JP2015000018A - 緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、及びその使用 - Google Patents

緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、及びその使用 Download PDF

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浩一 大村
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Abstract

【課題】優れた静菌作用と、優れた緑色の退色防止作用とを併せ持つ緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する緑色野菜含有食品、及び前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を用いた緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法の提供。
【解決手段】リゾチーム、グリシン乃至その塩、有機酸乃至その酸性塩、酢酸ナトリウム、酸化防止剤、及び炭酸塩を含有する緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する緑色野菜含有食品、及び前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を用いた緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する緑色野菜含有食品、及び前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を用いる緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法に関する。
近年、食生活の多様化が進み、調理済食品や半調理済食品の需要が大きくなってきている。一般に、これらの食品は、食品工場で調理された後に、加工食品として、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、小売店などの店内で陳列されて販売され、また、レストランや持ち帰り加工食品チェーン等の外食産業において、2次加工されたりして販売されている。これらの加工食品は、製造後直ちに食されるのではなく、製品出荷、陳列、持ち帰りなどの流通過程を経て、一定時間後に初めて食されることが多い。そのため、保存性に優れていることが求められ、この保存性を確保するための食品日持向上剤が研究されている。
また、加工食品に含まれる緑色野菜は、製造後、一定時間経過すると緑色が退色してしまうことが知られている。前記緑色の退色は、緑色野菜中に含まれるクロロフィルがフェオフィチンへ分解されることにより生じる。前記クロロフィルのフェオフィチンへの分解の原因としては、緑色野菜中に含まれるクロロフィラーゼによるもの、酸性溶液での処理、即ち、従来の食品日持向上剤での処理によるもの、紫外線などの光によるものなどが挙げられる。
これらのうち、クロロフィラーゼによる分解については、ブランチング処理を行うことにより回避し得る。一方、従来の食品日持向上剤での処理による分解を回避するためには、従来の食品日持向上剤の使用を控えなければならず、そのため、静菌効果が得られず、そもそも保存性を確保することができなくなってしまうという問題がある。また、コンビニエンスストアなどのように陳列されて販売される形態では、前記光による分解は避けられないという問題がある。
これまでに、前記日持向上剤としては、ビタミンB及びマルチトールを有効成分として含有する日持向上剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。前記提案では、優れた抗菌効果が得られるとの記載があるものの、緑色野菜の退色防止効果が得られるものではないという問題がある。
また、青果物の変色防止剤として、ベタインを有効成分とする青果物の変色防止剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)。前記提案では、優れた変色防止効果が得られるとの記載があるものの、静菌効果が得られるものではないという問題がある。
したがって、これまでに、優れた静菌作用と、優れた緑色の退色防止作用とを併せ持つ緑色野菜の日持向上及び退色防止剤は、開発されておらず、その速やかな開発が強く求められているのが現状である。
特開2008−295349号公報 特開平11−243853号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた静菌作用と、優れた緑色の退色防止作用とを併せ持つ緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する緑色野菜含有食品、及び前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を用いた緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> リゾチーム、グリシン乃至その塩、有機酸乃至その酸性塩、酢酸ナトリウム、酸化防止剤、及び炭酸塩を含有することを特徴とする緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<2> 有機酸乃至その酸性塩が、リンゴ酸、クエン酸、及びフマル酸ナトリウムから選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<3> 有機酸乃至その酸性塩が、リンゴ酸である前記<1>から<2>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<4> 酸化防止剤が、ビタミンC類である前記<1>から<3>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<5> 酸化防止剤が、アスコルビン酸ナトリウムである前記<1>から<4>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<6> 炭酸塩が、炭酸ナトリウム、及び炭酸水素ナトリウムの少なくともいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<7> 炭酸塩が、炭酸ナトリウムである前記<1>から<6>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有することを特徴とする緑色野菜含有食品である。
<9> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を食品に添加することを特徴とする緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、優れた静菌作用と、優れた緑色の退色防止作用とを併せ持つ緑色野菜の日持向上及び退色防止剤、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する緑色野菜含有食品、及び前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を用いた緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法を提供することができる。
図1は、退色防止試験の評価基準の「A」の状態の一例を示す図である。 図2は、退色防止試験の評価基準の「B」の状態の一例を示す図である。 図3は、退色防止試験の評価基準の「C」の状態の一例を示す図である。 図4は、退色防止試験の評価基準の「D」の状態の一例を示す図である。 図5は、退色防止試験の評価基準の「E」の状態の一例を示す図である。
(緑色野菜の日持向上及び退色防止剤)
本発明の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤は、リゾチームと、グリシン乃至その塩と、有機酸乃至その酸性塩と、酢酸ナトリウムと、酸化防止剤と、炭酸塩とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<リゾチーム>
前記リゾチームとしては、食品に使用可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、卵白由来、魚類の体表粘液由来、微生物由来、バクテリオファージ由来等のリゾチームや、遺伝子操作技術を利用して調製されたリゾチーム、などが挙げられる。これらの中でも、卵白由来のリゾチームが、食品添加物公定書に記載されており、入手が容易である点で、有利である。
前記リゾチームは、市販品を使用することができる。前記市販品としては、例えば、卵白リゾチーム(エーザイフード・ケミカル株式会社製)などが挙げられる。
前記リゾチームは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記リゾチームの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤中、0.05質量%〜0.8質量%が好ましく、0.1質量%〜0.6質量%がより好ましく、0.15質量%〜0.5質量%が特に好ましい。前記リゾチームの含有量が、前記好ましい範囲内であると、より優れた静菌効果が得られる点で、有利である。
<グリシン乃至その塩>
前記グリシン乃至その塩としては、食品に使用可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記塩としても、食品に使用可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記グリシン乃至その塩は、市販品を使用することができる。
前記グリシン乃至その塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記グリシン乃至その塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤中、グリシンとして、3質量%〜25質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましく、9質量%〜18質量%が特に好ましい。前記グリシン乃至その塩の含有量が、前記好ましい範囲内であると、より優れた静菌効果が得られる点で、有利である。
<有機酸乃至その酸性塩>
前記有機酸乃至その酸性塩としては、食品に使用可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、フマル酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸水素カリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、アジピン酸、乳酸、フィチン酸、グルコン酸(グルコノデルタラクトンを含む)、などが挙げられる。これらの中でも、リンゴ酸、クエン酸、及びフマル酸ナトリウムから選択される少なくとも1種が、水に対する溶解性及び静菌効果がより優れている点で好ましく、リンゴ酸が、静菌効果が更に優れている点でより好ましい。
前記有機酸乃至その酸性塩は、市販品を使用することができる。
前記有機酸乃至その酸性塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機酸乃至その酸性塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤中、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜12質量%がより好ましく、5質量%〜9質量%が特に好ましい。前記有機酸乃至その酸性塩の含有量が、前記好ましい範囲内であると、退色防止効果を保持しつつ、より優れた静菌効果が得られる点で、有利である。
<酢酸ナトリウム>
前記酢酸ナトリウムは、市販品を使用することができる。
前記酢酸ナトリウムの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤中、45質量%〜70質量%が好ましく、50質量%〜65質量%がより好ましく、55質量%〜60質量%が特に好ましい。前記酢酸ナトリウムの含有量が、前記好ましい範囲内であると、より優れた静菌効果が得られる点で、有利である。
<酸化防止剤>
前記酸化防止剤としては、食品に使用可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビタミンC類、フェルラ酸、茶抽出物、ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール、などが挙げられる。
前記ビタミンC類の具体例としては、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸、などが挙げられる。
これらの中でも、ビタミンC類が、水に対する溶解性及び退色防止効果がより優れている点で好ましく、アスコルビン酸ナトリウムが、官能面(味)への影響を与えずに退色防止効果が得られる点でより好ましい。
前記酸化防止剤は、市販品を使用することができる。
前記酸化防止剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤中、1質量%〜30質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましく、10質量%〜15質量%が特に好ましい。前記酸化防止剤の含有量が、前記好ましい範囲内であると、静菌効果を保持しつつ、より優れた退色防止効果が得られる点で、有利である。
<炭酸塩>
前記炭酸塩としては、食品に使用可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、などが挙げられる。
これらの中でも、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムが、水に対する溶解性に優れ、pH調整剤としての使用が認められている点で好ましく、炭酸ナトリウムが、緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の安定性に優れる点でより好ましい。
前記炭酸塩は、市販品を使用することができる。
前記炭酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭酸塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤中、3質量%〜12質量%が好ましく、5質量%〜9質量%がより好ましく、6質量%〜8質量%が特に好ましい。前記炭酸塩の含有量が、前記好ましい範囲内であると、より優れた静菌効果と退色防止効果とを両立することができる点で、有利である。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通常使用され得る各種食品素材、調味料、食品添加物などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としても、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができる。
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤のpHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%の水溶液としたときのpHとして、6.2〜6.8が好ましく、6.3〜6.7がより好ましく、6.4〜6.6が特に好ましい。前記1質量%の水溶液としたときのpHが、前記好ましい範囲内であると、より優れた静菌効果と退色防止効果とを両立できる点で、有利である。
<製造方法>
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通常使用されるミキサー、乳鉢、すり鉢などを用いて、前記リゾチーム、前記グリシン乃至その塩、前記有機酸乃至その酸性塩、前記酢酸ナトリウム、前記酸化防止剤、及び前記炭酸塩、並びに、必要に応じて適宜選択した前記その他の成分などを、前記したような所望の割合で混合することにより、製造することができる。
<態様>
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記した各成分の粉末混合物の態様、食品若しくは薬学的に許容され得るキャリアーなどと混合して製剤化し、粉末状、顆粒状、錠剤状などの任意の剤形とした態様、液体状の態様、ペースト状の態様、などが挙げられる。
<適用対象>
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤は、優れた静菌作用と、優れた緑色の退色防止作用とを併せ持つので、緑色野菜含有食品への使用に好適である。
(緑色野菜含有食品)
本発明の緑色野菜含有食品は、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤と、緑色野菜とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<緑色野菜>
前記緑色野菜としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インゲン、さやえんどう(グリーンピース)、絹さや、ほうれんそう、ブロッコリー、キャベツ、ピーマン、アスパラガス、枝豆、小松菜、チンゲンサイ、などが挙げられる。
前記緑色野菜は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記緑色野菜は、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を添加する前後に処理が施されていてもよいし、施されていなくてもよいが、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を添加する前にブランチング処理が施されていることが好ましい。
前記緑色野菜の形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記緑色野菜以外の食材、食品添加物などが挙げられる。
前記緑色野菜以外の食材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、畜肉、魚肉、緑色野菜以外の野菜、などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<緑色野菜含有食品の製造方法>
前記緑色野菜含有食品の製造方法としては、特に制限はなく、各種食品における公知の製造方法を用いて、適宜製造することができる。
−緑色野菜含有食品への緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の添加−
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の、前記緑色野菜含有食品への添加方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記緑色野菜含有食品の調理中又は調理後に、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する水溶液に前記緑色野菜含有食品を浸漬したり、前記緑色野菜含有食品に前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を、溶解、混和、練り込み、吹きつけ、ふりかけ、まぶすなどしたりして添加する方法が挙げられる。
前記緑色野菜含有食品における前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の含有量としては、前記緑色野菜含有食品の種類や、提供条件(温度、湿度、保存期間など)などに応じて適宜選択することができ、一概には決定されないが、例えば、前記緑色野菜含有食品の総質量に対して、0.3質量%〜1.6質量%が好ましく、0.4質量%〜1.5質量%がより好ましく、0.5質量%〜1.2質量%が特に好ましい。前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の含有量が、前記好ましい範囲内であると、食品の味に悪影響を与えずに、かつ、より優れた静菌効果、及びより優れた退色防止効果が得られる点で、有利である。
<提供条件>
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有する前記緑色野菜含有食品は、所望の食品の提供条件(温度、湿度、保存期間など)下において、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有しない食品と比較して、保存状態が格段に優れるものである。
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有した前記緑色野菜含有食品は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、小売店などの店内で、陳列されて販売される態様が想定されることから、20℃〜30℃の温度条件下で、2日間〜3日間、静菌効果及び退色防止効果を発揮し、安定した品質を保ったまま、保存が可能であることが好ましい。
前記緑色野菜含有食品が、前記のような好ましい保存状態を維持できているか否かは、例えば、一般的な生菌数測定方法により静菌効果を確認したり、目視により緑色を確認したりすることにより、確認することができる。
(緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法)
前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤は、任意の方法で各種食品に添加することにより、優れた静菌作用、及び優れた緑色の退色防止作用を発揮し、添加された緑色野菜含有食品の腐敗及び緑色の退色を抑制することができることから、前記食品の日持ちを、品質を安定させたまま、大幅に向上させることができる。よって、本発明は、前記した本発明の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を利用した、優れた緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法にも関する。
以下、実施例、及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
(実施例1〜4、及び比較例1〜8)
<緑色野菜の日持向上及び退色防止剤の調製)
下記表1−1〜1−3に記載の組成で、合計200gとなるように各成分を秤量し、ミキサー(スーパーミキサーピッコロSMP−2、株式会社カワタ製)を用いて10分間混合して、実施例1〜4、及び比較例1〜8の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を調製した。
<緑色野菜含有食品の製造>
水道水300gに、食塩を1.0質量%と、前記緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を4.0質量%とを添加した。前記水溶液をガスコンロにて加熱し、沸騰した段階で生インゲン100gを投入した。再沸騰後、4分間加熱し、水切り後、冷蔵庫で冷却したものをボイルインゲンとして以下の試験に用いた。
<<一般生菌数測定試験>>
前記ボイルインゲンを25℃にて保存し、保存開始時(以下、「25℃、0時間」と称することがある)、及び保存開始48時間後(以下、「25℃、48時間後」と称することがある)の一般生菌数を、標準寒天培地を用いた混釈平板法で測定し、以下の評価基準で評価した。結果を表1−1〜1−3に示した。
−評価基準−
○ ・・・ 一般生菌数が、1.0×10個/g未満
△ ・・・ 一般生菌数が、1.0×10個/g以上、1.0×10個/g以下
× ・・・ 一般生菌数が、1.0×10個/g超
<<退色防止試験>>
前記ボイルインゲンを、25℃、かつ蛍光灯照射下にて保存し、保存開始時、保存開始24時間後(以下、「25℃、24時間後」と称することがある)、及び保存開始48時間後(以下、「25℃、48時間後」と称することがある)の外観を以下の基準で評価した。結果を表1−1〜1−3に示した。
−評価基準−
A ・・・ 25℃、48時間後も退色が認められない(図1参照)。
B ・・・ 25℃、48時間後に商品価値が損なわれない程度の僅かな退色が認められる(図2参照)。
C ・・・ 25℃、48時間後に退色が認められる(図3参照)。
D ・・・ 25℃、24時間後に退色が認められ、25℃、48時間後にに著しい退色が認められる(図4(25℃、48時間後の写真)参照)。
E ・・・ 保存開始時(調理直後)に退色が認められる(図5参照)。
表1−1〜1−3の結果から、驚くべきことに、リゾチーム、グリシン乃至その塩、有機酸乃至その酸性塩、酢酸ナトリウム、酸化防止剤、及び炭酸塩を必須とする実施例1〜4の各剤は、静菌作用と、緑色の退色防止作用とを両立できることが示された。一方、リゾチーム、グリシン乃至その塩、有機酸乃至その酸性塩、酢酸ナトリウム、酸化防止剤、及び炭酸塩の少なくともいずれかを含まない比較例1〜8の各剤では、静菌作用、及び緑色の退色防止作用の少なくともいずれかが無く、緑色野菜の日持向上及び退色防止剤としては用いることができないことが示された。
前記実施例及び比較例で用いた成分の詳細を以下に示す。
・ 卵白リゾチーム ・・・ エーザイフード・ケミカル株式会社製
・ グリシン ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ リンゴ酸 ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ クエン酸 ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ フマル酸ナトリウム ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ 酢酸ナトリウム ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ アスコルビン酸ナトリウム ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ 炭酸ナトリウム ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ 炭酸水素ナトリウム ・・・ 和光純薬工業株式会社製
・ デキストリン ・・・ 松谷化学工業株式会社製
本発明の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤は、各種食品に添加することにより、優れた静菌効果、及び緑色の退色防止効果を付与可能であるので、例えば、蛍光灯照射下で販売される緑色野菜を含有する惣菜などに好適に利用可能である。

Claims (9)

  1. リゾチーム、グリシン乃至その塩、有機酸乃至その酸性塩、酢酸ナトリウム、酸化防止剤、及び炭酸塩を含有することを特徴とする緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  2. 有機酸乃至その酸性塩が、リンゴ酸、クエン酸、及びフマル酸ナトリウムから選択される少なくとも1種である請求項1に記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  3. 有機酸乃至その酸性塩が、リンゴ酸である請求項1から2のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  4. 酸化防止剤が、ビタミンC類である請求項1から3のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  5. 酸化防止剤が、アスコルビン酸ナトリウムである請求項1から4のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  6. 炭酸塩が、炭酸ナトリウム、及び炭酸水素ナトリウムの少なくともいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  7. 炭酸塩が、炭酸ナトリウムである請求項1から6のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を含有することを特徴とする緑色野菜含有食品。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の緑色野菜の日持向上及び退色防止剤を食品に添加することを特徴とする緑色野菜含有食品の日持向上及び退色防止方法。
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