JP5893653B2 - 防水シートを用いた水切り材の製造方法 - Google Patents

防水シートを用いた水切り材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、防水シートを用いた水切り材の製造方法に関するものである。
ビルの最上階の床面(屋上)等を防水する場合には、ウレタン塗膜防水などの工法がとられている。
ウレタン塗膜防水工法は、2液成分の液体材料を施工時に混合撹拌したものを生成して、下地に吹き付け等により塗布して、反応固化させて、防水層を形成する工法である。液状の材料を塗布するために、狭い場所や、設備用基礎が多くある屋上など平面が複雑な形状であっても納まりやすく容易に施工できる利点があり、またジョイントが無く、ジョイント部分で施工不良を防止できる利点があった。また、重ねて塗布することにより防水性能を高められるため、改修時には塗り重ねれば良く、低コストで防水層の改修が可能となる利点があった。更に、液体材料の選択により耐摩擦・耐衝撃を高めるなど種々の用途の仕様に対応することもできる。
他方、液状材料を塗布するため、水平に広がりやすく、下地面に不陸があると均一な厚みに施工できず、膜厚の確保が難しい短所があった。また、2液を現場で撹拌混合するために、撹拌混合が不十分であると未硬化など品質にバラツキを生じる短所もあった。材料が塗布されたのち、セルフレベリングにより、凸部は薄く、凹部は厚く材料がついてしまう。材料の厚み確保のため、増量材が加えられ、また可塑剤の量も多く、加水分解し経年劣化を生じていた。
水切り材は、建物の外装板を伝って流下してきた雨水を外方に導いて滴下させるためのものであるが、典型的な水切り材は一枚の金属板を折曲げ加工することにより形成されている場合が多い。
下記非特許文献もその一例であるが、図18に示すように、立ち上がりとして、ウレタン塗膜防水シート101とは別に金属製の水切り102が設けられている。また、図19はパラペット廻りであるが、金属笠木103を取り付けるもので、その端部が水切り102を兼ねている。
ユープレックス株式会社のカタログ ウレタン塗膜防水材シリース コスミック COSMIC−PRO 第19頁 下記インターネットウェブサイトからもダウンロード可http://www.uplex.jp/catalog/index.html#
このように金属板を折曲げ加工することにより形成されている水切り材は、ビス104やアンカーボルトやナットなどで固定する必要があり、金属であるビス104ややアンカーがコンクリート内に圧入されるので、コンクリートに割れが生じるおそれもあった。また、通常樹脂製の防水シート101を金属製のビス104やアンカーが貫通するので、追随性が無く、防水シートの貫通した部分で変形が生じるおそれがあった。従って、いずれの場合も、例えば20年30年などの長期の防水層の保障ができなかった。とりわけ、垂直面や傾斜面で顕著であった。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、簡単に製造できるとともに、錆や腐食のおそれもなく、また、取り付けにビスやアンカーボルトやナットなどで固定する必要もないので、コンクリートに割れが生じるおそれもない防水シートを用いた水切り材を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明は、防水施工現場以外で、予め以下のように構成し、防水シートの表面側又は裏面側に突出するシートの端部として水切りの役割をする部分である機能性部材を成形してなり、先端略直角の曲げ部分または先端略直角三角形部分が水切り部で、その奥側に壁面に対する掛止用の支承段部を形成したことを要旨とするものである。
(1)ウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる防水ベース層を形成する。
(2)前記防水ベース層の上に、前記防水ベース層を保護するトップコート層を形成する。
(3)前記防水ベース層の周縁部とトップコート層の周縁部とを一致させた。
本発明によれば、型枠を使用して、求める機能でウレタン系の防水材層を含む防水シートを予め工場で製造して、現場で貼るので、工期短縮をはじめとする前記問題点を解決できる。
本発明における「機能性部材」とは、従来から現場で形成する防水層の周辺などにおいて、防水層と一体に形成される部材、あるいは予めシート状に成形する防水シートであるために必要となった部材であり、例えば、以下のような部材をいう。
・シートの端部に設けてシートをコンクリート面に固定させるための部分
・シートの端部に設けてシートをコンクリート面に固定させると共に水切りの役割をする部分
建物の部位で天に向いた面があれば、最初にそこが濡れる。そこにゴミや埃が溜まりやすく積る。水の流れ(水勾配)が、外壁側に向いていると、汚れ(ゴミや塵)は外壁を伝い、汚れとして残る。
水切りは、外壁を汚れにくくする、有効なアイテムである。タイルの目地材は時間がたつと防水性能が落ち、目地から水がタイルとコンクリートの接着面へと浸入し、寒いと凍り、接着剤破壊が進行し、当然、タイルは浮いていく。笠木や水切りは、水の流れをコントロールする。
本発明は、ウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる防水シートの特性を活かし、水切りとして重要な部位をウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる成形シートにて形成した。
本発明によれば、外壁の窓廻り、庇端部・凸凹部は、雨水の流れで汚れやすく、タイル貼りの場合も雨水の浸入によるクラック・浮きが多く発生する。ウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる防水シートの特性で建物外部の維持・管理が容易になる。
以上述べたように、本発明の防水シートを用いた水切り材は、簡単に製造できるとともに、錆や腐食のおそれもなく、また、取り付けにビスやアンカーボルトやナットなどで固定する必要もないので、コンクリートに割れが生じるおそれもないものである。
以下図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。先に、本発明の水切り材の前提となる防水シートについて説明する。水切り材はこのような防水シートを利用して作製する。
図3に示すように防水シート10は、全面にわたって複数層が形成される構成である。
ウレタン防水層を二層として、表面11から底面12に順に
トップコート層30
高品質ウレタン防水層31
一般用ウレタン防水層32
の三層を含む構成とした防水シート10Aとすることが望ましい(図3(a))。ここで、防水シート10Aの四周で、トップコート層30の端縁30a、高品質ウレタン防水層31の端縁31a、一般用ウレタン防水層32の端縁32aがほぼ一致するように、揃えて形成される。また、この場合、一般用ウレタン防水層32を省略して、
トップコート層30
高品質ウレタン防水層31
の二層を含む構成として防水シート10Aとすることもできる(図3(b))。
また、求める防水性能によっては、トップコート層30を省略して、
高品質ウレタン防水層31
一般用ウレタン防水層32
の二層を含む構成とした防水シート10Bとすることもできる(図3(c))。
ここで、防水シート10Bの四周で、高品質ウレタン防水層31の端縁31a、一般用ウレタン防水層32の端縁32aがほぼ一致するように、揃えて形成される。この場合には、現場で、トップコート層47を形成し、またはトップコート層47を省略する。
前記におけるトップコート層30は、ウレタン防水層に紫外線が当たることを防止し、あるいは各種の色や模様(平面模様、凹凸模様)を付加するために形成する。また、高品質ウレタン防水層31はウレタン系防水樹脂以外に増量成分を含まない防水性能が高い層である。また、一般用ウレタン防水層32は、ウレタン系防水樹脂に各種の増量成分を加えて、防止性能は劣るが、防水層の厚さを確保するための層である。
防水シート10(10A、10B)は、成型用の凹部23を有する凹状型枠20内に、各層を順に塗って製造する(図4)。また、防水シート10の製造は、工場や施工現場の敷地内の空き地、敷地内の下階の空き部屋など、実際に施工する現場の床とは異なる場所で予め製造される。
防水シート10による防水方法は、以下のように行う。
防水シート10Aを使用して、屋上床面1(図1)に施工する場合には、防水処理が必要な面に、プライマー層41、接着剤層43を通常の方法で形成する(図2(a))。続いて、屋上床面1の中央側(排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分を除く)に防水シート10A、10Aを、隣接する防水シート10A、10Aとの間に隙間無く敷く(図2(b)、図1)。
続いて、防水シート10A、10Aを敷いていない排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分に、従来の方法でウレタン防水剤を塗布して、現場防水層45を形成し(図2(c))、続いてトップコート層47を形成する(図2(d))。
以上で、防水工事が完了する。
なお、ここで、トップコート層30を形成していない防水シート10Bを使用することもできる(図示していない)。とりわけ、直射日光が当たらないなど紫外線照射の少ない現場で、コストを下げられるので有効である。
防水シート10Bを使用して、ベランダ床面4(図5)に施工する場合には、防水処理が必要な面に、プライマー層41、接着剤層43を通常の方法で形成する(図6(a))。続いて、ベランダ床面4の中央側(排水用溝6やパラペット3等の立ち上げ部分、室内側立ち上げ部分7を除く)に防水シート10B、10Bを隣接する防水シートの間に隙間無く敷く(図6(b)、図5)。
続いて、防水シート10B、10Bを敷いていない排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分、室内側立ち上げ部分7に、従来の方法でウレタン防水剤を塗布して、現場防水層45を形成する(図6(c))。続いて、防水シート10B、10B、排水用溝やパラペット3等の立ち上げ部分、室内側立ち上げ部分7など、防水層を形成した範囲(防水シート10Bやウレタン防水剤が表れた面)に、トップコート層47を形成する(図6(d))。
以上で、防水工事が完了する。なお、紫外線による影響が少なく、また防水性能がそれほど要求されない場合には、トップコート層47を省略することもできる(図示していない)。
また、高い防水性能が要求される場合には、前記同様にトップコート層30を形成した防水シート10Aを使用することもできる(図示していない)。
前記防水シート10(10A、10B)で、パラペットの立ち上げ部分(機能性部材)を予め防水シート10(10A、10B)の上方に突出させて一体に成形すれば(図示していない。工場などで)、現場作業を省略して、境目での防水性能も高めることができる。
図7はパラペット3などの立ち上げ部分への防水シート10の固定を示すもので、パラペット3の天端(頂面)3aにアンカー溝51を空け、天端3a、隅部3b、垂直面の上端部3c等にプライマー層41、接着剤層43を施す。アンカー溝51内にもプライマー層41、接着剤層43を施す(図7(a))。アンカー溝51はスリット状(目地状)、または平面円形等に形成する。
使用する防水シート10Aは、トップコート層30、高品質ウレタン防水層31、一般ウレタン防水層32からなる(図7(a))。
水切り材60は、パラペット3の天端3aを押さえる基部61に、アンカー溝51に入る挿入突起62、基部61の一側にシート押さえ部63、他側にパラペット押さえ部64を形成して構成する(図8(b))。
水切り材60はアンカー溝51に対応して、図8(b)の奥行き方向に長い(スリット状のアンカー溝51に対応)、奥行き方向に短い(円形のアンカー溝51に対応)等の形状とする。
パラペット3に防水シート10Aを貼り、防水シート10Aの端部10aにエポキシ系の接着剤43を塗布する(図8(b))。
アンカー溝51に、水切り材60の挿入突起62を差込み、シート押さえ部63で防水シート10Aの端部10aをパラペット3側へ強く押さえる。この際、水切り材60のパラペット押さえ部64をパラペットの隅部3bから垂直部6cの上端部に被せる(図9(c))。挿入突起62とアンカー溝51の隙間にエポキシ樹脂を充填する。
ここで、防水シート10Aを使用したが、トップコート層30を形成しない等の防水シート10Bに適用することもできる。また、従来の任意の防水シートや、現場で超速硬化ウレタンスプレー(ポリウレア系など)を吹き付けてシート状に形成した防水シートに適用することもできる(図示していない)。
また、ここで、防水シート10(10A、10B)は、パラペット3の天端3aを覆う(アンカー溝51付近の)略水平方向の部分と立ち上げ部分の略垂直部分があるが、通常は予め成形するが、ある程度の柔軟性を付与できれば、現場でパラペット3の表面に沿って屈曲することもできる。
また、この場合、水切り材(機能性部材)60を予め防水シート10(10A、10B)と一体に成形して現場に搬入して使用することもできる(図9(d)、図10(d)、図11参照)。この場合、例えば、水切り材60の基部61に防水シート10の端部10aが連続して、シート押さえ部63と防水シート10の端部10aが一致する(図示していない)。
垂直面8への防水シート10の固定(図8、図9、図10等)は、この実施例に使用する水切り材60は、基部61に、アンカー溝51に入る挿入突起62、挿入突起62と直角にシート押さえ部63を形成して構成する(図8(a))。この水切り材60の図8(a)の奥行き方向の長さは、アンカー溝51の形状に対応させる。
また、シート押さえ部63の外側(基部61の先端側)にシート押さえ部63に並列して、水切りカバー部66を形成してある(図8)。水切りカバー部66の先端66a(基部61から離れる方向)は、シート押さえ部63の先端63aより短く形成してある。
パラペット3の垂直面3cその他の躯体の垂直面8に横方向のアンカー溝51を空ける(図8(b))。必要ならば垂直面8、アンカー溝51内にプライマー層41、接着剤層43を施す(図示していない)。また、アンカー溝51は連続した又は断続したスリット状(目地状)、または並列した平面円形等に形成する。
垂直面8に下方から防水シート10Aを貼り、端部10aをアンカー溝51付近に位置させる(図8(b))。
アンカー溝51に、水切り材60の挿入突起62を差込み、シート押さえ部63で防水シート10Aの端部10aを垂直面8側へ強く押さえる(図8(c))。
この状態で、アンカー溝51内にエポキシ樹脂67を充填して、水切り材60の挿入突起62及びシート押さえ部63と、アンカー溝51との間隙を埋める。この状態で、水切り材60の挿入突起62の連通孔65内にもエポキシ樹脂が回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される。
ここで、防水シート10Aを使用したが、トップコート層30を形成しない等の防水シート10Bに適用することもできる。また、従来の任意の防水シートや、現場で超速硬化ウレタンスプレー(ポリウレア系など)を吹き付けてシート状に形成した防水シートに適用することもできる(図示していない)。
また、水切り材(機能性部材)60を予め防水シート10(10A、10B)と一体に成形して現場に搬入して使用することもできる(図9(d)、図10(d)、図11参照)。この場合、例えば、水切り材60の基部61に防水シート10の端部10aが連続して、シート押さえ部63と防水シート10の端部10aが一致する(図示していない)。
また、図8では、垂直面8を外壁側の壁を想定しているが、前述のように、防水立ち上がり部に同様に適用することもできる(図9)。また、水切り材60は、水切りカバー部66の基端側(基部61側)に傾斜部66bを形成して、先端66aをシート押さえ部63の先端63aよりも長く形成する(図9(c))。
この場合、ベランダ床面4に続き、垂直面8(垂直面の上端部3c)が形成され、垂直面8にアンカー溝51を形成する(図9(a))。前記同様に、ベランダ床面4及び垂直面8にプライマー層41、接着剤層43を形成した後、防水シート10A(又は10B)を貼る(図9(b))。この場合、防水シート10Aは、アンカー溝51の直下まで形成されている(図9(b))。
前記図8の場合と同様に、必要ならばアンカー溝51内にプライマー層41、接着剤層43を形成した後に、アンカー溝51に、水切り材60の挿入突起62を差込み、シート押さえ部63で防水シート10Aの端部10aを垂直面8側へ強く押さえる(図9(c))。
この状態で、アンカー溝51内にエポキシ樹脂67を充填して、水切り材60の挿入突起62及びシート押さえ部63と、アンカー溝51との間隙を埋める。この状態で、水切り材60の挿入突起62の連通孔65内にもエポキシ樹脂が回り、エポキシ樹脂が硬化した際に強力に固定される。この場合、水切りカバー部66が、シート押さえ部63の外側を覆うように配置されるので、アンカー溝51、水切り材60、防水シート10Aの端部10aを保護できる(図9(c))。
なお、この水切り材60は、防水シート10A、10B以外の防水シートや現場で吹きつけ等によりシート状に形成された現場作業による防水シートにも同様に適用できる(図示していない)。
また、水切り材(機能性部材)60を一体に成形した予め防水シート10(10A、10B)を使用することもできる(図9(d))。この場合、水切り材60の基部61に防水シート10の端部10aが連続して、シート押さえ部63と防水シート10の端部10aが一致する。また、防水シート10(10A、10B)も略水平部分と略垂直部分とが予め一体に成形された構造として現場に搬入して使用することもできる(図9(d))。
また、パラペット天端のように、上面も防水を施す必要がある場所で水切り材60(この場合は連通孔65が形成されていない)を使用した例について説明する(図10)。この場合、コンクリート面にアンカー溝51を形成しない例である。
この場合、垂直面8(垂直面の上端部3c)に続き水平面9(天端3a)が形成され、前記同様に、垂直面8及び水平面9にプライマー層41、接着剤層43を形成した後、垂直面8に防水シート10A(又は10B)を貼る(図10(a))。この場合、防水シート10Aの端部10aは、垂直面8の上端(水平面9の端縁)に位置させる。(図10(a))。
続いて、防水シート10Aの端部10a付近に接着剤層43を形成した後、水切り材60の挿入突起62を水平面9の端部に接着しつつ、シート押さえ部63で防水シート10Aの端部10aを垂直面8側へ強く押さえる(図10(b))。続いて、水切り材60のシート押さえ部63の上面に接着剤層43を形成して、水平面9及びシート押さえ部63の上面に、他の防水シート10Aを接着する。この場合、他の防水シート10Aの上面が略面一に形成されるように、下面側を切り欠いて薄く形成してある(図10(b))。
この場合も、水切りカバー部66が、シート押さえ部63の外側を覆うように配置されるので、アンカー溝51、水切り材60、防水シート10Aの端部10aを保護できる(図10(b))。
また、水平面9の他の防水シート10Aの下面側を切り欠いたが、切り欠きを省略することもできる(図10(c))。
なお、この水切り材60は、防水シート10A、10B以外の防水シートや現場で吹きつけ等によりシート状に形成された現場作業による防水シートにも同様に適用できる(図示していない)。
また、水切り材(機能性部材)60を一体に成形した予め防水シート10(10A、10B)を使用することもできる(図10(d))。
この場合、水切り材60の基部61に防水シート10の端部10aが連続して、挿入突起62と、水平面9の防水シート10の端部10aが一致する(図10(d))。なお、図9(d)のように、垂直面8の防水シート10と水切り材60を一体に成形して現場に搬入して使用することもできる(図示していない)。
図11及び図12に基づき本発明の実施例を説明する。この実施例は、庇80の上面80a、塀などの独立した立ち壁81の上面81a等に、予め水切り部(機能性部材)17を一体成形した防水シートを適用した。
コンクリート躯体の垂直面8から横方向に、庇80が突出し、庇80は上面80a、先端に隅部80cから下方に向けて略垂直の先端面80bが形成されている。
防水シート10A(10B)は、一方の先端側に、隅部80cと先端面80bとを押さえるシート押さえ部63及び水切りカバー部66が、下方に向けて突出した水切り部17を予め工場などで成形した構造とする(図11(b))。シート押さえ部63の先端63aより水切りカバー部66の先端66aが下方に位置する。
庇80の上面80a、先端面80bに必要なプライマー層41、接着剤層43を同様に形成し、上面80aに防水シート10A(10B)を貼り、水切り部17を先端面80bに位置させ(図11(a))、また垂直面8には他の防水シート10A(10B)又は従来の防水処理を施す。防水シート10A(10B)の端部処理や水切りを形成する作業を省略して、大幅に作業効率を高められる。庇80と同様な構造のベランダなどにも適用できる(図示していない)。
コンクリート製などの立ち壁81は、側面(略垂直)81b、81bの上方に、上面81aが形成されている。防水シート10A(10B)は、両方の先端側に、隅部80cと先端面80bとを押さえるシート押さえ部63及び水切りカバー部66が、下方に向けて突出した水切り部17、17を予め工場などで成形した構造とする(図12(b))。同様にシート押さえ部63の先端63aより水切りカバー部66の先端66aが下方に位置する。
立ち壁81の上面81a、側面81bに必要なプライマー層41、接着剤層43を同様に形成し、上面81aに防水シート10A(10B)を貼り、水切り部17を側面81bに位置させる(図11(a))。側面81bには他の防水シート10A(10B)又は従来の防水処理を施すこともできる。
水切り材60の変形応用例を図13〜図16に示す。図17は水切り材60としてパラペット3の笠木を兼用させた例である。防水施工現場以外で、予め以下のように構成し、防水シートの表面側又は裏面側に突出するシートの端部に設けて水切りの役割をする部分である機能性部材を成形した。
製作は工場等で型枠を使用しての、ウレタン防水剤の吹付けもしくは流し込みによる成形となるが、先ず型枠内に離型剤を塗り、その後、型枠内にトップコート剤を塗装し、トップコート層を形成し、トップコート層が乾いたならば、トップコート層の表面に、高品質のウレタン防水剤を吹き付け、もしくは流し込み、高品質ウレタン防水層を形成する。注入する高品質のウレタン防水剤は、通常の2液性の基剤と硬化剤を衝突混合して、スプレーするタイプもしくは流し込むタイプである。
ここで使用するトップコート剤は、使用時にウレタン防水剤の経年劣化を防止することを主な機能として、例えば紫外線防止機能を有する材料(例えば、ユープレックス株式会社の「コスミック・トップUV」)もしくは株式会社ダイフレックス コスミック事業部の商品名「アスミックトップ」(アスミックは登録商標)、その他のウレタン系トップコート剤を使用する。
高品質のウレタン防水剤として、例えば、ユープレックス株式会社の商品名「コスミックRIM S200」を使用する。高品質のウレタン防水剤は、ある程度の流動性を有するので、噴霧後に平面を保って硬化する。
また、高品質のウレタン防水剤の他例として、株式会社ダイフレックス コスミック事業部の商品名「アスミックNB」(アスミックは登録商標)を使用することもできる。
コスミックRIMとアスミックNBとの相違は、アスミックNBは、主材のイソシアネート反応性を抑えることで、DETDAの反応性の高さからくる高物性を手塗りウレタン防水材に展開することが可能となったものであり、手塗り性がコスミックRIMよりも優れるものである。
コスミックRIMS200の原液性状と塗膜物性を下記表1に示す。
Figure 0005893653
この表1からもわかるように、JIS A 6021に規定される引張性能試験において、引張強さが11N/mm2以上であり、かつ破断時の伸び率が380%以上である。ここでJIS A 6021に規定される引張性能試験とは、ダンベル状3号形の形状で、500mm/minの引張速度で試験片が破断するまで引っ張った時の引張強さと破断時の伸び率である。
アスミックNBの場合は、下記表2のようになる。
Figure 0005893653
水切り材60の主材は、軟質ポリウレタン系樹脂である。軟質ポリウレタン系樹脂とは、少なくとも、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られる、ポリウレタン結合を有するエラストマーを意味する。ただし、これにはポリイソシアネートと、ポリアミンまたは水とを反応させたポリウレアを含んでいてもよい。
コスミックRIMとアスミックNBの場合も含めて軟質ポリウレタン系樹脂としては、可塑剤の含有率が5質量%以下であることが好ましく、実質的に含まないことが特に好ましい。これは、可塑剤の含有率が多い場合は、接着層や後から塗工されるポリウタン系塗膜防水材との接着性が悪くなり、また、トップコート層へ対して悪さをし易いためである。
なお、水切り材60の成形にトップコート層を設けずに、高品質ウレタン防水層のみで形成してもよい。
図13はL字アングル形状の帯状シートで、先端略直角の曲げ部分が水切り部17となる。
図14は先端略直角三角形部分が水切り部17となる。
図15は図14と同じく先端略直角三角形部分が水切り部17となるとともに、その奥側に壁面に対する掛止用の支承段部26を形成した。この支承段部26を設けることで、水切り材60の設置が安定する。
図16は前記図13と同じくL字アングル形状の帯状シートによる例であるが、支承段部26は先に本体部を成形しておいて、2度目の成形として後施工で吹き付け形成した。均一な厚みで成形するポリウタン防水シートに必要に応じて一部厚みを付ける成形として有効な方法であり、成形したポリウタン防水シートと型枠の一部として利用し、その内側に型枠用凹部を周囲を囲うなどして形成し、その中にポリウタン系塗膜防水材を吹きつけ、もしくは流しこみ、硬化後、凹部を形成している型枠を撤去する。
図17は笠木としての応用例であり、パラペット3の上に被せる。なお、図示は省略するがパラペット3の周囲面に防水シート10の防水層を施してもよい。
前記実施形態は、アンカー溝51に基部61を差し入れ、エポキシ系の接着剤で固定する場合について説明したが、水切り材60の基部61を曲げ成形して接着代を形成し、垂直面8に接着固定するようにすることもできる。
屋根の平面図である。 本発明の実施例で、屋根に適用した施工方法を説明する図1のA−A拡大断面図である。 本発明の実施に使用する定型防水シートの縦断面図である。 本発明の実施に使用する防水シートの製造過程を表す縦断面図である。 ベランダの平面図である。 本発明の実施例で、ベランダに適用した施工方法を説明する図5のB−B拡大断面図である。 パラペット天端での防水シート等の端部処理を説明する縦断面図である。 (a)は水切り材の断面図、(b)(c)は垂直面での防水シート等の端部処理を説明する縦断面図である。 防水シートの端部処理を説明する図と機能性部材を一体に成形した防水シートである。 防水シートの端部処理を説明する図と機能性部材を一体に成形した防水シートある。 庇の上面に機能性部材を一体に成形した防水シートを貼った実施例の縦断正面図とE部の拡大図である。 立ち壁の上面に機能性部材を一体に成形した防水シートを貼った実施例の縦断正面図とF部の拡大図である。 本発明の防水シートを用いた水切り材の製造方法の応用例を示す第1実施形態の縦断側面図である。 本発明の防水シートを用いた水切り材の製造方法の応用例を示す第2実施形態の縦断側面図である。 本発明の防水シートを用いた水切り材の製造方法の応用例を示す第3実施形態の縦断側面図である。 本発明の防水シートを用いた水切り材の製造方法の応用例を示す第4実施形態の縦断側面図である。 本発明の防水シートを用いた水切り材の製造方法の応用例を示す第5実施形態の縦断側面図である。 従来例の第1例の縦断側面図である。 従来例の第2例の縦断側面図である。
1 屋上床面 2 ペントハウス
3 パラペット 3a 天端
3b 隅部 3c 垂直面の上端部
4 ベランダ床面 5 割付線
6 排水用溝 7 室内側立ち上げ部分
8 垂直面 9 水平面
10 防水シート 10a 端部
10A 防水シート(トップコート層有り)
10B 防水シート(トップコート層無し)
11 防水シートの表面 12 防水シートの底面
13 防水シートの連通孔 17 防水シートの水切り部(機能性部材)
18 防水シートの立ち上げ部(機能性部材)
19 防水シートの挿入部(機能性部材)
20 凹状型枠 21 凹状型枠の基部
22 基部の上面 23 凹状型枠の凹部
24 凹部の底 25 桟材
25a 桟材の内側面 26 支承段部
30 防水シートのトップコート層
30a トップコート層の端縁
31 防水シートの高品質ウレタン防水層(第1防水層)
31a 高品質ウレタン防水層の端縁
32 防水シートの一般用ウレタン防水層(第2防水層)
32a 一般用ウレタン防水層の端縁
41 プライマー層 43 接着剤層
45 現場防水層 47 トップコート層
51 アンカー溝 53 固定開口(防水シート)
55 固化樹脂アンカー 57 基材
60 水切り材 61 水切り材の基部
62 水切り材の挿入突起 63 水切り材のシート押さえ部
63a 先端 64 水切り材のパラペット押さえ部
65 水切り材の連通孔 66 水切り材の水切りカバー部
66a 先端 66b 傾斜部
67 エポキシ樹脂 68 上補強材
69 下補強材 70 隅部
71 隙間 72A、72B 建物
73 建物の隙間(エキスパンションジョイントの上方)
74A 免震構造の上階 74B 免震構造の下階
75 隙間 76 ガスケット
80 庇 80a 上面
80b 先端面 80c 端部
81 立ち壁 81a 上面
81b 側面 101 ウレタン塗膜防水シート
102 水切り 103 金属笠木
104 ビス

Claims (3)

  1. 防水施工現場以外で、予め以下のように構成し、防水シートの表面側又は裏面側に突出するシートの端部として水切りの役割をする部分である機能性部材を成形してなり、先端略直角の曲げ部分または先端略直角三角形部分が水切り部で、その奥側に壁面に対する掛止用の支承段部を形成したことを特徴とする防水シートを用いた水切り材の製造方法
    (1)ウレタン樹脂系の防水樹脂材料からなる防水ベース層を形成する。
    (2)前記防水ベース層の上に、前記防水ベース層を保護するトップコート層を形成する。
    (3)前記防水ベース層の周縁部とトップコート層の周縁部とを一致させた。
  2. 笠木としてパラペットの上に被せる請求項1記載の水切り材の製造方法
  3. 基部にアンカー溝に入る挿入突起を形成し、基部の先端側に水切りカバー部を形成してある請求項1記載の防水シートを用いた水切り材の製造方法
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