、そのパターン画像の濃度ムラを感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの周期成分すなわち回転周期で検出する(ステップS92)。この回転周期における濃度ムラに基づき、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転振れによる濃度ムラを算出し、この算出された濃度ムラに基づいて、現像バイアスまたは帯電バイアスの遅れ時間を算出する(ステップS93)。この遅れ時間が、上述した位相ずれに相当し、現像バイアスについては第1の条件、帯電バイアスについては第2の条件となる。
第1の条件、第2の条件の算出、取得は、制御部37によって行われる。制御部37は、第1の要素である現像バイアスを変化させながら形成され画像濃度センサ30によって検出された第1のパターン画像の濃度の変化に基づいて、現像ユニット5Y、5M、5C、5Kの駆動タイミングを補正するための第1の条件を取得する。この点、制御部37は、位相補正データ取得手段である第1の位相補正データ取得手段として機能するとともに、第1の画像形成条件決定手段として機能する。
制御部37は、第2の要素である帯電バイアスを変化させながら形成され画像濃度センサ30によって検出された第2のパターン画像の濃度の変化に基づいて、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kの駆動タイミングを補正するための第2の条件を取得する。この点、制御部37は、位相補正データ取得手段である第2の位相補正データ取得手段として機能するとともに、第2の画像形成条件決定手段として機能する。
そして、制御部37により、第1の条件が第3の条件に反映される第1の制御が行われ、第2の条件が第4の条件に反映される第2の制御が行われる(ステップS94)。この点、制御部37は、第1の制御を行う第1の制御手段として機能し、第2の制御を行う第2の制御手段として機能する。
第3の制御手段として機能する制御部37によって第3の条件を用いて現像ユニット5Y、5M、5C、5Kが制御されるとき、第3の条件は、第1の制御手段として機能する制御部37によって、第1の条件を適用された状態とされている。よって、現像ユニット5Y、5M、5C、5Kは、タイミング適正化条件としての第1のタイミング適正化条件により、タイミング適正化データとしての第1のタイミング適正化データで駆動される。
また、第4の制御手段として機能する制御部37によって第4の条件を用いて帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kが制御されるとき、第4の条件は、第2の制御手段として機能する制御部37によって、第2の条件を適用された状態とされている。よって、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kは、タイミング適正化条件としての第2のタイミング適正化条件により、タイミング適正化データとしての第2のタイミング適正化データで駆動される。
第3、第4の条件に第1、第2の条件が適用された状態、すなわち、第1、第2のタイミング適正化条件、第1、第2のタイミング適正化データは、例えば次のようにして得られる。すなわち、第3、第4の条件を記憶した制御テーブルが、第1、第2の条件を反映されていないものであるときは、次のタイミングに基づいて第1、第2の条件が反映されて、第3、第4の条件による現像バイアス、帯電バイアスが印加される。このような反映により、第1、第2のタイミング適正化条件、第1、第2のタイミング適正化データが得られ、これらのデータにより、画像形成が行われる。かかるタイミングとは、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの所定の回転位置が検出されたタイミングである。
また、第3、第4の条件を記憶した制御テーブルは、第1、第2の条件を反映した状態で第3、第4の条件を記憶していてもよい。この場合には、このような反映により得られた第1、第2のタイミング適正化条件、第1、第2のタイミング適正化データが制御テーブルに記憶されている。よって、制御テーブルをそのまま用いて、第1、第2のタイミング適正化条件、第1、第2のタイミング適正化データによる現像バイアス、帯電バイアスが印加され、画像形成が行われる。
次に、図9に示した制御の内容及び流れをより詳細に説明する。
〔・ステップS91について〕
本ステップでは、位相ずれ検出すなわち位相ずれ量測定のために第1のパターン画像を形成するにあたっては、現像バイアスを以下の式で変調し、また、第2のパターン画像を形成するにあたっては、帯電バイアスを以下の式で変調する。
OUT(t)=OFFSET+Amp×{sin{ω(t+tl)}+sin{2×ω(t+tl)}+・・・+sin{n×ω(t+tl)}}・・(式1)
ここで、
OUT(t):帯電バイアスまたは現像バイアスへの入力信号、
OFFSET:ベースとなる固定値、
Amp:振幅、
ω:感光体ドラムの角速度、
n:制御次数、及び、
tl:現像・帯電バイアス作用点からのレイアウト分の位相ずれ時間、
である。
OFFSETは、所定の画像濃度となるように、別の制御動作によって定められた作像条件のことで、本実施形態では現像バイアス−500[V]、帯電バイアス−650[V]、露光パワー70%である。
Ampは正弦波の振幅で、パターン画像に悪影響例えば地汚れやキャリア付着が発生しない程度、かつ濃度ムラの影響を受けないよう十分に大きな振幅で与える。そのため、Ampの値は±30[V]以上±100[V]以下とするのがよく、望ましくは±50[V]である。
角速度ωは制御対象としている回転体である感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの各速度であり、後述するように制御対象の回転体が現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaである場合はその角速度とする。
制御次数は1次正弦波としている。よって、(式1)は2項目までとなる。
tlは時間を表す値であるためtl[t]と表してもよい。第1のパターン作像時には、tlは、第1の要素すなわち現像バイアスの作用点とみなした現像ニップから画像濃度センサ30までの設計上レイアウト距離を、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの線速で除した余りを意味する。現像ニップは、具体的には、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとが最も接近している位置としている。第2のパターン作像時には、tlは、第2の要素すなわち帯電バイアスの作用点とみなされる位置から画像濃度センサ30までの設計上レイアウト距離を、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの線速で除した余りを意味する。かかる位置は、帯電バイアスの制御作用点であって、A1方向において帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kが感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向している領域における中心位置としている。
〔・ステップS92について〕
本ステップでは、現像バイアス及び帯電バイアスの入力はフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に同期して行う。第1のパターン作像時には、現像バイアスの作用点とみなした現像ニップから画像濃度センサ30までの設計上レイアウト距離における位相ずれを計測する。第2のパターン作像時には、帯電バイアスの作用点とみなされる位置から画像濃度センサ30までの設計上レイアウト距離における位相ズレを計測する。これらの位相ズレの計測は、次に述べるように、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置を基準として行う。
図10に、上記(式1)による入力信号と、画像濃度センサ30、および感光体ホームポジションセンサであるフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの出力信号との関係を示す。
図10中のAの位置すなわち時点において、入力指令信号として(式1)で表される入力信号を与える。この時点ではソフトの誤差などがない限り、遅れが発生していないはずである。よって、回転位置検出センサであるフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの出力基準で、tl[t]だけ位相が進んだ波形が出力される。
図10中のB点では高圧パワーパックから出力された各バイアスが観測される。各バイアスの出力は、高圧パワーパックの応答特性によりズレ、具体的には遅れが生じている。
図10中のC点において、パターン画像を形成後に、画像濃度センサ30で検出した付着量波形を、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの出力基準で比較すると、tdだけ遅れた波形が計測される。このtdは、バイアス印加から画像濃度センサ30によって検出されるまでの位相遅れ量すなわち位相ズレであって、現像バイアスについては第1の条件、帯電バイアスについては第2の条件となる、位相補正データの値に相当する。
〔・ステップS93について〕
図11に、画像濃度センサ30で検出した付着量波形を、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの出力基準で比較した実波形を示す。
図11(a)は、第1、第2のパターン画像を、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kによって検出された感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置に同期して画像濃度センサ30で計測した出力波形を示している。画像濃度センサ30の位置では、ほぼ正弦波に近い周期的な波形が観測されることが分かる。
図11(b)は、図11(a)に示した画像濃度センサ30による付着量の観測と同期して取得したフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの回転位置情報に基づいて、付着量データを抽出する様子を示している。この抽出は、制御部37において、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期で行っている。この抽出においては、他周波数成分の影響を除去するため、回転位置を合わせて周回ごとの平均をとる。平均周回波形や周波数解析後の近似波形に対して、入力した正弦波と、出力した正弦波との位相ずれの差分を算出する。これが上述したtdであり、これを現像バイアス、帯電バイアスの遅れ時間として制御部37内に記憶させる。なお、高圧パワーパックの応答遅れやレイアウト距離の誤差が無ければtd=0となる。
本実施形態では、理論上のレイアウト距離以外の位相ずれ量を計測するため、(式1)を用いて、第1、第2のパターン画像形成の作像条件、具体的には現像バイアス及び帯電バイアスを与えている。ここで、位相ずれが測定されればよいため、次の(A)〜(C)にう示すように作像条件を与えてもよい。
(A)・tl=0として、レイアウト分を含めずに現像バイアス、帯電バイアスの入力信号をセットする。この場合制御テーブルにはレイアウト分を反映せず、算出した遅れのみを反映する。
(B)・指定した周期成分のみ印加し、(式1)の2項目以降の少なくとも1つの周波数成分を与える。
(C)・入力信号は、正弦波に限らず、所望の位相ずれが取得できるような形状であれば、何でも構わない。
次に、図12に沿って、第3、第4の条件の算出、決定の具体的手法と、決定された第3、第4の条件への第1、第2の条件の適用について説明する。
図12において、まず、第3のパターン画像を図5に示したように形成して画像濃度センサ30で計測するとともにフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの検出信号を同期して受信する。これにより、図13(a)に示すように、トナー付着量の時系列データを得る(ステップS21)。このとき、前述のように第3のパターン画像形成時の、現像バイアス、帯電バイアス、露光パワー、一次転写電圧などの画像形成条件は、全て一定である。
次に、第1、第2のパターン画像の周期抽出と同等の処理を行った、図13(b)に示す第3のパターン画像の感光体周期濃度むらデータから、第3の条件を算出する(ステップS22)。第3の条件の算出にあたっては、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期の濃度むら成分に周波数解析を行い、次の(式2)に示すように感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周波数の整数倍の重ね合わせで濃度ムラを表現する。
f(t)=OFFSET+A1×sin(ωt+θ1)+A2×sin(2×ωt+θ2)+・・・+An×sin(n×ωt+θ3)・・・(式2)
ここで、
f(t):感光体ドラム周期平均濃度むら、
OFFSET:平均付着量、
An:振幅、
ω:感光体角速度、及び、
θ:位相
である。
(式2)のように、感光体ドラム周期平均の濃度むらプロファイルを、正弦波の重ね合わせで表現することで、他のノイズによる誤差が低減されるとともに、情報が振幅と位相のみとなるため制御上の管理が容易となる。なお、ここでも、制御次数は1次正弦波としているため、(式2)は2項目までとなる。
次に、(式2)の形式で表現した濃度ムラを補正するため、前述したレイアウト分の時間および位相遅れ量を考慮し、第1の条件を第3の条件に反映した現像バイアスの駆動信号VB(t)を下記の(式3)で与える(ステップS23)。この現像バイアスの駆動信号VB(t)が第1のタイミング適正化条件(第1のタイミング適正化データ)である。
VB(t)=α×f(t+tl−td)・・・(式3)
ここで、
VB(t):現像バイアス[V]、
tl:設計上のレイアウト距離[s]、
td:位相遅れ量[s]、及び、
α:調整ゲイン1
である。
ここで用いたtdは、図9のステップS93において算出された位相遅れ量すなわち位相遅れ時間であり、第1の条件に相当する。この位相遅れ時間を考慮して第3の条件を補正し、第1のタイミング適正化条件、第1のタイミング適正化データを作成して現像バイアスを印加することにより、濃度ムラの補正精度が向上する。
tlは、現像ニップから画像濃度センサ30までの設計上のレイアウト距離の整数倍の余りを感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの線速で除したものである。すでに述べたように、第1の要素である現像バイアスの制御を行うため、レイアウト距離は現像ニップから画像濃度センサ30までである。また、現像ニップは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとが最も接近している位置である。
このような現像バイアスの出力で濃度ムラを補正することで、たとえレイアウト距離が感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期の整数倍でなく及び/又は位相遅れが生じていても、濃度ムラの補正が良好に行われる。フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの検出信号に基づいて作成した制御テーブルを、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kの検出信号を基準として適用するためである。
ここで、調整ゲイン1:αは環境変化などによる現像剤の状態変化に応じて変化するようにしてもよい。また、第3の条件が、(式2)のような関数ではないテーブルとして設定されている場合は、tl及びtdに応じてテーブルの開始位置をずらせばよい。
図12において、第4の条件の決定は、基本的には第3の条件の決定方法と同じ処理によって行われる。すなわち、第4のパターン画像を形成、検出し(ステップS24)、その結果を用いて第4の条件を決定する(ステップS25)。第4のパターン画像の抽出や処理方法は(式2)と同様であり、第2の条件を第4の条件に反映した帯電バイアスの駆動信号は、各種調整ゲインこそ異なるが上述の(式3)のように与える(ステップS26)。この帯電バイアスの駆動信号が第2のタイミング適正化条件、第2のタイミング適正化データである。
第4の条件の決定が第3の条件の決定と異なる点は、次の点である。
・帯電バイアスが決定される点
・用いるパターン画像が異なっている点
・現像バイアスがステップS23によって決定されているため一定でない点
・tlが帯電バイアスの作用点とみなされる位置から画像濃度センサ30までの設計上レイアウト距離を用いる点
・tdが、第2のパターン画像から得られたtdである点
・αが調整ゲイン2となって調整ゲイン1と異なる値となる点
第1の条件を第3の条件に反映した第1のタイミング適正化条件、第1のタイミング適正化データによる現像バイアスの駆動信号についての各種調整ゲインは、実際の波形に合わせてチューニングする。同様に、第2の条件を第4の条件に反映した第2のタイミング適正化条件、第2のタイミング適正化データによる帯電バイアスの駆動信号についての各種調整ゲインは、実際の波形に合わせてチューニングする。
各種調整ゲインは、画像形成装置100の使用環境、例えば温度や湿度等の影響を受ける場合には、次のようにして使用されるようにすることが可能である。すなわち、各種調整ゲインは、かかる使用環境に対応したテーブルを構成するように予め準備され、制御部37に備えられた不揮発性メモリおよび揮発性メモリに記憶され、画像形成装置100の使用環境に応じて読み出されて使用されるようにしてもよい。
なお、以上の図12に沿って説明した処理は、複数回繰り返してもよい。すなわち、決定された第1〜第4の条件を適用して現像ユニット5Y、5M、5C、5K、帯電チャージャ3Y、3C、3M、3Kを動作させるなどして第1〜第4のパターン画像を形成して画像濃度センサ30によって濃度を検出する。そして、改めて第1〜第4の条件を決定し、この第1〜第4の条件に応じてユーザー指定の画像形成を行うようにしてもよい。
本制御を実機に搭載する場合、過補正を防ぐために制御テーブル作成時のゲインを弱めに設定しておく可能性があるため、一度の補正制御で画像濃度ムラを除去し切れない場合が生じ得る。よって、一連の補正制御を繰り返すことによって濃度ムラを更に軽減することが可能である。繰り返しは1回でも複数回でもよいが、パターン画像を繰り返して描くと、制御時間、トナーイールドの面で不利となってしまう。よって、一度の補正で制御効果が現れるゲイン設定とし、補正制御を複数回繰り返すことなく終了してもよい。
以上述べたように、第3、第4の条件が算出され、感光体ドラム周期濃度ムラを補正するための制御テーブルが形成される。第3の条件と第4の条件とでは、画像濃度に応じた感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの濃度ムラに対応した補正量が異なっている。第3の条件、第4の条件にそれぞれ、実際の高圧パワーパックの出力遅れや部品ばらつきなどによる理論上レイアウト距離以外の位相ずれ量を考慮して第1の条件、第2の条件を適用したことで、部品精度を向上させることなく次の利点が得られる。すなわち、各個体に応じた位相ずれ量を考慮することができ、補正精度が向上するという利点が得られる。
以上の説明においては、現像ギャップを形成する回転体である感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとのうち、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転変動成分である回転振れを考慮したものとなっている。すなわち、本実施形態では、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転振れによって、現像ギャップの変動が生じる場合を想定しているが、現像ギャップの変動は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転変動成分である回転振れによっても生じる。
しかし、画像形成装置100は、画像濃度センサ30によって濃度が検出されるパターン画像を形成する回転体として、回転周期が異なる複数、具体的には2つの回転体を備えている。この2つの回転体とは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとである。通常、感光体ドラムよりも現像ローラの方が径は小さく、生じる回転振れによる濃度ムラのピッチは現像ローラ起因のもののほうが小さく、視認されやすい。そのため、本実施形態の画像形成装置は、現像ローラの回転振れに起因したの濃度ムラを補正する機能を有している。
以下に、本実施形態の画像形成装置に具備される、現像ローラ回転振れ起因の濃度ムラ補正制御装置について説明する。
<現像ローラ回転振れ起因の濃度ムラ補正制御>
画像濃度センサ30によって濃度が検出されるパターン画像を形成する回転体を、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに代えて現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとしている。そして、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kのような回転位置検出手段を用いて現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて、濃度ムラの検出、第1〜第4の条件の決定を行うようにしている。
図14に、現像剤担持体である現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出する回転位置検出手段としての現像回転位置検出手段であるフォトインタラプタ71を備えた現像回転位置検出装置70の構成例を示す。
現像回転位置検出装置70は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaのそれぞれに対して別個に設けられた現像ローラホームポジションセンサであるが、互いに同構成であって、同図に示す構成となっている。また、図14に示されているように、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaはそれぞれ、その回転中心軸をなす軸76が、カップリング77を介して駆動モータ78の出力軸である軸79に接続され、駆動モータ78の駆動によって回転駆動される。
回転位置検出装置70は、フォトインタラプタ71の他に、軸79と一体に設けられ軸79の回転に伴って回転移動する遮光部材72を有している。遮光部材72は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転に従い、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaが所定の回転位置を占めたときにフォトインタラプタ71によって検出される。これにより、フォトインタラプタ71は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出するようになっている。上述のフォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kも同様にして感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置を検出するようになっている。
なお、図14に示した例では、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの駆動に関し、駆動モータ直結のダイレクトドライブ方式を用いているが、駆動モータ78からの動力伝達の間に減速機構が入っていてもよい。但し、減速機構を採用する場合、遮光部材72は現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaと同じ回転数になるよう、軸76上に設置しておいてもよい。このことは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置を検出する場合についても同様である。
図15は、フォトインタラプタ71の出力例を示している。現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaと同期して回転する遮光部材72がフォトインタラプタ71を通過するときに出力がほぼ0Vまで低下していることが分かる。このエッジを利用して、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置を検出する。このような現像回転位置検出装置70により検出した回転位置信号に基づいて、上述したデータ処理や、各種補正と同様の処理、補正、制御を実施する。例えば、画像濃度センサ30によって検出された第1〜第4のパターン画像の画像濃度の平均処理は、フォトインタラプタ71からの信号に基づいて行われる。すなわち、画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、フォトインタラプタ71からの信号に基づき、かかる画像濃度を、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの位相と関連付け、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期で平均処理を行う。これにより、画像濃度記憶手段として機能する制御部37は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの位相と関連付けられた画像濃度を取得し、これを記憶する(上述のf(t)に相当)。これを測定データに沿って説明すると次のとおりである。
図16に、画像濃度センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度の測定結果と、フォトインタラプタ71の出力信号とを、同図に示されたグラフの横軸にとった時間軸上に、同期した状態で重ね合わせて示す。同図に示されたグラフの縦軸はトナー付着量[mg/cm×1000]である。
パターン画像は、図5に示して説明したとおりであり、これを画像濃度センサ30で検出し、トナー付着量に変換している。付着量変換アルゴリズムについては、すでに述べたとおり、従来技術と同様である。
図16中において山型の線は画像濃度に対応したトナー付着量を示し、矩形型の線が、フォトインタラプタ71の出力を示している。同図に示されたトナー付着量より、パターン画像には現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期に対応した周期的なムラが発生していることがわかる。この周期的な濃度ムラには、他の周期的変動成分、例えば感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転振れによる濃度ムラ等のノイズが含まれている。
そこで、画像濃度センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度を、フォトインタラプタ71の出力信号で切出し、平均処理を施して、この結果を画像濃度に関する補正データ、言い換えると、トナー付着量に関する補正データとする。そして、この補正データを、画像濃度記憶手段としての制御部37により、時系列の画像濃度として記憶する。
図17に、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転毎にトナー付着量を切出した波形を示す。図17(a)に示されているように、1回転毎にみると、画像濃度センサ30によって検出されたパターン画像の画像濃度を示すN1〜N10で示される細線の波形が、他の周期変動成分を含んで暴れている。しかし、図17(b)に太線で示した平均処理結果で示されているとおり、平均処理を行うことで、本来の現像ローラ周期成分が抽出される。
すでに述べた、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期での平均処理も、このようにして行っている。よって、本実施形態において、感光体周期濃度ムラデータ、現像ローラ周期濃度ムラデータは、平均処理を行ったデータで論じている。
なお、図17(b)に示されている例では、N1〜N10まで、10周分のデータを取得し、その中で5周分のデータを選択して単純平均処理言い換えると相加平均処理を施しているが、現像ローラ周期の成分が抽出されれば、他の平均処理を施してもよい。
このようにして、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置とを検出する構成では、パターン画像の濃度ムラから、2つの濃度ムラ成分が独立して抽出される。すなわち、かかる構成では、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに起因する濃度ムラ成分と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaに起因する濃度ムラ成分とが独立して抽出される。これらの成分は、第3、第4のパターン画像の濃度ムラとして重畳されて検出されるが、上述のように独立して抽出可能である。そして、これらがキャンセルされるように、各成分に対する補正量が重畳されて、第3の条件、第4の条件を決定可能である。この場合のパターン画像の長さ、形成位置等は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの周長と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの周長とのうち、長い方の周長、回転位置、レイアウト距離、プロセス線速に基づいて設定される。通常は、前者の方が長いため、上述の説明と同様に設定される。
感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期と、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期とをともに用いた制御を行う場合には、それぞれの周期について第3の条件および第4の条件を決定する。そして、それぞれの回転位置検出センサに基づいて補正信号を生成、重畳して現像バイアスおよび帯電バイアスに印加する。このときの第1の条件および第2の条件であるtdは、回転周期が短い方、すなわちこの場合は現像ローラ周期で求めた値を用いることが望ましい。これは周期が短い方で算出したほうが算出精度が高いためである。すなわち、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転周期と、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期とをともに用いる場合に第3、第4の条件に適用する第1、第2の条件である位相ずれ量tdは、次のように算出すること好ましい。すなわちかかる位相ずれ量tdは、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置検出結果および回転周期に基づいて算出することが好ましい。
感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置と現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置とのうちの後者の回転位置を検出する構成では、次の制御が行われることとなる。すなわち、第3、第4のパターン画像の濃度ムラから、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaに起因する濃度ムラ成分が抽出され、こがれキャンセルされるように、第3の条件、第4の条件が決定される。そして、第3の条件、第4の条件に、別途決定された第1の条件、第2の条件が適用されて第1、第2のタイミング適正化条件、第1、第2のタイミング適正化データが取得される。よって、第1、第2のタイミング適正化条件の重畳、あるいは第1、第2のタイミング適正化データの重畳によって形成されるタイミング適正化条件、タイミング適正化データによって画像形成が行われることとなる。
この場合の第1、第2のパターン画像の長さ、形成位置等は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの周長、回転位置、レイアウト距離、プロセス線速に基づいて設定される。ここで、レイアウト距離は、現像ニップと、画像濃度センサ30によるパターン画像の検出位置との間の区間の、副走査方向に沿った方向における距離を意味する。
また、第1、第2のパターン画像の形成は、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置に基づいてパターン作像タイミングを取って行われる。かかる現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置はフォトインタラプタ71によって検出されたものである。
なお、パターン画像の形成タイミングを計るという点においては、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの回転位置と、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転位置との何れかが取得されればよい。そのためには、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kと、フォトインタラプタ71との何れかが設けられればよい。すなわち、画像濃度センサ30によって濃度が検出されるパターン画像を形成する回転体を、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kまたは現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaとする。
ところで、すでに述べたように、本実施形態では、第1、第2のパターン画像としてハーフトーン画像を用いて位相遅れ量を検出するようになっているが、位相遅れ量を高精度に検出するためには、元々のパターン画像に濃度ムラの影響がない方が好ましい。
図18に、入力画像濃度の画像濃度と濃度ムラとの関係の例を示す。この例は、図5に示したような帯状のパターン画像を画像濃度センサ30のような濃度センサで検出し、フォトインタラプタ18Y、18C、18M、18Kのような回転位置検出手段に基づいて感光体数周分で平均処理したものである。本実験で用いた感光体径はφ100mmである。また、本実験では、プロセス線速を440mm/s、帯電・現像・LDパワーをそれぞれ−700V、−500V、70%(ベタ画像形成時)とし、シアン色で濃度100%〜15%の帯状パターンを作像して、感光体周期5周分を平均処理した。
図18の100%と示されている波形は、シアン100%のベタ画像の帯状パターンの濃度ムラを示すものであり、他の波形は、かかる条件と露光条件のみを異ならせて作像した、シアンの各画像濃度の帯状パターンの濃度ムラを示すものである。
図18からわかるように、画像濃度が高いほど、すなわち濃いほど、濃度ムラの振幅が大きい。よって、第1、第2のパターン画像を、画像濃度が高いパターンで作像した場合、この濃度ムラの影響を受けて算出精度が低下してしまうこととなる。これは、現像バイアスないし帯電バイアスを変調しながら第1、第2のパターン画像を作像して濃度センサで検出することで、高圧パワーパックの出力遅れや部品ばらつきなどによるレイアウト距離以外の遅れを測定する場合に、次の不具合が生じ得ることを意味する。すなわち、第1、第2のパターン画像として高画像濃度のパターンを用いると、ギャップ変動による濃度ムラの影響を受け、位相遅れ量を算出するための測定値の信頼性が低下してしまうという不具合である。
位相遅れ量を取得するうえで、この元々の濃度ムラすなわちパターン画像の濃度ムラの影響を避けるためには、パターン画像を形成するときに画像形成条件を変調する振幅を十分に大きくする構成も考えられる。しかしながら、例えば現像バイアスなどの振幅を十分に大きくした場合、地肌ポテンシャルの変動により非画像部へのトナー・キャリア付着など画像不良が周期的に発生する可能性があり、現実的ではない。
そこで、本実施形態では、第1、第2のパターン画像を、ギャップ変動に対する濃度ムラの影響が少ないハーフトーンパターンとすることで、かかる不具合の回避を図っている。
図19に、第1、第2のパターン画像を構成するハーフトーンパターンの例を示す。同図19(a)及び(b)はそれぞれ、ドット状、ライン状の面積階調パターンによるハーフトーンパターンを示している。同図中の黒い領域は、露光手段により一画素単位で露光され、同領域にトナーが付着した状態を示している。このような階調表現方法は面積階調パターンと呼ばれ、同図に示されているように、入力画像濃度によって露光領域と非露光領域の面積率を変化させること、すなわち感光体の露光面積率を調整することによって階調を表現する方法である。第1、第2のパターン画像は、このように、露光領域を変化させることによって実現することが可能である。
図19(c)は、露光手段の露光強度(Duty)変化・バイアス変化して形成したハーフトーン画像の一例を示している。このハーフトーン画像は、図20に示すように、現像ポテンシャルが通常の画像形成条件によって得られる場合よりも小さくなるように、画像形成条件を設定することで形成されている。
図20は、現像バイアスを感光体ドラム又は現像ローラの回転周期で変調させた場合の例である。図20(a)は、露光手段の露光強度(Duty)を通常の印刷条件よりも小さい設定に調整することで感光体の露光後電位を高めとし、現像ポテンシャルを小さくすることにより一面に濃度が薄いハーフトーンパターンを形成する場合の例を示している。図20(b)は、図20(a)と同様の原理であるが、露光強度(Duty)は印刷時と同等とし、現像バイアス、帯電バイアスを印刷時よりも低い設定に調整してハーフトーンパターンを形成する場合の例を示している。
このように、第1、第2のパターン画像の濃度の変化を検出するための、現像バイアス、帯電バイアスの変化の幅は、現像ポテンシャルが得られるように設定されればよく、特に、第1、第2のパターン画像がハーフトーンパターンとなるように設定されればよい。よって、現像ポテンシャルを得るための現像バイアス、帯電バイアスの変化の幅は、第3、第4のパターン画像、あるいはユーザー指定の通常の画像すなわち出力画像を形成するときの帯電電位と現像バイアスの差以下とされればよい。
第1、第2のパターン画像は、ベタの画像面積を100とし場合、その15%〜70%であることが好ましく、40%程度がより望ましいため、本実施形態においては、すでに述べたように40%とされている。なお、第4のパターン画像も40%とされている。
本実施形態では、第1、第2のパターン画像の画像濃度を40%とするとともに、現像バイアス、帯電バイアスの振幅(Amp.1)を50Vとしてこれを現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaの回転周期で変調し、位相遅れを測定している。
以上述べた装置構成、制御、方法から、回転変動に対する濃度ムラの影響を極力受けずに実際の高圧パワーパックの出力遅れや部品ばらつきなどによる理論上レイアウト距離による遅れが高精度に実測される。そのため、回転体周期で現像バイアス、帯電バイアス、その他必要に応じて露光光量を変調した濃度ムラ補正の補正効果が向上する。
次に、本実施形態の画像形成装置において出力画像の全域で周期的な濃度ムラが同じ程度になるように周期的な濃度ムラを全体的に抑制するように行う画像形成条件の濃度補正データを微調整について説明する。
本実施形態の画像形成装置100に用いられる現像装置である現像ユニット5Y、5M、5C、5Kは、以下に説明するとおり現像ローラを2本有する2段現像方式の現像ユニットである。一般的に知られているように、2段現像方式では、1本の現像ローラを用いる1段現像方式と比較して高い現像能力が得られることにより、広面積画像印刷へ対応することができ印刷品質の向上を図ることができる。更に、2段現像方式は、現像剤中のトナー含有量を低下させることができ、かつ現像ローラ回転スピードを低減することが可能であり、トナーの飛散、現像剤への負荷低減による現像剤の長寿命化が可能である。そのため、本実施形態の画像形成装置では、2段現像方式を用いている。
図21及び図22は、本実施形態の画像形成装置100に用いることができる現像ユニット5の構成例を示す模式図である。なお、以下に示す現像ユニットの構成は、前述の現像ユニット5Y、5M、5C、5Kに共通に用いることできるため、図21及び図22では、各色を示す記号:Y、M、C、Kを省略して説明する。
図21(a)は現像ユニット5の一構成例における軸方向中央部の断面図であり、図21(b)は図21(a)のX方向から見た現像ユニット5の内部を透視した側面図であり、図21(c)は同現像ユニット5における現像剤の搬送方向を示す説明図である。図21中の矢印は現像剤の搬送方向を示す。
本実施形態の現像ユニット5は、2本の現像ローラ5a、5bと、3本の現像剤攪拌搬送部材としてのスクリュ509、510、511と、現像剤規制部材としての規制ブレード512と、それらを収容するケース部材522とを有している。
現像ローラ5a、5bは、回転可能なスリーブと、そのスリーブ内に固定配置された複数の磁石とを有する。スクリュ509、510、511のそれぞれの回転軸516、517、513は、潜像担持体としての感光体ドラム2に対して互いに平行である。更に、上下関係に配置した上方の第一のスクリュ(供給スクリュ)509と下方の第二のスクリュ(回収スクリュ)510の間の高さの位置に、第三のスクリュ(攪拌スクリュ)511が設けられている。
スクリュ509、510、511は駆動源の駆動力によって回転して現像装置内の現像剤を攪拌搬送する。供給スクリュ509は、現像ローラ5aに現像剤を攪拌搬送しながら供給する。時計回りに回転する現像ローラ5aのスリーブは供給された現像剤を磁力により保持して磁気ブラシを形成する。規制ブレード512は、形成された磁気ブラシの高さを規制して供給スクリュ509に規制した現像剤を戻している。現像ローラ5aに供給されずに供給スクリュ509の下流位置(図中左側)に攪拌搬送された現像剤は、滞留により移動して開口部N3から回収スクリュ510の周囲に落下する。
規制ブレード512を通過した現像剤は、感光体ドラム2の静電潜像をトナー像化し、現像ローラ5bへと移動し、再び感光体ドラム2の潜像をトナー像化する。現像によってトナー濃度が低下した現像剤は、現像ローラ5bから回収スクリュ510の攪拌搬送によって回収され、回収スクリュ510の下流位置(図21(b)、(c)中左側)に搬送される。回収スクリュ510の下流位置に搬送されたそれぞれの現像剤は、一定量の滞留により開口部N1を通り斜め上方にある攪拌スクリュ511に移動する。移動した現像剤は補給口N4から補給されたトナーとともに攪拌スクリュ511の攪拌搬送によって、下流位置(図21(b)、(c)中右側)に搬送される。攪拌スクリュ511の現像剤の攪拌搬送は、感光体ドラム2が静電潜像を形成する画像領域の幅において、他のスクリュの攪拌搬送している現像剤と混じらないように設けた隔壁515で遮断されて行っている。
図22(a)及び(b)は本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ユニット5の他の構成例における軸方向中央部の断面図である。図22(a)及び(b)はそれぞれ同現像ユニット5の軸方向における一端部及び他端部の断面図であり、図22(d)は、図22(a)のY方向からみた現像ユニット5の内部を透視した側面図である。
図22の現像ユニット5において、複数のスクリュのうち少なくとも1本のスクリュ511Aは、現像剤の搬送方向に対して、上流の回転軸端部513Aよりも下流の回転軸端部513Bが高い位置に設置されている。また、スクリュ511Aは、他のスクリュの攪拌搬送している現像剤が混じらない隔壁515により遮断されて現像剤の攪拌搬送を行う。現像に用いられてトナー濃度が低下した現像剤は、回収スクリュ510の攪拌搬送によって回収され、回収スクリュ510の下流に搬送される。下流に搬送された現像剤は、下流位置の滞留によって、開口部N1を通り側方にある攪拌スクリュ511Aの上流の回転軸端部513A(図中左側)に移動する。移動した現像剤は、補給口N4から補給されたトナーとともに、他のスクリュの攪拌搬送している現像剤と混じらない隔壁515で遮断されて、攪拌スクリュ511Aが攪拌搬送して下流の回転軸端部513B(図22(d)中右側)に搬送される。下流の回転端部513Bの周辺に搬送された現像剤は、滞留によって開口部N2を通り側方にある供給スクリュ509に移動する。供給スクリュ509に移動した現像剤は、現像ローラ5aに供給される。
次に、本実施形態の画像形成装置100に具備される現像ローラ回転振れ起因の濃度ムラ補正制御の微調整機能について説明する。
<濃度ムラ補正の微調整>
現像ローラ5a,5bは、現像剤の搬送性の向上及び安定性の確保を目的に、その表面に加工処理を施す。その加工上の都合により、現像ローラの振れ公差が大きくなってしまう。特に、搬送性に優れた処理であるブラスト加工を行うと、現像ローラ5a,5bは楕円上に振れが大きくなってしまう。
更に、二成分現像方式に用いられる現像ローラは、その構造上、軸方向の振れの振幅と位相が異なる傾向が強い。すなわち、現像ローラ5a,5bは、内部に回転しない磁極を帯びたマグローラと、現像剤を搬送する回転する現像スリーブとの多重構造となっている。そのため、マグローラを担持する軸と、現像スリーブを担持する軸とは、同軸にすることはできず、どちらか一方の軸が倒れる構造となってしまう。これにより、例えば、現像ローラ5a,5bの軸方向の中央部分振れと端部振れ量が同一とはならず、また、振れの回転位相が異なることになる。これにより、現像ローラ5a,5bの振れにより生じる現像ローラ回転周期の濃度ムラは、主走査方向でそのムラの強弱や位相が異なるものが発生してしまう。
図23は、本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ローラの軸方向での回転振れを測定した結果を示す図である。なお、図23に示される現像ローラ回転振れは、主走査方向で振幅が異なり位相は同じ例である。また、図23中の主走査方向(幅方向)の位置F,C,Rはそれぞれ、現像ローラの軸方向(図1、図21(a)、図22(a)の紙面に垂直な方向)における前側、中央及び後側の位置である(以下の説明においても同様)。
図23に示すように、感光体ドラムに近づく箇所では、現像電界が大きくなるので画像濃度は濃くなり、感光体ドラムから離れる箇所では現像電界が小さくなるため、画像濃度は薄くなる。通常、本実施形態で用いられるような現像ローラ5a,5bでは一回転成分(現像ローラの一次成分)での回転振れが顕著となる。しかるに、画像上は、現像ローラ一回転周期の濃淡差が生じる。
前述のとおり、現像ローラ5a,5bは、構造上の要因と表面加工の加工法による要因とで、現像ローラ5a,5bの回転振れは、軸方向で同一ではなく、振幅や位相が異なる。そのために、画像上に生じる現像ローラ一回転周期の濃度ムラも主走査方向で同一にはならない。
図24は、現像ローラ軸方向奥側の回転振れが大きな現像ローラを使用した場合の主走査方向に3分割した領域の濃度の説明図であり、図25は、同現像ローラの主走査方向に3分割した領域の濃度分布を測定した結果を示すグラフである。なお、図中の位置F,C,Rはそれぞれ、現像ローラの軸方向における前側の位置、中央部の位置及び後側であり、図1、図21(a)及び図22(a)における紙面に垂直な方向から見て手前側の位置、中央部の位置及び奥側の位置である。以下の説明においても同様である。
図24及び図25に示されるように、位置R側に相当する部分の現像ローラの回転振れが、他の領域に相当する部分の回転振れよりも大きいために、濃度ムラもそれに準じた濃度分布となる。
図26は、図25の状態から前述の濃度ムラ補正制御を実施した際の画像の各位置における副走査方向の濃度分布を示すグラフである。コスト面を考慮すると、濃度ムラ補正の補正テーブルを取得する際には、主走査方向の所定の領域のみの濃度ムラを検出して補正を行う。図26の濃度ムラ補正制御では、画像濃度センサ30のセンサヘッド31が位置Rに該当する位置に設置されていた場合であり、位置R側の濃度ムラは適正に低減させることができている。一方、位置F・Cに対しては、過剰な補正により、補正前よりも現像ローラ周期の濃度ムラが悪化してしまっている。
なお、図26では、位置R側の濃度ムラが他よりも大きい場合を示したが、現像ローラの軸方向の不均一性はローラ毎にそれぞれで異なり、別のローラを使った場合には例えば位置Cのムラが大きいケースもありえる。したがって、全ての現像ローラで、主走査方向全域での現像ローラ周期の濃度ムラを低減するには、主走査全域に画像濃度センサ30のセンサヘッド31を配置し、検出パターンを全域に作成するしかなく、高コストにつながってしまう。
そこで、本実施形態の画像形成装置100では、前述の濃度ムラ補正制御で得られた補正データ(補正量)をマニュアルで微調整することができるようにしている。
図27は、本実施形態の画像形成装置100において図26で示す濃度ムラ補正制御後の補正データ(補正量)をマニュアルで微調整した場合の画像の各位置における副走査方向の濃度分布を示すグラフである。図26で示す濃度ムラ補正制御後に形成した画像全体を見ながら、濃度ムラ補正制御後の補正データ(補正量)を微調整することにより、位置F・C・Rの現像ローラ周期の濃度ムラを互いに同程度になるように全体的に低減させることが可能となる。なお、図27の例は、濃度ムラ補正として与える正弦波の振幅をマニュアルで微調整した結果である。
大まかな星恵データ(補正量)は前述の濃度ムラ制御により決めており、そこから微調を施すだけなので、画像濃度センサ30や検出パターン画像に用いるトナー消費量を増加させず、画像全体の濃度ムラ低減が可能となる。
また、現像ローラの回転振れは、主走査方向でその回転位相が異なる場合もある。
図28は、本実施形態の画像形成装置に用いられる現像ローラの軸方向での回転振れを測定した結果であり、主走査方向で振幅は同じであるが、位相が異なる例である。また、図29は、現像ローラの軸方向奥側(R)の位置で回転振れが大きな現像ローラを使用した場合(図28)の主走査方向に3分割した領域の濃度分布を測定した結果を示すグラフである。図29に示されるように、位置Rに相当する領域(部分)の現像ローラの回転位相が、他の位置に相当する領域(部分)の回転位相に比べるとずれており、濃度ムラもそれに準じた濃度分布となる。
図30は、比較例に係る画像形成装置における図29の状態から濃度ムラ補正制御を実施した際の画像の各位置の副走査方向の濃度分布を示すグラフである。図30の濃度ムラ補正制御では、濃度ムラ検出センサが位置Rに該当する位置に設置されていた場合であり、まず、前述の濃度ムラ補正制御を行い、濃度補正テーブルを取得する。その際は、主走査方向の所定の領域のみの濃度ムラを検出して補正を行う。
図30の濃度ムラ補正制御では、濃度ムラ検出センサが位置Rに該当する位置に設置されているため、位置R側の濃度ムラは適正に低減させることができている。一方、位置F・Cに対しては、過剰な補正により、補正前よりも現像ローラ周期の濃度ムラが悪化してしまっている。
前述の図29では、位置R側の濃度ムラの位相が他よりも異なる場合を記したが、現像ローラの軸方向の不均一性は、ローラ毎にそれぞれで異なり、別のローラを使った場合には、例えば位置Fの回転位相が他と異なるケースもありえる。従って、全ての現像ローラで、主走査方向全域での現像ローラ周期の濃度ムラを低減するには、主走査全域に画像濃度センサ30のセンサヘッド31を具備し、濃度ムラ検出用のパターン画像を全域に作成するしかなく、高コストにつながってしまう。
そこで、本実施形態の画像形成装置100では、前述の濃度ムラ補正制御で得られた補正データ(補正量)をマニュアルで微調整することができるようにしている。
図31は、本実施形態の画像形成装置100において図30で示す濃度ムラ補正制御後の位相補正データ(補正量)をマニュアルで微調整した場合の画像の各位置における副走査方向の濃度分布を示すグラフである。図30で示す濃度ムラ補正制御後に形成した画像全体を見ながら、濃度ムラ補正制御後の補正データ(補正量)を微調整することにより、位置F・C・Rの現像ローラ周期の濃度ムラを互いに同程度になるように全体的に低減させることが可能となる。なお、図27の例は、濃度ムラの補正データとして与える正弦波の位相をマニュアルで微調整した結果である。
大まかな星恵データ(補正量)は前述の濃度ムラ制御により決めており、そこから位相の微調を施すだけなので、画像濃度センサ30や検出パターン画像に用いるトナー消費量を増加させず、画像全体の濃度ムラ低減が可能となる。
<濃度ムラ微調モード>
次に、本実施形態の画像形成装置100に搭載される上記濃度ムラ補正制御の補正データ(補正量)をマニュアルで微調整できるようにしたモードについて説明する。なお、以下に示す実施形態は、濃度ムラ微調モードの一例であって、これに限られるものではない。従来の濃度ムラ補正制御の方法により決められた正弦波で与えられる画像形成条件(例えば、現像バイアス又は帯電バイアス)の正弦波状の補正データの振幅及び位相を、ユーザーによりさらに微調できる形態であればよい。
本実施形態の濃度ムラ微調モードは、前述の比較例に係る濃度ムラ補正制御の方法により決められた画像形成条件(例えば、現像バイアス又は帯電バイアス)の正弦波状の補正データの振幅及び位相をに対して微調整するものである。微調整できる幅としては、実験的にあらかじめ求めておく必要があるが、±5%あれば十分であることがわかっている。そこで、以下に示す例では、±5%の微調整幅で微調整を行う方法について説明する。
本実施形態の濃度ムラ微調モードは、オペレータが出力画像を目視で確認し、出力画像に副走査方向のピッチ上の濃度ムラが目立つと判断した際に実行される。具体的には、画像形成装置100の操作表示パネルに表示されるメイン入力画面900に設けられた“濃度ムラ微調モード”の実行ボタン901を押すことで濃度ムラ微調モードが実行される(図32参照)。なお、後述するが、この画面900には、“キャンセル”ボタン902及び“カスタム”ボタン903も設けている。“カスタム”ボタン903を押す事で、カスタムモードに移行する。
次に、色選択入力画面910における色選択ボタン911〜914を操作して濃度補正データの微調整を実行する色を選択する(図33参照)。このとき、YMCKの4色から、複数の色を指定できる。つまり、Cyanの1色だけの選択も可能であるし、Cyan、Magentaの2色の選択もできるし、4色全部の選択もできる。(図33参照)。この画面910には、“キャンセル”ボタン916及び“選択完了”ボタン915も設けている。“選択完了”ボタン915を押す事で振幅調整画面に移行する。
なお、複数色選択した場合には、下記のフローに対し、選択した色毎になされるものとする。以下では、特定色(例えば、Cyan)を選択した場合について説明する。図34には、参考として、CyanとMagentaの2色を選択した場合の色選択入力画面910を示す。
次に、振幅量の微調補正用のチェック画像の出力を行うか否かの選択画面920が表示される(図35参照)。この選択画面920には、チェック画像の各色の濃度を入力するための欄が設けられている。“行う”ボタン922を選択して押した場合には補正量チェック画像の出力が行われ、“行わない“ボタン923を選択して押した場合には、本モードは終了となる。
振幅量の微調補正用のチェック画像(図36参照)は、全面が選択された色のハーフトーン画像であり、振幅の補正量−5%,−4%,−3%,−2%,−1%,0%,+1%,+2%,+3%,+4%,+5%に設定されて出力される。
次に、出力されたチェック画像をオペレータが目視で確認し、出力画像の副走査方向のピッチ上の濃度ムラが一番目立たない画像を選択し、その画像に記された補正量を、操作画面上の補正量入力画面940の補正値入力欄941に入力をする(図37参照)。
なお、図36に示されるように、補正量は画像上、出力された用紙930の通紙方向右側先端部に記される。ここで、出力されるハーフトーン画像の濃度(画像処理のディザ面積率)は、オペレータにより選択可能としている。本実施形態の画像形成装置100に搭載されるバイアスの補正により濃度ムラを補正する手段の場合、ハーフトーン画像のディザ面積率によっても適正な補正量が異なってくる。すなわち、オペレータが濃度ムラを指摘した出力画像が、ベタ画像(面積率が高い)に近い場合と、薄い濃度のHT(面積率が低い)では、現像特性が違うために、適切な補正量が変わってきてしまうのである。
そのため、本実施形態の画像形成装置100に搭載される濃度ムラ微調モードで出力する補正量チェック画像は、濃度を選択できるように設定した。選択したディザ面積率は、識別できるようにするため、図36に示されるように、チェック画像の通紙方向の左側先端部に、“○○%HT”と記すようになっている。なお、デフォルトでは70%のディザ面積率のHT画像としている。これは、画像形成装置により異なるところもあるが、その面積率のHT画像が、副走査方向の濃度ムラとして感度が高いことが実験的にわかっているからである。
図37に示されるように、振幅の微調整値を入力する画面940には、同時に、位相の微調補正用のチェック画像の出力を行うか否かの選択ができ、“行う”ボタン942を選択した場合には補正量チェック画像の出力が行われる。一方、“行わない“ボタン943を選択して押した場合には、本モードは終了となる。“行う”ボタンを選択して押した場合には、上記の振幅と同フローにて微調量を決定する。
次に、図32において、カスタムボタン903が押された場合を説明する。カスタムモードでは、オペレータが所定の微調整値を指定した上で、上記微調補正用の濃度ムラ確認用画像としてのチェック画像930をその微調整値にて出力され、濃度ムラを確認できるようにしたものである。微調整モードは熟練してくれば、おおよその微調整値はおおよその予想はできるものと考えられ、そのような場合には、微調整モードにて、1%毎に画像が出力されれば、微調整作業が煩雑なものとなってしまう。このようなケースを想定してカスタムボタン903を設けた。
このモードのフローでは、前述の図32において“カスタム”ボタン903が押されると、微調を行う色の指定951、チェックをするHT画像のディザ面積率の指定952、微調値953、954が指定できる画面950が表示される。この画面950で夫々を所望値に設定した上で、選択完了ボタン955を押す(図38参照)と、チェック画像が出力される。
次に、チェック画像の目視による確認により、再度実行するか、又は終了するかを、確認画面960により選択する(図39参照)。この確認画面960には、各色について振幅微調値及び位相微調値の現在の設定値961が表示されている。確認画面960で再度実行ボタン963を押して再実行する場合には、前画面(図38参照)に戻り、同様の作業を行う。また、終了ボタン962を押せば、前画面(図38参照)にて選択した微調整が設定反映されて終了となる。
前述のように、副走査方向の濃度ムラを補正する正弦波の補正バイアスは、マシン状態やオペレータが出力するパターン画像によって、最適なところが異なってしまう。そこで、本実施形態の濃度ムラ微調機能を設けておくことにより、画像形成装置のマシン状態やオペレータの出力画像に適した補正とすることができる。
図40は、本実施形態に係る画像形成装置100の制御系の要部構成の一例を示すブロック図である。
画像形成装置100は、例えばマイクロコンピュータ等のコンピュータ装置で構成された制御部37を備えている。制御部37は、画像形成装置100内の他の各部と連携して、次の各手段として機能する。
・画像濃度センサ30で検出されたパターン画像の濃度の検出結果に基づいて濃度補正データを決定する制御部37などの濃度補正データ決定手段。
・濃度ムラ確認用画像を形成して記録媒体上に出力するパターン画像出力手段。
・操作表示パネル600で入力された調整データに基づいて濃度補正データを微調整する調整手段。
・調整手段によって要素の濃度補正データが微調整された画像形成条件に基づいて出力画像を形成するようにトナー像形成手段を制御する画像濃度制御手段。
制御部37は、CPU(Central Processing Unit)501を備える。また、CPU501にバスライン502を介して接続された記憶手段としてのROM(Read Only Memory)503及びRAM(Random Access Memory)504と、I/Oインターフェース部505とを備えている。CPU501は、予め組み込まれているコンピュータプログラムである制御プログラムを実行することにより、各種演算や各部の駆動制御を実行する。ROM503は、コンピュータプログラムや制御用のデータ等の固定的データを予め記憶する。RAM504は、各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能する。
制御部37には、I/Oインターフェース部505を介して、装置本体(プリンタ部)99のフォトインタラプタ71、18、表面電位センサ19、画像濃度センサ30、トナー濃度センサ312等の各種センサが接続されている。ここで、フォトインタラプタ71、18、画像濃度センサ30、トナー濃度センサ312、表面電位センサ19等の各種センサは、各センサで検出した情報を制御部37に送り出す。また、制御部37には、I/Oインターフェース部505を介して、帯電チャージャ3に所定の帯電バイアスを印加する帯電バイアス設定部(帯電バイアス電源)330が接続されている。更に、現像ユニット5の現像ローラ5aに所定の現像バイアスを印加する現像バイアス設定部(現像バイアス電源)340が接続されている。
また、制御部37には、I/Oインターフェース部505を介して、一次転写ローラ6に所定の一次転写バイアスを印加する一次転写バイアス設定部(一次転写バイアス電源)350が接続されている。更に、光書込ユニット4の光源に所定の電圧を印加したり所定の電流を供給したりする露光設定部(光源電源部)360が接続されている。
また、制御部37には、I/Oインターフェース部505を介して、給紙トレイ17を有する給紙装置170、スキャナ部9、原稿自動搬送装置(ADF)10、操作表示パネル600などが接続されている。
制御部37は、画像形成条件(例えば、帯電バイアス、現像バイアス、露光量、一次転写バイアスなど)の制御目標値に基づいて、各部を制御する。
ROM503またはRAM504には、例えば、画像濃度センサ30の出力値に対する単位面積当りのトナー付着量への換算に関する情報を記憶した換算テーブルが格納されている。また、ROM503またはRAM504には、画像形成装置100における各色の作像ステーションの画像形成条件(例えば、帯電バイアス、現像バイアス、露光量、一次転写バイアス)の制御目標値が格納されている。
なお、制御部37は、マイクロコンピュータ等のコンピュータ装置ではなく、例えば画像形成装置1における制御用に作製された半導体回路素子としてのICなどを用いて構成してもよい。
また、本実施形態で用いられるプログラムは、制御部37に備えられた不揮発性メモリおよび/または揮発性メモリのみならず、他の記憶媒体に記憶可能である。例えば、画像形成プログラムは、半導体媒体(例えば、RAM、不揮発性メモリ等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、ハードディスク、磁気テープ、フレキシブルディスク等)、その他の記憶媒体に記憶可能である。かかるメモリ、他の記憶媒体は、かかる画像形成プログラムを記憶した場合に、かかる画像形成プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記録媒体を構成する。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
中間転写ベルト1などの像担持体と、像担持体上にトナー像を形成する作像ステーションなどのトナー像形成手段と、トナー像形成手段で像担持体上に形成したパターン画像の濃度を検出する画像濃度センサ30などの画像濃度検出手段と、画像濃度検出手段で検出されたパターン画像の濃度の検出結果に基づいて、出力画像の画像形成時に用いられる画像形成条件の少なくとも一つの現像バイアスや帯電バイアスなどの要素について、出力画像の濃度ムラを抑制するように濃度補正データを決定する制御部37などの濃度補正データ決定手段と、を備えた画像形成装置であって、前記濃度補正データで補正された前記要素を含む画像形成条件に基づいて濃度ムラ確認用画像をトナー像形成手段で形成して記録媒体上に出力する作像ステーション及び制御部37などのパターン画像出力手段と、濃度補正データを微調整するための調整データを入力する操作表示パネル600などの入力手段と、入力手段で入力された調整データに基づいて濃度補正データを微調整する制御部37などの調整手段と、調整手段によって要素の濃度補正データが微調整された画像形成条件に基づいて出力画像を形成するようにトナー像形成手段を制御する制御部37などの画像濃度制御手段と、を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、像担持体上に形成したパターン画像の濃度の検出結果に基づいて決定した濃度補正データで補正された画像形成条件に基づいて記録媒体上に濃度ムラ確認用画像を形成して出力する。この濃度ムラ確認用画像上に周期的な濃度ムラが残っている場合に、その濃度ムラ確認用画像の全域で周期的な濃度ムラが同じ程度になるように画像形成条件の濃度補正データを微調整するための調整データを入力手段で入力することができる。例えば、濃度ムラ確認用画像上で一番大きな周期的な濃度ムラを小さくするように調整データを入力手段で入力する。このように入力された調整データで濃度補正データが微調整された画像形成条件に基づいて出力画像が形成されることにより、出力画像の全域で周期的な濃度ムラが同じ程度になるように周期的な濃度ムラを全体的に抑制することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、前記微調整する濃度補正データは、トナー像形成手段におけるトナー像の形成に用いられる回転体の回転周期にそれぞれ対応した、出力画像の濃度ムラを抑制するように前記要素の条件を補正する振幅補正データと位相補正データとを含み、前記微調整された要素の振幅補正データを用いて出願画像の画像形成時にトナー像形成手段が制御されるとき、その振幅補正データは、前記微調整された位相補正データが適用された状態とされている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成条件の振幅補正データ及び位相補正データを微調整することにより、出力画像の全域で同じ程度になるように周期的な濃度ムラをより精度よく抑制できる。
(態様C)
上記態様Bにおいて、トナー像形成手段によって要素を変化させながら形成されたパターン画像の濃度の変化の検出結果に基づいて、位相補正データを取得するフォトインタラプタ71及び画像濃度センサ30などの手段を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、微調整対象の位相補正データを精度よく取得できる。
(態様D)
上記態様B又はCにおいて、前記トナー像形成手段は、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kなどの潜像担持体の表面を帯電する帯電チャージャ3Y、3M、3C、3Kなどの帯電手段と、帯電された潜像担持体の表面を露光する光書込ユニット4Y、4M、4C、4Kなどのなどの露光手段と、露光によって潜像担持体に形成された潜像を、現像ローラ5Ya、5Ca、5Ma、5Kaなどの現像剤担持体に担持された現像剤で現像してトナー像を形成する現像ユニット5Y、5M、5C、5Kなどの現像手段とを備え、振幅補正データ及び位相補正データに対応する要素は、潜像担持体と現像剤担持体との間に印加される現像バイアス及び潜像担持体を帯電させるときに帯電手段に印加される帯電バイアスの少なくとも一方である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像バイアス及び帯電バイアスの少なくとも一方によって影響を受けやすい出力画像の全域における周期的な濃度ムラを全体的にバランス良く抑制できる。
(態様E)
上記態様Dにおいて、前記位相補正データを取得するときに変化させる現像バイアス及び帯電バイアスの少なくとも一方の変化の幅は、所定の現像ポテンシャルが得られるように設定されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、精度の高い位相補正データを取得できる。
(態様F)
上記態様D又はEにおいて、前記位相補正データを取得するとき変化させる現像バイアス及び帯電バイアスの少なくとも一方の変化の幅は、±30[V]以上±100[V]以下である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、位相補正データをより高い精度で取得できる。
(態様G)
上記態様Cにおいて、トナー像形成手段を複数備え、複数のトナー像形成手段それぞれについて、前記要素を変化させながら形成されたパターン画像の濃度の変化の検出結果に基づいて、位相補正データを取得する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、複数のトナー像形成手段それぞれについて位相補正データを精度よく取得し、各トナー像形成手段で形成される出力画像の全域で周期的な濃度ムラを確実に抑制できる。
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれかにおいて、前記パターン画像は、中間調濃度を有するハーフトーンパターンである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、出力画像の全域で中間調濃度における周期的な濃度ムラを全体的にバランス良く抑制できる。
(態様I)
上記態様D乃至Fのいずれかにおいて、前記パターン画像は、前記潜像担持体に対する露光面積率及び露光強度の少なくとも一方を調整することによって形成されたハーフトーンパターンである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記パターン画像として用いるハーフトーンパターンを確実に形成することができる。
(態様J)
上記態様D乃至Fのいずれかにおいて、前記パターン画像は、前記潜像担持体と前記現像剤担持体との間に印加される現像バイアス及び前記潜像担持体を帯電させるときに前記帯電手段に印加される帯電バイアスの少なくとも一方を調整することによって形成されたハーフトーンパターンである。
これによれば、上記実施形態について説明したように、前記パターン画像として用いるハーフトーンパターンを確実に形成することができる。
1 中間転写ベルト
2Y、2M、2C、2K 感光体ドラム
3Y、3M、3C、3K 帯電チャージャ
4Y、4M、4C、4K 光書込ユニット
5Y、5M、5C、5K 現像ユニット
5Ya、5Ca、5Ma、5Ka 現像ローラ
30 画像濃度センサ
37 制御部
特開2014‐178404号公報 特開2000−098675号公報

Claims (10)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段で前記像担持体上に形成したパターン画像の濃度を検出する画像濃度検出手段と、
    前記画像濃度検出手段で検出された前記パターン画像の濃度の検出結果に基づいて、出力画像の画像形成時に用いられる画像形成条件の少なくとも一つの要素について、出力画像の濃度ムラを抑制するように濃度補正データを決定する濃度補正データ決定手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記濃度補正データで補正された前記要素を含む画像形成条件に基づいて濃度ムラ確認用画像を前記トナー像形成手段で形成して記録媒体上に出力するパターン画像出力手段と、
    前記濃度補正データを微調整するための調整データを入力する入力手段と、
    前記入力手段で入力された調整データに基づいて前記濃度補正データを微調整する調整手段と、
    前記調整手段によって前記要素の濃度補正データが微調整された画像形成条件に基づいて出力画像を形成するように前記トナー像形成手段を制御する画像濃度制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記微調整する濃度補正データは、前記トナー像形成手段におけるトナー像の形成に用いられる回転体の回転周期にそれぞれ対応した、出力画像の濃度ムラを抑制するように前記要素の条件を補正する振幅補正データと、前記要素の制御タイミングを補正する位相補正データとを含み、
    前記微調整された前記要素の振幅補正データを用いて出願画像の画像形成時に前記トナー像形成手段が制御されるとき、その振幅補正データは、前記微調整された前記位相補正データが適用された状態とされていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段によって前記要素を変化させながら形成されたパターン画像の濃度の変化の検出結果に基づいて、前記位相補正データを取得する手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3の画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段は、潜像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電された潜像担持体の表面を露光する露光手段と、前記露光によって前記潜像担持体に形成された潜像を、現像剤担持体に担持された現像剤で現像してトナー像を形成する現像手段とを備え、
    前記振幅補正データ及び前記位相補正データに対応する要素は、前記潜像担持体と前記現像剤担持体との間に印加される現像バイアス及び前記潜像担持体を帯電させるときに前記帯電手段に印加される帯電バイアスの少なくとも一方であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記位相補正データを取得するときに変化させる前記現像バイアス及び前記帯電バイアスの少なくとも一方の変化の幅は、所定の現像ポテンシャルが得られるように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    前記位相補正データを取得するとき変化させる前記現像バイアス及び前記帯電バイアスの少なくとも一方の変化の幅は、±30[V]以上±100[V]以下であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3の画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段を複数備え、
    前記複数のトナー像形成手段それぞれについて、前記要素を変化させながら形成されたパターン画像の濃度の変化の検出結果に基づいて、前記位相補正データを取得することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、
    前記パターン画像は、中間調濃度を有するハーフトーンパターンであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項4乃至6のいずれかの画像形成装置において、
    前記パターン画像は、前記潜像担持体に対する露光面積率及び露光強度の少なくとも一方を調整することによって形成されたハーフトーンパターンであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項4乃至6のいずれかの画像形成装置において、
    前記パターン画像は、前記潜像担持体と前記現像剤担持体との間に印加される現像バイアス及び前記潜像担持体を帯電させるときに前記帯電手段に印加される帯電バイアスの少なくとも一方を調整することによって形成されたハーフトーンパターンであることを特徴とする画像形成装置。
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