JP2014520169A - インクジェット印刷のための生分解性液体インク組成物 - Google Patents

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Abstract

室温で液体である、インクジェット印刷のための生分解性インク組成物であって:
a)ポリスチレン当量で表すと、70kDa未満の、好ましくは60kDa未満の、より好ましくは50kDa未満の、さらに好ましくは40kDa未満の重量平均分子量を有する少なくとも1種の生分解性ポリマーを、インクの総重量に対して少なくとも0.5重量%含んでいる結合剤と;
b)好ましくは、1種以上の有機溶媒化合物からなり、必要に応じて水を含む、有機ビヒクルまたは溶媒と;
c)インクの総重量に対して少なくとも0.1重量%の、1種以上の染料および/または顔料と;
を含んでおり、
ここで生分解性ポリマーが、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)類、ポリエステルアミド(PEA)類、ポリ(グリコール酸)類、ポリ(乳酸)(PLA)類、ポリカプロラクトン類(PCL)、それらのコポリマー類;ならびに、コハク酸塩類、アジピン酸塩類、およびテレフタル酸塩類などの脂肪族コポリエステル類のなかから選択され;ここで該インク組成物は、20℃で1〜20mPa.s、好ましくは2〜10mPa.sの粘度を有する、生分解性インク組成物。このインク組成物を用いて基材をマーキングするための方法。このインク組成物の乾燥および/または吸収によって得られるマーキングを備える基材。

Description

本発明は、全種類の支持体、基板および物体をマーキングするための液体インク組成物であって、その特性が特に、広範な種々の支持体、基板および物体(多孔性であろうと非多孔性であろうと)のインクジェットマーキングまたは印刷(いわゆる「連続ジェット」技術およびいわゆる「ドロップオンデマンド」技術の両方を用いる)によく適合している、インク組成物に関する。本発明のインク組成物は、生分解性インク組成物であると規定され、好ましくは本発明のインク組成物は、さらに堆肥化可能なインク組成物である。
生分解性の組成物、材料(ingredient)、構成要素(constituent)、成分(component)とは、一般に、この組成物、これらの材料、成分、構成要素が、自然環境を汚染することなく、微生物のような生きた生物体によって好ましくは急速に、分解され、破壊されることができることを意味する。
生分解とは、特に、炭素、水素、酸素、窒素原子を含んでいる有機化合物の化学構造の進歩的な簡素化と理解され、これには炭素の二酸化炭素型への無機化、および低分子量の代謝物を得ることを伴う。
2009年4月12日のフランス官報(French Journal Officiel)によれば、「ある物質は、生きている生物体の作用の下で、それが、自然環境に有害な影響を持たない種々の要素に分解され得る場合、生分解性であると言われる」。
さらに正確には、本発明の意味では、インク組成物は、規格ASTM D5338によって、または規格ISO 14855によって、生分解性であるインク組成物の非揮発性物質の重量割合が、そのインク組成物の非揮発性物質の総重量に対して、30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である場合に生分解性である。インク組成物の非揮発性物質とは一般には、この組成物を90℃で2時間加熱した後の乾燥抽出物を意味する。
同様に、本発明の意味では、ポリマーまたはそれ以外のようなインクの構成成分は、この構成成分の生分解性である重量割合が、規格ASTM D5338によって、または規格ISO 14855によって、この構成要素の総重量に対して、30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である場合に生分解性である。
好ましくは、本発明のインク組成物はまた、さらに堆肥化可能である。
堆肥化可能なポリマーのような化合物または生成物は、必然的に、種々の程度まで、例えば規格次第で60%以上、または90%以上生分解可能である。しかし、生分解性であるポリマーのような化合物または生成物は、必ずしも堆肥化可能ではない。
実際、堆肥化可能であるべきポリマーのような化合物または生成物について、これは、通常は堆肥化可能規格が定める他の要件、すなわち、例えば、所定の時間内に特定の閾値よりも小さい大きさの粒子へ物理的に分解する能力、ならびに重金属および他の毒性元素の不在、欠如をさらに満たさなければならない。
インクジェット印刷のためのインク組成物、例えば、本明細書の対象のインクであって、滴(1mmより小さい小滴)で噴霧されるインク組成物に関して、粒子への物理的分解能は、基本的に自動的に得られることに注意すべきである。
堆肥化能は、規格ASTM 6400、EN 13432またはDIN 54900などのいくつかの規格で定義される。
本発明の意味では、インク組成物は一般には、上述の規格のうちの1つに従う場合、堆肥化可能であることを意味する。
これらの規格によれば、堆肥化可能である生成物としては、なんら重金属を含んではならず、堆肥化試験では2mm未満のサイズの粒子に分解されなければならず、その生分解性は、工業用堆肥化ユニットでは180日内に60%以上(60%以上の生分解:規格ASTM6400)または90%以上(90%以上の生分解:規格EN13432)でなければならず、生態毒性であってはならない。
堆肥化の観点での生分解性は、既に上記した方法ASTM D 5338またはISO 14855のうちの1つによって規定され、非生態毒性とは、OECD207および208の方法によって規定される。
当業者はまた、生分解性でありかつ必要に応じて堆肥化可能であるとみなされる化合物および内容物、それらの量を、施行済または予定の法令および規則との関係において、容易に決定できる。
このような理由で、本発明のインク組成物は、パッケージングまたは他の単回使用および使い捨ての物品などの生分解性および必要に応じて堆肥化可能な製品をマーキングするために特に適切である。
インクジェット印刷は、周知の技術であり、これによって全種類の物体の印刷、マーキングまたは装飾が、高速・高速度で、これらの物体と印刷デバイスとをなんら接触させることなく、メッセージ、例えば、バーコード、販売期限などを随意的に変更でき、これは非平面の支持体上でさえ可能である。
インクジェット印刷システムは、2つの主な種類に分けることができる:「ドロップオンデマンド(Drop on Demand)」型、すなわち「DOD」および「連続インクジェット」型すなわち「CIJ」。
偏向(デフレクション)による偏向連続インクジェットでの射出は、圧電性結晶を備える空洞(これからインクは、開口部(ノズル)を通じてジェット状で出る)中に圧力下でインクを送る工程からなる。この圧電性結晶(決められた周波数で振動する)は、振動して、球状の滴または小滴へ進行的に分裂するインクジェットにおいて圧力の摂動を引き起こす。インクジェットの経路に位置する帯電電極(charging electrode)と呼ばれる電極によって、それが球状の滴または小滴へ分裂するポイントで、インクが導電性である場合、静電荷をこれらの滴または小滴へ付与することを可能にする。
このように荷電された滴または小滴の経路は、電場中へ偏向される。
滴または小滴を、異なる電位に荷電できる場合、それらは、印刷に用いることが可能であり得、そのためこの種類の連続ジェットは、マルチ−デフレクテッド(多重偏向)連続(multi−deflected continuous)ジェットと呼ばれる。この場合、荷電されていない滴または小滴、それゆえに非偏向(ノンデフレクテッド)(non−deflected)であるものは、ガター(溝)(gutter)中に回収され、それからインクが吸い上げられ、次いでインクの回路に向かってリサイクル(再循環)される。
もし、逆に、印刷に用いられるのが非荷電の滴または小滴であり、回収されるのが荷電された滴または小滴であれば、バイナリ(binary)連続ジェットという用語が用いられる。
これらの連続インクジェット噴霧技術によって、随意的にメッセージを変更する可能性をともなった、必ずしも平面でない物体に対する、高速で、接触のないマーキングが保証される。
これらの技術は特に、製造ラインで工業的製品をマーキングおよび識別化するために適している(有効期限、シリアルナンバー(通し番号)、バッチ番号、バーコードなど)。
上記の利用分野では、マーキングされるべき種々の基材に適合した、広範な種々の工業的制約を満たす様々なインク処方物、が必要とされる。
「ドロップオンデマンド」によるジェット噴霧(propelling)は、いわゆる「バブル(bubble)」ジェットまたはいわゆる「圧電性」ジェットを用いて行われてもよい。第一の例では、このインクは、ノズルの近傍で気化され、この気化によってインクを気化する抵抗とノズルとの間に位置する少量のインクの放出が生じる。第二の場合、ノズルの近傍に位置する結晶のまたは圧電性セラミックの電気刺激により作動したアクチュエータによって生じる圧力の突然の変動によって、インク小滴の放出が生じる。
DODジエット用のノズルの直径は、10から2〜30ミクロンの程度である。連続ジェットに関しては、ノズルの直径は、より大きく30〜100ミクロンの大きさである。
ジェットによって噴霧され射出され得るインク組成物は、とりわけ、粘度、洗浄用の溶媒に対する溶解度、材料(ingredient)の適合性、マーキングされるべき支持体の適切な濡れ性などに関して、および偏向連続ジェットの場合には電気伝導率に関して、この技術で固有の一定数の基準を満たさなければならない。
全種類のインクジェット技術に関して、インクの粘度は、噴霧温度(一般には20℃)で極めて低く、典型的には1〜20mPa.sであり、従って、これらの技術は、低粘度インクの蓄積技術として認定され得る。
さらに、これらのインクは、急速に乾燥しなければならず、ノズルを目詰まりさせることなくノズルの近傍に流れるか動かずにとどまることができなければならず、かつ極めて安定なジエットの方向を有しながら、一方では印刷ヘッドの容易なクリーニングを可能にしなければならない。
これらのインクは、ノズルを目詰まりさせる可能性が高いサイズの任意の粒子を含まないように、処方されかつ注意深く濾過されなければならない。0.2〜1μmの閾値での濾過が一般には適用される。
偏向連続ジェット型のインクジェットのための現行のインクを作成する材料、成分、構成要素は、有機または無機、鉱物生成物であり;これらは、多かれ少なかれ揮発性である1つ以上の溶媒(単数または複数)中の、または水の中の、着色物質、色素、例えば、染料または顔料、樹脂類または結合剤類、および必要に応じて伝導性をもたらす1種以上の塩、ならびに種々の添加物である。
オンデマンド型(DOD)のインクジェットを滴下するための現行のインクを作成する材料、成分、構成要素もまた、有機または無機、鉱物生成物;多かれ少なかれ揮発性である1種以上の溶媒中の、または水の中の、染料または顔料、樹脂類または結合剤類(偏向連続インクジェットのためのインクの割合とは異なる割合で)であり、ただし伝導性の必要性はない。
着色物質、色素は、用いられる溶媒中でそれぞれ可溶性であるかまたは不溶性であるか次第で、染料または顔料と呼ばれる。
従って、もともと不溶性である顔料は、分散されて、不透明であってもなくてもよい。それらは、色および/もしくは不透明性、または蛍光のような特別な光学特性をインクに付与する。
なんら重金属を含まず、従って環境に関してニュートラルである色素としては、とりわけ、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、または漆(lacquers)、すなわち、不溶性の支持体または基材上に、例えば、アルミナ粒子上に固定、吸収された着色料が挙げられる。
インクジェット印刷を意図したインクの結合剤または樹脂は一般には、そして大部分は、固体およびポリマー性の化合物であって、それらの選択は、選択された溶媒中のそれらの溶解度、それらと色素および他の添加物との適合性、滴の良好な帯電を可能にする能力によって、決定されるが、さらに何よりもそれらが乾燥された後のインクフィルムに付与する特性によって決定される。
それらの主な機能は、最大数の支持体、または特定の支持体、例えば、非多孔性の支持体に対する固着性をインクに与えることである。それらはまた、ジェットからの滴の形成のためにインクに適切な粘度を与え、インク(さらには得られるマーキング)に対して、摩擦に対する、より一般的には摩耗に対する耐性などの物理的および/または化学的な攻撃に対する抵抗というその特性の必須の部分を与える。
添加物は以下を含む:
− マーキングされた支持体上にインクの改善された付着および結合を提供し得る、乾燥したインクのフィルムを軟化する可塑剤、
− 顔料の分散を可能にする分散剤(このような分散剤は、それらがイオン化するか否か次第で、およびその溶媒の極性次第で、立体効果を介して、および/または静電効果を介して顔料を安定化する)、
− 伝導性を提供する塩化物のようないくつかの塩によって誘導される腐食作用を阻害する剤(特許文献1、特許文献2を参照のこと)、
− 細菌および他の微生物の増殖に対してインクを防御する添加物:これらは、特に水含有のインクで有用な、殺生物剤、殺菌剤、殺真菌剤などである、
− pH調節緩衝液(特許文献3を参照のこと)
− 消泡剤。
食物以外の用途のためのインクジェットインクはまた、界面活性剤(インクの濡れ性または浸透特性を改変する)(特許文献4を参照のこと)、具体的には、3Mが製造したFluorad(登録商標)FC430のような静的または動的表面張力を改変または調節するものを含む。このような生成物は、小滴のインパクトサイズ(impact size)を規則化する。
これらの界面活性剤では、全ての小滴のインパクトは、支持体の種類、清浄度または均一性にかかわらず、同じ直径を有する。基材である生分解性の支持体は、この点において不均一の表面を有する場合が多い。上述の界面活性剤は、生分解性ではなく、生分解できず、従って、このような基材上に適用できない。
従って、必要に応じて、かつ好ましくは堆肥化可能である生分解性インクであって、特に支持体が不規則で、不均一な表面を有する場合、このような支持体にかかわらず、高品質でかつ規則性、均一性のマーキングを、好ましくは全てをなんら界面活性剤または張力活性(tensioactive)剤の使用無しに、提供する生分解性インクの必要性がある。
添加物は、偏向連続インクジェット印刷について意図されるインクの場合また、必要に応じて1つ以上の伝導性の塩(単数または複数)を含んでもよい。
任意の伝導性の塩(単数または複数)によって、静電偏向に必要な伝導性を有するインクが得られる。これに関しては、特許文献5が参照され得る。しかし、いくつかの場合には、色素は、インクに対して既に十分な伝導性を付与することが注目されるべきであり、このことは、伝導性の塩を添加する必要性はないことを意味する。
伝導性を提供する塩のうちでも、インクの溶媒媒体中でイオン化可能であり、可溶性であり、かつ解離性である全種類が用いられる。
一般に本発明の組成物の場合とは異なって、主な溶媒が水であるインクについては、インクに伝導性を提供することは、通常は何ら問題を引き起こさない。なぜならほとんどの水溶性の生成物は、イオン化可能な種であるからである。
いくつかの場合、色素自体がまた、インクに対して十分な伝導性を付与するので、結果として、伝導性の塩を添加する必要はない。
インクジェットのインクに用いられ得る溶媒は、物質の極めて急速な乾燥を可能にし、粘度を所望の値、例えば、1〜20mPa.s、特に2〜10mPa.sに調節するために、第一に(かつ通常は過半量で)揮発性で、粘性のほとんどない溶媒、例えば、アセトンまたはエタノールであり;第二には、少量で、緩徐な乾燥を有する揮発性の低い、より粘性の溶媒、例えば、プロピレングリコールである。
より緩徐に乾燥する溶媒の1機能は、印刷装置の停止期にノズル中でのインクの乾燥を回避し、それによって長い停止期間後の始動の質が改善されることであり得る。
従って、長い停止期後の良好な始動の質を有する急速に乾燥するインクの必要性がある。
さらに詳細には、最もよく用いられる揮発性溶媒は、特許文献6および特許文献7に言及されるように、低分子量のアルコール類、ケトン類またはエステル類である。これらの溶媒の中でも特に、メタノール、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン(「MEK」)およびメチルイソブチルケトンを挙げることができる。
特に乾燥遅延機能を有する揮発性の弱い溶媒は、最も多いのはケトン類、例えば、シクロヘキサノン、グリコールエーテル類(特許文献8および特許文献9に言及)、エーテル類およびアセタール類、例えば、フランまたはジオキサン(特許文献10に言及)、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド(特許文献11)、ラクトン類(特許文献12)、N−メチルピロリドン(特許文献13)、グリコール類(特許文献14)、およびさらには脂肪族炭化水素(特許文献15)であり、これに関しては、特許文献16、特許文献17および特許文献18に言及され得る。
これらの溶媒のうちでも、当業者は、染料、結合剤および他の必須の材料を可溶化する溶媒を容易に決定し得る。一般には、連続偏向インクジェット印刷によるインクジェット印刷のためのインクの主なまたは主要な溶媒は、具体的には以下の一定数の基準を満たさなければならない:
− それらの揮発性は、インクが、マーキングされるべき支持体上で急速に乾燥するのに十分でなければならないが、特に非使用期間(停止期間)の間、プリンターで早く蒸発しすぎないように揮発性が高すぎてはならない;
− それらの溶媒力(solvating power)は、インクの結合剤、染料または顔料分散に関して、および印刷されるべき支持体に関して、乾燥インクに対する良好な結合の授与を可能にしなければならない;
− インクが、偏向連続インクジェット印刷を意図している場合、ほとんどのまたは主な溶媒(および、またそれほどではないにせよ少ない方の溶媒でも)は、インクに対して電気伝導性を付与する、塩などのイオン種を解離させておけなければならない。
結局、生分解性および必要に応じておよび好ましくは、堆肥化可能なインクのための溶媒は、それらが完全に蒸発される場合、例えば、土壌中で生分解性である溶媒である必要は必ずしもない。
さらに、インクジェット射出噴霧を意図するインクとしてまた、食品インクが挙げられる。
これらの食品インクは、性質上本来生分解性である植物または動物由来の天然の色素を含み、ただしそれらはまた、必ずしも生分解性ではない合成由来の色素も含む。
非食品インクの非水性媒体中で従来用いられる結合剤は、大部分は合成樹脂であり、これは化学的に極めて安定であって、従って生分解性ではない。
欧州特許出願公開第0510752号明細書 米国特許第5,102,458号明細書 欧州特許出願公開第0735120号明細書 米国特許第5,395,431号明細書 米国特許第4,465,800号明細書 米国特許第、4,567,213号明細書 米国特許第5,637,139号明細書 米国特許第4,024,096号明細書 米国特許第4,567,213号明細書 米国特許第4,155,767号明細書 米国特許第4,155,895号明細書 欧州特許出願公開第0034881号明細書 欧州特許出願公開第0735120号明細書 国際公開第96/23844号パンフレット 米国特許第4,166,044号明細書 米国特許第4,153,593号明細書 英国特許第2277094号明細書 仏国特許出願公開第2460982号明細書
上記によれば、最大数の国々で、その組成物が生分解性についておよび必要に応じて堆肥化能性について定められた規制要件や基準を満たすことが可能で、インクジェットによって噴霧可能な、必要に応じてかつ好ましくは堆肥化可能である生分解性インクのまだ満たされていない必要性が存在する。
偏向連続インクジェットによるインクジェット印刷に特に適切なインクであって、それによって、必要に応じてかつ好ましくは堆肥化可能である、多孔性または非多孔性の、異なる表面特徴を有する全種類の生分解性物体の急速なマーキングを可能にするインクの必要性も存在する。
さらに、このインクは、良好な付着および化学的作用に対する良好な耐性を有するマーキングを提供しなければならず、具体的には、これは、水耐性のマーキングを提供し、かつ特に、連続ジェット技術を用いてプリンター中で用いられるインクについては、インクジェットプリンターのためのインクに通常必要な全ての特性、例えば、粘度、抵抗性などを有していなければならない。このインクは、急速に乾燥するという特性と、ノズルを目詰まりさせないという特性の両方を有していなければならず、それによって長期の停止期間の後でさえ急速に始動可能とする。
インクはさらに、優れた品質および均一性の印刷またはマーキングを常に提供する、あらゆる種類の物体の高速のマーキングを低多孔性でさえ可能にしなければならない。
従って、必要に応じてかつ好ましくは堆肥化可能であり、ジェット印刷、具体的には、ただしそれだけではないが偏向連続インクジェット印刷に適切である生分解性インクであって、とりわけ上記の必要性の全てを満たし、上述の基準および要件を満たし、先行技術のインク組成物の欠点、限界、欠陥および不利益がなく、特に結合剤の種類に関する先行技術のインク組成物の問題を是正するインクを提供することが本発明の目的である。
この目的、およびさらに他の目的は、
a)ポリスチレン当量で表すと70kDa未満の、好ましくは60kDa未満の、より好ましくは50kDa未満の、さらに好ましくは40kDa未満の重量平均分子量を有する少なくとも1つの生分解性ポリマーを、インクの総重量に対して少なくとも0.5重量%含んでいる結合剤と;
b)好ましくは、1種以上の有機溶媒化合物からなり、必要に応じて水を含む、有機ビヒクル(担体)または溶媒と;
c)インク組成物の総重量に対して少なくとも0.1重量%の、1種以上の染料および/または顔料と;
を含み、
該生分解性ポリマーが、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)類、ポリエステルアミド(PEA)類、ポリ(グリコール酸)類、ポリ(乳酸)(PLA)類、ポリカプロラクトン(PCL)類、それらのコポリマー類;ならびに、コハク酸塩類、アジピン酸塩類およびテレフタル酸塩類のような脂肪族コポリエステル類のなかから選択され;20℃で1〜20mPa.s、好ましくは2〜10mPa.sの粘度を有する、
室内、環境温度で液体である、インクジェット印刷のための生分解性インク組成物の発明によって達成される。
前記脂肪族コポリエステル類が、コハク酸、アジピン酸またはテレフタル酸などの二塩基酸とジオールとのコポリマー類であることが特定される。これらは、酸基およびアルコール基の両方を含むモノマーから調製されるポリマーであるPHA類とは異なるコポリマー類である。
ポリヒドロキシアルカノエート類は、ポリ(3−ヒドロキシブチラート)(P3HB)およびポリ(3−ヒドロキシバレラート)(PHV)などのホモポリマー類、および、ポリ(3−ヒドロキシブチラート−コ−3−ヒドロキシバレラート)(PHBV)などのコポリマー類を含む。
これらのポリマー類は、特に「堆肥化可能なポリマー物質(Compostable polymer materials)」という本(Ewa Rudnik,Elsevier出版)(2007年12月)で示されるように、生分解性であると認識されている。
周辺環境温、室温とは一般に、5℃〜30℃,好ましくは10℃〜25℃、より好ましくは15℃〜24℃、さらに好ましくは20℃〜23℃の温度を意味する。明らかに、このインクは、大気圧で液体である。
本発明のインクは、特に、それだけではないが、必要に応じてかつ好ましくは堆肥化可能である生分解性産物の、ドロップオンデマンドまたは偏向連続インクジェットによるインクジェット印刷のための特異的なインクであって、基本的には、生分解性であり、かつ好ましくは、堆肥化可能な結合剤を、特定の割合で含み、周辺の室温では液体である、インクである。
この結合剤は、特定の分子量の、かつ特定のポリマーの中から選択される生分解性ポリマーを含む。
言い換えれば、本発明のインク組成物は、特にインクジェット印刷のためのインク組成物であるという点と、必要に応じてかつ好ましくは堆肥化可能である少なくとも1種の生分解性の結合剤を含むという点と、必要に応じてかつ好ましくは堆肥化可能である生分解性のインク組成物であるという点とで、先行技術のインク組成物とは基本的に異なる。
本発明のインク組成物はまた、その特性を改善するために生分解性結合剤以外の結合剤を含んでもよい。
本発明による組成物の特定の特徴の全てを有するインクを記載する先行技術の文献はない。
例えば、米国特許第5,713,991号は、配位結合により水溶性染料の可溶化基に結合された生分解性ポリマーを含有しているインクジェット印刷のためのインクを記載している。
生分解性ポリマーは、キトサンアセテートなどのカチオンキトサン類の有機酸塩類、カチオンでんぷん、ビニルベンジル型カチオン性ポリマー、アクリル酸型カチオン性ポリマー、ポリアミン−スルホンおよびポリアリールアミン、のなかから選択され得る。
この文献の例のインクは、キトサンアセテートまたはカチオンでんぷんを生分解性ポリマーとして含む。
この文献は、水系組成物に関与し、その実施例の全ては、少なくとも67重量%の水を含む。
欧州特許出願公開第1470199号(国際公開第03/062334号)は、フレキソ印刷の印刷のための本質的に水系の生分解性インクであって、生分解性結合剤が、水性媒体中で分散型である、すなわち、ラテックス型の水中の懸濁物の形態であるインクに関する。
この文献に記載のインクが、インクジェットによって射出され得ることを示している言及は、この文献のどこにもない。
粘度および伝導性のようなフレキソ印刷による印刷のためのインクの物理的特性は、インクジェットによって射出され得るインクの特性とは基本的に異なり、このことは、インクジェット印刷の過程においてフレキソ印刷のためのインク組成物を用いることは当業者に決して想起されないであろうということを意味する。
言い換えれば、あるインク組成物が、フレキソ印刷のために適切であるという事実は、このインク組成物がインクジェット印刷に適切であり得るということを決して意味しない。
日本国特許第8092518号(1996年9月4日公開)は、本質的にフレキソ印刷による印刷用の、生分解性ポリエステル(D乳酸単位に対して1〜9のモル比のL乳酸単位を有する、80〜100モルの乳酸単位を含む);顔料;および溶媒を含んでいる生分解性インクに関する。この生分解性ポリエステルは、乳酸以外のヒドロキシ酸の単位、コハク酸の単位、ポリスチレングリコールの単位、またはグリセロールの単位を含んでもよい。生分解性ポリエステルの分子量について詳細は示されていない。
ここで記載されるインクが、インクジェットによって射出され得るということはこの文献には言及されていない。
ここでも、フレキソ印刷による印刷のためのインクの物理的特性、例えば、粘度および伝導性は、インクジェットによって射出されるインクの特性とは基本的に異なり、結果として、当業者は、インクジェットの印刷過程においてフレキソ印刷による印刷のためのインク組成物の使用を予測することは決してない。
言い換えれば、あるインク組成物が、フレキソ印刷による印刷について適切であるという事実は、このインク組成物が、インクジェット印刷に適切であり得ることを決して意味しない。
同様に、日本国特許第8319445号は、生分解性結合剤が、ポリ(乳酸)、ポリカプロラクトン、またはポリ(ビニルアルコール)である、本質的にシルクスクリーン印刷(serigraphy)用の生分解性インクを記載している。
この文献では、数平均分子量に対しても、または重量平均分子量に対しても言及はないことに注意されたい。
ポリ(乳酸)に関して好ましい分子量範囲は、80,000〜120,000Daであるが、本発明によるインク組成物で用いられる生分解性ポリマーは、ポリスチレン当量で表して、70kDa未満の、好ましくは60kDa未満の、また好ましくは50kDa未満の、さらによいのは40kDa未満の重量平均分子量を有する。
この日本の特許文献のインクは、インクジェット噴霧には不適であり、特に、本発明によるインク組成物の粘度よりもかなり高い粘度を有する。
従って、この日本の特許文献の第[0049]段落から第[0052]段落のインク(これは、20重量部のポリ(乳酸)(PLA)を結合剤樹脂として、および61.5重量部のメチルエチルケトン(MEK):トルエンの1/1混合物を溶媒として含む)は、本発明によるインク組成物の粘度よりもかなり高く、ジェットで噴霧可能であり得るものよりもかなり高い粘度を有する。
実際、MEK/トルエン溶媒中のPLAの溶液のみを考慮する場合、そのPLA含量は、結合剤および溶媒の総重量の24.5重量%であり、このような溶液は既に、本発明によるインク組成物の粘度よりもかなり高く、インクジェットにより噴霧可能であり得る何れのものよりもかなり高い粘度を有する。この日本の特許文献のインクの他の材料は、粘度をさらに増大させることしかない。
実際、本発明による例で用いられるPLA(重量平均分子量37kDa)の溶液(MEKのみの中で、24.5重量%)は、30mPa.sという粘度を有する。MEKおよびトルエンの混合物からできている溶媒を用いれば、その溶液の粘度は、さらに高く、そしてこの日本の特許文献で用いられるもののようなより高い分子量を有するPLAを用いれば、粘度は、さらに増大するであろう。
この文献に記載の組成物が、インクジェットで噴霧可能であり得ることも、この特許文献では言及されていない。
やはり、シルクスクリーン印刷による印刷のためのインクの物理的特性は、インクジェットによって噴霧される、射出され得るインクの特性とは基本的に異なり、このことは、インクジェットを用いる印刷過程においてシルクスクリーン印刷について意図されるインク組成物を用いることが当業者には決して予測されないことを意味する。
言い換えれば、インク組成物がシルクスクリーン印刷に適切であるという事実は、このインク組成物がインクジェット印刷に適切であり得るということを決して意味しない。
日本の特許文献である特開2002−356640号は、脂肪族ポリエステル、インク顔料および溶媒を含む、インクジェット印刷のためのインクではない、写真凹版(photo−engraving)(グラビア印刷(photogravure))のための従来の印刷インクに関連する。脂肪族ポリエステルは、80モル%以上の割合までポリ(乳酸)セグメント(D−乳酸残基に対するL乳酸残基のモル比は、1〜9である)、およびポリグリセロールセグメントを含む。
ここでも、この文献で記載されるインクが、「ロートグラビア印刷(rotogravure)」のためだけではないが、インクジェット印刷のために用いられ得ることを示す言及はこの文献中にはない。
前と同様、ロートグラビア印刷による印刷のためのインクの物理的特性は、インクジェットによって射出されるインクの特性とは基本的に異なり、結果として当業者が、インクジェット印刷のための過程でロートグラビア印刷のためのインク組成物の使用を予測することは決してない。
言い換えれば、インク組成物が、ロートグラビア印刷による印刷のために適切であるという事実は、このインク組成物がインクジェット印刷に適切であり得るということを決して意味しない。
写真凹版、フレキソ印刷またはスクリーン印刷のような従来の適用のためのインク処方物で用いられ得るポリマーは、かならずしもインクジェットによって射出できないことが公知である。
ポリマー、具体的には、生分解性ポリマーが、写真凹版、フレキソ印刷またはスクリーン印刷のような従来の適用のためのインク処方物中の結合剤として用いられたという事実は、このポリマーがインクジェット印刷のための組成物での使用に適切であり得るということを決して意味しない。
言い換えれば、あるポリマーが、写真凹版(photoengraving)、フレキソ印刷またはスクリーン印刷のためのインク組成物で首尾よく用いられたという事実から、この同じポリマーが、インクジェット印刷のためのインク組成物中でも首尾よく用いられ得るということは決して推論できない。
70000Daの大きさの分子量を有するポリマーは、連続インクジェット印刷には不適切である。なぜなら、これらのポリマーでは、インクジェットを、荷電することができる十分分割された滴または小滴に分けることができないからである。
従って、結合剤のポリヒドロキシアルカノエート、脂肪族コポリエステル、ポリエステルアミド、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸)、ポリカプロラクトンおよびそれらの種類のコポリマー類の、上述の特定の割合での、および上述の特定の分子量での、インクジェット印刷用のインク組成物への、特に偏向連続インクジェット印刷用のインク組成物への組み込みは、先行技術では記載もされておらず、示唆もされていない。
本発明によるインク組成物は、上述の必要性の全てを満たし、上記で挙げた基準および要件の全てを満たし、生分解性の、好ましくは堆肥化可能なインクの処方を可能にする。
予期せぬことに、上述の分子量を有する上述のポリマー、ならびに特に実施例に引用したポリマーのような、これらのポリマーの特定の市販の等級および質では、インクジェット印刷に適切であることが見出された。
本発明の組成物は、任意の基材上に高品質で、規則的、均一なマーキングをもたらす。
有利には、生分解性ポリマーとは、堆肥化可能なポリマーであり、本発明のインク組成物は、堆肥化可能な組成物であることである。
本発明の意味における堆肥化可能な組成物の定義は上記に示す。
このような理由で、かつ有利には、本発明の組成物は、重金属を含まない。
「重金属」という用語は、この技術分野の当業者には周知の用語である。
重金属としては、例えば、水銀、鉛およびカドミウムが挙げられる。
本発明の組成物は、本発明の組成物の重金属含量が一般には100ppm未満であり、0の値でさえあるという点で、なんら重金属を含まない。
またこのような理由で、かつ有利には、本発明の組成物は、なんら生体毒性の構成要素、成分を含まない。
有利には、このインク組成物は、インク組成物の総重量に対して、少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも6重量%の、このような少なくとも1つの生分解性、かつ好ましくは堆肥化可能なポリマーを含む。
有利には、インク組成物は、インク組成物の総重量に対して、0.5〜25重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%、さらに好ましくは6〜10重量%の、少なくとも1つの生分解性、かつ好ましくは堆肥化可能なポリマーを含む。
有利には、このようなポリ(乳酸)は、非晶質ポリ(乳酸)であって、その重量平均分子量が、ポリスチレン当量として表現して、60kDa未満、好ましくは50kDa未満、より好ましくは40kDa未満の非晶質ポリ(乳酸)類の中から選択される。
有利には、このようなポリカプロラクトンは、重量平均分子量が、ポリスチレン当量として表現して、60kDa未満、好ましくは50kDa未満、より好ましくは40kDa未満のポリカプロラクトン類の中から選択される。
本発明の組成物では、溶媒またはビヒクルは一般には、インク組成物の総重量の少なくとも10重量%、インク組成物の総重量の好ましくは30%〜90重量%、より好ましくは60%〜80重量%に相当する。
この溶媒は、1つ以上の有機溶媒化合物(単数または複数)および必要に応じて水を含む。
好ましくは、本発明によるインク組成物は、インクの総重量に対して極めて少量の水、一般には、10重量%未満、好ましくは5%未満、より好ましくは1重量%未満の水を含む。
本発明のインク組成物は、本質的に水を含まない(水0%)とさえみなすことができる。
実際、存在する水は、インクの種々の成分中に不純物として存在する添加物による水だけである。選択される成分の純度が高いほど、水の含量は低くなる。
本発明のインク組成物中の水の含量が低いかまたは存在しないことで、この組成物の結合剤および他の着色物質が非水溶性である場合、インクフィルムの形成が促進され、それによってインクの耐性および付着特性が改善される。
このような有機溶媒化合物は、当該技術分野における当業者に公知であり、インクジェット印刷のためのインク組成物で用いられる溶媒化合物の間で容易に特定され得る。
好ましくは、この溶媒化合物(単数または複数)は、他のインク材料、具体的には結合剤、着色物質、添加物などを溶解する特性を有する。
好ましくは、溶媒の一部を形成するこのような有機溶媒化合物(単数または複数)はまた、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な溶媒化合物の中から選択される。
このような有機溶媒化合物(単数または複数)は、ケトン類、アルコール類、アルキルエステル類、グリコールエーテル類、アセタール類、乳酸エチル、乳酸メチル、酢酸エチル、およびそれらの混合物のなかから選択され得る。
これらの有機溶媒化合物の例は、エタノール、プロピレングリコールメチルエーテル、乳酸エチル、酢酸エチル、イソプロパノール、酢酸、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびそれらの混合物である。インクの溶媒を構成する溶媒のうちのいくつかは、単独で用いられてもよく、他はそうでない場合もある。
エタノールは、使用国における有効な規制に従って異なる生成物で変性されてもよいし、または変性されなくてもよい。
このビヒクルまたは溶媒は一般には、かなりの重量割合(溶媒の総重量の50重量%以上)の1つ以上のケトン(単数または複数)を含み、このケトンまたはこれらのケトン(単数または複数)は好ましくは、アセトン、ブタノン(メチルエチルケトン)、2−ペンタノン(メチルプロピルケトン)、3−メチル−2−ブタノン(メチルイソプロピルケトン)および4−メチル−2−ペンタノン(メチルイソブチルケトン)の中から選択され;好ましくはこの溶媒は、上述のケトン類のなかから好ましくは選択される1つ以上のケトン(単数または複数)から構成される。
全てのうちで1つの好ましい溶媒は、(100%の)メチルエチルケトン(MEK)から構成される。
MEKのようなケトン(単数または複数)以外の1つ以上の有機溶媒化合物(単数または複数)は、インクの特性を最適化するために、ビヒクルの総重量に対して、わずかな重量割合(50重量%未満)、好ましくは5〜25重量%まで添加され得る。これらのわずかな溶媒は、エステル、エチレングリコールまたはプロピレングリコールエーテル類、およびアセタール類のなかから選択され得る。
本発明のインク組成物は、1つ(またはそれ以上)の染料および/または顔料を含む。
染料および顔料は既に、前述した。
有利には、染料および/または顔料は、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、染料および/または顔料(なんら重金属を含まず、環境毒性でない)のなかから選択される。
「環境毒性(の)(ecotoxic)」という用語は広く用いられ、周知の意味を有する。これは一般には、環境または特定の生態系に対して毒性、有害、例えば、水生生物に対する毒性を意味する。
顔料はまたラッカーも含む。
有利には、染料は、ケトン類に可溶性(部屋の環境温度、例えば20℃で)の有機染料の中から選択される。
有利には、顔料は、カーボンブラック、酸化チタン類およびそれらの混合物から選択される。
染料および/または顔料の総量は一般には、組成物の総重量の0.05〜25重量%、好ましくは1〜20%、より好ましくは3〜10重量%である。
本発明の組成物は、インク組成物の溶媒またはビヒクルなかの少なくとも1つの顔料の粒子の分散の形態であってもよい。この顔料は好ましくは、二酸化チタンのような白色顔料である。このような分散では、好ましくは粒子の100%は、準弾性光散乱によって決定した場合0.5μm未満のサイズを有する。
インクの本発明の組成物の結合剤は、1つ以上の生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、ポリマー(単数または複数)だけから構成されてもよい。
そうでなければ、本発明のインク組成物の結合剤はさらに、結合剤の総重量に対して大きい(すなわち、50%より大きい)重量割合の少なくとも1つの生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能なポリマーに加えて、1つ以上の非生分解性であって、かつ堆肥化が不能なポリマー(単数または複数)および/または樹脂(単数または複数)をさらに含んでもよい。
このような非生分解性で、かつ堆肥化が不能なポリマー(単数または複数)および樹脂(単数または複数)は、当該技術分野の当業者に公知であり、インクジェット印刷のためのインク組成物で用いられるポリマー類および樹脂類の中で容易に特定され得る。
このようなポリマー類および樹脂類は既に、前述で言及された。
本発明のインク組成物中の結合剤の割合は一般には、インク組成物の総重量の0.1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは3〜20重量%である。
具体的には、マーキングされるべき基材が、可塑性である場合、インク組成物は、さらに1つ以上の可塑剤(単数または複数)を含んで、その付着を改善してもよい。これらの可塑剤は好ましくは、生分解性であり、かつ堆肥化可能な可塑剤の中から選択される。
可塑剤(単数または複数)は、例えば、グリセロール、乳酸、オレイン酸、ポリプロピレングリコール、脂肪酸トリグリセリド類、クエン酸塩類およびクエン酸のエステル類、レブリン酸;およびそれらの混合物のなかから選択される。
可塑剤(単数または複数)は一般には、インク組成物の総重量に対して、少なくとも0.05重量%の割合まで、好ましくは0.1〜20重量%の割合まで存在する。
本発明の組成物は、それが偏向連続ジェットによって噴射、噴霧されるべき場合さらに、一般には、少なくとも1つの伝導性の塩を、染料、顔料または任意の他の成分のような別の成分が、それ自体、解離されるときに伝導性を提供できる塩である場合を除いて、含んでもよい。
実際、本発明のインクは、それが偏向連続ジェットによって適用可能であるべき場合、液体状態で十分な電気伝導性、一般には20℃で5μS/cmより高い、好ましくは20℃で300μS/cm以上、さらに好ましくは20℃で500μS/cm以上を事実上有さなければならない。
従って、本発明によるインク組成物の伝導性は、例えば、5〜5,000μS/cm、具体的には、500〜2,000μS/cm(20℃で)であってもよい。
この伝導性は一般には、ラジオメーター・アナリティカル社のCDM210伝導率計モデルのような実験室の伝導率計を用いて20℃で測定される。
従って、インク組成物中に、解離できる色素および他の化合物とは異なる少なくとも1つの伝導性の塩を含む必要がある場合、この導電性の塩は好ましくは、生態毒性ではない塩のなかから選択される。当業者は、インクジェット印刷のために用いられる伝導性の塩の中から、生態毒性の影響をなんら有さない塩を容易に特定し得る。
このような少なくとも1つの伝導性の塩は、従って、必要であれば、インクに対して上記の伝導性を付与するために、インク組成物中に存在する:その量は一般には、少なくとも0.05重量%であり、好ましくはそれらの量は、インク組成物の総重量の0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明の組成物はさらに、その成分のいくつかの溶解度、印刷の質、付着またはさらに異なる支持体上のインクの制御された濡れ性を改善する化合物の中から選択される1つ以上の添加物(単数または複数)を含んでもよい。
添加物(単数または複数)は、例えば、消泡剤、化学的安定化剤、界面活性剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺生物剤、およびpH調節剤などから選択され得る。
殺生物剤添加物のうちで、例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル類、の安息香酸塩およびソルビン酸塩類およびパラヒドロキシベンゾエート類を挙げることができる。
有利には、これらの添加物の全ては、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な添加物のなかから選択される。この添加物(単数または複数)は、極めて低用量で、一般には、消泡剤、安定化剤または界面活性剤であるかどうか次第で、5%以下および時には0.01%程度で用いられることに注意すべきである。
本発明はさらに、基材、物体または支持体を、インクジェット印刷技術(ここでは射出されたインクは、上記のようなインク組成物である)を用いて、この基材、物体または支持体上にインクを射出することによって、マーキングするための方法に関する。
マーキングは、インクジェット印刷技術、いわゆる、「偏向連続インクジェット」またはいわゆる「ドロップオンデマンド」技術のいずれかを用いて行う。
本発明はまた、上記のようなインク組成物の乾燥および/または吸着(基材、物体または支持体における)によって得られるマーキングを備える、例えば、多孔性または非多孔性の基材、物体または支持体に関する。
本発明のインク組成物は、その基本的に生分解性であり、かつ好ましくは堆肥化可能な性質という理由で、生分解性であって好ましくは堆肥化可能な全ての基材、物体および支持体の直接マーキングのために特に適切である。
従って、このような基材、物体、支持体は、使い捨て可能な包装、バッグ、フィルム、ビーカー、ポット、プレート、トレー、皿、カトラリー、接待セット(hostess set)、クリップ、食品容器基材、および灰皿などから選択され得る。
優れた質の印刷であるマーキングは、全ての基材上において、ほとんど孔のない基板でさえ、極めて不均一な表面を有する基材上でさえ得られる。
本発明は、例示的かつ非限定的な例で示される、本発明の以下の実施形態の説明を読めばよりよく理解される。
本発明の以下のインク組成物は、下の表Iで挙げた製品を示した割合によって混合することによって調製した。得られたインクの粘度および伝導率も下に示す。
Figure 2014520169
(1)ポリスチレン標準と比較して、THF中のサイズ排除クロマトグラフィー(GPC)によって決定した30kDaという重量平均分子量を有するパーストープ・スペシャリティ・ケミカルズ社(登録商標)によって製造されるCAPA6100;
(2)ポリマー・ラボラトリーズ社(登録商標)が製造した「混合D(mixed D)」(登録商標)カラム中のTHF中のサイズ排除クロマトグラフィー(GPC)によって決定し、ポリスチレン標準と比較した、37kDaという重量平均分子量を有する、東洋紡(登録商標)(日本)製のバイロエコールBE410P(登録商標);
(3)ルーブリゾール(登録商標)製の分散剤;
(4)ランクセス(登録商標)製の溶液中の染料;
(5)粒子サイズ(Z平均)は、マルバーン(登録商標)製のNano−S(登録商標)装置を用いて、メチルエチルケトン中の準弾性光散乱によって測定される。
(6)粘度は、コントラブス社(スイス)のLow−Shear30同軸シリンダー粘度計を用いて20℃で測定し、伝導率は、環境温度(室温)で、一般には20℃で、ラジオメーター・アナリティカル社のCDM210モデルの伝導率計を用いて、測定する。
実施例1、2および5のインクは、撹拌下で異なる材料を単純に混合することによって調製した。
これらの実施例では、この固体の生分解性でかつ、堆肥化可能な画分は、70%より大きい。
この画分は単に、生分解性であることが公知の成分の比で決定された。
比較として、実施例2のCAPA6100の代わりにCAPA6250ポリカプロラクトンで製造したインクは、偏向連続インクジェット印刷には適していない。
実際、GPCによって測定されたこのCAPA6250ポリカプロラクトンの重量平均分子量は70400Daであった。
実施例3および4のインクは、メチルエチルケトン中のポリ乳酸の溶液中で顔料を粉砕することによって調製した。これらの実施例では、この固体の生分解性でかつ堆肥化可能な画分は、60%より高かった。
絶対間隙率2μmのフィルターを通した濾過後、各々の実施例は、Jaime(登録商標)1000型のシリーズ8のImajeプリンターでインクジェットによって噴霧できるインクを生成し、優れた質の印刷を得ることを可能にした。

Claims (28)

  1. 室温で液体である、インクジェット印刷のための生分解性インク組成物であって:
    a)ポリスチレン当量で表すと、70kDa未満の、好ましくは60kDa未満の、より好ましくは50kDa未満の、さらに好ましくは40kDa未満の重量平均分子量を有する少なくとも1種の生分解性ポリマーを、インクの総重量に対して少なくとも0.5重量%含んでいる結合剤と;
    b)好ましくは、1種以上の有機溶媒化合物からなり、必要に応じて水を含む、有機ビヒクルまたは溶媒と;
    c)インク組成物の総重量に対して少なくとも0.1重量%の、1種以上の染料および/または顔料と;
    を含んでおり、
    該生分解性ポリマーが、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)類、ポリエステルアミド(PEA)類、ポリ(グリコール酸)類、ポリ(乳酸)(PLA)類、ポリカプロラクトン(PCL)類、それらのコポリマー類;ならびに、コハク酸塩類、アジピン酸塩類およびテレフタル酸塩類のような脂肪族コポリエステル類のなかから選択され;ここで該インク組成物は、20℃で1〜20mPa.s、好ましくは2〜10mPa.sの粘度を有する、生分解性インク組成物。
  2. 前記生分解性ポリマーが堆肥化可能なポリマーであり、かつ前記組成物が堆肥化可能な組成物である、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記インク組成物が、前記インク組成物の総重量に対して、少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも6重量%の前記少なくとも1つの生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、ポリマーを含む、請求項1又は2に記載のインク組成物。
  4. 前記インク組成物が、インク組成物の総重量に対して0.5〜25重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%、さらに好ましくは6〜10重量%の前記少なくとも1つの生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、ポリマーを含む、請求項1又は2に記載のインク組成物。
  5. 前記ポリ(乳酸)が、その重量平均分子量が、ポリスチレン当量として表現して、60kDa未満、好ましくは50kDa未満、より好ましくは40kDa未満である非晶質ポリ(乳酸)のなかから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインク組成物。
  6. 前記ポリカプロラクトンが、その重量平均分子量が、ポリスチレン当量として表現して、60kDa未満、好ましくは50kDa未満、より好ましくは40kDa未満である、ポリカプロラクトン類のなかから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインク組成物。
  7. 前記溶媒またはビヒクルが、前記インク組成物の総重量の、少なくとも10重量%、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは60〜80重量%に相当する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインク組成物。
  8. 前記溶媒の前記有機溶媒化合物が、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、溶媒化合物のなかから選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインク組成物。
  9. 前記有機溶媒化合物が、ケトン類、アルコール類、アルキルエステル類、グリコールエーテル類、アセタール類、乳酸エチル、乳酸メチル、酢酸エチル、およびそれらの混合物のなかから選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のインク組成物。
  10. 前記インク組成物の前記ビヒクルが、1種のケトンを重量あたり大きい割合で含む、請求項9に記載のインク組成物。
  11. 前記染料および/または顔料が、重金属を含まず、かつ生態毒性がない、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な染料および/または顔料のなかから選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載のインク組成物。
  12. 前記染料が、ケトン類に可溶性の有機染料のなかから選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載のインク組成物。
  13. 前記顔料が、カーボンブラック、酸化チタン類およびそれらの混合物のなかから選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載のインク組成物。
  14. 前記染料および/または顔料の総量が、前記インク組成物の総重量の0.05〜25重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは3〜10重量%である、請求項1〜13のいずれか1項に記載のインク組成物。
  15. 前記インク組成物のビヒクル中での少なくとも1種の顔料の粒子の分散物の形態である、請求項1〜14のいずれか1項に記載のインク組成物。
  16. 前記顔料が、二酸化チタンのような白色顔料である、請求項15に記載のインク組成物。
  17. 前記分散物中で、粒子の100%が、準弾性光散乱によって測定される、0.5μm未満のサイズを有する、請求項15または16のいずれか1項に記載のインク組成物。
  18. 前記結合剤が、1種以上の、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、ポリマーのみからなる、請求項1〜17のいずれか1項に記載のインク組成物。
  19. 前記結合剤が、該結合剤の総量に対して重量で大きい割合である、少なくとも1種の生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、ポリマーに加えて、さらに、1種以上の非生分解性および堆肥化が不能な樹脂および/またはポリマーを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載のインク組成物。
  20. 前記結合剤が、前記インク組成物の総重量の0.1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは3〜20重量%に相当する、請求項1〜19のいずれか1項に記載のインク組成物。
  21. 前記インク組成物の総重量の少なくとも0.05重量%、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%,さらに好ましくは0.1〜5重量%の量で、好ましくは生態毒性でない、少なくとも1種の伝導性の塩をさらに含んでいる、請求項1〜20のいずれか1項に記載のインク組成物。
  22. 20℃で5μS/cmより高い、好ましくは20℃で300μS/cm以上、より好ましくは20℃で500μS/cm以上の伝導率を有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載のインク組成物。
  23. 消泡剤、化学的安定化剤、界面活性剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺生物剤およびpH調節緩衝液の中から選択される1つ以上の添加物をさらに含んでおり、好ましくはこれら全ての添加物が、生分解性であって、かつ好ましくは堆肥化可能な、添加物から選択される、請求項1〜22のいずれか1項に記載のインク組成物。
  24. インクジェット印刷技術によるインクの基材、物体または支持体上への射出によって、基材、物体または支持体をマーキングするための方法であって、前記射出されたインクが、請求項1〜23のいずれか1項に記載のインク組成物である、方法。
  25. 前記インクジェット印刷技術が、いわゆる「ドロップオンデマンド」技術である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記インクジェット印刷技術が、いわゆる「偏向連続インクジェット」技術である、請求項24に記載の方法。
  27. 請求項1〜23のいずれか1項に記載のインク組成物の乾燥および/または吸着によって得られるマーキングを備えることを特徴とする、基材、物体または支持体。
  28. 前記基材が、生分解性で、かつ好ましくは堆肥化可能な基材、例えば、使い捨て可能な包装、バッグ、フィルム、ビーカー、ポット、プレート、トレー、皿、カトラリー、接待セット、クリップ、食品容器基材、および灰皿の中から選択されることを特徴とする、請求項27に記載の基材。
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