JP2015052027A - 付加硬化性液状シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム硬化物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]
(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を分子鎖末端に含有し、分子鎖途中にアルケニル基を含有しない、25℃での粘度が30,000〜200,000mPa・sであるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン: 100質量部
(B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の一価炭化水素基)とSiO2単位を含有し、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、かつ5×10-3〜1×10-4モル/gのビニル基を含有する樹脂質共重合体: 0.1〜20質量部
(C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.2〜20質量部
(D)BET法による比表面積が130m2/g以上であるヒュームドシリカ:
30〜60質量部
(E)アルケニル基を含有するシラン及びシラザン化合物から選ばれる少なくとも1種のシリカ表面処理剤: ヒュームドシリカ100質量部に対して0.01〜5質量部
(F)付加反応触媒: 触媒量
を含有してなり、デュロメーターA硬度計による硬度が75以上であり、かつ切断時伸びが300%以上であるシリコーンゴム硬化物を与える付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[2]
(E)成分が1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンである[1]記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[3]
更に、(G)アルケニル基を含有しないシリカ表面処理剤を(D)成分100質量部に対し1〜40質量部含有する[1]又は[2]記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[4]
更に、(H)アルケニル基を含有するシロキサン単位が全シロキサン単位中の1〜100モル%であり、分子鎖途中にアルケニル基を含有する、25℃での粘度が200,000mPa・s以下であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンを(A)成分100質量部に対して0.01〜20質量部含有する[1]〜[3]のいずれかに記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[5]
(H)成分が1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンである[4]記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[6]
25℃での粘度が50〜5,000Pa・sの範囲であり、液状射出成形用である[1]〜[5]のいずれかに記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[7]
引裂き強度が8kN/m以上であるシリコーンゴム硬化物を与えるものである[1]〜[6]のいずれかに記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物を加熱硬化してなる、デュロメーターA硬度計による硬度が75以上であり、かつ切断時伸びが300%以上であるシリコーンゴム硬化物。
[(A)成分]
まず、(A)成分の、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を分子鎖末端に含有し、分子鎖途中にアルケニル基を含有しないオルガノポリシロキサンは、本組成物の主剤(ベースポリマー)として作用するものであり、このオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(I)で示されるものの1種又は2種以上を用いることができる。
R1 aSiO(4-a)/2 ・・・(I)
(式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
(B)成分の樹脂質共重合体(いわゆる、シリコーンレジン)は、本組成物の硬化物に、高硬度でありながら、高伸張性、高引張り強度及び高引裂き強度を付与するために配合するものであって、R3SiO1/2単位(1官能性シロキシ単位)とSiO2単位(4官能性シロキサン単位)を主成分とする、本質的に三次元網状(レジン状)構造の樹脂質共重合体である。ここで、Rは、非置換又は置換の一価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、Rで示される一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
(C)成分は、一分子中にケイ素原子と結合する水素原子(SiH基)を少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜200個程度)有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、分子中のSiH基が前記(A)成分、(B)成分及び(E)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基とヒドロシリル付加反応により架橋し、組成物を硬化させるための硬化剤として作用するものである。この(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(II)
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 ・・・(II)
(式中、R2は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、1分子中に少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜200個)、より好ましくは3〜100個、更に好ましくは4〜50個程度のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有するものが好適に用いられる。
(D)成分のヒュームドシリカ(煙霧質シリカ)は、硬化後のシリコーンゴムに十分な強度を与えるための補強性シリカ系充填剤として必須なものである。ヒュームドシリカのBET法による比表面積は、130m2/g以上、通常、130〜400m2/g、好ましくは150〜350m2/gである。130m2/gより小さいと十分な強度が得られないばかりか、成形物の透明性も低下してしまい、400m2/gより大きいと配合が困難になったり、変色したりしてしまうおそれがある。
(E)成分のアルケニル基を含有するシラン及びシラザン化合物から選ばれる少なくとも1種のシリカ表面処理剤としては、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラビニル−1,3−ジメチルジシラザン、1−ビニル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシラザン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−ビニルトリシラザン等のビニル基含有のジシラザン、トリシラザン等のオルガノシラザン、N,N−ジメチルアミノジメチルビニルシラン等のビニル基含有のアミノシラン、また、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、メチルジメトキシビニルシラン、メトキシジメチルビニルシラン等のビニル基含有のアルコキシシランなどが挙げられ、特には1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンやトリメトキシビニルシランが好ましい。
(F)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコ−ルとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などのヒドロシリル化付加反応触媒として公知の白金族金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、白金族金属の質量換算として、(A),(B)成分の合計量に対し、0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度である。
本発明の組成物には、必要に応じて添加する任意成分として、アルケニル基を含有しないシリカ表面処理剤((G)成分)を(E)成分と併用することができる。(G)成分のアルケニル基を含有しないシリカ表面処理剤としては、アルケニル基を有さないアルキルアルコキシシラン、アルキルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン等のアルキルシラザン、シランカップリング剤、チタネート系処理剤、脂肪酸エステルなど公知のいかなるものを1種で用いてもよく、また2種以上を同時に又は異なるタイミングで用いても構わない。
本発明の組成物には、必要に応じて添加する任意成分として、分子鎖途中にアルケニル基を含有する、25℃での粘度が200,000mPa・s以下であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン((H)成分)をゴムの補強材として更に添加することができる。この(H)成分は、全シロキサン単位中の1〜100モル%がアルケニル基を含有するシロキサン単位(例えば、トリアルケニルシロキシ単位、ジアルケニルオルガノシロキシ単位、アルケニルジオルガノシロキシ単位等の1官能性シロキシ単位、アルケニルオルガノシロキサン単位等の2官能性シロキサン単位、アルケニルシルセスキオキサン単位等の3官能性シロキサン単位など)であり、25℃での粘度が20,000mPa・s以下のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンであるが、(H)成分は、分子鎖途中(分子鎖非末端)のケイ素原子に結合するアルケニル基(即ち、2官能性であるジオルガノシロキサン単位中のケイ素原子に結合するアルケニル基)を必須に含有する点で、前記(A)成分とは明確に差別化されるものである。
R3 dSiO(4-d)/2 (III)
(式中、R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換1価炭化水素基であり、dは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
なお、アルケニル基の含有量は、組成物中に含有される(H)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン全体の平均として、該オルガノポリシロキサン中1.0×10-4〜1.5×10-2モル/g、特に2.0×10-4〜1.3×10-2モル/gとすることが好ましい。アルケニル基の量が1.0×10-4モル/gより少ないとゴムの補強効果がない場合があり、また1.5×10-2モル/gより多いとヒドロシリル化反応を阻害してしまうおそれがある。
また、(H)成分において、アルケニル基を含有するシロキサン単位は、ゴムの硬度を増大させたり、強度を向上させる点から、全シロキサン単位中の1〜100モル%、好ましくは3〜100モル%である。
分子量については、環状体の場合、通常、重合度(又は分子中のケイ素原子数)が3〜10であり、このようなオルガノポリシロキサンとしては、特に、製造の容易さから1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等のビニルメチルシクロポリシロキサンや(ビニルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン)環状共重合体などが好ましい。また、分岐状構造や直鎖状構造の場合、平均重合度(重量平均重合度)が2,000以下、通常10〜1,500、好ましくは30〜1,000であることが好ましい。10未満では、十分なゴム感が得られないおそれがあり、2,000より高いと粘度が高くなり、成形が困難になってしまうおそれがある。直鎖状構造のオルガノポリシロキサンとしては、具体的には、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・アルケニルオルガノシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・アルケニルオルガノシロキサン共重合体、分子鎖両末端オルガノジアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・アルケニルオルガノシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・アルケニルオルガノシロキサン共重合体(但し、ここでオルガノ基にはアルケニル基等の脂肪族不飽和基は含まない)等の、主鎖中の側鎖置換基としてアルケニル基を含有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンなどが挙げられる。
その他の成分として、必要に応じて、沈降シリカ、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、エチニルシクロヘキサノール等のアセチレン系化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤、チクソ性付与剤等を配合することは任意とされる。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が1,000、粘度が90,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A1)60部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン6.5部、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース100部に、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750、粘度が30,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A2)30部、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン(H1)0.5部、(CH3)3SiO1/2単位及びCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体(B1)[(CH3)3SiO1/2単位+CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位]/SiO2単位のモル比=0.90、ビニル基含有量=0.0008モル/g、重量平均分子量2,200]5部を入れ、架橋剤として分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(C1)(重合度68、SiH基量0.011モル/gの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)を3.75部[メチルハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基/組成物中の全アルケニル基=1.4(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物[25℃でのBS型粘度計、ローター7番、2rpmでの測定結果が1,800Pa・s]を得た。
実施例1のジメチルポリシロキサン(A1)65部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン6.5部、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース105部に、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750、粘度が30,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A2)30部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖置換基であるメチル基の5モル%がビニル基に置き換わった平均重合度が200のジメチルポリシロキサン(即ち、主鎖のジオルガノポリシロキサン単位全体の10モル%がビニルメチルシロキサン単位、90モル%がジメチルシロキサン単位からなる平均重合度200、粘度が1,000mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン共重合体)(H2)5部、実施例1の樹脂質共重合体(B1)2.5部を入れ、架橋剤として実施例1の(C1)を4.0部[メチルハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基/組成物中の全アルケニル基=1.5(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物[25℃でのBS型粘度計、ローター7番、2rpmでの測定結果が1,600Pa・s]を得た。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が500、粘度が10,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A3)60部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン6.5部、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A3)25部を入れ、30分撹拌を続けた後、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン(H1)0.5部、実施例1の樹脂質共重合体(B1)5部を入れ、架橋剤として実施例1のメチルハイドロジェンポリシロキサン(C1)(重合度17、SiH基量0.011モル/g)を4.2部[メチルハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基/組成物中の全アルケニル基=1.5(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物[25℃でのBS型粘度計、ローター7番、2rpmでの測定結果が1,200Pa・s]を得た。
実施例1のジメチルポリシロキサン(A1)65部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン6.5部、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース105部に、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750、粘度が30,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A2)30部、実施例2の両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖置換基であるメチル基の5モル%がビニル基に置き換わった平均重合度200、粘度が1,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(H2)10部を入れ、架橋剤として実施例1の(C1)を4.9部[メチルハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基/組成物中の全アルケニル基=1.5(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物[25℃でのBS型粘度計、ローター7番、2rpmでの測定結果が1,400Pa・s]を得た。
実施例1のジメチルポリシロキサン(A1)65部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン8.0部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース105部に、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750、粘度が30,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A2)30部、実施例2の分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖置換基であるメチル基の5モル%がビニル基に置き換わった平均重合度200、粘度が1,000mPa・sのジメチルポリシロキサン(H2)10部、実施例1の樹脂質共重合体(B1)5部を入れ、架橋剤として実施例1の(C1)を3.37部[メチルハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基/組成物中の全アルケニル基=1.8(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物[25℃でのBS型粘度計、ローター7番、2rpmでの測定結果が1,200Pa・s]を得た。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が500、粘度が10,000mPa・sであるジメチルポリシロキサン(A3)60部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)40部、ヘキサメチルジシラザン6.5部、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A3)25部を入れ、30分撹拌を続けた後、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン(H1)0.5部、実施例1の樹脂質共重合体(B1)5部を入れ、架橋剤として実施例1のメチルハイドロジェンポリシロキサン(C1)を4.2部[メチルハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基/組成物中の全アルケニル基=1.5(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物[25℃でのBS型粘度計、ローター7番、2rpmでの測定結果が1,200Pa・s]を得た。
Claims (8)
- (A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を分子鎖末端に含有し、分子鎖途中にアルケニル基を含有しない、25℃での粘度が30,000〜200,000mPa・sであるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン: 100質量部
(B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の一価炭化水素基)とSiO2単位を含有し、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、かつ5×10-3〜1×10-4モル/gのビニル基を含有する樹脂質共重合体: 0.1〜20質量部
(C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合する水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.2〜20質量部
(D)BET法による比表面積が130m2/g以上であるヒュームドシリカ:
30〜60質量部
(E)アルケニル基を含有するシラン及びシラザン化合物から選ばれる少なくとも1種のシリカ表面処理剤: ヒュームドシリカ100質量部に対して0.01〜5質量部
(F)付加反応触媒: 触媒量
を含有してなり、デュロメーターA硬度計による硬度が75以上であり、かつ切断時伸びが300%以上であるシリコーンゴム硬化物を与える付加硬化性シリコーンゴム組成物。 - (E)成分が1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンである請求項1記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
- 更に、(G)アルケニル基を含有しないシリカ表面処理剤を(D)成分100質量部に対し1〜40質量部含有する請求項1又は2記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
- 更に、(H)アルケニル基を含有するシロキサン単位が全シロキサン単位中の1〜100モル%であり、分子鎖途中にアルケニル基を含有する、25℃での粘度が200,000mPa・s以下であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンを(A)成分100質量部に対して0.01〜20質量部含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
- (H)成分が1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンである請求項4記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
- 25℃での粘度が50〜5,000Pa・sの範囲であり、液状射出成形用である請求項1〜5のいずれか1項記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
- 引裂き強度が8kN/m以上であるシリコーンゴム硬化物を与えるものである請求項1〜6のいずれか1項記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載の付加硬化性シリコーンゴム組成物を加熱硬化してなる、デュロメーターA硬度計による硬度が75以上であり、かつ切断時伸びが300%以上であるシリコーンゴム硬化物。
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