JPH08240104A - 蒸気タービンの案内羽根 - Google Patents

蒸気タービンの案内羽根

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JPH08240104A
JPH08240104A JP8006653A JP665396A JPH08240104A JP H08240104 A JPH08240104 A JP H08240104A JP 8006653 A JP8006653 A JP 8006653A JP 665396 A JP665396 A JP 665396A JP H08240104 A JPH08240104 A JP H08240104A
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JP
Japan
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guide vane
porous cover
liquid
cover
guide
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JP8006653A
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English (en)
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Peter Dr Ernst
ペーター・エルンスト
Reinhard Fried
ラインハルト・フリード
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ABB RES Ltd
ABB Research Ltd Sweden
Original Assignee
ABB RES Ltd
ABB Research Ltd Sweden
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D25/00Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from, other groups
    • F01D25/32Collecting of condensation water; Drainage ; Removing solid particles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タービンの効率が低下しない有効な液体吸引
部を備えた蒸気タービンの案内羽根を提供する。 【解決手段】 内部に負圧の加わる中空室6と、この中
空室6と作用し、下流にある羽根の縁部分4の領域で液
体を吸引するためにある毛細管11を有する多孔質カバ
ー7に設けた少なくとも一つの開口とを有する蒸気ター
ビンの案内羽根1にあって、多孔質カバー7の全ての毛
細管を吸引すべき液体で満し、多孔質カバー7と液体を
満たした毛細管11により負圧の印加に耐える壁を形成
し、前記壁が液体で濡れるところで液体を透過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内部に負圧の加
わる中空室と、この中空室と作用し、下流にある羽根の
縁部分の領域で液体を吸引するためにある毛細管を有す
る多孔質カバーに設けた少なくとも一つの開口とを有す
る蒸気タービンの案内羽根に関する。
【0002】
【従来の技術】雑誌、Brennstoff, Waerme, Kraft (燃
料、熱、力、第 38 巻、第 12 号, 1986年、第 527〜 5
33頁)(BWK, Band 38, Nr. 12, 1986, S. 527 - 533)に
開示された J. Krzyzanowski著による論文 "Tropfenero
sion und Erosionsschutz-massnahmen in Dampfturbine
n" (蒸気タービンの液滴腐食と腐食防止処置)には、蒸
気タービンの低圧部分の案内羽根が記載されている。こ
れ等の案内羽根には水吸引部がある。この種の案内羽根
には、例えば下流にある羽根の縁部分の領域に開口があ
り、これ等の開口が羽根の縁部分に平行なスリットある
いは穴として形成されていて、案内羽根の内部の中空室
に通じている。全ての案内羽根の中空室はリング状の通
路に接続し、この通路自体は蒸気タービン設備の復水器
に接続している。復水器から案内羽根の内部の中空空間
に比較的小さい減圧が加わる。この減圧により案内羽根
の表面に凝縮する水が開口に吸引され、そこから更に凝
縮器に達する。この吸引なしには案内羽根に水滴が形成
されない。これ等の水滴は下流にある羽根の縁から滴り
落ち、高速回転する蒸気タービンの回転羽根に当たる。
この水滴の衝突は回転羽根の重大な腐食の原因になる。
水を吸い取ってこの腐食源を除去できる。
【0003】比較的大きな断面を有するこの開口を経由
して、通常水と共に蒸気も吸引される。このことは、蒸
気タービンの効率の低下を与える。更に、この開口の縁
部分は案内羽根に沿った蒸気の流れを乱す。これに対し
て、ドイツ特許公開第 20 38 047号明細書によれば、排
水用の開口を多孔質の液体透過性材料で被覆することが
知られている。更に、この明細書から、比較的大きな圧
力勾配により多孔質材料は、羽根の表面を濡らす水を毛
細管作用により吸い取る十分開放された穴を与えるた
め、永続的に部分的に空にされることが読み取れる。そ
の時、圧力勾配により水は穴から羽根の中空室に吸引さ
れる。比較的大きな圧力勾配のこの種の利用では、多孔
質カバーにも係わらず、羽根の周りを流れる蒸気の或る
成分が一緒に吸い出され、このことがタービンの出力を
低下させることになる。水を吸い出すために比較的大き
な圧力勾配を維持するため、比較的大きなエネルギ量を
消費する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、タ
ービンの効率が低下しない有効な液体吸引部を備えた蒸
気タービンの案内羽根を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、冒頭に述べた種類の蒸気タービンの案内羽根に
あって、多孔質カバー7の全ての毛細管を吸引すべき液
体で満し、多孔質カバー7と液体を満たした毛細管11
とにより負圧の印加に耐える壁を形成し、前記壁が液体
で濡れるところで液体を透過させる、ことにより解決さ
れている。
【0006】この発明による他の有利な構成は、特許請
求の範囲の従属請求項に記載されている。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明により得られる利点は、
実質上、液体吸引用の開口が比較的小さな有効断面積を
有することにある。負圧の加わる内部中空室と蒸気が加
わるタービン内部との間に、運転時に常時厚い壁が存在
し、この壁がカバーの多孔質材料とこのカバーの全ての
毛細管に保持されている液体とで形成されている。この
厚い壁は遮断圧力と称されるタービンの内部と負圧の加
わる内部中空室との間の圧力勾配に永続的に耐える。案
内羽根の表面を濡らす水はこの壁を通過するが、蒸気は
追従しない。何故なら壁が中実であり蒸気に対して透過
性がないからである。蒸気タービンの効率は案内羽根で
の水の吸引によりそれほど低下しないが、その利用性は
著しく高くなる。何故なら、液滴による腐食現象が最早
生じないからである。
【0008】蒸気タービンの案内羽根の内部に負圧の加
わる中空室がある。この中空室は下流にある羽根の縁部
分のところに毛細管を有する多孔質カバーを備えた少な
くとも一つの液体吸引用の開口を有し、この開口は中空
室に動作接続している。多孔質カバーの全ての毛細管に
は吸引すべき液体が満たされている。この多孔質カバー
と液体を満たした毛細管により、負圧の加わっている壁
が形成される。この壁は液体で濡れているところのみ液
体に対して透過性がある。多孔質カバーは吸引すべき液
体と負圧に合わせた多孔の大きさを有する。
【0009】
【実施例】以下、この発明の好適実施例を図面に基づき
より詳しく説明する。全ての図面で同じ作用の部材には
同じ参照符号を付ける。この発明を直接理解するのに必
要でない部材は全て図示していない。図1は、羽根本体
2が中実に形成されている蒸気タービンの案内羽根1の
原理図を示す。羽根本体2の表面には溝3が付けてある
かフライス加工されている。この溝3は蒸気タービンを
通過する蒸気流に関して下流にある羽根の縁部分4に平
行に延びている。案内羽根1の足部5には溝3の流入す
る中空室6がある。溝3には、この溝を羽根本体2の表
面に対して塞ぐ多孔質カバー7がある。この多孔質カバ
ー7には、このカバーを貫通する多数の毛細管がある。
溝3は案内羽根1の全長にわたって延びてはならない。
中空室6は蒸気タービン設備の負圧にされた凝縮器(図
示せず)に接続し、この中空室6も負圧にされている。
多孔質カバー7に作用する差圧は通常 10 〜 50 ミリバ
ールの範囲にあり、好ましくは約20 ミリバールの値に
されている。矢印8は中空室6から凝縮器に流れる液体
の流れ方向を示す。液体としては、ここでは、通常蒸留
された水が使用される。図1の部分断面図(a)は羽根
本体2のA−A断面を示す。図1の部分断面図(b)は
羽根本体2の溝3の領域のB−B断面を示す。多孔質カ
バー7は溝の縁のステップ9に載っている。
【0010】第一実施例 この実施例では、案内羽根1は GGG 40 で鋳造され、溝
も鋳造されている。ステップ9は倣いフライス盤でフラ
イス加工されている。このフライス工程では、同時に溝
の断面を減少させる鋳バリも除去するように注意する。
多孔質カバー7としては、ニクロムをベースとする高多
孔性の焼結材料の帯状体をステップ9の上に置き、この
ステップ9に連結させてある。高多孔性の焼結材料には
次の記号:材料番号 Nr. 1.4404, AISI 316 L が付けて
ある。この材料は、例えばテッセン・エーデルスタール
社(Thyssen Edelstahl AG) からスタンダード商標マー
クSIPERM R として販売されている。ここでは、多孔度
R20の材料(これは約 32%の開多孔性に相当する)が使
用されている。この材料は 10 cm2 当たり単位時間に
( 20 ℃で) 2リッターの蒸留水を通過させることがで
きる。案内羽根1で吸引すべき水量 1.8 l/hが出るに
は、案内羽根1当たり 9 cm2の所要吸引表面となる。従
って、2 mmの有効溝幅は約 450 mm の溝の長さとなる。
【0011】ステップ9の上には蝋付けペーストを薄く
塗布するか、あるいは例えば厚さが50 μm のテープ形
状にして付ける。この蝋付けペーストには、溝3に丁度
合った高多孔性の焼結材料の帯状体を敷き、この帯状体
は溝3から僅かに飛び出している。帯状体を規則正しい
間隔にして溝3に、例えばセンターポンチで打ち込む。
以下の成分: 49 % Ag, 16 % Cu, 23 % Zn, 4.5% N
i および 7.5% Mn を有する蝋付けが特に信頼できる。
蝋付けは炉内で大気圧の下で保護ガスとしてアルゴンを
使用して行われる。加熱するため温度勾配を 10 ℃/min
に設定する。 650℃に達すると、加工品の温度平衡が維
持されるように、この温度 650℃に一時間保持する。次
いで、温度を 10 ℃/minの勾配で 750℃に上げ、半時間
維持する。次に冷却するため、温度勾配を− 10 ℃/min
に設定する。冷却後、多孔質カバー7の案内羽根1の表
面から飛び出している部分を削り落とす。削り落としに
は、以下の特性の円板を使用する。つまり、コランダム
A1,粒度 60,硬度 L, 組織5, 結合度 Sである。この円
板を使用すると、切削時に多孔質カバー7の開孔が目詰
することを防止できる。蝋付け個所には若干の孔がある
が、これは無視できる。蝋がこの多孔質カバー7に侵入
する深さは約 200μm に限定されているので、多孔質カ
バー7の有効領域で多孔度の低下が生じなかった。
【0012】この種の案内羽根1を備えた試験装置で
は、羽根本体2の上を薄い垂れ水(筋状の水)になって
流れる水を所望の量にして吸引できることが検証され
た。特に、水が多孔質カバー7の毛細管に直ぐ吸引され
ることが明らかに分かる。ここで、 20 ミリバールの圧
力差は水が多孔質カバー7を通過して溝3に入るのに十
分である。
【0013】ここで多孔質カバー7に使用する高多孔性
の焼結材料は、溝3に帯状体を固定するために利用でき
る一定の変形特性を有する。溝3の一部をステップ9の
上に、例えば上に狭くなる蟻溝形状に形成すると、帯状
体の両側がそれぞれこの蟻溝に入るため、帯状体は機械
的にかしめられ、このかしめにより保持される。この場
合、蝋付け不要である。この構成では、多孔質カバー7
が容易に交換できるので特に有利である。この種の交換
は、長時間の使用により多孔質カバー7の毛細管11が
全部あるいは一部塞がれることが必要である。その結
果、水の吸引作用に悪影響を受けない。
【0014】図2は、羽根本体2が二つの予備成形した
板から溶接され、溶接により足部5に連結する蒸気ター
ビンの案内羽根1の原理図を示す。羽根本体2の表面に
は、蒸気タービンを通過する蒸気の流れに関して下流に
ある羽根の縁部4に平行に延びる多数の重なった溝3が
フライス加工されている。案内羽根1の足部5には、羽
根本体2の内部に延びる中空室6がある。この中空室6
には溝3が流入している。溝3にはそれぞれ羽根本体2
の表面に対して溝を塞ぐ多孔質カバー7がある。溝3は
案内羽根1の全長にわたり延びている必要はない。中空
室6は蒸気タービン設備の負圧にされた凝縮器(図示せ
ず)に接続し、負圧にもなっている。矢印8は中空室6
から凝縮器に流れる水の流れ方向を意味する。多孔質カ
バー7での差圧は、通常 20 ミリバールの範囲にある。
図2の部分断面図(a)は溝3の一つの領域の羽根本体
2のC−C部分断面を示す。多孔質カバー7は溝の縁の
ステップ9の上に載っている。
【0015】第二実施例 この実施例では、案内羽根1は鋼鉄 St 70 AH で作製さ
れている。ステップ9を有する溝3は倣いフライス盤に
よりフライス仕上げされている。多孔質カバー7として
は、ニクロムベースの高多孔性の焼結材料の帯状体がス
テップ9に付けてあり、このステップ9に連結してい
る。高多孔性の焼結材料は第一実施例で説明したもとの
同じである。溝3への固定も第一実施例で説明した方法
により、あるいは接着により行われる。案内羽根1の基
礎材料が比較的良好な溶接特性を有するので、ここで
は、多孔質カバー7を溶接で溝3に固定させることがで
きる。
【0016】第三実施例 多孔質カバー7としは、ここに説明する案内羽根1の場
合、プレスされた金属織物あるいは金属組織も採用で
き、組成に応じて今まで説明した方法で溝3に固定でき
る。更に、これ等の材料ではステップ9への接着も可能
である。 第四実施例 多孔質カバー7としは、ここに説明する案内羽根1の場
合、セラミックスフリースあるいはセラミックス織物あ
るいはセラミックス組織あるいはセラミックス焼結部品
も接着できる。接着剤としては、ここでは、例えばシリ
コーンベースの上への接着剤あるいは天然樹脂の接着剤
が適していた。
【0017】第五実施例 この実施例では、図2に示す案内羽根に似たように形成
された案内羽根1も鋼鉄 St 70 AH で作製される。溝3
は倣いフライス盤でフライス加工されるが、図3とは他
の形状を有する。溝3の外側は羽根本体2の浅い窪み1
0に流入している。この窪み10に、最初、構造式 CX
・HY・OZ で表せる、金属粉末と有機性のバインダーか
ら成るペーストを付け、焼結工程により案内羽根1に直
接焼結された多孔質カバー7が生じる。
【0018】金属粉末としては、ウルトラファイン・パ
ウダー技術 (Ultrafine Powder Technology)社、記号 U
FP2,供給 2, ロット番号 236の X20CrMo鋼粉末を使用し
た。この鋼粉末は以下の合金成分を有していた。つま
り、 Cr 11.6 % Ni 0.47% Mo 0.96% V 0.31% Nb 0.048 % C 0.32% Si 0.43% Mn 0.65% W <0.001 % S 0.011 % この鋼粉末はガスアトマイズ法により作製され、その粒
子は 44 μm までの大きさを有し、球状に形成されてい
た。
【0019】ペーストを塗布した後、案内羽根1を真空
焼結炉に入れ、圧力が 10 ミリバールの窒素雰囲気中で
予備焼結した。加熱時には温度上昇は毎分1℃から最大
10℃のステップで行われた。930 ℃の予備焼結温度に
達すると、一時間継続する予備焼結の間、前記の温度に
維持する。一時間維持された930 ℃の予備焼結温度によ
り、鋼粉末の球状粒子の間の結合を形成できる。その結
果、レンズ状の断面を有する予備焼結体が生じる。これ
に次いで、仕上がり焼結が行われ、同時に案内羽根への
予備焼結体の焼結が行われる。この場合、温度は更に毎
分7℃の範囲の勾配で 1300 ℃まで上昇する。この温度
で案内羽根は4時間維持される。次いで、毎分 15 ℃の
勾配で室温まで調整された冷却を行う。
【0020】予備焼結の間には、先ずレンズ状の断面を
付けてあるペーストの粉末粒子の内部結束が達成されて
いるので、このようにして生じたレンズ状の断面を有す
る予備焼結体が一様に、特に割れなく形成される。同時
に、仕上がり焼結体で未だ補強される案内羽根1との結
合が生じる。しかし、続く仕上がり焼結の時に、予備焼
結体の縮みが 10 容量パーセントを実質上越えず、その
理由がそうでなければ既に生じた案内羽根1との結合が
再び割れるからであることに注意すべきである。こうし
て、焼結密度が 75 %〜約 95 %の範囲で達成され、こ
れはここで完全に十分である。この領域の横断面は割れ
がなく焼結された層および案内羽根1とこの層との安定
な結合がそれぞれ約 200μm の間隔となる。仕上がり焼
結には、真空焼結炉を使用した。炉の雰囲気は 10 %の
CO2を添加し、炉内の圧力が 10ミリバールとなった窒
素ガス N2 で構成されている。この実施例の場合、1300
℃の焼結温度は連続的に 7℃/minの勾配で達成された。
この焼結温度には4時間の間位置され、後続する冷却は
温度勾配− 15 ℃/minの温度勾配で室温まで連続的に行
われた。
【0021】焼結工程で多孔質カバー7を有する案内羽
根1が試験で水を用いて濡らされると、吸引漁期の構成
が非常に望ましい結果となることが分かる。約 25 %の
多孔度が達成される。案内羽根1の領域の蒸気の流れは
案内羽根に焼結された材料によりかなり乱される。案内
羽根1と多孔質カバー7の間で良好な焼結結合となるに
は、粒径が 10 μm 以下の特に微細な鋼粉末 NiCr 30 2
0 をペーストを薄い層に付ける前に窪み10に入れる。
【0022】テッセン・エーデルスタール社(Thyssen
Edelstahl AG) から供給される他の焼結材料も、例えば
商標名 SIPERM B とし入手できる青銅ベース(CuSn 10)
の高多孔性の焼結材料、および商標名 SIPERM B とし入
手できる低圧ポリエチレンベースの高多孔性の焼結材料
のような多孔質カバー7 の製造に大変適している。特に
有効な液体吸引は、蒸気流に関して下流にある羽根の縁
部分4の直ぐ近くで吸引されると得られる。羽根の縁部
分4あるいはその一部が多孔質に形成されていると、こ
れ等の縁部分で直接吸引されるが、これは縁部が案内羽
根1に直接固定されていることになる。
【0023】案内羽根1の特定の場所で特に大量の復水
を考える場合、そこには大面積の多孔質カバー7を設
け、溝3をかなり広範な要請に合わせて形成された開口
で全部あるいは一部置き換えることができる。動作を説
明するため、図4をより詳しく考察する。図4は液体を
含んだ多孔質カバー7の単純化して示す個々の毛細管1
1の断面を模式的に示す。毛細管11は多孔質カバー7
の残りの全ての毛細管11と同じように液体で満たされ
ている。毛細管11は多孔質カバー7内で相互に網目状
に成っているので、液体が多孔質カバー7の一か所に来
ると、直ちに全ての毛細管11の全体にこの液体が充填
される。蒸気タービンでは、通常液体は蒸留水である。
水の表面張力と毛細管作用により、毛細管11中に水柱
12が形成される。多孔質カバー7の各表面に対向する
水柱12の両側にはそれぞれ一つの半月部分13a,13
b ができる。この半月部分13a,13b の形状は水の表
面張力により決まる。半月部分13a は多孔質カバー7
の蒸気の当たる側に属する。多孔質カバー7の表面14
も同じように蒸気の当たる側に属するが、このカバーの
表面15は凝縮器の側、つまりカバー7の負圧のかかる
側に属する。
【0024】水柱12は、通常の場合、永続的に発生し
ていて、発生する差圧、所謂阻止圧により毛細管11あ
るいは全ての毛細管11の全体から排除されない。多孔
質カバー7は、全ての毛細管11内に存在する水柱12
と共に、発生する阻止圧に常時耐える圧力封止壁を形成
する。その結果、蒸気がこの壁を通過して凝縮器に吸引
されず、多孔質カバー7のこの構成では、蒸気の損失に
よる蒸気タービンの効率損失が生じない。
【0025】図4の断面図(a)では、案内羽根1に凝
縮した水の垂れ水16が表面14の上を流れる。この垂
れ水16が毛細管11に達すると、水柱12の上部半月
部分13a が壊れる。毛細管作用と下部半月部分13b
の表面張力は水柱12を常時維持するのに十分でなく、
水は垂れ水16から毛細管11に侵入し、下部半月部分
13b が膨らみ17となる。この膨らみ17は水が毛細
管11を再び通過するため、図4の断面図(b)に示す
ように液滴状となる。このように発生した水滴は滴り落
ち、負圧により凝縮器に供給される。この滴り落ちるこ
とは垂れ水16の全ての水がこの垂れ水や隣の毛細管1
1に流れ出るまで行われる。流れ出て、最後の水の残り
が滴り落ちた後、水柱12が満たされている毛細管11
が戻り、多孔質カバー7を再び阻止圧に対して塞ぎ、望
ましくない蒸気の漏れが防止される。負圧の加わる多孔
質カバー7の側に属する全ての表面15が滴下に利用さ
れると特に有利である。何故なら、水が相互に網目状に
なっている毛細管により、全表面15で排出するように
分布されているからである。この配置は比較的大量の水
を流す場合に適している。
【0026】図5には、液体を含む多孔質カバー7によ
り維持される阻止圧が多孔質カバー7を作製する材料の
粒径、従って、毛細管11の大きさに関連して示してあ
る。このグラフの縦軸には、阻止圧がバールで、また横
軸には多孔質カバー7を作製する材料の平均粒径がμm
の単位で記入されている。使用する材料粒子の粒径が大
きくなると、焼結時に必ず毛細管11の直径が大きくな
る。従って、半月部分13a,13b の阻止圧の加わる面
も広くなる。毛細管11を阻止圧により空にしないので
あれば、阻止圧をそれに応じて下げる必要がある。
【0027】図6には、多孔質カバー7を通過する水量
が多孔質カバー7を作製する材料の粒径に関連して示し
てある。他のパラメータとしてカバー7に作用する阻止
圧がグラフに記入されている。このグラフの縦軸には、
毎時間当たり 10 cm2 の有効面を有する多孔質カバー7
を通過して侵入する水量が、また横軸には多孔質カバー
7を作製する材料の平均粒径がμm の単位で記入されて
いる。このグラフから明確に分かることは、使用する材
料粒子の粒度が大きくなると、焼結時に必ず毛細管11
の直径が大きくなり、これに関連して、侵入する水量も
大きくなる。水は、基礎とするテストモデルで、個々の
垂れ水16の形になって多孔質カバー7に当たり、表面
14にある約 50 mm2 の面を濡らす。この水は多孔質カ
バー7の毛細管系で分布し、負圧の加わるカバー7の全
表面15に溢れ出る。この場合、これは貫通する水を滴
にして排出するために使用する約 1000 mm2 である。こ
の方法だけでも、多孔質カバー7を通して比較的大きな
この種の水量を排出させることができる。このように形
成された多孔質カバー7を用いると、最近の蒸気タービ
ンで案内羽根1に到来する復水の量を確実に排出できる
ことが分かる。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明で得ら
れる利点は、タービンの効率が低下しない有効な液体吸
引部を備えた蒸気タービンの案内羽根が得られる点にあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による案内羽根の第一実施例の原理
図、およびA−Aから見た部分断面図(a)とB−Bか
ら見た部分断面図(b),
【図2】 この発明による案内羽根の第二実施例の原理
図、およびC−Cから見た部分断面図(a),
【図3】 この発明による案内羽根の第三実施例の部分
断面図、
【図4】 液体を吸い込んだ多孔質のカバーの毛細管の
断面図、および多孔質カバーを通過する液体を示す二つ
の状態の模式断面図(a)と(b),
【図5】 多孔質カバーを作製するために使用する材料
の粒径に応じて液体を吸引した多孔質カバーにより維持
される阻止圧力を示すグラフ、
【図6】 多孔質カバーを作製するために使用する材料
の粒径とカバーに作用する圧力に応じて多孔質カバーを
通過する液体の量を示すグラフ。
【符号の説明】
1 案内羽根 2 羽根本体 3 溝 4 羽根の縁部分 5 足部 6 中空室 7 多孔質カバー 8 矢印 9 ステップ 10 窪み 11 毛細管 12 水柱 13a,b 半月部分 14,15 表面 16 垂れ水 17 膨らみ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に負圧の加わる中空室(6)と、こ
    の中空室(6)と作用し、下流にある羽根の縁部分
    (4)の領域で液体を吸引するためにある毛細管(1
    1)を有する多孔質カバー(7)に設けた少なくとも一
    つの開口とを有する蒸気タービンの案内羽根(1)にお
    いて、 多孔質カバー(7)の全ての毛細管を吸引すべき液体で
    満たし、 多孔質カバー(7)と液体を満たした毛細管(11)と
    により負圧の印加に耐える壁を形成し、 前記壁が液体で濡れるところで液体を透過させる、こと
    を特徴とする案内羽根。
  2. 【請求項2】 前記多孔質カバー(7)は吸引すべき液
    体と負圧に合った孔の大きさを有することを特徴とする
    請求項1に記載の案内羽根。
  3. 【請求項3】 前記多孔質カバー(7)を作製するた
    め、Cr-Ni 鋼ベース、あるいは X20CrMo鋼ベース、ある
    いは青銅ベース(CuSn 10),あるいは低圧ポリエチレン
    ベースの高多孔性の焼結材料が使用されることを特徴と
    する請求項2に記載の案内羽根。
  4. 【請求項4】 前記多孔質カバー(7)は、面状あるい
    は点状の蝋付けにより、溶接により、接着により、およ
    び/または機械的なかしめにより案内羽根(1)に連結
    していることを特徴とする請求項3に記載の案内羽根。
  5. 【請求項5】 案内羽根と接着あるいは溶接される、カ
    バー(7)としてプレスされる金属織物あるいは金属組
    織を有することを特徴とする請求項2に記載の案内羽
    根。
  6. 【請求項6】 前記多孔質カバー(7)のところで有機
    性バインダーを有する金属粉末のペーストを案内羽根
    (1)に付け、 このペーストから少なくとも一回の焼結工程により案内
    羽根(1)に焼結される多孔質カバー(7)が生じる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の案内羽根。
  7. 【請求項7】 ペーストを入れるため、案内羽根(1)
    の表面に窪み(10)が設けてあることを特徴とする請
    求項6に記載の案内羽根。
  8. 【請求項8】 下流にある羽根の縁部分(4)は少なく
    とも部分的に焼結された多孔質カバー(7)として形成
    されていることを特徴とする請求項6に記載の案内羽
    根。
  9. 【請求項9】 開口は下流にある羽根の縁部分(4)に
    平行に延びる一つまたは多数の溝(3)として形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記
    載の案内羽根。
  10. 【請求項10】 カバー(7)としては、接着されたセ
    ラミックスフリース、あるいはセラミックス織物、ある
    いはセラミックス組織、あるいはセラミックス焼結部品
    が設けてあることを特徴とする請求項2に記載の案内羽
    根。
JP8006653A 1995-02-13 1996-01-18 蒸気タービンの案内羽根 Withdrawn JPH08240104A (ja)

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