JP2015062508A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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幸太郎 高橋
龍之介 山口
Ryunosuke Yamaguchi
龍之介 山口
真司 上野
Shinji Ueno
真司 上野
隆敏 宇賀神
Takatoshi Ugajin
隆敏 宇賀神
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克史 友部
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Toshifumi Koike
敏文 小池
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Abstract

【課題】本発明の課題は、洗濯物に対する洗浄性能が従来よりも向上するドラム式洗濯機を提供する。【解決手段】本発明のドラム式洗濯機は、外槽2の底部に溜めた洗濯水を循環させる循環機構と、を備え、前記循環機構は、前記外槽2の底部から前記外槽2の上部へ至る循環流路と、この循環流路の途中に設けられる循環ポンプ24と、を備え、前記外槽の一部に2.5L以上の窪み部を設け、前記循環機構によって前記外槽2の底部に溜めた洗濯水を循環させる際の循環流量を36L/min以上に設定したことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、ドラム式洗濯機に関する。
従来、回転槽(内槽)を内包する水槽(外槽)に設けられた水取り出し口と水戻し口とを水路で繋ぎ、この水路途中に設けられた循環ポンプを駆動することによって、水槽に溜められた洗濯水を循環させながら洗濯を行うドラム式洗濯乾燥機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このドラム式洗濯乾燥機においては、回転槽に投入された洗濯物の洗濯時等に、水取り出し口から一旦水槽外に抜き出された洗濯水が再び水戻し口を介して水槽内に吐出される際に、この洗濯水が回転槽内の洗濯物に掛けられるようになっている。これによりこのドラム式洗濯乾燥機では、水槽内で洗浄水を効率良く衣類に当て浸透させることで洗濯物の洗浄効果が高められる。
また、特許文献2には、洗濯槽の前下部に連接した貯水槽を備え、洗濯水または濯ぎ水は、給水管を介して貯水槽内に給水し、循環水管を介して回転ドラム内に給水する。洗濯槽の後下部に、貯水槽の連設部から離れて集水部を設け、洗濯槽の底板に沿って流下する水は、貯水槽には戻さず、集水部に集めて、連通管及び排水管を経て機外に排出し、洗濯槽の底板に発生し易いカビ類が循環水に混入して回転ドラムに導入され、回転ドラム内の洗濯物に付着する虞れを回避し、カビ類の付着に伴う洗濯物の仕上がり品質の低下を有効に防止している。
特開2009−55999号公報 特開2011−250944号公報
しかしながら、回転槽の回転軸が傾斜しているドラム式洗濯機では、回転槽の回転軸が鉛直方向に向く縦型式洗濯機と比較してその構造上の理由により貯水量が少なくなる。よって、従来のドラム式洗濯機(例えば、特許文献1参照)では、少ない貯水量で洗浄効果を高めるべく洗濯時間を長くすると(洗い上がりまでの洗濯水と洗濯物との接触時間を長くすると)、一旦洗濯水に洗い出された皮脂等の汚れが再び洗濯物に戻る場合がある。そして、特に白ものや薄い柄ものの衣類等は、このようなドラム式洗濯機での洗濯回数を重ねると次第に黒ずんでいく問題がある。
また、洗濯槽の前下部に連接した貯水槽を備えた従来技術(特許文献2)では、洗濯槽の底板に発生し易いカビ類が循環水に混入することを回避し、カビ類の付着に伴う洗濯物の仕上がり品質の低下を防止しているが、貯水槽の貯水量や循環水の循環量と洗浄効果については何ら言及されていない。また、循環量を維持させるための水量を水槽外において確保できるが、貯水槽の大きさについて言及されていない。貯水槽が大きくなると洗濯槽下部の空間が必要となるため、ドラム式洗濯乾燥機本体が大きくなり設置性の問題がある。
したがって、洗濯物に対して洗濯回数を重ねても黒ずむことが防止できる洗浄性能とドラム式洗濯乾燥機本体の設置性に優れたドラム式洗濯機が望まれている。
そこで、本発明の課題は、洗濯物に対する洗浄性能が従来よりも向上させながら設置性に優れたドラム式洗濯機を提供することにある。
本発明者らは、ドラム式洗濯機において、外槽に溜める洗濯水の水量が従来と同じであっても、外槽における洗濯水の循環流量を所定値以上とすることによって、洗濯物に対する洗浄性能が向上することを見出して本発明に到達した。
すなわち、前記課題を解決した本発明は、洗濯水を溜める外槽と、この外槽内に回転可能に設けた洗濯兼脱水槽である内槽と、この内槽を回転駆動する駆動装置と、前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる循環機構と、を備えるドラム式洗濯機において、前記循環機構は、前記外槽の底部から前記外槽の上部へ至る循環流路と、この循環流路の途中に設けられる循環ポンプと、を備え、前記外槽の一部に2.5L以上の窪み部を設け、前記循環機構によって前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる際の循環流量を36L/min以上に設定したことを特徴とする。
本発明のドラム式洗濯機によれば、設置性に優れ、洗濯物に対する洗浄性能が従来よりも向上するドラム式洗濯機を提供することができる。
本発明の第1の実施例のドラム式洗濯乾燥機を示す外観斜視図である。 図1のドラム式洗濯乾燥機の筐体の側板を外してその内部構造を概略的に示す側面図である。 (a)は、図2のIII−III断面図であり、外槽の底部に形成される窪み部の説明図、(b)は、従来のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部に形成される窪み部の説明図である。 (a)は、図1のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図、(b)は、従来のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図である。 図1のドラム式洗濯乾燥機の循環ポンプ及び循環流路を示す斜視図である。 (a)は、循環ポンプと外槽カバーに設けられる循環流路とを接続する蛇腹ホースを示す斜視図、(b)は、外槽カバーに設けられる循環流路を示す斜視図である。 外槽カバーの循環流路に接続されるノズル付近の部分拡大斜視図である。 図1のドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する制御処理の一部を示すフローチャートである。 図1のドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する制御処理の他の一部を示すフローチャートである。 (a)は本発明の第1の実施例のドラム式洗濯乾燥機を使用して洗濯を実施した循環ポンプの回転速度と洗浄比との関係を示すグラフであり、(b)は本発明の第1の実施例のドラム式洗濯乾燥機を使用して洗濯を実施した循環ポンプの回転速度と循環流量との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施例のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図である。
次に、本発明の第1の実施例のドラム式洗濯乾燥機について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施例のドラム式洗濯乾燥機は、通常の洗濯コースと、この洗濯コースの循環流量よりも多い後記の循環流量で洗濯及びすすぎを行う、特に白ものや薄い柄ものの衣類等の洗濯に適した高循環流量コースと、をユーザの選択により実行可能なように構成されている。
まず、主に図1及び図2を参照しながらドラム式洗濯乾燥機の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施例のドラム式洗濯乾燥機を示す外観斜視図である。図2は、図1のドラム式洗濯乾燥機の筐体の側板を外してその内部構造を概略的に示す側面図である。以下の説明における前後上下左右の方向は、図1に示す前後上下左右の方向を基準とする。
符号1は、外郭を構成する筐体である。筐体1は、ベース1hの上に取り付けられており、左右の側板1a,1b、前面カバー1c、背面カバー1d、上面カバー1e、下部前面カバー1fで構成されている。左右の側板1a,1bは、コの字型の上補強材36、前補強材37、後補強材(図示せず)で結合しており、ベース1hを含めて箱状の筐体1を形成している。
符号9は、前面カバー1cの略中央に設けた洗濯物を出し入れするための投入口を塞ぐドアで、前補強材37に設けたヒンジ9cで開閉可能に支持されている。ドア開放ボタン9dを押すことでロック機構(図示せず)が外れて開き、ドア9を前面カバー1cに押し付けることでロックされて閉じる。前補強材37は、後記する外槽2の開口部と同心に、洗濯物を出し入れするための円形の開口部を有している。
符号6は、筐体1の上部中央に設けた操作パネルで、電源スイッチ39と、操作ボタン12,13と、表示器14と、を備える。操作パネル6は、筐体1の下部に設けた制御装置38と電気的に接続している。
符号19は、筐体1内の上部左側に設けた洗剤容器であり、前部開口から引き出し式の洗剤トレイ7の装着が可能となっている。洗剤類を入れる場合は、洗剤トレイ7を図1中の2点鎖線で示すように引き出す。洗剤容器19は、筐体1の上補強材36に固定されている。また、洗剤容器19の左側面のやや後方に出水口19aを有している。従って、洗剤容器19の底面は出水口19aの位置が最も低くなるようなすり鉢状に形成されている。
洗剤容器19の後側には、給水電磁弁16、風呂水吸水ポンプ17、水位センサ34等の給水関連部品が設けられている。洗剤容器19の上部開口には、給水ユニット15を備える。上面カバー1eには、水道栓からの給水ホース接続口16a、風呂の残り湯の吸水ホース接続口17aが設けられている。
符号3は、回転可能に支持された円筒状の洗濯兼脱水槽(内槽)であり、その外周壁及び底壁に通水及び通風のための多数の貫通孔(図示省略)を有し、前側端面には、洗濯物を出し入れするための開口部3aが設けられている。開口部3aの外側には洗濯兼脱水槽3と一体の流体バランサ(図示省略)を備えている。また、洗濯兼脱水槽3の回転中心軸は、水平又は開口部側が高くなるように傾斜している。
符号2は、円筒状の外槽であり、洗濯兼脱水槽3を同軸上に内包し、前面は開口し、後側端面の外側中央にはモータ4が取り付けられる。モータ4の回転軸は、外槽2を貫通し、洗濯兼脱水槽3と結合している。前面の開口部には、外槽2内への貯水を可能にする外槽カバー2dが設けられている。外槽2は、下側をベース1hに固定されたダンパ5で防振支持されている。符号10はゴム製のベローズであり、ドア9を閉じることで外槽2を水封する。
外槽2の側面後部には、外槽2内へ水や洗剤類を供給する給水口2aが設けられている。給水口2aと洗剤容器19の出水口19aとは、ゴム製の蛇腹ホース20で接続されている。
外槽2の底側内周面には、凹状の窪み部2fが外槽2の軸方向に延在するように設けられている。この窪み部2fの幅Wkは200mm、深さHは50mm、奥行きLは250mmで容積が2.5Lである。また、この窪み部2fの底面は、前側から後側に下がる傾斜面になっており、窪み部2fの後側には排水口21が設けられている。排水口21には継手21aを介して蛇腹ホース22が接続されている。窪み部2fの前側には底部循環水の流入口18が設けられている。
符号26は、排水ホースであり、後記する循環ポンプ24の出水ポート23b(図4(a)参照)にその一端が接続され、その他端側は機外に延出している。符号25は、排水ホース26の機内での延在途中に設けられた排水弁である。
図3(a)は、図2のIII−III断面図であり、外槽の底部に形成される窪み部の説明図、図3(b)は、従来のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部に形成される窪み部の説明図である。
図3(a)に示すように、窪み部2fの上部には、窪み部2fの幅の略半分を覆うように外槽2の外周壁の内周面から連続する隔壁Wが形成されている。隔壁Wは洗濯兼脱水槽3の脱水時の回転方向Rに対して対抗する方向に洗濯兼脱水槽3の外周面に沿うように延出している。排水口21及び流入口18は、窪み部2fの幅方向の中心から洗濯兼脱水槽3の回転方向Rにずれた位置に形成されている。これにより排水口21と流入口18の上部には隔壁Wが配置されることとなる。
窪み部2fは、脱水時に洗濯兼脱水槽3の回転による遠心力で、洗濯兼脱水槽3の貫通孔(図示省略)から外槽2の内周面側に向かって水が出ていく際に、洗濯兼脱水槽3の回転方向Rと同一方向に流れる水を受け止め、排水口21へ導く。隔壁Wは、窪み部2fへ入った水が再び外槽2内に戻らないように堰き止める作用効果を発揮する。
図3(b)に示す従来のドラム式洗濯乾燥機の窪み部2fの容積が1〜1.5L(窪み部2fの幅Wkは120mm、深さHは50mm、奥行きLは250mm)程度であるのに対して、図3(a)に示す本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機Sの窪み部2fの容積は、2.5L以上となるように設定されている。
つまり、図3(a)に示す窪み部2fと、図3(b)に示す窪み部2fとの対比から明らかなように、本実施例での窪み部2fは、外槽2の周方向に幅広に形成されている。
これにより、ドラム式洗濯乾燥機Sは、従来のドラム式洗濯乾燥機よりも外槽2における貯水量が増大する。
なお、図3(b)中、符号2は外槽、符号Wは隔壁、符号3は洗濯兼脱水槽、符号Rは洗濯兼脱水槽3の脱水時の回転方向、符号21は排水口、符号18は流入口である。
次に参照する図4(a)は、図1のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図、図4(b)は、従来のドラム式洗濯乾燥機における外槽の底部から循環ポンプに向かう循環流路を示す平面図である。
図4(a)に示すように、本実施例での排水口21の継手21aは、蛇腹ホース22との接続部が排水口21から左側に向かって突出するように形成されている。そして、蛇腹ホース22の一端が継手21aに接続され、蛇腹ホース22の他端が循環ポンプ24の入水ポート23aに接続される。
本実施例での蛇腹ホース22は、特許請求の範囲にいう「循環流路」の一部を構成しており、蛇腹ホース22の内径は、35mm以上、望ましくは37〜50mm程度に設定される。ちなみに、この蛇腹ホース22の内径は、蛇腹の山径(蛇腹の狭小部の内径)で規定される。
また、蛇腹ホース22の長さは、400mm以下、望ましくは150〜300mm程度に設定される。ちなみに、蛇腹ホース22の長さは、継手21aの出口から循環ポンプ24の入水ポート23aの入口までの間で延びる蛇腹ホース22の長さで規定される。
ちなみに従来のドラム式洗濯乾燥機での継手21aは、図4(b)に示すように、後側に向かって突出するように形成されている。そして、継手21aと入水ポート23aとの間で延在する従来の蛇腹ホース22aの長さは、460mm程度であり、この従来の蛇腹ホース22aの内径は、30mm程度である。
図4(a)及び(b)中、符号23bは、循環ポンプ24の出水ポートであり、符号44は、外槽カバー2dの後記する循環流路27(図6(a)参照)に向けて水を吐出する吐出ポートであり、符号45は、循環ポンプ24から外槽2(窪み部2f)内に水を送り込む吐出ポートである。
再び図2に戻って、外槽2の後部端面の最下部にはエアトラップ2eが設けられており、チューブ35で水位センサ34と接続し、外槽2内の水位を検出する。
外槽2とベース1hとの間には、循環ポンプ24、フィルタケース23、排水弁25が設けられている。フィルタケース23は、前側に開口部を有する円筒状で、内部に着脱可能なフィルタ(図示省略)が装着されており、洗濯水中の異物や糸くずを捕集する。フィルタケース23は、下部前面カバー1fに設けた扉1gを開け、取手23dを回すことでフィルタ(図示省略)を容易に着脱できるようになっている。このフィルタケース23は、前側が高くなるように傾斜している。
符号29は乾燥ダクトであり、筐体1の背面内側に配置されている。この乾燥ダクト29は、外槽2の後部に設けた吸気口にゴム製の蛇腹ホース29aで接続されている。乾燥ダクト29内には、水冷除湿機構(図示せず)が内蔵されている。
ちなみに、乾燥運転時には、図示しないヒータ、送風ファン等により洗濯兼脱水槽3内に温風が吹き込まれ、洗濯物から水分が蒸発する。高温多湿となった空気は、乾燥ダクト29に吸い込まれ、前記の水冷除湿機構で冷却除湿されて低温空気となり、図示しないヒータで加熱されてから洗濯兼脱水槽3内に吹き込まれる。
次に参照する図5は、図1のドラム式洗濯乾燥機の循環機構を構成する循環ポンプ及び循環流路を示す斜視図である。
図5に示すように、循環ポンプ24は、フィルタケース23と一体に形成されるケーシング42と、循環ポンプモータ47とを備えて構成されている。ケーシング42には、前記したように、吐出ポート44,45、入水ポート23a(図4(a)参照)、及び出水ポート23b(図4(a)参照)が形成されている。
吐出ポート44は、蛇腹ホース41を介して外槽カバー2dの内側周壁に設けられた後記する循環流路27(図6(b)参照)に繋がっている。
なお、この蛇腹ホース41及び循環流路27は、前記の蛇腹ホース22(図4(a)参照)と共に、特許請求の範囲にいう「外槽の底部から外槽の上部へ至る循環流路」を構成している。
循環流路27は、外槽カバー2dの上方内側に設けられた後記ノズル27a(図6(b)参照)に接続されている。
吐出ポート45は、蛇腹ホース40を介して継手18aに接続されている。この継手18aは、外槽2の底部の窪み部2f(図3(a)参照)に臨むように形成された流入口18に設けられている。
排水弁25(図2参照)を閉じた状態で循環ポンプ24の循環ポンプモータ47が正回転すると、外槽2内の洗濯水は排水口21(図3(a)参照)から蛇腹ホース22を通り、フィルタケース23内のフィルタ(図示省略)で異物が除去される。その後、洗濯水は、循環ポンプ24に入り、吐出ポート44から吐出され、循環流路27に送り込まれ、後記するノズル27a(図6(a)参照)から洗濯兼脱水槽3(図2参照)内に散水される。
循環ポンプ24の循環ポンプモータ47が逆回転すると、外槽2内の洗濯水は排水口21(図3(a)参照)から蛇腹ホース22を通り、フィルタケース23内のフィルタ(図示省略)で異物が除去される。その後、洗濯水は、循環ポンプ24に入り、吐出ポート45から吐出され、蛇腹ホース40及び継手18aを介して外槽2内に戻る。
また、排水弁25(図2参照)が開かれると、外槽2内の洗濯水は、フィルタケース23内のフィルタ(図示省略)を通り、排水ホース26から機外へ排水される。
ちなみに、本実施例での循環ポンプモータ47は、後記する循環流量を確保するために、3000〜5000r/minの回転速度で回転可能となっている。この回転速度は、後記するように制御装置38(図2参照)で制御されることとなる。
次に参照する図6(a)は、循環ポンプと外槽カバーに設けられる循環流路とを接続する蛇腹ホースを示す斜視図、図6(b)は、外槽カバーに設けられる循環流路を示す斜視図である。図7は、外槽カバーに設けられる循環流路に接続されるノズル付近の部分拡大斜視図である。
図6(a)及び(b)に示すように、循環ポンプ24の吐出ポート44にその一端が接続される蛇腹ホース41は、その他端が循環流路27の入口ポート2gに接続される。
この入口ポート2gは、図6(b)に示すように、外槽カバー2dの外周面に形成されている。
本実施例での循環流路27は、図6(a)に示すように、樹脂製の外槽カバー2dの内側周壁に一体に成形された管状通路で構成されている。この循環流路27は、外槽カバー2dの開口に沿うように形成され、外槽カバー2dの上部に形成されるノズル27aに接続されている。この循環流路27の断面形状は、特に制限はなく、円形、楕円形、多角形等とすることができる。循環流路27の断面積は、円形のものに換算して直径25mm以上相当のものが望ましい。
本実施例の循環流路27によれば、外槽カバー2dの内側周壁に設けられているので、従来の、例えば外槽カバー2dの外側周壁に設けられる塩化ビニル管等で形成されるものと異なって、破損するおそれが一段と少なく、また万一破損したとしても外槽2の外側に洗濯水が漏れ出ることは無い。また、循環流路27は、外槽カバー2dと一体成形されているので従来のものよりも部品点数が少なくて済む。
ノズル27aは、循環ポンプ(図5参照)の吐出ポート44から吐出される洗濯水を外槽カバー2dの上部から洗濯兼脱水槽3(図2参照)内に向けて噴射するものである。
このノズル27aは、図7に示すように、その開口がスリット状に形成されており、洗濯水を薄膜状に広げて噴射できるようになっている。また、洗濯水の循環流量が従来よりも増加するので、このノズル27aのスリット幅(隙間幅)を従来よりも幅広にしても噴射の勢いが弱まることがない。よって、このスリット幅(隙間幅)を3mm以上とすることができ、糸くず等によるノズル27aの閉塞がより確実に防止される。
また、外槽カバー2dには、循環流路27と連通する小孔Hがノズル27aに隣接するように形成されている。洗濯水が循環流路27を通じてノズル27aから噴射される際に、この小孔Hからはベローズ10の裏側に向けて洗濯水が噴射される。
この小孔Hから噴射される洗濯水は、ベローズ10の裏側を上部から下部に向かって流れる際に、ベローズ10の裏側に付着した糸くず等を洗い流すこととなる。
次に、制御装置38(図2参照)について説明する。
制御装置38は、マイクロコンピュータ、駆動回路等を備えるとともに、図2に示す操作ボタン12,13のオンオフ信号や各種センサから出力信号の入力回路等も備える。また、マイクロコンピュータは、ユーザの操作や、洗濯工程、乾燥工程での各種情報信号を受ける。マイクロコンピュータは、駆動回路を介して、モータ4、給水電磁弁16、排水弁25、送風ファン(図示省略)等に接続され、これらの開閉、回転、通電を制御する。また、ユーザにドラム式洗濯乾燥機Sに関する情報を知らせるために、表示器14やブザー(図示省略)等をも制御する。
図8は、図1のドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する制御処理の一部を示すフローチャートである。図9は、図1のドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する制御処理の他の一部を示すフローチャートである。
図8に示すように、ユーザの操作により電源スイッチ39(図1参照)がオンになると、制御装置38は、ドラム式洗濯乾燥機Sの状態確認を行うと共にドラム式洗濯乾燥機Sの初期設定を行う(ステップS101)。
ユーザの操作ボタン13の操作に応じて、制御装置38は洗濯コースを設定する(ステップS102)。つまり、通常の洗濯コース、又はこの洗濯コースの循環流量よりも大きい循環流量で洗濯及びすすぎを行う高循環流量コース(白もの洗濯コース)のいずれかが選ばれる。
通常の洗濯コースの循環流量は、15〜20L/minの範囲内で予め設定される。また、高循環流量コースの循環流量は、36L/min以上に設定されている。この循環流量は、洗濯水の循環時に蛇腹ホース22内を流れる洗濯水の循環流量で規定することができる。
なお、循環流量の上限はないが、後記するように、52L/minを超えるとその増加分に見合う洗浄性能の向上が認められない場合があるので、循環流量は、36〜52L/minに設定することもできる。
本実施例における「通常の洗濯コース」の循環流量は、制御装置38が循環ポンプモータ47の回転速度を2300〜2800r/minに設定することで前記範囲内(15〜20L/min)に維持される。
また、「高循環流量コース」の循環流量は、制御装置38が循環ポンプモータ47の回転速度を3000〜5000r/minに設定することで前記範囲(36L/min以上)に維持される。
なお、本実施例での洗濯コースの設定(ステップS102)は、「通常の洗濯コース」と「高循環流量コース」とで、循環流量の設定範囲が前記のとおり異なることのみを想定しているので、以下では「高循環流量コース」が選択された場合についてのみ説明し、「通常の洗濯コース」が選択された場合の説明は省略する。
次に、ステップS103では、制御装置38は、操作パネル6のスタートスイッチとしての操作ボタン12からの指示入力を監視して、スタートスイッチ信号の有無を確認する。確認されなかった場合(ステップS103の「無」の場合)は、ステップS103を繰り返す。そして、制御装置38は、スタートスイッチ信号を確認した場合(ステップS103の「有」の場合)には、ステップS104に進んで、洗剤量の検出処理を実行する。
この洗剤量検出は、洗濯水を給水する前の乾布状態において、洗濯兼脱水槽3を一方向に回転させたときに、規定の第1の回転速度から規定の第2の回転速度まで増速する間のモータ4の駆動電流積算値に基づいて洗濯物の質量を検出する。そして、検出した洗濯物の質量に基づいて使用する洗剤の適量(洗剤量)が算出されてこの洗剤量検出の工程(ステップS104)が実施される。洗剤量の算出は、洗濯物の質量と使用される洗剤量との関係を規定する対照テーブルを制御装置38が参照することによって行われる。
制御装置38は、算出した洗剤量を操作パネル6の表示器14に表示する(ステップS105)。ユーザがこの表示の洗剤量を洗剤トレイ7へ投入し、予め定められた所定時間(例えば1分間)が経過すると、制御装置38は、給水電磁弁16を開いて洗剤トレイ7に散水する。これにより外槽2内に洗剤が供給される(ステップS106)。
次に、制御装置38は、外槽2内の水位が予め設定した洗剤溶かし水位にまで達した際に給水電磁弁16を閉じて給水を停止する(ステップS107)。
そして、制御装置38は、循環ポンプモータ47を逆回転させることで、外槽2内の水を蛇腹ホース22及び蛇腹ホース40を介して循環させる。これにより外槽2の底部及び窪み部2fに溜まっている洗剤が溶かされることとなる(ステップS108)。
ステップS109では、給水電磁弁16を制御して、外槽2内の洗濯水の水位を上昇させるとともに、洗濯兼脱水槽3を所定の回転数で回転させ、衣類の入れ替えを行う、回転給水工程を実行する。具体的には、制御装置38が、給水電磁弁16を開弁しつつ、モータ4を制御して洗濯兼脱水槽3を略40r/minで回転させるとともに、循環ポンプモータ47を3000r/min未満の回転速度(例えば2600r/min)で回転させる。これにより、排水口21から吸込まれた洗濯水が、外槽2の開口部に設けられたノズル27aから洗濯兼脱水槽3の内部に吐出され、洗濯兼脱水槽3の内部の洗濯物に浸み込ませる。そして、外槽2内の洗濯水の水位が、所定の水位まで上昇すると、給水を停止させる(給水電磁弁16を閉弁する)。
ステップS110では、循環流量を多くして洗濯水を洗濯物に十分な浸み込ませつつ、浸み込んだ洗濯水が洗濯兼脱水槽3の回転による遠心力で洗濯物を通過するときの流体力を利用して汚れの一部を除去する、前洗い(第1の攪拌工程)が実行される。具体的には、制御装置38が、モータ4を制御して、洗濯兼脱水槽3を60r/min以上の回転数(例えば100r/min)で回転させることにより、洗濯兼脱水槽3の内部の洗濯物を遠心力で洗濯兼脱水槽の外周壁内面に張り付け、洗濯兼脱水槽3の上方から落下したときに発生する機械的な力が加わることを防止する。
この際、制御装置38は、循環ポンプモータ47を所定の回転速度(3000〜5000r/min)で正回転させ、洗濯水の循環流量が36L/min以上となるようにする。このように、洗濯兼脱水槽3を回転させながら、循環ポンプモータ47を回転することによって、外槽2の洗濯水が蛇腹ホース22、蛇腹ホース41、循環流路27、及びノズル27aを介して洗濯兼脱水槽3内の洗濯物に降り掛けられる。
次に、ステップS111では、洗濯兼脱水槽3の回転により洗濯兼脱水槽3内の下方に溜まった洗濯物を持ち上げて、洗濯兼脱水槽3内の上方から落下させることにより、洗濯物に機械的な力を与えてたたき洗いをする、本洗い工程(第2の攪拌工程)を実行する。具体的には、制御装置38が、モータ4を制御して、洗濯兼脱水槽3を60r/min以下の回転数(例えば40r/min)で正逆交互回転(正逆合わせて毎分35回転から45回転)させることにより、洗濯兼脱水槽3の内部の洗濯物をたたき洗いする。
この際、制御装置38は、循環ポンプモータ47を所定の回転速度(3000〜5000r/min)で正回転させ、前記と同様に外槽2の洗濯水を前記の循環流量でノズル27aから洗濯物に降り掛ける。最後に、制御装置38は、循環ポンプ24の運転を停止して洗濯水の循環を止め、洗濯兼脱水槽3を短周期で正逆交互回転させながら、洗濯物をほぐす運転を所定時間行って本洗い工程(ステップS111)を終了させる。
図9に示すように、ステップS111(図8参照)に続いて実行されるステップS112では、制御装置38は、第1回目のすすぎを実行する。
このすすぎでは、制御装置38は、まず排水弁25を開いて外槽2内の水を排水する。制御装置38は、排水が完了したことを水位センサ34で検知した後、洗濯兼脱水槽3を一方向(本実施例では、ドラム式洗濯乾燥機Sの前方(正面)から見て反時計方向)に回転させて洗濯物に含まれている洗濯水を遠心脱水する。
その後、制御装置38は、給水電磁弁16を開いて水道水を外槽2内に給水する。次に、本洗い工程(ステップS111)と同様に、洗濯兼脱水槽3を反転回転(毎分35回転から45回転)させながら、循環ポンプモータ47を正回転させて、外槽2の底部に溜まったすすぎ水をノズル27aから洗濯物に振り掛けるように循環し、すすぎを実行する。すすぎ水の循環流量は、本洗い工程(ステップS111)での循環流量と同様に36L/min以上に設定する。この循環流量は、前記と同じ理由で36〜52L/minに設定することもできる。
次に、制御装置38は、洗濯兼脱水槽3の回転と循環ポンプ24の運転を停止した状態で外槽2の底部に溜まるすすぎ水の水位を水位センサ34で検出しながら水位が設定水位を越えないように補給水を行う。
そして、洗濯兼脱水槽3を反転回転(毎分35回転から45回転)させながら、循環ポンプモータ47を正回転させて、外槽2の底部(窪み部2f)に溜まったすすぎ水をノズル27aから洗濯物に振り掛けるように循環し、すすぎを実行する。
すすぎ水の循環流量は、36L/min以上に設定する。この循環流量は、前記と同じ理由で36〜52L/minに設定することもできる。その後、循環ポンプ24を停止してすすぎ水の循環を止めた状態で、制御装置38は、洗濯兼脱水槽3を短周期で正逆回転させ、ほぐし運転を行う。
ステップS113では、外槽2内に柔軟仕上げ剤が投入される以外は、第1回目のすすぎ工程(ステップS112)と同様のすすぎ工程(第2回目のすすぎ工程)が行われる。
ステップS114では、脱水処理が実行される。制御装置38は、排水弁25を開放としたままの状態で洗濯兼脱水槽3を一方向(本実施例では、ドラム式洗濯乾燥機Sの前方(正面)から見て反時計方向)に回転させて洗濯物に含まれている洗濯水を遠心脱水する。
次いで、ユーザの選択により、乾燥工程(ステップS115)が実行される場合には、制御装置38は、排水弁25を開放したままの状態で、洗濯工程と同様に、洗濯兼脱水槽3を正逆回転させる。そして、制御装置38は、乾燥ダクト29の途中に設けた送風ファンを運転することによって外槽2内の空気を乾燥ダクト29内に吸い出す。
この乾燥ダクト29内を通過する空気は、乾燥ダクト29内に設置した除湿機構から流れ落ちる冷却水と接触して冷却された後、リントフィルタを通して同伴する糸屑等が捕集される。そして、この空気は、ヒータによって加熱された後に温風吹き出し口から洗濯兼脱水槽3内に吹き込まれ、これにより洗濯兼脱水槽3内の洗濯物は乾燥する。以上のような一連の各工程が実施されることでこの制御装置38によるドラム式洗濯乾燥機Sの洗濯・乾燥運転工程が終了する。
次に、本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機Sの作用効果について説明する。
従来のドラム式洗濯乾燥機の洗濯水の循環流量は、一般に15〜20L/min程度に設定されているところ、本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機Sでは、循環流量が36L/min以上に設定可能な構成となっている。
具体的には、洗濯水の循環流路を構成する配管のうち、少なくとも、外槽2から洗濯水を抜き出すように外槽2の排水口21と循環ポンプ24とを接続する、循環ポンプ24の上流側にある蛇腹ホース22の内径が35mm以上、望ましくは37〜50mmに設定され、この蛇腹ホース22の長さが400mm以下、望ましくは、150〜300mmに設定されている。
そして、循環ポンプ24の循環ポンプモータ47としては、その回転速度3000r/min以上、望ましくは、3800〜5000r/minを実現可能なものが使用されている。
なお、循環ポンプ24から外槽カバー2dに向けて洗濯水を送り込む、循環ポンプ24の下流側にある蛇腹ホース41の内径は、20以上、望ましくは、25〜35mm程度に設定されている。
このような本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機Sでは、外槽2の排水口21から循環ポンプ24への洗濯水の戻りが良好となることで、洗濯水の循環流量が向上することとなる。そして、このドラム式洗濯乾燥機Sによれば、従来のドラム式洗濯乾燥機(例えば、特許文献1参照)と比較して外槽2内に貯留される洗濯水の水量がたとえ同じであっても、外槽2における洗濯水の循環流量を前記範囲に設定することによって洗濯物に対する洗浄性能を向上させることができる。たとえ外槽2の貯水量が従来のドラム式洗濯乾燥機と同じであってもこのドラム式洗濯乾燥機Sでは従来よりも黒ずみ等に対する洗浄性能が向上するのは、ノズル27aから洗濯物に噴射される洗濯水の水量を増加させることによって、洗濯時間(洗濯水と洗濯物との接触時間)を短くすることができ、洗濯水に一旦洗い出された皮脂等の汚れが洗濯物に再び戻る量が低く抑えられることによるものと考えられる。
また、このドラム式洗濯乾燥機Sによれば、洗濯時間(洗濯水と洗濯物との接触時間)を短くすることができるので、洗濯兼脱水槽3内で洗濯物の動き、具体的には洗濯物がリフターによって持ち上げられ、落下する動作の回数が低減され、洗濯後のごわつき感を抑えることができる。特に、前洗い工程において、洗濯兼脱水槽3を60r/min以上の回転数で回転させることで、洗濯物を洗濯兼脱水槽3に張り付かせ、たたき洗いを抑制することにより、ごわつき感が低減する。なお、前洗い工程において、たたき洗いを抑制したことで低下する洗浄性能は、循環流量の増加により補うことが可能となっている。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施例では、蛇腹ホース41として、その内径が前記所定範囲となるものを使用することを想定しているが、循環流量を36L/min以上に設定することができれば、従来と同様の内径のものを使用することもできる。
前記実施例では、蛇腹ホース22,41を使用しているが、これらの循環流路を形成する配管は、円形断面のものに限定されずに、楕円、多角形等の様々のものを使用することができる。この際、配管の断面積は、円形のものに換算した際に前記内径となるようなものを使用することができる。
また、前記実施例では、外槽カバー2dの循環流路27が入口ポート2gから外槽カバー2dの開口に沿って略半周にわたって延在するものを想定しているが、外槽カバー2dの開口の略全周にわたって延在するものであってもよい。また、前記循環流路27は、入口ポート2gから外槽カバー2dの開口に沿って一方向に向かって延在しているが、入口ポート2gから二方向に分岐するように外槽カバー2dの開口に沿って延在する構成とすることもできる。このような分岐型の循環流路27によれば、ノズル27aの配置箇所を外槽カバー2dの開口に沿って2箇所以上配置することができる。この場合、各ノズル27aは、外槽カバー2dの開口の上部を0時位置とした場合に、3時位置から9時位置の間に設けることが望ましい。
<実施例>
次に、実施例に基づいて本発明について更に具体的に説明する。
本実施例では、図1に示すドラム式洗濯乾燥機Sの循環流量と洗浄比との関係を検証した。
ドラム式洗濯乾燥機Sの蛇腹ホース22の内径は40mmであった。蛇腹ホース22の長さは270mmであった。外槽カバー2dの循環流路27の断面積は、断面を円形のものに換算した際の内径が25mm相当となるものを使用した。洗濯物としてはJIS試験布4.5kgを使用した。なお、洗剤は、その1.8gを水1Lで予め溶解したものを使用した。
そして、循環ポンプ24の回転速度を3000〜6000r/minの範囲内で変化させて洗濯を実施した際の洗浄比を測定した。その結果を図10(a)に示す。 なお、「洗浄比」とは、供試洗濯機の洗浄度と標準洗濯機の洗浄度の比であり、日本工業規格『家庭用電気洗濯機の性能測定方法(JIS C9811)』に規定されている。つまり、洗浄比が高いほど、洗浄性能が高くなる。
図10(a)の実線で示すグラフは、本発明の第1の実施例のドラム式洗濯機Sに用いた循環ポンプ24の回転速度と洗浄比との関係を示すグラフであり、図10(a)の破線で示す値は、従来のドラム式洗濯機の運転工程における洗浄比の値(洗浄比=1.11)を示す。
また、図10(b)の実線で示すグラフは、本発明の第1の実施例のドラム式洗濯機Sに用いた循環ポンプ24の回転速度と蛇腹ホース22における洗濯水の循環流量との関係を示すグラフであり、図10(b)の破線で示す値は、従来のドラム式洗濯機に用いた循環ポンプの回転速度と循環流量との関係を示すグラフである。図10(b)に示すように、本実施例に係るドラム式洗濯機Sに用いた循環ポンプ24は、循環流量の最大値が大きな循環ポンプを用いている。
図10(a)に示すように、循環ポンプ回転速度を高くするほど(循環流量を大きくするほど)、洗浄比(洗浄性能)が向上する。循環ポンプ回転速度3000r/minで従来のドラム式洗濯機と同等の洗浄比(洗浄性能)が得られる。また、循環ポンプ回転速度4000r/min付近で洗浄比(洗浄性能)の上昇が飽和する。
したがって、循環ポンプ回転速度は、3000r/min以上4000r/min以下とすることが望ましい。循環ポンプ回転速度を3000r/min未満とすると、従来のドラム式洗濯機よりも洗浄比(洗浄性能)が低下して好ましくない。また、循環ポンプ回転速度を4000r/minよりも大きくしても、洗浄比(洗浄性能)の上昇はわずかであるが、消費電力は増大するので好ましくない。また、図10(b)を参照して、換言すると、循環ポンプ24の循環流量は、36L/min以上52L/min以下とすることが望ましい。
以上のことから、ドラム式洗濯乾燥機Sによれば、循環流量が36L/min以上に設定されることで従来以上の洗濯性能を発揮することが検証された。
なお、前記実施例の窪み部2f(図2および図3(a)参照)の容積は2.5Lに設定している。これは循環ポンプ24の流量が52L/minの場合、連続運転する循環ポンプ24の吸込み側に空気が巻き込まれないように水量を確保するためである。吐出ポート44からノズル27aまでの流路容積は0.35Lあり、循環ポンプ24が駆動して洗濯水が吐出ポート44からノズル27aに到達する時間が0.4秒、ノズル27aから吐出した洗濯水が洗濯物に散水され窪み部2fに戻るまでの時間が2.5秒、合計2.9秒間に必要な水量が2.5Lである。この2.5Lの水量を貯水する容積を確保するため、外槽2の底側内周面に凹状の窪み部2fが外槽2の軸方向に延在するように設けられている。この窪み部2fの奥行きLは、最大250mmである。深さHは、最大50mmである。奥行きLや深さHをさらに大きくすると外槽2の奥行きや外槽2とベース1hとの距離を大きくする必要があり、筐体1の奥行きや高さが大きくなる。これに伴ってドラム式洗濯乾燥機Sの設置性が悪化する。よって、窪み部2fの容積を2.5L以上とするためには幅Wkが200mm以上必要となる。幅Wkはダンパ5の固定部にぶつからないよう広げることができ、また、外槽2の直径が大きいほど広くすることが可能となる。本実施例の場合、外槽2の内径(φ570mm)に対する幅Wkの割合は35%である。よって、幅Wkを外槽2の内径に対し35%以上にすれば窪み部2fの容積を2.5L以上とすることが出来る。
以上のことから、ドラム式洗濯乾燥機Sによれば、循環流量が52L/min以下の設定の場合、循環ポンプ24の吸込み側に設置される窪み部2fの容積を2.5L以上にすることで循環ポンプ24の吸込み側に空気が巻き込まれないように水量が確保され、循環ポンプ24の連続運転が可能となる。また、窪み部2fの幅Wkを外槽2の内径に対し35%以上にすれば筐体1の大きさを変えずに窪み部2fの容積を2.5L以上とすることが出来、ドラム式洗濯乾燥機Sの設置性の悪化を防ぐことが出来る。
次に、本発明の第2の実施例のドラム式洗濯乾燥機について、図11を参照しながら説明する。第1の実施例の図4(a)と異なる点は、排水口21から入水ポート23aの間の蛇腹ホース22を並列に接続したことである。
このような本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機Sでは、排水口21から入水ポート23aの間の流路抵抗が低減され、外槽2の排水口21から循環ポンプ24への洗濯水の戻りがさらに良好となることで、洗濯水の循環流量が向上することとなる。そして、このドラム式洗濯乾燥機Sによれば、第1の実施例のドラム式洗濯乾燥機と同様に洗濯物に対する洗浄性能を向上させることができる。
また、排水口21から循環ポンプ24までの蛇腹ホース22を複数設けることにより蛇腹ホース22の流路容積が増加し、循環ポンプ24の吸込み側に必要な貯水の機能を果たす。これによって、第1の実施例と同様に循環ポンプ24の吸込み側に必要な2.5L以上の貯水は、図3(a)に示す窪み部2fの容積を小さくしても確保することが可能となる。従って、図1に示す筐体1の大きさを変えずに済むためドラム式洗濯乾燥機Sの設置性の悪化を防ぐことが出来る。
2 外槽
2d 外槽カバー
2e エアトラップ
2f 窪み部
2g 入口ポート
3 洗濯兼脱水槽(内槽)
18 流入口
18a 継手
19a 出水口
20 蛇腹ホース
21 排水口
21a 継手
22 蛇腹ホース
23a 入水ポート
23b 出水ポート
24 循環ポンプ
25 排水弁
27 循環流路
27a ノズル
29a 蛇腹ホース
34 水位センサ
38 制御装置
40 蛇腹ホース
41 蛇腹ホース
42 ケーシング
44 吐出ポート
45 吐出ポート
47 循環ポンプモータ
S ドラム式洗濯乾燥機

Claims (5)

  1. 洗濯水を溜める外槽と、
    この外槽内に回転可能に設けた洗濯兼脱水槽である内槽と、
    この内槽を回転駆動する駆動装置と、
    前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる循環機構と、を備え、
    前記循環機構は、前記外槽の底部から前記外槽の上部へ至る循環流路と、
    この循環流路の途中に設けられる循環ポンプと、を備え、
    前記外槽の一部に2.5L以上の窪み部を設け、
    前記循環機構によって前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる際の循環流量を36L/min以上に設定したことを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 洗濯水を溜める外槽と、
    この外槽内に回転可能に設けた洗濯兼脱水槽である内槽と、
    この内槽を回転駆動する駆動装置と、
    前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる循環機構と、を備え、
    前記循環機構は、前記外槽の底部から前記外槽の上部へ至る循環流路と、
    この循環流路の途中に設けられる循環ポンプと、を備え、
    前記外槽から前記循環ポンプ吸込みまでの間に2.5L以上の貯水量を設け、
    前記循環機構によって前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる際の循環流量を36L/min以上に設定したことを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 洗濯水を溜める外槽と、
    この外槽内に回転可能に設けた洗濯兼脱水槽である内槽と、
    この内槽を回転駆動する駆動装置と、
    前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる循環機構と、を備え、
    前記循環機構は、前記外槽の底部から前記外槽の上部へ至る循環流路と、
    この循環流路の途中に設けられる循環ポンプと、を備え、
    前記外槽の一部に前記外槽内径の35%以上の幅を有する窪み部を設け、
    前記循環機構によって前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる際の循環流量を36L/min以上に設定したことを特徴とするドラム式洗濯機。
  4. 洗濯水を溜める外槽と、
    この外槽内に回転可能に設けた洗濯兼脱水槽である内槽と、
    この内槽を回転駆動する駆動装置と、
    前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる循環機構と、を備え、
    前記循環機構は、前記外槽の底部から前記外槽の上部へ至る循環流路と、
    この循環流路の途中に設けられる循環ポンプと、を備え、
    前記外槽から前記循環ポンプまでの循環流路を複数設け、
    前記循環機構によって前記外槽に溜めた洗濯水を循環させる際の循環流量を36L/min以上に設定したことを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 請求項1および請求項4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機において、
    前記循環ポンプを3000r/min以上の回転速度で運転したことを特徴とするドラム式洗濯機。
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