JP2014193810A - 光ファイバーまたはガラス質残分からのGeCl4および/またはSiCl4回収プロセスおよびSiO2に富む材料からSiCl4を製造するプロセス - Google Patents

光ファイバーまたはガラス質残分からのGeCl4および/またはSiCl4回収プロセスおよびSiO2に富む材料からSiCl4を製造するプロセス Download PDF

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JP2014193810A JP2014101358A JP2014101358A JP2014193810A JP 2014193810 A JP2014193810 A JP 2014193810A JP 2014101358 A JP2014101358 A JP 2014101358A JP 2014101358 A JP2014101358 A JP 2014101358A JP 2014193810 A JP2014193810 A JP 2014193810A
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バーゲロン,マリオ
Alain Langlais
ラングレ,アライン
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Abstract

【課題】光ファイバーからSiClまたは、GeClを含むSiClを生成させる方法の提供。
【解決手段】光ファイバーがケイ素の酸化物を含む場合は、粉末状の光ファイバーと、固体の炭素質還元剤、KCl、CsClおよびRbClからなる群から選択される塩、およびホウ素化合物とを反応させて、次の反応:4BCl(液体)+SiO+C→SiCl(気体)+4BCl(気体)+CO;光ファイバーにゲルマニウムの酸化物を含む場合は、同様に4BCl(液体)+GeO+C→GeCl(気体)+4BCl+COに従って反応させて、気体状のSiClまたはGeClを含むSiCl生成物を得、生成物の温度を凝縮温度未満に低下させて液体状とするステップを含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、光ファイバーからゲルマニウムおよびケイ素を回収するプロセスに関するも
のであり、より詳しくは、それはゲルマニウムおよびケイ素の塩化物を酸化ゲルマニウム
および酸化ケイ素を含有する光ファイバーから回収するプロセスに関する。本発明は、S
iO等のケイ素酸化物からSiClを製造するプロセスおよび光ファイバー等のガラ
ス質残分からSiClおよびGeClを同時に製造するプロセスに関する。
光信号送信用の能動部品としての光ファイバーを含めた光ケーブルを製造するプロセス
は、一般的には、3つの主なステップ:a)母材の製造、b)光ファイバーの延伸、およ
びc)光ファイバーのより合わせ、に分けられる(Williams、2000年、Th
e case of high purity silicon and its ap
plication in IT and renewable energy、UNU
/IAS、145頁)。光ファイバーは、低い屈折率を示すクラッドによって取り巻かれ
ている高い屈折率を示すコアを有する(Alwayn、2004年、Optical n
etwork design and implementation、Cisco P
ress、840頁)。しばしば、コアは、シリカの屈折率を増大させるためにドーピン
グ剤として使用される酸化ゲルマニウムを含有する石英ガラスから製造される。クラッド
は習慣的に純粋なシリカ製である。
光ファイバーの製造は、およそ1000℃で加熱されている化学反応器中で塩化物が酸
化物に変換される脱塩素反応に基づいている。その酸化物は、シリカ製の固体の支持材上
に堆積される。3つの主な堆積システムが存在する(Williams、2000年)。
第1は、修正化学気相堆積(MCVD)法において、高純度のシリカ管の内側に酸化物を
堆積させ、その管が満たされるまでその脱塩素反応を実施する。得られたガラス棒は、焼
結して母材とし、得られた母材はそのまま延伸ステップに移される。第2の外側堆積法(
ODS)は、酸化物粒子が積み重ねられる支持材としてガラス棒を使用し、脱塩素反応を
所望の棒径に達するまで実施する。その棒は次に焼結して母材にする。最後の軸気相堆積
(AVD)法は、酸化物材料の積み重ねが、全体の棒の長さに対向する点から実施される
ことを除けばODS法と多少似ている。得られた残渣を焼結して母材とする。
SiOおよびGeO製の光ファイバーを製造するためのMCVD法において起こる
脱塩素反応は下記のとおりである(Tandon、2005年、Int.J.Appl.
Ceram.Technol.、2、6、504〜513頁):
(1)SiCl(気体)+2O(気体)→SiO(固体)+2Cl(気体)
(2)GeCl(気体)+2O(気体)→GeO(固体)+2Cl(気体)
ODS法およびAVD法については、その脱塩素反応は下記のとおりである(Will
iams、2000年):
(3)SiCl(気体)+O(気体)+2H→SiO(固体)+4HCl(気
体)
(4)GeCl(気体)+O(気体)+2H→GeO+4HCl(気体)
SiClおよびGeClは、これらの3つのプロセスのための出発化学成分である
適切な反応物の混合物を注意深く選択することによって、純粋なシリカのクラッドによ
って取り囲まれた所与の高屈折率の酸化物が中で充満しているコアからなる母材が、これ
らのプロセスから得られる。その母材は、垂直軸上に置かれる。小炉がブランクの母材の
基礎の先端を融解する。その融解した材料を光ファイバーとして引き、それを被覆し、ス
プール上に巻き取る(Yin and Jaluria、1998年、Trans.AS
ME、120巻、916〜930頁)。
光ファイバーの業界は、純粋な酸化物でできた光ファイバーを製造するために、光学等
級規格(optical grade specification)として(99.9
99999重量%、小数点以下シックスナイン)の値がつけられている極めて純粋な出発
塩化物を使用した。伝達される光信号のひずみがないことを確保するためにはそのような
純度が必要である(Alwayn、2004年)。その純度が必要なために、脱塩素反応
で使用される塩化物は非常に高価である。ゲルマニウムは地殻中の希少元素であり、四塩
化ゲルマニウムについてこれは特に事実である(Noll,R,Kling、M,Sch
roll,E:Metallogenesis of germanium−a rev
iew。Ore Geology Reviews 30巻(2007年)、145〜1
80頁)。
光ファイバーの製造は、重大なロスを生じる。生成した光ファイバーの量と実質的に同
等の量の高純度のガラスが不良品であるかまたはその加工中に失われる(Ma、Ogur
a、KobayashiおよびTakahashi、Solar Energy Mat
erials and Solar Cells、2004年、81巻、477〜483
頁)。
しばしばガラス質成分と呼ばれる耐用年数を経たケーブル中に含まれる光ファイバーは
、目下無価値成分と考えられている。光ケーブルのリサイクルが実施される場合、そのガ
ラス質成分は、セメント製造の炉中または土木工事用の原料として処理される(NTTグ
ループ、Environmental protection activity an
nual report、2004年)。
したがって、不良品の光ファイバー、光ファイバーの製造中に発生する高純度のガラス
の損失物、および耐用年数を経た光ケーブル中に存在する光ファイバーを回収するために
効率的プロセスが必要である。
高橋による特願2003−37904は、光ファイバー残分からの高純度のSiO
太陽電池パネルの製造に使用されるソーラーグレードシリコン(SOG−Si)に転換さ
れる新規な熱プラズマシステムの使用を報告している。
Jin、KangおよびLeeによる韓国公開特許第2004−5357号は、母材充
填中に堆積されなかったSiOの回収について教示している。その堆積されなかったガ
ラス質粒子は、ガラス粒子コレクターによって回収される。これらの粒子は、特定のイン
ジェクション装置を用いて新たな母材を製造する中に加えられる。
下に掲げたその他の特許は、光ケーブルを分解してそれらの基本的な成分に戻す方法に
関するものであり、したがって、それらは光ファイバーからの高純度の成分の回収とは関
係ない。
中根による特願2004−38788は、高純度のポリエチレンおよびアルミニウムを
回収するための廃棄した光ケーブルからのプラスチックおよびゴムのリサイクルについて
教示している。
伊藤、宇佐美およびMasuraによる特願2004−376291は、光ケーブルの
材料分離によって得られた光ファイバー残分から有機クラッドを分離することに関する。
そのプロセスは、セメント成分としてのきれいな石英ガラス材料および固形燃料としてリ
サイクルされる被覆樹脂を得る溶媒抽出および篩い分けを含む。
伊藤、宇佐美およびMasuraによる特願2005−339701は、光ケーブルを
、破砕して使用可能な材料に篩い分けることによってリサイクルすることについて報告し
ている。
これらの3つの前の文献は、複数技術が光ケーブルからガラス質成分を分離するために
利用できることを示している。それらの試みはすべて、ガラス質成分をその他の光ケーブ
ル成分から分離するための低コストの技術、例えば、破砕、篩い分け、および溶媒抽出に
基づいている。
高純度の製品として、光ファイバーの製造、または耐用年数を経た光ケーブルを起源と
するガラス質残分をリサイクルすることに関する2つの出版物が確認されている。これら
の2つの出版物は、熱プラズマシステムによる高純度ガラス材料のリサイクルについての
高橋による特願2003−37904に由来している。Maら(2004年)による第1
のものは、前述の技術を示している。Ogura、Astuti、Yoshikawa、
MoritaおよびTakahashi(2004年、Ind.Eng.Chem.Re
s.、43巻、1890〜1893頁)による第2のものは、炭化ケイ素およびケイ素混
合物が廃棄した光ファイバーの供給から得られるアークプラズマ炉を用いるプロセスにつ
いて記載している。炭化ケイ素生成物がそのプロセス用炉中でリサイクルされると、高純
度ケイ素生成物の収率が向上する。このプロセスは非常に高温で実施され、太陽電池パネ
ルの製造用原材料としてのケイ素を生成する。
さらに、Bohrer、Amelse、Narasimham、Tariyal、Tu
rnipseed、Gill、MoebuisおよびBodeker(1985年、Jo
urnal of Light Wave Technology、LT−3、3号、6
99〜705頁)は、反応(2)および(4)において使われずに堆積システムから出て
プロセス廃液中に存在するGeClを回収するプロセスを開発した。GeClは、可
溶性のゲルマニウム酸イオンとしてガススクラバー中に捕捉される。濃度を高めるための
一定の再循環時間の後、そのゲルマニウム酸イオンは、硫酸マグネシウムと反応してゲル
マニウム酸マグネシウムを沈殿し、それを濾過、乾燥、袋詰めにして製造業者に販売して
いる。
米国特許第4,490,344号は、SiOからSiClを形成するための塩素化
剤としてBClを開示している。
したがって、本発明の目的は、上記の課題に対処することである。
包括的な態様によれば、光ファイバーからGeClを製造する方法が提供され、該方
法は、酸化ゲルマニウムを含む粉末状にした光ファイバーを、固体の炭素質還元剤、塩素
およびホウ素化合物を含む反応物と、次の反応:
(5) 2BCl(気体)+1.5GeO → 1.5GeCl(気体)+B

(7) B+1.5C+3Cl → 2BCl(気体)+1.5CO
に従って反応させて気体のGeClおよび気体のBClを含む気体生成物を得るステ
ップと、該気体のGeClおよびBClを液体のGeClおよびBClに凝縮さ
せるステップとを含む。
別の包括的な態様によれば、光ファイバー製造用の出発成分としてのGeClを製造
する方法が提供される。その方法は、酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ素を含む粉末状に
した光ファイバーガラス質残分を、固体の炭素質還元剤、塩素およびホウ素化合物を含む
反応物と反応させて気体のGeCl、および気体のBClを含む気体生成物を得るス
テップと、その気体のGeClおよびBClを液体のGeClおよびBClに凝
縮するステップとを含む。
さらなる包括的な態様によれば、GeOを塩素化してガラス中にカプセル化する方法
が提供される。その方法は、粉末状にしたガラスを、固体の炭素質還元剤、塩素およびホ
ウ素化合物を含む反応物と反応させて、気体のGeCl、および気体のBClを含む
気体生成物を得るステップと、その気体のGeClおよびBClを液体のGeCl
およびBClに凝縮するステップとを含む。
さらに別の包括的な態様によれば、光ファイバーからGeClを製造する方法が提供
される。その方法は、酸化ゲルマニウムを含む光ファイバーを、還元剤およびBCl
含む反応物と反応させて、気体のGeClおよび気体のBClを含む気体生成物を得
るステップと、その気体のGeClおよびBClを液体のGeClおよびBCl
に凝縮するステップとを含む。
別の態様によれば、残分がSiOも含有する、光ファイバー、光ファイバーガラス質
残分または上で定義した任意のその他のGeO含有残分からGeClを製造する方法
が提供され、その方法は、酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ素を含む残分を、固体の炭素
質還元剤、塩素およびホウ素化合物を含む反応物と、次の反応:
(5) 2BCl(気体)+1.5GeO → 1.5GeCl(気体)+B

(6) 2BCl(気体)+1.5SiO → 1.5SiCl(気体)+B

(7) B+1.5C+3Cl → 2BCl(気体)+1.5CO
に従って反応させて、気体のGeCl、気体のSiClおよび気体のBClを含む
気体生成物を得るステップと、その気体のGeCl、SiClおよびBClを、液
体のGeCl、SiClおよびBClに凝縮させるステップとを含む。
本発明のさらなる態様によれば、該液体のGeClおよび/または液体のSiCl
および/または液体のBClを分別蒸留によって分離する上で定義したような方法が提
供される。
包括的な態様によれば、光ファイバーからGeClおよびSiClを製造する方法
が提供され、その方法は、酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ素を含む粉末状にした光ファ
イバーを、固体の炭素質還元剤、塩素およびホウ素化合物を含む反応物と、次の反応:
(5) 2BCl(気体)+1.5GeO → 1.5GeCl(気体)+B

(6)2BCl(気体)+1.5SiO → 1.5SiCl(気体)+B

(7) B+1.5C+3Cl → 2BCl(気体)+1.5CO
に従って反応させて気体のGeCl、気体のSiClおよび気体のBClを含む気
体生成物を得るステップと、第1に、気体生成物の温度を、GeClが凝縮する温度未
満であり、SiClが凝縮する温度超の温度に低下させることにより気体のGeCl
を液体のGeClに凝縮させるステップと、第2に、気体生成物の温度を、SiCl
が凝縮する温度未満であり、BClが凝縮する温度超の温度に低下させることにより気
体のSiClを液体のSiClに凝縮させるステップとを含む。
別の包括的な態様によれば、光ファイバー製造用の出発成分としてのGeClおよび
SiClを製造する方法が提供される。その方法は、酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ
素を含む粉末状にした光ファイバーガラス質残分を、固体の炭素質還元剤、塩素およびホ
ウ素化合物を含む反応物と反応させて気体のGeCl、気体のSiClおよび気体の
BClを含む気体生成物を得るステップと、第1に、気体生成物の温度を、GeCl
が凝縮する温度未満であり、SiClが凝縮する温度超の温度に低下させることにより
気体のGeClを液体のGeClに凝縮させるステップと、第2に、気体生成物の温
度を、SiClが凝縮する温度未満であり、BClが凝縮する温度超の温度に低下さ
せることにより気体のSiClを液体のSiClに凝縮させるステップとを含む。
さらなる包括的な態様によれば、GeOを塩素化してSiOガラス中にカプセル化
する方法が提供される。その方法は、粉末状にしたSiOガラスを、固体の炭素質還元
剤、塩素およびホウ素化合物を含む反応物と反応させて気体のGeCl、気体のSiC
および気体のBClを含む気体生成物を得るステップと、気体生成物の温度を、G
eClが凝縮する温度未満であり、SiClが凝縮する温度超に低下させることによ
り気体のGeClを液体のGeClに凝縮させるステップとを含む。
さらに別の包括的な態様によれば、GeClおよびSiClを光ファイバーから製
造する方法が提供される。その方法は、酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ素を含む光ファ
イバーを、還元剤およびBClを含む反応物と反応させて、気体のGeCl、気体の
SiClおよび気体のBClを含む気体生成物を得るステップと、該気体生成物の温
度を、GeClが凝縮する温度未満であり、SiClが凝縮する温度超の温度に低下
させることにより該気体のGeClを液体のGeClに凝縮させるステップとを含む
さらなる包括的な態様によれば、光ファイバーガラス質残分からSiClを製造する
方法が提供され、その方法は、粉末状にした光低ファイバーガラス質残分を、固体の炭素
質還元剤、KCl、CsClおよびRbClからなる群から選択される塩、ならびにホウ
素化合物と反応させて、反応:
(9) 4BCl (液体)+SiO+C → SiCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
に従って気体のSiClを含む気体生成物を得るステップと、
そして、気体のSiClおよびBClを液体のSiClおよびBClに凝縮す
るステップとを含む。場合によって、塩素ガスを反応物として加えることができる。
なおも、さらなる包括的な態様によれば、光ファイバーガラス質残分からSiCl
よび場合によってGeClを製造する方法が提供され、その方法は、粉末状にした光フ
ァイバーガラス質残分を、固体の炭素質還元剤、KCl、CsClおよびRbClからな
る群から選択される塩、ホウ素化合物ならびに場合によって塩素を含む反応物と、次の反
応:
(8) 4BCl (液体)+GeO+C → GeCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
(9) 4BCl (液体)+SiO+C → SiCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
に従って反応させて、気体のSiClおよび場合によってGeClを含む気体生成物
を得るステップと、気体のSiCl、存在する場合はGeClおよびBClを、液
体のSiCl、GeClおよびBClに凝縮するステップとを含む。
さらなる包括的な態様によれば、光ファイバーガラス質残分からSiClおよびGe
Clを製造する方法が提供され、その方法は、粉末状にした光ファイバーガラス質残分
を、固体の炭素質還元剤、KCl、CsClおよびRbClからなる群から選択される塩
、塩素ならびにホウ素化合物を含む反応物と、次の反応:
(8) 4BCl (液体)+GeO+C → GeCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
(9) 4BCl (液体)+SiO+C → SiCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
に従って反応させて気体のGeClおよび気体のSiClを含む気体生成物を得るス
テップと、第1に、気体生成物の温度を、GeClが凝縮する温度未満であり、SiC
が凝縮する温度超の温度に低下させることにより気体のGeClを液体のGeCl
に凝縮させるステップと、第2に、気体生成物の温度を、SiClが凝縮する温度未
満であり、BClが凝縮する温度超の温度に低下させることにより気体のSiCl
液体のSiClに凝縮させるステップとを含む。
別の包括的な態様によれば、光ファイバー製造用の出発成分としてのGeClおよび
SiClを製造する方法が提供される。その方法は、粉末状にした光ファイバーガラス
質残分を、固体の炭素質還元剤、KCl、CsClおよびRbClからなる群から選択さ
れる塩、塩素ならびにホウ素化合物を含む反応物と反応させて気体のGeClおよび気
体のSiClを含む気体生成物を得るステップと、第1に、気体生成物の温度を、Ge
Clが凝縮する温度未満であり、SiClが凝縮する温度超の温度に低下させること
により気体のGeClを液体のGeClに凝縮させるステップと、第2に、気体生成
物の温度を、SiClが凝縮する温度未満であり、BClが凝縮する温度超の温度に
低下させることにより該気体のSiClを液体のSiClに凝縮させるステップとを
含む。
さらなる包括的な態様によれば、SiO含有材料からSiClを生成させる方法が
提供される。その方法は、粉末状にしたSiO含有材料を、固体の炭素質還元剤、KC
l、CsClおよびRbClからなる群から選択される塩、塩素ならびにホウ素化合物を
含む反応物と反応させて気体のSiClを含む気体生成物を得るステップと、気体生成
物の温度をSiClが凝縮する温度未満であり、BClが凝縮する温度超の温度に低
下させることにより該気体のSiClを液体のSiClに凝縮させるステップとを含
む。
さらに別の包括的な態様によれば、SiClをガラス質残分から製造する方法が提供
される。その方法は、ガラス質残分を、固体の炭素質還元剤、KCl、CsCl、および
RbClからなる群から選択される塩、塩素ならびにホウ素化合物と反応させて気体のS
iClを含む気体生成物を得るステップと、該気体生成物の温度をSiClが凝縮す
る温度未満に低下することによって該気体のSiClを凝縮させるステップとを含む。
をドープした活性炭を含む反応物による一実施形態に従うプロセスのフローダイヤグラムを示す図である。 気体のBClを含む反応物による別の実施形態に従うプロセスのフローダイヤグラムを示す図である。 をドープした活性炭を含む反応物による一実施形態に従うSiOおよびGeO塩素化プロセスのフローダイヤグラムを示す図である。 活性炭を含む反応物による別の実施形態に従うSiOおよびGeO塩素化プロセスのフローダイヤグラムを示す図である。 SiOに富む供給材料によるさらに別の実施形態に従うSiO塩素化プロセスのフローダイヤグラムを示す図である。 SiOに富む供給材料によるさらに別の実施形態に従うSiO塩素化プロセスのフローダイヤグラムを示す図である。 一実施形態に従う実験構成の概略の斜視図である。 試料ビーカーの位置を示している図7に示されている実験構成の概略の斜視図である。
添付の図面を通して、同様の形体は、同様の照合番号により識別されている。
図面を参照しながら、より詳しくは、図1および2を参照しながら、光ファイバーから
四塩化ゲルマニウムおよび四塩化ケイ素を同時に製造するプロセスを説明する。該プロセ
スにおいては、光ファイバー中に存在する酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ素(GeO
およびSiO)がゲルマニウムおよびケイ素の塩化物(GeClおよびSiCl
に変換される。その製造された塩化物は、光ファイバーの製造において一般に使用される
ものと全く同じである。
例えば、供給材料10としての光ファイバーは、光ファイバー製造が起源のガラス質残
分、すなわち、光ファイバー製造施設が起源のガラス質残分または光ファイバー製造施設
のスクラバーユニット中の酸化物粒子の残り物、あるいは耐用年数を経た光ファイバーが
起源のガラス質残分、すなわち、使用済み光ケーブルの撤去物が起源の光ファイバーであ
り得る。
該供給材料10としてのガラス質残分は、塩素化反応器14に導入する前に最初に乾燥
して粉末状にする。そのガラス質残分は、マイクロメートルからミリメートルの間の範囲
の平均粒度を有する粒子に破砕または細かく刻むことができる。例えば、その粒子の平均
粒度は、10μmと250μmの間の範囲であり得る。一実施形態において、該粒子は実
質的に均一な粒度を有する。
これらのガラス質残分は、樹脂コーティングを有し得る。この樹脂コーティングは、G
eClおよびSiCl製造プロセスにおいてマイナスの妨げとはならない。反対に、
その樹脂コーティングは、有機塗料を炭素塩素化プロセスの間の還元剤として使用するこ
とができるので、そのプロセスに対してプラスの効果を有することができる。
塩素化および調製前のステップ
上記のように、光ファイバーを製造するためには、脱塩素反応(1)〜(4)が実施さ
れる。ガラス質残分中に酸化物として含まれているケイ素およびゲルマニウムを回収する
ためにはこれらの反応を逆転させる。
本発明の別の態様によれば、GeOおよびSiOに対する効果的な塩素化剤として
三塩化ホウ素が使用される。より詳しくは、次の反応が起こる:
(5) 2BCl(気体)+1.5GeO → 1.5GeCl(気体)+B

(6) 2BCl(気体)+1.5SiO → 1.5SiCl(気体)+B

(7) B+1.5C+3Cl → 2BCl(気体)+1.5CO
SiClおよびBを生ずるためのBClのSiOに対する作用は、およそ
350℃の温度で認められる(Kroll、Metal Industry、1952年
、81巻、(13号)、243〜6頁;Savel’evら、Neorganiches
kie Materialy、1973年、9巻、(2号)、325〜6頁)。さらに、
は、Clおよびコークスまたは活性炭等の還元剤の作用によってBClとし
て塩素化(または再生)することができる(Alamら、2004年、Kirk−Oth
mer Encyclopedia of chemical technology、
138〜168頁)。
ガラス質残分中に酸化物として含まれているケイ素およびゲルマニウムを回収するため
には、BClが比較的低温のプロセスにおける効果的な塩素化剤として現在は使用され
る。より詳しくは、BClは、GeOを塩素化してSiOガラス中にカプセル化す
るための塩素化剤である。それ故、上記の反応は、酸化ケイ素および酸化ゲルマニウムを
含有する光低ファイバーガラス質残分からGeClおよびSiClを同時に生成させ
るために使用することができる。
以下でより詳細に説明するように、BClは、気体として加えることができ、または
反応(7)を介して現位置で発生させることができる。
塩素化反応を実施するために、還元剤22、122と、塩素(Cl)23、123と
、ホウ素16、116とを含む反応物の混合物は、ガラス質残分供給材料10に加えて提
供される(図1および2)。
その還元剤は、例えば、冶金コークスまたは活性炭等の固体の炭素質還元剤であり得る
図1を参照すると、一実施形態において、反応物の混合物の還元剤およびホウ素はホウ
素化合物をドープした還元剤12として提供されることが示されている。より詳しくは、
塩素化ステップ14の前に固体の還元剤にホウ素化合物を吸着させる。図示されている実
施形態において、その固体の還元剤22は、活性炭である。以下でより詳細に説明するよ
うに、GeOおよびSiOに対する高い転化率は、該反応物の混合物が吸着されたホ
ウ素化合物を有する還元剤を含むときに得られた。
吸着されたホウ素化合物12を有する還元剤は、例えばHBO等のホウ素化合物1
6の飽和溶液から得られる。撹拌タンク20中でその飽和溶液は、例えば活性炭等の固体
の還元剤22と混合される。その吸着されたホウ素化合物を含有する固体の炭素質還元剤
は、例えば溶液26から濾過24によって分離し、500℃の温度で3時間にわたって乾
燥28させることができる。別の実施形態においては、その吸着されたホウ素化合物を含
有する固体の炭素質還元剤は、450℃と550℃の間の範囲の温度で30分〜3時間乾
燥させることができる。その乾燥ステップ28は、例えば、窒素等による不活性雰囲気中
で実施することができる。その乾燥ステップ28は、塩素化プロセスに有害であり得るど
のような形態の水も除去する。
その吸着、濾過および乾燥のステップ、20、24、28は、通常塩素化反応器の外部
で実施される。
さて、図2を参照すると、別の実施形態においては、例えば活性炭等の還元剤122、
および、ホウ素116がその還元剤122に吸着される代わりに別々に提供され、ホウ素
は、気体のBCl116として提供されることが示されている。
さて、図1と2を同時に参照すると、塩素化反応は、塩素化反応器14中、450℃と
1100℃の間の範囲の温度で実施されることが示されている。一実施形態において、該
反応器14は、その中に含まれるガスの腐食性に耐える材料でできている。
塩素化反応器14においては、気体生成物30が得られる。その気体生成物30は、と
りわけ、気体のGeClおよびSiClを含む。連続的な塩素流(Cl)が塩素化
反応器中で維持され、GeClおよびSiClが気相として塩素化反応器14から離
れ、気体生成物の流れによって凝縮部分32、34、36に運び出される。その炭素塩素
化反応器14から離れる気体生成物30は、基本的に、GeCl、SiCl、Cl
、BCl、およびCOからなる。
その炭素塩素化反応器14の出口では、気体生成物30と固体の還元剤222とが濾過
システム(図示せず)によって分離される。その固体の還元剤222は、受け容器に集め
られ、塩素化プロセスにおいて還元剤として再利用される。
該気体生成物30は、塩素化反応器14を第1の凝縮ユニット32に接続しているパイ
プ系に集められる。そのパイプ系は、サーモスタットが付いており、すなわちそのパイプ
系内側のガス温度は制御されている。したがって、その温度は、1つの気体生成物成分の
GeClの沸点(84℃)超に維持することができる。炭素塩素化反応器14から出て
行くその他の気体生成物の沸点は、GeClの沸点より低い。したがって、すべての気
体生成物成分は、塩素化反応器14と第1の凝縮ユニット32の間に伸びるパイプ系内で
気相状態のまま留まる。
第1の凝縮ユニット:GeCl
第1の凝縮ユニット32は、GeClを、その他の気体生成物成分、より詳しくは、
SiCl(気体)、BCl(気体)、Cl(気体)、CO(気体)から選択的に
凝縮する。
GeClのこの選択的凝縮を実施するため、凝縮器32の内側の温度は、GeCl
の沸点よりわずかに下で、SiClの沸点(57.6℃)よりわずかに上の設定点にセ
ットする。該気体生成物30は、冷却され、液体のGeCl38により洗われる。
凝縮器32は、抵抗材料でできている穴のあいた球体で満たされている。そのユニット
の上端に取り付けられているシャワーノズルと接続している液体のGeClのリサイク
ルループは、該液相38と気体生成物30の間の適切な浸透および接触を確保する。凝縮
した液体のGeCl40は、凝縮ユニット32の底辺に置かれている容器に集められる
。凝縮器32から出て行く気体生成物42は、基本的にSiCl(気体)、BCl
気体)、Cl(気体)、およびCO(気体)からなる。それは、以下でより詳細に説
明するように、気体のSiClが凝縮される第2の凝縮ユニット34に第2のパイプ系
により導かれる。
塩素化反応器14から第1の凝縮ユニット32までの間で伸びる第1のパイプ系に対す
るのと同様に、第2のパイプ系はサーモスタットが付けられている。したがって、その温
度は、SiClの沸点(57.6℃)超でGeClの沸点(84℃)未満に維持する
ことができる。したがって、すべての気体生成物成分は、第1と第2の凝縮ユニット32
、34の間に伸びる第2のパイプ系内で気相状態のままでいる。
第2の凝縮ユニット:SiCl
この第2の凝縮ユニット34は、凝縮器34の内側の温度がSiClの凝縮点よりわ
ずかに下の点にセットされていること、および、凝縮器34に入る気体生成物42が液相
44中のSiClにより洗われることを除いて、第1の凝縮ユニット32と似ている。
これらの操作条件により、凝縮装置34の底辺に置かれている容器に集められるSiCl
の選択的凝縮46が可能となる。したがって、第2の凝縮器34を出る気体生成物48
は、基本的に、BCl(気体)、Cl(気体)、CO(気体)を含む。それは、B
Clの凝縮が実施される第3の凝縮ユニット36に向けて第3のパイプ系を通して導か
れる。
前のパイプ系と同様に、その第3のパイプ系は、サーモスタットが付けられており、そ
の温度は、BClの沸騰温度(12.5℃)超で、SiClの沸点(57.6℃)未
満に維持される。したがって、その気体生成物成分のBCl(気体)、Cl(気体)
、CO(気体)は、第2と第3の凝縮ユニット34、36の間に伸びる第3のパイプ系
内で気相状態のままでいる。
第3の凝縮ユニット:BCl
第3の凝縮ユニット36においては、気体のBClが凝縮される。凝縮器36内の温
度は、BClの凝縮点よりわずかに下の設定点に調整し、凝縮器36に入る気体は、そ
の選択的凝縮を可能にする液体のBCl50により洗われる。凝縮器36から出る気体
生成物52は、Cl(気体)およびCO(気体)を含み、それは、洗浄集塵および中
和システム54に向けて導かれる。
この凝縮ステップで得られた液体のBCl56は、気化ステップ58の後、塩素化反
応器14に反応物223としてリサイクルすることができる。光ファイバーの供給材料1
0を塩素化するために使用されるリサイクルしたBCl223の量は、必要に応じて、
BCl116または固体のホウ素化合物16の追加の投入によって均衡させる。
洗浄集塵および中和
塩素(Cl)は、スクラバー54中の気体生成物52から除去される。この洗浄集塵
ユニット54は、穴のあいたプラスチック球を含有する垂直の円筒を含む。該スクラバー
54は、ある程度までNaOHの溶液60で満たされている。リサイクルループと結ばれ
ているポンプおよびスクラバー54の上端に位置しているスプレーノズルを含むシステム
は、気体生成物52を、NaOH溶液60により洗浄し、接触させることを可能にしてい
る。次の反応が、該気体生成物52中に含まれている塩素とNaOH溶液60の間で起こ
る:
(8) Cl(気体)+2NaOH → NaOCl+NaCl+H
該溶液のpHは、高濃度のNaOHの外部からの供給によって制御される。洗浄集塵手
段に由来するNaOCl溶液62は、その後撹拌タンク66中でH64により処理
して、反応:
(9) NaOCl+H → NaCl+HO+O
によって塩化ナトリウム溶液を得る。
該スクラバーの上端で出ているガスは、基本的にCO70を含有し、必要に応じて、
そのプロセスから出るCO70は、CO放散物回収を狙いとする既存の相補的技術に
よって捕捉または中和することができる。
Clコンプレッサー
別の実施形態においては、該塩素スクラバーユニット54は、気体塩素の液体塩素への
圧縮を可能にし、したがって、気体のCOからのその分離を可能にする塩素コンプレッ
サーによって置き換えることができる。その圧縮した塩素は、塩素化プロセス反応物質の
1つ等のさらなる使用のためにガスボンベ中に保存することができる。
液体GeClおよび液体SiCl
上記のプロセスは、光ファイバーガラス質残分を、光ファイバー製造用の供給材料とし
て直接使用することができる塩化物の形態に変換している。該プロセス中に選択的に分離
し、GeCl凝縮器およびSiCl凝縮器の底辺で集めた液体の塩化物は、比較的高
純度のものである。
必要に応じて、該プロセスから得られたその分離した塩化物について、さらなる精製ス
テップを実施することができる。これらのさらなる精製ステップとしては、蒸留、分別蒸
留、溶媒抽出および樹脂精製等の1つまたはいくつかの方法を挙げることができる。
別の実施形態
図面を参照すると、より詳しくは、図3〜5を参照すると、酸化物含有供給材料から塩
化物を製造するプロセスが記載されている。より詳しくは、図3および4においては、光
ファイバーガラス質残分から四塩化ゲルマニウムおよび四塩化ケイ素を同時に製造するプ
ロセスが記載されている。そのプロセスにおいては、光ファイバーまたはその他のガラス
質残分中に存在する酸化ゲルマニウムおよび酸化ケイ素(GeOおよびSiO)が、
四塩化ゲルマニウムおよび四塩化ケイ素(GeClおよびSiCl)に転化される。
その生成した四塩化物は光ファイバーの製造において通常採用されるものと全く同じであ
る。図5には、SiOに富む材料から四塩化ケイ素を製造するプロセスが記載されてい
る。そのSiOに富む材料中に存在する酸化ケイ素(SiO)は、四塩化ケイ素(S
iCl)に転化される。
例えば、供給材料10としての光ファイバーは、光ファイバー製造が起源のガラス質残
分、すなわち、光ファイバー製造施設が起源のガラス質残分、光ファイバー製造施設のス
クラバーユニットの酸化物粒子の残り物、耐用年数を経た光ファイバーが起源のガラス質
残分、すなわち、使用済み光ケーブルの撤去物が起源の光ファイバー、または廃棄した光
ケーブルから単離したガラス質残分であり得る。
供給材料としてのこれらのガラス質残分は、樹脂コーティングを有することができる。
この樹脂コーティングはGeClおよびSiClの製造プロセスにおいてマイナスの
妨げとはならない。反対に、その樹脂コーティングは、有機塗料を炭素塩素化プロセスの
間の還元剤として使用することができるので、そのプロセスに対してプラスの効果を有す
ることができる。
代わりの実施形態において、供給材料110(図5参照)は、石英のようなGeO
実質的に含まず塩素化反応器14中でSiClに転化されるSiOに富む材料を含む
ことができる。一実施形態において、そのSiOに富む材料は、90重量%を超えるS
iOを含む。実質的にGeOを含まないSiOに富む供給材料については、該混合
物中にGeClが存在しないので分別蒸留のステップが単純化される。必要に応じて、
第1の凝縮ユニットを、不要な高沸点の塩化物不純物を除去するために反応器の出口に追
加することができる。
調製前のステップ
ガラス質残分またはSiOに富む材料の供給材料10、110は、塩素化反応器14
に導入する前に、先ず乾燥させて粉末状に砕く。その供給材料110は、マイクロメート
ルからミリメートルの間の範囲の平均粒度を有する粒子に破砕、粉砕、または細かく刻む
ことができる。例えば、その粒子の平均粒度は、10μmと250μmの間の範囲であり
得る。一実施形態において、該粒子は実質的に均一な粒度を有する。
代わりの実施形態においては、その粉砕した供給材料10、110は、予め乾燥しない
で反応器14に導入する。その乾燥ステップは、反応器14中で実施することができるか
またはそのプロセスは乾燥ステップなしであり得る。その供給材料10、110は、例え
ば、400℃と600℃の間の範囲の温度で0.5時間〜3時間にわたって乾燥させるこ
とができる。さらに、その反応物の混合物またはその一部だけを、以下でより詳細に説明
するように、乾燥ステップを行いながら反応器14に導入することができる。その乾燥ス
テップは、例えば窒素下のような不活性雰囲気中で実施することができる。その乾燥ステ
ップは、塩素化プロセスに有害であり得るどのような形態の水も除去する。
塩素化
上記のように、光ファイバーを製造するには、脱塩素反応(1)〜(4)を実施する。
ガラス質残分中に酸化物として含まれているケイ素およびゲルマニウムを回収するには、
これらの反応を塩素化の手順の中で逆に進める。
塩素化反応を実施するには、還元剤12、22、KCl、RbClおよびCsCl等の
塩27、塩素(Cl)23およびB(図3)または三塩化ホウ素(BCl)2
9(図4および5)のいずれかのホウ素化合物を含む反応物の混合物を、ガラス質残分ま
たはSiOに富む材料のいずれかの供給材料10、110に加えて用意する。図3〜5
において、その反応物の混合物の塩は、KClである。その塩の質量は、合計の固体の供
給質量、すなわち、供給材料質量、還元剤質量、および塩の質量の3〜15重量%に相当
する。特にKClが使用される。より詳しくは、KClが使用されるときは、塩素ガス(
Cl)は、依然優れた結果のまま省略することができる。
還元剤12、22は、固体の炭素質還元剤、例えば、冶金コークスまたは活性炭/木炭
などであり得る。該還元剤質量と供給材料質量の間の比は、0.3と1の間の範囲である
一実施形態においては、反応物の混合物の一部を、乾燥ステップを実施する前の粉末状
にした供給材料10、110に添加する。例えば、限定的にではなく、還元剤12、22
および塩27、すなわち、反応物の混合物の固体成分は、乾燥ステップを実施する前の粉
末状にした供給材料10、110に添加することができる。上記のように、その乾燥ステ
ップは、例えば、400℃と600℃の間の範囲の温度で0.5時間〜3時間にわたって
実施することができる。その乾燥ステップが終了した時点で該反応物の混合物のその他の
成分(ClおよびBCl)がその乾燥した固体成分に加えられる。
さて、図3を参照すると、一実施形態において、該還元剤12は、ホウ素化合物をドー
プした還元剤として提供され、該供給材料10は、ガラス質残分を含むことが示されてい
る。より詳しくは、ホウ素化合物は、塩素化ステップ14の前に固体の還元剤に吸着され
る。図示されている実施形態において、固体の還元剤22は活性炭である。
吸着されたホウ素化合物を有する還元剤12は、例えば、HBO等のホウ素化合物
16の飽和溶液から得られる。撹拌されているタンク20中で、その飽和溶液は、例えば
活性炭のような固体の還元剤22と混合される。その吸着したホウ素化合物を含有する固
体の炭素質還元剤は、例えば濾過24によって該溶液26から分離し、500℃の温度で
3時間にわたって乾燥28させることができる。別の実施形態においては、その吸着した
ホウ素化合物を含有する固体の炭素質還元剤は、450℃と550℃の間の範囲の温度で
30分〜3時間にわたって乾燥させることができる。その乾燥ステップ28は、例えば窒
素による不活性雰囲気中で実施することができる。その乾燥ステップ28は、塩素化プロ
セスに有害であり得るどのような形態の水も除去する。
吸着、濾過および乾燥のステップ20、24、28は、通常、塩素化反応器14の外部
で実施される。この実施形態において、該反応物は、新たなBClの供給29を必ずし
も含まない(図4および5を参照)。しかしながら、以下でより詳細に説明するように、
リサイクルしたBClをその反応物に加えることができる。
さて、図4を参照すると、代わりの実施形態においては、例えば活性炭のような還元剤
22は、ホウ素から区別して提供されることが示されている。この場合、新たなBCl
の供給29が該反応物に加えられる。図3に関連して上で記載した実施形態に関しては、
該供給材料はガラス質残分を含む。
さて、図5を参照すると、別の代替の実施形態においては、供給材料110はSiO
に富む材料を含み、例えば活性炭のような還元剤22はホウ素から区別して提供されるこ
とが示されている。図5に示されており、以下で説明している実施形態においては、該反
応物は新たなBClの供給29を含む。当然のことながら、代わりの実施形態において
、ホウ素化合物をドープした還元剤は、SiOに富む供給材料と共に使用することもで
きる。
さて、図3〜5を同時に参照すると、塩素化反応は、塩素化反応器14中、450℃と
1100℃の間の範囲の温度で実施され、代わりの実施形態においてはその温度が750
℃と950℃の間の範囲であることが示されている。一実施形態において、該反応器14
は、その中に含まれるガスの腐食性に耐える材料でできている。
塩素化反応器14においては、気体生成物30が得られる。その気体生成物30は、と
りわけ、供給材料10がガラス質残分を含む場合(図3および4)は気体のGeCl
よびSiClを、または供給材料110がSiOに富む材料を含む場合(図5)は気
体のSiClを含む。連続した塩素流(Cl)23が塩素化反応器においては維持さ
れ、気体のSiClおよびGeClをあれば含む気体生成物30は、気相として塩素
化反応器14を離れて、以下でより詳細に説明するように、凝縮部32、34、36、1
32に向けて運び出される。炭素塩素化反応器14を離れる気体生成物30は、基本的に
、該供給材料がガラス質残分を含む場合(図3および4)は、GeCl、SiCl
Cl、BCl、およびCOから、供給材料がSiOに富む材料を含む場合(図5
)は、SiCl、Cl、BCl、CO、および可能性としてその他の塩化物不純
物からなる。
Muetterties(Journal of the American Che
mical Society、1957年、79巻、6563〜6564頁)は、KBC
、RbBClおよびCsBClのタイプのテトラクロロホウ酸塩を、KCl等の
適当な塩を気体のBClと高温で反応させることによって調製することができることを
示している。
該プロセスの塩素化反応においては、BCl が、光ファイバー中に含まれているS
iOガラスおよびGeOガラス、ならびにSiOに富む材料に含まれているSiO
に対する有効な塩素化剤として使用される。より詳しくは、次の反応が起こって、ガラ
ス質残分からGeClおよびSiClが同時に生成する:
(10) KCl+BCl(気体) → K+BCl (液体)
(11) 4BCl (液体)+GeO+C → GeCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
(12) 4BCl (液体)+SiO+C → SiCl(気体)+4BCl
(気体)+CO
該供給材料が実質的にGeOを含まない場合、反応(11)を除いて同じ反応が起こ
る。
該反応は、450℃と1100℃の間の範囲の温度で、別の実施形態においては、80
0℃と900℃の間の範囲の温度で、さらに別の実施形態においては、825℃と875
℃の間の範囲の温度で実施される。
850℃に最も近い温度では、この温度がKClの融点(776℃)超であるので、K
BClは液相の状態である。酸化物および炭素の粒子は、多分、部分的にKおよびB
Cl イオンを含有する液浴によって取り巻かれている。BCl イオンは塩素化剤
であり、Clは、反応(11)および(12)により酸化物表面に移動し、それによっ
てKBClの液浴から逃れるBCl、SiCl、存在する場合GeCl、および
COを含む気相の生成がもたらされる。そのとき、気体のBClは、BClおよび
Clの流れが維持されている反応器の気体雰囲気に入る。BClは強力なルイス酸で
あり(Alamら、2004年、Kirk−Othmer Encyclopedia
of chemical technology、138〜168頁)、それ故BCl
の一部がClと反応して次を生ずる:
(13) BCl(気体)+Cl(気体) → BCl +Cl
イオンBCl は、そのとき、反応(10)からのイオンKを用いることによって
液浴に再び入ることができる:
(14) K+BCl → KBCl
反応(13)で生成したイオンClは、炭素質還元剤(冶金コークス、グラファイト
または活性炭)の露出面と高密度の不対電子が存在する活性点(BandoszおよびA
nia、in:Activated carbon surfaces in envi
ronmental remediation、Elsevier 2006年、159
〜229頁)で、多分次によって示されるように反応している:
(15) Cl+C(負に帯電した活性点) → C−Cl
反応が実施される反応器14において、GeCl(存在する場合)およびSiCl
は気体として存在する。Cl23の連続流がその系内で維持されるので、GeCl
存在する場合)およびSiClは、気相としてその反応器を離れ、以下でより詳細に説
明する該プロセスの凝縮部分に向かう気流によって運び出される。炭素塩素化反応器14
を離れる気体は、GeCl(存在する場合)、SiCl、Cl、BCl、および
COを含む。
該気体生成物30および該固体還元剤22は、気体/固体分離装置(図示せず)により
分離される。その固体還元剤22は、受け容器に集められ、塩素化プロセスにおいて還元
剤として再利用される。
ガラス質残分中に酸化物として含まれているケイ素およびゲルマニウムを回収するため
に、BCl が、比較的低温のプロセスにおける有効な塩素化剤として使用される。よ
り詳しくは、BCl は、SiO中にカプセル化されるGeOのための塩素化剤で
ある。それ故、上記の反応は、酸化ケイ素および酸化ゲルマニウムを含有する光ファイバ
ーガラス質残分からGeClおよびSiClを同時に生成させるために使用すること
ができる。BCl は、また、SiClを生成させるためのSiOに富む供給材料
中のSiOに対する塩素化剤でもある。
上で説明し、以下でより詳細に説明するように、BClは、気体として加えることが
でき(図4および5)、または反応
(7) B+1.5C+3Cl → 2BCl(気体)+1.5CO(気
体)
を介して現位置で発生させることができる。
該気体生成物30は、塩素化反応器14を第1の凝縮ユニット32(図3および4)ま
たは一次凝縮器132(図5)に接続しているパイプ系において集められる。そのパイプ
系は、サーモスタットが付けられており、すなわち、パイプ中のガス温度は、そのガスが
凝縮ユニットに到達する前にそれが凝縮することを許さない。したがって、その温度は、
その系が第1の凝縮ユニット32を含む場合(図3および4)は、GeClの沸騰/凝
縮温度(84℃)超に、その系が一次凝縮器132を含む場合(図5)は、SiCl
沸騰/凝縮温度(57.6℃)超に維持することができる。ガラス質残分の供給材料につ
いては、炭素塩素化反応器14を出て行くその他の気体生成物成分の沸点は、GeCl
の沸点より低い。したがって、すべての気体生成物成分は、塩素化反応器14と第1の凝
縮ユニット32または一次凝縮器132の間で伸びるパイプ系の中で気相の状態で留まる
第1の凝縮ユニット:GeCl(図3および4)
供給材料10が、ガラス質残分を含み、したがって、気体生成物30が気体のGeCl
を含む場合、第1の凝縮ユニット32は、図1および2に示されているように、その他
の気体生成物成分、より詳しくは、SiCl(気体)、BCl(気体)、Cl(気
体)、CO(気体)からGeCl(気体)を選択的に凝縮する。
GeClのこの選択的凝縮を実施するため、凝縮器32の内側の温度は、GeCl
の沸点よりわずかに下で、SiClの沸点(57.6℃)よりわずかに上の設定点にセ
ットする。該気体生成物30は、冷却され、液体のGeCl38により洗われる。
凝縮器32は、抵抗材料でできている穴のあいた球体で満たされている。そのユニット
の上端に取り付けられているシャワーノズルと接続している液体のGeClのリサイク
ルループは、該液相38と気体生成物30の間の適切な浸透および接触を確保する。凝縮
した液体のGeClは、凝縮ユニット32の底辺に置かれている容器に集められる。凝
縮器32から出て行く気体生成物42は、基本的にSiCl(気体)、BCl(気体
)、Cl(気体)、およびCO(気体)からなる。それは、以下でより詳細に説明す
るように、気体のSiClが凝縮される第2の凝縮ユニット34に第2のパイプ系によ
り導かれる。
塩素化反応器14から第1の凝縮ユニット32までの間で伸びる第1のパイプ系に対す
るのと同様に、第2のパイプ系はサーモスタットが付けられている。したがって、その温
度は、SiClの沸点(57.6℃)超でGeClの沸点(84℃)未満に維持する
ことができる。したがって、すべての気体生成物成分は、第1と第2の凝縮ユニット32
、34の間に伸びる第2のパイプ系内で気相状態のままでいる。
一次凝縮器(図5)
供給材料110が、実質的にGeOを含まないSiOに富む材料を含む場合、第1
の凝縮ユニット32は、気体生成物30が同様に実質的に気体のGeClを含まないの
で、図5に示されている一次凝縮器132と置き換えることができる。当然のことである
が、第1の凝縮ユニット32は、回避するかまたは除去することができる。
この一次凝縮ステップは、かなりの量のGeO以外のその他の酸化物を含有するSi
に富む供給材料に対して実施される。これらの酸化物ならびにSiOは、塩化物に
変換され、塩素化反応器14の外に気体として移動される。これらの塩化物(MCl
は、その後のプロセスステップにおける汚染をさけるためにSiClから分離するよう
に凝縮しなければならない。かくして、一次凝縮器132は、混合物としての塩化物不純
物を、その他の気体生成物成分、より詳しくは、SiCl(気体)、BCl(気体)
、Cl(気体)、およびCO(気体)から凝縮する。
この選択的凝縮を実施するために、一次凝縮器132は、塩素化反応器14と流体が連
通しており、これらの塩素化不純物を集めるための大きな表面の偏向板を含んでいる。
該一次凝縮器132の内部温度は、望ましくない塩化物の最大限の除去を確保し、Si
Clが気体42として該一次凝縮器132から出て行かせることができるために、Si
Clの沸騰/凝縮温度(57.6℃)よりわずかに上であるように調整する。
その凝縮した塩化物140は、該一次凝縮器132の底辺に置かれている容器に集めら
れる。該凝縮器132を離れる気体生成物42は、基本的に、SiCl(気体)、BC
(気体)、Cl(気体)、およびCO(気体)からなる。それは、第2のパイプ
系により、第2の凝縮ユニット34に向けられ、そこで、以下でより詳細に説明するよう
に、気体のSiClが凝縮される。
塩素化反応器14から一次凝縮器までの間で伸びる第1のパイプ系に対するのと同様に
、第2のパイプ系はサーモスタットが付けられている。したがって、その温度は、SiC
の沸点(57.6℃)超に維持することができる。したがって、すべての気体生成物
成分は、一次凝縮器132と第2の凝縮ユニット34との間に伸びる第2のパイプ系内で
気相状態のままでいる。
第2の凝縮ユニット:SiCl
この第2の凝縮ユニット34は、凝縮器34の内側の温度がSiClの凝縮点よりわ
ずかに下でBCl凝縮点の上の点にセットされていること、および、凝縮器34に入る
気体生成物42が液相状態のSiCl44により洗われることを除いて、第1の凝縮ユ
ニット32と似ている。一実施形態において、該凝縮器34の内部温度は、15℃と25
℃の間の範囲にある。これらの操作条件により、凝縮装置34の底辺に置かれている容器
に集められるSiClの選択的凝縮46が可能となる。したがって、第2の凝縮器34
を出る気体生成物48は、基本的に、BCl(気体)、Cl(気体)、CO(気体
)を含む。それは、BClの凝縮が実施される第3の凝縮ユニット36に向けて第3の
パイプ系を通して導かれる。
前のパイプ系と同様に、その第3のパイプ系は、サーモスタットが付けられており、そ
の温度は、BClの沸騰温度(12.5℃)超で、SiClの沸点(57.6℃)未
満に維持される。したがって、その気体生成物成分のBCl(気体)、Cl(気体)
、CO(気体)は、第2と第3の凝縮ユニット34、36の間に伸びる第3のパイプ系
内で気相状態のままでいる。
第3の凝縮ユニット:BCl
第3の凝縮ユニット36においては、気体のBClが凝縮される。凝縮器36内の温
度は、BClの凝縮点よりわずかに下の設定点に調整し、凝縮器36に入る気体は、そ
の選択的凝縮を可能にする液体のBCl50により洗われる。一実施形態において凝縮
器36の内部温度は、0℃と10℃の間の範囲にある。凝縮器36から出る気体生成物5
2は、Cl(気体)およびCO(気体)を含み、それは、洗浄集塵および中和システ
ムに向けて導かれる。
この凝縮ステップで得られた液体のBCl56は、気化ステップ58の後、塩素化反
応器14に反応物223としてリサイクルすることができる。光ファイバーの供給材料1
0およびSiOに富む供給材料110を塩素化するために使用されるリサイクルしたB
Cl223の量は、必要に応じて、BCl29または固体のホウ素化合物16の追加
の投入によって均衡させる。
洗浄集塵および中和
塩素(Cl)は、スクラバー54中の気体生成物52から除去される。この洗浄集塵
ユニット54は、穴のあいたプラスチック球を含有する垂直の円筒を含む。該スクラバー
54は、ある程度までNaOHの溶液60で満たされている。リサイクルループと結ばれ
ているポンプおよびスクラバー54の上端に位置しているスプレーノズルを含むシステム
は、気体生成物52を、NaOH溶液60により洗浄し、接触させることを可能にしてい
る。次の反応が、該気体生成物52中に含まれている塩素とNaOH溶液60の間で起こ
る:
(8) Cl(気体)+2NaOH → NaOCl+NaCl+H
該溶液のpHは、高濃度のNaOHの外部からの供給によって制御される。洗浄集塵手
段に由来するNaOCl溶液62は、その後撹拌タンク66中でH64により処理
して、反応:
(9) NaOCl+H → NaCl+HO+O
によって塩化ナトリウム溶液を得る。
該スクラバーの上端で出ているガスは、基本的にCO70を含有し、必要に応じて、
そのプロセスから出るCO70は、CO放散物回収を狙いとする既存の相補的技術に
よって捕捉または中和することができる。
Clコンプレッサー
別の実施形態においては、該塩素スクラバーユニット54は、気体塩素の液体塩素への
圧縮を可能にし、したがって、気体のCOからのその分離を可能にする塩素コンプレッ
サーによって置き換えることができる。その圧縮した塩素は、塩素化プロセス反応物質の
1つ等のさらなる使用のためにガスボンベ中に保存することができる。
液体GeClおよび液体SiCl
上記のプロセスは、光ファイバーガラス質残分またはSiOに富む任意の材料を、光
ファイバー、さまざまな電子的構成要素または太陽電池パネル製造用の供給材料として直
接または間接的に使用することができる塩化物の形態に変換している。該プロセス中に選
択的に分離し、GeCl凝縮器およびSiCl凝縮器の底辺で集めた液体の四塩化物
は、比較的高純度のものである。
必要に応じて、該プロセスから得られたその分離した四塩化物について、さらなる精製
ステップを実施することができる。これらのさらなる精製ステップとしては、蒸留、分別
蒸留、溶媒抽出、樹脂精製または共通イオン効果による等の1つまたはいくつかの方法を
挙げることができる。
別の実施形態(図6)
別法では、反応器14を離れ、SiClおよびGeClを含有する気体は、単一の
凝縮器ユニット44中で凝縮する。この凝縮ステップの後、得られた液体混合物の成分は
、純粋なSiCl72およびGeCl74を得る手段を提供する分別蒸留76によっ
て分離する。
該反応器を出る気相を凝縮して液体として適当な凝縮器に入れることは、該気体の蒸気
圧が、Cl、BCl、SiClおよびGeClを含有する液体を得るために十分
に低い温度で達成される。その得られた液体は、次に、分別蒸留カラムに移す。
必要に応じてその凝縮器を出る気相は、中和して、ClがNaOCl62に、残りの
BCl、SiClおよびGeClがそれらの対応する酸化物および/または水酸化
物に変換されるスクラバー54中に送る。
該分別蒸留カラムは、第1にClをカラムの上端から凝縮させる方法で操作する。C
が該混合物から完全に除去されたら、操作パラメーターを、そのカラムの上端で同様
に独立して凝縮されるBCl56を得るように修正する。該混合物からのBClの完
全な除去の後、該パラメーターは、カラムの上端で純粋なSiCl72が得られるよう
に調整し、それを単独で集める。SiClに対する蒸留ステップの終わりにおいては、
フラスコの底はGeCl74のみを含んでいる。上記の蒸留手段は、4つの独立した液
体成分、Cl、BCl、SiClおよびGeClの回収を可能にする。
液体のClは、次に、適当な気化ステップの後、該プロセスの反応性物質としてリサ
イクルすることができる。液体のBClも適当な気化ステップの後、該プロセスの反応
性物質としてリサイクルすることができる。
実験構成(図7および8)
図7および8を参照すると、上記のプロセスを実施するための実験構成が示されている
。該実験は、不活性ライニングを有し、電気炉312によって加熱される石英管を含む反
応管としての円筒状の水平な反応器310中で実施した。Cl、BClおよびN
スのシリンダー314を、反応管310につないだ。圧力調整器および質量流量調節器3
16を、反応管310中への気体の定量的分配を得るために使用した(図7)。反応器3
10から離れる気体は、周期的に交換されるNaOH溶液によってスクラバー318中で
洗浄した。CO(気体)およびCO2(気体)は、スクラバー318によって中和せずに
、実験室ドラフト(図示せず)によって排出した。
還元剤としてCOを使用する小数の実験を行った。これらの場合、第4のガス容器およ
びそれに対応する質量流量コントローラーを実験構成に加えた。
典型的な実験においては、次のステップを行った。与えられたタイプの光学母材残分を
20μm以下に粉砕した。この粉砕した材料をビーカー320(図8)に入れ、必要に応
じて、化学反応式10および11に関連して、以下でより詳細に説明するように、固体の
還元剤、ならびにHBOを(直接またはその固体の還元剤に吸着させて)加えた。別
法では、その粉砕した材料をビーカー320に入れ、必要に応じて、反応物の混合物に対
する塩としてのKClを含むかまたは含まない固体の還元剤を加えた。
そのビーカー320を反応管310の中央に配置した(図8)。Nを系内に流し、固
体を500℃の温度で1時間かけて乾燥した。その乾燥ステップの終わりに炉の温度を4
50℃と1100℃の間にセットした。その反応温度に到達したとき、Nの流れを停止
し、その系内に、必要に応じてCOまたはBClありまたはなしで、Clを1分間当
たり0.1リットルから0.4リットルまで変化する全体の流速で流した。COを使用し
たとき、流速比Cl/COは、ほとんどの実験に対して1にセットした。BClを使
用したとき、その流速は1分間当たり0.1リットルにセットした。所定時間後、GeC
(気体)およびSiCl(気体)が生成され、炉312を出て洗浄された。
与えられた実験に対するGeOおよびSiOの転化率は、最初に存在した質量と実
験の終わりにビーカー320中に残った固体残分中に見られたものとの間のGeOおよ
びSiOにおける質量変動から計算した。その質量変動は、GeOおよびSiO
それらのそれぞれの四塩化物(GeClおよびSiCl)への変換に帰せられる。調
査した温度範囲内で揮発性であるこれらの四塩化物は、母材試料を含有するビーカー32
0の外に運び出し、NaOH溶液により洗浄した。該質量変動は、試料と固体残分とが組
み合わされてそれぞれの濃度のGeOおよびSiOとなった重量から計算した。分析
は、メタホウ酸リチウムと共に溶融した後、HNOおよびHCl中に溶解し、得られた
液体を誘導結合プラズマ原子発光分光法(ICP−AES)により分析することにより実
現した。
〔実施例〕
すべての実験に対して、使用した実験パラメーターおよび得られた転化率が表1および
2に記録されている。表1および2の実験は、99重量%のSiOおよび1重量%のG
eOを含有する光ファイバー母材により行った。下記の具体的実施例は、さらなる実験
の詳細を含む。
還元剤の性質の効果を評価するために、本明細書では高温プロセスと呼ぶ別の塩素化プ
ロセスを行った。この高温のプロセスは、酸化物相を塩化物の状態に変換するため、より
詳しくは、光ファイバーの成分をそれらの塩化物の前駆物質、GeClおよびSiCl
、に変換するために、COガス還元剤と組み合わせて塩素ガスまたはHClガスを使用
する。その炭素塩素化ステップで起こる反応は次のものである:
(10) GeO+2Cl(気体)+2CO(気体) → GeCl(気体)+
2CO(気体)
および
(11) SiO+2Cl(気体)+2CO(気体) → SiCl(気体)+
2CO(気体)。
実験を1200℃で実施すると、2つの主要な化学物質の標的の1つであるSiO
5%未満が塩化物形態に転化したことが示された。したがって、この高温プロセスは相対
的に効率的ではないものと考えられた。
GeOおよびSiOのGeClおよびSiClへの同時転化に影響を及ぼす主
なパラメーターの確認。
GeOおよびSiOのGeClおよびSiClへの転化を制御する主なパラメ
ーターを確認する実験の数を最小限にするために、Taguchiタイプの直交行列を4
つのパラメーター、a)反応時間、b)反応温度、c)ホウ素の添加、d)還元剤のタイ
プ、を用いて組み立てた。反応時間は、20分から90分まで変化させた。温度は700
℃から1200℃まで変化させた。試験した固体の還元剤は、冶金コークスおよび気体の
COである。ホウ素はHBOとして直接加えた。所定の直交行列による試験したパラ
メーターおよび得られた転化率は、表1における実験番号1〜10のところに記録されて
いる。これらの実験については、GeOの転化率に対する解析誤差がSiOに対する
ものより大きく、影響を及ぼすパラメーターの決定に対してさらなる誤差を持ち込むので
、SiOに対する転化因子のみを分散分析に対して有意性を有するものと見なした。S
iOに対する高い転化率は、GeO−SiOガラスの物理的性状のためにGeO
に対するより高い転化率に有利に働く傾向がある。より詳しくは、主成分のSiOは気
体として効率的に除去され、それ故、それがGeOを該反応器中に存在する化学反応物
質に接触させる。SiOに対する転化率は、実験条件によって1%から30%まで変化
した。試験したパラメーターの分散分析は、TDCソフトウェア社により分配されている
最適なソフトウェアを用いて計算した。
3つの重要な観察結果が解析を行った結果もたらされた。第1に、HBOとしての
ホウ素の添加は、最高のSiOの転化率と常に結びついた。このパラメーターは、単独
で、すべての結果間の相違の66%を説明した。この観察結果は、塩素化の項で上に記し
た科学文献から得られる実験データと一致する。第2に、冶金コークスは、還元剤として
、CO単独または冶金コークスとの組み合わせよりも効果的であった。第3に、選択した
マトリックス範囲、すなわち、30分から90分まで、の反応時間は、SiOの転化率
に対してほとんど影響がないことが分った。
該第2と該第3の観察結果は、関連している。冶金コークス等の固体の炭素質還元剤は
、塩素化反応を促進する傾向がある。これは、原子状塩素または活性化塩素の種がそれら
の表面に形成され、続いて脱離することに起因する。これらの種は、そのとき、塩素化し
ようとする化合物の表面と反応する(Korshunov、1992年、Metallu
rgical Review of MMIJ、8巻、(2号)、1〜33頁)。与えら
れた炭素質の固体還元剤と酸化物表面の間の間隔が重要である。この間隔が一定の水準ま
で増大する場合、気相中で自由となった原子状の塩素または活性化された塩素は、粒子の
衝突の結果再結合することができ、非活性化される。塩素化反応の間に、該酸化物と接し
ているか近くにある炭素質還元剤表面は消耗し、それ故、その固体の還元剤と酸化物とを
分離している間隔は常に増大しており、最終的には原子状塩素または活性化塩素の種の濃
度が、再結合反応によって低下する点に達する。反応速度はそのとき低下し、分子状塩素
を含むメカニズムにより進行する(BarinおよびSchuler、1980年、Me
tallurgical Transactions B、11B、199〜207頁)
。固体還元剤としての炭素を含む静的反応器中で実施される所定の塩素化反応については
、したがって、2つの動力学的ゾーンが認められる。初めの急速なものは、原子状塩素ま
たは活性化された塩素種によって活動する早い反応動力学を特徴とする。後のゆっくりの
方は分子状塩素により導かれる遅い反応動力学を特徴とする。選択された反応時間は、塩
素化反応が既に遅い動力学ゾーンに到達していて、時間が経ってもSiOの転化率のわ
ずかな前進を示すのみであるようなものである可能性がある。
これらの観察結果は、GeOおよびSiOの転化率を向上させるための実験を設計
するために使用した。化学反応式5〜7は、化学反応式7のみが炭素質の固体還元剤存在
下で塩素の使用を必要とすることを示している。一旦BClが形成されると、GeO
およびSiOとの反応は急速に起こり、原子状の塩素または活性化された塩素の種を含
む拡散機構を通じては進行しないものと見なされる。BClは、非常に強いルイス酸で
あり(Alamら、2004年)、GeOおよびSiOのそれぞれの酸素原子上の2
つの遊離の電子対と極めて急速に反応するはずである。反応9の動力学的最適化は、BC
形成がゆっくりのステップであると仮定すると、該化学系の全体の動態を増すはずで
ある。次の実施例は、GeOおよびSiOの転化率に対するBCl形成の最適化の
効果を示す。
BCl形成の最適化およびGeOおよびSiOの転化率に対するその効果
所定のホウ素化合物と炭素質の固体還元剤との間の接触を最大にするために、ホウ酸の
飽和溶液を活性炭と共にビーカーに入れた。そのパルプ状のものを撹拌して濾過した。得
られたその固体残分を150℃のオーブン中で一晩乾燥した。得られたホウ素をドープし
た活性炭を実験のために使用した。
BClは、水と激しく反応し、実は、上で説明した酸素を含んでいるどの化合物とも
反応することが知られている。BClの水との副反応を最小限にするために、既に説明
した実験手段を追加して実施した。炉に入れた反応物は、塩素ガスにさらす前に、窒素雰
囲気下で3時間にわたって500℃で乾燥した。これらの実験に対する実験パラメーター
および結果は、表1の実験番号11および12のところに記録されている。これらの2つ
の実験について、GeOに対する転化率は、それぞれ実験11および12に対して79
%および76%と高い。同様にSiOに対する転化率も、それぞれ実験11および12
に対して67%および65%と高い。予想通り、GeOとSiOの転化率の間には直
接的関係が存在する。実験11と比較して、実験12においては、反応時間が20分から
60分に増加した。重大な転化率の改善は見られておらず、実験12について見られた転
化率は、実験11のそれの解析誤差の範囲内であった。
GeOおよびSiOの転化率に対する≪模擬部分混合≫の効果
実験1〜12を固定した水平反応器の内側で行った。図7の実験構成をその系に大きな
修正を導入することなく動的な配置に変えることは不可能であった。しかしながら、実験
13においては1つまたはいくつかの部分混合の発現を模擬実験するために実験的な手段
を適用した。
所定の反応時間の後、塩素の流れを止め、Nを石英反応管中に流した。炉の温度を所
定の実験温度から350℃に下げた。粉末を含有するビーカーを、ガラス棒を用いてまだ
熱いうちに炉から取り出した。その粉末を次にドラフト内でガラスのスプーンにより数分
間混合した。その粉末を含むビーカーを次に炉内に戻し、その温度を所定の実験温度に調
整し、Nの反応管中への流れを持続させた。所定の実験温度に達したとき、Nを止め
、Clをその系内に流した。
表1の実験13は、実験パラメーターおよび得られた転化率を示している。この特定の
実験においては、2つの部分混合の発現が、それぞれ反応時間の20分間の後に実現され
た。塩素雰囲気下での合計反応時間は、60分であった。GeOおよびSiOについ
て得られた転化率は、それぞれ84%および72%であった。それらの結果は、すべての
実験パラメーターが、部分混合が含まれていなかったことを除いて実験13と同等である
実験12と直接比較することができる。この比較は、模擬的に行った部分混合が、GeO
の転化率における76%から84%までの8%の増加、およびSiOの転化率におけ
る65%から72%までの7%の増加をもたらしたことを示している。明らかに、混合は
転化率に対してプラスの効果を有する。
実施例1で既に述べたように、酸化物粒子と炭素質固体還元剤粒子の間の接触を増す吸
着等の化学的方法または混合等の物理的方法のどれもが、塩素化手段の全体的な効率を高
めるようである。
上記の技術は、光ファイバー製造が起源のまたは廃棄した光ケーブルから分離したガラ
ス質残分からの高純度の塩化物の製造を可能にする。
それは、光低ファイバーガラス質残分の通例の成分、GeOおよびSiOから、ケ
イ素およびゲルマニウム元素等の中間成分の形成なしで、直接GeClおよびSiCl
を製造することを可能にする。また、得られたGeClおよびSiClを互いから
単離し、MCVD、ODS、AVD等のプロセスおよびその他の関連する方法のための脱
塩素反応における一次反応物質として使用することもできる。
光低ファイバーガラス質残分中に含まれているGeOおよびSiOは、光低ファイ
バーガラス質残分からそれぞれGeClおよびSiClとして同時に抽出される。さ
らに、それらは、気体のGeClおよびSiClとして抽出されて反応容器を気体と
して離れる。
その反応器を離れる気体のGeClおよびSiClは、塩素化反応器の出口に設置
されている適切な凝縮器中で別々に液体として凝縮される。第1の凝縮器は、主としてG
eClを抽出して凝縮し、一方第2の凝縮器は主としてSiClを抽出して凝縮する
得られたGeClおよびSiClは、光ファイバーの製造またはその他の高純度の
化学物質を必要とするプロセスのための高純度の化学物質として直接使用することができ
る。別法では、得られたGeClおよびSiClは、既存の精製法、例えば分別蒸留
にかけて、必要とされる純度水準に到達させることができる。
該プロセスにおいて必要となる化学物質の中和および/またはリサイクルのための手段
も利用することができる。
塩素化剤としてのBCl
塩素化反応は多数の方法で実施することができるが、冶金コークスおよび活性炭等の炭
素質の固体還元剤は塩素化反応を促進する傾向があることが認められている。これは、原
子状塩素、活性化塩素の種またはイオン性塩素(Clおよび/またはCl)がそれら
の表面に形成され、続いて脱離することに起因する。本明細書では活性塩素と呼ぶこれら
の種は、そのとき、塩素化しようとする化合物の表面と反応する(Korshunov、
1992年、Metallurgical Review of MMIJ、8巻、(2
号)、1〜33頁)。
所定の炭素質固体還元剤と酸化物表面の間の間隔も比較的重要である。この間隔が一定
の閾値を越えて増大する場合、気相中に遊離された活性塩素は、再結合して非活性化し得
る。塩素化反応の間に、該酸化物と接しているか近くにある炭素質還元剤表面は消耗し、
それ故、その固体の還元剤と酸化物とを分離している間隔はその塩素化反応過程の間に常
に増大しており、最終的には活性塩素濃度が、再結合反応によって低下する点に達する。
反応速度はそのように低下し、その反応は分子状塩素を含むメカニズムにより進行する(
BarinおよびSchuler、1980年、Metallurgical Tran
sactions B、11B、199〜207頁)。
かくして、塩素化反応に対する速い動態は、先ずは活性塩素の形成と関連し、第2は活
性塩素の長時間にわたる安定性と関連する。実験計画は、SiOおよびGeOに対す
る高い転化率を得るためにこれらの2つの観察結果に基づいた。
SiClおよびBを生ずるためのBClのSiOに対する作用は、およそ
350℃の温度で認められる(例えば、Kroll、Metal Industry、1
952年、81巻、(13号)、243〜6頁;Savel’evら、Neorgani
cheskie Materialy、1973年、9巻、(2号)、325〜6頁、を
参照)。Bは、Clおよびコークスまたは活性炭等の還元剤の作用によってBC
として塩素化(または再生)することができる(Alamら、2004年、Kirk
−Othmer Encyclopedia of chemical technol
ogy、138〜168頁)。米国特許第4,490,344号は、次の反応:
(6) 2BCl(気体)+1.5SiO → 1.5SiCl+B
(7) B+1.5C+3Cl → 2BCl(気体)+1.5CO
に従ってSiOからSiClを製造するためのBCl、Clおよびコークスの組
み合わせを開示している。
これらの反応は、イオン性塩素(Clおよび/またはCl)等の活性塩素によって
は実施されない。さらに、活性塩素の安定性は、反応6、7、14および15においては
考慮されない。
活性塩素およびイオンのBCl を生成させるために、BClをKClと反応させ
て溶融塩KBClを生成させる。SiOおよびGeOを塩素化するために次の化学
系を使用した:
(10) KCl+BCl(気体) → K+BCl (液体)
(11) 4BCl (液体)+GeO+C → GeCl(気体)+4BCl
(気体)+CO(気体)
(12) 4BCl (液体)+SiO+C → SiCl(気体)+4BCl
(気体)+CO(気体)
(13) BCl(気体)+Cl(気体) → BCl +Cl
(14) K+BCl → KBCl
(15) Cl+C(負に帯電した活性点) → C−Cl
BCl を使用する塩素化反応効率を評価するため、一連の実験を行った。その結果
が、表2に試料番号1〜11について記録されている。最高の転化率が、試料1〜7に対
して得られた。より詳しくは、SiOおよびGeOについてのそれぞれSiCl
よびGeClにおける両方の転化率は94%以上であった。その反応温度は、850℃
に維持し、該反応物の混合物中のKClの含量は13重量%から23重量%まで変動させ
た。反応持続時間は30分と60分の間で変化させ、比(酸化物質量)/(活性炭質量)
は、0.14〜1の間で変化させた。試料番号7については、比(酸化物質量)/(活性
炭質量)は、2に調節した。この特定の試料について、SiOおよびGeOに対する
転化率はそれぞれ94重量%および95重量%であった。
試料8、9、および11からの結果は、KCl添加の減少がSiOおよびGeO
対するより低い転化率をもたらすことを示した。KCl添加に対しては、12重量%と1
5重量%の間の範囲で、一実施形態においては13重量%近くで、より高いSiOおよ
びGeOの転化率が得られた。
試料10において、反応温度の850℃から700℃への低下は、SiOおよびGe
の両方に対して転化率を72重量%に低下させた。
1つの実験は、10分後に停止し、Bの存在を捜索するためにSiO−GeO
ガラスをマイクロプローブにより分析した。Bはその分析した試料中には検出さ
れなかった。これにより、該塩素化反応は、Bの中間の形成なしで反応10〜15
に従って起こっていたことを示したものと解釈した。
これらの結果は、SiOおよびGeOの塩素化が、BCl、KCl、Clおよ
び活性炭を含む反応物の混合物により効果的に実施され、化学系が塩素化剤としてのBC
の形成を促進することを示している。SiOおよびGeOの両方に対してそれ
らの四塩化物SiClおよびGeClへの94重量%以上の転化率が、ほぼ850℃
の温度および約30分の反応時間で得られた。
塩素化剤としてのBCl
前の実施例で記載したBCl を用いる化学系が塩素化剤としてBClを用いるも
の(例えば、米国特許第4,490,344号)より効果的であることを実証するために
、BClを含むがKClを実質的に含まない反応物の混合物を用いる実験を行った。結
果を表2の中で試料番号12および13により示す。
試料12は、KClを該反応物の混合物に加えなかったことを除いて試料5と同じ実験
条件下で塩素化した。試料12について、SiOおよびGeOに対する転化率はそれ
ぞれ61重量%および68重量%であった。14重量%のKClを含む反応物の混合物を
有する試料5については、その転化率は、SiOおよびGeOの両方に対して96重
量%であった。
これらのデータは、反応物の混合物中へのKClの添加の効果をはっきりと示している
。反応物の混合物中のKClの添加は、SiOの転化率において57%の増加およびG
eOの転化率において41%の増加をもたらす。試料番号13については、反応物の混
合物中の活性炭をCOに置き換えた。試料12に関しては該反応物の混合物は実質的にK
Clを含まなかった。得られた転化率は、SiOに対して51重量%、GeOに対し
て49重量%であった。SiOおよびGeOの両方に対するより高い転化率が、CO
よりも該反応物の混合物中の固体還元剤としての活性炭により得られた。
出発化学成分としてのBによる塩素化
BClは、Bから塩素化により生成させることができる(Alamら、200
4年)。ある状況において、Bから塩素化によってBClを調製し、その生成し
たBClを塩素化剤として使用することは有利であり得る。そのような場合におけるK
Cl添加の効果を調査するための実験を行った。
図3に示されているように、固体の還元剤を調製するために、ホウ酸の飽和溶液をビー
カーに活性炭と共に加えた。そのパルプ状のものを撹拌して濾過した。得られたその固体
残分を150℃のオーブン中で一晩乾燥した。得られたホウ素をドープした活性炭を塩素
化実験のために使用した。BClは、水と激しく反応することが知られている。BCl
の水との副反応を最小限にするために、該実験の手順の中で追加のステップを行った。
より詳しくは、装填材料を、気体の塩素を含む反応物の混合物にさらす前に、窒素雰囲気
下の500℃の炉中で3時間乾燥した。
これらの実験に対する実験パラメーターおよび結果は、表2の試料番号14および15
のところに記録されている。反応物の混合物が13重量%のKClを含む試料14につい
ては、SiOおよびGeOに対して得られた転化率はそれぞれ79重量%および78
重量%であった。KClを実質的に含まない反応物の混合物での同じ実験条件に対して、
その転化率は、試料15において、SiOについては60重量%に、GeOについて
は64重量%に低下した。該反応物の混合物中へのKClの添加は、SiOおよびGe
の転化率の増加をもたらす。
Clおよび還元剤のみを用いる効果
Clを還元剤の存在下での唯一の塩素化剤として用いる実験も行った。試験した還元
剤は、気体のCOおよび冶金コークスである。COを使用する場合、炭素塩素化ステップ
において起こる反応は次のとおりである:
(16) GeO+2Cl(気体)+2CO → GeCl(気体)+2CO
(気体)
(17) SiO+2Cl(気体)+2CO → SiCl(気体)+2CO
(気体)
COが冶金コークスに置き換えられる場合、その反応は次のとおりである:
(18) GeO+2Cl(気体)+C → GeCl(気体)+CO(気体

(19) SiO+2Cl(気体)+C → SiCl(気体)+CO(気体
表2に試料番号16〜18のもとで記録されている結果はSiOに対する転化率が6
重量%以下であることを示した。試料番号16〜18に対する実験条件は、高活性の塩素
濃度の形成を促進しない可能性がある。したがって、塩素化の効率は、KClおよびBC
を含む反応物の混合物を用いる同様の反応温度(850℃および1000℃)および
反応時間の実験条件と比較すると低下している。
上記の技術は、光ファイバー製造が起源のまたは廃棄した光ケーブルから分離したガラ
ス質残分からの高純度の四塩化物の製造を可能にする。該技術は、また、SiOに富み
、GeOを実質的に含まない材料からSiClを製造するための方法について述べて
いる。
それは、光低ファイバーガラス質残分の通例の成分、GeOおよびSiOから、ケ
イ素およびゲルマニウム元素等の中間成分の形成なしで、直接そして同時にGeCl
よびSiClを製造することを可能にする。また、得られたGeClおよびSiCl
を互いから単離し、それらは光ファイバーの製造で通常使用されるものと同等であるの
で、MCVD、ODS、AVD等のプロセスおよびその他の関連する方法のための脱塩素
反応における一次反応物質として使用することもできる。
光低ファイバーガラス質残分に含まれているGeOおよびSiOは、それぞれGe
ClおよびSiClとして光低ファイバーガラス質残分から同時に抽出される。さら
に、それらは、該反応器を気体として離れる気体のGeClおよびSiClとして抽
出される。
別の実施形態において、SiOに富む材料中に含まれているSiOは、その後塩素
化反応器の出口で凝縮される主として気体のSiClに変換することができる。
該反応器を離れる気体のGeClおよびSiClは、塩素化反応器の出口に置かれ
ている適切な凝縮器中で液体として別々に凝縮される。第1の凝縮器は主としてGeCl
を抽出および凝縮し、一方第2の凝縮器は主としてSiClを抽出および凝縮する。
得られたGeClおよびSiClは、光ファイバーの製造またはその他の高純度の
化学物質を必要とするプロセスのための高純度の化学物質として直接使用することができ
る。別法では、得られたGeClおよびSiClは、既存の精製法、例えば分別蒸留
にかけて、必要とされる純度水準に到達させることができる。
該プロセスにおいて必要となる化学物質の中和および/またはリサイクルのための手段
も利用することができる。
上記の本発明の実施形態は、例示的に過ぎないことを意味している。例えば、さまざま
なプロセス装置間で、固体、気体、液体およびパルプ状のものを配送、移送および移動さ
せる任意の手段を使用することができることは当然である。本発明の範囲は、したがって
、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図する。
10 ガラス質残分供給材料
12 ホウ素化合物をドープした還元剤
14 塩素化反応器
16 ホウ素化合物
20 撹拌タンク(吸着ステップ)
22 還元剤
23 塩素(Cl
24 濾過ステップ
26 溶液
28 乾燥ステップ
30 気体生成物
32 第1の凝縮器
34 第2の凝縮器
36 第3の凝縮器
38 液体のGeCl
40 凝縮したGeCl
42 凝縮器32から出て行く気体生成物
44 液相
46 凝縮したSiCl
48 凝縮器34から出て行く気体生成物
50 液体のBCl
52 凝縮器36から出て行く気体生成物
54 洗浄集塵および中和システム
56 凝縮したBCl
58 気化ステップ
60 NaOH溶液
62 NaOCl溶液
64 H
66 撹拌タンク
68 NaCl溶液
70 CO
72 純粋なSiCl
74 GeCl
76 分別蒸留
110 供給材料 116 BCl
122 還元剤
123 塩素(Cl
132 一次凝縮器
140 凝縮した塩化物不純物
222 固体の還元剤
223 リサイクルしたBCl
310 石英反応管
312 電気炉
314 Cl、BClおよびNのガスシリンダー
316 質量流量調節器
318 ガススクラバー
320 試料ビーカー

Claims (24)

  1. SiO含有材料からSiClを生成させる方法であって、
    粉末状にしたSiO含有材料を、固体の炭素質還元剤、KCl、CsClおよびRbClからなる群から選択される塩、およびホウ素化合物と反応させて、反応:
    4BCl (液体)+SiO+C → SiCl(気体)+4BCl(気体)+CO
    に従って気体のSiClを含む気体生成物を得るステップと、
    気体生成物の温度をSiClが凝縮する温度未満に低下させることにより該気体のSiClを液体のSiClに凝縮させるステップと
    を含む前記方法。
  2. 該SiO含有材料が、ガラス質残分である、請求項1に記載の方法。
  3. 該SiO含有材料が、GeOをさらに含み、該反応が、反応:
    4BCl (液体)+GeO+C → GeCl(気体)+4BCl(気体)+CO
    に従ってGeClも生成し、
    気体生成物の温度をSiClおよびGeClが凝縮する温度未満に低下させることにより該気体のSiClおよびGeClを液体のSiClおよびGeClに凝縮させるステップ
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. BClが、気体生成物の温度をSiClおよびBClが凝縮する温度未満に低下させることにより凝縮するSiClと共に凝縮される、請求項1に記載の方法。
  5. 該生成したGeClおよびSiClが、光ファイバー製造用の出発成分として使用される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記反応が、さらに塩素(Cl)とも反応させるものである、請求項1に記載の方法。
  7. 固体の炭素質還元剤の質量とガラス質残分の質量の比が、0.3と1の間の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 塩の質量とガラス質残分、固体の炭素質還元剤の質量および塩の質量との合計の比が、0.03と0.15の間の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 該粉末状にしたガラス質残分を、反応ステップを実施する前に400℃と600℃の間の範囲の温度で乾燥させるステップをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  10. 該固体の炭素質還元剤が、冶金コークス、グラファイトおよび活性炭の1つである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  11. 該ホウ素化合物が、気体のBClを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  12. 該反応ステップが、耐食性の反応器に入れて450℃と1100℃の間の範囲の温度で実施される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  13. 該反応ステップの反応物に入れて再使用するために、該反応ステップに続いて該固体の炭素質還元剤をリサイクルするステップをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  14. 該気体生成物が、ClおよびCOをさらに含み、該方法が、気体のClおよびCOを含有する気体生成物を中和系およびリサイクル系の少なくとも1つに向けて運ぶステップをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  15. 気体のClをNaOHと反応させてNaOClを生成するスクラバー中で気体のClを中和するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 該反応ステップの反応物中に入れて再使用するために、気体のClをシリンダー中で圧縮するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  17. 該反応ステップの反応物中に入れて再使用するために、液体のBClをリサイクルするステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  18. 前記リサイクリングのステップが、液体のBClを気化することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 高純度の液体のGeClを得るための液体のGeClおよび高純度の液体のSiClを得るための液体のSiClの少なくとも1つを精製するステップをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  20. 該精製ステップが、少なくとも1回の分別蒸留によって実施される、請求項19に記載の方法。
  21. 該ガラス質残分を粉砕して10μmと250μmの間の範囲の粒度を有する粉末状にしたガラス質残分を得るステップをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  22. 該光ファイバーガラス質残分が、光ファイバー製造残分および廃棄した光ファイバーの少なくとも1つを起源とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  23. SiClをガラス質残分から製造する方法であって、
    ガラス質残分を、固体の炭素質還元剤、KCl、RbClおよびCsClからなる群から選択される塩、塩素ならびにホウ素化合物を含む反応物と反応させて気体のSiClを含む気体生成物を得るステップと、
    該気体のSiClを、該気体生成物の温度をSiClが凝縮する温度未満に低下することによって液体のSiClに凝縮させるステップと
    を含む前記方法。
  24. 該塩がKClである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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