JP2014178406A - 画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも電子写真感光体、クリーニングブレード部を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%であり、且つクリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図1
Description
このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、短冊形状のクリーニングブレードを用いたものがよく知られている。このクリーニングブレードは、ポリウレタンゴムなどの弾性体で構成されている。そして、クリーニングブレードの基端を支持部材で支持して像担持体接触部を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去する。
すなわち、上記ゴム部材の先端面の長手方向にわたって表面層や含浸部分を設けているため、表面層や含浸部分の影響によりゴム部材の弾性が阻害されることがある。ゴム部材の弾性が阻害されると、電子写真感光体が偏心していたり、電子写真感光体表面に微小なうねりがあったりした場合、電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレードの長手方向で当接圧が変動し、クリーニングブレードの電子写真感光体接触部の電子写真感光体表面への追随性が低下してしまう。連続的なベタ画像形成時など、クリーニングブレードによって、多くのトナーが堰き止められているとき、堰き止められているトナーによるクリーニングブレードへの押圧力が高くなる。そのため、クリーニングブレードの電子写真感光体に対する当接圧が低い部分では、クリーニングブレードが当接する力よりも電子写真感光体上のトナーによるクリーニングブレードへの押圧力が勝ると、その部分で当接状態が維持できなくなり、クリーニングブレードをトナーがすり抜けてしまう。その結果、電子写真感光体に形成される粉体量が非常に多い連続的なベタ画像形成時等の厳しい条件では、クリーニング不良が生じてしまったと考えられる。
而して、本発明の目的は、低温環境での初期クリーニング性悪化およびブレードの鳴きを防止することができる画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することにある。
(1) 少なくとも電子写真感光体、クリーニングブレード部を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%であり、且つクリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成装置。
(2) 前記電子写真感光体の前記表面層に含有される前記無機微粒子が、第13族元素をドープした酸化亜鉛であり、前記表面層における電界強度が1×104V/cmであるときの表面固有抵抗率R1が、1013Ω/cm2以上であり、前記表面固有抵抗率R1と、前記表面層における電界強度が1.5×105V/cmであるときの表面固有抵抗率R15との比(R1/R15)が、100〜5,000であることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
(3) 前記表面固有抵抗率R1と、表面層における前記電界強度が3×104V/cmであるときの表面固有抵抗率R3との比(R1/R3)が、0.1〜10である前記(2)に記載の画像形成装置。
(4) 前記第13族元素をドープした酸化亜鉛が、ガリウム元素をドープした酸化亜鉛である前記(2)又は(3)に記載の画像形成装置。
(5) 前記電荷輸送性を有しない樹脂が、架橋構造を有する前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6) 前記表面層が電荷輸送性化合物を更に含有し、電荷輸送性化合物の含有量が、前記表面層100質量部に対して40質量部以下である前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7) 前記該弾性ブレードの電子写真感光体接触部のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層の厚さが、0.5μm以上1.0μm以下であることを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
(8) 前記該弾性ブレードの電子写真感光体接触部の基材を構成する材料とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層の厚さが、10μm以上30μm以下であることを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
(9) 少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段とを一体に備えた画像形成装置用プロセスカートリッジを脱着自在に搭載し、
帯電手段によって帯電させられた前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、潜像形成手段によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像手段と、転写プロセス後に電子写真感光体表面に残留したトナーを除去する前記クリーニング手段とを有することを特徴とする前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の画像形成装置。
(10)電子写真感光体と、クリーニングブレードを用いて、少なくとも該電子写真感光体を帯電させる帯電プロセスと、帯電プロセスによって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成プロセスと、潜像形成プロセスによって形成された静電潜像の画像部に前記トナーを付着させる現像プロセスと、現像プロセスによって形成された顕像を被転写体に転写する転写プロセスと、転写プロセス後に電子写真感光体表面に残留したトナーを除去するクリーニングプロセスとを繰り返し行う画像形成方法であって、前記電子写真感光体は、導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有し、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%のものであり、前記クリーニングブレードは、クリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のものであることを特徴とする画像形成方法。
(11) 少なくとも、クリーニングブレード部材を有し、かつ電子写真感光体、帯電、露光、現像、転写、除電の各部材から選択された1つ以上の部材が一体化されていてもよいプロセスカートリッジであって、該クリーニング部材は、クリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のものであり、前記電子写真感光体は、導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有し、する電子写真感光体であって、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%のものであり、前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の画像形成装置に着脱可能としたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
前記電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に感光層とを有し、表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%である最表層を有してなる。
図3(b)の電子写真感光体は、支持体21上に感光層22を設け、最表面に耐摩耗性に優れた保護層28が設けられたものであり、感光層22は、電荷発生層25と、電荷輸送層26との機能分離型積層構造であり、支持体21と感光層22の間に下引き層24を有している。なお、下引き層24は、設けられてなくてもよい。
前記電子写真感光体における最表層は電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%である。これにより、低温環境であってもクリーニング性が悪化したり、ブレード鳴きが発生したりすることがなく、環境によらず良好にクリーニングを行うことができる。
前記表面層は、電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、更に必要に応じて添加剤を含有し、本発明で規定する表面固有抵抗率を有し、好ましくは本発明で規定する硬度及び弾性仕事率を有する。
前記表面層の電荷輸送材料を極力低減した場合であっても、優れた電子写真感光体特性を有させるためには、一般の電子写真感光体と同様に、帯電性、電荷輸送性、潜像維持性を持たせることが重要である。この帯電性に関しては、感光層に代替機能として持たせることが可能であるため、特に、前記表面層に必要とされる機能としては、電荷輸送性、潜像維持性などが重要な要件と考えられる。本発明者は、前記表面層の電荷輸送性材料を極力低減した場合であっても、これらの機能を十分に有する電子写真感光体とするために、電子写真感光体の駆動時よりも低い電界強度(1×104V/cm〜3×104V/cm)のときには感光体の表面層が高い抵抗値を示し、電子写真感光体の駆動時と同程度の電界強度(1.5×105V/cm)の時には感光体の表面層が低い抵抗値を示すことが重要であることを突き止めた。
前記表面固有抵抗率R1は、前記表面層における電界強度が1×104V/cmであるときの表面固有抵抗率である。
前記表面固有抵抗率R1としては、1013Ω/cm2以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、優れた潜像維持性を有する点で、1014Ω/cm2以上が好ましい。前記表面固有抵抗率R1が、1×1013Ω/cm2未満であると、潜像維持性が十分ではなく、出力画像のドットの細りや画像ボケが発生することがある。また、前記表面層においては、潜像維持に対して寄与の大きな電界が前記電界強度近傍であることに由来すると考えられ、この電界強度範囲において比較的高抵抗とすることによって、電荷の移動を阻害し潜像維持性が高くすることが可能となる。
前記表面固有抵抗率R3は、前記表面層における電界強度が3×104V/cmであるときの表面固有抵抗率である。
前記表面固有抵抗率R3としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、優れた潜像維持性を有する点で、1014Ω/cm2以上が好ましい。前記表面層においては、潜像維持に対して寄与の大きな電界が前記電界強度近傍であることに由来すると考えられ、この電界強度範囲において比較的高抵抗とすることによって、電荷の移動を阻害し潜像維持性が高くすることが可能となる。
前記表面固有抵抗率R15は、前記表面層における電界強度が1.5×105V/cmであるときの表面固有抵抗率である。
前記表面固有抵抗率R15としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、駆動時の電子写真の露光部電位低減の点で、1×109Ω/cm〜1×1011Ω/cmが好ましい。
前記表面固有抵抗率R1と前記表面固有抵抗率R3との比(R1/R3)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、抵抗変動を小さくすることができる点で、0.1〜10が好ましく、0.1〜2がより好ましい。前記比(R1/R3)が、0.1未満であるときは、電荷輸送性が低下し、残留電位の上昇などが発生することがあり、10を超えると、潜像維持性が十分とはならず、出力画像のドットの細りが発生することがある。
前記表面固有抵抗率R1と前記表面固有抵抗率R15との比(R1/R15)としては、100〜5,000であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜1,000が好ましい。前記比(R1/R15)が100未満であると、表面層の電荷輸送性が十分ではなく、残留電位上昇に伴う画像欠陥の発生などが生じることがあり、5,000を超えると、電子写真感光体の帯電性が不足し、時汚れの発生、階調性低下などの懸念が生じることがある。前記表面固有抵抗率R1と比較して前記表面固有抵抗率R15を十分小さくすることにより、優れた電荷輸送性を示すことが本発明者により明らかとなった。本発明の表面層においては、電荷輸送機能に対して寄与の大きな電界強度が1.5×105V/cm以上の範囲であることがわかり、この電界強度範囲において比較的高抵抗である表面層とすることによりスムーズな電荷輸送を促すことができる。
前記表面固有抵抗率の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、JIS−C2139:2008(固体電気絶縁材料−体積抵抗率及び表面抵抗率の測定方法)などに準拠して測定する方法などが挙げられる。一般に電子写真感光体はシリンダー形状を示すものが多く、JIS−C2139:2008に記載の方法で測定が困難な場合は、下記に示す方法を用いてもよい。
なお、前記表面固有抵抗率R1は、前記表面層のどの位置を測定しても同等の数値を示し、例えば、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値を用いてもよい。
なお、前記表面固有抵抗率R3は、前記表面層のどの位置を測定しても同等の数値を示し、例えば、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値を用いてもよい。
なお、前記表面固有抵抗率R15は、前記表面層のどの位置を測定しても同等の数値を示し、例えば、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値を用いてもよい。
前記電子写真感光体の機械的耐久性や耐汚染性は、表面のごく狭い領域での物性に左右される。そのため、前記電子写真感光体の表面層における機械的耐久性や耐汚染性の指標として、ユニバーサル硬度を用いることが好ましい。
〔条件〕
装置:フィッシャースコープ H−100(フィッシャー・インストルメンツ社製)
ソフト:WIN−HCU(フィッシャー・インストルメンツ社製)
最大試験荷重:1mN
荷重アプリケーション時間:30秒間
荷重の増加:1mN/30秒間
最大試験荷重でのクリープ:5秒間
荷重の減少:荷重の増加と同条件
徐荷後のクリープ:5秒間
圧子:SMC117
前記弾性仕事率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50%以上が好ましく、55%以上がより好ましい。前記弾性仕事率の測定は、例えば、前記ユニバーサル硬度と同様の方法により測定することができる。前記弾性仕事率は、下記数式(1)を用いて算出することができる。
弾性仕事率(%)=100×(最大変位−塑性変位)/最大変位 ・・・数式(1)
最表層に含有される無機微粒子としては、例えば、酸化チタン、シリカ、酸化錫、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。前記無機微粒子は、分散性の向上などの理由から無機物又は有機物で表面処理されてもよい。前記有機物処理としては、例えば、シランカップリング剤で処理したもの、あるいはフッ素系シランカップリング剤処理したもの、高級脂肪酸処理したものなどが挙げられる。前記無機物処理としては、金属酸化物表面をアルミナ、ジルコニア、酸化スズ、シリカ処理したものなどが挙げられる。前記金属酸化物粒子は、粉砕、分散したのち、塗工液と混合し、塗工される。これらの中でもまた、前記第13族元素をドープした酸化亜鉛を用いることにより、表面層の表面抵抗率を制御することができ、比較的導電性が高く、大気中で長期に亘って安定した電気特性を維持することができ、経時安定性に優れた表面層を形成することができる。
ここで、ドープするとは、前記第13族元素を制御された濃度だけ前記酸化亜鉛に添加することをいう。
前記電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子との組み合わせとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電気的特性に優れ、かつ高画質な画像出力を維持することができる点で、アクリル樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、ポリカーボネート樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、ポリアリレート樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、スチレン樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、フェノール樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、ウレタン樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、シリコーン樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せが好ましい。
<<保護層>>
本発明の最表層は、感光層上に設けられた保護層であっても良い。
これらの中でも、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエン及びキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。
前記熱重合開始剤としては、例えば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパン等の過酸化物系開始剤;アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等のアゾ系開始剤などが挙げられる。
また、光重合促進効果を有するものを単独又は前記光重合開始剤と併用して用いることもできる。例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、などが挙げられる。
前記重合開始剤の含有量は、重合性官能基を有する総含有物100質量部に対し、0.1質量部〜40質量部が好ましく、0.5質量部〜20質量部がより好ましい。
前記低分子化合物の使用量は、樹脂成分100質量部に対して0.1質量部〜50質量部が好ましく、0.1質量部〜20質量部がより好ましい。前記レベリング剤の使用量は、樹脂成分100質量部に対して0.001質量部〜5質量部が好ましい。
このとき用いられる外部エネルギーとしては熱、光、放射線等があり、用いる樹脂によって選択される。
加熱温度は100℃以上、170℃以下が好ましい。前記加熱温度が、100℃未満であると、反応速度が遅く、完全に硬化反応が終了しないことがあり、170℃を超えると、硬化反応が不均一に進行し保護層中に大きな歪みや多数の未反応残基、反応停止末端が発生することがある。
硬化反応を均一に進めるために、100℃未満の比較的低温で加熱後、更に100℃以上に加温し反応を完結させる方法も有効である。
照射光量は50mW/cm2以上、1,000mW/cm2以下が好ましい。前記照射光量が、50mW/cm2未満であると、硬化反応に時間を要することがあり、1,000mW/cm2を超えると、反応の進行が不均一となり、保護層表面に局部的な皺が発生したり、多数の未反応残基、反応停止末端が生ずることがある。
また、急激な架橋により内部応力が大きくなり、クラック及び膜剥がれの原因となる。放射線のエネルギーとしては電子線を用いるものが挙げられる。
また、保護層の厚みとしては、0.5〜10μmが好ましく、保護層の耐久性や解像度品質の点で0.8〜5μmが特に好ましい。
前記添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属微粒子、反応性有機基を有する化合物、分散剤、界面活性剤、電荷輸送性化合物、可塑剤、レベリング剤などが挙げられる。
前記金属微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化カルシウム、ITO、酸化シリコン、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化セレン、窒化硼素、窒化珪素などが挙げられる。
前記反応性有機基を有する化合物は、本発明で規定する表面抵抗率を有する表面層とするために、また、電子写真感光体の機能増強や分散性向上等を目的として、第13族元素をドープした酸化亜鉛を表面修飾するために添加される。
前記無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)を表面層中に良好に分散させる場合、分散剤を用いてもよい。前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記分散剤の含有量としては、特に制限はなく、無機微粒子の粒径等の目的に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、前記無機微粒子の分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
前記無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)を表面層中に良好に分散させる場合、界面活性剤を用いてもよい。前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、無機微粒子の粒径等の目的に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、前記無機微粒子の分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾール等の正孔輸送性構造を有する公知の正孔輸送物質;電子吸引性芳香族環(縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基等)などの電子輸送構造を有する公知の電子輸送物質などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記電荷輸送性を有しない樹脂として、前記架橋重合体を用いる場合には、前記架橋重合体に対して反応性を有する官能基、例えば、水酸基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を有する電荷輸送材料を用いてもよい。
まず、前記検量線の作成について説明する。
前記検量線は、前記電荷輸送性化合物未添加の表面層におけるカルボニル由来の振動ピーク強度から算出された面積をα0とし、前記電荷輸送性化合物添加の表面層におけるカルボニル由来の振動ピーク強度から算出された面積をβ0とし、前記表面層全量に対して電荷輸送性化合物を20質量%、40質量%、及び60質量%を添加した場合の各振動ピーク強度から算出される面積を、それぞれα20、α40、及びα60、並びにβ20、β40、β60とした場合、振動強度比(βx/αx)と電荷輸送性化合物の添加量とをプロットすることにより作成する。
次に、電荷輸送性化合物含有量未知の表面層について、上述した方法と同様の方法により、前記FT−IRのATR法で測定を行い、前記振動強度比を算出し、検量線に基づいて電荷輸送性化合物含有量を算出する。前記表面層における電荷輸送性化合物の含有量を求める場合は、一般に知られるエッチング法や表面層断面形成手段(ミクロトームなど)により電荷輸送性化合物含有量を測定したい箇所を露出させ、上述した方法と同様の方法により電荷輸送性化合物の含有量を算出する。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記可塑剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0質量部〜30質量部が好ましい。
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマー;などが挙げられる。前記レベリング剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0質量部〜1質量部が好ましい。
前記表面層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷輸送性を有しない樹脂、前記無機微粒子、及び前記添加剤を含む塗工液を、電子写真感光体における感光層の表面に塗工した後、加熱乾燥を行い、硬化することにより形成する方法などが挙げられる。
前記加熱する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は前記導電性支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が、100℃未満であると、前記表面層中に残留する溶媒が多くなりやすく、電子写真感光体特性に影響を与えることがあり、170℃を超えると、前記表面層に隣接する感光層中の低分子量成分が、前記表面層に移行しやすくなり、本発明に記載した表面抵抗率の制御やその他特性の低下を引き起こす恐れがある。
前記感光層としては、積層型感光層であってもよく、単層型感光層であってもよい。
前記単層型感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する層である。
前記単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、及び結着樹脂を含有し、更に必要に応じて可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等のその他の成分を含有する。
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷発生物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対し、5質量部〜40質量部が好ましい。
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。前記電荷輸送物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対し、190質量部以下が好ましく、50質量部〜150質量部がより好ましい。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の結着樹脂などが挙げられる。
前記単層型感光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂、その他の成分等を分散機を用いて適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等)に溶解乃至分散して得られた塗工液を、塗布乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記積層型感光層は、電荷発生機能及び電荷輸送機能をそれぞれ独立した層が担うため、少なくとも電荷発生層と、電荷輸送層とをこの順に有し、更に必要に応じてその他の層を有する。なお、前記電荷発生層、前記電荷輸送層、及び前記その他の層は、従来公知のものを使用することができる。
前記電荷発生層は、電荷発生物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機系材料、有機系材料などが挙げられる。
無機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セレン、アモルファス−セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、アモルファス−シリコン(例えば、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子等でターミネートしたもの;ホウ素原子、リン原子等をドープしたものなどが好適)などが挙げられる。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低分子電荷輸送物質、溶媒、レベリング剤などが挙げられ、上述の酸化防止剤を含んでもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
前記低分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷発生層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷発生物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記導電性支持体上に塗布して乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。なお、前記塗工液は、前述のキャスティング法により塗布することができる。
前記電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質、高分子電荷輸送物質などが挙げられる。
前記電子輸送物質(電子受容性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記正孔輸送物質(電子供与性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
パン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記高分子電荷輸送物質は、後述する結着樹脂の機能と電荷輸送物質の機能を併せ持材料である。特に、本発明に記載している非晶質酸化物を中間層に適用した場合には、電荷輸送物質として高分子電荷輸送物質を適用することにより、帯電性低下や地汚れの発生が抑制されることが本発明者らの検討からわかっており、好適である。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記電荷輸送層は、架橋性のバインダー樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、可塑剤、レベリング剤などが挙げられ、上述した酸化防止剤を含んでもよい。
前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を良好に溶解する溶媒が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般樹脂の可塑剤などが挙げられる。
前記レベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー乃至オリゴマーなどが挙げられる。
前記電荷輸送層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷輸送物質及び前記結着樹脂を前記溶媒等の前記その他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、前記電荷発生層上に塗布して加熱乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
前記加熱する方法としては、例えば、空気、窒素等の気体、蒸気、各種熱媒体、赤外線、電磁波等の熱エネルギーを塗工面側又は支持体側から加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。前記温度が、100℃未満であると、膜中の有機溶媒を十分取り除くことができず、電子写真特性の低下や摩耗耐久性低下が生じることがあり、170℃を超えると、表面にゆず肌状の欠陥や亀裂の発生、隣接層との界面で剥離の発生などが生じるだけでなく、感光層中の揮発性成分が外部に霧散した場合、所望の電気特性が得られなくなることがある。
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下引き層、中間層などが挙げられる。
前記下引き層は、前記導電性支持体と前記感光層との間に設けることができる。
前記下引き層は、樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤、微粉末顔料、カップリング剤等のその他の成分を含む。
これらの中でも、前記樹脂の上に感光層を溶媒で塗布する点で、一般の有機溶媒に対して耐溶媒性の高い樹脂が好ましい。
金属酸化物などが挙げられる。
選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカ
ップリング剤などが挙げられる。
前記中間層は、前記電荷輸送層と前記架橋型電荷輸送層との間に、前記架橋型電荷輸送層への電荷輸送層成分の混入を抑える又は両層間の接着性を改善することを目的として設けることができる。
前記導電性支持体としては、体積抵抗値が1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスベルト(エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルト等)を用いてもよい。
前記導電性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粉体及び結着樹脂を、必要に応じて溶媒に分散乃至溶解して得られた塗工液を前記導電性支持体上に塗布することにより形成する方法、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブを用いて形成する方法などが挙げられる。
図2は、本発明に係るクリーニングブレードの一例の斜視図であり、図1は、クリーニングブレードの一例の拡大断面図である。図1(a)は、クリーニングブレード62が電子写真感光体3の表面に当接している状態の説明図であり、図1(b)は、クリーニングブレード62の電子写真感光体接触部62c近傍の拡大説明図である。
クリーニングブレード62は、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなる短冊形状のホルダー621と、短冊形状の弾性ブレード622とで構成されている。
該弾性ブレード622の電子写真感光体接触部62cは、基材と、基材を構成する物質並びにアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層とからなる積層構成を有する。前記混合層とアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層は、弾性ブレード622の電子写真感光体接触部62cの全域に設けられていることが好ましい。
弾性ブレード622の基材を構成する物質としては、電子写真感光体3の偏心や電子写真感光体3の表面の微小なうねりなどに追随できるように、高い反発弾性体率を有するものが好ましく、アクリルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴムなどの一般的な合成ゴム材料が用いられる。好ましくは、ウレタン基を含むゴムであるウレタンゴムなどが用いられる。
弾性ブレードの基材の硬度としては、耐摩耗性の観点から25℃において55度から85度が好ましい。また、弾性ブレードの基材の反発弾性率としては微細凹凸への追従性の観点から、25℃において10%〜60%が好ましい。
アクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液には、前記保護層の塗工溶媒として挙げた溶媒と同じ溶媒を用いることができ、また、前記保護層と同様に重合開始剤を含有させてもよい。
アクリル又は/及びメタクリル系架橋性樹脂液に所定時間浸漬させ、形成された基材を構成する物質とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層膜厚は、樹脂液を構成するアクリル又はメタクリル系モノマーや溶媒種、固形分濃度、浸漬時間、温度等で制御することが可能である。
基材を構成する物質並びにアクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる混合層の膜厚は、1.0μm以上であり、5μm以上100μm以下が好ましく、さらに好ましくは、10μm以上30μm以下である、基材を構成する物質とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層膜厚が薄い場合は、クリーニングブレードの電子写真感光体表面への追随性機能が発現できず、逆に厚い場合は、クリーニングブレード硬度が大きくなり、電子写真感光体への負荷が増加し、電子写真感光体摩耗が大きくなったり、低温環境下で異音が発生したりする。さらにはクリーニングブレード自体に微小なクラックが入りやすくなる。
基材を構成する物質とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層膜厚の測定方法は、特開2011−138110号公報で用いられている顕微IRを用いた手法で求めることができる。
アクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層は、前記混合層を形成する含侵材料と同種のアクリル又は/及びメタクリル系モノマー、溶媒、重合開始剤等を含有する架橋性樹脂液を塗工し、熱、光、電子線などのエネルギーを加えることにより、形成される。
アクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層は、基材を構成する物質並びにアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層の製膜時にも薄膜が形成される。膜厚が0.1μm未満の場合は、本発明の効果が発現しない。
アクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層膜厚の測定方法は、断面を切断し、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡画像により、測定することが可能である。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタ500という)の一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタ500の基本的な構成について説明する。
四つの作像ユニット1の上方には、中間転写体としての中間転写ベルト14を備える転写ユニット60が配置されている。詳細は後述する各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kが備える電子写真感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上に重ね合わせて転写される構成である。
給紙路153の搬送方向下流側端部には、レジストローラ対55が配設されている。レジストローラ対55は、転写紙Pを搬送ローラ対154から送られてくる転写紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
図5に示すように、作像ユニット1は、電子写真感光体としてのドラム状の電子写真感光体3を備えている。電子写真感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600〜800[nm]の長波長光を有するため、良好に使用される。
このようにして定着処理が施された転写紙Pは、排紙ローラ対87のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ500本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部88に順次スタックされる。
図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電ローラ4及び現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、光書込ユニット40及び除電ランプなどの光源にもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての電子写真感光体駆動モータ(不図示)により電子写真感光体3が図中矢印方向に回転駆動される。
このように、プリンタ500では、電子写真感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
中間転写ベルト14上に形成された四色トナー像は、第一給紙カセット151又は第二給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55のローラ間を経て、二次転写ニップに給紙される転写紙Pに転写される。このとき、転写紙Pはレジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された転写紙Pは中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された転写紙Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用でトナー像が転写紙P上に定着されて、トナー像が定着された転写紙Pはプリンタ500装置外に排出され、スタック部88にスタックされる。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14に各色のトナー像を転写した電子写真感光体3の表面は、クリーニング装置6によって転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と弾性ブレードの先端稜線部を前記電子写真感光体の表面に当接してトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有してなる。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンタに着脱可能に備えさせることができ、本発明の前記画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが特に好ましい。
図5のプロセスカートリッジは、電子写真感光体(感光ドラム)3を内蔵し、帯電手段4、露光手段L、現像手段51、転写手段14、並びにクレーニング手段としてクリーニングブレード62を含み、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
次に、図5に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、電子写真感光体3は、矢印方向に回転しながら、帯電手段4「による帯電、露光手段Lにより、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像手段51で現像され、得られた可視像は転写手段14により、転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の電子写真感光体表面は、クリーニングブレード62によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
次に、本発明を適用したプリンタ500に好適なトナーについて説明する。
プリンタ500に用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
以下に、一例としてポリエステル重合法トナーの構成材料について、具体的に説明する。
前記ポリエステル樹脂は、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)及び3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
これらのうち、好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
前記2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など)、アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など)、芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)等が挙げられる。このうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
前記3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)等が挙げられる。
なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
前記多価アルコール(PO)と前記多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイド等、公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
前記ポリエステルの重量平均分子量は、1万〜40万が好ましく、2万〜20万がより好ましい。前記重量平均分子量が、1万未満であると、耐オフセット性が悪化することがあり、40万を超えると、低温定着性が悪化することがある。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンなど)、脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど)、及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)等が挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法等により製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150℃〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40℃〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。更にこの(A)にアミン類(B)を0℃〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
ウレア変性ポリエステル樹脂を単独で使用する場合は、その数平均分子量は、2,000〜15,000が好ましく、2,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。前記数平均分子量が、15,000を超えると、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化することがある。
未変性ポリエステル樹脂とウレア変性ポリエステル樹脂とは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステル樹脂とウレア変性ポリエステル樹脂とは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステル樹脂とウレア変性ポリエステル樹脂との質量比は、20/80〜95/5が好ましく、70/30〜95/5がより好ましく、75/25〜95/5が更に好ましく、80/20〜93/7が特に好ましい。前記ウレア変性ポリエステル樹脂の質量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
また、ウレア変性ポリエステル樹脂は、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の含有量は、トナーに対して1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。
マスターバッチの製造、又はマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記荷電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものをいずれも使用できる。例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
前記離型剤としては、融点が50℃〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。
このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。
また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
前記トナーを作製した後、流動性や帯電特性の向上、及びトナークリーニング性向上のため、外添剤をトナーと混合し、トナー表面に付着させる。
外添剤の少なくとも1つとしては、疎水性シリカ粒子を用いることが望ましい。
前記疎水性シリカ粒子は、表面処理を行って、疎水性を上げたものを意味し、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することが可能となる。前記表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。
ここで、前記疎水性シリカ粒子における一次平均粒径は、SEM、TEM等の電子写真顕微鏡を用いた観察像から50個の粒子の直径を測定し、平均値を導出することで求めることができる。
ここで、前記疎水化度の測定方法としては、以下に示すとおりである。
200mlのビーカーに水50mlを入れ、更に0.2gの疎水性シリカ粒子を添加する。そして、マグネットスターラーで緩やかに攪拌しつつ、滴下時に先端が水中に浸漬されたビューレットからメタノールを加え、浮かんでいる疎水性シリカ粒子が沈み始め、完全に沈んだ時の滴下メタノールのml数を読み、次式から求める。
疎水化度(%)
=(滴下メタノールのml数/(50+滴下メタノールのml数))×100・・・
数式(2)
前記外添剤の前記トナーにおける含有量としては、0.01質量%〜5.0質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。
トナーに含有されるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
しかし、前記シリカ粒子などの外添剤は一旦トナーから離脱すると電子写真感光体表面に付着しやすく、更に付着した外添剤が徐々に蓄積したり、更に付着した外添剤にトナー樹脂が付着することで、付着物が増大し、付着物が画像として現れる異常画像を発生しやすい。特に、表面層を有するクリーニングブレードにおいては、外添剤が感光体に強く押し付けられることで、その結果、感光体に付着しやすい。
本発明においては、無機微粒子を有する電子写真感光体と、特定の積層構成を有する弾性ブレードを備えるクリーニングブレードを用いることにより、感光体とクリーニングブレードの高い耐久性を得ることが可能となり、更に感光体上にシリカ粒子付着を防止することが可能となるため、長期にわたって、高精細及び高画質な画像を形成することができる。
・酸化チタン
(CR−EL 一次粒径0.25μm 粒子密度4.3g/cm3 石原産業社製)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50部
・アルキッド樹脂
(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、大日本インキ化学工業社製)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14部
・メラミン樹脂(L−145−60、固形分:60%、大日本インキ化学工業社製)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8部
・2−ブタノン:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70部
下引き層上に下記構造のビスアゾ顔料を含む電荷発生層塗工液に浸漬塗工し、加熱乾燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
電荷発生層塗工液
・ビスアゾ顔料;
・ビスフェノールZ型ポリカーボネート(パンライト TS2050、帝人化成社製)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
・下記構造の電荷輸送物質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7部
下記組成の表面層塗工液をスプレー塗布し、150℃、30分乾燥させて電子写真感光体を作製した。
(表面層塗工液)
・ビスフェノールZ型ポリカーボネート(パンライト TS2050、帝人化成社製)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11.0部
・Al2O3
(Nanotek Powder Al2O3一次粒径31nm、粒子密度3.5g/cm3 CIKナノテック社製)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.9部
・溶媒テトラヒドロフラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97.2部
・ シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27.8部
表面層塗工液をスプレー塗布し、表2に示した条件で表面層を作製した。なお、試作条件にランプ出力、照度、時間の記載があるものについては、メタルハライドランプを用いて紫外線照射を行った。保護層の膜厚は約3μmであった。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用い膜厚を約3μmに調節した表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例2の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用い膜厚を約3μmに調節した表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例3の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用い膜厚を約3μmに調節した表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例4の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例5の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例6の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例7の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例8の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表1に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例9の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例10の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例11の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例12の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例13の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例14の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例15の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例16の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例17の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例18の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例19の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例20の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例21の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例22の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例23の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例24の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例25の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、実施例26の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例1の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例2の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例3の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例4の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例5の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例6の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例7の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表1に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例8の電子写真感光体を作製した。
実施例1で用いた積層感光体と全く同様に作製した感光体上に、表1に示される組成の表面層塗工液を用いた膜厚約3μmの表面層を、表2に示される試作条件に従って形成した他は、実施例1と同様に処理して、比較例9の電子写真感光体を作製した。
・ポリカーボネート;(ビスフェノールZ型ポリカーボネートパンライト TS2050、帝人化成社製)
・TMPTA;(トリメチロールプロパントリアクリレートKAYARAD TMPTA、日本化薬社製、分子量296 官能基数3 官能基当量分子量99 樹脂密度1.1g/cm3)
・フェノールレジン;(PR−51206 住友ベークライト社製 固形分濃度70%
樹脂密度1.4g/cm3)
・TMP;(トリメチロールプロパン、関東化学社製)
・HDDA;(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート ダイセル・サイテック社)
・DPHA;(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートダイセル・サイテック社製)
・DPHA−2;(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート DPCA−120 日本化薬社製)
・PETTA;(ペンタエリスリトールテトラアクリレート SR295 サートマー社製)
・DMPTA;(ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートSR355 サートマー社製)
・PEITA;(ペンタエリスリトールトリアクリレート ダイセル・サイテック社製)
・I−184 (イルガキュア I−184、即ち1−ヒドロキシヘキシルフエニルケトン、チバスペシャリティーケミカルズ社製)
・Al2O3
(NanoTek Powder Al2O3一次粒径31nm、粒子密度3.5g/cm3 CIKナノテック社製)
・TiO2
(NanoTek Powder TiO2 一次粒径36nm、粒子密度3.7g/cm3 CIKナノテック社製)
・Ga−ZnO
(Gaドープ酸化亜鉛Pazet GK−40 平均粒径32nm、粒子密度5.8g/cm3 ハクスイテック社製)
・Al−ZnO
(Alドープ酸化亜鉛、Pazet CK、平均粒径35nm、粒子密度5.8g/cm3 ハクスイテック社製)
・電荷輸送剤A トリフェニル系電荷輸送材料
・電荷輸送剤B トリフェニル系電荷輸送材料
・DPHA−1;(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPCA−60 日本化薬社製 )
・TMPTA;(トリメチロールプロパントリアクリレート SR351 サートマー社製)
・PEITA;(ペンタエリスリトールトリアクリレート ダイセル・サイテック社製)
・PETTA;(ペンタエリスリトールテトラアクリレート SR295 サートマー社製)
・DMPTA;(ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、SR355 サートマー社製)
・TMP;(トリメチロールプロパン、関東化学社製)
フィラー観察方法としては、感光体断片に導電性付与のために白金パラジウムをコートし、表面保護のため白金カーボンによるデポ(コート)を行ない、観察サンプルを作製した。サンプルを収束イオンビーム(FIB)を用いて断面加工を行ない、サーマルFE−SEMにて10000倍での観察を行なった。FIB装置としてはQuanta2000 3D(日本FEI株式会社製)、サーマルFE−SEMとしてULTRA55(カールツァイス社製)を用いた。
SEM画像を画像解析ソフトLMeye(レーザーテック社製)を用い、画像データをフィラー部と、フィラーが存在しない部分とで2値化した。2値化した部分の面積比を同ソフトで算出しフィラー部の占有面積をS1、フィラーが存在しない部分の面積をS2として観察断面における有機無機複合微粒子の占める面積割合を得た。次いで、その面積比率を体積比率に換算(面積比率の3/2乗)することにより、該有機無機複合微粒子の表面層に占める割合を算出した。なお、10枚SEM画像を取得し、それらの平均値をフィラー体積含有率とした。
前記ユニバーサル硬度の測定は、電子写真感光体の状態で下記条件において5回測定することにより行い、それらの平均値を電子写真感光体のユニバーサル硬度とした。
〔条件〕
装置:フィッシャースコープ H−100(フィッシャー・インストルメンツ社製)
ソフト:WIN−HCU(フィッシャー・インストルメンツ社製)
最大試験荷重:1mN
荷重アプリケーション時間:30秒間
荷重の増加:1mN/30秒間
最大試験荷重でのクリープ:5秒間
荷重の減少:荷重の増加と同条件
徐荷後のクリープ:5秒間
圧子:SMC117
前記弾性仕事率の測定は、前記ユニバーサル硬度と同様の方法により測定した。
前記弾性仕事率は、下記数式(1)を用いて算出した。
弾性仕事率(%)=100×(最大変位−塑性変位)/最大変位 ・・・数式(1)
各電界強度における電子写真感光体の表面抵抗率を測定した。
前記表面固有抵抗率R1は、前記表面層における電界強度が1×104V/cmであるときの表面固有抵抗率を測定した。前記電界強度(1×104V/cm)の設定は、電極(長さ:10mm、電極間隙:25μm)を電子写真感光体表面に形成し、前記電極間隙から算出される適性バイアスを電極に印加することにより行った。前記表面固有抵抗率R1は、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値とした。
・電流−電圧計:Keithley社製 ソースメジャーユニット タイプ2410
・電極金属 :金
・電極長さ :10mm
・電極間隙 :25μm
・測定雰囲気 :25℃/50%RH
・測定時間 :70秒間(電圧印加後60秒後の電流値から表面抵抗を算出)
続いて、本発明において使用するクリーニングブレードについて記述する。
[基材弾性ブレード]
弾性ブレード622としては、25[℃]における物性が以下の物性となっている5つのウレタンゴムを用意した。
ウレタンゴム1:硬度66度、反発弾性率46[%](バンドー化学製)
ウレタンゴム2:硬度70度、反発弾性率50[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム3:硬度72度、反発弾性率31[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム4:硬度75度、反発弾性率21[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム5:硬度77度、反発弾性率19[%](シンジーテック製)
ウレタンゴムの硬度は、島津製作所製デュロメーターを用い、JIS K6253に準じて測定した。試料は厚さ12[mm]以上となるように約2[mm]のシートを重ね合わせたものとした。
ウレタンゴムの反発弾性は、東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚さ4[mm]以上となるように約2[mm]のシートを重ね合わせたものとした。
以下の混合層材料液中に基材弾性ブレードを所定時間浸漬し、基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層を設けた。
以下の表面層材料液をスプレー塗工方法で、基材を構成する物質とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層表面上に塗工し、アクリル又は/及びメタクリル樹脂表面層を製膜した。表面層材料1〜4に関しては、紫外線照射により光架橋反応を行なった。また表面層材料5に関しては、加熱により熱架橋反応を行なった。表面層膜厚は、スプレー塗工条件(吐出量、塗工速度)を制御して所定膜厚の表面層を作製した。
作製した弾性ブレードをリコー製カラー複合機 imagio MP C4500に搭載できる板金ホルダーに接着剤により固定し、クリーニングブレードとした。これを同じくリコー製カラー複合機 imagio MP C4500に取り付けた。なお、クリーニングブレードは、線圧:20[g/cm]、クリーニング角:79[°]となるように取り付けた。使用した電子写真感光体とブレードの組み合わせを表6に示す。上記ブレード及び感光体をリコー製カラー複合機 imagio MP C4500に取り付け、画像形成装置を作製し、以下のように評価を行った。
トナー母体は円形度0.98、平均粒径4.9[μm]であった。
(母体粒子の作製)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下、230℃で8時間反応させた。次に、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させた後、反応槽中に無水トリメリット酸44部を添加し、常圧下、180℃で2時間反応させて、未変性ポリエステル樹脂を合成した。
得られた未変性ポリエステル樹脂は、数平均分子量が2500、重量平均分子量が26000、ガラス転移温度が43℃、酸価が25mgKOH/gであった。
得られた原料溶解液1324部を反応容器に移し、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、送液速度が1kg/時、ディスク周速度が6m/秒の条件で3パスして、カルナバワックスを分散させ、ワックス分散液を得た。
得られた中間体ポリエステル樹脂は、数平均分子量が2100、重量平均分子量が9500、ガラス転移温度が55℃、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が51mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステル樹脂410部、イソホロンジイソシアネート89部及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃で5時間反応させて、プレポリマーを合成した。得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.53重量%であった。
次に、水990部、樹脂粒子分散液83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)37部、高分子分散剤カルボキシメチルセルロースナトリウムの1重量%水溶液セロゲンBS−H−3(第一工業製薬社製)135部及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、水系媒体を得た。
得られた水系媒体1200部に、油相混合液867部を加え、TK式ホモミキサーを用いて、13000rpmで20分間混合して、分散液(乳化スラリー)を調製した。
さらに、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、乳化スラリーを仕込み、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
得られた濾過ケーキに10重量%塩酸を加えて、pHを2.8に調整し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで10分間混合した後、濾過した。
さらに、得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで10分間混合した後、濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキを、循風乾燥機を用いて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。
得られたトナー母体粒子100部に対し、ヘキサメチルジシラザンで表面処理された疎水化度65%、平均一次粒子径140nmの疎水性シリカ1.5部を添加し、ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社製)にて周速33m/sの条件の下、3分間混合した。混合後の粉体を目開き38μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除き疎水化処理シリカを外添した静電荷像現像用トナー1を作製した。
トナー母体:円形度0.98、平均粒径4.9[μm]
(感光体摩耗量)
上記評価は、実験室環境:23[℃]・55[%RH]、通紙条件:画像面積率5%チャートを100,000枚(A4横)、黒色で行った。そして、以下の基準で評価した。
通紙終了後に感光体を取り出し、通紙試験前後の感光体の膜厚の差から、摩耗量を測定した。膜厚測定は、渦電流式膜厚計 フィッシャースコープMMS(フィッシャー社製)を用いた。
上記通紙試験の前後で日本画像学会発行のテストチャートNo.3を出力し、下記基準にて画像品質の評価を行った。ランク3以上が実使用上問題のないレベルである。
5:異常なし
4:ごくわずかに画像欠陥がある
3:若干の画像欠陥があるが実用上問題なし
2:明らかに画像欠陥がある
10℃15%の温湿度条件に3時間放置後に通紙試験と同様の条件で画像面積率5%チャートにて100枚の通紙を行った。100枚通紙後にベタチャートを出力し、X−Rite938(エックスライト社製)にて測定した画像濃度(ID Image Density)が約1.4になるよう濃度の調整を行った。その後クリーニングブレードの下流にポリエチレン繊維で作製したトナーキャッチャー(東洋紡績製ダイニーマND−200)を装着し、クリーニング部をすり抜けたトナーをキャッチする機構を設けた。
続いてベタ画像を10枚出力し、トナーキャッチャーにキャッチされたトナーを、クリーニング部をすり抜けたトナーとし、このトナー量を定量化しクリーニング性の評価を行った。
クリーニング部をすり抜けたトナー量は以下の画像処理にて定量化した。トナーキャッチャーをスキャナー(EPSON ES−8500)を用い、24bit カラー 600dpiの条件で取り込んだ。取り込んだ画像をLMeye(レーザーテック社製)にて2値化の後に画像処理を行い、トナーの輝度データ及びトナーキャッチャー中のトナー面積を算出した。これらのデータからトナーキャッチャー中のトナー量を、トナーすり抜け量として定量化した。この値が小さいほどトナークリーニング性は良好である。
5:発生なし
4:わずかに発生
3:小音でまれに発生
2:大音量で発生
上記試験結果を表7に示す。
2 枠体
3 電子写真感光体
4 帯電ローラ
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 一次転写ローラ
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
21 支持体
22 感光層
24 下引き層
25 電荷発生層
26 電荷輸送層
28 保護層
40 光書込ユニット
41 ポリゴンミラー
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 撹拌スクリュ
54 ドクタ
55 レジストローラ対
60 転写ユニット
62 クリーニングブレード
62a ブレード先端面
62b ブレード下面
62c 電子写真感光体接触部
62d 含浸部分
63 第一ブラケット
64 第二ブラケット
66 二次転写バックアップローラ
67 駆動ローラ
68 補助ローラ
69 テンションローラ
70 二次転写ローラ
80 定着ユニット
81 加圧加熱ローラ
82 定着ベルトユニット
83 加熱ローラ
84 定着ベルト
85 テンションローラ
86 駆動ローラ
87 排紙ローラ対
88 スタック部
100 トナーカートリッジ
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
103a 潤滑剤加圧スプリング
103b ブラケット
123 電子写真感光体
151 第一給紙カセット
151a 第一給紙ローラ
152 第二給紙カセット
152a 第二給紙ローラ
153 給紙路
154 搬送ローラ対
162 ベルトクリーニングユニット
162a ベルトクリーニングブレード
500 プリンタ
621 ホルダー
622 弾性ブレード
623 表面層
Claims (11)
- 少なくとも電子写真感光体、クリーニングブレード部を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有する電子写真感光体であって、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%であり、且つクリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成装置。
- 前記電子写真感光体の前記表面層に含有される前記無機微粒子が、第13族元素をドープした酸化亜鉛であり、前記表面層における電界強度が1×104V/cmであるときの表面固有抵抗率R1が、1013Ω/cm2以上であり、前記表面固有抵抗率R1と、前記表面層における電界強度が1.5×105V/cmであるときの表面固有抵抗率R15との比(R1/R15)が、100〜5,000であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記表面固有抵抗率R1と、表面層における前記電界強度が3×104V/cmであるときの表面固有抵抗率R3との比(R1/R3)が、0.1〜10である請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記第13族元素をドープした酸化亜鉛が、ガリウム元素をドープした酸化亜鉛である請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記電荷輸送性を有しない樹脂が、架橋構造を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記表面層が電荷輸送性化合物を更に含有し、電荷輸送性化合物の含有量が、前記表面層100質量部に対して40質量部以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記該弾性ブレードの電子写真感光体接触部のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層の厚さが、0.5μm以上1.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記該弾性ブレードの電子写真感光体接触部の基材を構成する材料とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層の厚さが、10μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 少なくとも電子写真感光体と、電子写真感光体表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段とを一体に備えた画像形成装置用プロセスカートリッジを脱着自在に搭載し、
帯電手段によって帯電させられた前記電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、潜像形成手段によって形成された静電潜像の画像部にトナーを付着させる現像手段と、転写プロセス後に電子写真感光体表面に残留したトナーを除去する前記クリーニング手段とを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。 - 電子写真感光体と、クリーニングブレードを用いて、少なくとも該電子写真感光体を帯電させる帯電プロセスと、帯電プロセスによって帯電させられた電子写真感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成プロセスと、潜像形成プロセスによって形成された静電潜像の画像部に前記トナーを付着させる現像プロセスと、現像プロセスによって形成された顕像を被転写体に転写する転写プロセスと、転写プロセス後に電子写真感光体表面に残留したトナーを除去するクリーニングプロセスとを繰り返し行う画像形成方法であって、前記電子写真感光体は、導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有し、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%のものであり、前記クリーニングブレードは、クリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のものであることを特徴とする画像形成方法。
- 少なくとも、クリーニングブレード部材を有し、かつ電子写真感光体、帯電、露光、現像、転写、除電の各部材から選択された1つ以上の部材が一体化されていてもよいプロセスカートリッジであって、該クリーニング部材は、クリーニングブレード部が短冊形状の弾性ブレードを有し構成され、該弾性ブレードの電子写真感光体接触部が、基材と、該基材を構成する材料とアクリルまたは/及びメタクリル樹脂とからなる膜厚1.0μm以上の混合層と、膜厚0.1μm以上のアクリル又は/及びメタクリル表面樹脂層と、からなる積層構成のものであり、前記電子写真感光体は、導電性支持体上に、少なくとも感光層及び表面層をこの順に有し、する電子写真感光体であって、前記表面層が電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、前記表面層中の無機微粒子の含有量が、7体積%〜40体積%のものであり、請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置に着脱可能としたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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