JP2014146024A - 電子写真用ベルトおよびその製造方法、並びに電子写真画像形成装置 - Google Patents

電子写真用ベルトおよびその製造方法、並びに電子写真画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】他部材との密着やブロッキングの発生を抑制でき、かつ、特異的な突起に起因する画像欠陥を生じさせにくい電子写真用ベルトを提供する。
【解決手段】該電子写真用ベルトは、表面層が平均一次粒子径10〜30nmの無機酸化物粒子および平均一次粒子径5〜40nmの導電性金属酸化物粒子を含むヘテロ凝集体を含有し、かつ、表面層の表面の十点平均粗さRzjisが0.3μm≦Rzjis≦0.7μmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機やプリンター等の電子写真画像形成装置などに用いられる、搬送転写ベルトや中間転写ベルト等の電子写真用ベルトに関する。
電子写真画像形成装置では、転写材を搬送する搬送転写ベルトや、トナー像を一時的に転写保持する中間転写ベルトとして電子写真用ベルトが用いられている。電子写真用ベルトは、電子写真画像形成装置内の他の部材と接触、摺動しており、電子写真用ベルトの表面が過度に平滑である場合、他の部材と密着、またはブロッキング現象を生じることがある。
特に、感光ドラムと電子写真用ベルト表面が密着しやすい場合は、感光ドラムおよび電子写真用ベルトの走行安定性を阻害してしまう場合がある。また、クリーニングブレードと電子写真用ベルト表面が密着しやすい場合には、ブレードめくれや、クリーニング不良が発生することがある。このような課題を解決するため、従来より、電子写真用ベルト表面を粗面化することがなされている(特許文献1)。
電子写真用ベルトの表面の粗面化の方法として、特許文献2では、粒子径が0.1〜3μm程度の粒子を表面層中に含有させ、表面層の表面に当該粒子に由来する凸部を形成す方法が提案されている。しかしながら、表面層中に含有させる粒子の凝集等によって、表面層の表面に、特異的に大きな突起が生じることがある。かかる突起を有する電子写真ベルトを中間転写ベルトとして用いた場合、感光体からのトナー像の転写(以下、一次転写ともいう)や、中間転写ベルトから紙等へのトナー像の転写(以下、二次転写ともいう)を阻害し、電子写真画像に欠陥を生じさせる場合がある。
特開2004−182382号公報 特開2007−31625号公報
このような課題に対し、本発明者らは、表面層の粗面化のための粒子として、粒子径が0.1μm程度の小さな粒子を用いることを試みた。その結果、電子写真用ベルトの表面の粗面化が必ずしも十分には行なわれなかった。このような電子写真用ベルトを長期に亘って使用した場合、電子写真用ベルトの表面が平滑化し、上記したような他部材との密着やブロッキング現象が生じることがあった。
そこで、本発明の目的は、他部材との密着やブロッキングの発生を抑制でき、かつ、特異的な突起に起因する画像欠陥を生じさせにくい電子写真用ベルトを提供することにある。また、本発明の目的は、高品位な電子写真画像を安定して形成することのできる電子写真画像形成装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、基層および該基層上に形成された表面層、または、基層、該基層上に形成された弾性層および該弾性層上に形成された表面層を有しており、該表面層が、平均一次粒子径が10〜30nmである無機酸化物粒子と、平均一次粒子径5〜40nmである、該無機酸化物粒子とは異なる導電性金属酸化物粒子とを含むヘテロ凝集体を含有し、かつ、該表面層の表面の十点平均粗さRzjisが0.3μm≦Rzjis≦0.7μmである電子写真用ベルトが提供される。
また、本発明の他の態様によれば、基層および該基層上に形成された表面層、または、基層、該基層上に形成された弾性層および該弾性層上に形成された表面層を有している電子写真用ベルトの製造方法であって、下記(a)〜(d)成分を含む硬化性組成物を、下記(e)成分を含む基層または弾性層上に塗布し、硬化させて該表面層を形成する工程を有する電子写真用ベルトの製造方法が提供される。
(a)アルキル基修飾した平均一次粒子径10〜30nmの無機酸化物粒子、
(b)アルキルアミン処理した平均一次粒子径5〜40nmの導電性金属酸化物粒子、
(c)アクリルモノマー、
(d)2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノン、
(e)パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩。
更に、本発明の他の態様によれば、上記の電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして具備している電子写真装置が提供される。
本発明によれば、基層および表面層、または、基層、弾性層および表面層を有している電子写真用ベルトにおいて、特異点(ブツ)の発生が少なく、かつ、長期の使用にわたって密着性が低減された電子写真用ベルトを提供することができる。さらには、電子写真用ベルトを画像形成装置等に用いた場合、ベルトと接触している他の部材、特に、感光ドラムやクリーニングブレードとの密着性が低減される。そのため、感光ドラムおよび電子写真用ベルトの走行安定性の確保や、ブレードめくれの防止といった効果が得られ、また、特異点(ブツ)に起因する画像欠陥を少なくすることができる。
本発明に係る電子写真用ベルトの断面概略図である。 本発明に係る電子写真用ベルトの製造に用いる延伸ブロー成形機の概略図である。 本発明に係る電子写真装置の説明図である。 本発明に係る電子写真用ベルトと他部材との密着性を評価する治具の概略図である。
上記目的を達成するために本発明者は鋭意検討した。
その結果、基層および該基層上に形成された表面層、または、基層、該基層上に形成された弾性層および該弾性層上に形成された表面層を有し、該表面層が、平均一次粒子径10〜30nmの無機酸化物粒子と、該無機酸化物粒子とは異なる、平均一次粒子径5〜40nmの導電性金属酸化物粒子とを含むヘテロ凝集体を含有し、かつ、該表面層の表面の十点平均粗さ(以下、Rzjisとも記す)が0.3μm≦Rzjis≦0.7μmである電子写真用ベルトは、特異点(ブツ)の発生が少なく、長期の使用にわたって密着性が低減された電子写真用ベルトであることを見出した。
以下、本発明の電子写真用ベルトの実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る表面層の表面のRzjisが0.3μm以上、0.7μm以下となるような粗面化は、上記したように、平均一次粒子径が10〜30μmの無機酸化物粒子と、平均一次粒子径が5〜40μmの導電性金属酸化物粒子とのヘテロ凝集体に由来する凸部を表面層の表面に形成させることによって達成されている。
通常、上記したような平均一次粒子径の粒子を表面層中に含有させても、Rzjisが0.3μm以上、0.7μm以下の粗面を形成させることは困難である。
一方、上記の範囲内のRzjisを形成可能な平均一次粒子径の粒子を表面層中に含有させた場合、粒子同士の凝集により、特異的な突起の形成を避けることが困難であった。 そこで、本発明者らは、平均一次粒径自体は上記Rzjisの数値範囲内の粗面化のためには小さすぎる粒子のヘテロ凝集体によって表面層の表面に凸部を形成させた。これにより、表面層の表面への特異的な突起の形成を避けつつ、安定した粗面化を達成したものである。
無機酸化物微粒子と、当該無機酸化物微粒子とは異なる導電性金属酸化物粒子とのヘテロ凝集は、アルカリ金属イオンの存在下で速やかに生じさせることができる。
電子写真用ベルトの基層への硬化性組成物の塗布直後から硬化性組成物の塗膜の溶媒が完全に揮発するまでの間に、無機酸化物粒子と導電性金属酸化物粒子とのヘテロ凝集を速やかに生じさせるためには、電子写真用ベルトの基層に、硬化性組成物内へ移行可能な分子形態のアルカリ金属イオンを含有させておくことが有効である。
硬化性組成物の溶媒に2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンを用い、パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩を電子写真用ベルトの基層に含有させておくことにより、アルカリ金属イオンを硬化性組成物側に移行させることができる。
これらのヘテロ凝集を発生させるメカニズムは下記のようになる。
(1)塗布前の硬化性組成物:
硬化性組成物中で無機酸化物粒子と導電性金属酸化物粒子の帯電電荷(ゼータ電位)はマイナスであり、両粒子ともに安定した分散状態を維持している。
(2)電子写真用ベルトの基層に塗布された硬化性組成物(電子写真用の塗膜の溶媒が完全に揮発する前):
電子写真用ベルトの基層に含まれるアルカリ金属イオンの硬化性組成物への移行による塗膜中のアルカリ金属イオン濃度の上昇、溶媒の揮発による更なる塗膜中のアルカリ金属イオン濃度の上昇が起きる。
(3)アルカリ金属イオンの導電性金属酸化物粒子への配位、吸着により、導電性金属酸化物粒子の帯電電荷(ゼータ電位)を反転させ、導電性金属酸化物粒子はプラスに帯電、無機酸化物粒子はマイナスに帯電している状態になり、両粒子の著しいヘテロ凝集が発生する。
(4)上記(3)で発生したヘテロ凝集によって電子写真用ベルト表面の粗さが形成される。
上記(3)の過程において、アルカリ金属イオンの配位、吸着は、導電性金属酸化物粒子及び無機酸化物粒子の双方に起きていると考えられる。しかしながら、導電性金属酸化物粒子は、無機酸化物粒子と比較して、帯電電荷(ゼータ電位)が反転しやすい。この性質を利用することで上記現象を発生させることが可能になる。
また、後述の本明細書中で用いた無機酸化物、導電性金属酸化物粒子をそれぞれ含むスラリーのゼータ電位を測定すると、アルカリ金属イオンが存在しない場合のゼータ電位は、導電性金属酸化物粒子、無機酸化物粒子ともにマイナスである。一方、アルカリ金属イオンの存在下でのゼータ電位は、導電性金属酸化物粒子はプラスで、無機酸化物粒子はマイナスであった。
本発明に係る電子写真用ベルトについて述べる。
図1に、本発明の電子写真用ベルトの断面概念図を示す。電子写真用ベルトは、電子写真用シームレスベルト基層a1、該基層上に硬化性組成物を積層した表面層a2を有する。
基層の厚みは10μm以上500μm以下、特には、30μm以上150μm以下が一般的である。表面層の厚みは0.05μm以上20μm以下、特には、0.1〜5μm程度が好適に使用される。なお、電子写真用ベルトには、基層と表面層との間や表面層上にさらに別の層があっても構わない。
<<硬化性組成物>>
本発明の表面層を形成するための硬化性組成物について述べる。
<硬化性組成物の構成成分>
本発明の表面層を形成するための硬化性組成物の構成成分を下記に挙げる。
(a)アルキル基修飾した平均一次粒子径10〜30nmの無機酸化物粒子;
本発明で用いる無機酸化物粒子の平均一次粒子径は10〜30nmであることが好ましい。平均一次粒子径が30nmを超えると、表面層の特異点(ブツ)が増加する可能性がある。さらに無機酸化物粒子は、有機溶媒中で安定して分散し、マイナスに帯電するために、シランカップリング剤を用いて表面をアルキル基修飾することが好ましい。有機溶媒中で安定して分散し、マイナスに帯電するという観点から、無機酸化物粒子としてはシリカ粒子が最も好ましい。シリカ粒子はテトラエトキシシランの加水分解等で得られるシリカ粒子にシランカップリング剤でアルキル処理することができる。また、例えば、日産化学社製のスノーテックスMEK−ST、日揮触媒化成社製のオスカルなどの市販品を使用することができる。
(b)アルキルアミン処理した平均一次粒子径5〜40nmの導電性金属酸化物粒子;
電子写真用ベルトでは半導電性が求められる場合があり、粒子として導電性粒子を用いることが好ましい。本発明で用いる導電性金属酸化物粒子の平均一次粒子径は5〜40nmであることが好ましい。平均一次粒子径が40nmを超えると、表面層の特異点(ブツ)が増加する可能性がある。
さらに、導電性金属酸化物粒子は有機溶媒中で安定して分散し、マイナスに帯電し、かつ、アルカリ金属イオンの吸着、配位によって、プラスに帯電電荷を反転させるためにアルキルアミンで処理することが好ましい。
導電性金属酸化物粒子、2−ブタノン、トリn−ブチルアミンの混合物をビーズミル等で分散処理することにより、導電性金属酸化物粒子をアルキルアミン処理することができる。有機溶媒中で安定して分散し、マイナスに帯電し、かつ、アルカリ金属イオンの吸着、配位によって、プラスに帯電電荷を反転させるという観点から、導電性金属酸化物粒子としてはアンチモン酸亜鉛粒子が最も好ましい。また、例えば、日産化学社製のセルナックスCX−Z400Kなどの市販品を使用することができる。
(c)アクリルモノマー;
表面層を構成する硬化性組成物のマトリックス樹脂としてアクリルモノマーが含まれていることが好ましい。本発明で用いられるアクリルモノマーは特に限定されないが、耐摺擦性、硬度の観点から多官能アクリルモノマーが好ましく、好適なものとしては、ペンタエリスリトールトリおよびテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタおよびヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジおよびトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、特にジペンタエリスリトールペンタおよびヘキサ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
なお、硬化収縮や粘度調整のため、複数のアクリルモノマーを用いることも可能である。
(d)2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノン;
前述した(a)(b)(c)成分に加え後述する(e)成分を安定して分散または溶解する溶剤として、2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンを用いることが好ましい。
なお、蒸発速度調整や粘度調整のため、上記以外の複数の溶剤を添加することも可能である。
具体例としては、以下のものを挙げることができる。
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;
アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等。
中でも、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トルエン、キシレン等が好ましい。
(e)パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩;
本発明では、アルカリ金属塩を基層に含有させ、硬化性組成物を塗布させて乾燥中の硬化性組成物側にアルカリ金属塩を移行させるが、補助的に、硬化性組成物の分散性を阻害しない範囲で、硬化性組成物に(e)成分を添加しても良い。
有機溶媒、特に(d)成分としての2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンに可溶でアルカリ金属イオンを含む物質としてパーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩を用いることが好ましい。
具体的には、例えば、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム(ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム;CSOK)、カリウムN,N−ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド(CSONK)等が挙げられる。これらは、各々「KFBS」、「EF−N442」(何れも三菱マテリアル電子化成(株)社製)として市販されている。
硬化性組成物には必要に応じて下記成分を配合することができる。
・ラジカル重合開始剤;
ラジカル重合開始剤としては、例えば、熱的に活性ラジカル種を発生させる化合物等(熱重合開始剤)、および放射線(光)照射により活性ラジカル種を発生させる化合物等(放射線(光)重合開始剤)を挙げることができる。
放射線(光)重合開始剤としては、光照射により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめるものであれば特に制限はなく、例えば、以下のようなものが挙げられる。
アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)等を挙げることができる。
本発明において必要に応じて用いられるラジカル重合開始剤の配合量は、(メタ)アクリレート化合物100質量部に対して、0.01〜10質量部配合することが好ましく、0.1〜5質量部が、さらに好ましい。配合量が0.01質量部であると、硬化物としたときの硬度が不十分となることがあり、10質量部を超えると、硬化物としたときに内部(下層)まで硬化しないことがある。
・その他
硬化性組成物には、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を添加することができる。例えば、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、無機充フィラー、顔料等を配合できる。
<硬化性組成物の製造方法>
硬化性組成物の製造方法は特に限定されないが、粒子状物質である(a)成分、(b)成分と高粘度な場合が多い(c)成分を含むので、下記のように製造するのが好ましい。(a)成分を溶剤中に分散させたスラリー、(b)成分を溶剤中に分散させたスラリー、(c)成分を溶剤中に溶解させた溶液を予め調整し、これらと、(d)成分、(e)成分、重合開始剤、その他の成分を後述する配合にて攪拌機付きの容器に入れ、常温で30分撹拌し、硬化性組成物を得る。
<塗布方法>
硬化性組成物を電子写真用ベルトの基層に塗布して表面層を形成させるための塗布方法は、通常の塗布方法、例えばディップコート、スプレーコート、フローコート、シャワーコート、ロールコート、スピンコートなどを挙げることができる。
<硬化方法>
本発明の硬化性組成物は、熱、放射線(光、電子線など)によって硬化させることができる。重合開始種を発生させうるエネルギーを付与することができる活性放射線であれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線(UV)、可視光線、電子線などを包含するものである。なかでも、硬化感度および装置の入手容易性の観点から紫外線および電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。
<<<<電子写真用ベルト>>>>
本発明に係る電子写真用ベルトについて述べる。
電子写真用ベルトは複層からなり、表面層を上記の硬化性組成物を用いて形成することができる。基層と表面層からなる2層ベルト、基層と弾性層、表面層からなる3層ベルトの実施形態を下記に述べる。
<<<2層ベルト>>>
<<基層>>
本発明に係る2層構成の電子写真用ベルトに用いる基層について述べる。
<基層の構成成分>
本発明の電子写真用ベルトに用いる基層の構成成分を下記に挙げる。
(e)パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩;
本発明では、アルカリ金属塩を基層に含有させ、硬化性組成物を塗布させて乾燥中の硬化性組成物側にアルカリ金属塩を移行させることが好ましい。そのため、硬化性組成物中の有機溶媒、特に上記(d)成分としての2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンに可溶で、アルカリ金属イオンを含む物質としてパーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩及びパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも一方を基層に含有させることが好ましい。
パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩及びパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩の具体例としては、上記したように、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム(ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム;CSOK)、カリウムN,N−ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド(CSONK)を挙げることができる。
(f)樹脂組成物;
基層の形成に用いられる樹脂組成物としては、(e)成分を含有可能で、(e)成分の硬化性組成物側への移行が可能であれば、特に限定されなく、各種樹脂が用いられる。具体例としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PLLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、フッ素樹脂(PVdF等)等の樹脂、およびそのブレンド樹脂も使用に好適である。特に、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。
樹脂組成物を構成する他の成分としては、イオン導電剤(例えば、高分子イオン系導電剤、界面活性剤)、導電性高分子、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール系、リン、硫黄系)、紫外線吸収剤、有機顔料、無機顔料、pH調整剤、架橋剤、相溶化剤、離型剤(例えば、シリコーン系、フッ素系)、架橋剤、カップリング剤、滑剤、絶縁性フィラー(例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、マイカ、クレー、カオリン、ハイドロタルサイト、シリカ、アルミナ、フェライト、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、ガラス粉、石英粉末、ガラス繊維、アルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維、熱硬化性樹脂の微粒子)、導電性フィラー(例えば、カーボンブラック、カーボンファイバー、導電性酸化チタン、導電性酸化錫、導電性マイカ)、イオン性液体を例示することができる。これらを単独で、あるいは2種類以上組合せて用いることも可能である。
<基層の製造方法>
基層の製造方法は特に限定されず、各種樹脂に適した成形方法を用いて良い。例えば、押し出し成形、インフレーション成形、ブロー成形、遠心成形などが挙げられる。
下記実施例および比較例では、ブロー成形で基層を得た。
まず、二軸押出し機(商品名:TEX30α、日本製鋼所(株)社製)を用いて、下記樹脂材料を後述する配合にて熱熔融混練して熱可塑性樹脂組成物を調製した。熱熔融混練温度は260℃以上、280℃以下の範囲内となるように調整し、熱熔融混練時間はおよそ3〜5分とした。得られた熱可塑性樹脂組成物をペレット化し、温度140℃で6時間乾燥させた。次いで、射出成形装置(商品名:SE180D、住友重機械工業(株)製)に、乾燥させたペレット状の熱可塑性樹脂組成物を投入した。そして、シリンダ設定温度を295℃として、温度が30℃に温調された金型内に射出成形してプリフォームを作成した。得られたプリフォームは、外径が20mm、内径が18mm、長さが150mmの試験管形状を有している。
・樹脂材料
PEN:ポリエチレンテレフタレート(商品名:TR−8550、帝人化成(株)社製)
PEEA:ポリエーテルエステルアミド(商品名:ペレスタットNC6321、三洋化成工業株式会社製)
(e)成分:パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩
CB1:カーボンブラック(商品名:MA−100、三菱化学(株)社製)
次に、上記のプリフォームを図2に示した二軸延伸装置(延伸ブロー成形機)を用いて二軸延伸する。二軸延伸前に、プリフォーム104の外壁および内壁を加熱するための非接触型のヒータ(不図示)を備えた加熱装置107内にプリフォーム104を配置し、加熱ヒータで、プリフォームの外表面温度が120℃となるように加熱した。
次いで、加熱したプリフォーム104を、金型温度を30℃に保ったブロー金型108内に配置し、延伸棒109を用いて軸方向に延伸した。同時に、温度23℃に温調されたエアー114をブローエアー注入部分110からプリフォーム内に導入してプリフォーム104を径方向に延伸した。こうして、ボトル状成形物112を得た。
次いで、得られたボトル状成形物112の胴部を切断してシームレスな導電性ベルトの基層を得た。この導電性ベルトの基層の厚さは70μmであった。基層の表面抵抗率は1.0×1011Ω/□であった。
<<表面層の形成方法>>
表面層の製造方法は上記塗布方法の項で述べたように特に限定されないが、下記実施例および比較例では、ディップコートを用いた。
上記ブロー成形で得た基層を円筒状の型の外周にはめ込み、端部をシールしたうえで、硬化性組成物で満たした容器に型ごと浸漬し、硬化性組成物の液面と基層の相対速度が一定になるように引き上げることで、基層表面に硬化性組成物の塗膜を形成した。求められる膜厚に応じて、引き上げ速度(硬化性組成物の液面と基層の相対速度)と硬化性組成物の溶剤比等を調整する。
下記実施例および比較例では、引き上げ速度を10〜50mm/秒とし、表面層の膜厚が3μm程度になるように調整した。硬化性組成物は後に述べる組成で行った。塗膜の形成後、23℃環境、排気下で1分間乾燥させた。乾燥温度、乾燥時間は溶剤種、溶剤比、膜厚等から適宜調整する。その後、塗膜にUV照射機(商品名:UE06/81−3、アイグラフィック(株)製)を用い、積算光量が600mJ/cmになるまで紫外線を照射し、塗膜を硬化させた。得られた表面層の厚さは断面を電子顕微鏡で観察した結果、3μmであった。
<<<3層ベルト>>>
<<基層>>
3層ベルトに用いる基層について述べる。
(f)樹脂組成物;
基層の形成に用いられる樹脂組成物としては、特に限定されなく、各種樹脂が用いられる。具体例としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PLLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、フッ素樹脂(PVdF等)等の樹脂、およびそのブレンド樹脂も使用に好適である。
樹脂組成物を構成する他の成分としては、イオン導電剤(例えば、高分子イオン系導電剤、界面活性剤)、導電性高分子、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール系、リン、硫黄系)、紫外線吸収剤、有機顔料、無機顔料、pH調整剤、架橋剤、相溶化剤、離型剤(例えば、シリコーン系、フッ素系)、架橋剤、カップリング剤、滑剤、絶縁性フィラー(例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、マイカ、クレー、カオリン、ハイドロタルサイト、シリカ、アルミナ、フェライト、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、ガラス粉、石英粉末、ガラス繊維、アルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維、熱硬化性樹脂の微粒子)、導電性フィラー(例えば、カーボンブラック、カーボンファイバー、導電性酸化チタン、導電性酸化錫、導電性マイカ)、イオン性液体を例示することができる。これらを単独で、あるいは2種類以上組合せて用いることも可能である。
<基層の製造方法>
基層の製造方法は特に限定されず、各種樹脂に適した成形方法を用いて良い。例えば、押し出し成形、インフレーション成形、ブロー成形、遠心成形などが挙げられる。
下記実施例および比較例では、押し出し成形で基層を得た。
まず、二軸押出し機(商品名:TEX30α、日本製鋼所(株)社製)を用いて、下記樹脂材料を後述する配合にて熱熔融混練して熱可塑性樹脂組成物を調製した。熱熔融混練温度は350℃以上、380℃以下の範囲内となるように調整した。得られた熱可塑性樹脂組成物をペレット化した。
次いで、設定温度を380℃とした一軸スクリュー押出機(商品名:GT40、(株)プラスチック工学研究所製)に、ペレット状の熱可塑性樹脂組成物を投入し、環状ダイスより溶融押出し、切断してシームレスな導電性ベルトの基層を得た。この導電性ベルトの基層の厚さは70μmであった。基層の表面抵抗率は5.0×1011Ω/□であった。
・樹脂材料
PEEK:ポリエーテルエーテルケトン(商品名:ビクトレックスPEEK381G、Victrex社製)
CB2:アセチレンブラック(商品名:デンカブラック、電気化学工業株式会社製)
<<弾性層>>
3層ベルトに用いる弾性層について述べる。
<弾性層の構成成分>
3層ベルトに用いる弾性層の構成成分を下記に挙げる。
(e)パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩;
本発明では、アルカリ金属塩を弾性層に含有させ、硬化性組成物を塗布させて乾燥中の硬化性組成物側にアルカリ金属塩を移行させることが好ましい。そのため、硬化性組成物中の有機溶媒、特に上記(d)成分としての2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンに可溶で、アルカリ金属イオンを含む物質としてパーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩及びパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも一方を弾性層に含有させることが好ましい。
パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩及びパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩の具体例としては、上記したように、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム(ノナフルオロブタンスルホン酸カリウム;CSOK)、カリウムN,N−ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド(CSONK)を挙げることができる。
(g)ゴム組成物
弾性層の形成に用いられるゴム組成物としては、(e)成分を含有可能で、(e)成分の硬化性組成物側への移行が可能であれば、特に限定されなく、各種ゴム組成物が用いられる。具体例としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。このようなゴムは、単独で用いてよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。中でも、弾性層には、適度に低硬度であり十分な変形回復力を持たせることが重要であるため、液状シリコーンゴムを用いることが好ましい。特に加工性が良好で寸法精度の安定性が高く、硬化反応時に反応副生成物が発生しないなどの生産性に優れる理由から、付加反応架橋型液状シリコーンゴムを用いることが、より好ましい。
弾性層には、所望の性能が得られる範囲内になるように、非導電性充填材、可塑剤、導電性充填剤、などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。非導電性充填剤としては、例えば、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウムなどが挙げられる。可塑剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンオイル、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体などが挙げられる。導電性充填剤としてはカーボンブラック、グラファイト及び導電性金属酸化物等の電子伝導機構を有する導電剤及びアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩等のイオン伝導機構を有する導電剤が挙げられる。
<弾性層の製造方法>
弾性層の製造方法は特に限定されず、各種樹脂に適した成形方法を用いて良い。例えば、注型成形、リングコート成形などが挙げられる。
下記実施例および比較例では、注型成形で基層を得た。
シリコーンゴムの材料配合を以下に示す。シリコーンベースポリマー(分子量Mw=100000、東レダウコーニング社製)、カーボン(電気化学工業製デンカブラック)、(e)成分を後述する配合比でプラネタリーミキサーを用い、30分間混合脱泡し、シリコーンゴムベース材料を得る。成形の際には、下記A液とB液を質量基準で1/1で混合して用いる。シリコーンゴムベース材料100質量部に対して、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含有量3質量%)0.02質量部を加え、混合したものをA液とする。シリコーンゴムベース材料100質量部に対して、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(粘度10cps、SiH含有量1質量%、東レダウコーニング社製)1.5質量部を加え、混合したものをB液とする。
前述で得られた基層を円筒状の保持型にセットした上に、クリアランス300μmとした円筒状の注型型を被せ、シリコーンゴムを注入した。次に、オーブンで200℃30分間の一次硬化を行い、注型型を外し、さらに200℃4時間の二次硬化を行った。これにより、基層の上におよそ300μmのシリコーンゴムからなる弾性層が形成された。
<<表面層の形成方法>>
表面層の製造方法は上記塗布方法の項で述べたように特に限定されないが、下記実施例および比較例では、ディップコートを用いた。
上記ブロー成形で得た基層/弾性層を円筒状の型の外周にはめ込み、端部をシールしたうえで、硬化性組成物で満たした容器に型ごと浸漬し、硬化性組成物の液面と基層の相対速度が一定になるように引き上げることで、基層表面に硬化性組成物の塗膜を形成した。求められる膜厚に応じて、引き上げ速度(硬化性組成物の液面と基層の相対速度)と硬化性組成物の溶剤比等を調整する。
下記実施例および比較例では、引き上げ速度を10〜50mm/秒とし、表面層の膜厚が3μm程度になるように調整した。硬化性組成物は後に述べる組成で行った。塗膜の形成後、23℃環境、排気下で1分間乾燥させた。乾燥温度、乾燥時間は溶剤種、溶剤比、膜厚等から適宜調整する。その後、塗膜にUV照射機(商品名:UE06/81−3、アイグラフィック(株)製)を用い、積算光量が600mJ/cmになるまで紫外線を照射し、塗膜を硬化させた。得られた表面層の厚さは断面を電子顕微鏡で観察した結果、3μmであった。
<<電子写真装置>>
本発明に係る電子写真装置について説明する。図3はフルカラー電子写真装置の断面図である。図3中、中間転写ベルト5として本発明に係る円筒状の電子写真用シームレスベルトを使用している。
電子写真感光体1は第1の画像担持体として繰り返し使用されるドラム形状の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」と記す)であり、矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。次いで露光手段による画像露光3を感光ドラムが受けることにより、目的のカラー画像の第1色成分像(例えば、イエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。なお、前記露光手段としては、カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等が挙げられる。
次いで、その感光ドラム上の静電潜像が第1の現像器(イエロー色現像器41)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。このとき、第2〜第4の現像器(マゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色現像器44)の各現像器は作動がオフになっていて感光ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。電子写真用ベルト5は矢印方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光ドラム1上のイエロートナー画像は、感光ドラム1と中間転写ベルト5とのニップ部を通過時に、電源30から一次転写対向ローラ6を経て電子写真用ベルト5に印加される1次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写ベルト5の外周面に転写される(1次転写)。電子写真用ベルト5に第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリーニング装置13により清掃される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次電子写真用(中間転写)ベルト5上に重ね合わせて転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。二次転写ローラ7は、駆動ローラ8に対応し平行に軸受させて電子写真用ベルト5の下面部に離間可能な状態に配設されている。
感光ドラム1から電子写真用ベルト5への第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程の際に、二次転写ローラ7は電子写真用ベルト5から離間することも可能である。電子写真用ベルト5上に転写された合成カラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、次のように行われる。
まず、二次転写ローラ7が電子写真用ベルト5に当接されると共に、給紙ローラ11から転写材ガイド10を通って、電子写真用ベルト5と二次転写ローラ7との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送される。そして、2次転写バイアスが電源31から二次転写ローラ7に印加される。この2次転写バイアスにより電子写真用(中間転写)ベルト5から第2の画像担持体である転写材Pへ合成カラートナー画像が転写(2次転写)される。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着器15へ導入され加熱定着される。転写材Pへの画像転写終了後、電子写真用ベルト5にはクリーニング装置の中間転写ベルトクリーニングローラ9が当接され、感光ドラム1とは逆極性のバイアスを印加される。これにより、転写材Pに転写されずに電子写真用ベルト5上に残留しているトナー(転写残トナー)に感光ドラム1と逆極性の電荷が付与される。33はバイアス電源である。前記転写残トナーは、感光ドラム1とのニップ部およびその近傍において感光ドラム1に静電的に転写されることにより、電子写真用ベルト5がクリーニングされる。
<<評価方法>>
<粗さ 十点平均粗さRzjis>
表面層の十点平均粗さRzjisは、JIS B 0601(1994年)に従って測定できる。(株)小坂研究所製の表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用いて測定した。測定条件は、走査距離1.0mm、カットオフ値0.08mm、プローブ走査速度0.05mm/秒とした。
<他部材との密着性>
フルカラー電子写真装置(商品名:LBP−5200、キヤノン(株)製)の感光ドラムとの密着性を、図4のような治具を用いて測定した。モーターとトルク計を付属した駆動ローラb1、従動ローラb4、電子写真用ベルトb3に張力を掛けるテンションローラb6によって、電子写真用ベルトb3を張架する。感光ドラムb2と、バックアップローラb5には、それぞれLBP−5200の感光ドラムと転写ローラを用いる。
感光ドラムを接触させていない状態で電子写真用ベルトを180mm/秒で回転させ、そのときのトルク値を測定する。この値を「Tq1」とする。
次に、電子写真用ベルトを180mm/秒で回転させながら、感光ドラムを700gfで接触させたときのトルクの最大値を測定する。この値を「Tq2」とする。そして、「Tq2」と「Tq1」との差分を電子写真用ベルトと感光ドラムの密着性を評価する指標とした。そして、当該差分が、0.2Nm以上の場合、評価ランク「B」とし、当該差分が、0.2Nm未満の場合、評価ランク「A」とした。
密着性の評価は、初期および耐久後で行った。初期の密着性評価は電子写真用ベルトの新品を用いた。耐久後の密着性評価は、上記のフルカラー電子写真装置で、5万枚の電子写真画像の形成を行った後に測定した。
また、電子写真用ベルトと感光ドラムを接触させる際、感光ドラムは回転させずに固定して行い、感光ドラムの接触面は必ず新品の状態にする。
<特異点(ブツ)>
得られた電子写真用ベルトを、目視で特異点(ブツ)の位置を特定した上で、顕微鏡で観察し、表面層に存在する20μm以上の特異点(ブツ)をカウントした。
<平均一次粒子径>
本発明において、表面層中の無機酸化物粒子及び導電性金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、下記の方法により求めたものである。
すなわち、電子写真用ベルトの表面層からミクロトーム等で切り出したサンプルを透過型電子顕微鏡(Transmission Electronmicroscopy:TEM)を用いて、表面層の厚み方向の断面写真を撮影する。また、EDX法(エネルギー分散型X線分光法)によって元素分析を行い、TEMによる写真中のヘテロ凝集体を構成している無機酸化物粒子及び導電性金属酸化物粒子を峻別する。
次いで、上記の写真から、ヘテロ凝集体を構成している無機酸化物粒子の投影像の最大長さ及び最短長さの和を2で除した値を当該無機酸化物粒子の一次粒子径とする。この操作をヘテロ凝集体を構成している無機酸化物粒子の100個について行い、得られた一次粒子径の算術平均値を無機酸化物粒子の平均一次粒子径とする。
ヘテロ凝集体を構成している導電性金属酸化物粒子についても同様にして、ヘテロ凝集体を構成している100個の導電性金属酸化物粒子の各々の一次粒子径を求め、それらの算術平均値を導電性金属酸化物粒子の平均一次粒子径とする。
以下に実施例および比較例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
表1に基層および弾性層を構成する材料の配合比を示す。表2に表面層を形成するための硬化性組成物を構成する材料の配合比を示す。表3及び表4に実施例および比較例で使用した基層、弾性層および硬化性組成物との組合せ、並びにそれらの評価結果を示す。
Figure 2014146024
*1 三菱マテリアル電子化成(株)製 「KFBS」;パーフルオロブタンスルホン酸カリウム
*2 三菱マテリアル電子化成(株)製 「LFBS」;パーフルオロブタンスルホン酸リチウム
*3 三菱マテリアル電子化成(株)製 ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドカリウム塩
*4 三菱マテリアル電子化成(株)製 ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドカリウム塩
*5 三菱化学(株)製 「MA−100」
*6 電気化学工業(株)製 「デンカブラック」
Figure 2014146024
*1−1 日産化学(株)製 「スノーテックス MEK−ST」;シリカ粒子スラリー(シリカ粒子成分として30質量%)、
*1−2 シーアイ化成(株)製 「ナノテックスラリー」;チタニア粒子スラリー(チタニア粒子成分として15質量%)、
*1−3 シーアイ化成(株)製 「ナノテックスラリー」;酸化イットリウム粒子スラリー(酸化イットリウム粒子成分として10質量%)、
*2−1 日産化学(株)製 「セルナックス CX−Z400K」;アンチモン酸亜鉛粒子スラリー(アンチモン酸亜鉛粒子成分として40質量%)、
*2−2 シーアイ化成(株)製 「GZOMIBK−E12」;ガリウムドープ酸化亜鉛粒子スラリー(ガリウムドープ酸化亜鉛粒子成分として25質量%)、
*2−3 三菱マテリアル電子化成(株)製 「ATO(T−1)」;アンチモンドープ酸化すず粒子スラリー(アンチモンドープ酸化すず粒子成分として20質量%)、
*3 東亞合成(株)製 「アロニックス M−402」;ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート、
*4 東亞合成(株)製 「アロニックス M−305」;ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート、
*5 三菱マテリアル電子化成(株)製 「KFBS」;パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、
*6 BASF社製 「イルガキュア907」、
*7 ビックケミー社製 「BYK−Silclean 3700」、
*8 日本触媒社製 「エポスターS12」;粒子径1〜2μm。
Figure 2014146024
Figure 2014146024
[実施例1〜9]
実施例1〜9に係る電子写真用ベルトは、基層中の(e)成分、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の存在により前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集により、表面粗さRzjisが、0.3〜0.7μmの範囲内で粗面化されていた。
また、他部材との密着性は、初期、耐久後ともに低く、特異点(ブツ)の数も少なかった。
ヘテロ凝集体を構成している無機酸化物粒子及び導電性金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、上記表3に示した通りであった。
[実施例10]
実施例10に係る電子写真用ベルトは、基層中の(e)成分、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の存在により前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集により、表面粗さRzjisが、0.65μmに粗面化されていた。
また、他部材との密着性は、初期、耐久後ともに低く、特異点(ブツ)の数も少なかった。
ヘテロ凝集体を構成している無機酸化物(シリカ)粒子及び導電性金属酸化物(アンチモン酸亜鉛)粒子の平均一次粒子径は、上記表3に示した通りであった。
本実施例においては、硬化性組成物8に補助的に(e)成分を添加したことにより、実施例1よりも表面層の粗さが増加していた。
[実施例11]
実施例11に係る電子写真用ベルトは、基層中の(e)成分、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の存在により前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集により、表面粗さRzjisが、0.30μmに粗面化されていた。
また、他部材との密着性は、初期、耐久後ともに低く、特異点(ブツ)の数も少なかった。
ヘテロ凝集体を構成している無機酸化物(シリカ)粒子及び導電性金属酸化物(アンチモン酸亜鉛)粒子の平均一次粒子径は、上記表3に示した通りであった。
本実施例においては、実施例1〜10よりも、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の添加量を減らしており、表面層の粗さがRzjis=0.3μmとなっている。
[実施例12]
実施例12に係る電子写真用ベルトは、基層中の(e)成分、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の存在により前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集により、表面層の粗さRzjisが、0.70μmに粗面化されていた。
また、他部材との密着性は、初期、耐久後ともに低く、特異点(ブツ)の数も少なかった。
ヘテロ凝集体を構成している無機酸化物(シリカ)粒子及び導電性金属酸化物(アンチモン酸亜鉛)粒子の平均一次粒子径は、上記表3に記載した通りであった。
本実施例では、実施例1〜10よりも、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の添加量を増やしており、表面層の粗さがRzjis=0.7μmとなっている。
[実施例13]
実施例13に係る電子写真用ベルトは、弾性層中の(e)成分、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分の存在により前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集により、表面粗さRzjisが、0.41μmに粗面化されていた。
また、他部材との密着性は、初期、耐久後ともに低く、特異点(ブツ)の数も少なかった。
ヘテロ凝集体を構成している無機酸化物粒子及び導電性金属酸化物粒子の平均一次粒子径は、上記表3に示した通りであった。
[比較例1]
基層中の(e)成分が存在しないため、表面層の形成過程において、前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集が生じなかった。そのため、本比較例に係る電子写真用ベルトの表面には、所定の粗さが形成されなかった。その結果、本比較例に係る電子写真用ベルトは、他の部材との密着性が高いものとなっていた。
[比較例2]
表面層形成用の硬化性組成物中に、(a)成分を含有させなかったため、表面層の形成過程において、前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集が生じなかった。そのため、本比較例に係る電子写真用ベルトの表面には、所定の粗さが形成されなかった。その結果、本比較例に係る電子写真用ベルトは、他の部材との耐久後の密着性が、高いものとなっていた。
[比較例3]
表面層形成用の硬化性組成物中に(b)成分を含有させなかったため、表面層の形成過程において、前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集が生じなかった。そのため、本比較例に係る電子写真用ベルトの表面には、所定の粗さが形成されなかった。その結果、本比較例に係る電子写真用ベルトは、他の部材との初期及び耐久後の密着性が高いものとなっていた。
比較例1〜3の結果より、基層中の(e)成分、硬化性組成物中の(a)成分、(b)成分のどれか一つが欠けると、前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集が起きないため、表面層の粗さが形成されないことがわかる。上記実施例のように、3成分が揃って初めて前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集が起き、表面層の粗さが形成される。
[比較例4]
本比較例に係る電子写真用ベルトは、硬化性組成物中に粒子径1〜2μmの有機樹脂微粒子を添加したため、表面に所定の粗さが形成されていた。そのため、本比較例に係る電子写真用ベルトの他部材との密着性は、初期、耐久後ともに低かった。
しかしながら、粒子径の大きい粒子を用いて表面を粗面化させたため、特異点(ブツ)の数が多く、本比較例に係る電子写真用ベルトを組み込んだ画像形成装置を用いて形成した電子写真画像には点状の画像欠陥が多数発生した。
[比較例5]
弾性層中の(e)成分が存在しないため、表面層の形成過程において、前述したメカニズムによる著しいヘテロ凝集が生じなかった。そのため、本比較例に係る電子写真用ベルトの表面には、所定の粗さが形成されなかった。その結果、本比較例に係る電子写真用ベルトは、他の部材との密着性が高いものとなっていた。
なお、動的光散乱法で測定した硬化性組成物中の粒子径はシリカ粒子で10〜20nmの範囲にあり、また、アンチモン酸亜鉛粒子で110〜140nmであった。測定は大塚電子社製「FPIR−1000」によって行った。
a1 基層
a2 表面層
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 画像露光
5 中間転写ベルト
6 一次転写対向ローラ
7 二次転写ローラ
8 駆動ローラ
9 中間転写ベルトクリーニングローラ
10 転写材ガイド
11 給紙ローラ
13 クリーニング装置
15 定着器
30、31、33 電源
104 プリフォーム
107 加熱装置
108 ブロー金型
109 延伸棒
110 ブローエアー注入部分
112 ボトル状成形物
114 エアー
b1 駆動ローラ
b2 感光ドラム
b3 電子写真用ベルト
b4 従動ローラ
b5 バックアップローラ
b6 テンションローラ

Claims (6)

  1. 基層および該基層上に形成された表面層、または、基層、該基層上に形成された弾性層および該弾性層上に形成された表面層を有しており、
    該表面層が、
    平均一次粒子径が10〜30nmである無機酸化物粒子と、
    平均一次粒子径5〜40nmである、該無機酸化物粒子とは異なる導電性金属酸化物粒子とを含むヘテロ凝集体を含有し、かつ、
    該表面層の表面の十点平均粗さRzjisが0.3μm≦Rzjis≦0.7μmであることを特徴とする電子写真用ベルト。
  2. 前記無機酸化物粒子がシリカ粒子で、前記導電性金属酸化物粒子がアンチモン酸亜鉛粒子である請求項1に記載の電子写真用ベルト。
  3. 前記表面層が、前記ヘテロ凝集体に由来する凸部をその表面に有する請求項1または2に記載の電子写真用ベルト。
  4. 前記表面層中にアルカリ金属イオンを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用ベルト。
  5. 基層および該基層上に形成された表面層、または、基層、該基層上に形成された弾性層および該弾性層上に形成された表面層を有している電子写真用ベルトの製造方法であって、
    下記(a)〜(d)成分を含む硬化性組成物を、下記(e)成分を含む基層または弾性層上に塗布し、硬化させて該表面層を形成する工程を有することを特徴とする電子写真用ベルトの製造方法:
    (a)アルキル基修飾した平均一次粒子径10〜30nmの無機酸化物粒子、
    (b)アルキルアミン処理した平均一次粒子径5〜40nmの導電性金属酸化物粒子、
    (c)アクリルモノマー、
    (d)2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノン、
    (e)パーフルオロアルキルスルホン酸アルカリ金属塩またはパーフルオロアルキルスルホンイミドアルカリ金属塩。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして具備していることを特徴とする電子写真装置。
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