JP2014204353A - 読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが選択容易な技術を提供する。
【解決手段】読取装置は、原稿トレイと、原稿トレイに保持されている原稿シートを搬送する搬送部と、読取部と、原稿台と、表示部と、CPUと、を備える。CPUは、搬送読取モード及び移動読取モードのいずれで読取部を動作させるかを決定する決定処理と、をじをと、決定処理において搬送読取モードで動作させると決定した場合、表示部において、搬送読取モードに関する機能を示す搬送読取表示を移動読取モードに関する機能を示す移動読取表示よりも優先して表示させる搬送優先表示をし、決定処理において移動読取モードで動作させると決定した場合、移動読取表示を搬送読取表示よりも優先して表示させる移動優先表示をする表示処理と、を実行する。
【選択図】図5

Description

原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが選択可能な読取装置に関する。
従来、原稿シートの読み取りに関する機能を示すアイコンが表示部に表示される読取装置が知られている(特許文献1参照)。この読取装置では、原稿シートの読み取りに関する機能を示し、ユーザからの指示を受け付け可能な複数のアイコンが表示部に表示される。ユーザが、実行を希望する機能を示すアイコンを選択して指示することで、指示されたアイコンに対応する原稿シートの読み取りに関する処理が実行される。
特開2009−94944号公報
ところで、原稿シートを読み取るための読取部が、搬送中の原稿シート上の画像を読み取る読取モード、台等に載置された原稿シート上の画像を読み取る読取モード、等の複数の読取モードで動作される読取装置が知られている。この種の読取装置では、複数の読取モードうち、いずれかの読取モードで原稿シートの読み取り動作が実行される。
しかしながら、この種の読取装置では、ユーザが複数のアイコンから実行を希望する機能を示すアイコンを選択して指示する際、実行される読取モードに関する機能を示すアイコンは指示可能であるが、実行されない読取モードに関する機能を示すアイコンは指示することができない。このため、ユーザがアイコンを選択する際、そのアイコンが指示可能なアイコンであるのか指示不可能なアイコンであるのかをユーザが予め意識する必要があり、原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが選択し難いという問題があった。
本明細書では、原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが選択容易な技術を開示する。
本明細書によって開示される読取装置は、原稿トレイと、前記原稿トレイに保持されている原稿シートを搬送する搬送部と、読取部と、原稿台と、表示部と、制御部と、を備える。
前記制御部は、原稿シートを搬送部に搬送させながら原稿シート上の画像を前記読取部に読み取らせる搬送読取モード、及び、前記読取部を移動させながら前記原稿台に載置された原稿シート上の画像を前記読取部に読み取らせる移動読取モード、のいずれで前記読取部を動作させるかを決定する決定処理と、をじをと、前記決定処理において前記搬送読取モードで動作させると決定した場合、前記表示部において、前記搬送読取モードに関する機能を示す搬送読取表示を前記移動読取モードに関する機能を示す移動読取表示よりも優先して表示させる搬送優先表示をし、前記決定処理において前記移動読取モードで動作させると決定した場合、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも優先して表示させる移動優先表示をする表示処理と、を実行する構成を有する。
この読取装置は、読取部を搬送読取モードと移動読取モードのいずれで動作させるか決定し、その決定に応じて、搬送読取表示と移動読取表示のいずれか一方を他方に優先して表示部に表示させる。このため、ユーザは、搬送読取モードに関する機能と移動読取モードに関する機能のうち、優先して表示された表示が指示可能で、優先して表示されていない表示が指示不可能であることを知ることができる。その結果、原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが容易に選択することができる。なお、本明細書において、優先して表示部に表示させるとは、ユーザが選択容易な表示で表示部に表示させることをいう。
前記搬送優先表示は、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも視認性を低くして前記表示部に表示させることであり、前記移動優先表示は、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも視認性を低くして前記表示部に表示させることであってもよい。
上記の読取装置は、搬送読取表示と移動読取表示のうち一方を、ユーザからの指示を受け付け不可とする視認性が低い表示で表示部に表示させる。このため、受け付け不可とされた表示をユーザが容易に知ることができ、受け付け不可とされた表示をユーザが誤って選択することを防止することができる。
前記制御部は、前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記移動読取表示及び前記搬送読取表示を前記搬送優先表示及び前記移動優先表示の両方とも異なる方法で前記表示部に表示させてもよい。
上記の読取装置は、原稿トレイと原稿台の両方に原稿シートがセットされた場合、移動読取表示及び搬送読取表示を搬送優先表示及び移動優先表示の両方とも異なる方法で表示部に表示させる。このため、ユーザは、原稿トレイと原稿台における原稿シートのセット状態に何らかの変更があったことを認識することができる。
前記制御部は、前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持と前記原稿台における原稿シートの載置とのいずれが先かを判断する先行判断処理を実行し、前記先行判断処理において、前記原稿台における原稿シートの載置が前記原稿トレイにおける原稿シートの保持より先であると判断した場合、前記決定処理では、前記搬送読取モードで動作させると決定し、前記先行判断処理において、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持が前記原稿台における原稿シートの載置より先であると判断した場合、前記決定処理では、前記移動読取モードで動作させると決定してもよい。
上記の読取装置は、原稿トレイと原稿台の両方に原稿シートがセットされた場合、原稿トレイと原稿台のどちらに先に原稿シートがセットされたのかを判断する先行判断処理を実行する。そして、先行判断処理の判断結果に応じて、読取部を搬送読取モードと静止読取モードのいずれで動作させるかを決定する。即ち、先行判断処理の判断結果に応じて、移動優先表示と搬送優先表示のいずれか一方を表示部に表示させる。このため、原稿トレイと原稿台にそれぞれ原稿シートがセットされたタイミングを反映させながら、原稿シートの読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
前記原稿トレイに保持された原稿シートの有無を検知するトレイセンサと、前記原稿台を覆う原稿台カバーと、前記原稿台カバーの開閉状態を検知するカバーセンサと、記憶部と、を備え、前記制御部は、前記トレイセンサの検知結果に基づいて、前記原稿トレイに原稿シートが保持されているか否かを判断するトレイ側判断処理と、前記トレイ側判断処理において前記原稿トレイに原稿シートが保持されていると判断した場合、原稿シートが前記原稿トレイに保持されていることを前記記憶部に記憶させるトレイ側記憶処理と、前記読取部が前記原稿シート上の画像を読み取る前に、前記カバーセンサの検知結果に基づいて、前記原稿台カバーが開状態であるか否かを判断するカバー側判断処理と、前記原稿台カバー側判断処理において前記読取部が前記原稿シート上の画像を読み取る前に、前記原稿台カバーが開状態であると判断した場合、原稿シートが前記原稿台に載置されていることを前記記憶部に記憶させる原稿台側記憶処理と、を実行し、前記先行判断処理において、原稿シートが前記原稿トレイに保持されていることが前記記憶部に記憶されている場合、前記決定処理では、前記搬送読取モードで動作させると決定し、原稿シートが前記原稿台に載置されていることが前記記憶部に記憶されている場合、前記決定処理では、前記移動読取モードで動作させると決定してもよい。
原稿トレイと原稿台の両方に原稿シートがセットされた場合、ユーザは、原稿シートが後にセットされた方に対応する原稿シートの読み取りに関する機能を選択することが多い。上記の読取装置は、原稿トレイと原稿台の両方に原稿シートがセットされた場合、どちらに先に原稿シートがセットされたのかをセンサで検知し、記憶部に記憶させる処理を実行する。そして、先行判断処理において、記憶部に記憶されている情報に基づいて、原稿シートが後にセットされた方に対応する読取モードで読取部を動作させる。即ち、原稿トレイと原稿台のうち、原稿シートが後にセットされた方に対応する原稿シートの読み取りに関する機能を示す表示を優先して表示部に表示させる。このため、ユーザの意図を表示部の表示に反映させ易くすることができる。
前記表示部の表示内容を選択する選択部を備え、前記制御部は、前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記搬送読取表示と前記移動読取表示のうち、いずれか一方を前記選択部により選択させるための選択表示を前記表示部に表示させ、前記決定処理では、前記選択表示において前記いずれか一方が前記選択部により選択された場合、その選択結果に基づいて、前記搬送読取モード及び前記移動読取モードのいずれで前記読取部を動作させるかを決定してもよい。
上記の読取装置は、原稿トレイと原稿台の両方に原稿シートがセットされた場合、移動読取表示と搬送読取表示のいずれかの一方の表示を選択するための選択表示を表示部に表示させ、その選択結果に基づいて、読取部を搬送読取モードと静止読取モードのいずれで動作させるか決定する。即ち、選択表示における選択結果に基づいて、移動優先表示と搬送優先表示のいずれか一方を表示部に表示させる。このため、ユーザの意図を正確に反映させながら、原稿シートの読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
前記制御部は、前記表示部に表示されている表示を、前記搬送優先表示及び前記移動優先表示のいずれもさせずに該表示部に表示させ、前記移動読取表示のみに含まれる表示について選択された場合、前記決定処理において、前記移動読取モードで動作させると決定し、前記搬送読取表示のみに含まれる表示にういてについて選択された場合、前記決定処理において、前記搬送読取モードで動作させると決定してもよい。
上記の読取装置は、表示部に表示されている表示を搬送優先表示及び移動優先表示のいずれもさせずに表示部に表示させる。そして、移動読取表示のみに含まれる表示についてユーザから選択された場合、決定処理において、移動読取モードで動作させると決定し、搬送読取表示のみに含まれる表示にういてについてユーザから選択された場合、決定処理において、搬送読取モードで動作させると決定する。このため、ユーザの意図を正確に反映させながら、原稿シートの読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
前記表示部の表示内容を選択する選択部を備え、前記制御部は、前記移動読取表示の前記視認性が前記搬送読取表示の前記視認性より低いときに、前記移動読取表示が前記選択部により選択された場合、前記移動読取表示の前記視認性を前記搬送読取表示の前記視認性よりも高くし、前記搬送読取表示の前記視認性が前記移動読取表示の前記視認性より低いときに、前記搬送読取表示が前記選択部により選択された場合、前記搬送読取表示の前記視認性を前記移動読取表示の前記視認性よりも高くしてもよい。
上記の読取装置は、移動読取表示と搬送読取表示のいずれか一方の視認性が低い表示で表示部に表示されている場合、その後のユーザの選択結果に応じて、移動読取表示と搬送読取表示のうち、視認性が低い表示で表示されている一方の表示の視認性が他方の表示の視認性よりも高くされる。このため、ユーザの意図を正確に反映させながら、原稿の読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
前記搬送優先表示は、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも強調して前記表示部に表示させることであり、前記移動優先表示は、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも強調して前記表示部に表示させることであってもよい。
この読取装置は、原稿トレイと原稿台のうち、原稿シートがセットされた方と対応する原稿シートの読み取りに関する機能を示す表示が強調されて表示部に表示される。このため、原稿シートの読み取りに関して指示可能な機能を示す表示をユーザが容易に認識することができる。
前記制御部は、前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持と前記原稿台における原稿シートの載置とのいずれが先かを判断する先行判断処理を実行し、前記先行判断処理において、前記原稿台における原稿シートの載置が前記原稿トレイにおける原稿シートの保持より先であると判断した場合、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも強調して表示させ前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも強調して表示させず、前記先行判断処理において、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持が前記原稿台における原稿シートの載置より先であると判断した場合、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも強調して表示させ表示させ、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも強調して表示させてもよい。
上記の読取装置は、原稿トレイと原稿台の両方に原稿シートがセットされた場合、搬送読取表示と移動読取表示のうち、原稿シートが後にセットされた方と対応する原稿シートの読み取りに関する機能を示す表示が他方の表示よりも強調されて表示部に表示される。このため、ユーザの意図を表示部の表示に反映させ易くすることができる。
前記制御部は、前記搬送読取表示と前記移動読取表示の両方を含む表示を複数のページに亘って前記表示部に表示させるとき、前記搬送優先表示は、前記表示部において前記搬送読取表示を先頭のページに表示させることであり、前記移動優先表示は、前記表示部において前記移動読取表示を先頭のページに表示させることであってもよい。
上記の読取装置では、搬送読取表示と移動読取表示の両方が表示部に複数のページに亘って表示されるとき、搬送読取表示と移動読取表示のうち、表示部において優先して表示される表示が先頭のページで表示される。このように、原稿シートの読み取りに関する指示可能な機能を示す表示が表示部において先頭のページに表示されることで、原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが容易に選択することができる。
なお、本明細書によって開示される発明は、読取装置、読取方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
本明細書によって開示される発明によれば、原稿シートの読み取りに関する機能をユーザが容易に選択することができる。
実施形態1の読取装置において、原稿搬送ユニットが開いた状態を示す外観斜視図 読取装置の概略的な断面図 読取装置の電気的構成を概略的に示す説明図 実施形態1における表示部の状態遷移図 実施形態1の表示切替処理を示すフローチャート 読取選択表示処理を示すフローチャート 実施形態2の読取選択表示処理を示すフローチャート 実施形態3の読取選択表示処理を示すフローチャート 先行判断処理を示すフローチャート 実施形態4における表示部の状態遷移図 実施形態4の切替表示処理を示すフローチャート ADF表示移動処理を示すフローチャート FB表示移動処理を示すフローチャート
(読取装置の外観構成)
図面を参照して実施形態を説明する。実施形態では、読取装置の一例である複合機1を例示する。この複合機1は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備えた多機能周辺装置である。
図1に示すように、複合機1は、本体ユニット2と、読取ユニット3と、原稿搬送ユニット4がこの順に上側に搭載されて構成されている。原稿搬送ユニット4は、原稿台カバーの一例である。
また、複合機1には、ユーザからの操作指示等を受け付けるタッチパネル、スタートキー及びクリアキー等から構成される操作部7と、LEDや液晶ディスプレイからなり、複合機1の状況を表示する表示部9等が設けられている。表示部9の上面には、タッチパネルが設けられており、ユーザが表示部9に表示された表示に触れることでユーザからの操作指示を受け付けることができる。表示部9が有するタッチパネル方式の画面は、選択部の一例である。
読取ユニット3は、本体ユニット2の上面全面を覆っており、本体ユニット2の後端に配置された軸線を中心として、本体ユニット2に対し回動可能に構成されている。読取ユニット3は、第1読取部(図2参照)21を備える他、図1及び図2に示すように、その上面に透明なガラス板からなる第1プラテンガラス15及び第2プラテンガラス16等を備える。第1プラテンガラス15は、原稿台の一例である。
原稿搬送ユニット4は、読取ユニット3の上面全面を覆っており、読取ユニット3の後端に配置された軸線を中心として、読取ユニット3に対し回動可能に構成されている。原稿搬送ユニット4は、この回転に伴って、読取ユニット3に対して閉じられた閉状態と、読取ユニット3に対して開かれた開状態(図1参照)の間で変位する。
図2に示す断面図では、境界線BLを境界として原稿搬送ユニット4が上方に回動して開状態に変位する。原稿搬送ユニット4が開状態とされることで読取ユニット3の上面に設けられた第1プラテンガラス16が露出し、第1プラテンガラス16上に原稿シートを載置することができる。そして、原稿搬送ユニット4が閉状態とされることで、第1プラテンガラス16は原稿搬送ユニット4によって覆われる。
原稿搬送ユニット4は、搬送経路30に沿って原稿を搬送する搬送部38を備える他、カバー部材5、及び上面カバー11等を備える。本実施形態において、原稿とは、シート状の原稿である原稿シートである。上面カバー11を開状態へ変位させると、原稿が支持される供給台12が開放される。上面カバー11を開状態へ変位させることで、上面カバー11が閉状態にあるときには下方に向けられていた上面カバー11の裏面と、供給台12と、によって原稿が支持される供給トレイ14が構成される。供給トレイ14は原稿トレイの一例である。
図3に示すように、原稿搬送ユニット4は、供給トレイ14に保持された原稿の有無を検知して信号を出力するための、フォトセンサ等のフロントセンサ18を含んでいる。フロントセンサ18は、供給トレイ14に保持された原稿を検知すると、オン状態とされる。このフロントセンサ18は、トレイセンサの一例である。
また、原稿搬送ユニット4は、搬送経路30内における原稿の有無を検知して信号を出力するための、フォトセンサ等のリアセンサ19を含んでいる。リアセンサ19は、搬送経路30内で原稿を検知すると、オン状態とされる。
原稿搬送ユニット4は、さらに、第2読取部22、透明なガラス板からなる第3プラテンガラス17、及び吸入ローラ31、供給ローラ32、第1搬送ローラ33、第2搬送ローラ34等の各種ローラを含んでいる。これら各種ローラによって、供給トレイ14に保持された原稿を搬送経路30に沿って搬送する搬送部38が形成されている。
原稿搬送ユニット4には、各種ローラによって原稿が供給トレイ14から搬送させる経路である搬送経路30が設けられており、搬送経路30に隣接して第1読取部21及び第2読取部22が配置されている。第1読取部21及び第2読取部22は、読取部の一例である。
第1読取部21は、読取ユニット3内に配置されており、主走査方向、つまり、前後方向に広がって形成されている。また、第1読取部21は、第1プラテンガラス15の下側を主走査方向と直交する副走査方向、つまり左右方向に移動可能に支持されている。第1読取部21は、副走査方向に移動しながら第1プラテンガラス15上に静止して載置された原稿を読み取る。また、第1読取部21は、図3に示す第2プラテンガラス16下の読取位置L1に静止し、搬送経路30を搬送される原稿が第2プラテンガラス上を通過する際に当該原稿を読み取る。
第2読取部22は、原稿搬送ユニット4内の読取位置L2に支持されている。第2読取部22は、搬送経路30を搬送される原稿が第3プラテンガラス17上を通過する際に当該原稿を読み取る。
以上のように、複合機1は、読取モードとして、第1読取部21を移動させることで、第1プラテンガラス15上に載置された原稿の画像を読み取るFB読取と、搬送部38によって搬送される原稿の画像を第1読取部21と第2読取部22で読み取るADF読取と、を有する。なお、FB読取は移動読取モードの一例であり、ADF読取は、搬送読取モードの一例である。
(複合機の電気的構成)
複合機1は、図3に示すように、制御部50、デバイス制御部56、第1AFE(アナログフロントエンド)58、第2AFE60、駆動回路62を備え、これらにバス70を介して、表示制御部64、表示部9、操作部7、リアセンサ19、フロントセンサ18、カバーセンサ66が接続されている。
制御部50は、CPU51、ROM52、RAM54、ASIC55を備えて構成されている。CPU51は、ROM52やRAM54に記憶されている各種プログラムを実行することによって複合機1の各部を制御する。ROM52には、複合機1の動作を制御するための各種プログラムが記憶されている。RAM54は、制御部50が各種の処理を実行するための記憶装置として用いられる。RAM54は記憶部の一例である。
また、制御部50は、FB読取に関する設定情報と、ADF読取に関する設定情報と、選択表示における選択結果に関する設定情報と、をそれぞれRAM54に記憶させる。FB読取に関する設定情報は、原稿が第1プラテンガラス15上に載置されているか否かを示すFB読取フラグであり、ADF読取に関する設定情報は、原稿が供給トレイ14に保持されているか否かを示すADF読取フラグである。また、選択表示における選択結果に関する設定情報は、後述する選択表示においてADF読取とFB読取について選択が有ったか否かを示す設定情報である。
デバイス制御部56は、第1読取部21及び第2読取部22に接続されており、制御部50からの命令に基づいて読取制御信号を各読取部21、22に送信する。各読取部21、22は、デバイス制御部56からの読取制御信号に基づいて原稿の表面又は裏面を読み取る。
第1AFE58及び第2AFE60は、それぞれ第1読取部21及び第2読取部22に接続されており、第1読取部21又は第2読取部22から出力されるアナログ信号の読取データをデジタル信号の読取データに変換する。第1AFE58及び第2AFE60は、それぞれ変換したデジタル信号の読取データを、バス70を介してRAM54に記憶する。駆動回路62は、モータMに接続され、制御部50から入力されるパルス信号に基づいてモータMを回転駆動する。
表示制御部64は、表示部9に接続され、制御部50からの命令に基づいて表示制御信号を表示部9に送信する。また、表示制御部64は、表示部9で受け付けたユーザからの操作指示に関する信号を受信し、制御部50に送信する。
カバーセンサ66は、原稿搬送ユニット4の開閉状態を検知して信号を出力する。カバーセンサ66は、原稿搬送ユニット4の開状態を検知すると、オン状態とされる。読取装置1では、原稿が第1プラテンガラス15上に載置される場合、原稿搬送ユニット4が開状態とされることでカバーセンサ66がオン状態とされた後、原稿搬送ユニット4が開状態とされることでカバーセンサ66がオフ状態とされる。
(表示切替処理)
次に、フローチャートを参照して、複合機1における表示切替処理に関する各実施形態を説明する。ここで、実施形態における表示切替処理は、複合機1の電源がオンされてから、ROM52に格納されたプログラムに従って制御部50が実行する処理である。具体的には、表示切替処理は、第1プラテンガラス15上及び供給トレイ14における原稿の有無に応じて、制御部50が、表示部9に表示させる表示を切り替える処理である。
(実施形態1)
先に実施形態1における表示部9の表示態様について図4を参照して説明する。表示部9には、制御部50からの命令に基づいて、FB読取に関するAutoCrop機能、ブックスキャン機能等の複数の機能を示す複数の表示(以下、FB読取表示と称する)と、ADF読取に関する両面読取機能、白紙除去機能等の複数の機能を示す表示(以下、ADF読取表示と称する)と、がそれぞれ表示される。FB読取表示は、移動読取表示の一例であり、ADF読取表示は、搬送読取表示の一例である。
なお、AutoCrop機能とは、例えば、読取データから原稿に対応する領域にある読取データを抽出する機能である。また、ブックスキャン機能とは、例えば、ブックを読み取った際にスキャンデータに表れる黒部分の濃度を低くする機能である。また、白紙除去機能とは、例えば、読取データにある画素数が所定の画素数以下の場合に、原稿には画像がないと判断して読取データを破棄する機能である。
図4の符号D1に示す表示は、複合機1の電源がオンされ、読取モードが選択されたときに表示部9に表示される表示を示している。以下、符号D1で示す表示を第1の初期表示と称する。
また、第1の初期表示D1では、ADF読取表示とFB読取表示の両方を含む表示が全て表示される。そして、ユーザがタッチパネル上で各機能の表示を押下すれば、表示制御部64を介して、制御部50が該表示に応じた機能を実行するように指示を行うことができる。
次に、実施形態1の表示切替処理について説明する。ユーザによって複合機1の電源がオンされると、図5に示すように、制御部50は、まずカバーセンサ66がオンされたか否かを判断する(S2)。
原稿搬送ユニット4が開閉されて第1プラテンガラス15上に原稿が載置されていれば、カバーセンサ66が一旦オンされているので、制御部50は、カバーセンサ66がオンされたか否かを判断することで、第1プラテンガラス15上に原稿が載置された状態であるか否かを検知することができる。なお、以下では、第1プラテンガラス15上に原稿が載置された状態であることを、FB側に原稿がセットされていると称する。
制御部50は、S2において、カバーセンサ66がオンされたと判断した場合(S2:YES)、S4に移行する。一方、制御部50は、S2において、カバーセンサ66がオンされていないと判断した場合(S2:NO)、S6に移行する。
S4では、制御部50は、フロントセンサ18がオンしているか否かを判断する。これにより、制御部50は、供給トレイ14に原稿が保持された状態であるか否かを判断することができる。なお、以下では、供給トレイ14に原稿が保持された状態であることを、ADF側に原稿がセットされていると称する。
制御部50は、S4でフロントセンサ18がオンしていると判断した場合(S4:YES)、FB側とADF側の両方に原稿がセットされているので、後述する読取選択表示処理を実行する。一方、制御部50は、S4でフロントセンサ18がオンしていないと判断した場合(S4:NO)、FB側にのみ原稿がセットされているので、S14に移行する。
S6では、制御部50は、フロントセンサ18がオンしているか否かを判断する。制御部50は、S6でフロントセンサ18がオンしていると判断した場合(S6:YES)、ADF側にのみ原稿がセットされているので、S12に移行する。一方、制御部50は、S6でフロントセンサ18がオンしていないと判断した場合(S6:NO)、FB側とADF側のいずれにも原稿がセットされていないので、S10に移行する。なお、制御部50がS4及びS6で実行する処理は、トレイ側判断処理の一例である。
S10では、制御部50は、FB読取表示及びADF読取表示を、図7の符号D1に示すような通常の表示態様で表示部9に表示させ、S32に移行する。S32では、制御部50は、FB読取フラグを「オフ」と設定し、ADF読取フラグを「オフ」と設定してそれぞれRAM54に記憶させ、S40に移行する。
S12では、制御部50は、図7の符号D3に示すような表示、即ち、表示部9にADF読取表示をユーザからの指示を受け付け可として表示させ、FB読取表示をユーザからの指示を受け付け不可として表示させるグレーアウトをさせ、S34に移行する。なお、グレーアウトの際は、例えば、表示部9の背景色と類似する色をFB読取表示に使用したり、黒色に類似する色をFB読取表示に使用したりすることにより、FB読取表示の視認性を落とすことで、ユーザからの指示を受け付け不可であることを視認しやすくするとよい。なお、グレーアウトされたADF読取表示は、グレーアウトされたFB読取表示と同様に、以下、グレーアウト表示とも称し、視認性が低い表示の一例である。
S34では、制御部50は、FB読取フラグを「オフ」と設定し、ADF読取フラグを「オン」と設定してそれぞれRAM54に記憶させ、S40に移行する。
S14では、制御部50は、具体的には、制御部50は、図4の符号D2に示すような表示、即ち、表示部9にFB読取表示をユーザからの指示を受け付け可として表示させ、ADF読取表示をユーザからの指示を受け付け不可として表示させるグレーアウトをさせ、S36に移行する。従って、S14では、表示部9に表示される表示が図4の符号D1に示す表示から符号D2に示す表示に変更される。
S36では、制御部50は、FB読取フラグを「オン」と設定し、ADF読取フラグを「オフ」と設定してそれぞれRAM54に記憶させ、S40に移行する。
なお、制御部50がS32、S34、S36において、FB読取フラグについて「オン」または「オフ」と設定してRAM54に記憶させる処理は、原稿台側記憶処理の一例であり、ADF読取フラグについて「オン」または「オフ」と設定してRAM54に記憶させる処理は、トレイ側記憶処理の一例である。
制御部50は、S20で実行する後述する読取選択表示処理が終了すると、原稿の取り忘れに注意する旨の表示、例えば「原稿の取り忘れ有」の表示を表示部9に表示させ(S30)、S38に移行する。
ここで、FB側とADF側の両方に原稿がセットされている場合、ユーザがFB側とADF側のいずれか一方から原稿を取り忘れている可能性が高い。そこで、上記のように「原稿の取り忘れ有」等の表示を表示部9に表示させることで、ユーザの利便性に資することができる。
S38では、制御部50は、後述する読取選択表示処理によりRAM54が「FB読取の選択有」を記憶しているか、「ADF読取の選択有」を記憶しているかを判断する。制御部50は、RAM54が「FB読取の選択有」を記憶していると判断した場合(S38:YES)、S14に移行する。これにより、表示部9に表示される表示が図4の符号D4に示す表示から符号D5に示す表示に変更される。一方、制御部50は、RAM54が「ADF読取の選択有」を記憶していると判断した場合(S38:NO)、S12に移行する。これにより、表示部9に表示される表示が図4の符号D4に示す表示から符号D6に示す表示に変更される。
S40以降の処理について説明する。S40では、制御部50は、カバーセンサ66からの検知信号又はフロントセンサ18からの検知信号に変更があったか否かを判断する。具体的には、カバーセンサ66については、制御部50は、S32、S34、S36でFB読取フラグ及びADF読取フラグを設定してからカバーセンサ66がオンされた場合に、FB側の原稿のセット状態に変更があったと判断する。FB側にセットされていた原稿が取り除かれた場合及びFB側に原稿がセットされた場合、カバーセンサ66が一旦オンされるため、制御部50は、カバーセンサ66がオンされたか否かを判断することで、FB側の原稿のセット状態に変更があったか否かを判断することができる。
一方、フロントセンサ18については、具体的には、制御部50は、S32、S34、S36でFB読取フラグ及びADF読取フラグを設定してからフロントセンサ18の検知信号に変更があったか否か、即ちオンしていた信号がオフに変更した場合又はオフしていた信号がオンに変更した場合に、ADF側の原稿のセット状態に変更があったと判断する。ADF側にセットされていた原稿が取り除かれた場合及びADF側に原稿がセットされた場合、フロントセンサ18の検知信号が変更されるため、制御部50は、フロントセンサ18の検知信号に変更があったか否かを判断することで、ADF側の原稿のセット状態に変更があったか否かを判断することができる。
制御部50は、S40でカバーセンサ66からの検知信号又はフロントセンサ18からの検知信号に変更があったと判断した場合(S40:YES)、S2に戻る。制御部50は、S40でカバーセンサ66からの検知信号又はフロントセンサ18からの検知信号に変更がなかったと判断した場合(S40:NO)、S42に移行する。
S42では、制御部50は、読取開始の指示があったが否かを判断する。具体的には、S42では、制御部50は、ユーザが表示部9において読取開始の表示を選択することによって、読取開始を指示する信号を受け付けたか否かを判断する。
制御部50は、S42で読取開始の指示があったと判断した場合(S42:YES)、S44に移行する。一方、制御部50は、S42で読取開始の指示がなかったと判断した場合(S42:NO)、S40に戻る。
S44では、制御部50は、ADF読取に関する設定情報をRAM54から読み出し、ADF読取フラグが「オン」と設定されているか否かを判断する。制御部50は、RAM54から読み出したADF読取フラグが「オン」と設定されていると判断する場合(S44:YES)、S46に移行する。
一方、制御部50は、RAM54から読み出したADF読取フラグが「オフ」と設定されていると判断する場合(S44:NO)、S48に移行する。S44で制御部50が第1読取部21及び第2読取部22をADF読取とFB読取のいずれで動作させるかを決定する処理は、決定処理の一例である。
S46では、制御部50は、ADF読取を実行し、表示切替処理を終了する。S48では、制御部50は、FB読取を実行し、表示切替処理を終了する。
(読取選択表示処理)
次に、制御部50がS20で実行する読取選択表示処理について図6を参照して説明する。読取選択表示処理では、制御部50は、まず図4のD4で示すような、ユーザにFB読取とADF読取のうち、いずれか一方を選択させる選択表示を表示部9に表示させ(S22)、S24に移行する。
S24では、制御部50は、選択表示D4において、ユーザによってFB読取及びADF読取のうちいずれか一方が選択され、制御部50が選択された信号を受け付けたか否か、即ち選択表示D4において選択が有ったか否かを判断する。制御部50は、選択された信号を受け付けていないと判断した場合(S24:NO)、選択表示D4において選択が有るまでS24の処理を繰り返し実行する。制御部50は、選択された信号を受け付けたと判断した場合(S24:YES)、S26に移行する。
S26では、制御部50は、FB読取を選択する信号を受け付けたか否か、即ち選択表示D4においてFB読取が選択されたか否かを判断する。制御部50は、S26でFB読取を選択する信号を受け付けたと判断した場合(S26:YES)、選択表示における選択結果に関する設定情報について、「FB読取の選択有」と設定してRAM54に記憶させ(S27)、読取選択表示処理を終了する。
一方、制御部50は、S26でFB読取を選択する信号を受け付けなかったと判断した場合(S26:NO)、即ちADF読取を選択する信号を受け付けた場合、選択表示における選択結果に関する設定情報について、「ADF読取の選択有」と設定してRAM54に記憶させ(S28)、読取選択表示処理を終了する。
(実施形態1の効果)
実施形態1の表示切替処理における効果について説明する。本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側とADF側のいずれかに原稿がセットされたと判断した場合、FB側とADF側のうち原稿がセットされた側に基づいて第1読取部21と第2読取部22とをADF読取とFB読取のいずれで動作させるか決定する。そして、その決定に応じて、ADF読取表示とFB読取表示のいずれか一方を他方に優先して表示部9に表示させる。具体的には、制御部50は、FB読取表示をグレーアウトすることでADF読取表示をFB読取表示よりも優先して表示部9に表示させ、又は、ADF読取表示をグレーアウトすることでFB読取表示をADF読取表示よりも優先して表示部9に表示させる。
このため、ユーザは、FB読取に関する機能とADF読取に関する機能のうち、優先して表示された表示、即ちグレーアウトされていない表示を指示することが可能で、優先して表示されていない表示、即ちグレーアウトされた表示を指示することが不可能であることを知ることができる。その結果、FB読取に関する機能とADF読取に関する機能をユーザが容易に選択することができる。なお、本明細書において、優先して表示させるとは、ユーザが選択容易な表示で表示部9に表示させることをいう。
また、本実施形態の複合機1では、制御部50は、ADF読取表示とFB読取表示のうち一方を、ユーザからの指示を受け付け不可とするグレーアウトされた表示で表示部9に表示させる。このため、受け付け不可とされた表示をユーザが容易に知ることができ、受け付け不可とされた表示をユーザが誤って選択することを防止することができる。
また、本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側とADF側の両方に原稿がセットされたと判断した場合、FB読取表示及びADF読取表示をいずれかを優先させる表示とは異なる方法で表示部9に表示させる。具体的には、本実施形態では、制御部50は、表示部9に選択表示D4(図4参照)を表示させる。さらに、制御部50は、読取選択表示処理の終了後に、表示部9に原稿の取り忘れに注意する旨の表示を表示させる。このため、ユーザは、FB側とADF側の原稿のセット状態に何らかの変更があったことを認識することができる。
また、本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側とADF側の両方に原稿がセットされたと判断した場合、FB読取表示とADF読取表示のいずれかの一方の表示を選択させるための選択表示D4を表示部9に表示させ、その選択結果に基づいて、第1読取部21及び第2読取部22をADF読取とFB読取のいずれで動作させるか決定する。即ち、制御部50は、RAM54が「FB読取の選択有」と「ADF読取の選択有」のいずれを記憶しているのかに応じて、FB読取表示とADF読取表示のいずれか一方を他方より優先して表示部9に表示させる。このため、ユーザの意図を正確に反映させながら、原稿の読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部9に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側に原稿がセットされたか否かをカバーセンサ66によって検知することで判断し、ADF側に原稿がセットされたか否かをフロントセンサ18によって検知することで判断する。このため、FB側とADF側のいずれに原稿がセットされたのかを精度よく判断することができ、ユーザの意図を表示部9の表示に反映させ易くすることができる。
(実施形態1の変形例)
実施形態1の変形例について説明する。本変形例では、制御部50は、S12の処理からS42の処理に移行するまでの間に、グレーアウトされているFB読取表示がユーザによって選択された場合、FB読取表示のグレーアウトを解除し、ADF読取表示をグレーアウトする処理を実行する。
また、制御部50は、S14の処理からS42の処理に移行するまでの間に、グレーアウトされているADF読取表示がユーザによって選択された場合、ADF読取表示のグレーアウトを解除し、FB読取表示をグレーアウトする処理を実行する。
本変形例では、このようにFB読取表示とADF読取表示のいずれか一方がグレーアウトされている場合、その後のユーザの選択結果に応じて、FB読取表示とADF読取表示のうち、グレーアウトされている一方の表示の視認性が他方の表示の視認性よりも高くされる。このため、ユーザの意図を正確に反映させながら、原稿の読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2の表示切替処理について説明する。実施形態2の表示切替処理は、読取選択表示処理が実施形態1と異なっており、読取選択表示処理を除いた処理については、実施形態1と同様である。そのため、表示切替処理における読取選択表示処理についてのみ説明し、他の処理については説明を省略する。
(読取選択表示処理)
実施形態2の読取選択表示処理について図7を参照して説明する。実施形態2の読取選択表示処理では、制御部50は、まず表示部9に表示されたFB読取表示とADF読取表示のいずれか一方がグレーアウトされているか否かを、FB読取フラグ及びADF読取フラグに基づき判断する(S122)。
制御部50は、S122でFB読取フラグ及びADF読取フラグのいずれか一方が「オン」の場合(S122:YES)、即ちグレーアウトされていると判断した場合、グレーアウトを解除し(S123)、S124に移行する。一方、制御部50は、S122でグレーアウトしていないと判断した場合(S122:NO)、即ちFB読取フラグ及びADF読取フラグがいずれも「オフ」の場合、S124に移行する。
S124では、制御部50は、操作部7からFB読取表示及びADF読取表示のいずれかを選択する信号を受け付けたか否か、即ち表示部9においていずれの機能が選択されたか判断する。制御部50は、S124でFB読取表示及びADF読取表示のいずれかを選択する信号も受け付けていないと判断した場合(S124:NO)、S124の処理を繰り返し実行する。制御部50は、S124でFB読取表示及びADF読取表示のいずれかを選択する信号を受け付けたと判断した場合(S124:YES)、S125に移行する。
S125では、制御部50は、S124で選択された表示がFB読取表示のみに含まれる表示(以下、FB読取のみ機能表示と称する)を選択する信号を受け付けたか否かを判断する。制御部50は、S125でFB読取のみ機能表示を選択する信号を受け付けたと判断した場合(S125:YES)、選択表示における選択結果に関する設定情報について、「FB読取の選択有」と設定してRAM54に記憶させ(S127)、読取選択表示処理を終了する。
一方、制御部50は、S125でFB読取のみ機能表示を選択する信号を受け付けてないと判断した場合(S125:NO)、S124でADF読取表示のみに含まれる表示(以下、ADF読取のみ機能表示と称する)を選択する信号を受け付けたか否かを判断する(S126)。
制御部50は、S126でADF読取のみ機能表示を選択する信号を受け付けたと判断した場合(S126:YES)、選択表示における選択結果に関する設定情報について、「ADF読取の選択有」と設定してRAM54に記憶させ(S128)、読取選択表示処理を終了する。一方、制御部50は、S126でADF読取のみ機能表示を選択する信号を受け付けてないと判断した場合(S126:NO)、S124に戻る。
(実施形態2の効果)
実施形態2の表示切替処理における効果について説明する。本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側とADF側の両方に原稿がセットされた場合、FB読取表示とADF読取表示のいずれか一方がグレーアウトされていればそのグレーアウトを解除し、通常の表示態様で表示部9に表示させる。その後、制御部50は、FB読取表示及びADF読取表示のいずれかを選択する信号を受け付けたと判断した場合、その選択結果に応じて、ADF読取表示とFB読取表示のいずれか一方を他方に優先して表示部9に表示させる。このため、ユーザの意図を正確に反映させながら、原稿の読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部9に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
(実施形態3)
次に、実施形態3の表示切替処理について説明する。実施形態3の表示切替処理は、読取選択表示処理が実施形態1と異なっており、読取選択表示処理を除いた処理については、実施形態1と同様である。そのため、表示切替処理における読取選択表示処理についてのみ説明し、他の処理については説明を省略する。なお、RAM54には、原稿がFB側に先にセットされたことを示すFB先行フラグ及び原稿がADF側に先にセットされたことを示すADF先行フラグが記憶されており、FB先行フラグ及びADF先行フラグは、後述する先行判断処理で「オン」と「オフ」とが変更される。
(読取選択表示処理)
実施形態3の読取選択表示処理について図8を参照して説明する。実施形態3の読取選択表示処理では、制御部50は、まず後述する先行判断処理を実行し(S60)、S222に移行する。
S222では、制御部50は、FB先行フラグ及びADF先行フラグのいずれもが「オフ」であるか否か、即ち原稿がFB側とADF側に同時にセットされたか否かを判断する(S222)。
制御部50は、S222で、FB先行フラグ及びADF先行フラグのいずれもが「オフ」であると判断した場合(S222:YES)、S225に移行する。一方、制御部50は、S222で、FB先行フラグ及びADF先行フラグのいずれかが「オン」であると判断した場合(S222:NO)、即ち原稿がADF側よりFB側に先にセットされた場合、又は原稿がFB側よりADF側に先にセットされた場合、S224に移行する。
S224では、制御部50は、ADF先行フラグが「オン」であるか否か、即ち原稿がADF側に先にセットされたか否かを判断する。
制御部50は、S224でADF先行フラグが「オン」であると判断した場合(S224:YES)、選択表示における選択結果に関する設定情報について、「FB読取の選択有」と設定してRAM54に記憶させ(S228)、読取選択表示処理を終了する。
一方、制御部50は、S224でADF先行フラグが「オフ」であると判断した場合(S224:NO)、即ち先行判断処理において、原稿がFB側に先にセットされたと判断した場合、選択表示における選択結果に関する設定情報について、「ADF読取の選択有」と設定してRAM54に記憶させ(S229)、読取選択表示処理を終了する。
制御部50がS225、S226、S227でそれぞれ実行する処理については、実施形態1の読取選択表示で説明した内容と同様であるため簡略化して説明する。S225では、制御部50は、実施形態1のS22(図6参照)で説明した選択表示D4(図4参照)を表示部9に表示させ、S226に移行する。
S226では、制御部50は、選択表示D4において、ユーザによってFB読取及びADF読取のうちいずれか一方が選択され、制御部50が選択された信号を受け付けたか否か、即ち選択表示D4において選択が有ったか否かを判断する。制御部50は、選択された信号を受け付けていないと判断した場合(S226:NO)、選択表示D4において選択が有るまでS24の処理を繰り返し実行する。制御部50は、選択された信号を受け付けたと判断した場合(S226:YES)、S227に移行する。
S227では、制御部50は、FB読取を選択する信号を受け付けたか否か、即ちFB読取が選択されたか否かを判断する。制御部50は、S227でFB読取を選択する信号を受け付けたと判断した場合(S227:YES)、S228に移行する。制御部50は、S227でFB読取を選択する信号を受け付けなかったと判断した場合(S227:NO)、S229に移行する。
(先行判断処理)
次に、制御部50がS60で実行する先行判断処理について図9を参照して説明する。先行判断処理では、制御部50は、まずADF読取に関する設定情報をRAM54から読み出し、ADF読取フラグが「オン」であるか否かを判断する(S62)。制御部50は、S62でRAM54から読み出したADF読取フラグが「オン」であると判断した場合(S62:YES)、ADF先行フラグを「オン」と設定してRAM54に記憶させ(S66)、先行判断処理を終了する。
ここで、S62の判断をするのは、ADF読取フラグが「オン」である場合、例えば、先にADF側に原稿がセットされ、S34においてADF読取フラグが「オン」と設定された後、FB側に原稿がセットされたと想定される。本実施形態では、S40からS2に戻りさらにS4に進んだとしても、FB側に原稿がセットされてからFB読取フラグが「オン」と設定される前にS20の読取選択表示処理が実行されるから、S2でカバーセンサ66がオンしても直ちにFB読取フラグが「オン」にはならない。S20の読取選択表示処理を実行するときは、S2でカバーセンサ66がオンしてもFB読取フラグが「オフ」のままであるから、ADF読取フラグを参照することで、FB側に原稿がセットされるよりも先にADF側に原稿がセットされたことを判断することができる。
一方、制御部50は、S62でRAM54から読み出したADF読取フラグが「オン」でない場合(S62:NO)、即ちADF読取フラグが「オフ」である場合、FB読取に関する設定情報をRAM54から読み出し、FB読取フラグが「オン」であるか否かを判断する(S64)。
制御部50は、S64でRAM54から読み出したFB読取フラグが「オン」である場合(S64:YES)、FB先行フラグを「オン」と設定してRAM54に記憶させ(S67)、先行判断処理を終了する。なお、S64の判断もS62の判断と同様である。S4でフロントセンサ18がオンしてもFB読取フラグが「オン」である場合、例えば、先にFB側に原稿がセットされ、S36においてFB読取フラグが「オン」と設定された後、ADF側に原稿がセットされたと想定されるからである。
一方、制御部50は、S64でRAM54から読み出したFB読取フラグが「オン」でない場合、即ちADF読取フラグもFB読取フラグも「オフ」である場合(S64:NO)、FB先行フラグ及びADF先行フラグを「オフ」と設定してRAM54に記憶させ(S68)、先行判断処理を終了する。具体的には、ADF読取フラグもFB読取フラグも「オフ」である場合は、例えば、S2でカバーセンサ66がオンであり、S4でフロントセンサ18がオンであるが、S34及びS36の処理が実行されていない場合が想定される。
(実施形態3の効果)
実施形態3の表示切替処理における効果について説明する。本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側とADF側の両方に原稿がセットされた場合、FB側とADF側のどちらに先に原稿がセットされたのかを判断する先行判断処理を実行する。そして、制御部50は、先行判断処理の判断結果に応じて、第1読取部21及び第2読取部22をADF読取とFB読取のいずれで動作させるかを決定する。具体的には、制御部50は、RAM54が記憶しているFB先行フラグ及びADF先行フラグの「オン」、「オフ」状態に応じて、FB読取表示とADF読取表示のいずれか一方を他方よりも優先して表示部9に表示させる。このため、FB側とADF側にそれぞれ原稿がセットされたタイミングを反映させながら、原稿の読み取りに関して指示可能な機能を示す表示を優先して表示部9に表示させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
ここで、FB側とADF側の両方に原稿がセットされた場合、ユーザは、原稿が後にセットされた方に対応する原稿の読み取りに関する機能を選択することが多い。本実施形態の複合機1では、制御部50は、FB側とADF側の両方に原稿がセットされたと判断した場合、先行判断処理において、FB読取フラグ及びADF読取フラグを参照することでFB側とADF側のいずれに先に原稿がセットされたかを判断し、FB先行フラグ及びADF先行フラグを「オン」又は「オフ」と設定する。そして、その後、制御部50は、RAM54が記憶しているFB先行フラグ及びADF先行フラグに基づいて、原稿が後にセットされた方に対応する読取方法で第1読取部21及び第2読取部22を動作させる。即ち、制御部50は、FB側とADF側のうち、原稿が後にセットされた方に対応する原稿の読み取りに関する機能を示す表示を優先して表示部9に表示させる。このため、ユーザの意図を表示部の表示に反映させ易くすることができる。
(実施形態3の変形例)
実施形態3の変形例について説明する。本変形例は、S12でADF読取表示について制御部50が表示部9に表示させる表示態様、及びS14でFB読取について制御部50が表示部9に表示させる表示態様等、が異なっている。
本変形例では、制御部50は、S12において、ADF読取表示をFB読取表示よりも強調して表示部9に表示させる。具体的には、制御部50は、例えば、FB読取表示を通常の表示態様で表示部9に表示させ、ADF読取表示をFB読取表示よりも濃い色を使用して表示部9に表示させる。そして、制御部50は、その後にS40からS2に戻り、先行判断処理を実行したときに、S66でADF先行フラグが「オン」と設定された場合、その後のS14において、FB読取表示をADF読取表示よりも強調して表示部9に表示させる。
また、本変形例では、制御部50は、S14において、FB読取表示をADF読取表示よりも強調して表示部9に表示させる。具体的には、制御部50は、例えば、ADF読取表示を通常の表示態様で表示部9に表示させ、FB読取表示をADF読取表示よりも濃い色を使用して表示部9に表示させる。そして、制御部50は、その後にS40からS2に戻り、先行判断処理を実行したときに、S67でFB先行フラグが「オン」と設定された場合、その後のS12において、ADF読取表示をFB読取表示よりも強調して表示部9に表示させる。
以上のように本変形例では、ADF読取表示及びFB読取表示のうち、原稿がセットされた方と対応する原稿の読み取りに関する機能を示す表示が他方よりも濃い色を使用して表示されることで、他方よりも強調して表示される。原稿の読み取りに関して指示可能な機能を示す表示をユーザが容易に認識することができる。
また、本変形例では、FB側とADF側の両方に原稿がセットされた場合、RAM54が記憶しているFB先行フラグ及びADF先行フラグに基づいて、ADF読取表示とFB読取表示のうち、原稿が後にセットされた方と対応する原稿の読み取りに関する機能を示す表示が他方の表示よりも強調されて表示部9に表示される。このため、ユーザの意図を表示部9の表示に反映させ易くすることができる。
(実施形態4)
次に、実施形態4の表示切替処理について説明する。実施形態4の表示切替処理は、実施形態1の表示切替処理のフローチャートにおけるS10、S12、S14の各処理(図5参照)を除いた処理が、実施形態1と同様である。そのため、実施形態1と同様の処理については説明を省略する。
先に実施形態4における表示部9の表示態様について図10を参照して説明する。実施形態4では、制御部50は、ADF読取表示とFB読取表示の両方を含む表示を複数のページに亘って表示部9に表示させる。具体的には、図10の符号D7に示すように、ADF読取表示とFB読取表示の両方を含む表示が2ページに亘って表示される。
図10の符号D7に示す表示は、ADF読取表示とFB読取表示の両方を含む表示が全て通常の表示態様で表示されている。以下、符号D7で示す表示を第2の初期表示と称する。第2の初期表示D7では、両面読取機能、AutoCrop機能等を示す各表示が1ページ目D7Aに表示され、白紙除去機能、ブックスキャン機能等を示す各表示が2ページ目D7Bに表示される。
次に、実施形態4の表示切替処理について図11のフローチャートを参照して説明する。実施形態4の表示切替処理では、制御部50は、S6でフロントセンサ18がオンしていると判断した場合(S6:YES)、後述するADF表示移動処理を実行し(S70)、S34に移行する。
一方、制御部50は、S6でフロントセンサ18がオンしていないと判断した場合(S6:NO)、ADF読取表示及びFB読取表示が第2の初期表示D7の位置から変更されていれば、ADF読取表示及びFB読取表示を第2の初期表示D7の位置に移動させ(S310)、即ち第2の初期表示D7を表示部9に表示させ、S32に移行する。
また、制御部50は、S4でフロントセンサ18がオンしていないと判断した場合(S4:NO)、後述するFB表示移動処理を実行し(S80)、S36に移行する。
(ADF表示移動処理)
次に、制御部50がS70で実行するADF表示移動処理について図12を参照して説明する。ADF表示移動処理では、制御部50は、まずRAM54からADF読取フラグを読み出し、ADF読取フラグが「オフ」であるか否か、即ちADF読取表示が複数のページに亘って表示部9に表示されているか否かを判断する(S72)。
制御部50は、S72でADF読取フラグが「オフ」であると判断した場合(S72:YES)、ADF読取表示が複数のページに亘って表示部9に表示されているので、ADF読取表示を先頭ページに移動させた表示を表示部9に表示させ(S74)、S76に移行する。一方、制御部50は、S72でADF読取フラグが「オン」であると判断した場合(S72:NO)、S76に移行する。
S76では、制御部50は、FBのみ機能表示をグレーアウトして表示部9に表示させ(S76)、ADF表示移動処理を終了する。従って、S76では、表示部9に示される表示が図10の符号D7に示す第2の初期表示から符号D8に示す表示に変更される。
図10の符号D8は、ADF読取表示を先頭ページに移動させ、FBのみ機能表示をグレーアウトさせた表示であるADF読取先頭表示を示している。ADF読取先頭表示D8では、1ページ目D8Aに、ADFのみ機能である、両面読取機能、白紙除去機能等を示す各表示が表示され、2ページ目D8Bに、FBのみ機能である、AutoCrap機能、ブックスキャン機能等を示す各表示が表示される。
(FB表示移動処理)
次に、制御部50がS80で実行するFB表示移動処理について図13を参照して説明する。FB表示移動処理では、制御部50は、まずRAM54からFB読取フラグを読み出し、FB読取フラグが「オフ」であるか否か、即ちFB読取表示が複数のページに亘って表示部9に表示されているか否かを判断する(S82)。
制御部50は、S82でFB読取フラグが「オフ」であると判断した場合(S82:YES)、FB読取表示が複数のページに亘って表示されているので、FB読取表示を先頭ページに移動させた表示を表示部9に表示させ(S84)、S86に移行する。一方、制御部50は、S82でFB読取フラグが「オン」であると判断した場合(S82:NO)、S86に移行する。
S86では、制御部50は、ADFのみ機能表示をグレーアウトして表示部9に表示させ(S86)、FB表示移動処理を終了する。従って、S86では、表示部9に示される表示が図14の符号D7に示す第2の初期表示から符号D9に示す表示に変更される。
図10の符号D9は、FB読取表示を先頭ページに移動させ、ADFのみ機能表示をグレーアウトさせた表示であるFB読取先頭表示を示している。FB読取先頭表示D9では、1ページ目D9Aに、FBのみ機能である、AutoCrap機能、ブックスキャン機能等を示す各表示が表示され、2ページ目D8Bに、ADFのみ機能である、両面読取機能、白紙除去機能等を示す各表示が表示される。
(実施形態4の効果)
実施形態4の表示切替処理における効果について説明する。本実施形態の複合機1では、制御部50は、ADF読取表示とFB読取表示の両方が表示部9に2ページに亘って表示されるとき、ADF読取表示とFB読取表示のうち、表示部9において優先して表示させる表示を1ページ目に表示させる。このように、原稿の読み取りに関する指示可能な機能を示す表示が先頭のページに表示されることで、原稿の読み取りに関する機能をユーザが容易に選択することができる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記既述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記の各実施形態では、表示部がタッチパネル方式とされた例を示したが、これに限定されない。例えば表示部に隣接したハードキーを備え、そのハードキーが押さられることによって、表示部に表示された複数の表示の中からいずれか一つの表示を選択することができる方式であってもよい。
(2)上記の各実施形態では、視認性が低い表示としてグレーアウト表示を例示したが、視認性が低い表示としてその他の表示方法を用いてもよい。例えば、FB読取表示又はADF読取表示について、背景色に近い色を使用することにより視認性を低くしてもよいし、濃度の低い色を使用することにより視認性を低くしてもよい。
(3)上記の各実施形態では、フロントセンサを用いてADF側に原稿がセットされているか否かを判断する例を示したが、原稿搬送ユニットに他のセンサが設けられていてもよい。この場合、当該他のセンサを用いて、または当該他のセンサを併用してCPUが供給トレイにおける原稿の有無を判断してもよい。
(4)上記の各実施形態では、カバーセンサを用いてFB側に原稿がセットされているか否かを判断する例を示したが、原稿搬送ユニット又は読取ユニットに他のセンサが設けられていてもよい。この場合、当該他のセンサを用いて、または当該他のセンサを併用してCPUが第1プラテンガラス上における原稿の有無を判断してもよい。
(5)上記の各実施形態では、S40において、カバーセンサ又はフロントセンサからの検知信号に変更があったか否かによってADF側又はFB側の原稿のセット状態に変更があったか否かを判断する例を示したが、フロントセンサからの検知信号のみによってADF側又はFB側の原稿のセット状態に変更があったか否かを判断してもよい。
(6)上記の各実施形態において、複数のCPUのみにより表示切替処理を実行する構成や、ASIC(Application specific Integrated Circuit)等のハード回路のみにより表示切替処理を実行する構成、更にはCPU及びハード回路により表示切替処理を実行する構成でもよい。
1:複合機、2:本体ユニット、3:読取ユニット、4:原稿搬送ユニット、7:操作部、9:表示部、14:供給トレイ、15:第1プラテンガラス、18:フロントセンサ、19:リアセンサ、21:第1読取部、22:第2読取部、38:搬送部、50:制御部、51:CPU、52:ROM、54:RAM、55:ASIC、64:表示制御部、66:カバーセンサ、D1:第1の初期表示、D4:選択表示、D7:第2の初期表示

Claims (11)

  1. 原稿トレイと、
    前記原稿トレイに保持されている原稿シートを搬送する搬送部と、
    読取部と、
    原稿台と、
    表示部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    原稿シートを搬送部に搬送させながら原稿シート上の画像を前記読取部に読み取らせる搬送読取モード、及び、前記読取部を移動させながら前記原稿台に載置された原稿シート上の画像を前記読取部に読み取らせる移動読取モード、のいずれで前記読取部を動作させるか決定する決定処理と、
    前記決定処理において前記搬送読取モードで動作させると決定した場合、前記表示部において、前記搬送読取モードに関する機能を示す搬送読取表示を前記移動読取モードに関する機能を示す移動読取表示よりも優先して表示させる搬送優先表示をし、
    前記決定処理において前記移動読取モードで動作させると決定した場合、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも優先して表示させる移動優先表示をする表示処理と、を実行する、
    読取装置。
  2. 請求項1に記載の読取装置であって、
    前記搬送優先表示は、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも視認性を低くして前記表示部に表示させることであり、
    前記移動優先表示は、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも視認性を低くして前記表示部に表示させることである、
    読取装置。
  3. 請求項2に記載の読取装置であって、
    前記制御部は、
    前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記移動読取表示及び前記搬送読取表示を前記搬送優先表示及び前記移動優先表示の両方とも異なる方法で前記表示部に表示させる、
    読取装置。
  4. 請求項3に記載の読取装置であって、
    前記制御部は、
    前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持と前記原稿台における原稿シートの載置とのいずれが先かを判断する先行判断処理を実行し、
    前記先行判断処理において、前記原稿台における原稿シートの載置が前記原稿トレイにおける原稿シートの保持より先であると判断した場合、前記決定処理では、前記搬送読取モードで動作させると決定し、
    前記先行判断処理において、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持が前記原稿台における原稿シートの載置より先であると判断した場合、前記決定処理では、前記移動読取モードで動作させると決定する、
    読取装置。
  5. 請求項4に記載の読取装置であって、
    前記原稿トレイに保持された原稿シートの有無を検知するトレイセンサと、
    前記原稿台を覆う原稿台カバーと、
    前記原稿台カバーの開閉状態を検知するカバーセンサと、
    記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記トレイセンサの検知結果に基づいて、前記原稿トレイに原稿シートが保持されているか否かを判断するトレイ側判断処理と、
    前記トレイ側判断処理において前記原稿トレイに原稿シートが保持されていると判断した場合、原稿シートが前記原稿トレイに保持されていることを前記記憶部に記憶させるトレイ側記憶処理と、
    前記読取部が前記原稿シート上の画像を読み取る前に、前記カバーセンサの検知結果に基づいて、前記原稿台カバーが開状態であるか否かを判断するカバー側判断処理と、
    前記カバー側判断処理において前記読取部が前記原稿シート上の画像を読み取る前に、前記原稿台カバーが開状態であると判断した場合、原稿シートが前記原稿台に載置されていることを前記記憶部に記憶させる原稿台側記憶処理と、を実行し、
    前記先行判断処理において、
    原稿シートが前記原稿トレイに保持されていることが前記記憶部に記憶されている場合、前記決定処理では、前記搬送読取モードで動作させると決定し、
    原稿シートが前記原稿台に載置されていることが前記記憶部に記憶されている場合、前記決定処理では、前記移動読取モードで動作させると決定する、
    読取装置。
  6. 請求項3に記載の読取装置であって、
    前記表示部の表示内容を選択する選択部を備え、
    前記制御部は、
    前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記搬送読取表示と前記移動読取表示のうち、いずれか一方を前記選択部により選択させるための選択表示を前記表示部に表示させ、
    前記決定処理では、前記選択表示において前記いずれか一方が前記選択部により選択された場合、その選択結果に基づいて、前記搬送読取モード及び前記移動読取モードのいずれで前記読取部を動作させるかを決定する、
    読取装置。
  7. 請求項3に記載の読取装置であって、
    前記制御部は、
    前記表示部に表示されている表示を、前記搬送優先表示及び前記移動優先表示のいずれもさせずに該表示部に表示させ、
    前記移動読取表示のみに含まれる表示について選択された場合、前記決定処理において、前記移動読取モードで動作させると決定し、
    前記搬送読取表示のみに含まれる表示について選択された場合、前記決定処理において、前記搬送読取モードで動作させると決定する、
    読取装置。
  8. 請求項2に記載の読取装置であって、
    前記表示部の表示内容を選択する選択部を備え、
    前記制御部は、
    前記移動読取表示の前記視認性が前記搬送読取表示の前記視認性より低いときに、前記移動読取表示が前記選択部により選択された場合、前記移動読取表示の前記視認性を前記搬送読取表示の前記視認性よりも高くし、
    前記搬送読取表示の前記視認性が前記移動読取表示の前記視認性より低いときに、前記搬送読取表示が前記選択部により選択された場合、前記搬送読取表示の前記視認性を前記移動読取表示の前記視認性よりも高くする、
    読取装置。
  9. 請求項1に記載の読取装置であって、
    前記搬送優先表示は、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも強調して前記表示部に表示させることであり、
    前記移動優先表示は、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも強調して前記表示部に表示させることである、
    読取装置。
  10. 請求項9に記載の読取装置であって、
    前記制御部は、
    前記原稿トレイに原稿シートが保持され、かつ、前記原稿台に原稿シートが載置された場合、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持と前記原稿台における原稿シートの載置とのいずれが先かを判断する先行判断処理を実行し、
    前記先行判断処理において、前記原稿台における原稿シートの載置が前記原稿トレイにおける原稿シートの保持より先であると判断した場合、前記搬送読取表示を前記移動読取表示よりも強調して表示させ、
    前記先行判断処理において、前記原稿トレイにおける原稿シートの保持が前記原稿台における原稿シートの載置より先であると判断した場合、前記移動読取表示を前記搬送読取表示よりも強調して表示させ表示させる、
    読取装置。
  11. 請求項1に記載の読取装置であって、
    前記制御部は、前記搬送読取表示と前記移動読取表示の両方を含む表示を複数のページに亘って前記表示部に表示させるとき、
    前記搬送優先表示は、前記表示部において前記搬送読取表示を先頭のページに表示させることであり、
    前記移動優先表示は、前記表示部において前記移動読取表示を先頭のページに表示させることである、
    読取装置。
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