JP2015080018A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】増幅器を備えた半導体装置においてフィードバック発振を抑制すること。
【解決手段】基板22と、基板22の上に設けられ、互いに間隔がおかれた第1の開口25xと第2の開口25yとを備えた接地導体層25と、接地導体層25の上に設けられ、高周波信号が入力される入力端子26と出力端子27とを備えた増幅器24とを備え、平面視において、入力端子26と出力端子27とを結ぶ第1の仮想線K1が、第1の開口25xと第2の開口25yの間を通る半導体装置による。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置に関する。
モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)等の半導体装置においては、高周波信号を増幅するための増幅器が設けられることがある。増幅器は入力端子と出力端子とを有しており、入力端子から入力された高周波信号が増幅器内で増幅されて出力端子から出力される。
ここで、出力端子から出力された高周波信号の一部が何らかの経路をたどって入力端子に戻ると、増幅器内で高周波信号が繰り返し増幅されてしまい、増幅器においてフィードバック発振と呼ばれる不要な発振が生じてしまう。
このような発振を防止する方法としては、例えば、アイソレーション抵抗を用いる方法がある。この方法では、複数の増幅器が直列に接続されている場合に各増幅器の間にアイソレーション抵抗を設けることで、前段から後段の増幅器に伝わる高周波信号をアイソレーション抵抗で減衰し、フィードバック発振を低減する。
しかし、これでは各増幅器で増幅された高周波信号がアイソレーション抵抗で減衰されてしまうので、各増幅器の増幅能力を十分に活かすことができない。
特開平11−68420号公報 特開平1−204502号公報
増幅器を備えた半導体装置においてフィードバック発振を抑制することを目的とする。
以下の開示の一観点によれば、基板と、前記基板の上に設けられ、互いに間隔がおかれた第1の開口と第2の開口とを備えた接地導体層と、前記接地導体層の上に設けられ、高周波信号が入力される入力端子と出力端子とを備えた増幅器とを備え、平面視において、前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ第1の仮想線が、前記第1の開口と前記第2の開口の間を通る半導体装置が提供される。
また、この開示の他の観点によれば、基板と、前記基板の上に設けられ、平面視で凹凸が付された縁部を有する接地導体層と、前記接地導体層の上に設けられ、高周波信号が入力される入力端子と出力端子とを備えた増幅器とを備え、平面視において、前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ仮想線が、前記縁部の延在方向に向かって延びる半導体装置が提供される。
以下の開示によれば、接地導体層に第1の開口と第2の開口を設けたことで、入力端子から接地導体層に漏れた高周波信号の経路が、各開口の間を通る経路と各開口を迂回する経路の二つに制限される。よって、各開口の大きさを調節することで、各経路の長さの差を高周波信号の波長の半分にするのが容易となり、出力端子の下で各経路が合流したときに各経路を通った高周波信号の強度を相殺でき、その高周波信号に起因したフィードバック発振を抑制できる。
図1は、本願発明者が検討した半導体装置を模式的に表す斜視図である。 図2は、本願発明者が行った電磁界シミュレーションの結果を示す平面図である。 図3は、第1実施形態に係る半導体装置の斜視図である。 図4は、第1実施形態に係る半導体装置の模式断面図である。 図5は、第1実施形態に係る半導体装置が備える増幅器の回路図である。 図6は、第1実施形態に係る半導体装置の平面図である。 図7は、第1実施形態に係る半導体装置の動作について説明するための模式平面図である。 図8は、第1実施形態の他の例に係る半導体装置の平面図である。 図9(a)、(b)は、第1実施形態に係る半導体装置が備える第1の開口と第2の開口の平面形状の他の例について示す平面図である。 図10は、第2実施形態に係る半導体装置の斜視図である。 図11は、第2実施形態に係る半導体装置の平面図である。 図12は、第2実施形態に係る半導体装置の動作について説明するための模式平面図である。 図13は、第2実施形態に係る半導体装置が備える接地導体層を流れる高周波電流の様子を電磁界シミュレーションにより求めた結果を示す平面図である。 図14(a)、(b)は、第2実施形態において接地導体層の縁部に付す凹凸の他の例について示す平面図である。 図15は、第3実施形態に係る半導体装置の斜視図である。 図16は、第1〜第3実施形態の効果を確認するために本願発明者が行ったシミュレーションの結果について示す図である。
本実施形態の説明に先立ち、本願発明者が検討した事項について説明する。
図1は、本願発明者が検討した半導体装置を模式的に表す斜視図である。
この半導体装置1は、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)であって、InP等の半導体を材料とする基板2と、その基板2の上に形成された接地導体層5とを有する。
接地導体層5は、接地電位に維持されており、グランドインピーダンスを低減するために基板2の上において矩形状の広範な領域にベタ状に形成される。この例では、接地導体層5の短辺の長さを0.2mm〜2mm程度とし、接地導体層5の長辺の長さを0.5mm〜5mm程度とする。
接地導体層5の上には、不図示の絶縁層を介して複数の増幅器4が設けられる。各増幅器4は直列に接続されており、これらのうちの入力段の増幅器4には入力端子6が設けられ、出力段の増幅器4には出力端子7が設けられる。
なお、以下では入力端子6の下方にある接地導体層5の仮想的な点を第1のポート5aと呼び、出力端子7の下方にある接地導体5の仮想的な点を第2のポート5bと呼ぶ。
また、各増幅器4には不図示の接地端子があり、当該接地端子は接地導体層5と電気的に接続される。
入力端子6には、周波数が70GHzを超える超高周波帯の信号が入力され、当該信号が各増幅器4で増幅された後、出力端子7から出力される。特に、周波数が300GHzを超える高周波はサブミリ波とも呼ばれる。
ここで、サブミリ波の波長は1mm以下であり、基板2の誘電率を考慮すると1/4波長が接地導体層5の各辺の長さよりも短い。よって、サブミリ波が伝う接地導体層5は場所によって電位が異なるようになるため、接地導体層5の電位が不安定になり、接地導体層5を接地電位に維持することができなくなる。
その結果、出力端子7から漏れた高周波信号Sが基板モードで基板2内を伝搬することが可能となり、その高周波信号が入力端子6に戻って各増幅器4がフィードバック発振を起こしてしまう。
このようなフィードバック発振を防止するために、基板2を薄くしてその中を高周波信号が伝搬し難くなるようにし、上記の基板モードが発生しないようにすることが考えられる。しかし、基板2は過度に薄くすると可撓性を有するようになるため、電子機器を組み立てるときに基板2の取り扱いが不便になる。
よって、サブミリ波を用いる半導体装置1においては、基板2を過度に薄くせずにフィードバック発振を抑制できる構造を採用するのが好ましい。
本願発明者は、どのような構造であればフィードバック発振が抑制できるのかを調べるために、接地導体層5を流れる高周波電流の様子を電磁界シミュレーションにより求めた。
そのシミュレーションの結果を図2の平面図に示す。
なお、このシミュレーションでは、接地導体層5の上に不図示の絶縁層を介して増幅器4を一つだけ設けた場合を想定した。
接地導体層5は、グランドインピーダンスを低減して信号損失を抑制するために無限平面とするのが理想であるが、実際には半導体装置1のサイズに合わせて接地導体層5を有限サイズとしなければならない。これにより、図2に示すように、高周波電流の大部分は接地導体層5の縁部5zを流れることが明らかとなった。
よって、出力端子7(図1参照)から放射された高周波信号は、その下の第2のポート5bにおいて接地導体層5に移った後、図2の経路Pのように縁部5zを経由し、第1のポート5aに至ることになる。そして、第1のポート5aからその上方の入力端子6(図1参照)に高周波信号が放射されることで、入力端子6と出力端子7とを巡回するループ状の経路が生じ、これにより前述のようなフィードバック発振が生じることになる。
この結果によれば、経路Pを流れる高周波電流を弱めることでフィードバック発振を抑制できることになる。
以下に、このような知見に鑑みた各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図3は、本実施形態に係る半導体装置の斜視図である。
この半導体装置21は、基板22を備えたMMICであって、基板22の上に形成された接地導体層25を有する。
基板22として絶縁性基板と半導体基板のどちらを用いても、後述の本実施形態の効果を得られる。絶縁性基板としては例えば石英基板があり、半導体基板としては例えばInP基板、GaAs基板、及びSi基板等がある。
基板22の厚さは、半導体装置21の取り扱いを容易にするためになるべく厚いのが好ましく、この例では基板22を100μm〜600μm程度の厚さとする。
一方、接地導体層25は、接地電位に維持されており、互いに間隔がおかれた第1の開口25xと第2の開口25yとを有する。これらの開口25x、25yの大きさは特に限定されない。本実施形態では、各開口25x、25yを幅Dが50μm〜500μm程度のスリット状とする。
また、グランドインピーダンスを低減するためには、各開口25x、25yを除いた部分の接地導体層25を基板22の広範な領域にベタ状に形成するのが好ましい。この例では、接地導体層25の外形を平面視で矩形状とし、その短辺の長さを例えば0.2mm〜2mmとし、長辺の長さを例えば0.5mm〜5mmとする。
接地導体層25の材料も特に限定されず、以下では基板22の上に接地導体層25として蒸着法で厚さが0.1μm〜2μm程度の金膜を形成する。なお、銅膜やアルミニウム膜を接地導体層25として形成してもよい。
接地導体層25の上には、不図示の絶縁層を介して複数の増幅器24が設けられる。各増幅器24は直列に接続されており、これらのうちの入力段の増幅器24には入力端子26が設けられ、出力段の増幅器24には出力端子27が設けられる。
なお、各増幅器24には不図示の接地端子があり、その接地端子は接地導体層25と電気的に接続される。
入力端子26から入力される高周波信号の周波数は特に限定されないが、本実施形態では周波数が70GHzを超える高周波信号を各増幅器24で増幅する。
図4は、この半導体装置21の模式断面図であって、図3のI−I線に沿う断面図に相当する。
図4に示すように、接地導体層25の上にはベンゾシクロブテン(BCB)層等の絶縁層29が形成され、その絶縁層29の上に前述の増幅器24を含む半導体回路配線層28が形成される。
そして、前述の入力端子26と出力端子27は、それぞれ絶縁層29を介してその下の接地導体層25と対向する。
図5は、一つの増幅器24の回路図である。
増幅器24は、入力部24aと出力部24bとを有し、電源電圧Vddが供給されることで駆動する。そして、入力部24aから高周波信号が入力され、その高周波信号がトランジスタTRで増幅されて出力部24bから出力される。
また、増幅器24には高周波信号における直流成分をカットするための第1〜第3のキャパシタC1〜C3が設けられる。更に、これらのキャパシタC1〜C3とトランジスタTRには第1〜第6の分布定数回路L1〜L6が接続される。
図6は、半導体装置21の平面図である。
なお、図6においては、図が煩雑になるのを防止するために増幅器24(図3参照)を省いている。
図6に示すように、入力端子26と出力端子27とを結ぶ第1の仮想線K1は、平面視において第1の開口25xと第2の開口25yの間を通る。
また、第1の開口25xと第2の開口25yは前述のようにスリット状であり、これらの中心同士を結ぶ第2の仮想線K2は、上記の第1の仮想線K1と直交する。
なお、以下では入力端子26の下方にある接地導体層25の仮想的な点を第1のポート25aと呼び、出力端子27の下方にある接地導体層25の仮想的な点を第2のポート25bと呼ぶ。
次に、この半導体装置21の動作について説明する。
図7は、半導体装置21の動作について説明するための模式平面図である。なお、図7においても、図6と同様に増幅器24を省いている。
出力端子27から放射された高周波信号の一部は、その下の第2のポート25bに移った後、接地導体層25を伝搬して第1のポート25aに至る。
接地導体層25を伝搬する高周波信号の経路は、前述の第1の開口25xと第2の開口25yによって制限を受け、各開口25x、25yを迂回する第1の経路P1と、これらの開口25x、25yの間を通る第2の経路P2とに分けられる。
このうち、第1の経路P1は接地導体層25の縁部を通って第1のポート25aに至り、第2の経路P2は上記の第1の仮想線K1に沿って第1のポート25aに至る。
これらの経路P1、P2を通った高周波信号は、第1のポート25aにおいて合成される。
ここで、高周波信号の経路を上記の経路P1、P2のみに制限したことで、第1のポート25aにおいて合成される各信号の経路差は上記の経路P1、P2の長さの相違に等しくなり、これ以外の経路差を有する高周波信号が低減する。
よって、各開口25x、25yの大きさを調節することにより、経路P1、P2の各々を経由した高周波信号の位相差でそれらの高周波信号を第1のポート25aで相殺させるのが容易となり、増幅器24におけるフィードバック発振を抑制することが可能となる。
各経路P1、P2を経由して第1のポート25aに到達した各高周波信号の位相差が180°となるのは、各経路P1、P2の経路長の差が高周波信号の波長λの1/2となる場合である。そのため、第2の仮想線K2に沿った各開口25x、25yの幅Wをλ/4とすることで、各経路P1、P2の長さの差を高周波信号の波長λの1/2に近づかせ、各経路P1、P2を通った高周波信号を相殺させるのが好ましい。
本実施形態では、幅Wが上記のλ/4に概ね等しくなるように、幅Wを50μm〜800μm程度とする。
また、上記した第2の経路P2を通る高周波信号を多くするには、第1の仮想線K1と第2の仮想線K2との交点Qを、平面視で入力端子26よりも出力端子27寄りに位置させるのが好ましい。これにより、第1の開口25xと第2の開口25yとの間の間口Mが第2のポート25bから見て広がるため、第2の経路P2を通る高周波信号が多くなり、その高周波信号で第1の経路P1を通った大部分の高周波信号を打ち消すことができる。
また、この構造によれば、直列に接続された各増幅器24の間にアイソレーション抵抗を設けなくてもフィードバック発振を抑制できるので、アイソレーション抵抗で高周波信号が低減するのを防止して、各増幅器24の増幅能力を十分に活かすこともできる。
なお、本実施形態は上記に限定されない。
図8は、本実施形態の他の例に係る半導体装置の平面図である。
図8の例では、第1の開口25xと第2の開口25yの各々を接地導体層25に複数設ける。
この場合、第1の開口25xと第2の開口25yの各々を、第2の経路P2の延在方向に間隔をおいて複数設ける。
これにより、各開口25x、25yの個数に応じて第1の経路P1の分岐数が増え、各分岐と第2の経路P2との合流地点で高周波信号同士が打ち消し合い、フィードバック発振を抑制することができる。
特に、図8の例のように平面視で各増幅器24の両脇に第1の開口25xと第2の開口25yとを設けることで、各増幅器24の入力部と出力部において各経路P1、P2が合流し、個々の増幅器24で生じるフィードバック発振を抑制することができる。
更に、第1の開口25xと第2の開口25yの平面形状も上記に限定されない。
図9(a)、(b)は、第1の開口25xと第2の開口25yの平面形状の他の例について示す平面図である。
図9(a)の例では各開口25x、25yの平面形状を一辺の長さが50μm〜800μm程度の正方形とし、図9(b)の例では各開口25x、25yの平面形状を直径が50μm〜800μm程度の円形とする。
図9(a)や図9(b)の例でも、上記と同様にしてフィードバック発振を抑制することができる。
(第2実施形態)
図10は、本実施形態に係る半導体装置の斜視図である。
なお、図10において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
本実施形態に係る半導体装置30は、第1実施形態と同様に複数の増幅器24が直列に接続されたMMICであって、周波数が70GHzを超える高周波信号が各増幅器24で増幅される。
また、基板22の上には接地導体層25が設けられ、その接地導体層25の縁部25zには、コルゲーションと呼ばれる周期的な凹凸が付される。
なお、第1実施形態の図4におけるのと同様に、本実施形態においても各増幅器24は半導体回路配線層28に形成され、その半導体回路配線層28と接地導体層25との間には絶縁層29が設けられる。
図11は、半導体装置30の平面図である。
図11に示すように、入力端子26と出力端子27とを結ぶ第1の仮想線K1は、上記のように凹凸が付された縁部25zの延在方向に沿って延びる。
また、縁部25zの凹凸は、第1の仮想線K1の延在方向に間隔をおいて設けられた矩形パターンにより形成される。
図12は、半導体装置30の動作について説明するための模式平面図である。なお、図12において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
第1実施形態と同様に、出力端子27から放射された高周波信号の一部は、接地導体層25の第2のポート25bから第1のポート25aに伝搬する際、接地導体層25の縁部25zに沿った第1の経路P1を通る。
ここで、本実施形態では前述のように縁部25zに凹凸を付したため、縁部25zを通る高周波信号が乱されるようになる。その結果、第2のポート25bから第1のポート25aに伝搬する高周波信号が減衰し、半導体装置30のフィードバック発振を抑制することが可能となる。
特に、接地導体層25の四つの縁部のうち、第1の仮想線K1の延在方向に沿って延びる縁部25zに凹凸を付すことにより、第1の仮想線K1に平行な第1の経路P1を伝搬する高周波信号をその凹凸で乱すことができる。
また、本願発明者の経験によれば、高周波信号の波長をλとするとき、凹凸の凸部の幅Xを0.1λ程度、凸部のピッチYを0.34λ程度とした場合に効果的にフィードバック発振を抑制できることが明らかとなった。
本願発明者は、接地導体層25を流れる高周波電流の様子を電磁界シミュレーションにより求めた。
その結果を図13の平面図に示す。
なお、このシミュレーションでは接地導体層25の上に不図示の絶縁層を介して増幅器24を一つだけ設け、その増幅器24の入力部と出力部にそれぞれ第1のポート25aと第2のポート25bが位置している場合を想定している。
図13に示すように、縁部25zに凹凸を付与したことにより、縁部25zを流れる高周波電流の向きが乱されているのが分かる。
なお、縁部25zに付す凹凸の形状は上記に限定されない
図14(a)、(b)は、縁部25zに付す凹凸の他の例について示す平面図である。
図14(a)は台形状の凸部を縁部25zに設けた例であり、図14(b)は凸部の形状を逆台形状にした例である。
図14(a)や図14(b)の例でも、上記と同様にして縁部25zを流れる高周波電流が乱れ、フィードバック発振を抑制することが可能となる。
(第3実施形態)
図15は、本実施形態に係る半導体装置の斜視図である。
なお、図15において、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
本実施形態に係る半導体装置40においては、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせることにより、接地導体層25に第1の開口25xと第2の開口25yを設け、かつ、接地導体層25の縁部25zに凹凸を付与する。
これにより、第1実施形態で説明したように、各開口25x、25yの作用で接地導体層25を流れる高周波信号を第1のポート25aにおいて相殺できる。更に、第2実施形態と同様に、凹凸のある縁部25zを流れる高周波信号が低減する。これにより、本実施形態では、第1実施形態や第2実施形態よりも更に効果的にフィードバック発振を抑制することができる。
(シミュレーション結果)
次に、第1〜第3実施形態の効果を確認するために本願発明者が行ったシミュレーションについて、図16を参照しながら説明する。
このシミュレーションでは、第1〜第3実施形態と比較例の各々について、接地導体層25を流れる高周波電流の周波数と、前述の第1のポート25aと第2のポート25bとの間でのフィードバック量とを調査した。
なお、比較例においては、接地導体層25に開口25x、25yや縁部25zに凹凸を設けておらず、ベタ状の接地導体層25を用いた。
また、第1〜第3実施形態と比較例のいずれにおいても、基板22として誘電率が11.9で厚さが200μmのInP基板を用い、各ポート25a、25b間の間隔を約500μmとした。また、基板22の裏面は完全導体であると想定した。
図16に示すように、開口25x、25yを設けた第1実施形態では、比較例よりもフィードバック量が3dB程度低減している。
また、縁部25zに凹凸を設けた第2実施形態では、第1実施形態よりも更にフィードバックが抑制されている。
そして、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた第3実施形態では、311GHz程度の周波数においてフィードバック量を大きく低減できることも明らかとなった。
1、21、30、40…半導体装置、2、22…基板、4、24…増幅器、5、25…接地導体層、5a、25a…第1のポート、5b、25b…第2のポート、5z…縁部、6、26…入力端子、7、27…出力端子、25x…第1の開口、25y…第2の開口、25z…縁部、28…半導体回路配線層、29…絶縁層、C1〜C3…第1〜第3のキャパシタ、L1〜L6…第1〜第6の分布定数回路、TR…トランジスタ、K1…第1の仮想線、K2…第2の仮想線、Q…交点、P…経路、P1…第1の経路、P2…第2の経路。

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板の上に設けられ、互いに間隔がおかれた第1の開口と第2の開口とを備えた接地導体層と、
    前記接地導体層の上に設けられ、高周波信号が入力される入力端子と出力端子とを備えた増幅器とを備え、
    平面視において、前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ第1の仮想線が、前記第1の開口と前記第2の開口の間を通ることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1の仮想線に垂直な方向に沿った前記第1の開口と前記第2の開口の各々の幅が、前記高周波信号の波長の1/4であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の開口と前記第2の開口とを結ぶ第2の仮想線と前記第1の仮想線との交点が、前記入力端子よりも前記出力端子寄りに位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の開口が、前記第1の仮想線の延在方向に間隔をおいて複数設けられ、
    前記第2の開口が、前記第1の仮想線の延在方向に間隔をおいて複数設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記接地導体層は、前記第1の仮想線に平行な縁部を有し、
    平面視で前記縁部に凹凸が付されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 基板と、
    前記基板の上に設けられ、平面視で凹凸が付された縁部を有する接地導体層と、
    前記接地導体層の上に設けられ、高周波信号が入力される入力端子と出力端子とを備えた増幅器とを備え、
    平面視において、前記入力端子と前記出力端子とを結ぶ仮想線が、前記縁部の延在方向に向かって延びることを特徴とする半導体装置。
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