JP2014212769A - 緑色野菜用日持ち向上剤及び該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品 - Google Patents

緑色野菜用日持ち向上剤及び該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品 Download PDF

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Abstract

【課題】緑色野菜を加工する際に緑色野菜のもつ食感や色調を損なうことなく、優れた静菌効果を有する緑色野菜用日持ち向上剤及び該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品を提供する。
【解決手段】加工する際に緑色野菜のもつ食感や色調を損なわず、かつ、優れた静菌効果を有する緑色野菜用日持ち向上剤で、構成成分はグレープフルーツ種子抽出物、酢酸カルシウムと、グリシン。
【選択図】なし

Description

本発明は、緑色野菜を加工する際に緑色野菜がもつ食感や色調を損なわず、かつ、優れた静菌効果を有する緑色野菜用日持ち向上剤及び該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品に関する。
近年、スーパーやコンビニエンスストア等で販売されている弁当や惣菜等を購入して家庭や職場等に持ち帰って食べるライフスタイル、いわゆる、中食が確立してきており、これら加工食品の需要が著しく増加している。
これら加工食品の具材や付け合わせ等で使用される緑色野菜は、加工の際にpHを中性からアルカリ性にしないと緑色野菜の色調(緑色)が退色したり、褐変したりする。このため、加工の際に使用される食品用保存剤等は、pHが酸性になるものは使用せずにアルカリ性の酢酸ナトリウムや中性のグリシンを用いる場合が多い。しかしながら、酢酸ナトリウムやグリシンは、食品の保存効果が低いといった問題がある。
また、加工の際に加熱時間を長くすることで緑色野菜の保存性を向上させることができるが、長時間の加熱によって緑色野菜が軟化し、食感が損なわれるといった問題がある。
このような背景から、緑色野菜の保存性を向上させ、食感や色調を維持する方法として、緑色野菜をアルカリ性溶液でブランチングした後、サイクロデキストリン溶液に浸漬する方法(特許文献1)、トレハロース、アジピン酸、pH調整剤及びカルシウム塩を含有する日持ち向上剤を用いる方法(特許文献2)、卵白ペプチド又は卵白ペプチドとアスコルビン酸ナトリウムとを含む溶液で処理する方法(特許文献3)、酢酸ナトリウム、アミノ酸及び酢酸ナトリウム以外の有機酸を含有するpH6.0〜7.0の水溶液でブランチングする第一工程とpH4.5〜6.5の水溶液中で浸漬する第二工程を含む緑色野菜の加工方法(特許文献4)、イヌリンを含む野菜の軟化抑制剤の水溶液に野菜を浸漬した後に加熱する方法(特許文献5)が提案されている。
一方、グレープフルーツ種子抽出物が抗菌力を有することは知られているが、それ自体の抗菌力が弱いため、グレープフルーツ種子抽出物と1,2−アルカンジオールを併用した防腐剤(特許文献6)やグレープフルーツ種子抽出物とモウソウチク茎表皮抽出物又は2,6−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノンを併用した静菌用組成物(特許文献7)が提案されている。
特許3359003号公報 特許4972048号公報 特許4106399号公報 特許4440087号公報 特開2011−83209号公報 特開2008−19186号公報 特許4147151号公報
従来の緑色野菜用日持ち向上剤は、緑色野菜のもつ食感や色調を維持できるが、静菌効果が低く、高い静菌効果を得るために緑色野菜用日持ち向上剤を多量に添加すると緑色野菜用日持ち向上剤がもつ呈味によって緑色野菜の風味を損ねるといった欠点があった。このため、中食産業などの加工食品業界において、緑色野菜のもつ食感や色調を損ねず、かつ、優れた静菌効果を有する緑色野菜用日持ち向上剤が求められていた。
そこで、本発明の目的は、緑色野菜を加工する際に緑色野菜のもつ食感や色調を損なうことなく、優れた静菌効果を有する緑色野菜用日持ち向上剤及び該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤が、緑色野菜のもつ食感や色調を損なわず、かつ、優れた静菌効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有することを特徴とする緑色野菜用日持ち向上剤及び該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品を提供するものである。
本発明の緑色野菜用日持ち向上剤は、緑色野菜を加工する際に使用され、緑色野菜のもつ食感や色調を損なうことなく、優れた静菌効果を有し、緑色野菜の保存性を向上させることができる。また、該緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜は、加工の際に緑色野菜のもつ食感や色調が損なわれず、かつ、微生物の増殖が抑制されるため、様々な加工食品に利用することができる。
本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係る緑色野菜用日持ち向上剤は、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有するものである。
本実施形態におけるグレープフルーツ種子抽出物は、グレープフルーツの種子から抽出されたものであれば、品種や抽出方法等は特に限定されず、例えば、市販のものを用いることができる。なお、グレープフルーツ種子抽出物の主成分は脂肪酸及びフラボノイドである。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤におけるグレープフルーツ種子抽出物の配合割合は、0.1重量%未満では静菌効果が低く、20重量%を超える場合は緑色野菜の風味に影響を与えるため、0.1〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。
本実施形態におけるグレープフルーツ種子抽出物は、酢酸カルシウムとグリシンとを組み合わせることによって一般生菌の増殖を抑制する作用が相乗的に増強される。一方、グレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを組み合わせた場合やグレープフルーツ種子抽出物とグリシンとを組み合わせた場合では、相乗効果は得られない。
本実施形態における酢酸カルシウムは、従来から知られている酢酸カルシウムであれば特に限定されない。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤における酢酸カルシウムの配合割合は、10重量%未満では色調変化防止、軟化防止及び静菌効果が低いため、10重量%以上が好ましく、89重量%を超える場合では、緑色野菜の風味に影響を与えるため、89重量%以下が好ましい。
本実施形態における酢酸カルシウムは、緑色野菜の軟化を防止する作用を有する。この緑色野菜の軟化防止作用は、酢酸カルシウム中のカルシウムイオンによるものであり、酢酸カルシウムの代わりに酢酸ナトリウム等のカルシウム塩以外のものを用いると緑色野菜の軟化を防止することができない。
また、本実施形態における酢酸カルシウムは、酢酸カルシウムがpHをアルカリにするため、緑色野菜の色調の変化を防止する作用を有する。
本実施形態におけるグリシンは、従来から知られているグリシンであれば特に限定されない。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤におけるグリシンの配合割合は、10重量%未満では静菌効果が低いため、10重量%以上が好ましく、60重量%を超える場合では、緑色野菜の風味に影響を与えるため、60重量%以下が好ましい。
本実施形態におけるグリシンは、酢酸カルシウムの非存在下では、緑色野菜を軟化させる作用を有する。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤における酢酸カルシウムとグリシンの配合比率は、緑色野菜の風味に影響を与えずに色調変化防止、軟化防止及び静菌効果を付与する観点から、酢酸カルシウム:グリシンが1:3〜8.9:1が好ましく、2:1〜1:2がより好ましい。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤は、本発明の目的及び効果を妨げなければ、他の食品素材や食品添加物を含有することができる。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤の調製方法は、特に限定されず、所定の原材料を混合すればよい。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤は、緑色野菜に対して0.1重量%未満の添加では緑色野菜の食感や色調の維持が困難で、かつ、静菌効果も低く、5重量%を超える場合の添加では緑色野菜の風味に影響を与えるため、0.1〜5重量%添加することが好ましく、0.1〜1重量%がより好ましい。また、添加方法は、特に限定されない。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤の形状は、本発明の目的及び効果を妨げなければ特に限定されず、液体であっても固体であってもよいが、使いやすさ及び品質安定性の観点から、粉末や顆粒状のものが好ましい。
本実施形態における緑色野菜は、クロロフィルを含有している野菜であればよく、例えば、さやえんどう、ホウレンソウ、モロヘイヤ、あしたば、ブロッコリー、キャベツ、ピーマン、アスパラガス、枝豆、さやいんげん、春菊、小松菜、チンゲンサイなどを挙げることができる。また、これら緑色野菜は、生のままでも、冷凍した後解凍したものでも使用することができる。
本実施形態の緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品は、原料に緑色野菜を使用しているものであれば特に限定されず、例えば、炒め物、茹で物、和え物、蒸し物、揚げ物、煮物、焼き物等の惣菜などが挙げられる。なお、惣菜とは、主食に添えて食べるものをいう。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
1.ブロッコリー
水500gに表1に示した成分割合からなる各種製剤(粉末)を水に対して1重量%添加し、これを沸騰させた。この沸騰水中に市販の冷凍ブロッコリー100gを投入し、再度沸騰してから30秒後に該ブロッコリーを取り出し、ざるで水切りを行った。これを冷蔵庫内に入れて粗熱を取り除いた後、恒温器内に入れて25℃で保持したものをサンプルとした(実施例1〜2及び比較例1〜6)。なお、製剤を添加しなかった場合を対照とした。
Figure 2014212769
サンプル中の一般生菌数について、常法に従い、標準寒天培地を用いた平板培養法によって経日的に測定した。
また、サンプルの食感について、熟練した官能検査員5名が試験開始1日後のサンプルを食べることで評価した。なお、食感の評価は、採点法によって行った。すなわち、加工直後の対照の硬さを基準として、サンプルの硬さが同じ場合を4点、ほぼ同じ場合を3点、軟らかい場合を2点、非常に軟らかい場合を1点とし、5名の官能検査員による平均点が4〜3.1点の場合を「比較的硬い」、3〜2.1点の場合を「比較的軟らかい」、2.0点以下の場合を「非常に軟らかい」と評価した。
さらに、サンプルの色調の変化について、熟練した官能検査員5名が試験開始2日後のサンプルを目視によって観察することで評価した。なお、サンプルの色調の変化の評価は、採点法によって行った。すなわち、加工直後の対照の色調を基準として、サンプルの色調が変色しない場合を4点、ほぼ変色しない場合を3点、少し変色した場合を2点、明らかに変色した場合を1点とし、5名の官能検査員による平均点が4〜3.1点の場合を「殆ど変色なし」、3〜2.1点の場合を「少し変色」、2.0点以下の場合を「明らかに変色」と評価した。
Figure 2014212769
一般生細菌数について、表2に示すように、実施例1の場合では、一般生菌数が試験開始2日後においても10CFU/g未満であった。また、実施例2の場合では、一般生菌数が試験開始1日後には2.3×10CFU/g、試験開始2日後には9.8×10CFU/gであり、実施例1及び2とも比較例1〜6及び対照の場合と比べてそれぞれ低い値を示し、一般生菌の増殖が抑制されていた。
一方、グレープフルーツ種子抽出物単独の場合(比較例1)、グレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを併用した場合(比較例5)及びグレープフルーツ種子抽出物とグリシンとを併用した場合(比較例6)では、一般生菌数が試験開始2日後には107CFU/g以上と、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを併用した場合(実施例1〜2)と比べて高い値を示し、静菌効果は認められなかった。
このように、グレープフルーツ種子抽出物、酢酸カルシウム及びグリシンを組み合わせることによって相乗効果が認められ、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤が一般細菌に対して優れた静菌効果を有することが分かった。
また、サンプルの食感について、実施例の場合、試験開始1日後のブロッコリーの食感が「比較的硬い」と評価され、ブロッコリーの食感が維持されていた。このことから、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤によって緑色野菜の軟化を抑制し、食感が損なわれないことが分かった(表2)。
ところで、酢酸カルシウム単独の場合(比較例2)、酢酸カルシウムとグリシンとを併用した場合(比較例4)及びグレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを併用した場合(比較例5)においてもブロッコリーの食感が維持されていた。一方、酢酸カルシウムの代わりに酢酸ナトリウムとした場合では軟化防止効果は得られなかった。このことから、酢酸カルシウム、特に酢酸カルシウム中のカルシウムイオンが緑色野菜の軟化を防止する効果を有すると推察した。
他方、グリシン単独の場合(比較例3)及びグレープフルーツ種子抽出物とグリシンとを併用した場合(比較例6)には、他の場合と比べてブロッコリーの食感が軟化した。このことから、酢酸カルシウムが存在しない場合では、グリシンは緑色野菜を軟化させる作用があると推察した。
さらに、サンプルの色調の変化について、実施例の場合、試験開始2日後の色調変化が「殆ど変色なし」と評価され、ブロッコリーの色調がほぼ変化せずに維持されていた。このことから、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤によって緑色野菜の色調の変化を抑制し、色調を維持できることが分かった(表2)。
一方、酢酸カルシウム単独の場合(比較例2)、酢酸カルシウムとグリシンとを併用した場合(比較例4)及びグレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを併用した場合(比較例5)においてもブロッコリーの色調が維持されていた。このことから、酢酸カルシウムによってpHがアルカリになることで緑色野菜の色調が維持されると推察した。
2.キャベツ
ざく切りしたキャベツ100gを流水で洗浄し、ざるで水切りを行った。これを油を引いたフライパンで炒め、炒め始めてから1分後に表1に示した成分割合からなる各種製剤(粉末)をキャベツの重量に対して1重量%添加し、さらに2分間炒めた。これを冷蔵庫内に入れて粗熱を取り除いた後、恒温器内に入れて25℃で保持した(実施例1〜2及び比較例1〜6)。なお、製剤を添加しなかった場合を対照とした。
サンプルの一般細菌数について、前記1.と同様に測定した。また、サンプルの食感及び色調変化についても、前記1.と同様に評価した。なお、色調変化の評価は、試験開始3日後に行った。
Figure 2014212769
一般生細菌数について、表3に示すように、実施例1の場合では、一般生菌数が試験開始3日後においても10CFU/g未満であった。また、実施例2の場合では、一般生菌数が試験開始2日後までは10CFU/g未満、試験開始3日後には1.0×10CFU/gであり、実施例1及び2ともに比較例1〜6及び対照の場合と比べて低い値を示し、一般生菌の増殖が抑制されていた。
一方、グレープフルーツ種子抽出物単独の場合(比較例1)では一般生菌数が試験開始3日後には107CFU/g以上、グレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを併用した場合(比較例5)では5.5×10CFU/g、グレープフルーツ種子抽出物とグリシンとを併用した場合(比較例6)では2.5×10CFU/gと、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを併用した場合(実施例)と比べて高い値を示し、静菌効果は弱かった。
このように、グレープフルーツ種子抽出物、酢酸カルシウム及びグリシンを組み合わせることによって相乗効果が認められ、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤が一般細菌に対して優れた静菌効果を有することが分かった。
また、サンプルの食感について、実施例の場合、試験開始1日後のキャベツの食感が「比較的硬い」と評価され、キャベツの食感が維持されていた。このことから、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤によって緑色野菜の軟化を抑制し、食感が損なわれないことが分かった(表3)。
ところで、酢酸カルシウム単独の場合(比較例2)、酢酸カルシウムとグリシンとを併用した場合(比較例4)及びグレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを併用した場合(比較例5)においてもブロッコリーの食感が維持されていた。一方、酢酸カルシウムの代わりに酢酸ナトリウムとした場合では軟化防止効果は得られなかった。このことから、酢酸カルシウム、特に酢酸カルシウム中のカルシウムイオンが緑色野菜の軟化を防止する効果を有すると推察した。
他方、グリシン単独の場合(比較例3)及びグレープフルーツ種子抽出物とグリシンとを併用した場合(比較例6)には、他の場合と比べてブロッコリーの食感が軟化した。このことから、酢酸カルシウムが存在しない場合では、グリシンは緑色野菜を軟化させる作用があると推察した。
さらに、サンプルの色調の変化について、実施例の場合、試験開始3日後の色調変化が「殆ど変色なし」と評価され、キャベツの色調がほぼ変化せずに維持されていた。このことから、グレープフルーツ種子抽出物と、酢酸カルシウムと、グリシンとを含有する緑色野菜用日持ち向上剤によって緑色野菜の色調の変化を抑制し、色調を維持できることが分かった(表3)。
一方、酢酸カルシウム単独の場合(比較例2)、酢酸カルシウムとグリシンとを併用した場合(比較例4)及びグレープフルーツ種子抽出物と酢酸カルシウムとを併用した場合(比較例5)においてもブロッコリーの色調が維持されていた。このことから、酢酸カルシウムによってpHがアルカリになることで緑色野菜の色調が維持されたと推察した。

Claims (4)

  1. グレープフルーツ種子抽出物と、
    酢酸カルシウムと、
    グリシンと
    を含有することを特徴とする、
    緑色野菜用日持ち向上剤。
  2. 前記グレープフルーツ種子抽出物の配合割合が0.1〜20重量%、前記酢酸カルシウムの配合割合が10〜89重量%又はグリシンの配合割合が10〜60重量%である、
    請求項1の緑色野菜用日持ち向上剤。
  3. 前記酢酸カルシウム及びグリシンの配合比率が1:3〜8.9:1である、請求項1又は2に記載の緑色野菜用日持ち向上剤。
  4. 請求項1〜3にいずれか1項に記載の緑色野菜用日持ち向上剤を含有する緑色野菜を原料とする加工食品。
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