JP2015082445A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造工程や使用時において電池使用環境に影響を受けにくい電池材料を用いて、耐環境性に優れた二次電池を提供する。【解決手段】 二次電池は、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、酸化鉛及び硫酸鉛から選択される少なくとも一種の化合物を正極活物質として含む正極活物質層を備える正極と、含水多孔質構造を有する固体電解質と、酸化チタンを負極活物質として含む負極活物質層を備える負極とを備える。固体電解質は、含水多孔質無機酸化物であることが好ましく、含水多孔質酸化シリコンであることがさらに好ましい。また、固体電解質が、少なくとも1種の金属酸化物を含むことが好ましく、金属酸化物が、酸化チタン又は酸化スズであることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に関する。
現在、携帯情報端末をはじめとする小型携帯機器が広く普及し、小型携帯機器のさらなる小型化、軽量化、多機能化が進んでいる。それに伴い、それら小型携帯機器を駆動させるために必要な電池もより小型でエネルギー密度が高いことが求められている。リチウムイオンニ次電池は、他の電池と比べてエネルギー密度が高いため広い用途で用いることが可能であり、現在、最も広く普及している。
また、最近では、安全性や高温での耐性もリチウムイオンニ次電池の重要な要素となってきている。しかしながら、液状の電解質である電解液を用いる従来の電池は、液洩れや熱膨張による爆発などの危険性を伴うため、安全性や高温での耐性が十分ではない面がある。例えば、電池動作が可能な温度の上限は、電解液を使った通常のリチウムイオンニ次電池では80℃程度である。このため、80℃よりも温度が上がるとリチウムイオンニ次電池の電池特性は劣化し、熱膨張による不測の事態が生じる可能性がある。また、小型化、薄型化に関しても、電解液を用いる従来のリチウムイオンニ次電池では電池外装体の厚さなどから限界がある。
このため、電解液の代わりに固体電解質を用いた全固体型電池が提案されている(例えば、以下の特許文献1参照)。
また、二次電池としてはリチウムイオン二次電池の他に比較的安全なニッケル水素二次電池が実用化されている(例えば、以下の特許文献2、3参照)。特許文献2に記載のように、ニッケル水素二次電池では負極活物質として水素吸蔵合金を用いているが、水素吸蔵合金が酸化されると電池性能が劣化するため、酸化されにくいように対策する必要がある。特許文献2では、水素吸蔵合金がなるべく酸化性の雰囲気に晒されないようにするために、水素吸蔵合金の表面を炭素質で被覆している。
特開平7−142054 特開昭61−185863 特開平11−185743
特許文献1に記載の全固体型電池において負極に用いられているリチウム金属は、環境に敏感な材料である。このため、全固体型電池の製造工程においてはリチウム金属を水の無い環境で扱わなければならず、また全固体型電池の製品においてもリチウム金属が完全に封入されなければならないという問題が生じる。
また、特許文献2に記載のように、ニッケル水素二次電池において負極活物質として用いた水素吸蔵合金は、酸化されることにより電池性能が劣化するという問題が生じる。このため、ニッケル水素二次電池では、水素吸蔵合金が酸化されにくいように対策する必要がある。特許文献2では、水素吸蔵合金がなるべく酸化性の雰囲気に晒されないようにするために、水素吸蔵合金の表面を炭素質で被覆しているが、十分でない。
さらに、ニッケル水素二次電池においては、一般的に電解質として水酸化カリウム水溶液が使用されるが、水酸化カリウム水溶液は低温環境下では凍結により電解質として動作しない場合があるという問題もある。
電池材料としては、製造工程や使用時において電池使用環境に影響を受けにくい材料が求められており、製品においても万が一封止材料が劣化して電池外装体に収容した電池材料が電池外部に漏出しても安全な材料が求められている。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、耐環境性に優れた二次電池を提供することにある。
上記課題を解決する為、本発明の一実施形態による二次電池は、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、酸化鉛及び硫酸鉛から選択される少なくとも一種の化合物を正極活物質として含む正極活物質膜を備える正極と、含水多孔質構造を有する固体電解質と、酸化チタンを負極活物質として含む負極活物質膜を備える負極とを備えることを特徴とする。
上述の二次電池において、前記固体電解質が、含水多孔質無機酸化物であることが好ましい。
また、上述の二次電池において、前記固体電解質が、含水多孔質酸化シリコンであることが好ましい。
さらに、上述の二次電池において、前記固体電解質が、さらに少なくとも1つ以上の金属酸化物を含むことが好ましい。
さらに、上述の二次電池において、前記金属酸化物が、酸化チタン又は酸化スズであることが好ましい。
本発明では、二次電池において、電極活物質が酸化により劣化することがない。このため、本発明によれば、安全性、耐環境性に優れた二次電池を提供することができる。
本発明の実施形態による二次電池の断面を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
<1.二次電池の全体構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る二次電池1の断面図の一例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態に係る二次電池1は、負極電極膜2A、負極活物質膜2B、固体電解質膜3、正極活物質膜4B、正極電極膜4Aが順に形成された構成を有している。また、本実施の形態に係る二次電池1は、図示しない電解液を含んでおり、固体電解質膜3には電解液が含浸されている。本実施の形態に係る二次電池1では、電解液として挙動する水が固体電解質膜3に含浸されている。
本実施の形態に係る二次電池1において、負極2は、負極電極膜2A及び負極活物質膜2Bを含んで構成されている。また、本実施の形態に係る二次電池1において、正極4は、正極電極膜4A及び正極活物質膜4Bを含んで構成されている。本実施の形態では、負極電極膜2A、負極活物質膜2B、固体電解質膜3、正極活物質膜4B、正極電極膜4A及び水が図示しない外装体に封入されて二次電池1が形成される。
<2.負極>
[負極の構成]
負極2は、負極電極膜2A及び負極活物質を含む負極活物質膜2Bを含んで構成されている。
負極電極膜2Aとしては、負極活物質膜2Bと電気的に低抵抗で接続可能な物質であればいずれの材料が用いられてもよい。負極電極膜2Aを構成する材料としては、金属や導電性酸化物などが挙げられ、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)が望ましい。
負極活物質膜2Bに含まれる負極活物質としては、充電により電解質側からプロトンを取り込み、放電により電解質側へプロトンを放出する物質であればいずれも使用可能である。負極活物質膜2Bに含まれる負極活物質としては、酸化物材料であればいずれも使用可能であるが、プロトンを取り込むことによりオキシ水酸化チタンとなる酸化チタンが望ましい。負極活物質が酸化チタン等の酸化物であることにより、酸化による負極活物質の劣化を防止することができる。
[負極の製造方法]
負極2は、必要に応じて図示しないガラス基板などの基板を使用し、負極電極膜材料と負極活物質材料とを用いて、スパッタ等により負極電極膜2A及び負極活物質膜2Bを順に成膜することにより形成することができる。
<3.固体電解質膜>
[固体電解質膜の構成]
固体電解質膜3は、膜中に空孔を有する多孔質構造である。固体電解質膜3は、二次電池1において、空孔内部に水を保持可能な含水多孔質構造を有している。固体電解質膜3中の空孔は、ナノメートルオーダーのサイズであることが望ましい。
固体電解質膜3を構成する材料は、固体酸あるいは固体塩基となるような材料であればいずれも使用可能である。固体電解質膜3を構成する材料としては、例えば、酸化シリコン、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの無機酸化物が好ましく、これらの中でも、酸化シリコンがさらに好ましい。固体電解質膜3を構成する材料として酸化シリコンを用いることにより、固体電解質膜3の空孔表面がOH基で覆われるため、空孔内に水を保持しやすくなる。また、酸化シリコンは、OH基を有することにより固体酸として機能し、多孔質酸化シリコンが空孔内に水を保持することにより固体電解質となる。ここで、固体電解質膜3の空孔には水が保持されているため、凝固点降下により低温環境下においても電解質としての動作が期待できる。
また、固体電解質膜3を構成する材料としては、さらに、少なくとも1種の金属酸化物を含むことが好ましく、具体的には、酸化チタン又は酸化スズを含むことがより好ましい。固体電解質膜3が少なくとも1種の金属酸化物を含むことにより、固体電解質膜3を構成する材料の固体酸としての酸性度を調整できるとともに、固体電解質膜3中のプロトンの伝導度を調整することができる。また、固体電解質膜3が酸化チタン又は酸化スズを含むことにより、酸化チタン又は酸化スズが負極活物質としても機能するため、二次電池1の負極容量を増やすことができる。さらに、負極活物質と固体電解質膜3の界面の面積を増やすことができるため、二次電池1の内部抵抗を低減し、充放電速度を速くすることができる。
すなわち、固体電解質膜3は、含水多孔無機酸化物であることが好ましく、含水多孔質酸化シリコンであることがさらに好ましい。また、固体電解質膜3は、少なくとも1種の金属酸化物を含む含水多孔無機酸化物であることが好ましい。
固体電解質膜3を構成する材料は、上述の単一の酸化物以外に複数の酸化物を混合した複合酸化物でも良い。複合酸化物としては、二種類の酸化物による複合酸化物であって、各々の酸化物が互いに相分離した構造を持ち、一方の酸化物は負極活物質膜2Bに含まれる負極活物質と同じ酸化物であることが望ましく、他方の酸化物は酸化シリコン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどの絶縁性を有する酸化物であることが望ましい。また、上述の絶縁性を有する酸化物の代わりに、絶縁性を有する高分子材料が用いられても良い。これらの中でも、絶縁性を有する酸化物としては酸化シリコンが好ましく、もう一方の負極活物質と同じ酸化物としては酸化チタンが好ましい。
[固体電解質膜の空孔の評価方法]
固体電解質膜3の多孔性は、結晶密度と実密度との比較により評価できる。
まず触針式表面形状測定装置(アルファステップIQ)で固体電解質膜3の膜厚を測定する。固体電解質膜3をアルゴンイオンエッチングしながらX線光電子分光分析法(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)で測定することで、固体電解質膜3の元素分析を行い、固体電解質膜3の組成を類推できる。例えば、元素含有比(モル比)がC:0%、Ti:11%、Si:22%、O:67%であれば、TiOとSiOとがモル比1:2で含まれていると類推できる。TiO相の密度を4、SiO相の密度を2とすると、上述のモル比から、固体電解質膜3の想定密度はおよそ3.3となる。一方、固体電解質膜3の膜厚が分かっていれば、X線反射率測定を行い、実密度を決定することができる。実密度が上述の想定密度以下であれば、固体電解質膜3は多孔質であると判断できる。
固体電解質膜3中の含水の有無を測定するには、以下の2通りの方法を用いることができる。
(1)カールフィッシャー水分測定
固体電解質膜3をスパチュラなどで削って重量を測定し、カールフィッシャー水分測定装置を用いて水分量を測定することで、固体電解質膜3の含水量を解析することができる。
(2)赤外光透過率測定
シリコーンウエハなどの赤外光を透過する基板の上に、負極電極膜2A、負極活物質膜2B、固体電解質膜3を順に成膜した試料を準備し、この試料の赤外光透過吸収スペクトルを測定する。当該測定によって得られた、照射した赤外線(波数3400cm−1)の吸光度と水の吸光係数、固体電解質膜3の厚みから、固体電解質膜3の含水量を解析することができる。
[固体電解質膜の形成方法]
上述のような固体電解質膜3の形成方法は特に限定するものではないが、例えば、有機金属化合物を塗布・焼成することによって薄膜を形成した後、膜中に残存する有機成分を分解することにより空孔を形成することができる。有機成分の分解方法としては、酸素含有雰囲気中で上述の薄膜を熱処理、プラズマ処理又は紫外光照射処理する方法などが挙げられる。固体電解質膜3では、固体電解質膜形成時に有機成分の分解による水及び大気中の水を吸水することで、空孔内に水が保持される。
<4.正極>
正極4は、正極電極膜4A及び正極活物質を含む正極活物質膜4Bを含んで構成されている。
正極電極膜4Aとしては、正極活物質膜4Bと電気的に低抵抗で接続可能な物質であればいずれの材料が用いられてもよい。正極電極膜4Aを構成する材料としては、金属や導電性酸化物などが挙げられ、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)が望ましい。
正極活物質膜4Bに含まれる正極活物質としては、充電により電解質側へプロトンを放出し、放電により電解質側からプロトンを取り込む物質であればいずれも使用可能である。正極活物質膜4Bに含まれる正極活物質としては、酸化物材料であればいずれも使用可能であるが、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、酸化鉛及び硫酸鉛から選択される少なくとも一種の化合物が望ましい。なかでも、正極活物質膜4Bとしては、プロトンを放出することによりオキシ水酸化ニッケルとなる水酸化ニッケルが特に望ましい。
[正極の製造方法]
正極4は、必要に応じて図示しないガラス基板などの基板を使用し、正極電極膜材料と正極活物質材料とを用いて、スパッタ等により正極電極膜4A及び正極活物質膜4Bを順に成膜することにより形成することができる。
<実施例1>
厚さ0.7mmのソーダガラス板に、負極電極膜として厚さ200nmのITOをスパッタで成膜し、その上に負極活物質膜として厚さ100nmのTiOをスパッタで成膜して負極ウエハを作製した。次に、厚さ0.7mmのソーダガラス板に、正極電極膜として厚さ200nmのITOをスパッタで成膜し、その上に正極活物質膜として厚さ100nmのNiOをスパッタで成膜して正極ウエハを作製した。
続いて、この両ウエハのTiO、NiOの間に、イオン交換水を含浸させた厚さ20μmの紙を挟み、二次電池とした。なお、紙は多孔質構造を有し、空孔内にイオン交換水を保持していた。
二次電池の充放電性能を確かめるために、二次電池に2.0Vの電圧を120秒間印加したのち、100kΩの負荷抵抗に放電して放電容量を測定したところ、実施例1の二次電池の放電容量は1.24μAh/cmであった。
<実施例2>
厚さ0.7mmのソーダガラス板に、負極電極膜として厚さ200nmのITOをスパッタで成膜し、その上に負極活物質膜として厚さ100nmのTiOをスパッタで成膜した。次に、負極活物質膜であるTiO膜の上に、固体電解質膜として厚み260nmの多孔質酸化シリコンを成膜した。固体電解質膜は、有機金属化合物を塗布・焼成し、酸素含有雰囲気中で波長254nmの紫外線(UV)を照射しオゾン処理することで成膜した。具体的には、シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 TSF433)1.00gと、キシレン1.18gと、ブチルセロソルブ0.14gとの混合液を、6000rpm、10秒の条件でTiO膜上にスピンコートした。続いて、当該混合液を100℃で5分間乾燥させ、320℃で5分間焼成し、その後大気下において24mW/cmの低圧水銀灯で80分間UV照射・オゾン処理を行い、その後湿度50%の大気下で1時間静置して固体電解質膜を成膜した。
さらに、固体電解質膜上に、正極活物質膜として厚さ100nmのNiOをスパッタで成膜し、正極活物質膜であるNiO膜上に、正極電極膜として厚さ200nmのITOをスパッタで成膜し、二次電池とした。
二次電池の充放電性能を確かめるために、二次電池に2.0Vの電圧を60秒間印加したのち、1kΩの負荷抵抗に放電して放電容量を測定したところ、実施例2の二次電池の放電容量は0.83μAh/cmであった。
なお、実施例2の二次電池は、充電時には黒く着色し、放電するとこれが消色した。
固体電解質膜のXPS測定を行ったところ、炭素(C)分の残留はなかったことから、固体電解質膜はほぼSiOになっていると考えられた。次に、X線反射率測定により固体電解質膜の実密度を求めると1.92であった。SiOの密度がおよそ2であるから、実施例2の固体電解質膜は10Vol%程度の空孔を持つ多孔質膜であることが分かった。
また、基板をシリコーンウエハとして、負極電極膜、負極活物質膜及び固体電解質膜を上述の条件で順に成膜し湿度約50%の大気下で1時間静置した試料の赤外光透過吸収スペクトルを測定した。照射した赤外線(波数3400cm−1)の吸光度と水の吸光係数、固体電解質膜の厚みから、固体電解質膜の含水量を解析したところ、8Vol%であった。
<実施例3>
固体電解質膜として、厚み210nmの酸化チタンを含む多孔質酸化シリコンを成膜した以外は実施例1と同様にして二次電池を作製した。固体電解質膜は、有機金属化合物を塗布・焼成し、酸素含有雰囲気中で波長254nmの紫外線を照射しオゾン処理することで成膜した。具体的には、実施例2と同様のシリコーンオイル1.00gと、カプロン酸チタン0.78gと、キシレン2.09gと、ブチルセロソルブ0.23gとの混合液を、6000rpm、10秒の条件で負極活物質膜であるTiO膜上にスピンコートした。続いて、当該混合液を、実施例2と同様に100℃で5分間乾燥させ、320℃で5分間焼成し、その後大気下において24mW/cmの低圧水銀灯で80分間UV照射・オゾン処理を行い、その後湿度50%大気下で1時間静置して固体電解質膜を成膜した。
二次電池の充放電性能を確かめるために、二次電池に2.0Vの電圧を60秒間印加したのち、1kΩの負荷抵抗に放電して放電容量を測定したところ、実施例3の二次電池の放電容量は1.59μAh/cmであった。
なお、実施例3の二次電池は、充電時には黒く着色し、放電するとこれが消色した。
固体電解質膜のXPS測定を行ったところ、元素含有比(モル比)がC:0%、Ti:14%、Si:22%、O:64%であり、TiOとSiOがモル比1:1.6で含まれていると類推できた。TiO相の密度を4、SiO相の密度を2と置くと、上述のモル比から、固体電解質膜の想定密度はおよそ3.2であった。一方、X線反射率測定の結果、実施例3の固体電解質膜の実密度は2.07であった。このため、実施例3の固体電解質膜は約40%の空孔を持つ多孔質膜であることが分かった。
また、基板をシリコーンウエハとして、負極電極膜、負極活物質膜及び固体電解質膜を上述の条件で順に成膜し、湿度約50%の大気下で1時間静置した試料の赤外光透過吸収スペクトルを測定した。照射した赤外線(波数3400cm−1)の吸光度と水の吸光係数、固体電解質膜の厚みから、固体電解質膜の含水量を解析したところ、36Vol%であった。
<実施例4>
固体電解質膜として、厚み340nmの酸化スズを含む多孔質酸化シリコンを成膜し対外は実施例1と同様にして二次電池を作製した。固体電解質膜は、有機金属化合物を塗布・焼成し、酸素含有雰囲気中で波長254nmの紫外線を照射しオゾン処理することで成膜した。具体的には、実施例2と同様のシリコーンオイル1.00gと、カプロン酸スズ0.85gと、キシレン2.22gとの混合液を、4000rpm、10秒の条件で負極活物質膜であるTiO膜上にスピンコートした。続いて、当該混合液を、75℃で5分間乾燥させ、280℃で10分間焼成し、その後大気下において24mW/cmの低圧水銀灯で80分間UV照射・オゾン処理を行い、その後湿度50%大気下で1時間静置して固体電解質膜を成膜した。
二次電池の充放電性能を確かめるために、二次電池に1mA/cmの電流を60秒間印加したのち、1kΩの負荷抵抗に放電して放電容量を測定したところ、実施例4の二次電池の放電容量は0.88μAh/cmであった。
固体電解質膜のXPSおよびX線反射率測定を行ったところ、この膜は多孔質膜であることが分かった。
また、基板をシリコーンウエハとして、負極電極膜、負極活物質膜及び固体電解質膜を上述の条件で順に成膜し、湿度約50%の大気下で1時間静置した試料の赤外線透過吸収スペクトルから波数3400cm−1の吸光度を測定した結果、固体電解質膜は含水していることが分かった。
なお、以下の表1に、各実施例の構成及び放電容量の測定結果を示す。
Figure 2015082445
以上の結果から、多孔質構造を有し、空孔内にイオン交換水を保持させた固体電解質を備える二次電池は、各電池部材の性能を低下させることなく一定の放電容量を得ることができた。
1・・・二次電池
2・・・負極
2A・・・負極電極膜
2B・・・負極活物質膜
3・・・固体電解質膜
4・・・正極
4A・・・正極電極膜
4B・・・正極活物質膜

Claims (5)

  1. 酸化ニッケル、水酸化ニッケル、酸化鉛及び硫酸鉛から選択される少なくとも一種の化合物を正極活物質として含む正極活物質膜を備える正極と、
    含水多孔質構造を有する固体電解質と、
    酸化チタンを負極活物質として含む負極活物質膜を備える負極と
    を備えることを特徴とする二次電池。
  2. 前記固体電解質が、含水多孔質無機酸化物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記固体電解質が、含水多孔質酸化シリコンである
    ことを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
  4. 前記固体電解質が、少なくとも1種の金属酸化物を含む
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の二次電池。
  5. 前記金属酸化物が、酸化チタン又は酸化スズである
    ことを特徴とする請求項4に記載の二次電池。
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