JP2016029338A - 湿分分離器及び蒸気乾燥器 - Google Patents

湿分分離器及び蒸気乾燥器 Download PDF

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慶拓 石川
秋葉 美幸
Miyuki Akiba
美幸 秋葉
隆利 浅田
Takatoshi Asada
隆利 浅田
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Abstract

【課題】ワイヤメッシュにより湿り蒸気に生じる圧力損失やワイヤメッシュによる液滴の分離効率に、鉛直下側と鉛直上側で偏りが生じることを抑制可能な湿分分離器及び蒸気乾燥器を提供する。【解決手段】実施形態によれば、蒸気乾燥器10は、水平断面において波形をなしている板状の部材である波形部材22がその厚さ方向に所定の間隔をあけて複数配列され、液滴が当該波形部材22に付着することにより湿り蒸気から液滴を分離する波形分離部20と、線材で構成されており且つ網目状をなしている部材であるワイヤメッシュ33が、湿り蒸気の貫流方向に複数積層されて構成されたワイヤメッシュデミスタ30とを備える。ワイヤメッシュデミスタ30は、湿り蒸気が貫流するワイヤメッシュ33の数が、鉛直上側よりも鉛直下側が少ないものである。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、湿り蒸気から湿分を分離、除去する湿分分離器に関し、特に、原子炉圧力容器内において気水分離器からの湿り蒸気の湿分を低減させる蒸気乾燥器に関する。
沸騰水型原子炉(BWR)の原子炉圧力容器や、加圧水型原子炉(PWR)の蒸気発生器の内部で発生した蒸気は、通常、水分を含む飽和蒸気、いわゆる湿り蒸気である。湿り蒸気は、これに含まれる液滴を除去する等して湿り蒸気中の湿分を低減させた後に、蒸気タービンに供給される。
例えば、原子炉圧力容器内には、一般的に、蒸気と水の二相混合流から蒸気を分離する気水分離器(steam separator)に加えて、気水分離器から出た蒸気の湿分をさらに低減させる蒸気乾燥器(steam dryer)が設けられている。蒸気乾燥器は、蒸気タービンにおいて液滴が翼に衝突することによって生じる翼浸食、動翼と液滴の衝突で生じる制動損失、及び蒸気と液滴との速度差により生じる摩擦損失等の原因となる液滴を、湿り蒸気中から除去する機能を有している。このような蒸気乾燥器には、例えば、液滴に作用する慣性力を利用して湿り蒸気から液滴を分離するものがある(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2011/0216872号明細書
特許文献1においては、水平断面が波型をなしている部材が多数配列されて構成された機器は、液滴に作用する慣性力を利用して湿り蒸気から液滴を分離するものであるため、比較的微小な液滴を除去することが難しいという問題がある。比較的微小な液滴を除去するためには、線材で構成されており網目状をなしている構造物(以下、ワイヤメッシュと記す)を、波形部材の上流側において湿り蒸気の流動方向に複数配列することにより、当該ワイヤメッシュに液滴を衝突させて、当該ワイヤメッシュの表面に液滴を付着させて除去するデミスタが検討されている。
このようなデミスタにおいては、ワイヤメッシュの表面に付着した液滴は、当該表面上で凝集して液膜を形成する。液膜の水量がワイヤの保持能力を超えて重くなると、当該液膜は、重力の作用によりワイヤメッシュを伝って鉛直下側に流れ落ちる。よって、ワイヤメッシュのうち鉛直下側においては、鉛直上側に比べて表面に付着している液膜の厚さが大きくなる。
このように、ワイヤメッシュの鉛直上側と鉛直下側で、表面に付着している液膜の厚さが異なると、湿り蒸気に含まれる液滴を分離、捕集する効率(以下、分離効率と記す)も異なるものとなり、ワイヤメッシュのうち鉛直上側においては、鉛直下側に比べて液滴の分離効率が低くなるという問題が生じる。また、ワイヤメッシュを貫流する湿り蒸気に生じる圧力損失が、鉛直上側と鉛直下側で異なるものとなり、鉛直下側において生じる圧力損失が鉛直上側に比べて大きくなるという問題も生じる。
本発明の実施形態は、上記に鑑みてなされたものであって、当該ワイヤメッシュにより湿り蒸気に生じる圧力損失やワイヤメッシュによる液滴の分離効率に、鉛直下側と鉛直上側で偏りが生じることを抑制可能な湿分分離器及び蒸気乾燥器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態の湿分分離器は、水平断面において波形をなしている板状の部材である波形部材がその厚さ方向に所定の間隔をあけて複数配列されており、隣り合う波形部材同士の間に湿り蒸気が流通可能な蒸気通路が複数形成されており、且つ当該蒸気通路を流れる湿り蒸気に含まれる液滴が当該波形部材に付着することにより湿り蒸気から液滴を分離する波形分離部と、線材で構成されており且つ網目状をなしている部材であるワイヤメッシュが、湿り蒸気の貫流方向に複数積層されて構成されたワイヤメッシュデミスタと、を備え、前記ワイヤメッシュデミスタは、湿り蒸気が貫流する前記ワイヤメッシュの数が、鉛直上側よりも鉛直下側が少ないことを特徴とする。
また、本発明の実施形態の蒸気乾燥器は、原子炉圧力容器内に設けられており、蒸気と水の二相混合流から蒸気を分離する気水分離器から出された湿り蒸気の湿分を低減させる蒸気乾燥器であって、水平断面において波形をなしている板状の部材である波形部材がその厚さ方向に所定の間隔をあけて複数配列されており、隣り合う波形部材同士の間に湿り蒸気が流通可能な蒸気通路が複数形成されており、且つ当該蒸気通路を流れる湿り蒸気に含まれる液滴が当該波形部材に付着することにより湿り蒸気から液滴を分離する波形分離部と、線材で構成されており且つ網目状をなしている部材であるワイヤメッシュが、湿り蒸気の貫流方向に複数積層されて構成されたワイヤメッシュデミスタと、を備え、前記ワイヤメッシュデミスタは、湿り蒸気が貫流する前記ワイヤメッシュの数が、鉛直上側よりも鉛直下側が少ないことを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、ワイヤメッシュにより湿り蒸気に生じる圧力損失やワイヤメッシュによる液滴の分離効率に、鉛直下側と鉛直上側で偏りが生じることを抑制できる。
実施形態の蒸気乾燥器を備えた原子炉圧力容器内の構成を示す断面立面図である。 実施形態の蒸気乾燥器の断面立面図である。 図2のIII−III線による水平断面図である。 実施形態のワイヤメッシュデミスタを構成するワイヤメッシュの一例を示す図である。 実施形態のワイヤメッシュデミスタを、貫流方向上流側から見た外観図である。 実施形態の変形例の蒸気乾燥器の断面立面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により、本発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
〔第1の実施形態〕
本実施形態の湿分分離器は、原子炉圧力容器内において気水分離器からの湿り蒸気の湿分を低減させる蒸気乾燥器である。まず、本実施形態の蒸気乾燥器が適用される沸騰水型原子炉の一例について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の蒸気乾燥器を備えた原子炉圧力容器内の構成を示す断面立面図である。なお、以下の説明において、鉛直方向のうち上側を「鉛直上側」と記して図に矢印Uで示し、鉛直方向のうち下側を「鉛直下側」と記して図に矢印Dで示す。また、水平方向を矢印Hで示す。
図1に示すように、本実施形態において、沸騰水型原子炉(BWR)1は、炉心3と、炉心3及び炉内構造物を収容する原子炉圧力容器5とを有している。原子炉圧力容器5内において、炉心3より鉛直上側には、冷却材(蒸気と水の二相混合流)から蒸気を分離する気水分離器8が設けられている。気水分離器8は、蒸気と水の二相混合流から蒸気を分離して、水分を含んだ飽和蒸気である湿り蒸気を、鉛直上側に排出する。気水分離器8より鉛直上側には、気水分離器8からの湿り蒸気の湿分をさらに低減させる蒸気乾燥器10が設けられている。
次に、本実施形態の蒸気乾燥器10の構成について図2〜図5を用いて説明する。図2は、本実施形態の蒸気乾燥器の断面立面図である。図3は、図2のIII−III線による水平断面図である。図4は、本実施形態のワイヤメッシュデミスタを構成するワイヤメッシュの一例を示す図である。図5は、本実施形態のワイヤメッシュデミスタを、貫流方向上流側から見た外観図である。
図2に示すように、蒸気乾燥器10は、水平断面が波形をなしている部材(以下、波形部材と記す)22に、湿り蒸気に含まれる液滴が付着することにより、湿り蒸気から液滴を分離する部分(以下、波形分離部と記す)20を有している。波形部材22は、図3に示すように、鉛直方向にほぼ直交する断面、いわゆる水平断面において波形をなしている板状部材、いわゆる波板である。波形部材22は、その厚さ方向(図に矢印Tで示す)に所定の間隔をあけて複数配列されている。隣り合う波形部材22同士の間には、湿り蒸気が貫流可能な通路(以下、単に「蒸気通路」と記す)24が形成されている。すなわち蒸気通路24は、波形部材22の厚さ方向に複数形成されている。
波形分離部20は、複数の波形部材22と、波形部材22同士の間に形成された蒸気通路24から構成されており、当該蒸気通路24を貫流する湿り蒸気から液滴を分離する部分である。なお、蒸気通路24のうち湿り蒸気の流動方向の上流側の開口を、以下に「入口」と記して符号26を付す。また、蒸気通路24のうち湿り蒸気の流動方向の下流側の開口を、以下に「出口」と記して符号28を付す。
波形分離部20は、入口26から流入して当該蒸気通路24を流れる湿り蒸気から、当該湿り蒸気に含まれる液滴を、当該液滴に作用する慣性力を利用して、波形部材22の表面に付着させる。波形部材22の表面に付着した液滴は、液膜となって鉛直下側に流れ落ちる。このようにして、入口26から波形分離部20の蒸気通路24に流入した湿り蒸気は、その湿分が低減されて、出口28から流出する。なお、蒸気乾燥器10において、波形分離部20の入口26から出口28に向かう方向を、以下に「貫流方向」と記して、図に矢印Fで示す。
なお、波形分離部20においては、波形部材22の内部に、波形部材22の表面に付着した液膜を取り入れる空間(以下、ポケットと記す)25が形成されている。ポケット25は、波形部材22の内部を、厚さ方向T及び貫流方向Fに直交する方向に延びており、本実施形態においては鉛直方向に延びている。波形部材22の表面からポケット25に流入した液膜は、その自重により鉛直下側に流れ落ちる。
また、蒸気乾燥器10において、波形分離部20の貫流方向Fの上流側には、線材で構成されており且つ網目状をなしている部材(以下、ワイヤメッシュと記す)33が、複数積層されて構成された構造物(以下、ワイヤメッシュデミスタと記す)30が設けられている。ワイヤメッシュデミスタ30は、これを貫流する湿り蒸気に含まれる微小な液滴が当該ワイヤメッシュ33に衝突して付着することにより、湿り蒸気から液滴の一部を分離する。具体的には、ワイヤメッシュデミスタ30は、上述した波形分離部20に比べて粒径の小さい液滴を、湿り蒸気から分離する。
図4に示すように、本実施形態のワイヤメッシュ33は、所定の方向である第1方向(図に矢印E1で示す)に延びており且つ第1方向に直交する方向である第2方向(図に矢印E2で示す)に所定の間隔をあけて複数配列されている第1方向線材37と、第2方向に延びており且つ第1方向に所定の間隔をあけて複数配列されている第2方向線材38とを有している。ワイヤメッシュ33は、複数の第1方向線材37と複数の第2方向線材38が、格子状に結合されて網目状をなしている。
このように構成されたワイヤメッシュ33が、湿り蒸気の流動方向すなわち貫流方向Fに複数積層されることにより、ワイヤメッシュデミスタ30は、構成されている。本実施形態のワイヤメッシュデミスタ30において、ワイヤメッシュ33は、それぞれ鉛直方向に延びており、貫流方向Fに配列されている。なお、隣り合うワイヤメッシュ33同士は、結合されていても良いし、僅かな隙間をあけて貫流方向Fに配列されているものとしても良い。
蒸気乾燥器10は、ワイヤメッシュデミスタ30の鉛直上側の端部30aを保持する部材(以下、保持部材と記す)40を有している。すなわち、保持部材40は、各ワイヤメッシュ33を保持している。保持部材40は、上述した波形分離部20に結合されている。各ワイヤメッシュ33は、上述した共通の保持部材40からそれぞれ鉛直下側に延びている。
波形分離部20の貫流方向下流側(図に矢印Fで示す)には、貫通孔が多数形成された板状の部材(以下、多孔パネルと記す)50が設けられている。多孔パネル50は、鉛直方向及び厚さ方向Tに広がっており、蒸気通路24の出口28を覆うよう波形分離部20の下流側に結合されている。多孔パネル50においては、波形分離部20の蒸気通路24を流れる蒸気の流速分布がなるべく均一となるように貫通孔の大きさ及び位置が設定されている。
波形分離部20、ワイヤメッシュデミスタ30及び多孔パネル50の鉛直下側には、水平方向に拡がる平らな板状の部材(以下、支持板と記す)60を有している。支持板60は、波形分離部20、ワイヤメッシュデミスタ30及び多孔パネル50を、支持している。支持板60のうち、ワイヤメッシュデミスタ30より貫流方向Fの上流側には、上述した気水分離器8からの湿り蒸気をワイヤメッシュデミスタ30に向けて導入する開口(以下、導入口と記す)62が形成されている。また、支持板60の鉛直上側には、導入口62から図2に矢印Wで示すように鉛直上側に流入した湿り蒸気を、ワイヤメッシュデミスタ30に導くフード64が設けられている。
また、支持板60の鉛直上側には、波形分離部20及びワイヤメッシュデミスタ30から流れ落ちてきた水を受ける構造物(以下、ドレン樋と記す)66が設けられている。支持板60の鉛直下側には、ドレン樋66内に溜まった水を排出するための通路(以下、ドレンチャネルと記す)68が形成されている。支持板60には、ドレンチャネル68とドレン樋66内の空間とを連通させる貫通孔(以下、ドレン孔と記す)67が形成されており、ドレン樋66内に溜まった水を、ドレン孔67を介してドレンチャネル68に排出することが可能となっている。
本実施形態の蒸気乾燥器10において、ワイヤメッシュデミスタ30は、鉛直上側から鉛直下側に従って、導入口62からの湿り蒸気が貫流するワイヤメッシュ33の数が少なくなるように構成されている。本実施形態のワイヤメッシュデミスタ30においては、ワイヤメッシュデミスタ30のうち貫流方向Fの下流側のワイヤメッシュ33の層(以下、下流側ワイヤメッシュ層と記す)73は、ワイヤメッシュデミスタ30のうち貫流方向の下流側において保持部材40からドレン樋66まで延びており、波形分離部20の蒸気通路24の入口26を覆うように構成されている。下流側ワイヤメッシュ層73は、複数のワイヤメッシュ33(図4参照)を貫流方向に重ね合わせることにより、構成することができる。
一方、上流側のワイヤメッシュ33の層(以下、上流側ワイヤメッシュ層と記す)71は、下流側ワイヤメッシュ層73と同様に、複数のワイヤメッシュ33を重ね合わせて構成されており、ワイヤメッシュデミスタ30のうち貫流方向上流側を構成している。上流側ワイヤメッシュ層71は、下流側ワイヤメッシュ層73に比べて、保持部材40から鉛直下側に延びる距離が小さくなるよう構成されている。
加えて、貫流方向Fにおいて上流側ワイヤメッシュ層71と下流側ワイヤメッシュ層73との間にあるワイヤメッシュ33の層(以下、中間ワイヤメッシュ層と記す)72は、上流側ワイヤメッシュ層71に比べて鉛直下側に延びる距離が大きくなるよう構成されており、且つ下流側ワイヤメッシュ層73に比べて鉛直下側に延びる距離が小さくなるよう構成されている。
以上のように構成された蒸気乾燥器10は、微小液滴を含んだ湿り蒸気が、ワイヤメッシュデミスタ30を貫流すると、微小液滴がワイヤメッシュ33を構成している線材に衝突して付着する。液滴の付着力が重力に耐えられなくなると、線材を伝って鉛直下側に流れ落ちる。すなわち、ワイヤメッシュデミスタ30のうち鉛直下側においてワイヤメッシュ33上にある液滴の量が多くなり、1つのワイヤメッシュ33あたりに貫流する湿り蒸気に生じる圧力損失が大きくなると共に、貫流する湿り蒸気から液滴を分離する効率が高くなる。本実施形態のワイヤメッシュデミスタ30のように、鉛直上側から鉛直下側に向かうに従って、湿り蒸気が貫流するワイヤメッシュ33の数が少なくなるよう構成することにより、当該ワイヤメッシュ33による湿り蒸気に生じる圧力損失や液滴の分離効率に、鉛直下側と鉛直上側で偏りが生じることを抑制することができる。
以上に説明したように本実施形態の湿分分離器である蒸気乾燥器10は、原子炉圧力容器5内に設けられており、蒸気と水の二相混合流から蒸気を分離する気水分離器8から出された湿り蒸気の湿分を低減させるものである。蒸気乾燥器10は、水平断面において波形をなしている板状の部材である波形部材22がその厚さ方向に所定の間隔をあけて複数配列されており、隣り合う波形部材22同士の間に湿り蒸気が流通可能な蒸気通路24が複数形成されており、且つ当該蒸気通路24を流れる湿り蒸気に含まれる液滴が当該波形部材22に付着することにより湿り蒸気から液滴を分離する波形分離部20を備えている。
加えて、本実施形態の蒸気乾燥器10は、線材で構成されており且つ網目状をなしている部材であるワイヤメッシュ33が、湿り蒸気の貫流方向に複数積層されて構成されたワイヤメッシュデミスタ30と、を備えている。当該ワイヤメッシュデミスタ30は、湿り蒸気が貫流するワイヤメッシュ33の数が、鉛直上側よりも鉛直下側が少ないものとしたので、ワイヤメッシュ33により湿り蒸気に生じる圧力損失やワイヤメッシュ33による液滴の分離効率に、鉛直下側と鉛直上側で偏りが生じることを抑制できる。
なお、本実施形態のワイヤメッシュデミスタ30においては、上流側ワイヤメッシュ層71、下流側ワイヤメッシュ層73及びこれらの中間ワイヤメッシュ層72は、それぞれ、3つのワイヤメッシュ33(図4参照)を重ね合わせることにより構成されているものとしたが、ワイヤメッシュ33を重ね合わせる数は、これに限定されるものではない。
例えば、図6に示す変形例のワイヤメッシュデミスタ30Cのように、波形分離部20の入口26から貫流方向Fの上流側に向かうに従って、各ワイヤメッシュ33が鉛直下側に延びる距離が小さくなるよう構成することも好適である。
〔他の実施形態〕
上述した実施形態において、ワイヤメッシュ33は、第1方向に延びている第1方向線材37と、第2方向に延びている第2方向線材38が、格子状に結合されて構成されているものとしたが、本発明に係るワイヤメッシュは、この態様に限定されるものではない。ワイヤメッシュは、線材で構成されており且つ網目状をなしていれば良い。
また、上述した実施形態において波形分離部20を構成する波形部材22及びワイヤメッシュデミスタ30を構成するワイヤメッシュ33は、鉛直方向に延びているものとしたが、本発明に係る波形部材及びワイヤメッシュが延びている方向は、鉛直方向に限定されるものではない。ワイヤメッシュや波形部材に付着した液膜が、鉛直下側に流れ落ちるよう構成されていれば良い。ワイヤメッシュや波形部材は、例えば、鉛直方向に対して鋭角をなしている方向に延びているものとしても良い。
また、上述した実施形態において、波形分離部20の波形部材22は、内部にポケット25が形成されているものとしたが、本発明に係る波形部材は、この態様に限定されるものではない。ポケット25が形成されていない波形部材で構成された波形分離部を備えた蒸気乾燥器10にも、本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態において、本発明に係る湿分分離器は、図1に示すように、原子炉圧力容器5内に設けられており、蒸気と水の二相混合流から蒸気を分離する気水分離器8から出された湿り蒸気の湿分を低減させる蒸気乾燥器10であるものとしたが、これに限定されるものではない。本発明に係る湿分分離器は、加圧水型原子炉(PWR)の蒸気発生器内に設けられるものとしても良い。
本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 沸騰水型原子炉
3 炉心
5 原子炉圧力容器
8 気水分離器
10 蒸気乾燥器(湿分分離器)
20 波形分離部
22 波形部材
24 蒸気通路
25 ポケット
26 入口
28 出口
30,30C ワイヤメッシュデミスタ
30a 端部
33 ワイヤメッシュ
37 第1方向線材
38 第2方向線材
40 保持部材
50 多孔パネル
60 支持板
62 導入口
64 フード
66 ドレン樋
67 ドレン孔
68 ドレンチャネル
71 上流側ワイヤメッシュ層
72 中間ワイヤメッシュ層
73 下流側ワイヤメッシュ層

Claims (4)

  1. 水平断面において波形をなしている板状の部材である波形部材がその厚さ方向に所定の間隔をあけて複数配列されており、隣り合う波形部材同士の間に湿り蒸気が流通可能な蒸気通路が複数形成されており、且つ当該蒸気通路を流れる湿り蒸気に含まれる液滴が当該波形部材に付着することにより湿り蒸気から液滴を分離する波形分離部と、
    線材で構成されており且つ網目状をなしている部材であるワイヤメッシュが、湿り蒸気の貫流方向に複数積層されて構成されたワイヤメッシュデミスタと、
    を備え、
    前記ワイヤメッシュデミスタは、湿り蒸気が貫流する前記ワイヤメッシュの数が、鉛直上側よりも鉛直下側が少ない
    ことを特徴とする湿分分離器。
  2. 複数の前記ワイヤメッシュの鉛直上側の端部を保持する共通の保持部材を、さらに備え、
    各ワイヤメッシュは、前記共通の保持部材の鉛直上側の端部からそれぞれ鉛直下側に延びており、
    前記ワイヤメッシュデミスタは、貫流方向上流側に向かうに従って、各ワイヤメッシュが鉛直下側に延びる距離が小さくなるよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の湿分分離器。
  3. 前記ワイヤメッシュデミスタは、
    複数の前記ワイヤメッシュを重ね合わせて構成されており、貫流方向下流側において前記蒸気通路の入口を覆うように構成されている下流側ワイヤメッシュ層と、
    複数の前記ワイヤメッシュを重ね合わせて構成されており、貫流方向上流側を構成しており、前記下流側ワイヤメッシュ層に比べて、前記保持部材から鉛直下側に延びる距離が小さくなるよう構成されている上流側ワイヤメッシュ層と、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の湿分分離器。
  4. 原子炉圧力容器内に設けられており、蒸気と水の二相混合流から蒸気を分離する気水分離器から出された湿り蒸気の湿分を低減させる蒸気乾燥器であって、
    水平断面において波形をなしている板状の部材である波形部材がその厚さ方向に所定の間隔をあけて複数配列されており、隣り合う波形部材同士の間に湿り蒸気が流通可能な蒸気通路が複数形成されており、且つ当該蒸気通路を流れる湿り蒸気に含まれる液滴が当該波形部材に付着することにより湿り蒸気から液滴を分離する波形分離部と、
    線材で構成されており且つ網目状をなしている部材であるワイヤメッシュが、湿り蒸気の貫流方向に複数積層されて構成されたワイヤメッシュデミスタと、
    を備え、
    前記ワイヤメッシュデミスタは、湿り蒸気が貫流する前記ワイヤメッシュの数が、鉛直上側よりも鉛直下側が少ない
    ことを特徴とする蒸気乾燥器。
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CN107376519A (zh) * 2017-09-06 2017-11-24 上海汇闵能源科技有限公司 适用于低压汽水分离的系统及方法
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