JP2022061483A - 電子写真用部材及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れた表面を具備し、かつ、トナーの帯電量を上げ、均一で高い転写効率を得ることのできる電子写真用部材を提供すること。【解決手段】当該電子写真用部材は、アクリル樹脂およびメタクリル樹脂の少なくとも一方の樹脂を含む表面層を備えた電子写真用部材であって、該表面層は、正帯電性の電荷制御剤を更に含み、該表面層の表面に、該電荷制御剤に起因する、高さが15μmを超える凸部を有しないことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本開示は、複写機やプリンターの如き電子写真画像形成装置において中間転写ベルトとして用い得る電子写真用部材に関する。また、本開示は電子写真画像形成装置に関する。
中間転写体の如き、表面にトナーを担持する電子写真用部材の耐摩耗性の向上を図るために、トナー担持面を構成する表面層にアクリル樹脂を含有させることが特許文献1に開示されている。
一方、近年、電子写真画像形成装置として、より高品位な画像を出力するために、より高い転写効率が得られる電子写真用部材が求められている。転写効率を左右する要因の一つとして、トナーの帯電量がある。すなわち、電子写真用部材上に転写されたトナーの帯電量を低下させないことが高い転写効率を維持するうえでは重要である。
特許文献2には、導電剤の偏在に起因するシームレスベルトの抵抗ムラを抑制するために導電剤としてニグロシン染料を含有した表面層を形成したシームレスベルトが開示されている。特許文献2において、表面層は主にシリコーン系材料で形成されている。
特許文献3には電離放射線硬化型アクリル系化合物と、油溶性染料を含有した表面層を有する画像形成装置用転写ベルトが開示されている。この転写ベルトは割れを発生させないために表面層を薄くしても、光学センサーからの光を転写ベルト表面で反射させ、その反射光が干渉しないため、反射光の強度のばらつきが小さいとされている。
特開2007-316371号公報 特開2016-133791号公報 特開2018-106036号公報
そこで本発明者らは、電子写真用ベルトの表面層中に、負帯電性トナーに対して負電荷を供給し得る荷電制御剤を添加することを検討した。ここで、特許文献3の段落[0007]において導電剤としてのニグロシン染料は表面層中において凝集が起こり難いことが記載されている。本発明者らは、ニグロシン染料は負帯電性トナーに対して負電荷を供給し得る荷電制御剤として機能するとの知見を得ていた。そこで、本発明者らは、電子写真用部材の、アクリル樹脂を含む表面層中にニグロシン染料を含有させることを試みた。その結果、アクリル樹脂を含む表面層形成用の塗料中にニグロシン染料を十分に分散させることができないこと、そして、かかる塗料によって形成された表面層のトナー担持面(外表面)には、ニグロシン染料の凝集体に起因する凸部が形成される場合がある、といった新たな課題を見出すに至った。なお、中間転写ベルトのトナー担持面の凸部は、転写効率の低下を招来する場合がある。
本開示の一態様は、高い耐久性と優れた転写効率とを兼ね備えた電子写真用部材の提供に向けたものである。本開示の他の態様は、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本開示の一形態によれば、基層と、該基層上のアクリル樹脂およびメタクリル樹脂の少なくとも一方の樹脂を含む表面層を備えた電子写真用部材であって、該表面層は、正帯電性の電荷制御剤を更に含み、該表面層の表面に、該電荷制御剤に起因する、高さが15μmを超える凸部を有しない電子写真用部材が提供される。また、本開示の別の形態によれば、該電子写真用部材を具備する電子写真画像形成装置が提供される。
本開示の一態様によれば、耐摩耗性に優れた表面を具備し、かつ、トナーの帯電量を上
げ、均一で高い転写効率を得ることのできる電子写真用部材を得ることができる。
本開示の一態様に係る電子写真用部材の概略断面図である。 本開示の一態様に係る電子写真用部材の製造に用い得る延伸ブロー成形機の概略図である。 本開示の一態様に係る電子写真画像形成装置の概略図である。
本発明者らは、中間転写体とトナーが接触することにより、それらの帯電特性の差異から、接触帯電(または摩擦帯電)により、トナーの帯電量が変化する現象に注目した。中間転写体の帯電特性を、より正に帯電しやすい特性、すなわち、帯電列においてプラス側に持っていくことで、中間転写体にネガ帯電性のトナーが担持されたときに、当該トナーの負電荷の量が高められるとの知見を得た。そこで、中間転写体の表面層に正帯電性の電荷制御剤を含有させて、当該表面層にネガ帯電性のトナーの帯電量を高めることを検討した。その結果、ネガ帯電性のトナーの帯電量を高められることを確認した。しかしながら、表面層の表面に、高さ15μm超の、電荷制御剤に起因する凸部(以降、「凸状の欠陥」ともいう)が発生する場合があった。中間転写体のトナー担持面(以降、「外表面」ともいう)に凸状の欠陥が存在する場合、当該凸状の欠陥の部分において、感光体からのトナー像の1次転写工程や、中間転写体から紙等へのトナー像の2次転写工程において、転写不良が発生し、電子写真画像上に白い点状の抜けが発生することがある。
このような凸状の欠陥は、アクリル系樹脂のモノマーと電荷制御剤との相溶性が悪く、凝集体が発生することが原因と考えられた。そこで、さらなる検討を行い、正帯電の電荷制御剤と樹脂モノマーとの相溶化を図る相溶化剤を更に添加することで、表面に電荷制御剤由来の高さが15μmを超える凸状の欠陥を有しない電子写真用部材を得るに至った。特に、電荷制御剤としてニグロシンを用いる場合に、相溶化剤としてアルキルベンゼンスルホン酸、もしくはその塩を組み合わせることで、相乗的な効果により優れた帯電特性と高い表面性をあわせ持つ電子写真用部材が提供できる。
本開示の一態様に係る電子写真用部材について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本開示に係る電子写真用部材の一態様に係るエンドレスベルト形状の中間転写体(以降、「中間転写ベルト」ともいう)の層構成を示す概略断面図である。該中間転写体は、基層a1および該基層上の、アクリル樹脂およびメタクリル樹脂の少なくとも一方を含む表面層a2を有する。
<<表面層形成用塗料>>
表面層は、例えば、基層a1の表面に、表面層形成用の塗料の塗膜を形成し、硬化させることによって形成することができる。
<表面層形成用塗料の構成成分>
表面層を形成するための表面層形成用塗料は、アクリル樹脂またはメタクリル樹脂の少なくとも一方の樹脂(以下単に樹脂という)のモノマー及びオリゴマーの少なくとも一方と、正帯電性の電荷制御剤とを含む。また、本開示における表面層に要求される特性を満たす範囲で、必要に応じて、導電剤、溶剤、ラジカル重合開始剤、およびその他の成分を含むことができる。以下各構成成分について説明する。
モノマー/オリゴマー:
樹脂のモノマーとしては、表面層の表面に対して優れた耐摺擦性、耐摩耗性を与え得る多官能(メタ)アクリルモノマーを好ましく用いることができる。なお、(メタ)アクリルモノマーは、アクリルモノマーまたはメタクリルモノマーを意味する。多官能(メタ)アクリルモノマーの具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートは、表面層により優れた耐摩耗性を付与し得ることから好ましいモノマーである。
また、上記のモノマー群から選ばれる少なくとも2つを組み合わせて用いてもよい。
さらに、樹脂のオリゴマーとして、上記モノマーを重合させてなる、質量平均分子量が、500~40000程度のものを使用することができる。
正帯電性の電荷制御剤:
表面層に、ネガトナーの帯電量を高めるという特性を付与すると共に、上記したモノマーやオリゴマーとの相溶性に優れる正帯電性の電荷制御剤としては、例えば、ニグロシンが挙げられる。添加量は樹脂100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。少ないと効果が十分に得られない場合がある。また、樹脂100質量部に対して30質量部より多いと樹脂の特性を損ない、表面層(樹脂膜)としての強度が低下する場合がある。
相溶化剤:
正帯電性の電荷制御剤として添加するニグロシンと、モノマー、オリゴマーの相溶性を高めるための添加剤(相溶化剤という)として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、またはその塩が挙げられる。脂肪族部分の多いアクリル樹脂と、芳香族を含みアミン基を含むニグロシンを相溶化するために、脂肪族部分と芳香族を持ち、スルホン酸基を持つ構造が相溶化に適していると考えられる。アルキルベンゼンスルホン酸のアルキル基は炭素数が10~14のものが好ましい。塩のカチオン成分としては、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましい。
アルキルベンゼンスルホン酸の塩の具体例としては、例えば、式(1)で示される構造を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
Figure 2022061483000001
なお、式(1)において、jおよびkは各々独立に1以上の整数を示し、j+kは7以上、11以下である。より具体的には、例えば、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(c=10、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C=11)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C=12)、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C=13)、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C=14)が挙げられる。
添加量は、添加するニグロシンに合わせて、ニグロシンが多い場合はアルキルベンゼンスルホン酸も多くする。ニグロシンとアルキルベンゼンスルホン酸の比率は、樹脂やその他の添加剤の種類によって適宜調整することができる。ニグロシンの質量をA、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩の質量をBとすると、質量比A:Bが70:30~99:1程度あれば、サイズの小さい凸状の欠陥も十分低減することができる。アルキルベンゼンスルホン酸の比率がニグロシン:アルキルベンゼンスルホン酸=99:1よりも少なくなると相溶化の効果が十分得られない場合がある。また、樹脂に対して相溶化剤の添加量が多すぎると樹脂の特性を損ない、樹脂膜としての強度が低下する場合があるため、樹脂100質量部に対して30質量部以下であることが好ましい。
導電剤:
表面層に含有させてもよい導電剤は特に限定されないが、金属酸化物系、カーボン系、導電性高分子系の導電性粒子などが挙げられる。なお、導電性粒子とはマトリックスである樹脂と相溶せずに、マトリックス中で導電パスを形成する導電性の物質を意味する。粒子形状としては球状粒子が一般的であるが、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーなどのアスペクト比が高いものであっても、導電性粒子に含まれる。以下に具体例を列挙する。アンチモン酸亜鉛粒子、ガリウムドープ酸化亜鉛粒子、アンチモンドープ酸化すず粒子、インジウムドープ酸化すず粒子、リンドープ酸化すず粒子、アルミニウムドープ酸化亜鉛粒子、ニオブドープ酸化すず粒子、フッ素ドープ酸化すず粒子、ガリウムドープ酸化すず粒子、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー、ポリピロール、ポリチオフェンなど。また、これらの導電性粒子は1種を単独で、あるいは複数種を組み合わせて用いてもよい。
溶剤:
表面層形成用塗料を前記のモノマー、電荷制御剤を溶解し、また基層に塗布しやすい粘度に調整するため、通常、溶剤を添加する。溶剤としては、前記のアクリルモノマー、電荷制御剤を溶解することができれば特に限定されないが、特にケトン系の溶媒、例えば、アセトン、2-ブタノン、4-メチル-2-ペンタノン、シクロヘキサノンなどが好ましく、芳香族炭化水素類のベンゼン、トルエン、キシレン等、アルコール系の、ブタノール、オクタノール等、エステル類の酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等、もしくは、それらの混合溶媒が挙げられる。
ラジカル重合開始剤:
アクリル系のモノマーの重合はラジカル重合により行われる。そのためこの重合を開始させるラジカル重合開始剤(以下、重合開始剤という)を添加することが好ましい。重合開始剤としては、例えば、熱的に活性ラジカル種を発生させる化合物等(熱重合開始剤)、および放射線(光)照射により活性ラジカル種を発生させる化合物等(放射線(光)重合開始剤)を挙げることができる。放射線(光)重合開始剤を添加して、放射線(光)照射により重合せしめる方法がより好ましい。
放射線(光)重合開始剤としては、放射線(光)照射により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめるものであれば特に制限はなく、例えば、以下のようなものが挙げられる。
アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3-メチルアセトフェノン、4-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン、2-ベンジルー2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1,4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)等。
重合開始剤の配合量は、アクリル系のモノマー100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下配合することが好ましく、0.1質量部以上5質量部以下が、さらに好ましい。配合量が0.01質量部未満であると、硬化物としたときの硬度が不十分となることがあり、10質量部を超えると、硬化物としたときに内部(下層側)まで硬化しないことがある。
その他添加剤:
表面層形成用塗料には、必要に応じて、本開示の効果を阻害しない範囲でその他の成分を添加することができる。例えば、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、無機充填フィラー、顔料等を配合できる。
<表面層形成用塗料の調製方法>
表面層形成用塗料の調製方法は特に限定されないが、例えば、次のように調製することが好ましい。樹脂のモノマーやオリゴマー、正帯電性の電荷制御剤、相溶化剤、溶剤、重合開始剤、その他の成分を後述する配合にて攪拌機付きの容器に入れ、例えば常温で30分撹拌し、表面層形成用塗料を得る。温度や時間は適宜最適な範囲に設定される。
<塗布方法>
得られた表面層形成塗料を電子写真用部材の基層の表面に塗布する方法は、通常の塗布方法、例えばディップコート、スプレーコート、フローコート、シャワーコート、ロールコート、スピンコートなどを挙げることができる。
<硬化方法>
塗布された塗膜は、塗料中に含ませた重合開始剤の種類に応じて、熱、放射線によって硬化させることができる。放射線は、重合開始種(ラジカル)を発生させうるエネルギーを付与することができる活性放射線であれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線(UV)、可視光線、電子線(EB)などを包含するものである。なかでも、硬化感度および装置の入手容易性の観点から紫外線および電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。
<<基層>>
基層は、電子写真用部材の用途に合わせて適切な基層を選択して使用する。中間転写体、特に中間転写ベルトとして使用する場合、基層は、柔軟性と機械的強度をあわせ持つ樹脂材料から構成されることが好ましい。
基層に用いられる樹脂としては、特に限定されない。具体例としては、例えば、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PLLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、フッ素樹脂(PVdF等)が挙げられる。
基層中には、他の任意成分として、イオン導電剤(例えば、高分子イオン系導電剤、界面活性剤)、導電性高分子、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール系、リン、硫黄系)、紫外線吸収剤、有機顔料、無機顔料、pH調整剤、架橋剤、相溶化剤、離型剤(例えば、シリコーン系、フッ素系)、架橋剤、カップリング剤、滑剤、絶縁性フィラー(例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、マイカ、クレー、カオリン、ハイドロタルサイト、シリカ、アルミナ、フェライト、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、ガラス粉、石英粉末、ガラス繊維、アルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維、熱硬化性樹脂の微粒子)、導電性フィラー(例えば、カーボンブラック、カーボンファイバー、導電性酸化チタン、導電性酸化錫、導電性マイカ)、イオン性液体を含有させてもよい。
<基層の製造方法>
基層の製造方法は特に限定されず、各種樹脂に適した成形方法を用いることができる。例えば、エンドレスベルト形状の基層の成形方法としては、押し出し成形、インフレーション成形、ブロー成形、遠心成形などが挙げられる。このように形成した基層の表面に表面層を形成する場合、基層の内側に中子を嵌合し、その後前述のように、表面層用の塗工液を塗布し、硬化することで表面層が形成できる。 基層の厚みは、中間転写ベルトの柔軟性のより良い維持をさせるために、好ましくは、10~500μm、より好ましくは、30~150μmである。また、表面層の厚みは、中間転写ベルトの柔軟性のより良い維持、および、表面の耐摩耗性のより一層の向上を図る観点から、好ましくは、0.05~20μm、より好ましくは、0.1~5μmである。
なお、基層と表面層との間にさらに別の層があってもよい。別の層としては、基層と表面層との密着性を改善する密着層を挙げることができる。また、基層の表面にコロナ処理などの表面処理を施して、表面層との密着性を改善してもよい。
電子写真用部材の用途は、特に制限されるものではないが、例えば、トナー像を一時的に転写保持する中間転写体、転写材としての記録材を搬送する搬送転写ベルトなどに好適に用いられる。特に中間転写ベルトとして好適に使用することができる。また、電子写真用部材を中間転写ベルトとして用いる場合には、電子写真用部材の表面固有抵抗率が1×10Ω/□以上、1×1012Ω/□以下であることが好ましい。表面固有抵抗率が1×10Ω/□以上であれば、抵抗が低くなることを防ぎ、転写電界を容易に得ることができ、画像の抜けやガサツキが生じることを効果的に防止することができる。表面固有抵抗率が1×1012Ω/□以下であれば、転写電圧が高くなることをより有効に抑制することができ、電源の大型化やコストの増大を効果的に抑えることができる。
<電子写真画像形成装置>
以下に、本開示の一態様に係る電子写真用部材を中間転写ベルトとして用いた電子写真画像形成装置の例について説明する。この電子写真画像形成装置は、図3に示したように、複数色の電子写真ステーションを中間転写ベルトの回転方向に並べて配置した、所謂タンデム型の構成を有する。なお、以下の説明では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に関する構成の符号に、それぞれ、Y、M、C、kの添え字を付しているが、同様の構成については添え字を省略する場合もある。
図3において、感光ドラム(電子写真感光体、像担持体)1Y、1M、1C、1kの周囲には、帯電装置2Y、2M、2C、2k、露光装置3Y、3M、3C、3k、現像装置4Y、4M、4C、4k、中間転写ベルト(中間転写体)6が配置されている。感光ドラム1は、矢印Fの方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。帯電装置2は、感光ドラム1の周面を所定の極性、電位に帯電する(1次帯電)。露光装置3としてのレーザビームスキャナーは、不図示のイメージスキャナー、コンピュータ等の外部機器から入力される画像情報に対応してオン/オフ変調したレーザ光を出力して、感光ドラム1上の帯電処理面を走査露光する。この走査露光により感光ドラム1面上に目的の画像情報に応じた静電潜像が形成される。
現像装置4Y、4M、4C、4kは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(k)の各色成分のトナーを内包している。そして、画像情報に基づいて使用する現像装置4を選択し感光ドラム1面上に現像剤(トナー)が現像され、静電潜像がトナー像として可視化される。本実施形態では、このように静電潜像の露光部にトナーを付着させて現像する反転現像方式が用いられる。また、このような帯電装置、露光装置、現像装置により電子写真画像形成手段を構成している。
また、中間転写ベルト6は、無端状のベルト(エンドレスベルト)で、感光ドラム1の表面に当接されるよう配設され、複数の張架ローラ20、21、22に張架されている。そして、矢印Gの方向へ回動するようになっている。本実施形態では、張架ローラ20は中間転写ベルト6の張力を一定に制御するようにしたテンションローラ、張架ローラ22は中間転写ベルト6の駆動ローラ、張架ローラ21は2次転写用の対向ローラである。また、中間転写ベルト6を挟んで感光ドラム1と対向する1次転写位置には、それぞれ、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5kが配置されている。
感光ドラム1にそれぞれ形成された各色未定着トナー像は、1次転写ローラ5に不図示の定電圧源または定電流源によりトナーの帯電極性と逆極性の1次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト6上に順次静電的に1次転写される。そして、中間転写ベルト6上に4色の未定着トナー像が重ね合わされたフルカラー画像を得る。中間転写ベルト6は、このように感光ドラム1から転写されたトナー像を担持しつつ回転する。1次転写後の感光ドラム1の1回転毎に感光ドラム1表面は、クリーニング装置11で転写残トナーがクリーニングされ、繰り返し作像工程に入る。
また、記録媒体としての記録材7の搬送経路に面した中間転写ベルト6の2次転写位置には、中間転写ベルト6のトナー像担持面側に2次転写ローラ(2次転写手段)9を圧接配置している。また、2次転写位置の中間転写ベルト6の裏面側には、2次転写ローラ9の対向電極をなし、バイアスが印加される対向ローラ21が配設されている。中間転写ベルト6上のトナー像を記録材7に転写する際、対向ローラ21にはトナーと同極性のバイアスが転写バイアス印加手段28により、例えば-1000~-3000Vが印加されて-10~-50μAの電流が流れる。このときの転写電圧は転写電圧検知手段29により検知される。更に、2次転写位置の下流側には、2次転写後の中間転写ベルト6上に残留したトナーを除去するクリーニング装置(ベルトクリーナ)12が設けられている。
記録材7は搬送ガイド8を通過して矢印Hの方向に搬送され、2次転写位置に導入される。2次転写位置に導入された記録材7は、2次転写位置で挾持搬送され、その時に、2次転写ローラ9の対向ローラ21に2次転写バイアス印加手段28から所定の値に制御された定電圧バイアス(転写バイアス)が印加される。対向ローラ21にトナーと同極性の転写バイアスを印加することで転写部位において中間転写ベルト6上に重ね合わされた4色のフルカラー画像(トナー像)を記録材7へ一括転写し、記録材上にフルカラーの未定着トナー像を形成する。トナー画像の転写を受けた記録材7は不図示の定着器へ導入され加熱定着される。
以下に、実施例および比較例を示し、本開示を具体的に説明するが、本開示は、実施例に具現化された構成のみに限定されるものではない。
<<中間転写体の作製>>
<基層の作製>
基層をブロー成形で以下のように作製した。
まず、二軸押出し機(商品名:TEX30α、株式会社日本製鋼所製)を用いて、下記樹脂材料:
PET:ポリエチレンテレフタレート(商品名:TR-8550、帝人化成株式会社製);100質量部
PEEA:ポリエーテルエステルアミド(商品名:ペレスタットNC6321、三洋化成工業株式会社製);20質量部
過塩素酸リチウム(商品名:過塩素酸リチウム、日本カーリット株式会社製);2質量部
カーボン(商品名:MA-100、三菱ケミカル株式会社製);1質量部
を熱溶融混練して熱可塑性樹脂組成物を調製した。混練温度は260℃以上、280℃以下の範囲内となるように調整し、混練時間はおよそ3~5分とした。得られた熱可塑性樹脂組成物をペレット化し、温度140℃で6時間乾燥させた。次いで、射出成形装置(商品名:SE180D、住友重機械工業株式会社製)に、乾燥させたペレット状の熱可塑性樹脂組成物を投入した。そして、シリンダ設定温度を295℃として、温度が30℃に温調された金型内に射出成形してプリフォームを作製した。得られたプリフォームは、外径が20mm、内径が18mm、長さが150mmの試験管形状を有していた。
次に、上記のプリフォームを図2に示した二軸延伸装置(延伸ブロー成形機)を用いて二軸延伸する。二軸延伸前に、プリフォーム104の外壁および内壁を加熱するための非接触型のヒータ(不図示)を備えた加熱装置107内にプリフォーム104を配置し、加熱ヒータで、プリフォームの外表面温度が120℃となるように加熱した。
次いで、加熱したプリフォーム104を、金型温度を30℃に保ったブロー金型108内に配置し、延伸棒109を用いて軸方向に延伸した。同時に、温度23℃に温調されたエアー114をブローエアー注入部分110からプリフォーム内に導入してプリフォーム104を径方向に延伸した。こうして、ボトル状成形物112を得た。
次いで、得られたボトル状成形物112の胴部を切断してシームレスな導電性ベルトの基層を得た。この導電性ベルトの基層の厚さは70μmであった。基層の表面抵抗率は1.0×1011Ω/□であった。
<表面層の形成>
表面層の製造方法は上記塗布方法の項で述べたように特に限定されないが、下記実施例および比較例では、ディップコートを用いた。
上記ブロー成形で得た基層を円筒状の型(中子)の外周にはめ込み、端部をシールしたうえで、後述する表面層用塗工液で満たした容器に型ごと浸漬した。塗工液の液面と基層の相対速度が一定になるように引き上げることで、基層表面に塗工液の塗膜を形成した。
求められる膜厚に応じて、引き上げ速度(塗工液の液面と基層の相対速度)と塗工液の溶剤比等を調整した。
下記実施例および比較例では、引き上げ速度を10~50mm/秒とし、表面層の膜厚が3μm程度になるように調整した。塗工液(アクリル系樹脂組成物)は表1に示す組成で配合した。塗膜の形成後、23℃環境、排気下で1分間乾燥させた。乾燥温度、乾燥時間は溶剤種、溶剤比、膜厚等から適宜調整した。その後、塗膜にUV照射機(商品名:UE06/81-3、アイグラフィック株式会社製)を用い、積算光量が600mJ/cmになるまで紫外線を照射し、塗膜を硬化させた。得られた表面層の厚さは断面を電子顕微鏡で観察した結果、3μmであった。
<<評価方法>>
<ネガトナーの帯電量>
まず、0.5gのトナーを中間転写体表面に載せ、その上にシルボン紙をかぶせた。さらに、シルボン紙の上に、50mm角の断面を持つ500gの鉄製の重りを載せ200mmスライドさせる動作を20往復繰り返し、トナーを中間転写体と接触させることにより帯電させた。ネガトナーはHP LaserJet Pro 400 color Printer M451dw(HP社製)のマゼンタトナーを用いた。
次に、摩擦帯電させたトナーの帯電量をModel 212HS Q/mMETER(トレック社製)によって測定した。質量は電子天秤で測定し、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を算出した。
<凸状の欠陥>
得られた中間転写体表面の凸部(凸状の欠陥)を目視で位置を特定した上で、コンフォーカル顕微鏡(商品名:OPTELICS C130;レーザーテック社製)により形状を測定し、高さ15μmを越える凸部(凸状の欠陥)の個数を中間転写体1つ分あたり集計した。なお、コンフォーカル顕微鏡では10倍の対物レンズを用い、形状プロファイルのピークトップと平面部の高さの差を凸状の欠陥の高さとした。また、基層にある凸状の欠陥など、表面層における電荷制御剤以外が起因の凸状の欠陥に関しては、適宜、観察、分析によって判断し、本評価の個数からは除いた。
<画像評価>
HP COLOR LASERJET CP 3525dn(商品名、HP社製)に中間転写体を組み込み、黒ベタの画像を形成し、画像の抜け、均一性を確認した。紙はVitality(商品名、Xerox社製)を用いた。
[実施例1~9、比較例1~6]
表1に実施例、比較例で使用した表面層を形成するための表面層用塗工液を構成する材料の配合比を示す。この表1に示す材料および配合比にしたがって上記した方法により基層上に表面層を作製し、中間転写ベルトを作製した。
Figure 2022061483000002
なお、表1に示す各材料は下記を使用した
・アクリル樹脂
No.1:アロニックス M-305(商品名、東亞合成株式会社製)
No.2:カヤラッドDPHA(商品名、日本化薬株式会社製)
No.3:アロニックス M-313(商品名、東亞合成株式会社製)
・電荷制御剤
No.1:ニグロシン(ソルベントブラック7)(商品名、オリエント化学工業株式会社製)
No.2:TP-415 (商品名、保土ヶ谷化学工業株式会社製)
・相溶化剤
No.1:アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(※前記式(1)で示す構造を有し、J+k=10~13、富士フイルム和光純薬株式会社製)
No.2:ロジン変性樹脂 (荒川化学工業株式会社製)
・溶剤:2-ブタノン 特級 (キシダ化学株式会社製)
・光重合開始剤:オムニラッド907(商品名、IGM RESINS社製)
・導電剤:CX-410K(商品名、日産化学株式会社製)
・レベリング剤:BYK-UV3500(商品名、ビックケミー社製)
作製した実施例および比較例の中間転写体の評価を、上記した方法により評価した。表2に実施例および比較例の評価結果を示す。
Figure 2022061483000003
なお、画像評価の基準は以下の通りである。
ランクA:、黒ベタ画像に白抜けは認められず、また、濃度ムラも認められない。
ランクB:黒ベタ画像に白抜けは認められないが、濃度ムラが認められる。
ランクC:黒ベタ画像に多数の白抜けが認められる。
電荷制御剤No.1(ニグロシン)と、相溶化剤としてのアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとを共に含有してなる表面層を備えた実施例1~9に係る中間転写ベルトは、ネガトナーの帯電量が大きく、荷電制御剤に由来する、高さが15μmを超える凸状の欠陥は観察されなかった。そのため、画像の状態が良好であった。
比較例1~5に係る中間転写ベルトの表面には、荷電制御剤に由来する、高さが15μmを超える凸状の欠陥が認められた。また、これらの中間転写ベルトを用いて得られた黒ベタ画像には、白抜けが認められた。特に比較例2,4,5に示すように、荷電制御剤と相溶化剤が適切な組み合わせではない場合、荷電制御剤の良好な相溶化が達成されず、荷電制御剤に由来する、高さが15μmを超える凸状の欠陥の発生が抑制できず、画像評価も悪いことが確認された。比較例6に係る中間転写体は、当該凸状の欠陥はないものの、実施例に係る中間転写ベルトと比較して、ネガトナーへの十分な負電荷の付与ができなかった。その結果、トナーの転写性が十分でなく、黒ベタ画像に濃度ムラが発生した。
a1 基層
a2 表面層

Claims (7)

  1. 基層と、該基層上にアクリル樹脂およびメタクリル樹脂の少なくとも一方の樹脂を含む表面層を備えた電子写真用部材であって、該表面層は、正帯電性の荷電制御剤を更に含み、
    該表面層の表面に、該荷電制御剤に起因する、高さが15μmを超える凸部を有しないことを特徴とする電子写真用部材。
  2. 前記表面層が、前記荷電制御剤を前記樹脂のモノマーに相溶化する相溶化剤をさらに含む請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記荷電制御剤がニグロシンであり、前記相溶化剤がアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩である請求項2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記相溶化剤が下記式(1)で示される構造を有する化合物である請求項3に記載の電子写真用部材:
    Figure 2022061483000004
    (式(1)中、j及びkは各々独立に1以上の整数を示し、j+k=7~11である。)。
  5. 前記電子写真用部材がエンドレスベルト形状を有する請求項1~4のいずれか1項に記載の電子写真用部材。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の電子写真用部材を具備することを特徴とする電子写真画像形成装置。
  7. 電子写真感光体と、
    該電子写真感光体に形成された未定着のトナー像が1次転写される中間転写体と、
    該中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に2次転写させるための2次転写手段と、
    を備えている電子写真画像形成装置であって、該中間転写体が前記電子写真用部材である請求項6に記載の電子写真画像形成装置。
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