JP2014136880A - 貫通孔防火措置構造及びそれに用いられる耐火テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって巻き付けられる耐火テープの巻付け状態を極力維持して、所期の耐火閉塞機能を発揮する。
【解決手段】耐火構造体の貫通孔に貫設されている耐火スリーブ4の端部側の外周面と耐火スリーブ4に挿通されている長尺体3の外側面とにわたって、片面に粘着層を形成してある耐火テープ7を巻き付けて、耐火スリーブ4の内周面と長尺体3の外側面との間を閉塞し、耐火テープ7と長尺体3の外側面との接合力を、耐火テープ7と耐火スリーブ4の端部側の外周面との接合力よりも小に構成してある。
【選択図】図4

Description

本発明は、壁や床等の耐火構造体の貫通孔に貫設されている耐火スリーブの端部側の外周面と当該耐火スリーブに挿通されているケーブルや空調配管等の長尺体の外側面とにわたって、片面に粘着層を形成してある耐火テープを巻き付けて、前記耐火スリーブの内周面と長尺体の外側面との間を閉塞してある貫通孔防火措置構造及びそれに用いられる耐火テープに関する。
従来の貫通孔防火措置構造では、前記耐火テープとして、アルミガラスクロス等のテープ基材の片面に、ブチルゴムに黒鉛を含有させてなる熱膨脹材層を積層して、この熱膨脹材層の自己粘着性をもって前記粘着層を構成してある熱膨張性の耐火テープが使用されている。
そして、耐火テープの熱膨脹材層の粘着力を利用して、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって貼り付けるとともに、耐火テープにおける長尺体側の貼付け部位を針金により外方側から長尺体に縛り付けている(特許文献1,2参照)。
国際公開第2006/054572号 特開2007−312599号公報
従来の貫通孔防火措置構造では、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって巻き付けられる耐火テープの熱膨脹材層による粘着力が強く、且つ、長尺体側においては、耐火テープが針金によって長尺体に縛り付けられているため、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向(特に、引抜き側)への移動力が作用したとき、長尺体の外側面と耐火テープとの接合力よりも弱い耐火テープと耐火テープとの間で剥離現象が発生し、耐火スリーブの内周面と長尺体の外側面との間の耐火閉塞機能が低下又は喪失する可能性があった。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって巻き付けられる耐火テープの巻付け状態を極力維持して、所期の耐火閉塞機能を発揮することのできる貫通孔防火措置構造及びそれに用いられる有用な耐火テープを提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、耐火構造体の貫通孔に貫設されている耐火スリーブの端部側の外周面と当該耐火スリーブに挿通されている長尺体の外側面とにわたって、片面に粘着層を形成してある耐火テープを巻き付けて、前記耐火スリーブの内周面と長尺体の外側面との間を閉塞してある貫通孔防火措置構造であって、
前記耐火テープと前記長尺体の外側面との第1接合力を、当該耐火テープと耐火スリーブの端部側の外周面との第2接合力よりも小に構成してある点にある。
上記構成によれば、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向(特に、引抜き側)への移動力が作用したとき、耐火テープと耐火スリーブの端部側の外周面との第2接合力よりも小さな第1接合力に構成されている耐火テープと長尺体の外側面との間で剥離等の接合解除現象が発生し、耐火スリーブの端部側の外周面と耐火テープとの巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープに対して長尺体のみが移動することになる。
したがって、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、耐火テープと長尺体との相対移動によって耐火テープの施工当初の巻付け状態を維持し易くなり、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記第1接合力を前記第2接合力よりも弱める接合力減少手段により、前記第1接合力を前記第2接合力よりも小に構成してある点にある。
耐火テープと長尺体の外側面との間で剥離等の接合解除現象を生じさせるにあたって、例えば、耐火テープと耐火スリーブの端部側の外周面との第2接合力を、耐火テープと長尺体の外側面との第1接合力よりも強めることが考えられるが、この場合では、耐火テープと長尺体の外側面との当初の第1接合力が維持されているため、この第1接合力に抗して耐火テープと長尺体の外側面とを接合解除するための接合解除力が大きくなる。
しかし、本発明では、接合力減少手段によって、接合解除対象の耐火テープと長尺体のこの第1接合力に抗して耐火テープと長尺体の外側面とを接合解除するための接合解除力が外側面との第1接合力自体を減少するから、この第1接合力に抗して耐火テープと長尺体の外側面とを接合解除するための接合解除力が小さくなり、長尺体に作用する小さな外力でも接合解除現象を良好に生じさせることができる。
それ故に、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用したとき、耐火テープと長尺体の外側面との間での剥離等の接合解除現象がスムーズになり、耐火テープの施工当初の巻付け状態をより維持し易くなり、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
本発明による第3の特徴構成は、前記接合力減少手段が、前記耐火テープの粘着層における長尺体の外側面に対応する貼付け領域に貼り付けた可撓性の接合阻止シートから構成されている点にある。
上記構成によれば、前記耐火テープの粘着層における長尺体の外側面に対応する貼付け領域を可撓性の接合阻止シートで被覆することによって、耐火テープの巻付け操作性を良好な状態に維持しながらも、耐火テープにおける長尺体の貼付け領域での接合力を低下又は喪失させることができるから、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、耐火テープと長尺体との相対移動によって耐火テープの施工当初の巻付け状態を維持又は略維持することができる。
したがって、耐火テープの粘着層における長尺体の外側面に対応する貼付け領域に可撓性の接合阻止シートを貼り付けるだけの簡単且つ経済的な改良をもって、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
本発明による第4の特徴構成は、前記接合力減少手段が、長尺体の外側面における少なくとも前記耐火テープの貼付け領域に対して当該長尺体との相対移動を許容する状態で外装された接合阻止筒体から構成されている点にある。
上記構成によれば、長尺体の外側面における少なくとも耐火テープの貼付け領域に可撓性の接合阻止筒体を外装することにより、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって耐火テープを巻き付ける際、この耐火テープの粘着層が長尺体に外装された接合阻止筒体の外面に貼り付き、耐火テープにおける長尺体の貼付け領域での粘着力を低下又は喪失させることができるから、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、接合阻止筒体と長尺体との相対移動によって耐火テープの施工当初の巻付け状態を維持することができる。
したがって、長尺体の外側面における少なくとも耐火テープの貼り付け領域に接合阻止筒体を外装するだけの簡単且つ経済的な改良をもって、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮することができる。
本発明による第5の特徴構成は、耐火構造体の貫通孔に貫設されている耐火スリーブの端部側の外周面と当該耐火スリーブに挿通されている長尺体の外側面とにわたって耐火テープを巻き付けて、前記耐火スリーブの内周面と長尺体の外側面との間を閉塞してある貫通孔防火措置構造であって、
前記耐火テープの貼付け面のうち、前記耐火スリーブの端部側の外周面に対する貼付け領域には粘着層が形成され、前記長尺体の外側面に対する貼付け領域には非接着面が形成されている点にある。
上記構成によれば、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって耐火テープを巻き付けたとき、耐火スリーブの端部側の外周面に対しては耐火テープの粘着層が接着するものの、長尺体の外側面に対する貼付け領域には非接着面が形成されているため、耐火テープにおける長尺体の貼付け領域での接着力を低下又は喪失させることができ、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、耐火テープと長尺体との相対移動によって耐火テープの施工当初の巻付け状態を維持又は略維持することができる。
したがって、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向への移動力が作用しても、耐火テープと長尺体との相対移動によって耐火テープの巻付け状態を維持し易くなり、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
本発明による第6の特徴構成は、上記第3の特徴構成に記載の貫通孔防火措置構造に用いられる前記耐火テープであって、前記粘着層における前記長尺体の外側面に対応する貼付け領域には、前記接合力減少手段を構成する可撓性の前記接合阻止シートが貼り付けられている点にある。
上記構成によれば、前記耐火テープの粘着層における長尺体の外側面に対応する貼付け領域を可撓性の接合阻止シートで被覆することによって、耐火テープの巻付け操作性を良好な状態に維持しながらも、耐火テープにおける長尺体の貼付け領域での接着力を低下又は喪失させることができるから、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向の移動力が作用しても、耐火テープと長尺体との相対移動によって耐火テープの施工当初の巻付け状態を維持又は略維持することができる。
したがって、耐火テープの粘着層における長尺体の外側面に対応する貼付け領域に可撓性の接着阻止シートを貼り付けるだけの簡単且つ経済的な改良をもって、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
本発明による第7の特徴構成は、上記第5の特徴構成に記載の貫通孔防火措置構造に用いられる前記耐火テープであって、テープ基材の貼付け面のうち、前記耐火スリーブの端部側の外周面に対する貼付け領域には粘着層が形成され、前記長尺体の外側面に対する貼付け領域には非接着面が形成されている点にある。
上記構成によれば、耐火スリーブの端部側の外周面と長尺体の外側面とにわたって耐火テープを巻き付けたとき、耐火スリーブの端部側の外周面に対しては耐火テープの粘着層が接着するものの、長尺体の外側面に対する貼付け領域には非接着面が形成されているため、耐火テープにおける長尺体の貼付け領域での接着力を低下又は喪失させることができ、地震等の外力に起因して長尺体に長手方向の移動力が作用しても、耐火テープと長尺体との相対移動によって耐火テープの施工当初の巻付け状態を維持又は略維持することができる。
したがって、耐火テープにおける長尺体の外側面に対する貼付け領域を非接着面に形成するだけの簡単且つ経済的な改良をもって、耐火テープによる所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
本発明の第1実施形態の貫通孔防火措置構造の施工状態を示す破断斜視図 第1実施形態の貫通孔防火措置構造の施工状態を示す縦断面図 第1実施形態の耐火テープの拡大断面図 第1実施形態の貫通孔防火措置構造の施工工程図 本発明の第2実施形態の貫通孔防火措置構造の施工工程図 本発明の第3実施形態の貫通孔防火措置構造の縦断面図 本発明の第4実施形態の貫通孔防火措置構造の縦断面図
〔第1実施形態〕
図1〜図4に示す貫通孔防火措置構造では、耐火構造体(防火区画体)の一例である鉄筋コンクリート壁1に貫通形成されている貫通孔2に、ケーブルや空調配管等のケーブル・配管類(長尺体の一例)3を挿通するための鋼製電線管等の耐火スリーブ4が、それの両端部が外方に突出する状態で貫設され、この耐火スリーブ4の外周面と貫通孔2の内周面との間には、モルタル等の耐火性の充填材5が充填されている。
また、耐火スリーブ4の両端部には、ケーブル・配管類3を保護するための合成樹脂製又は金属製のブッシング6が嵌合固定され、一方のブッシング6の外周面6aとこれが嵌合固定されている側の耐火スリーブ4の端部から導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって、自己粘着性のある熱膨張性耐火層7Aを片面に形成してある耐火テープ7が巻き付けられ、この耐火テープ7によって耐火スリーブ4の内周面とケーブル・配管類3の外側面との間が閉塞されている。
各ブッシング6は、耐火スリーブ4の外周面の端部に外嵌される外嵌筒部6Aと、耐火スリーブ4の内周面の端部に内嵌される内嵌筒部6B、及び、これら両者6A,6Bを耐火スリーブ4の端面を迂回する状態で繋ぐ繋ぎ部6Cとからなり、内嵌筒部6Bが外嵌筒部6Aよりも長尺に構成されている。
耐火テープ7は、アルミニウム箔をテープ基材7Bとして、その片面に、ブチルゴムを主成分とする樹脂と熱膨張性黒鉛及び無機充填材とを含有する樹脂組成物からなる自己粘着性の熱膨張性耐火層7Aを形成してあり、この熱膨張性耐火層7Aをもって粘着層が形成されている。
耐火テープ7の熱膨張性耐火層7Aの表面をもって構成される粘着面7aは、耐火スリーブ4の一端部側の外周面を構成するブッシング6の外嵌筒部6Aの外周面6aに貼付けられる第1貼付け領域W1と、ブッシング6の繋ぎ部6Cの外端面6bからケーブル・配管類3の外側面までの部位に貼付けられる第2貼付け領域W2、及び、ケーブル・配管類3の外側面に貼付けられる第3貼付け領域W3とからなり、そのうち、第3貼付け領域W3には、少なくともケーブル・配管類3の外側面と接触する内側面が低摩擦係数の平滑面に形成してある樹脂製シートや樹脂製フイルム、紙等の可撓性の接合阻止シート(接着阻止シート)8が貼り付けられている。
耐火テープ7の粘着面7aの第3貼付け領域W3に貼り付けられた接合阻止シート8により、耐火テープ7とケーブル・配管類3の外側面との第1接合力(接着力)を、当該耐火テープ7と耐火スリーブ4のブッシング6の外周面との第2接合力(接着力)よりも弱める接合力減少手段Aが構成されている。
この接合力減少手段Aにより、耐火テープ7とケーブル・配管類3の外側面との第1接合力が、当該耐火テープ7と耐火スリーブ4のブッシング6の外周面との第2接合力よりも小に構成されている。
接合阻止シート8が耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の全域に貼付けられているため、ケーブル・配管類3の外側面に対する粘着力(接着力)が接合阻止シート8に奪われて喪失している。
しかも、この接合阻止シート8におけるケーブル・配管類3との接触面である内側面は低摩擦係数の平滑面に形成されているため、地震等の外力に起因してケーブル・配管類3に長手方向(引抜き側又は押込み側)への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との巻付け状態を施工当初の状態に維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動することになる。
したがって、地震等の外力に起因してケーブル・配管類3に長手方向への移動力が作用しても、耐火テープ7とケーブル・配管類3との相対移動によって耐火テープ7の巻付け状態を施工当初の巻付け状態に維持し易くなり、耐火テープ7による所期の耐火閉塞機能を発揮させることができる。
前記耐火テープ7のテープ基材7Bにおける第3貼付け領域W3に対応する部位には、当該耐火テープ7をケーブル・配管類3の外側面に縛り着ける緊締具の一例である針金又は被覆針金9が設けられている。
この針金又は被覆針金9の縛り付けによる接合力(第1接合力の一部を構成)は、耐火テープ7の粘着面7aと耐火スリーブ4のブッシング6の外周面との第2接合力(接着力)よりも小に設定してあり、地震等の外力に起因してケーブル・配管類3に長手方向への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との施工当初の巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動することを許容することになる。
尚、上述の第1実施形態では、耐火スリーブ4の端部に嵌合固定されて一体化されている付属部材の一例であるブッシング6と、それから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって耐火テープ7を巻き付けたが、ブッシング6等の付属部材が存在しない場合には、耐火スリーブ4の外周面の端部とこれから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって耐火テープ7を巻き付けることになる。
また、上述の第1実施形態では、耐火スリーブ4の一方の端部に一体的に設けられているブッシング(付属部材)6とそれから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって耐火テープ7を巻回したが、耐火スリーブ4の両端部のブッシング(付属部材)6とそれから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたってそれぞれ耐火テープ7を巻回してもよい。
さらに、上述の第1実施形態では、耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の全域に接合阻止シート8を貼り付けて、ケーブル・配管類3の外側面に対する粘着力(接着力)を無くしたが、耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の一部に接合阻止シート8を貼り付けて、地震等の外力に起因して配管類3に長手方向への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との施工当初の巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動し得る条件下において、ケーブル・配管類3の外側面に対する適度の接着力を有するように構成してもよい。
この場合、耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の一部の粘着力(接着力)と、針金又は被覆針金9の縛り付け力とが第1接合力を構成することになる。
〔第2実施形態〕
図5は、貫通孔防火措置構造の別の接合力減少手段Aを示し、これは、ケーブル・配管類3の外側面における少なくとも耐火テープ7の貼付け領域に、当該ケーブル・配管類3との長手方向での相対移動を許容する状態で外装された接合阻止筒体11から構成されている。
この接合阻止筒体11は、ケーブル・配管類3に対して長手方向に摺動し得る状態で筒状に巻回装着可能な可撓性の樹脂製シートや樹脂製フイルム、紙等から構成されていて、耐火テープ7の貼付け前において、ケーブル・配管類3の外側面におけるテープ貼付け領域に筒状に巻付けて接着剤やテープ等の止着手段で筒状に保形する。
そして、耐火スリーブ4の端部のブッシング6とそれから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって耐火テープ7を巻き付けた際、この耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3がケーブル・配管類3に装着されている接合阻止筒体11の外周面に貼付けられるため、ケーブル・配管類3の外側面に対する粘着力(第1接合力)が接合阻止筒体11に奪われて喪失している。
しかも、この接合阻止筒体11におけるケーブル・配管類3との接触面である内側面は低摩擦係数の平滑面に形成されているため、地震等の外力に起因してケーブル・配管類3に長手方向への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との施工当初の巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動することになる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
また、上述の第2実施形態において、接合阻止筒体11の長さは、耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の長さよりも大なる寸法又は小なる寸法に構成してもよい。
接合阻止筒体11の長さが耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の長さよりも小に構成されている場合には、耐火テープ7の粘着面7aにおける第3貼付け領域W3の一部が、ケーブル・配管類3の外側面に対する粘着力(第1接合力)として機能することになる。
このようにケーブル・配管類3の外側面に対する適度の粘着力(第1接合力)を有する場合でも、地震等の外力に起因して配管類3に長手方向への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との施工当初の巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動させる設定に構成してある。
〔第3実施形態〕
図6は、貫通孔防火措置構造の別の実施形態を示し、これは、耐火テープ7の自己粘着性の熱膨張性耐火層7Aのうち、ケーブル・配管類3の外側面の貼付け箇所に貼付けられる第3貼付け領域W3に対応する熱膨張性耐火層部分を除去して、第3貼付け領域W3において露出するテープ基材7Bの露出基材部分7Baの内側面を平滑な非接着面7bに構成してある。
そして、耐火スリーブ4の端部のブッシング6とそれから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって耐火テープ7を巻き付けた際、この耐火テープ7の第3貼付け領域W3において露出するテープ基材7Bの露出基材部分7Baの内側面の非接着面がケーブル・配管類3の外周面に摺動可能に当て付けられるだけであるため、地震等の外力に起因して配管類3に長手方向への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との施工当初の巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動することになる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
また、上述の第3実施形態において、耐火テープ7の第3貼付け領域W3に、第1貼付け領域W1及び第2貼付け領域W2に形成される自己粘着性の熱膨張性耐火層7Aと同じ厚みで非粘着性の熱膨張性耐火層を形成して、第3貼付け領域W3の熱膨張性耐火層の表面を非接着面に構成してもよい。
〔第4実施形態〕
図7は、貫通孔防火措置構造において、耐火スリーブ4の端部のブッシング6とそれから導出されるケーブル・配管類3の外側面とにわたって巻回される耐火テープ7の別実施形態を示す。これは、テープ基材7Bの片面に、熱膨張性黒鉛及び無機充填材とを含有する樹脂組成物からなる非粘着性の熱膨張性耐火層7Aを形成するとともに、この非粘着性の熱膨張性耐火層7Aの表面のうち、耐火スリーブ4の一端部を構成するブッシング6の外嵌筒部6Aの外周面6aに貼付けられる第1貼付け領域W1と、ブッシング6の繋ぎ部6Cの外端面6bからケーブル・配管類3の外側面までの部位に貼付けられる第2貼付け領域W2に対応する部位に接着剤層7Cを形成して構成してある。
ケーブル・配管類3の外側面の貼付け箇所に貼付けられる第3貼付け領域W3においは、非粘着性の熱膨張性耐火層7Aの表面が露出するため、この露出する熱膨張性耐火層7Aの表面をもって非接着面が形成されている。
そのため、地震等の外力に起因して配管類3に長手方向への移動力が作用したとき、耐火スリーブ4の外周面と耐火テープ7との施工当初の巻付け状態を維持又は略維持したまま、この耐火テープ7に対してケーブル・配管類3のみが移動することになる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の実施形態では、鉄筋コンクリート壁1の貫通孔防火措置構造について説明したが、耐火構造体(防火区画体)としては、鉄筋コンクリート床又はALCパネル製(補強鉄筋を配置した軽量のコンクリートパネル)の壁又は床、或いは、石膏ボード製の中空壁等であってもよい。
(2)上述の実施形態では、前記耐火テープ7のテープ基材7Bにおける第3貼付け領域W3に対応する部位に、当該耐火テープ7をケーブル・配管類3の外側面に縛り付ける緊締具の一例である針金又は被覆針金9を設けたが、金属製の鎖等を用いてもよい。
また、耐火テープ7をケーブル・配管類3の外側面に縛り付ける針金等の緊締具を省略した形態で実施してもよい。
(3)上述の実施形態では、耐火テープ7とケーブル・配管類3の外側面との第1接合力を接合力を弱める接合力減少手段Aにより、耐火テープ7とケーブル・配管類3の外側面との第1接合力を、耐火テープ7と耐火スリーブ4のブッシング6の外周面との第2接合力よりも小に構成したが、耐火テープ7と耐火スリーブ4のブッシング6の外周面との第2接合力を増強する接合力増大手段により、前記第1接合力を前記第2接合力よりも小に構成してもよい。
A 接合力減少手段
1 耐火構造体(鉄筋コンクリート壁)
2 貫通孔
3 長尺体(ケーブル・配管類)
4 耐火スリーブ
7 耐火テープ
7B テープ基材
8 接合阻止シート
11 接合阻止筒体

Claims (7)

  1. 耐火構造体の貫通孔に貫設されている耐火スリーブの端部側の外周面と当該耐火スリーブに挿通されている長尺体の外側面とにわたって、片面に粘着層を形成してある耐火テープを巻き付けて、前記耐火スリーブの内周面と長尺体の外側面との間を閉塞してある貫通孔防火措置構造であって、
    前記耐火テープと前記長尺体の外側面との第1接合力を、当該耐火テープと耐火スリーブの端部側の外周面との第2接合力よりも小に構成してある貫通孔防火措置構造。
  2. 前記第1接合力を前記第2接合力よりも弱める接合力減少手段により、前記第1接合力を前記第2接合力よりも小に構成してある請求項1記載の貫通孔防火措置構造。
  3. 前記接合力減少手段が、前記耐火テープの粘着層における長尺体の外側面に対応する貼付け領域に貼り付けた可撓性の接合阻止シートから構成されている請求項2記載の貫通孔防火措置構造。
  4. 前記接合力減少手段が、長尺体の外側面における少なくとも前記耐火テープの貼付け領域に対して当該長尺体との相対移動を許容する状態で外装された接合阻止筒体から構成されている請求項2記載の貫通孔防火措置構造。
  5. 耐火構造体の貫通孔に貫設されている耐火スリーブの端部側の外周面と当該耐火スリーブに挿通されている長尺体の外側面とにわたって耐火テープを巻き付けて、前記耐火スリーブの内周面と長尺体の外側面との間を閉塞してある貫通孔防火措置構造であって、
    前記耐火テープの貼付け面のうち、前記耐火スリーブの端部側の外周面に対する貼付け領域には粘着層が形成され、前記長尺体の外側面に対する貼付け領域には非接着面が形成されている貫通孔防火措置構造。
  6. 請求項3記載の貫通孔防火措置構造に用いられる前記耐火テープであって、前記粘着層における前記長尺体の外側面に対応する貼付け領域には、前記接合力減少手段を構成する可撓性の前記接合阻止シートが貼り付けられている耐火テープ。
  7. 請求項5記載の貫通孔防火措置構造に用いられる前記耐火テープであって、テープ基材の貼付け面のうち、前記耐火スリーブの端部側の外周面に対する貼付け領域には粘着層が形成され、前記長尺体の外側面に対する貼付け領域には非接着面が形成されている耐火テープ。
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