JP6494348B2 - 電子写真用転写部材及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
[式(2)中、pは0以上7以下の整数、qは2以上20以下の整数、R 3 は水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。]。
また、本発明によれば、基体と表面層とを有する電子写真用転写部材であって、
該表面層は、
水酸基を有するアクリル系樹脂と、
少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された、炭素数が1以上8以下のアルキル基と、下記式(1)で示される構成単位とを有するフッ素化合物と、
を有し、該フッ素化合物の重量平均分子量(Mw)が、400以上、1000以下である電子写真用転写部材が提供される:
[式(1)中、nは1以上3以下の整数を表す。]。
先ず、本発明の電子写真用転写部材における基体について説明する。基体の形態としては、代表的には、樹脂に導電剤を含有させた半導電性のフィルム若しくは円筒状のエンドレスベルト、及び、金属シャフトを芯金とする半導電性のローラ状物が挙げられる。樹脂は熱硬化性、熱可塑性いずれの樹脂を使用することも可能である。熱可塑性樹脂として、例えば、以下のものが挙げられる。ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸(PLLA)、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルニトリル、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、サーモトロピック液晶ポリマー、ポリアミド酸。また、熱硬化性樹脂として例えば、以下のものが挙げられる。熱硬化性ポリイミド、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、フッ素変性樹脂。これらは単一のものでも良く、ブレンド、アロイされた混合体として使用することもできる。
次に表面層について説明する。表面層は、特定の結着樹脂と特定のフッ素化合物を含有している。かかる表面層によれば、電子写真プロセスにおいて発生しうる放電劣化に起因するトナーの離型性の低下を抑制することができる。また、表面層からのフッ素化合物の過剰なブリードを抑制し得る。以下に詳細に説明する。
結着樹脂として、水酸基を有するアクリル系樹脂が挙げられる。これらの結着樹脂は、水酸基を有する(メタ)アクリレートをモノマーとして得られる重合体又は共重合体である。表面層の硬度制御を目的として、水酸基を有しない(メタ)アクリレートと共重合しても良い。
フッ素化合物は、少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された、炭素数が1以上8以下のアルキル基と、下記式(1)で示される構成単位とを有している。
以下に本発明に係る電子写真用転写部材の具体的な製造方法を、ベルト状の中間転写体を例にとり説明する。
本発明の電子写真用転写部材は電子写真装置の中間転写体として好適に使用することができる。
表面層の硬度は、微小押し込み硬さ試験機(商品名:ナノインデンターG200型;Agilent Technologies,Inc製)を用いて、バーコビッチ型圧子を使用して測定した。なお測定領域は表面層の最表面から厚み方向の10%から20%とし、この領域の平均硬度を算出した。
結着樹脂の原料化合物の水酸基価は、日本工業規格(JIS) K 0070(アセチル化法)を参考に酸価を求め、指示薬滴定法による水酸基価滴定分析を行い、下記計算式(1)より算出した。
水酸基価(mgKOH/g)=
{(V1−V0)×f1×0.5×56.11}/S1+酸価
上記計算式(1)において、
S1:採取試料の質量(g)
V0:空試験で要した0.5mol/L水酸化カリウムアルコール溶液の量(mL)
V1:本試験で要した0.5mol/L水酸化カリウムアルコール溶液の量(mL)
f1:0.5mol/L水酸化カリウムのアルコール溶液のファクター(1.005)
酸価(mgKOH/g)={(V3−V2)×f2×0.1×56.11}/S2
S2:採取試料の質量(g)
V2:空試験で要した0.1mol/L水酸化カリウムアルコール溶液の量(mL)
V3:本試験で要した0.1mol/L水酸化カリウムアルコール溶液の量(mL)
f2:0.1mol/L水酸化カリウムのアルコール溶液のファクター(1.006)である。
本発明に係るフッ素化合物1〜3の重量平均分子量(Mw)を、以下の条件で測定した。
GPC装置:「GPC ゲル浸透クロマトグラフ分析装置」(商品名:HLC−8220、東ソー社製)
カラム:ポリスチレンジェルカラム(商品名:Shodex GPC LF−804、昭和電工社製)×3本
検出器:示差屈折率検出器(商品名:RI−8020、東ソー社製)
なお、上記評価3に基づく、後述する各実施例に係る中間転写ベルトの表面層の形成に用いたフッ素化合物1〜3の重量平均分子量(Mw)を表2に示す。
実施例及び比較例に係る中間転写ベルトの各々について、X線光電子分光法(ESCA)を用いて、各中間転写ベルトを作製直後(以下、「初期時」ともいう)、及び各中間転写ベルトをブリードの発生しやすい高温高湿(温度40℃、相対湿度95%)の条件下に24時間放置後(以下、「加速試験後」ともいう)の、表面のフッ素化合物中のフッ素原子量を測定した。そして、下記の基準に従って、初期時及び加速試験との各中間転写ベルトの表面のフッ素原子量の変化(増大)が、5原子%以上であった場合を「ブリード発生有り」と評価した。
ランクA:ブリードの発生無し。
ランクC:ブリードの発生有り。
電子写真画像形成装置(商品名:Image RUNNER ADVANCE C5051、キヤノン社製)に備え付けられているポリイミド製の中間転写ベルトを取り外して、その代わりに下記実施例及び比較例の各々に係る中間転写ベルトを装着した。
実施例1〜8に係る中間転写ベルトNo.1〜8について、電子写真画像形成装置(商品名:Image RUNNER ADVANCE C5051、キヤノン社製)に備え付けられているポリイミド製の中間転写ベルトを取り外して、その代わりに下記実施例及び比較例の各々に係る中間転写ベルトを装着した。
ランクA:画像にムラが認められず良好。
ランクB:Aに準じて良好。
ランクC:画像にムラが認められる。
基体として、電子写真画像形成装置(商品名:Image RUNNER ADVANCE C5051、キヤノン社製)のポリイミド製中間転写ベルトを用いた。
実施例1において、混合分散液を調製する際に、表1〜2に示す種類の化合物及び含有量で調製したこと以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトNo.2〜8を得た。得られた中間転写ベルトNo.2〜8について、上記評価1、3〜4に供した。評価結果を表3〜4に示す。
実施例1に係る混合分散液の調製において、「ライトアクリレートDPE−6A」を、水酸基を有しないペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名:ライトアクリレートPE−4A、共栄社化学社製;水酸基価0mgKOH/g)に変更した以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトNo.9を得た。この中間転写ベルトNo.9を、上記評価1、3〜4に供した。評価結果を表3〜4に示す。
実施例1に係る混合分散液の調製において、変性フッ素化合物を、表2に示す、反応性官能基としてアクリル基を有するフッ素化合物4〜5に変えたこと以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトNo.10〜11を得た。これら中間転写ベルトNo.10〜11を、上記評価1、3〜4に供した。評価結果を表3〜4に示す。
上記評価4に供した、実施例1及び実施例3、並びに比較例1及び比較例2に係る中間転写ベルトNo.1、3、9及び10について、10,000枚の通紙試験後の、表面のトナー離型性の経時的な回復の程度を、ヘキサデカンに対する接触角(以下、「ヘキサデカン接触角」ともいう)により評価した。
2 表面層
Claims (12)
- R 3 が水素原子である請求項1に記載の電子写真用転写部材。
- 前記フッ素化合物の前記表面層中の含有量が、10質量%以上、40質量%以下である請求項1または2に記載の電子写真用転写部材。
- 前記フッ素化合物の前記表面層中の含有量が、20質量%以上、40質量%以下である請求項3に記載の電子写真用転写部材。
- 前記アクリル系樹脂を形成するモノマーの水酸基価(mgKOH/g)が10以上、120以下である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子写真用転写部材。
- 前記アクリル系樹脂を形成するモノマーの水酸基価(mgKOH/g)が30以上、100以下である請求項5に記載の電子写真用転写部材。
- 前記フッ素化合物の重量平均分子量(Mw)が400以上、1000以下である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子写真用転写部材。
- 前記表面層は、バーコビッチ型圧子を使用したナノインデンター測定法において、最表面から厚み方向に10%から20%の領域の平均硬度が0.10GPa以上、0.40GPa以下の範囲である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子写真用転写部材。
- エンドレスベルト形状を有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電子写真用転写部材。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電子写真用転写部材を具備していることを特徴とする電子写真装置。
- 前記電子写真装置が、
電子写真感光体と、
該電子写真感光体に形成された未定着のトナー像が1次転写される中間転写体と、
該中間転写体に転写されたトナー像を転写材に2次転写させるための2次転写手段と、
を備えており、
該中間転写体が前記電子写真用転写部材である請求項10に記載の電子写真装置。
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