JP2015062590A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、大きい循環流量を確保しながらもより低騒音を実現することができるドラム式洗濯機を提供する。【解決手段】本発明のドラム式洗濯機は、循環ポンプが、ドラム内への散水時に外槽からドラム内に向かって水を送出するように回転する羽根車46を備え、羽根車46は、回転軸の周りに複数並んで放射状に配置される板体で形成される羽根46aを有し、羽根46aのそれぞれは、回転軸側から放射方向に向けて湾曲し、この湾曲面は、羽根車46の回転方向rに凸となっていることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、ドラム式洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機は、ドラムの回転軸が略水平か、又はドラムの開口部が斜め上方を向くように回転軸が傾斜し、このドラム内に衣類が投入された後、洗い工程、すすぎ工程、及び脱水工程が実施されるようになっている。洗い工程及びすすぎ工程では、ドラムが低速で回転することによりドラムの下方に溜まった衣類が持ち上げられ、その後、ドラムの上方から落下するタンブリング動作が行われる。このタンブリング動作により、衣類には機械的な力が与えられて洗浄及びすすぎが行われる。脱水工程においては、ドラムが高速で回転し、この回転により水分が衣類から押し出されて遠心脱水が行われる。
また、洗い工程においては、循環ポンプで洗濯槽(外槽)内の洗濯水が汲み上げられ衣類にかけられる。これにより洗剤が溶けた洗濯水が、衣類に満遍なく浸透する。このように、ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機と比較して節水を行いつつ洗浄性能を確保することができる。
特許文献1には、貯水が可能な水槽と、通水が可能な孔を有して前記水槽内に回転可能に配設された回転槽と、前記水槽が有する水取出し口と水戻し口を該水槽外部で連通する循環水路と、この循環水路の途中部に設けられた循環ポンプと、前記循環水路と前記循環ポンプとを含んで構成され、水槽内の水を、前記循環ポンプのポンプ作用により前記循環水路を通して吸入して前記水戻し口から前記水槽内へ吐出させて循環させる循環装置とを備えたドラム式洗濯機が開示されている(請求項1参照)。
特開2009−55999号公報
ところで、特許文献1に記載の発明は、小さいポンプ羽根を使用しながらも、ポンプ羽根の高速回転によって、必要なポンプ性能を得ることを目的としたものである。しかしながら、単純に循環ポンプの回転速度を速く設定すると、これにより騒音が大きくなる新たな課題を生じる。
そこで、本発明の課題は、大きい循環流量を確保しながらもより静粛性(低騒音)を実現することができるドラム式洗濯機を提供することにある。
このような課題を解決する本発明のドラム式洗濯機は、内部に水を溜める外槽と、前記外槽内に回転自在に支持され、衣類が収容されるドラムと、前記ドラムを回転駆動するドラムモータと、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽から水を吸い込み、前記ドラム内に向かって散水するように水を循環させる循環ポンプと、を備え、前記循環ポンプは、前記ドラム内への散水時に前記外槽から前記ドラム内に向かって水を送出するように回転する羽根車を備え、前記羽根車の羽根は、回転軸の周りに複数並んで放射状に配置される板体で形成される羽根を有し、前記羽根のそれぞれは、回転軸側から放射方向に向けて湾曲し、この湾曲面は、前記羽根車の回転方向に凸となっていることを特徴とする。
本発明によれば、大きい循環流量を実現しながらもより静粛性(低騒音)を実現することができるドラム式洗濯機を提供することができる。
本発明の実施形態のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)を示す外観斜視図である。 図1のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)の筐体の側板を外してその内部構造を概略的に示す側面図である。 (a)は図2のIII−III断面図であり、外槽の底部に形成される窪み部の説明図、(b)は従来のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)における外槽の底部に形成される窪み部の説明図である。 (a)は図1のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図、(b)は従来のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図である。 図4(a)の循環ポンプ及びフィルタケースの部分拡大図である。 (a)は羽根車の平面図であり、(b)は羽根車の側面図である。 図1のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)の循環ポンプ及び循環流路を示す斜視図である。 (a)は外槽カバーに設けられる循環流路を示す斜視図、(b)は循環ポンプと外槽カバーに設けられる循環流路とを接続する蛇腹ホースを示す斜視図である。 外槽カバーの循環流路に接続されるノズル付近の部分拡大斜視図である。 第1実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)における洗濯運転の運転工程を説明する工程図である。 (a)は循環ポンプの循環流量と洗浄比との関係を示すグラフであり、(b)は循環ポンプの回転速度と循環流量との関係を示すグラフである。 循環ポンプの循環流量と衣類の明度変化量の関係を示すグラフである。 循環ポンプの静圧−流量特性を示すグラフである。 (a)は変形例に係る羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車の側面図である。 (a)は実施例1で使用した羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車の側面図である。 (a)は実施例2で使用した羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車をXVI方向から見た側面図である。 (a)は実施例3で使用した羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車の側面図である。 (a)は実施例4で使用した羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車の側面図である。 (a)は比較例1で使用した羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車の側面図である。 (a)は比較例2で使用した羽根車の平面図であり、(b)は(a)の羽根車の側面図である。
次に、本発明の実施形態のドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態のドラム式洗濯乾燥機は、洗濯上がりの衣類のごわつき感を抑えるために衣類に加わる機械力を低減させることで洗浄性能が低下するのを、洗濯水の循環流量を大幅に増加させて洗浄性能を良好に維持する一方で、洗濯水の循環流量を増加させることで騒音が大きくなるのを抑制する構成となっている。具体的には、本発明は、循環ポンプを構成する羽根車の構造に特徴点を有する。
まず、主に図1及び図2を参照しながらドラム式洗濯乾燥機の全体構成について説明する。図1は、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機を示す外観斜視図である。図2は、図1のドラム式洗濯乾燥機の筐体の側板を外してその内部構造を概略的に示す側面図である。以下の説明における前後上下左右の方向は、図1に示す前後上下左右の方向を基準とする。
符号1は、ドラム式洗濯乾燥機Sの外郭を構成する筐体である。筐体1は、ベース1hの上に取り付けられており、左右の側板1a,1b、前面カバー1c、背面カバー1d(図2参照)、上面カバー1e、及び下部前面カバー1fで構成されている。左右の側板1a,1bは、コの字型の上補強材36(図2参照)、前補強材37(図2参照)、後補強材(図示せず)で結合しており、ベース1hを含めて箱状の筐体1を形成している。
符号9は、前面カバー1cの略中央に設けた衣類を出し入れするための投入口を塞ぐドアで、前補強材37に設けたヒンジ9c(図2参照)で開閉可能に支持されている。ドア開放ボタン9dを押すことでロック機構(図示せず)が外れて開き、ドア9を前面カバー1cに押し付けることでロックされて閉じる。前補強材37は、後記する外槽2(図2参照)の開口部と同心に、衣類を出し入れするための円形の開口部を有している。
符号6は、筐体1の上部中央に設けた操作パネルで、電源スイッチ39と、操作ボタン12,13と、表示器14と、を備える。操作パネル6は、筐体1の下部に設けた制御装置38(図2参照)と電気的に接続されている。
符号19(図2参照)は、筐体1内の上部左側に設けた洗剤容器であり、前部開口から引き出し式の洗剤トレイ7の装着が可能となっている。洗剤類を入れる場合は、洗剤トレイ7を図1中の2点鎖線で示すように引き出す。洗剤容器19(図2参照)は、筐体1の上補強材36(図2参照)に固定されている。また、洗剤容器19の左側面のやや後方に出水口19a(図2参照)を有している。従って、洗剤容器19の底面は出水口19aの位置が最も低くなるようなすり鉢状に形成されている。
洗剤容器19の後側には、給水電磁弁16、風呂水吸水ポンプ17(図2参照)、水位センサ34(図2参照)等の給水関連部品が設けられている。洗剤容器19の上部開口には、給水ユニット15(図2参照)を備える。上面カバー1eには、水道栓からの給水ホース接続口16a、風呂の残り湯の吸水ホース接続口17aが設けられている。
図2に示すように、洗濯兼脱水槽としてのドラム3は、円筒形状であり、回転可能に支持されている。このドラム3は、その外周壁及び底壁に通水及び通風のための多数の貫通孔(図示省略)を有し、前側端面には、衣類を出し入れするための開口部3aが設けられている。開口部3aの外側にはドラム3と一体の流体バランサ(図示省略)を備えている。また、ドラム3の回転中心軸は、水平又は開口部側が高くなるように傾斜している。
符号2は、円筒状の外槽であり、ドラム3を同軸上に内包し、前面は開口し、後側端面の外側中央にはドラムモータ4が取り付けられる。ドラム3はこのドラムモータ4によって正逆両方向に回転する。ドラムモータ4の回転軸は、外槽2を貫通し、ドラム3と結合している。前面の開口部には、外槽2内への貯水を可能にする外槽カバー2dが設けられている。外槽2は、下側をベース1hに固定されたダンパ5で防振支持されている。符号10はゴム製のベローズであり、ドア9を閉じることで外槽2を水封する。
外槽2の側面後部には、外槽2内へ水や洗剤類を供給する給水口2aが設けられている。給水口2aと洗剤容器19の出水口19aとは、ゴム製の蛇腹ホース20で接続されている。
外槽2の底側内周面には、凹状の窪み部2fが外槽2の軸方向に延在するように設けられている。この窪み部2fの底面は、前側から後側に下がる傾斜面になっており、窪み部2fの後側には排水口21が設けられている。排水口21には継手21aを介して蛇腹ホース22が接続されている。窪み部2fの前側には底部循環水の流入口18が設けられている。
符号26は、排水ホースであり、後記する循環ポンプ24の出水ポート23b(図4(a)参照)にその一端が接続され、その他端側は機外に延出している。符号25は、排水ホース26の機内での延在途中に設けられた排水弁である。
図3(a)は、図2のIII−III断面図であり、外槽の底部に形成される窪み部の説明図、図3(b)は、従来のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部に形成される窪み部の説明図である。
図3(a)に示すように、窪み部2fの上部には、窪み部2fの幅の略半分を覆うように外槽2の外周壁の内周面から連続する隔壁Wが形成されている。隔壁Wはドラム3の脱水時の回転方向Rに対して対向する方向にドラム3の外周面に沿うように延出している。排水口21及び流入口18は、窪み部2fの幅方向の中心からドラム3の回転方向Rにずれた位置に形成されている。これにより排水口21と流入口18の上部には隔壁Wが配置されることとなる。
窪み部2fは、脱水時にドラム3の回転による遠心力で、ドラム3の貫通孔(図示省略)から外槽2の内周面側に向かって水が出ていく際に、ドラム3の回転方向Rと同一方向に流れる水を受け止め、排水口21へ導く。隔壁Wは、窪み部2fへ入った水が再び外槽2内に戻らないように堰き止める作用効果を発揮する。
図3(b)に示す従来のドラム式洗濯乾燥機の窪み部2fの容積が1〜1.5L程度であるのに対して、図3(a)に示す本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機Sの窪み部2fの容積は、2.5L以上となるように設定されている。
つまり、図3(a)に示す窪み部2fと、図3(b)に示す窪み部2fとの対比から明らかなように、本実施形態での窪み部2fは、外槽2の周方向に幅広に形成されている。この窪み部2fは、外槽2の内径の35%以上の幅となるように設定しても良い。
これにより、ドラム式洗濯乾燥機Sは、従来のドラム式洗濯乾燥機よりも外槽2における貯水量が増大する。この窪み部2fの拡大により、後述する循環ポンプの回転速度を高めることで、大流量の洗濯水が循環ポンプに吸い込まれ、循環流量が増大し、結果として衣類の洗浄効率が従来よりも一段と向上する。
次に参照する図4(a)は、図1のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図、図4(b)は、従来のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図である。
図4(a)に示すように、本実施形態での排水口21の継手21aは、蛇腹ホース22との接続部が排水口21から左側に向かって突出するように形成されている。そして、蛇腹ホース22の一端が継手21aに接続され、蛇腹ホース22の他端が循環ポンプ24の入水ポート23aに接続される。
本実施形態での蛇腹ホース22は、循環流路の一部を構成しており、蛇腹ホース22の内径は、35mm以上、望ましくは37〜50mm程度に設定される。ちなみに、この蛇腹ホース22の内径は、蛇腹の山径(蛇腹の狭小部の内径)で規定される。
また、蛇腹ホース22の長さは、400mm以下、望ましくは150〜300mm程度に設定される。ちなみに、蛇腹ホース22の長さは、継手21aの出口から循環ポンプ24の入水ポート23aの入口までの間で延びる蛇腹ホース22の長さで規定される。
このように、本実施形態では、蛇腹ホース22が継手21aの出口に対して、横方向かつ循環ポンプ24側から接続されているので、継手21aから循環ポンプ24の入水ポート23aの入口に至るまでの長さを短くでき、流路抵抗が小さくなる。また、循環ポンプ24の上流側にある蛇腹ホース22の内径を35mm以上と通常より大きくしたので、この点も流路抵抗の減少につながる。従って、詳細は後で述べるが、循環ポンプ24の回転速度を高くすることにより、大流量の洗濯水を吸い込んで、ドラム3内へ循環させることが可能となっている。
ちなみに従来のドラム式洗濯乾燥機での継手21aは、図4(b)に示すように、後側に向かって突出するように形成されている。そして、継手21aと入水ポート23aとの間で延在する従来の蛇腹ホース22aの長さは、460mm程度であり、この従来の蛇腹ホース22aの内径は、30mm程度である。
図4(a)及び(b)中、符号23bは、循環ポンプ24の出水ポートであり、符号44は、外槽カバー2dの後記する循環流路27(図8(a)参照)に向けて水を吐出する吐出ポートであり、符号45は、循環ポンプ24から外槽2(窪み部2f)内に水を送り込む吐出ポートである。
再び図2に戻って、外槽2の後部端面の最下部にはエアトラップ2eが設けられている。エアトラップ2eの下部には外槽2(窪み部2f)と連通する穴2e1が設けられており、エアトラップ2eの上部と水位センサ34とをチューブ35で接続し、外槽2内の水位を検出する。ちなみに、従来のドラム式洗濯乾燥機では、排水口21の後部上方にエアトラップ2eが設けられている。循環水は、排水口21からエアトラップ2eの下方を通り蛇腹ホース22a(図4(b)参照)へ流れる。蛇腹ホース22aの内径は本実施形態での蛇腹ホース22(図4(a)参照)の内径よりも狭小であるこのため、循環流量を増大するとエアトラップ2eの穴2e1下部の流速が高くなり、ベルヌーイの定理によりエアトラップ2e内の圧力が低下して外槽2内の水位を正確に検出できない問題がある。本実施形態では、循環水は排水口21から左側に向かって流れるため(図4(a)参照)、連通穴2e1部の流速が小さく、外槽2内の水位を正確に検出できる。
外槽2とベース1hとの間には、循環ポンプ24、フィルタケース23、排水弁25が設けられている。フィルタケース23は、前側に開口部を有する円筒状で、内部に着脱可能なフィルタ(図示省略)が装着されており、洗濯水中の異物や糸くずを捕集する。フィルタケース23は、下部前面カバー1fに設けた扉1gを開け、取手23dを回すことでフィルタ(図示省略)を容易に着脱できるようになっている。このフィルタケース23は、前側が高くなるように傾斜している。
循環ポンプ24を中心とする洗濯水の循環系に関しては後に詳しく説明する。
符号29は乾燥ダクトであり、筐体1の背面内側に配置されている。この乾燥ダクト29は、外槽2の後部に設けた吸気口にゴム製の蛇腹ホース29aで接続されている。乾燥ダクト29内には、水冷除湿機構(図示せず)が内蔵されている。
ちなみに、乾燥運転時には、図示しないヒータ、送風ファン等によりドラム3内に温風が吹き込まれ、衣類から水分が蒸発する。高温多湿となった空気は、乾燥ダクト29に吸い込まれ、前記の水冷除湿機構で冷却除湿されて低温空気となり、図示しないヒータで加熱されてからドラム3内に吹き込まれる。なお、ヒータ、水冷除湿機構の代わりにヒートポンプを用いても良い。
次に参照する図5は、図4(a)の循環ポンプ及びフィルタケースの部分拡大図である。
図5に示すように、本実施形態での循環ポンプ24は、フィルタケース23と一体に形成されるケーシング42と、羽根車(ランナともいう)46と、循環ポンプモータ47とを備え、遠心ポンプを構成している。
ケーシング42には、吸込みポート43、吐出ポート44,45、入水ポート23a、及び出水ポート23bが形成されている。
吸込みポート43は、フィルタケース23とケーシング42を繋ぐ略円形の貫通穴であり、循環ポンプ24の羽根車46と同軸に形成されている。
つまり、遠心ポンプを構成する循環ポンプ24は、吸込みポート43を介してケーシング42内に受け入れた洗濯水を、後に詳しく説明するように、回転軸の回転方向に応じて、吐出ポート44,45のいずれかに吐出するようになっている。
次に、羽根車46について説明する。
図6(a)は、羽根車の平面図であり、図6(b)は、羽根車の側面図である。なお、図6(a)の平面図は、吸込みポート43(図5参照)側から羽根車46を見た後記の正面を表す図である。
図6(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、円盤状のベース板46bと、このベース板46bの中心に設けられ、回転中心となる棒状の羽根ボス46cと、羽根ボス46cを中心に等間隔に設けられる複数の板状の羽根46aと、を有している。
羽根46aは、ベース板46b上に立設され、ベース板46bからの最大高さaが羽根ボス46cの高さaに等しい大羽根46a1と、ベース板46bからの最大高さbが羽根ボス46cの高さaよりも低い小羽根46a2と、で構成されている(a>b)。
大羽根46a1は、高さが最も高いベース板46bの中心側から外側に向けて徐々に低くなって、略台形形状を呈している。
小羽根46a2は、その高さがベース板46bの中心側から外側に向けて一定の高さbとなっている。
そして、羽根46aは、ベース板46b上に6枚配置されており、羽根ボス46c周りに、大羽根46a1、小羽根46a2、小羽根46a2、大羽根46a1、小羽根46a2、及び小羽根46a2の順番で並んでいる。
ちなみに、本実施形態での大羽根46a1及び小羽根46a2の外径は共に等しく、ベース板46bの外径よりもやや小さいDに設定されている。
このような羽根46aによれば、大羽根46a1と小羽根46a2とを跨ぐように糸屑が流入しても、大羽根46a1の高さが外周に向かうほど低くなっているため(略台形形状になっているため)、遠心力で糸くずが容易にはね飛ばされて羽根46aに糸屑がからむことを防止できる。
また、大羽根46a1及び小羽根46a2からなる羽根46aは、図6(a)に示すように、正面(図5の吸込みポート43側)から見て左回転方向(以後、正回転方向)、つまり吐出ポート44(図5参照)を介して循環流路27に洗濯水を送り出すように回転する方向rに凸となるように湾曲している。
羽根46aの曲率は、羽根ボス46cの中心から外端まで一定の曲率である必要はなく、湾曲度合いは、羽根46aの外端の位置で設定される。
なお、後記する本発明の実施例での湾曲度合いは、図6(a)に示すように、湾曲しない羽根(図19に示す比較例1としての羽根46a)の外端位置Pを基準に、湾曲した羽根46aの外端の位置のずれ幅B(外端位置Pを基準にしたベース板46bの接線方向のずれ幅B)で規定している。以下、このずれ幅Bは、「曲げB」と称する。
羽根車46は、正回転すると、吸込みポート43から流入した洗濯水は、羽根車46の遠心力によるポンプ作用でケーシング42の内周壁に向かって押し出される。そして、洗濯水は、ケーシング42内を右回転しながら流れるが、ケーシング42と羽根46a(図6(a)参照)との径方向の隙間が狭くなる隔壁(図示省略)にぶつかり流れ方向を変えて吐出ポート44から流れ出る。羽根車46が左回転(以後、逆回転)すると、ケーシング42と羽根46a(図6(a)参照)との径方向の隙間が狭くなる隔壁(図示省略)にぶつかり流れ方向を変えて洗濯水は吐出ポート45から流れ出る。このように、循環ポンプ24の回転方向を変えることで、特別な流路の切り換え機構を用いずにポンプの吐出方向を変えることができる。
図7は、図1のドラム式洗濯乾燥機の循環機構を構成する循環ポンプ及び循環流路を示す斜視図である。
図7に示すように、吐出ポート44は、蛇腹ホース41を介して外槽カバー2dの内側周壁に設けられた後述する循環流路27(図8(a)参照)に繋がっている。なお、この蛇腹ホース41及び循環流路27は、蛇腹ホース22と共に、外槽2の底部から外槽2の上部へ至る循環流路を構成している。循環流路27は、外槽カバー2dの上方内側に設けられた後記ノズル27a(図8(a)参照)に接続されている。
吐出ポート45は、蛇腹ホース40を介して継手18aに接続されている。この継手18aは、外槽2の底部の窪み部2f(図3(a)参照)に臨むように形成された流入口18に設けられている。
前記の排水弁25(図2参照)を閉じた状態で、循環ポンプ24の循環ポンプモータ47が正回転すると、外槽2内の洗濯水は排水口21(図3(a)参照)から蛇腹ホース22を通り、フィルタケース23内のフィルタ(図示省略)で異物が除去される。その後、洗濯水は、前記の吸込みポート43(図5参照)からケーシング42に入り(図5の矢印F)、吐出ポート44から吐出される。そして、洗濯水は、前記したように、図8(a)に示す循環流路27に送り込まれてノズル27aからドラム3(図2参照)内に散水される。
循環ポンプ24の循環ポンプモータ47が逆回転すると、外槽2内の洗濯水は排水口21(図3(a)参照)から蛇腹ホース22を通り、フィルタケース23内のフィルタ(図示省略)で異物が除去される。その後、洗濯水は、前記の吸込みポート43(図5参照)からケーシング42に入り、吐出ポート45から吐出され、蛇腹ホース40及び継手18aを介して外槽2内に戻る。また、前記の排水弁25(図2参照)が開かれると、外槽2内の洗濯水は、フィルタケース23内のフィルタ(図示省略)を通り、排水ホース26から機外へ排水される。
ちなみに、本実施形態での循環ポンプモータ47は、後述する循環流量を確保するために、2300〜4200rpmの回転速度で回転可能となっている。この回転速度は、後述するように制御装置38(図2参照)で制御されることとなる。
次に参照する図8(a)は、外槽カバーに設けられる循環流路を示す斜視図、図8(b)は、循環ポンプと外槽カバーに設けられる循環流路とを接続する蛇腹ホースを示す斜視図である。
図8(a)及び(b)に示すように、循環ポンプ24の吐出ポート44にその一端が接続される蛇腹ホース41は、その他端が循環流路27の入口ポート2gに接続される。この入口ポート2gは、図8(b)に示すように、外槽カバー2dの外周面に形成されている。
本実施形態での循環流路27は、図8(a)に示すように、樹脂製の外槽カバー2dの内側周壁に一体に成形された管状通路で構成されている。この循環流路27は、外槽カバー2dの開口に沿うように形成され、外槽カバー2dの上部に形成されるノズル27aに接続されている。この循環流路27の断面形状は、特に制限はなく、円形、楕円形、多角形等とすることができる。循環流路27の断面積は、円形のものに換算して直径25mm以上相当のものが望ましい。
本実施形態の循環流路27によれば、外槽カバー2dの内側周壁に設けられているので、従来の、例えば外槽カバー2dの外側周壁に設けられる塩化ビニル管等で形成されるものと異なって、破損するおそれが一段と少なく、また万一破損したとしても外槽2の外側に洗濯水が漏れ出ることは無い。また、循環流路27は、外槽カバー2dと一体成形されているので従来のものよりも部品点数が少なくて済む。
ノズル27aは、循環ポンプ24の吐出ポート44から吐出される洗濯水を外槽カバー2dの上部からドラム3(図2参照)内に向けて噴射するものである。
図9は、外槽カバーに設けられる循環流路に接続されるノズル付近の部分拡大斜視図である。
図9に示すように、ノズル27aは、その開口がスリット状に形成されており、洗濯水を薄膜状に広げて噴射できるようになっており、ドラム3(図2参照)内の広い範囲に散水できる。また、洗濯水の循環流量が従来よりも増加するので、このノズル27aのスリット幅(隙間幅)を従来よりも幅広にしても噴射の勢いが弱まることがない。よって、このスリット幅(隙間幅)を3mm以上とすることができ、糸くず等によるノズル27aの閉塞がより確実に防止される。
また、外槽カバー2dには、循環流路27(図8(a)参照)と連通する小孔Hをノズル27aに隣接するように形成することができる。洗濯水が循環流路27を通じてノズル27aから噴射される際に、この小孔Hからはベローズ10の裏側に向けて洗濯水が噴射される。この小孔Hから噴射される洗濯水は、ベローズ10の裏側を上部から下部に向かって流れる際に、ベローズ10の裏側に付着した糸くず等を洗い流すことが可能となる。
次に、制御装置38(図2参照)について説明する。
制御装置38は、マイクロコンピュータ、駆動回路等を備えるとともに、図1に示す操作ボタン12,13のオンオフ信号や各種センサから出力信号の入力回路等も備える。また、マイクロコンピュータは、ユーザの操作や、洗濯工程、乾燥工程での各種情報信号を受ける。マイクロコンピュータは、駆動回路を介して、図2に示すドラムモータ4、給水電磁弁16、排水弁25、送風ファン(図示省略)等に接続され、これらの開閉、回転、通電を制御する。また、ユーザにドラム式洗濯乾燥機S(図1参照)に関する情報を知らせるために、表示器14(図1参照)やブザー(図示省略)等をも制御する。
次に、図10を用い、適宜図1及び図2に示す各部の符号を参照しつつドラム式洗濯乾燥機の運転工程の一例について説明する。
図10は、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機における洗濯運転(洗い〜すすぎ〜脱水)の運転工程を説明する工程図である。
ステップS1において、制御装置38は、ドラム式洗濯乾燥機Sの運転工程のコース選択の入力を受け付ける(コース選択)。ここで、ユーザは、ドア9を開けて、ドラム3の内部に洗濯する衣類を投入し、ドア9を閉じる。そして、ユーザは、操作ボタン12,13を操作することにより、運転工程のコースを選択し入力する。操作ボタン12,13が操作されることにより、選択された運転工程のコースが制御装置38に入力される。制御装置38は、入力された運転工程のコースに基づいて、運転パターンデータベースから対応する運転パターンを読み込み、ステップS2に進む。なお、以下の説明において、標準コース(洗い〜すすぎ2回〜脱水)が選択されたものとして説明する。
ステップS2において、制御装置38は、ドラム3に投入された衣類の重量(布量)を検出する工程を実行する(布量センシング)。具体的には、制御装置38は、ドラムモータ4を駆動してドラム3を回転させるとともに、衣類重量算出部が注水前の衣類の重量(布量)を算出する。
ステップS3において、制御装置38は、洗剤量・運転時間を算出する工程を実行する(洗剤量運転時間算出)。具体的には、制御装置38は、給水電磁弁16を制御して、外槽2の給水口2aに直接給水する。制御装置38の電導度測定部は、外槽2の内底部に配置された電気伝導度センサ(図示省略)を介して、給水された水の電導度(硬度)を検出する。また、センサで、給水された水の温度を検出する。その後、給水電磁弁16を制御して、外槽2への給水を終了する。
制御装置38の洗剤量・洗い時間決定部は、ステップS2で検出した布量、水の電導度(硬度)、水の温度に基づいて、マップ検索により、投入する洗剤量と運転時間を決定する。そして、制御装置38は、決定された洗剤量・運転時間を表示器14に表示する。なお、外槽2に給水して水の電導度(硬度)及び水温を検出するものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、前回運転時の水の電導度(硬度)及び水温をマイクロコンピュータの記憶部(図示せず)に記憶しておき、それを用いてもよい。
ステップS4において、制御装置38は、洗剤投入待ち工程を実行する(洗剤投入待ち工程)。例えば、制御装置38は、所定時間待機して、ステップS5に進む。ユーザは、待機中に表示器14に表示された洗剤量を参考に、洗剤トレイ7内に洗剤類を入れる。なお、制御装置38は、洗剤トレイ7の開閉を検知する手段(図示せず)により、洗剤トレイ7が開けられた後に閉じられた場合、洗剤類が投入されたものとして、ステップS5に進む構成であってもよい。
ステップS5において、制御装置38は、洗剤溶かし工程を実行する(洗剤溶かし工程)。例えば、制御装置38は、給水電磁弁16を制御して、給水管を介して粉末洗剤投入室及び液体洗剤投入室に給水する。粉末洗剤投入室及び液体洗剤投入室の洗剤と水は、洗剤送出管、蛇腹ホース20、外槽2の後側上部にある給水口2a、外槽2の底壁52内面に形成された給水経路を介して、その出口から外槽2の窪み部2fに流入する。
所定水量まで給水すると、制御装置38は、給水電磁弁16を制御して、給水を停止させる。そして、制御装置38は、洗剤溶かし動作を実行する(洗剤溶かし動作)。具体的には、制御装置38は、循環ポンプ24を制御して、排水口21から蛇腹ホース22を介して吸い込んだ水と洗剤を、蛇腹ホース40を介して窪み部2fの流入口18から吐出させる。
流入口18から吐出された水と洗剤は、窪み部2fを流れ、排水口21へと向かい、循環するようになっている。これにより、水と洗剤が攪拌され、洗剤が水に溶かされるようになっている。所定時間(例えば、10秒)が経過すると、制御装置38は、循環ポンプ24を停止させ、ステップS6に進む。
ステップS6において、制御装置38は、回転給水工程を実行する(回転給水工程)。具体的には、制御装置38は、給水電磁弁16を制御して、外槽2内の洗い水の水位を上昇させる。そして制御装置38は、ドラムモータ4を制御してドラム3を所定の回転速度(例えば40rpm)で回転させ、衣類の入れかえを行う。また、制御装置38は、循環ポンプ24を所定の回転速度(例えば3000rpm)となるように制御して、排水口21から吸い込んだ洗剤濃度の高い洗い水を外槽2の開口部に設けられたノズル27aからドラム3の内部に吐出させることにより、ドラム3の内部の衣類に染み込ませる。
そして、外槽2内の洗い水の水位が、所定の水位まで上昇すると、給水を停止させる。回転給水工程を開始して所定時間が経過すると回転給水工程を終了し、ステップS7に進む。
ステップS7において、制御装置38は、予洗い攪拌工程を実行する。ここで予洗い攪拌工程とは、洗剤溶かし工程で生成された洗剤濃度の高い洗い水を衣類に浸み込ませる工程である。洗剤濃度の高い洗い水を衣類に浸み込ませることにより、洗浄力が向上する。
具体的には、制御装置38は、循環ポンプ24を所定の回転速度(例えば3000rpm)となるように制御して、排水口21から吸い込んだ洗い水を外槽2の開口部に設けられたノズル27aからドラム3の内部に吐出させるとともに、ドラムモータ4を制御してドラム3を所定の回転速度(例えば80rpm)で回転させることにより、ドラム3の内部の衣類を遠心力でドラム外周壁内面に張り付け、ドラムの上方から落下したときに発生する機械的な力が加わることを防止する。
また、外槽2の円筒面(例えば外槽2の右側の円筒面)に異常溢水のための溢水口(図示せず)を備えている場合、ドラム3は正回転させることで洗い水が異常溢水のための排水口(図示せず)より流出することを防止でき、望ましい。本実施形態ではドラム3を正方向に回転させるが、逆方向又は正逆両方向に回転させてもよい。所定の時間(例えば3分間)が経過すると、制御装置38は、予洗い攪拌工程を終了し、ステップS8に進む。
ステップS8において、制御装置38は、本洗い攪拌工程を実行する。ここで、本洗い工程とは、ドラム3の回転によりドラム3内の下方に溜まった衣類を持ち上げて、ドラム3内の上方から落下させることにより、衣類に機械的な力を与えてたたき洗いをする工程である。
具体的には、制御装置38は、循環ポンプ24を所定の流量(例えば3800rpm)となるように制御して、排水口21から吸い込んだ洗い水を外槽2の開口部に設けられたノズル27aからドラム3の内部に吐出させるとともに、ドラムモータ4を制御してドラム3を所定の回転速度(例えば40rpm)で回転させることにより、ドラム3の内部の衣類をたたき洗いする。所定の時間(例えば6分間)が経過すると、制御装置38は、本洗い攪拌工程を終了し、ステップS9に進む。
ステップS9において、制御装置38は、排水工程を実行する。制御装置38は、ドラムモータ4及び循環ポンプ24を停止させ、排水弁25を開弁して外槽2内の洗濯水を排水する。水位センサ34は、排水中の外槽2内の洗濯水の水位を監視し続ける。水位センサ34の検知値が所定の水位を下回ると、制御装置38は、排水工程を終了し、ステップS10に進む。
ステップS10において、制御装置38は、脱水1工程を実行する。制御装置38は、排水弁25の開弁を維持した状態において、ドラム3を逆方向へ高速で回転させて(例えば1250rpm)、衣類に含まれる洗濯水を脱水する。所定の時間が経過すると、制御装置38は、脱水1工程を終了し、ステップ11に進む。
ステップS11において、制御装置38は、回転シャワー工程を実行する。制御装置38は、ドラム3を逆方向へ中速で回転させつつ(例えば260rpm)、排水弁25を閉弁し、給水電磁弁16を制御して、衣類に水を散布する。このときの給水電磁弁16の制御時間は、ステップS2で検出した布量に基づいて決定される。所定の時間が経過すると、給水を停止させる。循環ポンプ24を所定の流量(例えば3800rpm)となるように制御して、排水口21から吸い込んだ洗い水を外槽2の開口部に設けられたノズル27aからドラム3の内部に吐出させる。所定の時間が経過すると循環ポンプ24を停止させ、排水弁25を開弁して外槽2内のすすぎ水を排水する。
ステップS12において、制御装置38は、脱水2工程を実行する。制御装置38は、排水弁25の開弁を維持した状態において、ドラム3を逆方向へ高速で回転させて(例えば1250rpm)、衣類に含まれる洗濯水を脱水する。所定の時間が経過すると、制御装置38は、脱水2工程を終了し、ステップ13に進む。
ステップS13において、制御装置38は、給水工程を実行する。制御装置38は、排水弁25を閉弁し、給水電磁弁16を制御して、外槽2内にすすぎ水を供給する。所定の水位まで上昇すると、給水を停止させ、制御装置38は、給水工程を終了し、ステップS14に進む。
ステップS14において、制御装置38は、ソフナー給水工程を実行する。制御装置38は、給水電磁弁16を制御して、外槽2内に柔軟仕上剤を含んだすすぎ水を供給するとともに、ドラム3を正逆両方向に回転攪拌させ、ステップS13で外槽2内に供給されたすすぎ水と柔軟仕上剤を混ぜ合わせる。
ステップS15において、制御装置38は、回転給水・補給水工程を実行する。制御装置38は、給水電磁弁16を制御して(例えば第1電磁弁と第3電磁弁を開弁して)、所定の水位まで外槽2に給水する。また、制御装置38は、ドラムモータ4を制御してドラム3を回転させ、循環ポンプ24を所定の流量(例えば3000rpm)となるように制御して、排水口21から吸い込んだすすぎ水を外槽2の開口部に設けられたノズル27aからドラム3の内部に吐出させて、衣類に柔軟仕上剤を染み込ませる。
ステップS16において、制御装置38は、すすぎ攪拌工程を実行する。制御装置38は、ドラムモータ4を制御してドラム3を回転させ、循環ポンプ24を所定の流量(例えば3800rpm)となるように制御して、排水口21から吸い込んだすすぎ水を外槽2の開口部に設けられたノズル27aからドラム3の内部に吐出させて、衣類をすすぐ。そして、所定の時間が経過すると、制御装置38は、すすぎ攪拌工程を終了し、ステップS17に進む。
ステップS17において、制御装置38は、排水工程を実行する。制御装置38は、ドラムモータ4及び循環ポンプ24を停止させ、排水弁25を開弁して外槽2内のすすぎ水を排水する。水位センサ34は、排水中の外槽2内の洗濯水の水位を監視し続ける。水位センサ34の検知値が所定の水位を下回ると、制御装置38は、排水工程を終了し、ステップS18に進む。
ステップS18において、制御装置38は、脱水工程を実行する。具体的には、制御装置38は、排水弁25を開弁させるとともに、ドラムモータ4を制御してドラム3を高速で回転させ、衣類を遠心脱水する。そして、所定の時間が経過すると、制御装置38は、ドラムモータ4を停止させ、排水弁25を閉弁して、洗濯コース(洗い〜すすぎ〜脱水)を終了する。
本洗い攪拌工程(S8)のドラム3の回転速度は、60rpm未満になっている。ドラム3の回転速度を60rpm未満にすることにより、ドラム3内の下方に溜まった衣類を持ち上げてドラム3内の上方から落下させるたたき洗いをする。たたき洗いで衣類に加わる落下衝撃(機械力)により洗浄性能を得ている。
また、予洗い攪拌工程(S7)のドラム3の回転速度は、60rpm以上になっている。ドラム3の回転速度を60rpm以上にすることにより、ドラム3内の衣類は、遠心力によりドラム3の壁面方向に張り付く。即ち、衣類がドラム3内の上方から落下する際に加わる落下衝撃(機械力)が抑制され、「衣類のごわつき」を抑制できる。一般にドラム式洗濯乾燥機は、衣類を落下させる、たたき洗いを行うため、縦型洗濯機と比べて衣類がごわつきやすいが、本実施形態によれば、予洗い攪拌工程中の落下衝撃が抑制され衣類がごわつき難くなる。
一方、機械力が抑制されることにより、洗浄性能が低下するおそれがある。これに対し、予洗い攪拌工程の循環ポンプ24の回転速度は、2300rpm以上になっており、循環流量が従来のドラム式洗濯乾燥機よりも多くなっている。これにより、衣類に洗剤濃度の高い洗い水を十分に浸み込ませることができ、洗剤に含まれる界面活性剤や補助剤の作用で汚れが衣類から落ちやすくなる。さらに、ドラム3は60rpm以上の回転速度で回転しており、その遠心力で衣類に浸み込んだ洗い水は衣類を通過するが、汚れの一部は洗い水が衣類を通過するときの流体力で衣類から除去される。
このように、予洗い攪拌工程では、衣類に洗剤濃度の高い洗い水が十分に浸透するとともに、遠心力による流体力が作用するため、本洗い攪拌工程の時間を短くしても(機械力を小さくしても)洗浄性能を確保することができるようなっている。
次に、循環ポンプ24による循環流量と、洗浄性能との関係について、図11(a)及び(b)を用いて説明する。
図11(a)は循環ポンプの循環流量と洗浄比との関係を示すグラフである。ちなみに、洗浄比とは、供試洗濯機の洗浄度と標準洗濯機の洗浄度の比であり、日本工業規格『家庭用電気洗濯機の性能測定方法(JISC9811)』に規定されている。つまり、洗浄比が高いほど、洗浄性能が高くなる。
なお、図11(a)中、実線は、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機Sのグラフであり、破線は、従来のドラム式洗濯乾燥機を、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機Sと同じ攪拌時間で運転した際の洗浄比の値(洗浄比=1.11)を表わしている。
図11(b)は、循環ポンプの回転速度と循環流量との関係を示すグラフである。
なお、図11(b)中、実線は、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機Sのグラフであり、破線は、比較例としての従来のドラム式洗濯乾燥機のグラフである。ちなみに、図11(b)に示すように、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機Sは、従来のドラム式洗濯乾燥機よりも、循環流量の最大値が大きな循環ポンプを用いている。
図11(a)に示すように、循環流量が多いほど、洗浄比(洗浄性能)が向上する。循環流量35L/min付近で従来のドラム式洗濯乾燥機と同等の洗浄比(洗浄性能)が得られる。また、循環流量は、60L/min付近で洗浄比(洗浄性能)の上昇が飽和する。
したがって、循環流量は、35L/min以上、60L/min以下とすることが望ましい。循環流量が35L/minより少なくなると、従来のドラム式洗濯機よりも洗浄比が低下して好ましくない。また、循環流量を60L/minよりも多くしても、洗浄比の上昇はわずかであるが、循環ポンプ24の消費電力は増大するので、必要以上に循環流量を増やすことは好ましくない。以上、循環流量で説明してきたが、本実施形態例の循環ポンプ24では、図11(b)を参照すると、循環ポンプの回転数は2300rpm以上3800rpm以下となる。
循環ポンプ24の回転速度は、各ステップにおいて常に一定でなくても良く、前述した2300rpm以上3800rpm以下という循環ポンプ回転速度の範囲は、各ステップの循環ポンプ24の回転速度の平均値がこの範囲内に含まれることを意味する。例えば、ステップS7(図10参照)の予洗い攪拌工程中に、循環ポンプ24の回転速度を2000rpmから3400rpmの間で変化させたとしても、平均値が2300rpm以上であれば良い。なお、循環ポンプ24の回転速度を変化させると、シャワーから噴出する洗濯水の散布範囲が変化する。このため、洗濯水を均一に衣類に散布できる。
以上のように、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機Sの運転工程によれば、従来20L/min程度であった循環流量を35L/min以上60L/min以下に大幅に高め、スリット状のノズルからドラム内の広範囲に洗濯水を散水している。循環流量を多くすると洗浄比が向上するのは、ドラム3の回転で持ち上げられた衣類全体に十分な洗い水が浸透した状態で、衣類が落下するため、衣類に含まれている洗い水が落下の衝撃で汚れとともに衣類から押し出されるからである(たたき洗い)。
また、図11に示すように、循環流量が60L/minを超えると洗浄比の上昇がほぼ飽和するのは、衣類が含むことができる水の量には限界があり、必要以上流量を増しても、洗い水は衣類の外側を流れ洗浄に寄与しなくなるからである。また、衣類全体に洗濯水が浸透するため、すすぎにおいても効率よく洗剤成分の希釈が行え、すすぎ性能も向上できる。
一般に、縦型洗濯機は槽の開口部が上面側にあるため高い水位による溜め洗いで洗濯を行うため、ごわつきが少ない。しかし、ドラム式洗濯乾燥機は開口部が前面側にあるため水漏れを防ぎつつ水位を高めるのは非常に難しい。そこで、本実施形態では、循環流量を大幅に増やし、たっぷりの洗い水を衣類に含ませることで、たたき洗いの時間を短縮しても洗浄力が確保でき、結果として、衣類のごわつきを低減することが可能となる。すなわち、ドラム式洗濯乾燥機の特徴である節水性を悪化させることなく、高洗浄力でごわつきの少ない洗濯を実現できる。
また、黒ずみは、主に衣類から除去された汚れの一部が再び衣類に付着する(再汚染現象)ために発生する。ドラム式洗濯乾燥機は縦型洗濯機に比べ使用水量が少ないことが特徴である。しかし、衣類の汚れ量と洗浄力が一緒とすると、洗濯水の汚れの濃度はドラム式洗濯乾燥機の方が高くなるため、黒ずみやすい。一般的に、ドラム式洗濯乾燥機は縦型洗濯機に比べ使用水量が半分程度であり、汚れの濃度が約2倍となる。また、洗濯時間が長いほど黒ずみやすい。
本発明者等の検討によれば、ドラム式洗濯乾燥機と縦型洗濯機の洗濯時間をほぼ同じとした場合、ドラム式洗濯乾燥機は水量の差(洗濯水の汚れ濃度の差)以上に黒ずむことが多い。これは、洗い方の違いによる要因によるものと考えられる。縦型洗濯機は、洗濯水中に衣類が沈んだ状態で洗濯が行われるのに対して、ドラム式洗濯乾燥機の洗濯は、水中の衣類をドラムの回転で水中から空中に持ち上げて、水面に落下させることを繰り返して行われる。衣類から除去された疎水性の汚れは、水面に集まりやすい。この汚れは、衣類が水面を出たり入ったりする時に衣類に再付着し、黒ずみが進行する。
本実施形態のドラム式洗濯乾燥機Sでは、洗濯水の循環流量が多いため、空中に出た衣類に大量の洗濯水が吹きつけられる。このため、衣類は洗濯水の膜で覆われたような状態で水中に落下することになり、水面の汚れが再付着しにくく、黒ずみを抑制する効果がある。さらに、上述のように、洗浄力を高める効果もあるため、洗い工程の時間を短くしているため、より一層黒ずみを抑制できる。
図12は、循環流量と明度変化(黒ずみ)の関係を示す実験結果の一例である。実験は、人工皮脂汚れやカーボンなどの無機質汚れを付けた衣類と、白い衣類を同時に洗濯することを繰り返した(布量3kg)。図12は、洗濯5サイクル後のデータである。明度変化は、白い衣類の洗濯後の明度から新品の明度を引いた値で、値が大きいほど黒ずみが大きい。図からわかるように、循環流量が多いほど明度変化が少なく、黒ずみにくい。洗浄力だけでなく黒ずみを考慮すると、循環流量は68L/min程度(循環ポンプ回転数4200rpm)まで増やした方が好ましく、本実験条件では黒ずみの発生をほとんど抑えることができる。つまり、前記した循環流量の好ましい下限値を考慮すると、本実施形態における循環ポンプ24の水の循環流量は、35L/min以上、68L/min以下が好ましい。
循環ポンプ24の循環流量を増加するための方策としては、(1)循環ポンプの回転速度を高くする、(2)循環ポンプを高性能化する、(3)循環ポンプを大容量化(大径化)する、(4)循環流路の圧力損失を低減する、などがある。これらを、図13を用いて説明する。
図13は、循環ポンプの静圧−流量特性を示すグラフである。
図13に示すように、右下がりの曲線は、循環ポンプ24の回転速度(rev1、rev2、rev3)における静圧−流量特性を示す。右上がりの曲線は、洗濯水の循環流路27の抵抗損失曲線(主に圧力損失)である。
従来のドラム式洗濯乾燥機の循環ポンプ24の回転速度をrev1、循環流路27の抵抗損失曲線1とすると、両曲線の交点Aが動作点で、流量Q1、静圧P1となる。ここで、循環流路27と循環ポンプ24の回転速度はそのままで循環流量を増やすために、循環ポンプ24の羽根車46を大径化すると、たとえば、一点鎖線で示す流量−静圧特性となり、動作点がA’に移り流量がQ1’に増加する。しかしながら、羽根車46を大径化すると、循環ポンプ24が大型化するため、ドラム式洗濯乾燥機Sへ実装する上でスペースが余計に必要となり、ドラム式洗濯乾燥機Sの筐体1も大型化し、家庭への設置性の悪化につながる。
また、循環ポンプ24を高性能化すると、たとえば、二点鎖線で示す流量−静圧特性となり、動作点がA’、流量をQ1’とすることができる。ただし、ドラム式洗濯乾燥機Sで使用する循環ポンプ24では、洗濯水(循環水)中に糸くずが含まれており、効率を優先した循環ポンプ24とすると、循環ポンプ24内への糸くず詰まりの可能性が増大するため、高性能化には限界がある。
次に、循環流路27と循環ポンプ24はそのままで循環流量を増やすために、循環ポンプ24の回転速度をrev2まで上げると動作点はBとなり、流量Q2、静圧P2となる。この場合、静圧が上昇するため、循環流路27や蛇腹ホース41の耐圧力性を向上させる必要があり、循環流路27がそのままでは実現困難である。また、回転速度が上昇するため、一般には循環ポンプ24の騒音が上昇する。
そこで、本実施形態では、羽根車46の羽根46aを前記のように正回転方向、つまり循環流路27に洗濯水を送り出すように回転する方向rに凸となるように湾曲させている。
これにより本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機Sによれば、前記のように、循環ポンプ24の回転速度を高くして循環流量を増加させた場合であっても、循環ポンプ24の騒音を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、6枚の羽根46a(大羽根46a1:2枚、小羽根46a2:4枚)の羽根車46について説明したが、本発明は羽根46aの数を6枚に限定するものではない。また、羽根46aは、必ずしも大羽根46a1及び小羽根46a2の2種類に限定するものではない。
図14(a)は、変形例に係る羽根車の平面図であり、図14(b)は、図14(a)の羽根車の側面図である。
図14(a)及び(b)に示すように、変形例に係る羽根車46は、5枚の大羽根46a1が羽根ボス46c周りに等間隔に配置され、小羽根46a2を有していない。
つまり、本発明のドラム式洗濯乾燥機Sは湾曲する羽根46aを2枚以上、望ましくは3枚以上、8枚以下で有している羽根車46を循環ポンプ24に使用することができる。
また、羽根車46の羽根46aは、大羽根46a1のみで形成することができる。
図14(a)中、符号Bは、大羽根46a1の湾曲度合いを示す「曲げ」であり、湾曲しない羽根の外端位置Pを基準に規定した前記「曲げB」(図6(a)参照)と同義である。符号Dは、大羽根46a1の外径である。符号rは、吐出ポート44(図5参照)を介して循環流路27に洗濯水を送り出すように回転する方向である。図14(b)中、符号aは、羽根ボス46cの高さに等しい大羽根46a1の最大高さである。
また、前記実施形態では、ドラム式洗濯乾燥機Sについて説明したが、乾燥機能を有しないドラム式洗濯機においても本発明を適用することができる。
次に、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機Sの効果を確認した実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、次の羽根車46を図5に示す循環ポンプ24に組み込んで、循環ポンプモータ47を正回転させた際の騒音を測定した。
図15(a)は、実施例1で使用した羽根車の平面図であり、図15(b)は、図15(a)の羽根車の側面図である。
図15(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、ベース板46b(外径53mm)上に6枚の湾曲板が配置されて形成されており、羽根ボス46c周りに、大羽根46a1、小羽根46a2、小羽根46a2、大羽根46a1、小羽根46a2、及び小羽根46a2の順番で等間隔に並んでいる。
ちなみに、本実施形態での大羽根46a1及び小羽根46a2の外径Dは44mmである。
大羽根46a1及び小羽根46a2の湾曲度合い(前記の「曲りB」)は、8mmである。
図15(b)に示すように、大羽根46a1は、高さが最も高いベース板46bの中心側から外側に向けて徐々に低くなって、略台形形状を呈している。大羽根46a1の最大高さaは、羽根ボス46cの高さに等しく、21mmである。
小羽根46a2の高さは、ベース板46bの中心側から外側に向けて一定で、その高さbは13.5mmである。
このような羽根車46を組み込んだ循環ポンプ24の循環ポンプモータ47を、表1に示す回転速度で正回転させた際の騒音を測定した。その結果を表1に示す。
なお、騒音の測定は、図5に示す羽根車46の正面側(図5の矢印の左側)、羽根車46に向かってその左面側(図5の矢印の後側)、及び羽根車46に向かってその右面(図5の矢印の前側)のそれぞれの位置で行った。
Figure 2015062590
(実施例2)
図16(a)は、実施例2で使用した羽根車の平面図であり、図16(b)は、図16(a)の羽根車をXVI方向から見た側面図である。なお、図16(a)及び(b)において図14(a)及び(b)と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図16(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、ベース板46b(外径53mm)上に6枚の湾曲板(曲げB=8mm)が配置されて形成されており、羽根ボス46c周りに、大羽根46a1、小羽根46a2、小羽根46a2、大羽根46a1、小羽根46a2、及び小羽根46a2の順番で等間隔に並んでいる。
本実施形態の羽根車46は、図16(b)に示すように、大羽根46a1及び小羽根46a2の外端にテーパTが形成されている以外は、実施例1の羽根車46と同様に形成されている。
このような羽根車46を組み込んだ循環ポンプ24について実施例1と同様にして騒音を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
図17(a)は、実施例3で使用した羽根車の平面図であり、図17(b)は、図17(a)の羽根車の側面図である。なお、図17(a)及び(b)において図14(a)及び(b)と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図17(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、大羽根46a1及び小羽根46a2の曲げBを、実施例1の8mmから16mmに変更した以外は、実施例1の羽根車46と同様に形成されている。
このような羽根車46を組み込んだ循環ポンプ24について実施例1と同様にして騒音を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
図18(a)は、実施例4で使用した羽根車の平面図であり、図18(b)は、図18(a)の羽根車の側面図である。なお、図18(a)及び(b)において図14(a)及び(b)と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図18(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、大羽根46a1の最大高さaを実施例1の21mmから18.5mmに変更し、小羽根46a2の高さbを実施例1の13.5mmから11mmに変更した以外は、実施例1の羽根車46と同様に形成されている。
このような羽根車46を組み込んだ循環ポンプ24について実施例1と同様にして騒音を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2015062590
(比較例1)
図19(a)は、比較例1で使用した羽根車の平面図であり、図19(b)は、図19(a)の羽根車の側面図である。なお、図19(a)及び(b)において図14(a)及び(b)と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図19(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、実施例1の湾曲板からなる大羽根46a1及び小羽根46a2に代えて、平板からなる大羽根46a1及び小羽根46a2(曲げB=0mm)を使用した以外は、実施例1の羽根車46と同様に形成されている。
このような羽根車46を組み込んだ循環ポンプ24について実施例1と同様にして騒音を測定した。その結果を表2に示す。
(比較例2)
図20(a)は、比較例2で使用した羽根車の平面図であり、図20(b)は、図20(a)の羽根車の側面図である。なお、図20(a)及び(b)において図14(a)及び(b)と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図20(a)及び(b)に示すように、羽根車46は、比較例1において小羽根46a2を使用せずに、6枚の平板を備える大羽根46a1で構成した以外は、比較例1の羽根車46と同様に形成されている(曲げB=0mm)。
このような羽根車46を組み込んだ循環ポンプ24について実施例1と同様にして騒音を測定した。その結果を表2に示す。
(騒音の検討結果)
表1及び表2に示すように、実施例1の羽根車46(図15参照)は、比較例1の羽根車46(図19参照)よりも、循環ポンプ24の回転速度が2000〜4500r/minの範囲の全てにおいて、3方向平均の等価騒音レベルdB(A)が低いことが確認された。
また、実施例2の羽根車46(図16参照)、実施例3の羽根車46(図17参照)、及び実施例4の羽根車46(図18参照)のそれぞれと、比較例1の羽根車46(図19参照)との比較においても、循環ポンプ24の回転速度が2000〜4500r/minの範囲の全てにおいて、実施例2〜4の羽根車46のほうが、3方向平均の等価騒音レベルdB(A)が低いことが確認された。
また、実施例1〜4の羽根車46(図15〜17参照)のほうが比較例2の羽根車46(図20参照)よりも、循環ポンプ24の回転速度が2000〜4500r/minの範囲の全てにおいて、3方向平均の等価騒音レベルdB(A)が低いことが確認された。
つまり、湾曲板からなる大羽根46a1及び小羽根46a2を使用することによって、循環ポンプ24の騒音を低減できることが確認された。
また、曲げBが大きい実施例3(B=16mm)の羽根車46は、曲げBがこれよりも小さい実施例1(B=8mm)の羽根車46よりも、循環ポンプ24の回転速度が3000r/min以上の高速回転の領域で、3方向平均の等価騒音レベルdB(A)が低いことが確認された。
なお、実施例4の羽根車46(図18参照)の等価騒音レベルdB(A)が実施例1〜3の羽根車46(図15〜16参照)の等価騒音レベルdB(A)が概ね低いのは、羽根高さが低減したことによるものと考えられる。
2 外槽
3 ドラム
4 ドラムモータ
15 給水ユニット(給水手段)
24 循環ポンプ
27 循環流路
38 制御装置
42 ケーシング
46 羽根車
46a 羽根
46a1 大羽根
46a2 小羽根
46b ベース板
46c 羽根ボス
47 循環ポンプモータ
S ドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)
r 羽根車の回転方向

Claims (4)

  1. 内部に水を溜める外槽と、
    前記外槽内に回転自在に支持され、衣類が収容されるドラムと、
    前記ドラムを回転駆動するドラムモータと、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽から水を吸い込み、前記ドラム内に向かって散水するように水を循環させる循環ポンプと、
    を備え、
    前記循環ポンプは、前記ドラム内への散水時に前記外槽から前記ドラム内に向かって水を送出するように回転する羽根車を備え、
    前記羽根車は、回転軸の周りに複数並んで放射状に配置される板体で形成される羽根を有し、
    前記羽根のそれぞれは、回転軸側から放射方向に向けて湾曲し、
    この湾曲面は、前記羽根車の回転方向に凸となっていることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記循環ポンプの前記羽根車は、2300rpm以上、4200rpm以下の回転速度で駆動することを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    散水時の前記循環ポンプは、水の循環流量が35L/min以上、68L/min以下であることを特徴とするドラム式洗濯機。
  4. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記羽根車は、円盤状のベース板と、このベース板の中心に設けられ、回転中心となる棒状の羽根ボスと、この羽根ボスを中心に等間隔に設けられる複数の羽根と、
    を有し、
    前記羽根は、前記ベース板上に立設され、前記ベース板からの最大高さが羽根ボスの高さに等しい大羽根と、ベース板からの最大高さが羽根ボスの高さよりも低い小羽根と、
    で構成され、
    前記大羽根は、その高さが最も高い羽根ボス側から前記ベース板の外側に向けて徐々に低くなっていることを特徴とするドラム式洗濯機。
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