JP5427399B2 - 鉄骨被覆構造 - Google Patents

鉄骨被覆構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5427399B2
JP5427399B2 JP2008316171A JP2008316171A JP5427399B2 JP 5427399 B2 JP5427399 B2 JP 5427399B2 JP 2008316171 A JP2008316171 A JP 2008316171A JP 2008316171 A JP2008316171 A JP 2008316171A JP 5427399 B2 JP5427399 B2 JP 5427399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
stud
runner
shaped
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008316171A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010138612A (ja
Inventor
和廣 岡田
完 岩曽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2008316171A priority Critical patent/JP5427399B2/ja
Publication of JP2010138612A publication Critical patent/JP2010138612A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5427399B2 publication Critical patent/JP5427399B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、鉄骨被覆構造に関し、特に耐火性能に優れた鉄骨被覆構造に関する。
建築物の高層化等にともない、建築物の梁、柱等の構造材として軽量な鉄骨が多く使用されるようになっている。しかしながら鉄骨は火災による炎等にさらされた場合、その強度が著しく減少するため座屈等を起こし、一定形状を保つことができなくなる。このことから建築物の構造材として使用される鉄骨には国土交通省告示第2999号やJIS A 1304等により耐火性能基準が定められている。
この基準をみたすため、鉄骨の表面を耐火性に優れた材料で被覆する構造が一般的に採用されている。
図10は従来技術である鉄骨被覆構造を説明するための模式断面図である。
図10に示される通り、断面H字状の鉄骨梁1がデッキプレート100に設置されている。前記鉄骨梁1の外側に断面コ字状のランナー110が、コ字状開口部反対面と前記デッキプレート100とに接する様に固定されている。
この断面コ字状のランナー110に、断面コ字状のスタッド120が挿入されていて、ピン130により前記断面コ字状のスタッド120を前記断面コ字状のランナー110に固定することができる。
次に前記断面コ字状のスタッド120の周囲にボード140を取り付けることにより従来技術である鉄骨被覆構造150が得られる。
この鉄骨被覆構造150によれば、断面H字状の鉄骨梁1にボード140を直接取り付ける必要がないため、断面H字状の鉄骨梁1本体の精度不良や、直線度・水平度に狂いのない高精度の構造が得られるとされる(特許文献1)。
上記の鉄骨被覆構造以外にも吸熱パックを使用した異なる鉄骨被覆構造が知られている。
図11は従来技術である異なる鉄骨被覆構造を説明するための模式断面図である。
図11に示される通り、断面H字状の鉄骨梁1が天井101に設置されていて、前記鉄骨梁1のフランジ2,3およびウェブ4のそれぞれの内面に吸熱材160が設置されている。また前記鉄骨梁1を覆う様に吹き付けロックウールやスラリーセメント等の耐火断熱材170が設置されている。
この鉄骨被覆構造180によれば、良好な耐火性能が得られるとされる(特許文献2)。
実開平6−44922号公報 特開平7−133640号公報
しかしながら図10に示される鉄骨被覆構造150の場合、重量の大きいボード140を下側から前記断面コ字状のスタッド120に固定する作業が必要であり、施工作業性に問題があった。
また前記断面コ字状のスタッド120を前記断面コ字状のランナー110に固定するピン130が経年劣化等により破断した場合には、重量の大きいボード140が前記デッキプレート100から外れて落下する可能性もある。これを防止するための諸施策が別途必要になる等、保守管理性にも問題があった。
一方、図11に示される吸熱パック160を使用した鉄骨被覆構造180の場合、吸熱パック160の取付と耐火断熱材の取付に時間を要するため、施工作業性に問題があった。
さらに耐火断熱材170を鉄骨梁1の外側に設置するため鉄骨被覆構造180が大きくなり、建物内部の空間を圧迫する問題があった。
また鉄骨梁1を被覆する耐火断熱材170やボード140等の目地部等に隙間があると、吸熱パック160の吸熱成分が蒸発して外部へ漏れやすい。このため吸熱パック160の温度上昇抑制効果を有効に引き出すことが困難となる問題があった。
本発明の目的は、コンパクトな構造を持ち、保守管理性、施工作業性にも優れ、吸熱材の温度上昇抑制効果を有効に引き出すことができる鉄骨被覆構造を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討した結果、断面H字状の鉄骨梁の少なくとも下フランジ上面に吸熱材を備え、全前記鉄骨梁体を鉄骨用被覆材で覆うと共に、前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される前記鉄骨用被覆材同士の継ぎ目部が、前記鉄骨梁の内側から支持材により固定されている鉄骨被覆構造が本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
[1]平行に対向する二本のフランジおよび前記フランジを両端に連結した一本のウェブからなる断面H字状の鉄骨梁と、
前記断面H字状の鉄骨梁の全体を覆う様に設置された二以上の鉄骨用被覆材と、
前記鉄骨用被覆材を内側から支えるための支持材と、
吸熱材と、を有し、
前記吸熱材が、前記フランジに設置され、
前記支持材が、前記ウェブと平行に前記二本のフランジと接して設置され、
前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部が、前記支持材に設置され
前記支持材が、断面コ字状のランナーとスタッドとを組み合わせてなり、
前記断面コ字状ランナーのコ字状開口部反対面が、二本の上下フランジのうち少なくとも上フランジ下面に接して、前記上フランジの長手方向に沿って設置され、
前記スタッドが、前記断面コ字状ランナーに挿入されることにより前記断面コ字状ランナーを介して前記二本のフランジと接して設置され、
前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部が、前記スタッドに固定されていることを特徴とする、鉄骨被覆構造を提供するものである。
また本発明は、
]前記断面コ字状のランナーが、掛止部を有し、
前記鉄骨用被覆材が、前記掛止部により前記鉄骨梁に対して固定されている、上記[1]記載の鉄骨被覆構造を提供するものである。
本発明の鉄骨被覆構造は、鉄骨用被覆材により前記断面H字状の鉄骨梁全体を簡便に覆うことができる構造を有するため、コンパクトな構造を持ち、施工作業性にも優れる。
また、前記断面H字状の鉄骨梁の全体を覆う前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部が支持材に設置されていることからこの継ぎ目部に隙間が生じず、前記鉄骨用被覆材内部をほぼ密閉することが可能になる。これにより前記断面H字状の鉄骨梁のフランジに設置された吸熱材の吸熱成分が前記継ぎ目部の隙間から蒸発気散することが抑制され、吸熱包装体等の吸熱材による温度上昇抑制効果を有効に引き出すことができる。
加えて前記断面H字状の鉄骨梁の上フランジ下面に接して、前記上フランジの長手方向に沿ってランナーを設置することにより、前記断面H字状の鉄骨梁のうち長手方向の任意の位置にスタッドを移動設置することができ、前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部をこのスタッドにより内側から支持することができる。
このため前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部と継ぎ目部の間隔が一定間隔ではない場合にも容易に鉄骨被覆構造を得ることができ、施工作業性に優れる。また前記継ぎ目部の位置を調整するために前記鉄骨用被覆材を切断処理する必要がないため、使用できない前記鉄骨用被覆材の端材が生じ難く経済性にも優れる。
また前記断面コ字状のランナーに掛止部を設置することにより、前記掛止部に鉄骨用被覆材を容易に設置することができることから、施工作業性に優れる。
以下に図面を参照しつつ、本発明の鉄骨被覆構造の実施態様について説明する。
図1は、本発明である鉄骨被覆構造の実施態様を説明するための模式断面図である。
図1に例示された鉄骨梁1は、その断面がH字状の構造を有するものであり、2本のフランジ2,3と1本のウェブ4とを備えるものである。前記2本のフランジ2,3のうち、上フランジ2と下フランジ3とは平行に対向していて、上フランジ2および下フランジ3の中央部に前記ウェブ4の両端が接続されている。
この鉄骨梁1は公知であり、市販品等を適宜選択して使用することができる。
なお前記鉄骨梁1は建物の床や天井等の構造材5を支える機能を有するものであり、前記構造材5と直接または金属接続部材等を介してボルト、溶接等の固定手段により固定されている(図示せず)。
前記下フランジ3の上面には吸熱材6が設置されていて、火災等の熱により本発明の鉄骨被覆構造が加熱された場合の温度上昇を遅延させることができる。
また前記上フランジ2の下面には前記ウェブ4と平行に前記上フランジ2の長手方向に沿って断面コ字状のランナー7が配置されている。
前記断面コ字状のランナー7の開口部反対面が前記上フランジ2の下面と接する様に設置されている。
前記断面コ字状のランナー7を前記上フランジ2の上面に接して設置する手段としては、例えば、溶接、溶接ピン等による融着手段、埋込ピン、埋込ボルト、タッピングねじ等による固定手段等が挙げられる(図示せず)。
前記断面コ字状のランナー7の内部にはスタッド8の上端が挿入されている。また前記スタッド8の下端は前記したフランジ3の上面に接して設置されていて、前記スタッド8は鉄骨用被覆材9を内側から支える支持材としての機能を果たしている。
なお前記断面コ字状のランナー7のうち前記上フランジ2に対して垂直となるコ字両端の二つの部分は、前記ウェブ4に近いものが前記上フランジ2の垂直方向に長く、前記ウェブ4に遠いものが前記上フランジ2の垂直方向に短いことが好ましい。
この形状の前記断面コ字状のランナー7を使用することにより、前記鉄骨梁1の外側から容易にスタッド8の上端を前記断面コ字状のランナー7の内部に挿入することができる。
前記断面コ字状のランナー7および前記スタッド8は耐火性を備えるものであれば特に限定はないが、例えば、鉄、銅、アルミ等の金属材料、セラミック等の無機材料等から成形されたものを挙げることができる。 前記断面コ字状のランナー7および前記スタッド8は日本工業規格(JIS G 3101、JIS G 3350)等に規定される一般構造用の圧延鋼材、一般構造用の軽量形鋼、建築用構造用鋼等から成形されたものであれば好ましい。
また断面H字状の鉄骨梁1の全体を覆う様に鉄骨用被覆材9が設置されている。
鉄骨用被覆材9としては、例えば、ロックウール、グラスウール、セラミックウール等の無機繊維からなる無機繊維シート、
アルミ箔、鉄箔、ステンレス箔、錫箔、鉛箔、錫鉛合金箔、銅箔、クラッド箔、鉛アンチ箔等の金属や、アルミニウム薄板、銅薄板、ステンレス薄板、錫薄板、鉛薄板、錫鉛合金薄板、クラッド薄板、鉛アンチ薄板等の金属薄板、アルミガラスクロス、合成樹脂に対
し、アルミニウム、マグネシウム等の金属粉を分散させたもの等からなる金属シート、
熱膨張性耐火材等を含む熱膨張性耐火シート等を挙げることができる。
これらの前記無機繊維シート、前記金属シート、前記熱膨張性耐火シート等の一種もしくは二種以上を組み合わせて使用するか、あるいは積層させて使用することができる。
また前記熱膨張性耐火シートは、アルミニウム箔、ガラスクロス、熱膨張性耐火材等が積層されてなるものを使用することが好ましい。
前記熱膨張性耐火材としては、例えば、エポキシ樹脂、熱膨張性黒鉛、リン化合物、無機物等を配合したエポキシ系熱膨張性耐火材や、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛、リン化合物、無機物等を配合したブチルゴム系系熱膨張性耐火材等を挙げることができる。
前記熱膨張性耐火シートは市販品として入手可能であり、例えば、住友スリ―エム社製のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーミキュライトを含有する樹脂組成物からなる熱膨張性耐火材、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなる熱膨張性耐火材、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)、積水化学工業社製フィブロック(エポキシ系熱膨張性耐火材、ブチルゴム系熱膨張性耐火材等)等の熱膨張性耐火材等が挙げられる。
前記熱膨張性耐火シートは火災等の熱により膨張し、不燃耐火層を形成する。この不燃断熱層が前記鉄骨梁に対する火災等の炎を遮断する。このため火災等が発生した場合であっても前記鉄骨梁の強度が低下すること等を防止することができる。
前記鉄骨用被覆材9は、前記断面コ字状のランナー7の外側側面に設置された掛止部10により前記鉄骨梁1に対して固定されている。またビス、タッカー、溶接ピン等の固定手段により前記鉄骨用被覆材9を前記断面コ字状のランナー7に固定することもできる。
また前記鉄骨用被覆材9は、ビス、タッカー、溶接ピン等の固定手段により前記スタッド8に固定することができる。図1の場合ではビス11により、前記鉄骨用被覆材9が前記スタッド8に固定されている。
前記鉄骨用被覆材9を前記スタッド8に固定する際には、例えば前記スタッド8に予め埋込ピン等の突起物を設置しておき、外側から押して前記鉄骨用被覆材9に前記突起物を貫通させ、前記突起物の貫通部分を曲げる等の固定手段等によっても固定することが可能である。
必要に応じて前記鉄骨用被覆材9の端面を、床や天井等の構造材5にボルト、ビス、タッカー、タッピングねじ等の固定手段により固定することにより本発明の鉄骨被覆構造が得られる。
次に本発明に使用する支持材について説明する。
図2は、鉄骨梁と支持材との関係を説明するための模式要部斜視図である。なお図2では説明のため鉄骨用被覆材等が省略された鉄骨被覆構造の一部分を例示している。
本発明に使用する支持材12は、前記鉄骨用被覆材9(図示せず)を内側から支えることのできるものであればその形状に特に限定はないが、例えば、板状、柱状、中空柱状、開放部を有する中空柱状(断面コ字状等)、格子状、網状等の形状のものを挙げることができる。前記支持材12は鉄骨梁1のウェブ4と平行な面を前記ウェブ4と反対側に有するものが好ましく、図2に例示した様に断面が四角形の柱状形状を有するスタッド8を含むものであればさらに好ましい。
鉄骨梁1のウェブ4と平行な面を有するスタッド8を使用した場合、効率よく前記支持材12に鉄骨用被覆材9を設置することができる。
また前記支持材12は、鉄骨用被覆材9を効率よく支えるため鉄骨梁1の二本のフランジ2,3両端部に設置することが好ましい。
図2に例示した前記支持材12は、断面コ字状のランナー7とスタッド8とから構成されている。前記断面コ字状のランナー7内部にスタッド8が挿入されていて、前記コ字状のランナー7の長手方向に沿って前記スタッド8を移動させることができる。このため前記コ字状のランナー7の長手方向に沿った前記鉄骨梁1の任意の位置に、前記スタッド8を設置することができる。
前記断面コ字状のランナー7は前記鉄骨梁1の下フランジ3の上面に接して設置されてもよいし、前記鉄骨梁1の下フランジ3の上面および上フランジ2の下面の双方に接して設置されてもよいが、取扱性や作業性の面から図2に例示されるように、断面コ字状のランナー7の開口部反対面を前記鉄骨梁1の上フランジ2の下面に接して設置することが好ましい。
前記断面コ字状のランナー7と前記スタッド8とを固定する手段としては、例えば、ボルト、ビス、タッカー、溶接ピン等の固定手段が挙げられるが、前記断面コ字状のランナー7に対して前記スタッド8を可動状態のまま使用することもできる。
次に本発明に使用する吸熱材について説明する。
本発明に使用する吸熱材としては、例えば、水酸基含有化合物類、水酸化金属塩類、吸水ポリマー類等の吸熱材料を含むものが挙げられるが、具体的には前記吸熱材料等を基材により包装した吸熱包装体等が挙げられる。
前記水酸基含有化合物としては、例えば、水、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
前記水酸基含有化合物は水が好ましく、低温下で水が凍ることによる体積変化を少なくするためジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の不凍液を含有する水溶液がより好ましい。
前記水酸化金属塩としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化金属塩等が挙げられる。
前記吸水ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、イソブチレンーマレイン酸共重合体等が挙げられる。前記吸水ポリマーはポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムであればより好ましい。また前記吸水ポリマーは水を含有させたものであればさらに好ましい。
前記吸熱材料は一種もしくは二種以上を使用することができる。
また前記吸熱包装体に使用する基材としては、例えば、金属箔類、合成樹脂類、無機繊維類等を含むものを挙げることができる。
前記金属箔としては、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、錫箔、鉛箔、錫鉛合金箔、クラッド箔、鉛アンチ箔等の金属箔類等が挙げられる。
前記合成樹脂類としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイソブチレン等が挙げられる。
前記無機繊維類としては、例えば、ガラスクロス、シリカクロス、アルミナクロス等を挙げることができる。
前記基材は前記金属箔類からなるもの、前記合成樹脂類からなるもの、前記無機繊維類からなるもの等に限定されず、例えば、前記金属箔類と前記合成樹脂類との積層体、前記金属箔類と無機繊維類との積層体、前記樹脂類と前記無機繊維類との積層体等を使用することができる。
中でも金属箔ラミネート合成樹脂類、金属箔ラミネート無機繊維類等を使用することが好ましく、アルミラミネート合成樹脂類、アルミラミネート無機繊維類等であればさらに好ましい。
前記基材は一種もしくは二種以上を使用することができる。
次に本発明に使用する前記吸熱包装体について説明する。
図3は前記吸熱包装体の一実施態様を例示した模式斜視図である。
前記吸熱包装体の形状としては、図3に示す様に互いに対向する前記基材200の周囲の端面201を貼着して一体とした単一パック6が挙げられる。
前記基材200は1枚からなるものを折り返して周囲の端面201を互いに貼着して単一パック6を作ることもできるし、2枚の前記基材200を重ね合わせてから周囲の端面201を互いに貼着して単一パック6を作ることもできる。
前記基材200の周囲の端面201を互いに貼着する方法としては、例えば、熱により溶融貼着する方法、接着剤により貼着する方法等が挙げられる。
前記吸熱包装体は前記吸熱材料(図示せず)を前記基材200により包装したものであるが、前記基材200に包装されるのは先に説明した前記吸熱材料のみに限定されず、前記吸熱材料に加えて例えばロックウール、セラミックウール、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維、セラミックブランケット等の無機耐熱材等も含まれる。また前記吸熱材料と前記無機耐熱材とが積層されたもの等を包装したもの等でもよい。
また必要に応じて、熱膨張性耐火材(積水化学工業社製、商品名フィブロック)等も前記吸熱材料と併用することができる。
図4は吸熱包装体の異なる一実施態様を例示した模式斜視図である。
図4に例示される通り、前記単一パック6を一列に連結することにより単連パック210を得ることができる。単一パック6,6の連結部220は二枚の前記基材の面が互いに貼着されて形成されている。
図5は吸熱包装体の異なる一実施態様を例示した模式斜視図である。
図5に例示される通り、前記単連パック210を横方向に連結することにより複連パック230を得ることができる。単連パック210,210の連結部は先の場合と同様、二枚の前記基材の面が互いに貼着されて形成されている。
なお前記単連パックおよび複連パックの連結部には、切り欠きや破線状切断部等の分離手段が設けられていることが好ましい。これにより前記単連パック、複連パックのいずれを使用する場合でも容易に単一パック等を分離でき、吸熱材を鉄骨梁に設置する際の位置合わせが容易となる。
図6は吸熱材を鉄骨梁に設置した状態を例示した模式斜視図である。なお説明の便宜上、図6では鉄骨用被覆材の記載が省略されている。
図6における前記吸熱材6は、一例としてアルミラミネートポリエチレン基材に含水させた吸水ポリマーが充填、密封されたものが使用されている。鉄骨梁1の下フランジ3の上面に吸熱材6を設置することにより、本発明の鉄骨被覆構造が火災等の熱にさらされた場合であっても、前記吸熱材6から徐々に放出された水蒸気の気化熱により、鉄骨梁1の温度上昇を遅延させることができる。
次に本発明に使用する支持材と鉄骨用被覆材との関係について説明する。
図7は、支持材と鉄骨用被覆材との関係を説明するための模式部分斜視図である。なお説明の便宜上、図7では吸熱材の記載が省略されている。
二以上の鉄骨用被覆材10により鉄骨梁1を覆った場合、一方の鉄骨用被覆材9と他方の鉄骨用被覆材9との間に通常隙間ができる。この隙間が生じることを防止するために、前記鉄骨用被覆材9,9同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部30を内側から支えることができる位置に支持材12に含まれるスタッド8を移動させて位置合わせを行う。前記スタッド8は前記コ字状のランナー7の長手方向に沿って自由に移動させることができる。
位置合わせが終了したら前記鉄骨用被覆材9,9同士を重ね合わせて形成される前記継ぎ目部30を前記スタッド8に固定する。
前記継ぎ目部30を前記スタッド8に固定する手段としては、例えば、ビス、タッカー、溶接ピン等の固定手段等が挙げられる。図7の場合ではビス11により、前記鉄骨用被覆材9,9が前記スタッド8に固定されている。
次に支持材に設置された掛止部について説明する。
前記掛止部は、前記鉄骨用被覆材を前記支持材に掛けて留めるためのものであり、例えば、J字フック、L字フック等のフック、埋込ピン等の部材を支持材に設置したもの、前記支持材の一部を切開し折り返して形成された突起片等が挙げられる。
図8は、支持材を構成する断面コ字状のランナー7に設置された掛止部を説明するための模式要部斜視図である。
前記断面コ字状のランナー7の側面を切開し折り返して形成された三角の突起片が前記断面コ字状のランナー7の掛止部40を形成している。
この掛止部40に前記鉄骨用被覆材を掛けて留めることができるため、前記鉄骨用被覆材を簡便に鉄骨梁1の周囲に配置することができる。
本発明の鉄骨被覆構造によれば、二以上の鉄骨用被覆材を使用した場合でもそれぞれの鉄骨用被覆材を重ね合わせて形成される継ぎ目部30が内側から支持材により支えられてビス11等の固定手段により固定されているため、前記継ぎ目部30に隙間が生じず、前記鉄骨用被覆材の内側を略密閉して保つことができる。
このため、本発明の鉄骨被覆構造が火災等の熱にさらされた場合であっても、吸熱材の吸熱成分が前記継ぎ目部の隙間から蒸発気散することが抑制され、吸熱材の温度上昇抑制効果を有効に引き出すことができる。
以下に実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
図9は、実施例1の鉄骨被覆構造を説明するための模式要部断面図である。
図9に示す様に、構造材5としての厚み50mmのケイ酸カルシウム板面に設置した断面H字状の鉄骨梁(上下フランジ2,3の幅400mm、厚み13mm、ウェブの幅200mm、厚み8mm、鉄骨梁全体の長さ1000mm)の上フランジ2の下面に、断面コ字のランナー7を固定した。前記断面コ字状のランナー7は図8に例示された三角の突起片と同じ形状の掛止部10を備えるものである。
スタッド8の上部を断面コ字のランナー7内に挿入し、前記スタッド8の下部が下フランジ3の上面に接するように設置した。
次にアルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層品の袋に水200gを充填して開口部を熱融着した吸熱材6を、下フランジ3の上面に左右5袋(合計10袋)設置した。なお前記吸熱材6は幅100mm、長さ200mmの大きさである。
さらに鉄骨用被覆材9として熱膨張性耐火材(商品名「フィブロック」、積水化学工業社製)を断面H字状の鉄骨梁1の周囲を図9に示したように被覆した。前記熱膨張性耐火材の端部が前記ケイ酸カルシウム板に接する様に、前記断面コ字状のランナー7の掛止部10を用いて固定した。前記熱膨張性耐火材を25mm幅により重ね合わせて形成される継ぎ目部が前記スタッド8と重なる位置により、前記継ぎ目部を前記スタッド8にビス11にて固定し、鉄骨被覆構造を得た。
ISO 834の試験方法に準拠して耐火1時間の耐火性能試験を行い、前記断面H字状の鉄骨梁の表面最高温度を測定した。この結果、前記断面H字状の鉄骨梁の表面最高温度は550℃以下であり、載荷加熱試験における合否判定基準に合格する結果が得られた。
比較例
前記熱膨張性耐火材を25mm幅により重ね合わせて形成される継ぎ目部をビスにより固定しなかった以外は実施例1と同様にして比較用の鉄骨被覆構造を得た。
実施例1の場合と同様の耐火性能試験を行ったところ、前記断面H字状の鉄骨梁の表面最高温度は600℃程度まで上昇し、載荷加熱試験における合否判定基準を満たすことができなかった。
本発明である鉄骨被覆構造の実施態様を説明するための模式断面図である。 鉄骨梁と支持材との関係を説明するための模式要部斜視図である。 吸熱包装体の一実施態様を例示した模式斜視図である。 吸熱包装体の異なる一実施態様を例示した模式斜視図である。 吸熱包装体の異なる一実施態様を例示した模式斜視図である。 吸熱材を鉄骨梁に設置した状態を例示した模式斜視図である。 支持材と鉄骨用被覆材との関係を説明するための模式部分斜視図である。 支持材を構成する断面コ字状のランナーに設置された掛止部を説明するための模式要部斜視図である。 実施例1の鉄骨被覆構造を説明するための模式要部断面図である。 従来技術である鉄骨被覆構造を説明するための模式断面図である。 従来技術である異なる鉄骨被覆構造を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1 鉄骨梁
2,3 フランジ
4 ウェブ
5 構造材
6,160 吸熱材(単一パック)
7,110 断面コ字状のランナー
120 スタッド
9 鉄骨用被覆材
10,40 掛止部
11 ビス
12 支持材
30 継ぎ目部
100 デッキプレート
101 天井
130 ピン
140 ボード
150,180 鉄骨被覆構造
170 耐火断熱材
200 基材
201 端面
210 単連パック
220 連結部
230 複連パック

Claims (2)

  1. 平行に対向する二本のフランジおよび前記フランジを両端に連結した一本のウェブからなる断面H字状の鉄骨梁と、
    前記断面H字状の鉄骨梁の全体を覆う様に設置された二以上の鉄骨用被覆材と、
    前記鉄骨用被覆材を内側から支えるための支持材と、
    吸熱材と、を有し、
    前記吸熱材が、前記フランジに設置され、
    前記支持材が、前記ウェブと平行に前記二本のフランジと接して設置され、
    前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部が、前記支持材に設置され
    前記支持材が、断面コ字状のランナーとスタッドとを組み合わせてなり、
    前記断面コ字状ランナーのコ字状開口部反対面が、二本の上下フランジのうち少なくとも上フランジ下面に接して、前記上フランジの長手方向に沿って設置され、
    前記スタッドが、前記断面コ字状ランナーに挿入されることにより前記断面コ字状ランナーを介して前記二本のフランジと接して設置され、
    前記鉄骨用被覆材同士を重ね合わせて形成される継ぎ目部が、前記スタッドに固定されていることを特徴とする、鉄骨被覆構造。
  2. 前記断面コ字状のランナーが、掛止部を有し、
    前記鉄骨用被覆材が、前記掛止部により前記鉄骨梁に対して固定されている、請求項1記載の鉄骨被覆構造。
JP2008316171A 2008-12-11 2008-12-11 鉄骨被覆構造 Expired - Fee Related JP5427399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008316171A JP5427399B2 (ja) 2008-12-11 2008-12-11 鉄骨被覆構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008316171A JP5427399B2 (ja) 2008-12-11 2008-12-11 鉄骨被覆構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010138612A JP2010138612A (ja) 2010-06-24
JP5427399B2 true JP5427399B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=42348971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008316171A Expired - Fee Related JP5427399B2 (ja) 2008-12-11 2008-12-11 鉄骨被覆構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5427399B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5950680B2 (ja) * 2012-05-07 2016-07-13 積水化学工業株式会社 鉄骨の耐火被覆構造
JP6188289B2 (ja) * 2012-07-24 2017-08-30 積水化学工業株式会社 熱膨張性耐火シートの重なり部分の固定方法
JP6220169B2 (ja) * 2013-06-26 2017-10-25 旭化成建材株式会社 シート状耐火材とその製造方法
WO2015152252A1 (ja) * 2014-04-01 2015-10-08 アスク・サンシンエンジニアリング株式会社 電力ケーブルの耐火被覆構造およびその施工方法
JP2015209712A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 清水建設株式会社 鉄骨梁の耐火構造
JP6936630B2 (ja) * 2017-06-09 2021-09-22 株式会社竹中工務店 耐火被覆梁
JP7010466B2 (ja) * 2017-11-21 2022-01-26 トヨタホーム株式会社 鉄骨梁の耐火構造
JP7358706B2 (ja) * 2019-09-13 2023-10-11 株式会社竹中工務店 鉄骨梁構造

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0791870B2 (ja) * 1985-07-11 1995-10-09 株式会社アスク 鉄骨耐火被覆工法
JPH041206Y2 (ja) * 1987-02-18 1992-01-16
JPH07133640A (ja) * 1993-11-10 1995-05-23 Ask:Kk 鉄骨耐火被覆工法
JPH07331765A (ja) * 1994-06-07 1995-12-19 Misawa Homes Co Ltd ユニット式建物の耐火被覆方法
JP2008031797A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Sekisui Chem Co Ltd 鉄骨被覆構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010138612A (ja) 2010-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5427399B2 (ja) 鉄骨被覆構造
JP5166992B2 (ja) 耐火被覆構造
JP5494762B2 (ja) 断熱強化構造および断熱強化構造の施工方法
KR20120120169A (ko) 구성 요소들에 의해 설정된 공간 또는 틈을 채우기 위한 부동 내화 시스템 및 그러한 시스템의 조립식 다층 구조체
JP2006506169A (ja) 貫通部に火炎止めを設けるための方法および装置
JP5398671B2 (ja) 間仕切り壁の耐火壁構造
JP5918491B2 (ja) 鉄骨被覆構造
KR20170088400A (ko) 열 절연 시스템 및 키트 및 그의 설치 방법
JP5391134B2 (ja) 防火区画貫通部構造およびその施工方法
JP2008208625A (ja) 耐火被覆構造
JP4341977B2 (ja) バルコニーを片持ち支持で突出した外壁構造、該外壁の構築方法、及び使用する不燃断熱ブロック
US20160185069A1 (en) High resistance panels (hrp)
JP5010171B2 (ja) 耐火床構造およびこの耐火床構造を用いた耐火建物
JP5135133B2 (ja) 軒裏天井構造、耐火補強体及び軒裏天井構造の耐火補強方法
BRPI0714731A2 (pt) material de construÇço para revestimento, isolante tÉrmico e, preferivelmente, tambÉm acéstico
JP4375806B2 (ja) コンクリート外壁から熱的に遮断して突出するコンクリート構築物を、片持ち支持形態で支持するための不燃断熱ブロック
JP5077081B2 (ja) 断熱壁とそれを適用した建物および住宅
JP5428236B2 (ja) 建物と住宅
CN205618022U (zh) 耐火玻璃隔热边框定位结构
JP2007262850A (ja) 屋根用断熱パネル及び屋根構造
JP5446357B2 (ja) 建物および建物に用いられる真空断熱材
JP7488236B2 (ja) 耐火被覆材用固定金具、耐火構造および耐火構造の施工方法
JP6249720B2 (ja) 軒天材の支持金具、防火構造及び建物
JP2012045120A (ja) 船舶の防火区画貫通部構造
JP7488237B2 (ja) 耐火被覆材用固定金具、耐火構造および耐火構造の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111014

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131202

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5427399

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees