JP2014231734A - 防水シートの端部処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンカー溝を空け、床面にプライマー層、接着剤層を施し、
床面に施工現場外で成型したウレタン樹脂系のウレタン防水剤からなる防水シートを床面に重ねて、アンカー溝に防水シートの固定開口を位置させ、
重なったアンカー溝、固定開口内に接着剤樹脂を注入し、
固化した接着剤樹脂が、固化樹脂アンカーとなる。
【選択図】 図7
Description
この工法は、2〜3枚のアスファルトルーフィング(シート状の基材にアスファルトを浸透させた材料)を熱融解させたアスファルトで交互に重ねながら防水層を形成する工法で、歴史と実績がある工法である。防水材料がアスファルトであるために、水密性が高く、アスファルトルーフィングの種類や重ねる枚数を調節することにより、様々な仕様に対応できる利点がある。また、作業者の熟練度により精度にバラツキがあるが、重ねることにより、精度の平均化が可能となっていた。
他方、この工法は、アスファルトを使用するために防水層が温度の変化に敏感であり、夏は垂れやすく、冬は硬化して破断しやすく、周縁部などの納まりが良くない短所もあった。また、施工中に高温のアスファルトを使用するために作業者の安全を確保しつつ作業をする必要があり、さらに煙や臭いが近隣に悪影響を与える問題点もあった。
この工法は厚さ1〜2mm程度のゴム材料からなる防水シートを接着剤で相互に貼り合わせて防水層を形成する工法である。この工法は、防水シートが工場で成型されるために品質が安定している利点があり、また、ゴムシートによる場合には、伸張性に富み、下地がひび割れなどを生じてもこれに追随することができた。
他方、この工法では、防水シートをジョイントした部分で施工不良があると剥離しやすい短所があり、ゴムシートによる場合には、加えて、下地に凸部が存在する場合や、鋭利な飛来物により傷つきやすい短所もあった。
この工法は、2液成分の液体材料を施工時に混合撹拌したものを生成して、下地に吹き付け等により塗布して、反応固化させて、防水層を形成する工法である。
液状の材料を塗布するために、狭い場所や、設備用基礎が多くある屋上など平面が複雑な形状であっても納まりやすく容易に施工できる利点があり、またジョイントが無く、ジョイント部分で施工不良を防止できる利点があった。また、重ねて塗布することにより防水性能を高められるため、改修時には塗り重ねれば良く、低コストで防水層の改修が可能となる利点があった。更に、液体材料の選択により耐摩擦・耐衝撃を高めるなど種々の用途の仕様に対応することもでき、例えば、スポーツ用のグランドでの使用も可能であった。
他方、液状材料を塗布するため、水平に広がりやすく、下地面に不陸があると均一な厚みに施工できず、膜厚の確保が難しい短所があった。また、2液を現場で撹拌混合するために、撹拌混合が不十分であると未硬化など品質にバラツキを生じる短所もあった。
この工法は、集合住宅の開放廊下・階段およびベランダの簡易防水と意匠性とすべり防止を目的に塩化ビニル性の防水シートをウレタンおよびエポキシ樹脂系接着材で貼り付ける工法である。
その際、防水シートを施工しない溝や立ち上がり部分には、ウレタン防水材等を10cmラップする範囲まで先行して施工し、その上から塩化ビニル等の防水シートを施工する。防水シートは、接着材塗布直後に貼り付け可能で貼り付けたシートの上は、接着材の硬化を待たずに歩行が可能となるため、開放廊下・階段等の共有部分でも通行止めにする期間が短く、居住者の生活に支障が少ない。
但し、塩化ビニルシート防水材と同様に経年劣化により、シート中の可塑剤揮発によって硬くなると共に収縮が発生する。それによって、端部の浮きやジョイント部シールの切れが発生する。また、表層も色褪せて意匠性が低下する。そのため、改修にあたっては、既存の防水シート床材を接着材と併せて撤去し、再施工する必要があった。
更に、ブチルゴムシートAの表面で、中央側に小さなサイズのウレタンシートBを貼り、周囲に織布又は不織布のテープを貼ったウレタンマットが提案され、また、このウレタンマットを機器の下に敷いて防水する施工方法が提案されている(特許文献2)。
また、防水シートの端部がめくれ上がらないように、コンクリート床面に固定する為には、防水シート上面からコンクリート躯体にアンカーを打っていた。すなわち、アンカーは防水シートを貫通して、コンクリート躯体に打ち込まれていた。この場合、アンカーは、鋼製であった。
また、これらの場合で、防水シートや防水皮膜の端部の処理については、経年変化を考慮した適正な処理方法が確立していなかった。
また、特許文献2では、施工時に床面との接着剤として予めブチルゴムシートAを使用するものであるが、ウレタンマットBはブチルゴムシートAより小さなサイズであるので、各ウレタンマットで隣接するウレタンマットBの周囲を後から防水施工する必要があり、ウレタンマットを載せただけで全面の防水性能を発揮させることはできない。
また、防水シートの端部処理に、アンカーを使用する場合には、金属であるアンカーがコンクリート内に圧入されるので、コンクリートに割れが生じるおそれもあった。また、通常樹脂製の防水シートを金属製のアンカーが貫通するので、追随性が無く、防水シートの貫通した部分で変形が生じるおそれがあった。従って、いずれの場合も、例えば20年30年などの長期の防水層の保障ができなかった。とりわけ、垂直面や傾斜面で顕著であった。
(1) 予め、施工現場外で、以下の(1−1)(1−2)の構成の「防水シート」を製造する。
(1−1) 成型型枠の平坦面で
・一般的な防水性能のウレタン樹脂系の一般用防水樹脂材料からなる「第1防水層」
・前記「第1防水層」より防水性能が高いウレタン樹脂系の高品質防水樹脂材料からなる「第2防水層」
が積層された「防水シート」を成型する。
(1−2) 前記「第1防水層」の周縁部と「第2防水層」の周縁部とを略一致させた。
(2) 施工現場の床面に、プライマーを塗布し、
続いて「接着剤層」を形成する。
(3) 続いて、前記「接着剤層」上に、前記「防水シート」を敷き詰めて、前記床面上に「防水層」を形成する。
(1) 予め、施工現場外で、以下の(1−1)(1−2)の構成の「防水シート」を製造する。
(1−1) 成型型枠の平坦面で、
・ウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる「防水ベース層」
・前記「防水ベース層」の上面に、「防水ベース層」を保護する「トップコート層」が積層された「防水シート」を成型する。
(1−2) 前記「防水ベース層」の周縁部と「トップコート層」の周縁部とを略一致させた。
(2) 施工現場の床面に、プライマーを塗布し、続いて「接着剤層」を形成する。
(3) 続いて、前記「接着剤層」上に、前記「防水シート」を、前記トップコート層を上にして、敷き詰めて、前記床面上に「防水層」を形成する。
(1) 「防水ベース層」を
・ウレタン樹脂系の一般用防水樹脂材料からなる「第1防水層」
・前記「第1防水層」より防水性能が高いウレタン樹脂系の高品質防水樹脂材料からなる「第2防水層」の2層から構成する。
(2) 前記第1防水層、前記第2防水層、トップコート層の順で積層される。
(1) 床面側に、ウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる「防水ベース層」を形成する。
(2) 前記防水ベース層の上に、前記防水ベース層を保護するトップコート層を形成する。
(3) 前記防水ベース層の周縁部とトップコート層の周縁部とを一致させた。
(1) 床面側に、一般的な防水性能のウレタン樹脂系の一般用防水樹脂材料からなる第1防水層を形成する。
(2) 前記第1防水層の上に、前記第1防水層より防水性能が高いウレタン樹脂系の高品質防水樹脂材料からなる第2防水層を形成する。
(3) 前記第1防水層の周縁部と第2防水層の周縁部とを略一致させた。
・シートの端部に設けてシートをコンクリート面に固定させるための部分、
・シートの端部に設けてシートをコンクリート面に固定させると共に水切りの役割をする部分
・シートの端部又は中間部にドレン配管に接続して、ドレン配管の内側に添って挿入される漏斗状の部材
・シートの端部又は中間部に設けて、シートを貼った面とその面の対向面との間の空間を塞ぐパッキン(ファスナー)のような部材
トップコート層30
高品質ウレタン防水層31
一般用ウレタン防水層32
の三層を含む構成とした防水シート10Aとすることが望ましい(図3(a))。ここで、防水シート10Aの四周で、トップコート層30の端縁30a、高品質ウレタン防水層31の端縁31a、一般用ウレタン防水層32の端縁32aがほぼ一致するように、揃えて形成される。また、この場合、一般用ウレタン防水層32を省略して、
トップコート層30
高品質ウレタン防水層31
の二層を含む構成として防水シート10Aとすることもできる(図3(b))。
高品質ウレタン防水層31
一般用ウレタン防水層32
の二層を含む構成とした防水シート10Bとすることもできる(図3(c)。ここで、防水シート10Bの四周で、高品質ウレタン防水層31の端縁31a、一般用ウレタン防水層32の端縁32aがほぼ一致するように、揃えて形成される。この場合には、現場で、トップコート層47を形成し、またはトップコート層47を省略する。
続いて、防水シート10A、10Aを敷いていない排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分に、従来の方法でウレタン防水剤を塗布して、現場防水層45を形成し(図2(c))、続いてトップコート層47を形成する(図2(d))。
以上で、防水工事が完了する。
なお、ここで、トップコート層30を形成していない防水シート10Bを使用することもできる(図示していない)。とりわけ、直射日光が当たらないなど紫外線照射の少ない現場で、コストを下げられるので有効である。
続いて、防水シート10B、10Bを敷いていない排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分、室内側立ち上げ部分7に、従来の方法でウレタン防水剤を塗布して、現場防水層45を形成する(図6(c))。続いて、防水シート10B、10B、排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分、室内側立ち上げ部分7など、防水層を形成した範囲(防水シート10Bやウレタン防水剤が表れた面)に、トップコート層47を形成する(図6(d))。
以上で、防水工事が完了する。なお、紫外線による影響が少なく、また防水性能がそれほど要求されない場合には、トップコート層47を省略することもできる(図示していない)。
また、高い防水性能が要求される場合には、前記同様にトップコート層30を形成した防水シート10Aを使用することもできる(図示していない)。
トップコート層30 厚さt1=0,2〜0.3mm(凹凸)
高品質ウレタン防水層31 厚さt2=1〜3mm
一般用ウレタン防水層32 厚さt3=1〜5mm
全面にわたって(各層の端縁20a、31a、32aがそろっている)三層に形成されたウレタン防水シート10Aを構成する(図4(e)、図3(a))。
従って、この現場では、パラペット3、3とペントハウス2に囲まれた屋上床面1を防水施工する。
トップコート層47を形成すれば、メンテナンス時には、現場防水層45はそのままで、トップコート層45を上塗りすればよいので、メンテナンス作業が大幅に軽減できる。また、防水シート10Aには予めトップコート層30が形成されているので、同様の効果がある。
続いて、高品質ウレタン防水層30が乾いたならば、高品質ウレタン防水層30の表面側に、ウレタン基材に各種増量成分を混入した汎用のウレタン防水剤を塗り、一般用ウレタン防水層31を形成する。汎用のウレタン防水剤は前記実施例と同様である。(図4(d)参照)。
高品質ウレタン防水層31 厚さt2=1〜3mm
一般用ウレタン防水層32 厚さt3=1〜5mm
が全面にわたって二層に形成された防水シート10Bを構成する(図3(c))。従って、四周で、高品質ウレタン防水層31の縁と一般用ウレタン防水層32の縁とが略一致する。
使用する防水シート10Aは、前記実施例のように、トップコート層30、高品質ウレタン層31、一般ウレタン層32からなり、アンカー溝51より大きな固定開口53を予め空ける(図7(a))。固定開口53は、アンカー溝51の位置に対応させてある。
続いて、固化したエポキシ樹脂が、固化樹脂アンカー55となり、固化樹脂アンカー55の上面に、トップコート層47を形成する。トップコート層47の上面と防水シート10Aのトップコート層30の上面とを面一に形成することが望ましい(図7(c))。
図7(c)で防水シート10Aの右側へは前記実施例と同様に、現場防水層45を施工する。あるいは、同様に防水シート10Aを施工することもできる。
使用する防水シート10Aは、トップコート層30、高品質ウレタン層31、一般ウレタン層32からなる(図8(a))。
パラペット3に防水シート10Aを貼り、防水シート10Aの端部10aにエポキシ系の接着剤43を塗布する(図8(b)。
また、この場合、樹脂固定具(機能性部材)60を予め防水シート10(10A、10B)と一体に成形して現場に搬入して使用することもできる(図11(d)、図12(d)、図17参照)。この場合、例えば、樹脂固定具60の基部61に防水シート10の端縁10aが連続して、シート押さえ部63と防水シート10の端縁10aが一致する(図示していない)。
また、シート押さえ部63の外側(基部61の先端側)にシート押さえ部63に並列して、水切りカバー部66を形成してある(図9)。水切りカバー部66の先端66a(基部61から離れる方向)は、シート押さえ部63の先端63aより短く形成してある。
垂直面8に下方から防水シート10Aを貼り、上端部10aをアンカー溝51付近に位置させる(図9(b))。
また、前記図8の実施例と同様に、樹脂固定具(機能性部材)60を予め防水シート10(10A、10B)と一体に成形して現場に搬入して使用することもできる(図11(d)、図12(d)、図17参照)。この場合、例えば、樹脂固定具60の基部61に防水シート10の端縁10aが連続して、シート押さえ部63と防水シート10の端縁10aが一致する(図示していない)。
この場合、ベランダ床面4に続き、垂直面8(垂直面3c)が形成され、垂直面8にアンカー溝51を形成する(図11(a))。前記同様に、ベランダ床面4及び垂直面8にプライマー層41、接着剤層43を形成した後、防水シート10A(又は10B)を貼る(図11(b)。この場合、防水シート10Aは、アンカー溝51の直下まで形成されている(図11(b)。
前記図9の場合と同様に、必要ならばアンカー溝51内にプライマー層41、接着剤層43を形成した後に、アンカー溝51に、樹脂固定具60の挿入突起62を差込み、シート押さえ部63で防水シート10Aの端部10aを垂直面8側へ強く押さえる(図11(c))。この状態で、アンカー溝51内にエポキシ樹脂67を充填して、樹脂固定具60の挿入突起62及びシート押さえ部63と、アンカー溝51との間隙を埋める。この状態で、樹脂固定具60の挿入突起62の連通孔65内にもエポキシ樹脂が回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される。この場合、水切りカバー部66が、シート押さえ部63の外側を覆うように配置されるので、アンカー溝51、樹脂固定具60、防水シート10Aの端部10aを保護できる図11((c))。
なお、この樹脂固定具60は、防水シート10A、10B以外の防水シートや現場で吹きつけ等によりシート状に形成された現場作業による防水シートにも同様に適用できる(図示していない)。
また、樹脂固定具(機能性部材)60を一体に成形した予め防水シート10(10A、10B)を使用することもできる(図11(d))。この場合、樹脂固定具60の基部61に防水シート10の端縁10aが連続して、シート押さえ部63と防水シート10の端縁10aが一致する。また、防水シート10(10A、10B)も略水平部分と略垂直部分とが予め一体に成形された構造として現場に搬入して使用することもできる(図11(d))。
この場合、垂直面8(垂直面3c)に続き水平面9(天端3a)が形成され、前記同様に、垂直面8及び水平面9にプライマー層41、接着剤層43を形成した後、垂直面8に防水シート10A(又は10B)を貼る(図12(a))。この場合、防水シート10Aの端縁10aは、垂直面8の上端(水平面9の端縁)に位置させる。(図12(a))。
続いて、防水シート10Aの端縁10a付近に接着剤層43を形成した後、樹脂固定具60の挿入突起62を水平面9の端部に接着しつつ、シート押さえ部63で防水シート10Aの端部10aを垂直面8側へ強く押さえる(図12(b))。続いて、樹脂固定具60のシート押さえ部63の上面に接着剤層43を形成して、水平面9及びシート押さえ部63の上面に、他の防水シート10Aを接着する。この場合、他の防水シート10Aの上面が略面一に形成されるように、下面側を切り欠いて薄く形成してある(図12(b)。
この場合も、水切りカバー部66が、シート押さえ部63の外側を覆うように配置されるので、アンカー溝51、樹脂固定具60、防水シート10Aの端部10aを保護できる図12((b))。
また、水平面9の他の防水シート10Aの下面側を切り欠いたが、切り欠きを省略することもできる(図12(c))。
なお、この樹脂固定具60は、防水シート10A、10B以外の防水シートや現場で吹きつけ等によりシート状に形成された現場作業による防水シートにも同様に適用できる(図示していない)。
また、樹脂固定具(機能性部材)60を一体に成形した予め防水シート10(10A、10B)を使用することもできる(図12(d))。この場合、樹脂固定具60の基部61に防水シート10の端縁10aが連続して、挿入突起62と、水平面9の防水シート10の端縁10aが一致する(図12(d))。なお、図11(d)のように、垂直面8の防水シート10と樹脂固定具60を一体に成形して現場に搬入して使用することもできる(図示していない)。
図11と同様に、ベランダ床面4に続き、垂直面8(垂直面3c)が形成され、垂直面8にアンカー溝51を形成する(図13(a))。前記同様に、ベランダ床面4及び垂直面8にプライマー層41、接着剤層43を形成し、必要ならばアンカー溝51内にプライマー層41、接着剤層43を形成する。その後、ベランダ床面4及び垂直面8のアンカー溝51の付近まで、防水シート10A(又は10B)を貼る(図11(b)。続いて、防水シート10Aは、アンカー溝51の直下で弛ませて、アンカー溝51に防水シート10Aの端部10aを差込み、アンカー溝51内にエポキシ樹脂67を充填する。防水シート10Aの端部10a側に連通孔13、13を形成してあり、充填されたエポキシ樹脂が連通孔13、13に回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される(図13(b)(c))。
なお、この場合、先にアンカー溝51内に防水シート10Aの端部10aを挿入して、固めた後に、垂直面8、ベランダ床面4に防水シート10Aの他の部分を貼ることもできる。
なお、この端部処理は、防水シート10A、10B以外の防水シートにも同様に適用できる(図示していない)。
また、この場合、防水シート10(10A、10B)は、ベランダ床面4の部分から上方に突出した立ち上げ部(機能性部材)18、立ち上げ部18の上縁に連続した横方向に端縁10aまでの挿入部(機能性部材)19を一体に成形して、図13(b)の形状を予め構成して現場に搬入して使用することもできる(図13(b))。
この際、下補強材69又は上補強材68の一方は省略することもできる。
そこで、この実施例では、2つの建物72A、72Bの端部で、エキスパンションジョイント部分の隙間73の上方を防水シート10A(10B)で覆う実施例である。
この場合、図13の場合と同様に、防水シート10Aの端部10a、10a側に連通孔13、13を形成してあり、充填されたエポキシ樹脂が連通孔13、13に回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される(図14(c))。
また、この場合、防水シート10(10A、10B)は、水平面9に配置され隙間73を覆う部分に連続して下方にむけて、端縁10aまでの挿入部(機能性部材)19を一体に成形して、図14(b)の形状を予め構成することもできる(図14(b))。
この場合、防水シート10A、10B以外の従来の防水シートにも同様に適用でき(図示していない)、また下階74Aが防水を必要としない地下階などの場合には、防水シートを省略できる(図15(b))。
この場合、防水シート10A、10B以外の従来の防水シートにも同様に適用でき(図示していない)、また下階74Aが防水を必要としない地下階などの場合には、防水シートを省略できる(図16(b))。
庇80の上面80a、先端面80bに必要なプライマー層41、接着剤層43を同様に形成し、上面80aに防水シート10A(10B)を貼り、水切り部17を先端面80bに位置させ(図17(a))、また垂直面8には他の防水シート10A(10B)又は従来の防水処理を施す。防水シート10A(10B)の端部処理や水切りを形成する作業を省略して、大幅に作業効率を高められる。庇80と同様な構造のベランダなどにも適用できる(図示していない)。
立ち壁81の上面81a、側面81bに必要なプライマー層41、接着剤層43を同様に形成し、上面81aに防水シート10A(10B)を貼り、水切り部17を側面81bに位置させる(図17(a))。側面81bには他の防水シート10A(10B)又は従来の防水処理を施すこともできる。
2 ペントハウス
3 パラペット
4 ベランダ床面
5 割付線
8 垂直面
9 水平面
10 防水シート
10A 防水シート(トップコート層有り)
10B 防水シート(トップコート層無し)
11 防水シートの表面
12 防水シートの底面
13 防水シートの連通孔
17 防水シートの水切り部(機能性部材)
18 防水シートの立ち上げ部(機能性部材)
19 防水シートの挿入部(機能性部材)
20 凹状型枠
21 凹状型枠の基部
22 基部の上面
23 凹状型枠の凹部
24 凹部の底
25 桟材
25a 桟材の内側面
30 防水シートのトップコート層
30a トップコート層の端縁
31 防水シートの高品質ウレタン防水層(第1防水層)
31a 高品質ウレタン防水層の端縁
32 防水シートの一般用ウレタン防水層(第2防水層)
32a 一般用ウレタン防水層の端縁
41 プライマー層
43 接着剤層
45 現場防水層
47 トップコート層
51 アンカー溝
53 固定開口(防水シート)
55 固化樹脂アンカー
57 基材
60 樹脂固定具
61 樹脂固定具の基部
62 樹脂固定具の挿入突起
63 樹脂固定具のシート押さえ部
64 樹脂固定具のパラペット押さえ部
65 樹脂固定具の連通孔
66 樹脂固定具の水切りカバー部
67 エポキシ樹脂
68 上補強材
69 下補強材
70 隅部
71 隙間
72A、72B 建物
73 建物の隙間(エキスパンションジョイントの上方)
74A 免震構造の上階
74B 免震構造の下階
75 隙間
76 ガスケット
80 庇
81 立ち壁
Claims (4)
- 床面にアンカー溝を空け、床面にプライマー層、接着剤層を施し、
床面に施工現場外で成型したウレタン樹脂系のウレタン防水剤からなる防水シートを床面に重ねて、アンカー溝に防水シートの固定開口を位置させ、
重なったアンカー溝、固定開口内に接着剤樹脂を注入し、
固化した接着剤樹脂が、固化樹脂アンカーとなることを特徴とする防水シートの端部の処理方法。 - パラペットの天端(頂面)にアンカー溝を空け、天端、隅部、垂直面の上端部等にプライマー層、接着剤層を施し、
パラペットに床面に施工現場外で成型したウレタン樹脂系のウレタン防水剤からなる防水シートを貼り、
樹脂固定具の挿入突起をアンカー溝に差込み、樹脂固定具のシート押さえ部で防水シート端部をパラペット側へ強く押さえることを特徴とする防水シートの端部の処理方法。 - パラペットの垂直面その他の躯体の垂直面に横方向のアンカー溝を空け、
垂直面に下方から施工現場外で成型したウレタン樹脂系のウレタン防水剤からなる防水シートを貼り、上端部をアンカー溝付近に位置させ、
アンカー溝に、樹脂固定具の挿入突起を差込み、シート押さえ部で防水シートの端部を垂直面側へ強く押さえることを特徴とする防水シートの端部の処理方法。 - 垂直面にアンカー溝を形成し、垂直面にプライマー層、接着剤層を形成し、垂直面のアンカー溝の付近まで、施工現場外で成型したウレタン樹脂系のウレタン防水剤からなる防水シートを貼り、防水シートは、アンカー溝の直下で弛ませて、アンカー溝に防水シートの端部を差込み、接着剤樹脂で固定することを特徴とする防水シートの端部の処理方法。
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