JP6300308B2 - 抜きカス除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、抜きカス除去装置に関する。
樹脂製のカバーレイフィルム、補強板等のシート材にトムソン型等の刃型加工により穴開け切断を行う方法として、打ち抜き加工が用いられる。このような打ち抜き加工で生じる直径1mm〜5mm程度の抜きカスは、シート材に付着し異物とならないよう除去される必要がある。この除去作業を効率よく行う手法として、例えばシート材の上面側からの吸引又は圧搾空気の吹き付けによりシート材の抜きカスを除去する方法が提案されている(特開2000−122020号公報参照)。
特開2000−122020号公報
しかしながら、上記従来方法ではシート材を台座に固定して抜きカスを除去するため、シート材と台座との間に挟まれた抜きカスが十分に除去できないおそれがある。また、このような吸引又は圧搾空気の吹き付けを利用するために、装置が大型又は複雑化するおそれがある。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、簡潔な構成で、シート材の抜きカスを効率よく除去できる抜きカス除去装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、打ち抜き加工後のシート材の抜きカスを除去する抜きカス除去装置であって、上記シート材を差し込み可能なスリットを有するチャンバーボックスと、このチャンバーボックス内の空気を吸引する排気機構と、上記スリットを構成するチャンバーボックスの一対の対向端縁の少なくとも一方の近傍にかつチャンバーボックス内に向けて突設され、上記排気機構による吸引により振動するよう構成される振動シートとを備える。
本発明の抜きカス除去装置は、簡潔な構成でシート材の抜きカスを効率よく除去できるので、例えばトムソン型等の刃型加工によるシート材の穴開け切断に好適に使用できる。
図1Aは、本発明の第一実施形態に係る抜きカス除去装置を示す模式的上面図である。 図1Bは、図1AのA−A線での模式的断面図である。 図2は、本発明の他の実施形態に係る抜きカス除去装置を示す図1Bに対応する模式的断面図である。
[発明の実施形態の説明]
本発明は、打ち抜き加工後のシート材の抜きカスを除去する抜きカス除去装置であって、上記シート材を差し込み可能なスリットを有するチャンバーボックスと、このチャンバーボックス内の空気を吸引する排気機構と、上記スリットを構成するチャンバーボックスの一対の対向端縁の少なくとも一方の近傍にかつチャンバーボックス内に向けて突設され、上記排気機構による吸引により振動するよう構成される振動シートとを備える抜きカス除去装置である。
当該抜きカス除去装置は、上記排気機構による吸引により上記振動シートが面方向に振動するため、上記スリットからシート材を差し込みこの振動する上記振動シートに当てることにより、抜きカスをシート材から取り除くことができる。また上記排気機構が上記チャンバーボックス内の空気を排気するので、取り除いた抜きカスがこの空気の流れに沿って排出されシート材に付着することを防止できる。従って当該抜きカス除去装置は、簡潔な構成で、シート材の抜きカスを効率よく除去でき、例えばトムソン型等の刃型加工によるシート材の穴開け切断に好適に使用できる。
一対の上記振動シートが、上記スリットを構成するチャンバーボックスの一対の対向端縁近傍に突設されるとよい。このように一対の上記振動シートが上記スリットを構成するチャンバーボックスの一対の対向端縁近傍に突設されることで、上記一対の振動シートがそれぞれ振動しシート材の両面に同時に当たるため、さらに効率よく抜きカスをシート材から取り除くことができる。また、上記振動シートが一対あることで、振動を発生させやすくできる。
上記一対の振動シートが、互いの間隔を突出側に漸減するよう湾曲しているとよい。このように上記一対の振動シートが、互いの間隔を突出側に漸減するよう湾曲していることで、上記振動シートが上記排気機構による吸引によりさらに安定して面方向に振動することができ、抜きカスをシート材からさらに効率よく取り除くことができる。
上記一対の振動シートの上記対向端縁での平均間隔としては、1cm以上3cm以下が好ましい。このように上記一対の振動シートの上記対向端縁での平均間隔を上記範囲内とすることで、上記振動シートが上記排気機構による吸引によりさらに安定して振動することができ、抜きカスをシート材からさらに効率よく取り除くことができる。
上記振動シートが、樹脂製フィルムであるとよい。このように上記振動シートが樹脂製フィルムであることで、振動シートがシート材に当たる際の傷付きを防止できる。また、樹脂製フィルムは変形し易いため、振動を発生させやすくできる。
上記振動シートの平均厚みとしては、0.03mm以上1mm以下が好ましい。このように上記振動シートの平均厚みを上記範囲内とすることで、上記振動シートが上記排気機構による吸引によりさらに安定して振動することができ、抜きカスをシート材からさらに効率よく取り除くことができる。
上記スリットの平均幅としては、0.5cm以上1.5cm以下が好ましい。このように上記スリットの平均幅を上記範囲内とすることで、上記振動シートが上記排気機構による吸引によりさらに安定して振動することができ、抜きカスをシート材からさらに効率よく取り除くことができる。
ここで、「振動」とは、風や気流により発生する空力振動を意味する。また、切り込み等を有することで振動シート等の一部にのみ空力振動が発生する場合があるが、このような場合も振動しているものとする。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係る抜きカス除去装置の実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[第一実施形態]
図1A及び図1Bの当該抜きカス除去装置は、シート材を差し込み可能なスリット1aを有するチャンバーボックス1と、一対の振動シート2a、2bと、このチャンバーボックス1内の空気を吸引する排気機構3とを備える。
<チャンバーボックス>
チャンバーボックス1は、底面と上面とを有する筒体である。この底面と上面とは、四角形である。
チャンバーボックス1の材質としては、特に限定されないが、例えば樹脂、金属、セラミック等を用いることができる。
チャンバーボックス1の大きさとしては、特に限定されないが、例えば幅を20cm以上50cm以下、奥行を30cm以上100cm以下、高さを50cm以上100cm以下とすることができる。このような大きさとすることで、シート材の抜きカス除去機能を維持しつつ、設置空間が広くなることを防げる。
(スリット)
スリット1aは、抜きカス除去を行うシート材を挿入するためのスリットであり、チャンバーボックス1の上面(以下、「シート材挿入面」ともいう)に配設される。このスリット1aは長方形状の開口からなり、スリット1aの長辺方向がチャンバーボックス1の上面の一辺の向きと一致する。また、スリット1aの幅方向の中心線は、チャンバーボックス1のシート材挿入面のスリット幅(D1)方向中心線と平行で、上記スリット幅方向中心線からずれた位置にある。
スリット1aの平均幅(D1)(短辺の長さ)の下限としては、0.5cmが好ましく、0.7cmがより好ましい。一方、スリット1aの平均幅(D1)の上限としては、1.5cmが好ましく、1.3cmがより好ましい。スリット1aの平均幅(D1)が上記下限未満である場合、スリット1aにシート材を挿入した際にチャンバーボックス1内の空気の流れが大きく変化し、振動シート2a、2bの振動が安定して持続しないおそれがある。また、スリット1aの平均幅(D1)が上記上限を超える場合、スリット1aから流れ込む空気の流速が不足し、振動シート2a、2bの振動が発生し難くなるおそれがある。
スリット1aの平均長さ(L1)(長辺の長さ)の下限としては、10cmが好ましく、15cmがより好ましい。一方、スリット1aの平均長さ(L1)の上限としては、50cmが好ましく、30cmがより好ましい。スリット1aの平均長さ(L1)が上記下限未満である場合、スリット1aにシート材を挿入し難くなるおそれがある。また、スリット1aの平均長さ(L1)が上記上限を超える場合、スリット1aから流れ込む空気の流速が不足し、振動シート2a、2bの振動が発生し難くなるおそれがある。
(排気口)
排気口1bは、排気機構3に連結し、チャンバーボックス1内の空気が排出される開口である。また排気口1bは、シート材から取り除かれた抜きカスを排出するための開口でもある。
排気口1bは、スリット1aの長手方向と平行で、かつスリット1aから最も離間したチャンバーボックス1の側面の下部中央に設けられる。排気口1bから空気が排出される際、空気がスリット1aから流入し、チャンバーボックス1内にスリット1aから排気口1bへ至る空気の流れができる。排気口1bがスリット1aから最も離間したチャンバーボックス1の側面の下部中央に設けられているので、この空気が流れる経路はチャンバーボックス1内全体に及ぶ。従ってチャンバーボックス1内の空気の流れがよどむ場所が減り、シート材から除去された抜きカスがチャンバーボックス1内に残留することを防止できる。また、排気口1bが上記側面下部にあるので、排気機構3をチャンバーボックス1に隣接してチャンバーボックス1と同一平面上に配置でき、排気口1bと排気機構3との接続に必要な配管も短くできる。従って排気機構3の接続が容易に行える。
排気口1bの形状及び大きさとしては、特に限定されないが、例えば直径5cm以上10cm以下の円形状とすることができる。
<振動シート>
一対の振動シート2a、2bは、スリット1aを構成するチャンバーボックス1の一対の対向端縁の近傍にかつチャンバーボックス1内に向けて(下方に)突設され、上記排気機構3による吸引により面方向(水平方向)に振動するように形状や配設位置が調整される。これら一対の振動シート2a、2bは、スリット1aから挿入されたシート材の挿入路(以下「シート材挿入路」ともいう)を形成し、上記スリット1aからシート材を差し込んだ際に上記振動シート2a、2bが振動によりシート材に当たるように配置される。
上記一対の振動シート2a、2bは、互いの間隔を突出側に漸減するよう湾曲する。具体的には、振動シート2a、2bは、チャンバーボックス1の一対の対向端縁近傍にシート材挿入路を狭くする方向に一端が向くように他端が固定されている。振動シート2a、2bの中央部は、振動シート2a、2bの自重により一端が下方に垂下することでシートの対向面側に突出するよう湾曲し、振動シート2a、2bの一端は下方に向いている。このため、一対の振動シート2a、2bの互いの間隔は、上記対向端縁で最も広く、振動シート2a、2bが湾曲している部分で漸減し、振動シート2a、2bの下端で最も狭くなる。
ここで振動シート2a、2bの振動原理について説明する。排気機構3により吸引を行うことで、スリット1aから空気が流入し、その空気はシート材挿入路を通過してチャンバーボックス1内に取り込まれる。このためシート材挿入路を形成する振動シート2a、2bのシート材挿入路側(以下、「振動シートの表側」ともいう)の空気の流速が、振動シート2a、2bのシート材挿入路と反対側(以下、「振動シートの裏側」ともいう)の流速に比べて大きくなる。振動シート2a、2bの両面で流速に差異があることで圧力差が生じ、振動シート2a、2bは、流速の大きい(圧力の小さい)表側へ引っ張られる。従って振動シート2a、2bは互いに近づく。一方、排気を行っているためチャンバーボックス1内の気圧が下がるが、空気の流入口であるスリット1aと振動シート2a、2bにより隔てられている振動シート2a、2bの裏側の方の圧力が振動シート2a、2bの表側の圧力よりも下がる。この圧力差は振動シート2a、2bが互いに遠ざかる方向に働く。この振動シート2a、2bが互いに近づく方向に働く力と互いに遠ざかる方向に働く力は、チャンバーボックス1内の空気の乱流等により変動し、その変動によって振動シート2a、2bに振動が発生すると考えられる。
従って、このような振動が発生するように振動シート2a、2bの大きさ、形状、間隔等が調整される。また、当該抜きカス除去装置は一対の振動シート2a、2bのシート材挿入面での間隔の調整を行える機構を有するとよい。例えば、一方の振動シートの配設位置をスライド等により可変とする機構を設けることで、振動シート2a、2bの間隔の調整を行うことができる。このように一対の振動シート2a、2bの間隔の調整を行うことで、さらに振動を安定させることができる。
上記一対の振動シート2a、2bは、フィルム状であり可撓性を有する。その材質としては、特に限定されないが、例えば樹脂、ゴム、金属、布、紙、木材等を挙げることができる。
この中でも振動シート2a、2bが、樹脂製フィルムであるとよい。振動シート2a、2bが樹脂製フィルムであることで、シート材に当たる際の傷付きが防止される。この樹脂製フィルムの主成分である樹脂としては、特に限定されないが、例えばポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。中でも可撓性、柔軟性が適度であるポリエチレンナフタレートが好ましい。なお、「主成分」とは、最も含有量の多い成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。
また、上記一対の振動シート2a、2bは、異なる材質のフィルムを積層したものであってもよく、上記一対の振動シート2a、2bが、それぞれ異なる材質のフィルムであってもよい。
振動シート2a、2bの平均厚みの下限としては、0.03mmが好ましく、0.05mmがより好ましい。一方、振動シート2a、2bの平均厚みの上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。振動シート2a、2bの平均厚みが上記下限未満である場合、振動シートが軽くなり過ぎ、シート材から抜きカスが十分に除去されないおそれがある。また、振動シート2a、2bの平均厚みが上記上限を超える場合、振動シートが重くなり過ぎ、振動が発生し難くなるおそれがある。
振動シート2a、2bの突設長さ(L2)の下限としては、10cmが好ましく、15cmがより好ましい。一方、振動シート2a、2bの突設長さ(L2)の上限としては、30cmが好ましく、25cmがより好ましい。振動シート2a、2bの突設長さ(L2)が上記下限未満である場合、振動シート2a、2bが振動によりシート材を十分に叩くことができず、シート材から抜きカスが十分に除去されないおそれがある。また、振動シート2a、2bの突設長さ(L2)が上記上限を超える場合、振動シートが振動した際、振幅が大きくなり過ぎ、シート材挿入路が閉じてしまうおそれがある。ここで、「振動シートの長さ」とは、当該抜きカス除去装置の非起動時(非排気時)の振動シートのチャンバーボックス1のシート材挿入面から最も離れた端部(下端)とチャンバーボックス1のシート材挿入面との平均距離を意味する。
振動シート2a、2bの長さとしては、例えば10cm以上50cm以下とすることができる。このように上記振動シート2a、2bの長さを上記範囲内とすることで、湾曲する振動シート2a、2bの突設長さ(L2)を上記範囲内にできる。
上記スリット1aを構成するチャンバーボックス1の一対の対向端縁での一対の振動シート2a、2bの平均間隔(D2)の下限としては、1cmが好ましく、1.5cmがより好ましい。一方、上記対向端縁での一対の振動シート2a、2bの平均間隔(D2)の上限としては、3cmが好ましく、2cmがより好ましい。上記対向端縁での一対の振動シート2a、2bの平均間隔(D2)が上記下限未満である場合、シート材を挿入した際、空気の流れが大きく変化し、発生していた振動が安定して持続しないおそれがある。また、上記対向端縁での一対の振動シート2a、2bの平均間隔(D2)が上記上限を超える場合、振動する振動シート2a、2bがシート材に適切に当たらず、抜きカスの除去が不十分となるおそれがある。
当該抜きカス除去装置の非起動時のチャンバーボックス1のシート材挿入面から最も離れた端部(下端)での一対の振動シート2a、2bの平均間隔(D3)の下限としては、0.3cmが好ましく、0.5cmがより好ましい。一方、上記下端での振動シート2a、2bの平均間隔(D3)の上限としては、1.3cmが好ましく、0.8cmがより好ましい。上記下端での振動シート2a、2bの平均間隔(D3)が上記下限未満である場合、シート材を挿入した際、空気の流れが大きく変化し、発生していた振動が安定して持続しないおそれがある。また、上記下端での振動シート2a、2bの平均間隔(D3)が上記上限を超える場合、スリット1aから流れ込む空気の流速が不足し、振動シート2a、2bの振動が発生し難くなるおそれがある。
<排気機構>
排気機構3は、例えば排気管を介して排気口1bに接続され、チャンバーボックス1内の空気を排気するとともに、チャンバーボックス1内にスリット1aから排気口1bへ至る空気の流れを発生させる。
また排気機構3は、シート材から除去した抜きカスを吸引し、回収する。このように排気機構3が抜きカスを回収するので、チャンバーボックス1内に抜きカスが残留せず、従って抜きカスがシート材に付着することを防げる。
排気機構3としては、特に限定されないが、公知の集塵機等を用いることができる。
<シート材の抜きカス除去方法>
次に当該抜きカス除去装置を用いたシート材の抜きカス除去方法について説明する。
当該抜きカス除去装置を用いたシート材の抜きカス除去方法は、抜きカス除去装置起動工程と、シート材挿入工程と、シート材引抜工程とを備える。
(抜きカス除去装置起動工程)
抜きカス除去装置起動工程は、排気機構3を起動し、振動シート2a、2bを振動させる工程である。排気機構3が起動することで、チャンバーボックス1内にスリット1aから排気口1bへ至る空気の流れが発生する。これにより上記振動シート2a、2bが面方向に振動する。さらに振動を安定させるために、排気機構3の排気量の調整や一対の振動シート2a、2bのシート材挿入面での平均間隔の調整を行ってもよい。
(シート材挿入工程)
シート材挿入工程は、シート材をスリット1aからシート材挿入路に挿入する工程である。挿入するシート材としては、限定されないが、例えばトムソン型等の刃型加工により穴開け切断を行ったカバーレイフィルム、補強板等が挙げられる。
挿入されたシート材は、シート材挿入路を形成する一対の振動シート2a、2bに挟まれる。このシート材の表面及び裏面を一対の振動シート2a、2bが振動により叩くことで、シート材に付着する抜きカスがシート材から除去される。このとき、シート材を2、3回上下させてもよい。シート材を上下させることで、振動シート2a、2bにより叩かれる場所が変わり、効率的に抜きカスの除去ができる。また、シート材の上下左右の向きを変えてもよい。例えばシート材挿入路にシート全体が挿入できない場合であってもシート材の上下の向きを変えて挿入を繰り返すことで、抜きカスが除去できる範囲が広がる。
除去された抜きカスは、排気機構3が発生させたスリット1aから排気口1bへ至る空気の流れに乗り排気口1bに向かう。排気機構3は、この抜きカスを排気口1bから吸引し、チャンバーボックス1の外部へ排出する。
(シート材引抜工程)
シート材引抜工程では、シート材挿入路に挿入されているシート材をスリット1aから引き抜く工程である。これによりシート材挿入工程で抜きカスを除去されたシート材がシート材挿入路から取り出される。この工程は、振動シート2a、2bの振動を止めずに行うとよい。振動シート2a、2bの振動を止めずに行うことで、再度抜きカス除去装置起動工程を行うことなく、連続してシート材の抜きカス除去を行うことができる。
<利点>
当該抜きカス除去装置は、上記排気機構3による吸引により上記振動シート2a、2bが面方向に振動するため、スリット1aからシート材を差し込みこの振動する上記振動シート2a、2bに当てることにより、抜きカスをシート材から取り除くことができる。また上記排気機構が上記チャンバーボックス1内の空気を排気するので、取り除いた抜きカスがこの空気の流れに沿って排出されシート材に付着することを防止できる。従って当該抜きカス除去装置は、簡潔な構成で、シート材の抜きカスを効率よく除去でき、例えばトムソン型等の刃型加工によるシート材の穴開け切断に好適に使用できる。
一対の上記振動シート2a、2bが、上記スリットを構成するチャンバーボックス1の一対の対向端縁近傍に突設されることで、上記一対の振動シート2a、2bがそれぞれ振動しシート材の両面に同時に当たるため、さらに効率よく抜きカスをシート材から取り除くことができる。また、上記振動シート2a、2bが一対あることで、振動を発生させやすくできる。
さらに上記一対の振動シート2a、2bが、互いの間隔を突出側に漸減するよう湾曲している。このため、スリット1aに近い側のシート材挿入路の幅が広く、スリット1aから離れるにつれてシート材挿入路の幅が狭くなる。従って、排気機構3による吸引を行った際にシート材挿入路の幅が狭い部分での空気の流速が高まり、振動シート2a、2bの表面側での流速と、裏面側の流速との差が広がる。それゆえ上記振動シート2a、2bはさらに安定して振動することができ、抜きカスをシート材からさらに効率よく取り除くことができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態では、スリットの長辺の方向がチャンバーボックスの上面の一辺の向きと一致する方向を示したが、他の方向であってもよい。また、上記実施形態では、スリットの幅方向の中心線は、チャンバーボックスのシート材挿入面のスリット幅方向中心線からずれた位置にある場合を示したが、一致していてもよい。さらに、上記実施形態では、排気口がスリットから最も離間したチャンバーボックスの側面の下部に設けられる場合を示したが、振動シートが振動できる限り特に制約されず、他の位置であってもよい。
上記実施形態では、チャンバーボックスが上面及び底面が四角形の筒状である場合を示したが、他の形状、例えば上面及び底面が円である円筒状等であってもよい。また、上記実施形態では、スリットの形状が長方形である場合を示したが、他の形状、例えば楕円形等であってもよい。
上記実施形態では、一対の振動シートがシート材挿入路を形成する場合を示したが、振動する振動シートを一方のみとし、他方は振動しない板状部材としてもよい。また、図2に示すようにチャンバーボックスを構成する側面に近い側の振動シートを省略し、1枚の振動シートとチャンバーボックスの側面とでシート材挿入路を形成することもできる。
また上記実施形態では、チャンバーボックスの上面にスリットがあり、排気口がチャンバーボックスの側面下部にある場合を示したが、他の態様であってもよい。例えばスリットをチャンバーボックスの一方の側面上部に設け、排気口をチャンバーボックスの対向する他方の側面下部の振動シートが振動するような位置に設ける構成としても同様の効果を奏する。このようにスリットをチャンバーボックスの側面に設ける構成とすることで、シート材を横向きに挿入することができる。このため製造ライン上で打ち抜き工程から横方向に移動してくるシート材を抜きカス除去装置の上面に移動することなくそのまま抜きカス除去装置に挿入することができ、作業効率がよい。なお、シート材を横向きに挿入する構成では、振動シートを鉛直方向に振動させる必要がある。このため、抜きカス除去装置は、非起動時に振動シートを水平方向に保持する機構を有するとよい。例えば、バネ等の弾性材、糸等の牽引材を用いて振動シートを水平方向に保持することができる。このように非起動時に振動シートを水平方向に保持することで、振動シートの振動を発生しやすくできる。
以上のように、本発明の抜きカス除去装置は、簡潔な構成で、シート材の抜きカスを効率よく除去できるので、例えばトムソン型等の刃型加工によるシート材の穴開け切断に好適に使用できる。
1 チャンバーボックス
1a スリット
1b 排気口
2a、2b 振動シート
3 排気機構

Claims (5)

  1. 打ち抜き加工後のシート材の抜きカスを除去する抜きカス除去装置であって、
    上記シート材を差し込み可能なスリットを有するチャンバーボックスと、
    このチャンバーボックス内の空気を吸引する排気機構と、
    上記スリットを構成するチャンバーボックスの一対の対向端縁の少なくとも一方の近傍にかつチャンバーボックス内に向けて突設され、上記排気機構による吸引により振動するよう構成される振動シートと
    を備え
    一対の上記振動シートが、上記スリットを構成するチャンバーボックスの一対の対向端縁近傍に突設され、互いの間隔を突出側に漸減するよう湾曲している抜きカス除去装置。
  2. 上記一対の振動シートの上記対向端縁での平均間隔が1cm以上3cm以下である請求項1に記載の抜きカス除去装置。
  3. 上記振動シートが、樹脂製フィルムである請求項1又は請求項2に記載の抜きカス除去装置。
  4. 上記振動シートの平均厚みが、0.03mm以上1mm以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の抜きカス除去装置。
  5. 上記スリットの平均幅が、0.5cm以上1.5cm以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の抜きカス除去装置。
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