JP2015031185A - 蒸気タービンの湿分分離装置及び蒸気タービン静翼 - Google Patents

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Abstract

【課題】
随伴蒸気量を低減して効果的に液膜を除去できる蒸気タービンの湿分分離装置及び蒸気タービン静翼を提供する。
【解決手段】
静翼面上に形成する液膜を除去するため、中空構造を有する静翼構造として、翼面上に設けたスリットによって静翼中空を減圧して液膜を吸引する場合、スリットの開口部を微細格子からなるメッシュ状のシートで覆う。
【選択図】 図6

Description

本発明は蒸気タービンの湿分分離装置及び蒸気タービン静翼に係わり、特に湿り蒸気によって生成される液滴の衝突に基因する動翼エロージョンを低減させるために、静翼面に生成される液膜やタービンケーシングに付着する液膜を除去する湿分分離装置に関する。
低圧タービンの最終段落やその1〜2段前の段落では、一般的に圧力が非常に低いため、作動流体は液化した微細な液滴(液滴核)を含む湿り蒸気状態となっている。凝結して翼面に付着した液滴核は、合体して翼面上で液膜を形成する。さらにその液膜は、主流の蒸気により引きちぎられ、始めの液滴核に比べ遥かに大きな粗大液滴として下流に噴霧される。この粗大液滴はその後、主流蒸気により多少微細化されるものの、ある程度の大きさを保ちながら流下する。そして、粗大液滴はその慣性力のために蒸気のように流路に沿って急激に転向することができず、下流の動翼に高速で衝突し、翼表面を侵食するエロージョンの原因になったり、タービン翼の回転を妨げ損失の原因になったりする。
これに対し従来から、エロージョン現象による浸食作用を防止するため、動翼前縁の先端部をステライト等の硬く強度の高い材料でできたシールド材で被覆している。あるいは、翼の前縁部表面に様々な凹凸加工をして粗面を形成することにより、液滴衝突時の衝撃力を緩和する方法がある。ただし、その加工性の問題からシールド材を必ず設置できるわけではなく、また、一般に翼面を保護するだけではエロージョン対策として完全ではないため、通常は、他のエロージョン対策方法と併用される。
一般にエロージョンの影響を低減するには、液滴自体を除去することが最も効果的である。例えば、特許文献1に示すような、液滴を除去するために静翼を中空静翼とし、その翼表面にスリットを設けて、中空静翼内側を減圧して液膜を吸引する方法が用いられている。これらのスリットは中空構造を有する静翼構造の翼表面に直接加工される場合が多い。また、特許文献2に記載されているように、スリット部を別部材として加工し静翼に取り付ける方法もある。また、特許文献3には、蒸気タービンの案内羽根に形成した開口に多孔質カバーを設け、多孔質カバーの全ての毛細管を吸引すべき液体で満たし、多孔質カバーと液体を満たした毛細管とにより負圧の印加に耐える壁を形成し、壁が液体で濡れるところで液体を透過させるようにしたものが開示されている。
特開平1−110812号公報 特開2007−23895号公報 特開平8−240104号公報
静翼面上に形成する液膜を除去するため、特許文献1や2に記載のように、中空構造を有する静翼構造として、翼面上に設けたスリットによって静翼中空を減圧して液膜を吸引する場合、液膜除去を効果的に実施するためには、中空内圧をより低減して液膜を吸引している。一般に翼面上に形成される液膜の厚さは数十μmであり、スリット幅に比べて極めて薄い層を形成している。減圧吸引圧力を下げて液膜吸引量の増加を図ることは、同時に液膜流に随伴して流れる蒸気をも吸引している。スリット部で補足される蒸気流はタービンに対して仕事を行っていないため、吸引された蒸気量分だけタービンの発電量は減少する。
特許文献3では、多孔質カバーと液体を満たした毛細管とにより負圧の印加に耐える壁を形成しているので、液体を透過させるが蒸気に対しては透過性がないとしている。しかしながら、特許文献3では、焼結体により形成した多孔質体を用いており、多孔度も25%程度であり、効果的に液膜を吸引除去するのは難しいと考えられる。
本発明の目的は、随伴蒸気量を低減して効果的に液膜を除去できる蒸気タービンの湿分分離装置及び蒸気タービン静翼を提供することにある。
本発明は、蒸気タービンの静翼面などに設けたスリットにより減圧吸引して液膜分離する湿分分離装置において、スリットの開口部を微細格子シートで覆うようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、随伴蒸気量を低減して効果的に液膜を除去できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
蒸気タービンの段落と、静翼面上を流れる液膜の様子を示す模式図である。 蒸気タービンの静翼面上に発達した液膜から液滴が飛散する様子を摸式的に示す翼間流路断面図である。 湿分分離スリット部の液膜と蒸気流の流れの様子を模式的に示した図。 本発明の第1の実施形態に係る湿分分離装置であり、蒸気タービンの静翼面に加工された湿分分離装置におけるスリット構造を示す概略図である。 微細格子シートの格子間隔とその微細格子部に発生する表面張力で支えられる圧力差を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る湿分分離装置であり、蒸気タービンの静翼面に加工された湿分分離装置における液膜の吸引除去と随伴蒸気量低減を説明する図である。 本発明の蒸気タービンの湿分離装置を施工した静翼を示す概略図である。 本発明の蒸気タービンの湿分分離装置をタービンケーシングに設置した状態を示す図である(第2の実施形態)。 本発明の第3の実施形態に係る湿分分離装置であり、蒸気タービンの静翼面に加工された湿分分離装置の概略図である。
まず初めに、タービン翼面上での液膜と液滴発生の様子を図1と図2を用いて簡単に説明する。
図1は従来の蒸気タービンの段落と、その静翼の壁面上に発達した液膜の流れの様子を示す模式図である。蒸気タービンのタービン段落は、外周側ダイヤフラム4と内周側ダイヤフラム6とに固定された静翼1と、静翼1の作動流体流れ方向下流側でロータ軸3に固定された動翼2とを有する。動翼2の先端の外周側には、流路壁面を構成するケーシング7が設けられている。上記構成により、作動流体である蒸気主流は、静翼1を通過する際に増速され、動翼2にエネルギーを与えロータ軸3を回転させる。
低圧タービン等において、作動流体である蒸気主流が湿り蒸気状態となった場合、蒸気主流中に含まれる液滴が静翼1に付着し、この液滴が翼面上で寄せ集まって液膜が形成される。この液膜は、蒸気との界面における圧力とせん断力の合力で決まる力の方向に流れ、静翼の後縁端近傍まで移動する。図1に移動する液膜の流れ11を示す。翼の後縁端近傍まで移動した液滴は、液滴13となり蒸気主流と共に動翼2に向かって飛散する。
図2は、静翼1の翼面上に発達した液膜から液滴が飛散する様子を模式的に示す翼間流路断面図である。蒸気10が静翼間を通過する際、静翼1に液滴が付着し、静翼面上で液滴が寄せ集まって液膜12へと発達する。静翼1の翼面上に発達した液膜12は、翼後縁端まで移動し、翼後縁端から液滴13となって飛散する。飛散した液滴13は下流に設けられた動翼2に衝突し、動翼表面を浸食するエロージョンの原因になったり、動翼の回転を妨げ損失の原因なったりする。
図3は、静翼面上に設けられた湿分分離用スリット8の断面斜視図と、スリットによって液膜12の流れを減圧吸引する場合のスリット部の液膜12の流れと蒸気10の流れの状態を模式的に表した図である。スリット幅に比べて液膜流の厚さhは薄いため、スリットの後方エッジ部15には液膜の流れは達せず、減圧吸引によって蒸気流16がスリット内部に引き込まれている。
以上を踏まえて、本発明の実施形態について、以下に適宜、図を参照して詳細に説明する。なお、図1〜図3を含め、各図を通して同等の構成要素には同符号を付している。
本発明に係る第1の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態は、中空静翼の静翼面にスリットを設け、減圧吸引によって液膜を分離する湿分分離装置において、スリットの開口部(静翼面上の開口部)を微細格子からなるメッシュ状のシートで覆ったものである。
図4は、本実施形態に係る湿分分離装置におけるスリット構造の概略図である。図4に示すように、静翼に設けられた湿分分離用のスリット8の開口部全域を覆うように微細格子からなるメッシュ状の微細格子シート9が設けられている。微細格子シート9の表面と静翼面が平らになるように、スリット8の静翼面側にシート厚み分の収容部が形成されている。本実施例では微細格子シート9は金属製である。また、微細格子シート9の格子幅は数十μmである。また、微細格子シート9の厚みは例えば0.5〜1.0mm程度の薄さに成型されている。
図5は、本実施形態に係る湿分分離装置におけるスリット8に設ける微細格子シート9に生じる表面張力で支えられる圧力差を示した図であり、格子幅とその格子間に張る液膜の表面張力によって支えられる圧力差の関係を示した図である。例えば、蒸気タービンの低圧最終段の静翼面の静圧は10〜20kPa程度である。中空静翼の内圧を静翼面上の圧力よりも0.9倍程度減圧して液膜を吸引する場合を考えると、表面張力が1〜2kPaあれば液膜吸引のための減圧の圧力差と同等となる。これは、スリット上面に表面張力1〜2kPaの面が形成されると、スリット内外の圧力差を保持できることを意味する。図5から格子間に生じる表面張力を1〜2kPaとするには約50〜100μmの幅を有すれば良いことになる。また、微細格子シート9は、言い換えれば、液膜吸引のための減圧の圧力差を保持できる表面張力が生じる微細な格子で形成されている。この場合、液膜の吸い込み易さや目詰まりなどを考慮すると、液膜吸引のための減圧の圧力差を保持できれば、格子間隔が広い方が良い。
図6は、本実施形態におけるスリット8の液膜12の流れと蒸気10の流れの状態を模式的に示した図である。図6に示すように、液膜12が流れ、微細格子シート9面上をひとたび濡らすと、液分は微細格子間を浸透してシート面全域を濡らす。液膜の流れに浸される部分のシート部17では、微細格子シートは液膜の中に埋没されるため微細格子シート9による表面張力は発生せず、水はシート面を通過してスリット内部に吸引される。一方、液膜流が通過しないシート部18では、格子間に浸透した水分による表面張力によってスリット内外の気流の出入りを遮断する。翼面上を流れる蒸気流はスリット内部に吸収されない。すなわち、翼面上を流れてきた液膜流はスリットで減圧吸引によって静翼中空部へと吸引されるが、液膜流が通過しないスリット後方では液膜流の一部が微細格子シート面を濡らし微細格子シート面の格子間空間が水分で満たされ、この格子間に付着した液膜には微細格子の周辺に作用する表面張力が発生する。この表面張力が吸引圧力よりも大きければ微細格子シートは蒸気流を静翼中空内へは引き込まない。
なお、本発明はこのように微細格子シートに生じる表面張力を利用して随伴蒸気の低減を図るもので、特許文献3に記載のような毛細管現象を利用したものと異なる。また、特許文献3に記載の焼結体により形成した多孔質体では、本発明の微細格子シートのように表面張力を利用することはできない。
図7は、本実施形態に係る湿分分離装置を適用した静翼の概略斜視図である。図7に示すように、静翼1の圧力面側の翼面19の後半(下流)に設けたスリット8に、微細格子シート9を施工している。微細格子シート9の翼面19上への取り付けは、図4または図6に示したように、スリット8の前縁部14と後縁部15にシート厚み分の段差を設け、この段差部分で微細格子シート9と翼面19とをロウ付けや溶接によって固定する。
本実施例において、静翼1の翼面19上にスリット8を設けて、翼面上に生成される液膜12を減圧吸引する場合、スリット面上に設置された微細格子シート9により液膜の分離に支障をきたすことなく随伴蒸気量を低減できるという効果がある。これにより随伴蒸気流量によるタービン発電効率の低下を防止でき、液膜分離による動翼エロージョンを低減し、タービンの信頼性を高めることができるという効果もある。
次に、本発明の第2の実施形態について図8を用いて説明する。蒸気流と接し液膜が生じる箇所(静止部)であれば、実施例1と同様に本発明を適用できる。本実施形態は、静翼の外周側ダイヤフラム4に付着した液膜流を除去する例である。図1に示した静翼1の外周側ダイヤフラム4には静翼面上と同様に液膜が付着し、それが蒸気流と共に下流側に流動していく。ここで、外周側ダイヤフラム4に付着した液膜の一部は外周側ダイヤフラムから落下して、動翼に衝突する。外周側ダイヤフラムから落下する液滴は大粒の液滴のため、動翼エロージョンに対して著しい影響翼を与える。
図8は、図4に示したスリット8と微細格子シート9で構成される湿分分離装置を外周側ダイヤフラム4とケーシング7の間の減圧側入り口に設置したものである。湿分分離装置はリング状に配置されている。湿分分離装置によってタービンケーシング内側と外側を区切り、内側と外側との間には微細格子シート9で覆われたスリット8が設けられている。この湿分分離装置の外側をタービンケーシング内側よりも減圧吸引して外周側ダイヤフラムに付着した湿分を除去する。微細格子間に形成される液膜の表面張力によって、タービンケーシング内側を流れる蒸気流はケーシング外側に吸引除去されることはない。
本実施例においては、静翼外周の外周側ダイヤフラムに付着する液膜流を除去でき、しかも随伴蒸気量を低減できるという効果がある。これにより随伴蒸気量によるタービン効率の低下を防止でき、液膜分離による動翼エロージョンを低減し、タービンの信頼性を高めることができるという効果がある。
なお、本実施例では、スリット8と微細格子シート9で構成される湿分分離装置を外周側ダイヤフラム4とケーシング7の間に設置しているが、外周側ダイヤフラム4のケーシングに近い場所にスリットを形成し、そのスリットに微細格子シートを覆うように設置しても良い。
次に本発明の第3の実施形態について図9を用いて説明する。図4に示した実施例では、微細格子シート9はロウ付けや溶接によって翼面19に取り付けたが、図9に示す実施例では、微細格子シートを予め2枚の金属板20で挟み込み一体化したものに成型しておき、これを静翼1のスリット8、または外側ダイヤフラムとケーシング間などのスリット8に取り付けるものである。一体化した金属板20の枠部分を使用して、ボルトまた溶接でケーシングまたは翼面上に締結することができる。なお、上述の実施例1及び実施例2では微細格子シート9として金属性のものを用いたが、微細格子シートの固定方法として本実施例の方法を用いれば、シート材質は金属に限定されものではなく、微細格子を形成するものであればプラスチック繊維等の材質のものでも良い。
本実施例によれば、上述の実施例の効果に加えて、微細格子シートの取り付け施工手段の選択性が広がるため、翼面上だけでなく、ケーシング等にも液膜分離装置の施工範囲を拡張することができるという効果がある。
次に本発明の第4の実施形態について説明する。図4〜図8に示した実施例では微細格子シート9として格子間隔が50〜100μmとなるメッシュを用いたが、本実施例では、金属母材内で発泡を起こして、金属内部に微細な網目構造を形成した、いわゆる発泡金属を用いたものである。金属板の厚さは0.5〜1.0mmとメッシュと同等の薄さに成型して、また発泡によって形成された空間領域も数十μmに形成できる。
本実施例によれば、格子間距離を数十μm以下の微細構造を形成し、しかも金属板の空間率を80%以上に大きく保つことができるので、液体の通過の抵抗を低減して、しかも、高い表面張力を発生させることができるという効果がある。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加,削除,置換をすることが可能である。
1…静翼、2…動翼、3…ロータ軸、4…外周側ダイヤフラム、6…内周側ダイヤフラム、7…ケーシング、8…スリット、9…微細格子シート、10…蒸気流、11…液膜流れ、12…液膜、13…液滴、14…スリット部の前方エッジ、15…スリット部の後方エッジ、16…スリットに引き込まれる蒸気流、17…液膜流れが通過する格子部、18…液膜流れが通過しない格子部、19…翼面、20…金属板。

Claims (9)

  1. 蒸気流と接し液膜が生じる静止部に設けられ、前記静止部に設けたスリットにより減圧吸引して液膜分離を行う蒸気タービンの湿分分離装置であって、
    前記スリットの開口部を微細格子からなるシートで覆ったことを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  2. 請求項1に記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記微細格子からなるシートは、前記減圧吸引のための減圧の圧力差を保持できる表面張力が生じる微細な格子で形成されていることを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  3. 請求項2に記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記静止部は蒸気タービン低圧最終段の静翼面であり、前記微細格子からなるシートは、格子間隔が50〜100μmであることを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記微細格子のシートは、2枚の金属板で挟み込まれており、前記金属板を介して前記静止部に取り付ける構造としたことを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記微細格子のシートは、発泡金属で構成されていることを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記静止部は静翼の翼面であることを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記静止部は静翼外周側のダイヤフラムであることを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  8. 請求項7に記載の蒸気タービンの湿分分離装置において、
    前記静止部に設けられる前記スリットは、前記静翼外周側のダイヤフラムとタービンケーシングの間に形成されていることを特徴とする蒸気タービンの湿分分離装置。
  9. 中空構造の静翼であって、前記静翼の翼面に、請求項1〜5の何れかに記載の蒸気タービンの湿分分離装置を備えたことを特徴とする蒸気タービン静翼。
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